JP2014204836A - 眼科装置、眼科装置の制御方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】眼科装置としての眼底カメラ1は、被検眼28を撮像する眼底カメラ光学部79と、被検眼28と眼底カメラ光学部79との作動距離合わせに用いる指標を被検眼28に投影する指標投影手段と、眼底カメラ光学部79が撮像した被検眼28の角膜反射像から作動距離が適正であるか否かを判定する判定手段とを有し、判定手段は、眼底カメラ光学部79により撮像された角膜反射像L1、L2の非点収差に基づいて、指標が合焦する方向を判定する。
【選択図】図1
Description
特許文献1には、有限距離の有限遠指標と無限遠指標との二種類の指標を被検眼に向けて投影し、有限遠指標と無限遠指標の位置関係から作動距離を算出して適正か否かを判定する眼底カメラが開示されている。
また、特許文献2には、作動距離が不適正である場合に指標がずれ、作動距離が適正になった場合に指標が一致するように光学部材が配置され、指標のずれを判定することで差動距離が適正か否かを判定する眼底カメラが開示されている。
眼底カメラ1は、撮影光源部O1と、観察光源部O2と、照明光学系O3と、撮影/観察光学系O4と、撮影光学系O5と、内部固視灯部O6とを含む。撮影光源部O1と観察光源部O2とは、それぞれ光束を射出する。射出された光束は、照明光学系O3と撮影/観察光学系O4を経て、被検眼28の眼底部を照明する。照明された被検眼28の眼底部のからの反射光(光学像)は、撮影/観察光学系O4と撮影光学系O5を経て撮像素子31に結像する。
11は光量検出手段である。光量検出手段11は、SPCやPDなど既知の光電変換を利用したセンサが適用される。12はミラーである。ミラー12は、アルミや銀の蒸着が施されたガラス板や、アルミ板などにより構成される。13は撮影光源である。撮影光源13は、ガラス管の中にXeが封入されており、電圧を印加することで発光する。撮影光源13の発する光により、撮影時に眼底像を取得するために十分な強度の白色光を得ることが可能である。14は撮影コンデンサレンズである。撮影コンデンサレンズ14には、一般的な球面レンズが適用される。15は撮影リングスリットである。撮影リングスリット15は、環状の開口が形成された平板である。16は撮影水晶体バッフルである。撮影水晶体バッフル16も、環状の開口が形成された平板である。
撮影コンデンサレンズ14は、撮影光源13が発する光束を被検眼28の眼底に向けて集光する。撮影リングスリット15は、集光された光束を、被検眼28の前眼部を通過する際に環状の形状となるよう成形する。撮影水晶体バッフル16は、被検眼28の水晶体へ投影される光束を制限し、眼底像に被検眼28の水晶体からの不要な反射光が写りこむことを防いでいる。
17は観察光源である。観察光源17は、ハロゲンランプやLEDなど連続発光可能な光源であり、素子の特性やフィルタによって赤外光を発する。18は観察コンデンサレンズである。観察コンデンサレンズ18は、一般的な球面レンズである。19は観察リングスリットである。観察リングスリット19は、環状の開口が形成された平板である。20は観察水晶体バッフルである。観察水晶体バッフル20も、環状の開口が形成された平板である。観察光源部O2は、撮影光源部O1と光源の種類が異なるだけである。すなわち、観察コンデンサレンズ18が集光し、観察リングスリット19が前眼部での光束の形状を整え、観察水晶体バッフル20が眼底像への水晶体からの反射光の写りこみを防いでいる。
21はダイクロイックミラーである。ダイクロイックミラー21は、赤外光を透過し、可視光を反射する。ダイクロイックミラー21は、撮影光源部O1で作られた可視光の光束を反射して、観察光源部O2で作られた赤外線の光束を透過して、照明光学系O3に導光する。22は第1の照明リレーレンズであり、24は第2の照明リレーレンズである。第1の照明リレーレンズ22と第2の照明リレーレンズ24によって、リング照明が被検眼28に結像する。
