JP2014210481A - ステアリング装置及びそのステアリング装置を用いた車両 - Google Patents

ステアリング装置及びそのステアリング装置を用いた車両 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑な機構を用いることなく、横方向移動、小回り等ができるようにする。【解決手段】車両1の少なくとも前輪又は後輪の車輪W間にラックケース10,20が接続され、ラックバー11,21は車両1の直進方向に対する左右方向への動きにより、左右車輪Wを転舵することが可能であり、ラックケース10,20を前後方向又は上下方向へ動かす移動手段32を備え、ラックバー11,21が接続された車輪WにインホイールモータMを備えたステアリング装置とした。【選択図】図2

Description

この発明は、車両のステアリング装置、及び、そのステアリング装置を用いた車両に関するものである。
左右の車輪(以下、タイヤ、ホイール、ハブ、インホイールモータ等を含めて総合的に「車輪」と称する。)を結ぶステアリングリンク機構を用いて車輪を転舵するものに、アッカーマン・ジャントウ式と呼ばれる転舵機構がある。この転舵機構は、車両の旋回時に、左右の車輪が同一旋回中心をもつように、タイロッドとナックルアームを用いるものである。
また、タイロッドとナックルアームを用いた左右車輪のステアリングリンク機構を、少なくとも前輪側又は後輪側のいずれかに備え、タイロッドの長さ、左右のタイロッド間の距離、又は、各車輪とナックルアームの成す角度のいずれかを変化させるアクチュエータを設けた転舵機構がある。この転舵機構によれば、通常走行、平行移動、小回りのすべての走行がスムーズに行え、かつ、応答性に優れている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、前後輪の左右車輪間にそれぞれ配置され、軸心周りに回転可能で左右に2分割されたラックバーと、その2分割されたラックバー間に正逆切り替え手段とを備えた転舵機構がある。正逆切り替え手段は、分割されたラックバーの一方の回転を、他方に正逆方向へ切り替えて伝達することができる。この転舵機構によれば、舵角90度や、横方向移動等の動きが可能となる(例えば、特許文献2参照)。
なお、左右車輪間を結ぶラックハウジングを前後方向に移動させることで、左右車輪のトー調整を行い、走行安定性を高めた転舵機構もある(例えば、特許文献3参照)。
特開平04−262971号公報 特開2007−22159号公報 特開2003−127876号公報
一般的なアッカーマン・ジャントウ式のステアリングリンク機構によれば、通常走行時には、各車輪の回転ライン(車輪の幅方向中心線)から平面視垂直に延びた線が、車両の旋回中心に集まるので、スムーズな走行ができる。しかし、車両の横方向移動(車両が前後方向を向いた状態での横方向への平行移動)を求める場合、車輪を前後方向に対して90度の方向に操舵することは、ステアリングリンクの長さや他部材との干渉から困難である。また、仮に、左右の車輪のうち一方の車輪を90度に操舵した場合でも、他方の車輪は一方の車輪と完全に平行にはならず、スムーズな操行が困難である。
これに対し、特許文献1では、車両の横方向移動、小回り等が可能である。しかし、タイロッドの長さ、左右タイロッド間の距離、あるいは、車輪とナックルアームのなす角を変化させるアクチュエータを備えるため、アクチュエータが多く制御が複雑である。さらに、特許文献2は、その機構上、構造が複雑であるだけでなく、ラックバーの回転で車輪を転舵するために、多数の歯車を使用している。このため、ガタが発生しやすく、円滑に車輪の転舵をすることが困難である。また、特許文献3はトー調整が可能であるが、車両の横方向移動、小回り等には対応できない。
そこで、この発明は、複雑な機構を用いることなく、横方向移動、小回り等ができるようにすることを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明のステアリング装置は、少なくとも前輪又は後輪の左右車輪にラックケース内を貫通するラックバーがタイロッドを介して接続され、前記ラックバーは車両の直進方向に対する左右方向への動きにより前記左右車輪を転舵することが可能であり、前記ラックケースを前後方向へ動かす前後移動手段を備え、前記ラックバーがタイロッドを介して接続された車輪にインホイールモータを備えたステアリング装置を採用した。
