JP2014199837A - 熱電変換材料、熱電変換素子用組成物、熱電変換膜およびそれらを用いた熱電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の熱電変換素子用材料は、少量のポリアニオンおよび繊維状金属(M)の添加により、柔軟性および耐久性に優れた熱電変換性能を発現する。本発明の課題は、無次元熱電性能指数(ZT)、及び耐水性に優れ、しかもプラスチック基材に塗布成膜することが可能な熱電変換材料、熱電変換素子用組成物、熱電変換膜およびそれらを用いた熱電変換素子を提供することである。
【解決手段】
前記課題は、ポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)と、繊維状金属(M)とを含有する熱電変換材料により解決することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は熱電変換材料、ならびに熱電変換材料を形成するため熱電変換素子用組成物、熱電変換膜、および熱電変換素子に関する。
熱電変換組素子は、熱と電力を変換する素子である。2種類の異なる金属または半導体を接合して、両端に温度差を生じさせると起電力が生じるゼーベック効果を利用する。大きな電位差を得るためにp型半導体、n型半導体を組み合わせて使用される。
『熱電変換技術ハンドブック(初版)』 エヌ・ティー・エス P19に記載されているとおり、熱電変換材料の性能は、無次元熱電性能指数(ZT)が指標であり、ZTは以下の式により表される。
ZT=(S2・σ・T)/κ
ここで、Sはゼーベック係数(V/K)、σは導電率(S・m)、Tは絶対温度(K)、κは熱伝導率(W/(m・K))である。熱伝導率κは以下の式で表される。
κ=α・ρ・C
ここで、αは熱拡散率(m2/s)、ρは密度(kg/m3)、Cは比熱容量(J/(kg・K))である。
つまり、熱電変換の性能を向上させるには、ゼーベック係数または導電率を向上させ、熱伝導率を低下させることが重要である。
熱電変換素子は、多数の素子を板状、または円筒状に組み合わせた熱電モジュールとして使用される。熱電変換素子材料としては、例えば、常温から500Kまではビスマス・テルル系(Bi−Te系)、常温から800Kまでは鉛・テルル系(Pb−Te系)常温から1000Kまではシリコン・ゲルマニウム系(Si−Ge系)などが使用されている。熱電変換素子を利用した熱電発電は地上用発電、人工衛星用の電源として利用されている。
これらの無機材料を用いる熱電変換素子は、しばしば希少元素を含むまたは有害物質を含む。また加工がしにくい上に、剛直なためにフレキシブル性に優れた熱電変換素子は形成できないといった課題を抱えている。そのため、汎用化が困難であり、有機材料を熱変換材料に用いる研究が進められている。中でも導電性高分子が有望であり、特許文献1にポリアニリンを用いた熱変換素子が、特許文献2にポリ(3−アルキルチオフェン)を用いた熱変換素子が、また特許文献3にポリフェニレンビニレンを用いた熱変換素子が、また特許文献4にポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(これを以下「PEDOT」ということがある。)を用いた熱電変換素子がそれぞれ開示されている。
しかし、これら導電性高分子を用いた熱電変換素子の課題として、ゼーベック係数および熱電変換効率指数が不十分であることが挙げられる。この課題を改善するため、これらの導電性高分子に少量のドーパントを添加することにより導電率を向上させることにより熱電変換効率指数を向上させている。
特に、PEDOTに代表されるチオフェン系高分子は、優れた導電性を有するホール移動型半導体として知られている。PEDOTにポリ(スチレンスルホン酸)(これを以下「PSS」ということがある。)のような高分子電解質を添加することにより、「ドーパント」として導電性と、水への可溶性とを付与させており、比較的高い熱電変換効率指数を示すことが知られている。
PEDOTに、PSSのような高分子電解質を添加すると共に、エチレングリコール、ジメチルスルホキド、n−メチルピロリドンあるいはジメチルホルムアミドような高沸点溶媒を加えることにより、導電率および熱電変換効率指数を一層向上させ熱電変換素子に応用した報告がされている。しかしながら、常温で液体の高沸点溶剤を添加することにより、熱電変換効率指数は向上するものの、塗膜の強度や耐性が低下してしまう問題があった。またこれらの熱電変換組成物からなる熱電変換素子は、例えば、熱電変換膜の両端に銀ペーストにより電極を形成して、発電電力を取り出すことができるが、PEDOTと銀との間の接触抵抗が大きく、発電した電力を接触抵抗によりロスしてしまう問題があった。
特許文献5には、金属ナノ粒子を添加することにより導電性および熱電変換効率指数を一層向上させ熱電変換素子に応用した報告がなされている。金属ナノ粒子は、保護剤を介して導電性高分子と相互作用しているが、点での接触のため、亀裂が入りやすく、十分なフレキシブル性を有しておらず、また熱電素子の電極となる銀ペーストとの接触抵抗も十分に小さくすることはできなかった。
特開2000−323758号公報 特開2003−332638号公報 特開2003−332639号公報 特開2012−84821号公報 特開2010−95688号公報
無機材料や従来の導電性高分子材料を用いた熱電変換素子の問題を解決し、塗膜の強度や耐性、柔軟性に優れ、電極との接触抵抗が小さく、さらには、高い熱電変換効率指数を持つ熱電変換素子を提供することである。
本発明の目的は、熱電変換性能に優れた導電性高分子を含有する熱電変換素子用組成物を提供することである。更には、前記熱電変換素子用組成物を用いることで、電極との接触抵抗が小さく、熱電変換性能に優れる熱電変換膜および熱電変換素子を提供することである。
すなわち、第1の発明は、ポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)と、繊維状金属(M)とを含有する熱電変換材料に関する。
また、第2の発明は、ポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)と、繊維状金属(M)とを含有し、無次元熱電性能指数(ZT)が0.02以上であることを特徴とする熱電変換素子用組成物に関する。
また、第3の発明は、繊維状金属(M)が、金属ナノワイヤであることを特徴とする請求項2記載の熱電変換素子用組成物に関する。
また、第4の発明は、共役系導電性高分子(B)が、ポリチオフェン及びその誘導体からなる群から選択される、請求項2または3に記載の熱電変換素組成物に関する。
また、第5の発明は、共役系導電性高分子(B)が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である請求項2から4いずれか記載の熱電変換素子用組成物に関する。
