JP2014233275A - 微生物培養容器及び培養容器組合体 - Google Patents

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澤 麻 衣 野
Mai Nozawa
澤 麻 衣 野
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Abstract

【課題】微生物培養容器を平面上に並べて配列させた状態で取扱性に優れる微生物培養容器を提供する。【解決手段】微生物培養容器1は、検液及びカンテン培地を注入して混釈するためのものである。微生物培養容器1は、検液及びカンテン培地が注入される容器本体10と、容器本体10を覆う蓋部20とを備える。容器本体10に、他の微生物培養容器1の容器本体10と連結するための係合部30が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、検液及びカンテン培地を注入して混釈する微生物培養容器に係り、とりわけ取扱性に優れた微生物培養容器に関する。
食品中あるいは環境中の微生物を測定するための方法として、カンテン平板混釈法(寒天平板混釈法)が知られている。カンテン平板混釈法では、あらかじめ滅菌したシャーレに、検液及びカンテン培地を注入した後混釈することにより、シャーレに培養層を形成する。次に、培養層が形成された多数のシャーレをトレイ上に配列して、当該トレイをインキュベータ内に収容する。インキュベータ内は、温度及び湿度が一定に保たれているため、インキュベータ内で各シャーレ内の検体を安定して培養することができる。
特許第3073982号明細書
ところで、カンテン培地が形成された多数のシャーレをトレイ上に配列する場合、多数のシャーレは、各々独立して並べて載置される。このため、多数のシャーレが配列されたトレイをインキュベータ内に収容する際に、トレイ上でシャーレがズレてしまうことがあり、取扱性が悪い。とりわけ、シャーレがズレてしまうと、インキュベータを開放した状態でシャーレを整列させる必要があり、インキュベータ内の温度及び湿度に影響を及ぼしてしまい好ましくない。
この点、微生物培養容器の取扱性を向上させる技術として、例えば特許文献1には、複数の微生物培養容器を安定して積層させる技術が開示されている。特許文献1によれば、複数の微生物培養容器を上下方向に重ねて安定して積層させることができる。しかしながら、複数の微生物培養容器を平面上に並べて配列させる場合、特許文献1に記載の技術を適用することはできない。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、平面上に複数並べて配置した状態で取扱性に優れる微生物培養容器を提供することを目的とする。
本発明による第1の微生物培養容器は、検液及びカンテン培地を注入して混釈する微生物培養容器であって、
検液及びカンテン培地が注入される容器本体と、
前記容器本体を覆う蓋部とを備え、
前記容器本体に、他の微生物培養容器と連結するための係合部を設けたことを特徴とする。
本発明による第2の微生物培養容器は、検液及びカンテン培地を注入して混釈する微生物培養容器であって、
検液及びカンテン培地が注入される容器部と、前記容器部の下部に連接された台座部とを含む容器本体と、
前記容器本体の前記容器部を覆う蓋部とを備え、
前記容器本体の前記台座部に、他の微生物培養容器と連結するための係合部を設けたことを特徴とする。
本発明による第2の微生物培養容器において、平面視において、前記容器部の外輪郭は、前記台座部の外輪郭よりも内側に位置していてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、前記台座部は、前記容器部の外方に記入領域を有していてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、前記台座部のうち前記容器部の外方に、当該微生物培養容器に関する情報を表示する情報が印字されていてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、平面視において、前記容器部の外輪郭は、円形の形状を有しており、平面視において、前記台座部の外輪郭は、矩形の形状を有しており、且つ、平面視において、前記容器部の外輪郭は、前記台座部の外輪郭の各辺と部分的に重なっていてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、平面視において、前記容器部の外輪郭は、円形の形状を有していて、且つ、前記台座部の外輪郭は、前記容器部の外輪郭を取り囲んでおり、
前記台座部の外輪郭は、前記容器部の外輪郭と重なる半円孤状の部分と、前記容器部の外輪郭から外方に突出する多角形状の部分と、を有していてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、前記蓋部の上面に凸部が設けられており
前記台座部の底面に、上方に位置する微生物培養容器の前記蓋部の前記凸部を収容可能な凹部が設けられていてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、前記台座部の底面に、当該底面から下方に向かって突出する突起が設けられていてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、前記容器部及び前記蓋部の一方に、雌ネジが形成されており、前記容器部及び前記蓋部の他方に、前記雌ネジに螺合される雄ネジが形成されていてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、前記台座部の縁部の一部が、折曲げ可能になっていてもよい。
本発明による第2の微生物培養容器において、前記台座部は、着色されていてもよい。
本発明による第1及び第2の微生物培養容器において、前記容器本体の前記係合部は、
