JP2014222072A - 転がり軸受装置 - Google Patents

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康彦 石井
Yasuhiko Ishii
康彦 石井
岩田 孝
Takashi Iwata
孝 岩田
英亮 牧原
Eiryo Makihara
英亮 牧原
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Abstract

【課題】軸受回転時のころのスキュウ力に起因するシール部材に対する保持器の接触を回避することができる転がり軸受装置を提供する。【解決手段】内輪部材10と、外輪部材30と、複数のころ42と、ころ42を保持する保持器43と、保持器43に隣接して配設されかつ環状空間の開口部を密封するシール部材51とを備える。内輪部材10と、外輪部材30とのうち、少なくとも一方の軌道輪部材と保持器43との間には、軸受回転時のころ42のスキュウ力によってシール部材51側への保持器43の移動を規制してシール部材51に対する保持器43の接触を回避する係止構造60が設けられている。【選択図】図2

Description

この発明は転がり軸受装置に関する。
転がり軸受装置においては、例えば、特許文献1に開示されているように、内輪部材と、内輪部材の外周に環状空間を隔てて同一中心線上に配設された外輪部材と、環状空間に保持器によって保持された状態で転動可能に配設された複数のころと、環状空間の開口部近傍で保持器に隣接して配設されかつ環状空間の開口部を密封するシール部材とを備えた構造のものが知られている。
また、転がり軸受において、例えば、特許文献1に開示されているように、外輪の端部に径方向の内方に向けてフランジが形成され、このフランジが保持器の周方向の溝に係合している転がり軸受が知られている。
特開平11−153096号公報 特開平2−229912号公報
ところで、内、外輪部材の間の環状空間の開口部近傍で保持器に隣接してシール部材が配設された転がり軸受装置においては、軸受回転時のころのスキュウ力によって、ころと共に保持器がシール部材側へ向けて移動し、シール部材に対し保持器が接触することがある。
ころに大きいスキュウ力が発生すると、シール部材に対する保持器の接触圧力が大きくなり、シール部材と保持器との接触部分の摩耗が著しくなることが想定される。
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、軸受回転時のころのスキュウ力に起因するシール部材に対する保持器の接触を回避することができる転がり軸受装置を提供することである。
前記課題を解決するために、この発明の第1の発明に係る転がり軸受装置は、内輪部材と、この内輪部材の外周に環状空間を隔てて同一中心線上に配設された外輪部材と、前記環状空間に保持器によって保持された状態で転動可能に配設された複数のころと、前記環状空間の開口部近傍で前記保持器に隣接して配設されかつ前記環状空間の開口部を密封するシール部材とを備えた転がり軸受装置であって、
前記内輪部材と、前記外輪部材とのうち、少なくとも一方の軌道輪部材と前記保持器との間には、軸受回転時の前記ころのスキュウ力によって前記シール部材側への前記保持器の移動を規制して前記シール部材に対する前記保持器の接触を回避する係止構造が設けられていることを特徴とする。
第1の発明によると、軸受回転時において、ころにスキュウ力が発生し、ころと共に、保持器がシール部材側へ移動しようとすると、軌道輪部材と保持器との間に設けられた係止構造によって、保持器のシール部材側へ移動が規制される。
これによって、シール部材に対する保持器の接触を回避することができる。このため、シール部材と保持器との接触による摩耗を抑制することができ、耐久性の向上を図ることができる。
この発明の第2の発明に係る転がり軸受装置は、第1の発明の転がり軸受装置であって、係止構造は、外輪部材の内周面に形成された溝部と、保持器の外周面に形成されて前記溝部に係合する係止部とを有していることを特徴とする。
第2の発明によると、外輪部材の内周面に溝部を形成し、保持器の外周面に溝部に係合する係止部を形成することで、係止構造を容易に構成することができる。
この発明の第3の発明に係る転がり軸受装置は、第2の発明の転がり軸受装置であって、外輪部材内周面の溝部の一側壁面と係止部との間の軸方向の隙間をAとし、前記シール部材と保持器との間の軸方向の隙間をBとしたときに、「A<B」の関係となるように設定されていることを特徴とする。
第3の発明によると、外輪部材内周面の溝部の一側壁面と係止部との間の軸方向の隙間をAとし、シール部材と保持器との間の軸方向の隙間をBとしたときに、「A<B」の関係となるように設定されることで、シール部材と保持器との接触を良好に回避することができる。
この発明の第4の発明に係る転がり軸受装置は、第2の発明又は第3の発明の転がり軸受装置であって、係止部は、保持器の環状部の外周面周方向に環状に形成され、
前記保持器の環状部及び係止部には、複数のスリット状の割溝が周方向に所定間隔を隔てて形成されていることを特徴とする。
第4の発明によると、保持器の環状部及び係止部に形成した複数のスリット状の割溝によって保持器を小さい力で弾性的に縮径変形させることができる。このため、内輪部材と外輪部材との間の環状空間に対し、保持器を容易に組み付けることができる。