また、第6の発明は、導電助剤(C)を含むことを特徴とする請求項2〜5いずれか記載の熱電変換素子用組成物に関する。
また、第7の発明は、導電性助剤(C)が、下記一般式(1)または一般式(2)の化合物を含むことを特徴とする請求項6記載の熱電変換素子用組成物に関する。
一般式(1)
Figure 2014199837
[式中、Mは、リチウム原子、ナトリウム原子、または、カリウム原子を表す。
1はフッ素原子またはトリフルオロメチル基を表す。]

一般式(2)
Figure 2014199837
[式中、A2は、直接結合、置換もしくは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の2価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の2価の脂肪族複素環基、または、置換もしくは未置換の2価の芳香族複素環基を表し、Xは、直接結合、酸素原子、窒素原子、または、硫黄原子を表し、Mは、リチウム原子、ナトリウム原子、または、カリウム原子を表す。]
また、第8の発明は、 請求項2〜7いずれか記載の熱電変換素子用組成物から形成される熱電変換膜に関する。
また、第9の発明は、請求項1記載の熱電変換材料、請求項2〜7いずれか記載の熱電変換素子用組成物、または請求項7記載の熱電変換膜を用いて得られる熱電変換素子に関する。
本発明の熱電変換素子用材料は、少量のポリアニオンおよび繊維状金属(M)の添加により、柔軟性および耐久性に優れた熱電変換性能を発現する。また、本発明の熱電変換素子は熱電変換性能に優れ、工場や廃棄物焼却場などの廃熱の利用に好適に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<熱電変換材料、熱電変換素子用組成物>
本発明の熱電変換材料は、ポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)と、繊維状金属(M)を含有することで、優れた熱電変換性能を有するものである。
熱電変換材料の熱電変換性能は、前述したように、無次元熱電性能指数(ZT)が指標であり、ZTの数値が大きいほど優れた熱電変換能を有する熱電変換材料となる。
熱電変換の性能を向上させるには、ゼーベック係数または導電率を向上させ、熱伝導率を低下させることが重要である。
本発明の熱電変換材料および熱電変換素子用組成物は、ポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)と、繊維状金属(M)を含有することを特徴とする。
一般的に、ポリアニオン(A)と共役系導電性高分子(B)とが共存すると、ポリアニオンのアニオン基が共役系導電性高分子(B)へドーピングし、共役系導電性高分子(B)と塩を生成する。特に、スルホン酸基等のアニオン基では、強いイオン結合が生成される。これによって、共役系導電性高分子(B)がポリアニオン(A)の主鎖に強く引き寄せられ、規則正しく配列した共役系導電性高分子(B)が得られる。こうして共役系導電性高分子(B)の間にポリアニオンが存在することとなり、相溶性に優れる導電性組成物が得られる。
本発明は、さらに繊維状金属(M)を含有することにより導電性が向上するので、耐性が悪化する導電助剤(C)の添加量を減量できたり、未添加にすることができる。また、繊維状金属(M)は物理的変形に追従可能なため、フレキシブル性も向上することができる。
<ポリアニオン(A)>
本発明に用いるポリアニオン(A)は、酸基含有単量体を単独で重合したホモポリマー、または酸基含有単量体を含む単量体を重合した共重合体である。
ポリアニオン(A)を構成する酸基含有単量体としては、例えば、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、またはそれらと塩基性化合物とからなる塩形成基などの官能基を含有する単量体であれば、特に限定されないが、スルホン酸基、リン酸基などの強酸基を含有するものが好ましく使用できる。
スルホン酸基を含有する単量体としては、例えば、スチレンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、メタリルオキシベンゼンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、4−スルフォニックアシドブチルメタクリレート、イソプレンスルホン酸、スルホブチルメタクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホエチルメタクリレートなどが挙げられ、好ましく用いることができる。
これらの単量体は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができ、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化ナトリウムなどの塩基性化合物で中和した塩形成基の状態で使用することもできる。
また、ポリアニオン(A)としては、ビニル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステルなどの樹脂に、硫酸、発煙硫酸、アセチル硫酸、スルファミン酸、亜硫酸水素ナトリウム等のスルホン化剤を反応させて得ることができるスルホン酸基を有する樹脂であってもよい。
リン酸基を含有する単量体としては、例えば、3−クロロ−2−アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホスホキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノ(2−ヒドロキシエチルアクリレート)アシッドホスフェート、モノ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)アシッドホスフェート、モノ(2−ヒドロキシプロピルアクリレート)アシッドホスフェート、モノ(2−ヒドロキシプロピルメタクリレート)アシッドホスフェート、モノ(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)アシッドホスフェート、モノ(3−ヒドロキシプロピルメタクリレート)アシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートなどが挙げられれ、好ましく用いることができる。
これらの単量体は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができ、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化ナトリウムなどの塩基性化合物で中和した塩形成基の状態で使用することもできる。
