JP2014196918A - ガスセンサーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール性と電気的な接続性とをより良好なものとすることができるガスセンサーの製造方法を提供する。
【解決手段】2箇所の加締め部A,Bのうち、加締め部Bを加締め部Aよりも先に加締め始める。加締め部A,Bを同時に加締め始めるものに対して、加締め前の自由な状態にあるゴム栓60に一度に大きな力が作用するのを抑えると共に、加締め部Bの部分のゴム栓60を位置決めした状態で加締め部Aを加締め始める製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、ガスセンサーの製造方法に関する。
従来、自動車の排気ガスなどの被測定ガスにおけるNOxなどの所定のガスの濃度を検出するガスセンサーが知られている。例えば、特許文献1には、金属製の筒状体の内部に配置され筒状体の先端側でガス濃度を検出するセンサー素子と、センサー素子の後端側に形成された電極に接触するコネクターと、筒状体の後端側の開口端に取り付けられる弾性体(グロメット)と、コネクターに接続されて筒状体の開口端から弾性体の貫通孔を通して外部に引き出されるリード線とを備えたガスセンサーが記載されている。
このようなガスセンサーの製造方法としては、特許文献1に記載されているように、筒状体の軸方向に所定間隔を空けた2箇所を加締める加締め加工を行うことで、弾性体を多段(2段)加締めによって筒状体に固定するものが提案されている。
特開平09−196885号公報
上述したように、弾性体を加締め加工により固定するものでは、加締め加工によって弾性体の軸方向の伸びが大きくなり過ぎたり弾性体の位置ズレが大きくなり過ぎたりすると、シール性を十分に確保できなくなったり、コネクターとリード線との接続部分が位置ズレして電気的な接続に悪影響を及ぼしたりするおそれがある。
本発明のガスセンサーの製造方法は、センサー素子が配置される筒状体の開口端を弾性体を加締めることで封止するものにおいて、シール性と電気的な接続性とをより良好なものとすることを主目的とする。
本発明のガスセンサーの製造方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のガスセンサーの製造方法は、
被測定ガスのガス濃度を検出可能なセンサー素子と、前記センサー素子と電気的に導通するコネクターと、前記センサー素子と前記コネクターとが内部に配置され開口端が形成された筒状体と、前記コネクターに接続され前記筒状体の開口端から外方に延びるリード線と、前記開口端を封止するよう前記筒状体内に配置され内部に前記コネクターと前記リード線との接続部が配置されると共に該リード線が挿通される弾性体と、を備えるガスセンサーの製造方法であって、
前記筒状体と前記弾性体とを、前記接続部側の加締め部と、該接続部側の加締め部よりも開口端側の加締め部とを含む複数箇所で縮径状に加締める加締め加工を含み、
前記加締め加工では、前記複数箇所のうち、前記接続部側の加締め部以外の加締め部を先に加締め始める
ことを要旨とする。
この本発明のガスセンサーの製造方法では、開口端が形成された筒状体と、内部にコネクターとリード線との接続部が配置されると共にリード線が挿通される弾性体とを、接続部側の加締め部と、接続部側の加締め部よりも開口端側の加締め部とを含む複数箇所で縮径状に加締める加締め加工を含んでおり、その加締め加工では、複数箇所のうち、接続部側の加締め部以外の加締め部を先に加締め始める。これにより、複数箇所を同時に加締め始めるものに比べて、加締め前の自由な状態にある弾性体に一度に大きな加締めの力が作用するのを抑えると共に、弾性体を開口端側において位置決めした状態で接続部側を加締め始めることができる。このため、複数箇所を同時に加締め始めるものに比べて、加締め加工における弾性体の位置ズレを抑えることができるから、コネクターとリード線との接続部の位置ズレを抑えて接続不良を防止することができる。また、加締められた弾性体が開口端から突出する量を抑えることにより弾性体の内圧を高めることができるから、シール性を向上させることができる。したがって、シール性と電気的な接続性とをより良好なものとすることができる。
ここで、「複数箇所のうち、接続部側の加締め部以外の加締め部を先に加締め始める」とは、複数箇所のうち、接続部側の加締め部よりも開口端側の加締め部を先に加締め始めるものであればよく、最も開口端側にある加締め部を先に加締め始めるものでもよい。また、接続部側の加締め部以外の加締め部を加締めている途中で、接続部側の加締め部を加締め始めてもよいし、接続部側の加締め部以外の加締め部を加締め終わってから、接続部側の加締め部を加締め始めてもよい。
また、本発明のガスセンサーの製造方法において、前記加締め加工では、前記複数の加締め部として、前記接続部側の第1の加締め部と、前記開口端側の第2の加締め部との2箇所を加締め、該2箇所のうち、前記第2の加締め部を前記第1の加締め部よりも先に加締め始めるものとすることもできる。こうすれば、第1の加締め部と第2の加締め部とを同時に加締め始めるものに比べて、シール性と電気的な接続性とをより良好なものとすることができる。