この発明の第5の発明に係る転がり軸受装置は、第1の発明の転がり軸受装置であって、係止構造は、ころのシール部材側端面に係合可能に内輪部材の外周面に形成された係止部によって構成されていることを特徴とする。
第5の発明によると、内輪部材の外周面に対し、ころのシール部材側端面に係合可能な
係止部を形成することで、係止構造を容易に構成することができる。
この発明の第6の発明に係る転がり軸受装置は、第5の発明の転がり軸受装置であって、ころのシール部材側の端面と係止部との間の軸方向の隙間をCとし、前記シール部材と保持器との間の軸方向の隙間をDとしたときに、「C<D」の関係となるように設定されていることを特徴とする。
第6の発明によると、ころのシール部材側端面と係止部との間の軸方向の隙間をCとし、シール部材と保持器との間の軸方向の隙間をDとしたときに、「C<D」の関係となるように設定されることで、シール部材と保持器との接触を良好に回避することができる。
この発明によると、シール部材に対する保持器の接触を回避することができるため、シール部材と保持器との接触による摩耗を抑制することができ、耐久性の向上を図ることができる。
この発明の実施例1に係る転がり軸受装置が採用されたウオータポンプを示す軸方向断面である。 同じく転がり軸受装置を拡大して示す軸方向断面である。 同じく保持器を示す斜視図である。 同じく保持器の一部に割り溝を形成した実施態様を示す斜視図である。 この発明の実施例2に係る転がり軸受装置を示す軸方向断面である。 この発明の実施例3に係る転がり軸受装置を示す軸方向断面である。 この発明の実施例4に係る転がり軸受装置を示す軸方向断面である。
この発明を実施するための形態について実施例にしたがって説明する。
この発明の実施例1を図1〜図3にしたがって説明する。
図1に示すように、この実施例1に係る転がり軸受装置はウオータポンプに採用される場合を例示する。
ウオータポンプに採用される転がり軸受装置は、ポンプ軸を構成する内輪部材10と、この内輪部材10の外周に環状空間を隔てて同一中心線上に配設された外輪部材30と、 内輪部材10と外輪部材30との間の環状空間に複列をなして配設されて玉軸受を構成する複数の玉40と、ころ軸受を構成する複数のころ42と、環状空間の両端開口部をそれぞれ密封するシール部材50、51とを備えている。
すなわち、ポンプ軸を構成する内輪部材10は、複列をなす玉軸受ところ軸受とが配設される主軸部11aと、この主軸部11aの端部から同一中心をなして一体に延出されかつ主軸部11aよりも小径に形成されたインペラ軸部11bとを有している。そして、主軸部11aの先端部外周面にはプーリ20がトルク伝達可能に嵌合され、インペラ軸部11bの先端部外周面には、複数の羽根板23を有するインペラ22が、そのボス部24において圧入等で固定されている。
また、主軸部11aの外周面には、玉軸受に対応する内輪軌道面12と、ころ軸受に対応する内輪軌道面13とが軸方向に所定間隔を隔てて形成されている。
外輪部材30は、円筒状に形成され、その外周面においてハウジング1の軸受組付孔2に圧入等によって固定される。
図2に示すように、外輪部材30の内周面には、玉軸受に対応する外輪軌道面32と、ころ軸受に対応する外輪軌道面33とが軸方向に所定間隔を隔てて形成されている。
また、外輪部材30の内周面のころ軸受側の開口部近傍には、シール部材51を装着するための環状溝36が形成されている。
そして、玉軸受に対応する内輪軌道面12と外輪軌道面32との間には、複数の玉40が保持器41によって保持された状態で転動可能に配設されている。また、ころ軸受に対応する内輪軌道面13と外輪軌道面33との間には、複数のころ(円筒ころ、針状ころ)42が保持器41の各ポケット47に保持された状態で転動可能に配設されている。
ころ軸受の保持器43は、耐熱性及び耐摩耗性を有する樹脂材によって形成されている。
図2と図3に示すように、保持器43は、軸方向に所定間隔を隔てる両環状部44、45と、これら両環状部44、45を連結し、かつ周方向にころ42を保持するポケット47を隔てて配設された複数の柱部46とを一体に有している。
内輪部材10と外輪部材30との間の環状空間のころ軸受側の開口部近傍には、開口部を密封するシール部材51が保持器43の環状部45に隣接して配設されている。
図2に示すように、シール部材51は、芯金52とリップ57とを有している。芯金52は、金属板がプレス加工されることで形成されている。そして、芯金52は、外輪部材30の環状溝36に固定される外径側環状部53と、この外径側環状部53の内径端から軸受外側に向けて筒状に突出された段差筒部54と、この段差筒部54の先端から径方向内方に向けて形成された内径側環状部55と、を一体に有している。
芯金52の軸受外側面は、ゴム等の弾性層56によって覆われており、内径側環状部55の内径端部分には、弾性層56と同材質で一体状をなしかつ内輪部材10の主軸部11aの外周面に摺接する弾性変形可能な二股状のシールリップ57が形成されている。
内輪部材10と、外輪部材30とのうち、少なくとも一方の軌道輪部材と、ころ軸受の保持器43との間には、軸受回転時のころ42のスキュウ力によってシール部材51側への保持器43の移動を規制してシール部材51に対する保持器43の接触を回避する係止構造60が設けられている。
