JP2014201623A - 粘着体 - Google Patents

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大介 冨田
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亘 森田
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Tomonori Ono
智則 小野
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正義 大森
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Abstract

【課題】
本発明は、ラベリング装置を用いてタイヤに連続的に効率よくラベルを貼付することができる粘着体を提供する。
【解決手段】
支持体と、ホットメルトタイプ粘着剤組成物からなる粘着剤層とを有する粘着シートと、剥離シートとを積層してなる粘着体であって、前記粘着剤組成物が、ブロック共重合体15〜40質量%、粘着付与剤30〜70質量%、及び、可塑剤10〜40質量%を配合したものであり、前記剥離シートが、剥離基材と剥離剤層とを有し、前記剥離剤層は、無溶剤型シリコーン樹脂(A)を含み、25℃における粘度が120〜600mPa・sである剥離剤組成物の硬化皮膜であり、前記粘着体は、ラベル部を連続的に有するラベル連続体に加工後、前記ラベル部をラベリング装置で剥がして用いるものであり、23℃50%RHの環境下において、剥離速度5m/min、剥離方向180°の条件で測定される最大初期剥離力をf[mN/50mm]、平均剥離力をf[mN/50mm]としたとき、f/f≦1.5、かつ、f≦1000の関係を満足することを特徴とする粘着体。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、粘着体に関し、特にラベリング装置を用いてラベリングを行うためのラベル連続体用の粘着体に関する。
従来、タイヤ表示ラベル等と呼ばれるタイヤ用粘着シートが知られている。
タイヤ用粘着シートは、顧客に対して、タイヤ情報を伝達する等の目的で、タイヤのメーカー名やブランド名、サイズ(幅、偏平率、リム率)、使用上の注意事項等が記載され、タイヤのトレッド面を含む周囲に貼り付けられるものである。
タイヤ用粘着シートは、一般的にはアルミニウム蒸着層を備えたフィルムを支持体とし、当該支持体上に、ゴム系樹脂やアクリル酸アルキルエステル樹脂を主成分とする粘着剤層が積層されて構成されている。
例えば、特許文献1には、支持体と、粘着剤層とを含むタイヤ用粘着シートであって、当該粘着剤層が粘着剤組成物を含むタイヤ用粘着シートが開示されている。
この文献の実施例1には、粘着剤組成物を、140℃の条件で溶融させ、剥離シートの剥離処理面上に粘着剤層を形成し、次いで、アルミニウム蒸着層を備えた白コートポリエチレンテレフタレートフィルムのアルミニウム蒸着層面と、剥離シート上の粘着剤層とを貼り合わせることにより、剥離シート付きのタイヤ用粘着シートを製造した例が記載されている。
特許第4915920号公報
このようなタイヤ用粘着シートを、工業的にタイヤに貼り付ける場合には、生産性の観点から、長尺状のラベル連続体を作製し、ラベリング装置を用いて連続的にタイヤに貼り付けるのが好ましい。
しかしながら、特許文献1には、ラベリング装置を用いて粘着シートを貼付するためのラベル連続体については記載されておらず、当該ラベル連続体として用いるのに適した粘着体についての検討はなされていない。
実際に、特許文献1に記載の粘着シートを用いてラベル連続体を作製し、ラベリング装置を用いて粘着シートのタイヤへの貼付を試みたところ、ラベリング装置(ラベラー)から粘着シートが繰り出されず、ラベルがタイヤにうまく貼付できない場合があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、ラベリング装置を用いてタイヤに連続的に効率よくラベルを貼付することができる粘着体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した。その結果、剥離シートと粘着シートからなる粘着体であって、剥離シートが、最大初期剥離力と平均剥離力とが特定の関係を満足するものは、ラベリング装置を用いてタイヤに連続的に歩留まり良くラベルを貼付することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)及び(2)の粘着体が提供される。
(1)支持体と、該支持体上に形成された、ホットメルトタイプ粘着剤組成物からなる粘着剤層とを有する粘着シートと、剥離シートとを積層してなる粘着体であって、
前記ホットメルトタイプ粘着剤組成物が、ブロック共重合体15〜40質量%、粘着付与剤30〜70質量%、及び、可塑剤10〜40質量%を配合したものであり、
前記剥離シートが、剥離基材と剥離剤層とを有し、
前記剥離剤層は、無溶剤型シリコーン樹脂(A)を含み、25℃における粘度が120〜600mPa・sである剥離剤組成物の硬化皮膜であり、
前記粘着体は、ラベル部を連続的に有するラベル連続体に加工後、前記ラベル部をラベリング装置で剥がして用いるものであり、
