JP2014192624A - Sipサーバのセッションを優先度に応じて移行させる移行制御方法及びシステム - Google Patents

Sipサーバのセッションを優先度に応じて移行させる移行制御方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】膨大な数の端末が接続するIMSネットワークについて、できる限りセッションがタイムアウトしないように、一方のSIPサーバから他方のSIPサーバへセッションを移行させることができる移行制御方法及びシステムを提供する。
【解決手段】管理装置は、SIPサーバ毎に確立した各セッションに対して、移行優先度を対応付けて記憶している。SIPサーバが、当該セッションの特定処理の開始時に、管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する第1のステップと、SIPサーバが、当該セッションの特定処理の終了時に、管理装置へ、当該セッションに低レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する第2のステップとを有する。そして、管理装置は、異常が検知された一方のSIPサーバにおけるセッションを、移行優先度の順に、他方のSIPサーバへ移行させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、IMS(IP Multimedia Subsystem)ネットワークについて、SIP(Session
Initiation Protocol)サーバ間でセッションを移行させる技術に関する。
SIPは、IP(Internet Protocol)における呼制御プロトコルであって、端末間で通信に必要なIPアドレス、ポート番号及びエンコーディングをネゴシエーションすると共に、発呼及び着呼を制御する。SIPを用いて必要なネットワークリソースの割り当て及びゲートの制御を実行するために、IPサブシステムネットワークとしてのIMSがある(例えば非特許文献1参照)。IMSは、IPネットワークで、マルチメディアアプリケーション(音声、映像及びデータ)を提供するために標準化されたサービス制御方式である。これは、次世代携帯電話ネットワーク又はNGN(Next Generation Network)を実現する中核技術である。これにより、固定網及び移動網が統合され、全ての端末がIPベースで通信するオールIP化が実現される。
従来、IMSにおけるSIPサーバ同士で連携してセッションを移行させる技術がある(例えば特許文献1参照)。セッションを移動させるために、(1)フロースイッチ装置の経路情報(ラベル情報及び出力ポートの組)を変更するか、又は(2)ゲートウェイとSIPサーバによって付加するラベルを書き換えることによって実現される。
図1は、従来技術におけるIMSのシステム構成図である。
図1のシステムによれば、IMSネットワークとアクセスネットワークとの間は、ゲートウェイ6を介して接続される。アクセスネットワークは、例えば携帯電話網や、無線/有線ブロードバンドアクセス網である。ユーザによって操作される端末(UE(User Equipment))3は、ゲートウェイ6を介してIMSネットワークに接続する。アクセスネットワークが携帯電話網である場合、端末3は、例えば携帯電話機やスマートフォンである。
IMSネットワークは、コントロールネットワークとトランスポートネットワークとからなる。コントロールネットワークには、複数の呼セッション制御機能(CSCF(Call Session Control Function))と、HSS(加入者情報サーバ、Home Subscriber Server)とが接続される。SIPクライアント対応の複数の端末3は、IMSネットワークを介してCSCF2に接続すると共に、トランスポートネットワークを介して相手方端末との間でセッションを確立する。
図1によれば、IMSのコントロールネットワークには、複数のP−CSCF(Proxy-CSCF)21と、複数のS−CSCF(Serving-CSCF)22と、I−CSCF(Interrogate-CSCF)23と、HSS24とが配置されている。CSCF同士の間及びCSCFと端末との間は、フロースイッチ装置4を介して接続される。
端末3は、IMSに登録する際に、ゲートウェイ6を介して、P−CSCF21との間で、IPsec(例えば非特許文献2参照)によるセキュアコネクションを確立する。P−CSCF21は、セッション毎にメディア情報を抽出し、セッション確立時にゲートウェイ6に対するゲート制御及びリソース制御を指示する。S−CSCF22は、呼セッション制御のための中心的なSIPサーバであって、認証処理及び登録処理を実行する。S−CSCF22は、自身が管理するホームネットワークのドメインを有し、そのドメインの範囲内の端末のSIP-URI(SIP - Uniform Resource Identifier)を管理する。
そして、端末3に対して、P−CSCF及びS−CSCFのペアが対応付けられ、各CSCFがそのセッションを記憶する。具体的には、ネットワークリソースの状態情報と、セキュアな通信路の確保のためのセキュリティ・アソシエーション(暗号鍵や暗号化方式等)の状態情報とが、関連付けられる。
I−CSCF23は、発呼シーケンスについて着呼側端末を登録するS−CSCFの発見と、着呼端末が他のIMSドメインに所属する場合におけるメッセージの転送とを担う。また、HSSは、加入者情報を蓄積し、CSCFに対してユーザ認証キーを生成する。
端末3は、IMSへ呼処理を要求する際、対応付けられたP−CSCF#1へINVITEメッセージ(例えば非特許文献3参照)を送信する。そのINVITEメッセージは、P−CSCF#1->S−CSCF#1->I−CSCFと転送される。I−CSCFは、着呼側CSCFをHSSから解決する。そして、そのメッセージは、着呼側のS−CSCF#2->P−CSCF#2->宛先端末#2へ転送される。その後、200OKメッセージ(180Ringingのような鳴動に関するメッセージも含む)が、端末#2から逆方向に転送される。
