JP2014233783A - 放電制御装置,電動機械器具およびアタッチメント - Google Patents
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Abstract
【課題】使用可能なバッテリパックの選択肢を拡大でき、バッテリパックからの放電が許可される可能性を向上できる技術を提供し、各種バッテリを持っている使用者の利便性を向上する。【解決手段】電動機械器具1においては、2つのバッテリパック11a,11bのうち少なくとも一方の定格出力電圧値が適合電圧値ではない場合(S140で否定判定)であっても、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合(S160で肯定判定)には、2つのバッテリパック11a,11bの放電を許可する(S170)。したがって、電動機械器具1によれば、使用可能なバッテリパックの選択肢を拡大でき、バッテリパックからの放電が許可される可能性を向上でき、各種バッテリを持っている使用者の利便性を向上できる。【選択図】 図3
Description
本発明は、放電制御装置,電動機械器具およびアタッチメントに関する。
下記特許文献1に開示された電動機械器具は、複数のバッテリパックを装着するためのバッテリ装着部を備えて構成されている。
この電動機械器具では、バッテリ装着部に装着された複数のバッテリパックが直列接続されることによって、当該電動機械器具を適切に駆動するのに必要な電圧を得ている。
この電動機械器具では、バッテリ装着部に装着された複数のバッテリパックが直列接続されることによって、当該電動機械器具を適切に駆動するのに必要な電圧を得ている。
なお、電動機械器具においては、バッテリパックからの印加電圧が過大になることや電圧不足になることを避けるために、電動機械器具の適切な駆動を実現するための定格入力電圧が予め定められている。
そして、電動機械器具は、バッテリ装着部に装着されたバッテリパックの放電を制御する放電制御装置を備えている。
つまり、放電制御装置は、バッテリ装着部に実際に装着されたバッテリパックの定格出力電圧が、予め定められた定格入力電圧と等しい場合には、バッテリパックからの放電を許可する。これにより、電動機械器具の適切な駆動を実現できる。
つまり、放電制御装置は、バッテリ装着部に実際に装着されたバッテリパックの定格出力電圧が、予め定められた定格入力電圧と等しい場合には、バッテリパックからの放電を許可する。これにより、電動機械器具の適切な駆動を実現できる。
もし、予め定められた定格入力電圧とは異なる定格出力電圧のバッテリパックがバッテリ装着部に装着された場合、放電制御装置は、バッテリパックからの放電を禁止することで、過大電圧印加による電動機械器具の破損や電圧不足による電動機械器具の動作不良などを抑制する。
電動機械器具においては、各種定格電圧のバッテリパック及びこれらを用いる機器が数多くラインナップされており、これらのバッテリパックを各種機器間で流用している。
そのため上記のように放電を許可するバッテリパックを制限した場合、使用可能なバッテリパックの選択肢が狭くなるため、バッテリパックからの電力供給を実現できる可能性が低下する虞がある。
そのため上記のように放電を許可するバッテリパックを制限した場合、使用可能なバッテリパックの選択肢が狭くなるため、バッテリパックからの電力供給を実現できる可能性が低下する虞がある。
つまり、使用可能なバッテリパックの選択肢が狭くなるため、バッテリパックからの放電が許可される可能性が低くなり、電動機械器具などへの電力供給を実現できる可能性が低下する虞がある。
そこで、本発明は、使用可能なバッテリパックの選択肢を拡大でき、バッテリパックからの放電が許可される可能性を向上できる技術を提供し、各種バッテリを持っている使用者の利便性を向上することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の1つの局面における放電制御装置は、バッテリを内蔵するバッテリパックの放電を制御する放電制御装置であり、装着部と、適合電圧判定部と、放電許可部と、を備えている。
装着部は、複数のバッテリパックが着脱可能であるとともに、取り付けられた複数のバッテリパックを直列に接続する。
適合電圧判定部は、装着部に装着された複数のバッテリパックのそれぞれについて、バッテリパックの定格出力電圧値が予め定められた適合電圧値であるか否かを判定する。
適合電圧判定部は、装着部に装着された複数のバッテリパックのそれぞれについて、バッテリパックの定格出力電圧値が予め定められた適合電圧値であるか否かを判定する。
放電許可部は、複数のバッテリパックの全てについて定格出力電圧が適合電圧値であると適合電圧判定部で判定された場合に、複数のバッテリパックの放電を許可する。
また、放電許可部は、複数のバッテリパックのうち少なくとも1つについて定格出力電圧値が適合電圧値ではないと適合電圧判定部で判定された場合でも、直列接続された複数のバッテリパックの合計出力電圧値が予め定められた放電許可範囲に含まれる場合に、複数のバッテリパックの放電を許可する。
また、放電許可部は、複数のバッテリパックのうち少なくとも1つについて定格出力電圧値が適合電圧値ではないと適合電圧判定部で判定された場合でも、直列接続された複数のバッテリパックの合計出力電圧値が予め定められた放電許可範囲に含まれる場合に、複数のバッテリパックの放電を許可する。
つまり、装着部に装着された複数のバッテリパックの中に、定格出力電圧値が適合電圧値ではないバッテリパックが含まれる場合であっても、直列接続された複数のバッテリパックの合計出力電圧値が放電許可範囲に含まれる場合には、複数のバッテリパックの放電を許可する。
これにより、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックが装着部に装着された場合、直列接続された複数のバッテリパックの放電が常に禁止されるのではなく、所定の条件を満たす場合には、複数のバッテリパックの放電が許可されることになる。
つまり、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックが装着部に装着された場合であっても、直列接続された複数のバッテリパックの合計出力電圧値が放電許可範囲に含まれる場合には、バッテリパックの放電が許可されることになり、複数のバッテリパックの放電が許可される可能性が向上する。
したがって、本発明の放電制御装置によれば、使用可能なバッテリパックの選択肢を拡大でき、バッテリパックからの放電が許可される可能性を向上できる。
次に、放電制御装置においては、適合電圧値は、直列接続された複数のバッテリパックが出力すべき電力源電圧値を装着部におけるバッテリパックの装着可能個数で除算して得られる電圧値が設定されていてもよい。
次に、放電制御装置においては、適合電圧値は、直列接続された複数のバッテリパックが出力すべき電力源電圧値を装着部におけるバッテリパックの装着可能個数で除算して得られる電圧値が設定されていてもよい。
つまり、電力源電圧値を装着可能個数で除算して得られる電圧値は、装着部に装着される複数のバッテリパックのうち1個のバッテリパックが出力すべき電圧値となる。この電圧値を適合電圧値として利用して適合電圧判定部での判定を行うことで、適切な電圧を出力可能なバッテリパックが装着されているか否かを判定できる。
なお、例えば、放電制御装置が、電動機械器具に対して電力供給する場合には、直列接続された複数のバッテリパックが出力すべき電力源電圧値は、電動機械器具の定格入力電圧に相当する。
また、放電制御装置は、最小残容量判定部と、可能放電量演算部と、合計放電量演算部と、合計残容量報知部と、を備えてもよい。
最小残容量判定部は、複数のバッテリパックにおけるそれぞれの特性情報に基づいて、複数のバッテリパックのうち、複数のバッテリパックを放電した場合に残容量が最先に放電許容下限値に達する最小残容量バッテリパックを判定する。
最小残容量判定部は、複数のバッテリパックにおけるそれぞれの特性情報に基づいて、複数のバッテリパックのうち、複数のバッテリパックを放電した場合に残容量が最先に放電許容下限値に達する最小残容量バッテリパックを判定する。
なお、放電許容下限値とは、放電可能な状態のバッテリパックにおける残容量の最小値である。
可能放電量演算部は、最小残容量バッテリパックの残容量が現在の残容量から放電許容下限値に至るまでに最小残容量バッテリパックが放電可能な電力量に相当する可能放電量を演算する。
可能放電量演算部は、最小残容量バッテリパックの残容量が現在の残容量から放電許容下限値に至るまでに最小残容量バッテリパックが放電可能な電力量に相当する可能放電量を演算する。
合計放電量演算部は、最小残容量バッテリパックが可能放電量を放電する際に、複数のバッテリパックから放電されるそれぞれの電力量の合計値に相当する合計放電量を演算する。
合計残容量報知部は、合計放電量に基づいて、複数のバッテリパックの合計残容量を報知する。
このような構成の放電制御装置は、使用者に対して、複数のバッテリパックの合計残容量を報知できるとともに、装着されたバッテリパックが放電可能状態であるか否かを報知できる。
このような構成の放電制御装置は、使用者に対して、複数のバッテリパックの合計残容量を報知できるとともに、装着されたバッテリパックが放電可能状態であるか否かを報知できる。
とりわけ、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックが装着部に装着された場合には、複数のバッテリパックの合計残容量を報知することで、装着されたバッテリパックが放電可能状態であることを使用者に対して報知できるという利点がある。
次に、放電制御装置は、合計残容量報知部が、定格合計電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知してもよい。
なお、定格合計電力量は、全てのバッテリパックの定格出力電圧値が適合電圧値と等しい場合において、バッテリパックの残容量が満充電から放電許容下限値に至るまでに複数のバッテリパックから放電される電力量の合計値である。
なお、定格合計電力量は、全てのバッテリパックの定格出力電圧値が適合電圧値と等しい場合において、バッテリパックの残容量が満充電から放電許容下限値に至るまでに複数のバッテリパックから放電される電力量の合計値である。
この放電制御装置は、合計放電量の絶対値を合計残容量として報知するのではなく、定格合計電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知する。
つまり、定格出力電圧値が適合電圧値に等しいバッテリパックのみが装着部に装着された場合に、各バッテリパックから出力される電力量の合計値(定格合計電力量)をフルスケール(100%値)として、定格合計電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知する。
つまり、定格出力電圧値が適合電圧値に等しいバッテリパックのみが装着部に装着された場合に、各バッテリパックから出力される電力量の合計値(定格合計電力量)をフルスケール(100%値)として、定格合計電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知する。
