JP2014198656A - ガラス板の製造方法、ガラス板の製造装置 - Google Patents

ガラス板の製造方法、ガラス板の製造装置 Download PDF

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Takaaki Ubukata
孝顕 宇夫方
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Abstract

【課題】熔融ガラスを金属管内を移送させて温度調整を行う際に、即応性を確保しつつ金属管の温度ムラの発生を抑えるとともに、熔融ガラスを理想的な速度で降温させることのできるガラス板の製造方法を提供する。【解決手段】熔融ガラス中の泡を脱泡させる脱泡工程と、脱泡された熔融ガラスをダウンドロー法により板状に成形する成形工程と、を備えたガラス板の製造方法であって、さらに、前記脱泡工程の後、熔融ガラスを金属管内を移送させて、ダウンドロー法で成形させるための成形温度になるよう熔融ガラスの温度を調整する温度調整工程を備える。前記温度調整工程では、前記金属管106に1〜10A/mm2の電流を流して前記金属管106を発熱させることで前記金属管内106の熔融ガラスを加熱しつつ、前記金属管106内の熔融ガラスの温度が1℃/分以上10℃/分未満で降温するよう熔融ガラスの温度を制御することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、ガラス板の製造方法及びガラス板の製造装置に関する。
ガラス板の製造方法では、一般に、ガラス原料を熔解させた後、昇温して熔融ガラス中の泡を脱泡させる脱泡工程が行われる。脱泡された熔融ガラスは、金属管内を移送されながら、攪拌槽に供給されて均質化工程が行われ、次いで、成形装置に移送されて成形工程が行われる。ダウンドロー法による成形工程では、熔融ガラスの粘度が成形に適したものである必要があることから、脱泡工程の後、昇温された熔融ガラスは、成形装置に供給されるまでに、金属管内を移送されながら温度調整される。これにより、成形装置へのガラス流量を調整できるとともに、成形工程での熔融ガラス温度が安定し、成形されたガラス板の品質が確保される。
熔融ガラスの温度調整を行う従来の方法として、例えば、金属管に電流を流して金属管を発熱させ、これにより、熔融ガラスを加熱する直接通電方式が知られている(特許文献1)。直接通電方式は、金属管に直接電流を流して熔融ガラスの温度を制御できることから、例えば、各工程での温度条件が変更された場合や、金属管に流入する熔融ガラスの温度が変化した場合などに即時に温度を追随させることができ、即応性に優れる。
特開2012−111687号公報
しかし、直接通電方式による温度調整では、金属管に接続される、電極等の接続部分からの放熱や、金属管を流れる電流密度の偏り等が生じやすく、金属管の全体にわたって均一な温度とすることが難しい。そこで、例えば上記接続部分の形状を変更することが提案されているが、十分に温度を均一化させることができない。金属管の表面温度にムラが生じると、管内の熔融ガラスに温度分布が発生し、脈理が発生しやすくなる、あるいは、局部的に温度の低い部分が生じることで、失透の発生、シートガラスの厚み偏差の増大等、ガラス品質に悪影響を及ぼしやすくなる。
本発明は、熔融ガラスを金属管内を移送させて温度調整を行う際に、金属管の温度ムラが生じるのを抑えつつ、熔融ガラスを理想的な速度で降温させることのできるガラス板の製造方法、ガラス板の製造装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、熔融ガラスを加熱して熔融ガラス中の泡を脱泡させる脱泡工程と、脱泡された熔融ガラスをダウンドロー法により板状に成形する成形工程と、を備えたガラス板の製造方法であって、
さらに、前記脱泡工程の後、熔融ガラスを金属管内を移送させて、ダウンドロー法で成形させるための成形温度になるよう熔融ガラスの温度を調整する温度調整工程を備え、
前記温度調整工程では、前記金属管に1〜10A/mmの電流を流して前記金属管を発熱させることで前記金属管内の熔融ガラスを加熱しつつ、前記金属管内の熔融ガラスの温度が1℃/分以上10℃/分未満で降温するよう熔融ガラスの温度を制御することを特徴とする。
上記ガラス板の製造方法において、前記熔融ガラスの温度を制御することは、前記金属管の外側から前記金属管に熱を与えることで前記金属管内の熔融ガラスを加熱する間接加熱を含むことが好ましい。
上記ガラス板の製造方法において、前記熔融ガラスは、歪点が655〜755℃であり、液相粘度が40000〜400000poiseであることが好ましい。
上記ガラス板の製造方法において、前記成形工程では、成形体を用いて熔融ガラスを板状に成形し、
前記金属管は、熔融ガラスを貯留する貯留槽と、前記貯留槽と前記成形体とを接続するよう延び、熔融ガラスを移送する移送管と、を含み、