スプリットユニット23は、さらに、フォーカス指標を光軸方向にシフト移動させる移動機構と、撮影時に照明光学系O3から退避させる挿抜機構とを含む。移動機構は、観察時にこれらを照明光学系O3に進入させて図中矢印方向に移動する。M1は、スプリットシフト駆動モータであり、S1はスプリット位置センサである。スプリットシフト駆動モータM1は、スプリットユニット23をシフト駆動して、フォーカス指標の焦点を合わせる。スプリット位置センサS1は、その停止位置を検出する。M2はスプリット挿抜駆動モータである。スプリット挿抜駆動モータM2は、スプリットユニット23を照明光学系O3に対して挿抜させる。具体的には、スプリット挿抜駆動モータM2は、眼底観察時にはスプリットユニット23を照明光学系O3内に進入させ、眼底像の中にスプリット指標を投影する。また、撮影時には照明光学系O3からスプリットユニット23を退避させ、撮影像の中にフォーカス指標が写りこまないように制御される。25は角膜バッフルである。角膜バッフル25は、眼底像に被検眼28の角膜からの不要な反射光の写りこみを防ぐ。
26は穴あきミラーである。穴あきミラー26は、外周部がミラー部分であり、中央部に穴が形成される。照明光学系O3から導かれた光束は、穴あきミラー26のミラー部分で反射して、対物レンズ27を介して被検眼28の眼底を照明する。照明された被検眼28からの反射光(眼底像)は、対物レンズ27を戻り、穴あきミラー26の中央部の穴を通って撮影光学系O5に導出される。
また、光源102からの光束は、導光部材としての指標投影手段L01、L02を介して撮影/観察光学系O4を通り、対物レンズ27を介して被検眼28の角膜に投影される。被検眼28からの反射光は対物レンズ27を戻り、穴あきミラー26の中央部の穴を通って撮影光学系O5に導出される。ここで、指標投影手段L01、L02は穴あきミラー26近傍にあって、撮影/観察光学系O4から各々所定距離離れた位置に配置されている。
眼底カメラ1は、CPU61とROM80とRAM81とを含む。ROM80には、眼底カメラ1の各部を制御するためのコンピュータプログラムが格納されている。そして、CPU61は、ROM80からこのコンピュータプログラムを読み出し、RAM81に展開して実行する。これにより、眼底カメラ1の各部が制御され、以下の全ての動作を実現する。また、CPU61は、コンピュータプログラムを実行することにより、発光量演算手段70と合焦検出部71の機能を実現する。
また、撮影光源制御回路62は、撮影前に、撮影光源13を発光させるための電気エネルギーを充電する。また、撮影光源制御回路62は、撮影時には充電した電気エネルギーを放電し、撮影光源13を発光させる。
光量検出手段11は、撮影光源13の発光光量を検知する。発光量演算手段70としてのCPU61は、光量検出手段11により検出された発光光量が所定の発光量に到達したか否かを演算する。そして、CPU61は、所定の発光量に到達すると、撮影光源制御回路62を介して撮影光源13に発光停止を指示する。これにより、撮影光源13の発光が停止する。
電源スイッチ67は、検者(使用者)が眼底カメラ1の電源状態を選択するためのスイッチ(操作部材)である。撮影スイッチ68は、検者(使用者)が眼底カメラ1に対して撮影の実行を指示するためのスイッチ(操作部材)である。
焦点操作部材33は、検者(使用者)が焦点を調整するために操作する操作部材である。焦点操作部材位置センサS4は、検者により焦点操作部材33が操作されると、焦点操作部材33の停止位置を検出して出力する。
固視灯位置指定部材66は、内部固視灯ユニット32に含まれる複数のLEDのいずれを点灯させるかを指定するための操作部材である。検者により固視灯位置指定部材66が操作されると、CPU61は、操作に対応した位置のLEDを点灯させる。