カルボキシ基を含有する単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸およびそれらの酸無水物;
マレイン酸メチル、イタコン酸メチル等のエチレン性不飽和多価カルボン酸の部分エステル化物;等を挙げることができる。これらの単量体は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができ、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化ナトリウムなどの塩基性化合物で中和した塩形成基の状態で使用することもできる。
ポリアニオン(A)は、前記酸基含有単量体と、それ以外の単量体との共重合体であってもよい。酸基含有単量体と共重合可能な他の単量体としては、公知の化合物を何等制限なく使用することができる。例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン単量体;
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等のエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体;
アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等のエチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル単量体;
酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル単量体;
および、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられる。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリアニオン(A)は、上記単量体を、重合開始剤を用いてラジカル重合することで得ることができる。
さらに、本発明に用いるポリアニオン(A)は、エポキシ樹脂の末端エポキシ基の少なくとも一部を、リン含有酸でエステル化することにより得られる水溶性リン酸エステル化物であってもよい。
ポリアニオン(A)の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜2,000,000の範囲、より好ましくは2,000〜500,000の範囲である。
<共役系導電性高分子(B)>
共役系導電性高分子(B)は、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類に加え、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレンエチニレン、ポリアセチレン、ポリアセン、及び前記重合体を構成するモノマーからなる共重合体等が挙げられる。好ましくは、導電性、空気雰囲気下での化学的安定性からポリチオフェン類であり、さらに好ましくはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である。
本発明では、ポリアニオン(A)を共存させているので、共役系導電性高分子(B)に特段の官能基を導入しなくても、共役系導電性高分子(B)の溶剤溶解性や他の樹脂との相溶性(分散性)は良好である。但し、アルキル基、カルボキシ基、スルホン酸基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等の官能基を共役導電性高分子(B)に導入することによって、溶剤溶解性や他の樹脂との相溶性(分散性)をより向上させることができる。
共役系導電性高分子(B)の具体例としては、
ポリピロール、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−ヘキシルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3,4−エチレンジオキシピロール)等のポリピロール類;
ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジペンチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−クロロ−4−シクロヘキシルチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3、4−ジプロピル−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−フェニル−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−シクロヘキシル−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブテンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリ(チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン)等のポリチオフェン類、
ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等のポリアニリン類等が挙げられる。
共役系導電性高分子(B)は、好ましくは、共役系導電性高分子(B)のモノマーを溶剤に溶解又は分散させ、酸化剤及び/又は酸化重合触媒を用いて重合する化学酸化重合等によって得られる。
共役系導電性高分子(B)の製造に用いられる、他のモノマーとしては、ピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール3−ヘキシルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール、3−ヒドロキシピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール等のピロール類;
チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−オクタデシルチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−フェニルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3,4−ジペンチルチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−オクタデシルオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3−クロロ−4−シクロヘキシルチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3−メチル−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−ジプロピル−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3−メトキシ−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3−フェニル−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3−シクロヘキシル−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブテンジオキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン、チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン等のチオフェン類等;
アニリン、2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸等のアニリン類等が挙げられる。
これらは1種又は2種以上を用いることができる。
共役系導電性高分子(B)の製造に用いられるモノマーの重合は、アゾ系化合物、過酸化物、酸化剤、酸化重合触媒等を用いて、生成するポリマーが溶解する溶剤中にて行う。
<繊維状金属(M)>
本発明における繊維状金属(M)としては、例えば、銅、白金、金、銀、ニッケル等からなる金属(ナノ)ワイヤや金属(ナノ)チューブが挙げられる。また、金属(ナノ)ワイヤや金属(ナノ)チューブ、金属メッシュまたは金属微粒子の集合等体等が用いられる。ここでいう繊維状物質とは、平均繊維径に対する平均長(アスペクト比)が、5以上有するものをいう。繊維状金属は、例えばその直径が0.3〜50000nm、長さが1〜5000μmに形成されている。
ここでいうナノワイヤ、ナノチューブ、ナノファイバーとは平均繊維径が1μm未満のものをいう。
繊維状金属の合成法としては、例えば、鋳型法(特開2004−269987号)、電子線照射法(特開2002−67000号)、化学還元法(特開2007−146279号、Chemical Physics Letters 380(2003)146−169)などが挙げられる。
さらに、繊維状金属として、銅、白金、金、銀、ニッケル等からなる金属などを主成分とする材料により、非金属からなる繊維を被覆した材料を用いることもできる。被覆する方法としては、例えば、電界めっき、無電開めっき、溶融亜鉛めっき、真空蒸着等により被覆することができる。
上記繊維状金属の中でも、フレキシブル性の点から、金属を主成分とした(ナノ)ワイヤが好ましく、銀ペースト、銅ペーストなどが用いられる電極との接触抵抗の点から銀または銅を主成分とする金属(ナノ)ワイヤがより好ましい。
繊維状金属(M)の好ましい添加量は、導電性高分子(B)100重量部に対し、0.01〜50重量部であり、より好ましくは0.1〜10重量部である。添加量が0.01未満の場合は、接触抵抗が十分小さくならない場合があり、50重量部より大きくなると、十分な熱電変換が行われなくなってしまう場合がある。
<導電助剤(C)>
導電助剤(C)は、本発明の導電性組成物を用いて形成される導電膜の導電性をさらに向上する目的で必要に応じて加えているものであり、具体的にはラクタム類、アルコール類、アミノアルコール類、フランカルボン酸、ハロゲン置換酢酸、イオン性液体などが挙げられる。
それらの具体例としては、例えば、
N−メチルピロリドン、ピロリドン、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N−オクチルピロリドン、等のラクタム類;
ショ糖、グルコース、フルクトース、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリフルオロエタノール、m−クレゾール、チオジグリコール、等のアルコール類;
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、等のアミノアルコール類;
2−フランカルボン酸、3−フランカルボン酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、等のカルボン酸類;
無水酢酸、無水プロピオン酸、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水安息香酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸(別名:シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物)、無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ハイミック酸、ビフェニルテトラカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、9,9−フルオレニリデンビス無水フタル酸、スチレン−無水マレイン酸コポリマー、エチレン−無水マレイン酸コポリマー、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、アルキルビニルエーテル−無水マレイン酸コポリマーなどの、無水マレイン酸と他のビニルモノマーとを共重合したコポリマー等の酸無水物類などが挙げられる。
またイオン性液体としては、導電助剤(C1)〜(C6)などの一般式(2)に包含される化合物;
導電助剤(C7)〜(C26)などの一般式(3)に包含される化合物などが挙げられる。
Figure 2014199837
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などが挙げられる。この中でも、導電性の観点から、ラクタム類、アルコール類、イオン性液体等が好ましい。
導電助剤(C)は導電性組成物中に0.1〜50重量%含まれることが好ましい。0.1重量%より少ない場合は導電助剤(C)による導電性の向上が期待できない。また、50重量%よりも多い場合は膜物性に悪影響を及ぼす場合が多い。
本発明の熱電変換素子用組成物は、必要に応じて他の成分を含むものであっても良い。
例えば、成膜性や膜強度の調整等を目的として、溶剤や他の有機樹脂(F)を併用することができる。
溶剤としては、例えば、水;
