JP2014237395A - ステアリング装置 - Google Patents

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達 坂田
Tatsu Sakata
達 坂田
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Abstract

【課題】EA性能の向上を図ることができるステアリング装置を提供すること。【解決手段】ステアリング装置1のコラムジャケット5では、ステアリング軸4を収容する中空のインナジャケット11が、ステアリング軸4の軸方向Xに移動可能であり、右側に開口部15が形成されたアウタジャケット12が、インナジャケット11を左側から覆っている。当接部35が、インナジャケット11から離間した状態でアウタジャケット12に設けられている。当接部35は、2次衝突によってステアリング軸4に所定以上の負荷が作用したことに応じて、インナジャケット11とアウタジャケット12との隙間がなくなるようにインナジャケット11に当接する。【選択図】図4

Description

この発明は、ステアリング装置に関する。
たとえば、特許文献1では、ステアリングコラム装置が開示されている。このステアリングコラム装置は、軸方向上端にステアリングホイールが固定されるステアリングシャフトと、ステアリングシャフトを回動可能に支承するジャケットと、ジャケットを案内するジャケットガイドと、車体に固定されるマウントブラケットと、マウントブラケットに対してジャケットをロックするロック機構とを備えている。
ジャケットガイドは、ジャケットを外から覆うチューブであるが、その上端部は、略C字形状となり、一方が開口した形状となっている。ジャケットガイドの内側の上下端には、テーパー状のガイド面が形成されている。
ロック機構は、ジャケットに溶接付けされたジャケットブラケットと、ジャケットブラケットのジャケット側に装着されるスライドプレートと、マウントブラケット、ジャケットガイド、ジャケットブラケットおよびスライドプレートを貫通するクランプ用ボルトと、クランプ用ボルトを作動させる操作レバーとを有している。ジャケットブラケットの上下端には、テーパー状のガイド面が形成されている。ジャケットブラケットのガイド面は、ジャケットガイドのガイド面に設けられたシート部材と摺接可能である。
車両の運転者が操作レバーをロック方向に回動させてクランプボルトを締上げると、クランプ用ボルトの頭部が、クランプ用ボルトの軸方向に沿ってスライドプレートに圧接する。これにより、ジャケットブラケットがジャケットガイドおよびマウントブラケットに対して締結、固持されるので、ジャケットのチルト方向およびテレスコ方向の移動が規制される。
また、操作レバーをロック解除方向に回動させて、クランプ用ボルトを緩めると、ジャケットブラケットの締結、固持が解除されるので、ジャケットはチルト方向およびテレスコ方向に移動可能となり、ステアリングシャフトのチルト・テレスコ位置調整が可能となる。
特開2011−178230号公報
特許文献1で提案されている、いわゆる片持ちロック構造のステアリング装置では、クランプ用ボルトが、その軸方向に移動できるように、当該軸方向に隣り合う部品の間には、隙間を確保しておく必要がある。この場合、当該隙間へ向けて周囲の部品が撓むことが懸念される。また、ジャケットがジャケットガイド内で撓んだり、ジャケットガイドの上端部の開口側へ撓んだりすることも懸念される。
また、ステアリング装置では、いわゆる2次衝突において、ジャケットがジャケットガイドに対して摺動することによって2次衝突の衝撃を吸収すること(EA:Energy Absorption)が想定される。2次衝突の際に、前述した部品の撓みがクランプ用ボルトを締上げるように作用すると、ジャケットブラケットがジャケットガイドおよびマウントブラケットに対して強固に締結、固持されてしまう。これにより、ジャケットブラケットに対するジャケットの円滑な摺動が妨げられるので、EAについての性能(EA性能)の向上が困難である。
また、前述した撓みが発生すると、ステアリング装置全体の剛性の向上を図ることが困難である。
この発明は、EA性能の向上を図ることができるステアリング装置を提供することを主たる目的とする。
また、この発明は、剛性の向上を図ることができるステアリング装置を提供することを別の目的とする。
請求項1記載の発明は、一端(7A)に操舵部材(2)が取り付けられたステアリング軸(4)と、前記ステアリング軸を収容し、前記ステアリング軸の軸方向(X)に移動可能な中空のインナジャケット(11)と、前記軸方向において前記インナジャケットよりも前記操舵部材から離れた位置に固定され、前記軸方向に対する直交方向(Y)における一方側に開口部(15)が形成されていて、前記インナジャケットを前記直交方向における他方側から覆うアウタジャケット(12)とを含み、テレスコの調整が可能なコラムジャケット(5)と、前記インナジャケットに対して一体移動可能に連結され、前記アウタジャケットにおける前記他方側の部分(25)に対して前記直交方向に沿って対向配置された可動ブラケット(42)と、前記直交方向において前記アウタジャケットの前記他方側の部分に対する前記可動ブラケットの反対側に配置され、車体(100)に固定された固定ブラケット(41)と、前記直交方向に沿って前記アウタジャケットの前記他方側の部分および可動ブラケットを互いに圧接させて前記固定ブラケットへ押し付けたり、前記他方側の部分および可動ブラケットの圧接ならびに前記固定ブラケットへの押し付けを解除したりする圧接・解除部(66)と、前記インナジャケットから離間した状態で前記アウタジャケットに設けられ、2次衝突によって前記ステアリング軸に所定以上の負荷が作用したことに応じて、前記インナジャケットと前記アウタジャケットとの隙間がなくなるように前記インナジャケットに当接する当接部(35)とを含むことを特徴とする、ステアリング装置(1)である。
請求項2記載の発明は、前記アウタジャケットにおいて前記インナジャケットに対する前記当接部の反対側に設けられ、前記インナジャケットに対して下から常時当接する第2当接部(36)を含むことを特徴とする、請求項1記載のステアリング装置である。
請求項3記載の発明は、前記当接部および第2当接部は、前記アウタジャケットにおける前記操舵部材側の端部(12A)に設けられていることを特徴とする、請求項2記載のステアリング装置である。
請求項4記載の発明は、前記インナジャケットは、前記当接部および第2当接部によって当接される第1インナジャケット(13)と、前記軸方向において前記第1インナジャケットよりも前記操舵部材側に配置され、前記第1インナジャケットに圧入される第2インナジャケット(14)とに分割可能であることを特徴とする、請求項2または3記載のステアリング装置である。
請求項5記載の発明は、前記第1インナジャケットにおける前記操舵部材側の端部(13C)に設けられ、前記第2インナジャケットに対して上下から常時当接する第3当接部(38)を含むことを特徴とする、請求項4記載のステアリング装置である。
請求項6記載の発明は、前記アウタジャケットに取り付けられ、前記開口部の少なくとも一部を塞ぐ補助プレート(16)を含むことを特徴とする、請求項5記載のステアリング装置である。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1記載の発明によれば、片持ちロック構造のステアリング装置では、テレスコ調整の際、アウタジャケットの内側にあるインナジャケットが軸方向に移動する。その際にインナジャケットをアウタジャケット側へ接近させると、インナジャケットに取り付けた部品(たとえば、キーロックユニット等)は、アウタジャケットの開口部に受け入れられる。
