JP2014223607A - 電気化学反応による被処理液の処理方法 - Google Patents

電気化学反応による被処理液の処理方法 Download PDF

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【課題】優れた電気化学反応を実現できると共にセラミックス電極の耐久性を向上できる電気化学反応による被処理液の処理方法を提供すること。【解決手段】二酸化チタン粉末を主原料として少なくとも二酸化マンガン粉末及びバインダーを添加原料とし、これらの原料を混合して所要の形状に成型した成型物を、酸化性雰囲気中で焼成した後、還元性雰囲気中で熱処理して得られ、処理の対象となる被処理液に浸漬されるセラミックス電極10を用い、そのセラミックス電極10に電圧を印加することで電気化学反応によって被処理液を処理する電気化学反応による被処理液の処理方法であって、セラミックス電極10を正負のどちらの電極としても用い、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧を、正負のセラミックス電極10の間に印加する。【選択図】図1

Description

この発明は、少なくとも二酸化チタン(TiO)粉末と二酸化マンガン(MnO)粉末及びバインダーを原料とし、これらの原料を混合して所要の形状に成型した成型物を、酸化性雰囲気中で焼成した後、還元性雰囲気中で熱処理して得られ、処理の対象となる被処理液に浸漬される電気化学反応による被処理液の処理方法に関する。
従来、TiOx(0<x<2)からなる酸化チタン電極をアノード(陽極電極)に用いて被処理水を電気分解することによって、被処理水中の硬度成分(カルシウム、マグネシウムなどの成分)をカソード(陰極電極)側に析出させ、除去する方法が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この酸化チタン電極では、アノード電解を行うと電極表面が次第に白くなって電解電流が良好に流れなくなり、長時間の電解処理ができなくなるという課題が生じた。これは、電解処理により、TiOx(0<x<2)が次第に酸化されて、電極表面に導電性の悪いTiO膜が形成されるからと考えられる。
これに対しては、先に、TiOの粉末とMnOの粉末とバインダーとからなる原料を混合し、所要形状に成形し、この成形物を焼成して得られるTiOx−MnOx混合電極(セラミックス電極)およびこれを用いた水処理方法(特許文献2参照)が提案されている。
このセラミックス電極によれば、TiOx−MnOxの混合電極としたことにより、ミクロセル構造が形成され、TiOxがカソード防食されることにより、長時間電解電流を持続させることができ、一定の範囲では耐久性が向上する。
しかしながら、このセラミックス電極を、例えば陽極電極として一定の電流電圧を印加する状態で固定的に使用する場合、セラミックス電極自体が有する電気抵抗によるものと考えられるが、そのセラミックス電極での部分位置によって、電気化学反応の活性度に勾配が生じてしまう。すなわち、セラミックス電極の電源に接続された部位に近い部分であって、他方の電極に近接する部分においては、そのセラミックス電極の他の部分よりも、電気化学反応が活性化することになる。これによれば、そのセラミックス電極の電源に接続された部位に近い部分のみが、破損の原因となるように消耗・劣化しやすく、セラミックス電極の耐久性をより飛躍的に向上させることができなかった。
特開2001−137858号公報(第1頁) 特開2005−281758号公報(第1頁など)
電気化学反応による被処理液の処理方法に関して解決しようとする問題点は、セラミックス電極(TiOx−MnOxの混合電極)を用いて、より優れた電気化学反応を実現できると共にセラミックス電極の耐久性をより飛躍的に向上できる方法が提案されていないことにある。
そこで本発明の目的は、優れた電気化学反応を実現できると共にセラミックス電極の耐久性を向上できる電気化学反応による被処理液の処理方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法の一形態によれば、二酸化チタン粉末を主原料として少なくとも二酸化マンガン粉末及びバインダーを添加原料とし、これらの原料を混合して所要の形状に成型した成型物を、酸化性雰囲気中で焼成した後、還元性雰囲気中で熱処理して得られ、処理の対象となる被処理液に浸漬されるセラミックス電極を用い、該セラミックス電極に電圧を印加することで電気化学反応によって被処理液を処理する電気化学反応による被処理液の処理方法であって、前記セラミックス電極を正負のどちらの電極としても用い、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧を、正負の前記セラミックス電極の間に印加する。
