JP2014196525A - 耐熱マグネシウム合金 - Google Patents

耐熱マグネシウム合金 Download PDF

Info

Publication number
JP2014196525A
JP2014196525A JP2013071814A JP2013071814A JP2014196525A JP 2014196525 A JP2014196525 A JP 2014196525A JP 2013071814 A JP2013071814 A JP 2013071814A JP 2013071814 A JP2013071814 A JP 2013071814A JP 2014196525 A JP2014196525 A JP 2014196525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
less
magnesium alloy
alloy
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013071814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5852039B2 (ja
Inventor
真 堀田
Makoto Hotta
真 堀田
金孫 廖
Kanehiko Ryo
金孫 廖
一茂 早水
Kazushige Hayamizu
一茂 早水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurimoto Ltd
Original Assignee
Kurimoto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurimoto Ltd filed Critical Kurimoto Ltd
Priority to JP2013071814A priority Critical patent/JP5852039B2/ja
Publication of JP2014196525A publication Critical patent/JP2014196525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5852039B2 publication Critical patent/JP5852039B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Forging (AREA)

Abstract

【課題】機械的強度に優れたAl−Mn系マグネシウム合金において、さらに耐熱性に優れるとともに機械的強度のバランスが優れた合金を得る。【解決手段】Alを3.0質量%以上7.0質量%以下、Mnを0.1質量%以上0.6質量%以下、Caを1.5質量%以上2.5質量%以下、Siを0.2質量%以上1.3質量%以下、Yを0.4質量%以上2.3質量%以下含有し、残余がMgと不可避不純物であるマグネシウム合金を調製する。【選択図】なし