23℃50%RHの環境下において、剥離速度5m/min、剥離方向180°の条件で測定される最大初期剥離力をf[mN/50mm]、平均剥離力をf[mN/50mm]としたとき、1.0≦f/f≦1.5、かつ、f≦1000の関係を満足することを特徴とする粘着体。
(2)タイヤに貼付されるものである請求項1に記載の粘着体。
本発明の粘着体は、ラベリング装置を用いてラベリングを行うためのラベル連続体として好適に用いることができる。
本発明の粘着体によれば、連続的に効率よくタイヤにラベルを貼付することができる。
本発明の粘着体の構成を示すための粘着体断面図である。 耳部とラベル部を説明するための粘着体斜視図である。 本発明の粘着体が、タイヤにラベリングされる様子を示す模式図である。 粘着体がタイヤにうまくラベリングされない場合を示す模式図である。 剥離力測定チャート図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の粘着体は、(i)支持体と、該支持体上に形成された、ホットメルトタイプ粘着剤組成物からなる粘着剤層とを有する粘着シートと、剥離シートとを積層してなるものであって、
(ii)前記ホットメルトタイプ粘着剤組成物が、ブロック共重合体15〜40質量%と、粘着付与剤30〜70質量%と、可塑剤10〜40質量%と、を配合したものであり、
(iii)前記剥離シートは、剥離剤層と、剥離基材とを有し、前記剥離剤層は、無溶剤型シリコーン樹脂(A)を含み、25℃における粘度が120〜600mPa・sである剥離剤組成物の硬化皮膜であり、
(iv)前記粘着体は、ラベル部を連続的に有するラベル連続体に加工後、前記ラベル部をラベリング装置で剥がして用いるものであり、23℃50%RHの環境下において、剥離速度5m/min、剥離方向180°の条件で測定される最大初期剥離力をf[mN/50mm]、平均剥離力をf[mN/50mm]としたとき、1.0≦f/f≦1.5、かつ、f≦1000の関係を満足することを特徴とする。
(1)粘着シート
本発明の粘着体に用いる粘着シート(1)は、図1に示すごとき、支持体(1a)と、ホットメルトタイプ粘着剤組成物からなる粘着剤層(1b)とを有する。
〈支持体(1a)〉
本発明の粘着シートに用いる支持体としては、粘着剤層を担持できるものであれば、特に制約なく、従来公知のものを使用できる、具体的には、上質紙、グラシン紙、コート紙、キャストコート紙、無塵紙等の紙;これらの紙にポリエチレン等の熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙;熱可塑性樹脂等によって形成された樹脂フィルム;紙、金属箔、及びこれらの複合体;等を用いることができる。これらの中でも、機械的強度に優れ、剥離時における支持体の破壊を有効に防止できることから、樹脂フィルム又は合成紙を用いるのが好ましい。
樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリスチレン、ナイロン等のフィルムが挙げられる。
合成紙としては、合成樹脂と充填剤及び添加剤を溶融混合後、押出しして成膜された、内部にボイドを有する単層又は複層の合成紙等が挙げられる。
また、本発明の粘着体がタイヤ貼付用である場合には、支持体は、アルミニウム蒸着層等の金属層を備えたものが好ましい。このような構成を有する支持体を用いることで、後述する粘着剤層側に、金属層が対向するように積層することで、タイヤの構成成分の移行に起因する、支持体表面における黒色化を有効に防止することができる。より具体的には、タイヤを構成するゴム材料の構成成分であるアミン系老化防止剤や芳香族系オイル等が、支持体まで移行し、それが原因となって、支持体表面が黒色化する場合があるが、金属層を備えることによって、このような移行をブロックすることができる。
さらに、支持体としては、後述するラベルの印刷を容易にするための易接着層や、熱転写記録やインキジェット記録等の記録を可能にするための記録層を設けたものや、それらの表面を保護するためにオーバーコートフィルムもしくはオーバーラミネートフィルムを有するものも好ましい。さらに、磁気記録、バーコード、及びマイクロ半導体素子等の情報領域を支持体の一部に設けた支持体を用いることもできる。
支持体の坪量(単位面積当りの質量)は、使用目的に応じて適宜選定されるが、通常は20〜500g/mであり、好ましくは50〜300g/mの範囲である。
支持体の厚さは、通常10〜150μmであり、10〜120μmであるのが好ましい。支持体の厚さが10μm未満になると、取り扱いが困難になったり、貼り付け時にシワが発生したり、剥離時に支持体が破壊されたりする場合がある。一方、支持体の厚さが150μmを超えると、柔軟性が低下するのに伴い、被着体としてのタイヤ等への追従性が低下し、粘着シートが剥がれやすくなる場合があり好ましくない。
〈粘着剤層(1b)〉
本発明の粘着体に用いる粘着剤層は、ホットメルトタイプ粘着剤組成物(以下、単に「粘着剤組成物」という。)から形成されたものである。ここで、「ホットメルトタイプ」粘着剤とは、加熱することにより溶融して展延塗布可能となり、冷却することにより粘着性と凝集力を発現するタイプの粘着剤をいう。
粘着剤組成物としては、ブロック共重合体、粘着付与剤、及び可塑剤を所定割合で配合したものを用いる。
〈ブロック共重合体〉
