JP2014512930A - 車輪支持装置 - Google Patents

Abstract

軸線を中心にして回転する車輪を支持するための装置であって、この装置が、ほぼ軸線方向に延びるような少なくとも部分的に環状の担持構造体を有する車輪担持部と、車輪担持構造体の少なくとも一部を取り囲む車輪と、担持部に着脱可能に係合するとともに、車輪の相補的な軸受面が、回転する車輪を協働して支持するような軸受面を提供する保持部材と、を有する。

Description

本発明は、車輪支持装置に関する。本発明は、吸引式掃除機（電気掃除機）の車輪を支持するために創作されたものであり、具体的な設計的特徴が、後述するように提示されるが、この特徴は使用に適したものであり、本発明は、例えば別の家電製品の他の部分でも使用可能であることを理解するであろう。

「シリンダ」又は「キャニスタ」型の今日の電気掃除機において、例えば１００〜１５０ミリメートル又はそれ以上の比較的大きな直径の車輪を、その掃除機の一端に又はその一端に向けて設けることが一般的である。これは、通常、吸引ホースが、掃除機の反対側の端部においてこの掃除機に接続される一方、電気掃除機の主電源となる最も重量を有する単一部品であるような電気モーターと機械の吸引気流形成ファンや羽根車とが、その掃除機の端部に配置されるためである。このような大きな車輪は、掃除機が、吸引掃除機から離れたこの掃除機の吸引ホースの端部又はこのホースの先端に取り付けられた清掃ツールやワンド(wand)のいずれかを保持しているユーザによって床面の上を引っ張られたときに、この掃除機がドアの敷居等の障害物の上を通過し易くさせるためである。ホースが延びる掃除機の端部において、一つ以上のより小さい車輪又はキャスターが、吸引ホースを引張ることによって、敷居の上に容易に持ち上げられるように設けられている。このような掃除機に採用されている設計上の特徴は、掃除機の大径車輪のうちの一方の中心を通るような掃除機の排出気流の区画が設けられていることであり、通常、車輪に又は車輪の直ぐ内側の掃除機本体内に排気フィルタが設けられている。

そのような部品は、排出気流ダクト及び／又はフィルタによって占有される空間内に配置しなければならないので、単純な車軸又はスピンドル部品上で回転する車輪を支持することを困難にさせる。従って、いくつかの他の車輪支持装置を設けなければならない。同時に、必要な部品点数は、望ましくは、コストがかからない製造のために最小限度にされる。これらの要件に対処することが、本発明の広範な目的である。

本発明の一態様によれば、本発明は、軸線を中心にして回転する車輪を支持するための装置を提供する。この装置は、
ほぼ軸線方向に延びるような少なくとも部分的に環状の担持構造体を有する車輪担持部と;
車輪担持構造体の少なくとも一部を取り囲む車輪部材と；
担持部に着脱可能に係合するとともに、車輪の相補的な軸受面が、回転する車輪を協働して支持するような軸受面を提供する保持部材と；を有する。

担持構造体と車輪とは、好ましくは、車輪を担持構造体上に配置するときに、担持構造体上で車輪を協働して保持するように適合されている。この目的のために、担持構造体と車輪とは、車輪を担持構造体上に配置するときに、互いにスナップ式に係合するようなそれぞれの構造を有してもよい。このように嵌合されたとき、車輪は、好ましくは、保持部材が嵌合される前に、担持構造体の周りを回転可能である。しかし、保持部材が担持部に嵌合されたとき、車輪と担持構造体とが協働する構造は、好ましくは、互いに接触しないように保持され、それによって、協働する構造は、保持部材の軸受面と係合する相補的な軸受面によって回転するように車輪の性能を妨害しない。

好ましくは、保持部材の軸受面は、半径方向外向きに面しており、車輪の軸受面は、半径方向内向きに面している。
保持部材は、車輪担持部と差込式係合されてもよい。

担持構造体は、車輪担持部の開口部を実質的に取り囲むことができ、その開口部は、気流ダクトの末端部を形成する。このダクトは、フィルタエレメントを受容するように適合されてもよい。
フィルタエレメントは、保持部材によって開口部の所定の位置に保持することができる。

