JP2014204079A - 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スループットを下げることなくウエハの歪を解消する。【解決手段】 可動テーブルTB1,TB2を用いてウエハを保持する3つのホルダWH1,WH2,WH3を露光が行われる露光エリア(ウエハステージST1)、アライメント計測が行われる計測エリア(ウエハステージST2)、及びウエハの交換と安定化処理が行われる交換エリア(ウエハローダ系WL)間で巡回搬送して、露光処理とアライメント計測とに並行してウエハの交換及び交換されたウエハの平坦化を行うことで、スループットを下げることなくウエハの歪を解消する。それにより、高い露光精度の維持、改善を図ることが可能となる。【選択図】図3
Description
本発明は、露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法に係り、特に、ホルダで保持された物体を露光して該物体上にパターンを形成する露光装置及び露光方法、並びに該露光方法を利用するデバイス製造方法に関する。
従来、半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、主として、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、あるいはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが用いられている。
これらの露光装置により露光されるウエハは、年々、大型化している。現在、直径300mmのウエハ(300mmウエハ)から直径450mmのウエハ(450mmウエハ)が主流となりつつある。450mmウエハの場合、1枚のウエハから採れるダイ(チップ)の数は現行の300mmウエハの場合の数の2倍以上である。従って、1チップ当たりに費やす製造コストを大幅に削減することができる。
ウエハが大型化するのに対してその厚みは一定であるため、450mmウエハの搬送等において、300mmウエハと比較してより慎重な取扱を要することが予想される。例えば、ウエハをウエハステージ(ウエハホルダ)上に吸着保持する際に、ウエハホルダ上面から受ける摩擦抵抗の分布により、ウエハに歪が生じる。このウエハの歪みに起因して、アライメント計測(ウエハ上のマークの検出)の精度が低下し、高いパターンの重ね精度の維持が困難になることが予想される。そこで、例えば特許文献1に記載の露光装置のように、ステージ本体とウエハを保持するテーブル(ウエハホルダ)とを分離可能に構成したウエハステージを用いることで、スループットを下げることなくウエハの歪を回避又は解消し、高い露光精度の維持、改善を図ることが考えられる。
本発明は、上述の事情の下でなされたものであり、第1の観点からすると、ホルダで保持された物体を露光して該物体上にパターンを形成する露光装置であって、前記物体に対する露光が行われる第1領域と、計測が行われる第2領域と、物体を保持する複数のホルダのいずれかを着脱可能に保持して、前記第1領域と前記第2領域のどちらか一方から他方へと移動可能な移動体を含む1以上の移動体と、前記複数のホルダのうちの前記移動体が保持するホルダに保持された物体に対する露光と前記計測との少なくとも一方と並行して、前記複数のホルダのうちの別のホルダに対して所定の形状で物体を載置する載置動作が行われる第3領域と、を有する露光装置である。
これによれば、移動体を用いて物体を保持する複数のホルダを第1及び第2領域のどちらか一方から他方へ搬送して、物体に対する露光と露光のための計測との少なくとも一方と並行して載置動作を行うことで、スループットを下げることなく物体を所定の形状で載置し、高い露光精度の維持、改善を図ることが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、物体を露光して該物体上にパターンを形成する露光方法であって、物体を保持する複数のホルダのいずれかを着脱可能に保持する移動体を含む1以上の移動体を、前記物体に対する露光が行われる第1領域と計測が行われる第2領域とのどちらか一方から他方へと移動させることと、前記複数のホルダのうちの前記移動体が保持するホルダに保持された物体に対する露光と前記計測との少なくとも一方と並行して、前記第1及び第2領域と異なる第3領域で前記複数のホルダのうちの別のホルダに所定の形状で物体を載置する載置動作を行うことと、を含む露光方法である。
これによれば、移動体を用いて物体を保持する複数のホルダを第1及び第2領域のどちらか一方から他方へ搬送して、物体に対する露光と露光のための計測との少なくとも一方と並行して載置動作を行うことで、スループットを下げることなく物体を所定の形状で載置し、高い露光精度の維持、改善を図ることが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の露光方法を用いて、物体上にパターンを形成することと、前記パターンが形成された前記物体を現像することと、を含むデバイス製造方法である。
《第1実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を、図1〜図18を用いて説明する。
以下、本発明の第1の実施形態を、図1〜図18を用いて説明する。
図1には、第1の実施形態に係る露光装置100の概略的な構成が示されている。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。後述するように本実施形態に係る露光装置100には投影光学系PLが設けられている。そこで、投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内でレチクルとウエハとが相対走査される走査方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向と定義する。
露光装置100は、照明系1、レチクルRを保持するレチクルステージ2、レチクルRに形成されたパターンの像を感応剤(レジスト)が塗布されたウエハW1,W2,W3,W4(特に混乱のない限りウエハWと総称する。)上に投影する投影ユニットPU(投影光学系PL)、可動テーブルTB1,TB2(特に混乱のない限り可動テーブルTBと総称する。)を保持して移動するウエハステージST1,ST2及び可動テーブルTBを搬送する搬送ステージST3,ST4を有するステージ装置50、ウエハWを安定化(平坦化、温調等)して可動テーブルTB(ホルダWH1,WH2,WH3(特に混乱のない限りホルダWHと総称する。))上にロード及びアンロードするウエハローダ系WL、及びこれらの制御系等を備えている。
照明系1は、光源、及び光源に送光光学系を介して接続された照明光学系を含み、レチクルブラインド(マスキングシステム)で規定されたレチクルR上でX軸方向に細長く伸びるスリット状(矩形状)の照明領域IARを、照明光(露光光)ILによりほぼ均一な照度で照明する。照明光学系は、例えば、可変減光器、ビーム整形光学系、オプティカル・インテグレータ(ユニフォマイザ又はホモジナイザ)、可変開口絞り、レチクルブラインド機構、及びコンデンサレンズ系等から構成される。照明系1の構成の詳細は、例えば、米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されている。本実施形態では、照明光ILとして、F2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外域のパルス光が用いられる。
レチクルステージ2は、照明系1の下方に配置されている。レチクルステージ2上には、そのパターン面に回路パターンなどが形成されたレチクルRが載置されている。レチクルRは、例えば真空吸着によりレチクルステージ2上に固定されている。
レチクルステージ2は、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系RD(図1では不図示、図2参照)によって、水平面(XY平面)内で微小駆動可能であるとともに、走査方向(Y軸方向)に所定ストローク範囲で駆動可能となっている。レチクルステージ2のXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)は、レチクル干渉計5によって、移動鏡4(又はレチクルステージ2の端面に形成された反射面)を介して、例えば0.25nm程度の分解能で常時計測される。レチクル干渉計5の計測結果は、主制御装置56(図1では不図示、図2参照)に供給される。
投影ユニットPUは、レチクルステージ2の下方に配置されている。投影ユニットPUは、鏡筒40と、鏡筒40内に保持された投影光学系PLとを含む。投影光学系PLとしては、例えば、Z軸方向と平行な光軸AXに沿って配列される複数の光学素子(レンズエレメント)から成る屈折光学系が用いられている。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで、所定の投影倍率(例えば1/4倍、1/5倍又は1/8倍など)を有する。このため、照明系1からの照明光ILによってレチクルR上の照明領域IARが照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PL(投影ユニットPU)を介してその照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、投影光学系PLの第2面(像面)側に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域IARに共役な領域(以下、露光領域とも呼ぶ)IAに形成される。そして、レチクルステージ2とウエハステージST1との同期駆動によって、照明領域IAR(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動するとともに、露光領域IA(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動することで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)が走査露光され、そのショット領域にレチクルRのパターンが転写される。
投影ユニットPUの−Y側に、ウエハに形成されたアライメントマーク及び基準マークを検出するアライメント検出系ALGが設けられている。アライメント検出系ALGとして、一例としてハロゲンランプ等のブロードバンド(広帯域)光でマークを照明し、このマーク画像を画像処理することによってマーク位置を計測する画像処理方式の結像式アライメントセンサの一種であるFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。アライメント検出系ALGの検出信号は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
また、投影ユニットPUの下部側面には、ウエハWの表面のZ軸方向の位置及び傾斜を計測するフォーカスセンサAFが配置されている(図1では不図示、図2参照)。フォーカスセンサAFは、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示される斜入射方式の多点焦点位置検出系から構成される。フォーカスセンサAFの計測結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
また、レチクルステージ2の上方に、例えば米国特許第5,646,413号明細書等に開示される、露光波長の光を用いたTTR(Through The Reticle)アライメント系から成る一対のレチクルアライメント検出系6(図1では不図示、図2参照)が設けられている。レチクルアライメント検出系6の検出信号は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
図2には、露光装置100の制御系の主要な構成が示されている。制御系は、装置全体を統括制御するマイクロコンピュータ(あるいはワークステーション)などを含む主制御装置56を中心として構成されている。
ステージ装置50の構成について説明する。
図3には、ステージ装置50の構成を概略的に示す図(平面図)が与えられている。
ステージ装置50は、図1及び図2に示されるように、Y軸方向に配列されたベース盤11A,11B、ベース盤11A,11B上でそれぞれ可動テーブルTBを保持して移動するウエハステージST1,ST2、ベース盤11A,11B上のそれぞれの領域間で可動テーブルTBを搬送する搬送ステージST3,ST4、ウエハステージST1,ST2に保持された可動テーブルTB(ホルダWH)の位置をそれぞれ計測するウエハ干渉計52XA,52YA,52XB,52YB、ウエハステージST1,ST2(可動テーブルTB)をそれぞれ駆動するウエハステージ駆動系SD1,SD2(図2参照)、及び搬送ステージST3,ST4(可動テーブルTB)をそれぞれ駆動する搬送ステージ駆動系SD3,SD4(図2参照)等を備えている。