ブロック共重合体としては、スチレン・イソブチレンブロック共重合体(SIB)、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(SB)、スチレン・イソプレンブロック共重合体(SI)等のAB型ジブロック共重合体;スチレン・イソブチレン・スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)等のABA型トリブロック共重合体;等が挙げられる。
これらは一種単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、タック性付与が容易であることから、ABA型トリブロック共重合体を用いるのが好ましく、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)を用いるのが特に好ましい。
ブロック共重合体の使用量は、粘着剤組成物の全体量に対して、通常15〜40質量%であり、好ましくは18〜30質量%である。
ブロック共重合体の添加量が15質量%未満の値になると、粘着剤全体の凝集力が低下し、外気温の高い夏場において、特性低下が著しくなったり、粘着シート断面からのしみ出し(以後、「ウーズ」という。)が生じたり、さらには、打ち抜き加工時の糊切れが悪化したりする場合がある。一方、ブロック共重合体の添加量が40質量%を超えると、被着体に対する粘着力が低下して、強固に接着できず、特に低温環境下での貼付けが困難となる場合がある。また、粘着剤全体の溶融粘度が上昇し、ホットメルトコーティング適性が低下する場合がある。
また、本発明においては、ブロック共重合体には、ABA型のトリブロック共重合体を用いるとともに、AB型のジブロック共重合体を併用することが好ましい。ジブロック共重合体の添加量は、トリブロック共重合体に対して、30〜80質量%であるのが好ましい。ジブロック共重合体の添加量が30質量%未満では、添加効果が得られず、ジブロック共重合体の添加量が80質量%を超えると、凝集力が低下して、ウーズやラベル剥離後の糊残りが発生しやすくなる場合がある。
なお、ABA型トリブロック共重合体がスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)である場合には、併用するAB型ジブロック共重合体としては、同種のスチレン・イソプレンブロック共重合体(SI)を使用するのが好ましい。
ブロック共重合体としてポリスチレン領域(スチレン由来の繰り返し単位部分)を有するものを用いる場合、ポリスチレン領域の含有量は、接着性、ホットメルトコーティング適性等の観点から、ブロック共重合体中の10〜20質量%であるのが好ましい。
〈粘着付与剤〉
粘着付与剤としては、特に限定されるものではなく、従来公知のものが使用できる。例えば、重合ロジン、重合ロジンエステル、ロジン誘導体等のロジン系樹脂;ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂及びその水素化物、テルペンフェノール樹脂等のテルペン系樹脂;クマロン・インデン樹脂;脂肪族石油系樹脂、芳香族系石油樹脂及びその水素化物、脂肪族/芳香族共重合体石油樹脂等の石油樹脂;スチレン又は置換スチレンの低分子量重合体;等が挙げられる。
これらは一種単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、本発明においては、粘着付与剤として、軟化点が異なる複数の粘着付与剤を含むことが好ましく、異なる軟化点を有する2種以上の粘着付与剤を用いることで、ブロック共重合体中のゴム成分及び樹脂成分にそれぞれ選択的に相溶させることができる。
さらに、本発明においては、JIS K 2207に準拠して測定される軟化点が60〜100℃である粘着付与剤を少なくとも一種と、軟化点が120℃以上である粘着付与剤を少なくとも一種と、を含むことがより好ましい。
軟化点が120℃以上である粘着付与剤は、高温時での粘着性を発現するのに有効であるが、低温時での粘着性が損なわれる。そこで、軟化点が60〜100℃である粘着付与剤と併用することにより、低温領域から常温領域までの粘着性が特異的に向上し、低温領域から高温領域までの広い温度に対応して粘着力や凝集力の調整が容易となる。
軟化点が120℃以上である粘着付与剤としては、重合ロジンエステルであるのが好ましく、軟化点が60〜100℃である粘着付与剤としては、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、脂肪族/芳香族共重合体石油樹脂が好ましい。前者は、ゴム成分に選択的に相溶しやすく、後者はブロック共重合体中の樹脂成分に選択的に相溶し易いことから、粘着付与剤として好適な組合せとなる。
また、重合ロジンエステルの添加量を、例えば、0〜18質量%の範囲で変化させることにより、各温度における被着体に対する粘着力や、曲面貼付性及び保持力を変化させることができる。
このように、軟化点が120℃以上である粘着付与剤と、軟化点が60〜100℃である粘着付与剤とを組み合わせて用いる場合、粘着付与剤の全体量(100質量%)に対する、重合ロジンエステルの使用量は、5〜25質量%、好ましくは10〜25質量%であるのが好ましい。重合ロジンエステルの使用量をこのように調整すると、各温度による曲面貼付性、粘着力が著しく低下することがない。