このため、放電制御装置は、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックを使用する場合でも、定格合計電力量を基準とした相対量としての合計残容量を報知することができる。つまり、装着部に装着されたバッテリパックの種類(例えば、定格出力電圧値の大きさなど)が変更された場合であっても、常に一定の基準値(定格合計電力量)に対する相対量としての合計残容量を報知できる。
よって、本発明によれば、装着部に装着されたバッテリパックの種類に関わらず、常に一定の基準値(定格合計電力量)に対する相対量としての合計残容量を報知できる。このため、使用者は、バッテリパックの種類に関わらず一定の基準値に基づいて合計残容量を理解することが可能となる。
なお、この放電制御装置においては、合計放電量が定格合計電力量よりも大きい場合、例えば、定格合計電力量に対する合計放電量の割合が130%である場合には、合計残容量報知部は、合計残容量を「130%」として報知することができる。
このように合計残容量を報知することで、合計放電量が定格合計電力量よりも大きい場合であっても、実際の合計放電量に応じた値の合計残容量を報知できる。
あるいは、合計残容量報知部は、合計放電量が定格合計電力量よりも大きい場合には、合計残容量を100%として報知してもよい。
あるいは、合計残容量報知部は、合計放電量が定格合計電力量よりも大きい場合には、合計残容量を100%として報知してもよい。
このように合計残容量を報知することで、例えば、合計残容量の報知部が100%値までしか報知できない構成であっても、合計残容量を報知することが可能となる。
次に、放電制御装置は、合計最大電力量演算部を備えてもよい。
次に、放電制御装置は、合計最大電力量演算部を備えてもよい。
この合計最大電力量演算部は、装着部に装着された複数のバッテリパックにおけるそれぞれの特性情報に基づいて、バッテリパックの残容量が満充電から放電許容下限値に至るまでに複数のバッテリパックから放電される電力量の合計値である合計最大電力量を演算する。
合計残容量報知部は、合計最大電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知する。
この放電制御装置は、合計放電量の絶対値を合計残容量として報知するのではなく、合計最大電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知する。つまり、装着部に実際に装着された複数のバッテリパックが満充電状態から放電可能な合計最大電力量をフルスケール(100%値)として、合計最大電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知する。
この放電制御装置は、合計放電量の絶対値を合計残容量として報知するのではなく、合計最大電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知する。つまり、装着部に実際に装着された複数のバッテリパックが満充電状態から放電可能な合計最大電力量をフルスケール(100%値)として、合計最大電力量に対する合計放電量の割合を合計残容量として報知する。
このため、放電制御装置は、実際に装着されたバッテリパックに応じて変動する合計最大電力量を基準として、その基準(合計最大電力量)に対する相対量としての合計残容量を報知することができる。つまり、装着部に装着されたバッテリパックの種類(例えば、定格出力電圧値の大きさなど)が変更された場合には、そのバッテリパックに応じて基準値を変更して、その基準(合計最大電力量)に対する相対量としての合計残容量を報知する。
よって、本発明によれば、装着部に装着されたバッテリパックの種類に応じて基準値(合計最大電力量)を変更して、その基準値に対する相対量としての合計残容量を報知できる。このため、使用者は、装着されたバッテリパックの種類に応じた基準に基づいて合計残容量を理解することが可能となる。
次に、放電制御装置は、放電禁止部を備えてもよい。
放電禁止部は、装着部に装着された複数のバッテリパックのそれぞれについて、バッテリパックの定格出力電圧値が適合電圧値よりも大きいか否かを判定する。そして、少なくとも1つのバッテリパックの定格出力電圧値が適合電圧値よりも大きい場合には、放電禁止部は、複数のバッテリパックの放電を禁止する。
放電禁止部は、装着部に装着された複数のバッテリパックのそれぞれについて、バッテリパックの定格出力電圧値が適合電圧値よりも大きいか否かを判定する。そして、少なくとも1つのバッテリパックの定格出力電圧値が適合電圧値よりも大きい場合には、放電禁止部は、複数のバッテリパックの放電を禁止する。
この放電制御装置によれば、適合電圧値よりも大きい定格出力電圧値のバッテリパックが装着された場合には、バッテリパックの放電が禁止されるため、過大電流の発生を抑制できる。
上記目的を達成するためになされた本発明の別の局面における電動機械器具は、上述の放電制御装置と、バッテリパックの放電により駆動するモータと、を備える。
この電動機械器具においては、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックが装着部に装着された場合であっても、直列接続された複数のバッテリパックの合計出力電圧値が放電許可範囲に含まれる場合には、バッテリパックの放電が許可されることになり、バッテリパックの放電が許可される可能性が向上するとともに、モータを駆動できる可能性が向上する。
この電動機械器具においては、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックが装着部に装着された場合であっても、直列接続された複数のバッテリパックの合計出力電圧値が放電許可範囲に含まれる場合には、バッテリパックの放電が許可されることになり、バッテリパックの放電が許可される可能性が向上するとともに、モータを駆動できる可能性が向上する。
したがって、本発明の電動機械器具によれば、使用可能なバッテリパックの選択肢を拡大でき、電動機械器具が使用可能となる可能性を向上できる。つまり、本発明の電動機械器具は、上述の放電制御装置と同様の効果を発揮し得る。
本発明に係る電動機械器具は、例えば、電動工具であってもよいし、電動作業機であってもよい。
上記目的を達成するためになされた本発明のさらに別の局面におけるアタッチメントは、モータを有する電動機械器具に着脱可能に取り付けられる電動機械器具用のアタッチメントであって、上述の放電制御装置を備える。
上記目的を達成するためになされた本発明のさらに別の局面におけるアタッチメントは、モータを有する電動機械器具に着脱可能に取り付けられる電動機械器具用のアタッチメントであって、上述の放電制御装置を備える。
このアタッチメントにおいては、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックが装着部に装着された場合であっても、直列接続された複数のバッテリパックの合計出力電圧値が放電許可範囲に含まれる場合には、バッテリパックの放電が許可される。これにより、バッテリパックの放電が許可される可能性が向上するとともに、電動機械器具へ放電できる可能性が向上する。
したがって、本発明のアタッチメントによれば、使用可能なバッテリパックの選択肢を拡大でき、電動機械器具に対する電力供給の可能性を向上できる。つまり、本発明のアタッチメントは、上述の放電制御装置と同様の効果を発揮し得る。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
図1に示すように、本第1実施形態の電動機械器具1は、電動作業機として構成され、より具体的には、草や小径木を刈り払う、所謂、刈払機として構成されている。
[1−1.全体構成]
図1に示すように、本第1実施形態の電動機械器具1は、電動作業機として構成され、より具体的には、草や小径木を刈り払う、所謂、刈払機として構成されている。
電動機械器具1の本体10は、モータユニット2と、モータユニット2の一端に連結されたシャフトパイプ3と、を備えている。
モータユニット2は、当該モータユニット2の内部に後述のモータ制御用の制御回路30およびモータM1を収納している。さらに、モータユニット2は、当該モータユニット2の他端に、2つのバッテリパック11a,11bをそれぞれ離脱可能に装着する2つのバッテリ装着部21a,21bが設けられている。より具体的には、バッテリ装着部21a,21bは、当該バッテリ装着部21a,21b上でバッテリパック11a,11bをそれぞれ図中矢印に示す方向にスライドさせることによって、バッテリパック11a,11bをそれぞれ着脱可能に構成されている。
モータユニット2は、当該モータユニット2の内部に後述のモータ制御用の制御回路30およびモータM1を収納している。さらに、モータユニット2は、当該モータユニット2の他端に、2つのバッテリパック11a,11bをそれぞれ離脱可能に装着する2つのバッテリ装着部21a,21bが設けられている。より具体的には、バッテリ装着部21a,21bは、当該バッテリ装着部21a,21b上でバッテリパック11a,11bをそれぞれ図中矢印に示す方向にスライドさせることによって、バッテリパック11a,11bをそれぞれ着脱可能に構成されている。
また、モータユニット2は、当該モータユニット2の一側面に、バッテリパック11a,11bの各々の状態を示す2つの表示器22a,22bが設けられている。表示器22a,22bは、どのような形態の表示器であってもよく、本第1実施形態における2つの表示器22a,22bはそれぞれ1つのLEDを備える表示器である。
第1表示器22aは第1バッテリパック11aおよび第1バッテリ装着部21aに対応して備えられ、第2表示器22bは第2バッテリパック11bおよび第2バッテリ装着部21bに対応して備えられる。
表示器22a,22bは、それぞれバッテリパック11a,11bの装着状態や異常状態の報知を行う。例えば、バッテリパック11a,11bが装着されると表示器22a,22bは点灯状態となり、バッテリパック11a,11bに異常が生じると表示器22a,22bは点滅状態となる。
さらに、モータユニット2は、当該モータユニット2の一側面に、バッテリパック11a,11bの各残容量を合計した合計残容量を表示するための残容量表示器23が設けられている。残容量表示器23は、残容量が表示可能であればどのような形態の表示器であってもよく、本実施形態における残容量表示器23は、3桁の数字を表示可能なデジタル表示板を備えて構成されている。
また、モータユニット2は、当該モータユニット2の一側面に、放電制御用FETの故障状態を表す故障表示器60が設けられている。故障表示器60は、どのような形態の表示器であってもよく、本第1実施形態における故障表示器60は、1つのLEDを備える表示器である。
シャフトパイプ3は、中空棒状に形成され、シャフトパイプ3における、モータユニット2とは反対側の端部には、カッター4を離脱可能に装着するカッター装着部5が設けられている。カッター4は、全体として略円板状に形成されている。より具体的には、カッター4の中心部は、予め規定された規定値以上の剛性を有した材料(例えば、金属材料や高硬度の合成樹脂)で形成され、円板状又は円柱状に成形されている。また、カッター4の周縁には、複数の刃41が設けられている。
また、シャフトパイプ3の軸方向における中間位置近傍には、ハンドル6が設けられている。このハンドル6には、電動機械器具1の使用者が右手で把持するための右手グリップ7と、使用者が左手で把持するための左手グリップ8とが設けられている。そして、右手グリップ7には、使用者がカッター4の回転を操作するためのトリガスイッチ9が設けられている。