ベース盤11A,11Bは、それぞれ、投影ユニットPU及びアライメント検出系ALGの下方の床面F上に配置されている。(投影ユニットPU近傍のベース盤11A上の領域を露光エリア、アライメント検出系ALG近傍のベース盤11B上の領域を計測エリアとも呼ぶ。)ベース盤11A,11Bの上面には、平面度の高いガイド面が形成されている。ウエハステージST1,ST2は、例えばそれらの底面に設けられたエアパッド(不図示)により数μm程度のクリアランスを介して非接触で、それぞれベース盤11A,11B上に支持されている。
ウエハステージST1の構成について説明する。
図4(A)及び図4(B)には、ウエハステージST1、可動テーブルTB、及びウエハステージ駆動系SD1(特に粗動リニアモータ41XA及び粗動リニアモータ42YA,43YAから構成される粗動駆動系40A)の構成を概略的に示す図(それぞれ平面図及び正面図)が与えられている。
ウエハステージST1は、図1に示されるように、ステージ本体12A、Zアクチュエータ13A、フォーカス・レベリングプレート16A等から構成される。ステージ本体12Aは、平板部と平板部の±Y側のそれぞれに設けられた側壁部(±Y側壁部)とを有する。ここで、+Y側壁部は−Y側壁部より高い(Z軸方向に長い)。Zアクチュエータ13Aはステージ本体12Aの平板部上に三角配置され、フォーカス・レベリングプレート16AはそれらZアクチュエータ13Aにより三点支持されている。Zアクチュエータ13Aは、例えばZ軸方向に支持物を微小駆動するボイスコイルモータ(又はピエゾ素子等の圧電素子)を含み、それによりフォーカス・レベリングプレート16Aをステージ本体12A上でZ軸方向に駆動及びXY平面に対して傾斜することができる。Zアクチュエータ13Aは、後述するウエハステージ駆動系SD1を構成し、主制御装置56によってそれぞれ独立に制御される(図2参照)。
フォーカス・レベリングプレート16Aは、主制御装置56がフォーカスセンサAFの計測結果に従ってその上に支持される可動テーブルTB上のウエハWの表面が投影光学系PLの像面に一致するようにZアクチュエータ13Aを制御することで、その面位置及び傾斜が制御される。
ウエハステージST1上に、着脱可能(分離可能)に、ウエハWを保持する可動テーブルTB(TB1,TB2)が保持される。可動テーブルTB(図1ではウエハW1を保持する可動テーブルTB1)は、例えばフォーカス・レベリングプレート16Aの上面に設けられたエアパッド(不図示)により、数μm程度のクリアランスを介して非接触で支持される。
可動テーブルTBは、図4(A)に示されるように、平板部と平板部の+X側及び+Y側のそれぞれに設けられた側壁部(+X側壁部及び+Y側壁部)とを有する。可動テーブルTB上に、ウエハWを保持するホルダWH(WH1,WH2,WH3)が、着脱可能(積降可能)にキネマティック支持される。すなわち、可動テーブルTBの平板部上に3つのロッド(不図示)が三角配置され、それらの上にホルダWHが(積降可能に)支持される。また、可動テーブルTBの+X側壁部及び+Y側壁部にはそれぞれ1つのロッド(不図示)及び2つのロッド(不図示)が設けられ、それらによりホルダWH(+X側面及び+Y側面)が可動テーブルTBに(着脱可能に)連結される。
ホルダWHは、例えば真空吸着により、ウエハWを吸着保持する。ホルダWHは、ウエハWを変形することなく保持することができるよう十分な剛性を有して構成されている。ホルダWHには、その上にウエハをロード及びアンロードする際に、ウエハの裏面を支持するピン(不図示)をその上面から出し入れ可能に通すための貫通孔(不図示)が設けられている。ウエハWの吸着保持並びにウエハローダ系WLによるホルダWH上へのウエハのロード及びアンロードについては後述する。
ホルダWHの−X側面及び−Y側面には、それぞれ、反射面53X,53Yが形成されている。反射面53X,53Yは、ホルダWHの側面を鏡面加工するほか、移動鏡を固定することで設けることとしてもよい。
また、ホルダWHの上面には、基準マーク(不図示)が形成された基準マーク板FMが設置されている。基準マーク板FMの面位置(Z軸方向の高さ)は、ホルダWH上に載置されるウエハWの面位置に等しい。
ウエハステージST1及びその上に保持される可動テーブルTBは、ウエハステージ駆動系SD1(図2参照)により駆動される。ウエハステージ駆動系SD1は、ウエハステージST1上で可動テーブルTBを微小駆動する微動駆動系20Aと、ベース盤11A上でウエハステージST1を駆動する粗動駆動系40Aと、から構成される(図2参照)。
微動駆動系20Aは、微動リニアモータ21XA,22XA及び微動アクチュエータ23YAから構成される。
微動リニアモータ21XA(22XA)は、図1及び図2に示されるように、ウエハステージST1の+Y側壁部(−Y側壁部)の内面に設けられた固定子24A(25A)と可動テーブルTBの+Y側壁部(−Y側壁部)の外面に設けられた可動子27(28)から構成される。固定子24A(25A)は、X軸方向を長手とし、U字状の断面を有する柱状部材であり、その解放端を−Y側(+Y側)に向けて配置されている。固定子24A(25A)は、X軸方向に所定ピッチで配列された複数のコイル(例えば複数の三相コイル)を含む。可動子27(28)は、X軸方向を長手とする板状部材であり、その短手の先端を+Y側(−Y側)に向けて配置されている。それにより、可動子27(28)の先端が、非接触で、固定子24A(25A)の内部に収容される。可動子27(28)は、X軸方向に所定ピッチで配列された複数の磁石(発磁体)を含む。
上述の構成の微動リニアモータ21XA,22XAにおいて、固定子24A,25Aに含まれる複数のコイルを励磁(励磁電流を供給)してそれぞれ可動子27,28にX軸方向の推力を発生することにより、可動テーブルTBをウエハステージST1に対してX軸方向及びθz方向に駆動する。さらに、ウエハステージST1からX軸方向に引き抜くように駆動することで、可動テーブルTBをウエハステージST1から着脱(分離)することができる。
なお、可動子27,28には、それぞれ固定子24A,25Aに対するX軸方向に関する相対位置(ウエハステージST1に対する可動テーブルTBのX軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばホール素子)14XAが組み込まれている。検出器14XAの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
微動アクチュエータ23YAは、図1及び図2に示されるように、ウエハステージST1の+Y側壁部(Z軸方向の中央部)の内面に設けられた固定子26Aと可動テーブルTBの+Y側壁部の外面(Z軸方向の中央部)に設けられた可動子29から構成される。固定子24Aと同様に、固定子26Aは、X軸方向を長手とし、U字状の断面を有する柱状部材であり、その解放端を−Y側に向けて、固定子24AとZ軸方向に隣接して配置されている。固定子26Aは、X軸方向に所定ピッチで配列された複数のコイルを含む。可動子27と同様に、可動子29は、X軸方向を長手とする板状部材であり、その先端を+Y側に向けて、可動子27とZ軸方向に隣接して配置されている。それにより、可動子29の先端が、非接触で、固定子26Aの内部に収容される。可動子29は、X軸方向に所定ピッチで配列された複数の磁石(発磁体)を含む。
上述の構成の微動アクチュエータ23YAにおいて、固定子26Aに含まれる複数のコイルを励磁(励磁電流を供給)して可動子29にY軸方向の推力を発生することにより、可動テーブルTBをウエハステージST1に対してY軸方向に駆動する。
なお、可動子29には、固定子26AのY軸方向に関する位置(ウエハステージST1に対する可動テーブルTBのY軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばホール素子)14YAが組み込まれている。検出器14YAの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
可動テーブルTBは、主制御装置56が検出器14XA,14YAの検出結果及び後述するウエハ干渉計52XA,52YAの計測結果に従って微動駆動系20A(微動リニアモータ21XA,22XA及び微動アクチュエータ23YA)を制御することにより、ウエハステージST1に対してX軸方向及びY軸方向のそれぞれの移動ストローク内のほぼ中央に位置するように、駆動される。
ウエハステージST1に保持された可動テーブルTB(ホルダWH)の位置情報を計測するウエハ干渉計52XA,52YAは、図1及び図2に示されるように、それぞれ、ベース盤11A,11Bの間及びベース盤11Aの−X側に、投影ユニットPUを支持するフレーム(不図示)に支持されて、配置されている。ウエハ干渉計52XA,52YAは、例えばダブルパス方式のレーザ干渉計であり、その分解能は0.01μm(10nm)程度である。
ウエハ干渉計52XAは、X軸に平行な複数のレーザビームをウエハステージST1上の可動テーブルTB(図1では可動テーブルTB1)に保持されるホルダWH(図1ではホルダWH1)の反射面53Xに照射し、その反射光を受光することによって、可動テーブルTB(ホルダWH)のX軸方向の位置及びθy方向の回転角(ローリング量)を計測する。ウエハ干渉計52YAは、Y軸に平行な複数のレーザビームをホルダWH(図1ではホルダWH1)の反射面53Yに照射し、その反射光を受光することによって、可動テーブルTB(ホルダWH)のY軸方向の位置、θz方向の回転角(ヨーイング量)、及びθx方向の回転角(ピッチング量)を計測する。ウエハ干渉計52XA,52YAのレーザビームは、すなわち測長軸は、投影光学系PLの光軸AXと直交し、いわゆるアッベ誤差が生じないように構成されている。ウエハ干渉計52XA,52YAの計測結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
粗動駆動系40Aは、粗動リニアモータ41XA及び粗動リニアモータ42YA,43YAから構成される。
粗動リニアモータ42YA(43YA)は、図2及び図4(B)に示されるように、ベース盤11Aの+X側(−X側)に配置されている。粗動リニアモータ42YA(43YA)は、ベース盤11A上にY軸方向に延設されたガイド32A(33A)と、エアパッド(不図示)を介してベース盤11A上に非接触で支持されるスライダ35A(36A)と、から構成される。ガイド32A(33A)は、Y軸方向を長手とするU字状の断面を有する柱状部材であり、その解放端を−X側(+X側)に向けて配置された固定子45A(46A)を有する。固定子45A(46A)は、Y軸方向に所定ピッチで配列された複数のコイル(例えば複数の三相コイル)を含む。スライダ35A(36A)は、Y軸方向を長手とする板状部材であり、その短手の先端を+X側(−X側)に向けて固定された可動子48A(49A)を有する。それにより、可動子48A(49A)の先端が、非接触で、固定子45A(46A)の内部に収容される。可動子48A(49A)は、Y軸方向に所定ピッチで配列された複数の磁石(発磁体)を含む。
上述の構成の粗動リニアモータ42YA,43YAにおいて、固定子45A,46Aに含まれる複数のコイルを励磁(励磁電流を供給)してそれぞれ可動子48A,49AにY軸方向の推力を発生することにより、スライダ35A,36Aをそれぞれガイド32A,33Aに対してY軸方向に駆動する。
なお、可動子48A,49Aには、それぞれ固定子45A,46Aに対するY軸方向に関する相対位置(ガイド32A,33Aに対するスライダ35A,36AのY軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばホール素子)15YAが組み込まれている。検出器15YAの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
粗動リニアモータ41XAは、図1及び図2に示されるように、粗動リニアモータ42YA,43YAを構成するスライダ35A,36Aにその一端と他端が固定されたガイド31Aと、エアパッド(不図示)を介してガイド31Aに非接触で支持されるスライダ34Aと、から構成される。ガイド31Aは、X軸方向を長手とするU字状の断面を有する柱状部材であり、その解放端を+Z側に向けて配置された固定子44Aを有する。固定子44Aは、X軸方向に所定ピッチで配列された複数のコイル(例えば複数の三相コイル)を含む。スライダ34Aは、X軸方向を長手とする板状部材であり、その−Y端部にウエハステージST1が固定されている。また、スライダ34Aは、その+Y端部に、短手の先端を−Z側に向けて固定された可動子47Aを有する。それにより、可動子47Aの先端が、非接触で、固定子44Aの内部に収容される。可動子47Aは、X軸方向に所定ピッチで配列された複数の磁石(発磁体)を含む。