また、本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法の一形態によれば、前記直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧が、正負の前記セラミックス電極について整流器を並列に接続すると共にコンデンサを直列に接続することで構成される回路によって、一つの交流電源から得られるものであることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法の一形態によれば、正極の前記セラミックス電極に二酸化マンガンのメッキがなされ、陰極の前記セラミックス電極に亜酸化銅のメッキがなされていることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法の一形態によれば、正極の前記セラミックス電極になされた二酸化マンガンのメッキや、陰極の前記セラミックス電極になされた亜酸化銅のメッキが、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧をメッキ溶液に浸漬された前記セラミックス電極に印加することでなされていることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法の一形態によれば、正負の前記セラミックス電極にかかる直流電圧の極性を反対にすることで、陰極の前記セラミックス電極に付いたスケールを前記亜酸化銅のメッキと共に落とすことを特徴とすることができる。
本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法によれば、優れた電気化学反応を実現できると共にセラミックス電極の耐久性を向上できるという特別有利な効果を奏する。
本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法の形態例を説明する断面図である。 本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法の他の形態例を説明する斜視図である。 本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法に用いる電源回路の形態例を説明する回路図である。
以下、本発明に係る電気化学反応による被処理液の処理方法の形態例を添付図面(図1及び2)に基づいて詳細に説明する。
電気化学反応による被処理液の処理方法は、少なくとも二酸化チタン(TiO)粉末と二酸化マンガン(MnO)粉末及びバインダーを原料とし、これらの原料を混合して所要の形状に成型した成型物を、酸化性雰囲気中で焼成した後、還元性雰囲気中で熱処理して得られ、処理の対象となる被処理液31に浸漬されるセラミックス電極10を用い、そのセラミックス電極に電圧を印加することで被処理液を処理するものである。
そして、本発明によれば、セラミックス電極10、10を正負のどちらの電極としても用いるように二つ用い、直流電圧に交流電圧をカップリングした電圧を、その二つのセラミックス電極10、10の間に印加することを特徴とする。
図1及び2に示すように、本発明にかかる処理方法を実現する装置としては、正負のセラミックス電極10、10が、直流電圧に交流電圧をカップリングした電圧を印加できる電源装置20に配線11を介して接続されて設けられている。また、正負のセラミックス電極10、10が、絶縁体12によって配線11の各電極への接合部が被覆されて設けられ、液槽30に貯留された被処理液31に浸漬されように設けられている。なお、絶縁体12としては、例えばエポキシ樹脂を用いて構成することができる。
なお、従来は、同一素材の電極を正負の両方に用いること自体が通常は行われていない。これは、電極素材の性質によって電極電位の特性が異なり、使用される極性によっては溶出・消耗するなど、通常はどちらか一方の電極とすることが、効果的であることによる。これに対して、本発明のセラミックス電極10は、正極電極として用いられるだけでなく、負極電極としても溶出・消耗することがなく、どちらの電極としても好適に利用できるものである。また、このセラミックス電極10は、安価な材料によって製造でき、使用による消耗・劣化も少なく、製造コストとランニングコストを大幅に低減できるものである。