また、本発明のガスセンサーにおいて、前記加締め加工では、前記第1の加締め部における前記筒状体の内径が、前記第2の加締め部における前記筒状体の内径よりも大きくなるよう加締めるものとすることもできる。こうすれば、第1の加締め部において接続部に過大な力が作用するのを抑制して電気的な接続性に影響を及ぼすのを防止しつつ、第2の加締め部を十分に加締めてシール性を向上させることができるから、シール性と電気的な接続性とをさらに良好なものとすることができる。
また、本発明のガスセンサーの製造方法において、前記加締め加工では、前記筒状体の軸方向において前記第1の加締め部と前記第2の加締め部との間に所定の間隔をもって加締めるものとすることもできる。こうすれば、第1の加締め部から加締め始めて次に第2の加締め部を加締める場合に、所定の間隔の部分で弾性体の伸びを吸収することができるから、加締め時の弾性体の位置ズレをさらに抑制することができる。
ガスセンサー10の縦断面図である。 ガスセンサー10の加締め部の部分断面図である。 ガスセンサー10の製造工程において外筒46とゴム栓60とを加締める様子を示す説明図である。 ガスセンサー10の製造工程において外筒46とゴム栓60とを加締める様子を示す説明図である。 2箇所の加締め部を同時に加締め始める場合の様子を示す説明図である。 2箇所の加締め部のうち開口端側を先に加締め始める場合の様子を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1はガスセンサー10の縦断面図である。図1に示すように、ガスセンサー10は、被測定ガスから所定のガス成分のガス濃度を測定するセンサー素子20と、センサー素子20の一方の端部を保護する保護カバー30と、センサー素子20と導通するコネクター50やゴム栓60を含むセンサー組立体40とを備えている。このガスセンサー10は、例えば車両の排ガス管に取り付けられて被測定ガスとしての排気ガスに含まれるNOxやO2等のガス濃度を測定するために用いられる。
センサー素子20は、細長な長尺の板状体形状の素子であり、ジルコニア(ZrO2)等の酸素イオン伝導性固体電解質層からなる例えば6枚のセラミックス基板を積層して形成されている。なお、センサー素子20の保護カバー30側の端部を先端と表記し、コネクター50側の端部を基端と表記する。このセンサー素子20の基端表面及び裏面には、センサー素子20に電圧を印加したり、センサー素子20が検出するガス成分の濃度に応じて生じる起電力又は電流を取り出したりするための図示しない電極が形成されている。この電極は、センサー素子20の表面及び裏面に複数個形成されており、センサー素子20内部の電路を介してセンサー素子20の先端内の電極と導通している(図示せず)。
保護カバー30は、センサー素子20の先端の周囲を取り囲むように配置されている。この保護カバー30は、センサー素子20の先端を覆う内側保護カバー31と、この内側保護カバー31を覆う外側保護カバー32とを備えている。内側保護カバー31は、筒状に形成され、センサー素子20の先端に被測定ガスを導入するための内側保護カバー孔31aを備えている。外側保護カバー32は、有底筒状に形成され、側面に被測定ガスを導入するための外側保護カバー孔32aを備えている。内側保護カバー31,外側保護カバー32は、例えばステンレス鋼などの金属製である。
センサー組立体40は、金属製の主体金具41と、主体金具41に溶接固定された円筒形の内筒42及び外筒46と、センサー素子20の基端に接続されたコネクター50と、外筒46に取り付けられたゴム栓60とを備えている。主体金具41は、雄ネジ部41aにより例えば車両の排ガス管に取り付け可能になっている。主体金具41および内筒42の内部には、複数のセラミックスサポーター43a〜43cと、セラミックスサポーター43a,43b間及びセラミックスサポーター43b,43c間に充填されたタルク等のセラミックス粉体44a,44bとが封入されており、これらはメタルリング45と主体金具41の内壁と内筒42の内壁とに挟まれて封止されている。外筒46は、内筒42,センサー素子20,コネクター50の周囲を覆っており、その開口端46a(図1中の外筒46の上端)にゴム栓60が取り付けられている。
コネクター50は、アルミナ焼結体などセラミックス製のハウジング51と、このハウジング51に保持されてセンサー素子20の電極に接触する接触金具52とを備えている。接触金具52は、コネクター50の外部に引き出されて、圧着端子である接続部52aでリード線48と電気的に接続されている。リード線48は、センサー組立体40の外部に引き出されている。なお、コネクター50は、センサー素子20の表面及び裏面に複数個形成された電極に対応する数(例えば、4個や8個など)の接触金具52を備えており、このため、接続部52aは複数箇所(例えば、4箇所や8箇所など)となり、リード線48も複数本(例えば、4本や8本など)引き出されることになる。