上述の構成の粗動リニアモータ41XAにおいて、固定子44Aに含まれる複数のコイルを励磁(励磁電流を供給)して可動子47AにX軸方向の推力を発生することにより、スライダ34Aをガイド31Aに対してX軸方向に駆動する。
なお、可動子47Aには、固定子44Aに対するX軸方向に関する相対位置(ガイド31Aに対するスライダ34AのX軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばホール素子)15XAが組み込まれている。検出器15XAの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
ウエハステージST1を用いた可動テーブルTB1上のウエハW1の露光処理について、簡単に説明する。
主制御装置56は、ウエハステージ駆動系SD1(微動駆動系20A及び粗動駆動系40A)を制御してウエハステージST1を駆動することで、基準マーク板FM上の一対の基準マーク(不図示)を投影光学系PLの光軸AX上に位置決めする。主制御装置56は、レチクルステージ駆動系RDを制御してレチクルステージ2を駆動することで、レチクルR上の一対のレチクルマークを一対の基準マークと共役な位置に位置決めする。この状態において、主制御装置56は、レチクルアライメント検出系6を用いて、一対のレチクルマークの投影像に対する一対の基準マークの位置ずれを計測する。主制御装置56は、その計測結果を用いて、一対のレチクルマークの投影像の中心(露光中心)に一対の基準マークの中心が一致しているときに計測値がゼロになるようにウエハ干渉計52XA,52YAをリセットする。
可動テーブルTB1上に保持されるウエハW1上の各ショット領域の配列座標は、後述のようにアライメント検出系ALGを用いて計測される。主制御装置56は、その配列座標に従ってウエハステージST1(可動テーブルTB1)を駆動することによって、ウエハW1上の各ショット領域にレチクルRのパターン像を高精度に重ね合わせる。
走査露光の際には、主制御装置56は、レチクルステージ駆動系RDを制御してレチクルステージ2(レチクルR)をY軸方向に速度VRで駆動するのに同期して、ウエハステージ駆動系SD1(粗動駆動系40A)を制御してウエハステージST1(可動テーブルTB1)を駆動することによって、露光領域IAに対してウエハW1上の1つのショット領域を走査方向(+Y方向又は−Y方向)に速度β・VR(βは投影倍率)で走査する。この時、主制御装置56は、微動駆動系20Aを制御することで、ウエハステージST1に対して相対的に静止するように、又は同期誤差を補正するために、可動テーブルTB1を駆動する。
ウエハW1のステップ駆動の際には、主制御装置56は、ウエハステージ駆動系SD1(粗動駆動系40A)を制御して、ウエハステージST1をX軸方向に駆動する。この時、主制御装置56は、微動駆動系20Aを制御することで、ウエハステージST1に対して相対的に静止するように、可動テーブルTB1を駆動する。
これらの走査露光とステップ駆動とを繰り返すことによって、ステップ・アンド・スキャン方式により、ウエハW1上のすべてのショット領域にレチクルRのパターン像が転写される。
ウエハステージST2は、ウエハステージST1と同様に、ステージ本体12B、Zアクチュエータ13B、フォーカス・レベリングプレート16B等から構成される。Zアクチュエータ13Bはステージ本体12Bの平板部上に三角配置され、フォーカス・レベリングプレート16BはそれらZアクチュエータ13Bにより三点支持されている。Zアクチュエータ13Bにより、フォーカス・レベリングプレート16Bをステージ本体12B上でZ軸方向に駆動及びXY平面に対して傾斜することができる。Zアクチュエータ13Bは、後述するウエハステージ駆動系SD2を構成し、主制御装置56によってそれぞれ独立に制御される(図2参照)。
ウエハステージST2上に、着脱可能(分離可能)に、ウエハWを保持する可動テーブルTB(TB1,TB2)が保持される。可動テーブルTB(図1ではウエハW2を保持する可動テーブルTB2)は、例えばフォーカス・レベリングプレート16Bの上面に設けられたエアパッド(不図示)により、数μm程度のクリアランスを介して非接触で支持される。
可動テーブルTB2上に、ウエハW2を保持するホルダWH2が、着脱可能(積降可能)にキネマティック支持されている。可動テーブルTB2及びホルダWH2の構成等については、先述の通りである。
ウエハステージST2及びその上に保持される可動テーブルTBは、ウエハステージ駆動系SD2(図2参照)により駆動される。ウエハステージ駆動系SD2は、ウエハステージST2上で可動テーブルTBを微小駆動する微動駆動系20Bと、ベース盤11B上でウエハステージST2を駆動する粗動駆動系40Bと、から構成される(図2参照)。
微動駆動系20Bは、微動リニアモータ21XB,22XB及び微動アクチュエータ23YBから構成される。微動リニアモータ21XB(22XB)は、微動リニアモータ21XA(22XA)と同様に、ウエハステージST2の+Y側壁部(−Y側壁部)の内面に設けられた固定子24B(25B)と可動テーブルTBの+Y側壁部(−Y側壁部)の外面に設けられた可動子27(28)から構成される。この構成の微動リニアモータ21XB,22XBにおいて、固定子24B,25Bを用いてそれぞれ可動子27,28にX軸方向の推力を発生することにより、可動テーブルTBをウエハステージST2に対してX軸方向及びθz方向に駆動する。さらに、ウエハステージST2からX軸方向に引き抜くように駆動することで、可動テーブルTBをウエハステージST2から着脱(分離)することができる。
なお、可動子27,28には、それぞれ固定子24B,25Bに対するX軸方向に関する相対位置(ウエハステージST2に対する可動テーブルTBのX軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばホール素子)14XBが組み込まれている。検出器14XBの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
微動アクチュエータ23YBは、微動アクチュエータ23YAと同様に、ウエハステージST2の+Y側壁部(Z軸方向の中央部)の内面に設けられた固定子26Bと可動テーブルTBの+Y側壁部の外面(Z軸方向の中央部)に設けられた可動子29から構成される。この構成の微動アクチュエータ23YBにおいて、固定子26Bを用いて可動子29にY軸方向の推力を発生することにより、可動テーブルTBをウエハステージST2に対してY軸方向に駆動する。
なお、可動子29には、固定子26BのY軸方向に関する位置(ウエハステージST2に対する可動テーブルTBのY軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばホール素子)14YBが組み込まれている。検出器14YBの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
ウエハステージST2に保持された可動テーブルTB(ホルダWH)の位置情報を計測するウエハ干渉計52XB,52YBは、図1及び図2に示されるように、それぞれ、ベース盤11Bの−Y側及び−X側に、アライメント検出系ALGを支持するフレーム(不図示)に支持されて、配置されている。ウエハ干渉計52XB,52YBは、例えばダブルパス方式のレーザ干渉計であり、その分解能は0.01μm(10nm)程度である。
ウエハ干渉計52XBは、ウエハ干渉計52XAと同様に、ウエハステージST2上の可動テーブルTB(図1では可動テーブルTB2)に保持されるホルダWH(図1ではホルダWH2)のX軸方向の位置及びθy方向の回転角(ローリング量)を計測する。ウエハ干渉計52YBは、ウエハ干渉計52YAと同様に、可動テーブルTB(図1では可動テーブルTB2)に保持されるホルダWH(図1ではホルダWH2)のY軸方向の位置、θz方向の回転角(ヨーイング量)、及びθx方向の回転角(ピッチング量)を計測する。ウエハ干渉計52XB,52YBのレーザビームは、すなわち測長軸は、アライメント検出系ALGの光軸ASと直交し、いわゆるアッベ誤差が生じないように構成されている。ウエハ干渉計52XB,52YBの計測結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
粗動駆動系40Bは、粗動リニアモータ41XB及び粗動リニアモータ42YB,43YBから構成される。
粗動リニアモータ42YB(43YB)は、ベース盤11Bの+X側(−X側)に配置されている。粗動リニアモータ42YB(43YB)は、粗動リニアモータ42YA(43YA)と同様に、ベース盤11B上にY軸方向に延設されたガイド32B(33B)と、エアパッド(不図示)を介してベース盤11B上に非接触で支持されるスライダ35B(36B)と、から構成される。この構成の粗動リニアモータ42YB,43YBにおいて、ガイド32B,33Bに設けられた固定子45B,46Bを用いてそれぞれスライダ35B(36B)に設けられた可動子48B,49BにY軸方向の推力を発生することにより、スライダ35B,36Bをそれぞれガイド32B,33Bに対してY軸方向に駆動する。
なお、可動子48B,49Bには、それぞれ固定子45B,46Bに対するY軸方向に関する相対位置(ガイド32B,33Bに対するスライダ35B,36BのY軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばホール素子)15YBが組み込まれている。検出器15YBの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
粗動リニアモータ41XBは、粗動リニアモータ41XAと同様に、粗動リニアモータ42YB,43YBを構成するスライダ35B,36Bにその一端と他端が固定されたガイド31Bと、エアパッド(不図示)を介してガイド31Bに非接触で支持されるスライダ34Bと、から構成される。スライダ34Bの+Y端部にウエハステージST2が固定されている。この構成の粗動リニアモータ41XBにおいて、ガイド31Bに設けられた固定子44Bを用いてスライダ34Bに設けられた可動子47BにX軸方向の推力を発生することにより、スライダ34Bをガイド31Bに対してX軸方向に駆動する。
なお、可動子47Bには、固定子44Bに対するX軸方向に関する相対位置(ガイド31Bに対するスライダ34BのX軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばホール素子)15XBが組み込まれている。検出器15XBの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
ウエハステージST2を用いた可動テーブルTB2上のウエハW2に対するアライメント計測について、簡単に説明する。
主制御装置56は、ウエハステージ駆動系SD2(微動駆動系20B及び粗動駆動系40B)を制御してウエハステージST2を駆動することで、基準マーク板FM上の一対の基準マーク(不図示)を、順次、アライメント検出系ALGの検出領域内に位置決めし、アライメント検出系ALGを用いて検出する。主制御装置56は、一対の基準マークの中心がアライメント検出系ALGの検出中心に一致しているときに計測値がゼロになるようにウエハ干渉計52XB,52YBをリセットする。
可動テーブルTBは、主制御装置56が検出器14XB,14YBの検出結果及びウエハ干渉計52XB,52YBの計測結果に従って微動駆動系20B(微動リニアモータ21XB,22XB及び微動アクチュエータ23YB)を制御することにより、ウエハステージST2に対して相対的に静止するように、特に回転しないように、駆動される。
主制御装置56は、ウエハステージST2を駆動して、ウエハW2上の複数のサーチアライメントマークを、順次、アライメント検出系ALGの検出領域内に位置決めし、アライメント検出系ALGを用いて検出する。主制御装置56は、その検出結果を用いて、ウエハW2上の検出対象の複数のアライメントマーク(ウエハマーク)のステージ座標系上での位置座標を求める(サーチアライメント)。
主制御装置56は、その位置座標に基づいてウエハステージST2を駆動して、検出対象の複数のアライメントマーク(ウエハマーク)を、順次、アライメント検出系ALGの検出領域内に位置決めし、アライメント検出系ALGを用いて検出する。主制御装置56は、その検出結果をステージ座標系上での位置座標に変換し、例えばエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式でウエハW2上のショット領域のステージ座標系上での配列座標を算出する(ファインアライメント)。このように算出された各ショット領域の配列座標が、ウエハステージST1を用いてウエハW2を露光する際のアライメントデータとして使用される。
搬送ステージST3は、ベース盤11A,11B上の+X側に配置されている(図3において搬送ステージST3が待機しているベース盤11A,11B上の+X側の領域を待機エリアとも呼ぶ。)。
