JP2014226143A - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】パンツ型とオープン型の両方の使い捨ておむつとして使用することができ、いずれ場合でも装着しやすく、着用感が良好な使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】前側胴部3と後側胴部4を有する胴周り部2と、後側胴部4から前方に延在する股部5とを有する使い捨ておむつ1であって、股部5は前後方向に前側股部5Fと後側股部5Bとその間にある中間部5Mを有し、前側股部5Fが前側胴部3の内側に重ね合わされて固定され、前側股部5Fは、幅方向の外方部分が前側胴部3側に折り返されて、折り畳み部6が形成され、前側胴部3の前側左側部3Lと前側右側部3Rは、切断可能線8が切断された状態で、前側胴部3の前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fに着脱可能であり、前側股部5Fは、折り畳み部6の折り返しを展開すると、中間部5Mおよび前側中央部3Cよりも幅広に形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、幼児用または大人用の使い捨ておむつに関するものである。詳細には、パンツ型の使い捨ておむつとして使用することができるとともに、オープン型の使い捨ておむつとしても使用することができる使い捨ておむつに関するものである。
従来、パンツ型の使い捨ておむつとして使用することができるとともに、オープン型の使い捨ておむつとしても使用することができる使い捨ておむつが知られている(例えば、特許文献1、2)。このような使い捨ておむつは、前側胴部と後側胴部を有する胴周り部と、後側胴部から前方に延在する股部を有し、股部の前側部分が前側胴部の内側に重ね合わされてパンツ型に形成されて、パンツ型の使い捨ておむつとして使用できるとともに、前側胴部に設けられた切断可能線を切断すると、オープン型の使い捨ておむつとしても使用することができる。
特開2006−141843号公報 特開2008−302138号公報
しかし、特許文献1、2に開示される使い捨ておむつでは、股部の前側部分が一般的なオープン型の使い捨ておむつよりも幅狭に形成され、股部の前側部分を幅方向に拡張させながら着用者の下腹部に当てることが難しく、装着が困難となる場合がある。本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パンツ型とオープン型の両方の使い捨ておむつとして使用することができる使い捨ておむつであって、パンツ型とオープン型のいずれの使い捨ておむつとして使用する場合でも装着しやすく、着用感が良好な使い捨ておむつを提供することにある。
前記課題を解決することができた本発明の使い捨ておむつとは、前側胴部と後側胴部を有する胴周り部と、後側胴部から前方に延在し、吸収性コアが備えられた股部とを有し;股部は前後方向に前側股部と後側股部とこれらの間に位置する中間部を有し、前側股部が前側胴部の内側に重ね合わされて前側胴部に固定部で固定され;前側股部は、固定部より幅方向の外方の部分が前側胴部側に折り返されて、折り畳み部が形成され;前側胴部は固定部の幅方向両側に形成された切断可能線を有し、前側胴部を切断可能線で切断することにより、固定部を有する前側中央部とその両側の前側左側部と前側右側部とに分離可能であり;前側左側部と前側右側部には止着手段が備えられ、切断可能線が切断された状態で、前側左側部と前側右側部が止着手段により前側中央部および/または前側股部に着脱可能であり;前側股部は、折り畳み部の折り返しを展開すると、中間部および前側中央部よりも幅広に形成されているところに特徴を有する。
本発明の使い捨ておむつは、前側股部が中間部および前側中央部よりも幅広に形成されているため、使い捨ておむつをオープン型の使い捨ておむつとして使用する場合に、前側股部を幅方向の外方に引っ張りながら着用者の下腹部に当てることが容易になり、使い捨ておむつを装着しやすくなる。一方、パンツ型の使い捨ておむつとして使用する場合は、前側股部の幅方向の外方部分が前側胴部側に折り返されており、幅広に形成された前側股部が邪魔になりにくくなり、着用感が向上する。
折り畳み部は、前側胴部側に折り返された状態で、前側股部に仮留めされていることが好ましい。折り畳み部が前側股部に仮留めされていれば、使い捨ておむつをパンツ型の使い捨ておむつとして使用する場合に、折り畳み部が不用意に展開しにくくなり、使い捨ておむつの取り扱い性が向上する。
切断可能線は、折り畳み部が折り返された状態で、前側股部の幅方向の両側縁よりも内方に形成されていることが好ましい。切断可能線がこのように形成されていれば、使い捨ておむつをパンツ型の使い捨ておむつとして使用する際に、切断可能線が前側股部と重なって位置することとなり、切断可能線が不用意に切断されにくくなる。
前側胴部の前側左側部と前側右側部には、幅方向に延びる弾性部材が配されていることが好ましい。このように弾性部材が配されていれば、使い捨ておむつをオープン型の使い捨ておむつとして使用する際に、前側左側部と前側右側部を止着手段により前側中央部および/または前側股部に止着する位置を、着用者の体型に合わせて調節しやすくなる。
使い捨ておむつは、例えば、胴周り部を含む外装体と、外装体の内側に、吸収性コアが液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートの間に配されて形成された吸収性本体が取り付けられて構成される。この場合、吸収性本体には、前側股部に、吸収性本体の幅方向の両側縁より外方に延在するフラップシートが設けられ、フラップシートが前側胴部側に折り返されることにより折り畳み部が形成されていることが好ましい。このように折り畳み部を形成すれば、折り畳み部を簡単に形成することができる。特に、フラップシートをバックシートの外側に設けることにより、フラップシートを備えた吸収性本体を簡単に製造することができる。
