JP2014502656A - 精製されたポロキサマーおよびその精製方法 - Google Patents

精製されたポロキサマーおよびその精製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014502656A
JP2014502656A JP2013547315A JP2013547315A JP2014502656A JP 2014502656 A JP2014502656 A JP 2014502656A JP 2013547315 A JP2013547315 A JP 2013547315A JP 2013547315 A JP2013547315 A JP 2013547315A JP 2014502656 A JP2014502656 A JP 2014502656A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
poloxamer
polymer solution
activated carbon
purifying
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013547315A
Other languages
English (en)
Inventor
ボン オ キム
ミン ヒョ ソ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samyang Biopharmaceuticals Corp
Original Assignee
Samyang Biopharmaceuticals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samyang Biopharmaceuticals Corp filed Critical Samyang Biopharmaceuticals Corp
Publication of JP2014502656A publication Critical patent/JP2014502656A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/30Post-polymerisation treatment, e.g. recovery, purification, drying
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
    • B01D15/02Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor with moving adsorbents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G2650/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G2650/28Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule characterised by the polymer type
    • C08G2650/58Ethylene oxide or propylene oxide copolymers, e.g. pluronics

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

本発明は、ポロキサマーを有機溶媒に溶解させて高分子溶液を調製するステップ;および、前記高分子溶液から、有機金属または水分を、活性炭を高分子溶液と混合する方法および高分子溶液を遠心分離する方法のうち一つ以上の物理的方法で除去するステップを含むことを特徴とする、ポロキサマーの精製方法を提供する。また、本発明は、前記精製方法により精製されたポロキサマーを提供する。