M1駆動回路63は、焦点操作部材位置センサS4の出力に対応した位置にスプリットユニット23が移動するように、スプリットシフト駆動モータM1を駆動する。M3駆動回路65は、M1駆動回路63と同様に、焦点操作部材位置センサS4の出力に対応した位置にフォーカスレンズ29が移動するように、フォーカスレンズ駆動モータM3を駆動する。
なお、本実施形態においては、眼底カメラ1がフォーカス調整を、検者が手動で行う手動合焦モードと、自動的に実行する自動合焦モードとを有する装置として説明する。
手動合焦モード時には、M1駆動回路63とM3駆動回路65は、焦点操作部材位置センサS4の出力にしたがって、スプリットシフト駆動モータM1とフォーカスレンズ駆動モータM3とを制御する。
一方、自動合焦モード時には、CPU61は、CPU61内部の合焦検出部71の検出結果に基づき、M3駆動回路65を介して、フォーカスレンズ駆動モータM3を制御する。
また、眼底カメラ1は、自動撮影モードを有する。自動撮影モードで動作している場合には、CPU61は、合焦検出部71(CPU61)の検出結果に基づいて、指標投影手段L01、L02の被検眼28の角膜反射像L1、L2の合焦状態を判定し、撮影光源制御回路62を介して撮影光源13を発光させる。
撮像手段制御部76は、撮像手段78の各部を制御する。
A/D変換素子73は、撮像素子31の出力をデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された出力は、メモリ74に保存されるとともに、測光値算出手段75に出力される。モニタ77は、撮像素子31で撮像された赤外観察像や可視撮影像などを表示することができる。
そして、撮像手段78は、眼底カメラ光学部79の筐体に、図略のマウント部を介して着脱可能に固定されている。
なお、CPU61には画像メモリ72が接続されており、撮像素子31で撮像された静止画像がデジタル画像として保存される。
眼底観察時には、CPU61は、モニタ77に、撮像手段78で得られた眼底像を表示させるとともに、この眼底像に重畳して、合焦検出範囲表示部77aの枠部を表示させる。これにより、合焦検出範囲を検者に提示する。このように、合焦検出範囲を視覚的に検者に提示できるため、自動合焦における操作性を向上させることができる。なお、合焦検出範囲は検者による操作で変更可能であり、被検眼28の眼底における特定部位としても、被検眼28の眼底全体としてもよい。ここで、合焦検出範囲が眼底全体にわたる場合、CPU61が合焦検出範囲を自動的に判定する。
さらに、眼底観察時には、CPU61は、モニタ77に、撮像手段78で得られた眼底像を表示させるとともに、これに重畳して、合焦検出範囲表示部77b、77cの枠部を表示させる。これにより合焦検出範囲を検者に提示する。このように、指標投影手段L01、L02の被検眼28の角膜反射像L1、L2の合焦検出位置を、検者に視覚的に提示できる。このため、被検眼28と眼底カメラ光学部79の作動距離以外のアライメントにおける操作性を向上させることができる。
そして、合焦検出部71は、合焦検出範囲表示部77b、77cの枠内において、角膜反射像L1、L2が合焦しているか否かによって、被検眼28と眼底カメラ光学部79の作動距離が適正か否かを判定する。
本実施形態では、合焦検出部71は、合焦検出を、撮影光束により結像される眼底像そのもののコントラスト値を検出することによって行う。
さらに、合焦検出範囲決定手段71aは、指標投影手段L01、L02の被検眼28の角膜反射像L1、L2も、合焦検出位置対象として特定し、決定している。合焦評価値記憶手段71bは、被検眼28の角膜反射像L1、L2の輝度値から合焦状態を算出して評価する。例えば、図3に示す走査線X1−X2上における輝度値分布を算出し、評価し、その結果を記憶する。本実施形態では、角膜反射像L1、L2の合焦検出を、角膜反射像L1、L2そのものの輝度値を検出することによって行う。
なお、PP1とPP2の具体的な値は特に限定されるものではない。また、合焦状態にあるか否かの判定の基準となる所定値も、特に限定されるものではない。