側方へ突出する突起要素と、他の微生物培養容器の突起要素を受ける受け要素とを含んでいてもよい。
本発明による第1及び第2の微生物培養容器において、前記突起要素の先端は、円筒状になっていてもよい。
本発明による第1及び第2の微生物培養容器において、前記突起要素の先端は、球状になっていてもよい。
本発明による第1及び第2の微生物培養容器において、前記突起要素の先端は、鉤型になっていてもよい。
本発明による第1及び第2の微生物培養容器において、前記係合部は、複数の前記突起要素及び複数の前記受け要素を含んでおり、
一の前記突起要素は、前記容器本体から第一方向に沿って突出しており、
他の前記突起要素は、前記容器本体から前記第一方向と直交する第二方向に沿って突出しており、
一の前記受け要素は、前記容器本体から前記一の突起要素とは反対側に向かって前記第一方向に沿って突出しており、
他の前記受け要素は、前記容器本体から前記他の突起要素とは反対側に向かって前記第二方向に沿って突出していてもよい。
本発明による培養容器組合体は、前記いずれかの特徴を有する複数の微生物培養容器と、
この複数の微生物培養容器を載置する載置台とを備える。
本発明による培養容器組合体において、前記載置台は、側部フレームと、各微生物培養容器を載置する台座面とを有してもよい。
本発明による培養容器組合体において、前記台座面には、各容器本体に対応する容器用凹状部が形成されていてもよい。
本発明による培養容器組合体において、前記台座面には、前記容器本体の係合部が入り込む係合部用凹状部が形成されていてもよい。
本発明による培養容器組合体において、前記側部フレームは、記入領域を有していてもよい。
本発明によれば、平面上に複数並べて配置した状態で取扱性に優れる微生物培養容器を得ることができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態による微生物培養容器を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示す微生物培養容器の側断面図である。 図2は、多数の微生物培養容器が配列されたトレイを、インキュベータ内に収容した状態を示す斜視図である。 図3は、微生物培養容器内のコロニーを撮像する状態を示す側面図である。 図4は、図1に示す微生物培養容器の係合部の他の例を示す斜視図である。 図5は、図1に示す微生物培養容器の係合部の更に他の例を示す斜視図である。 図6(a)は、本発明の第2の実施の形態による微生物培養容器を示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)に示す微生物培養容器の側断面図である。 図7は、図6に示す微生物培養容器の容器本体の平面図である。 図8(a)〜(c)は、図7に示す微生物培養容器の容器本体の変形例を示す平面図である。 図9は、図6に示す微生物培養容器を、積層可能に構成した例を示す側面図である。 図10は、図6に示す微生物培養容器の台座部の底面に突起を設けた例を示す側面図である。 図11は、図6に示す微生物培養容器の容器部と蓋部とが螺合された例を示す側面図である。 図12は、図6に示す微生物培養容器の台座部の縁部の一部が折曲げ可能な例を示す側面図である。 図13(a)及び(b)は、図6に示す微生物培養容器の係合部の変形例を示す平面図である。 図14は、本発明の第3の実施の形態による培養容器組合体を示す平面図である。 図15は、図14に示す培養容器組合体の載置台を示す平面図である。
発明の実施の形態
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1乃至図3は、本発明の第1の実施形態による微生物培養容器を説明するための図である。このうち図1は、微生物培養容器を示す図である。図2は、多数の微生物培養容器を配列したトレイを、インキュベータ内に収容した状態を示す斜視図である。
本実施の形態の微生物培養容器1は、例えば食品中あるいは環境中の微生物から抽出された検体を検査するために用いられる。図1(a)(b)に示すように、微生物培養容器1は、検液及びカンテン培地(寒天培地)が注入されるシャーレ状の容器本体10と、当該容器本体10を覆う蓋部20とを備えている。
図1(a)(b)に示すように、容器本体10及び蓋部20は、円盤状の形状を有している。容器本体10は、円形の底面10bと、底面10bの周縁に連結され当該底面10bの上方を環状に取り囲む側面10cとを含んでいる。一方、蓋部20は、円形の上面20bと、上面20bの周縁に連結され当該上面20bの下方を環状に取り囲む側面20cとを含んでいる。容器本体10の底面10bの径は、蓋部20の上面20bの径より小さく、このことにより、容器本体10の側面10cの外面は、蓋部20の側面20cの内面に嵌合するようになっている。
ところで、多数の微生物培養容器1を後述するトレイ81上に配置する際に、隣り合う微生物培養容器1を互いに係合させると都合がよい。そこで、本実施の形態では、容器本体10の側面10cに係合部30が設けられている。係合部30は、他の微生物培養容器1と連結するためのものである。具体的には、係合部30は、容器本体10から側方へ突出する突起要素31と、他の微生物培養容器1の突起要素31を受ける受け要素32とを含んでいる。受け要素32は、容器本体10の側面10cのうち、突起要素31が設けられた領域に対向する領域から、突起要素31とは反対側に向かって突出している。
図1に示すように、突起要素31は、容器本体10の側面10cから側方へ延びる延在部31bと、延在部31bの先端に接続され、他の微生物培養容器1の受け要素32に係合する先端部31aとを含んでいる。一方、受け要素32は、容器本体10の側面10cから側方へ延びる受け延在部32bと、受け延在部32bの先端に接続され、他の微生物培養容器1の先端部31aに係合する受け先端部32aとを含んでいる。
