JP2014203211A - タッチセンサシステム、集積回路、および電子機器 - Google Patents

タッチセンサシステム、集積回路、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】お手付きによるタッチパネルへの入力を除外することが可能なタッチセンサシステムを提供する。
【解決手段】タッチセンサシステム(1)のお手付き除去処理部(2)は、圧力センサ(6)が検知した圧力が圧力閾値よりも大きいと判定した場合に、容量分布計算部(3)が算出したタッチパネル(5)の静電容量の分布を示す第1静電容量マップにおいて、お手付きによって生じた静電容量が分布している第2領域を特定し、第2領域における静電容量の値をタッチ入力が無い状態を示す零値に置換することにより生成した第2静電容量マップをタッチ認識部(4)へ与える。
【選択図】図1

Description

本発明は、タッチセンサシステム、およびタッチセンサシステムを備えた電子機器に関する。
タッチセンサシステムは、静電容量方式のタッチパネルにおける静電容量の変化を検出することにより、タッチペンまたは指によるタッチパネルへの入力を判定する。すなわち、タッチセンサシステムは、タッチペンまたは指がタッチパネルに接触することにより生じた静電容量の変化を検出し、タッチパネルにおいて静電容量の変化が生じた位置を、タッチパネルに対する入力位置として判定する。
従って、タッチパネルに対して、ユーザが意図しない入力が与えられる場合がある。例えば、ユーザがタッチペンを用いて、タッチパネルへの入力を行う時、タッチペンを持つユーザの手の一部(例えば、掌の一部)が、タッチパネルに接触する状況が想定される。
このとき、タッチセンサシステムは、ユーザの手の一部がタッチパネルに接触したことによって生じる静電容量の変化を検知し、静電容量の変化が生じた位置においてタッチパネルへの入力が与えられたと判定する。
すなわち、ユーザが意図していたタッチペンによる入力とは異なる、ユーザの手の一部によるタッチパネルへの入力をも、タッチセンサシステムはさらに受け付ける。この事象は、「お手付き」によるタッチセンサシステムの誤動作として知られている。
近年では、お手付きによるタッチセンサシステムの誤動作を抑制する技術として、パームリジェクション(Palm Rejection)機能を有するタッチセンサシステムが提案されている。パームリジェクション機能を有するタッチセンサシステムは、タッチペンと掌とを区別することにより、掌によるお手付きに起因する入力を除外し、ユーザが意図した入力であるタッチペンによる入力のみを、タッチパネルに対する入力として受け付けることが可能である。
特許文献1には、お手付きによるタッチパネルへの入力を除外するタッチパネル装置が開示されている。
特開2006−39686号公報(2006年2月9日公開)
しかしながら、特許文献1に開示されているタッチパネル装置においては、タッチパネルに対しての、(i)タッチペンによる入力と、(ii)お手付きによる入力とが、ほぼ同時の時間範囲内に発生することが必要とされている。
このため、タッチパネルに対して、(i)タッチペンによる入力と、(ii)お手付きによる入力とが、一定以上の時間差のもとで個別に与えられる場合(例えば、お手付きによる入力が、タッチペンによる入力に先立って与えられる場合)において、お手付きによるタッチパネルへの入力を除外することができないという問題がある。
また、タッチパネル装置において、指と掌とを区別することは容易ではないため、ユーザが複数の指を揃えて、指による入力をタッチパネルに与える場合において、お手付きによるタッチパネルへの入力を除外することは難しいという問題がある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、お手付きによるタッチパネルへの入力を除外することが可能なタッチセンサシステムを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るタッチセンサシステムは、複数の静電容量(C11〜Cnm)がマトリクス状に分布したタッチパネルと、上記タッチパネルにおける上記静電容量の値の分布を示す第1静電容量マップを算出する第1静電容量マップ生成部と、上記第1静電容量マップに基づき算出した、上記タッチパネルにおけるタッチ入力の座標値を、上記タッチセンサシステムの外部に設けられたホスト装置に出力するタッチ認識部と、を備えたタッチセンサシステムであって、上記タッチセンサシステムは、上記タッチパネルに印加された圧力の値を検知する圧力センサと、上記圧力センサによって検知された上記圧力の値が、圧力閾値の値よりも大きいか否かを判定する圧力条件判定部と、上記圧力条件判定部が、上記圧力の値が上記圧力閾値の値よりも大きいと判定した場合に、上記第1静電容量マップにおいて、タッチペンまたは指による入力によって生じた静電容量が分布している第1領域と、お手付きによる入力によって生じた静電容量が分布している第2領域と、を特定する領域特定部と、上記第1静電容量マップの上記第2領域における静電容量の値を、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換することによって生成した第2静電容量マップを、上記タッチ認識部へ与える第2静電容量マップ生成部と、をさらに備えていることを特徴としている。