フロースイッチ装置4は、複数のポートを有するレイヤ4スイッチであって、各ポートがそれぞれ、ゲートウェイ6、複数のP−CSCF、複数のS−CSCF、I−CSCF及びHSSに接続されている。フロースイッチ装置4は、CSCF同士の間及び端末とCSCFとの間で、シグナリングメッセージの経路を制御する。この経路制御のために、フロースイッチ装置4は、「端末のSIP-URI」と「ラベル」とを対応付けたフローテーブルを有する。そして、フロースイッチ装置4は、入力されたパケットを、ラベルに基づくユーザセッション単位の「フロー」として識別し、そのフローに基づいて所定のポートへ出力する。
フロー制御装置5は、IMS構成管理装置1からの経路制御情報に応じて、フロースイッチ装置4のフローテーブルを更新する。また、ゲートウェイ6のラベルテーブルも更新する。
フロースイッチ装置4及びフロー制御装置5は、OpenFlow技術に基づく既存のものである。分散配置されるフローベーススイッチ(フロースイッチ装置)と、集中配置されるコントローラ(フロー制御装置)とに分離し、オープンなAPI(Application Programming Interface)で接続される。OpenFlow技術によれば、ネットワークの通信単位を「フロー」として定義し、フロー単位で経路制御及び品質確保を可能とする。これは、米国Stanford大学が中心となり設立した「OpenFlowコンソーシアム」によって提唱されたインタフェースの仕様である。OpenFlowスイッチ技術によれば、各種のプロセッサリソース(例えばCSCF)を、プログラマブルに(自由に組み合わせて)、ネットワークノードを構築することできる。特に、10Gbps単位(最大64ユーザまでの同時利用可能)で、ネットワークを増設することができる。
ゲートウェイ6は、IMSネットワークとアクセスネットワークとの接続点に配置され、端末3とフロースイッチ装置4との間でシグナリングメッセージを中継転送する。ゲートウェイ6は、SIPメッセージをフローとして識別できる「SIPパーサ」である。ゲートウェイ6は、「端末のSIP-URI」と、フロースイッチ装置における「ラベル」とを対応付けたラベルテーブルを記憶する。特に、発呼シーケンスが完了した後、端末3同士の間で、ゲートウェイ6を経由したトランスポートネットワークを介して、直接的に音声データが交換される。また、ゲートウェイ6は、端末3からP−CSCF21へ転送されるメッセージに対して、そのMACアドレスを「ラベル」で書き換えると共に、P−CSCF21から端末へ転送されるメッセージに対して、その「ラベル」をMACアドレスに書き換える。
IMS構成管理装置1は、端末と複数のCSCFとの間におけるセッション情報を常に受信し且つ蓄積する。セッション情報は、セッション毎に、少なくとも、SIP-URIと、IPsec確立時の鍵と、SIPの状態遷移パラメータとからなる。
IMS構成管理装置1は、CSCFに対して死活監視を実行し、異常が検知されたCSCFを発見する。死活監視としては、IPパケットの到達性及び/又はSIPメッセージの計数情報等に基づいて、各CSCFの可用性を監視する。これにより、IMS構成管理装置1は、CSCFについて、負荷状態が所定閾値以上に高まった場合、又は、障害・停止を検知した場合、異常が発生したと判定する。
CSCFの異常を発見したIMS構成管理装置1は、異常が検知された一方のCSCFのセッションを、他方のCSCFへ移行(コピー)するべく制御する。また、IMS構成管理装置1は、シグナリングメッセージが他方のCSCFへ向かうように、フロー制御装置5に対する経路制御情報を変更する。図1のシステムのように、全てのCSCFがフロースイッチ装置4に接続されることによって、CSCFの移行制御を容易に実行することができる。尚、SIPサーバの復旧システムとして、装置コストを軽減した技術もある(例えば特許文献2参照)。
特開2012−156877号公報 特開2011−091755号公報
"TechnicalSpecification Group Service and System Analysis, "IP Multimedia Subsystem(IMS); stage 2 (Release 11)," 3rd Generation Partnership Project,TS23.223, Jun. 2011. S. Kent, K. Seo,"Security Architecture for the Internet rotocol," IETF RFC4301, Dec.2005. J. Rosenberg, H.Schulzrinne, G. Camarillo, A. Johnston, J. Peterson, R. Sparks, M. Handley, E.Schooler, "SIP: Session Initiation Protocol," IETF RFC 3261, Jun.2002 「第5節 電気通信事業」、平成24年度版情報通信白書、pp.337-346、2012、[online]、[平成25年3月24日検索]、インターネット<URL: http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h24/pdf/n4050000.pdf>
前述した従来技術によれば、多数のセッションを処理するCSCF(SIPサーバ)同士の間でセッションを移動させる際に、セッション情報の転送とメッセージの経路変更(フロー経路変更かラベル変更)とに時間を要し、それらを順次に処理することによってセッションがタイムアウトするという問題がある。
例えば、100万セッションを処理するCSCFが故障し、これらセッションを他のCSCFへ移動させる場合を想定する。
1セッションの移動処理時間=平均100μ秒
全セッションの移動処理時間=100万セッション×100μ秒=100秒
ポーリング(定期的な応答確認)に基づくCSCFの異常検知時間=60秒
故障後に全セッションの移動処理時間=100秒+60秒=160秒(最悪値)