また、前記前後移動手段に代えて、前記ラックケースを上下方向へ動かす上下移動手段を備えてもよい。すなわち、少なくとも前輪又は後輪の左右車輪にラックバーが接続され、前記ラックバーは車両の直進方向に対する左右方向への動きにより前記左右車輪を転舵することが可能であり、前記ラックケースを上下方向へ動かす上下移動手段を備え、前記ラックバーが接続された車輪にインホイールモータを備えた構成である。さらに、前記前後移動手段と前記上下移動手段の両方を備えてもよい。
ラックケースを前後方向や上下方向へ動かす手段としては、例えば、車体側に移動方向に沿ってラックを設け、ラックケース側にはラックに噛み合うピニオンを設け、モータ(移動用モータ)の駆動力によってピニオンを回転させることで、ラックケースをラックに沿って移動させ任意の位置で停止できる構成にすることができる。あるいは、別に設けたアクチュエータ(移動用アクチュエータ)によって、ラックケースを押圧又は引張によりラックに沿って移動させ、任意の位置で停止できる構成を採用することができる。
なお、ラックケース内を貫通するラックバーによる左右車輪の転舵には、従来例と同様に、ラックピニオン機構等を用いた転舵機構を採用することができる。例えば、運転席のステアリングの操舵角を検出するセンサからの情報に基づき、コンピュータ(エンジンコントロールユニット(ECU)等)が算出したラックバーの左右方向への動作量を出力し、その動作を指令して左右車輪を転舵する構成とできる。この場合、左右の車輪を結ぶステアリング機構に備えられたラックバーに対し、モータ(転舵用モータ)の駆動力による回転が、ラックピニオン機構を介して伝達される構成とできる。あるいは、別に設けたアクチュエータ(転舵用アクチュエータ)の駆動力がラックバーに伝達される構成とできる。これにより、ラックケース内のラックバーを左右方向へ移動させ、任意の位置で停止できる構成を採用することができる。
これらの各構成のいずれかからなるステアリング装置を、前輪又は後輪のいずれかに適用した車両とすることができ、また、前輪及び後輪の両方に適用した車両とすることができる。
これらの各構成では、ラックバーによる左右方向への動きにより通常の車輪の転舵が可能であり、また、ラックケースを前後方向や上下方向に可動とすることで、車両の横方向移動、小回り、その場回転を可能とし、さらには、走行安定性の向上等、種々の効果を発揮できる。
このような機能を発揮できるのは、前後又は上下に移動可能なラックケースが接続された車輪に、インホイールモータを備えたからである。インホイールモータ以外の駆動方式、すなわち、従来のようなボンネット内に配置したエンジンやモータからの駆動力伝達方式(等速ジョイント)では、作動角に制限(通常50度(50deg)以下)があり、50度以上の転舵は不可能である。インホイールモータを備えたことで、特許文献3等のような従来の機構ではできない走行パターンを実現することができる。
これらの各構成からなるステアリング装置を、車両に装着した場合のいくつかの走行モードについて説明する。
この発明では、通常の走行モードにおいては、従来のステアリング操作と違和感なく作動し、且つ、その場回転、横方向移動、小回り等、さまざまな走行モードをも可能とする。これにより、複雑な機構を用いず、低コストで、横方向移動、小回り等が可能となる。
(通常走行モード)
ラックバーによる左右方向への動きにより、左右車輪を所定の角度で同時に右方向又は左方向へ転舵する。具体的には、ラックケース内に配置したラックバーが、直進方向に対して左右方向いずれかに動くことで、左右車輪を左右同方向に転舵することができる。ラックバーは、通常の転舵用アクチュエータ、若しくは、前輪であればステアリング(ハンドル)に連結されたステアリング操作軸によって左右動が可能である。
この時、ラックケースに前後方向への移動手段や上下方向への移動手段が設けられている場合は、その上下方向への動き、前後方向への動きが生じないように固定しておく。前後方向への移動手段、上下方向への移動手段として、例えば、移動用アクチュエータを使用する場合は、その移動用アクチュエータの動きをロックしておくか、若しくは、別に設けた拘束機構によって固定することで、通常の車両と同等の走行(前進走行等)が可能となる。
(その場回転モード)
その場回転モードは、本ステアリング装置が、前後輪にそれぞれ取り付けられている場合に可能な走行モードである。前後輪に取り付けられたラックケースが、前後方向もしくは上下方向に動くことで、その場旋回可能な所定の角度まで車輪を転舵する。
ラックケースの前後方向又は上下方向への移動は、例えば、前述の移動用アクチュエータ、もしくは、インホイールモータによる車輪の回転に追従することによって可能である。