本実施の形態では、図1に示すように、突起要素31の先端部31aは、円筒状の円筒部材で構成されている。図示する例では、先端部31aは、中空の円筒部材で構成されているが、中実の円筒部材で構成されていてもよい。円筒部材の底面は、容器本体10の底面10bと平行に配置されており、円筒部材の側面に延在部31bが接続されている。延在部31bは、平板状の平板部材で構成されている。
一例として、突起要素31の先端部31aを構成する円筒部材の径は、1mm〜15mm程度に形成され、当該円筒部材の高さは、1mm〜5mm程度に形成されてもよい。
一方、受け要素32の受け先端部32aは、突起要素31の先端部31aを収容する中空円筒状の円筒部材で構成されている。この円筒部材の底面は、容器本体10の底面10bと平行に配置されており、円筒部材の側面の一部に突起要素31の延在部31bが通過可能な切欠き32a1が設けられている。また、受け要素32の受け延在部32bは、平板状の平板部材で構成されている。
このような係合部30によれば、一の微生物培養容器1の突起要素31の先端部31aを、他の微生物培養容器1の受け要素32の受け先端部32aに、容器本体10の底面10bの法線方向(上下方向)から挿入することにより、2つの微生物培養容器1を互いに堅固に連結することができる。一方、この連結状態を解除する場合には、一の微生物培養容器1の突起要素31の先端部31aを、他の微生物培養容器1の受け要素32の受け先端部32aから、容器本体10の底面10bの法線方向(上下方向)に向かって引き抜く。このことにより、2つの微生物培養容器1の連結を容易に解除することができる。
次に、以上のような構成からなる本実施の形態の作用について図1〜3を参照して説明する。
先ず、精製水とカンテン成分とを含む混合液をオートクレープ内で滅菌してカンテン培地(寒天培地)を作製した後、当該カンテン培地と検液とを容器本体10に注入し、蓋部20で容器本体10を覆う。次に、容器本体10内のカンテン培地と検液とを混釈した後、微生物培養容器1を静置してカンテン培地と検液とを固化させる。その後、このような処理をされた多数の微生物培養容器1をトレイ81上に配列する。
微生物培養容器1をトレイ81上に配列する際には、図2に示すように、一の微生物培養容器1の突起要素31の先端部31aを、隣接する微生物培養容器1の受け要素32の受け先端部32aに係合させて、各隣り合う2つの微生物培養容器1を互いに連結する。
このようにして多数の微生物培養容器1が配列されたトレイ81を、温度及び湿度が一定に保たれたインキュベータ80内に収容する。このとき、各隣り合う2つの微生物培養容器1が互いに連結されているため、多数の微生物培養容器1の配列を維持することができ、取扱性が著しく向上する。これにより、インキュベータ80を開放した状態で微生物培養容器1を整列させる必要がなくなり、インキュベータ80を開放した状態での作業時間を短縮することができる。この結果、インキュベータ80内で各微生物培養容器1内の検体を安定して培養することができる。
その後、インキュベータ80内で、微生物培養容器1内の検体は、カンテン培地にコロニーを形成していく。インキュベータ80内で所定の時間培養した後、コロニーが形成された多数の微生物培養容器1が配列されたトレイ81をインキュベータ80から取り出す。続いて、各隣り合う2つの微生物培養容器1を互いに連結させた状態で、微生物培養容器1内のコロニーを観察及び撮像するスキャナー装置90まで、多数の微生物培養容器1を移動させる(図3参照)。
ここで、図3に示すように、このスキャナー装置90は、微生物培養容器1を載置する載置台91と、載置台91に載置された微生物培養容器1内のコロニーを観察及び撮像するスキャナー92とを有している。従って、先ず、各隣り合う2つの微生物培養容器1を互いに連結させた状態で、多数の微生物培養容器1を載置台91上に載置する。続いて、上流側の一の微生物培養容器1を載置台91に沿ってスキャナー92の撮像位置まで移動させる。このとき、各隣り合う2つの微生物培養容器1が互いに連結されているため、他の多数の微生物培養容器1も、連動して搬送方向(図3に示す矢印L方向)に搬送される。
次に、一の微生物培養容器1内のコロニーをスキャナー92で撮像した後、一の微生物培養容器1を搬送方向Lに移動させる。これにより、他の多数の微生物培養容器1も、連動して搬送され、次の微生物培養容器1をスキャナー92の撮像位置まで移動させ撮像することができる。
このように、各隣り合う2つの微生物培養容器1を互いに係合部30により連結することで、一の微生物培養容器1を載置台91に沿って搬送方向Lに移動させるだけで他の多数の微生物培養容器1も連動して搬送することができ、微生物培養容器1の取扱性を著しく向上させることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、微生物培養容器1の容器本体10に、他の微生物培養容器1と連結するための係合部30が設けられているため、隣接する2つの微生物培養容器1を互いに連結させることができる。これにより、多数の微生物培養容器1を安定して配列させることができると共に、多数の微生物培養容器1を連動して移動させることもできる。このため、微生物培養容器1の取扱性が著しく向上する。とりわけ、隣接する2つの微生物培養容器1を互いに連結させた状態で、多数の微生物培養容器1をインキュベータ80のトレイ81上に配列させることで、インキュベータ80を開放した状態で微生物培養容器1を整列させる必要がなくなり、インキュベータ80を開放した状態での作業時間を短縮することができる。この結果、インキュベータ80内で各微生物培養容器1内の検体を安定して培養することができる。
また、本実施の形態によれば、容器本体10の係合部30は、側方へ突出する突起要素31と、他の微生物培養容器1の突起要素31を受ける受け要素32とを含んでいる。このような形態によれば、突起要素31が容器本体10から側方へ突出するため、一の微生物培養容器1の容器本体10から離間した位置で、一の微生物培養容器1の突起要素31を、隣接する他の微生物培養容器1の受け要素32に連結することができる。このため、一の微生物培養容器1の容器本体10がこの連結作業を阻害せず、当該連結作業を容易に行うことができる。