Description

この発明は、耐熱性に優れたマグネシウム合金に関する。
マグネシウムにアルミニウムなどの元素を添加したマグネシウム合金は、軽量で加工しやすく、様々な分野で利用されている。例えば、Al−Mn−Znを添加したAZ系合金は耐力、引張強さなどが優れ、機械的強度を求める用途で有用である。また、これにさらに耐熱性を高めた合金として、Al−Mn−Siを添加したAS系合金も知られている。
しかし、AS系合金では耐熱性に限界があり、これをさらに改善する方法として、Caを添加して高温特性を改善させたマグネシウム合金が知られている。
例えば、特許文献1には、Alを2〜10wt%、Caを3.0〜5.0wt%添加し、かつ、Ca/Al≧0.7にするとともに、Zn、Mn、Zr、希土類元素やSiを選択的に添加したマグネシウム合金が記載されている(特許文献1[0017])。Siや希土類元素などの作用により、さらに耐熱性が向上するものとなっている。
また、特許文献2には、Alを6〜20質量%とCaを3〜9質量%に加えて、希土類元素を0.2〜3質量%、又はSrを0.1〜3質量%添加することで、耐熱性と靭性を両立させたマグネシウム合金が記載されている(特許文献2[0076])。
特開平06−25790号公報 特開2010−242146号公報
しかしながら、Caを添加したマグネシウム合金は高温特性が向上するが、高温特性の物性値だけが高くても実際の用途に用いることはできず、用途に応じて他の様々な機械的特性も一定の水準以上であることが求められる。ここで、他の機械的特性の判断基準としては、引張強度、0.2%耐力、伸びなどが挙げられ、これらができるだけバランスよく、全ての特性に優れていることが望ましい。そこでこの発明は、高温特性だけでなく、できるだけ多くの機械的特性がバランスよく優れたマグネシウム合金を得ることを目的とする。
Alを3.0質量%以上7.0質量%以下、Mnを0.1質量%以上0.6質量%以下、Caを1.5質量%以上2.5質量%以下、Siを0.2質量%以上1.3質量%以下、Yを0.4質量%以上2.3質量%以下含有するマグネシウム合金により、上記の課題を解決したのである。
SiとYとを両方添加すると、これらの相乗効果によって高温特性に優れると共に、引張強度や0.2%耐力、伸びなどにもバランスがよいマグネシウム合金を得ることが出来る。このSiとYとの配合量は、Yが0.7質量%以上2.1質量%以下であると好ましく、Yが2.0質量%以下であるとより好ましく、Siが0.9質量%以下でありかつYが0.9質量%以上1.8質量%以下であるとさらに好ましいバランスに優れた合金を得ることができる。
この発明により、高温特性だけでなく、さまざまな機械的特性にも優れたマグネシウム合金を得ることができる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明は、少なくともAl,Mn,Ca,Si,Yを含有し、高温特性に優れたマグネシウム合金である。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Alを3.0質量%以上含有することが必要であり、5.5質量%以上であると好ましい。Alが少なすぎると強度が低下する。また、マグネシウム合金の融点の低下が小さく、合金を調製する際や、合金を鋳造に用いる際に、高温を必要とすることになるので、作業性が低下するだけでなく、合金が焼き付きなどを起こしやすくなってしまう。3.0質量%以上であればある程度の作業性は確保でき、5.5質量%以上であると、後述するSiとの複合により、十分な作業性を確保できる。一方で、Alが多すぎるとβ相が析出し、耐クリープ性が低下しやすくなる傾向にあり、7.0質量%以下であることが必要であり、6.5質量%以下であればこの問題をほぼ無視できる。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Mnを0.1質量%以上含有することが必要であり、0.2質量%以上含有していると好ましい。Mnは溶湯中の不純物であるFeを除去し耐腐食性の低下を抑える効果があり、少なすぎるとFe由来の腐食しやすさが無視できなくなるからである。一方でMnの含有量は0.6質量%以下であることが必要である。多すぎると、MnとAlの金属間化合物、及びMn単体が多く析出することで脆くなり、強度が低下するためである。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Caを1.5質量%以上含有することが必要であり、2.0質量%以上含有していると好ましい。Caを含有することで耐熱性が向上するが、1.5質量%未満ではその効果が不十分になるからである。2.0質量%以上であるとこの耐熱性はより確実なものとなる。一方で、Caが過剰に存在すると鋳造時に割れや焼きつきが発生しやすくなるため、2.5質量%以下であることが好ましく、2.3質量%以下であるとより好ましい。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Siを0.2質量%以上含有することが必要であり、0.5質量%以上含有していると好ましい。Siは上記のAlとともに融点を低下させる効果があり、少なすぎると作業性が低下し、鋳造に用いることが難しくなってしまう。一方で、Si添加量が1.3質量%を越えると、粗大なMg−Si化合物が生成することで脆くなり、強度が低下するため、1.3質量%以下であることが好ましい。また、0.9質量%以下であると、機械的強度のバランスがとれた合金を得やすくなるためより好ましい。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Yを0.4質量%以上含有することが必要である。Yがマグネシウムに固溶することで、高温特性も機械的強度も向上する。特に、Yを0.7質量%以上含有していると機械的強度のバランス上より好ましく、0.9質量%以上含有しているとさらに好ましい。一方で、Yが多すぎるとマグネシウムに固溶しきれなくなってしまい、かえって機械的強度のバランスがとりにくくなるため、2.3質量%以下であることが必要である。2.1質量%以下であるとバランスをとりやすくなり、2.0質量%以下であるとより好ましく、1.8質量%以下であるとさらに好ましい。
この発明にかかるマグネシウム合金は、上記の元素の他に、不可避不純物を含有してもよい。この不可避不純物とは、製造上の問題、あるいは原料上の問題のために、意図に反して含有することが避けられないものである。例えば、Fe,Ni,Cu,Pb、Cd、Seなどの元素が挙げられる。この発明にかかるマグネシウム合金の特性を阻害しない範囲の含有量であることが必要であり、一元素あたり0.2質量%未満であることが好ましく、少ないほど好ましい。
ただし、その他の元素の中でも、上記のCaとMg以外の第2族元素、すなわち、Be、Sr、Ba、Raの含有量が出来るだけ少ないことが好ましい。具体的には、これらを合計しても0.05質量%未満であることが好ましく、個々の元素はいずれも検出限界未満であることが望ましい。これらの第2族元素は高価であり、コストアップ要因となるためである。特にBaはAlと反応してAl―Ba化合物を形成するが、その共晶温度は528℃とAl−Ca化合物の共晶温度545℃よりも低く、より低温で分解して耐クリープ性を低下させてしまう。さらに、他の第2族元素も期待外の化合物を生じて性質を悪化させるおそれがある。
この発明にかかるマグネシウム合金は、上記の質量%の範囲となるように上記の元素を含む原料を用いて、一般的な方法で調製可能である。なお、上記の質量比及び質量%は、原料における比及び%ではなく、調製された合金や、それを鋳造などによって製造した製品における比及び%である。
この発明にかかるマグネシウム合金は、融点が適度に抑制されていて焼き付きなどが起こりにくいため、鋳造に用いやすい。また、展伸材の用途でも利用可能である。いずれも、この発明にかかるマグネシウム合金を用いて製造した製品は、高温状況下での耐クリープ性がよいものとなる。
この発明にかかるマグネシウム合金を実際に調製した例を示す。Mg以外の元素の含有成分が下記の表1のそれぞれに記載の質量%となるようにマグネシウム合金を調製し、重力鋳造により肉厚50mmの合金素材を作成した。なお、参考例は従来のAMX合金の例である。それぞれの合金についてJIS Z 2271で定めるクリープ試験方法に基づいて試験を行った。試験体は前述の合金素材に機械加工を施して作成し、クリープ試験機には株式会社テークスグループ製、型番FC−13を用い、試験温度は175℃、与えた応力は50MPaで、100時間経過後のクリープ歪(%)を測定した。その結果を併せて表1に示す。クリープ歪≦0.20%を○、0.20%<クリープ歪≦0.25%を△、0.25%<クリープ歪を×と評価した。
Figure 2014196525
また、JIS Z 2241に定める引張試験方法に基づいて試験を行った。試験体は前述の合金素材に機械加工を施して作成し、試験器には万能試験機((株)島津製作所製:UHF−500kNI)を用いて、引張強度、0.2%耐力、伸びを測定した。その結果を、表2の評価基準に従って○、△、×に分類した。その評価も併せて表1に示す。
Figure 2014196525
さらに、それぞれの実施例及び比較例について、上記の四項目の評価を元に、以下に示す基準にてマグネシウム合金としての総合評価を行った。
・全特性が○又は△で、○を1つ以上示す:☆
・耐熱性(クリープ歪)を含む3つの特性が○又は△で、○を1つ以上示す:◎
・耐熱性を含む3つ以上の特性が△:○
・耐熱性を含む2つの特性が○または△:△
・1つ以下の特性が○または△:×

