JP2014198498A - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

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守 中川
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Abstract

【課題】ウェット性能を維持しつつハンドリング性能を向上させた自動二輪車用タイヤを提供する。【解決手段】トレッド部2には、主溝10と、副溝20とが設けられる。主溝10は、V字状である。主溝10は、頂点13と、第1部分11及び第2部分12を有する。第1部分11及び第2部分12の外端は、各トレッド端Teの近傍にのびている。副溝20は、センター副溝30と、ショルダー副溝40とを含む。センター副溝30は、第1センター副溝31及び第2センター副溝32とを含む。第1センター副溝31と、第2センター副溝32とは、タイヤ周方向に交互に設けられている。ショルダー副溝40は、第1ショルダー副溝41と、第2ショルダー副溝42とを含む。第1ショルダー副溝41と、第2ショルダー副溝42とは、タイヤ周方向に交互に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、ウェット性能を維持しつつハンドリング性能を向上させた自動二輪車用タイヤに関する。
近年、自動二輪車の高性能化に伴い、自動二輪車用タイヤは、ハンドリング性能とウェット性能との両立が求められている。ハンドリング性能の重要な評価の一つとして、キャンバー角を付与したときのタイヤのグリップ力の過渡特性が挙げられる。この過渡特性は、キャンバー角の変化に対するグリップ力の変化であり、グリップ力の変化が滑らかである程、良好である。
下記特許文献1は、トレッド部のランド比を改善した自動二輪車用タイヤを提案している。該自動二輪車用タイヤは、複数の領域に区分されたトレッド部の各領域のランド比が夫々、70〜90%の範囲に規定されている。これにより、前記自動二輪車用タイヤは、旋回時のウェット性能の低下を抑制しつつ、旋回時の操縦安定性能を向上している。
特開2012−176680号公報
しかしながら、上述の自動二輪車用タイヤは、旋回中のトレッド部の撓みが小さいために、キャンバー角が大きくなると、急激なスライドが発生し易く、望ましい過渡特性をもつものでは無かった。
旋回中の急激なスライドを抑制するために、トレッド端近傍のランド比を小さくした自動二輪車用タイヤが提案されている。しかしながら、このようなタイヤは、旋回中にトレッド端近傍が局部的に変形し易い。このため、フルバンク時のハンドリング性能が低下するおそれがあった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、トレッド部の溝の配置を改善することを基本として、ウェット性能を維持しつつハンドリング性能を向上させた自動二輪車用タイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち、請求項1記載の発明は、トレッド部の外面がタイヤ半径方向外側に凸で円弧状に湾曲し、かつ、回転方向が指定された自動二輪車用タイヤであって、前記トレッド部には、タイヤ周方向に間隔をもって複数本設けられた主溝と、タイヤ周方向で隣り合う前記主溝間を繋ぐ副溝とが設けられ、前記主溝は、前記回転方向とは反対側に凸となる頂点を有するV字状であり、タイヤ赤道の近傍に設けられた前記頂点と、前記頂点から一方のトレッド端に向かって前記回転方向に傾斜してのびる第1部分と、前記頂点から他方のトレッド端に向かって前記回転方向に傾斜してのびる第2部分とを有し、前記第1部分及び前記第2部分のそれぞれのタイヤ軸方向の外端は、各トレッド端の近傍に位置しており、前記副溝は、タイヤ赤道側のセンター副溝と、トレッド端側のショルダー副溝とを含み、前記センター副溝は、前記回転方向と反対側に向かって前記一方のトレッド端側に傾斜している第1センター副溝と、前記回転方向と反対側に向かって前記他方のトレッド端側に傾斜している第2センター副溝とを含み、前記第1センター副溝と、前記第2センター副溝とは、タイヤ周方向に交互に設けられており、前記ショルダー副溝は、前記一方のトレッド端側をのびる第1ショルダー副溝と、前記他方のトレッド端側をのびる第2ショルダー副溝とを含み、前記第1ショルダー副溝と、前記第2ショルダー副溝とは、タイヤ周方向に交互に設けられていることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記主溝の前記頂点は、タイヤ赤道上に設けられている請求項1記載の自動二輪車用タイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記第1部分及び前記第2部分のそれぞれのタイヤ軸方向の外端は、少なくとも前記各トレッド端までのびているか、又は、20mm以下の距離で前記各トレッド端の手前で終端している請求項1又は2記載の自動二輪車用タイヤである。