変形例
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
上述した第1の実施の形態では、図1に示すように、突起要素31の先端部31aが円筒状になっている例を示したが、突起要素31の先端部31aの形状は、上述した例に限定されない。図4及び図5に、突起要素31の先端部31aの形状の他の例を示す。図4に示す例では、突起要素31の先端部31aは、球状の球状部材で構成されている。図示する例では、先端部31aは、中空の球状部材で構成されているが、中実の球状部材で構成されていてもよい。球状部材の上面及び底面は、平坦状に形成されており、球状部材の側面に延在部31bが接続されている。
一方、受け要素32の受け先端部32aは、突起要素31の先端部31aを収容する中空円筒状の円筒部材で構成されている。この円筒部材の底面は、容器本体10の底面10bと平行に配置されており、円筒部材の側面の一部に突起要素31の延在部31bが通過可能な切欠き32a1が設けられている。
このような形態によれば、一の微生物培養容器1の突起要素31の先端部31aを、他の微生物培養容器1の受け要素32の受け先端部32aに、容器本体10の底面10bの法線方向(上下方向)から挿入することにより、2つの微生物培養容器1を互いに堅固に連結することができる。一方、この連結状態を解除する場合には、一の微生物培養容器1の突起要素31の先端部31aを、他の微生物培養容器1の受け要素32の受け先端部32aから、容器本体10の底面10bの法線方向(上下方向)に向かって引き抜く。このことにより、2つの微生物培養容器1の連結を容易に解除することができる。
一方、図5に示す例では、突起要素31の先端部31aは、鉤型の鉤部材で構成されている。図示する例では、先端部31aは、半円孤状の半円孤部材で構成されているが、コの字状の部材等で構成されていてもよい。半円孤部材の上面及び底面は、平坦状に形成されており、半円孤部材の基端部に延在部31bが接続されている。
一方、受け要素32の受け先端部32aは、突起要素31の先端部31aに係合する鉤型の鉤部材で構成されている。図示する例では、受け先端部32aは、半円孤状の半円孤部材で構成されているが、コの字状の部材等で構成されていてもよい。半円孤部材の上面及び底面は、平坦状に形成されており、半円孤部材の基端部に受け延在部32bが接続されている。
このような形態によれば、一の微生物培養容器1の突起要素31の先端部31aを、他の微生物培養容器1の受け要素32の受け先端部32aに係合させることにより、容器本体10の底面10bに平行な面における、2つの微生物培養容器1の相対移動を規制することができる。他方で、容器本体10の底面10bの法線方向における、2つの微生物培養容器1の相対移動は規制されないため、当該方向に2つの微生物培養容器1を相対移動させることによって、2つの微生物培養容器1の連結を容易に解除することができる。
第2の実施の形態
次に、図6(a)(b)及び図7を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6(a)は、本発明の第2の実施の形態による微生物培養容器を示す斜視図であり、図6(b)は、その側断面図である。図7は、図6に示す微生物培養容器の容器本体を示す平面図である。図6(a)(b)及び図7を参照して説明する第2の実施の形態は、容器本体10の形態が異なるが、その他の構成は、第1の実施形態およびその変形例と同様に構成することができる。第2の実施の形態に関する以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した第1の実施の形態およびその変形例と同様に構成され得る部分について、上述の第1の実施の形態およびその変形例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図6(a)(b)に示すように、本実施の形態の微生物培養容器1は、検液及びカンテン培地(寒天培地)が注入される容器部11と、当該容器部11の下部に連接された台座部12とを含む容器本体10と、容器本体10の容器部11を覆う蓋部20とを備えている。
図6(a)(b)に示すように、容器本体10の容器部11及び蓋部20は、円盤状の形状を有している。容器本体10の容器部11は、台座部12上に形成された円形の底面11bと、台座部12上で底面11bの周縁に接続され当該底面11bの上方を環状に取り囲む側壁11cとを含んでいる。一方、蓋部20は、円形の上面20bと、上面20bの周縁に接続され当該上面20bの下方を環状に取り囲む側面20cとを含んでいる。容器部11の底面11bの径は、蓋部20の上面20bの径より小さく、このことにより容器部11の側壁11cの外面は、蓋部20の側面20cの内面に嵌合するようになっている。
次に、容器部11に連接された台座部12について説明する。図6(a)(b)及び図7に示すように、台座部12は、平面視において、矩形状の形状を有している。台座部12は、載置面に載置される矩形状の底面12bと、底面12bに対向する矩形状の上面12dと、台座部12の外輪郭をなす側面12dとを含んでいる。
ここで、台座部12の上面12cは、容器部11の側壁11cを支持しており、台座部12の上面12cのうち、側壁11cに囲まれる部分によって、容器部11の底面11bが画成されている。
図7に示すように、平面視において、容器部11の側壁11cにより外輪郭11aが形成され、外輪郭11aは、円形の形状を有している。一方、台座部12の外輪郭12aは、平面視において、矩形の形状を有している。そして、平面視において、容器部11の外輪郭11aは、台座部12の外輪郭12aよりも内側に位置している。このような形態によれば、蓋部20を容器部11から取外す際に、作業者が容器本体10の台座部12を安定して保持することができるため、蓋部20を容器部11から容易に取外すことができる。これにより、蓋部20を容器本体10から取外す際に、容器本体10を大きく揺らすことを防止することができ、容器本体10に注入されるカンテン培地やコロニーの形状を乱すことを防止することができる。