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールのようなアルコール類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類;
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、メチルプロピルカーボネートのような炭酸エステル類;
プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、メチルアセテート、エチルアセテートのようなエステル類;
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、グリコールエーテルのようなエーテル類;
これらにフッ素などの置換基を導入した化合物が挙げられる。溶媒はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、有機樹脂(F)としては、熱電変換素子用組成物に相溶又は混合分散するものであれば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれを用いても良い。
その具体例としては、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、アラミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテル、アクリル樹脂、アクリルアミド樹脂およびこれらの共重合樹脂等が挙げられる。
本発明の熱電変換組成物には、熱電変換性能を高めるために無機熱電材料から成る微粒子を加えても良い。無機熱電材料としては、Bi−(Te、Se)系、Si−Ge系、Mg−Si系、Pb−Te系、GeTe−AgSbTe系、(Co、Ir、Ru)−Sb系、(Ca、Sr、Bi)Co25系などを挙げることができ、具体的には、Bi2Te3、PbTe、AgSbTe2、GeTe、Sb2Te3、NaCo24、CaCoO3、SrTiO3、ZnO、SiGe、Mg2Si、FeSi2、Ba8Si46、MnSi1.73、ZnSb、Zn4Sb3、GeFe3CoSb12、LaFe3CoSb12などが挙げられる。このとき、上記の無機熱電材料に、不純物を加えて極性(p型、n型)や導電率を制御して利用しても良い。
<熱電変換素子用組成物の製造方法>
次に、本発明の熱電変換素子用組成物の製造方法について説明する。
本発明の熱電変換素子用組成物は、具体的には、ポリアニオン(A)の存在下に、溶剤に溶解又は分散した共役系導電性高分子(B)のモノマーを含むモノマー(1種又は2種以上のモノマー)を、重合開始剤等を用いて重合する方法、ビリルビンオキシダーゼなどの酸化酵素を用いて重合する方法、あるいは、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過マンガン酸カリウム、亜塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウムなどの酸化剤を用いて重合する方法(化学酸化重合)により製造することができる。
この中でも、重合の簡便さおよび得られる導電性組成物の導電性の観点から、化学酸化重合する工程〔以下、「工程(1)」とも表記する。〕を含む製造方法により得ることが好ましい。
本発明の製造方法ではさらに、工程(1)後に、ポリアニオン(A)と生成された共役系導電性高分子(B)を含む溶液に対して、限外濾過法や、イオン交換樹脂により遊離イオンを除去する工程〔以下、「工程(2)」とも表記する。〕を有することが好ましい。
限外濾過法は膜分離法の1種で、例えば多孔質支持基材上にそれよりも小さい細孔を有する高分子膜を有した限外濾過膜を用いて成分の分離を行う手法である。本発明では、必要な高分子成分が膜を透過しないので、クロスフロー式を採用することが好ましい。必要に応じて希釈しながら、限外濾過処理を1回又は複数回実施することで、小さい粒子及び残留イオンを含む不純物のみを膜透過させ除去することができる。本発明では、例えば分画分子量1〜1,000,000の限外濾過膜を用いることが好ましい。
本発明の製造方法はさらに、プロトン含有溶液を添加する工程〔以下、「工程(3)」とも表記する。〕を有することが好ましい。工程(3)は、工程(2)と同時に実施しても良いし、工程(2)後に実施しても良い。
工程(3)で用いるプロトン含有溶液としては特に制限はないが、硫酸、塩酸、リン酸、硝酸、スルホン酸化合物等を含む溶液が挙げられる。必要に応じて工程(3)を実施することで、アニオン基と錯体形成されているカチオンをプロトンに交換することができる。これによって、より高い電気伝導度が得られると共に、遊離金属イオンが除去され、好適である。
<熱電変換膜>
次に、調製した熱電変換素子用組成物を用いて熱電変換膜を形成する方法について説明する。熱電変換膜の形成には、主に湿式成膜法が用いられる。具体的には、スピンコート法、スプレー法、ローラーコート法、グラビアコート法、ダイコート法、コンマコート法、ロールコート法、カーテンコート法、バーコート法、インクジェット法、ディスペンサー法、シルクスクリーン印刷、フレキソ印刷等各種の手段を用いた方法がある。それらの方法は、塗布する厚み、粘度等に応じて適宜利用できる。
また、本発明の熱電変換用組成物を成膜する際の基材として、ポリエチレン、ポリエチレンテレフテレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリプロピレン、ポリイミド、ボリカーボネート、若しくはセルローストリアセテートなどのプラスチックフィルム、又は、ガラスなどを用いることができる。
基材上に、本発明の熱電変換素子用組成物を用いて熱電変換膜を形成することにより、積層体を得ることができる。
一般に、これら基材と熱電変換膜との密着性を向上させる目的で、基材表面に様々な処理を行うことができる。具体的には、UVオゾン処理、コロナ処理、プラズマ処理、易接着処理などを挙げることができる。
<熱電変換素子>
本発明の熱電変換素子を製造する場合、その製造方法は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
熱電変換素子は、熱電変換組成物を用いて得た熱電変換膜に二つの電極を取り付けることで作成することが出来る。
電極としては、金属、合金、および半導体を好適に用いることが出来るが、とりわけ導電率が高いことから金属および合金が好ましく、金、銀、銅、アルミニウムおよびそれらの合金が好ましい。
電極は、真空蒸着法、電極材料箔や電極材料膜を有するフィルムの熱圧着、電極材料の微粒子を分散したペーストの塗布、などで形成することが出来る。この中では、プロセスが簡便な観点で、電極材料箔や電極材料膜を有するフィルムの熱圧着、電極材料を分散したペーストの塗布による電極の形成が好ましい。