Description

本発明は、ゾル‐ゲル転移現象を利用して薬物伝達体として使用されるポロキサマーの精製方法に関する。
薬物伝達体および癒着防止剤として使用されるポロキサマー(poloxamer)は、BASF社で生産している高分子であり、低温では溶液状態で存在するが、温度が上がるとゲル化する熱感応性材料として知られている(米国特許第4,188,373号、米国特許第4,478,822号、米国特許第4,474,751号を参照)。Brombergの米国特許第5,939,485には、こうしたポロキサマーが酸度、温度、イオンの強さの刺激によって可逆的なゲル化の可能な材料として記載されている。
一般的に知られているポロキサマーは、ポリエチレンオキシド(PEO)‐ポリプロピレンオキシド(PPO)‐ポリエチレンオキシド(PEO)の構造を有する。たとえば、ポロキサマー407のゲル化温度は25℃程度であり、ゲル化に影響を与える因子には、ポロキサマー等級、濃度、酸度、添加剤等がある。
低分子量のポロキサマーを精製する方法として、米国特許第5,800,711号、第3,492,358号、第3,478,109号に、溶媒抽出法および層分離法が開示されている。しかし、上記の工程は、工程時間が長く、多量の有機溶媒を使用し、収得率が低いという短所があり、また、水を使用するため、精製したポリマーから水を除去しにくいという短所がある。
一般的な高分子の精製法である(溶媒/非溶媒)法においては、不純物は溶け、ポリマーは溶けない非溶媒の選択が重要である。しかし、有機金属は、有機溶媒に溶けないため、有機金属を除去するために(溶媒/非溶媒)法を使用するのは適切でない。
また、(水/有機溶媒)層分離法によっても高分子に含まれている不純物を除去することはできるが、ポロキサマーは両親性を有する界面活性剤であり、水と有機溶媒が層分離されずにエマルジョンの形態で混在するようになるため、(水/有機溶媒)層分離法を適用することも難しい。そこで、米国特許第5,800,711号においては、(水/有機溶媒)を層分離させるために、塩化ナトリウムといった塩を添加し、一定温度で長時間保持する方法により層分離させる。こうした方法は、除去効率が低いため、何度も繰り返してようやく精製されたポロキサマーを得ることができる。しかし、繰り返される工程のために収得率が低下するという問題点がある。
ポロキサマーは、水溶液において高分子ゲルを形成するが、ゲルの強度が弱く、簡単に溶けてなくなる特性を持っているため、薬物送達および癒着防止のために、十分な時間、一ヶ所に留まることができないという短所を有する。こうした問題を解決するためには、同じ濃度においてゲル強度を高めなければならない。ゲル強度は、高分子の分子量が高いほど増加する。ポロキサマーの構成成分比およびゾル‐ゲル転移現象をそのまま維持しながら分子量を増加させるためには、鎖拡張剤を利用してポロキサマーのPEO‐PPO‐PEOを単位ブロックとする多重ブロック共重合体を合成する方法がある。しかし、ポロキサマーに不純物が存在すると、鎖拡張が行われずに、副反応によって高分子変色の原因となることもある。したがって、不純物の含量を減少させるポロキサマーの精製方法が必要であった。
また、ポロキサマーを、水またはアルコール類を使用して精製する場合、精製に使用された水やアルコール等の溶媒を完全に除去してやらなければ、鎖拡張剤と反応させた際に、ポロキサマーの末端基であるヒドロキシル基との反応を妨害するという問題がある。したがって、水またはアルコールを使用しないポロキサマーの精製方法が必要であった。
本発明は、前記問題点を解決するために、活性炭を使用し、または遠心分離をしてポロキサマーを精製する方法を提供し、不純物または水分が除去されたポロキサマーを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、(a)ポロキサマーを有機溶媒に溶解させて高分子溶液を調製するステップ;および、(b)前記高分子溶液から有機金属または水分を物理的方法で除去するステップを含むことを特徴とするポロキサマーの精製方法を提供する。また、本発明は、前記精製方法により精製されたポロキサマーを提供する。
本発明の精製方法により精製されたポロキサマーは、鎖拡張剤と反応させて分子量増加効果を向上させることができる。また、精製されたポロキサマーを利用して製造された多重ブロック共重合体の有機金属含量を減らすことができ、強熱残分の減少効果を得ることができる。また、不純物である有機金属による副反応を最小化させて高分子の変色を防止する効果等、様々な長所を有する。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明者らは、市販中であるBASF社のポロキサマー 407を鎖拡張剤の一つである塩化ジカルボン酸誘導体と反応させたところ、ポロキサマー内に存在する不純物により分子量の増加が微々たるものであることを見出した。これは、ポロキサマーの末端基と鎖拡張剤との反応を妨害し得る不純物が存在するためであった。こうした種類の不純物としては、ポロキサマーの重合時に使用された有機金属化合物がある。したがって、本発明者らは、有機金属の含量を急激に減らすポロキサマーの精製方法を発明した。
本発明は、(a)ポロキサマーを有機溶媒に溶解させて高分子溶液を得るステップ;および、(b)前記高分子溶液から有機金属または水分を物理的方法で除去するステップを含むことを特徴とするポロキサマーの精製方法を提供する。
前記ステップ(b)の物理的な方法は、活性炭を高分子溶液と混合する方法、および高分子溶液を遠心分離する方法のうち一つ以上であってよい。活性炭を高分子溶液と混合して有機金属または水分を吸着させたり、高分子溶液を遠心分離して有機金属または水分を除去したり、活性炭を高分子溶液と混合する前または後に高分子溶液を遠心分離したりして、有機金属または水分を除去してよい。