このステアリング装置では、2次衝突の際、アウタジャケットに設けられた当接部がインナジャケットに当接し、インナジャケットとアウタジャケットとの隙間をなくす。これにより、2次衝突の際、インナジャケットが撓みにくくなるので、2次衝突の衝撃を吸収(EA)するためのインナジャケットの移動が当該撓みによって妨げられることを抑制できる。そのため、EAのためにインナジャケットが円滑に移動できるので、その分、EA性能の向上を図ることができる。一方、2次衝突以外の通常状態では、当接部がインナジャケットから離間していて、テレスコ調整におけるインナジャケットの移動を妨げないので、円滑なテレスコ調整が可能となる。
請求項2記載の発明によれば、アウタジャケットの第2当接部が、インナジャケットに対して下から常時当接することによってインナジャケットを支持しているので、EAのために移動するインナジャケットは、安定した姿勢で移動できる。これにより、EA性能の一層の向上を図ることができる。また、テレスコ調整のために移動するインナジャケットは、安定した姿勢で移動できるので、円滑なテレスコ調整が可能となる。
請求項3記載の発明によれば、2次衝突で操舵部材に負荷がかかる場合において、当接部および第2当接部がなるべく操舵部材に近い位置においてインナジャケットに当接するので、インナジャケットの撓みを極力小さく抑えることができる。これにより、EA性能の一層の向上を図ることができるとともに、ステアリング装置の剛性の向上を図ることができる。
請求項4記載の発明によれば、インナジャケットでは、第1インナジャケットのほぼ全体をアウタジャケットに嵌合させることができることから、インナジャケットとアウタジャケットとの嵌合長(軸方向において重なり合う部分の長さ)を大きく確保できる。これにより、アウタジャケットに対するインナジャケットの傾き(撓み)を小さく抑えることができるので、その分、EA性能の更なる向上を図ることができるとともに、ステアリング装置の剛性の向上を図ることができる。また、第1インナジャケットに対して圧入されている第2インナジャケットが、2次衝突の際、第1インナジャケットに対して軸方向に相対移動することによって、EAを促進できるので、EA性能のより一層の向上を図ることができる。
請求項5記載の発明によれば、第1インナジャケットの第3当接部が第2インナジャケットに対して上下から常時当接することによって、第1インナジャケットに対する第2インナジャケットの傾き(撓み)を小さく抑えることができる。これにより、ステアリング装置(特にインナジャケット周辺)の剛性の向上を図ることができる。また、EAのために移動する第2インナジャケットは、安定した姿勢で移動できる。これにより、EA性能の一層の向上を図ることができる。特に、2次衝突で操舵部材に負荷がかかる場合において、第3当接部がなるべく操舵部材に近い位置において第2インナジャケットに当接するので、第2インナジャケットの撓みを極力小さく抑えることができる。これにより、EAのために移動する第2インナジャケットは、より安定した姿勢で移動できる。これにより、EA性能のより一層の向上を図ることができる。
請求項6記載の発明によれば、アウタジャケットでは、開口部の少なくとも一部が補助プレートによって塞がれている。これにより、開口部側へのインナジャケットの撓みを防止できることから、EAの際、インナジャケットが自身の撓みに妨げられずに円滑に移動できるので、その分、EA性能の向上を図ることができる。また、開口部周りにおけるステアリング装置(特にアウタジャケット周辺)の剛性の向上を図ることもできる。
図1は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置の概略構成の模式図である。 図2は、ステアリング装置の模式的な平断面図である。 図3は、ステアリング装置の模式的な平面図である。 図4は、図1〜図3のIV−IV断面の断面図である。 図5は、図2および図3のV−V断面の断面図である。 図6は、図4に変形例を適用した図である。
本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置の概略構成の模式図である。図2は、ステアリング装置の模式的な平断面図である。図3は、ステアリング装置の模式的な平面図である。なお、図1以降の各断面図では、説明の便宜上、断面(各図においてハッチングを付した部分を参照)を示している部品と、断面を示していない部品があり、同じ部品においても、断面を示している部分と、断面を示していない部分とがある。
また、図1〜図3では、紙面左側が、ステアリング装置1が設けられた車体100の前側であり、紙面右側が車体100の後側である。また、図1では、紙面上側が、ステアリング装置1の上側であり、紙面下側が、ステアリング装置1の下側である。また、図2および図3では、紙面上側が、ステアリング装置1の右側であり、紙面下側が、ステアリング装置1の左側である。
図1を参照して、ステアリング装置1は、操舵(回転)されるステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2の操舵に連動して車輪等の転舵輪(図示せず)を転舵させる転舵機構3と、ステアリング軸4と、コラムジャケット5とを主に含んでいる。転舵機構3としては、例えばラックアンドピニオン機構が用いられている。
操舵部材2と転舵機構3とは、ステアリング軸4および中間軸6等を介して機械的に連結されている。操舵部材2の回転は、ステアリング軸4および中間軸6等を介して転舵機構3に伝達される。また、転舵機構3に伝達された操舵部材2の回転は、ラックアンドピニオン機構におけるラック軸(図示せず)の軸方向移動に変換される。これにより、ラック軸に連結された転舵輪が転舵される。
ステアリング軸4は、水平方向に対して後上側へ傾斜するように前後方向に延びている。ステアリング軸4が延びる方向が、ステアリング軸4の軸方向Xである。なお、ステアリング装置1の左右方向(符号Yを参照)は、軸方向Xに対する直交方向である。
ステアリング軸4は、軸方向Xにおいて相対摺動可能に嵌合されたアッパシャフト7およびロアシャフト8を有している。この実施形態では、アッパシャフト7が筒状であって、ロアシャフト8がアッパシャフト7内に対して前下側から挿通されている。アッパシャフト7とロアシャフト8とは、例えばスプライン嵌合やセレーション嵌合によって、互いに嵌合している。
操舵部材2は、アッパシャフト7の後上側の先端7A(ステアリング軸4の一端に相当する)に取り付けられている。そのため、操舵部材2は、ステアリング装置1の後端に位置している。また、ステアリング軸4は、アッパシャフト7およびロアシャフト8が相対摺動することによって、軸方向Xに沿って伸縮可能である。なお、ステアリング軸4では、アッパシャフト7が実際に移動する。
コラムジャケット5は、軸方向Xに沿って延びる略筒状である。ステアリング軸4は、コラムジャケット5内に略同軸状で収容されており、複数の軸受9,10を介してコラムジャケット5によって回転可能に支持されている。
コラムジャケット5は、後上側(操舵部材2側)に配置されたインナジャケット11と、前下側(操舵部材2から前方へ離れた側)に配置されたアウタジャケット12とを含んでいる。インナジャケット11は、前下側に配置された第1インナジャケット13と、後上側(軸方向Xにおいて第1インナジャケット13よりも操舵部材2側)に配置された第2インナジャケット14とに分割可能である。この実施形態では、第2インナジャケット14は、アッパジャケットとして機能し、第1インナジャケット13は、ミドルジャケットとして機能し、アウタジャケット12は、ロアジャケットとして機能している。