本実施形態において、指標投影手段L01、L02は、穴あきミラー26の近傍であって、撮影/観察光学系O4から所定距離離れた位置に配置されている。このため、図1や図7に示すように、指標投影手段L01、L02から導光される光束は、対物レンズ27の周辺部を通過する。対物レンズ27の周辺を通過する光束は、対物レンズ27がもつアス(astigmatism)の特性の影響、すなわち、同一レンズ内での方向による曲率の差が生じることで非点収差の影響を受ける。このため、指標投影手段L01、L02から導光される光束の結像位置は、対物レンズ27内での方向に依存する。この影響を、図7に示す例を用いて説明する。対物レンズ27の周辺部を通過する指標投影手段L01からの光束は、対物レンズ27のメリジオナル方向(径方向)では焦点距離より後方が結像位置となり、対物レンズ27のサジタル方向(同心円方向)では焦点距離より手前が結像位置となる。その結果、図8(a)(c)に示すように、指標の角膜反射像L1、L2は、対物レンズ27の焦点位置よりも後方において横方向に結像し、縦方向にボケが生じる。すなわち、指標の角膜反射像L1、L2の上部および下部に、非合焦部が生じる。図8(a)(b)に示すように、指標の角膜反射像L1、L2は、対物レンズ27の焦点位置に対して手前において縦方向に結像し、横方向にボケが生じる。すなわち、指標の角膜反射像L1、L2の右部および左部に、非合焦部が生じる。
以上が図7〜図8を用いた被検眼28と眼底カメラ光学部79の作動距離合わせにおける、角膜反射像L1、L2の非点収差の影響ついての説明である。
本実施形態では、図9に示すように、眼底観察時には、モニタ77に、撮像手段78で得られた眼底像に重畳して、合焦検出範囲表示部77b、77cの枠部を表示する。これにより、検者に対して、合焦検出範囲を提示する。また、例えば図8に示すように、被検眼28の角膜反射像L1を例にとって、この角膜反射像L1の輝度値を算出する横方向走査線を走査線X1−X2とし、縦方向走査線を走査線Y1−Y2と定義する。図9では、被検眼28の角膜反射像L1は略合焦状態にあり、横方向と縦方向とでボケ状態に大きな差は無い。
図8を参照して説明したとおり、図10では、対物レンズ27の焦点位置に対して手前と後方では被検眼28の角膜反射像L1のボケ具合が異なる。ここでは、図9を用いて説明したように、被検眼28の角膜反射像L1の輝度値を算出する横方向走査線をX1−X2とし、縦方向走査線をY1−Y2としている。
図11に示すように、対物レンズ27の焦点位置に対して手前と後方では、横方向走査線X1−X2と、縦方向走査線Y1−Y2とにおいて、輝度値分布の傾向が異なる。
合焦評価値記憶手段71bは、横方向走査線X1−X2上の輝度値分布と、縦方向走査線Y1−Y2上の輝度値分布を算出する。そして、前述に説明したΔWXとΔWYの大小を評価する。ΔWX>ΔWYであると評価した場合には、CPU61は、モニタ77に、被検眼28と眼底カメラ光学部79の作動距離が適正な値より小さいことを知らせる表示を行う。これにより、検者に対して、作動距離を適正な値にするために、眼底カメラ光学部79を被検眼28から光軸方向に関して遠ざけるよう促す。眼底カメラ光学部79を被検眼28から遠ざける方向を、−Z方向とする。
このように、非合焦部の位置に基づいて、作動距離を適正な値にするために眼底カメラ光学部79をいずれの方向に移動させればよいか(移動方向)を判定する。そして、判定結果を、モニタ77を介して検者に通知することで、迅速な作動距離合わせの補助をできる。
なお、本実施形態では、被検眼28の2つの角膜反射像L1、L2を用いて説明したが、被検眼28の角膜反射像は1つであってもよい。