この実施例1において、図2に示すように、係止構造60は、外輪部材30の内周面の保持器43の環状部44に対応する部分に形成された環状の溝部61と、保持器43の環状部44の外周面に径方向外方へ環状に突出されて溝部61に係合する係止部62とを有して構成されている。
また、外輪部材30の溝部61の一側壁面と保持器43の係止部62との間の軸方向の隙間をAとし、シール部材51の芯金52の外径側環状部53と保持器43の環状部45との間の軸方向の隙間をBとしたときに、「A<B」の関係となるように設定されている。
この実施例1に係る転がり軸受装置は上述したように構成される。
したがって、内輪部材10と外輪部材30との間の環状空間の所定位置に保持器43を組み付ける場合、環状空間のころ軸受側の開口部から保持器43を挿入すると共に、保持器43を弾性的に縮径変形させながら、その係止部62が外輪部材30の溝部61に嵌る位置まで押し込む。これによって、環状空間の所定位置に保持器43が組み付けられる。この際、保持器43の各ポケット47にはころ42がそれぞれ配設される。また、シール部材51は、保持器43が組み付けられた後、内輪部材10と外輪部材30との間の環状空間のころ軸受側の開口部に組み付けられる。
軸受回転時において、ころ42にスキュウ力が発生し、ころ42と共に、保持器43がシール部材51側へ移動しようとすると、外輪部材30と保持器43との間に設けられた係止構造60によって、保持器43のシール部材51側へ移動が規制される。
これによって、シール部材51に対する保持器43の接触を回避することができる。このため、シール部材51と保持器43との接触による摩耗を抑制することができ、耐久性の向上を図ることができる。
また、この実施例1において、係止構造60は、外輪部材30の内周面に形成された溝部61と、保持器43の外周面に形成されて溝部61に係合する係止部62とを有して構成されている。そして、ころ42にスキュウ力が発生し、ころ42と共に、保持器43がシール部材51側へ移動すると、外輪部材30の溝部61の溝壁面に保持器43の係止部62が当接し、これ以上の保持器43の移動が抑制される。これによって、シール部材51に対する保持器43の接触を回避することができる。
このように、外輪部材30の内周面に溝部61を形成し、保持器43の外周面に溝部61に係合する係止部62を形成することで、係止構造60を容易に構成することができる。
また、この実施例1において、外輪部材30の溝部61の一側壁面と保持器43の係止部62との間の軸方向の隙間をAとし、シール部材51の芯金52の外径側環状部53と保持器43の環状部45との間の軸方向の隙間をBとしたときに、「A<B」の関係となるように設定されている。
これによって、ころ42のスキュウ力によって、ころ42と共に保持器43が、シール部材51側へ移動し、外輪部材30の溝部61の溝壁面に保持器43の係止部62が当接した状態においても、シール部材51の芯金52の外径側環状部53に対する保持器43の環状部45の接触を良好に回避することができる。
また、内輪部材10と外輪部材30との間の環状空間に対する保持器43の組み付けを容易化するために、図4に示すように、保持器43の環状部44及び係止部62に対し、複数のスリット状の割溝49を周方向に所定間隔を隔てて形成し、保持器43を小さい力で弾性的に縮径変形可能に形成することもできる。
また、内輪部材10と外輪部材30との間の環状空間に対する保持器43の組み付けを容易化するために、保持器43の環状部44の外周面に単数又は複数の突起部(図示しない)を形成して係止部を構成することも可能である。
次に、この発明の実施例2を図5にしたがって説明する。
図5に示すように、この実施例2においては、外輪部材130の内周面の玉軸受の外輪軌道面132と、ころ軸受の外輪軌道面133との間に位置する部分に、溝部161と、その溝部161の一側壁面(ころ軸受側壁面)に隣接して径方向内方へ環状に突出された突輪部134とが形成されている。
また、突輪部134には、ころ軸受の保持器143を組み付け案内する傾斜状の案内面135が形成されている。
また、保持器143においては、実施例1とほぼ同様にして、軸方向に所定間隔を隔てる両環状部144、145と、これら両環状部144、145を連結し、かつ周方向にころ142を保持するポケット147を隔てて配設された複数の柱部146とを一体に有している。そして、環状部144の外周面には溝部161と協働して係止構造160を構成する係止部162が径方向外方へ突出して環状に形成されている。
また、この実施例2において、外輪部材130のころ軸受の外輪軌道面133の内径寸法は、保持器143の係止部162の外径寸法と同じ又は若干大きく設定されている。
また、この実施例2においても、外輪部材130の溝部161の一側壁面と保持器143の係止部162との間の軸方向の隙間をA’とし、シール部材151の芯金152の外径側環状部153と保持器143の環状部145との間の軸方向の隙間をB’としたときに、「A’<B’」の関係となるように設定されている。
この実施例2のその他の構成については、実施例1と同様に構成されるため、その説明は省略する。
この実施例2に係る転がり軸受装置は上述したように構成される。
したがって、内輪部材110と外輪部材130との間の環状空間の所定位置に保持器143を組み付ける場合、環状空間のころ軸受側の開口部から保持器143を挿入する。保持器143の係止部162が突輪部134の案内面135に当接した後、保持器143をさらに押し込むと、保持器143は案内面135に滑走案内されながら弾性的に縮径変形される。