前記温度調整工程は、前記貯留槽又は前記移送管の少なくとも一方の領域において行われることが好ましい。
上記ガラス板の製造方法において、前記温度調整工程は、前記移送管内を流れる熔融ガラスの温度を制御することが好ましい。
上記ガラス板の製造方法において、前記温度調整工程で温度制御される熔融ガラスは、前記成形体に供給される熔融ガラスの温度に対して40℃以内の温度差を有することが好ましい。
本発明の別の一態様は、熔融ガラスを加熱して熔融ガラス中の泡を脱泡させる脱泡手段と、脱泡された熔融ガラスをダウンドロー法により板状に成形する成形手段と、を備えたガラス板の製造装置であって、
さらに、脱泡された熔融ガラスを金属管内を移動させて、ダウンドロー法で成形させるための成形温度になるよう熔融ガラスの温度を調整する温度調整手段を備え、
前記温度調整手段は、前記金属管に1〜10A/mmの電流を通電させて前記金属管内の熔融ガラスを加熱する通電加熱手段と、前記金属管に熱を与えることで前記金属管内の熔融ガラスを加熱する間接加熱手段とを、有することを特徴とする。
上記ガラス板の製造装置において、前記金属管の外周側に前記金属管と間隔をあけて前記金属管を取り囲むように外炉が設けられ、
前記金属管と前記外炉との間の空間又は前記金属管の外周表面にヒータが設けられ、前記ヒータの発熱により前記間接加熱が行われることが好ましい。
上記ガラス板の製造装置において、前記ヒータは、直線状に延びる複数の発熱体を含み、前記複数の発熱体が、前記金属管の延びる方向に間隔をあけて設けられ、
前記複数の発熱体は、前記金属管が延びる方向と直交する平面上の第1の方向に延びるよう前記空間に配された第1の発熱体と、前記平面上の、前記第1の方向と異なる第2の方向に延びるよう前記空間に配された第2の発熱体と、を有することが好ましい。
上記ガラス板の製造装置において、前記金属管は、前記熔融ガラスを貯留する貯留手段と、前記熔融ガラスを移送する移送手段とを含み、
前記温度調整手段は、前記貯留手段及び前記移送手段の少なくとも一方の領域において熔融ガラスの温度を調整することが好ましい。
上記ガラス板の製造装置において、前記貯留手段は、さらに攪拌手段を備えることが好ましい。
本発明によれば、熔融ガラスを金属管内を移送させて温度調整を行う際に、即応性を確保しつつ金属管の温度ムラの発生を抑えるとともに、熔融ガラスを理想的な速度で降温させることができる。
本実施形態のガラス板の製造方法の工程の一例を示す図である。 図1に示す熔解工程〜切断工程を行う装置の一例を模式的に示す図である。 温度調整工程を行う装置を示す図である。 通電加熱工程を行う装置を示す図である。 通電加熱工程での金属管の温度を測定するための装置を示す図である。
以下、本発明のガラス板の製造方法、ガラス板の製造装置について説明する。
図1は、本実施形態のガラス板の製造方法の工程の一例を示す図である。
(ガラス板の製造方法の全体概要)
ガラス板の製造方法は、熔解工程(ST1)と、清澄工程(ST2)と、均質化工程(ST3)と、供給工程(ST4)と、成形工程(ST5)と、徐冷工程(ST6)と、切断工程(ST7)と、温度調整工程(ST8)と、を主に有する。この他に、研削工程、研磨工程、洗浄工程、検査工程、梱包工程等を有し、梱包工程で積層された複数のガラス板は、納入先の業者に搬送される。
熔解工程(ST1)は熔解槽で行われる。熔解槽では、ガラス原料を、熔解槽に蓄えられた熔融ガラスの液面に投入し、加熱することにより熔融ガラスを作る。さらに、熔解槽の内側側壁の1つの底部に設けられた流出口から下流工程に向けて熔融ガラスを流す。
熔解槽の熔融ガラスの加熱は、熔融ガラス自身に電気が流れて自ら発熱し加熱する方法に加えて、バーナーによる火焔を補助的に与えてガラス原料を熔解することもできる。なお、ガラス原料には清澄剤が添加される。清澄剤として、SnO2,As23,Sb23等が知られているが、特に制限されない。しかし、環境負荷低減の点から、清澄剤としてSnO2(酸化錫)を用いることができる。
清澄工程(ST2)は、少なくとも清澄槽において行われる。清澄工程では、脱泡工程と、消泡工程とが行われる。脱泡工程では、清澄槽内の熔融ガラスが昇温されることにより、熔融ガラス中に含まれるO2、CO2あるいはSO2を含んだ泡が、清澄剤の還元反応により生じたO2を吸収して成長し、熔融ガラスの液面に泡は浮上して放出される。消泡工程では、熔融ガラスの温度を低下させることにより、清澄剤の還元反応により得られた還元物質が酸化反応をする。これにより、熔融ガラスに残存する泡中のO2等のガス成分が熔融ガラス中に再吸収されて、泡が消滅する。清澄剤による酸化反応及び還元反応は、熔融ガラスの温度を制御することにより行われる。なお、清澄工程は、減圧雰囲気の空間を清澄槽につくり、熔融ガラスに存在する泡を減圧雰囲気で成長させて脱泡させる減圧脱泡方式を用いることもできる。この場合、清澄剤を用いない点で有効である。なお、清澄工程では、酸化錫を清澄剤として用いた清澄方法を用いる。