なお、台座部12の上面12cは、着色されていてもよい。この場合、台座部12の色によって微生物培養容器1を識別することができるようになる。例えば、インキュベータ80内の培養時間は、一般に24時間と48時間とのいずれかに分類される。従って、培養時間が24時間の検体に利用される複数の微生物培養容器1の各台座部12の色を第一色(例えば緑色)とし、培養時間が48時間の検体に利用される複数の微生物培養容器1の各台座部12の色を第一色と異なる第二色(例えば黄色)とすることで、同じ培養時間の微生物培養容器1を一目で判別することが可能となり、作業ミスを低減することができる。
また、図6(a)に示すように、本実施の形態では、容器本体10の台座部12に係合部30が設けられている。係合部30は、他の微生物培養容器1と連結するためのものである。具体的には、係合部30は、容器本体10の台座部12から側方へ突出する突起要素31と、他の微生物培養容器1の突起要素31を受ける受け要素32とを含んでいる。受け要素32は、台座部12の側面12dのうち、突起要素31が設けられた領域に対向する領域から、台座部12の内方に入り込む凹部から形成されている。
図6(a)に示すように、突起要素31は、台座部12の側面12dから側方へ突出する延在部31bと、延在部31bの先端に接続され、他の微生物培養容器1の受け要素32に係合する先端部31aとを含んでいる。一方、受け要素32は、台座部12の側面12dから台座部12の内方に入り込む受け延在部32bと、受け延在部32bの内方側の先端に接続され、他の微生物培養容器1の先端部31aに係合する受け先端部32aとを含んでいる。
本実施の形態では、図6(a)に示すように、突起要素31の先端部31aは、円筒状の円筒部材で構成されており、円筒部材の底面は、台座部12の底面12bと平行に配置されている。そして、円筒部材の側面に延在部31bが接続されている。
一方、受け要素32の受け先端部32aは、突起要素31の先端部31aを収容する円筒状の凹部で構成されている。また、受け要素32の受け延在部32bは、台座部12の側面12dから受け先端部32aまで延びる切り欠きで構成されている。なお、受け延在部32bは、仕様に応じて適宜形成されるものであり、必ずしも設けられていなくてもよい。
以上のような構成からなる本実施の形態の作用については、第1の実施の形態と略同様なため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、微生物培養容器1の台座部12に、他の微生物培養容器1と連結するための係合部30が設けられているため、隣接する2つの微生物培養容器1を互いに連結させることができる。これにより、多数の微生物培養容器1を安定して配列させることができると共に、多数の微生物培養容器1を連動して移動させることもできる。このため、微生物培養容器1の取扱性が著しく向上する。とりわけ、隣接する2つの微生物培養容器1を互いに連結させた状態で、多数の微生物培養容器1をインキュベータ80のトレイ81上に配列させることで、インキュベータ80を開放した状態で微生物培養容器1を整列させる必要がなくなり、インキュベータ80を開放した状態での作業時間を短縮することができる。この結果、インキュベータ80内で各微生物培養容器1内の検体を安定して培養することができる。
第2の実施の形態の変形例
上述した第2の実施の形態では、図7に示すように、平面視において、容器部11の外輪郭11aは、台座部12の外輪郭12aよりも内側に位置している例を示したが、容器部11の外輪郭11aと台座部12の外輪郭12aとの位置関係は、上述した例に限定されない。図8(a)、(b)及び(c)に、容器部11の外輪郭11aと台座部12の外輪郭12aとの位置関係の他の例を示す。
図8(a)に示す例では、平面視において、容器部11のうち側壁11cにより形成される外輪郭11aは、円形の形状を有しており、台座部12の外輪郭12aは、矩形の形状を有している。そして、平面視において、容器部11の外輪郭11aは、台座部12の外輪郭12aの各辺と部分的に重なっている。この場合、平面視における微生物培養容器1の大きさをコンパクトに構成することができるため、インキュベータ80のトレイ81上やスキャナー装置90の載置台91上に、微生物培養容器1を効率良く並べることができる。また、台座部12を構成する部材の材料費を節約することが可能である。
一方、図8(b)に示す例では、台座部12のうち容器部11の外方に、記入領域13を有している。図示する例において、記入領域13は、台座部12の上面12cに設けられている。記入領域13には、文字で示された文字情報や特定の内容を表す記号を記入することができる。具体的な文字情報や記号として、検査ID、検査日、検体名(菌種)、ロット番号、検体の希釈率等が挙げられる。このような形態によれば、作業者が、微生物培養容器1に関する情報を記入して、その後微生物培養容器1を容易に認識することができる。とりわけ、記入領域13には、文字情報や記号が記入されるため、人が目で見て極めて理解しやすい。
また、図8(b)に示す例では、台座部12の容器部11の外方に、微生物培養容器1に関する情報を表示する印字情報14が印字されている。図示する例において、印字情報14は、台座部12の上面12cに設けられており、記入領域13と隣り合っている。本実施の形態の印字情報14として、例えば一次元コードや二次元コードを用いることができる。一次元コードとは、一方向において情報を有する形式のコードのことであり、二次元コードとは、二方向において情報を有する形式のコードのことである。一次元コード及び二次元コードは、文字情報に比べて高い密度で微生物培養容器1に関する情報を提供することができる、という長所を有している。図示する例では、印字情報14は、二次元コードからなり、専用のコードリーダを用いることにより読み取られ得る。
