JP2014501823A - ポリマー混合物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、少なくとも1種のポリマー、及びそのポリマーの重量に基づいて0.1重量%〜1.5重量%の少なくとも1種のヒュームドシリカを含む混合物に関し、そのポリマーは、ポリマーの重量に基づいて50重量%より多い量で少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを含む。半−芳香族ポリアミド系混合物の中にヒュームドシリカが存在することにより、とりわけ、射出成形のような溶融加工方法を用いた携帯電話筐体などの多様な成形物品の製造に必要なサイクル時間の削減を可能にする。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、インド国仮特許出願第3468/MUM/2010号明細書(2010年12月21日出願)、及び欧州特許出願第11160875.8号明細書(2011年4月1日出願)の優先権を主張し、これら各出願の内容全体は全ての目的のために本明細書に参照によって援用される。
本出願は、インド国仮特許出願第3468/MUM/2010号明細書(2010年12月21日出願)、及び欧州特許出願第11160875.8号明細書(2011年4月1日出願)の優先権を主張し、これら各出願の内容全体は全ての目的のために本明細書に参照によって援用される。
本発明は少なくとも1種の半−芳香族ポリアミド及び少なくとも1種の添加剤を含む混合物に関する。
本発明の混合物に添加剤が存在することにより、高温での半−芳香族ポリアミドの初期結晶化に有効な結果をもたらす。
当業界では多様なポリアミド成形材料及びそれらの調製方法が知られている。例えば、(特許文献1)には、少なくとも80モル%のキシレンジアミンを含むジアミン及びジカルボン酸を含む、アミド化反応が存在しない液体スラリーをバッチ式調整槽中で調製し、その液体スラリーを出発原料としてバッチ式又は連続式重合反応器に供給してポリアミドを生成させることにより生産されたポリアミドが開示されている。この方法により、ジアミンとジカルボン酸との所望のバランスを有するポリアミドが、例えば発泡又は固化という問題を生じることなく生産される。
(特許文献2)には、溶融粘度、剛直性、及び脆性が低減された、メタキシレンジアミンモノマー単位を含有するコポリアミドが開示され、カプロラクタムから調製されるものと異なって、開示されたその方法は、その調製期間中に、移行性である過剰の残留ラクタムを除去するための更なる抽出工程が不要である。そのコポリアミドはガスに対するバリア特性が向上していると言われる。
(特許文献3)には、(a)m−キシレンジアミンと水及び添加剤を有するジカルボン酸との溶液を溶解槽に添加し、溶解させ、混合物を調合すること、(b)反応槽中で混合物を重縮合させること、(c)その重縮合物を粒状化させること、及び(d)粒状化物を乾燥させること、によって調製されるポリアミド成形材料が開示される。焼成ケイ酸(pyrogenic silicic acid)形態の核化剤が使用される。そのポリアミド成形材料は、ホモポリアミド材料と比較して、炭酸ガス拡散の遅延化を向上させた特性の包装層の製造に使われる。
食物包装産業に特に好適なナイロン包装フィルムが(特許文献4)に開示され、そのフィルムはポリアミド60〜94%、潤滑剤2〜20%、抗膠着剤(anticonglutination agent)1.5〜10%、核化剤1.5〜10%、及びカップリング剤0.1〜1.0%を含有する。その加工には、抗膠着剤及び核化剤をカップリング剤で前処理すること、ポリアミド、潤滑剤、抗膠着剤、及び核化剤を均等に混合すること、及び210〜250℃において二軸スクリューで押出ししてマスターバッチ粒子を形成することが含まれる。この発明はフィルムの脆性を低減させ、透明度(diaphaneity)及び熱収縮を改善することができる。
しかしながら、ポリアミド物品が成形型から出る際に低結晶化温度を有するポリアミドにはそり発生という問題がある、周辺温度に十分に近くなるように冷却する必要がある。このことによりサイクル時間が増加し、商業的に実行可能でなくなる。また溶融物が冷却された際の温度における結晶化の度合いも非常に劣る。
ポリアミド材料において高温での結晶化及びサイクル時間短縮を可能にするために高いガラス転移温度のポリアミドを高濃度で使用することも知られている。しかしながら、そのようなポリアミドを組成物中に使用すると、望ましくないアミド基転移(trans−amidation)が生じる。
したがって、溶融物から冷却される際に、より高温で初期の結晶化が効果的に生じ、これにより溶融プロセス、特に射出成形におけるサイクル時間もまた低減される、ポリアミド成形材料の開発をする必要性が存在する。
本発明は、
− 少なくとも1種のポリマー、及び
− そのポリマーの重量に基づいて0.1重量%〜1.5重量%の量の少なくとも1種の核化剤、を含む混合物であって、