前記溶解した高分子溶液を遠心分離すると、アセトニトリルに溶けない有機金属が沈澱して除去される。アセトニトリルに溶けない有機金属が非常に微細に分散されているため、遠心分離の際に高い回転速度が必要である。しかし、ポロキサマーを溶かしたアセトニトリル溶液の濃度が低いほど、遠心分離器の回転速度を下げてよい。したがって、本発明において、遠心分離の回転速度は、3,000〜15,000rpm、具体的に8,000〜10,000rpmであってよい。
本発明の一実施態様において、前記ステップ(a)において、有機溶媒は、アセトニトリル、アセトン、クロロホルム、メチレンクロライド、テトラヒドロフランおよびアルコールからなる群より選択されるものであってよいが、これらに限定されない。前記アルコールは、C1〜C4のアルコールであってよく、具体的にはエタノールを使用してよい。有機溶媒にポロキサマーを溶解させると、有機金属により溶解液が白っぽく濁る。
本発明の一実施態様において、前記ステップ(a)において、有機溶剤の含量は、ポロキサマーに対して100〜500(v/w%)であってよく、具体的に100〜250(v/w%)であってよい。有機溶剤の含量が100(v/w%)未満であると、高分子溶液の粘度が高く、活性炭との混合性が低下して吸着効率が小さくなり、500(v/w%)を超過すると、有機溶媒を除去する最終工程が複雑で、かつ工程単価が高くなるという問題がある。
本発明の一実施態様において、前記ステップ(b)において活性炭を高分子溶液と混合する方法を含めるとき、活性炭の含量は、ポロキサマーに対して5〜50wt%であってよく、具体的に10〜30wt%であってよい。活性炭の使用量が5wt%未満であると、有機金属が完全に除去されずに相当量存在し、50wt%を超過すると、有機金属除去効率がこれ以上増加せず、濾過工程の際に長時間が所要され、精製収得率が減少するようになる。
本発明の一実施態様において、前記ステップ(b)において活性炭を高分子溶液と混合する方法を含めるとき、活性炭の混合時間は、6〜48時間、具体的に12〜24時間であってよく、混合温度は、常温であってよい。6時間未満であると、有機金属が活性炭に吸着される時間が不足し、48時間を超過すると、すべての有機金属が活性炭に吸着されて、それ以上の工程は無意味である。混合の後、混合液を放置すると、活性炭が沈澱して高分子溶液を得ることができる。
本発明の一実施態様は、前記ステップ(b)において活性炭を高分子溶液と混合する方法を含めるとき、ステップ(b)の後に、(c)活性炭を除去し、有機溶媒を蒸留させるステップをさらに含んでよい。
本発明の一実施態様は、前記ステップ(b)において活性炭を高分子溶液と混合する方法を含めるとき、ステップ(b)の後に、(c´)活性炭を除去し、高分子溶液を、高分子を溶かさない非溶媒で沈澱させるステップをさらに含んでよい。
前記活性炭の除去は、濾過方法を使用してよい。
本発明の一実施態様において、前記非溶媒は、ヘキサンまたはエーテルであってよい。
本発明の一実施態様は、前記ステップ(b)において活性炭を高分子溶液と混合する方法を含めるとき、ステップ(b)より前に、ステップ(a)の高分子溶液を遠心分離して高分子溶液を回収するステップをさらに含んでよい。
また、本発明の一実施態様は、前記ステップ(b)において活性炭を高分子溶液と混合する方法を含めるとき、ステップ(b)より後、およびステップ(c)またはステップ(c´)より前に、前記高分子溶液を遠心分離して高分子溶液を回収するステップをさらに含んでよい。
本発明の一実施態様は、前記精製方法により精製されたポロキサマーを提供する。前記ポロキサマーは、有機金属含量が10〜100ppmであり、水分含量が10〜500ppmであってよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
ただし、下記実施例は、本発明を例示するものであるだけであって、本発明の内容が下記実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]ポロキサマーの精製―活性炭吸着法
2Lビーカーにポロキサマー407(500g)とアセトニトリル(1,000ml)を入れ、インペラでかき混ぜながら溶解させた。前記高分子溶液に活性炭(50g)を添加し、24時間インペラでかき混ぜ続けた。インペラを止め、6時間放置した後、上層の高分子溶液を濾紙(7μm)で1次濾過し、さらに濾紙(1μm)で2次濾過して活性炭を除去した。得られたポロキサマー溶液を5Lのヘキサンに落としてポロキサマーを沈澱させ、濾過し、常温で24時間真空乾燥した。収得量は364gであった。
白色の固体として得られたポロキサマーを、誘導結合プラズマ([ICP]:Inductively Coupled Plasma)で、有機金属含量(K含量)を測定した。また、強熱残分および水分含量を分析し、結果を表1に記載した。
[実施例2]ポロキサマーの精製―活性炭吸着法
活性炭75gを使用すること以外は実施例1と同一の方法で精製し、高分子収得量は354gであった。精製されたポロキサマーのICP(K含量)、強熱残分および水分含量を表1に示した。
[実施例3]ポロキサマーの精製―活性炭吸着法
活性炭100gを使用すること以外は実施例1と同一の方法で精製し、高分子収得量は360gであった。精製されたポロキサマーのICP(K含量)、強熱残分および水分含量を表1に示した。
[実施例4]ポロキサマーの精製―遠心分離法/活性炭吸着法
2Lビーカーにポロキサマー407(500g)とアセトニトリル(1,000ml)を入れ、インペラでかき混ぜながら溶解させた。前記高分子溶液を遠心分離用nalgene bottleにそれぞれ250mlずつ小分けし、遠心分離器(HANIL SCIENCE INDUSTRIAL社製、SUPORA 22K)を利用して、8,500rpmで、1時間遠心分離した。上層の高分子溶液を回収し、下に沈んだ有機金属堆積物を除去した。得られたポロキサマー溶液に活性炭(75g)を添加し、24時間インペラでかき混ぜ続けた。インペラを止め、6時間放置した後、上層の高分子溶液を濾紙(7μm)で1次濾過し、さらに濾紙(1μm)で2次濾過して活性炭を除去した。得られたポロキサマー溶液を5Lのヘキサンに落としてポロキサマーを沈澱させ、濾過した後、常温で24時間真空乾燥した。収得量は331gであった。精製されたポロキサマーのICP(K含量)、強熱残分および水分含量を表1に示した。