均質化工程(ST3)では、熔融ガラスが清澄槽から延びる配管を通って貯留槽に供給され、貯留槽内の熔融ガラスを、スターラを用いて攪拌することにより、ガラス成分の均質化を行う。これにより、脈理等の原因であるガラスの組成ムラを低減することができる。
供給工程(ST4)では、貯留槽から延びる配管を通して熔融ガラスが成形装置に供給される。供給工程と並行して、温度調整工程(ST8)が行われる。温度調整工程では、均質化工程の後、熔融ガラスを金属管内を移送させて、オーバーフローダウンドロー法で成形させるための成形温度になるよう熔融ガラスの温度を調整する。温度調整工程の詳細は後述する。
成形装置では、成形工程(ST5)及び徐冷工程(ST6)が行われる。
成形工程(ST5)では、熔融ガラスをシートガラスに成形し、シートガラスの流れを作る。成形には、ダウンドロー法であれば特に制限されないが、例えばオーバーフローダウンドロー法が用いられる。
徐冷工程(ST6)では、成形されて流れるシートガラスが所望の厚さになり、内部歪が生じないように、さらに、反りが生じないように冷却される。
切断工程(ST7)では、切断装置において、成形装置から供給されたシートガラスを所定の長さに切断することで、板状のガラス板を得る。切断されたガラス板はさらに、所定のサイズに切断され、目標サイズのガラス板が作られる。この後、ガラス板の端面の研削、研磨が行われ、ガラス板の洗浄が行われ、さらに、気泡や脈理等の異常欠陥の有無が検査された後、検査合格品のガラス板が最終製品として梱包される。
図2は、本実施形態における熔解工程(ST1)〜切断工程(ST7)、および、温度調整工程(ST8)を行う装置の一例を模式的に示す図である。当該装置は、図2に示すように、主に熔解装置100と、成形装置200と、切断装置300と、を有する。熔解装置100は、熔解槽101と、清澄槽102と、貯留槽103と、移送管104,105,106と、を有する。本実施形態のガラス板の製造方法において、温度調整工程で熔融ガラスを移送させるための金属管は、移送管106である。なお、他の実施形態では、金属管は、清澄槽102の管であってもよい。
図2に示す熔解装置101では、ガラス原料の投入がバケット101dを用いて行われる。清澄槽102では、熔融ガラスMGの温度を調整して、清澄剤の酸化還元反応を利用して熔融ガラスMGの清澄が行われる。さらに、貯留槽103では、スターラ103aによって熔融ガラスMGが攪拌されて均質化される。成形装置200では、成形体210を用いたオーバーフローダウンドロー法により、熔融ガラスMGからシートガラスSGが成形される。
(温度調整工程)
次に、温度調整工程(ST8)について説明する。
温度調整工程では、通電加熱工程(ST81)を行いつつ、後述する降温速度で降温するよう熔融ガラスの温度を制御する。なお、本実施形態の以降の説明では、熔融ガラスを、金属管として移送管106内を移送させる際に温度調整を行う場合を例に説明する。
通電加熱工程(ST81)では、移送管106に1〜10A/mmの電流を流して移送管106を加熱することで移送管106内の熔融ガラスを加熱する。移送管106内の熔融ガラスは、このように通電加熱されつつ、前記移送管106との間で熱が移動して、温度が調整される。10A/mmを超える電流を流すと、移送管106を流れる電流密度の偏りによる、移送管106の表面温度のムラが大きくなり、移送管106内の熔融ガラスに温度分布が生じる場合がある。一方、1A/mm以上の電流を流すことで、上流側の清澄工程、均質化工程や、下流側の成形工程で熔融ガラスの温度条件が変更された場合や、移送管106に流入する熔融ガラスの温度が変化した場合に、これらの温度に即時に追随でき、即応性が確保される。これにより、成形工程における熔融ガラス温度の安定化を図ることができる。ここで、安定化とは、成形時の失透、シートガラスにおける脈理を生じさせない程度に熔融ガラスの温度ムラが抑えられていることをいう。
温度調整工程(ST8)では、移送管106内の熔融ガラスの温度が1℃/分以上10℃/分未満で降温するよう熔融ガラスの温度を制御する。ここでいう熔融ガラスの温度は、通電加熱工程で用いられる、後述する複数の温度測定子によって測定される。ここで、脱泡工程において昇温された熔融ガラスを、オーバーフローダウンドロー法で成形を行うのに適した成形温度にまで温度調整する温度調整工程では、移送管を流れる熔融ガラスの熱履歴を調整し、熔融ガラスの品質、特に成形体に供給される熔融ガラスの品質を確保するとともに、成形温度における熔融ガラス温度を安定させ、ガラス板の品質を確保する観点から、1℃/分以上10℃/分未満で降温させることが理想とされる。例えば、熔融ガラスは、貯留槽103から成形装置200まで移送管106管内を移送される間、上記降温速度で、15分〜1時間かけて1500℃から1200℃まで降温される。温度調整工程では、このような理想的な降温速度で熔融ガラスが温度調整されるよう、熔融ガラスの温度を制御する。