そのポリマーがポリマーの重量に基づいて50重量%より多い量の少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを含む、混合物を提供する。
− 少なくとも1種のポリマー、及び
− そのポリマーの重量に基づいて0.1重量%〜1.5重量%の量の少なくとも1種の核化剤、を含む混合物であって、
そのポリマーがポリマーの重量に基づいて50重量%より多い量の少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを含む、混合物を提供する。
有利には、核化剤はヒュームドシリカである。
本発明の混合物では、ポリマーは少なくとも1種の脂肪族ポリアミドを更に含むことができる。
本発明の主題の材料の上記の並びにその他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明を参照してより良く理解されるようになる。この概要は単純化された形態での概念の一部を紹介するために提供されている。この概要は主要材料の重要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、また本発明の主題の範囲を限定するために使用することを意図するものでもない。
本発明は、少なくとも1種のポリマー、及びそのポリマーの重量に基づいて0.1重量%〜1.5重量%の少なくとも1種の核化剤を含む混合物であって、そのポリマーが、ポリマーの重量に基づいて50重量%より多い少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを含む。
具体的には、本発明は、少なくとも1種のポリマー、及びそのポリマーの重量に基づいて0.2重量%〜1.2重量%の少なくとも1種の核化剤を含む混合物であって、前記ポリマーが、ポリマーの重量に基づいて50重量%より多い少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを含む混合物を提供する。
有利には、核化剤はヒュームドシリカである。
本発明による混合物中に含まれるヒュームドシリカは、有機ケイ素化合物及び/又は無機ケイ素化合物、例えば四塩化ケイ素及び/又はシリコンエステルを一般的に1000℃を越える温度で酸化することによって調製することができる。したがってヒュームドシリカは「焼成シリカ」と一般的に言われる。
本発明による混合物におけるヒュームドシリカは一般的に粒子形態である。そのヒュームドシリカ粒子は50〜450m2/gの範囲のBET(N2)比表面積を有してもよく、そのうえ、それらの平均粒子径は、動的光散乱法で測定して0.1〜0.5μm(具体的には、0.2〜0.3μm)であってもよい。
ヒュームドシリカはとりわけ、Aerosil(登録商標)、Zeosil(登録商標)、Cab−O−Sil(登録商標)として市販されている。
特定の実施形態では、本発明は少なくとも1種のポリマー、及びそのポリマーの重量に基づいて0.2重量%〜1.5重量%、好ましくは0.2重量%〜1.2重量%の少なくとも1種のヒュームドシリカを含む混合物であって、そのポリマーが、ポリマー重量に基づいて50重量%より多い少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを含む混合物を提供する。
本発明の別の実施形態では、ヒュームドシリカは、ポリマーの重量に基づいて0.3重量%〜1.0重量%の範囲内であり、そのポリマーは、ポリマーの重量に基づいて50重量%より多い少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドで構成されている。
本発明の別の実施形態では、ヒュームドシリカは、ポリマーの重量に基づいて約0.8重量%の量で混合物に含まれ、そのポリマーは、ポリマーの重量に基づいて50重量%より多い少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを含む。
本発明による量でのヒュームドシリカの添加により、溶融状態からの冷却の際により高い程度の結晶化並びに高温でより急速又は早期の結晶化が生じる。したがって射出サイクル時間はかなり低減される。有利には、結晶化速度が速いほど、押出し速度がより速く及び/又は成形時間がより短くなる。
本発明に従って使用されるヒュームドシリカの量は、所望の結果を達成するのに重要な技術的特徴である。その量が規定されるものより少ないと混合物の結晶化温度(Tc)が非常に低下した状態になる。意外にも、ヒュームドシリカの量が規定されるものよりも高い場合でも、混合物の結晶化温度(Tc)が非常に低下した状態になる。理論にとらわれるものではないが、ヒュームドシリカを過度の量で使用するとポリマーマトリックス中で凝集体の形成が生じ、これは高い結晶化温度を示すポリアミド混合物を得る上で問題となるであろうと出願人は考える。
別の実施形態では、本発明の混合物は少なくとも1種の半−芳香族ポリアミド(PA)を含む。