粘着付与剤の添加量は、粘着剤組成物の全体量に対し、30〜70質量%であるのが好ましく、40〜65質量%であるのがより好ましい。粘着付与剤の添加量が30質量%未満になると、粘着力が不足し、タイヤ等に貼付けた際に強固に接着できない場合がある。一方、粘着付与剤の添加量が70質量%を超えると、ウーズやラベル打ち抜き加工時の糊切れが悪化するおそれがある。
〈可塑剤〉
可塑剤としては、特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、あるいは芳香族系プロセルスオイル等の石油系プロセスオイル;ひまし油あるいはトール油等の天然油;フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルあるいはアジピン酸ジブチル等の二塩基酸ジアルキル;液状ポリブテンあるいは液状ポリイソプレン等の低分子量液状ポリマー;等が挙げられる。
これらの中でも、熱や紫外線に対し特に安定であり、色相の優れた粘着剤組成物を得ることができることから、パラフィン系プロセスオイルが好ましい。
また、パラフィン系プロセスオイルと、他の可塑剤との併用も可能である。この場合、パラフィン系プロセスオイルを、可塑剤の全体量(100質量%)に対して、60質量%以上用いるのが好ましい。
可塑剤の添加量は、粘着剤組成物の全体量に対して、通常10〜40質量%であり、好ましくは15〜30質量%である。可塑剤の添加量が10質量%未満であると、十分に可塑化せず、粘着力が不足し、タイヤ等に貼付けした際に強固に接着できない場合がある。一方、可塑剤の添加量が40質量%を超えると、ウーズやラベル打ち抜き加工時の糊切れが悪化するおそれがある。
上記のような、ブロック共重合体、粘着付与剤及び可塑剤を配合した粘着剤組成物を用いることにより、複数温度における被着体に対する粘着力の調整が容易になる。特に、タイヤ用粘着シートに使用した場合に、外気温の低い冬場に、スタッドレスタイヤを被着体とした場合であっても、浮きや剥がれが少なく、精度良く貼り付けることができる。また、外気温の高い夏場であっても、貼付後の浮き剥がれの問題がなく、さらに、粘着剤層を積層する際に、溶剤を使用したり、乾燥させることが不要で、製造装置を小型化したり、製造時間を短縮することができる。
得られる粘着付与剤の軟化点は、通常70〜90℃である。
なお、粘着剤組成物には、必要に応じて、各種添加剤、例えば充填剤、無機粒子、有機粒子、軽量化剤、流動化剤、顔料、染料、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等従来公知の添加剤を添加することも好ましい。
粘着剤層は、剥離シート(1)の剥離処理面上に塗布することによって形成することができる。
粘着剤組成物を塗工する方法としては、例えば、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法等の既存の方法が挙げられる。
粘着シートを形成する方法としては、例えば、所定量のブロック共重合体、粘着付与剤、可塑剤、及び所望によりその他の添加剤を、従来公知の方法により混合して粘着剤組成物を調製し、このものを溶融して、(i)後述する剥離シートの剥離剤層上に塗布し、必要に応じて乾燥させて粘着剤層を形成し、その後、前記支持体と貼り合わせる方法(転写塗工法)、又は、(ii)支持体に直接塗布し、必要に応じて乾燥させて粘着剤層を形成し、その後、粘着シートの粘着剤層側と、剥離シートの剥離剤層側とを貼り合わせる方法(直接塗工法)等を好ましく例示することができる。
粘着剤組成物の塗布装置としては、特に限定されるものではなく、ロールコーター、ナイフコーター、ダイコーター等従来公知の塗工機を使用して塗布することができる。
粘着剤層の坪量は、特に限定されないが、5〜100g/mであるのが好ましく、10〜60g/mであるのがより好ましい。あまりに少ないと、タイヤ等の被着体への粘着性が不十分となる場合がある。一方、あまりに多いと、ウーズの原因となるばかりか、印刷・抜き加工時での不具合を引き起こす可能性が高くなる場合があり好ましくない。
なお、前記ABA型ブロック共重合体を主成分とする粘着剤組成物は、その性質上、そのまま成形し、粘着剤組成物として使用することが可能である。したがって、所定形状に成形した粘着剤組成物を公知の塗工機を用いて一旦熱溶融させた後、溶液状態で塗布し、それを固化させることにより粘着剤層とすることもできる。
従来、タイヤ用粘着シートは、通常、高塗布量(例えば、60g/m等)で使用されることが多く、溶剤型粘着剤では乾燥工程が生産速度の律速となる場合が多い。
これに対し、溶剤を使用しない粘着剤組成物を用いる場合には、乾燥工程を必要とせず、塗工速度を飛躍的に向上することができる。また、生産面でのコスト削減が可能となるばかりでなく、環境保護の観点からも大きなメリットがある。
上記のようにして得られる粘着シートは、被着体に貼付するためのラベル部と、耳部とを備える。
図2において、3は耳部を、4はラベル部を示す。
本発明においては、耳部3を、後述する剥離シート2から剥離・除去してラベル連続体とした後、剥離シートに残された(印刷等が施された)ラベル部4をラベリング装置で剥離シートから剥がして被着体に貼付する。
粘着シートに耳部とラベル部を形成する方法としては、特に制約はなく、従来公知の方法を採用することができる。
(2)剥離シート
本発明の粘着体の剥離シートは、剥離基材(2a)と剥離剤層(2b)とを有する。
〈剥離基材(2a)〉