本発明は、上述した本発明の第１の態様に係る車輪組立体が設けられた電気掃除機をさらに提供する。この場合に、掃除機のモータ／ファンからの排出気流用の気流ダクトを設けることができる。
本発明の特徴及び他の特徴は、ここで、添付図面を参照しながら例として説明される。

本発明に係る電気掃除機用の車輪支持装置の分解斜視図である。 装置の車輪の斜視図である。 装置の組立段階を示す図である。 装置の組立段階を示す図である。 装置の一部を断面で示す拡大図である。

図１を最初に参照すると、この図面は、分解された状態の、電気掃除機の概して１０で示される車輪担持部を示している。これは、シリンダー型電気掃除機の外部ハウジングの下部を構成するとともに、ハウジングの下面（使用の際に掃除機が位置する地面に隣接する面）からハウジングの内部に直立するような一部円形の壁構造体１２を組み込んだ成形プラスチック部品である。壁構造体１２には、掃除機の吸引気流を形成するファンを駆動させるための電動モータ（図示せず）が収容されている。モータ及びファンからの排出気流が、壁構造体１２の外側のハウジング内部に供給される。壁構造体１２の横で、担持部は、車輪１８と保持部材２０と概して２２で示されるフィルタアセンブリとを担持するために、担持構造体１６（以下でより詳細に説明する）が外向きに延びるような、横方向に面する環状面１４を含む環状壁１３を有している。

担持部１０は、壁１２に隣接する、電気掃除機のハウジング内の空間に通じる開口部を包囲する内側環状壁２４を含む。環状面１４は、壁２４から半径方向外向きに延びるとともに、壁２４から外向きに離間されており、この環状面１４から軸線方向に延びるような担持構造体１６が形成されている。この担持構造体は、互いに円周方向に等間隔に配置された４つの円弧部２６を有しており、各円弧部は、断面視する場合に、部分的に円錐台形正面３０とさらに反対側で対向する円錐台形裏面３２とを含むような、自由端に隣接するリップ構造２８を有する（明細書において、半径方向及び軸線方向の基準は、壁２４によって規定される開口部の長手方向軸線の中心であり、この軸線は、使用される際に車輪１８の回転軸でもある）。それぞれのリップ構造２８を含む円弧部２６同士の間で、内側環状壁２４は、保持部材２０の各部によって、差込式係合するためのそれぞれの（差込式）部分３４を含む。各部分３４において、保持部材２０から軸線方向後方に延びるような、各脚部(leg)構造３６の自由端における内向きに回転された各足部(foot)３８が、壁１３の開口部を通じて延びており、図３Ｂの矢印４０によって示されるように保持部材２０の小さな角運動によって、当接面の背後で係合し、これにより、保持部材を、担持部１０に対する所定の位置に保持する。

車輪１８の構成が、図２に示されている。この車輪は、その外側面が電気掃除機が起立している床面又は他の面に接触するような半径方向最外周部４６と、この部分４６から軸線方向外向きに延びるとともに、半径方向内向きに傾斜する壁形状の内側部分４８とを有している。断面において、内側部分４８は、部分的な円錐台形５２である端面と、担持構造体の各円弧部２６上のリップ構造２８の面３２，３０に対向するような、さらに円錐台形である内面５４とを有する。それぞれの構造体の寸法は、車輪が、担持構造体１６上に軸線方向に圧入され、この車輪が図４に示される位置にスナップ式に嵌合されるまで、リップ構造が設けられたそれぞれの部分２６を変形させることができるような寸法である。この位置では、車輪は、掃除機のハウジングに保持されており、その周囲で回転することができる。車輪には、その運動面の摩擦を低減するために、必要に応じて、小さな「ピップス（pips）」又はリブ構造が設けられている。

上述したように、保持部材２０には、壁２４の部分３４と差込式嵌合として係合可能となるようにその自由端において脚部３６と足部３８とが設けられており、それによって、保持部材を所定の位置に保持する。保持部材２０は、その外周が車輪１８に設けられた運動軸受面５８と係合可能な軸受面５６を含む円形本体５４を有しており、それによって、保持部材がその場所に存在するときに、車輪は、構造３０，３２と５２，５４との間の係合によるというよりはむしろ、相補的な軸受面５６，５８の間の係合によって、主にその軸線を中心に回転するように支持されている。