本発明の一態様に係るタッチセンサシステムによれば、お手付きによるタッチパネルへの入力を除外することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係るタッチセンサシステムの概略構成を表す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るタッチセンサシステムにおけるお手付きの様子を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1に係るタッチセンサシステムにおける圧力センサの配置例を示す斜視図であり、(a)は、4つの圧力センサが配置されている例を示しており、(b)は、5つの圧力センサが配置されている例を示している。 本発明の実施の形態1に係るタッチセンサシステムにおけるお手付き除去処理部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るタッチパネルにおける静電容量マップを概略的に示すグラフであり、(a)は、第1静電容量マップを示しており、図5の(b)は、第2静電容量マップを示している。 本発明の実施の形態1に係るタッチセンサシステムにおける入力検知の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る、タッチセンサシステムを備えた電子機器の構成を表す機能ブロック図である。
〔実施形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(タッチセンサシステム1の構成)
図1は、本実施形態のタッチセンサシステム1の概略構成を示す機能ブロック図である。タッチセンサシステム1は、タッチパネル5、圧力センサ6、および静電容量値分布検出回路12を備えている。また、タッチセンサシステム1の外部には、ホスト装置11が設けられている。
(タッチパネル5)
タッチパネル5は、水平方向に沿って互いに平行に配置された、n(nは自然数)本のドライブラインHL1〜HLnを備えている。また、タッチパネル5は、垂直方向に沿って互いに平行に配置された、m(mは自然数)本のセンスラインVL1〜VLmを備えている。
図2は、タッチパネル5における、ドライブラインHL1〜HLnとセンスラインVL1〜VLmとの間の位置関係を示す図である。タッチパネル5において、x(1≦x≦n)本目のドライブラインHLxと、y(1≦y≦m)本目のセンスラインVLyとの交点には、静電容量Cxyが形成される。
従って、タッチパネル5においては、ドライブラインHL1〜HLnと、センスラインセンスラインVL1〜VLmとの各交点に対して、それぞれ静電容量が形成される。その結果、タッチパネル5には、静電容量C11〜Cnmという、(n×m)個の静電容量がマトリクス状に分布している。
また、図2には、ユーザが、手81をタッチパネル5にお手付きしながら、タッチペン80によってタッチパネル5に入力を与える様子が模式的に示されている。
(圧力センサ6)
ここで、図3を参照して、本実施形態の圧力センサ6について説明する。図3の(a)および(b)は、本実施形態のタッチセンサシステム1における、タッチパネル5に対する圧力センサ6の配置例をそれぞれ示す斜視図であり、圧力センサ6は、タッチパネル5に印加される圧力を検知するために設けられている。
図3の(a)においては、圧力センサ6として、4つの圧力センサが、タッチパネル5に対して配置されている。ここでは、タッチパネル5を保持する筐体51が、タッチパネル5の背面(下面)に設けられている。さらに、筐体51の四隅(コーナー部)付近には、円形の圧力センサが1つずつ設けられている。筐体51の四隅付近に設けられた合計4つの圧力センサを、圧力センサ6として総称する。このようにして、圧力センサ6は、タッチパネル5に対して配置されており、タッチパネル5に印加される圧力を、タッチパネル5の全範囲において検知することができる。
また、図3の(b)においては、タッチパネル5と筐体51との間に、ディスプレイ装置52が配置されている。さらに、筐体51の四隅(コーナー部)付近および中央付近には、四角形の圧力センサが1つずつ設けられている。筐体51の四隅付近および中央付近に設けられた合計5つの圧力センサを、圧力センサ6として総称する。このようにして、圧力センサ6は、タッチパネル5に対して配置されており、タッチパネル5に印加される圧力を、タッチパネル5の全範囲において検知することができる。
なお、圧力センサ6の形状、個数、および配置場所は、図3の(a)および(b)に示された配置例に限定されるものではなく、圧力センサ6が、タッチパネル5に印加される圧力を、タッチパネル5の全範囲において検知することができる構成であればよい。
例えば、図3の(a)において、4つの圧力センサを、四角形のタッチパネル5の各辺の中点に対応する位置に、それぞれ配置してもよい。また、タッチパネル5の形状は、四角形に限定されず、例えば、円形であってもよい。この場合、4つの圧力センサのそれぞれを、円形のタッチパネルの円弧上において等間隔に位置する各点(例えば、θ=0°,90°,180°,270°として、円の中心角θによって示される円弧上の各点)に配置してもよい。
また、圧力センサ6によって検知された、タッチパネル5に対して印可されている圧力Pの値は、後述のお手付き除去処理部2へ与えられる。
(静電容量値分布検出回路12)
静電容量値分布検出回路12は、お手付き除去処理部2、容量分布計算部3(第1静電容量マップ生成部)、タッチ認識部4、ドライバ7、センスアンプ8、AD変換器9、タイミングジェネレータ10を備えている。
お手付き除去処理部2の詳細な動作については、図4を用いて後述する。ここでは、容量分布計算部3以降の部材の動作について、それぞれ説明する。
(容量分布計算部3)
容量分布計算部3は、AD変換器9から与えられた、各静電容量Cxy(1≦x≦n,1≦y≦m)の値に対応する、デジタル信号としての線形和に基づき、タッチパネル5における静電容量の分布を計算する。容量分布計算部3は、タッチパネル5における静電容量の分布を示す第1静電容量マップを、お手付き除去処理部2へ与える。