剥離基材としては、剥離シートの基材として知られている公知の基材から適宜選択して使用することができ、前記支持体として例示したのと同様のものが挙げられる。
剥離基材の坪量(単位面積当りの質量)は、使用目的に応じて適宜選定されるが、通常20〜500g/mであり、好ましくは50〜300g/mの範囲である。
〈剥離剤層(2b)〉
剥離剤層は、無溶剤型シリコーン樹脂(A)を含み、25℃における粘度が120〜600mPa・sである剥離剤組成物の硬化皮膜である。
剥離剤層組成物には、無溶剤型シリコーン樹脂(以下、「(A)成分」ということがある。)を硬化させるため、架橋剤(以下、「(B)成分」ということがある。)及び白金族金属系触媒(以下、「(C)成分」ということがある。)を用いるのが好ましい。
(A)成分としては、実質的に有機溶剤を含有しない、いわゆる無溶剤型のシリコーン樹脂であれば特に制限されない。なかでも、付加反応型の無溶剤型シリコーン樹脂が好ましく、アルケニル基を有するポリオルガノシロキサンであるのがより好ましい。
アルケニル基を有するポリオルガノシロキサンは、アルケニル基と加水分解性官能基を有するシラン化合物、又は当該シラン化合物を含有するシラン化合物混合物を(共)重縮合して得られる化合物である。得られるポリオルガノシロキサンの主鎖構造に制限はなく、直鎖状、ラダー状、籠状のいずれであってもよい。
アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、ブテニル基、ペンチル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基等の炭素数2〜10のアルケニル基が挙げられる。これらの中でも2〜6のアルケニル基が好ましく、ビニル基が特に好ましい。
アルケニル基と加水分解性官能基を有するシラン化合物としては、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
アルケニル基を有するポリオルガノシロキサンの質量平均分子量は、特に制約はないが、通常2000〜25,000、好ましくは5000〜20,000である。
(A)成分中のアルケニル基の含有量は、通常、0.1〜2質量%であるのが好ましく、0.2〜1.5質量%であるのがより好ましい。
このような化合物を(A)成分として用いることで、後述する最大初期剥離力f、fを、好ましい値とすることができ、高速自動ラベリングに適した本発明の粘着体を得ることができる。
なお、(A)成分としては、市販品をそのまま用いてもよい。
(A)成分の25℃における粘度は、通常100〜600mPa・sであり、250〜500mPa・sであるのが好ましく、300〜400mPa・sであるのがより好ましい。このような値とすることで、得られる剥離剤層の、剥離基材への塗工性と、剥離力をより優れたものとすることができる。
(B)成分としては、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリ(ハイドロジェンシルセスキオキサン)等のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。これらは一種単独で、或いは二種以上を混合して使用してもよい。(B)成分のヒドロシリル基と、(A)成分のアルケニル基との付加反応により硬化被膜が形成される。なお、(B)成分は、(A)成分100質量部に対して0.5〜2質量部添加することが好ましく、0.8〜1.5質量部添加することがより好ましい。
上記(C)成分としては、微粒子状白金、炭素粉末担体上に吸着された微粒子状白金、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸のオレフィン錯体;パラジウム;ロジウム触媒;等が挙げられる。
剥離剤組成物の硬化前の25℃における粘度は、通常120〜600mPa・s、好ましくは150〜550mPa・sである。剥離剤組成物の硬化前の25℃における粘度が120Pa・s未満では、剥離基材が紙である場合、剥離剤組成物が剥離基材へ過剰に含浸してしまう場合がある。剥離剤組成物の硬化前の25℃における粘度が600mPa・sを超えると塗工が困難になるおそれがあり好ましくない。
また、粘度を上記範囲に調整することによって、剥離剤組成物の塗工性を良好なものとすることができる。
剥離剤組成物は、実質的に溶剤を含有しておらず、そのままの状態で塗布が可能で、溶媒を乾燥して除去する必要もなく、操作が簡便で経済的であるばかりか、環境に優しいものである。
また、剥離剤組成物には、上記(A)〜(C)成分の他、所望により、反応抑制剤、密着向上剤、液状α−オレフィン成分等の粘度調整剤等の添加剤が加えられていてもよい。
反応抑制剤は、触媒の活性を抑制し、室温における保存安定性を付与する目的で添加される。反応抑制剤としては、アセチレン系化合物、オキシム化合物、有機窒素化合物、有機燐化合物、有機塩素化合物等が挙げられる。
剥離シートの製造方法としては、特に制約はない。例えば、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び所望により他の成分を、従来公知の方法で混合することによって剥離剤組成物を調製し、このものを剥離基材(2a)上に塗布し、加熱処理して硬化させて剥離剤層を形成することによって作製する方法が挙げられる。
剥離剤組成物を塗布する方法としては、例えば、グラビアコート法、バーコート法、スプレーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法等の既存の方法が挙げられる。