本発明の使い捨ておむつは、前側股部が幅広に形成されているため、使い捨ておむつをオープン型の使い捨ておむつとして使用する場合に、前側股部を幅方向の外方に引っ張りながら着用者の下腹部に当てることが容易になり、使い捨ておむつを装着しやすい。一方、パンツ型の使い捨ておむつとして使用する場合は、前側股部の幅方向の外方部分が前側胴部側に折り返されているため、幅広に形成された前側股部が邪魔になりにくくなり、着用感が向上する。
本発明の使い捨ておむつの一例を表し、パンツ型で使用する場合の使い捨ておむつの正面図を表す。 図1に示した使い捨ておむつの切断可能線を切断して前側右側部を展開した状態の正面図を表す。 図2に示した使い捨ておむつの前側股部の折り畳みを展開した状態の正面図を表す。 図1に示した使い捨ておむつのIV−IV部分断面図を表す。 図3に示した使い捨ておむつの前側左側部と股部を展開した状態を表し、オープン型で使用する場合の使い捨ておむつを内側面から見た平面図を表す。 図5に示した使い捨ておむつを外側面から見た平面図を表す。 図5と図6に示した使い捨ておむつのVII−VII断面図を表す。 本発明の使い捨ておむつの他の例を表し、オープン型で使用する場合の使い捨ておむつを内側面から見た平面図を表す。 図8に示した使い捨ておむつを外側面から見た平面図を表す。 図8と図9に示した使い捨ておむつのX−X断面図を表す。 本発明の使い捨ておむつの他の例を表し、パンツ型で使用する場合の使い捨ておむつの正面図を表す。 図11に示した使い捨ておむつの切断可能線を切断して前側右側部を展開した状態の正面図を表す。 図12に示した使い捨ておむつの前側股部の折り畳みを展開した状態の正面図を表す。 図11に示した使い捨ておむつのXIV−XIV部分断面図を表す。 図13に示した使い捨ておむつの前側左側部と股部を展開した状態を表し、オープン型で使用する場合の使い捨ておむつを内側面から見た平面図を表す。 図15に示した使い捨ておむつを外側面から見た平面図を表す。 図15と図16に示した使い捨ておむつのXVII−XVII断面図を表す。
本発明の使い捨ておむつは、パンツ型の使い捨ておむつとして使用することができるとともに、使い捨ておむつに設けられた切断可能線を切断することにより、オープン型の使い捨ておむつとしても使用することができるものである。以下、本発明の使い捨ておむつについて、図面を参照して説明する。なお本発明の使い捨ておむつは、図面に示された実施態様に限定されるものではない。
図1〜図7には、本発明の使い捨ておむつの一例を示した。図1は、パンツ型で使用する場合の使い捨ておむつの正面図を表す。図2は、図1に示した使い捨ておむつの切断可能線を切断して前側右側部を展開した状態の正面図を表す。図3は、図2に示した使い捨ておむつの前側股部の折り畳みを展開した状態の正面図を表す。図4は、図1に示した使い捨ておむつの線IV−IVにおける前側胴部と前側股部の部分断面図を表す。図5は、図3に示した使い捨ておむつの前側左側部と股部を展開した状態を表し、オープン型で使用する場合の使い捨ておむつを内側面から見た平面図を表す。図6は、図5に示した使い捨ておむつを外側面から見た平面図を表す。図7は、図5と図6に示した使い捨ておむつのVII−VII断面図を表す。
使い捨ておむつは、前後方向と幅方向とを有する。前後方向とは、使い捨ておむつを着用者が着用した際、着用者の股間の前後方向に延びる方向を意味する。幅方向とは、使い捨ておむつを着用者が着用した際、着用者の左右方向に相当する方向を意味する。なお使い捨ておむつは、使い捨ておむつを着用した状態に基づいて上方と下方が定められ、上下方向は前後方向と一致する。使い捨ておむつはまた、使い捨ておむつを着用した際の着用者側を内側とし、使い捨ておむつを着用した際の着用者とは反対側を外側とする。
使い捨ておむつ1は、胴周り部2を有する。胴周り部2は、図1に示すように、使い捨ておむつを着用の際に着用者の胴周りを囲うように設けられる部分であり、環状に形成される。胴周り部2は前側胴部3と後側胴部4を有する。前側胴部3と後側胴部4は胴周り部2の幅方向の両端で互いに区分され、胴周り部2の前側部分を前側胴部3とし、胴周り部2の後側部分を後側胴部4とする。前側胴部3は、使い捨ておむつを着用する際に着用者の腹側に当てられる部分であり、後側胴部4は着用者の背側に当てられる部分である。
本発明の使い捨ておむつは、図1に示すように最初はパンツ型に形成されており、使い捨ておむつをパンツ型で使用する場合は、胴周り部2が環状に形成され、着用者の胴を入れるための胴周り開口を形成する。使い捨ておむつをオープン型で使用する場合は、図5に示すように、胴周り部2が切断可能線8で切断されて帯状に形成されることとなる。
前側胴部3と後側胴部4は共通の部材から構成されていてもよく、別の部材から構成されていてもよい。図面では、前側胴部3と後側胴部4が別部材から構成されており、前側胴部3と後側胴部4が幅方向の両端部でヒートシール等の接合手段により互いに接合されている。このように前側胴部3と後側胴部4とを連結して環状に形成して、胴周り部2を形成すれば、使い捨ておむつの製造が容易になる。
使い捨ておむつ1は、後側胴部4から前方(下方)に股部5が延在している。股部5は、使い捨ておむつ1を着用する際に着用者の股間に当てられる部分である。本発明において、後側胴部4と股部5は使い捨ておむつ1の前後方向に対して区分され、後側胴部4は、幅方向の両端で前側胴部3と接続する部分(領域)として定められ、股部5は、後側胴部4の前方端(下方端)から延在し、後側胴部4よりも前方にある部分として定められる。