特定の実施形態では、半−芳香族ポリアミドはポリマーの重量に基づいて85重量%より多い量で存在する。
本発明の目的上、用語「半−芳香族ポリアミド」は、得られる(好ましくは得られた)繰り返し単位の50モル%より多い、少なくとも1種の非芳香族(又は脂肪族)二価酸(又はそれらの誘導体)と少なくとも1種の芳香族ジアミンとの間の重縮合反応によるもの、及び/又は少なくとも1種の芳香族二価酸(又はそれらの誘導体)と少なくとも1種の非芳香族(脂肪族)ジアミンとの間の重縮合反応によるものを含む任意のポリマーとして定義される。
本発明の目的上、二価酸(若しくはそれらの誘導体)又はジアミン又はアミノ−カルボン酸(若しくはそれらの誘導体)は、それが少なくとも1つの芳香族基を含む場合に「芳香族」とみなす。本発明の目的上、二価酸(若しくはそれらの誘導体)又はジアミン又はアミノ−カルボン酸(若しくはそれらの誘導体)は、それが芳香族基を有しない場合に「非−芳香族」とみなす。
半−芳香族ポリアミド(PA)の第1のクラスは、得られる(好ましくは得られた)繰り返し単位の50モル%より多くが、半−芳香族ポリアミド(PA1)であり、少なくとも1種の脂肪族二価酸(又はそれらの誘導体)と少なくとも1種の芳香族ジアミンとの間の重縮合反応によるものであって、好ましくは前記繰り返し単位の75モル%より多く、更に好ましくは85モル%より多くが、少なくとも1種の脂肪族二価酸又はそれらの誘導体と少なくとも1種の芳香族ジアミンとの間の重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)ことができる。更に好ましくは、半−芳香族ポリアミド(PA1)の繰り返し単位の本質的にすべて若しくはすべてが、少なくとも1種の脂肪族二価酸(又はそれらの誘導体)と少なくとも1種の芳香族ジアミンとの間の重縮合反応によって得る(及び好ましくは得られた)ことができる。
二価酸誘導体という用語には、酸ハロゲニド(acid halogenide)、特にクロリド、酸無水物、酸塩、酸アミド、などを包含することが意図され、それらは有利には重縮合反応に使用できる。
「少なくとも1種の脂肪族二価酸又はそれらの誘導体」及び「少なくとも1種の芳香族ジアミン」という表現は、1つ又は2つ以上の脂肪族二価酸若しくはそれらの誘導体、及び1つ又は2つ以上の芳香族ジアミンが上記に述べたように反応させることができることを意味すると理解される。
「少なくとも1種の芳香族二価酸又はそれらの誘導体」及び「少なくとも1種の脂肪族ジアミン」という表現は、1つ又は2つ以上の芳香族二価酸若しくはそれらの誘導体、及び1つ又は2つ以上の脂肪族ジアミンが上記に述べたように反応させることができることを意味すると理解される。
芳香族ジアミンの非限定的な例はとりわけ、以下に示す、m−フェニレンジアミン(MPD)、p−フェニレンジアミン(PPD)、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル(3,4−ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−ODA)、m−キシレンジアミン(MXDA)、
及びp−キシレンジアミン(PXDA、表示なし)である。
好ましくは、芳香族ジアミンはm−キシレンジアミン(MXDA)である。
脂肪族二価酸の非限定的な例はとりわけ、シュウ酸(HOOC−COOH)、 マロン酸(HOOC−CH2−COOH)、コハク酸[HOOC−(CH2)2−COOH]、グルタル酸[HOOC−(CH2)3−COOH]、2,2−ジメチル−グルタル酸[HOOC−C(CH3)2−(CH2)2−COOH]、アジピン酸[HOOC−(CH2)4−COOH]、2,4,4−トリメチル−アジピン酸[HOOC−CH(CH3)−CH2−C(CH3)2−CH2−COOH]、ピメリン酸[HOOC−(CH2)5−COOH]、スベリン酸[HOOC−(CH2)6−COOH]、アゼライン酸[HOOC−(CH2)7−COOH]、セバシン酸[HOOC−(CH2)8−COOH]、ウンデカン二酸[HOOC−(CH2)9−COOH]、ドデカン二酸[HOOC−(CH2)10−COOH]、テトラデカン二酸[HOOC−(CH2)11−COOH]、である。
脂肪族ジカルボン酸は好ましくはアジピン酸である。
上記のように、そのような脂肪族ジカルボン酸はとりわけ、遊離酸及び酸クロリドの形態で重縮合反応に使用できる。
本発明によると、半−芳香族ポリアミド(PA1)はMXD6又はMXD10であり得る。
本発明の目的上、MXD6ポリマーは、半−芳香族ポリアミドであって、その繰り返し単位の、すべてではないにしても本質的にすべてが、アジピン酸とメタ−キシレンジアミンとの重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)半−芳香族ポリアミドを表すことを意図している。
MXD6ポリマー材料はとりわけ、ソルベイ・アドバンスド・ポリマーズ(Solvay Advanced Polymers, L.L.C.)からIXEF(登録商標)として市販されている。