そして、係止部162が外輪部材130の溝部161に嵌る位置まで押し込むことによって、環状空間の所定位置に保持器143が組み付けられる。
軸受回転時において、ころ142にスキュウ力が発生し、ころ142と共に、保持器143がシール部材151側へ移動すると、外輪部材130の溝部161の溝壁面に保持器143の係止部162が当接し、これ以上の保持器143の移動が抑制される。これによって、シール部材151に対する保持器143の接触を回避することができる。
次に、この発明の実施例3を図6にしたがって説明する。
図6に示すように、この実施例3において、係止構造260は、ころ242のシール部材251側の端面242aに係合可能に内輪部材210の外周面に環状に突設された係止部262によって構成されている。
また、この実施例3において、外輪部材230の内周面の玉軸受の外輪軌道面232と、ころ軸受の外輪軌道面233との間に位置する部分には、ころ242の玉軸受側の端面242bに当接してころ242を転動案内するころ案内面235を有する突輪部234が形成されている。
また、この実施例3において、ころ242のシール部材251側の端面242aと係止部262との間の軸方向の隙間をCとし、シール部材251の芯金252の外径側環状部253と保持器243の環状部245との間の軸方向の隙間をDとしたときに、「C<D」の関係となるように設定されている。
この実施例3のその他の構成については、実施例1と同様に構成されるため、その説明は省略する。
この実施例3に係る転がり軸受装置は上述したように構成される。
したがって、内輪部材210と外輪部材230との間の環状空間の所定位置に保持器243を組み付ける場合、内輪部材210と外輪部材230とが組み付けられる前に、外輪部材230の内周面に対し、複数のころ242をポケット247に保持した保持器243が配設される。その後、内輪部材210と外輪部材230とが組み付けられる。
軸受回転時において、ころ242にスキュウ力が発生し、ころ242と共に、保持器243がシール部材251側へ移動すると、ころ242のシール部材251側の端面242aが係止部262の一側壁面に当接し、これ以上のころ242及び保持器243の移動が抑制される。これによって、シール部材251に対する保持器243の接触を回避することができる。
また、この実施例3において、ころ242のシール部材251側の端面242aと係止部262との間の軸方向の隙間をCとし、シール部材251と保持器243との間の軸方向の隙間をDとしたときに、「C<D」の関係となるように設定されている。
これによって、ころ242のスキュウ力によって、ころ242と共に保持器243が、シール部材251側へ移動し、ころ242のシール部材251側の端面242aが係止部262の一側壁面に当接した状態においても、シール部材251の芯金252の外径側環状部253に対する保持器243の環状部245の接触を良好に回避することができる。
この発明の実施例4を図7にしたがって説明する。
図7に示すように、この実施例4において、係止構造360は、ころ342のシール部材351側の端面342aに係合可能に内輪部材310の外周面に形成された段差状の係止部362によって構成されている。
すなわち、この実施例4においては、内輪部材310のころ軸受の内輪軌道面313の外径寸法よりも内輪部材310のシール部材351側開口部の外径寸法が大きく設定されている。そして、内輪軌道面313と、内輪部材310のシール部材351側開口部の外周面との間に、係止部362をなす段差面が形成されている。
また、この実施例4において、ころ342のシール部材351側の端面342aと係止部362との間の軸方向の隙間をC’とし、シール部材351の芯金352の外径側環状部353と保持器343の環状部345との間の軸方向の隙間をD’としたときに、「C’<D’」の関係となるように設定されている。
この実施例4のその他の構成については、実施例3と同様に構成されるため、その説明は省略する。
この実施例4に係る転がり軸受装置は上述したように構成される。
したがって、内輪部材310と外輪部材330との間の環状空間の所定位置に保持器343を組み付ける場合には、実施例3と同様にして、内輪部材310と外輪部材330とが組み付けられる前に、外輪部材330の内周面に対し、複数のころ342をポケット347に保持した保持器343が配設される。その後、内輪部材310と外輪部材330とが組み付けられる。
軸受回転時において、ころ342にスキュウ力が発生し、ころ342と共に、保持器343がシール部材351側へ移動すると、ころ342のシール部材351側の端面342aが係止部362の一側壁面に当接し、これ以上のころ342及び保持器343の移動が抑制される。これによって、シール部材351に対する保持器343の接触を回避することができる。
なお、この発明は前記実施例1に限定するものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の形態で実施することができる。
例えば、前記実施例1〜4においては、ウオータポンプに採用される転がり軸受装置である場合を例示したが、ウオータポンプ以外においても採用することができる。
10 内輪部材
30 外輪部材
42 ころ
43 保持器
51 シール部材
52 芯金
60 係止構造
61 溝部
62 係止部