温度調整工程では、通電加熱を行いつつ、具体的に、移送管106の外側から移送管106に熱を与えることで移送管106内の熔融ガラスを加熱する間接加熱を行う。このような間接加熱によれば、移送管106が全体にわたって一様に加熱され、移送管106内の熔融ガラスの温度は不均一になりにくい。このため、通電加熱だけを行って温度調整工程を行う場合と比べ、降温速度を安定させやすく、上記降温速度による熔融ガラスの降温を容易に行える。
次に、図3〜図5を参照して、温度調整工程を行う装置について説明する。
図3は、温度調整工程を行う装置を示す図である。図4は、通電加熱工程を行う装置を示す図である。図5は、通電加熱工程での金属管の温度を測定するための装置を示す図である。
移送管106は、白金または白金合金から作られる。移送管106の外周表面には、移送管106を保温すると共に保護するための断熱材160が設けられている。断熱材には、例えば耐火レンガが用いられる。なお、断熱材は、熱伝導性を有しており、後述する空間120と移送管106との間で一定程度の熱の伝達を許容するよう、材質、厚みが定められる。断熱材は、移送管106の管路方向(移送管106の延びる方向)の領域のうち、後述する電極150が接続される位置を除いて設けられる。断熱材160の外周表面には、断熱材160を保持するための図示されない金属製の枠が設けられている。なお、移送管106と断熱材との間にアルミナセメントからなる内側断熱層が設けられてもよい。
移送管106の外周側には、移送管106と間隔をあけて移送管106を取り囲むように外炉110が設けられている。これにより、移送管106と外炉110との間に、空間120が設けられる。外炉110は、例えば耐火レンガを用いて作られる。外炉110の、移送管106が延びる方向の断面形状は、特に制限されないが、例えば矩形状である。
空間120にはヒータ130が配され、ヒータ130の発熱によって間接加熱が行われる。なお、他の実施形態において、ヒータ130は、移送管106の外周表面に設けられてもよい。ヒータ130は、複数の発熱体131、132を有する。複数の発熱体131,132は、それぞれ直線状に延びる棒状部材であり、移送管106の管路方向に間隔をあけて設けられている。
複数の発熱体131,132のうち、複数の発熱体(第1の発熱体)131は、移送管106の管路方向と直交する仮想平面上において横方向(図3の紙面垂直方向)に延びるよう空間120に配される。また、複数の発熱体(第2の発熱体)132は、前記仮想平面上において縦方向(図3の紙面上下方向)に延びるよう空間120に配される。本実施形態では、複数の発熱体131は、後述する1対の電極150の間の管路方向領域では、横方向に延びるよう配され、1対の電極150の外側の管路方向領域では、縦方向に延びるよう配されている。複数の発熱体131,132が、このように異なる方向を向いて延びるよう配されていることにより、空間120の雰囲気温度の温度分布を小さくすることができる。1対の複数の発熱体は、3種以上の異なる方向に延びて配されてもよい。
ヒータ130は、図示されない制御装置に接続され、空間120の雰囲気温度が予め定められた設定温度となるよう制御される。外炉110には、空間120の雰囲気温度を測定するための温度測定子181が取り付けられている。温度測定子181は、熱電対からなる。温度測定子181は、1対の電極150の間の管路方向領域に設けられている。温度測定子181は、図示されない制御装置に接続されている。制御装置は、温度測定子181が測定した温度が、予め設定された設定温度となるようヒータ130を制御し、間接加熱を行う。設定温度は、移送管106と雰囲気温度のバイアスを考慮して定められる。なお、間接加熱では、このような測定子181が測定した温度を用いた制御に代えて、予め定められた一定の電力量をヒータ130に供給するようにしてもよい。
移送管106には、1対の電極150が取り付けられている。電極150は、径方向に延びる環状のフランジである。電極150は、例えば、移送管106の外周表面に全周にわたって接している。電極150には、導電部材151を介して給電端子152が接続されている。電極150,導電部材151は、これらを保温して放熱を抑えるための構成が設けられていることが好ましい。当該構成としては、例えば、断熱性を有し、電極150,導電部材151に被覆可能な部材が挙げられる。給電端子152は、上記制御装置を介して図示されない電源に接続されている。
なお、1対の電極150は、移送管106の管路方向の複数箇所に設けられる。移送管106は、本実施形態において、管路方向に複数(例えば5個)のゾーンに分かれている。1対の電極150は、各ゾーンに1つ設けられ、ゾーンごとに通電加熱が行われる。具体的には、各ゾーンにつき、移送管106表面の目標温度が設定され、各ゾーンでは、移送管106の表面温度が目標温度となるよう、PID(Proportional Integral Derivative)制御により電力供給量が制御される。