更に本発明によると、MXD10は、半−芳香族ポリアミドであって、その繰り返し単位の、すべてではないにしても本質的にすべてが、セバシン酸とメタ−キシレンジアミンとの重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)半−芳香族ポリアミドを表す。セバシン酸はひまし油から得ることができる。
MXD6又はMXD10の分子量には特別な制限がない。
例えば、MXD6は、有利には少なくとも2,500の数平均分子量(Mn)を有し、より好ましくは少なくとも5,000、更に好ましくは少なくとも10,000、及び更により好ましくは少なくとも13,000を有する。
加えて、MXD6は、最大で60,000の数平均分子量(Mn)を有するのが好都合であり、より好ましくは最大で50,000、及び更により好ましくは最大で30,000を有する。
Mnは次式により計算できる。
Mn=2×106/Σ(−COOH末端基)+(−NH2末端基)
(−COOH末端基)=生成樹脂中の酸末端基数であり、μ当量/生成樹脂g数で表す(塩基による滴定で求まる)。
(−NH2末端基)=生成樹脂中の塩基末端基数であり、μ当量/生成樹脂g数で表す(酸による滴定で求まる)。
Mn=2×106/Σ(−COOH末端基)+(−NH2末端基)
(−COOH末端基)=生成樹脂中の酸末端基数であり、μ当量/生成樹脂g数で表す(塩基による滴定で求まる)。
(−NH2末端基)=生成樹脂中の塩基末端基数であり、μ当量/生成樹脂g数で表す(酸による滴定で求まる)。
半−芳香族ポリアミド(PA)の別のクラスは、半−芳香族ポリアミド(PA2)であり、これは、少なくとも1種の芳香族二価酸(又はそれらの誘導体)と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)繰り返し単位を50モル%より多く含む。
脂肪族二価酸の非限定的な例はとりわけ、1,2−ジアミノエタン、1,2−ジアミノプロパン、プロピレン−1,3−ジアミン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ヘキサンジアミン又はヘキサメチレンジアミン(HMDA)、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、1−アミノ−3−N−メチル−N−(3−アミノプロピル)−アミノプロパン、である。
好適な脂肪族ジアミンはヘキサメチレンジアミン(HMDA)である。
半−芳香族ポリアミド(PA2)を生じる重縮合反応に使用される芳香族二価酸及びそれらの誘導体は、特別に制限されない。芳香族二価酸の非限定的な例の注目されるものは、イソフタル酸(IPA),テレフタル酸(TPA)、及びオルソフタル酸(OPA)を包含するフタル酸、 ナフタレンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンカルボン酸 、3,5−ピリジンジカルボン酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル )ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ケトン、4,4’−ビス(4−カルボキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、ビス(3−カルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス( 3−カルボキシフェニル)ケトン、ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、である。
好ましくは、半−芳香族ポリアミド(PA2)はポリフタルアミド、すなわち、芳香族ポリアミドであって、IPA、TPA、PA、及びそれらの誘導体から選択された少なくとも1種のフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)繰り返し単位を50モル%より多く含む。
注目すべき好適なポリフタルアミドはソルベイ・アドバンスド・ポリマーズ有限責任会社からAMODEL(登録商標)として市販されている。
本発明の半−芳香族ポリアミド(PA2)には、ポリ(テレ/イソ)フタルアミドも含まれる。
本発明の目的上、ポリ(テレ/イソ)フタルアミドは芳香族ポリアミドとして規定され、これは、
(i)テレフタル酸、イソフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を50モル%より多く、
(ii)テレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を25モル%より多く、50モル%以下、及び
(iii)イソフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を1〜25モル%、