熱電変換膜と二つの電極の位置関係の代表例としては、本発明の熱電変換膜の両端に電極が形成されている場合、2つの電極で本発明の熱電変換膜が挟持されている場合、の2つが挙げられる。
例えば、基材に熱電変換膜を形成した後に、その両端に銀ペーストを塗布することで本発明の熱電変換膜の両端に電極が形成されている熱電素子を作成出来る。また、例えば、基材上に銀ペーストを塗工することで電極膜を形成し、その上に本発明の熱電変換膜を形成し、さらにその上に、銀ペーストを塗工することで、2つの電極で本発明の熱電変換膜が挟持されている熱電素子が形成できる。
熱電変換膜の両端に電極が形成されている場合、2つの電極間の距離を広くとることが容易であり、結果として2つの電極間で大きな温度差を発生させて熱電変換を行うことが出来る。
2つの電極で本発明の熱電変換膜が挟持されている場合は、二つの電極間の距離を広くすることは難しい。なぜならば、熱電変換膜の膜厚に依存するためである。このため、2つの電極間に大きな温度差を発生させることは難しい。しかし、基材に対して垂直な方向の温度差を利用できることから、発熱体に貼り付けるなどの形で利用することが可能であり、熱源の広い面積の活用が容易い点で好ましい。
また、熱電素子を、直列に接続することで高い電圧を発生させることが可能であり、並列に接続することで大きな電流を発生させることが可能である。また、2つ以上の熱電素子を接続することも可能である。
本発明の熱電素子を他の熱電材料から成る熱電素子と組み合わせることも有効である。例えば、無機熱電材料としては、Bi−(Te、Se)系、Si−Ge系、Mg−Si系、Pb−Te系、GeTe−AgSbTe系、(Co、Ir、Ru)−Sb系、(Ca、Sr、Bi)Co25系などを挙げることができ、具体的には、Bi2Te3、PbTe、AgSbTe2、GeTe、Sb2Te3、NaCo24、CaCoO3、SrTiO3、ZnO、SiGe、Mg2Si、FeSi2、Ba8Si46、MnSi1.73、ZnSb、Zn4Sb3、GeFe3CoSb12、LaFe3CoSb12などが挙げられる。このとき、上記の無機熱電材料に、不純物を加えて極性(p型、n型)や導電率を制御して利用しても良い。有機熱電材料としては、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、フラーレンおよびそれらの誘導体が挙げられる。
複数の熱電素子を接続する場合、1つの基材に集積した状態で接続して利用することも出来る。この際、本発明の熱電素子に対してn型としての極性を示す熱電材料から成る熱電素子を組み合わせ、直列に接続することは、熱電素子を緻密に集積することが容易と成るために好ましい。
以下、実施例により、本発明をより具体的に説明する。なお、例中、「部」とあるのは「重量部」を、「%」とあるのは「重量%」をそれぞれ意味するものとする。
重量平均分子量Mwは、東ソー株式会社社製TSK−GELのα−2500、α―3000およびα―4000を各1本ずつ連結したカラムを用いてGPC測定により、ポリエチレンオキサイド換算にて決定した。カラム温度は40℃、流速1.0mL/分、溶離液は0.2M硝酸ナトリウム水溶液とした。
<ポリアニオン(A)の製造>
(ポリアニオン製造例1)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水700部およびビニルスルホン酸300部を入れて、60℃に加温した。2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業株式会社製V−50)を2.0g加えることにより重合を開始した。60℃で8時間攪拌した後、V−50を0.67部添加した。次いで、60℃で8時間攪拌した後、V−50を0.67部添加し、70℃に加温した。さらに70℃で8時間攪拌して、冷却した。その後、イオン交換水を添加することにより固形分15%、Mw10000のポリアニオン溶液(A1)を得た。
(ポリアニオン製造例2)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水600部および2−ソジウムスルホエチルメタクリレート(日本乳化剤社製アントックスMS−2N)400部を入れて、50℃に加温した。V−50を2.5g加えることにより重合を開始した。50℃で8時間攪拌した後、V−50を0.87部添加した。次いで、50℃で8時間攪拌した後、V−50を0.87部添加し、70℃に加温した。さらに70℃で8時間攪拌して、冷却した。その後、イオン交換水を添加することにより固形分15%、Mw100000のポリアニオン溶液(A2)を得た。
(ポリアニオン製造例3)
固形分18%、Mw75000のポリ(4−スチレンスルホン酸)水溶液(SIGMA−ALDRICH社製)にイオン交換水を添加することにより固形分15%のポリアニオン溶液(A3)を得た。
(ポリアニオン製造例4)
粉体状のMw1000000のポリ(4−スチレンスルホン酸ナトリウム)(SIGMA−ALDRICH社製)を、イオン交換水に溶解させることにより、固形分15%のポリアニオン溶液(A4)を得た。
<繊維状金属(M)の製造>
(繊維状金属製造例1:銀ナノワイヤ)
Mw40000のポリビニルピロリドン5重量部を、エチレングリコール300mlに溶解させた溶液を加温し、窒素雰囲気下、130℃にて10分間加熱した後、100mMの塩化ナトリウムのエチレングリコール溶液を1.5mlと、2.2mMの鉄(II)アセチルアセト
ナートのエチレングリコール溶液を加え、130℃にて5分加熱した。さらに、濃硝酸1.25mlを添加し、130℃にて2時間加熱した。
続いて、得られた溶液をイソプロパノールにて再沈殿を3回行うことにより、銀分3.0mg/mlの平均繊維径60nm、平均長20μm(アスペクト比333)の銀ナノワイヤが分散したイソプロパノール溶液(M1)を得た。
(繊維状金属製造例2:銀ナノワイヤ)
160℃に加熱したエチレングリコール100mlに、0.15mMの硝酸銀のエチレングリコール溶液10mlを10秒かけて添加した。10分後、170℃に昇温し、100mMの硝酸銀のエチレングリコール溶液200mlと、600mMのポリビニルピロリドン(Mw40000)のエチレングリコール溶液200mlをそれぞれ210分かけて添加した。さらに170℃にて3時間加熱した。
続いて、得られた溶液をイソプロパノールにて再沈殿を3回行うことにより、銀分3.0mg/mlの平均繊維径500nm、平均長10μm(アスペクト比20)の銀ナノワイヤが分散したイソプロパノール溶液(M2)を得た。
(繊維状金属製造例3:銀ワイヤ)
160℃に加熱したエチレングリコール100mlに、0.15mMの硝酸銀のエチレングリコール溶液10mlを30秒かけて添加した。30分後、170℃に昇温し、100mMの硝酸銀のエチレングリコール溶液200mlと、600mMのポリビニルピロリドン(Mw40000)のエチレングリコール溶液200mlをそれぞれ120分かけて添加した。さらに170℃にて3時間加熱した。