Claims (6)

  1. 内輪部材と、この内輪部材の外周に環状空間を隔てて同一中心線上に配設された外輪部材と、前記環状空間に保持器によって保持された状態で転動可能に配設された複数のころと、前記環状空間の開口部近傍で前記保持器に隣接して配設されかつ前記環状空間の開口部を密封するシール部材とを備えた転がり軸受装置であって、
    前記内輪部材と、前記外輪部材とのうち、少なくとも一方の軌道輪部材と前記保持器との間には、軸受回転時の前記ころのスキュウ力によって前記シール部材側への前記保持器の移動を規制して前記シール部材に対する前記保持器の接触を回避する係止構造が設けられていることを特徴とする転がり軸受装置。
  2. 請求項1に記載の転がり軸受装置であって、
    係止構造は、外輪部材の内周面に形成された溝部と、保持器の外周面に形成されて前記溝部に係合する係止部とを有していることを特徴とする転がり軸受装置。
  3. 請求項2に記載の転がり軸受装置であって、
    外輪部材内周面の溝部の一側壁面と係止部との間の軸方向の隙間をAとし、前記シール部材と保持器との間の軸方向の隙間をBとしたときに、「A<B」の関係となるように設定されていることを特徴とする転がり軸受装置。
  4. 請求項2又は3に記載の転がり軸受装置であって、
    係止部は、保持器の環状部の外周面周方向に環状に形成され、
    前記保持器の環状部及び係止部には、複数のスリット状の割溝が周方向に所定間隔を隔てて形成されていることを特徴とする転がり軸受装置。
  5. 請求項1に記載の転がり軸受装置であって、
    係止構造は、ころのシール部材側端面に係合可能に内輪部材の外周面に形成された係止部によって構成されていることを特徴とする転がり軸受装置。
  6. 請求項5に記載の転がり軸受装置であって、
    ころのシール部材側の端面と係止部との間の軸方向の隙間をCとし、前記シール部材と保持器との間の軸方向の隙間をDとしたときに、「C<D」の関係となるように設定されていることを特徴とする転がり軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109578443A (zh) * 2018-12-26 2019-04-05 蚌埠市昊德汽车轴承有限责任公司 一种用于发动机附件***的皮带轮支撑轴承

Cited By (1)

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CN109578443A (zh) * 2018-12-26 2019-04-05 蚌埠市昊德汽车轴承有限责任公司 一种用于发动机附件***的皮带轮支撑轴承

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