股部5は、前後方向に前側股部5Fと後側股部5Bとこれらの間に位置する中間部5Mを有する。前側股部5Fは中間部5Mよりも前方に位置し、後側股部5Bは中間部5Mよりも後方に位置する。前側股部5Fは、後述するように、前側胴部3と重ね合わされる部分として規定される。換言すれば、中間部5Mは前側胴部3とは重ね合わされない。中間部5Mと後側股部5Bは前後方向に任意に区分されるが、中間部5Mは後側股部5Bよりも幅狭に形成されることが好ましい。
股部5には、吸収性コア9が備えられている。吸収性コア9は少なくとも股部5に存在すればよく、図5や図6に示されるように、さらに後側胴部4にかけて存在してもよい。吸収性コア9の形状(平面形状)は特に限定されない。吸収性コア9の形状としては、例えば、略長方形、砂時計型、ひょうたん型、羽子板型等が挙げられる。
使い捨ておむつ1には、吸収性コア9の幅方向の両側に、立ち上がりフラップ13が設けられることが好ましい(図5および図7を参照)。立ち上がりフラップ13を設けることにより、尿等の***物の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップ13が立ち上がった状態の上端部(着用者側の端部)には、起立用弾性部材14が設けられていることが好ましい。起立用弾性部材14の収縮力により、立ち上がりフラップ13が起立しやすくなる。
前側股部5Fは、前側胴部3の内側に重ね合わされて前側胴部3に固定部で固定され、前側胴部3には、固定部の幅方向の両側(幅方向の外方両側)に切断可能線8が形成されている(図1〜図3を参照)。固定部は、接着剤、熱融着、超音波融着等の公知の接合手段により形成されればよい。前側股部5Fが前側胴部3に固定されることにより、使い捨ておむつ1は、図1に示すように前側胴部3が切断可能線8で切断されていない状態で、股部5の両側に着用者の脚を入れるための脚開口が形成される。使い捨ておむつ1は、図1に示す状態で、パンツ型の使い捨ておむつとして使用することができる。
前側胴部3は、切断可能線8で切断することにより、固定部を有する前側中央部3Cとその両側の前側左側部3Lと前側右側部3Rとに分離可能となっている。使い捨ておむつ1は、胴周り部2を切断可能線8で切断すると、図5に示すように、前側胴部3が左右に分離して胴周り部2が帯状に形成されるとともに、股部5が、左右に分離した前側胴部3(すなわち、前側左側部3Lと前側右側部3R)から分離される。使い捨ておむつ1は、図5に示す状態で、オープン型の使い捨ておむつとして使用することができる。
前側胴部3の切断可能線8は、前側胴部3にミシン目を設けたり、前側胴部3を部分的に加熱して脆弱化したりすることにより形成することができる。図面では、切断可能線8として、前側胴部3にミシン目が形成されている。切断可能線8は、前側胴部3を前側中央部3Cと前側左側部3Lと前側右側部3Rとに分離することができるように設けられる限り、その配設形状は特に限定されない。切断可能線8は、図面に示すように直線状に設けられてもよく、曲線状(例えば、蛇行線状)に設けられてもよい。
前側左側部3Lと前側右側部3Rには止着手段10が備えられている。止着手段10は、使い捨ておむつ1をオープン型の使い捨ておむつとして使用する場合に、使い捨ておむつ1を着用者の股間と腰周りに当ててパンツ形状に形成するために用いられる。止着手段10は、前側左側部3Lと前側右側部3Rを、前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fに着脱できるものであればよい。従って、前側左側部3Lと前側右側部3Rは、切断可能線8が切断された状態で、止着手段10により前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fに着脱可能となっている。
止着手段10としては、フック・ループ・ファスナーのフック部材やループ部材、粘着テープ等を用いればよい。止着手段10は、前側左側部3Lと前側右側部3Rを前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fに着脱可能に形成できる限り、これらの部材を直接的に前側左側部3Lと前側右側部3Rに取り付けてもよいし、間接的に前側左側部3Lと前側右側部3Rに取り付けてもよい。例えば後者の場合、フック部材、ループ部材、あるいは粘着テープ等を基材に取り付けて、これを止着手段10として前側左側部3Lと前側右側部3Rに取り付けてもよい。この場合、基材の一部のみを前側左側部3Lまたは前側右側部3Rに取り付けて止着タブを形成してもよい。このように形成した止着タブはフラップのように機能させることができ、使用前に折り畳んで、使用時に展開させて使用することが可能となる。
止着手段10としてフック部材を採用する場合は、前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fにフック・ループ・ファスナーのループ部材を設けたり、前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fをループ部材として機能する材料(例えば、不織布、織布、編布等)で構成すればよい。止着手段10として粘着テープを採用する場合は、前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fにプラスチックフィルムを設けたり、前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fをプラスチックフィルムで構成すればよい。このように前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fを構成すれば、止着手段10によって前側左側部3Lと前側右側部3Rを前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fに着脱可能に形成できる。