ゴム栓60は、外筒46の開口端46aにおいて、外筒46とリード線48(接続部52a)との隙間を封止するためのフッ素ゴム製の部材であり、内部を貫通する貫通孔60a内に、接続部52aが配置されると共にリード線48が挿通されている。なお、複数の接続部52aやリード線48をそれぞれ収容するように貫通孔60aも複数形成されている。ここで、ガスセンサー10は、車両の排ガス管に取り付けられるから、取付スペースの制約上、小型化が要求されるものである。このため、接続部52aをゴム栓60の貫通孔60a内に配置することで、ゴム栓60の全長(軸方向の長さ)を抑えて、ガスセンサー10の小型化(外筒46の長さ抑制)を図っている。また、ゴム栓60には、無機物の充填材(骨材)が添加されている。充填材としては、粒径が0.1〜10μmのアルミナ(Al23)やシリカ(SiO2)を、1〜30重量%の添加率で添加しており、このような充填材を添加することにより、ゴム栓60の硬度を上げることができる。
このゴム栓60は、外筒46と共に縮径状に加締められることにより、外筒46内に固定されており、その加締め部の部分断面図を図2に示す。図示するように、外筒46(ゴム栓60)の軸方向に2箇所の加締め部があり、コネクター50側(センサー素子20側)を加締め部A(図中(A))、加締め部Aよりも開口端46a側(リード線48が外方に引き出される側)を加締め部B(図中(B))とする。加締め部Aは、接触金具52とリード線48との接続部52aに対応する箇所(接続部52aに対応する外筒46の径方向の箇所であり、図2中の接続部52aの真上および真下の箇所)における外筒46を全周にわたって加締めたものであり、加締め部Aの加締め幅LA(外筒46の軸方向の長さ)は、接続部52aの幅内(接続部52aにおける外筒46の軸方向の長さ内)に収まっている。なお、加締め部Bは、加締め部Aから所定の間隔LSだけ離れており、その加締め幅LBは、加締め幅LAと同じである。これらの加締め部A,Bにおける外筒46の内径を、それぞれ内径φA,φBとすると、「内径φA>内径φB」の関係となっている。即ち、加締め部Bは、加締め部Aよりもきつめに加締められたものとなっている。なお、本実施形態では、加締め部A,Bにおいて、加締め前の外筒46の内径や外筒46の肉厚は同じものとするから、内径φA,Bは、加締められている状態のゴム栓60の外径に相当する。
ここで、ゴム栓60は、外筒46の開口端46aを封止するために取り付けられるから、十分に加締められていない場合には、シール性を確保することができず、被測定ガス以外のガスや水分などの外筒46内へのリークが生じてセンサー素子20の検出精度に悪影響を及ぼすことがある。一方で、ゴム栓60には、リード線48が挿通されるだけでなく、接触金具52とリード線48との接続部52aが配置されているから、ゴム栓60が全長にわたって過剰に加締められた場合には、リード線48や接続部52aに過大な力が作用することになる。リード線48や接続部52aに過大な力が作用すると、リード線48に断線が生じやすくなったり、リード線48の抵抗値が不安定になったり、接続部52aの接続不良が生じたり、接続部52a同士の接触によるショートが生じたりして、電気的な接続性が損なわれることがある。また、加締め部Aの箇所を加締めないものとした場合には、貫通孔60a内で接続部52aが拘束されない状態となるから、車両からの振動によって接続部52a(接触金具52)の位置ずれが生じやすくなるため、この場合も電気的な接続性が損なわれることがある。そこで、本実施形態では、加締め部Bでは、加締め部Aよりもきつめに加締められたものとすることで、シール性を確保して、リークを防止するものとした。また、加締め部Aでは、加締め部Bよりも緩めに加締められたものとすることで、接続部52aを拘束しつつ過大な力が作用するのを防止して、電気的な接続性を良好なものとした。加締め部A,Bの内径φA,φBを、「内径φA>内径φB」の関係としたのは、このように、リーク防止と電気的な接続不良の防止との両立を図るためである。
また、加締め部Bでは、シール性を確保するために、加締め前後の外筒46の内径の径差(加締め前の内径−加締め後の内径φB)を、加締め前の内径で除した加締め率を8%〜14%の範囲内とした。なお、加締め前の内径としては、加締め部Bに対応する部分における加締め前の外筒46の内径を用いるが、それに代えて、加締め後の所定の間隔LSの部分(加締め部A,B間の加締められていない部分)における外筒46の内径を用いてもよい。さらに、加締め部Aでは、緩めの加締めとしつつシール性が著しく損なわれることのないよう、内径φAを内径φBよりも僅かに大きな内径に定めた。具体的には、内径φAと内径φBとの差異を、内径φBで除した内径差異率が1%〜5%となるように定めた。即ち、内径φAは、内径φBに対して1%〜5%大きな内径となっている。また、本実施形態では、上述したように、ゴム栓60に充填材を添加してゴム栓60の硬度を上げているから、ゴム栓60の耐久性を向上させることができる。このため、ゴム栓60の破断などを抑制して、確保したシール性を長期的に維持することができる。特に、ガスセンサー10は車両に用いられるものであり、ゴム栓60が250℃を超える高温ガスに晒されて、ゴム栓60が劣化しやすい環境にあるから、充填剤を添加する効果が顕著なものとなる。