含む。
(i)テレフタル酸、イソフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を50モル%より多く、
(ii)テレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を25モル%より多く、50モル%以下、及び
(iii)イソフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を1〜25モル%、
含む。
ポリ(テレ/イソ)フタルアミドは更に、少なくとも1種の脂肪族二価酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を含んでもよい。加えて、ポリ(テレ/イソ)フタルアミドは、(オルソ)フタル酸(PA)と少なくとも1種のジアミン(脂肪族又は芳香族)との間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を含まないことが好ましい。
本発明の別の実施形態では、半−芳香族ポリアミド(PA2)がポリテレフタルアミドである混合物を提供する。
本発明の目的上、ポリテレフタルアミドは芳香族ポリアミドとして規定され、これはテレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される繰り返し単位を50モル%より多く含む。
ポリテレフタルアミドの第1のクラスは、ポリテレフルアミドであって、その繰り返し単位の、すべてではないにしても本質的にすべてが、テレフタル酸と少なくとも1つの脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される、ポリテレフルアミドからなる[クラス(I)]。
ポリテレフタルアミドの第2のクラスは、ポリテレフタルアミドであって、その繰り返し単位の、すべてではないにしても本質的にすべてが、テレフタル酸、イソフタル酸と少なくとも1つの脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される、ポリテレフタルアミドからなる[クラス(II)]。
ポリテレフタルアミドの第3のクラスは、ポリテレフタルアミドであって、その繰り返し単位の、すべてではないにしても本質的にすべてが、テレフタル酸並びに少なくとも1種の脂肪族二価酸と少なくとも1つの脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される、ポリテレフタルアミドからなる[クラス(III)]。このような繰り返し単位は、それぞれテレフタルアミド及び脂肪族アミド繰り返し単位と称される。
クラス(III)内において、サブクラスは、全繰り返し単位(すなわち、テレフタルアミド+脂肪族酸−アミド繰り返し単位)のモル数に基づいたテレフタルアミド繰り返し単位のモル比が、60モル%以上であるポリテレフタルアミドからなり、更に有利には80モル%以下であり、好ましくは70モル%以下である[サブクラス(III−1)]。
クラス(III)内において、第2サブクラスは、全繰り返し単位(すなわち、テレフタルアミド+脂肪族酸−アミド繰り返し単位)のモル数に基づいたテレフタルアミド繰り返し単位のモル比が、60モル%未満であるポリテレフタルアミドからなる[サブクラス(III−2)]。
ポリテレフタルアミドの第4のクラスは、ポリテレフタルアミドであって、その繰り返し単位が、すべてではないにしても本質的にすべてにおいて、テレフタル酸、イソフタル酸、少なくとも1種の脂肪族二価酸及び少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって形成される、ポリテレフタルアミドからなる[クラス(IV)]。
クラス(I)〜(IV)に有用な脂肪族酸及び脂肪族アミンは、ポリマー(PA1)及び(PA2)向けに好適なものとして上記されている。
上で記載された全ての半−芳香族ポリアミド(PA)の中で、半−芳香族ポリアミドPA1は、本発明に従ったポリマー混合物の成分として好適であることが多い。MXD6ポリマーは半−芳香族ポリアミド(PA)として特に好適である。
本発明に従った特定の実施形態では、ポリマーは、脂肪族ポリアミドを実質的に含まない、本質的に含まない、又は含まない。前記実施形態では、ポリマーは半−芳香族ポリアミドから本質的になってもよく、又は半−芳香族ポリアミドからなってもよい。
本発明の更に特定の一実施形態によると、少なくとも1つの別のポリアミド(PA3)が半−芳香族ポリアミド(PA)に加えてポリマー混合物中に組み込まれる。
この特定の実施形態の一態様において、半−芳香族ポリアミド(PA)とは異なる前記ポリアミド(PA3)は、それらについて上に述べた半−芳香族ポリアミド(PA)の全体の中から選択できる。
この特定の実施形態の別の態様においては、少なくとも1種のその他のポリアミド(PA3)が脂肪族ポリアミドの中から選択されることが好ましい。