剥離剤層の坪量は、特に限定されないが、0.05〜5g/mであるのが好ましく、0.1〜3.0g/mであるのがより好ましい。
加熱処理は、用いる剥離剤組成物の種類等にもよるが、通常80〜200℃、好ましくは120〜160℃で、数秒から数十分、好ましくは10秒から1分加熱する。
(3)粘着体
本発明の粘着体は、図1、2に示すように、前記粘着シート1と剥離シート2とを積層してなり、粘着シート1が、ラベル部4と耳部3とを備え、耳部3を剥離シート2から剥離・除去してラベル連続体5とした後、前記ラベル部4をラベリング装置で剥がして用いるものである。
本発明の粘着体は、例えば、次にようにして製造することができる。すなわち、前述のように、(i)剥離シート2を形成後、剥離剤層2a上に粘着剤組成物を塗布して粘着剤層1bを形成し、その後、支持体1aと貼り合わせる方法、又は、(ii)支持体1aに粘着剤組成物を塗布して粘着剤層1bを形成し、その後、粘着シート1の粘着剤層1b側と、剥離シート2の剥離剤層2a側とを貼り合わせる方法で、粘着体10を形成した後、粘着体10の粘着シート1の支持体1aの表面側から、所定の部分を囲むように、切り込み6を入れて抜き加工を施すことによって製造することができる。この抜き加工により粘着シート1には、切り込み6に囲まれたラベル部4と、ラベル部4以外の、幅方向における両端部を有する耳部3とが形成される。後に、耳部3は、剥離シート2から剥離されて取り除かれ、剥離シート2の上には、ラベル部4が残され、ラベル部4が残されたラベル連続体5は商品名等を印刷したラベルとして使用される。
上記抜き加工の前工程もしくは後工程において、印刷機を用いてラベル部4の支持体1aの上面に印刷が施される。
被着体としては特に制約はないが、タイヤであるのが特に好ましい。
ラベル貼付用のラベリング装置の一例を図3に示す。印刷が施されたラベル部4を有する長尺状のラベル連続体5は、長手方向に、すなわち図3中、右方向に運ばれる。被着体であるタイヤ7の手前で、剥離シートは下方に巻き込まれるが、ラベル部4はその際、剥離シート2から剥がれて前方(図の右方向)に押し出され、タイヤ7に貼付される。タイヤ7が図の矢印方向に回転することで、押出されたラベル部4は、タイヤに貼付される。この動作が連続的に行われ、次々に移動してくるタイヤ(図示を省略)にラベルが貼付される。
剥離シートが下方に巻き取られる際に、ラベル部が剥離シートからスムーズに剥離されないと、図4に示すように、ラベル部は図の下方に剥離シートと共に巻き込まれ、ラベル部をタイヤに貼付することができないばかりでなく、装置の運転を停止せざるを得ず、歩留まりや作業性の低下が起きる。
よって、剥離シートが下方に巻き取られる際に、ラベル部が剥離シートからスムーズに剥離され、前方に押し出される必要がある。
本発明の粘着体は、23℃50%RHの環境下において、剥離速度5m/min、剥離方向180°の条件で測定される最大初期剥離力をf[mN/50mm]、平均剥離力をf[mN/50mm]としたとき、f/fは、1.0≦f/f≦1.5、好ましくは1.0≦f/f≦1.45、より好ましくは1.0≦f/f≦1.4であり、fは、f≦1000の関係を満足するものである。
/fの値が1.0未満だと、耳部を、剥離シートから剥離して取り除く際に、ラベル部が耳部と共に剥離してしまう現象、いわゆる共上りが発生しやすくなる。
/fの値が1.5より大きいと、図4に示すように、貼付工程において、ラベル部が図の下方に剥離シートと共に巻き込まれる不具合が発生しやすくなる。
また、fは、ラベル部の剥離シート上での保持性と剥離シートからの易剥離性の観点から、200≦f≦1000であるのが好ましく、300≦f≦950であるのがより好ましい。
、fの値は、引張り試験機を用いて剥離力測定試験を行うことにより認定することができる。すなわち、23℃50%RHの環境下において、粘着体の粘着シートを固定し、剥離シートを剥離速度5m/min、剥離方向180°の条件で引っ張り、剥離開始から剥離終了までの間において、経時的に剥離力を測定し、得られる剥離力測定チャートから認定することができる。図5に、剥離力測定チャートの一例を示す。図5中、縦軸は剥離力、横軸は経過時間を表す。
最大初期剥離力fの値、平均剥離力fの値、及び、最大初期剥離力fと平均剥離力fとの関係を上記のようなものにするためには、前記粘着シートを用い、剥離シートとして、剥離剤層に用いる(A)成分の種類、使用量等を適宜選択し、粘着体を作製すればよい。
すなわち、本発明の粘着体は、粘着シートと剥離シートを前記のような構成としているため、f、fを上記のような値とすることができ、そのため、図3に示すように、ラベリング装置を用いてラベリングを行う際に、ラベル連続体から、ラベルを被着体にスムーズに連続的に貼付していくことができる。
次に実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
なお、下記実施例、比較例において用いる(A)成分の「ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1〜A4」、(B)成分の「オルガノハイドロジェンポリシロキサン」は、下記の通りである。
(A)成分
・ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1:商品名「DMS−V22」、粘度200mPa・s、分子量:9400、ビニル基量:0.5質量%、Gelest社製
・ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA2:商品名「DMS−V25」、粘度500mPa・s、分子量:17200、ビニル基量:0.4質量%、Gelest社製
・ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA3:商品名「DMS−V21」、粘度100mPa・s、分子量:6000、ビニル基量:1.0質量%、Gelest社製
・ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA4:商品名「DMS−V31」、粘度1000mPa・s、分子量:28000、ビニル基量:0.22質量%、Gelest社製
(B)成分
・オルガノハイドロジェンポリシロキサンB1:商品名「HMS−991」、粘度22mPa・s、分子量:1600、ヒドロシリル基量:1.67質量%、Gelest社製
〔実施例1〕
〈剥離シートの作製〉
(A)成分としての、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1 90質量部とビニル基を有するポリオルガノシロキサンA2 10質量部に対して、(B)成分としてのオルガノハイドロジェンポリシロキサンB1を1.1質量部添加し、次いで(C)成分としての白金錯体(商品名「SRX−212」、東レ・ダウコーニング社製)を、(A)及び(B)成分の合計に対して0.5質量部添加し、混合して、剥離剤組成物1を調製した。
次に、剥離基材として坪量80g/mのグラシン紙に、前記剥離剤組成物1を塗布量1.0g/mになるように、グラビアコーターを用いて均一に塗布し、140℃で30秒間加熱処理して硬化させ、剥離シート2を作製した。
〈粘着シート及び粘着シート体の作製〉
クレイトンD−1112(SIS、ジブロック量:40質量%、スチレン領域の含有量:15質量%、クレイトンポリマージャパン社製、以下「D−1112」という)を21.2質量部と、粘着付与剤としてT−480X(軟化点:80℃、脂肪族/芳香族共重合体石油樹脂、三井化学社製)を46.5質量部及びペンセルD−160(軟化点:160℃、重合ロジンエステル、荒川化学工業製、以下「D−160」という)を10.1質量部と、可塑剤としてピュアフレックスSNH−100SP(パラフィン系オイルプロセス、三共油化工業社製、以下「SNH−100SP」という)を21.2質量部と、酸化防止剤としてIrganox1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、チバ・スペシャルティケミカルズ社製)を1質量部と、を均一に混合して、粘着剤組成物1を調製した。
次いで、得られた粘着剤組成物1を、140℃の条件で溶融させ、剥離シート2の剥離処理面上に、ダイコーターを用いて、塗布量が50g/mになるように塗工して、粘着剤層を形成した。
次いで、アルミニウム蒸着層を備えた白コートポリエチレンテレフタレートフィルム[白コート(エチレン酢酸ビニル樹脂及び酸化チタンを含む)1μm/ポリエチレンテレフタレートフィルム12μm/アルミニウム蒸着層]のアルミニウム蒸着層面と、剥離シート上の粘着剤層とを貼り合わせ、粘着体1を作製した。
〔実施例2〕
実施例1において、(A)成分を、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1 90質量部とビニル基を有するポリオルガノシロキサンA2 10質量部の代わりに、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1 100質量部を用い、(B)成分の使用量を1.1質量部から1.2質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、剥離剤組成物2を調製し、剥離剤組成物2を用いて、実施例1と同様にして粘着体2を作製した。
〔実施例3〕
実施例1において、(A)成分を、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1 90質量部とビニル基を有するポリオルガノシロキサンA2 10質量部の代わりに、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA2 100質量部を用い、(B)成分の使用量を1.1質量部から1.2質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、剥離剤組成物3を調製し、剥離剤組成物3を用いて、実施例1と同様にして粘着体3を作製した。
〔実施例4〕
実施例1において、(A)成分を、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1 90質量部とビニル基を有するポリオルガノシロキサンA2 10質量部の代わりに、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA3 25質量部とビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1 75質量部を用い、(B)成分の使用量を1.1質量部から1.2質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、剥離剤組成物4を調製し、剥離剤組成物4を用いて、実施例1と同様にして粘着体4を作製した。