(タッチ認識部4)
タッチ認識部4は、お手付き除去処理部2から、お手付き除去処理部2において第1静電容量マップに基づき生成された、第2静電容量マップを取得する。
タッチ認識部4は、第2静電容量マップに基づき、タッチペン80またはユーザの指によって、タッチパネル5へ与えられた入力の位置を示す入力座標を算出し、算出した入力座標をタッチセンサシステム1の外部に設けられたホスト装置11へ出力する。
ホスト装置11は、タッチセンサシステム1の外部に設けられたプロセッサであり、タッチ認識部4から与えられた入力座標に基づき、アプリケーションソフトの処理を実行する。
(ドライバ7)
ドライバ7は、タッチパネル5の備えるn本のドライブラインHL1〜HLnに、符号系列に基づいた電圧信号をそれぞれ与え、ドライブラインHL1〜HLnを駆動する。ドライバ7が、ドライブラインHL1〜HLnを駆動することによって、タッチパネル5における静電容量C11〜Cnmが形成される。
なお、ドライバ7が、ドライブラインHL1〜HLnを駆動するタイミングは、タイミングジェネレータ10によって規定される。
(センスアンプ8)
センスアンプ8は、タッチパネル5において形成された、(n×m)個の静電容量C11〜Cnmに対応する線形和として、m個の線形和Y1〜Ymを、センスラインVL1〜VLmからそれぞれ読み出す。
すなわち、
Y1は、静電容量C11、C21、…、Cn1の線形和であり、センスラインVL1から読み出され、
Y2は、静電容量C12、C22、…、Cn2の線形和であり、センスラインVL2から読み出され、
(…中略…)
Ymは、静電容量C1m、C2m、…、Cnmの線形和であり、センスラインVLmから読み出される。
線形和Y1〜Ymは、(n×m)個の静電容量C11〜Cnmに対応する線形和を示す電圧信号である。センスアンプ8は、センスラインVL1〜VLmからそれぞれ読み出した、アナログ信号としての線形和Y1〜Ymを、AD変換器9へ与える。
なお、センスアンプ8が、センスラインVL1〜VLmから線形和Y1〜Ymを読み出すタイミングは、タイミングジェネレータ10によって規定される。
(AD変換器9)
AD(Analog-Digital)変換器9は、センスアンプ8から与えられた、アナログ信号としての線形和Y1〜Ymを、デジタル信号に変換する。すなわち、AD変換器9は、線形和Y1〜Ymに対して、AD変換を行う。
AD変換器9によってデジタル化された線形和Y1〜Ymは、容量分布計算部3へ与えられる。線形和Y1〜Ymが、デジタル信号として容量分布計算部3へ与えられることにより、容量分布計算部3による、タッチパネル5における静電容量の分布を計算するための、線形和Y1〜Ymに対する各種演算が容易化される。
なお、AD変換器9が、線形和Y1〜Ymに対してAD変換を行うタイミングは、タイミングジェネレータ10によって規定される。
(タイミングジェネレータ10)
タイミングジェネレータ10は、ドライバ7、センスアンプ8、およびAD変換器9の動作のタイミングをそれぞれ規定するために設けられている。
タイミングジェネレータ10は、ドライバ7、センスアンプ8、およびAD変換器9のそれぞれの動作のタイミングを規定する信号として、ドライバ動作信号、センスアンプ動作信号、およびAD変換器動作信号を生成し、ドライバ7、センスアンプ8、およびAD変換器9へそれぞれ与える。
(お手付き除去処理部2の構成)
以下、図4を参照して、お手付き除去処理部2の構成について説明する。図4は、お手付き除去処理部2の詳細な構成を示す機能ブロック図である。お手付き除去処理部2は、判定部21(圧力条件判定部)、特定部22(領域特定部)および置換部23(第2静電容量マップ生成部)を有している。
判定部21は、圧力センサ6から、タッチパネル5に対して印可されている圧力Pの値を取得する。そして、判定部21は、タッチパネル5に対して印可されている圧力Pの値が、所定の圧力閾値Pの値よりも大きいか、すなわち、
P>P …(圧力判定条件)
が満たされているかどうかを判定する。
ここで、圧力閾値Pは、タッチセンサシステム1においてあらかじめ定められた、固有の値(例えば、1MPa)であってよいが、圧力閾値Pは、タッチセンサシステム1の外部に設けられたホスト装置11によって変更可能な値であることが、より好ましい。
判定部21は、圧力判定条件が満たされているか否かを判定した結果を示す圧力判定結果情報を、特定部22へ与える。また、判定部21は、容量分布計算部3から、第1静電容量マップを取得し、特定部22へ与える。
特定部22は、判定部21から、圧力判定結果情報および第1静電容量マップを取得する。圧力判定結果情報によって、圧力判定条件が満たされていることが示されている場合、特定部22は、第1静電容量マップにおいて、
(i)タッチペン入力(またはユーザの指による入力)による静電容量が得られた第1領域RPENと、
(ii)お手付きによる静電容量が得られた第2領域RPALMと、
をそれぞれ特定する。そして、特定部22は、領域を特定した結果を示す入力領域特定情報を、第1静電容量マップとともに置換部23へ与える。
置換部23は、特定部22から第1静電容量マップおよび入力領域特定情報を取得する。置換部23は、第1静電容量マップにおける第2領域RPALMに形成された静電容量の値を、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換し、第2静電容量マップを生成する。置換部23は、第2静電容量マップをタッチ認識部4へ与える。