また請求項4記載の発明は、前記各センター副溝の前記回転方向の先着側の端部は、前記主溝の前記頂点に接続されている請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤである。
また請求項5記載の発明は、タイヤ周方向の隣り合う前記主溝間に、前記第1センター副溝と前記第2ショルダー副溝とが設けられている請求項1乃至4のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤである。
また請求項6記載の発明は、タイヤ周方向の隣り合う前記主溝間に、前記第2センター副溝と前記第1ショルダー副溝とが設けられている請求項1乃至5のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤである。
また請求項7記載の発明は、前記第1部分のタイヤ周方向に対する角度θ1及び前記第2部分のタイヤ周方向に対する角度θ2は、それぞれ30〜45°である請求項1乃至6のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤである。
また請求項8記載の発明は、前記第1部分の前記角度θ1は、前記第2部分の前記角度θ2と等しい請求項1乃至7のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤである。
また請求項9記載の発明は、前記各センター副溝は、タイヤ周方向に対して20〜35°の角度で傾斜している請求項1乃至8のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤである。
また請求項10記載の発明は、前記各ショルダー副溝は、タイヤ周方向に対して0〜10°の角度で傾斜している請求項1乃至9のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤである。
本発明の自動二輪車用タイヤのトレッド部には、タイヤ周方向に間隔をもって複数本設けられた主溝と、タイヤ周方向で隣り合う主溝間を繋ぐ副溝とが設けられる。
主溝は、回転方向とは反対側に凸となる頂点を有するV字状である。主溝は、タイヤ赤道の近傍に設けられた頂点と、頂点から一方のトレッド端に向かって回転方向に傾斜してのびる第1部分と、頂点から他方のトレッド端に向かって回転方向に傾斜してのびる第2部分とを有する。第1部分及び第2部分のそれぞれのタイヤ軸方向の外端は、各トレッド端の近傍にのびている。
このような主溝は、タイヤにキャンバー角が付与されたとき、トレッド部の外面と路面との間の水を効果的にタイヤ赤道側に排出する。また、主溝は、タイヤにキャンバー角が付与されたときのグリップ力の変化を一定にし、ハンドリング性能を向上させる。従って、ウェット性能が維持されつつ、ハンドリング性能が向上する。
副溝は、タイヤ赤道側のセンター副溝と、トレッド端側のショルダー副溝とを含む。
センター副溝は、回転方向と反対側に向かって一方のトレッド端側に傾斜している第1センター副溝と、回転方向と反対側に向かって他方のトレッド端側に傾斜している第2センター副溝とを含む。このようなセンター副溝は、直進時のウェット性能を向上させる。また、このようなセンター副溝は、とりわけ大きなキャンバー角での旋回時、トレッド部をタイヤ赤道近傍から緩やかに撓ませる。これにより、旋回時の急激なスライドが抑制され、ハンドリング性能が向上する。
ショルダー副溝は、一方のトレッド端側をのびる第1ショルダー副溝と、他方のトレッド端側をのびる第2ショルダー副溝とを含む。このようなショルダー副溝は、旋回時のウェット性能を向上させる。
第1ショルダー副溝と第2ショルダー副溝とは、タイヤ周方向に交互に設けられている。このため、ショルダー副溝によるパターン剛性の低下が抑制される。これにより、旋回中のトレッド端近傍の局部的な変形が抑制され、ハンドリング性能が向上する。
従って、本発明の自動二輪車用タイヤは、ウェット性能を維持しつつ、ハンドリング性能を向上させる。