上記の実施形態の別の態様では、脂肪族ポリアミドの量は、半−芳香族ポリアミドの重量に基づいて2〜20重量%の範囲である。
本発明の特定の実施形態では、ポリマーをヒュームドシリカと溶融混合することを含む本発明の混合物の調製方法が提供される。
別の実施形態では、ポリマーをヒュームドシリカと溶融混合する方法は、前記ヒュームドシリカを有する前記ポリマーを溶融押出しすることを含む。
本発明の特定の実施形態では、成形物品を製造する方法が提供され、その方法は本発明の混合物を溶融加工することを含む。本発明によるこの溶融加工は本発明の混合物を射出成形することを含む。このような方法で生産される成形物品は、電子部品であることができ、好ましくは携帯電話筐体である。
本発明の特定の実施形態では、成形物品を製造するためのポリマー溶融加工を含む方法のサイクル時間を低減させるために、0.1重量%〜1.5重量%の少なくとも1種のヒュームドシリカの、少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを50重量%より多く含む少なくとも1種のポリマーの添加剤としての使用が提供される。この場合のすべての特定された重量%はポリマーの重量に基づく。
本発明の実施形態はまた、本発明の混合物を成形することにより、又は溶融混合することにより、又は溶融加工することにより、調製された成形物品を提供する。成形物品は電子部品であることができ、好ましくは携帯電話筐体である。
本発明の目的上、「脂肪族ポリアミド」の定義は、脂肪族二価酸(並びに/若しくはそれらの誘導体)と脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって、及び/又はアミノカルボン酸並びに/若しくはラクタムの自動重縮合反応によって得られる(及び好ましくはそれによって得られた)繰り返し単位を50モル%より多く、好ましくは75モル%より多く、及び更に好ましくは85モル%より多く含む任意のポリアミドを表すことを意図する。脂肪族二価酸及び脂肪族ジアミンはポリマー(PA1)及び(PA2)に好適なものとして上記されるものである。
好ましくは、脂肪族ポリアミド(PA3)の本質的にすべての又はすべての繰り返し単位は、少なくとも1種の脂肪族二価酸又はそれらの誘導体と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの間の重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)。
更に好ましくは、脂肪族ポリアミド(PA3)は、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(ナイロン66)、ポリ(ヘキサメチレンアゼラミド)(ナイロン69)、ポリ(ヘキサメチレンセバカミド)(ナイロン610)、ポリ(ヘキサメチレンドデカノアミド)(ナイロン612)、ポリ(ドデカメチレンドデカノアミド)(ナイロン1212)、及びこれらのコポリマーから選択される。アミノカルボン酸及び/又はラクタムの自動重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)ものの例は、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリカプロアミド、及びポリ(11−アミノ−ウンデカノ−アミド)である。
より好ましくは、脂肪族ポリアミド(PA3)はナイロン6及びナイロン66から選択される。
更により好ましくは、脂肪族ポリアミド(PA3)はナイロン66、すなわち、1,6−ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)ポリアミドである。本発明に従った混合物においては、ポリマーは、そのポリマー重量に基づいて50重量%より多い量で、好ましくは70重量%より多い、更に好ましくは85重量%より多い半−芳香族ポリアミドを含む。
特定の好適な実施形態では、とりわけ半−芳香族ポリアミドが、例えば、MXD6又はMXD10等の、少なくとも1種の脂肪族二価酸(又はそれらの誘導体)と少なくとも1種の芳香族ジアミンとの間の重縮合反応によって得られる(及び好ましくは得られた)繰り返し単位を50モル%より多く含む半−芳香族ポリアミド(PA1)、からなる群から選択される場合、ポリマーは更に脂肪族ポリアミド(PA3)ポリマーを含む。その場合の脂肪族ポリアミド(PA3)の量は、半−芳香族ポリアミドの重量に基づいて、少なくとも2重量%、好ましくは少なくとも5重量%、更に好ましくは半−芳香族ポリアミド(PA)の重量に基づいて少なくとも8重量%であることが有利であり、加えて、半−芳香族ポリアミド(PA)の重量に基づいて最大で45重量%、好ましくは最大で20重量%、更に好ましくは最大で12重量%であることが有利である。
参照によって本明細書に組み込まれた特許、出願特許、及び出版物のいずれかの開示が、特定用語について本発明の明細書の記述と、用語が不明確となるほど矛盾する場合は、本発明の明細書の記述が優先される。