インナジャケット11(第1インナジャケット13および第2インナジャケット14のそれぞれ)およびアウタジャケット12は、中空であり、この実施形態では、円管状である。
ただし、図2に示すように、アウタジャケット12には、その周壁の右側部分を軸方向Xに沿って切断した開口部15が形成されている。つまり、アウタジャケット12では、その右側部分(周壁の左右方向Yにおける一方側)に、軸方向Xに延びる開口部15が形成されている。そのため、アウタジャケット12は、厳密には、周方向における一部(当該右側部分)で途切れた管状であって、軸方向Xに直交する平面で切断したときのアウタジャケット12は、右側へ開放されたU字状の断面を有している(後述する図4参照)。
このようなアウタジャケット12には、補助プレート16が取り付けられている。補助プレート16は、左右方向Yに薄く軸方向Xに延びる平板状である(図4も参照)。補助プレート16は、開口部15の前側領域15A(つまり、開口部15の少なくとも一部)を右側から完全に塞いでいる。この状態の補助プレート16は、アウタジャケット12において前側領域15Aを縁取る部分に対してボルト17によって固定されている。一方、開口部15において補助プレート16によって塞がれていない後側領域は、アウタジャケット12の外周面の周方向(軸方向Xに直交する沿面方向)において前側領域15Aよりも幅広な切り欠き15Bとなっている。切り欠き15Bは、右側から見て、アウタジャケット12の後端から後方(操舵部材2側)へ開放された略U字状に形成されていて、アウタジャケット12の周壁の右側部分を、左側へ大きく切り欠いている(えぐっている)。なお、アウタジャケット12で切り欠き15Bを縁取る部分において角になった部分(たとえば、アウタジャケット12の後端と切り欠き15Bとの境界)は、尖らないように丸められている。
アウタジャケット12については、後で、さらに詳しく説明する。
そして、第1インナジャケット13の周壁において、後端部における右側部分には、切り欠き15Bとほぼ同じ大きさの切り欠き18が形成されている。切り欠き18は、右側から見て、第1インナジャケット13の後端から後方へ開放された略U字状に形成されていて軸方向Xに沿って延びている。切り欠き18は、第1インナジャケット13の周壁の右側部分を、上下(第1インナジャケット13の周方向でもある)に大きく切り欠いている。なお、第1インナジャケット13で切り欠き18を縁取る部分において角になった部分(たとえば、第1インナジャケット13の後端と切り欠き18との境界)は、尖らないように丸められている。このように切り欠き18が形成された第1インナジャケット13は、部分的に管状になっている。
また、第1インナジャケット13は、アウタジャケット12よりも細く、第2インナジャケット14は、第1インナジャケット13よりも小径である。第1インナジャケット13は、アウタジャケット12の中空部分に挿通されている。第2インナジャケット14は、第1インナジャケット13の中空部分に同軸状で圧入されている。これにより、インナジャケット11およびアウタジャケット12は、ステアリング軸4の軸方向Xに相対摺動可能に嵌合されている。具体的には、インナジャケット11では、第1インナジャケット13と第2インナジャケット14とが一体となってアウタジャケット12に対して軸方向Xに相対移動可能である。前述したようにアウタジャケット12の右側部分(周壁の左右方向Yにおける一方側)に開口部15が形成されていることから、アウタジャケット12は、左側(周壁の左右方向Yにおける他方側)からインナジャケット11を覆っている(図4も参照)。
第2インナジャケット14(インナジャケット11)は、その後端部に取り付けられた軸受9を介して、アッパシャフト7を回転可能に支持している。また、インナジャケット11は、軸受9を介してアッパシャフト7に連結されており、軸方向Xに沿って、アッパシャフト7と一体移動可能である。
アウタジャケット12は、その前端部に取り付けられた軸受10を介して、ロアシャフト8を回転可能に支持している。図1を参照して、アウタジャケット12の外周部の下端側には、上方へ延びるロアコラムブラケット21が固定されている。ロアコラムブラケット21は、車体100に固定されたロア固定ブラケット22によって、チルト中心軸23を介して回動可能に支持されている。これにより、コラムジャケット5(ステアリング軸4も含む)全体は、チルト中心軸23の回りに回動可能である。以下では、コラムジャケット5の回動を、「チルト」と表現することがある。
コラムジャケット5全体をチルト中心軸23回りに回動(チルト)させて、水平方向に対するコラムジャケット5全体の傾きを調整する。このような調整(チルト調整)によって、操舵部材2の上下方向Z(コラムジャケット5のチルト方向に相当)の位置を調整できる。
コラムジャケット5では、ロア固定ブラケット22によって支持されたアウタジャケット12の(軸方向Xにおける)位置は固定されている。アウタジャケット12は、軸方向Xにおいてインナジャケット11よりも操舵部材2から離れた位置に固定されている。そして、インナジャケット11が、アッパシャフト7を伴って、アウタジャケット12に対して軸方向Xに相対移動可能(摺動可能)である。インナジャケット11が相対移動することによって、コラムジャケット5およびステアリング軸4のそれぞれは、軸方向Xに伸縮可能となる。以下では、ここでの伸縮を「テレスコ」と表現することがある。コラムジャケット5(ステアリング軸4も含む)の伸縮量(テレスコ量)を調整することによって、テレスコ調整(テレスコピック調整)が可能である。テレスコ調整によって、操舵部材2の軸方向Xの位置を調整できる。
このように、コラムジャケット5では、テレスコおよびチルトの調整が可能である。
図4は、図1〜図3のIV−IV断面の断面図である。図5は、図2および図3のV−V断面の断面図である。
なお、図4および図5は、操舵部材2を操作するユーザから見たときの図である。図1の上下方向(上下方向Z)と、図4および図5の上下方向とは同じである。以下では、図1〜図3における上下左右前後方向に加えて、図4および図4における上下左右方向も基準として説明する。また、図4および図5のそれぞれでは、説明の便宜上、本来断面で見える部分にハッチングを付していなかったり、本来図面上に表れるべき部品の図示を省略したりしている。
図4を参照して、アウタジャケット12についてさらに詳しく説明する。アウタジャケット12は、前述したように右側へ開放されたU字状の断面(換言すれば、右側へ90度傾いたU字状の断面)を有している。アウタジャケット12において右側へ開放された部分が、前述した開口部15である。開口部15を右から塞ぐ補助プレート16とアウタジャケット12とによって区画された空間に、インナジャケット11(ステアリング軸4も含む)が収容されている。
アウタジャケット12は、上下方向Zに延びる板状の第1板状部分25と、第1板状部分25の上端部から右側へ延びる上側ガイド部26と、第1板状部分25の下端部から右側へ延びる下側ガイド部27とを一体的に有している。
第1板状部分25は、軸方向X(図4の紙面に垂直な方向)と平行に延び、左右方向Yにおいて薄手である。つまり、第1板状部分25の板厚方向は、左右方向Yと同じである。第1板状部分25の左側面25Lおよび右側面25Rは、いずれも、軸方向Xおよび上下方向Zに沿って平坦である。図4の第1板状部分25における上下方向Zの略中央には、第1板状部分25を左右方向Yに貫通する丸い挿通孔28が形成されている(図2も参照)。第1板状部分25は、アウタジャケット12において左側(周壁の左右方向Yにおける他方側)からインナジャケット11を覆っている部分(当該他方側の部分)である。