本発明の自動二輪車用タイヤの一実施形態を示す断面図である。 図1のトレッド部の展開図である。 旋回時のトレッド部の接地状態を示す説明図である。 従来の自動二輪車用タイヤのトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の自動二輪車用タイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1が例示される。図1は、タイヤ1の正規状態でのタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。図2は、図1のタイヤ1のトレッド部2の展開図である。図2のA−A断面図が、図1に示されている。
前記「正規状態」とは、タイヤを正規リム(図示省略)にリム組みし、かつ、正規内圧を充填した無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、タイヤの各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されているように、本実施形態のタイヤ1は、カーカス6と、バンド層7とを具える。
カーカス6は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る。カーカス6は、1枚以上のカーカスプライで構成されている。本実施形態のカーカス6は、2枚のカーカスプライ6A、6Bで構成されている。各カーカスプライ6A、6Bは、本体部6aと、折返し部6bとを含む。本体部6aは、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4に埋設されたビードコア5に至る。折返し部6bは、本体部6aに連なりかつビードコア5の周りで折り返されている。本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードエーペックスゴム8が配されている。ビードエーペックスゴム8は、ビードコア5からタイヤ半径方向外方に向かって先細状にのびる。ビードエーペックスゴム8は、硬質のゴムからなる。これにより、ビード部4及びサイドウォール部3が補強されている。
カーカスコードには、例えば、ナイロン、ポリエステル又はレーヨン等の有機繊維コード等が好適に採用される。
バンド層7は、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内方に配されている。バンド層7は、バンドプライ7Aから構成されている。バンドプライ7Aは、カーカス6のタイヤ半径方向外側に配されている。バンドプライ7Aは、トレッド部2の略全幅に亘って配されるいわゆるフルバンドプライとして形成されている。このようなバンドプライ7Aは、トレッド部2全体を拘束し、旋回性能や高速安定性を向上させるのに役立つ。
バンドプライ7Aは、バンドコードを含む帯状プライがタイヤ周方向に対して5度以下の角度で螺旋状に巻回されることによって形成されている。帯状プライは、平行に引揃えられたバンドコードをトッピングゴムでゴム被覆している。バンドコードは、例えば、アラミド又はレーヨン等の有機繊維コードが好適に採用される。
トレッド部2のトレッド端Te、Te間の外面2sは、タイヤ半径方向外側に凸で円弧状に湾曲してのびる。これにより、トレッド部2は、キャンバー角が大きい旋回時においても十分な接地面積が得られる。トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向距離であるトレッド幅TWは、タイヤ最大幅をなす。
図2には、トレッド部2の展開図が示されている。図2に示されているように、本実施形態のトレッド部2は、回転方向Rが指定されている。回転方向Rは、例えば、サイドウォール部等に文字やマークで表示されている。
トレッド部2には、主溝10と副溝20とが設けられている。主溝10は、タイヤ周方向に間隔をもって複数本設けられている。
タイヤ周方向で隣り合う主溝10、10間のピッチL1は、好ましくはトレッド展開幅TWeの0.40倍以上、より好ましくは0.45以上であり、好ましくは0.60倍以下、より好ましくは0.55倍以下である。前記ピッチL1がトレッド展開幅TWeの0.40倍より小さい場合、トレッド部のパターン剛性が低下して、操縦安定性能が低下し、ひいてはハンドリング性能が低下するおそれがある。逆に、前記ピッチL1がトレッド展開幅TWeの0.60倍より大きい場合、ウェット性能が低下するおそれがある。
主溝10は、回転方向Rとは反対側に凸となる頂点13を有するV字状である。本実施形態の主溝10は、頂点13で鋭く屈曲している。このような主溝10は、ウェット路面での直進時、路面とトレッド部2の外面2sとの間の水を効果的に排出し、ウェット性能を向上させる。主溝10は、頂点13近傍で円弧状に湾曲したV字状でもよい。このような主溝10は、頂点13近傍での陸部の偏摩耗を抑制する。