止着手段10としてはフック部材を用いることが好ましい。フック部材としては、例えば、錨形や鉤形やきのこ型等の形状のフックを多数表面に有する部材を採用すればよい。図1〜図6では、止着手段10として、前側左側部3Lと前側右側部3Rの内側面にフック部材が設けられている。また、前側中央部3Cの外側面にはループ部材を有する止着対応部12が設けられており、前側左側部3Lと前側右側部3Rが前側中央部3Cの止着対応部12に着脱可能に形成されている。さらに、前側股部5Fの外側面を不織布で構成することにより、前側左側部3Lと前側右側部3Rを前側股部5Fに着脱可能とすることもできる。
使い捨ておむつ1は、図5および図6に示すように、前側股部5Fが股部5の中間部5Mよりも幅広に(幅方向に長く)形成されている。そのため、使い捨ておむつ1をオープン型の使い捨ておむつとして使用する場合に、前側股部5Fを幅方向の外方に引っ張りながら着用者の下腹部に当てることが容易になり、使い捨ておむつを装着しやすくなる。
一方、前側股部5Fは前側胴部3の内側に取り付けられており、そのため、使い捨ておむつ1をパンツ型の使い捨ておむつとして使用する場合に、前側股部5Fの幅方向の外方部分が着用者の肌に引っ掛かって、端部が不規則に折れ曲がったりして、邪魔になるおそれがある。従って、本発明の使い捨ておむつ1では、図1および図2に示すように、前側股部5Fの固定部より幅方向の外方の部分が前側胴部3側に折り返されて、折り畳み部6が形成されている。このように前側股部5Fの幅方向の外方部分が前側胴部3側に折り返されることにより、使い捨ておむつ1をパンツ型の使い捨ておむつとして使用した場合に、前側股部5Fが邪魔になりにくくなり、着用感が向上する。使い捨ておむつ1をオープン型の使い捨ておむつとして使用する際には、折り畳み部6の折り返しを展開して、前側股部5Fを幅広に形成すれば、オープン型使い捨ておむつとしての操作性が向上する。
前側股部5Fはまた、折り畳み部6を展開した状態で、前側中央部3Cよりも幅広に形成されている。つまり切断可能線8は、折り畳み部6の折り返しを展開した状態で、前側股部5Fの幅方向の両側縁よりも内方に形成されている。その結果、使い捨ておむつ1をオープン型の使い捨ておむつとして使用して着用する際に、着用者の胴周りのサイズに応じて、止着手段10を前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fに留める位置をより広範に調整することができるようになる。切断可能線8が前側股部5Fの幅方向の両側縁よりも内方に形成されていれば、例えば、オープン型の使い捨ておむつとして使用する場合の胴周り開口の周長を、パンツ型の使い捨ておむつとして使用する場合の胴周り開口の周長よりも長くすることが可能となる。
切断可能線8は、折り畳み部6が折り返された状態で、前側股部5Fの幅方向の両側縁より内方に形成されていることが好ましい。切断可能線8がこのように形成されていれば、使い捨ておむつ1をパンツ型の使い捨ておむつとして使用する際に、切断可能線8が前側股部5Fと重なって位置することとなり、切断可能線8が不用意に切断されにくくなる。
折り畳み部6を形成するために前側股部5Fの幅方向の外方部分を折り返す回数は、特に限定されない。図面では、前側股部5Fの幅方向の一方側の外方部分が1回だけ折り返されているが、2回以上折り返してもよい。前側股部5Fの幅方向の一方側の外方部分が2回以上折り返される場合、折り畳み部6は断面がアコーディオン状に形成されてもよく、ロール状に形成されてもよい。好ましくは、前側股部5Fの幅方向の一方側の外方部分はアコーディオン状に2回折り返される(すなわち、断面Z字状に折り畳まれる)。
折り畳み部6には吸収性コア9が存在しないことが好ましい。すなわち前側股部5Fには、折り畳み部6の折り返しが展開された状態で、折り畳み部6を形成するための折り目7よりも幅方向の外方に吸収性コア9が存在しないことが好ましい。折り畳み部6に吸収性コア9が存在しなければ、折り畳み部6が嵩張らずにコンパクトに折り畳むことができる。
折り畳み部6は、前側股部5Fが吸収性コア9の幅方向の両側縁に沿って折り返されることにより形成されることが好ましい。このように折り畳み部6を形成すれば、前側股部5Fの幅方向の外方部分を、吸収性コア9の幅方向の縁を利用して折り返すことで、折り畳み部6の形成が容易になる。
折り畳み部6は、前側胴部3側に折り返された状態で、前側股部5Fに仮留めされていることが好ましい。詳細には、折り畳み部6は、折り畳み部6を形成する折り目7よりも幅方向の内方部分で前側股部5Fと仮留めされることが好ましい。折り畳み部6が前側股部5Fに仮留めされていれば、使い捨ておむつ1をパンツ型の使い捨ておむつとして使用する場合に、折り畳み部6の折り返しが不用意に展開しにくくなり、使い捨ておむつの取り扱い性が向上する。使い捨ておむつ1をオープン型の使い捨ておむつとして使用する際には、仮留めを解除して折り畳み部6の折り返しを展開する。
折り畳み部6の仮留めは、フック・ループ・ファスナーや接着剤等の接合手段により行えばよい。例えば、仮留めのための接合手段として接着剤を用いる場合は、接着剤の種類や組成、接着剤の塗布パターンの選択により、仮留めの接合強度を調整することができる。図2および図3では、折り畳み部6にフック・ループ・ファスナーのフック部材11が設けられ、フック部材11により折り畳み部6が前側股部5F(具体的には、前側股部5Fの折り畳み部6を形成する折り目7よりも幅方向の内方部分)に仮留めされている。なお、このように設けられたフック部材11は、使い捨ておむつ1をオープン型の使い捨ておむつとして使用する際に、前側股部5F(折り畳み部6)を前側左側部3Lまたは前側右側部3Rと着脱可能に形成するように機能し得る。