以下の例は本発明を更に例示するために提供されるが、決して本発明を限定するものとして解釈されるものではない。
試験例1〜8
再生可能資源のひまし油から得られたセバシン酸とメタ−キシレンジアミン(MXD10)の重縮合によって得られ、相対粘度が2.1〜2.7(98%硫酸中、25℃で測定して)である半−芳香族ポリアミドを、平均粒径が0.2〜0.3ミクロンでありCABOT CorporationからCab−O−Sil(登録商標)の名称で市販されている種々の量の未処理ヒュームドシリカ(B.E.T.表面積が200m2/g)と混合した。二軸スクリュー押出機をリサイクルモード(すなわち、材料が所定の滞留時間の後で射出ノズルに導入された)で、190℃〜200℃のバレル温度及び110rpmのスクリュー回転速度及び90秒の滞留時間にて使用し、溶融押出によって、サンプルを作製した。
再生可能資源のひまし油から得られたセバシン酸とメタ−キシレンジアミン(MXD10)の重縮合によって得られ、相対粘度が2.1〜2.7(98%硫酸中、25℃で測定して)である半−芳香族ポリアミドを、平均粒径が0.2〜0.3ミクロンでありCABOT CorporationからCab−O−Sil(登録商標)の名称で市販されている種々の量の未処理ヒュームドシリカ(B.E.T.表面積が200m2/g)と混合した。二軸スクリュー押出機をリサイクルモード(すなわち、材料が所定の滞留時間の後で射出ノズルに導入された)で、190℃〜200℃のバレル温度及び110rpmのスクリュー回転速度及び90秒の滞留時間にて使用し、溶融押出によって、サンプルを作製した。
Cab−O−Sil(登録商標)の量は、半−芳香族ポリアミドとCab−O−Sil(登録商標)との統合重量に基づいて0.02、0.3、0.5、0.8、2.0及び5.0重量%であった。示差走査熱量測定法(DSC)による結晶化挙動解析では、結晶化ピーク及び開始温度の顕著な増加が見られた。第1の加熱、冷却及び第2の加熱の痕跡を10℃/分で記録し、装置は窒素ガスを用いてパージした。第1の加熱の後でサンプルを250℃で10分間溶融状態に保ち、熱履歴を消去した。3個のサンプルの平均でデータ解析した。純粋のMXD10は、DSC冷却実験において約125℃のピーク値の前後に幅広い結晶化ピークを有する非常に遅い結晶化速度を示した。
ポリアミド及びCab−O−Sil(登録商標)の重量に基づいて0.8重量%のヒュームドシリカの装填において147℃付近に結晶化ピークの最良結果があり、ΔH=47J/gの結晶化度合が観測された。
試験例1〜8の結晶化温度及びΔH値プロファイルを表1に示した。
以下において上付き文字「C」を付した試験例は比較目的のものを表す。
試験例9−11
アジピン酸とメタ−キシレンジアミン(MXD6)の重縮合によって得られ、相対粘度が2.1(98%硫酸中、25℃で測定して)である半−芳香族ポリアミドを、平均粒径が0.2〜0.3ミクロンでありCABOT CorporationからCab−O−Sil(登録商標)の名称で市販されている種々の量の未処理ヒュームドシリカ(B.E.T.表面積が200m2/g)と混合した。二軸スクリュー押出機をリサイクルモード(すなわち、材料が所定の滞留時間の後で射出ノズルに導入される)で、240℃〜250℃のバレル温度及び110rpmのスクリュー回転速度及び90秒の滞留時間にて使用し、溶融押出で、サンプルを作製した。Cab−O−Sil(登録商標)の量は、半−芳香族ポリアミドとCab−O−Silとの統合重量に基づいて0.02、0.3、0.5、0.8、2.0及び5.0重量%であった。示差走査熱量測定法(DSC)による結晶化挙動解析では、結晶化ピーク及び開始温度の顕著な増加が見られた。第1の加熱、冷却及び第2の加熱の痕跡を10℃/分で記録し、装置は窒素ガスを用いてパージした。第1の加熱の後でサンプルを280℃で10分間溶融状態に保ち、熱履歴を消去した。3個のサンプルの平均でデータ解析した。未充填である純粋のMXD6は、DSC冷却実験において約125℃のピーク値の前後に幅広い結晶化ピークを有する非常に遅い結晶化速度を示した。
アジピン酸とメタ−キシレンジアミン(MXD6)の重縮合によって得られ、相対粘度が2.1(98%硫酸中、25℃で測定して)である半−芳香族ポリアミドを、平均粒径が0.2〜0.3ミクロンでありCABOT CorporationからCab−O−Sil(登録商標)の名称で市販されている種々の量の未処理ヒュームドシリカ(B.E.T.表面積が200m2/g)と混合した。二軸スクリュー押出機をリサイクルモード(すなわち、材料が所定の滞留時間の後で射出ノズルに導入される)で、240℃〜250℃のバレル温度及び110rpmのスクリュー回転速度及び90秒の滞留時間にて使用し、溶融押出で、サンプルを作製した。Cab−O−Sil(登録商標)の量は、半−芳香族ポリアミドとCab−O−Silとの統合重量に基づいて0.02、0.3、0.5、0.8、2.0及び5.0重量%であった。示差走査熱量測定法(DSC)による結晶化挙動解析では、結晶化ピーク及び開始温度の顕著な増加が見られた。第1の加熱、冷却及び第2の加熱の痕跡を10℃/分で記録し、装置は窒素ガスを用いてパージした。第1の加熱の後でサンプルを280℃で10分間溶融状態に保ち、熱履歴を消去した。3個のサンプルの平均でデータ解析した。未充填である純粋のMXD6は、DSC冷却実験において約125℃のピーク値の前後に幅広い結晶化ピークを有する非常に遅い結晶化速度を示した。