続いて、得られた溶液をイソプロパノールにて再沈殿を3回行うことにより、銀分3.0mg/mlの平均繊維径1.2μm、平均長25μm(アスペクト比25)の銀ワイヤが分散したイソプロパノール溶液(M3)を得た。
(繊維状金属製造例4:銅ワイヤ)
酢酸銅0.2重量部を蒸留水10mlに溶解させた酢酸銅水溶液10mlと、金属イオン還元剤として5.0mol/lとなるように水素化ホウ素ナトリウムと蒸留水を混合した水素化ホウ素ナトリウム水溶液100mlと、を作成した。上記水素化ホウ素ナトリウム水溶液に水溶性高分子のポリビニルピロリドン(PVP)0.5gを添加して攪拌溶解させた。
続いてこの還元性水溶液に、窒素と酸素の比率が3:1となるように調整した混合ガスを約60分間バブリングした後、水温を20℃に設定して上記酢酸銅水溶液10mlを滴下した。この混合液を水温20℃に保持したまま約60分間よく攪拌した。生成した黒色の反応液を回収し、銅分1.8mg/mlの平均繊維径12μm、平均長100μm(アスペクト比8.3)の銅ワイヤが分散した水溶液(M4)を得た。
(繊維状金属製造例5:金属被覆ポリマーナノファイバー)
アクリルニトリル/グリシジルメタクリレート=35/65の共重合体(Mw=40,000)をエレクトロスピニングによりポリマーナノファイバー70重量部を作製した。さらに、200mLの水酸化ヒドラジニウムと、2500mLのフラスコ中で混合し、一晩攪拌した。ついで、5000mLのメタノールで6回洗浄した後、真空、50℃で24時間乾燥させた。
70重量部のヒドラジン修飾されたポリマーナノファイバーを密閉ガラス瓶内の50mLの0.1M AgNO3溶液、5mLの1M KOH溶液および10mLの濃縮NH3溶液の混合液に導入することにより銀被覆を行った。さらに5000mLのメタノールで6回洗浄した後、真空、50℃で24時間乾燥させることにより、平均繊維径100nm、平均長15μm(アスペクト比150)の銀で被覆されたポリマーナノファイバー(M5)を得た。
<熱電変換組成物の製造>
[実施例1]
ポリアニオン(A1)10.8部(固形分1.62部)と、3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部と、繊維状金属(M1)2.37mL(銀分0.0071部)とを、イオン交換水75.4部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.04gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体の熱電変換素子用組成物1を得た。
[実施例2]
ポリアニオン(A1)10.8部(固形分1.62部)と、3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部と、繊維状金属(M2)2.37mL(銀分0.0071部)を、イオン交換水60.4部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、15%のN−メチルピロリドンを添加することにより熱電変換素子用組成物2を得た。
[実施例3]
ポリアニオン(A2)10.8部(固形分1.62部)と、ピロール1.42部と、繊維状金属(M3)23.7mL(銀分0.071部)を、イオン交換水49.1部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、5%のエチレングリコールを添加することにより熱電変換素子用組成物3を得た。
[実施例4]
ポリアニオン(A3)10.8部(固形分1.62部)と、3−ヘキシルチオフェン1.42部と、繊維状金属(M4)0.079部(銅分0.00014部)とを、イオン交換水57.7部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、20%の導電助剤(C2)を添加することにより熱電変換素子用組成物4を得た。
[実施例5]
ポリアニオン(A4)10.8部(固形分1.62部)と、チオフェン1.42部と、繊維状金属(M5)0.568部(固形分0.568部)とを、イオン交換水57.2部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、20%のチオグリコールを添加することにより熱電変換素子用組成物5を得た。
[実施例6]
ポリアニオン(A3)10.8部(固形分1.62部)と、3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部と、繊維状金属(M2)0.947部(銀分0.0028部)とを、イオン交換水36.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、40%の導電助剤(C4)を添加することにより熱電変換素子用組成物6を得た。
[実施例7]
ポリアニオン(A3)10.8部(固形分1.62部)と、3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部と、繊維状金属(M3)4.733部(銀分0.0142部)とを、イオン交換水58.0部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、5%のN−メチルピロリドンおよび10%の導電助剤(C7)を添加することにより熱電変換素子用組成物7を得た。
[実施例8]
ポリアニオン(A2)10.8部(固形分1.62部)と、3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部と、繊維状金属(M2)14.2部(銀分0.0426部)とを、イオン交換水33.6部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、5%のエチレングリコールおよび25%の導電助剤(C1)を添加することにより熱電変換素子用組成物8を得た。
[比較例1]
ポリアニオン(A3)10.8部(固形分1.62部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水77.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体の熱電変換素子用組成物9を得た。
[比較例2]
ポリアニオン(A1)10.8部(固形分1.62部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水62.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、10%のN−メチルピロリドンを添加することにより熱電変換素子用組成物10を得た。