このように、記入領域13に記入される文字情報や記号によって、作業者は微生物培養容器1に関する情報を容易に認識することができる一方で、印字情報14に記録される一次元コードや二次元コードによって、高い密度で微生物培養容器1に関する情報を得ることもできる。つまり、表示形式の異なる複数の情報を採用することにより、微生物培養容器1に関する情報を容易に認識することができる上に、高い密度で当該情報を得ることもできる。
また、図8(c)に示す例では、平面視において、容器部11のうち側壁11cにより形成される外輪郭11aは、円形の形状を有していて、台座部12の外輪郭12aは、容器部11の外輪郭11aを取り囲んでいる。このうち、台座部12の外輪郭12aは、容器部11の外輪郭11aと重なる半円孤状の部分12a1と、容器部11の外輪郭11aから外方に突出する一対の多角形状の部分12a2と、を有している。図示する例では、多角形状の部分12a2は、略三角形状であり、頂角をなす2辺が、円形の容器部11の外輪郭11aにそれぞれ接している。この場合、平面視における微生物培養容器1の大きさをある程度コンパクトに構成することができるため、インキュベータ80のトレイ81上やスキャナー装置90の載置台91上に、微生物培養容器1を効率良く並べることができる。また、台座部12を構成する部材の材料費を節約することが可能である。
また、上述した第2の実施の形態において、複数の微生物培養容器1が積層可能な構造になっていてもよい。図9に、積層可能な構造を持つ微生物培養容器1の一例を示す。図9に示す例では、蓋部20の上面20bに環状に形成された凸部21が設けられており、台座部12の底面12bに、上方に位置する微生物培養容器1の蓋部20の凸部21を収容可能な環状に形成された凹部15が設けられている。
このような形態によれば、一の微生物培養容器1の凹部15に、他の微生物培養容器1の凸部21を収容させることで、複数の微生物培養容器1を互いにずれないようにして積層させることができるため、取扱性がさらに向上する。またこれにより、微生物培養容器1の容器本体10内のカンテン培地と検液とを混釈する際に、複数の微生物培養容器1を積層させ、まとめて容易に混釈することができる。
また、上述した第2の実施の形態において、容器本体10の台座部12の底面12bに突起16を更に設けてもよい。図10に、このような例が図示されている。図10に示す例では、台座部12の底面12bに、当該底面12bから下方に向かって突出する複数の突起16が設けられている。複数の突起16は、台座部12の底面12b上に、環状に並んで配置されている。このような形態によれば、台座部12の底面12bと載置面との間に隙間を形成することができるため、微生物培養容器1を持ち上げやすくなる。
また、上述した第2の実施の形態では、図6に示すように、容器部11の側壁11cが蓋部20の側面20cに嵌合する例を示したが、容器部11と蓋部20とを拘束する機構は、上述した例に限定されない。図11に、容器部11と蓋部20とを拘束する他の例を示す。
図11に示す例では、容器部11及び蓋部20の一方に、雄ネジ17が形成されており、容器部11及び蓋部20の他方に、雄ネジ17に螺合される雌ネジ22が形成されている。本実施の形態では、容器部11に雄ネジ17が形成されており、蓋部20に雌ネジ22が形成されている。このような形態によれば、蓋部20を容器部11に確実に締結することができるため、蓋部20が容器部11から外れることを防止することができる。これにより、蓋部20が容器部11から外れることによる容器部11内の検体やカンテン培地が汚染されることを防止することができる。加えて、微生物培養容器1を上下反転させてひっくり返したときも蓋部20が容器部11から外れることはない。このため、このような作業も行い易い。
ところで、カンテン培地と検液とを容器部11内で固化させたときに、カンテン培地の表面に検体が浮き上がってくることがある。この場合、当該検体を閉じ込めるべく、カンテン培地を注ぎ足す「積層」という作業が行われることがある。この「積層」という作業が行われたことを識別すべく、台座部12の縁部12eの一部が、折曲げ可能になっていてもよい。このような例が図12に示されている。図12に示す例では、矩形状の台座部12の一の角部12fが折曲げ可能になっている。このような形態によれば、カンテン培地の積層作業を行ったときに、台座部12の縁部12eの一部を折曲げることで、当該積層作業を実施済みか否かを容易に識別することができる。
また、上述した第2の実施の形態では、図6に示すように、係合部30が1つの突起要素31及び1つの受け要素32を含んでいる例を示したが、上述した例に限定されない。図13(a)及び(b)に、係合部30が複数の突起要素31及び複数の受け要素32を含む例を示す。
図13(a)に示す例では、一対の突起要素31が、他の微生物培養容器1の対応する受け要素32に係合するようになっている。本実施の形態では、一対の突起要素31は、台座部12の一の側面12dから側方へ突出しており、一対の受け要素32は、台座部12の一の側面12dに対向する他の側面12dから台座部12の内方に入り込んでいる。このような形態によれば、一の微生物培養容器1の一対の突起要素31が、他の微生物培養容器1の対応する受け要素32に係合するため、2つの微生物培養容器1を堅固に連結することができる。
一方、図13(b)に示す例では、一の突起要素31は、容器本体10から第一方向d1に沿って突出しており、他の突起要素31は、容器本体10から第一方向d1と直交する第二方向d2に沿って突出している。一方、一の受け要素32は、容器本体10から一の突起要素31とは反対側に向かって第一方向d1に沿って突出しており、他の受け要素32は、容器本体10から他の突起要素31とは反対側に向かって第二方向d2に沿って突出している。このような形態によれば、第一方向d1に隣り合う微生物培養容器1を互いに連結すると共に、第二方向d2に隣り合う微生物培養容器1も互いに連結することができる。