上側ガイド部26および下側ガイド部27は、上下方向Zにおいて薄手であって、互いに平行である。上側ガイド部26の下面26Aおよび下側ガイド部27の上面27Aは、いずれも、軸方向Xおよび左右方向Yに沿ってほぼ平坦である。
上側ガイド部26の下面26Aの左端と第1板状部分25の右側面25Rの上端とは、右上に延びる上側傾斜面29によって連結されている。下側ガイド部27の上面27Aの左端と第1板状部分25の右側面25Rの下端とは、右下に延びる下側傾斜面30によって連結されている。上側傾斜面29および下側傾斜面30のそれぞれにおいて左右方向Yで同じ位置には、軸方向Xへ延びる位置決め溝31が形成されている。図4に示すように軸方向Xに直交する平面で切断したとき、上側傾斜面29の位置決め溝31は、上側傾斜面29に対して直交する方向に扁平な矩形状をなしており、下側傾斜面30の位置決め溝31は、下側傾斜面30に対して直交する方向に扁平な矩形状をなしている。
各位置決め溝31には、支持部材32が取り付けられる。支持部材32は、ステアリング装置1の一部であって、ねじ等(図示せず)によってアウタジャケット12に固定されている。支持部材32は、本体部33と位置決め部34とを一体的に有するブロック状である。本体部33および位置決め部34のそれぞれは、扁平な矩形状の断面を有し、軸方向Xに沿って長手の板状である。図4のように軸方向Xから見ると、位置決め部34は、本体部33よりも少し幅狭である。そのため、支持部材32は、凸形状の断面を有している。本体部33において位置決め部34側とは反対側には、平坦な摺動面33Aが形成されている。
上側傾斜面29側の支持部材32は、位置決め部34が本体部33よりも上側になった姿勢で、上側傾斜面29に対して下から取り付けられている。上側傾斜面29に取り付けられた支持部材32では、位置決め部34が位置決め溝31に対して下から嵌まり込んでいて、本体部33の摺動面33Aが、上側傾斜面29と平行な状態で下方(厳密には右下側)を向いている。
下側傾斜面30側の支持部材32は、位置決め部34が本体部33よりも下側になった姿勢で、下側傾斜面30に対して上から取り付けられている。下側傾斜面30に取り付けられた支持部材32では、位置決め部34が位置決め溝31に対して上から嵌まり込んでいて、本体部33の摺動面33Aが、下側傾斜面30と平行な状態で上方(厳密には右上側)を向いている。
上側傾斜面29側および下側傾斜面30側で合計1対存在する支持部材32の摺動面33Aは、右側へ90度傾いたV字状に配置されている。
また、アウタジャケット12では、前述したように、開口部15の前側領域15A(図4の場合は、紙面奥側の領域)が補助プレート16によって右側から塞がれていて、開口部15の後側領域(図4の場合は、紙面手前側の領域)が、切り欠き15Bとして右側へ開放されている。さらに前述したように、切り欠き15Bは、アウタジャケット12の周壁の右側部分を、左側へ大きく切り欠いている。そのため、上側ガイド部26において、軸方向Xで切り欠き15Bと同じ位置にある後側部分26Q(図4でハッチングが付された部分)は、軸方向Xで(開口部15の)前側領域15Aと同じ位置にある前側部分26P(図4でハッチングが付されてない部分)よりも左右方向Yにおいて短くなっている。そして、後側部分26Qの右端は、前側部分26Pの右端よりも左側へずれている。同様に、下側ガイド部27において、軸方向Xで切り欠き15Bと同じ位置にある後側部分27Q(図4でハッチングが付された部分)は、軸方向Xで前側領域15Aと同じ位置にある前側部分27P(図4でハッチングが付されてない部分)よりも左右方向Yにおいて短くなっている。そして、後側部分27Qの右端は、前側部分27Pの右端よりも左側へずれている。
上側ガイド部26における後側部分26Qの右端部と、下側ガイド部27における後側部分27Qの右端部とは、左右方向Yにおいて同じ位置にある。後側部分26Qの下面26Aの右端部の後端部(操舵部材2に最も近い側の端部)には、下方へ突出する当接部35が一体的に設けられている。後側部分27Qの上面27Aの右端部の後端部(操舵部材2に最も近い側の端部)には、上方へ突出する第2当接部36が一体的に設けられている。後側部分26Q,27Qのそれぞれの後端部は、操舵部材2に最も近い側の端部(切り欠き15Bの開放側の端部)であることから、当接部35および第2当接部36は、アウタジャケット12における操舵部材2側の端部(符号12Aを付した部分であり、図2および図3も参照)に設けられていることになる。当接部35および第2当接部36は、インナジャケット11を挟んで上下に対向している。つまり、第2当接部36は、アウタジャケット12においてインナジャケット11に対する当接部35の反対側に設けられている。当接部35および第2当接部36のそれぞれは、インナジャケット11側へ一段突出する段差(ジョッグル)形状である。なお、当接部35および第2当接部36のそれぞれは、アウタジャケット12の端部12Aをインナジャケット11側へプレスすることによって形成されてもよいし、後側部分26Qの下面26Aや後側部分27Qの上面27Aに溶接等で取り付けられてもよい。
インナジャケット11が軸方向Xにおけるどの位置にあっても、インナジャケット11の第1インナジャケット13のいずれかの部分は、当接部35および第2当接部36のそれぞれと、軸方向Xにおいて同じ位置にある。2次衝突以外の通常状態では、当接部35は、第1インナジャケット13(インナジャケット11)の外周面13Aから上方へ離間しており、インナジャケット11に接触していない。一方、第2当接部36は、第1インナジャケット13(インナジャケット11)の外周面13Aに対して下から常時当接している。換言すれば、第1インナジャケット13が自重によって第2当接部36に乗っている。
そして、第1インナジャケット13の内周面には、複数(ここでは、4つ)の圧接部37が周方向に等間隔で設けられている。たとえば、第1インナジャケット13の周壁を径方向内側へ凹ませると、当該周壁において凹んだ部分が、径方向内側へ突出する圧接部37となって、第1インナジャケット13の内周面に形成される。第2インナジャケット14は、その外周面14Aが各圧接部37によって径方向外側から圧接されることで、前述したように第1インナジャケット13の中空部分に対して圧入されている。
また、第1インナジャケット13において切り欠き18が形成された後側部分13Bの断面は、図5に示すように、右側が開放された略C字状になっている。後側部分13Bの後端部(第1インナジャケット13における操舵部材2側の端部であり、符号13Cを付した部分)において切り欠き18を縁取る上下の端部には、第3当接部38が1つずつ設けられている。各第3当接部38は、第1インナジャケット13の径方向内側(上側の第3当接部38の場合は下向きであり、下側の第3当接部38の場合は上向き)へ突出している。たとえば、第1インナジャケット13の周壁を径方向内側へ凹ませると、当該周壁において凹んだ部分が、第3当接部38となる。上下1対の第3当接部38は、第2インナジャケット14に対して径方向外側(つまり上下から)常時当接している。
図2を参照して、第2インナジャケット14において、後側(操舵部材2側)の領域には、第2インナジャケット14の周壁の右側部分を左右方向Yに貫通する取り付け孔39が形成されている。取り付け孔39には、取り付けブラケット40が嵌め込まれている。取り付けブラケット40は、例えば器状であって、器の底部分が取り付け孔39に嵌め込まれることで、第2インナジャケット14に固定されている。取り付けブラケット40では、底部分以外の部分が第2インナジャケット14の外周面14Aから径方向外側へはみ出ている。取り付けブラケット40には、図示しないキーロックユニット等が取り付けられる。取り付けブラケット40は、軸方向Xから見て、第1インナジャケット13の切り欠き18およびアウタジャケット12の切り欠き15Bと重なる位置にある。