頂点13は、タイヤ赤道Cの近傍に設けられている。好ましい態様では、頂点13とタイヤ赤道Cとのタイヤ軸方向の距離W1(図示しない)が、トレッド展開幅TWeの0.10倍以下である。本実施形態の頂点13は、タイヤ赤道C上に設けられている。
主溝10は、頂点13と、第1部分11と、第2部分12とを有する。第1部分11は、頂点13から一方のトレッド端Te1に向かって回転方向に傾斜してのびる。第2部分12は、頂点13から他方のトレッド端Te2に向かって回転方向に傾斜してのびる。
第1部分11及び第2部分12は、一定の溝幅で直線状にのびる。第1部分11及び第2部分12は、滑らかに湾曲しても良い。
第1部分11及び第2部分12のそれぞれのタイヤ軸方向の外端11e、12eは、各トレッド端Teの近傍に位置している。前記外端11e、12eが各トレッド端Teの近傍にのびているとは、前記外端11e、12eとトレッド端Teとの距離W2が、30mm以下であることを意味する。
このような主溝10は、タイヤ1にキャンバー角が付与されたとき、主溝10の外端10e側が路面に先着し、タイヤ1の回転に伴って主溝10の頂点13側が後着する。従って、このような主溝10は、ウェット路面での旋回時、トレッド部2の外面2sと路面との間の水を効果的にタイヤ赤道C側に案内して排出する。
さらに、主溝10は、タイヤ1にキャンバー角が付与されたときのグリップ力の変化を一定にし、ハンドリング性能を向上させる。従って、ウェット性能が維持されつつ、ハンドリング性能が向上する。
上述の効果をさらに発揮させるために、第1部分11及び第2部分12のそれぞれのタイヤ軸方向の外端11e、12eは、少なくとも各トレッド端Teまでのびているか、又は、20mm以下の距離で各トレッド端Teの手前で終端しているのが望ましい。
第1部分11のタイヤ周方向に対する角度θ1及び第2部分12のタイヤ周方向に対する角度θ2は、好ましくは30°以上、より好ましくは35°以上であり、好ましくは45°以下、より好ましくは40°以下である。前記角度θ1及びθ2が30°より小さい場合、トレッド部2のタイヤ軸方向のパターン剛性が低下する。このため、フルバンク時のハンドリング性能が低下するおそれがある。逆に、前記角度θ1及びθ2が45°より大きい場合、車体の倒し込みが重くなるおそれがある。
第1部分11のタイヤ周方向に対する角度θ1は、第2部分12のタイヤ周方向に対する角度θ2と等しいのが望ましい。このような主溝10により、左旋回時及び右旋回時において、バランスの良い操縦安定性能が得られる。
主溝10の溝幅W3が大きい場合、トレッド部2の剛性が低下して操縦安定性能が低下するおそれがある。逆に、前記溝幅W3が小さい場合、ウェット性能が低下するおそれがある。このため、主溝10の溝幅W3は、好ましくは3.5mm以上、より好ましくは4.0mm以上であり、好ましくは5.5mm以下、より好ましくは5.0mm以下である。
同様の観点から、主溝10の溝深さd1(図1に示す)は、好ましくは6.0mm以上、より好ましくは6.5mm以上であり、好ましくは8.0mm以下、より好ましくは7.5mm以下である。
副溝20は、タイヤ周方向で隣り合う主溝10、10間を繋ぐ。副溝20は、タイヤ赤道C側のセンター副溝30と、トレッド端Te側のショルダー副溝40とを含む。
センター副溝30は、略一定の溝幅で直線状にのびる。センター副溝30は、滑らかに湾曲しても良い。
センター副溝30は、第1センター副溝31と、第2センター副溝32とを含む。第1センター副溝31は、回転方向Rと反対側に向かって一方のトレッド端Te1側に傾斜している。第2センター副溝32は、回転方向Rと反対側に向かって他方のトレッド端Te2側に傾斜している。第1センター副溝31と、第2センター副溝32とは、タイヤ周方向に交互に設けられている。このようなセンター副溝30は、直進時のウェット性能を向上させる。
図3には、路面G上で旋回中のタイヤ1の断面図が示されている。図3に示されているように、上述のようなセンター副溝30は、トレッド部2のタイヤ赤道C近傍の領域37のパターン剛性を小さくする。このため、センター副溝30は、大きなキャンバー角での旋回中、トレッド部2を、タイヤ赤道Cから接地箇所35までの広い範囲36で緩やかに撓ませる。従って、トレッド部2の部分的な撓みが抑制される。これにより、旋回時の急激なスライドが抑制され、ハンドリング性能が向上する。
図2に示されているように、センター副溝30の回転方向Rの先着側の端部30tは、主溝10の頂点13に接続されているのが望ましい。このようなセンター副溝30は、直進時のウェット性能をさらに向上させる。