搬送ステージST3(ステージ本体12C)は、同じ構成の搬送ステージST4が表されている図1に示されるように、ウエハステージST1,ST2のステージ本体12A,12Bと同様に、平板部と平板部の±Y側のそれぞれに設けられた側壁部(±Y側壁部)とを有する。ここで、+Y側壁部は−Y側壁部より高い(Z軸方向に長い)。平板部の上面は、ウエハステージST1,ST2のフォーカス・レベリングプレート16A,16Bの上面(スライド面)とほぼ等しい高さである(図5(B)参照)。搬送ステージST3(平板部)上に、着脱可能(分離可能)に、ウエハWを保持する可動テーブルTB(TB1,TB2)が保持される。可動テーブルTBは、例えば平板部の上面に設けられたエアパッド(不図示)により、数μm程度のクリアランスを介して非接触で支持される。
搬送ステージST3及びその上に保持される可動テーブルTBは、搬送ステージ駆動系SD3(図2参照)により駆動される。搬送ステージ駆動系SD3は、搬送ステージST3上で可動テーブルTBを微小駆動する微動駆動系20Cと、ベース盤11A,11B上で搬送ステージST3を駆動する粗動駆動系40Cと、から構成される(図2参照)。
微動駆動系20Cは、微動リニアモータ21XC,22XC及び微動アクチュエータ23YCから構成される。微動リニアモータ21XC(22XC)は、微動リニアモータ21XA(22XA)と同様に、搬送ステージST3の+Y側壁部(−Y側壁部)の内面に設けられた固定子24C(25C)と可動テーブルTBの+Y側壁部(−Y側壁部)の外面に設けられた可動子27(28)から構成される。この構成の微動リニアモータ21XC,22XCにおいて、固定子24C,25Cを用いてそれぞれ可動子27,28にX軸方向の推力を発生することにより、可動テーブルTBを搬送ステージST3に対してX軸方向及びθz方向に駆動する。さらに、搬送ステージST3からX軸方向に引き抜くように駆動することで、可動テーブルTBを搬送ステージST3から着脱(分離)することができる。
微動アクチュエータ23YCは、微動アクチュエータ23YAと同様に、搬送ステージST3の+Y側壁部(Z軸方向の中央部)の内面に設けられた固定子26Cと可動テーブルTBの+Y側壁部の外面(Z軸方向の中央部)に設けられた可動子29から構成される。この構成の微動アクチュエータ23YCにおいて、固定子26Cを用いて可動子29にY軸方向の推力を発生することにより、可動テーブルTBを搬送ステージST3に対してY軸方向に駆動する。
粗動駆動系40Cは、粗動リニアモータ42YCから構成される。粗動リニアモータ42YCは、図2に示されるように、ベース盤11A,11Bの+X側に配置されている。粗動リニアモータ42YCは、図5(A)及び図5(B)に示される搬送ステージST4と同様に、ベース盤11A,11B上にY軸方向に延設されたガイド32Cと、エアパッド(不図示)を介してベース盤11A,11B上に非接触で支持されるスライダ35Cと、から構成される。ガイド32Cは、Y軸方向を長手とするU字状の断面を有する柱状部材であり、その解放端を+Z側に向けて配置された固定子45Cを有する。固定子45Cは、Y軸方向に所定ピッチで配列された複数のコイル(例えば複数の三相コイル)を含む。スライダ35Cは、X軸方向を長手とする平板状のアームを有し、その−X端に搬送ステージST3が固定されている。また、スライダ35Cは、その+X端部に、短手の先端を−Z側に向けて固定された可動子48Cを有する。それにより、可動子48Cの先端が、非接触で、固定子45Cの内部に収容される。可動子48Cは、Y軸方向に所定ピッチで配列された複数の磁石(発磁体)を含む。
上述の構成の粗動リニアモータ42YCにおいて、固定子45Cに含まれる複数のコイルを励磁(励磁電流を供給)して可動子48CにY軸方向の推力を発生することにより、スライダ35C(すなわち搬送ステージST3)をガイド32Cに対してY軸方向に駆動する。
なお、可動子48Cには、固定子45Cに対するY軸方向に関する相対位置(ガイド32Cに対するスライダ35CのY軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばリニアエンコーダ)15YCが組み込まれている。検出器15YCの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
搬送ステージST3とウエハステージST1,ST2との間で可動テーブルTBを受け渡すことができる。詳細は、搬送ステージST4を例に後述する。
搬送ステージST4は、ベース盤11A,11B上の−X側に配置されている(図3において搬送ステージST4が待機しているベース盤11A,11B上の−X側の領域を待機エリアとも呼ぶ。)。
搬送ステージST4(ステージ本体12D)は、図1に示されるように、搬送ステージST3と同様に構成されている。搬送ステージST4(平板部)上に、着脱可能(分離可能)に、ウエハWを保持する可動テーブルTB(TB1,TB2)が保持される。
搬送ステージST4及びその上に保持される可動テーブルTBは、搬送ステージ駆動系SD4(図2参照)により駆動される。搬送ステージ駆動系SD4は、搬送ステージST4上で可動テーブルTBを微小駆動する微動駆動系20Dと、ベース盤11A,11B上で搬送ステージST4を駆動する粗動駆動系40Dと、から構成される(図2参照)。
微動駆動系20Dは、微動リニアモータ21XD,22XD及び微動アクチュエータ23YDから構成される。微動リニアモータ21XD(22XD)は微動リニアモータ21XC(22XC)と同様に構成されている。固定子24D,25Dを用いてそれぞれ可動子27,28にX軸方向の推力を発生することにより、可動テーブルTBを搬送ステージST4に対してX軸方向及びθz方向に駆動する。さらに、搬送ステージST4からX軸方向に引き抜くように駆動することで、可動テーブルTBを搬送ステージST4から着脱(分離)することができる。
微動アクチュエータ23YDは、微動アクチュエータ23YCと同様に構成されている。固定子26Dを用いて可動子29にY軸方向の推力を発生することにより、可動テーブルTBを搬送ステージST4に対してY軸方向に駆動する。
粗動駆動系40Dは、粗動リニアモータ42YDから構成される。粗動リニアモータ42YDは、ベース盤11A,11Bの−X側に配置されている。粗動リニアモータ42YDは、図5(A)及び図5(B)に示されるように、粗動リニアモータ42YCと同様に、ベース盤11A,11B上にY軸方向に延設されたガイド32Dと、エアパッド(不図示)を介してベース盤11A,11B上に非接触で支持されるスライダ35Dと、から構成される。スライダ35Dは、X軸方向を長手とする平板状のアームを有し、その+X端に搬送ステージST4が固定されている。ガイド32Dに含まれる固定子45Dを用いてスライダ35Dに含まれる可動子48DにY軸方向の推力を発生することにより、スライダ35D(すなわち搬送ステージST4)をガイド32Dに対してY軸方向に駆動する。
なお、可動子48Dには、固定子45Dに対するY軸方向に関する相対位置(ガイド32Dに対するスライダ35DのY軸方向に関する相対位置)を検出する検出器(例えばリニアエンコーダ)15YDが組み込まれている。検出器15YDの検出結果は、主制御装置56に供給される(図2参照)。
搬送ステージST3と同様に、搬送ステージST4とウエハステージST1,ST2との間で可動テーブルTBを受け渡すことができる。図5(A)及び図5(B)に示されるように、搬送ステージST4の固定子24D,25D,26DをそれぞれウエハステージST1の固定子24A,25A,26Aに対してX軸方向に一直線上に位置するように、搬送ステージST4をウエハステージST1の−X側に位置決めする。それにより、可動テーブルTBの可動子27(28)とウエハステージST1の固定子24A(25A)及び搬送ステージST4の固定子24D(25D)とにより、微動駆動系20A,20D、すなわち微動リニアモータ21XA,21XD(22XA,22XD)が連続的に構成される。ここで、微動駆動系20A,20D(微動リニアモータ21XA,21XD,22XA,22XD)を制御して、例えば、ウエハステージST1上に位置する可動テーブルTBを、−X方向に駆動して、ウエハステージST1から搬送ステージST4に移動し(受け渡し)、逆に搬送ステージST4上に位置する可動テーブルTBを、+X方向に駆動して、搬送ステージST4からウエハステージST1に移動する(受け渡す)ことができる。
本実施形態の露光装置100では、ベース盤11A,11Bの中央では、ウエハ干渉計52YA等が配置されているため、搬送ステージST3,ST4を用いた可動テーブルTB(TB1,TB2)の受け渡しをすることができない。そこで、本実施形態では、可動テーブルTBは、順に、ウエハステージST2、搬送ステージST3、ウエハステージST1、搬送ステージST4、再びウエハステージST2と巡回するように搬送される。なお、可動テーブルTBを、逆順に搬送することも可能である。
ウエハローダ系WLの構成について説明する。
ウエハローダ系WLは、図3に示されるように、ベース盤11A,11Bの−X側に配置されている。(ウエハローダ系WLが配置された領域を交換エリアとも呼ぶ。)ウエハローダ系WLは、ホルダWHが載置される固定テーブルTBU,TBL、ウエハWをホルダWH上からアンロード及びホルダWH上にロードするローディングユニット120A,120B(図3では不図示、図2参照)、ホルダWHを搬送するホルダ搬送装置122(図3では不図示、図2参照)、ホルダWH上のウエハWを平坦化する音圧源124(図3では不図示、図2参照)、ウエハWを温調する温調装置126(図3では不図示、図2参照)等を備えている。
固定テーブルTBU,TBLが配置された場所を、それぞれ、アンローディングポジション及びローディングポジションと呼ぶ。
固定テーブルTBU,TBLは、Y軸方向に離間して、それぞれ+Y側及び−Y側に配置されている。固定テーブルTBLには、その上に載置されるホルダWHに逆支弁(不図示)を介して連結する配管(不図示)が設けられている。その配管は、固定テーブルTBL内を介して外部の真空ポンプ(不図示)に接続されている。ホルダWH上にウエハWを載置し、真空ポンプを作動してホルダWH内の空気を配管を介して排気することにより、ウエハWがホルダWH上に吸着保持される。固定テーブルTBL上からホルダWHを上げ、配管がホルダWHから外れると同時に逆支弁が作動することで、ホルダWH内の真空が維持される。固定テーブルTBUには、その上に載置されるホルダWHに逆支弁(不図示)を介して連結する別の配管(不図示)が設けられている。その配管は、固定テーブルTBU内を介して外部に接続されている。ホルダWHを固定テーブルTBL上に載置することにより、逆支弁が外れ、配管を介してホルダWH内に空気が入り、ウエハWの吸着保持が解除される。
また、固定テーブルTBU,TBLには、それぞれホルダWH上からウエハをアンロード又はホルダWH上にロードするためのピン(不図示)を昇降する装置(不図示)が組み込まれている。ピンは、固定テーブルTBU,TBL内部から、その上に載置されるホルダWHに設けられた貫通孔(不図示)を介してホルダWH上に出し入れされる。
ローディングユニット120A,120Bは、それぞれ、アンローディングポジション及びローディングポジション、すなわち固定テーブルTBU,TBL上に配置されている。ローディングユニット120A,120Bとして、例えば、ロボットアーム、ベルヌーイチャック等を採用することができる。その他、ローディングユニット120A,120Bには、それぞれアンローディングポジション(固定テーブルTBU)及びローディングポジション(固定テーブルTBL)と露光装置100にインライン接続されたコータ・デベロッパ(C/D(不図示))との間でウエハを搬送するウエハ搬送装置(不図示)が付設されている。ローディングユニット120Aは、固定テーブルTBU上に載置されたホルダWHが保持する露光済みのウエハをアンロードし、露光装置100外に搬送する。ローディングユニット120Bは、新しいウエハを露光装置100内に搬送し、固定テーブルTBL上に載置されたホルダWH上にロードする。
ホルダ搬送装置122は、例えばロボットアーム等含み、搬送ステージST4上の可動テーブルTBと固定テーブルTBU,TBLとの間でホルダWHを搬送する。
音圧源124は、固定テーブルTBLの上に配置されている。音圧源124は、例えば、40kHzで100Paの音圧(音波)を発生する。また、複数の音圧源を用いて構成してもよい。音圧源124を用いて固定テーブルTBL上に載置されたホルダWH上のウエハWに向けて音圧(超音波)を放射して、ウエハWを音圧加振することにより、ウエハの歪が解消される(ウエハWが平坦化される)。これにより、歪みを生ずることなくウエハWをホルダWH上に吸着保持することが可能となる。