シャフトパイプ3の内部には、図示しない駆動力伝達軸(以下、伝達軸ともいう)が収容されている。伝達軸の一端は、モータユニット2に収納された後述のモータM1のロータに連結されている一方、伝達軸の他端は、カッター装着部5に設けられた図示しない複数のギアを介してカッター4に連結されている。このため、モータM1の回転駆動力は、伝達軸と複数のギアとを介してカッター4に伝達される。
[1−2.電動機械器具の電気的構成]
電動機械器具1は、図2に示すような回路構成を備えている。
電動機械器具1は、2つのバッテリパック11a,11bと、制御回路30と、モータM1と、を備える。
電動機械器具1は、図2に示すような回路構成を備えている。
電動機械器具1は、2つのバッテリパック11a,11bと、制御回路30と、モータM1と、を備える。
第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bはそれぞれ、互いに直列接続された複数のセル12を備えている。第1実施形態における複数のセル12はそれぞれ、二次電池(例えばリチウムイオン二次電池セル)として構成されている。つまり、第1実施形態におけるバッテリパック11a,11bは、充電可能なバッテリパックとして構成されている。
また、バッテリパック11a,11bはそれぞれ、複数のセルの各々の電圧を監視するバッテリ監視ユニット13(以下、BMU13ともいう)と、複数のセル12の正極に接続された正極出力端子24aと、複数のセル12の負極に接続された負極出力端子24bと、BMU13に接続されたオートストップ端子26と、を備える。
BMU13は、CPUを搭載した集積回路であり、記憶している各種のプログラムに基づいて各種処理を実行する。例えば、BMU13は、各々のセル12の充電レベルを判定し、セル12の再充電が必要であると判断した時に、放電保護信号(オートストップ信号とも称される)をオートストップ端子26へ出力する処理を実行する。
制御回路30は、主制御ユニット40(以下、MCU40ともいう)と、2つのバッテリ装着部21a,21bと、2つのバッテリ電圧検出部42a,42bと、2つのAS制御部43a,43bと、電源回路44と、スイッチ検出部45と、放電制御FET46と、ドライブ回路47と、電流検出部48と、2つの表示器22a,22bと、残容量表示器23と、故障表示器60と、を備える。
2つのバッテリ装着部21a,21bのうち、第1バッテリ装着部21aは、第1バッテリパック11aに接続される接続端子として、正極入力端子53aと、負極入力端子53bと、オートストップ端子55と、を備える。正極入力端子53aは、第1バッテリパック11aの正極出力端子24aと接続され、負極入力端子53bは、第1バッテリパック11aの負極出力端子24bと接続され、オートストップ端子55は、第1バッテリパック11aのオートストップ端子26と接続される。
また、第2バッテリ装着部21bは、第2バッテリパック11bに接続される接続端子として、正極入力端子54aと、負極入力端子54bと、オートストップ端子56と、を備える。正極入力端子54aは、第2バッテリパック11bの正極出力端子24aと接続され、負極入力端子54bは、第2バッテリパック11bの負極出力端子24bと接続され、オートストップ端子56は、第2バッテリパック11bのオートストップ端子26と接続される。
MCU40は、CPUを搭載した集積回路であり、記憶している各種のプログラムに基づいて各種処理を実行する。例えば、MCU40は、電流検出部48から出力される電流信号Scに基づいてモータM1に流れる駆動電流を判定し、モータM1の駆動電流が許容値を超えた場合には、ドライブ回路47に停止指令を出力して放電制御FET46をターンオフする処理を実行する。
電源回路44は、MCU40に対して駆動用電源電圧(直流定電圧)を供給するためのレギュレータであり、第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bのうち少なくとも一方から供給される直流電圧を用いて、MCU40の駆動用電源電圧(直流定電圧)を生成する。
なお、第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bが装着されている場合、電源回路44には、直列接続されたバッテリパック11a,11bからダイオード52を通じて直流電圧が印加される。また、第1バッテリパック11aのみが装着されている場合、電源回路44には、第1バッテリパック11aからダイオード52およびダイオード58を通じて直流電圧が印加される。さらに、第2バッテリパック11bのみが装着されている場合、電源回路44には、第2バッテリパック11bからダイオード57を通じて直流電圧が印加される。
つまり、電源回路44は、第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bのうち少なくとも一方が装着されていれば、MCU40に対して駆動用電源電圧(直流定電圧)を供給することが可能となる。
2つのバッテリ電圧検出部42a,42bのうち、第1バッテリ電圧検出部42aは、第1バッテリパック11aの出力電圧Va1を検出し、MCU40に対して第1バッテリパック11aの出力電圧Va1を表す電圧検出信号を出力する。第2バッテリ電圧検出部42bは、第2バッテリパック11bの出力電圧Va2を検出し、MCU40に対して第2バッテリパック11bの出力電圧Va2を表す電圧検出信号を出力する。
第1AS制御部43a,第2AS制御部43bはそれぞれ、バッテリパック11a,11bそれぞれのBMU13とMCU40とを結ぶ導電線路上に設けられて、BMU13とMCU40との間で送受信される信号(放電保護信号など)を制御する。
ここで、第1バッテリパック11aと第2バッテリパック11bとが直列接続されているため、第1バッテリパック11aにおけるBMU13の基準電位は、MCU40の基準電位よりも高電位である。このように、基準電位が互いに異なるため、第1バッテリパック11aのBMU13とMCU40との間では、一方から出力された信号をそのまま他方で受信することが困難となる。
これに対して、第1AS制御部43aは、BMU13が出力する信号電圧のレベルをMCU40が受信可能なレベルに調整するとともに、MCU40が出力する信号電圧のレベルをBMU13が受信可能なレベルに調整する。
つまり、第1AS制御部43aを備えることで、互いに基準電位が異なるものの、第1バッテリパック11aのBMU13とMCU40との間で信号の送受信が可能となる。
スイッチ検出部45は、トリガスイッチ9の状態(ON状態またはOFF状態)を検出し、検出結果をMCU40に通知する。
スイッチ検出部45は、トリガスイッチ9の状態(ON状態またはOFF状態)を検出し、検出結果をMCU40に通知する。
放電制御FET46は、第1バッテリパック11aの正極側からモータM1を介して第2バッテリパック11bの負極側へ電流を流す放電経路のうち、モータM1の負極側となる領域に設けられる。放電制御FET46は、直列接続された2つのバッテリパック11a,11bからモータM1へ通電される放電電流(つまり、モータM1の駆動電流)を制御する。
モータM1は、ブラシ付き直流モータであり、直列接続された2つのバッテリパック11a,11bから通電される放電電流(つまり、モータM1の駆動電流)により駆動する。
2つの表示器22a,22bは、それぞれ1つのLEDを備えており、MCU40からの指令信号に基づきLEDの状態(点灯状態、点滅状態、消灯状態など)が変化することで、報知動作を行う。
残容量表示器23は、3桁の数字を表示可能なデジタル表示板を備えており、MCU40からの指令信号に基づきバッテリパック11a,11bの合計残容量を表示することで、合計残容量の報知動作を行う。
故障表示器60は、1つのLEDを備えており、MCU40からの指令信号に基づきLEDの状態(点灯状態、点滅状態、消灯状態など)が変化することで、報知動作を行う。
[1−3.放電許可処理]
MCU40にて実行される放電許可処理について説明する。
[1−3.放電許可処理]
MCU40にて実行される放電許可処理について説明する。
なお、放電許可処理は、2つのバッテリ装着部21a,21bにそれぞれ装着された2つのバッテリパック11a,11bの放電を許可するか否かを判定するために実行される。
放電許可処理は、図3に示すフローチャートの内容に従って処理を実行する。
放電許可処理が起動されると、まず、S110(Sはステップを表す)では、2つのバッテリ装着部21a,21bに2つのバッテリパック11a,11bが装着されたか否かを判定しており、肯定判定の場合にはS120に移行し、否定判定の場合にはS110を繰り返し実行する。
放電許可処理が起動されると、まず、S110(Sはステップを表す)では、2つのバッテリ装着部21a,21bに2つのバッテリパック11a,11bが装着されたか否かを判定しており、肯定判定の場合にはS120に移行し、否定判定の場合にはS110を繰り返し実行する。
つまり、バッテリ装着部21a,21bのそれぞれにバッテリパック11a,11bが装着されるまで、S110の処理を繰り返し実行して待機する。バッテリ装着部21a,21bのそれぞれにバッテリパック11a,11bが装着されると、S110で肯定判定される。
S110で肯定判定されてS120に移行すると、S120では、バッテリパック11a,11bのそれぞれから電圧特性情報を読み込む処理を実行する。
なお、S120で読み込まれる電圧特性情報は、残容量−電圧相関情報と、現時点での残容量(以下、現残容量ともいう)と、である。残容量−電圧相関情報は、バッテリパックにおける残容量と出力電圧との相関関係に関する情報であり、例えば、後述する図4に示すような残容量−電圧相関波形(残容量−電圧相関カーブ)を表す離散データ(マップデータ)あるいは関数データである。
なお、S120で読み込まれる電圧特性情報は、残容量−電圧相関情報と、現時点での残容量(以下、現残容量ともいう)と、である。残容量−電圧相関情報は、バッテリパックにおける残容量と出力電圧との相関関係に関する情報であり、例えば、後述する図4に示すような残容量−電圧相関波形(残容量−電圧相関カーブ)を表す離散データ(マップデータ)あるいは関数データである。
なお、残容量−電圧相関情報は、バッテリバックの定格出力電圧値(公称電圧)や内部抵抗値などによって異なる特性(波形)を示す。このため、残容量−電圧相関情報に基づいて、定格出力電圧値や内部抵抗値を判定することができる。また、残容量−電圧相関情報および現残容量に基づいて、現時点での出力電圧値を判定することができる。
また、電圧特性情報は、BMU13に備えられる図示しない記憶部(不揮発性内部メモリなど)に記憶されている。電圧特性情報は、BMU13から第1AS制御部43a(または第2AS制御部43b)を介してMCU40に読み込まれる。
次のS130では、S120で読み込んだ電圧特性情報に基づいて、バッテリパック11a,11bのそれぞれの定格出力電圧値(公称電圧)が、予め定められた適合電圧値以下であるか否かを判定しており、肯定判定する場合にはS140に移行し、否定判定する場合にはS270に移行する。
S130では、第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bの両者がいずれも定格出力電圧値(公称電圧)が適合電圧値以下である場合に肯定判定し、第1バッテリパック11aまたは第2バッテリパック11bの少なくとも一方が定格出力電圧値(公称電圧)が適合電圧値よりも大きい場合に否定判定する。