次に、ステアリング装置1におけるコラムジャケット5以外の構成について説明する。
ステアリング装置1は、車体100に固定された固定ブラケット41と、第1インナジャケット13に対して溶接等によって一体移動可能に連結された可動ブラケット42とを含んでいる。
図4を参照して、固定ブラケット41は、アジャストブラケット(コラムブラケット)ともいい、図4に示すように、例えば略T字状の断面を有している。固定ブラケット41は、左右方向Yに延びる板状の固定部43と、固定部43の左右方向Yにおける途中から上下方向Zに沿って下方へ延びる板状の保持部44とを一体的に有している。保持部44の左側面44Lおよび右側面44Rは、いずれも軸方向Xおよび上下方向Zに沿って平坦である。保持部44には、上下方向Zに長いチルトガイド溝45が左右方向Yに貫通して形成されている。チルトガイド溝45は、上下方向Zに長い長孔であって、コラムジャケット5の回動軌跡に沿った円弧状をなしていてもよいし、当該回動軌跡に近い直線状であってもよい(図1参照)。アウタジャケット12における第1板状部分25の挿通孔28は、左右方向Yから見て、チルトガイド溝45のいずれかの部分と重なっている。
保持部44は、アウタジャケット12の第1板状部分25の左側にある。保持部44の右側面44Rは、第1板状部分25の左側面25Lに対して左側から対向している。
可動ブラケット42は、ディスタンスブラケットともいい、右向きに開放する溝形(断面U字状)の部材であって、インナジャケット11に固定された状態で、アウタジャケット12内(U字状のアウタジャケット12の内側)に収容されている。可動ブラケット42は、第2板状部分52と、上傾斜部53と、下傾斜部55とを一体的に有している。
第2板状部分52は、左右方向Yに薄く、軸方向Xに沿って延びる板状である。第2板状部分52の右側面52Rは、軸方向Xおよび上下方向Zに沿って平坦である。第2板状部分52は、アウタジャケット12の第1板状部分25の右側に配置されている。この状態で、第2板状部分52は、第1板状部分25の右側面25Rに対して、平行な状態で、右側から隙間を隔てて対向している。つまり、可動ブラケット42の第2板状部分52は、第1板状部分25に対して板厚方向が同じとなるように左右方向Yに沿って対向配置されている。また、前述したように保持部44が第1板状部分25の左側にあるので、左右方向Yにおいて、第1板状部分25は、保持部44と第2板状部分52との間に位置している。ここで、保持部44に着目して、第1板状部分25と第2板状部分52と保持部44との相対関係について説明すると、保持部44(換言すれば、固定ブラケット41)は、左右方向Yにおいて第1板状部分25に対する第2板状部分52(換言すれば、可動ブラケット42)の反対側に配置されている。
第2板状部分52には、軸方向Xに長いテレスコガイド溝58が左右方向Yに貫通して形成されている(図2も参照)。第1板状部分25の挿通孔28は、左右方向Yから見て、テレスコガイド溝58のいずれかの部分と重なっている。前述したように挿通孔28は、左右方向Yから見て、チルトガイド溝45のいずれかの部分とも重なっているので、チルトガイド溝45とテレスコガイド溝58とは、左右方向Yから見て、挿通孔28において交差しており、挿通孔28を介してつながっている。
上傾斜部53は、第2板状部分52の上端から右上側へ傾斜して延びる板状であり、アウタジャケット12の前述した上側傾斜面29に対して、隙間を隔てて右下側から対向している。上傾斜部53の上面53Aは、上側傾斜面29に取り付けられた支持部材32の摺動面33Aと平行になっており、この摺動面33Aに対して、右下から面接触している。下傾斜部55は、第2板状部分52の下端から右下側へ傾斜して延びる板状であり、アウタジャケット12の前述した下側傾斜面30に対して、隙間を隔てて右上側から対向している。下傾斜部55の下面55Aは、下側傾斜面30に取り付けられた支持部材32の摺動面33Aと平行になっており、この摺動面33Aに対して、右上から面接触している。上傾斜部53の上面53Aおよび下傾斜部55の下面55Aは、右側へ90度傾いたV字状に配置されている。
インナジャケット11がアウタジャケット12に対して軸方向Xに相対移動することから、アウタジャケット12側の各支持部材32は、摺動面33Aにおいて、インナジャケット11側の可動ブラケット42を摺動可能に支持している。
また、ステアリング装置1は、圧接・解除部66を含んでいる。圧接・解除部66は、調整された操舵部材2の位置を固定するためにコラムジャケット5の姿勢をロックしたり、操舵部材2の位置を調整するためにコラムジャケット5のロックを解除したりする。
圧接・解除部66は、締付軸70と、カム71と、カムフォロワ72と、押圧部材73とを含んでいる。
締付軸70は、左右方向Yに延びる軸状体である。締付軸70は、固定ブラケット41のチルトガイド溝45と可動ブラケット42のテレスコガイド溝58とにおいて互いに重なった部分(挿通孔28も含む)に対して、左から挿通されている。締付軸70においてテレスコガイド溝58に嵌まり込んでいる部分には、二面幅等が形成されている。
締付軸70の左端部は、チルトガイド溝45よりも左側にはみ出ている。当該左端部の外周面には、ねじ部(図示せず)が形成されていて、当該ねじ部にナット74が組み付けられている。締付軸70の左端部には、操作レバー75が連結されている。操作レバー75は、長手の棒状または板状であって、その一端に、貫通孔75Aが形成されている。ナット74および操作レバー75は、ステアリング装置1の一部である。貫通孔75Aに締付軸70の左端部が挿通され、ナット74が前記ねじ部(貫通孔75Aより左側の部分)に組み付けられることによって、操作レバー75は、締付軸70の左端部に固定されている。なお、操作レバー75とナット74との間にニードルベアリング76が介在されていてもよい。また、操作レバー75は、途中で右側へ折れ曲がるL状であって、ユーザは、操作レバー75では、右側へ延びる部分を掴む。
ユーザは、操作レバー75を、掴んで上下に捩じることによって、締付軸70の軸線Lの周り(軸周り)に回動(回転角度が360度未満の回転のこと)させることができる。
カム71およびカムフォロワ72は、リング状であって締付軸70に対して外嵌されている。
カム71は、固定ブラケット41の保持部44の左側面44Lの外側方(左側)において、操作レバー75の右側面に沿うように配置されている。カム71は、操作レバー75に固定されており、操作レバー75と一体回転可能である。また、カム71には、その中空部分を取り込んで右側へ突出する円管状のボス71Aが一体的に設けられている。
カムフォロワ72は、板部77とボス78とを一体的に有している。
板部77は、左右方向Yにおいて薄い板状である。板部77の右側面77Rは、軸方向Xおよび上下方向Zに沿って平坦である。板部77の右側面77Rは、固定ブラケット41の保持部44の左側面44L(チルトガイド溝45を縁取っている部分)に対して左側から面接触している。板部77には、その厚さ方向(左右方向Y)に貫通する丸孔77Aが形成されている。丸孔77Aには、カム71のボス71Aが左側から挿通されている。
ボス78は、丸孔77Aを取り囲みつつ右側へ延びる筒状である。そのため、丸孔77Aとボス78の中空部分78Aとは、左右方向Yに連続し、カムフォロワ72の中空部分を構成している。なお、ボス78では、周方向におけるどこかの箇所(複数箇所でもよい)が切断されていてもよい。つまり、ボス78は、完全な筒状でなくてもよい。