温調装置126は、固定テーブルTBL内に設けられた配管(不図示)を有し、その配管に所定の温度に調整された冷媒を流す。これにより、固定テーブルTBL上にホルダWHが載置されると、ホルダWH全体が冷却され、その上に保持されるウエハWが所定の温度に調整される。なお、同様の構成の温調装置(クールプレート等)を固定テーブルTBL外に設け、固定テーブルTBL上のホルダWH上に載置することでホルダWHを冷却することとしてもよい。
ウエハローダ系WLによるウエハWの安定化処理(本実施形態では平坦化及び温調)と可動テーブルTB上へのロード及びアンロードとについて説明する。
前提として、図6(A)に示されるように、安定化済みの新しいウエハW’を保持する別のホルダWH’が固定テーブルTBL上に載置されているとする。
ウエハステージS1から搬送ステージST4に露光済みのウエハWを保持する可動テーブルTB(ホルダWH)が搬送されると、図6(A)内に黒塗り矢印を用いて示されるように、主制御装置56は、ホルダ搬送装置122(図2参照)を用いて、ホルダWHを搬送ステージST4から固定テーブルTBUへ搬送し、その上に載置する。それにより、逆支弁が解除され、ホルダWHによるウエハWの吸着保持が解除される。
主制御装置56は、図6(B)内に白抜き矢印を用いて示されるように、ローディングユニット120A(図2参照)を用いて、固定テーブルTBU上に載置されたホルダWHから露光済みのウエハWをアンロードし、露光装置100外に搬送する。これと並行して、主制御装置56は、図6(B)内に黒塗り矢印を用いて示されるように、可動テーブルTBを保持する搬送ステージST4を−Y方向に駆動し、固定テーブルTBLの+X側近傍に位置決めする。
搬送ステージST4の位置決め後、主制御装置56は、図7(A)内に黒塗り矢印を用いて示されるように、ホルダ搬送装置122を用いて、ホルダWH’を固定テーブルTBLから搬送ステージST4へ搬送する。ここで、先述の通り、ホルダWHを固定テーブルTBL上から上げることで配管が外れると同時に逆支弁が作動し、ホルダWH’内の真空、すなわちホルダWH’によるウエハW’の吸着保持が維持される。ホルダWH’は、図7(B)に示されるように、搬送ステージST4(可動テーブルTB)上に載置される。
ホルダWH’の搬送後、主制御装置56は、図7(A)内に白抜き矢印を用いて示されるように、ホルダ搬送装置122を用いて、ホルダWHを固定テーブルTBUから固定テーブルTBLへ搬送し、図7(B)に示されるように、固定テーブルTBL上に載置する。
主制御装置56は、図8(A)内に白抜き矢印を用いて示されるように、ローディングユニット120B(図2参照)を用いて、新しいウエハW’’を露光装置100内に搬送し、固定テーブルTBL上に載置されたホルダWH上にロードする。
なお、ホルダWH’を保持する可動テーブルTBは、図8(A)内に黒塗り矢印を用いて示されるように、搬送ステージST4からウエハステージS2に搬送される。その後、ホルダWH’に保持されるウエハW’に対するアライメント計測が行われる。
ウエハW’’のロード後、主制御装置56は、図8(B)に示されるように、ウエハW’’を安定化処理する。すなわち、音圧源124(図2参照)を用いて音圧加振することでウエハW’’の歪を解消する。また、温調装置126(図2参照)を用いてホルダWH全体を冷却することでウエハW’’を温調する。ウエハW’’の安定化処理が終了すると、主制御装置56は、真空ポンプ(不図示)を作動して、ウエハW’’をホルダWH上に吸着保持する。
ウエハW’’が載置されたホルダWHは、搬送ステージST4により次の可動テーブルが搬送されるまで固定テーブルTBL上に保持される。
第1の実施形態の露光装置100におけるウエハステージST1,ST2及び搬送ステージST3,ST4を用いた露光シーケンスについて説明する。
露光シーケンスにおいて、主制御装置56が、ウエハステージ駆動系SD1,SD2を構成する粗動駆動系40A,40B及び微動駆動系20A,20Bを制御することでそれぞれウエハステージST1,ST2及びこれらに保持される可動テーブルTB1,TB2を駆動し、同様に搬送ステージ駆動系SD3,SD4を構成する粗動駆動系40C,40D及び微動駆動系20C,20Dを制御することでそれぞれ搬送ステージST3,ST4及びこれらに保持される可動テーブルTB1,TB2を駆動する。
図3には、露光エリアにおけるウエハステージST1を用いた可動テーブルTB1(ホルダWH1)上に保持されるウエハW1に対する露光処理と、計測エリアにおけるウエハステージST2を用いた可動テーブルTB2(ホルダWH2)上に保持されるウエハW2に対するアライメント計測とに並行して、交換エリアにおいてウエハローダ系WLを用いたホルダWH3上のウエハW3の安定化処理が行われている状態が示されている。搬送ステージST3,ST4は、それぞれの待機エリアに退避している。
ウエハW1に対する露光処理とウエハW2に対するアライメント計測と(ウエハW3に対する安定化処理)が終了すると、主制御装置56は、図9に示されるように、可動テーブルTB1を保持するウエハステージST1と搬送ステージST4とをベース盤11A上の−X,−Y側の領域に向けてそれぞれ黒塗り矢印の方向(−X,−Y方向)及び白抜き矢印の方向(+Y方向)に駆動し、図10に示されるように、ウエハステージST1と搬送ステージST4とをX軸方向に並列して位置決めする。それにより、先述の通り、可動テーブルTB1とウエハステージST1及び搬送ステージST4との間に微動駆動系20A,20D(微動リニアモータ21XA,21XD,22XA,22XD)が連続的に構成される。また、主制御装置56は、図9に示されるように、可動テーブルTB2を保持するウエハステージST2と搬送ステージST3とをベース盤11B上の+X,+Y側の領域に向けてそれぞれ黒塗り矢印の方向(+X,+Y方向)及び白抜き矢印の方向(−Y方向)に駆動し、図10に示されるように、ウエハステージST2と搬送ステージST3とをX軸方向に並列して位置決めする。それにより、先述の通り、可動テーブルTB2とウエハステージST2及び搬送ステージST3との間に微動駆動系20B,20C(微動リニアモータ21XB,21XC,22XB,22XC)が連続的に構成される。
主制御装置56は、先に図5(A)及び図5(B)を用いて詳細に説明したように、図11に示されるように、ウエハステージST1上に位置する可動テーブルTB1を黒塗り矢印の方向(−X方向)に駆動するとともに、ウエハステージST2上に位置する可動テーブルTB2を白抜き矢印の方向(+X方向)に駆動する。これにより、図12に示されるように、露光済みのウエハW1を保持する可動テーブルTB1(ホルダWH1)がウエハステージST1から搬送ステージST4上に受け渡され、アライメント計測済みのウエハW2を保持する可動テーブルTB2(ホルダWH2)がウエハステージST2から搬送ステージST3上に受け渡される。
可動テーブルTB1の受け渡しが終了すると、後述するように、可動テーブルTB1上のホルダWH1が新しいウエハW3を保持するホルダWH3に交換され、さらにホルダWH1に保持された露光済みのウエハW1が新しいウエハW4に交換され、ウエハW2に対する露光処理とウエハW3に対するアライメント計測と並行して新しいウエハW4に対する安定化処理が行われる。詳細は、先に図6(A)〜図8(B)を用いて説明した通りである。
図12に示される状態では、黒塗り矢印を用いて示されるように、露光済みのウエハW1を保持するホルダWH1が搬送ステージST4(可動テーブルTB1)から固定テーブルTBUへ搬送され、その上に載置される。その後、露光済みのウエハW1は、ホルダWH1上からアンロードされ、露光装置100外に搬送される。
ホルダWH1の搬送後、主制御装置56は、図13に示されるように、ウエハステージST1と可動テーブルTB2(ホルダWH2)を保持する搬送ステージST3とをベース盤11A上の+X,−Y側の領域に向けてそれぞれ黒塗り矢印の方向(+X方向)及び白抜き矢印の方向(+Y方向)に駆動し、図14に示されるように、ウエハステージST1と搬送ステージST3とをX軸方向に並列して位置決めする。それにより、可動テーブルTB2とウエハステージST1及び搬送ステージST3との間に微動駆動系20A,20C(微動リニアモータ21XA,21XC,22XA,22XC)が連続的に構成される。また、主制御装置56は、図13に示されるように、ウエハステージST2と可動テーブルTB1を保持する搬送ステージST4とをベース盤11B上の−X,+Y側の領域に向けてそれぞれ黒塗り矢印の方向(−X方向)及び白抜き矢印の方向(−Y方向)に駆動し、図14に示されるように、ウエハステージST2と搬送ステージST4とをX軸方向に並列して位置決めする。それにより、可動テーブルTB1とウエハステージST2及び搬送ステージST4との間に微動駆動系20B,20D(微動リニアモータ21XB,21XD,22XB,22XD)が連続的に構成される。
搬送ステージST4の位置決め後、図14内に黒塗り矢印を用いて示されるように、新しいウエハW3を保持するホルダWH3が固定テーブルTBLから搬送ステージST4へ搬送され、搬送ステージST4(可動テーブルTB1)上に載置される。そして、図15内に黒塗り矢印を用いて示されるように、ホルダWH1が固定テーブルTBUから固定テーブルTBLへ搬送され、図16に示されるように、固定テーブルTBL上に載置される。
ホルダWH3の搬送後、主制御装置56は、図16に示されるように、搬送ステージST3上に位置する可動テーブルTB2を黒塗り矢印の方向(−X方向)に駆動するとともに、搬送ステージST4上に位置する可動テーブルTB1を白抜き矢印の方向(+X方向)に駆動する。これにより、図17に示されるように、アライメント計測済みのウエハW2を保持する可動テーブルTB2(ホルダWH2)が搬送ステージST3からウエハステージST1上に受け渡され、安定化処理済みのウエハW3を保持する可動テーブルTB1(ホルダWH3)が搬送ステージST4からウエハステージST2上に受け渡される。
一方、図17に示されるように、新しいウエハW4が露光装置100内に搬送され、固定テーブルTBL上に載置されたホルダWH1上にロードされる。
可動テーブルTB1,TB2の受け渡しが終了すると、主制御装置56は、図17に示されるように、可動テーブルTB2(ホルダWH2)を保持するウエハステージST1を露光エリアに向けて黒塗り矢印の方向(−X,+Y方向)に駆動するとともに、可動テーブルTB1(ホルダWH3)を保持するウエハステージST2を計測エリアに向けて白抜き矢印の方向(+X,−Y方向)に駆動する。これと並行して、主制御装置56は、搬送ステージST3,ST4をそれぞれの待機エリアにむけて黒塗り矢印の方向(−Y方向)及び白抜き矢印の方向(+Y方向)に駆動する。
ウエハステージST1,ST2及び搬送ステージST3,ST4の駆動後、主制御装置56は、図18に示されるように、露光エリアにおいてウエハステージST1を用いて可動テーブルTB2(ホルダWH2)上のウエハW2に対する露光処理を行い、計測エリアにおいてウエハステージST2を用いて可動テーブルTB1(ホルダWH3)上のウエハW3に対するアライメント計測を行い、これらと並行して、交換エリアにおいてウエハローダ系WLを用いてウエハW4の安定化処理(平坦化及び温調)を行う。露光処理、アライメント計測、及び安定化処理の詳細は先述の通りである。
露光処理、アライメント計測、及び安定化処理が終了すると、先と同様に、ウエハステージST1上の可動テーブルTB2(ホルダWH2)を搬送ステージST4に、ウエハステージST2上の可動テーブルTB1(ホルダWH3)を搬送ステージST3に、搬送する。先と同様の手順を繰り返して、搬送ステージST3,ST4を用いて、可動テーブルTB1,TB2を露光エリア(ウエハステージST1)及び計測エリア(ウエハステージST2)間で搬送するとともに、ウエハを保持するホルダWH1,WH2,WH3を露光エリア(ウエハステージST1)、計測エリア(ウエハステージST2)、及び交換エリア(ウエハローダ系WL)間を巡回搬送することで、全てのウエハを露光する。
以上詳細に説明したように、第1の実施形態の露光装置100は、ウエハを保持する3つのホルダWH1,WH2,WH3のいずれかを着脱可能に保持して、ウエハに対する露光が行われる露光エリア(ウエハステージST1)及びアライメント計測が行われる計測エリア(ウエハステージST2)間を移動する2つの可動テーブルTB1,TB2と、露光エリア及び計測エリア間の領域(ベース盤11A,11Bの−X側の領域)と交換エリア(固定テーブルTBU,TBL)との間で3つのホルダWH1,WH2,WH3を搬送するホルダ搬送装置122と、を備える。2つの可動テーブルTB1,TB2の一方が保持する3つのホルダWH1,WH2,WH3のうちの1つめのホルダに保持されるウエハに対する露光処理と、2つの可動テーブルTB1,TB2の他方が保持する2つめのホルダに保持されるウエハに対するアライメント計測と並行して、3つめのホルダに保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理(平坦化及び温調)が行われる。可動テーブルTB1,TB2を用いてウエハを保持する3つのホルダWH1,WH2,WH3を露光エリア、計測エリア、及び交換エリア間で巡回搬送して、露光処理とアライメント計測とに並行してウエハを交換し、交換されたウエハを平坦化することで、スループットを下げることなく十分な時間を費やしてウエハの歪を解消することが可能となる。それにより、高い露光精度の維持、改善を図ることが可能となる。