なお、適合電圧値は、MCU40に備えられる図示しない記憶部(不揮発性内部メモリなど)に予め記憶されており、本実施形態の適合電圧値は18[V]である。本実施形態では、電動機械器具1の定格入力電圧(本実施形態では、36[V])を、バッテリ装着部21a,21bにおけるバッテリパックの装着可能個数(本実施形態では、2個)で除算して得られる電圧値(18[V])が、適合電圧値として予め設定されている。
S130で肯定判定されてS140に移行すると、S140では、バッテリパック11a,11bのそれぞれの定格出力電圧値(公称電圧)が、適合電圧値と等しいか否かを判定しており、肯定判定する場合にはS165に移行し、否定判定する場合にはS150に移行する。
S140で否定判定されてS150に移行すると、S150では、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値を演算する処理を実行する。なお、各バッテリパックにおいて、S120で読み込んだ「残容量−電圧相関情報」のうち現残容量に対応する電圧値を出力電圧値として算出し、各出力電圧の合計値を直列電圧値として算出する。
次のS160では、S150で算出した直列電圧値が動作許可電圧V1以上であるか否かを判定しており、肯定判定するとS165に移行し、否定判定するとS270に移行する。
動作許可電圧V1は、電動機械器具1の駆動に必要となる電圧値の最低電圧値であり、本実施形態では、動作許可電圧V1として25[V]が設定されている。なお、動作許可電圧V1は、MCU40に備えられる図示しない記憶部(不揮発性内部メモリなど)に予め記憶されている。
S140で肯定判定されるか、S160で肯定判定されると、S165に移行し、S165では、前述の第1AS制御部43aおよび第2AS制御部43bからの信号に基づいて、バッテリパック11a,11bのそれぞれの内部で放電が許可されているか否かを判定する。S165では、全てのバッテリパックの内部で放電許可されている場合には肯定判定し、少なくとも1つのバッテリパックで放電が許可されていない場合には否定判定する。
S165で肯定判定されるとS170へ移行し、S165で否定判定されるとS270へ移行する。
S165で肯定判定されてS170に移行すると、S170では、バッテリパック11a,11bのそれぞれの放電を許可する。具体的には、MCU40の内部フラグとしての放電許可フラグをON状態に設定する。
S165で肯定判定されてS170に移行すると、S170では、バッテリパック11a,11bのそれぞれの放電を許可する。具体的には、MCU40の内部フラグとしての放電許可フラグをON状態に設定する。
MCU40は、放電許可フラグがON状態の場合には、放電制御FET46をON状態(通電状態)に制御することを許可し、放電許可フラグがOFF状態の場合には、放電制御FET46を強制的にOFF状態(遮断状態)に制御する。
つまり、放電許可フラグがON状態の場合には、スイッチ検出部45で検出されたトリガスイッチ9の状態(ON状態またはOFF状態)に応じて、バッテリパック11a,11bからの放電が行われて、モータM1への通電制御が行われる。放電許可フラグがOFF状態の場合には、スイッチ検出部45で検出されたトリガスイッチ9の状態(ON状態またはOFF状態)に関わらず、バッテリパック11a,11bからの放電が禁止され、モータM1への通電が制限される。
続くS180では、バッテリ装着部21a,21bに装着されたバッテリパック11a,11bのうち、放電によって残容量が最先に放電許容下限値に達するバッテリパックを判定する処理を実行する。
具体的には、各バッテリパックのそれぞれの電圧特性情報を用いて、各バッテリパックの現在の出力電圧値に対応する残容量(現残容量)を演算する。そして、各バッテリパックの現残容量を比較し、現残容量が小さいバッテリパックを「最先に放電許容下限値に達するバッテリパック」(以下、最小残容量バッテリパックAともいう)と判定する。
なお、放電許容下限値とは、放電可能な状態のバッテリパックにおける残容量の最小値である。
また、S180では、2つのバッテリパック11a,11bのうち最小残容量バッテリパックAではない他のバッテリパックを、バッテリパックBと判定する。
また、S180では、2つのバッテリパック11a,11bのうち最小残容量バッテリパックAではない他のバッテリパックを、バッテリパックBと判定する。
続くS190では、最小残容量バッテリパックAについて、残容量−電圧相関情報を用いて、現残容量から放電許容下限値に至るまでの電圧波形を積分(面積算出)して電圧積分値SAを演算する処理を実行する。
ここで、図4を用いて、バッテリパックの「残容量−電圧相関情報」について説明する。
図4では、横軸を残容量とし縦軸を出力電圧とする座標平面において、満充電状態のバッテリパックにおける放電開始前から放電終了までの「残容量−電圧相関波形」の一例を表している。横軸の右側の方が残容量は少ないことを示している。なお、図4の上側領域には、満充電状態のバッテリパックにおける電圧積分値SA(満充電積分値SR)に相当する部分(斜線部分)を示し、図4の下側領域には、残容量50%のバッテリパックにおける電圧積分値SAに相当する部分(斜線部分)を示している。
図4では、横軸を残容量とし縦軸を出力電圧とする座標平面において、満充電状態のバッテリパックにおける放電開始前から放電終了までの「残容量−電圧相関波形」の一例を表している。横軸の右側の方が残容量は少ないことを示している。なお、図4の上側領域には、満充電状態のバッテリパックにおける電圧積分値SA(満充電積分値SR)に相当する部分(斜線部分)を示し、図4の下側領域には、残容量50%のバッテリパックにおける電圧積分値SAに相当する部分(斜線部分)を示している。
図4によれば、バッテリパックにおいて、残容量が減少するに従い出力電圧が低下する相関関係が存在することが判る。
満充電状態のバッテリパックにおける放電開始前から放電終了までの電圧積分値SAは、図4における上側領域の座標平面での満充電積分値SRに相当する。また、残容量が50%のバッテリパックにおける現残容量から放電許容下限値に至るまでの電圧積分値SAは、図4における下側領域の座標平面での電圧積分値SAとして表される。
満充電状態のバッテリパックにおける放電開始前から放電終了までの電圧積分値SAは、図4における上側領域の座標平面での満充電積分値SRに相当する。また、残容量が50%のバッテリパックにおける現残容量から放電許容下限値に至るまでの電圧積分値SAは、図4における下側領域の座標平面での電圧積分値SAとして表される。
演算結果としての電圧積分値SAは、最小残容量バッテリパックAの現残容量で実行可能な仕事量(電力量)に相当する電力残容量である。
図3に戻り、続くS200では、バッテリパックBについて、残容量−電圧相関情報を用いて、電圧積分値SBを演算する処理を実行する。
図3に戻り、続くS200では、バッテリパックBについて、残容量−電圧相関情報を用いて、電圧積分値SBを演算する処理を実行する。
電圧積分値SBは、残容量−電圧相関情報において、バッテリパックBの現残容量を基点として、最小残容量バッテリパックAの放電可能時間(現残容量から放電許容下限値までの放電可能時間)が経過するまでの電圧波形を積分(面積算出)した積分値である。換言すれば、最小残容量バッテリパックAが電圧積分値SAに相当する電力量を出力する際に、バッテリパックBが出力する電力量が電圧積分値SBである。
次のS210では、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計値(合計積分値)を算出し、満充電時の基準電力積算値Sgに対する合計積分値の割合に相当する残容量表示値RVを算出する処理を実行する。
S210では、[数1]を用いて、残容量表示値RVの演算を行う。
ここで、図5を用いて、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計値(合計積分値)ついて説明する。
図5では、2つのバッテリパック11a,11bのいずれもが定格出力電圧18V,容量3.0Ah,満充電状態(残容量100%)である場合の合計積分値(満充電合計積分値SFR(=SA+SB))の一例を図示している。
図5では、2つのバッテリパック11a,11bのいずれもが定格出力電圧18V,容量3.0Ah,満充電状態(残容量100%)である場合の合計積分値(満充電合計積分値SFR(=SA+SB))の一例を図示している。
なお、図5においては、波形W100がバッテリパック1個あたりの「残容量−電圧相関情報」であり、波形Wffがバッテリパック2個を合計した場合の「残容量−電圧相関情報」である。
図5の下側領域に、最小残容量バッテリパックAの電圧積分値SAおよびバッテリパックBの電圧積分値SBの合計値(合計積分値)と、満充電合計積分値SFR(=SA+SB)との対応関係を示す概念図を示す。
満充電合計積分値SFRは、最小残容量バッテリパックAおよびバッテリパックBの両者が満充電状態の場合に、2つのバッテリパックから出力可能な電力量に相当する。
なお、満充電時の基準電力積算値Sgは、全てのバッテリパックの定格出力電圧値が適合電圧値と等しい場合において、バッテリパックの残容量が満充電から放電許容下限値に至るまでに複数のバッテリパックから放電される電力量の合計値に相当する。このため、満充電時の基準電力積算値Sgは、満充電合計積分値SFRと等しい値である。
なお、満充電時の基準電力積算値Sgは、全てのバッテリパックの定格出力電圧値が適合電圧値と等しい場合において、バッテリパックの残容量が満充電から放電許容下限値に至るまでに複数のバッテリパックから放電される電力量の合計値に相当する。このため、満充電時の基準電力積算値Sgは、満充電合計積分値SFRと等しい値である。
次に、図6を用いて、定格出力電圧18V,容量3.0Ah,残容量50%のバッテリパックAと、定格出力電圧18V,容量3.0Ah,満充電状態(残容量100%)のバッテリパックBと、の合計積分値について説明する。
なお、図6においては、波形W50が残容量50%状態のバッテリパックの「残容量−電圧相関情報」であり、波形W100が満充電状態のバッテリパックの「残容量−電圧相関情報」であり、波形Wfpがこれらのバッテリパック2個を合計した場合の「残容量−電圧相関情報」である。
このうち、図6における波形W50は、図4の下側領域に記載の「残容量−電圧相関波形」のうち残容量50%から放電終了までの波形に相当する。図6のうち、残容量50%状態である最小残容量バッテリパックAの電圧積分値SAは、図4の下側領域における電圧積分値SAに相当する。
また、図6における波形W100は、図4の上側領域に記載の「残容量−電圧相関波形」のうち放電開始前(満充電)から所定残容量までの波形に相当する。ここでの所定残容量とは、バッテリパックBにおける満充電時の残容量からS200で算出される電圧積分値SBを差し引いたときの残容量に相当する。
図6のうち、バッテリパックBの電圧積分値SBは、図4の上側領域における満充電積分値SRの一部分(具体的には、放電開始前(満充電)から所定残容量まで)の面積に相当する。
図6の下側領域に、最小残容量バッテリパックAの電圧積分値SAおよびバッテリパックBの電圧積分値SBの合計値(合計積分値)と、合計積分値SS(=SA+SB)との対応関係を示す概念図を示す。