締付軸70は、丸孔77Aおよび中空部分78Aに挿通されている。ボス78は、固定ブラケット41のチルトガイド溝45に対して左から嵌め込まれていて、チルトガイド溝45内において、チルトガイド溝45の長手方向(上下方向Z)に沿って移動可能である。ボス78においてチルトガイド溝45に嵌合する部分には、二面幅等が形成されている。これによって、カムフォロワ72の空転(締付軸70との共回り)が、チルトガイド溝45によって防止されている。また、カムフォロワ72は、締付軸70に対して外嵌された状態で、締付軸70に対して左右方向Yに相対移動(スライド)することができる。
カム71およびカムフォロワ72における互いの対向面(カム71の右側面およびカムフォロワ72の左側面)には、カム突起79が形成されている。カム71のカム突起79は、カムフォロワ72へ向けて右側へ突出していて、カムフォロワ72のカム突起79は、カム71へ向けて左側へ突出している。
押圧部材73は、締付軸70の右端面に固定されている。押圧部材73は、左右方向Yにおいて薄い板状である。押圧部材73の左側面73Lは、軸方向Xおよび上下方向Zに沿って平坦である。押圧部材73は、可動ブラケット42の第2板状部分52よりも右側にあり、押圧部材73の左側面73Lは、第2板状部分52の右側面52Rに対して右側から面接触している。
前述したように、カムフォロワ72のボス78は、チルトガイド溝45の長手方向に沿って移動可能である。そして、カムフォロワ72の中空部分には、締付軸70が、左右方向Yに延びた状態で挿通されており、締付軸70は、第2板状部分52のテレスコガイド溝58にも挿通されている。そのため、締付軸70は、左右方向Yに延びた姿勢を維持しつつ、チルトガイド溝45およびテレスコガイド溝58のそれぞれの長手方向に沿って相対移動可能である。
コラムジャケット5の姿勢がロックされた状態では、図4に示すようにカム71およびカムフォロワ72のカム突起79同士が左右方向Yにおいて対向していて、カムフォロワ72がカム71から右側へ離れている。これにより、左右方向Yにおけるカムフォロワ72の板部77の右側面77Rと押圧部材73の左側面73Lとの間隔が狭まっている。この状態では、板部77および押圧部材73が、固定ブラケット41の保持部44、アウタジャケット12の第1板状部分25および可動ブラケット42を左右方向Yから挟んでいる。そのため、アウタジャケット12および可動ブラケット42が互いに圧接しつつ左側の保持部44に押し付けられている。これにより、固定ブラケット41とアウタジャケット12とが相対移動不能に圧接され、かつ、可動ブラケット42の上傾斜部53および下傾斜部55とアウタジャケット12(対応する支持部材32の摺動面33A)とが相対移動不能に圧接されている。よって、前述したテレスコ調整およびチルト調整のいずれもが禁止されていて、コラムジャケット5の姿勢がロックされている。ここで、アウタジャケット12においてV字状に配置された1対の支持部材32の摺動面33Aが、可動ブラケット42においてV字状に配置された上傾斜部53(上面53A)および下傾斜部55(下面55A)に対して圧接されることにより、アウタジャケット12と可動ブラケット42とは楔状に結合している。
このような状態で操作レバー75を操作して一方向へ回転させると、図4の場合とは異なり、カム71およびカムフォロワ72のカム突起79同士が左右方向Yにおいて対向しなくなり、カムフォロワ72がカム71に近づくように左側へずれる。これにより、左右方向Yにおけるカムフォロワ72の板部77の右側面77Rと押圧部材73の左側面73Lとの間隔が広がるので、固定ブラケット41(保持部44)とアウタジャケット12(第1板状部分25)との圧接、および、可動ブラケット42とアウタジャケット12との圧接がいずれも解除される。これにより、一部がカムフォロワ72の中空部分に挿通された締付軸70は、チルトガイド溝45およびテレスコガイド溝58のそれぞれの長手方向に沿った相対移動が許容される。つまり、コラムジャケット5のロックが解除される。
ここで、カム71のボス71A(前述したカムフォロワ72の中空部分に対して挿通された部分)と第1板状部分25との間には、左右方向Yに延びるコイルばね80が介在されていてもよい。コイルばね80は、チルトガイド溝45内で締付軸70に対して外嵌された状態で、ボス71Aと第1板状部分25とによって左右方向Yから圧縮されている。
コラムジャケット5のロックが解除された状態で、締付軸70がチルトガイド溝45の長手方向に沿って相対移動すると、可動ブラケット42(インナジャケット11)およびアウタジャケット12が締付軸70と共に移動することによってコラムジャケット5全体がチルトする。これにより、前述したチルト調整が可能となる。コラムジャケット5がチルトするときに、チルトガイド溝45は、可動ブラケット42およびアウタジャケット12の移動をガイドしている。ここで、チルトガイド溝45の長手方向寸法が、コラムジャケット5がチルトできる範囲である。
また、締付軸70がテレスコガイド溝58の長手方向(軸方向Xと同じ)に沿って可動ブラケット42に対して相対移動すると、実際には、締付軸70が静止していて、可動ブラケット42およびインナジャケット11がテレスコガイド溝58の長手方向に沿って移動する。これにより、コラムジャケット5全体がテレスコするので、前述したテレスコ調整が可能となる。コラムジャケット5がテレスコするときに、テレスコガイド溝58は、可動ブラケット42およびインナジャケット11の移動をガイドしている。ここで、テレスコガイド溝58の長手方向寸法が、コラムジャケット5がテレスコできる範囲(前述したテレスコ量)である。なお、図2では、中立状態(同じテレスコ量だけ伸長および収縮できる状態)にあるコラムジャケット5を示しており、図2においてAを付した矢印の範囲は、片道分の最大テレスコ量を示している。
インナジャケット11が目一杯前側へ移動したとき(つまり、コラムジャケット5が一番収縮したとき)、インナジャケット11(第2インナジャケット14)に固定された取り付けブラケット40の一部(前側部分)は、アウタジャケット12の切り欠き15Bに受け入れられる。つまり、アウタジャケット12よりも内側のインナジャケット11が軸方向Xに移動する構造上、取り付けブラケット40とアウタジャケット12との干渉を防止しつつインナジャケット11の移動量(テレスコ量)を確保するためには、アウタジャケット12に切り欠き15Bを設けることが不可欠である。
そして、コラムジャケット5のロックが解除されてから、テレスコやチルトの調整をした後に、操作レバー75を操作して前記一方向とは逆の方向へ回転させる。すると、図4に示すように、カム71およびカムフォロワ72のカム突起79同士が左右方向Yにおいて対向し、カムフォロワ72がカム71から右側へ離れる。これにより、左右方向Yにおけるカムフォロワ72の板部77の右側面77Rと押圧部材73の左側面73Lとの間隔が狭まる。そのため、固定ブラケット41とアウタジャケット12とが圧接され、かつ、可動ブラケット42とアウタジャケット12とが圧接され、コラムジャケット5の姿勢が再びロックされる。
以上のように、締付軸70、カム71、カムフォロワ72および押圧部材73を含む圧接・解除部66は、左右方向Yに沿ってアウタジャケット12の第1板状部分25および可動ブラケット42を互いに圧接させて固定ブラケット41へ押し付けることができる。また、圧接・解除部66は、第1板状部分25および可動ブラケット42の圧接ならびに固定ブラケット41への押し付けを解除することができる。このようなステアリング装置1は、片持ちロック構造のステアリング装置である。