次に、ガスセンサー10の製造方法について説明する。まず、主体金具41と内筒42とを同軸となるように溶接により組み付け、その内部に、主体金具41側からの並びがセラミックスサポーター43a,セラミックス粉体44a,セラミックスサポーター43b,セラミックス粉体44b,セラミックスサポーター43cの順になるよう、これらを充填してから、メタルリング45を挿入する。次に、センサー素子20をメタルリング45側からセラミックスサポーター43c,セラミックス粉体44b,セラミックスサポーター43b,セラミックス粉体44a,セラミックスサポーター43aの順に貫通させる。なお、セラミックスサポーター43a〜43cとセラミックス粉体44a,44b、メタルリング45には、センサー素子20が貫通可能な孔が予め形成されているものとする。そして、メタルリング45と主体金具41とが互いに近付く方向に押圧してセラミックス粉体44a,44bを圧縮し、その状態でメタルリング45よりも外方側(図1中の上側)の内筒42を加締め加工により縮径し、さらに、内筒42のセラミックス粉体44bが配置された部分を加締め加工により縮径して、主体金具41とセンサー素子20からなる一次組み立て品を得る。
こうして一次組み立て品を得ると、主体金具41に内側保護カバー31及び外側保護カバー32を溶接により取り付けて保護カバー30を形成すると共に外筒46を主体金具41に溶接により取り付ける。続いて、貫通孔60aが形成されたゴム栓60を用意する。ここで、ゴム栓60の素材は、フッ素ゴムなどのゴム成分に、粒径が0.1〜10μmのアルミナ(Al23)を充填材として、添加率が1〜30重量%となるように添加し、ミキサーなどにより混練することにより形成する。充填材の形状は、粒子状や針状、板状などとし、また、充填材はアルミナ(Al23)に限られず、シリカ(SiO2)を用いてもよい。こうして充填材が添加されたゴム素材を、必要な形状や寸法に形成すると共に貫通孔60aを形成するなどの必要な工程を経て、ゴム栓60を得る。そして、ゴム栓60の貫通孔60a内を通したリード線48と、接触金具52の接続部52aがリード線48に接続されたコネクター50とを用意し、コネクター50をセンサー素子20の基端側に接続すると共にゴム栓60を外筒46の開口端46aに挿入する。次に、外筒46とゴム栓60とを加締め加工により縮径し、ゴム栓60を外筒46に固定する。ガスセンサー10の製造工程において外筒46とゴム栓60とを加締める様子を図3,図4に示す。
図3に示すように、加締め加工は、加締め機(図示せず)にセットされる加締め治具102と、加締め治具102を背面側から押圧する押圧治具104とを用いて行われる。この加締め治具102には、加締め部Aを加締めるための突起102aと、加締め部Bを加締めるための突起102bとが形成されている。図3中の拡大図に示すように、突起102aの高さhaと突起102bの高さhbとは、僅かに異なり、高さhbの方が高さhaよりもΔhだけ(例えば、0.1mmや0.2mmなど)高くなっている。また、この加締め治具102は、円筒状の部材を45°ずつ8分割したような形状となっている。このため、加締め機に突起102a,bが内周側を向くように加締め治具102を8個セットして、それらの加締め治具102の中心にガスセンサー10をセットすると、円筒形の外筒46の周りを囲むように加締め治具102が配置されることになる。また、加締め治具102の外周側の背面102cと、押圧治具102の内周側の押圧面104aとは、角度が略同じテーパー状に形成されている。このため、押圧治具104が図3中左方向に移動して押圧面104aと背面102cとが接触すると、押圧治具104の押圧を受けて加締め治具102(突起102a,102b)が外周側から中心側(外筒46側)に向けて略平行移動するように移動することになる。
そして、図3に示す状態から、押圧治具104がさらに図中左方向に移動して、加締め治具102が中心側に移動して外筒46に当接すると、加締め加工が開始される(図4(a)参照)。ここで、突起102aの高さhaと突起102bの高さhbとが異なるため、図4(a)の拡大図に示すように、加締め治具102の突起102bが突起102aよりも先に外筒46に当接することになる。即ち、突起102aよりも突起102bが、先に加締め加工を開始することになるから、加締め部Bを加締め部Aよりも先に加締め始めることになる。そして、押圧治具104がさらに図中左方向に移動して、加締め治具102がさらに中心側(外筒46側)に移動する(押し込まれる)ことにより、加締め加工が行われ、押圧治具104が所定位置まで移動すると、加締め加工が終了する(図4(b)参照)。このとき、突起102bの高さhbが突起102aの高さhaよりもΔhだけ高いため、突起102bの方が突起102aよりもΔhだけ押し込み量が大きいものとなる。このため、加締め部Bの方が加締め部Aよりも加締め量が大きくなり、その分、加締め部Bの内径φBが加締め部Aの内径φAよりも小さくなる。このような加締め加工を含む製造方法によって、図1のガスセンサー10を得る。