また、図1〜図3に示されるように、前側左側部3Lと前側右側部3Rの内側面に止着手段10としてフック部材を設ける場合は、このフック部材が、前側胴部3側に折り返された状態の折り畳み部6と着脱可能に形成され得る。この場合、パンツ型の使い捨ておむつとして使用する場合に、折り畳み部6が前側胴部3と仮留めされることとなり、折り畳み部6の折り返しが展開しにくくなる。また、使い捨ておむつ1をオープン型の使い捨ておむつとして使用する際には、前側胴部3を切断可能線8で切断して前側左側部3Lと前側右側部3Rを展開すると、折り畳み部6が前側左側部3Lと前側右側部3Rに引っ張られる形で折り返しが展開されやすくなり、使い捨ておむつの取り扱い性が向上する。なお、折り畳み部6と前側胴部3との仮留めは、止着手段10として設けられたフック部材により行われる態様に限定されず、折り畳み部6と前側胴部3とを接着剤等の接合手段により仮留めしてもよい。
本発明の使い捨ておむつの積層構造は特に限定されない。使い捨ておむつは、例えば、トップシートとバックシートとの間に吸収性コアが配された積層体からなり、この積層体が胴周り部と股部を構成したり、あるいは、胴周り部を構成する外装体の内側に、トップシートとバックシートとの間に吸収性コアが配された吸収性本体が設けられてもよい。図1〜図7には、前者のように構成された使い捨ておむつが示されている。
図1〜図7に示した使い捨ておむつでは、液透過性のトップシート18と液不透過性のバックシート19の間に吸収性コア9が配され、トップシート18の幅方向の両側にサイドシート20が設けられて、後側胴部4と股部5を構成している(図5〜図7を参照)。バックシート19は、後側胴部4から股部5にかけて延在し、後側胴部4と股部5の外縁を規定している。前側胴部3も2枚のシート部材が積層して構成されている。なお、図1〜図7に示した使い捨ておむつでは、前側胴部3と後側胴部4が別部材から構成されているが、前側胴部3が後側胴部4と同じ部材から構成され、前側胴部3がトップシート18とサイドシート20が積層して構成されてもよい。
サイドシート20の内方端には起立用弾性部材14が設けられ、起立用弾性部材14の収縮力によりサイドシート20が立ち上がって、立ち上がりフラップ13が形成される。
図1〜図7に示した使い捨ておむつでは、前側股部5Fの折り畳み部6が、バックシート19とサイドシート20が積層されて構成されている。そして、バックシート19とサイドシート20が、前側股部5Fの幅方向の外方部分で、吸収性コア9の幅方向の両側縁に沿って前側胴部3側に折り返されることにより、折り畳み部6が形成されている。
胴周り部2には、使い捨ておむつの幅方向に延びる弾性部材(胴部弾性部材)15が配されていることが好ましい。より好ましくは、胴部弾性部材15は複数本配される。このように胴部弾性部材15が配されていれば、使い捨ておむつの胴周りでのフィット性が向上する。特に、前側左側部3Lと前側右側部3Rに胴部弾性部材15が配されていれば、使い捨ておむつ1をオープン型の使い捨ておむつとして使用する際に、前側左側部3Lと前側右側部3Rを止着手段10により前側中央部3Cおよび/または前側股部5Fに留める位置を、着用者の体型に合わせて調節しやすくなる。また胴部弾性部材15は、後側胴部4に配されることも好ましい。なお、胴部弾性部材15は吸収性コア9と重ならないように配されることが好ましく、その結果、胴部弾性部材15の収縮力により吸収性コア9が歪みにくくなる。
胴周り部2には、胴周り開口縁に沿ってウェスト弾性部材16が配されていることが好ましい。ウェスト弾性部材16は胴部弾性部材15よりも胴周り開口縁の近くに配され、前側左側部3Lと前側中央部3Cと前側右側部3Rと後側胴部4にそれぞれ配されることが好ましい。より好ましくは、ウェスト弾性部材16は、胴部弾性部材15よりも狭い間隔で複数本配される。ウェスト弾性部材16により、着用者が寝ている状態で胴周り開口からの尿漏れが防止される。
使い捨ておむつ1は、脚開口縁に沿って脚弾性部材17が配されていることが好ましい。より好ましくは、脚弾性部材17は複数本配される。脚弾性部材17が配されることにより、着用者の脚周りのフィット性が向上する。
胴部弾性部材15は、2枚のシート部材間に配されることが好ましい。図1〜図7に示した使い捨ておむつでは、後側胴部4に配される胴部弾性部材15やウェスト弾性部材16や股部5に配される脚弾性部材17は、サイドシート20またはトップシート18とバックシート19の間に配されている。前側胴部3についても、2枚のシート部材が積層して構成され、胴部弾性部材15やウェスト弾性部材16がシート部材間に配されることが好ましい。
本発明の使い捨ておむつは、図1に示すように最初はパンツ型に形成されており、この状態でパンツ型の使い捨ておむつとして使用できる。オープン型の使い捨ておむつとして使用する場合は、図2に示すように前側胴部3を切断可能線8で切断して前側右側部3Rと前側左側部3Lを展開し、さらに図3に示すように前側股部5Fの折り畳み部6を展開し、図5に示すように股部5を展開し、このように変形することによりオープン型の使い捨ておむつとして使用できる。
次に、本発明の使い捨ておむつの別の態様について、図8〜図10を参照して説明する。図8には、オープン型で使用する場合の使い捨ておむつを内側面から見た平面図を表す。図9は、図8に示した使い捨ておむつを外側面から見た平面図を表す。図10は、図8と図9に示した使い捨ておむつのX−X断面図を表す。なお、パンツ型で使用する場合の使い捨ておむつの正面図は図1と同じであり、使い捨ておむつの切断可能線を切断して前側右側部を展開した状態の正面図は図2と同じであり、さらに前側股部の折り畳みを展開した状態の正面図は図3と同じである。下記の説明において、上記の実施態様と重複する部分の説明は省略する。