なお、図13(a)及び(b)に示す変形例は、上述した第1の実施の形態に適用可能であることは明らかである。
第3の実施の形態
次に、図14及び図15を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図14は、複数の微生物培養容器1と載置台50とを備えた培養容器組合体を示す平面図である。図15は、図14に示す培養容器組合体の載置台を示す平面図である。
図14に示すように、本実施の形態の培養容器組合体2は、上述したいずれかの特徴を有する複数の微生物培養容器1と、この複数の微生物培養容器1を載置する載置台50とを備えている。本実施の形態では、複数の微生物培養容器1は、平面視において、第一方向d1及び第一方向d1に直交する第二方向d2に並べて配列されている。図示する例では、複数の微生物培養容器1は、第一方向d1に2つ並べられており、第二方向d2に3つ並べられている。また、第一方向d1に隣り合う微生物培養容器1の係合部30が互いに連結されている。
載置台50は、側部フレーム51と、各微生物培養容器1を載置する台座面52とを有している。台座面52は、側部フレーム51によって囲まれている。
図14に示すように、側部フレーム51は、矩形状の形状を有している。側部フレーム51は、第二方向d2に対向する上縁51a及び下縁51bと、上縁51a及び下縁51bの端部の間を延び、第一方向d1に対向する第一側縁51c及び第二側縁51dと、を含んでいる。
本実施の形態では、第一側縁51c及び第二側縁51dに、微生物培養容器1の係合部30に係合可能な被係合部56が設けられている。側部フレーム51の被係合部56が微生物培養容器1の係合部30に係合することにより、側部フレーム51は微生物培養容器1を安定して保持することができる。
被係合部56は、具体的には、第一側縁51cに設けられ、微生物培養容器1の突起要素31に係合可能な被受け要素56aと、第二側縁51dに設けられ、微生物培養容器1の受け要素32に係合可能な被突起要素56bと、を含んでいる。
一方、側部フレーム51によって囲まれた台座面52には、各微生物培養容器1の形状に対応する凹状部53が形成されている。凹状部53は、具体的には、各容器本体10に対応する容器用凹状部53と、容器本体10の係合部30が入り込む係合部用凹状部54と、を含んでいる。台座面52の容器用凹状部54が微生物培養容器1の容器本体10の形状に沿うことにより、台座面52は微生物培養容器1を安定して支持することができる。また、台座面52の係合部用凹状部55が微生物培養容器1の係合部30の形状に沿うことにより、台座面52は微生物培養容器1を更に安定して支持することができる。
このような側部フレーム51及び台座面52を構成する材料として、例えば、鋼やアルミ等の金属、アクリル等の樹脂、または紙を用いることができる。また、側部フレーム51と台座面52とは、一体に成形されていてもよいし、異なる材料で構成され、互いに連結されてもよい。
また、図14に示すように、側部フレーム51の上縁51aは、記入領域57を有している。記入領域13には、文字で示された文字情報や特定の内容を表す記号を記入することができる。このような形態によれば、作業者が、培養容器組合体2に関する情報を容易に認識することができる。とりわけ、記入領域13には、文字情報や記号が記入されるため、人が目で見て極めて理解しやすい。一例として、記入領域13には、培養容器組合体2をインキュベータ80内に収容し培養を開始した時間を記入してもよい。
次に、以上のような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
先ず、精製水とカンテン成分とを含む混合液をオートクレープ内で滅菌してカンテン培地を作製した後、当該カンテン培地と検液とを各微生物培養容器1の容器本体10に注入し、蓋部20で容器本体10を覆う。次に、各微生物培養容器1の容器本体10内のカンテン培地と検液とを混釈した後、各微生物培養容器1を静置してカンテン培地と検液とを固化させる。その後、このような処理をされた多数の微生物培養容器1を載置台50上に配列する。
具体的には、図14に示すように、第一方向d1に隣り合う微生物培養容器1の係合部30を互いに連結すると共に、このうち一方の微生物培養容器1の突起要素31を側部フレーム51の被受け要素56aに係合させ、他方の微生物培養容器1の受け要素32を側部フレーム51の被突起要素56bに係合させる。これにより、複数の微生物培養容器1を載置台50上に安定して保持することができる。
次に、図2に示すように、複数の微生物培養容器1と載置台50とからなる培養容器組合体2を、温度及び湿度が一定に保たれたインキュベータ80内に収容する。このとき、各微生物培養容器1が載置台50上に安定して保持されているため、多数の微生物培養容器1の配列を維持することができ、取扱性が著しく向上する。これにより、インキュベータ80を開放した状態で微生物培養容器1を整列させる必要がなくなり、インキュベータ80を開放した状態での作業時間を短縮することができる。この結果、インキュベータ80内で各微生物培養容器1内の検体を安定して培養することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、微生物培養容器1の容器本体10に、他の微生物培養容器1と連結するための係合部30が設けられているため、隣接する2つの微生物培養容器1を互いに連結させることができる。これにより、多数の微生物培養容器1を安定して配列させることができると共に、多数の微生物培養容器1を連動して移動させることもできる。このため、微生物培養容器1の取扱性が著しく向上する。とりわけ、隣接する2つの微生物培養容器1を互いに連結させた状態で、多数の微生物培養容器1を載置台50上に載置して、載置台50をインキュベータ80内に収容することで、インキュベータ80を開放した状態で微生物培養容器1を整列させる必要がなくなり、インキュベータ80を開放した状態での作業時間を短縮することができる。この結果、インキュベータ80内で各微生物培養容器1内の検体を安定して培養することができる。