このように、ガスセンサー10の製造方法では、外筒46とゴム栓60とを加締める加締め加工において、2箇所の加締め部A,Bのうち、加締め部Bを先に加締め始めるのである。ここで、比較のために、2箇所の加締め部を同時に加締め始める場合の様子を図5に示し、本実施形態のように、2箇所の加締め部のうち開口端側を先に加締め始める場合の様子を図6に示す。なお、図5,図6では、リード線48や接続部52a,貫通孔60aなどの図示を省略した。図5では、2箇所の加締め部A,Bを同時に加締め始めるから(図5(a))、自由状態にあるゴム栓60に対して比較的大きな力が作用すると共に、加締め部A,B間(内側)へのゴムの伸びが互いに反発し合うから(内側への伸びが拘束されるから)、ゴムが外側に伸びやすいことになる。即ち、加締め部Aでは、ゴム栓60が左方向に比較的大きく伸び、加締め部Bでは、ゴム栓60が右方向(外筒46から突出する方向)に比較的大きく伸びることになる。このため、外筒46から突出するゴム栓60の突出量t0も比較的大きくなる(図5(b))。そして、加締め加工が進行すると、さらにゴム栓60の伸びが大きくなり、外筒46からの突出量tも大きなものとなる(図5(c))。なお、図示は省略したが、図中左方向にはコネクター50があり、ゴム栓60の左方向への伸びは右方向に比べて拘束されやすいものとなる。一方、図6では、2箇所の加締め部A,Bのうち開口端側の加締め部Bから加締め始めるから(図6(a))、比較例に比べて、加締め開始時に、ゴム栓60に作用する力が小さくなると共に、加締め部Bにおける左方向(内側)へのゴムの伸びが拘束されにくいものとなる。このため、比較例に比べて、外筒46からのゴム栓60の突出量t0が小さくなる(図6(b))。そして、加締め部Aを加締め始めるときには、既に加締め部Bを加締め始めているから、加締め部Bのゴムが加締め部Aの加締めによるゴム栓60の伸びを拘束するように作用することになる。また、加締め部Bだけを先に加締め始めるから、加締め部Bでゴム栓60の軸方向の位置決めをした状態で加締め部Aを加締め始めることになる。このため、加締め加工が進行しても、ゴム栓60の伸びを加締め部A,B間の所定の間隔LSの部分で吸収する形となり、比較例に比べて外筒46からの突出量tを抑えることができる(図6(c))。したがって、加締めによるゴム栓60の位置ズレを抑えて、加締め後のゴム栓60の位置を略同じ位置とすることができる。このように、加締め時の押し込み量は変えずに、ゴム栓60の外筒46からの突出量tを抑えるから、外筒46内のゴム栓60の内圧を高めることができる。このため、ゴム栓60のシール性を長期的に維持することができる。また、加締め前後でゴム栓60の位置が大きく変化することがない(位置ズレを抑えて略同じ位置とする)から、加締め時にリード線48や接続部52に掛かる軸方向の力(引っ張り力)を小さくして、リード線48の断線や接続部52の接続不良の発生を抑えることができる。加締め加工において、加締め部Bから加締め始めるようにしたのは、こうした理由による。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のセンサー素子20が本発明の「センサー素子」に相当し、コネクター50が「コネクター」に相当し、外筒46が「筒状体」に相当し、リード線48が「リード線」に相当し、ゴム栓60が「弾性体」に相当し、加締め部Aが「第1の加締め部」に相当し、加締め部Bが「第2の加締め部」に相当する。
以上詳述した実施形態によれば、外筒46とゴム栓60とを、接続部52a側の加締め部Aと、加締め部Aよりも外筒46の開口端46a側の加締め部Bとの2箇所で加締め、加締め部Aにおける外筒46の内径φAが加締め部Bにおける外筒46の内径φBよりも大きなものとする。これにより、加締め部Bでは、加締め部Aに比べてきつめに加締めることで、シール性を確保してリーク防止を図ることができ、加締め部Aでは、加締め部Bに比べて緩めに加締めることで、接続部52aの接続不良などを防止することができる。また、加締め部Bでは、加締め率を8%〜14%の範囲内とすることで、確実なシール性を確保することができる。さらに、加締め部Aでは、内径φAを内径φBに対して1%〜5%大きな径に定めることで、加締め部Bよりも緩めの加締めとしつつシール性が著しく損なわれるのを防止することができる。そして、ゴム栓60には、充填材を添加するから、ゴム栓60の内圧を高めて、シール性を長期的に維持することができる。これらのことから、シール性と電気的な接続性とをより良好なものとすることができる。
また、詳述した実施形態によれば、加締め加工において、2箇所の加締め部A,Bのうち、加締め部Bを加締め部Aよりも先に加締め始めるから、加締め部A,Bを同時に加締め始めるものに比べて、加締め前の自由な状態にあるゴム栓60に一度に大きな力が作用するのを抑えると共に、加締め部Bの部分のゴム栓60を位置決めした状態で加締め部Aを加締め始めることができる。このため、ゴム栓60の位置が大きく変化するのを防止すると共にゴム栓60が外筒46から突出するのを抑えることができるから、リード線48の断線や接続部52の接続不良の発生を抑えることができると共にゴム栓60の内圧を高めてシール性を長期的に維持することができる。また、加締め部A,Bの間における所定の間隔LSの部分でゴム栓60の伸びを吸収することができるから、ゴム栓60の内圧をより高めることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実現し得ることはいうまでもない。