図8〜図10に示した使い捨ておむつは、パンツ形状を有する外装体21と、外装体21の内側に取り付けられ、液透過性のトップシート27と液不透過性のバックシート28の間に吸収性コア9が配されて形成された吸収性本体26を有する。外装体21は、胴周り部2と股部5を含んで構成され、後側胴部4と股部5(後側股部5B、中間部5M、前側股部5F)を含む外装本体部22と、前側胴部3を含む外装前帯部23とが、幅方向の両端部で連結されるとともに、外装本体部22の前側股部5Fが外装前帯部23の前側中央部3Cに固定部で固定されることにより、パンツ形状に形成されている。外装体21はまた、前側股部5Fの折り畳み部6も構成している。
外装体21は、内側シート24と外側シート25が積層され(図10を参照)、内側シート24と外側シート25の間に胴部弾性部材15と脚弾性部材17が配されている。
吸収性本体26は外装体21の少なくとも股部5に取り付けられ、図8および図9に示すようにさらに後側胴部4に延在して取り付けられてもよい。図8では吸収性本体26は略長方形を有しており、このように吸収性本体26が形成されていれば、吸収性本体26の製造が容易になる。さらに、吸収性コア9を吸収性本体26として使い捨ておむつ1に設けることで、使い捨ておむつの製造も容易になる。
吸収性本体26は、図10に示されるように、バックシート28の幅方向の両端がトップシート27側に折り返されて、立ち上がりフラップ13を形成している。トップシート27側に折り返されたバックシート28の幅方向の両端部には、立ち上がりフラップ13の起立を促すために、起立用弾性部材14が設けられている。
図8および図9では、外装体21の前側股部5Fが、吸収性本体26よりも幅方向の外方部分で、吸収性本体26の幅方向の両側縁に沿って前側胴部3側に折り返されて、折り畳み部6が形成されている。折り畳み部6は、このように、吸収性本体26の外側に設けられた外装体21により構成されてもよい。
図11〜図17には、本発明の使い捨ておむつのさらに別の態様を示した。図11は、パンツ型で使用する場合の使い捨ておむつの正面図を表す。図12は、図11に示した使い捨ておむつの切断可能線を切断して前側右側部を展開した状態の正面図を表す。図13は、図12に示した使い捨ておむつの前側股部の折り畳みを展開した状態の正面図を表す。図14は、図11に示した使い捨ておむつの線XIV−XIVにおける前側胴部と前側股部の部分断面図を表す。図15は、図13に示した使い捨ておむつの前側左側部と股部を展開した状態を表し、オープン型で使用する場合の使い捨ておむつを内側面から見た平面図を表す。図16は、図15に示した使い捨ておむつを外側面から見た平面図を表す。図17は、図15と図16に示した使い捨ておむつのXVII−XVII断面図を表す。下記の説明において、上記の実施態様と重複する部分の説明は省略する。
図11〜図17に示した使い捨ておむつは、胴周り部2を含む外装体21と、外装体21の内側に取り付けられ、液透過性のトップシート27と液不透過性のバックシート28の間に吸収性コア9が配されて形成された吸収性本体26を有する(図15〜図17を参照)。外装体21は、少なくとも胴周り部2を含んで環状に形成されており、図面では、後側胴部4と後側股部5Bを含む外装本体部22と前側胴部3を含む外装前帯部23とが、幅方向の両端部で連結して環状に形成されている。なお、図11〜図17に示した使い捨ておむつでは、外装体21は中間部5Mや前側股部5Fには設けられていない。
外装体21は、内側シート24と外側シート25が積層され、内側シート24と外側シート25の間に胴部弾性部材15と脚弾性部材17が配されている。
吸収性本体26は、パンツ型の使い捨ておむつの状態で、外装体21の外装本体部22と外装前帯部23を繋ぐように設けられている。吸収性本体26は略長方形を有しており、図8〜図10に示した使い捨ておむつと同じように構成されている。
吸収性本体26には、前側股部5Fに、吸収性本体26の幅方向の両側縁より外方に延在するフラップシート29が設けられ、図11および図12に示されるように、フラップシート29が前側胴部3側に折り返されることにより折り畳み部6が形成されている。このように折り畳み部6を形成すれば、折り畳み部6を簡単に形成することができる。
フラップシート29は、図11〜図16に示すように、バックシート28の外側に設けられることが好ましく、このようにフラップシート29を設けることにより、フラップシート29を備えた吸収性本体26を簡単に製造することができる。
図11〜図17に示した使い捨ておむつでは、折り畳み部6を形成する折り目7よりも幅方向の内方の前側股部5Fに、折り畳み部6を仮留めするためのフック部材11が設けられている。このように折り畳み部6を仮留めするための接合手段を設けてもよい。
フラップシート29は着用者の腹部の肌に直接接するため、フラップシート29を肌触りの良好な素材で構成することにより、使い捨ておむつの着用感を向上させることができる。特に、フラップシート29をスパンボンド不織布で構成することにより、通気性が確保されやすくなり、使い捨ておむつを着用した時の蒸れが低減される。