即ち、この場合、セッション処理のタイムアウトを、160秒以上にしなければならず、非現実的な値となってしまう。
一方で、セッションタイムアウトは、一般的に127秒以下に設定される。異常検知時間(応答確認時間)を短くした場合、CSCFに呼処理以外の処理負荷を高くする必要がある。しかしながら、過度に頻繁な応答確認をすることは避けるべきであって、異常検知時間を単に短くすることはできない。一方で、全セッションの移動処理時間は、以下のように短くしなければならない。
理想的な全セッションの移動処理時間=127秒−60秒=67秒
特に、処理中のセッションが多いCSCFが故障した場合ほど、それらセッションを他方のCSCFへ移行するための猶予時間が十分でなく、セッションタイムアウトを発生しやすくなる。
そこで、本発明は、膨大な数の端末が接続するIMSネットワークについて、できる限りセッションがタイムアウトしないように、一方のSIPサーバから他方のSIPサーバへセッションを移行させることができる移行制御方法及びシステムを提供することを目的とする。
本発明によれば、複数のSIP(Session Initiation Protocol)サーバと、一方のSIPサーバで確立しているセッションを他方のSIPサーバへ移行させる管理装置とを有するシステムにおけるセッション移行制御方法において、
管理装置は、SIPサーバ毎に確立した各セッションに対して、移行優先度を対応付けて記憶しており、
SIPサーバが、当該セッションの特定処理の開始時に、管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する第1のステップと、
SIPサーバが、当該セッションの特定処理の終了時に、管理装置へ、当該セッションに低レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する第2のステップと
を有し、
管理装置は、異常が検知された一方のSIPサーバにおけるセッションを、移行優先度の順に、他方のSIPサーバへ移行させることを特徴とする。
本発明のセッション移行制御方法における他の実施形態によれば、
SIPサーバは、IMS(IP Multimedia Subsystem)コントロールネットワークに接続されたCSCF(Call Session Control Function)であり、
管理装置は、IMS構成管理装置であり、
SIPサーバが、INVITEメッセージ又はBYEメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の開始時とし、
SIPサーバが、200OKメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の終了時とすることも好ましい。
本発明のセッション移行制御方法における他の実施形態によれば、
移行優先度には、複数のレベルがあり、
SIPサーバは、第1のステップと第2のステップとの間で、
180Ringingメッセージを受信した時に、管理装置へ、当該セッションに中レベルの移行優先度へ移行すべき優先度通知メッセージを送信し、
PRACKメッセージを受信した時に、管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度へ移行すべき優先度通知メッセージを送信することも好ましい。
本発明のセッション移行制御方法における他の実施形態によれば、
管理装置は、各SIPサーバに対して死活監視シーケンスを実行しており、
管理装置は、死活監視シーケンスによって異常が検知されたSIPサーバについて、移行優先度の順に、セッションを移行させることも好ましい。
本発明のセッション移行制御方法における他の実施形態によれば、
SIPサーバが、後段のSIPサーバに対する再送メッセージを送信した時に、管理装置へ、後段のSIPサーバに対して監視すべき監視通知メッセージを送信し、
管理装置は、監視通知メッセージを受信した後、後段のSIPサーバに対して死活監視シーケンスを実行することも好ましい。
本発明のセッション移行制御方法における他の実施形態によれば、
システムについて、
SIPサーバと端末との間、及び、SIPサーバ間における、シグナリングメッセージのフローを切り替える1つ以上のフロースイッチ装置が配置されており、
フロースイッチと端末との間に、シグナリングメッセージを中継転送する1つ以上のゲートウェイ(又はSIPパーサ)が配置されていることも好ましい。
本発明によれば、複数のSIPサーバと、一方のSIPサーバで確立しているセッションを他方のSIPサーバへ移行させる管理装置とを有し、セッションの移行を制御するシステムにおいて、
SIPサーバは、当該セッションの特定処理の開始時に、管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信すると共に、当該セッションの特定処理の終了時に、管理装置へ、当該セッションに低レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する優先度通知手段を有し、
管理装置は、
SIPサーバ毎に確立した各セッションに対して、移行優先度を対応付けて記憶する優先度記憶手段と、
異常が検知された一方のSIPサーバにおけるセッションを、移行優先度の順に、他方のSIPサーバへ移行させるセッション移行制御手段と
を有することを特徴とする。
本発明のシステムにおける他の実施形態によれば、
SIPサーバは、IMSコントロールネットワークに接続されたCSCFであり、
管理装置は、IMS構成管理装置であり、
SIPサーバにおける優先度通知手段は、
INVITEメッセージ又はBYEメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の開始時とし、
200OKメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の終了時とすることも好ましい。
本発明のシステムにおける他の実施形態によれば、
移行優先度には、複数のレベルがあり、
SIPサーバにおける優先度通知手段は、