なお、圧力判定結果情報によって、圧力判定条件が満たされていないことが示されている場合、特定部22は、第1静電容量マップにおける領域を特定する処理を行うことなく、第1静電容量マップを置換部23へ与える。また、置換部23は、第2静電容量マップを生成することなく、第1静電容量マップをタッチ認識部4へ与える。
続いて、特定部22および置換部23の具体的な動作について、図5を用いて以下にて詳細に説明する。
(特定部22および置換部23の動作)
図5は、タッチパネル5における静電容量マップを概略的に示したグラフであり、簡単化のために、タッチパネル5における一次元的な静電容量マップを示している。ここで、図5の(a)は、特定部22によって第1領域RPENおよび第2領域RPALMが特定された後の第1静電容量マップを示しており、図5の(b)は、置換部23によって第2領域RPALMに含まれる静電容量の値が零値に置換された後の第2静電容量マップを示している。
いま、24本のセンスラインとしてセンスラインVL1〜VL24を考える。このとき、センスラインVL1〜VL24に交差する1本のドライブラインHL1に着目し、センスラインVL1〜VL24のそれぞれとドライブラインHL1との交点において形成される、合計24個の静電容量を考える。
ここで、24個の静電容量について、
センスラインVL1とドライブラインHL1との交点における静電容量をC1、
センスラインVL2とドライブラインHL1との交点における静電容量をC2、
(…中略…)
センスラインVL24とドライブラインHL1との交点における静電容量をC24、
として呼称する。
容量分布計算部3からお手付き除去処理部2に与えられた第1静電容量マップによれば、静電容量C1〜C24は、図5の(a)に示される通りに分布している。なお、図5の(a)において、横軸は、1番目のセンスラインVL1から24番目のセンスラインVL24までのそれぞれのセンスラインの番号を表しており、縦軸は、各センスライン番号に対応する静電容量C1〜C24の値を示している。また、縦軸における静電容量の値は、静電容量C1〜C24のうち、最大の静電容量の値を1として規格化されており、無単位値として示されている。
なお、図5の(a)に示された第1静電容量マップは、タッチパネル5において、センスラインVL4〜VL6に対応する位置にタッチペン入力が与えられ、センスラインVL12〜VL22に対応する位置にお手付きによる入力が与えられた場合に得られる第1静電容量マップを例示している。
特定部22は、タッチパネル5における各センスラインVL1〜VL24に対応する静電容量C1〜C24の値が、所定の静電容量閾値Cの値よりも大きいか、すなわち、
>C (1≦k≦24) …(静電容量判定条件)
が満たされているかどうかを、それぞれ判定する。
ここでは、静電容量閾値Cの値は、C=0.15として定められている。なお、静電容量閾値Cは、タッチセンサシステム1においてあらかじめ定められた、固有の値であってよいが、静電容量閾値Cは、タッチセンサシステム1の外部に設けられたホスト装置11によって変更可能な値であることが、より好ましい。
図5の(a)に示された第1静電容量マップの場合、特定部22は、(i)C4〜C6、および、(ii)C12〜C22を、静電容量閾値Cより大きい、静電容量判定条件を満たす静電容量として判定する。
そして、特定部22は、
(i)静電容量C4〜C6を、第1静電容量グループG1として、
(ii)静電容量C12〜C22を、第2静電容量グループG2として、
静電容量判定条件を満たす一連の隣接した静電容量のグループを、それぞれ区分する。
すなわち、静電容量C4、C5、およびC6はそれぞれ、互いに隣接した静電容量判定条件を満たす静電容量であるので、同一のグループとして第1静電容量グループG1に区分されている。
他方、静電容量C6および静電容量C12は、いずれも静電容量判定条件を満たす静電容量であるが、隣接した静電容量ではないため、同一のグループとしては区分されない。従って、静電容量C12〜C22は、第1静電容量グループG1とは異なるグループとして、第2静電容量グループG2に区分されている。
続いて、特定部22は、
(i)第1静電容量グループG1に含まれている静電容量の数N1と、
(ii)第2静電容量グループG2に含まれている静電容量の数N2と、
をそれぞれ算出し、続いて、数N1および数N2のうち、より小さい方を特定する。すなわち、特定部22は、数N1および数N2に対して、
N=min(N1,N2)
を、算出することにより、数N1および数N2のうち、より小さい方を、数Nとして特定する。
図5の(a)に示された静電容量マップの場合、N1=3、N2=11として算出され、さらに、
N=min(N1,N2)=min(3,11)=3=N1
であるから、数N1が、数N2よりも小さい数Nとして特定される。
次に、特定部22は、第1静電容量マップにおいて、より小さい静電容量の数であるN1個の静電容量を含んだ、第1静電容量グループG1に対応するセンスラインの集合、すなわち、センスラインVL4〜VL6を、タッチペン入力による静電容量が得られた第1領域RPENとして特定する。
また、特定部22は、第1静電容量マップにおいて、より大きい静電容量の数であるN2個の静電容量を含んだ、第2静電容量グループG2に対応するセンスラインの集合、すなわち、センスラインVL12〜VL22を、お手付きによる静電容量が得られた第2領域RPALMとして特定する。
なお、ここでは、静電容量のグループとして、第1静電容量グループG1と第2静電容量グループG2の2つが存在する場合について説明しているが、静電容量のグループの数が、3つ以上である場合についても、同様に考えることができる。