その場回転モードでは、すべての車輪の中心線(車軸中心線)の延長線が、平面視における車両中心側に向いている。このため、旋回によって車両中心が移動することなく、その場で車両を360度回転させることも可能である。このとき、移動用アクチュエータの動きをロックしておくか、若しくは、別に設けた拘束機構によってラックケース固定することで、より安定した旋回の動きが可能となる。また、通常の転舵に用いる転舵用アクチュエータ、若しくは、前輪であればステアリングに連結されたステアリング操作軸で、ラックケースの前後方向、上下方向の動きを固定する手法も考えられる。
(横方向移動モード)
横方向移動モードは、本ステアリング装置が、前後輪にそれぞれ取り付けられている場合に可能な走行モードである。横方向移動モードでは、車両が前後方向を向いた状態での横方向への平行移動、すなわち、横方向移動する。
ここでは、前後輪に取り付けられたラックケースが、前後方向もしくは上下方向に動くことで、車輪を、直進方向に対して最大90度まで転舵する。ラックケースの前後方向又は上下方向への移動は、例えば、前述の移動用アクチュエータ、若しくは、インホイールモータによる車輪の回転に追従することによって可能である。
横方向移動モードでは、すべての車輪が車両の直進方向に対して同一方向、同一角度を向いて平行である。すなわち、すべての車輪の中心線(車軸中心線)が車両の前後方向に対して一定の角度を成し、且つ、すべての車輪の中心線が平行である。
このとき、移動用アクチュエータの動きをロックしておくか、若しくは、別に設けた拘束機構によってラックケース固定することで、より安定した車両の動きが可能となる。通常の転舵に用いる転舵用アクチュエータ、若しくは、前輪であればステアリングに連結されたステアリング操作軸で、ラックケースの前後方向、上下方向の動きを固定することも可能である点は同様である。
また、微調整機能として、ラックケースによる車両の直進方向に対する左右方向へのわずかな動きにより、タイヤ角度を微調整させることが可能である。このわずかな動きは、ラックケース内に配置されたラックバーを、通常用いられる転舵アクチュエータの動作によって所定方向へ移動させることで可能である。
(小回りモード)
小回りモードは、後輪と前輪とを逆位相に転舵し、2輪のみの転舵の際よりも小径での回転を可能とするモードである。小回りモードでは、前後輪にそれぞれ取り付けられたラックバーの動きによって、通常走行モードと同様に前輪を所定の角度に転舵し、また、後輪を前輪と逆位相に転舵する。具体的には、ラックケース内に配置したラックバーが、直進方向に対して左右方向いずれかに動くことで、前輪の左右車輪及び後輪の左右車輪をそれぞれ対応する方向に転舵することができる。ラックバーは、通常走行モードで使用する転舵用アクチュエータ、若しくは、前輪であればステアリングに連結されたステアリング操作軸によって左右動が可能である。小回りモードは車速によって、モード切替が行われ、例えば、時速20km/h以上では小回りモードにならないように制御することで、安全な走行が確保される。
(高速走行モード)
高速走行中に、後輪に取り付けられたラックケースが、前後移動用アクチュエータによって、直進方向に対して前後方向又は上下方向に移動させることで、トー調整を行うことができる。一般的に高速走行時には、トーインとすることで車体は安定して走行可能となる。高速モードは車速によって、モード切替を行われ、たとえば時速80km/h以上でのみ有効となるように制御することで安全な走行が確保される。
前後又は上下に移動可能なラックケースが接続された車輪にインホイールモータを備えることで、通常の走行モードにおいては従来のステアリング操作と違和感なく作動する上、その場回転、横方向移動、小回り等、さまざまな走行モードをも可能とし得る。また、複雑な機構や制御を用いず、低コスト化が可能となる。
この発明の実施形態を図1〜図14を用いて説明する。それぞれの実施形態において、車両1の駆動輪のステアリング装置には、前後左右のいずれか、若しくは、すべての車輪Wのホイール内にインホイールモータMを装着している。インホイールモータMを備えたことにより、様々な走行パターンが可能となる。
図1は、この実施形態のステアリング装置を用いた車両1のイメージ図を示す。超小型モビリティで2人乗車(横並び二人乗り)の車体を示している。ただし、この発明は、超小型モビリティに限定されるものではなく、通常車両にも適応可能である。
(第一の実施形態)
図2は、第一の実施形態の車両1の駆動系及び制御経路を示す平面略図である。この実施形態では、前輪は、ラックケースが前後及び上下に動かない通常のステアリング装置を備えており、また、後輪には、ラックケースが前後及び上下に可動である、この発明のステアリング装置を採用している。