また、直流電圧に交流電圧をカップリングする場合に、直流電圧による電圧の大きさが、交流電圧の変動する電圧の最大振れ幅の1/2よりも大きくするとよい。これによれば、正負のセラミックス電極10、10としてのそれぞれの電極の極性は変化しないため、電気化学反応を安定的且つ効果的に行うことに支障はない。つまり、両電極に負荷される電圧の大きさは変動するが、一方の電極と他方の電極との正負の関係(極性)は維持されるため、その両電極における電気化学反応は定性的に維持されることになる。
このように、セラミックス電極10、10を用い、直流電圧に交流電圧をカップリングした電圧を印加すると、直流電圧のみを印加する場合に比べて、その寿命を10倍程度も延長させることができた。
つまり、本発明者は、直流電圧に交流電圧をカップリングして印加する電圧の大きさを常態的に変化させることで、よりセラミックス電極10を全面的に利用することができ、電気化学反応の効率を向上できると共にその寿命が長くなることを見出した。
従来の方法によって使用した場合のセラミックス電極10の寿命が半年であるとすると、本発明の方法によって使用した場合のセラミックス電極10の寿命は5年以上となっている。
これに対して、従来のように一定の直流電圧を印加する状態で固定的に使用すると、セラミックス電極の電源に接続された部位に近い部分のみが劣化し、セラミックス電極が損傷しやすかった。本発明によれば、この問題を、極めて簡易的且つ合理的に解消することができたことになる。
これらの本願発明の作用効果について、従来の方法と比較してさらに説明する。
先ず、従来のセラミックス電極(TiOx−MnOxの混合電極)に直流電圧のみを印加した場合は、電極の電源が最初に被処理液中に放出する場所から電極が破損してしまう。これは、金属酸化物電極であるセラミックス電極(TiOx−MnOxの混合電極)は、電流の流れ出た表面のみ酸化被膜が生成され、他の所は均一な酸化被膜が生成されないため、酸化被膜が生成されない場所から破損してしまうことによる。
このように従来のセラミックス電極に直流電圧のみを印加した場合に、その一部分のみだけで電気化学反応が活性化していることは、酸素ガスや水素ガスが、セラミックス電極のある一部分から大きな泡となって発生することから確認できる。
これに対して、本発明の被処理液の処理方法によれば、直流電圧に交流電圧をカップリングすることで、MnO被膜が均一に且つ均等厚で生成されることで、アノード電極やカソード電極の全体で電気化学反応が行われる。
すなわち、セラミックス電極(TiOx−MnOxの混合電極)が、水溶液中で均一な反応電極として作用するため、電極反応(電気化学反応)が均一に行われる。このように 電極の全面を適切に活用できるため、電気化学反応とその反応に伴う触媒反応を効率的に行うことができる。
このことは、セラミックス電極の全面について、泡が生じていることで確認することができる。
また、本発明の被処理液の処理方法によれば、金属酸化物電極であるセラミックス電極に電圧が印加されるため、電気化学反応と触媒反応の両方が相乗効果的に作用する。これによれば、例えば、低濃度の塩素イオン溶液:20〜30mgCl/l(20〜30ppm)においても、ClO(次亜塩素酸イオン)が2〜3mgClO/l(2〜3ppm)生成できる。
さらに、本発明の被処理液の処理方法によれば、電極表面に酸化被膜が生成されているため、正負の電圧を反転しても破損することがない。これによれば、例えば、CaCO、MgCO、SiOなどがカソード電極(陰極電極)に析出すると電流が流れにくくなることを、電圧の極性を反転することで析出物を下に落とし、電流を初期値と同じにして流し続けることができる。
また、本発明の被処理液の処理方法によれば、正極にMnO被膜が生成されると、酸素過電圧が高くなって酸素が発生しなくなり、負極の水素の泡が交流電圧を印加することで非常に細かくなり、CaCO、MgCO、SiOや他の金属水酸化物が浮上し大きなフロックが生成すると凝集沈殿して下に溜まってくる。
次に、本発明の他の形態例について、その構成と効果について説明する。
本発明の形態例によれば、セラミックス電極10にかかる直流電圧を、所要の時間的間隔で正負逆転させることができる。これによれば、セラミックス電極10の極性が反転するため、そのセラミックス電極10の表面に析出した物質を分離・落下させて、その表面を再生させることができる。再生されたセラミックス電極10は、電気化学反応及び触媒作用の効果を高めることができ、被処理液の処理を効率良く行うことができる。
また、図2に示すように、本発明の形態例によれば、正負のセラミックス電極を、複数隣り合うように配設することができる。
これによれば、両端に配されたセラミックス電極を除き、セラミックス電極の両面を有効に利用できるため、被処理液の処理効率を向上させることができる。
また、本発明の形態例によれば、バインダーとしての材料をホウケイ酸ガラスとすることができる。このホウケイ酸ガラスは、安価な材料であり、適切にセラミックス電極10を焼成・製造することができる。