すなわち、3つ以上の静電容量のグループのうち、内包する静電容量の数が最も小さい静電容量のグループを、タッチペン入力による静電容量が得られた領域に対応するグループとし、かつ、それ以外の静電容量のグループを、お手付きによる静電容量が得られた第2領域RPALMに対応するグループとすればよい。
特定部22は、第1静電容量マップにおける第1領域RPENおよび第2領域RPALMを特定した結果を示す入力領域特定情報を生成し、置換部23へ与える。
置換部23は、特定部22から入力領域特定情報を取得する。置換部23は、第1静電容量マップにおいて、第2領域RPALM、すなわちVL12〜VL22に形成された静電容量C12〜C22の値を、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換し、第2静電容量マップを生成する。そして、置換部23は、第2静電容量マップをタッチ認識部4へ与える。
図5の(b)に、本実施形態における第2静電容量マップを示す。なお、置換部23は、第2領域RPALM以外の他の領域に形成された静電容量の値については、置換を行わない。従って、第2静電容量マップにおいて、第1領域RPEN、すなわちVL4〜VL6に形成された静電容量C4〜C6の値は、第1静電容量マップにおける静電容量C4〜C6の値から変化していない。
なお、ここでは、タッチパネル5における一次元的な静電容量マップを用いて説明を行っているが、タッチパネル5における二次元的な静電容量マップに対しても、お手付き除去処理部2の備える判定部21、特定部22、および置換部23が同様の動作を行うことによって、タッチパネル5におけるお手付きによる入力を除外することができる。
(タッチセンサシステム1における入力検知の処理の流れ)
以下、図6を参照して、タッチセンサシステム1における入力検知の処理の流れについて説明する。図6は、タッチセンサシステム1における入力検知の処理の流れを示すフローチャートである。
はじめに、タッチセンサシステム1を起動させるために、タッチセンサシステム1の電源をオンする(ステップS1)(タッチセンサシステム起動工程)。
そして、ドライバ7は、ドライブラインHL1〜HLnを駆動する。センスアンプ8は、センスラインVL1〜VLmから、タッチパネル5において形成された、(n×m)個の静電容量C11〜Cnmに対応する線形和Y1〜Ymをアナログ信号として読み出し、AD変換器9に与える(ステップS2)(タッチパネル駆動工程)。
AD変換器9は、アナログ信号としての線形和Y1〜Ymに対して、AD変換を行い、デジタル化された線形和Y1〜Ymを、容量分布計算部3へ与える(ステップS3)(線形和AD変換工程)。
容量分布計算部3は、デジタル化された線形和Y1〜Ymに基づき、タッチパネル5における静電容量の分布を計算する。容量分布計算部3は、タッチパネル5における静電容量の分布を示す第1静電容量マップを、お手付き除去処理部2の備える判定部21へ与える(ステップS4)(第1静電容量マップ生成工程)。
判定部21は、容量分布計算部3から第1静電容量マップを取得し、また、圧力センサ6によって検知されている、タッチパネル5に対して印可されている圧力Pの値を、圧力センサ6から取得する。
そして、判定部21は、圧力判定条件に基づき、タッチパネル5に対して印可されている圧力Pの値が、所定の圧力閾値Pを超えているか否かを判定する(ステップS5)(圧力条件判定工程)。
続いて、判定部21は、圧力判定条件が満たされているか否かを判定した結果を示す圧力判定結果情報を、第1静電容量マップと合わせて特定部22へ与える。
圧力判定条件が満たされているとき、すなわち、P>Pであるとき、(ステップS5においてYES)、特定部22は、静電容量判定条件、および、静電容量判定条件を満たす静電容量の数に基づき、第1静電容量マップにおいて、タッチペン入力による静電容量が得られた第1領域RPENと、お手付きによる静電容量が得られた第2領域RPALMとを特定する(ステップS6)(領域特定工程)。
続いて、特定部22は、第1領域RPENと第2領域RPALMとを特定した結果を示す入力領域特定情報を、第1静電容量マップとともに置換部23へ与える。
置換部23は、第1静電容量マップにおける第2領域RPALMに形成された静電容量の値を、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換し、第2静電容量マップを生成する(ステップS7)(第2静電容量マップ生成工程)。
続いて、置換部23は、第2静電容量マップを、タッチ認識部4へ与える。そして、タッチ認識部4は、第2静電容量マップに基づき、タッチペン80またはユーザの指によって、タッチパネル5へ与えられた入力の位置を示す入力座標を算出する(ステップS8)(入力座標算出工程)。
続いて、タッチ認識部4は、算出した入力座標を、タッチセンサシステム1の外部に設けられたホスト装置11へ出力する(ステップS9)(入力座標出力工程)。
他方、圧力判定条件が満たされていないとき、すなわち、P≦Pであるとき、(ステップS5においてNO)、判定部21は、第1静電容量マップにおける領域を特定する処理を行うことなく、第1静電容量マップを置換部23へ与える。続いて、置換部23は、第2静電容量マップを生成することなく、第1静電容量マップをタッチ認識部4へ与える。この場合、タッチ認識部4は、第1静電容量マップに基づき、上記のステップS8およびS9と同様の処理を行う。
〔実施形態2〕
本発明の実施の一形態について、図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施形態1と同様の部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図7は、実施形態1のタッチセンサシステム1を備えた電子機器の一例としての携帯電話100(電子機器)の構成を示す機能ブロック図である。