Claims (4)

  1. Alを3.0質量%以上7.0質量%以下、Mnを0.1質量%以上0.6質量%以下、Caを1.5質量%以上2.5質量%以下、Siを0.2質量%以上1.3質量%以下、Yを0.4質量%以上2.3質量%以下含有し、残余がMgと不可避不純物である、マグネシウム合金。
  2. Yの含有量が0.7質量%以上2.1質量%以下である、請求項1に記載のマグネシウム合金。
  3. Yの含有量が2.0質量%以下である、請求項2に記載のマグネシウム合金。
  4. Siの含有量が0.9質量%以下であり、Yの含有量が0.9質量%以上1.8質量%以下である、請求項3に記載のマグネシウム合金。
JP2013071814A 2013-03-29 2013-03-29 耐熱マグネシウム合金 Active JP5852039B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013071814A JP5852039B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 耐熱マグネシウム合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013071814A JP5852039B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 耐熱マグネシウム合金

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014196525A true JP2014196525A (ja) 2014-10-16
JP5852039B2 JP5852039B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=52357522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013071814A Active JP5852039B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 耐熱マグネシウム合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5852039B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111593243A (zh) * 2020-05-25 2020-08-28 珠海中科先进技术研究院有限公司 一种颗粒增强型医用镁基复合材料的制备方法
US10961608B2 (en) 2016-03-30 2021-03-30 Kurimoto, Ltd. Heat-resistant magnesium alloy
CN115066511A (zh) * 2019-12-18 2022-09-16 一般社团法人日本镁协会 难燃高韧性镁合金