180Ringingメッセージを受信した時に、管理装置へ、当該セッションに中レベルの移行優先度へ移行すべき優先度通知メッセージを送信し、
PRACKメッセージを受信した時に、管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度へ移行すべき優先度通知メッセージを送信することも好ましい。
本発明のシステムにおける他の実施形態によれば、
管理装置は、各SIPサーバに対する死活監視シーケンスを実行する死活監視手段を更に有し、
管理装置におけるセッション移行制御手段は、死活監視シーケンスによって異常が検知されたSIPサーバについて、移行優先度の順に、セッションを移行させることも好ましい。
本発明のシステムにおける他の実施形態によれば、
SIPサーバは、後段のSIPサーバに対する再送メッセージを送信した時に、管理装置へ、後段のSIPサーバに対して監視すべき監視通知メッセージを送信する監視通知手段を有し、
管理装置における死活監視手段は、監視通知メッセージを受信した後、後段のSIPサーバに対して死活監視シーケンスを実行することも好ましい。
本発明のシステムにおける他の実施形態によれば、
SIPサーバと端末との間、及び、SIPサーバ間における、シグナリングメッセージのフローを切り替える1つ以上のフロースイッチ装置が配置されており、
フロースイッチと端末との間に、シグナリングメッセージを中継転送する1つ以上のゲートウェイ(又はSIPパーサ)が配置されていることも好ましい。
本発明の移行制御方法及びシステムによれば、膨大な数の端末が接続するIMSネットワークについて、できる限りセッションがタイムアウトしないように、一方のSIPサーバから他方のSIPサーバへセッションを移行させることができる。
従来技術におけるIMSのシステム構成図である。 本発明における発呼側の発呼要求のシーケンス図である。 本発明における着呼側の発呼要求のシーケンス図である。 本発明における発呼側の呼切断要求のシーケンス図である。 本発明における発呼側のリンギングのシーケンス図である。 本発明における着呼側のリンギングのシーケンス図である。 本発明における死活監視及びセッション移行の第1のシーケンス図である。 本発明における死活監視及びセッション移行の第2のシーケンス図である。 本発明におけるIMS構成管理装置及びSIPサーバの機能構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図2は、本発明における発呼側の発呼要求のシーケンス図である。
本発明におけるIMS構成管理装置1は、以下の2つの機能を有する。
<セッション移行機能>
一方のCSCF(SIPサーバ)で確立しているセッションを、他方のCSCFへ移行させる。
<死活監視機能>
各CSCFに対してポーリングに基づく死活監視を実行し、CSCFの異常を検知する。
本発明のIMS構成管理装置1は、CSCF毎に確立した各セッションについて、特定処理の進行段階に応じた移行優先度を対応付けて記憶する。例えば、以下のような情報を対応付けて記憶する。
CSCFのSIP-URI <-> セッション情報 <-> 移行優先度
そして、本発明のIMS構成管理装置1は、異常が検知された一方のCSCFにおける全てのセッションを、移行優先度の順に、他方のCSCFへ移行させる。即ち、移行時間に制約がある特定処理のセッションほど先に移行させ(高い移行優先度)、逆に移行時間に制約がない処理のセッションほど後で移行させる(低い移行優先度)。
[第1のステップ]
(S11)端末#1は、INVITEメッセージ(発呼要求メッセージ)を、ゲートウェイ#1へ送信する。ゲートウェイ#1は、受信したINVITEメッセージについて、From/Toヘッダから発呼側端末SIP-URI及び着信側端末SIP-URIを取得する。そして、ゲートウェイ#1は、ラベルテーブルを用いて、各SIP-URIに対応するラベルを検索し、INVITEメッセージの宛先/送信元MACアドレスヘッダをそれぞれ、ラベルで書き換える。そして、そのINVITEメッセージは、フロースイッチ装置4へ出力される。
フロースイッチ装置4は、入力されたINVITEメッセージにおける「宛先MACアドレス」「宛先IPアドレス」からフローテーブルを用いて「フロー」を識別し、当該INVITEメッセージを出力すべきポートを選択する。フロースイッチ装置4は、このINVITEメッセージを、P−CSCF#1が接続されたポートへ出力する。
(S12)INVITEメッセージを受信したP−CSCF#1は、IMS構成管理装置1へ、当該セッションに「高レベルの移行優先度」を付与すべき「優先度通知メッセージ」を送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、P−CSCF#1における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行すべきと認識する。呼処理中のセッションほど、セッションタイムアウトを発生しないようにすべきである。一方で、端末の登録シーケンスや発呼処理後の通話シーケンスでは、厳しい制約を求められない。
(S13)次に、P−CSCF#1は、INVITEメッセージのRouteヘッダから、次ホップへ送信すべきノードの宛先IPアドレスを取得する。ここでは、次ホップとして、S−CSCF#1の宛先IPアドレスを取得する。そして、P−CSCF#1は、S−CSCF#1へ送信すべきINVITEメッセージを、フロースイッチ装置4へ出力する。フロースイッチ装置4は、そのINVITEメッセージを、フローテーブルに従って、S−CSCF#1が接続されたポートへ出力する。
(S14)INVITEメッセージを受信したS−CSCF#1は、IMS構成管理装置1へ、当該セッションに「高レベルの移行優先度」を付与すべき「優先度通知メッセージ」を送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、S−CSCF#1における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行すべきと認識する。