従動輪である前輪のステアリング装置は、左右の車輪W(FL,FR)間を結ぶラックバー11がラックケース(ステアリングボックス)10内に収容されている。ラックバー11の両端は、それぞれ、タイロッド12を介して車輪Wに接続されている。タイロッド12と車輪Wとの間には、適宜ナックルアーム等の各種部材が介在する。
駆動輪である後輪のステアリング装置は、左右の車輪W(RL,RR)間を結ぶラックバー21が中程で二分割されており、分割されたラックバー21がラックケース(ステアリングボックス)20内に収容されている。ラックバー21の両端は、それぞれ、タイロッド22を介して車輪Wに接続されている。タイロッド22と車輪Wとの間には、適宜ナックルアーム等の各種部材が介在する場合がある点は同様である。
前輪のラックケース10には転舵用アクチュエータ31、若しくは、前輪であればステアリング(ハンドル)2に連結されたステアリング操作軸が、後輪のラックケース20には、転舵用アクチュエータ31と移動用アクチュエータ32が備えられている。
前輪のラックバー11では、運転席のステアリング2の操舵角、若しくは、操舵トルクを検出するセンサ41からの情報に基づき、エンジンコントロールユニット40(以下、ECU40と称する)がラックバー11の左右方向への必要な動作量、若しくは、操作力を算出し出力する。その出力に基づき、アクチュエータドライバ30が、前輪の転舵用アクチュエータ31に指令して左右車輪Wを必要方向へ転舵する。センサ41は、ステアリング2の回転とともに軸周り回転する操作軸3に設けられている。
なお、前輪のステアリング装置としては、運転者が行うステアリング操作を電気信号に置き換えて転舵するステアバイワイヤ方式には限定されず、例えば、機械的なリンク(ラックピニオン機構等)を用いた一般的なステアリング装置を採用することもできる。この場合、転舵用アクチュエータ31の機能は、運転者が操作するステアリング、又は、ステアリングの操作軸に連結されたモータ等がラックバー11の左右方向の移動に必要なトルクを算出しアシストする。
また、後輪のラックバー21では、センサ41からの情報や、モード切替手段42からの入力、あるいは、ECU40自身による走行状態の判断に基づき、ECU40がラックバー21の左右方向への必要な動作量を算出し出力する。その出力に基づき、アクチュエータドライバ30が、後輪の転舵用アクチュエータ31に指令して左右車輪Wを必要方向へ必要角度だけ転舵する。また、同じくECU40が、ラックケース20の前後方向、上下方向への必要な移動量を出力し、その出力に基づき、アクチュエータドライバ30が、後輪の移動用アクチュエータ32に指令して、後輪のラックケース20を必要量移動させる。
通常の走行では、運転者のステアリング2の操作により、前輪のステアリング装置を通じて、直進、右折、左折、その他、各場面に応じた必要な転舵が可能である。
例えば、ECU40が車両1が高速走行中であることを認識した時は、ECU40の出力に基づき、アクチュエータドライバ30が、後輪の移動用アクチュエータ32に指令してラックケース20を後方へ移動させる。これにより、後輪の左右輪RL,RRは、平行状態よりも前方側がわずかに閉じた状態(トーイン状態)となり、安定した高速走行が可能となる。
このトー調整は、ECU40による車速や車軸にかかる荷重などの走行状態の判断に基づき自動的に行われるようにしてもよいし、運転室に設けられたモード切替手段42からの入力に基づいて行われるようにしてもよい。モード切替手段42は、運転者がスイッチ類を操作することで、走行モードの切り替えを行うことができる。
図3は、第一の実施形態の車両1において、後輪を、転舵用アクチュエータ31で前輪転舵方向と同方向に転舵(図では、前後輪ともに右方向への転舵)することで、危険回避時等を目的とする斜め走行が可能となっている。斜め走行では、車両が前後方向を向いたまま、あるいは、ほとんど向きを変えないまま、車線変更等の横方向への移動(平行移動)が可能である。この操作によって前方の障害物からの危険回避などが可能となる。
ここで、移動用アクチュエータ32としては、例えば、モータとギア、ボールねじ等の直動機構で構成されているものを採用できる。この移動用アクチュエータ32により、ラックケース20を車体に対して前後方向、又は、上下方向へ移動させることができる。
この実施形態では、移動用アクチュエータ32が、ラックケース20の上下移動手段と前後移動手段とを兼ねているが、上下移動手段と前後移動手段とを別々に設けてもよい。また、必要に応じて、上下移動手段と前後移動手段のいずれか一方を備え、他方を省略してもよい。これは、後述の各実施形態において、対応する各ラックケース10,20について同様である。