[比較例3]
ドデシルベンゼンスルホン酸3.24部(固形分3.24部)およびピロール1.42部を、イオン交換水65.3部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。 さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、20%のエチレングリコールを添加することにより熱電変換素子用組成物11を得た。
[比較例4]
ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(花王株式会社製ラテムルPS)3.24部(固形分3.24部)および3−ヘキシルチオフェン1.42部を、イオン交換水65.3部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この青色液体の固形分に対し、20%の導電助剤(C8)を添加することにより熱電変換素子用組成物12を得た。
[比較例5]
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製ペレックスSS−L)1.62部(固形分1.62部)と、チオフェン1.42部と、0.02mg/mLの平均粒子径20nmが銀ナノ粒子水分散体(SIGMA−ALDRICH製)500mL(銀分0.01部)とを、イオン交換水27.0部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この青色液体の固形分に対し、60%のチオグリコールを添加することにより熱電変換素子用組成物13を得た。
<熱電変換材料(熱電変換素子用組成物)の評価>
(ZTの算出)
本発明の熱電変換素子用組成物の性能を評価するために、バーコーター(#20)を用いて膜厚50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に熱電変換素子用組成物を塗布した。100℃にて2分間乾燥させて得られた熱電変換膜を用いて、ゼーベック係数と導電率はZEM−2(アルバック理工製)、熱拡散率はフラッシュ法熱拡散率測定装置LFT−447(ネッチ社製)、比熱容量は示差走査熱量測定装置DSC6200(セイコーインスツル製)を用いて測定し、密度は文献値より1.45(g/cm3)と見なしてZTの算出を行った。
(可撓性)
可撓性は、塗膜が積層されたPET基材を直径1センチメートルの円柱に巻きつけて、ZTの値が±10%以内であれば○、±10%よりおおきかったり、塗膜の外観にひびや欠け、表面荒れ等が生じれば×とした。
(接触抵抗)
接触抵抗は、熱電変換膜が塗工されたPETフィルム上に銀ペーストを用いて、間隔が10cmとなるように銅線を2本接続した。その銅線間の抵抗をテスターにより測定し、10Ω未満であれば○、10Ω以上15Ω未満であれば△、15Ω以上であれば×とした。
結果を表1に示す。
Figure 2014199837
DBSA:ドデシルベンゼンスルホン酸
ラテムルPS:アルカンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製)
ペレックスSS−L:アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製)
PEDOT:ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)
P3HT:ポリ(3−ヘキシルチオフェン)
NMP:N−メチルピロリドン
EG:エチレングリコール
以上の評価結果から明らかなように、本発明に用いるポリアニオン(A)を使用した実施例1〜6の熱電変換素子用組成物を基材に塗布して得られた熱電変換膜は、無次元熱電性能指数(ZT)、が良好である。
これに対して、比較例1〜5は十分なZTが得られていない。また比較例5では、銀ナノ粒子を添加することにより接触抵抗はやや改善されているものの十分ではなく、また可撓性が悪化してしまう。
本発明の熱電変換材料は、熱電変換性能に優れ、かつ、可撓性および電極との接触抵抗に優れることがわかった。更には、本発明の組成物を用いることで熱電変換性能に優れる熱電変換素子が得られることがわかった。

Claims (9)

  1. ポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)と、繊維状金属(M)とを含有する熱電変換材料。
  2. ポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)と、繊維状金属(M)とを含有し、無次元熱電性能指数(ZT)が0.02以上であることを特徴とする熱電変換素子用組成物。
  3. 繊維状金属(M)が、金属ナノワイヤであることを特徴とする請求項2記載の熱電変換素子用組成物。
  4. 共役系導電性高分子(B)が、ポリチオフェン及びその誘導体からなる群から選択される、請求項2または3に記載の熱電変換素組成物。
  5. 共役系導電性高分子(B)が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である請求項2から4いずれか記載の熱電変換素子用組成物。
  6. 導電助剤(C)を含むことを特徴とする請求項2〜5いずれか記載の熱電変換素子用組成物。
  7. 導電性助剤(C)が、下記一般式(1)または一般式(2)の化合物を含むことを特徴とする請求項6記載の熱電変換素子用組成物。
    一般式(1)
    Figure 2014199837
    [式中、Mは、リチウム原子、ナトリウム原子、または、カリウム原子を表す。
    1はフッ素原子またはトリフルオロメチル基を表す。]

    一般式(2)
    Figure 2014199837
    [式中、A2は、直接結合、置換もしくは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の2価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の2価の脂肪族複素環基、または、置換もしくは未置換の2価の芳香族複素環基を表し、Xは、直接結合、酸素原子、窒素原子、または、硫黄原子を表し、Mは、リチウム原子、ナトリウム原子、または、カリウム原子を表す。]
  8. 請求項2〜7いずれか記載の熱電変換素子用組成物から形成される熱電変換膜。
  9. 請求項1記載の熱電変換材料、請求項2〜7いずれか記載の熱電変換素子用組成物、または請求項7記載の熱電変換膜を用いて得られる熱電変換素子。
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