通電加熱工程における移送管106の温度は、図5に示されるように、移送管106の外周表面の複数(例えば図5中、上下左右の4箇所)の異なる周方向位置に設けられた温度測定子171によって測定される。各温度測定子171は、熱電対からなる。図5は、通電加熱工程での移送管106の温度を測定するための装置を示す図である。温度測定子171はそれぞれ上記制御装置に接続され、複数の温度測定子171によって測定された複数の温度の平均が移送管106の温度とされる。また、当該複数の温度のうち、最高温度と最低温度との差が温度偏差とされる。
管路長さL106aは、図3に示されるように、1対の電極150がそれぞれ接続される移送管106上の2つの位置の間の距離である。なお、本実施形態において、各ゾーンにおける、管路長さL106aは例えば50〜150cmである。50cm未満であると、ゾーンでの熔融ガラスの滞在時間が短くなり、ガラス温度が所望の温度に達しない。150cmを超えると、装置の規模が大きくなり、設備費用も増大する。温度調整工程で温度制御される熔融ガラスは、成形体210に供給される熔融ガラスの温度に対して40℃以内の温度差を有することが好ましい。言い換えると、温度調整工程は、移送管106内の熔融ガラスが、成形体210に供給される熔融ガラスの温度との温度差が40℃以内となる温度である場所で行われるのが好ましい。
本実施形態のガラス板の製造方法において、上記降温速度は、各ゾーンによって異なってもよく、等しくてもよい。異なる場合は、成形装置200に近い下流側のゾーンであるほど降温速度が遅くなるよう設定されることが好ましい。
以上のガラス板の製造方法によれば、熔融ガラスを移送管106内を移送させて温度調整を行う際に、1〜10A/mmの範囲で通電加熱を行いつつ、1℃/分以上10℃/分未満で熔融ガラスが降温するよう温度制御を行う。温度調整のために通電加熱だけを行った場合は、即応性は得られるものの、移送管106の温度ムラが大きくなる場合があるが、移送管106に流れる電流は1〜10A/mmに抑えられているため、温度ムラが抑えられている。そして、通電加熱を行いつつ、上記降温速度で降温するよう熔融ガラスの温度制御が行われることにより、熔融ガラスを理想的な速度で降温させることができる。
本実施形態のガラス板の製造方法では、通電加熱を行いつつ、具体的に、間接加熱が行われる。
通電加熱によって熔融ガラスの温度調整を行うと、上述のように、給電端子が接続される導電部材や電極からの放熱や、移送管を流れる電流密度差に起因して、移送管の表面温度にムラが生じる。このうち、導電部材等からの放熱は、これらを保温する構成を設けることで比較的容易に改善できるが、電流密度差は、導電部材等の微小な厚みの差、形状に起因して生じるため、改善は困難である。
本発明者は、かかる事情を踏まえて検討を重ねたところ、電流密度差によって生じる移送管表面の温度偏差による影響がガラス品質に影響を与えることを見出した。電流密度差は、移送管に供給される電力量が大きいと大きくなり、電力量が小さいと小さくなるとともに、それによって移送管表面に生じる温度偏差が、移送管を流れる熔融ガラスの品質、特に成形装置に供給される熔融ガラスの品質に影響を与え、それが成形されたガラス板の品質に大きな影響を与えていることを見出した。この知見に基づけば、移送管表面の温度偏差が所定の温度範囲内に収まるよう、移送管に供給される電力量を小さくすることが考えられる。例えば、移送管の外周表面に設けられ、移送管を支持する断熱材の体積を増やすことが考えられる。しかし、一旦移送管の周りに断熱材を設けた後で、後からさらに断熱材を設けようとしても、設置スペースの制約を受け、困難である。仮に設置スペースに余裕があったとしても、断熱材は通常金属製の枠で保持されているため、この枠の外側から枠を覆うように断熱材を追加して設けると、当該枠は高温になりやすく、強度低下や、熱膨張による変形を生じ、枠および断熱材による保持構造が破損するおそれがある。このような理由から、一旦設置された断熱材に対し、さらに断熱材を追加的に設けることは好ましくない。
一方、移送管の設置時に断熱材の体積を大きくして設けた場合は、移送管に流入する熔融ガラスの温度を高くしたい場合や、移送管から流出させる熔融ガラスの温度を低くしたい場合、さらには、移送管の温度を低く保ちたい場合など、通電加熱のための電力を絶っても、移送管が所望の温度まで低下しないおそれがある。
本実施形態のガラス板の製造方法では、通電加熱と併せて間接加熱を行うことで、熔融ガラスの温度調整が行われる。これにより、例えば、移送管周りの空間内の発熱体への電力量を増やすことで、当該空間の雰囲気温度が上昇し、これにより、通電加熱に必要な電力量は減少する。逆に、発熱体への電力量を減らすことで、当該空間の雰囲気温度が低下し、これにより、通電加熱に必要な電力量は増加する。このように、移送管周りの雰囲気温度を調整することで通電加熱に必要な電力量を加減でき、これにより、移送管内の熔融ガラスの温度偏差を小さくすることが可能となる。一方で、移送管の温度そのものは、通電加熱により制御されるため、即応性が得られる。このように、間接加熱と通電加熱とを併用することで、熔融ガラスの温度変化等に対する即応性を確保しつつ、移送管の温度ムラを抑えることができる。