上述した実施形態では、加締め部Aは接続部52aに対応する箇所として加締め幅LAが接続部52aの幅内に収まるものとしたが、これに限られず、加締め部Aの加締め幅LA内に接続部52aの幅が収まるものでもよいし、加締め部Aの加締め幅LAと接続部52aの幅との一部が部分的に重複するものでもよい。
上述した実施形態では、加締め部Aと加締め部Bとの2箇所で加締めるものとしたが、これに限られず、3箇所以上で加締めるものとしてもよい。3箇所以上で加締めた場合も、接続部52aに対応する箇所である加締め部Aの内径φAが、加締め部A以外の加締め部における内径よりも大きなものとすればよい。また、3箇所以上を加締める加締め工程では、加締め部A以外の加締め部から先に加締め始めるものとすればよい。
上述した実施形態では、加締め部Aにおける外筒46の内径φAが加締め部Bにおける外筒46の内径φBよりも大きな径としたが、これに限られず、内径φA,φBを同じ径としてもよいし、内径φAが内径φBよりも小さなものとしてもよい。ただし、上述したように、シール性と電気的な接続性とをより良好なものとするためには、本実施形態のように内径φAが内径φBよりも大きなものが好ましい。
上述した実施形態では、加締め加工において加締め部Bを加締めている途中で加締め部Aを加締め始めるものとしたが、これに限られず、加締め部Bを加締め終わってから加締め部Aを加締め始めるものとしてもよい。
上述した実施形態では、ゴム栓60をフッ素ゴム製の部材としたが、これに限られず、外筒46の開口端46aを封止する弾性体であれば耐熱性樹脂などの他の素材で形成してもよい。
上述した実施形態では、ゴム栓60に充填剤を添加するものとしたが、これに限られず、添加しないものとしてもよい。
上述した実施形態では、加締め部A,部Bを共通の加締め治具102で加締めるものとしたが、これに限られず、それぞれ別々の加締め治具で加締めるものとしてもよい。
上述した実施形態では、加締め治具102の突起102aの高さhaと突起102bの高さhbとが異なるものとしたが、これに限られず、突起102aの高さhaと突起102bの高さhbとを同じ高さとして加締め治具の押し込み量を異ならせるものとしてもよい。
上述した実施形態では、加締め部A,Bの間に所定の間隔LSがあるものとしたが、これに限られず、加締め部A,部Bの間に間隔がなく段差状に連続するものとしてもよい。
上述した実施形態では、加締め部A,Bの加締め幅LA,LBを同じ幅としたが、これに限られず、異なる幅であってもよい。例えば、加締め部Bの幅LBを、加締め部Aの幅LAよりも大きくしてもよい。このようにすれば、加締め部Bでは、加締め幅LBを大きくすることによって、さらなるシール性を確保してリークをさらに防止することができ、加締め部Aでは、加締め幅LAを小さくすることによって、接続部52aに過大な力が作用するのをさらに抑えることができる。
[予備試験]
図1に示したガスセンサー10を製造するにあたり、まず、予備試験として、加締め後の外筒46の基準内径としての内径φBの加締め率の範囲を決定する試験を行った。この予備試験では、1箇所の加締め部で1段の加締め加工を行ったガスセンサーと、2箇所の加締め部で2段の加締め加工を行ったガスセンサーとを用意した。なお、この予備試験において、2段の加締め加工を行ったものは、上述した実施形態とは異なり、いずれも同じ内径に加締めた。そして、1段の加締め加工を施したガスセンサーと2段の加締め加工を施したガスセンサーとを各7本用意し、それぞれ、加締め前の内径φ11.8mmが、加締め後にφ11.0mm(約7%),φ10.8mm(約8%),φ10.6mm(約10%),φ10.4mm(約12%),φ10.2mm(約14%),φ10.0mm(約15%),φ9.8mm(約17%)となるように加締め加工を行った(()内は加締め率を示す)。なお、ゴム栓60の加締め前の外径はφ11.0mmとする。この予備試験では、まず、用意した各ガスセンサーを、自動車の排ガス管と同様のガス管に取り付けた。そして、表1の加熱条件に示すように、ガスバーナーを用いて約850℃のガスをガス管内に導入してゴム栓60を約250℃の高温下に晒す加熱試験を、連続100時間にわたって行った。加熱試験が終了すると、リード線48側から静圧0.1MPaの空気圧をかけて空気の漏れの有無を調べるリーク試験を行い、続いて、ガスセンサーからゴム栓60を取り出して亀裂の有無を調べることで、ゴム栓60の耐久性を評価した。
予備試験の結果を表2に示す。リーク試験では、1段の加締め加工を施したガスセンサーで、内径φBがφ11.0〜φ10.6mmのものにリークが発生し、φ10.4〜φ9.8mmのものにはリークが発生しなかった。なお、「○」は、リークがなかったことを示し、「×」は、実用上問題となるリークが発生したことを示す。また、2段の加締め加工を施したガスセンサーで、内径φBがφ11.0mmのものにリークが発生し、それ以外のφ10.8〜φ9.8mmのものにはリークが発生しなかった。また、耐久性の評価では、1段の加締め加工を施したガスセンサーと2段の加締め加工を施したガスセンサーのいずれも、内径φBがφ11.0〜φ10.2mmのものに亀裂が発生しておらず(「○」で表示)、耐久性は良好であった。一方で、φ10.0mm,φ9.8mmのものに亀裂が発生しており(「×」で表示)、耐久性はよくなかった。