次に、本発明によって有効になされる電気化学反応の事例について説明する。
本発明によれば、被処理液中に含まれる金属イオン(カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン、銅イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、亜鉛イオン等)を、カソード(負極電極)に水酸化物等として析出・除去できる。なお、水中に含まれるシリカ成分(SiO成分)も、本発明によれば、析出成分(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム)中に抱き込まれるようにして除去できる。また、塩素イオンも除去できる。
さらに、本発明によれば、水溶性の有機物など、被処理液に溶け込んだ有機物成分の分解・除去もできる。
また、本発明の被処理水の電解処理によって、水中にNaClOを生成することもできる。このNaClOは殺菌効果があり、微生物の繁殖を防止できる。
これによれば、天然水の硬度成分及び有機成分の除去や、クーリングタワーなどの熱交換器における冷却水中のスケール成分の除去及び殺菌効果など、被処理水の浄化を効率よく長時間連続的に行うことができる。
次に、正極のセラミックス電極10に二酸化マンガン(MnO)のメッキがなされ、陰極のセラミックス電極10に亜酸化銅(CuO)のメッキがなされている電気化学反応による被処理液の処理方法について説明する。なお、これらの電極のベースとなるセラミックス電極10は、以上に説明したものと同様に設けられたものであって、二酸化チタン粉末を主原料として少なくとも二酸化マンガン粉末及びバインダーを添加原料とし、これらの原料を混合して所要の形状に成型した成型物を、酸化性雰囲気中で焼成した後、還元性雰囲気中で熱処理して得られる。
この正極のセラミックス電極10に二酸化マンガンのメッキがなされ、陰極のセラミックス電極10に亜酸化銅のメッキがなされた電気化学反応装置において、前述の形態例と同様に、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧を、正負のセラミックス電極10、10の間に印加した際の効果について、以下に、食塩(NaCl)の水溶液から殺菌効果のある次亜塩素酸イオン(ClO)を生成させる電気化学反応を一例として、試験結果を説明する。
比較試験を行うため、電極の試料として、次の3点(イ)、(ロ)、(ハ)を用意した。
(イ)二酸化マンガンのメッキがなされた正極のセラミックス電極と、亜酸化銅のメッキがなされた陰極のセラミックス電極とから構成されるメッキ電極の試料。
(ロ)正極と陰極とがどちらもセラミックス電極から構成される対照試料1。
(ハ)セラミックス電極の正極と、チタン板の陰極とから構成される対照試料2。
試験条件は、10リットルの水に食塩を添加して100mgCl/lの水溶液とし、その水溶液に電極を投入して、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧(25Vの一つの交流電源から図3に示す回路を介した電圧)を印加した。3点について、同一の条件下で、同時に試験を行った。
23.5時間が経過した時点での、上記水溶液の10リットルに生じた次亜塩素酸イオンの濃度であって、電流1アンペア(A)当たりであって1時間(H)当たりに換算した次亜塩素酸イオンの濃度は、以下のようになった。
(イ)25.6mgClO/A・H
(ロ)12.0mgClO/A・H
(ハ)11.6mgClO/A・H
この試験結果によれば、メッキ電極の試料(イ)が、対照試料1(ロ)及び対照試料2(ハ)に比較して、倍以上の効率で、次亜塩素酸イオンを生成できることが分かった。
このように、次亜塩素酸イオンの生成を効率良く行うことができる要因、換言すれば電気化学反応が効率良く行われる要因は、半導体(二酸化マンガンのメッキがなされた正極がN型、亜酸化銅のメッキがなされた陰極がP型)として機能することによる効果、正負の両方の電極による電極電位が高いことによる効果であると考えられる。
また、各電極に上記のようにメッキが施されることで、電極のさらなる長寿命化を図ることができる。