携帯電話100は、タッチセンサシステム1、操作部101、表示部102、スピーカ103、マイクロフォン104、カメラ105、主制御部106、RAM(Random Access Memory)107、およびROM(Read Only Memory)108を備えている。上記の各部材は、データバスによって相互に接続されている。
タッチセンサシステム1は、タッチパネル5、圧力センサ6、および静電容量値分布検出回路12を備えている。
操作部101は、携帯電話100に対する各種の入力を受け付ける機器であり、例えばキーボードである。
表示部102は、表示制御部102aおよび表示パネル102bをさらに備えている。表示制御部102aは、主制御部106からの指令に応じて、表示パネル102bへ画像を表示させる。表示パネル102bは、表示制御部102aからの指令に応じて、初期画面、選択画面、および処理画面といった各種画像を表示する。また、表示部102は、タッチパネル5に重ねられているか、タッチパネル5を内蔵している。なお、表示部102がタッチパネル5に重ねられている場合、表示部102は、実施形態1におけるディスプレイ装置52に相当する(図3の(b)を参照)。
スピーカ103は、マイクロフォン104に入力された音声データを出力し、また、RAM107またはROM108に保存された音楽データ等を出力する。マイクロフォン104は、ユーザによる音声データの入力を受け付ける。カメラ105は、操作部101からのユーザによる入力に応じて、被写体を撮影する。カメラ105において撮影された被写体のデータは、RAM107またはROM108に保存される。
主制御部106は、携帯電話100の動作を全体的に制御する役割を担う。主制御部106は、コンピュータシステムにおけるCPU(Central Processing Unit,中央演算処理装置)に該当する。主制御部106は、実施形態1におけるホスト装置11としての機能を有する。
RAM107は、主制御部106等の動作によって生成された各種データを揮発的に保存し、主制御部106の起動時におけるワークメモリとして機能する一時記憶手段としての役割を担う。ROM108は、データを不揮発的に保存し、主制御部106を動作させるための制御プログラム、および、これに用いる各種データが記録されたコンピュータ読み取り可能な可読記録媒体である。
本実施形態において、タッチセンサシステム1を備えた電子機器の一例としての携帯電話100は、カメラ付き携帯電話またはスマートフォン等であるが、タッチセンサシステム1を備えた電子機器はこれらに限定されない。例えば、タブレットなどの携帯端末装置や、PCモニタ、サイネージ、電子黒板、インフォメーションディスプレイ等の情報処理装置も、タッチセンサシステム1を備えた電子機器に含まれる。
〔実施形態3〕
携帯電話100の制御ブロック(特に主制御部106)は、集積回路(Integrated Circuit,IC)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、携帯電話100は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔変形例〕
実施形態1のタッチセンサシステム1が備える容量分布計算部3、タッチ認識部4、判定部21、特定部22、および置換部23は、集積回路(IC)によって実装されてもよい。従って、タッチセンサシステム1における容量分布計算部3、タッチ認識部4、判定部21、特定部22、および置換部23を含んだ集積回路(例えば、タッチパネルコントローラ)も、本発明の技術的範囲に含まれる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るタッチセンサシステム(1)は、複数の静電容量(C11〜Cnm)がマトリクス状に分布したタッチパネル(5)と、上記タッチパネルにおける上記静電容量の値の分布を示す第1静電容量マップを算出する第1静電容量マップ生成部(容量分布計算部3)と、上記第1静電容量マップに基づき算出した、上記タッチパネルにおけるタッチ入力の座標値を、外部に設けられたホスト装置(11)に出力するタッチ認識部(4)と、を備えたタッチセンサシステムであって、上記タッチセンサシステムは、上記タッチパネルに印加された圧力の値を検知する圧力センサ(6)と、上記圧力センサによって検知された上記圧力(P)の値が、圧力閾値(P)の値よりも大きいか否かを判定する圧力条件判定部(判定部21)と、上記圧力条件判定部が、上記圧力の値が上記圧力閾値の値よりも大きいと判定した場合に、上記第1静電容量マップにおいて、タッチペン(80)または指による入力によって生じた静電容量が分布している第1領域(RPEN)と、お手付きによる入力によって生じた静電容量が分布している第2領域(RPALM)と、を特定する領域特定部と、上記第1静電容量マップの上記第2領域における静電容量の値を、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換することによって生成した第2静電容量マップを、上記タッチ認識部へ与える第2静電容量マップ生成部と、をさらに備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、タッチセンサシステムにおいて、タッチパネルにおけるマトリクス状に分布した複数の静電容量の値の分布を示す第1静電容量マップは、第1静電容量マップ生成部において算出される。そして、第1静電容量マップは、外部に設けられたホスト装置に対して、タッチパネルにおける入力の座標値を与えるための、タッチ認識部における計算に用いられる。