なお、上述の実施形態では、3つのホルダWH1,WH2,WH3のうちの1つめのホルダに保持されるウエハに対する露光処理と、2つめのホルダに保持されるウエハに対するアライメント計測と並行して、3つめのホルダに保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理(平坦化及び温調)を行うこととしたが、露光処理とアライメント計測との少なくとも一方と並行して行うこととしてもよい。同様に、スループットを下げることなく十分な時間を費やしてウエハの歪を解消することができ、それにより高い露光精度の維持、改善を図ることが可能となる。
また、露光装置100に備えられるウエハを保持するホルダの数は3に限定されず、可動テーブルの数より1以上多い数であればよい。例えば1つの可動テーブルに対して2つのホルダを備える場合、1つの可動テーブルに保持される2つのホルダの一方に保持されるウエハに対する露光処理若しくはアライメント計測又はこれらの両方と並行して、2つのホルダの他方に保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理(平坦化及び温調)が行われる。
また、例えば2つの可動テーブルに対して4つのホルダを備える場合、2つの可動テーブルの一方に保持される4つのホルダのうちの1つめのホルダに保持されるウエハに対する露光処理、若しくは2つの可動テーブルの他方に保持される2つめのホルダに保持されるウエハに対するアライメント計測、又はこれらの両方と並行して、3つめのホルダに保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理(平坦化及び温調)が行われる。ここで、ウエハの交換と安定化処理が終了すると、3つめのホルダを次のアライメント計測に向けて搬送するまで適当な待機場所に移動し、4つめのホルダに保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理を開始する。
《第2実施形態》
以下、本発明の第2の実施形態を、図19〜図31を用いて説明する。
以下、本発明の第2の実施形態を、図19〜図31を用いて説明する。
第2の実施形態に係る露光装置100の構成は先述の第1の実施形態におけるそれとほぼ同様のため、以下では、相違点を中心に説明する。また、第1の実施形態と同一又は同等の部分については、同一の符号を用いるとともにその説明を省略する。
図19には、第2の実施形態の露光装置100におけるステージ装置50の構成を概略的に示す図(平面図)が与えられている。ステージ装置50は、第1の実施形態におけるステージ装置50(図3参照)と同様に、ベース盤11A,11B、ウエハステージST1,ST2、搬送ステージST3,ST4、ウエハ干渉計52XA,52YA,52XB,52YB、ウエハステージ駆動系SD1,SD2(図2参照)、及び搬送ステージ駆動系SD3,SD4(図2参照)等を備えている。
ただし、可動テーブルTBの数が1つ多く、3つのホルダWH1,WH2,WH3(特に混乱のない限りホルダWHと総称する。)をそれぞれ保持する3つの可動テーブルTB1,TB2,TB3(特に混乱のない限り可動テーブルTBと総称する。)が備えられている。図19に示される状態では、ホルダWH1を保持する可動テーブルTB1がウエハステージST1上に、ホルダWH2を保持する可動テーブルTB2がウエハステージST2上に、可動テーブルTB3が搬送ステージST4上にそれぞれ保持され、可動テーブルTB3が保持するホルダWH3はウエハローダ系WLの固定テーブルTBL上に載置されている。
第2の実施形態の露光装置100におけるウエハローダ系WLの構成について説明する。
ウエハローダ系WLは、図19に示されるように、ベース盤11A,11Bの−X側に配置されている。(搬送ステージST4の待機エリア(ベース盤11A,11B上の−X側の領域)を含めてウエハローダ系WLが配置された領域を交換エリアと呼ぶ。)ウエハローダ系WLは、ホルダWHが載置される1つの固定テーブルTBL、1つのローディングユニット120(図2参照)、その他、第1の実施形態におけるウエハローダ系WL(図3参照)と同様に、ホルダ搬送装置122(図2参照)、音圧源124(図2参照)、温調装置126(図2参照)等を備えている。
固定テーブルTBLが配置された場所を、ローディングポジションと呼ぶ。
固定テーブルTBLは、第1の実施形態における固定テーブルTBL及び固定テーブルTBUと同様に構成されている。ホルダWHを固定テーブルTBL上に載置することにより、ホルダWHの逆支弁が外れてウエハWの吸着保持が解除される。ホルダWHを固定テーブルTBLから上げることにより、逆支弁が作動してホルダWH内の真空(すなわちウエハWの吸着保持)が維持される。
ローディングユニット120は、ローディングポジション、すなわち固定テーブルTBL上に配置されている。ローディングユニット120には、ローディングポジション(固定テーブルTBL)と露光装置100にインライン接続されたコータ・デベロッパ(C/D(不図示))との間でウエハを搬送するウエハ搬送装置(不図示)が付設されている。ローディングユニット120は、固定テーブルTBL上に載置されたホルダWHが保持する露光済みのウエハをアンロードし、露光装置100外に搬送するとともに、新しいウエハを露光装置100内に搬送し、固定テーブルTBL上に載置されたホルダWH上にロードする。
ホルダ搬送装置122は、搬送ステージST4上の可動テーブルTBと固定テーブルTBLとの間でホルダWHを搬送する。
第2の実施形態におけるウエハローダ系WLによるウエハWの安定化処理(平坦化及び温調)と可動テーブルTB上へのロード及びアンロードとについて説明する。
ウエハステージS1から搬送ステージST4に露光済みのウエハWを保持する可動テーブルTB(ホルダWH)が搬送されると、図20(A)内に黒塗り矢印を用いて示されるように、主制御装置56は、ホルダ搬送装置122(図2参照)を用いて、ホルダWHを搬送ステージST4から固定テーブルTBLへ搬送し、その上に載置する。それにより、逆支弁が解除され、ホルダWHによるウエハWの吸着保持が解除される。
主制御装置56は、図20(B)内に白抜き矢印を用いて示されるように、ローディングユニット120(図2参照)を用いて、固定テーブルTBL上に載置されたホルダWH上から露光済みのウエハWをアンロードして露光装置100外に搬送し、これに続いて、新しいウエハW’を露光装置100内に搬送してホルダWH上にロードする。
ウエハW’のロード後、主制御装置56は、図21(A)に示されるように、ウエハW’を安定化処理する。すなわち、音圧源124(図2参照)を用いて音圧加振することでウエハW’の歪を解消する。また、温調装置126(図2参照)を用いてホルダWH全体を冷却することでウエハW’を温調する。ウエハW’の安定化処理が終了すると、主制御装置56は、真空ポンプ(不図示)を作動して、ウエハW’をホルダWH上に吸着保持する。
ウエハW’の安定化処理後、主制御装置56は、図21(B)内に黒塗り矢印を用いて示されるように、ホルダ搬送装置122を用いて、ホルダWHを固定テーブルTBLから搬送ステージST4へ搬送し、搬送ステージST4(可動テーブルTB)上に載置する。
その後、ウエハW’を保持する可動テーブルTBは搬送ステージST4からウエハステージS2に搬送され、ウエハW’に対するアライメント計測が行われる。
第2の実施形態の露光装置100におけるウエハステージST1,ST2及び搬送ステージST3,ST4を用いた露光シーケンスについて説明する。
第1の実施形態と同様、露光シーケンスにおいて、主制御装置56が、ウエハステージ駆動系SD1,SD2を構成する粗動駆動系40A,40B及び微動駆動系20A,20Bを制御することでそれぞれウエハステージST1,ST2及びこれらに保持される可動テーブルTB1,TB2を駆動し、同様に搬送ステージ駆動系SD3,SD4を構成する粗動駆動系40C,40D及び微動駆動系20C,20Dを制御することでそれぞれ搬送ステージST3,ST4及びこれらに保持される可動テーブルTB1,TB2を駆動する。
図19には、露光エリアにおけるウエハステージST1を用いた可動テーブルTB1(ホルダWH1)上に保持されるウエハW1に対する露光処理と、計測エリアにおけるウエハステージST2を用いた可動テーブルTB2(ホルダWH2)上に保持されるウエハW2に対するアライメント計測とに並行して、交換エリアにおいてウエハローダ系WLを用いたホルダWH3上のウエハW3の安定化処理が行われている状態が示されている。搬送ステージST3,ST4は、それぞれの待機エリアに退避している。
ウエハW3に対する安定化処理が終了すると、図22内に黒塗り矢印を用いて示されるように、安定化処理済みのウエハW3を保持するホルダWH3が固定テーブルTBLから搬送ステージST4へ搬送され、搬送ステージST4(可動テーブルTB3)上に載置される。
ウエハW2に対するアライメント計測が終了すると、主制御装置56は、図22に示されるように、可動テーブルTB2を保持するウエハステージST2と搬送ステージST3とをベース盤11B上の+X,+Y側の領域に向けてそれぞれ黒塗り矢印の方向(+X,+Y方向)及び白抜き矢印の方向(−Y方向)に駆動し、図23に示されるように、ウエハステージST2と搬送ステージST3とをX軸方向に並列して位置決めする。それにより、先述の通り、可動テーブルTB2とウエハステージST2及び搬送ステージST3との間に微動駆動系20B,20C(微動リニアモータ21XB,21XC,22XB,22XC)が連続的に構成される。
主制御装置56は、先に図5(A)及び図5(B)を用いて詳細に説明したように、図23に示されるように、ウエハステージST2上に位置する可動テーブルTB2を白抜き矢印の方向(+X方向)に駆動する。これにより、図24に示されるように、アライメント計測済みのウエハW2を保持する可動テーブルTB2(ホルダWH2)がウエハステージST2から搬送ステージST3上に受け渡される。
可動テーブルTB2の受け渡しが終了すると、主制御装置56は、図24に示されるように、ウエハステージST2と可動テーブルTB3を保持する搬送ステージST4とをベース盤11B上の−X,+Y側の領域に向けてそれぞれ黒塗り矢印の方向(−X方向)及び白抜き矢印の方向(−Y方向)に駆動し、図25に示されるように、ウエハステージST2と搬送ステージST4とをX軸方向に並列して位置決めする。それにより、可動テーブルTB3とウエハステージST2及び搬送ステージST4との間に微動駆動系20B,20D(微動リニアモータ21XB,21XD,22XB,22XD)が連続的に構成される。これと並行して、主制御装置56は、図24に示されるように、可動テーブルTB2(ホルダWH2)を保持する搬送ステージST3をその待機エリアに向けて白抜き矢印の方向(+Y方向)に駆動する。搬送ステージST3は、図25に示されるように、ウエハW1に対する露光処理が終了するまで待機エリア内で待機する。
ホルダWH3の搬送後、主制御装置56は、図25に示されるように、搬送ステージST4上に位置する可動テーブルTB3を白抜き矢印の方向(+X方向)に駆動する。これにより、図26に示されるように、安定化処理済みのウエハW3を保持する可動テーブルTB3(ホルダWH3)が搬送ステージST4からウエハステージST2上に受け渡される。
可動テーブルTB3の受け渡しが終了すると、主制御装置56は、図26に示されるように、可動テーブルTB3(ホルダWH3)を保持するウエハステージST2を計測エリアに向けて黒塗り矢印の方向(+X,−Y方向)に駆動する。ウエハステージST2の駆動後、主制御装置56は、図27に示されるように、計測エリアにおいてウエハステージST2を用いて可動テーブルTB3(ホルダWH3)上のウエハW3に対するアライメント計測を行う。アライメント計測の詳細は先述の通りである。
ウエハW1に対する露光処理が終了すると、主制御装置56は、図26に示されるように、可動テーブルTB1を保持するウエハステージST1と搬送ステージST4とをベース盤11A上の−X,−Y側の領域に向けてそれぞれ黒塗り矢印の方向(−X,−Y方向)及び白抜き矢印の方向(+Y方向)に駆動し、図27に示されるように、ウエハステージST1と搬送ステージST4とをX軸方向に並列して位置決めする。それにより、先述の通り、可動テーブルTB1とウエハステージST1及び搬送ステージST4との間に微動駆動系20A,20D(微動リニアモータ21XA,21XD,22XA,22XD)が連続的に構成される。