また、正極のセラミックス電極10になされた二酸化マンガンのメッキや、陰極のセラミックス電極10になされた亜酸化銅のメッキが、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧をメッキ溶液に浸漬されたセラミックス電極10に印加することでなされている。これによれば、通常の直流電流によるメッキ方法に比較して、特別な温度条件や電源制御を必要とせず、常温で均一且つ簡単に行うことができる。なお、二酸化マンガンのメッキをセラミックス電極10に施すには、メッキ溶液として、硫酸マンガン溶液などを用いればよい。また、亜酸化銅のメッキをセラミックス電極10に施すには、メッキ溶液として、硫酸銅溶液などを用いればよい。また、このメッキ方法の対象は、セラミックス電極10に限らす、他の素材にメッキをする場合にも適用できる。例えば、チタン板に二酸化マンガンのメッキを好適に行うことができる。
また、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧が、図3に示すように、正負のセラミックス電極10、10について整流器51を並列に接続すると共にコンデンサを52直列に接続することで構成される回路によって、一つの交流電源50から得られるものである。これによれば、簡易な構成でありながら、本発明において好適に利用できる直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧を、好適に得ることができる。この正負のセラミックス電極10、10に印加される電圧によれば、前述したように、電極の全面を適切に活用できるため、電気化学反応とその反応に伴う触媒反応を効率的に行うことができる。なお、コンデンサ52を接続していることで、電流を安定化できると共に、その静電容量以上に電流が流れることを防止できる。すなわち、コンデンサ52によって最大電流を規制でき、電気伝導率が高い水溶液などの被処理液についても過剰な電流を流すことなく、電気化学反応を行うことができる。
また、正負のセラミックス電極10にかかる直流電圧の極性を反対にすることで、陰極のセラミックス電極10に付いたスケールを亜酸化銅のメッキと共に落とすことができる。これによれば、亜酸化銅のメッキがなされたセラミックス電極10を陽極とすることで、亜酸化銅のメッキが溶解して消失することに伴って、セラミックス電極10を完全に浄化することができる。再度利用するには、前述したようなメッキ方法で再度メッキをセラミックス電極10に施せばよい。これによれば、定期的に管理することで、電気化学反応の効率を最良化することができる。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
10 セラミックス電極
11 配線
12 絶縁体
20 電源装置
30 液槽
31 被処理液
50 一つの交流電源
51 整流器
52 コンデンサ

Claims (5)

  1. 二酸化チタン粉末を主原料として少なくとも二酸化マンガン粉末及びバインダーを添加原料とし、これらの原料を混合して所要の形状に成型した成型物を、酸化性雰囲気中で焼成した後、還元性雰囲気中で熱処理して得られ、処理の対象となる被処理液に浸漬されるセラミックス電極を用い、該セラミックス電極に電圧を印加することで電気化学反応によって被処理液を処理する電気化学反応による被処理液の処理方法であって、
    前記セラミックス電極を正負のどちらの電極としても用い、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧を、正負の前記セラミックス電極の間に印加することを特徴とする電気化学反応による被処理液の処理方法。
  2. 前記直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧が、正負の前記セラミックス電極について整流器を並列に接続すると共にコンデンサを直列に接続することで構成される回路によって、一つの交流電源から得られるものであることを特徴とする請求項1記載の電気化学反応による被処理液の処理方法。
  3. 正極の前記セラミックス電極に二酸化マンガンのメッキがなされ、陰極の前記セラミックス電極に亜酸化銅のメッキがなされていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気化学反応による被処理液の処理方法。
  4. 正極の前記セラミックス電極になされた二酸化マンガンのメッキや、陰極の前記セラミックス電極になされた亜酸化銅のメッキが、直流電圧に交流電圧をカップリングした状態の電圧をメッキ溶液に浸漬された前記セラミックス電極に印加することでなされていることを特徴とする請求項3記載の電気化学反応による被処理液の処理方法。
  5. 正負の前記セラミックス電極にかかる直流電圧の極性を反対にすることで、陰極の前記セラミックス電極に付いたスケールを前記亜酸化銅のメッキと共に落とすことを特徴とする請求項3又は4に記載の電気化学反応による被処理液の処理方法。
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