各センター副溝30のタイヤ周方向に対する角度θ3は、好ましくは20°以上、より好ましくは25°以上であり、好ましくは35°以下、より好ましくは30°以下である。前記角度θ3が20°より小さい場合、トレッド部2のタイヤ軸方向のパターン剛性が低下する。このため、フルバンク時のタイヤのスリップ角が小さくなり、ひいてはハンドリング性能が低下するおそれがある。逆に、前記角度θ3が35°より大きい場合、車体の倒し込みが重くなるおそれがある。
各センター副溝30の溝幅W4が大きい場合、とりわけ直進時の操縦安定性能が低下するおそれがある。逆に、前記溝幅W4が小さい場合、ウェット性能が低下するおそれがある。このため、センター主溝の溝幅W4は、好ましくは3.5mm以上、より好ましくは4.0mm以上であり、好ましくは5.5mm以下、より好ましくは5.0mm以下である。
同様の観点から、各センター副溝30の溝深さd2(図1に示す)は、好ましくは6.0mm以上、より好ましくは6.5mm以上であり、好ましくは8.0mm以下、より好ましくは7.5mm以下である。
ショルダー副溝40は、略一定の溝幅で直線状にのびる。ショルダー副溝40は、湾曲しても良い。ショルダー副溝40は、回転方向Rの先着側から後着側に向かってタイヤ赤道C側に傾斜している。
ショルダー副溝40のタイヤ周方向に対する角度θ4は、好ましくは0°以上、より好ましくは3°以上であり、好ましくは10°以下、より好ましくは7°以下である。このようなショルダー副溝40は、フルバンク時のハンドリング性能を向上させる。
ショルダー副溝40は、一方のトレッド端Te1側をのびる第1ショルダー副溝41と、他方のトレッド端Te2側をのびる第2ショルダー副溝42とを含む。
第1ショルダー副溝41と、第2ショルダー副溝42とは、タイヤ周方向に交互に設けられている。このため、ショルダー副溝40によるパターン剛性の低下が抑制されている。これにより、旋回時、ショルダー副溝40が設けられている接地範囲45と、ショルダー副溝が設けられていない接地範囲46とが、交互に接地する。このため、旋回中のトレッド端近傍の局部的な変形が抑制され、ハンドリング性能が向上する。
本実施形態では、タイヤ周方向の隣り合う主溝10、10間に、第1センター副溝31と第2ショルダー副溝42とが設けられている。同様に、タイヤ周方向の隣り合う主溝10、10間に、第2センター副溝32と第1ショルダー副溝41とが設けられている。即ち、センター副溝30及びショルダー副溝40は、タイヤ軸方向に分散して設けられている。これにより、トレッド部2のパターン剛性の局部的な低下が抑制されている。
各ショルダー副溝40の溝幅W5は、主溝10の溝幅W3よりも小さいのが望ましい。このようなショルダー副溝40は、トレッド端Te近傍のパターン剛性を維持し、とりわけフルバンク時でのハンドリング性能を向上させる。
各ショルダー副溝40の溝幅W5が大きい場合、上述した効果が得られないおそれがある。逆に、前記溝幅W5が小さい場合、ウェット性能が低下するおそれがある。このため、ショルダー副溝40の溝幅W5は、好ましくは主溝10の溝幅W3の0.70倍以上、より好ましくは0.75倍以上であり、好ましくは0.90倍以下、より好ましくは0.85倍以下である。
同様の観点から、各ショルダー副溝の溝深さd3(図1に示す)は、好ましくは主溝10の溝深さd1の0.80倍以上、より好ましくは0.85倍以上であり、好ましくは0.95倍以下、より好ましくは0.90倍以下である。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す基本構造をなし、図2のトレッドパターンを有する自動二輪車用タイヤが、表1の仕様に基づいて試作された。比較例として、図4のトレッドパターンを有する自動二輪車用タイヤが試作された。これらのテストタイヤがテスト車両の前輪及び後輪に装着され、ウェット性能及びハンドリング性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
テスト車両:排気量700cc 自動二輪車
タイヤサイズ:前輪:120/70R17 後輪:160/60R17
リムサイズ:前輪:3.50×17 後輪:4.50×17
<ウェット性能>
半径40mのアスファルト路面に、水深5mm、長さ20mの水たまりを設けたコース上を、速度を段階的に増加させながらテスト車両を進入させ、横加速度(横G)を計測し、50〜80km/hの速度における後輪の平均横Gが算出された。結果は、比較例1を100とする指数で示されており、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