加えて、タッチセンサシステムは、タッチパネルに印加された圧力の値Pを検知する圧力センサ、圧力条件判定部、領域特定部、および第2静電容量マップ生成部を備えている。
圧力条件判定部は、圧力センサによって検知された圧力Pの値が、圧力閾値Pの値よりも大きいか否かを判定する。
領域特定部は、圧力条件判定部において、圧力の値Pが圧力閾値の値Pよりも大きいと判定された場合に、第1静電容量マップにおいて、タッチペンまたは指による入力によって生じた静電容量が分布している第1領域RPENと、お手付きによる入力によって生じた静電容量が分布している第2領域RPALMと、を特定する。
第2静電容量マップ生成部は、領域特定部において特定された上記第1静電容量マップの第2領域における静電容量の値を、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換し、第2静電容量マップを生成する。続いて、第2静電容量マップ生成部は、タッチ認識部へ第2静電容量マップを与える。
従って、タッチ認識部には、第1静電容量マップの第2領域における静電容量の値が、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換された静電容量マップである、第2静電容量マップが与えられる。タッチ認識部は、第1静電容量マップに替わり、第2静電容量マップに基づき、タッチパネルにおけるタッチ入力の座標値を算出し、そのタッチ入力の座標値をホスト装置へ与える。
このため、タッチ認識部からホスト装置へ与えられるタッチ入力の座標値は、お手付きによる入力によって生じた静電容量による影響が除外された座標値として、タッチ認識部において算出される。
それゆえ、タッチセンサシステムにおいて、お手付きによるタッチパネルへの入力が除外され、タッチセンサシステムの誤動作が抑制される。
また、本発明の態様2に係るタッチセンサシステムは、上記態様1において、上記領域特定部が、上記第1静電容量マップにおいて、静電容量閾値(C)の値よりも大きい静電容量の値を有する、2つ以上の静電容量の集合(第1静電容量グループG1,第2静電容量グループG2)を特定し、さらに、上記静電容量の集合から、内包する静電容量の数が最も少ない集合(第1静電容量グループG1)を選択し、選択された上記静電容量の集合に対応する上記第1静電容量マップにおける領域を、上記第1領域として特定し、選択された上記静電容量の集合以外の静電容量の集合(第2静電容量グループG2)に対応する上記第1静電容量マップにおける領域を、上記第2領域として特定することが好ましい。
上記の構成によれば、タッチセンサシステムにおいて、領域特定部は、第1静電容量マップにおいて、静電容量閾値Cの値よりも大きい静電容量の値を有する、2つ以上の静電容量の集合を特定する。
続いて、領域特定部は、それらの2つ以上の静電容量の集合の内から、内包する静電容量の数が最も少ない集合を選択し、その静電容量の集合に対応する第1静電容量マップにおける領域を、第1領域として特定する。
また、領域特定部は、2つ以上の静電容量の集合の内、選択された静電容量の集合以外、すなわち、上述の第1領域に対応する静電容量の集合以外の、静電容量の集合に対応する第1静電容量マップにおける領域を、第2領域として特定する。
従って、領域特定部によって、タッチペンまたは指による入力によって生じた静電容量が分布している1つの領域としての第1領域が特定され、お手付きによる入力によって生じた静電容量が分布しているその他の複数の領域としての第2領域が特定される。
このため、複数の第2領域を特定することにより、お手付きによる入力によって生じた静電容量による影響を、タッチ認識部において算出されるタッチ入力の座標値から、効果的に除外することができる。
それゆえ、タッチセンサシステムにおいて、お手付きによるタッチパネルへの入力が除外され、タッチセンサシステムの誤動作が抑制される。
また、本発明の態様3に係るタッチセンサシステムは、上記態様1または2において、上記圧力センサは複数設けられており、上記複数の圧力センサのうちの少なくとも1つは、上記タッチパネルのコーナー部の近傍に対応する位置に配置されていることが好ましい。
上記の構成によれば、タッチセンサシステムにおいて、複数設けられた圧力センサのうちの少なくとも1つは、タッチパネルのコーナー部の近傍に対応する位置に配置されている。
従って、これらの圧力センサの配置により、タッチパネルの全範囲において、タッチパネルに印加された圧力を、圧力センサによって検知することができる。それゆえ、タッチセンサシステムにおいて、お手付きによるタッチパネルへの入力が効果的に除外され、タッチセンサシステムの誤動作が抑制される。
また、本発明の態様4に係るタッチセンサシステムは、上記態様3において、上記複数の圧力センサのうちの少なくとも1つは、上記タッチパネルの中央の近傍に対応する位置に配置されていることが好ましい。
上記の構成によれば、タッチセンサシステムにおいて、複数設けられた圧力センサのうちの少なくとも1つは、タッチパネルの中央の近傍に対応する位置に配置されている。
従って、これらの圧力センサの配置により、タッチパネルの全範囲において、タッチパネルに印加された圧力を、圧力センサによって検知することができる。それゆえ、タッチセンサシステムにおいて、お手付きによるタッチパネルへの入力が効果的に除外され、タッチセンサシステムの誤動作が抑制される。