フィルタ２２は、プラスチックフレーム６０内に支持された任意の適切なタイプのフィルタエレメントを有している。フレーム６０は、環状壁２４内で密接に嵌合されており、上述したように、保持部材２０が、電気掃除機のハウジングに係合されたときに、フィルタが、その中の所定の位置に保持される。

上述した車輪支持装置は、このような装置のために提案された他のいくつかの設計と比較して、相対的に少ない部品点数であり、従って、製造にコストがかからない。たとえ保持部材２０が、例えばフィルタ２２のメンテナンス又は交換のために取り外された場合でも、車輪は、その場所に留まり、電気掃除機のハウジングに保持された状態で、回転可能である。

すべての上述した部品は、適切なプラスチック材料から造られてもよい。車輪が回転するために支持されるような協働軸受面が車輪自体と保持部材とに設けられているという事実は、この目的に適したプラスチック材料が、例えば電気掃除機のハウジング部品の製造に適しているとは言えないような材料が選択される可能性があることを意味する。従って、例として、掃除機のハウジング部品は、より耐久性及び／又は自己潤滑性を有するプラスチック材料（複数可）を車輪と保持部材とに用いてもよいが、良好な審美性を有する品質のＡＢＳであってもよい。

本明細書及び特許請求の範囲で使用されるときに、用語「備える、有する、含む」及びそれらの用語の活用形は、特定の特徴、工程又は複数の値が含まれることを意味する。これらの用語は、他の特徴、工程又は部品の存在を排除していると解釈するべきではない。

上述した詳細な説明、以下の特許請求の範囲、又は添付図面に開示され、或いは特定の形態で、又は開示された機能を実行するための手段に関して表された特徴や、必要に応じて開示された結果を達成するための方法又はプロセスは、別個に又はそのような機構の任意の組み合わせで、その様々な形態で本発明を実現するために利用される。

Claims (11)

1. 軸線を中心にして回転する車輪を支持するための装置であって、当該装置が：
   ほぼ軸線方向に延びるような少なくとも部分的に環状の担持構造体（１６）を有する車輪担持部（１０，１３）と;
   前記担持構造体の少なくとも一部を取り囲む車輪（１８）と；
   前記担持部に着脱可能に係合するとともに、前記車輪の相補的な軸受面（５８）が、回転する前記車輪を協働して支持するような軸受面（５６）を提供する保持部材（２０）と；
   を有する、
   装置。
2. 前記担持構造体と前記車輪とは、該車輪を前記担持構造体上に配置するときに、その場所で前記車輪を協働して保持するように適合される、
   請求項１に記載の装置。
3. 前記担持構造体と前記車輪とは、該車輪を前記担持構造体上に配置するときに、互いにスナップ式に係合するようなそれぞれの構造（４８，２８）を有する、
   請求項２に記載の装置。
4. 前記保持部材が嵌合されたとき、前記車輪と前記担持構造体とのスナップ式係合構造（４８，２８）は、互いに接触しないように保持される、
   請求項３に記載の装置。
5. 前記保持部材が、前記車輪担持部と差込式係合される、
   請求項１乃至４のいずれか一項に記載の装置。
6. 前記担持構造体は、前記車輪担持部の開口部の周りに延びている、
   請求項１乃至５のいずれか一項に記載の装置。
7. 前記開口部は、気流ダクトの端部を形成する、
   請求項６に記載の装置。
8. 前記ダクト及び／又は前記開口部に受容されるように適合されたフィルタエレメントを含む、
   請求項７に記載の装置。
9. 前記保持部材は、前記フィルタエレメントを所定の位置に保持する、
   請求項８に記載の装置。
10. 添付の図面に関連して説明され且つその図面に示された構成を実質的に有する、装置。
11. 請求項１乃至１０のいずれか一項に記載の車輪支持の装置が設けられた電気掃除機。

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