図6に示すように、最小残容量バッテリパックAとバッテリパックBとの合計電圧(直列電圧値)が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパックの放電が許可されており、直列電圧値が動作許可電圧V1を下回ると、バッテリパックの放電が不許可となり、放電が終了する。
なお、図6での放電終了時期は、図5での放電終了時期よりも早期である。つまり、最小残容量バッテリパックAおよびバッテリパックBの放電可能時間(換言すれば、放電開始から放電終了までの時間)は、図5に示す場合に比べて、図6に示す場合の方が短くなる。
そして、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計値(合計積分値)が図5に示すような満充電合計積分値SFRである場合には、満充電時の基準電力積算値Sgに対する満充電合計積分値SFRの割合が100%となるため、S210での演算結果である残容量表示値RVは100[%]となる。
また、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計値(合計積分値)が図6に示すような合計積分値SSである場合には、満充電時の基準電力積算値Sgに対する合計積分値SSの割合が、S210での演算結果である残容量表示値RVとなる。例えば、満充電時の基準電力積算値Sgに対する合計積分値SSの割合が40[%]の場合には、残容量表示値RVは40[%]となる。
図3に戻り、次のS220では、S210で得られた残容量表示値RVを残容量表示器23に表示する処理を実行する。
次のS230では、モータM1に通電される電流を検出すると共に、所定時間にわたり電流値を積算する処理を実行する。
次のS230では、モータM1に通電される電流を検出すると共に、所定時間にわたり電流値を積算する処理を実行する。
続くS240では、2つのバッテリパック11a,11bのそれぞれについて、現残容量に関するデータを更新する処理を実行する。
次のS250では、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値を演算する処理を実行する。なお、各バッテリパックについて、S120で読み込んだ「残容量−電圧相関情報」のうち現残容量に対応する電圧値を出力電圧値として算出し、各出力電圧の合計値を直列電圧値として算出する。
次のS250では、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値を演算する処理を実行する。なお、各バッテリパックについて、S120で読み込んだ「残容量−電圧相関情報」のうち現残容量に対応する電圧値を出力電圧値として算出し、各出力電圧の合計値を直列電圧値として算出する。
続くS260では、S250で算出した直列電圧値が動作許可電圧V1以上であるか否かを判定しており、肯定判定するとS165に移行し、否定判定するとS270に移行する。
S260での動作許可電圧V1は、S160で用いられる動作許可電圧V1と同一値である。
S260で肯定判定されると再びS165に移行し、S260で否定判定されるまで、S165からS260までの処理が繰り返し実行される。これにより、バッテリパック11a,11bの放電に伴い、残容量表示器23に表示される残容量が更新される。
S260で肯定判定されると再びS165に移行し、S260で否定判定されるまで、S165からS260までの処理が繰り返し実行される。これにより、バッテリパック11a,11bの放電に伴い、残容量表示器23に表示される残容量が更新される。
S130で否定判定されるか、S160で否定判定されるか、S165で否定判定されるか、S260で否定判定されると、S270に移行し、S270では、バッテリパック11a,11bのそれぞれの放電を不許可とする。具体的には、MCU40の内部フラグとしての放電許可フラグをOFF状態に設定する。
放電許可フラグがOFF状態の場合には、放電制御FET46を強制的にOFF状態(遮断状態)に制御するため、スイッチ検出部45で検出されたトリガスイッチ9の状態(ON状態またはOFF状態)に関わらず、バッテリパック11a,11bからの放電が禁止され、モータM1への通電が制限される。
S270での処理が完了すると、放電許可処理を終了する。
このように、放電許可処理では、装着された2つのバッテリパック11a,11bの両者の定格出力電圧値がいずれも適合電圧値である場合(S140で肯定判定)のみならず、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合(S160で肯定判定)にも、2つのバッテリパック11a,11bの放電を許可する(S170)。
このように、放電許可処理では、装着された2つのバッテリパック11a,11bの両者の定格出力電圧値がいずれも適合電圧値である場合(S140で肯定判定)のみならず、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合(S160で肯定判定)にも、2つのバッテリパック11a,11bの放電を許可する(S170)。
そして、放電許可処理では、装着された2つのバッテリパック11a,11bのうち少なくとも一方について定格出力電圧値(公称電圧)が適合電圧値よりも大きい場合(S130で否定判定)に、バッテリパック11a,11bの放電を不許可とする。また、放電許可処理では、直列電圧値が動作許可電圧V1よりも小さい場合(S160で否定判定、S260で否定判定)にも、バッテリパック11a,11bの放電を不許可とする。
つまり、放電許可処理では、2つのバッテリパック11a,11bのそれぞれの定格出力電圧値や、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値に基づいて、バッテリパック11a,11bの放電を許可または不許可とする判定処理を実行している。
また、放電許可処理では、2つのバッテリパック11a,11bにおける残容量の合計値を残容量表示器23に表示する処理を実行する。具体的には、最小残容量バッテリパックAが出力する電力量(電圧積分値SA)およびバッテリパックBが出力する電力量(電圧積分値SB)の合計値を満充電時の基準電力積算値Sgで除算して得られる残容量表示値を算出し(S210)、算出した残容量表示値を残容量表示器23に表示する処理を実行する。
[1−4.種々のバッテリパックを装着した場合の合計積分値]
ここで、適合電圧値以外のバッテリパックをバッテリ装着部21a,21bに装着した場合の、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計積分値や、定格出力電圧が互いに異なる2つのバッテリパック(18[V]、14.4[V])をバッテリ装着部21a,21bに装着した場合の、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計積分値について説明する。
ここで、適合電圧値以外のバッテリパックをバッテリ装着部21a,21bに装着した場合の、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計積分値や、定格出力電圧が互いに異なる2つのバッテリパック(18[V]、14.4[V])をバッテリ装着部21a,21bに装着した場合の、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計積分値について説明する。
なお、本実施形態での適合電圧値としては、電動機械器具1の定格入力電圧(本実施形態では、36[V])を、バッテリ装着部21a,21bにおけるバッテリパックの装着可能個数(本実施形態では、2個)で除算して得られる電圧値(18[V])が、予め設定されている。
図7を用いて、定格出力電圧18V,容量3.0Ah,満充電状態(残容量100%)のバッテリパックBと、定格出力電圧14.4V,容量3.0Ah,満充電状態(残容量100%)のバッテリパックAと、の合計積分値SSについて説明する。
なお、図7においては、波形Ws100が定格出力電圧14.4Vで満充電状態のバッテリパックの「残容量−電圧相関情報」であり、波形W100が定格出力電圧18Vで満充電状態のバッテリパックの「残容量−電圧相関情報」であり、波形Wfpがこれらのバッテリパック2個を合計した場合の「残容量−電圧相関情報」である。
このうち、図7における波形Ws100は、波形W100(図4の上側領域に記載の「残容量−電圧相関波形」に相当)と比べて、満充電状態から放電終了の全域にかけて出力電圧値が相対的に小さい値を示すという特徴がある。
しかし、2個のバッテリパックの直列電圧値である波形Wfpが動作許可電圧V1以上である場合には、これらのバッテリパックの放電によって電動機械器具1を駆動すること可能であるため、バッテリパックの放電が許可される。
つまり、定格出力電圧が適合電圧値(18[V])とは異なる14.4[V]のバッテリパックが装着された場合であっても、直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合には、電動機械器具1を駆動することが可能となる。
図7の下側領域に、最小残容量バッテリパックAの電圧積分値SAおよびバッテリパックBの電圧積分値SBの合計値(合計積分値)と、合計積分値SS(=SA+SB)との対応関係を示す概念図を示す。
図7に示すように、最小残容量バッテリパックAとバッテリパックBとの合計電圧(直列電圧値)が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパックの放電が許可されており、直列電圧値が動作許可電圧V1を下回ると、バッテリパックの放電が不許可となり、放電が終了する。
なお、図7での放電終了時期は、図5での放電終了時期よりも早期である。つまり、最小残容量バッテリパックAおよびバッテリパックBの放電可能時間(換言すれば、放電開始から放電終了までの時間)は、図5に示す場合に比べて、図7に示す場合の方が短くなる。
縦軸の出力電圧に着目した場合、図5の方が図7よりも出力電圧が高い。そのため、図7の場合、モータの入力電圧が下がり、その結果モータの出力が小さくなりつつも、使用者は作業を行うことができる。
また、斜線部の面積に着目した場合、図7の面積は図5の作業量に比べ小さい。つまり、18V3Ahを2個組み合わせた場合と、18V3Ahと14.4V3Ahを組み合わせた場合では、後者の方は作業量が少ないながらも、使用者は作業を行うことができる。
次に、図8を用いて、定格出力電圧18V,容量3.0Ah,残容量50%のバッテリパックBと、定格出力電圧14.4V,容量3.0Ah,満充電状態(残容量100%)のバッテリパックAと、の合計積分値SSについて説明する。
なお、図8においては、波形Ws100が定格出力電圧14.4Vで満充電状態のバッテリパックAの「残容量−電圧相関情報」であり、波形W50が定格出力電圧18Vで残容量50%状態のバッテリパックBの「残容量−電圧相関情報」であり、波形Wfpがこれらのバッテリパック2個を合計した場合の「残容量−電圧相関情報」である。
このうち、図8における波形W50は、図4の下側領域に記載の「残容量−電圧相関波形」のうち残容量50%から放電終了までの波形に相当する。また、図8における波形Ws100は、波形W100(図4の上側領域に記載の「残容量−電圧相関波形」に相当)と比べて、満充電状態から放電終了の全域にかけて出力電圧値が相対的に小さい値を示す。