また、転舵用アクチュエータ31は、ラックピニオンなどの直動機構と、モータ、ウォームギア等で構成されているものを採用できる。この転舵用アクチュエータ31により、ラックケース20内のラックバー21を、車体に対して左右方向へ移動させることができる。
図4は、同じく、第一の実施形態の車両1において、後輪のラックケース20を移動用アクチュエータ32によって前方へ大きく移動することで、後輪の左右輪RL,RRを逆位相に転舵している。後輪の左右輪RL,RRは、平面視において、後方側が大きく閉じた状態となっている。
この状態で、後輪のインホイールモータMを駆動させれば、車両1は、後輪のそれぞれの車輪中心線(車軸中心線)の交点を旋回中心として、小回りをすることができる。ここで、後輪のそれぞれの車輪中心線の交点を、前輪の左右輪FL,FRの中心に設定しているので、小回りがスムーズである。
(第二の実施形態)
図5は、第二の実施形態を示している。この実施形態では、駆動輪である前輪に、ラックケース10が前後及び上下に可動である、この発明のステアリング装置を採用し、後輪にはステアリング装置を備えない構成である。従動輪である後輪の左右輪RL,RR間は、車軸23で接続されている。
前輪のラックバー11では、センサ41からの情報に基づき、ECU40がラックバー11の左右方向への必要な動作量を算出し出力する。その出力に基づき、アクチュエータドライバ30が、前輪の転舵用アクチュエータ31に指令して左右車輪Wを必要方向へ必要角度だけ転舵する。
また、前輪のラックケース10では、センサ41からの情報や、モード切替手段42からの入力、あるいは、ECU40自身による走行状態の判断に基づき、ECU40がラックケース10の前後方向、上下方向への必要な移動量を出力し、その出力に基づき、アクチュエータドライバ30が、前輪のラックケース10を必要量移動させる。
なお、前輪のステアリング装置としては、ステアバイワイヤ方式には限定されず、機械的なリンク(ラックピニオン機構等)を用いた一般的なステアリング装置を採用できる点は同様である。この場合、転舵用アクチュエータ31の機能は、運転者が操作するステアリング、又は、ステアリングの操作軸に連結されたモータ等が発揮する。
図6は、第二の実施形態の車両1で、前輪のラックケース10を移動用アクチュエータ32によって後方へ大きく移動することで、前輪の左右輪を逆位相に転舵している。前輪の左右輪FL,FRは、平面視において、前方側が大きく閉じた状態となっている。
この状態で、前輪のインホイールモータMを駆動させれば、車両1は、前輪のそれぞれの車輪中心線(車軸中心線)の交点を旋回中心として小回りをすることができる。ここで、前輪のそれぞれの車輪中心線の交点を、後輪の左右輪RL,RR間の中央に設定しているので、小回りがスムーズである。
(第三の実施形態)
図7は、第三の実施形態を示している。この実施形態では、前輪及び後輪がともに駆動輪であり、その前輪及び後輪に、それぞれ、ラックケース10,20が前後及び上下に可動である、この発明のステアリング装置を採用している。前輪のステアリング装置の構成は、第二の実施形態と同様であり、後輪のステアリング装置の構成は、第一の実施形態と同様である。
図8は、第三の実施形態の車両1で、前輪及び後輪をそれぞれの転舵用アクチュエータ31によって逆位相に転舵し、その状態で、4輪それぞれが備えるインホイールモータMの駆動力によって小回りを可能とする状態を示している。転舵用アクチュエータ31及び移動用アクチュエータ32の制御方法は、前述の実施形態と同様である。
また、図9は、同じく、第三の実施形態の車両1で、前輪及び後輪を同位相に転舵し斜め走行を可能とした状態を示している。この走行モードでは、危険回避時などの不安定な走行時に車体の安定性を確保することができる。
図10は、第三の実施形態の車両1で、前輪のラックケース10を、移動用アクチュエータ32によって大きく後方へ、後輪のラックケース20を、移動用アクチュエータ32によって前輪の移動量(前輪のラックケース20の定常位置からの後方への移動量)と同距離だけ前方へ移動した状態を示している。
この状態で、4輪それぞれが備えるインホイールモータMの駆動力によって、車両の中心を旋回中心としたその場回転が可能となる。なお、このとき、必ずしも、全てのインホイールモータMが駆動している必要はなく、必要に応じて幾つかのインホイールモータMが駆動すればよい。
図11は、同じく、第三の実施形態の車両1で、前輪のラックケース10を移動用アクチュエータ32によってさらに大きく後方へ、後輪用ラックケースを前輪用前後移動用アクチュエータによって前輪の移動量(前輪のラックケース20の定常位置からの後方への移動量)と同距離だけ前方へ移動した状態を示している。