フラップシート29は、湿りを低減する点から、液不透過性であることが好ましい。従って、不織布としては疎水性繊維から形成された不織布を用いることが好ましい。疎水性繊維としては、疎水性の強さや製造容易性から、ポリオレフィンおよび/またはポリエステルの繊維を用いることが好ましい。しかし、ポリオレフィンおよび/またはポリエステル不織布は、そのままでは柔軟性に劣り、肌触りが良好とはいえない。そこで、フラップシート29には、ポリオレフィンおよび/またはポリエステルと界面活性剤とを含むポリマー組成物を溶融して形成された不織布を用いることが好ましい。界面活性剤を不織布を形成する際の繊維原料(ポリマー組成物)に配合することで、得られる不織布が、ポリオレフィンおよび/またはポリエステル由来の疎水性が維持されるとともに、界面活性剤の添加により不織布に柔軟性が付与される。その結果、柔軟で、液不透過性の不織布が得られる。
ポリマー組成物に含まれるポリオレフィンとしては、不織布に一般に用いられるポリオレフィンを用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等を用いればよい。これらの中でも、製造容易性やコストの点から、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンが好ましい。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリマー組成物に含まれるポリエステルとしては、不織布に一般に用いられるポリエステルを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)等を用いればよい。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、またはノニオン性界面活性剤を用いることができるが、なかでもノニオン性界面活性剤が好ましい。ノニオン性界面活性剤は親水部が非イオン性であるため、ポリマー組成物の一成分としてノニオン性界面活性剤を用いることで、ポリオレフィンおよび/またはポリエステル不織布の疎水性を維持しやすくなる。また、ノニオン性界面活性剤は、ポリオレフィンやポリエステルとの親和性が比較的良好であり、不織布に柔軟性を付与しやすくなる。
フラップシート29は、ポリオレフィンおよび/またはポリエステルと界面活性剤とを含むポリマー組成物を溶融して形成されたスパンボンド不織布で構成されることが好ましい。このようにフラップシート29を構成することにより、フラップシート29が液不透過性で通気性と肌触りに優れたものとなる。
フラップシート29は、幅方向に引っ張って使用されることから、ある程度の強度を有することが好ましい。この点から、フラップシート29に用いられる不織布の目付は、25g/m2以上が好ましく、30g/m2以上がより好ましい。一方フラップシート29の不織布の目付が大きすぎても、フラップシート29の通気性が確保されにくくなることから、フラップシート29に用いられる不織布の目付は、60g/m2以下が好ましく、50g/m2以下がより好ましい。
フラップシート29がスパンボンド不織布で構成される場合は、フラップシート29を構成するスパンボンド不織布は、使い捨ておむつの幅方向に配向していることが好ましい。詳細には、スパンボンド不織布を構成する繊維が使い捨ておむつの幅方向に配向していることが好ましい。このようにスパンボンド不織布をフラップシート29に適用することで、不織布の目付を増やさなくても、フラップシート29の使い捨ておむつの幅方向の強度を高めることができる。つまり、フラップシート29の強度と通気性の両方を確保しやすくなる。
スパンボンド不織布を構成する繊維の配向については、次のように説明される。スパンボンド不織布は、例えば、ポリマー原料を溶融し、紡糸口金から押し出して延伸し、これをコンベアベルト等の上に集積して、ウェブ状に形成することにより得られるが、この際、コンベアベルト上に集積されたウェブ(繊維)はコンベアベルトの進行方向に沿って配列されることとなる。従って、この場合、ウェブ(繊維)はコンベアベルトの進行方向(MD方向)に沿って配向することとなる。スパンボンド不織布の繊維の配向方向は、表面を顕微鏡等で観察することにより確認できる。
図11〜図17に示した使い捨ておむつでは、止着手段10として、前側左側部3Lと前側右側部3Rに止着タブが設けられている。止着タブは基材30上にフック部材31が設けられて形成され、フック部材31が設けられた部分の基材30がフラップ状に形成されている。止着タブに設けられたフック部材31は、図11および図12に示すように、オープン型の使い捨ておむつとして使用する前はフック部材31が露出しないように折り畳まれており、図13および図15に示すように、オープン型の使い捨ておむつとして使用する際に止着タブのフック部材31が設けられた部分を展開して、フック部材31を露出させる。このように止着手段10を形成することにより、止着手段10を前側中央部3Cの止着対応部12に留めやすくなる。
本発明の使い捨ておむつを構成する部材の材料について説明する。トップシートは、使い捨ておむつの着用の際に着用者側に位置するシートであり、液透過性であればその材料は特に限定されない。トップシートとしては、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や;ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等を用いることができる。また、トップシートとして、織布、編布、孔が形成されたプラスチックフィルム等を用いてもよい。
バックシートは、吸収性コアの外側に配されるシートであり、液不透過性であればその材料は特に限定されない。バックシートとしては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布や、プラスチックフィルム等を用いることができる。また、不織布とプラスチックフィルムとの積層体を用いてもよい。本発明において、液不透過性とは撥水性の意味も含まれる。