この予備試験の結果から、次のことがいえる。まず、リークを防止しつつ耐久性をもたせることができる基準内径(内径φB)の範囲は、φ10.8〜φ10.2mmの範囲、即ち、加締め率が8%〜14%の範囲が好ましい。また、上述した実施形態では、内径φAを内径φBよりも大きくすることから、内径φBの1段だけでリーク防止効果が高いものが求められる。このため、内径φBの範囲としては、φ10.4〜φ10.2mmの範囲、即ち、加締め率が12%〜14%の範囲がより好ましい。
[評価試験1]
予備試験で定めた基準内径としての内径φBに対し、内径差異率が0%(同径)の内径φAを定めた比較例のガスセンサーと、所定範囲の内径差異率で内径φAを定めた実施例のガスセンサーとを用意して、評価試験1を行った。上述した予備試験では、φ10.8〜φ10.2mmの範囲を内径φBの好ましい範囲としたから、そのうちのφ10.8mm,φ10.4mm,φ10.2mmの3種類を内径φBの値に採用した。また、実施例の内径差異率は、0.1%〜7%の範囲で、0.1%,0.5%,1%,2%,3%,4%,5%,6%,7%とした。評価試験1では、まず、予備試験と同様に加熱試験を行い、加熱試験が終了すると、上述したリーク試験を行い、続いて、ゴム栓60の全長の伸びΔLを調べた。なお、ゴム栓60の突出量tと同様に、全長の伸びΔLが大きくなるにつれてリード線48に作用する引っ張り力が大きくなり、接続不良や断線などが生じやすくなって電気的な接続性が低下することがある。また、ゴム栓60の伸びΔLが大きくなると、ゴム栓60の内圧が下がるためにシール性が低下することにもなる。ここでは、加締め前の初期状態で外径がφ11.0mmで全長Lが14.5mmのゴム栓60において、伸びΔLが2.5mm以上になると、電気的な接続性やシール性に影響を及ぼすことがあり、伸びΔLが3.0mm以上になると、その影響が顕著となることを経験的に把握している。このため、伸びΔLが、2.5mmまでは「○」とし、2.5mm以上で3.0mm未満までは「△」とし、3.0mm以上は「×」として評価した。なお、ガスセンサー10の製造時では、ゴム栓60の外筒46からの突出量tは、1mm程度が好ましく、1mmを中心として上下に0.5mmの範囲(下限0.5mm〜上限1.5mmの範囲)を狙いとしている。
まず、内径φBがφ10.8mmの場合における、実験例1〜10の結果を表3に示す。なお、実験例1が比較例に相当し、実験例2〜10が実施例に相当する。リーク試験では、実験例1〜8(内径差異率が0%,0.1%〜5%)でリークが発生せずに「○」となり、実験例9,10(内径差異率が6%,7%)で若干のリークが発生して「△」となった。なお、リーク試験結果の「○」は、上述したようにリークがなかったことを示し、「△」は、若干のリークがあったものの実用上大きな問題とならないことを示す。また、ゴム栓60の全長の伸びΔLは、実験例1(内径差異率が0%)が2.5mmで「△」となり、実験例2〜10(内径差異率が0.1%〜7%)が2.5mm未満で「○」となった。このため、内径φBがφ10.8mmの場合の総合評価としては、実験例2〜8(内径差異率が0.1%〜5%)が「◎」となり、実験例1,9,10が「○」となった。なお、総合評価は、リーク試験と全長伸びΔLとがいずれも「○」であれば「◎」とし、リーク試験と全長伸びΔLとのうち一方が「○」で他方が「△」であれば「○」とし、リーク試験と全長伸びΔLとのうちいずれか一方が「×」であれば「×」とした。
次に、内径φBがφ10.4mmの場合における、実験例11〜20の結果を表4に示す。なお、実験例11が比較例に相当し、実験例12〜20が実施例に相当する。リーク試験では、実験例11〜19(内径差異率が0%,0.1%〜6%)でリークが発生せずに「○」となり、実験例20(内径差異率が7%)で若干のリークが発生して「△」となった。また、ゴム栓60の全長の伸びΔLは、実験例11(内径差異率が0%)が3.5mmで「×」となり、実験例12(内径差異率が0.1%)が2.5mmで「△」となり、実験例13〜20(内径差異率が0.5%〜7%)が2.5mm未満で「○」となった。このため、内径φBがφ10.4mmの場合の総合評価としては、実験例13〜19(内径差異率が0.5%〜6%)が「◎」となり、実験例12,20(内径差異率が0.1%,7%)が「○」となり、実験例11(内径差異率が0%)が「×」となった。
続いて、内径φBがφ10.2mmの場合における、実験例21〜30の結果を表5に示す。なお、実験例21が比較例に相当し、実験例22〜30が実施例に相当する。リーク試験では、すべての実験例21〜30(内径差異率が0%,0.1%〜7%)でリークが発生せずに「○」となった。また、ゴム栓60の全長の伸びΔLは、実験例21(内径差異率が0%)が4.0mmで「×」となり、実験例22,23(内径差異率が0.1%,0.5%)が2.5mm以上3.0mm未満で「△」となり、実験例24〜30(内径差異率が1%〜7%)が2.5mm未満で「○」となった。このため、内径φBがφ10.2mmの場合の総合評価としては、実験例24〜30(内径差異率が1%〜7%)が「◎」となり、実験例22,23(内径差異率が0.1%,0.5%)が「○」となり、実験例21(内径差異率が0%)が「×」となった。