なお、以上の説明では、共通の構造をもつ微生物培養容器1同士を互いに連結させる例を用いて説明してきたが、このような例に限定されない。互いに異なる構造をもつ微生物培養容器1を連結させてもよい。例えば、図1(a)(b)に示す第1の実施の形態における微生物培養容器1と、図6(a)(b)に示す第2の実施の形態の微生物培養容器1と、を連結させることもできる。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
1 微生物培養容器
2 培養容器組合体
10 容器本体
10b 底面
10c 側面
11 容器部
11a 外輪郭
12 台座部
12a 外輪郭
12a1 半円孤状の部分
12a2 多角形状の部分
12b 底面
12d 側面
12e 縁部
13 記入領域
14 印字情報
15 凹部
16 突起
17 雄ネジ
20 蓋部
21 凸部
22 雌ネジ
30 係合部
31 突起要素
31a 先端部
31b 延在部
32 受け要素
32a 受け先端部
32b 受け延在部
50 載置台
51 側部フレーム
52 台座面
54 容器用凹状部
55 係合部用凹状部
57 記入領域
80 インキュベータ
81 トレイ

Claims (15)

  1. 検液及びカンテン培地を注入して混釈する微生物培養容器において、
    検液及びカンテン培地が注入される容器本体と、
    前記容器本体を覆う蓋部とを備え、
    前記容器本体に、他の微生物培養容器と連結するための係合部を設けたことを特徴とする微生物培養容器。
  2. 検液及びカンテン培地を注入して混釈する微生物培養容器において、
    検液及びカンテン培地が注入される容器部と、前記容器部の下部に連接された台座部とを含む容器本体と、
    前記容器本体の前記容器部を覆う蓋部とを備え、
    前記容器本体の前記台座部に、他の微生物培養容器と連結するための係合部を設けたことを特徴とする微生物培養容器。
  3. 平面視において、前記容器部の外輪郭は、前記台座部の外輪郭よりも内側に位置していることを特徴とする請求項2に記載の微生物培養容器。
  4. 前記台座部は、前記容器部の外方に記入領域を有していることを特徴とする請求項2または3に記載の微生物培養容器。
  5. 前記台座部のうち前記容器部の外方に、当該微生物培養容器に関する情報を表示する情報が印字されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の微生物培養容器。
  6. 平面視において、前記容器部の外輪郭は、円形の形状を有しており、
    平面視において、前記台座部の外輪郭は、矩形の形状を有しており、且つ、
    平面視において、前記容器部の外輪郭は、前記台座部の外輪郭の各辺と部分的に重なっていることを特徴とする請求項2に記載の微生物培養容器。
  7. 平面視において、前記容器部の外輪郭は、円形の形状を有していて、且つ、前記台座部の外輪郭は、前記容器部の外輪郭を取り囲んでおり、
    前記台座部の外輪郭は、前記容器部の外輪郭と重なる半円孤状の部分と、前記容器部の外輪郭から外方に突出する多角形状の部分と、を有していることを特徴とする請求項2に記載の微生物培養容器。
  8. 前記蓋部の上面に凸部が設けられており
    前記台座部の底面に、上方に位置する微生物培養容器の前記蓋部の前記凸部を収容可能な凹部が設けられていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の微生物培養容器。
  9. 前記台座部の底面に、当該底面から下方に向かって突出する突起が設けられていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一項に記載の微生物培養容器。
  10. 前記容器部及び前記蓋部の一方に、雌ネジが形成されており、
    前記容器部及び前記蓋部の他方に、前記雌ネジに螺合される雄ネジが形成されていることを特徴とする請求項2乃至9のいずれか一項に記載の微生物培養容器。
  11. 前記台座部の縁部の一部が、折曲げ可能になっていることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか一項に記載の微生物培養容器。
  12. 前記台座部は、着色されていることを特徴とする請求項2乃至11のいずれか一項に記載の微生物培養容器。
  13. 前記容器本体の前記係合部は、側方へ突出する突起要素と、他の微生物培養容器の突起要素を受ける受け要素とを含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の微生物培養容器。
  14. 前記係合部は、複数の前記突起要素及び複数の前記受け要素を含んでおり、
    一の前記突起要素は、前記容器本体から第一方向に沿って突出しており、
    他の前記突起要素は、前記容器本体から前記第一方向と直交する第二方向に沿って突出しており、
    一の前記受け要素は、前記容器本体から前記一の突起要素とは反対側に向かって前記第一方向に沿って突出しており、
    他の前記受け要素は、前記容器本体から前記他の突起要素とは反対側に向かって前記第二方向に沿って突出していることを特徴とする請求項13に記載の微生物培養容器。
  15. 請求項1乃至14のいずれかに記載の複数の微生物培養容器と、
    この複数の微生物培養容器を載置する載置台とを備えた、培養容器組合体。
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