そして、コラムジャケット5の姿勢がロックされた状態で2次衝突が発生したときには、インナジャケット11において、第1インナジャケット13に対して圧入された第2インナジャケット14が、第1インナジャケット13に対して軸方向Xに沿って前側へ摺動する。これにより、(インナジャケット11に連結されたアッパシャフト7の先端7Aに取り付けられた)操舵部材2が軸方向Xに動けるので、2次衝突の衝撃を吸収(EA)することができる。なお、EAのために、第2インナジャケット14が第1インナジャケット13に対して摺動するのに加えて、テレスコによってインナジャケット11が前側へ移動してもよい。
EAのために第2インナジャケット14が目一杯前側へ移動したとき、図2を参照して、第2インナジャケット14に固定された取り付けブラケット40は、第1インナジャケット13の切り欠き18(インナジャケット11全体が目一杯前側へ移動した場合には、アウタジャケット12に切り欠き15Bにも)に受け入れられる。つまり、第1インナジャケット13よりも内側の第2インナジャケット14が軸方向Xに移動する構造上、取り付けブラケット40と第1インナジャケット13との干渉を防止しつつ第2インナジャケット14の移動量(EA量ということにし、図2において符号Bを付した部分を参照)を確保するためには、第1インナジャケット13に切り欠き18を設けることが不可欠である。
このステアリング装置1では、アウタジャケット12に対するインナジャケット11全体の移動によってテレスコ調整を行い、インナジャケット11内における第1インナジャケット13に対する第2インナジャケット14の移動によってEAを達成している。つまり、テレスコ調整とEAとがアウタジャケット12における別々の領域で実現される。
ここで、2次衝突によってステアリング軸4の先端(アッパシャフト7の先端7A)に対して所定以上の負荷(衝突荷重)が後側(操舵部材2側)から作用すると、図4を参照して、インナジャケット11がアウタジャケット12に対して(特に上下方向Zへ)傾斜しようとする。つまり、インナジャケット11とアウタジャケット12との間では、上下方向Zのこじりが発生しようとする。すると、アウタジャケット12では、第2当接部36がインナジャケット11(第1インナジャケット13)に対して下から常時当接している状態で、当接部35が、第1インナジャケット13に対して上から当接する。これにより、インナジャケット11(第1インナジャケット13)とアウタジャケット12との隙間(上下方向Zにおける隙間)がなくなる。つまり、アウタジャケット12の当接部35は、2次衝突によってステアリング軸4に所定以上の負荷が作用したことに応じて、インナジャケット11とアウタジャケット12との隙間がなくなるようにインナジャケット11に当接する。
以上のステアリング装置1では、前述したように、テレスコ調整の際、アウタジャケット12の内側にあるインナジャケット11が軸方向Xに移動する。その際にインナジャケット11をアウタジャケット12側へ接近させると、インナジャケット11に取り付けた部品(キーロックユニットを支持する取り付けブラケット40)は、アウタジャケット12の開口部15に受け入れられる(図2参照)。
前述したように、このステアリング装置1では、2次衝突の際、アウタジャケット12に設けられた当接部35がインナジャケット11に当接し、インナジャケット11とアウタジャケット12との隙間をなくす。これにより、2次衝突の際、インナジャケット11が撓みにくくなるので、2次衝突の衝撃を吸収するためのインナジャケット11の移動が当該撓みによって妨げられることを抑制できる。そのため、EAのためにインナジャケット11が円滑に移動できるので、その分、EA性能の向上を図ることができる。特に、2次衝突で操舵部材2に負荷がかかる場合において、当接部35および第2当接部36がなるべく操舵部材2に近い位置においてインナジャケット11に当接するので、インナジャケット11の撓み(前述したこじりと同じ)を極力小さく抑えることができる。これにより、EA性能の一層の向上を図ることができるとともに、ステアリング装置1の剛性(特に、操舵部材2に起因する振動剛性)の向上を図ることができる。
一方、2次衝突以外の通常状態では、当接部35がインナジャケット11から離間していて、テレスコ調整におけるインナジャケット11の移動を妨げないので、円滑なテレスコ調整が可能となる。また、アウタジャケット12の第2当接部36が、インナジャケット11に対して下から常時当接することによってインナジャケット11を支持しているので、EAのために移動するインナジャケット11は、安定した姿勢で移動できる。これにより、EA性能の一層の向上を図ることができる。また、テレスコ調整のために移動するインナジャケット11は、安定した姿勢で移動できるので、円滑なテレスコ調整が可能となる。
そして、このコラムジャケット5は、アウタジャケット12、第1インナジャケット13および第2インナジャケット14に分割される3段(3重)構造である。この場合、インナジャケット11では、第1インナジャケット13のほぼ全体をアウタジャケット12に嵌合させることができることから(図2参照)、インナジャケット11とアウタジャケット12との嵌合長(軸方向Xにおいて重なり合う部分の長さであり、図2において符号Cを付した部分を参照)を大きく確保できる。これにより、アウタジャケット12に対するインナジャケット11の傾き(撓み)を小さく抑えることができるので、その分、EA性能の更なる向上を図ることができるとともに、ステアリング装置1の剛性の向上を図ることができる。
また、3段構造のコラムジャケット5では、第1インナジャケット13に対して圧入されている第2インナジャケット14が、2次衝突の際、第1インナジャケット13に対して軸方向Xに相対移動する。つまり、2次衝突時における軸方向Xへの操舵部材2のストローク量を大きく確保できる。これにより、EAを促進できるので、EA性能のより一層の向上を図ることができる。さらに、3段構造のコラムジャケット5では、前述したようにテレスコ調整とEAとがコラムジャケット5における別々の領域で実現される。つまり、テレスコ調整とEAとをコラムジャケット5における別々の領域へと自在に割り当てることができる
ちなみに、コラムジャケット5が2段構造であってアウタジャケットおよびインナジャケットの2つだけを有する従来(比較例)の場合には、先ほどの2次衝突時におけるストローク量を必要量だけ確保するためには、アウタジャケットとインナジャケットとの嵌合長を切り詰めねばならない。アウタジャケットとインナジャケットとの嵌合長が短くなると、インナジャケットが撓んでアウタジャケットに対して傾斜しやすくなる。さらに、前述したように楔状に結合している構造で、アウタジャケットに前述した切り欠き15Bが設けられている場合には、インナジャケットに上下に作用する力が、楔状に結合している領域において右側へ向かう力に変換されて、切り欠き15B側へインナジャケットが左右方向Yにおける一方側(ここでは右側)へ大きく撓んでしまう虞がある。このようにインナジャケットが右側へ撓むと、押圧部材73が締付軸70やカムフォロワ72等を伴って右側へ引っ張ってしまう。その結果、圧接(カムフォロワ72およびアウタジャケット12のそれぞれと固定ブラケット41との圧接や、アウタジャケット12と可動ブラケット42との圧接)が必要以上に強固になる現象(「自己ロック」ということにする)が発生してしまう。すると、2次衝突時においてEAのための動作(アウタジャケットに対するインナジャケットの摺動)が妨げられる虞がある。これでは、コラム搭載角度(水平方向に対するステアリング軸4の傾斜角度)についての対応性が低くなる(コラム搭載角度を大きくできない)ため、設計の自由度が狭くなる虞もある。そこで、比較例の場合には、滑らかなテレスコ動作を達成するために、アウタジャケットおよびインナジャケットの摺動箇所に、摩擦係数が低いコーティング材によるコーティングを施しているが、このコーティング材は比較的高価であるので、コスト上昇が懸念される。