しかし、2個のバッテリパックの直列電圧値である波形Wfpが動作許可電圧V1以上である場合には、これらのバッテリパックの放電によって電動機械器具1を駆動すること可能であるため、バッテリパックの放電が許可される。
つまり、定格出力電圧が適合電圧値(18[V])とは異なる14.4[V]のバッテリパックが装着された場合であり、かつ、定格出力電圧18Vのバッテリパックの残容量が50%であっても、直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合には、電動機械器具1を駆動することが可能となる。
図8の下側領域に、最小残容量バッテリパックAの電圧積分値SAおよびバッテリパックBの電圧積分値SBの合計値(合計積分値)と、合計積分値SS(=SA+SB)との対応関係を示す概念図を示す。
図8に示すように、最小残容量バッテリパックAとバッテリパックBとの合計電圧(直列電圧値)が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパックの放電が許可されており、直列電圧値が動作許可電圧V1を下回ると、バッテリパックの放電が不許可となり、放電が終了する。
次に、図9を用いて、定格出力電圧14.4V,容量3.0Ah,満充電状態(残容量100%)の2つのバッテリパックの合計積分値SSについて説明する。
なお、図9においては、波形Ws100が定格出力電圧14.4Vで満充電状態のバッテリパックの「残容量−電圧相関情報」であり、波形Wfpが定格出力電圧14.4Vのバッテリパック2個を合計した場合の「残容量−電圧相関情報」である。
なお、図9においては、波形Ws100が定格出力電圧14.4Vで満充電状態のバッテリパックの「残容量−電圧相関情報」であり、波形Wfpが定格出力電圧14.4Vのバッテリパック2個を合計した場合の「残容量−電圧相関情報」である。
定格出力電圧14.4Vのバッテリパックは、定格出力電圧18Vのバッテリパックに比べて、出力電圧値が小さい。
しかし、2個のバッテリパックの直列電圧値である波形Wfpが動作許可電圧V1以上である場合には、これらのバッテリパックの放電によって電動機械器具1を駆動すること可能であるため、バッテリパックの放電が許可される。
しかし、2個のバッテリパックの直列電圧値である波形Wfpが動作許可電圧V1以上である場合には、これらのバッテリパックの放電によって電動機械器具1を駆動すること可能であるため、バッテリパックの放電が許可される。
つまり、適合電圧値(18[V])よりも低電圧である定格出力電圧14.4[V]のバッテリパックを2個装着した場合であっても、直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合には、電動機械器具1を駆動することが可能となる。
図9の下側領域に、最小残容量バッテリパックAの電圧積分値SAおよびバッテリパックBの電圧積分値SBの合計値(合計積分値)と、合計積分値SS(=SA+SB)との対応関係を示す概念図を示す。
図9に示すように、最小残容量バッテリパックAとバッテリパックBとの合計電圧(直列電圧値)が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパックの放電が許可されており、直列電圧値が動作許可電圧V1を下回ると、バッテリパックの放電が不許可となり、放電が終了する。
図7〜図9を用いて説明したように、電動機械器具1は、定格出力電圧18Vのバッテリパックのみならず、定格出力電圧14.4Vのバッテリパックを用いることができるため、使用可能なバッテリパックの選択肢を広く確保できる。このため、電動機械器具1は、使用可能なバッテリパックの制限が緩和され、使い勝手が向上する。
[1−5.効果]
以上説明したように、本実施形態の電動機械器具1においては、2つのバッテリパック11a,11bのうち少なくとも一方の定格出力電圧値が適合電圧値ではない場合(S140で否定判定)であっても、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合(S160で肯定判定)には、2つのバッテリパック11a,11bの放電を許可する(S170)。
以上説明したように、本実施形態の電動機械器具1においては、2つのバッテリパック11a,11bのうち少なくとも一方の定格出力電圧値が適合電圧値ではない場合(S140で否定判定)であっても、バッテリパック11a,11bのそれぞれの出力電圧値を合計した直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合(S160で肯定判定)には、2つのバッテリパック11a,11bの放電を許可する(S170)。
つまり、バッテリ装着部21a,21bに装着されたバッテリパック11a,11bの中に、定格出力電圧値が適合電圧値ではないバッテリパックが含まれる場合でも、直列接続された2つのバッテリパック11a,11bの直列電圧値(合計出力電圧値)が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパック11a,11bの放電を許可する。
これにより、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックがバッテリ装着部21a,21bに装着された場合、バッテリパック11a,11bの放電が常に禁止されるのではなく、2つのバッテリパック11a,11bの直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパック11a,11bの放電が許可されることになる。
つまり、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックがバッテリ装着部21a,21bに装着された場合であっても、2つのバッテリパック11a,11bの直列電圧値が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパック11a,11bの放電が許可されることになり、バッテリパック11a,11bの放電が許可される可能性が向上する。
したがって、本実施形態の電動機械器具1によれば、使用可能なバッテリパックの選択肢を拡大でき、バッテリパックからの放電が許可される可能性を向上できる。
次に、本実施形態の電動機械器具1においては、適合電圧値には、電動機械器具1の定格入力電圧(36[V])を、バッテリ装着部21a,21bにおけるバッテリパックの装着可能個数(2個)で除算して得られる電圧値(18[V])が予め設定されている。
次に、本実施形態の電動機械器具1においては、適合電圧値には、電動機械器具1の定格入力電圧(36[V])を、バッテリ装着部21a,21bにおけるバッテリパックの装着可能個数(2個)で除算して得られる電圧値(18[V])が予め設定されている。
つまり、電動機械器具1の定格入力電圧を装着可能個数で除算して得られる電圧値は、バッテリ装着部21a,21bに装着される2つのバッテリパック11a,11bのうち1個のバッテリパックが出力すべき電圧値となる。この電圧値を適合電圧値として利用して放電許可処理のS130での判定を行うことで、適切な電圧を出力可能なバッテリパックが装着されているか否かを判定できる。
次に、本実施形態の電動機械器具1は、放電許可処理のS180において、各バッテリパックのそれぞれの電圧特性情報を用いて、2つのバッテリパック11a,11bのうち放電によって残容量が最先に放電許容下限値に達するバッテリパックを判定する処理を実行する。
また、電動機械器具1は、放電許可処理のS190において、最小残容量バッテリパックAについて、残容量−電圧相関情報を用いて、現残容量から放電許容下限値に至るまでの電圧波形を積分(面積算出)して電圧積分値SAを演算する処理を実行する。電圧積分値SAは、最小残容量バッテリパックAの残容量が現在の残容量から放電許容下限値に至るまでに最小残容量バッテリパックが放電可能な電力量に相当する。
さらに、電動機械器具1は、放電許可処理のS200において、バッテリパックBの電圧積分値SBを演算し、放電許可処理のS210において、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計値(合計積分値)を演算する。また、S210では、満充電時の基準電力積算値Sgに対する合計積分値の割合に相当する残容量表示値RVを演算する。
そして、電動機械器具1は、放電許可処理のS220において、S210での演算で得られた残容量表示値を残容量表示器23に表示する。
このような構成の電動機械器具1は、使用者に対して、2つのバッテリパック11a,11bの合計残容量を報知できるとともに、装着されたバッテリパック11a,11bが放電可能状態であるか否か(換言すれば、電動機械器具1が使用可能であるか否か)を報知できる。
このような構成の電動機械器具1は、使用者に対して、2つのバッテリパック11a,11bの合計残容量を報知できるとともに、装着されたバッテリパック11a,11bが放電可能状態であるか否か(換言すれば、電動機械器具1が使用可能であるか否か)を報知できる。
とりわけ、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパックがバッテリ装着部21a,21bに装着された場合には、複数のバッテリパックの合計残容量(残容量表示値RV)を報知することで、装着されたバッテリパックが放電可能状態であること(換言すれば、電動機械器具1が使用可能であること)を使用者に対して報知できるという利点がある。
また、電動機械器具1は、満充電時の基準電力積算値Sgに対する合計積分値SSの割合に相当する残容量表示値RVを算出し(S210)、S210での演算で得られた残容量表示値RVを残容量表示器23に表示する(S220)。
この電動機械器具1は、合計積分値SS(=電圧積分値SA+電圧積分値SB)の絶対値を合計残容量として報知するのではなく、基準電力積算値Sgに対する合計積分値SSの割合に相当する残容量表示値RVを合計残容量として報知する。
つまり、定格出力電圧値が適合電圧値に等しいバッテリパックのみがバッテリ装着部21a,21bに装着された場合に各バッテリパックから出力される電力量の合計値(基準電力積算値Sg)をフルスケール(100%値)として、基準電力積算値Sgに対する合計積分値SSの割合を残容量表示値RVとして報知する。
このため、電動機械器具1は、適合電圧値(18[V])とは異なる定格出力電圧値(例えば、14.4[V])のバッテリパックを使用する場合でも、基準電力積算値Sgを基準とした相対量としての残容量表示値RVを報知することができる。つまり、バッテリ装着部21a,21bに装着されたバッテリパックの種類(例えば、定格出力電圧値の大きさなど)が変更された場合であっても、常に一定の基準値(基準電力積算値Sg)に対する相対量としての残容量表示値RVを報知できる。この残容量表示値RVは基準電力積算値Sgを基準に演算されるため、実際の仕事量に応じた量として報知される。
よって、電動機械器具1によれば、装着されたバッテリパックの種類に関わらず、常に一定の基準値(基準電力積算値Sg)に対する相対量としての残容量表示値RVを報知できる。このため、使用者は、バッテリパックの種類に関わらず一定の基準値に基づいて残容量表示値RVを理解することが可能となる。