これらの評価試験1の結果から、次のことがいえる。内径差異率を0%とした比較例(実験例1,11,21)では、内径φBがφ10.8mmの場合は「○」となったが、内径φBがφ10.4mm,φ10.2mmの場合は、ゴム栓60の全長伸びΔLが大きくなって、「×」となった。このため、内径率差異を0%とすると、比較的高い確率で、電気的な接続に悪影響を及ぼすことが考えられる。一方で、内径差異率を0.1%〜7%とした実施例(実験例2〜10,12〜20,22〜30)では、すべて「○」か「◎」となった。このため、実施例では、リーク防止と電気的接続性の低下防止とを良好なものとすることができる。特に、内径差異率を1%〜5%とした実施例(実験例4〜8,14〜18,24〜28)では、すべて「◎」となった。即ち、内径差異率が1%〜5%のものでは、内径φBの値に拘わらず、リーク防止と電気的接続性の低下防止とをさらに良好なものとすることができる。
以上の予備試験や評価試験1の結果から、内径φBは加締め率が8%〜14%の範囲(φ10.8〜φ10.2mmの範囲)が好ましく、加締め率が12%〜14%の範囲(φ10.4〜φ10.2mmの範囲)がより好ましいものといえる。また、内径φAと内径φBとの差異を内径φBで除した内径差異率は、1%〜5%の範囲がより好ましい。このため、実施例の加締め部の寸法の一例として、内径φBをφ10.4〜φ10.2mmの範囲のうちφ10.4mmとし、内径差異率を1%〜5%の範囲のうち2%とすることが考えられる。即ち、内径φBをφ10.4mmとし、その内径φ10.4mmに対し内径差異率を2%として内径φAをφ10.6mmとした。さらに、加締め幅LA,LBをそれぞれ2.5mmとし、加締め間隔LSを3.5mmとした。
[評価試験2]
このようにして加締め部の各寸法を定めたガスセンサー10を、上述した実施形態の加締め部Bを加締め部Aよりも先に加締め始める製造方法により30個製造し、ゴム栓60の突出量tを測定した。表6に、その測定結果を示す。突出量tは、最大で1.19mm、最小で0.84mm、平均では1.04mmであった。いずれも上述した狙い値である1.0±0.5mmの範囲内に入っていた。この結果は、加締め部A,Bを同時に加締め始めるものよりも、良好な結果となった。このため、上述した実施形態の製造方法により製造したガスセンサー10では、リーク防止の効果と電気的接続性の低下防止の効果がより高いものとなる。
10 ガスセンサー、20 センサー素子、30 保護カバー、31 内側保護カバー、31a 内側保護カバー孔、32 外側保護カバー、32a 外側保護カバー孔、40 センサー組立体、41 主体金具、41a 雄ネジ部、42 内筒、43a〜43c セラミックスサポーター、44a,44b セラミックス粉体、45 メタルリング、46 外筒、46a 開口端、48 リード線、50 コネクター、51 ハウジング、52 接触金具、52a 接続部、60 ゴム栓、60a 貫通孔、102 加締め治具、102a,102b 突起、104 押圧治具

Claims (4)

  1. 被測定ガスのガス濃度を検出可能なセンサー素子と、前記センサー素子と電気的に導通するコネクターと、前記センサー素子と前記コネクターとが内部に配置され開口端が形成された筒状体と、前記コネクターに接続され前記筒状体の開口端から外方に延びるリード線と、前記開口端を封止するよう前記筒状体内に配置され内部に前記コネクターと前記リード線との接続部が配置されると共に該リード線が挿通される弾性体と、を備えるガスセンサーの製造方法であって、
    前記筒状体と前記弾性体とを、前記接続部側の加締め部と、該接続部側の加締め部よりも開口端側の加締め部とを含む複数箇所で縮径状に加締める加締め加工を含み、
    前記加締め加工では、前記複数箇所のうち、前記接続部側の加締め部以外の加締め部を先に加締め始める
    ガスセンサーの製造方法。
  2. 前記加締め加工では、前記複数の加締め部として、前記接続部側の第1の加締め部と、前記開口端側の第2の加締め部との2箇所を加締め、該2箇所のうち、前記第2の加締め部を前記第1の加締め部よりも先に加締め始める
    請求項1に記載のガスセンサーの製造方法。
  3. 前記加締め加工では、前記第1の加締め部における前記筒状体の内径が、前記第2の加締め部における前記筒状体の内径よりも大きくなるよう加締める
    請求項2に記載のガスセンサーの製造方法。
  4. 前記加締め加工では、前記筒状体の軸方向において前記第1の加締め部と前記第2の加締め部との間に所定の間隔をもって加締める
    請求項2または3に記載のガスセンサーの製造方法。
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