(S15)次に、S−CSCF#1は、INVITEメッセージのRouteヘッダから、次ホップへ送信すべきノードの宛先IPアドレスを取得する。ここでは、次ホップとして、着呼側のCSCFの宛先IPアドレスを取得する。次のCSCFは、具体的には、I−CSCFであってもよいし、着呼側のS−CSCFであってもよい。そして、S−CSCF#1は、そのINVITEメッセージを、フロースイッチ装置4へ出力する。フロースイッチ装置4は、そのINVITEメッセージを、フローテーブルに従って、着呼側のCSCFが接続されたポートへ出力する。
尚、I−CSCFは、端末における鍵情報を保持していない場合、HSSに対して、Diameterプロトコルを用いて鍵情報を問い合わせる。Diameterプロトコルとは、RADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)に代わる次世代のAAA(Authentication, Authorization and Accounting)標準プロトコルである。I−CSCFは、端末の認証情報や鍵情報を取得するために、DiameterURメッセージを、フロースイッチ装置4を介して、HSSへ送信する。また、HSSは、受信したDiameterURメッセージに基づいて、DiameterUAメッセージを、フロースイッチ装置4を介して、I−CSCFへ送信する。
[第2のステップ]
(S21)200OKメッセージが、着呼側のCSCFからフロースイッチ装置4へ入力される。フロースイッチ装置4は、その200OKメッセージを、フローテーブルに従って、S−CSCF#1が接続されたポートへ出力する。
(S22)200OKメッセージを受信したS−CSCF#1は、IMS構成管理装置1へ、当該セッションに「低レベルの移行優先度」を付与すべき「優先度通知メッセージ」を送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、S−CSCF#1における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行する必要がないと認識する。
(S23)次に、S−CSCF#1は、200OKメッセージのRouteヘッダから、次ホップへ送信すべきP−CSCF#1の宛先IPアドレスを取得する。そして、S−CSCF#1は、その200OKメッセージを、フロースイッチ装置4へ出力する。フロースイッチ装置4は、その200OKメッセージを、フローテーブルに従って、P−CSCF#1が接続されたポートへ出力する。
(S24)200OKメッセージを受信したP−CSCF#1は、IMS構成管理装置1へ、当該セッションに「低レベルの移行優先度」を付与すべき「優先度通知メッセージ」を送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、P−CSCF#1における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行する必要がないと認識する。
(S25)次に、P−CSCF#1は、200OKメッセージのRouteヘッダから、次ホップへ送信すべき端末#1の宛先ラベルを取得する。そして、P−CSCF#1は、その200OKメッセージを、フロースイッチ装置4へ出力する。フロースイッチ装置4は、200OKメッセージを、フローテーブルに従って、ゲートウェイ#1が接続されたポートへ出力する。
ゲートウェイ#1は、受信した200OKメッセージについて、ラベルテーブルを用いて、宛先ラベルに対応するMACアドレスを検索し、ラベルを宛先MACアドレスで書き換える。そして、その200OKメッセージは、端末#1へ送信される。
前述した図2のシーケンスによれば、IMS構成管理装置1は、CSCFのセッションを移行させる際に、当該CSCFにおける呼処理中(INVITEメッセージの処理開始から200OKメッセージの処理終了まで)のセッションほど、優先的に先に移行するべく制御する。尚、このような処理は呼処理中に限られず、当該セッションの「特定処理」の開始時及び終了時に、に、IMS構成管理装置1へ、当該セッションの優先度通知メッセージが送信されるものであってもよい。図2によれば、CSCFがINVITEメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の開始時とし、200OKメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の終了時としている。
図3は、本発明における着呼側の発呼のシーケンス図である。
[第3のステップ]
(S31)フロースイッチ装置4は、発呼側シーケンスからINVITEメッセージを入力し、そのINVITEメッセージを、着呼側のS−CSCF#2が接続されたポートへ出力する。
(S32)INVITEメッセージを受信したS−CSCF#2は、IMS構成管理装置1へ、高レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、S−CSCF#2における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行すべきと認識する。
(S33)S−CSCF#2は、そのINVITEメッセージを、P−CSCF#2へ転送するべく、フロースイッチ装置4へ入力する。フロースイッチ装置4は、そのINVITEメッセージを、P−CSCF#2が接続されたポートへ出力する。
(S34)INVITEメッセージを受信したP−CSCF#2は、IMS構成管理装置1へ、高レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、P−CSCF#2における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行すべきと認識する。
(S35)P−CSCF#2は、そのINVITEメッセージを、端末#2へ転送するべく、フロースイッチ装置4へ入力する。フロースイッチ装置4は、そのINVITEメッセージを、ゲートウェイ#2が接続されたポートへ出力する。ゲートウェイ#2は、そのINVITEメッセージを端末#2へ送信する。