また、通電加熱により温度ムラを抑えられることにより、上記降温速度での温度調整を安定して行うことができる。
また、本実施形態のガラス板の製造方法によれば、第1の発熱体および第2の発熱体がそれぞれ、異なる方向に延びるよう前記空間内に配されているため、雰囲気温度の温度分布を小さくすることができる。
なお、本実施形態のガラス板の製造方法において、間接加熱工程で用いられるヒータは、移送管と外炉との間の空間に設ける代わりに、移送管の外周表面に設けられてもよい。例えば、発熱体が、移送管周りに保温部材を介して巻きつけられるよう設けられるものであってもよい。
また、本実施形態のガラス板の製造方法において、温度調整工程は、脱泡工程と成形工程の間で行われる。例えば、温度調整工程は、熔融ガラスの均質化工程で行われてもよく、均質化工程および供給工程の両方で行われてもよい。具体的には、貯留槽103で行われてもよく、貯留槽103および移送管106の両方で行われてもよい。なお、温度調整工程が均質化工程で行われる場合は、通電加熱工程は、上記貯留槽に対し、電極、導電部材、給電端子、および、温度測定子を接続して、上記実施形態の通電加熱工程と同様にして行うことができる。また、間接加熱工程は、貯留槽の外周表面を取り囲むよう断熱材を設け、貯留槽と断熱材との間、または、前記貯留槽の外周表面に上記ヒータを設け、上記実施形態の間接加熱工程と同様に行うことができる。本明細書において金属管には、管状の部材である貯留槽が含まれる。
(ガラス板の特性、適用)
本実施形態のガラス板をフラットパネルディスプレイ用ガラス板に用いる場合、以下のガラス組成を有するようにガラス原料を混合するものが例示される。
SiO2:50〜70質量%、
Al23:0〜25質量%、
23:1〜15質量%、
MgO:0〜10質量%、
CaO:0〜20質量%、
SrO:0〜20質量%、
BaO:0〜10質量%、
RO:5〜30質量%(Rは、Mg、Ca、Sr及びBaのうち、ガラス板に含まれる元素の全てである)、
を含有する無アルカリガラス。
なお、本実施形態では無アルカリガラスとしたが、ガラス板はアルカリ金属を微量含んだアルカリ微量含有ガラスであってもよい。アルカリ金属を含有させる場合、R’2Oの合計が0.10質量%以上0.5質量%以下、好ましくは0.20質量%以上0.5質量%以下(ただし、R’はLi、Na及びKから選ばれる少なくとも1種であり、ガラス板が含有するものである)含むことが好ましい。勿論、R’Oの合計が0.10質量%より低くてもよい。
また、本発明のガラス板の製造方法を適用する場合は、ガラス組成物が、上記各成分に加えて、SnO2:0.01〜1質量%(好ましくは0.01〜0.5質量%)、Fe23:0〜0.2質量%(好ましくは0.01〜0.08質量%)を含有し、環境負荷を考慮して、As、Sb及びPbOを実質的に含有しないようにガラス原料を調製しても良い。
また、近年フラットパネルディスプレイの画面表示のさらなる高精細化を実現するために、α−Si(アモルファスシリコン)・TFTではなく、p−Si(低温ポリシリコン)・TFTや酸化物半導体を用いたディスプレイが求められている。ここで、p−Si(低温ポリシリコン)TFTや酸化物半導体の形成工程では、α−Si・TFTの形成工程よりも高温な熱処理工程が存在する。このため、p−Si・TFTや酸化物半導体が形成されるガラス板には、熱収縮率が小さいことが求められている。熱収縮率を小さくするためには、歪点を高くすることが好ましいが、歪点が高いガラスは、液相温度が高く、液相粘度が低くなる傾向にある。また、ガラスの失透を防止するために、温度調整工程では移送管に生じる温度ムラを抑える必要がある。しかし、移送管に通電加熱を行って温度調整を行うと、上述したように移送管に供給される電力量が大きいほど移送管の温度ムラが大きくなってしまう。
本実施形態のガラス板の製造方法では、通電加熱を行いつつ、移送管内の熔融ガラスを1℃/分以上10℃/分未満で降温させる温度制御を併せて行い、通電加熱の際に移送管に通電させる電流量が1〜10A/mmの範囲に抑えられている。これにより、移送管に発生する温度ムラが抑えられる。したがって、本発明のガラス板の製造方法は、p−Si(低温ポリシリコン)・TFTを利用したフラットパネルディスプレイ、および、酸化物半導体を採用したフラットパネルディスプレイ用のガラス板の製造に、特に適している。具体的には、p−Si(低温ポリシリコン)・TFTを利用した液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ、および、酸化物半導体を採用した液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ用のガラス板の製造に、特に適している。