〔比較例1〕
実施例1において、(A)成分を、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1 90質量部とビニル基を有するポリオルガノシロキサンA2 10質量部の代わりに、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA3 100質量部を用い、(B)成分の使用量を1.1質量部から2.2質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、剥離剤組成物5を調製し、剥離剤組成物5を用いて、実施例1と同様にして粘着体5を作製した。
〔比較例2〕
実施例1において、(A)成分を、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA1 90質量部とビニル基を有するポリオルガノシロキサンA2 10質量部の代わりに、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンA4 25部と、ポリオルガノシロキサンA2 75部とを用い、(B)成分の使用量を1.1質量部から1.5質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、剥離剤組成物6を調製し、剥離剤組成物6を用いて、実施例1と同様にして粘着体6を作製した。
(比較例3)
実施例1において、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを含有する溶剤型シリコーン系剥離剤(信越化学工業社製、商品名「KS−835」、固形分30質量%、粘度5000mPa・s)100質量部に、白金触媒(信越化学工業社製、商品名「PL50T」)0.3質量部、及び、トルエン200質量部を加えて剥離剤組成物7を調製し、剥離剤組成物7を用いて、実施例1と同様にして粘着体7を作製した。
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた粘着体1〜7につき、下記に示す方法で、最大初期剥離力f、平均剥離力fを測定し、さらに、ラベリング試験を行い評価した。測定結果、評価結果を、下記第1表に示す。
〔最大初期剥離力及び平均剥離力〕
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた粘着体1〜7を、それぞれ幅50mm、長さ150mmに裁断して試験片を作製した。23℃50%RHの環境下において、各試験片の粘着シートを固定し、剥離シートを剥離速度5m/min、剥離方向180°の条件で引っ張ることにより剥離力を測定した。
得られる剥離力測定チャート(図5参照)から、最大初期剥離力f[mN/50mm]と、平均剥離力f[mN/50mm]を認定した。
〔ラベリング試験〕
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた粘着体1〜7を、それぞれ図2に示すようなラベル連続体に加工し、ラベリング装置を用いて、タイヤに対して100枚のラベリングを行い、下記の評価基準で評価を行った。
○:全てのラベル部の貼付ができた。
△:1〜4枚のラベル部が貼付できなかった。
×:5枚以上のラベル部が貼付できなかった。
Figure 2014201623
第1表から、実施例1〜4の本発明の粘着体は、ラベリング試験結果に優れるものであった。一方、fが1000より大きく、f/fが1.5より大きい比較例1、2の粘着体、及び、f/fが1.5より大きい比較例3の粘着体は、ラベリング試験結果が劣るものであった。
1・・・粘着シート
2・・・剥離シート
1a・・・支持体
1b・・・粘着剤層
2a・・・剥離剤層
2b・・・剥離基材
3・・・耳部
4・・・ラベル部
5・・・ラベル連続体
6・・・切り込み
7・・・タイヤ
10、11・・・粘着体

Claims (2)

  1. 支持体と、該支持体上に形成された、ホットメルトタイプ粘着剤組成物からなる粘着剤層とを有する粘着シートと、剥離シートとを積層してなる粘着体であって、
    前記ホットメルトタイプ粘着剤組成物が、ブロック共重合体15〜40質量%、粘着付与剤30〜70質量%、及び、可塑剤10〜40質量%を配合したものであり、
    前記剥離シートが、剥離基材と剥離剤層とを有し、
    前記剥離剤層は、無溶剤型シリコーン樹脂(A)を含み、25℃における粘度が120〜600mPa・sである剥離剤組成物の硬化皮膜であり、
    前記粘着体は、ラベル部を連続的に有するラベル連続体に加工後、前記ラベル部をラベリング装置で剥がして用いるものであり、
    23℃50%RHの環境下において、剥離速度5m/min、剥離方向180°の条件で測定される最大初期剥離力をf[mN/50mm]、平均剥離力をf[mN/50mm]としたとき、1.0≦f/f≦1.5、かつ、f≦1000の関係を満足することを特徴とする粘着体。
  2. タイヤに貼付されるものである請求項1に記載の粘着体。
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