[第4のステップ]
(S41)端末#2は、ゲートウェイ#2へ200OKメッセージを送信し、ゲートウェイ#2は、その200OKメッセージをフロースイッチ装置4へ転送する。フロースイッチ装置4は、その200OKメッセージを、P−CSCF#2が接続されたポートへ出力する。
(S42)200OKメッセージを受信したP−CSCF#2は、IMS構成管理装置1へ、低レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、P−CSCF#2における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行する必要がないと認識する。
(S43)P−CSCF#2は、その200OKメッセージを、S−CSCF#2へ転送するべく、フロースイッチ装置4へ入力する。フロースイッチ装置4は、その200OKメッセージを、S−CSCF#2が接続されたポートへ出力する。
(S44)200OKメッセージを受信したS−CSCF#2は、IMS構成管理装置1へ、低レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、S−CSCF#2における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行する必要がないと認識する。
(S45)S−CSCF#2は、その200OKメッセージを、発呼側のCSCFへ転送するべく、フロースイッチ装置4へ入力する。フロースイッチ装置4は、その200OKメッセージを、発呼側のS−CSCF#1へ送信する。
図4は、本発明における発呼側の呼切断要求のシーケンス図である。
図4と図2とを比較して、図2ではINVITEメッセージが転送されているのに対し、図4ではBYEメッセージが転送されている点で相違する。それ以外のシーケンスの流れは、図4と図2とは全く同じである。ここでは、SIPサーバが、BYEメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の開始時としている。図4のシーケンスによれば、IMS構成管理装置1は、CSCFの全てのセッションを移行する際に、当該CSCFにおける呼切断処理中(BYEメッセージの処理開始から200OKメッセージの処理終了まで)のセッションほど、優先的移行するべく制御する。
図5は、本発明における発呼側のリンギングのシーケンス図である。
図5によれば、IMS構成管理装置1が管理する移行優先度が、複数レベル(例えば「高」「中」「低」の3レベル)あるとしている。以下では、以下のように移行優先度が変化している。
INVITEメッセージの受信後 -> 移行優先度「高レベル」
180Ringingメッセージの受信後-> 移行優先度「中レベル」
PRACKメッセージの受信後 -> 移行優先度「高レベル」
200OKメッセージの受信後 -> 移行優先度「低レベル」
(S11〜S15)図3と全く同じである。
(S71)180Ringingメッセージが、着呼側シーケンスのCSCFからフロースイッチ装置4へ入力される。フロースイッチ装置4は、その180Ringingメッセージを、S−CSCF#1が接続されたポートへ出力する。
(S72)180Ringingメッセージを受信したS−CSCF#1は、中レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置1へ送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、S−CSCF#1における端末#1の当該セッションを移行する際に、中程度に移行すべきと認識する。
(S73)S−CSCF#1は、その180Ringingメッセージを、P−CSCF#1へ送信するべくフロースイッチ装置4へ出力する。フロースイッチ装置4は、その180Ringingメッセージを、P−CSCF#1が接続されたポートへ出力する。
(S74)180Ringingメッセージを受信したP−CSCF#1は、中レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置1へ送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、P−CSCF#1における端末#1の当該セッションを移行する際に、中程度に移行すべきと認識する。
(S75)P−CSCF#1は、その180Ringingメッセージを、端末#1へ送信するべくフロースイッチ装置4へ出力する。フロースイッチ装置4は、その180Ringingメッセージを、ゲートウェイ#1が接続されたポートへ出力する。そして、ゲートウェイ#1は、その180Ringingメッセージを、端末#1へ送信する。これによって、端末#1は、リングバックトーンを鳴動させることができる。
(S76)次に、端末#1は、PRACKメッセージを、ゲートウェイ#1へ返信する。ゲートウェイ#1は、MACアドレスをラベルに書き換えたPRACKメッセージを、フロースイッチ装置4へ入力する。フロースイッチ装置4は、そのPRACKメッセージを、P−CSCF#1が接続されたポートへ出力する。
(S77)PRACKメッセージを受信したP−CSCF#1は、高レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置1へ送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、P−CSCF#1における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行すべきと認識する。
(S78)P−CSCF#1は、PRACKメッセージを、フロースイッチ装置4へ出力する。フロースイッチ装置4は、そのPRACKメッセージを、S−CSCF#1が接続されたポートへ出力する。