低温p−Si・TFT、および、酸化物半導体が表面に形成されるガラス板は、例えば、655℃以上の歪点を有し、または、45000poise以上の液相粘度を有している。また、このガラス板の組成は、SiO2:52〜78質量%、Al23:3〜25質量%、B23:1〜15質量%、RO:3〜20質量%であることが好ましい。ここで、Rは、ガラス板に含有され、Mg,Ca,SrおよびBaから選択される少なくとも1種の成分である。このガラス板は、(SiO2+Al23)/B23で表される質量比が7〜20である、無アルカリガラスまたはアルカリ微量含有ガラスであることが好ましい。
低温p−Si・TFT、および、酸化物半導体が表面に形成されるガラス板は、高い歪点を有するために、(SiO2+Al23)/ROで表される質量比が5以上であり、好ましくは6以上であり、さらに好ましくは7.5以上である。また、このガラス板は、β−OH値が小さすぎると高温領域での粘性が高くなり熔解性が低下し、β−OH値が大きすぎると歪点が低くなる。そのため、このガラス板は、0.05/mm〜0.3/mmのβ−OH値を有することが好ましい。
また、このガラス板は、高い歪点を有しつつ液相粘度の低下を防止するために、CaO/ROで表される質量比が0.3以上であり、好ましくは0.5以上であり、さらに好ましくは0.65以上である。また、このガラス板は、環境負荷を考慮して、As23、Sb23およびPbOを実質的に含有しないことが好ましい。
(実験例)
上記したガラス板の組成を有し、歪点が690℃、液相粘度が45000poiseの熔融ガラスを、内径φ200mm、厚み0.7mmの白金製の移送管内を移送させ、上記実施形態のガラス板の製造方法に従って、通電加熱及び間接加熱を行うことにより、温度調整を行った。
通電加熱は、表1に示す各通電加熱電流値(A/mm)にて行った。通電加熱電流値は、移送管を流れる断面積あたりの電流値である。例えば、上記寸法の移送管に3000Aの電流を流したとした場合、断面積は(100.7)×π−100×π=441.4mmであり、単位面積電流値は6.8A/mmであると計算される。なお、通電加熱が行われる移送管の管路長さは80cm、移送管の管路長さは500cmであった。
間接加熱は、1℃/分以上10℃/分未満で降温するようヒータに表1に示す各雰囲気電力(kW)を供給することにより行った。雰囲気電力は、移送管の外周表面の複数の周方向位置(図5に示す4箇所)に設けた、熱電対からなる温度測定子により測定された温度の平均である。なお、移送管周りには、移送管と10mmの間隙をあけて厚み20mmの耐火レンガを設置し、この間隙にアルミナ系セメントを充填して断熱材を設けるとともに、断熱材周りに径方向に平均15cmの間隔をあけて、耐火断熱レンガからなる外炉を設けた。
温度調整工程の後、熔融ガラスを成形ガラスに供給し、オーバーフローダウンドロー法によって成形を行った。成形工程における、成形炉内の雰囲気温度は1200℃、熔融ガラスの粘度は40000poiseとした。
また、下記要領で、管温度偏差(℃)、ガラス流量偏差(σ/Ave)、降温速度(℃/分)を計算した。結果を表1に示す。
(管温度偏差)
移送管の表面に設けた上記複数の温度測定子によって測定された温度のうち、最高温度と最低温度との温度差を管温度偏差(℃)とした。この結果、9℃以下である場合を良好と判断した。
(ガラス流量偏差)
24回/日のペースで、7日間、シートガラスの流量を測定し、その平均値と標準偏差を計算し、標準偏差を平均値で除した値を、ガラス流量偏差(σ/Ave)とした。この結果、0.010以下である場合を良好と判断した。
(降温速度)
移送管の上流側の端部での温度と、下流側の端部での温度との差を、供給しはじめの熔融ガラスが移送管の一方の端部に流入させてから他方の端部から出てくるまでの時間(分)で除することにより求めた。ここでの温度は、上記複数の温度測定子で測定した温度とした。1℃/分以上10℃/分未満で降温するよう温度調整及びガラス流量制御を行った。
さらに、得られた各シートガラスから130cm角のガラス板を切り出し、実施例1〜4、比較例1,2とし、それぞれ下記要領に従って、ガラス品質を評価した。結果を、表1に示す。
(ガラス品質)
数名のパネラーによる目視により、ガラス板サンプル中の脈理、失透の有無を評価するとともに、厚み偏差を求め、厚み偏差の大小を評価した。目視の結果、サンプル中に脈理、失透が確認されなかった場合を、問題なしと評価した。厚み偏差は、サンプル中の任意の10箇所以上で測定した厚みの分布に基づいて計算した。その結果、偏差が10以下である場合を、問題なしと評価した。各箇所の厚みは、マイクロメータで測定した。この結果、目視評価および厚み偏差のいずれも問題なしであった場合をA、少なくともいずれか一方に問題があった場合をBとした。
Figure 2014198656