図2に示すように、眼底カメラ1は、眼底カメラ光学部79を水平方向に駆動するX駆動モータM10と、垂直方向に駆動するY駆動モータM11と、光軸方向に駆動するZ駆動モータM12とを有する。X駆動モータM10は、M10駆動回路85を介してCPU61と接続される。Y駆動モータM11は、M11駆動回路86を介してCPU61と接続される。Z駆動モータM12は、M12駆動回路87を介してCPU61と接続される。
さらに、眼底カメラ1は、眼底カメラ光学部79の水平方向位置を検出するX位置センサ88と、垂直方向位置を検出するY位置センサ89と、光軸方向位置を検出するZ位置センサ90を有する。これらの各位置センサも、CPU61と接続されており、検出結果をCPU61に通知できる。
まず、被検眼28の角膜反射像L1、L2が、合焦検出範囲決定手段71aによって決定された合焦検出範囲77b、77cの枠内に収まるようする。具体的には、CPU61は、X位置センサ88とY位置センサ89の検出結果を用いて、M10駆動回路85とM11駆動回路86に、X駆動モータM10とY駆動モータM11の駆動を指示する。M10駆動回路85とM11駆動回路86は、X駆動モータM10とY駆動モータM11を駆動させる。これにより、被検眼28の角膜反射像L1、L2を合焦検出範囲77b、77cの枠内に収める。
次に、合焦評価値記憶手段71bは、ΔWXとΔWYの値を算出し、大小を評価する。そして、ΔWX>ΔWYであれば、CPU61は、M12駆動回路87に対して、眼底カメラ光学部79を被検眼28から遠ざける方向に動かすよう指示を出す。M12駆動回路87は、CPU61の指示にしたがって、Z駆動モータM12を当該方向に動かす。一方、ΔWX<ΔWYであれば、CPU61は、M12駆動回路87に対して、眼底カメラ光学部79を被検眼28に近づける方向に動かすよう指示を出す。M12駆動回路87は、CPU61からの指示にしたがって、Z駆動モータM12を当該方向に動かす。
このような構成によれば、被検眼28と眼底カメラ光学部79の作動距離合わせを行うアライメントにおいて、無駄な動作を無くすことができる。このため、アライメントを迅速に完了できる。
以上が、図9〜図11を用いた被検眼28と眼底カメラ光学部79の作動距離合わせの説明である。
ステップS101において、検者による合焦検出範囲77b、77cの枠内への被検眼2828の角膜反射像L1、L2のアライメントが完了した後、CPU61は動作距離合わせの処理を開始する。
ステップS102では、合焦評価値記憶手段71bが、被検眼28の角膜反射像L1、L2の輝度値分布を算出する。
ステップS103では、合焦評価値記憶手段71bが、輝度値分布におけるΔWX、ΔWYを算出する。
ステップS104にて、合焦評価値記憶手段71bは、ΔWXとΔWYの大きさを比較する。ΔWX>ΔWYであればステップS105に進み、ΔWX<ΔWYであればステップS106に進む。
ステップS105では、CPU61は、モニタ77に、眼底カメラ光学部79を−Z方向に動かすように表示させる。これにより、検者に対して、作動距離を適正な値にするために、眼底カメラ光学部79を−Z方向へ動かすように促す。
ステップS106では、CPU61は、眼底カメラ光学部79を+Z方向に動かすように表示させる。これにより、検者に対して、作動距離を適正な値にするために、眼底カメラ光学部79を+Z方向へ動かすように促す。
ステップS107では、CPU61は、検者による眼底カメラ光学部79の光軸方向の作動距離合わせが完了したか否かを判定する。そして、完了していない場合にはステップS101に戻る。完了したと判定した場合には、ステップS108に進む。
ステップS108にて、CPU61は自動撮影を実行する。すなわち、CPU61は、撮影光源制御回路62を介して撮影光源13を発光させ、撮像素子31によって被検眼28の眼底像を取得する。
以上が、図12のフローチャートの説明である。
ステップS201では、合焦検出範囲77b、77cの枠内に被検眼28の角膜反射像L1、L2が収まるようにアライメントを完了させる。CPU61は、X位置センサ88とY位置センサ89の出力をもとに、M10駆動回路85とM11駆動回路86に指示を出し、X駆動モータM10、Y駆動モータM11を駆動させる。これにより、合焦検出範囲77b、77cの枠内に被検眼28の角膜反射像L1、L2が収まるように、アライメントが行われる。