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0625790A (ja) * 1992-03-25 1994-02-01 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 高強度マグネシウム合金
JP2000343199A (ja) * 1999-06-08 2000-12-12 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 金型方案、ダイカスト鋳造法及びダイカスト製品
JP2006002184A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Toudai Tlo Ltd 高強靭性マグネシウム基合金およびそれを用いた駆動系部品並びに高強靭性マグネシウム基合金素材の製造方法
JP2013512338A (ja) * 2010-10-05 2013-04-11 コリア・インスティテュート・オブ・マシナリー・アンド・マテリアルズ 機械的特性に優れている難燃性マグネシウム合金及びその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0625790A (ja) * 1992-03-25 1994-02-01 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 高強度マグネシウム合金
JP2000343199A (ja) * 1999-06-08 2000-12-12 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 金型方案、ダイカスト鋳造法及びダイカスト製品
JP2006002184A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Toudai Tlo Ltd 高強靭性マグネシウム基合金およびそれを用いた駆動系部品並びに高強靭性マグネシウム基合金素材の製造方法
JP2013512338A (ja) * 2010-10-05 2013-04-11 コリア・インスティテュート・オブ・マシナリー・アンド・マテリアルズ 機械的特性に優れている難燃性マグネシウム合金及びその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10961608B2 (en) 2016-03-30 2021-03-30 Kurimoto, Ltd. Heat-resistant magnesium alloy
CN115066511A (zh) * 2019-12-18 2022-09-16 一般社团法人日本镁协会 难燃高韧性镁合金
CN115066511B (zh) * 2019-12-18 2024-02-20 一般社团法人日本镁协会 难燃高韧性镁合金
CN111593243A (zh) * 2020-05-25 2020-08-28 珠海中科先进技术研究院有限公司 一种颗粒增强型医用镁基复合材料的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5852039B2 (ja) 2016-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7718118B2 (en) Creep resistant magnesium alloy with improved ductility and fracture toughness for gravity casting applications
WO2016015488A1 (zh) 铝合金及其制备方法和应用
JP5703881B2 (ja) 高強度マグネシウム合金およびその製造方法
JP5305323B2 (ja) ダイカスト用Zn合金およびダイカスト用Zn合金を用いたダイカスト部材の製造方法
CN103774016B (zh) 一种中强耐热镁合金
US20190136349A1 (en) Aluminum Alloys Having Improved Tensile Properties
JP2010150624A (ja) 鋳造用アルファ+ベータ型チタン合金及びこれを用いたゴルフクラブヘッド
JP5852039B2 (ja) 耐熱マグネシウム合金
JP4264411B2 (ja) 高強度α+β型チタン合金
JP5969713B1 (ja) ダイカスト用アルミニウム合金およびこれを用いたアルミニウム合金ダイカスト
JP6778675B2 (ja) 耐熱マグネシウム合金
JP5709063B2 (ja) 耐熱マグネシウム合金
WO2017168645A1 (ja) 耐熱性マグネシウム合金
RU2659546C1 (ru) Термостойкий сплав на основе алюминия
JP2013053361A (ja) 耐熱強度に優れた飛翔体用アルミニウム合金
JP5522692B2 (ja) 高強度銅合金鍛造材
JP7475330B2 (ja) 耐熱性を有する鋳造用マグネシウム合金
JP5688744B2 (ja) 高強度高靱性銅合金鍛造材
JP6122932B2 (ja) 高靭性アルミニウム合金鋳物
WO2020203050A1 (ja) 耐熱性マグネシウム合金
JP2020164997A (ja) 高熱伝導性マグネシウム合金
JP2012197486A (ja) マグネシウム合金
JP2017071847A (ja) 亜鉛ダイカスト合金

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5852039

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150