表1に示されるように、1〜10A/mmの電流を通電させて通電加熱を行った場合は(実施例1〜4)、管温度偏差が9℃以下となり、移送管に発生する温度ムラが抑えられるとともに、ガラス流量偏差0.010以下であり、即応性に優れていた。また、ガラス品質にも問題が見られなかった。さらに、実施例1〜4では、熔融ガラスを理想的な速度で降温させることができた。
以上、本発明のガラス板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
103 貯留槽(金属管)
105,106 移送管(金属管)
106a 移送管の外周表面
110 外炉
120 空間
130 ヒータ
131 第1の発熱体
132 第2の発熱体
200 成形装置
L106a 通電加熱領域の管路長さ
L106 管路長さ
MG 熔融ガラス
ST5 成形工程
ST8 温度調整工程
ST81 通電加熱工程

Claims (11)

  1. 熔融ガラスを加熱して熔融ガラス中の泡を脱泡させる脱泡工程と、脱泡された熔融ガラスをダウンドロー法により板状に成形する成形工程と、を備えたガラス板の製造方法であって、
    さらに、前記脱泡工程の後、熔融ガラスを金属管内を移送させて、ダウンドロー法で成形させるための成形温度になるよう熔融ガラスの温度を調整する温度調整工程を備え、
    前記温度調整工程では、前記金属管に1〜10A/mmの電流を流して前記金属管を発熱させることで前記金属管内の熔融ガラスを加熱しつつ、前記金属管内の熔融ガラスの温度が1℃/分以上10℃/分未満で降温するよう熔融ガラスの温度を制御することを特徴とするガラス板の製造方法。
  2. 前記熔融ガラスの温度を制御することは、前記金属管の外側から前記金属管に熱を与えることで前記金属管内の熔融ガラスを加熱する間接加熱を含む、請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  3. 前記熔融ガラスは、歪点が655〜755℃であり、液相粘度が40000〜400000poiseである請求項1又は2のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
  4. 前記成形工程では、成形体を用いて熔融ガラスを板状に成形し、
    前記金属管は、熔融ガラスを貯留する貯留槽と、前記貯留槽と前記成形体とを接続するよう延び、熔融ガラスを移送する移送管と、を含み、
    前記温度調整工程は、前記貯留槽又は前記移送管の少なくとも一方の領域において行われる請求項1から3のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
  5. 前記温度調整工程は、前記移送管内を流れる熔融ガラスの温度を制御する請求項4に記載のガラス板の製造方法。
  6. 前記温度調整工程で温度制御される熔融ガラスは、前記成形体に供給される熔融ガラスの温度に対して40℃以内の温度差を有する請求項4または5に記載のガラス板の製造方法。
  7. 熔融ガラスを加熱して熔融ガラス中の泡を脱泡させる脱泡手段と、脱泡された熔融ガラスをダウンドロー法により板状に成形する成形手段と、を備えたガラス板の製造装置であって、
    さらに、脱泡された熔融ガラスを金属管内を移動させて、ダウンドロー法で成形させるための成形温度になるよう熔融ガラスの温度を調整する温度調整手段を備え、
    前記温度調整手段は、前記金属管に1〜10A/mmの電流を通電させて前記金属管内の熔融ガラスを加熱する通電加熱手段と、前記金属管に熱を与えることで前記金属管内の熔融ガラスを加熱する間接加熱手段とを、有することを特徴とするガラス板の製造装置。
  8. 前記金属管の外周側に前記金属管と間隔をあけて前記金属管を取り囲むように外炉が設けられ、
    前記金属管と前記外炉との間の空間又は前記金属管の外周表面にヒータが設けられ、前記ヒータの発熱により前記間接加熱が行われる請求項7に記載のガラス板の製造装置。
  9. 前記ヒータは、直線状に延びる複数の発熱体を含み、前記複数の発熱体が、前記金属管の延びる方向に間隔をあけて設けられ、
    前記複数の発熱体は、前記金属管が延びる方向と直交する平面上の第1の方向に延びるよう前記空間に配された第1の発熱体と、前記平面上の、前記第1の方向と異なる第2の方向に延びるよう前記空間に配された第2の発熱体と、を有する請求項8に記載のガラス板の製造装置。
  10. 前記金属管は、前記熔融ガラスを貯留する貯留手段と、前記熔融ガラスを移送する移送手段とを含み、
    前記温度調整手段は、前記貯留手段及び前記移送手段の少なくとも一方の領域において熔融ガラスの温度を調整する請求項7から9のいずれかに記載のガラス板の製造装置。
  11. 前記貯留手段は、さらに攪拌手段を備える請求項10に記載のガラス板の製造装置。
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