[実施例5]ポロキサマーの精製―遠心分離法
2Lビーカーにポロキサマー407(500g)とアセトニトリル(1,000ml)を入れ、インペラでかき混ぜながら完全に溶解させ、遠心分離用nalgene bottleにそれぞれ250mlずつ小分けした。遠心分離器(HANIL SCIENCE INDUSTRIAL社製、SUPORA 22K)を利用して、8,500rpmで、1時間遠心分離した。上層の高分子溶液を回収し、下部の有機金属堆積物を除去した。回収されたポロキサマー溶液を5Lのヘキサンに落としてポロキサマーを沈澱させた後、濾過した。得られたポロキサマーを、常温で24時間真空乾燥した。収得量は395gであった。
白色の固体として得られたポロキサマーのICP(K含量)、強熱残分および水分含量を分析し、結果を表1に示した。
[比較例1]ポロキサマーの精製―(溶媒/非溶媒)沈澱法
2Lビーカーにポロキサマー407(500g)とアセトニトリル(1,000ml)を入れ、インペラでかき混ぜながら溶解させた。前記ポロキサマー溶液を5Lのヘキサンに落としてポロキサマーを沈澱させ、濾過した後、常温で24時間真空乾燥した。収得量は433gであった。白色の固体として得られたポロキサマーのICP(K含量)、強熱残分および水分含量を分析し、表1に示した。
[比較例2]ポロキサマーの精製―層分離法
米国特許第5,800,711号に提示された方法に従ってポロキサマーを精製した。すなわち、1Lビーカーにポロキサマー407(25g)とn‐プロパノール/蒸留水(75/25 v/v)の混合溶液(800ml)を入れ、溶解させた。これに、塩化ナトリウム(65g)を入れて溶かし、分液漏斗に移し入れて30℃で保管した。約15時間程度放置して、2つの層を分離させた。下層を除去し、n‐プロパノール/蒸留水(75/25 v/v)混合溶液を捨てられた下層溶液の体積分だけ補充して混合した。これに、塩化ナトリウムを初期濃度〜80mg/mlとなるように加え、溶解させた後、再び30℃で保管して層分離させた。1次層分離の際に除去された(n‐プロパノール/蒸留水)の量だけ新たな溶媒を追加すると、これに伴い塩化ナトリウムも追加しなければならないが、初期の塩化ナトリウム濃度が80mg/mlであることから、これに合うように塩化ナトリウムの量を計算して追加した。このような工程をさらに7回繰り返した。分液漏斗の上層で得られたポロキサマー溶液を分留して溶媒を除去した後、ヘキサン(1L)に添加してポロキサマーを沈澱させた。その後、濾過して得られたポロキサマーを、常温で24時間真空乾燥した。収得量は17gであった。精製されたポロキサマーのICP(K含量)、強熱残分および水分含量は、表1のとおりである。表1において、ポロキサマーに含まれている金属化合物は様々な種類があるが、K以外の金属は精製前にも微量含有しており、Kが過量に含まれているため、例示的に測定した。
Figure 2014502656
比較例1の(溶媒/非溶媒)沈澱法による精製は、効果を観察することができなかった。また、比較例2においては、精製はある程度なされたものの、水分含量が大きく増加した。したがって、その後に鎖拡張剤と反応させる際、水分を除去する工程が必要であるという短所があった。
これに対し、本発明の精製方法によれば、有機金属(K)が精製されていないポロキサマー407に比べて約5〜20%の水準と示され、強熱残分の結果もまた20%以下の水準であり、水分含量も非常に低いことが分かった。
[実施例6]多重ブロックポロキサマーの合成
実施例2において精製された10gのポロキサマー100mlを磁石棒とともに入れ、120℃に加熱したオイル湯煎器で加熱および減圧(1torr以下)しながら、高分子に含まれている水分を2時間除去した。減圧を解除し、窒素を流しながら反応温度を120℃に設定した後、脱水したアセトニトリル50mlを添加してポロキサマーを完全に溶解させた。これに、スクシニルクロリド192μl(ポロキサマー比で2当量)を脱水したアセトニトリル10mlに希釈し、syringe pumpを利用して20時間ゆっくりと添加した。スクシニルクロリドがすべて添加されると、さらに4時間同じ温度で反応させて、総反応時間を24時間とした。合成された多重ブロックポロキサマーをジエチルエーテル1Lに沈澱させた後、濾過し、真空乾燥して白色の固体生成物(8.4g)を得た。前記多重ブロックポロキサマーの分子量をGPCで測定し、固有粘度(25℃、クロロホルム溶媒)を測定した。結果は表2に示した。
[比較例3]多重ブロックポロキサマーの合成
比較例1において精製された10gのポロキサマーを使用することを除いて、実施例6と同一の方法で合成して、多重ブロックポロキサマー(7.9g)を得た。前記多重ブロックポロキサマーの分子量をGPCで測定し、固有粘度(25℃、クロロホルム溶媒)を測定した。多重ブロックポロキサマーの分子量および固有粘度の結果を表2に示した。
Figure 2014502656
実施例6においては、精製されたポロキサマーを使用して多重ブロックポロキサマーを合成した結果、分子量増加効果をはっきりと確認することができたのに対し、比較例3を見ると、分子量が2〜3倍程度のみ増加することが分かった。
以上、本発明の特定の部分について詳細に記述したところ、当業界の通常の知識を有する者にとって、こうした具体的な技術は単に好ましい実施例であるに過ぎず、本発明の範囲がこれらに制限されるものでないという点は明白である。したがって、本発明の実質的な範囲は、添付された請求項とその等価物によって定義されると言える。