外装体やそれを構成する内側シートや外側シートは、液透過性であっても液不透過性であってもよい。外装体やそれを構成する内側シートや外側シートは、トップシートやバックシートに使用可能なシート材料を用いることができる。外装体は内側シートに外側シートが積層されて形成されることが好ましく、液透過性の内側シートに液不透過性の外側シートが積層されて形成されることがより好ましい。
上記説明した各シート材料として不織布を用いる場合、不織布としては、スパンボンド法、エアスルー法、ポイントボンド法、メルトブロー法、エアレイド法やそれらの製法の組み合わせ等により製造されるものが好ましい。また、スパンボンド法とメルトブロー法を組み合わせたSMS法により製造された不織布を用いてもよい。
フラップシートは液透過性であっても液不透過性であってもよい。フラップシートはトップシートやバックシートに使用可能なシート材料を用いることができる。なお、フラップシートは肌触りの良い材料で構成されることが好ましく、不織布から構成されることが好ましく、スパンボンド不織布から構成されることがより好ましい。さらに、フラップシートに用いる不織布は柔軟化処理が施されていることが好ましく、従ってフラップシートは、界面活性剤で処理した不織布を用いることが好ましい。
吸収性コアは、尿等の***物を吸収できる吸収性材料を含むものであれば特に限定されない。吸収性コアとしては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いたり、あるいは吸収性材料を紙シート(例えば、ティッシュペーパーや薄葉紙)や液透過性不織布等のシート部材で覆ったものを用いることができる。吸収性コアに含まれる吸収性材料としては、例えば、セルロース繊維(例えば、粉砕したパルプ繊維)等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸水性材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ナイロン等のポリアミド繊維等の熱融着性繊維が含まれてもよい。これらの熱融着性繊維は、尿等の体液との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。
吸収性材料は、尿等の吸収速度を高める点から、親水性繊維を含むことが好ましい。また、吸収容量を高める点からは、吸収性材料は吸水性樹脂を含むことが好ましい。吸収性材料は、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いることが好ましい。
1:使い捨ておむつ
2:胴周り部
3:前側胴部、3C:前側中央部、3L:前側左側部、3R:前側右側部
4:後側胴部
5:股部、5F:前側股部、5M:中間部、5B:後側股部
6:折り畳み部
8:切断可能線
9:吸収性コア
10:止着手段
13:立ち上がりフラップ
18、27:トップシート
19、28:バックシート
20:サイドシート
21:外装体
26:吸収性本体
29:フラップシート

Claims (6)

  1. 前側胴部と後側胴部を有する胴周り部と、
    前記後側胴部から前方に延在し、吸収性コアが備えられた股部とを有する使い捨ておむつであって、
    前記股部は、前後方向に前側股部と後側股部とこれらの間に位置する中間部を有し、前記前側股部が前記前側胴部の内側に重ね合わされて前記前側胴部に固定部で固定され、
    前記前側股部は、前記固定部より幅方向の外方の部分が前記前側胴部側に折り返されて、折り畳み部が形成され、
    前記前側胴部は、前記固定部の幅方向両側に形成された切断可能線を有し、前記前側胴部を前記切断可能線で切断することにより、前記固定部を有する前側中央部とその両側の前側左側部と前側右側部とに分離可能であり、
    前記前側左側部と前記前側右側部には止着手段が備えられ、前記切断可能線が切断された状態で、前記前側左側部と前記前側右側部が前記止着手段により前記前側中央部および/または前記前側股部に着脱可能であり、
    前記前側股部は、前記折り畳み部の折り返しを展開すると、前記中間部および前記前側中央部よりも幅広に形成されていることを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記折り畳み部は、前記前側胴部側に折り返された状態で、前記前側股部に仮留めされている請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記切断可能線は、前記折り畳み部が折り返された状態で、前記前側股部の幅方向の両側縁よりも内方に形成されている請求項1または2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記前側胴部の前側左側部と前側右側部には、幅方向に延びる弾性部材が配されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記使い捨ておむつは、前記胴周り部を含む外装体と、前記外装体の内側に、前記吸収性コアが液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートの間に配されて形成された吸収性本体が取り付けられて構成され、
    前記吸収性本体には、前記前側股部に、前記吸収性本体の幅方向の両側縁より外方に延在するフラップシートが設けられ、前記フラップシートが前記前側胴部側に折り返されることにより前記折り畳み部が形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記フラップシートは、前記バックシートの外側に設けられている請求項5に記載の使い捨ておむつ。
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