<ハンドリング性能>
上記テスト車両でドライアスファルト路面のテストコースを周回したときのハンドリング性能が、運転者の官能によりテストされた。結果は、比較例1を100とする評点であり、数値が大きい程良好であることを示す。
テストの結果を表1に示す。
Figure 2014198498
Figure 2014198498
テストの結果、実施例のタイヤは、ウェット性能を維持しつつハンドリング性能が向上しているのが確認できた。
2 トレッド部
10 主溝
11 第1部分
12 第2部分
13 頂点
20 副溝
30 センター副溝
30 各センター副溝
31 第1センター副溝
32 第2センター副溝
40 ショルダー副溝
41 第1ショルダー副溝
42 第2ショルダー副溝

Claims (10)

  1. トレッド部の外面がタイヤ半径方向外側に凸で円弧状に湾曲し、かつ、回転方向が指定された自動二輪車用タイヤであって、
    前記トレッド部には、タイヤ周方向に間隔をもって複数本設けられた主溝と、タイヤ周方向で隣り合う前記主溝間を繋ぐ副溝とが設けられ、
    前記主溝は、前記回転方向とは反対側に凸となる頂点を有するV字状であり、タイヤ赤道の近傍に設けられた前記頂点と、前記頂点から一方のトレッド端に向かって前記回転方向に傾斜してのびる第1部分と、前記頂点から他方のトレッド端に向かって前記回転方向に傾斜してのびる第2部分とを有し、
    前記第1部分及び前記第2部分のそれぞれのタイヤ軸方向の外端は、各トレッド端の近傍に位置しており、
    前記副溝は、タイヤ赤道側のセンター副溝と、トレッド端側のショルダー副溝とを含み、
    前記センター副溝は、前記回転方向と反対側に向かって前記一方のトレッド端側に傾斜している第1センター副溝と、前記回転方向と反対側に向かって前記他方のトレッド端側に傾斜している第2センター副溝とを含み、
    前記第1センター副溝と、前記第2センター副溝とは、タイヤ周方向に交互に設けられており、
    前記ショルダー副溝は、前記一方のトレッド端側をのびる第1ショルダー副溝と、前記他方のトレッド端側をのびる第2ショルダー副溝とを含み、
    前記第1ショルダー副溝と、前記第2ショルダー副溝とは、タイヤ周方向に交互に設けられていることを特徴とする自動二輪車用タイヤ。
  2. 前記主溝の前記頂点は、タイヤ赤道上に設けられている請求項1記載の自動二輪車用タイヤ。
  3. 前記第1部分及び前記第2部分のそれぞれのタイヤ軸方向の外端は、少なくとも前記各トレッド端までのびているか、又は、20mm以下の距離で前記各トレッド端の手前で終端している請求項1又は2記載の自動二輪車用タイヤ。
  4. 前記各センター副溝の前記回転方向の先着側の端部は、前記主溝の前記頂点に接続されている請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  5. タイヤ周方向の隣り合う前記主溝間に、前記第1センター副溝と前記第2ショルダー副溝とが設けられている請求項1乃至4のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  6. タイヤ周方向の隣り合う前記主溝間に、前記第2センター副溝と前記第1ショルダー副溝とが設けられている請求項1乃至5のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  7. 前記第1部分のタイヤ周方向に対する角度θ1及び前記第2部分のタイヤ周方向に対する角度θ2は、それぞれ30〜45°である請求項1乃至6のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  8. 前記第1部分の前記角度θ1は、前記第2部分の前記角度θ2と等しい請求項1乃至7のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  9. 前記各センター副溝は、タイヤ周方向に対して20〜35°の角度で傾斜している請求項1乃至8のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  10. 前記各ショルダー副溝は、タイヤ周方向に対して0〜10°の角度で傾斜している請求項1乃至9のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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