(S79)PRACKメッセージを受信したS−CSCF#1は、高レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置1へ送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、S−CSCF#1における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行すべきと認識する。
(S80)S−CSCF#1は、そのPRACKメッセージを、フロースイッチ装置4へ出力する。フロースイッチ装置4は、そのPRACKメッセージを、着呼側シーケンスのCSCFが接続されたポートへ出力する。
図6は、本発明における着呼側のリンギングのシーケンス図である。
図6によれば、図5に相対する着呼側のシーケンスを表している。以下では、着呼側のリンギングのシーケンスについて、本発明の特徴的部分についてのみ説明する。
(S82)180Ringingメッセージを受信したP−CSCF#2は、中レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置1へ送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、P−CSCF#2における端末#1の当該セッションを移行する際に、中程度に移行すべきと認識する。
(S84)180Ringingメッセージを受信したS−CSCF#2は、中レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置1へ送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、S−CSCF#2における端末#1の当該セッションを移行する際に、中程度に移行すべきと認識する。
(S87)PRACKメッセージを受信したS−CSCF#2は、高レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置1へ送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、S−CSCF#2における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行すべきと認識する。
(S89)PRACKメッセージを受信したP−CSCF#2は、高レベルの移行優先度の優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置1へ送信する。これによって、IMS構成管理装置1は、P−CSCF#2における端末#1の当該セッションを移行する際に、優先的に移行すべきと認識する。
図7は、本発明における死活監視及びセッション移行の第1のシーケンス図である。
図7によれば、IMS構成管理装置1が、各CSCF2の異常を検知するために、死活監視シーケンスを実行している。具体的には、各CSCF2が、Diameter DWR (Device-Watchdog-Request)を、IMS構成管理装置1へ周期的に送信するものであってもよい。図7によれば、例えばP−CSCF21−1に障害が発生したとする。このとき、IMS構成管理装置1から見ると、本来受信されるであろうP−CSCF21−1からのDiameter DWRを受信できず、タイムアウトを生じる。IMS構成管理装置1は、P−CSCF21−1の異常を検知し、P−CSCF21−1のセッション情報を、他方のP−CSCF21−2へ移行させるようにシーケンスを実行する。このとき、セッション情報を、移行優先度の順に移行させる。これによって、高い移行優先度のセッション情報ほど、先に、P−CSCF21−2へ移行される。これによって、高い優先度のセッションに対するセッションタイムアウトをできる限り防止することができる。
しかしながら、図7のシーケンスによれば、IMS構成管理装置1は、各CSCFから送信されるDiameter DWRを待つために、その周期時間(例えば60秒)待つ必要がある。それだけ、CSCFの異常検知時間がかかることを意味する。
図8は、本発明における死活監視及びセッション移行の第2のシーケンス図である。
図8によれば、図7と比較して、CSCFの異常検知時間を短くすることができる。例えばS−CSCF22−1に障害が発生したとする。このとき、P−CSF21は、後段のS−CSCF22−1に対して再送要求を送信する。再送要求は、一般的に500m秒程度である。
また、このとき、P−CSCF21は、IMS構成管理装置1へ「再送通知」メッセージを送信する。再送通知メッセージを受信したIMS構成管理装置1は、S−CSCF22−1に対して死活監視すべきポーリングを送信する。具体的には、IMS構成管理装置1は、S−CSCF22−1に対してDiameter要求を送信し、これに対するDiameter応答を受信できない場合に、S−CSCF22−1に障害が発生していると判断する。ポーリングの確認応答時間としては、1秒程度であり、異常検知時間を短くすることができる。
そして、IMS構成管理装置1は、S−CSCF22−1のセッション情報を、他方のS−CSCF22−2へ移行させる。このとき、本発明によれば、IMS構成管理装置1は、移行優先度の順に、セッションを移行させる。
図9は、本発明におけるIMS構成管理装置及びSIPサーバの機能構成図である。
図9によれば、IMS構成管理装置1は、優先度記憶部10と、セッション移行制御部11と、優先度通知受信部12と、死活監視部13とを有する。
優先度記憶部10は、SIPサーバ毎に確立した各セッションに対して、移行優先度を対応付けて記憶する。例えば、CSCFのSIP-URIと、セッション情報と、移行優先度とを対応付けて記憶する。
セッション移行制御部11は、一方のSIPサーバで確立しているセッションを、移行優先度の順に、他方のSIPサーバへ移行させる(図7及び図8参照)。特に、セッション移行制御部11は、死活監視部13によって異常が検知されたCSCFで確立しているセッションを移行させるように動作する。
優先度通知受信部12は、SIPサーバから移行優先度通知メッセージを受信し、その移行優先度を、優先度記憶部10へ記憶させる(図2〜図6参照)。