Claims (14)

  1. ポロキサマーを有機溶媒に溶解させて高分子溶液を調製するステップ;および、
    前記高分子溶液から有機金属または水分を物理的方法で除去するステップ、
    を含むことを特徴とする、ポロキサマーの精製方法。
  2. 前記物理的方法は、活性炭を高分子溶液と混合するステップ、および高分子溶液を遠心分離するステップのうち一つ以上含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のポロキサマーの精製方法。
  3. 前記物理的方法は、活性炭を高分子溶液と混合するステップを含んでなることを特徴とする、請求項2に記載のポロキサマーの精製方法。
  4. 前記高分子溶液から有機金属または水分を除去するステップの後に、
    活性炭を除去し有機溶媒を蒸留させるステップ、または活性炭を除去し、高分子溶液を高分子を溶かさない非溶媒で沈澱させるステップ、
    をさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載のポロキサマーの精製方法。
  5. 前記非溶媒は、ヘキサンまたはエーテルであることを特徴とする、請求項4に記載のポロキサマーの精製方法。
  6. 前記有機溶媒は、アセトニトリル、アセトン、クロロホルム、メチレンクロライド、テトラヒドロフランおよびアルコールからなる群より選択される1または2以上であることを特徴とする、請求項1に記載のポロキサマーの精製方法。
  7. 前記有機溶剤は、ポロキサマーに対して100〜500(v/w%)の量で使用されることを特徴とする、請求項1に記載のポロキサマーの精製方法。
  8. 前記物理的方法は、活性炭を高分子溶液と混合するステップを含み、活性炭はポロキサマーに対して5〜50wt%の量で使用されることを特徴とする、請求項2に記載のポロキサマーの精製方法。
  9. 前記物理的方法は、活性炭を高分子溶液と混合する方法を含み、活性炭と高分子溶液が、6〜48時間混合されることを特徴とする、請求項2に記載のポロキサマーの精製方法。
  10. 前記高分子溶液から有機金属または水分を除去するステップの前に、
    前記高分子溶液を遠心分離して高分子溶液を回収するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載のポロキサマーの精製方法。
  11. 前記高分子溶液から有機金属または水分を除去するステップの後で、且つ前記活性炭を除去し有機溶媒を蒸留させるステップ、または活性炭を除去し、高分子溶液中に溶解されていない高分子を非溶媒で沈澱させるステップの前に、前記高分子溶液を遠心分離して高分子溶液を回収するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のポロキサマーの精製方法。
  12. 前記物理的方法は、高分子溶液を遠心分離するステップを含み、遠心分離速度は、3,000〜15,000rpmであることを特徴とする、請求項2に記載のポロキサマーの精製方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法により精製される、ポロキサマー。
  14. 前記ポロキサマーは、有機金属含量が10〜100ppmであり、水分含量が10〜500ppmであることを特徴とする、請求項13に記載のポロキサマー。
JP2013547315A 2010-12-28 2011-12-22 精製されたポロキサマーおよびその精製方法 Pending JP2014502656A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020100136671A KR101343040B1 (ko) 2010-12-28 2010-12-28 정제된 폴록사머 및 그의 정제방법
KR10-2010-0136671 2010-12-28
PCT/KR2011/009974 WO2012091361A2 (en) 2010-12-28 2011-12-22 Highly pure poloxamers and purification method thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014502656A true JP2014502656A (ja) 2014-02-03