ところで、適合電圧値よりも大きい定格出力電圧値のバッテリパックが装着された場合、過大電流によりモータM1や放電制御FET46などが破損する虞がある。しかし、本実施形態では、適合電圧値よりも大きい定格出力電圧値のバッテリパックが装着された場合、S130で否定判定されて、S270に移行し、バッテリパック11a,11bのそれぞれの放電を不許可とする。
これにより、適合電圧値よりも大きい定格出力電圧値のバッテリパックが装着された場合には、バッテリパックの放電を不許可とすることで、過大電流によりモータM1や放電制御FET46などが破損することを抑制できる。
[1−6.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
セル12がバッテリの一例に相当し、制御回路30が放電制御装置の一例に相当し、バッテリ装着部21a,21bが装着部の一例に相当し、S140を実行するMCU40が適合電圧判定部の一例に相当し、S160,S170,S260を実行するMCU40が放電許可部の一例に相当する。
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
セル12がバッテリの一例に相当し、制御回路30が放電制御装置の一例に相当し、バッテリ装着部21a,21bが装着部の一例に相当し、S140を実行するMCU40が適合電圧判定部の一例に相当し、S160,S170,S260を実行するMCU40が放電許可部の一例に相当する。
バッテリパック11a,11bの直列電圧値が合計出力電圧値の一例に相当し、動作許可電圧V1以上の電圧範囲が放電許可範囲の一例に相当する。
電動機械器具1の定格入力電圧(36[V])が電力源電圧値の一例に相当し、BMU13に記憶された電圧特性情報が特性情報の一例に相当し、S180を実行するMCU40が最小残容量判定部の一例に相当する。
電動機械器具1の定格入力電圧(36[V])が電力源電圧値の一例に相当し、BMU13に記憶された電圧特性情報が特性情報の一例に相当し、S180を実行するMCU40が最小残容量判定部の一例に相当する。
S190を実行するMCU40が可能放電量演算部の一例に相当し、S210を実行するMCU40が合計放電量演算部の一例に相当し、S220を実行するMCU40および残容量表示器23が合計残容量報知部の一例に相当し、満充電時の基準電力積算値Sgが定格合計電力量の一例に相当し、残容量表示値RVが合計残容量の一例に相当する。
S130を実行するMCU40が放電禁止部の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
第2実施形態として、合計残容量(残容量表示値RV)の演算にあたり、満充電時の基準電力積算値Sgではなく、実際に装着された複数のバッテリパックが満充電状態から放電可能な合計最大電力量Shを用いて合計残容量(残容量表示値RV)を演算する電動機械器具1について説明する。
[2.第2実施形態]
第2実施形態として、合計残容量(残容量表示値RV)の演算にあたり、満充電時の基準電力積算値Sgではなく、実際に装着された複数のバッテリパックが満充電状態から放電可能な合計最大電力量Shを用いて合計残容量(残容量表示値RV)を演算する電動機械器具1について説明する。
なお、第2実施形態は、上述の第1実施形態と比べて、放電許可処理のS210での処理内容が異なるが、その他の構成は同様であるため、以下の説明では、第2実施形態のうち第1実施形態とは異なる部分を中心に説明する。
第2実施形態における放電許可処理のS210では、電圧積分値SAおよび電圧積分値SBの合計値(合計積分値)を算出し、合計最大電力量Shに対する合計積分値合計積分値の割合に相当する残容量表示値RVを算出する処理を実行する。
S210では、[数2]を用いて、残容量表示値RVの演算を行う。
S210では、S120で読み込んだ電圧特性情報に基づいて、各バッテリパックの個別最大電力量の合計値である合計最大電力量Shを演算して、演算結果としての合計最大電力量Shを用いて残容量表示値RVを算出する。
なお、個別最大電力量は、バッテリパックの種類によって異なるため、実際に装着されるバッテリパックの種類が変更されることで、合計最大電力量Shは異なる値となる。
S210で算出された残容量表示値RVは、S220での処理により、残容量表示器23に表示される。
S210で算出された残容量表示値RVは、S220での処理により、残容量表示器23に表示される。
以上説明したように、第2実施形態の電動機械器具1は、合計放電量の絶対値を合計残容量として報知するのではなく、合計最大電力量Shに対する合計放電量の割合である残容量表示値RVを報知する。つまり、バッテリ装着部21a,21bに実際に装着された複数のバッテリパック11a,11bが満充電状態から放電可能な合計最大電力量Shをフルスケール(100%値)として、合計最大電力量Shに対する合計放電量の割合である残容量表示値RVを合計残容量として報知する。
このため、第2実施形態の電動機械器具1は、実際に装着されたバッテリパック11a,11bに応じて変動する合計最大電力量Shを基準として、その基準(合計最大電力量Sh)に対する相対量としての残容量表示値RVを報知することができる。つまり、装着されたバッテリパック11a,11bの種類(例えば、定格出力電圧値の大きさなど)が変更された場合には、そのバッテリパック11a,11bに応じて基準値を変更して、その基準(合計最大電力量Sh)に対する相対量としての合計残容量(残容量表示値RV)を報知する。
よって、第2実施形態の電動機械器具1によれば、バッテリ装着部21a,21bに装着されたバッテリパック11a,11bの種類に応じて基準値(合計最大電力量Sh)を変更して、その基準値に対する相対量としての残容量表示値RVを報知できる。このため、使用者は、装着されたバッテリパックの種類に応じた基準に基づいて合計残容量を理解することが可能となる。
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
S210を実行するMCU40が合計最大電力量演算部の一例に相当し、S220を実行するMCU40および残容量表示器23が合計残容量報知部の一例に相当する。
S210を実行するMCU40が合計最大電力量演算部の一例に相当し、S220を実行するMCU40および残容量表示器23が合計残容量報知部の一例に相当する。
[3.第3実施形態]
第3実施形態として、多様な接続態様で複数のバッテリパックと電気的に接続可能な電動機械器具170について説明する。
第3実施形態として、多様な接続態様で複数のバッテリパックと電気的に接続可能な電動機械器具170について説明する。
図10に示すように、電動機械器具170におけるバッテリパックとの接続態様としては、高電圧バッテリパック130が直接接続される接続態様と、2個の低電圧バッテリパック110がアタッチメント200を介して電気的に接続される接続態様と、2個の低電圧バッテリパック110がアタッチメント300を介して電気的に接続される接続態様と、がある。
高電圧バッテリパック130の定格出力電圧値は36[V]であり、低電圧バッテリパック110の定格出力電圧値は18[V]である。また、電動機械器具170の定格入力電圧は36[V]である。
このため、電動機械器具170は、1個の高電圧バッテリパック130を電力源として駆動可能であると共に、直列接続された2個の低電圧バッテリパック110を電力源として駆動可能である。
電動機械器具170は、いわゆる電動ブロワーであり、操作スイッチへの操作に応じて、内蔵された送風ファンを駆動する。電動機械器具170は、園芸用の電動工具の一種であり、ノズルの先端から吹き出す空気によって、例えば落葉を吹き集めることができる。
アタッチメント200は、複数の低電圧バッテリパック110を、電動機械器具170に接続するための装置である。
アタッチメント200は、電動機械器具170に着脱可能な本体側ユニット202と、複数の低電圧バッテリパック110が着脱可能なパック側ユニット206と、本体側ユニット202とパック側ユニット206を互いに接続している電気コード204と、を備えている。パック側ユニット206には、装着用フック206aが設けられており、ユーザの衣服やベルトに装着できるようになっている。
アタッチメント200は、電動機械器具170に着脱可能な本体側ユニット202と、複数の低電圧バッテリパック110が着脱可能なパック側ユニット206と、本体側ユニット202とパック側ユニット206を互いに接続している電気コード204と、を備えている。パック側ユニット206には、装着用フック206aが設けられており、ユーザの衣服やベルトに装着できるようになっている。
アタッチメント200は、第1実施形態における制御回路30と同等の制御回路を備えており、第1実施形態における放電許可処理と同様の処理を実行する。
なお、第2実施形態の制御回路30におけるトリガスイッチ9は、電動機械器具170に備えられる操作スイッチ(図示省略)の状態(ON状態またはOFF状態)に連動してON状態またはOFF状態に設定されるよう構成されている。操作スイッチは、使用者が電動機械器具170を操作するために設けられている。
なお、第2実施形態の制御回路30におけるトリガスイッチ9は、電動機械器具170に備えられる操作スイッチ(図示省略)の状態(ON状態またはOFF状態)に連動してON状態またはOFF状態に設定されるよう構成されている。操作スイッチは、使用者が電動機械器具170を操作するために設けられている。
電動機械器具170の定格入力電圧が36[V]であり、バッテリ装着部21a,21bにおけるバッテリパックの装着可能個数が2個であることから、アタッチメント200に装着されるバッテリパックの適合電圧値は18[V]に設定されている。
このように構成されたアタッチメント200においては、上述の第1実施形態の電動機械器具1と同様に、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパック11a,11bがバッテリ装着部21a,21bに装着された場合であっても、直列接続された複数のバッテリパック11a,11bの直列電圧値(合計出力電圧値)が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパック11a,11bの放電が許可される。これにより、バッテリパック11a,11bの放電が許可される可能性が向上するとともに、電動機械器具170へ放電できる可能性が向上する。
したがって、アタッチメント200によれば、使用可能なバッテリパック11a,11bの選択肢を拡大でき、電動機械器具170に対する電力供給の可能性を向上できる。
次に、アタッチメント300について説明する。
次に、アタッチメント300について説明する。
アタッチメント300は、複数の低電圧バッテリパック110を、電動機械器具170に接続するための装置である。
アタッチメント300は、先に説明したアタッチメント200とは異なり、一つのハウジングによって構成されている。つまり、アタッチメント300は、先に説明したアタッチメント200の本体側ユニット202とパック側ユニット206を、一つのハウジングに一体化して構成されている。
アタッチメント300は、先に説明したアタッチメント200とは異なり、一つのハウジングによって構成されている。つまり、アタッチメント300は、先に説明したアタッチメント200の本体側ユニット202とパック側ユニット206を、一つのハウジングに一体化して構成されている。
このため、アタッチメント300は、アタッチメント200と同様に、第1実施形態における制御回路30と同等の制御回路を備えており、第1実施形態における放電許可処理と同様の処理を実行する。