このように、車輪の舵角を全て90度(直進方向に対して90度)とし、この状態で、4輪それぞれが備えるそれぞれのインホイールモータMの駆動力によって横方向移動(平行移動)が可能となる。なお、この場合も、必ずしも、全てのインホイールモータMが駆動している必要はなく、必要に応じて幾つかのインホイールモータMが駆動すればよいが、少なくとも、前輪の左右いずれか、及び、後輪の左右いずれかは駆動されていることが望ましい。
(第四の実施形態)
図12は、第四の実施形態を示している。この実施形態は、第一の実施形態と同様、前輪は、ラックケース10が前後上下に動かない通常のステアリング装置を備えており、また、後輪には、ラックケース20が前後上下に可動である、この発明のステアリング装置を採用している。
さらに、この実施形態では、直進状態において、後輪のステアリング装置(ラックバー21やラックケース20等)が、車輪Wとタイロッド12との結合点(ナックルアームを用いる場合はナックルアームとタイロッド12との結合点)よりも後方に位置している。このように配置することで、車内空間を広くとれる利点がある。
なお、この実施形態の変形例として、仮に、ステアリング装置を前輪に装着する場合は、後輪の場合と反対であり、ステアリング装置は、車輪Wとタイロッド12との結合点よりも前方に位置することとなる。
図13は、第四の実施形態の車両1で、後輪のラックケース20を、移動用アクチュエータ32によって前方へ移動することで、後輪の左右輪RL,RRを逆位相に転舵している。この状態で、インホイールモータMを駆動させれば、車両1は、後輪のそれぞれの車輪中心線(車軸中心線)の交点を旋回中心として小回りをすることができる。ここで、後輪のそれぞれの車輪中心線の交点を、前輪の左右輪FL,FRの中心に設定しているので、小回りがスムーズである。
図14は、同じく、第四の実施形態の車両1で、前輪に対して後輪を逆位相に転舵することで小回りを可能としている状態を示している。
この実施形態のステアリング装置を用いた車両1のイメージ図 この発明の第一の実施形態を示す平面図 図2において横方向移動(平行移動)モードを示す平面図 図2において小回りモードを示す平面図 この発明の第二の実施形態を示す平面図 図5において小回りモードを示す平面図 この発明の第三の実施形態を示す平面図 図7において小回りモードを示す平面図 図7において横方向移動(平行移動)モードを示す平面図 図7においてその場回転モードを示す平面図 図7において横方向移動(平行移動)モードを示す平面図 この発明の第四の実施形態を示す平面図 図12において小回りモードを示す平面図 図12において小回りモードを示す平面図
1 車両
2 ステアリング
3 操作軸
10,20 ラックケース
11,21 ラックバー
12,22 タイロッド
30 アクチュエータドライバ
31 転舵用アクチュエータ
32 移動用アクチュエータ
40 エンジンコントロールユニット(ECU)
41 センサ
42 モード切替手段
W 車輪

Claims (3)

  1. 少なくとも前輪又は後輪の左右車輪にラックケース内を貫通するラックバーがタイロッドを介して接続され、前記ラックバーは車両の直進方向に対する左右方向への動きにより前記左右車輪を転舵することが可能であり、前記ラックケースを前後方向へ動かす前後移動手段を備え、前記ラックバーがタイロッドを介して接続された車輪にインホイールモータを備えたステアリング装置。
  2. 少なくとも前輪又は後輪の左右車輪にラックケース内を貫通するラックバーがタイロッドを介して接続され、前記ラックバーは車両の直進方向に対する左右方向への動きにより前記左右車輪を転舵することが可能であり、前記ラックケースを上下方向へ動かす上下移動手段を備え、前記ラックバーがタイロッドを介して接続された車輪にインホイールモータを備えたステアリング装置。
  3. 前記ラックケースを上下方向へ動かす上下移動手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置
JP2013087323A 2013-04-18 2013-04-18 ステアリング装置及びそのステアリング装置を用いた車両 Pending JP2014210481A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016098639A1 (ja) * 2014-12-16 2016-06-23 Ntn株式会社 車両制御方法及び車両

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