しかし、本実施形態では、このようなコーティング材を用いなくても、自己ロックを防止し、EA性能の向上と、ステアリング装置1の剛性の向上との両立を図ることができる。また、EA性能の向上を図ることにより、コラム搭載角度における対応性を向上できる(幅広いコラム搭載角度において、高いEA性能を発揮できる)。また、ステアリング装置1内での改良(前述した3段構造や当接部35等)によってEA性能の向上が図れるので、EA性能の向上のために、ステアリング装置1と連結される相手部品(車体100等)の変更(特に、ステアリング装置1を取り付けるためのレイアウトの変更)を行わずに済む。
さらに、図5に示すように、第1インナジャケット13の第3当接部38が第2インナジャケット14に対して上下から常時当接することによって、第1インナジャケット13に対する第2インナジャケット14の傾き(撓み)を小さく抑えることができる。これにより、ステアリング装置1(特にインナジャケット11周辺)の剛性(前述した振動剛性も含む)の向上を図ることができる。また、EAのために移動する第2インナジャケット14は、安定した姿勢で移動できる。これにより、EA性能の一層の向上を図ることができる。特に、2次衝突で操舵部材2に負荷がかかる場合において、第3当接部38がなるべく操舵部材2に近い位置において第2インナジャケット14に当接するので、第2インナジャケット14の撓みを極力小さく抑えることができる。これにより、EAのために移動する第2インナジャケット14は、より安定した姿勢で移動できる。これにより、EA性能のより一層の向上を図ることができる。
また、図2に示すように、アウタジャケット12では、開口部15の少なくとも一部(ここでは、前側領域15A)が補助プレート16によって塞がれている。これにより、開口部15の軸方向Xにおける寸法を短くし、アウタジャケット12の強度を、閉じた断面(周方向における全周が途切れていない断面)を有する環状構造体の強度と略同等にまで向上させることができる。よって、開口部15側(右側)へのインナジャケット11の撓み(移動)を防止できることから、EAの際、インナジャケット11が自身の撓みに妨げられずに円滑に移動できるので、その分、EA性能の向上を図ることができる。また、開口部15が(アウタジャケット12に周方向に)広がることを補助プレート16によって抑制できるので、開口部15周りにおけるステアリング装置1(特に、アウタジャケット12周辺)の剛性の向上を図ることもできる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した実施形態では、締付軸70がチルトガイド溝45およびテレスコガイド溝58のそれぞれの長手方向に沿って移動することによって、コラムジャケット5のチルトおよびテレスコの両方の調整が可能となっている。しかし、チルトガイド溝45を長孔でなく丸孔とすることによって、テレスコのみの調整ができる構成であってもよい。つまり、コラムジャケット5のテレスコの調整が少なくとも可能であればよい。
また、前述した実施形態では、アウタジャケット12の開口部15を塞ぐ補助プレート16は、第1インナジャケット13(インナジャケット11)の外周面13Aの接線方向に平坦な板状であったが(図4参照)、図6の変形例で示すように、第1インナジャケット13の外周面13Aに沿って湾曲していてもよい。これにより、補助プレート16とインナジャケット11との隙間がより小さくなるので、インナジャケット11の撓みを一層効果的に抑制できる。
また、前述した実施形態では、カムフォロワ72と固定ブラケット41の保持部44との間での摩擦力や、アウタジャケット12の第1板状部分25と保持部44との間での摩擦力や、インナジャケット11側の可動ブラケット42とアウタジャケット12側の各支持部材32との間での摩擦力を利用して、コラムジャケット5の姿勢をロックしている。コラムジャケット5の姿勢をロックするための摩擦力を増やすために、アウタジャケット12およびカムフォロワ72のそれぞれと保持部44との間に、高摩擦力を発生させる摩擦板を別途介在させてもよい。
また、前述した実施形態のコラムジャケット5は、3段構造(3分割可能)であるが、4段以上の複数段構造であっても構わない。
1…ステアリング装置、2…操舵部材、4…ステアリング軸、5…コラムジャケット、7A…先端、11…インナジャケット、12…アウタジャケット、12A…端部、13…第1インナジャケット、13C…端部、14…第2インナジャケット、15…開口部、16…補助プレート、25…第1板状部部分、35…当接部、36…第2当接部、38…第3当接部、41…固定ブラケット、42…可動ブラケット、66…圧接・解除部、100…車体、X…軸方向、Y…左右方向

Claims (6)

  1. 一端に操舵部材が取り付けられたステアリング軸と、
    前記ステアリング軸を収容し、前記ステアリング軸の軸方向に移動可能な中空のインナジャケットと、前記軸方向において前記インナジャケットよりも前記操舵部材から離れた位置に固定され、前記軸方向に対する直交方向における一方側に開口部が形成されていて、前記インナジャケットを前記直交方向における他方側から覆うアウタジャケットとを含み、テレスコの調整が可能なコラムジャケットと、
    前記インナジャケットに対して一体移動可能に連結され、前記アウタジャケットにおける前記他方側の部分に対して前記直交方向に沿って対向配置された可動ブラケットと、
    前記直交方向において前記アウタジャケットの前記他方側の部分に対する前記可動ブラケットの反対側に配置され、車体に固定された固定ブラケットと、
    前記直交方向に沿って前記アウタジャケットの前記他方側の部分および可動ブラケットを互いに圧接させて前記固定ブラケットへ押し付けたり、前記他方側の部分および可動ブラケットの圧接ならびに前記固定ブラケットへの押し付けを解除したりする圧接・解除部と、
    前記インナジャケットから離間した状態で前記アウタジャケットに設けられ、2次衝突によって前記ステアリング軸に所定以上の負荷が作用したことに応じて、前記インナジャケットと前記アウタジャケットとの隙間がなくなるように前記インナジャケットに当接する当接部と
    を含むことを特徴とする、ステアリング装置。
  2. 前記アウタジャケットにおいて前記インナジャケットに対する前記当接部の反対側に設けられ、前記インナジャケットに対して下から常時当接する第2当接部を含むことを特徴とする、請求項1記載のステアリング装置。
  3. 前記当接部および第2当接部は、前記アウタジャケットにおける前記操舵部材側の端部に設けられていることを特徴とする、請求項2記載のステアリング装置。
  4. 前記インナジャケットは、前記当接部および第2当接部によって当接される第1インナジャケットと、前記軸方向において前記第1インナジャケットよりも前記操舵部材側に配置され、前記第1インナジャケットに圧入される第2インナジャケットとに分割可能であることを特徴とする、請求項2または3記載のステアリング装置。
  5. 前記第1インナジャケットにおける前記操舵部材側の端部に設けられ、前記第2インナジャケットに対して上下から常時当接する第3当接部を含むことを特徴とする、請求項4記載のステアリング装置。
  6. 前記アウタジャケットに取り付けられ、前記開口部の少なくとも一部を塞ぐ補助プレートを含むことを特徴とする、請求項5記載のステアリング装置。
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