そして、アタッチメント300は、上述の第1実施形態の電動機械器具1と同様に、適合電圧値とは異なる定格出力電圧値のバッテリパック11a,11bがバッテリ装着部21a,21bに装着された場合であっても、直列接続された複数のバッテリパック11a,11bの直列電圧値(合計出力電圧値)が動作許可電圧V1以上である場合には、バッテリパック11a,11bの放電が許可される。これにより、バッテリパック11a,11bの放電が許可される可能性が向上するとともに、電動機械器具170へ放電できる可能性が向上する。
したがって、アタッチメント300によれば、使用可能なバッテリパック11a,11bの選択肢を拡大でき、電動機械器具170に対する電力供給の可能性を向上できる。
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
アタッチメント200およびアタッチメント300のそれぞれが電動機械器具用のアタッチメントの一例に相当する。
[4.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
[4.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記の各実施形態では、残容量表示器23が3桁の数字を表示可能なデジタル表示板を備える構成について説明したが、残容量が表示可能であれば任意の形態を採用することができる。例えば、残容量表示器は、残容量の大きさによって長さが変動するアナログバー形式の表示器であっても良い。
また、第1実施形態における残容量表示器での表示態様については、合計放電量(合計積分値)が定格合計電力量(基準電力積算値Sg)よりも大きい場合、例えば、定格合計電力量(基準電力積算値Sg)に対する合計放電量(合計積分値)の割合が130%である場合には、残容量表示器23での表示内容を「130%」としてもよい。具体的には、容量が定格容量(第1実施形態では3.0Ah)よりも大きいバッテリパック(例えば、容量4.0Ah)が装着された場合には、このような表示態様を採ることができる。
残容量表示器での表示態様をこのようにすることで、装着されたバッテリパックの合計放電量(合計積分値)が定格合計電力量(基準電力積算値Sg)よりも大きい場合であっても、実際の合計放電量(合計積分値)に応じた値の合計残容量(残容量表示値RV)を報知できる。つまり、高容量化されたバッテリパックを使用する場合においても、合計残容量(残容量表示値RV)の報知が可能となる。
あるいは、第1実施形態における残容量表示器での表示態様としては、別の表示態様を採用することも可能である。
例えば、合計放電量(合計積分値)が定格合計電力量(基準電力積算値Sg)よりも大きい場合には、合計残容量(残容量表示値RV)を100%として報知する態様を採ることも可能である。つまり、定格合計電力量(基準電力積算値Sg)に対する合計放電量(合計積分値)の割合が100%を超える値(例えば、130%)であっても、残容量表示器23での表示内容を「100%」とする表示態様である。
例えば、合計放電量(合計積分値)が定格合計電力量(基準電力積算値Sg)よりも大きい場合には、合計残容量(残容量表示値RV)を100%として報知する態様を採ることも可能である。つまり、定格合計電力量(基準電力積算値Sg)に対する合計放電量(合計積分値)の割合が100%を超える値(例えば、130%)であっても、残容量表示器23での表示内容を「100%」とする表示態様である。
このような表示態様であれば、残容量表示器が100%値までしか表示できない構成において、合計放電量(合計積分値)が定格合計電力量(基準電力積算値Sg)よりも大きくなる態様で複数のバッテリパックが装着された場合であっても、合計残容量(残容量表示値RV)を報知することが可能となる。
また、上記の各実施形態における放電許可処理に用いられる各値(適合電圧値、基準電力積算値Sg、動作許可電圧V1など)は、上記数値に限られることはなく、電動機械器具1の用途や機能などの各種条件に応じた任意の適切な値を採ることができる。
さらに、上記実施形態では、S120で読み込む電圧特性情報が、残容量−電圧相関情報および現残容量の2種類の情報のみであったが、その他の情報を読み込んでも良い。例えば、これら2種類の情報に加えて、定格出力電圧値(公称電圧)、定格容量、個別最大電力量などの情報を併せて読み込むことで、残容量−電圧相関情報に基づいて、定格出力電圧値(公称電圧)、定格容量、個別最大電力量を判定する処理を省略することができる。これにより、放電許可処理の実行時におけるMCU40での処理負荷の低減を図ることができる。
なお、電圧特性情報を記憶する記憶部は、BMU13に備えられる記憶部に限られることはなく、電動機械器具やアタッチメントに備えられる記憶部であってもよい。
また、バッテリパックの装着可能個数は2個に限られることはなく、3個以上のバッテリパックを装着可能な構成を採ってもよい。
また、バッテリパックの装着可能個数は2個に限られることはなく、3個以上のバッテリパックを装着可能な構成を採ってもよい。
その場合、放電制御処理における処理内容は、3個以上のバッテリパックに対応した処理内容に変更すればよい。例えば、S180においては、3個以上のバッテリパックのうち最小残容量バッテリパックAではない他のバッテリパックを全てバッテリパックBと判定することが可能である。
次に、上記実施形態では、本発明が適用された電動機械器具は電動作業機として構成されていたが、例えば、図11に示すようなインパクトドライバのような電動工具として構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、MCUは、マイクロコンピュータであったが、個別の各種電子部品を組み合わせて構成されていてもよいし、ASIC(Application Specified Integrated Circuit)であってもよいし、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラマブル・ロジック・デバイスであってもよいし、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。
また、上記実施形態では、モータM1はブラシ付き直流モータであったが、本発明は、ブラシレス直流モータ、交流モータ、ステッピングモータ、あるいはリニアモータなどのあらゆるモータに対して適用可能である。
また、上記実施形態におけるバッテリパックは、充電可能な二次電池として構成されていたが、充電不能な一次電池として構成されていてもよい。
1…電動機械器具、2…モータユニット、11a…第1バッテリパック、11b…第2バッテリパック、12…セル、13…バッテリ監視ユニット、21a…第1バッテリ装着部、21b…第2バッテリ装着部、23…残容量表示器、30…制御回路、40…主制御ユニット、110…低電圧バッテリパック、130…高電圧バッテリパック、170…電動機械器具、200…アタッチメント、300…アタッチメント、M1…モータ。
Claims (10)
- バッテリを内蔵するバッテリパックの放電を制御する放電制御装置であって、
複数のバッテリパックが着脱可能であるとともに、取り付けられた前記複数のバッテリパックを直列に接続する装着部と、
前記装着部に装着された複数の前記バッテリパックのそれぞれについて、前記バッテリパックの定格出力電圧値が予め定められた適合電圧値であるか否かを判定する適合電圧判定部と、
前記複数のバッテリパックの全てについて前記定格出力電圧が前記適合電圧値であると前記適合電圧判定部で判定された場合に、前記複数のバッテリパックの放電を許可するとともに、前記複数のバッテリパックのうち少なくとも1つについて前記定格出力電圧値が前記適合電圧値ではないと前記適合電圧判定部で判定された場合でも、直列接続された前記複数のバッテリパックの合計出力電圧値が予め定められた放電許可範囲に含まれる場合に、前記複数のバッテリパックの放電を許可する放電許可部と、
を備える放電制御装置。 - 前記適合電圧値は、直列接続された前記複数のバッテリパックが出力すべき電力源電圧値を前記装着部における前記バッテリパックの装着可能個数で除算して得られる電圧値である、
請求項1に記載の放電制御装置。 - 前記複数のバッテリパックにおけるそれぞれの特性情報に基づいて、前記複数のバッテリパックのうち、前記複数のバッテリパックを放電した場合に残容量が最先に放電許容下限値に達する最小残容量バッテリパックを判定する最小残容量判定部と、
前記最小残容量バッテリパックの残容量が現在の残容量から前記放電許容下限値に至るまでに前記最小残容量バッテリパックが放電可能な電力量に相当する可能放電量を演算する可能放電量演算部と、
前記最小残容量バッテリパックが前記可能放電量を放電する際に、前記複数のバッテリパックから放電されるそれぞれの電力量の合計値に相当する合計放電量を演算する合計放電量演算部と、
前記合計放電量に基づいて、前記複数のバッテリパックの合計残容量を報知する合計残容量報知部と、
を備える請求項1または請求項2に記載の放電制御装置。 - 全ての前記バッテリパックの前記定格出力電圧値が前記適合電圧値と等しい場合において、前記バッテリパックの残容量が満充電から前記放電許容下限値に至るまでに前記複数のバッテリパックから放電される電力量の合計値を定格合計電力量と定義した場合に、
前記合計残容量報知部は、前記定格合計電力量に対する前記合計放電量の割合を前記合計残容量として報知する、
請求項3に記載の放電制御装置。 - 前記合計残容量報知部は、前記合計放電量が前記定格合計電力量よりも大きい場合には、前記合計残容量を100%として報知する、
請求項4に記載の放電制御装置。 - 前記装着部に装着された前記複数のバッテリパックにおけるそれぞれの特性情報に基づいて、前記バッテリパックの残容量が満充電から前記放電許容下限値に至るまでに前記複数のバッテリパックから放電される電力量の合計値である合計最大電力量を演算する合計最大電力量演算部を備えて、
前記合計残容量報知部は、前記合計最大電力量に対する前記合計放電量の割合を前記合計残容量として報知する、
請求項3に記載の放電制御装置。 - 前記装着部に装着された複数の前記バッテリパックのそれぞれについて、前記バッテリパックの定格出力電圧値が前記適合電圧値よりも大きいか否かを判定し、少なくとも1つの前記バッテリパックの定格出力電圧値が前記適合電圧値よりも大きい場合には、前記複数のバッテリパックの放電を禁止する放電禁止部を備える
請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の放電制御装置。 - 請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の放電制御装置と、
前記バッテリパックの放電により駆動するモータと、
を備える電動機械器具。 - モータを有する電動機械器具に着脱可能に取り付けられる電動機械器具用のアタッチメントであって、
請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の放電制御装置を備える、アタッチメント。 - 前記バッテリパックを前記電動機械器具に電気的に接続するように構成されている、請求項9に記載のアタッチメント。
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