Family

ID=46383650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013547315A Pending JP2014502656A (ja) 2010-12-28 2011-12-22 精製されたポロキサマーおよびその精製方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20130274421A1 (ja)
JP (1) JP2014502656A (ja)
KR (1) KR101343040B1 (ja)
CN (1) CN103403062A (ja)
WO (1) WO2012091361A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019502801A (ja) * 2015-12-22 2019-01-31 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se ポリエーテルブロックコポリマーの精製方法
JP2019511606A (ja) * 2016-03-17 2019-04-25 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung ポロキサマーを精製するための方法
KR20240011866A (ko) 2021-12-01 2024-01-26 추가이 세이야쿠 가부시키가이샤 항체 함유 제제의 조제 방법

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9757411B2 (en) 2014-07-07 2017-09-12 Aires Pharmaceuticals, Inc. Poloxamer therapy for heart failure
EP3747448A1 (en) 2014-07-07 2020-12-09 LifeRaft Biosciences, Inc. A poloxamer composition free of long circulating material and methods for production and uses thereof
CN113828014B (zh) * 2021-09-14 2023-03-17 海南金海浆纸业有限公司 一种聚合氯化铝溶液的纯化脱色工艺

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003183383A (ja) * 2001-12-14 2003-07-03 Nippon Shokubai Co Ltd 低臭気なアルコールの環状エーテル付加物の製造方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52134691A (en) * 1976-05-07 1977-11-11 Lion Corp Removal of aluminum halide catalyst from polymerization reaction products
US4452973A (en) * 1982-11-12 1984-06-05 American Cyanamid Company Poly(glycolic acid)/poly(oxyethylene) triblock copolymers and method of manufacturing the same
CA1268481A (en) * 1984-11-13 1990-05-01 Atsushi Aoshima Process for purification of polyether
JPS61120831A (ja) * 1984-11-16 1986-06-07 Asahi Chem Ind Co Ltd 粗ポリアルキレングリコ−ルの精製法
US4994627A (en) * 1990-03-16 1991-02-19 Texaco Chemical Company Purification of polyoxyalkylene glycols
JP3557677B2 (ja) * 1994-12-20 2004-08-25 鐘淵化学工業株式会社 油脂中の触媒の除去方法
US5993972A (en) * 1996-08-26 1999-11-30 Tyndale Plains-Hunter, Ltd. Hydrophilic and hydrophobic polyether polyurethanes and uses therefor
US5800711A (en) * 1996-10-18 1998-09-01 Mdv Technologies, Inc. Process for the fractionation of polyoxyalkylene block copolymers
SE9902364D0 (sv) * 1999-06-21 1999-06-21 Astra Ab New process
JP2002338688A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Sumitomo Chem Co Ltd 精ポリエーテルスルホンの製造方法
US7491233B1 (en) * 2002-07-19 2009-02-17 Advanced Cardiovascular Systems Inc. Purified polymers for coatings of implantable medical devices
KR100513899B1 (ko) * 2003-03-11 2005-09-07 주식회사 엘지화학 고분자 중합물 내 잔류 촉매 제거방법
WO2005023896A2 (en) * 2003-09-05 2005-03-17 Ivy Animal Health, Inc. Purified polyoxypropylene/polyoxyethylene copolymers and method of preparing the same
BRPI0615837A2 (pt) * 2005-09-14 2011-05-31 Ares Trading Sa método para a determinação quantitativa de poloxámeros
KR20080043301A (ko) * 2005-09-14 2008-05-16 아레스 트레이딩 에스.에이. 폴록사머의 정량 방법
CN101415735A (zh) * 2006-04-07 2009-04-22 Lg化学株式会社 从聚合物溶液中除灰的方法
JP5713274B2 (ja) * 2009-03-31 2015-05-07 日油株式会社 高分子量ポリオキシアルキレン誘導体の精製方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003183383A (ja) * 2001-12-14 2003-07-03 Nippon Shokubai Co Ltd 低臭気なアルコールの環状エーテル付加物の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019502801A (ja) * 2015-12-22 2019-01-31 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se ポリエーテルブロックコポリマーの精製方法
JP2019511606A (ja) * 2016-03-17 2019-04-25 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung ポロキサマーを精製するための方法
JP7037495B2 (ja) 2016-03-17 2022-03-16 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ポロキサマーを精製するための方法
KR20240011866A (ko) 2021-12-01 2024-01-26 추가이 세이야쿠 가부시키가이샤 항체 함유 제제의 조제 방법