ポリアミド及びCab−O−Sil(登録商標)の重量に基づいて0.8重量%の装填において191℃付近に結晶化ピークの最良結果があり、ΔH=54J/gの結晶化度合が観測された。
以下において上付き文字「C」を付した試験例は比較目的のものを表す。
純粋のMXD6の結晶化温度、冷却時のTcは164.3℃であった。0.8%Cab−O−Sil(ヒュームドシリカ)を含有する混合物ではTcは191.6℃であり、5.0%Cab−O−Silでは187.28℃であった。
本発明の混合物を冷却する際の、表1及び表2に示したより早い結晶化速度は、より高い押出し速度及びより少ない成形時間を示す。
試験例12:射出成形のサイクル時間の研究
使用された機器は射出成形機、LTM Demag D 60−NC4Kであった。成形パラメータを表3に示す。
使用された機器は射出成形機、LTM Demag D 60−NC4Kであった。成形パラメータを表3に示す。
40℃及び20℃の成形温度における研究結果を表4に要約する。
本発明の混合物はより少ないサイクル時間を示した。
本発明の主題についてそれらの好適な実施形態を参照してかなり詳細に説明したが、その他の実施形態も可能である。そのため、付帯の特許請求項の精神及び範囲は本明細書に包含された好適な実施形態の記述に制限されるべきではない。
Claims (15)
- − 少なくとも1種のポリマーと、
− 前記ポリマーの重量に基づいて0.1重量%〜1.5重量%の少なくとも1種のヒュームドシリカとを含む混合物であって、
前記ポリマーが、少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを、前記ポリマーの重量に基づいて50重量%より多い量で含む、混合物。 - 前記ヒュームドシリカを、前記ポリマーの重量に基づいて0.2重量%〜1.2重量%で含む、請求項1に記載の混合物。
- 前記ヒュームドシリカを、前記ポリマーの重量に基づいて0.3重量%〜1.0重量%で含む、請求項2に記載の混合物。
- 前記ポリマーが、少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを、前記ポリマーの重量に基づいて85重量%より多い量で含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の混合物。
- 前記ポリマーが少なくとも1種の脂肪族ポリアミドを更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の混合物。
- 前記脂肪族ポリアミドの量が、前記半−芳香族ポリアミドの重量に基づいて2〜20重量%の範囲である、請求項5に記載の混合物。
- 前記ポリマーが本質的に脂肪族ポリアミドを含まない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の混合物。
- 前記ポリマーが本質的に前記半−芳香族ポリアミドからなる、請求項7に記載の混合物。
- 前記半−芳香族ポリアミドがポリアミドMXD6又はポリアミドMXD10である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の混合物。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の混合物を調製する方法であって、前記ポリマーを前記ヒュームドシリカと溶融混合することを含む、方法。
- 前記ポリマーを前記ヒュームドシリカと前記溶融混合することが、前記ポリマーを前記ヒュームドシリカと共に溶融押出しすることを含む、請求項10に記載の方法。
- 成形物品を製造する方法であって、請求項1〜9のいずれか一項に記載の混合物を溶融加工することを含む、又は請求項10又は11に記載の方法によって調製される、方法。
- 前記混合物を前記溶融加工することが、前記混合物を射出成形することを含む、請求項12に記載の方法。
- 前記成形物品が携帯電話筐体などの電子部品である、請求項12又は13に記載の方法。
- ポリマーを溶融加工することを含む成形物品を製造する方法のサイクル時間を削減するために、少なくとも1種の半−芳香族ポリアミドを50重量%より多く含む少なくとも1種のポリマーの添加剤としての、0.1重量%〜1.5重量%の少なくとも1種のヒュームドシリカの使用であって、規定された前記重量%は全て前記ポリマーの重量に基づく、使用。
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