主制御装置56は、先に図5(A)及び図5(B)を用いて詳細に説明したように、図27に示されるように、ウエハステージST1上に位置する可動テーブルTB1を黒塗り矢印の方向(−X方向)に駆動する。これにより、図28に示されるように、露光済みのウエハW1を保持する可動テーブルTB1(ホルダWH1)がウエハステージST1から搬送ステージST4上に受け渡される。
可動テーブルTB1の受け渡しが終了すると、主制御装置56は、図28に示されるように、可動テーブルTB1(ホルダWH1)を保持する搬送ステージST4を交換エリア(搬送ステージST4の待機エリア)に向けて白抜き矢印の方向(−Y方向)に駆動する。
搬送ステージST4が交換エリア(待機エリア)に退避すると、後述するように、可動テーブルTB1上のホルダWH1に保持された露光済みのウエハW1が新しいウエハW4に交換され、ウエハW2に対する露光処理とウエハW3に対するアライメント計測と並行して新しいウエハW4に対する安定化処理が行われる。詳細は、先に図20(A)〜図21(B)を用いて説明した通りである。
図29に示される状態では、白抜き矢印を用いて示されるように、露光済みのウエハW1を保持するホルダWH1が搬送ステージST4(可動テーブルTB1)から固定テーブルTBLへ搬送され、図30に示されるように、その上に載置される。
搬送ステージST4の退避と並行して、主制御装置56は、図28に示されるように、ウエハステージST1と可動テーブルTB2(ホルダWH2)を保持する搬送ステージST3とをベース盤11A上の+X,−Y側の領域に向けてそれぞれ黒塗り矢印の方向(+X方向)及び白抜き矢印の方向(+Y方向)に駆動し、図29に示されるように、ウエハステージST1と搬送ステージST3とをX軸方向に並列して位置決めする。それにより、可動テーブルTB2とウエハステージST1及び搬送ステージST3との間に微動駆動系20A,20C(微動リニアモータ21XA,21XC,22XA,22XC)が連続的に構成される。
ウエハステージST1と搬送ステージST3との位置決め後、主制御装置56は、図29に示されるように、搬送ステージST3上に位置する可動テーブルTB2を黒塗り矢印の方向(−X方向)に駆動する。これにより、図30に示されるように、アライメント計測済みのウエハW2を保持する可動テーブルTB2(ホルダWH2)が搬送ステージST3からウエハステージST1上に受け渡される。
可動テーブルTB2の受け渡しが終了すると、主制御装置56は、図30に示されるように、可動テーブルTB2(ホルダWH2)を保持するウエハステージST1を露光エリアに向けて黒塗り矢印の方向(−X,+Y方向)に駆動する。これと並行して、主制御装置56は、搬送ステージST3をその待機エリアにむけて白抜き矢印の方向(−Y方向)に駆動する。
ウエハステージST1の駆動後、主制御装置56は、図31に示されるように、露光エリアにおいてウエハステージST1を用いて可動テーブルTB2(ホルダWH2)上のウエハW2に対する露光処理を行う。露光処理の詳細は先述の通りである。
上述のウエハステージST1の駆動と並行して、交換エリアでは、図30内に白抜き矢印を用いて示されるように、露光済みのウエハW1がホルダWH1上からアンロードされ、露光装置100外に搬送される。そして、図31内に白抜き矢印を用いて示されるように、新しいウエハW4が露光装置100内に搬送され、ホルダWH1上にロードされる。
ウエハの交換後、主制御装置56は、露光エリアにおけるウエハステージST1を用いた可動テーブルTB2(ホルダWH2)上のウエハW2に対する露光処理と、計測エリアにおけるウエハステージST2を用いた可動テーブルTB3(ホルダWH3)上のウエハW3に対するアライメント計測とに並行して、交換エリアにおいてウエハローダ系WLを用いてウエハW4の安定化処理(平坦化及び温調)を行う。安定化処理の詳細は先述の通りである。
アライメント計測及び安定化処理が終了すると、先と同様に、ウエハステージST2上の可動テーブルTB3(ホルダWH3)を搬送ステージST3に搬送し、固定テーブルTBL上のホルダWH1を搬送ステージST4(可動テーブルTB1)に搬送する。先と同様の手順を繰り返して、搬送ステージST3,ST4を用いて、可動テーブルTB1,TB2,TB3を露光エリア(ウエハステージST1)、計測エリア(ウエハステージST2)、及び交換エリア(搬送ステージST4の待機エリア)間で搬送するとともに、ウエハを保持するホルダWH1,WH2,WH3を露光エリア(ウエハステージST1)、計測エリア(ウエハステージST2)、及び交換エリア(ウエハローダ系WL)間を巡回搬送することで、全てのウエハを露光する。
以上詳細に説明したように、第2の実施形態の露光装置100は、ウエハを保持する3つのホルダWH1,WH2,WH3をそれぞれ着脱可能に保持して、ウエハに対する露光が行われる露光エリア(ウエハステージST1)、アライメント計測が行われる計測エリア(ウエハステージST2)、及びウエハの安定化処理(及びウエハの交換)が行われる交換エリア(搬送ステージST4の待機エリア)間を移動する3つの可動テーブルTB1,TB2,TB3を備える。可動テーブルTB1が保持するホルダWH1に保持されるウエハに対する露光処理と、可動テーブルTB2が保持するホルダWH2に保持されるウエハに対するアライメント計測と並行して、ホルダWH3に保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理(平坦化及び温調)が行われる。可動テーブルTB1,TB2,TB3を用いてウエハを保持するホルダWH1,WH2,WH3を露光エリア、計測エリア、及び交換エリア間で巡回搬送して、露光処理とアライメント計測とに並行してウエハを交換し、交換されたウエハを平坦化することで、スループットを下げることなく十分な時間を費やしてウエハの歪を解消することが可能となる。それにより、高い露光精度の維持、改善を図ることが可能となる。
なお、上述の実施形態では、ウエハを保持するホルダWHを可動テーブルTBから着脱可能に構成したが、ホルダWHと可動テーブルTBを一体的に構成することとしてもよい。係る場合、可動テーブルTB上において、ホルダWH上のウエハを交換するとともに、音圧源124を用いて音圧加振し、温調装置126を可動テーブルTB内に設けてそれを用いることで又はクールプレート等をホルダWH上に載置することでホルダWHを冷却する。
また、上述の実施形態では、ホルダWH1に保持されるウエハに対する露光処理と、ホルダWH2に保持されるウエハに対するアライメント計測と並行して、ホルダWH3に保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理(平坦化及び温調)を行うこととしたが、露光処理とアライメント計測との少なくとも一方と並行して行うこととしてもよい。同様に、スループットを下げることなく十分な時間を費やしてウエハの歪を解消することができ、それにより高い露光精度の維持、改善を図ることが可能となる。
また、露光装置100に備えられるウエハを保持するホルダ及びホルダを保持する可動テーブルの数は3に限定されず、それぞれの数が同じである限り、2以上の数であればよい。例えば2つのホルダ及び2つの可動テーブルを備える場合、2つの可動テーブルの一方に搬送される2つのホルダの一方に保持されるウエハに対する露光処理若しくはアライメント計測又はこれらの両方と並行して、2つのホルダの他方に保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理(平坦化及び温調)が行われる。この時、他方のホルダを保持する他方の可動テーブルは、その待機エリアで待機する。
また、例えば4つのホルダ及び4つの可動テーブルを備える場合、4つの可動テーブルのうちの1つめの可動テーブルに搬送される4つのホルダのうちの1つめのホルダに保持されるウエハに対する露光処理、若しくは2つめの可動テーブルに搬送される2つめのホルダに保持されるウエハに対するアライメント計測、又はこれらの両方と並行して、3つめのホルダに保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理(平坦化及び温調)が行われる。ここで、ウエハの交換と安定化処理が終了すると、3つめのホルダを3つめの可動テーブルに保持して次のアライメント計測に向けて搬送するまで適当な待機場所に移動し、4つめの可動テーブルが搬送する4つめのホルダに保持されたウエハの交換及び交換されたウエハに対する安定化処理を開始する。
なお、第1及び第2の実施形態の露光装置100において、例えば投影光学系PLの光学特性の計測など、アライメント計測以外の露光処理のため計測を行う計測装置を有し、露光エリアと計測エリアの少なくとも一方を移動する計測ステージをさらに備えることとしてもよい。係る場合、可動テーブルを1つ以上備えることとし、可動テーブルに保持されるウエハに対する露光処理若しくはアライメント計測又はこれらの両方と、計測ステージを用いた露光処理のための計測処理と、の少なくとも一方と並行して別のホルダに保持されるウエハに対して安定化処理(平坦化及び温調)を行うことができる。
また、第1及び第2の実施形態の露光装置100では、ホルダ搬送装置122を用いて搬送ステージST4の待機エリア(ベース盤11A,11Bの−X側の領域)と交換エリア(第1の実施形態では固定テーブルTBU,TBL、第2の実施形態では固定テーブルTBL)との間で複数のホルダを搬送する構成を採用したが、露光エリアと交換エリアとの間、計測エリアと交換エリアとの間で複数のホルダを搬送する構成を採用してもよい。この構成において、さらに、搬送ステージST4を介さず、ウエハステージST1上の可動テーブルに保持されるホルダを交換エリアに、交換エリアからホルダをウエハステージST2上の可動テーブルに搬送する構成を採用してもよい。係る場合、搬送ステージST4は、ホルダを保持しない可動テーブルをウエハステージST1,ST2(露光エリア及び計測エリア)間で搬送する。
また、第1及び第2の実施形態の露光装置100のウエハローダ系WLでは、音圧源124を用いて音圧加振することでウエハWの歪を解消することとしたが、音圧加振以外の方法、例えば圧電素子等を用いてウエハに接触して加振する方法、ウエハWの再ロード、すなわち、ピン(不図示)を上げてウエハWをホルダWHから離間し、ピンを下げてウエハWをホルダWH上に再度載置することで歪を解消する方法、ウエハWを吸着保持するホルダWH上面を摩擦係数の小さい部材を用いて構成し、その上面にウエハWをロード後、十分な時間放置することで、ホルダ上面でのすべりを伴って歪を解消する方法等を採用することもできる。
また、第1及び第2の実施形態のウエハローダ系WLに、ウエハWの歪を測定する歪センサを含めることとしてもよい。歪センサとして、例えば、固定テーブルTBLの上方に配置され、その上に載置されるホルダWH上のウエハ上面との離間距離を測定する静電容量センサ等の複数のギャップセンサ、ウエハ上面にプローブ光を入射し、その反射光を受光する受光素子等を採用することができる。歪センサの測定結果は、主制御装置56に供給される。主制御装置56は、音圧源124等を用いてウエハの歪を解消後、歪センサを用いてウエハの歪を測定する。その測定結果からウエハの歪が十分に解消されていないと判断される場合、再度ウエハの歪を解消する。
また、第1及び第2の実施形態のウエハローダ系WLに、ウエハ又はウエハを保持するホルダWHの温度を測定する温度センサを含めることとしてもよい。温度センサとして、例えば白金抵抗、サーミスタ等を採用することができる。温度センサの測定結果は、主制御装置56に供給される。主制御装置56は、その測定結果に従って、温調装置126等を用いて所定の温度になるまでウエハ又はウエハを保持するホルダWH全体を冷却する。
また、第1及び第2の実施形態の露光装置100では、ウエハステージ駆動系SD1,SD2(微動駆動系20A,20B及び粗動駆動系40A,40B)を構成する微動リニアモータ21XA,21XB,22XA,22XB、微動アクチュエータ23YA,23YB、及び粗動リニアモータ41XA,41XB,42YA,42YB,43YA,43YBをムービングマグネットタイプのリニアモータ又はアクチュエータとして構成したが、ムービングコイルタイプのリニアモータ又はアクチュエータとして構成しても良い。同様に、搬送ステージ駆動系SD3,SD4(微動駆動系20C,20D及び粗動駆動系40C,40D)を構成する微動リニアモータ21XC,21XD,22XC,22XD、微動アクチュエータ23YC,23YD、及び粗動リニアモータ42YC,42YDをムービングマグネットタイプのリニアモータ又はアクチュエータとして構成したが、ムービングコイルタイプのリニアモータ又はアクチュエータとして構成しても良い。
また、X軸方向にスライダ34A,34Bを駆動する粗動リニアモータ41XA,41XBとY軸方向にスライダ35A,35B,36A,36Bを駆動する粗動リニアモータ42YA,42YB,43YA,43YBとを組み合わせてウエハステージST1,ST2をX軸及びY軸方向の二次元方向に駆動する構成を採用したが、これに代えて、ベース盤11A,11B上でウエハステージST1,ST2を二次元方向に駆動する平面モータを採用してもよい。係る場合、ムービングコイルタイプ及びムービングマグネットタイプのいずれの平面モータとして構成してもよい。