また、本発明の態様5に係るタッチセンサシステムの制御方法は、上記態様1から4のいずれか1つのタッチセンサシステムを制御する方法であって、上記圧力センサによって検知された上記圧力の値が、圧力閾値の値よりも大きいか否かを判定する圧力条件判定工程と、上記圧力条件判定工程において、上記圧力の値が上記圧力閾値の値よりも大きいと判定された場合に、上記第1静電容量マップにおいて、タッチペンまたは指による入力によって生じた静電容量が分布している第1領域と、お手付きによる入力によって生じた静電容量が分布している第2領域と、を特定する領域特定工程と、上記第2領域における静電容量の値を、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換することによって生成した第2静電容量マップを、上記タッチ認識部へ与える第2静電容量マップ生成工程と、を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、タッチセンサシステムの制御方法によって、上記の態様1から4のいずれか1つのタッチセンサシステムと同様に、お手付きによるタッチパネルへの入力が除外され、タッチセンサシステムの誤動作が抑制される。
また、本発明の態様6に係る集積回路は、上記態様1から4のいずれか1つに係るタッチセンサシステムが備える第1静電容量マップ生成部と、タッチ認識部と、圧力条件判定部と、領域特定部と、第2静電容量マップ生成部と、を含んでいることが好ましい。
また、本発明の態様6に係る電子機器(100)は、上記態様1から4のいずれか1つに係るタッチセンサシステムを含んでいることが好ましい。
また、本発明の態様7に係る電子機器は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記電子機器が備える各部として動作させることにより上記電子機器をコンピュータにて実現させる電子機器の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
すなわち、本発明のタッチセンサシステムは、圧力センサと、静電容量方式タッチパネルと、静電容量分布検出回路とを備え、ペン入力ないしペン以外のタッチ入力に際し、パネルにかかった圧力が閾値以上であった場合には、ペン以外のタッチ入力を無効とし、パネルにかかった圧力が閾値未満であった場合には、全てのタッチ入力を有効とする。
本発明は、タッチセンサシステム、およびタッチセンサシステムを備えた電子機器に利用することができる。
1 タッチセンサシステム
2 お手付き除去処理部
3 容量分布計算部(第1静電容量マップ生成部)
4 タッチ認識部
5 タッチパネル
6 圧力センサ
21 判定部(圧力条件判定部)
22 特定部(領域特定部)
23 置換部(第2静電容量マップ生成部)
80 タッチペン
100 携帯電話(電子機器)
C11〜Cnm,Cxy,C1〜C24 静電容量
静電容量閾値
P 圧力
圧力閾値
PEN 第1領域
PALM 第2領域

Claims (5)

  1. 複数の静電容量がマトリクス状に分布したタッチパネルと、
    上記タッチパネルにおける上記静電容量の値の分布を示す第1静電容量マップを算出する第1静電容量マップ生成部と、
    上記第1静電容量マップに基づき算出した、上記タッチパネルにおけるタッチ入力の座標値を、外部に設けられたホスト装置に出力するタッチ認識部と、を備えたタッチセンサシステムであって、
    上記タッチセンサシステムは、
    上記タッチパネルに印加された圧力の値を検知する圧力センサと、
    上記圧力センサによって検知された上記圧力の値が、圧力閾値の値よりも大きいか否かを判定する圧力条件判定部と、
    上記圧力条件判定部が、上記圧力の値が上記圧力閾値の値よりも大きいと判定した場合に、上記第1静電容量マップにおいて、タッチペンまたは指による入力によって生じた静電容量が分布している第1領域と、お手付きによる入力によって生じた静電容量が分布している第2領域と、を特定する領域特定部と、
    上記第1静電容量マップの上記第2領域における静電容量の値を、タッチ入力が無い状態を示す零値に置換することによって生成した第2静電容量マップを、上記タッチ認識部へ与える第2静電容量マップ生成部と、をさらに備えていることを特徴とするタッチセンサシステム。
  2. 上記領域特定部は、上記第1静電容量マップにおいて、静電容量閾値の値よりも大きい静電容量の値を有する、2つ以上の静電容量の集合を特定し、
    さらに、上記静電容量の集合の内から、内包する静電容量の数が最も少ない集合を選択し、選択された上記静電容量の集合に対応する上記第1静電容量マップにおける領域を、上記第1領域として特定し、
    選択された上記静電容量の集合以外の静電容量の集合に対応する上記第1静電容量マップにおける領域を、上記第2領域として特定することを特徴とする請求項1に記載のタッチセンサシステム。
  3. 上記圧力センサは複数設けられており、上記複数の圧力センサのうちの少なくとも1つは、上記タッチパネルのコーナー部の近傍に対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチセンサシステム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のタッチセンサシステムが備える第1静電容量マップ生成部と、タッチ認識部と、圧力条件判定部と、領域特定部と、第2静電容量マップ生成部と、を含んでいることを特徴とする集積回路。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載のタッチセンサシステムを含んでいることを特徴とする電子機器。
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