ステップS202〜S204は、前述のステップS103〜S104と同じであるため説明を省略する。ステップS204でΔWX>ΔWYと判定された場合にはステップS205に進み、ΔWX<ΔWYと判定された場合にはステップS206に進む。
ステップS205では、CPU61は、M12駆動回路87に対して、眼底カメラ光学部79を−Z方向に動かすように指示を出す。M12駆動回路87は、Z駆動モータM12を駆動させることで、眼底カメラ光学部79を−Z方向に動かす。
ステップS206では、CPU61は、M12駆動回路87に対して、眼底カメラ光学部79を+Z方向に動かすように指示を出す。M12駆動回路87は、Z駆動モータM12を駆動させることで、眼底カメラ光学部79を+Z方向に動かす。
ステップS206では、CPU61は、眼底カメラ光学部79の光軸方向に関する作動距離合わせが完了したか否かを判定する。被検眼28と眼底カメラ光学部79の作動距離位置が適正な位置(適正な範囲内)となった場合に、CPU61は作動距離合わせが完了したと判定する。完了していないと判定された場合には、ステップS201に戻る。完了したと判定された場合には、ステップS208に進む。
ステップS208は、前記のステップS108と同じ処理であるため説明を省略する。
以上が図13のフローチャートの説明である。
なお、自動で作動距離合わせを行う構成では、ステップS205とS206において、眼底カメラ光学部79の移動方向をモニタ77に表示してもよい。
上述した実施形態においては、本発明を眼底カメラに適用した場合を例にして説明したが、本発明はこの例に限定されない。本発明は、眼科装置であれば適用可能である。すなわち、本発明は、各種眼科撮像装置や眼屈折力測定装置などに適用可能である。
Claims (6)
- 被検眼を撮像する光学部と、
前記被検眼と前記光学部との作動距離合わせに用いる指標を前記被検眼に投影する指標投影手段と、
前記光学部が撮像した前記被検眼の角膜反射像から前記作動距離が適正であるか否かを判定する判定手段と、
を有し、
前記判定手段は、前記光学部により撮像された前記角膜反射像が有する非点収差の影響に基づいて、前記指標が合焦する方向を判定することを特徴とする眼科装置。 - 前記判定手段は、前記光学部により撮像された前記角膜反射像の非合焦部を検出し、検出した前記非合焦部の位置に応じて、指標が合焦する方向を判定することを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
- 前記判定手段が判定した方向を使用者に通知する通知手段をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の眼科装置。
- 前記光学部を、前記判定手段が判定した前記指標が合焦する方向に移動させる駆動手段をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の眼科装置。
- 被検眼を撮像する光学部を有する眼科装置の制御方法であって、
前記被検眼と前記光学部との作動距離合わせに用いる指標を前記被検眼に投影するステップと、
前記指標が投影された前記被検眼を撮像するステップと、
撮像した前記被検眼の角膜反射像が有する非点収差の影響に基づいて、指標が合焦する方向を判定するステップと、
を有することを特徴とする眼科装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1から4のいずれか1項に記載の眼科装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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