なお、第1及び第2の実施形態の露光装置100では、レチクル干渉計5を用いてレチクルステージ2の位置を、またウエハ干渉計52XA,52YA,52XB,52YBを用いてウエハステージST1,ST2の位置を、計測することとした。ここで、レチクル干渉計5に代えて、エンコーダ(複数のエンコーダから構成されるエンコーダシステム)を用いても良い。或いは、レチクル干渉計5とエンコーダを併用しても良い。同様に、ウエハ干渉計52XA,52YA,52XB,52YBに替えてエンコーダ(複数のエンコーダから構成されるエンコーダシステム)を用いても良い。或いは、ウエハ干渉計52XA,52YA,52XB,52YBとエンコーダを併用しても良い。
また、上述の実施形態では、本発明が、液体(水)を介さずにウエハWの露光を行うドライタイプの露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば国際公開第99/49504号、欧州特許出願公開第1,420,298号明細書、国際公開第2004/055803号、米国特許第6,952,253号明細書などに開示されているように、投影光学系とウエハとの間に照明光の光路を含む液浸空間を形成し、投影光学系及び液浸空間の液体を介して照明光でウエハを露光する露光装置にも本発明を適用することができる。また、例えば対応米国特許出願公開第2008/0088843号明細書に開示される、液浸露光装置などにも、本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用された場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの静止型露光装置に本発明を適用しても良い。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置、プロキシミティー方式の露光装置、又はミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明は適用することができる。さらに、例えば米国特許第6,590,634号明細書、米国特許第5,969,441号明細書、米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているように、複数のウエハステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも本発明を適用できる。また、例えば米国特許第7,589,822号明細書などに開示されているように、ウエハステージとは別に、計測部材(例えば、基準マーク、及び/又はセンサなど)を含む計測ステージを備える露光装置にも本発明は適用が可能である。
また、上述の実施形態の露光装置における投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。また、前述の照明領域及び露光領域はその形状が矩形であるものとしたが、これに限らず、例えば円弧、台形、あるいは平行四辺形などでも良い。
なお、上述の実施形態の露光装置の光源は、ArFエキシマレーザに限らず、KrFエキシマレーザ(出力波長248nm)、F2レーザ(出力波長157nm)、Ar2レーザ(出力波長126nm)、Kr2レーザ(出力波長146nm)などのパルスレーザ光源、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)などの輝線を発する超高圧水銀ランプなどを用いることも可能である。また、YAGレーザの高調波発生装置などを用いることもできる。この他、例えば米国特許第7,023,610号明細書に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上述の実施形態では、露光装置の照明光ILとしては波長100nm以上の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良いことはいうまでもない。例えば、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を用いるEUV露光装置に本発明を適用することができる。その他、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置にも、本発明は適用できる。
さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを、投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものでなく、ガラスプレート、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。
露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
半導体素子などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置(パターン形成装置)及びその露光方法によりマスク(レチクル)のパターンをウエハに転写するリソグラフィステップ、露光されたウエハを現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ウエハ上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
1…照明系、2…レチクルステージ、4…移動鏡、5…レチクル干渉計、6…レチクルアライメント検出系、11A,11B…ベース盤、12A,12B,12C,12D…ステージ本体、13A,13B…Zアクチュエータ、16A,16B…フォーカス・レベリングプレート、20A,20B,20C,20D…微動駆動系、21XA,21XB,21XC,21XD,22XA,22XB,22XC,22XD…微動リニアモータ、23YA,23YB,23YC,23YD…微動アクチュエータ、31A,31B,32A,32B,32C,32D,33A,33B…ガイド、34A,34B,35A,35B,35C,35D,36A,36B…スライダ、40A,40B,40C,40D…粗動駆動系、41XA,41XB,42YA,42YB,42YC,42YD,43YA,43YB…粗動リニアモータ、50…ステージ装置、52XA,52XB,52YA,52YB…ウエハ干渉計、56…主制御装置、100…露光装置、120,120A,120B…ローディングユニット、122…ホルダ搬送装置、124…音圧源、126…温調装置、AF…フォーカスセンサ、ALG…アライメント検出系、PL…投影光学系、PU…投影ユニット、R…レチクル、RD…レチクルステージ駆動系、SD1,SD2…ウエハステージ駆動系、SD3,SD4…搬送ステージ駆動系、W…ウエハ、WL…ウエハローダ系。
Claims (20)
- ホルダで保持された物体を露光して該物体上にパターンを形成する露光装置であって、
前記物体に対する露光が行われる第1領域と、
計測が行われる第2領域と、
物体を保持する複数のホルダのいずれかを着脱可能に保持して、前記第1領域と前記第2領域のどちらか一方から他方へと移動可能な移動体を含む1以上の移動体と、
前記複数のホルダのうちの前記移動体が保持するホルダに保持された物体に対する露光と前記計測との少なくとも一方と並行して、前記複数のホルダのうちの別のホルダに対して所定の形状で物体を載置する載置動作が行われる第3領域と、を有する露光装置。 - 前記載置動作では、前記物体を平坦化して前記所定の形状で載置する、請求項1に記載の露光装置。
- 前記第1及び第2領域間を移動する移動体を複数備え、
前記載置動作は、前記複数の移動体のうちの第1移動体が保持する前記複数ホルダのうちの第1ホルダに保持された物体に対する露光と、前記複数の移動体のうちの第2移動体が保持する前記複数のホルダのうちの第2ホルダに保持された物体の露光のための計測と、に並行して行われる、請求項1又は2に記載の露光装置。 - 前記第1領域と前記第2領域とのうちの少なくとも1つの領域と前記第3領域との間で前記複数のホルダを搬送する搬送装置をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記複数のホルダは、保持していた物体が露光された後に該物体とともに前記移動体から取り外される、請求項4に記載の露光装置。
- 前記第1及び第2領域間を移動する移動体を複数備え、
前記複数の移動体は、さらに、前記第1及び第2領域のそれぞれと前記第3領域との間を移動する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記露光のための計測を行う計測装置を有し、前記第1及び第2領域の少なくとも一方の領域内で移動する別の移動体を備え、
前記載置動作は、前記移動体が保持するホルダに保持された物体に対する露光と該露光のための計測とのうちの少なくとも一方と、前記別の移動体が有する前記計測装置を用いて行う計測と、に並行して行われる、請求項1に記載の露光装置。 - 前記第3領域内で前記複数のホルダに保持される物体を温調する温調装置をさらに備え、
前記物体に対する露光と前記露光のための計測との少なくとも一方と並行して、さらに、前記複数のホルダのうちの別のホルダに保持された物体に対する温調を行う、請求項1〜7のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記第3領域内で前記複数のホルダ上に物体を載置する載置装置をさらに備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第1領域で、前記物体にエネルギビームを照射する光学系と、
前記第2領域で、前記物体上に形成されたマークを検出するマーク検出系と、
をさらに備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の露光装置。 - 物体を露光して該物体上にパターンを形成する露光方法であって、
物体を保持する複数のホルダのいずれかを着脱可能に保持する移動体を含む1以上の移動体を、前記物体に対する露光が行われる第1領域と計測が行われる第2領域とのどちらか一方から他方へと移動させることと、
前記複数のホルダのうちの前記移動体が保持するホルダに保持された物体に対する露光と前記計測との少なくとも一方と並行して、前記第1及び第2領域と異なる第3領域で前記複数のホルダのうちの別のホルダに所定の形状で物体を載置する載置動作を行うことと、を含む露光方法。 - 前記載置動作は、前記物体を平坦化して前記所定の形状で載置する、請求項11に記載の露光方法。
- 前記移動することでは、前記第1及び第2領域間を移動する複数の移動体を移動し、
前記載置動作は、前記複数の移動体のうちの第1移動体が保持する第1ホルダに保持された物体に対する露光と、前記複数の移動体のうちの第2移動体が保持する第2ホルダに保持された物体の露光のための計測と、に並行して行われる、請求項11又は12に記載の露光方法。 - 前記第1領域と前記第2領域とのうちの少なくとも1つの領域と前記第3領域との間で前記複数のホルダを搬送することをさらに含む、請求項11〜13のいずれか一項に記載の露光方法。
- 前記搬送することでは、前記複数のホルダを、前記露光された物体とともに前記露光後に前記移動体から取り外す、請求項14に記載の露光方法。
- 前記移動することでは、前記複数のホルダのいずれかを着脱可能に保持する移動体をさらに1つ含む複数の移動体を、さらに、前記第1及び第2領域のそれぞれと前記第3領域との間で移動する、請求項11〜13のいずれか一項に記載の露光方法。
- 前記移動することでは、さらに、前記露光のための計測を行う計測装置を有する別の移動体を前記第1及び第2領域の少なくとも一方の領域内で移動し、
前記載置動作は、前記移動体が保持するホルダに保持された物体に対する露光と該露光のための計測とのうちの少なくとも一方と、前記複数のホルダのうちの前記別の移動体が有する前記計測装置を用いて行う計測と並行して行われる、請求項11に記載の露光方法。 - 前記載置動作では、前記露光と前記計測との少なくとも一方と並行して、さらに、前記複数のホルダのうちの別のホルダに保持された物体に対する温調を行う、請求項11〜17のいずれか一項に記載の露光方法。
- 前記第3領域内で前記複数のホルダ上に物体を載置することをさらに含む、請求項11〜18のいずれか一項に記載の露光方法。
- 請求項11〜19のいずれか一項に記載の露光方法を用いて、物体上にパターンを形成することと、
前記パターンが形成された前記物体を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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