Also Published As

Publication number Publication date
CN103403062A (zh) 2013-11-20
US20130274421A1 (en) 2013-10-17
WO2012091361A2 (en) 2012-07-05
KR20120074737A (ko) 2012-07-06
KR101343040B1 (ko) 2013-12-18
WO2012091361A3 (en) 2012-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014502656A (ja) 精製されたポロキサマーおよびその精製方法
JP6460366B2 (ja) アミノ基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法
US20150011750A1 (en) Process for preparing amorphous rifaxmin and the amorphous rifaximin thus obtained
US8853351B2 (en) Highly pure amphiphilic copolymer comprising hydrophobic block from alpha-hydroxy acid and process for the preparation thereof
JP5392828B2 (ja) 希土類元素の抽出・分離方法
TW201638976A (zh) 銀奈米線之製造方法、以該方法得到之銀奈米線及含有該銀奈米線之油墨
CA2742361A1 (en) Highly purified polylactic acid or a derivative thereof, a salt of the same, and purification method thereof
JP2730427B2 (ja) シロキサン類の精製方法
CN104844697A (zh) 醋酸格拉替雷的制备方法
KR101322431B1 (ko) 공중합체 제조 공정으로부터 촉매를 회수하기 위한 흡착제 및 그 재생 방법
JP5518514B2 (ja) 金属抽出剤、並びに、それを用いたパラジウムの抽出方法、及びジルコニウムの抽出方法
CN108084438B (zh) 一种苯基t10笼型倍半硅氧烷及其合成方法与应用
CN104072645B (zh) 一种从加氢聚合物胶液中脱除残余金属催化剂的方法
CN101878196B (zh) 制备三氟甲基亚磺酸盐的方法
CN107987186B (zh) 一种杜仲粗胶的纯化工艺
TW201504269A (zh) 從共聚物製備方法中分離脂肪族聚碳酸酯聚合物及觸媒之方法
JP2012121963A (ja) ポリグルロン酸の製造方法、ポリマンヌロン酸の製造方法、ポリグルロン酸、及びポリマンヌロン酸
KR101745429B1 (ko) 양친성 블록 공중합체의 정제방법, 이로부터 얻어지는 양친성 블록 공중합체, 및 이를 포함하는 약학 조성물
JPH0710919B2 (ja) シリコーン樹脂の精製法
CN110590675B (zh) 新型离子液体单体及其聚合物的制备并应用于分离茶多酚
CN113773514B (zh) 一种聚乙二醇单甲醚-聚乳酸嵌段共聚物及其制备方法与应用
JP5095950B2 (ja) ポリエーテルの製造方法
JPS58219235A (ja) ナイロン粉末の製造方法
RU2237648C1 (ru) Способ очистки и выделения водно-гликолевого раствора из отработанных антифризов
JPH0362721B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141029

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150512