死活監視部13は、各SIPサーバに対する死活監視シーケンスを実行する。例えば図7のように、各SIPサーバから周期的にメッセージを受信するものであってもよいし、図8のように、SIPサーバから監視通知メッセージを受信することによって、その後段のSIPサーバに対してポーリングするものであってもよい。
また、図9によれば、SIPサーバ(CSCF)2は、優先度通知部2aと、監視通知部2bと、セッション移行被制御部2cと、基本機能としてのCSCF部2dとを有する。
優先度通知部2aは、当該セッションの特定処理の開始時又は終了時に、IMS構成管理装置1へ、当該セッションに所定レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する(図2〜図6参照)。
INVITEメッセージの受信後 -> 移行優先度「高レベル」
180Ringingメッセージの受信後-> 移行優先度「中レベル」
PRACKメッセージの受信後 -> 移行優先度「高レベル」
200OKメッセージの受信後 -> 移行優先度「低レベル」
監視通知部2bは、例えば図7のように、IMS構成管理装置1へ周期的にメッセージを送信するものであってもよいし、図8のように、後段のSIPサーバに対して再送要求を送信した際に、IMS構成管理装置1へ監視通知メッセージを送信するものであってもよい。
セッション移行被制御部2cは、IMS構成管理装置1のセッション移行制御部11からの制御によって、セッションを移行又は受入を実行する。
以上、詳細に説明したように、本発明の移行制御方法及びシステムによれば、膨大な数の端末が接続するIMSネットワークについて、できる限りセッションがタイムアウトしないように、一方のSIPサーバから他方のSIPサーバへセッションを移行させることができる。
従来、移行させるセッションの優先度(移行させる順序)は、IMS構成管理装置単体で、静的なルールとして設定することもできる。しかしながら、IMSネットワークには、多様なサービスの信号が同時に処理されるために、サービスによって送受信されるメッセージの順序も異なる。そのために、IMS構成管理装置がルールとして記憶するセッション状態を、サービス毎に、又は、同一サービスの各種セッション処理状態毎に、区別する必要がある。このように、IMS構成管理装置単体でルールを設定し且つ判定させると、IMS構成管理装置は、セッション情報を受信する毎に、その判断処理を実行する必要があり、処理負荷が非常に大きくなる。
これに対し、本発明によれば、IMS構成管理装置は、CSCFから通知された移行優先度を記憶しておくだけで、何ら処理負荷がかからない。また、CSCF間でセッション情報を移行する場合に、その移行優先度の順に、セッション情報を移行させればよい。CSCFも、予め規定された特定処理を実行する毎に、移行優先度通知メッセージを、IMS構成管理装置へ送信するだけでよい。
例えば、100万セッションを記憶しているCSCFに異常が検知されたとする。ここで、以下のような条件であったとする。
処理中セッションのタイムアウト=127秒
図7のような定期的なポーリングに基づく異常検知時間=60秒
図8のような再送時間も含めたポーリングに基づく異常検知時間=2秒
図7によれば、127秒−60秒=67秒以内に、セッションの移行を完了する必要がある。一方で、図8によれば、127秒−2秒=125秒以内に、セッションの移行を完了すればよい。
非特許文献4によれば、平均発呼回数1.7回/日と、平均セッション処理時間10秒とすると、一般的な発呼到着に基づく処理中セッションの平均数=394セッションと算出される。処理負荷が高い「おめでとう電話」の場合には、この20倍の発呼が到着すると仮定すると、7880セッションとなる。ここで、1つのセッションの移行には、100μ秒かかると仮定する。そうすると、短時間の変動によって、セッション処理の到着レートが、この10倍の31万セッションになったとしても、これらのセッションは約31秒で移行を完了させることができる。また、大規模災害時によって、更に2倍のピークが生じる場合であっても、62秒で処理中セッションを移行させることができる。即ち、図7の死活監視シーケンスであっても許容できる。これによって、セッションの移行によるセッションタイムアウトを、できる限り発生させないようにすることができる。
前述した本発明の種々の実施形態において、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 IMS構成管理装置
10 優先度記憶部
11 セッション移行制御部
12 優先度通知受信部
13 死活監視部
2 SIPサーバ、CSCF
21 P−CSCF
22 S−CSCF
23 I−CSCF
24 HSS
2a 優先度通知部
2b 監視通知部
2c セッション移行被制御部
2d CSCF部
3 端末
4 フロースイッチ装置
5 フロー制御装置
6 ゲートウェイ

Claims (12)

  1. 複数のSIP(Session Initiation Protocol)サーバと、一方のSIPサーバで確立しているセッションを他方のSIPサーバへ移行させる管理装置とを有するシステムにおけるセッション移行制御方法において、
    前記管理装置は、前記SIPサーバ毎に確立した各セッションに対して、移行優先度を対応付けて記憶しており、
    前記SIPサーバが、当該セッションの特定処理の開始時に、前記管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する第1のステップと、
    前記SIPサーバが、当該セッションの特定処理の終了時に、前記管理装置へ、当該セッションに低レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する第2のステップと
    を有し、
    前記管理装置は、異常が検知された一方のSIPサーバにおけるセッションを、前記移行優先度の順に、他方のSIPサーバへ移行させる
    ことを特徴とするセッション移行制御方法。
  2. 前記SIPサーバは、IMS(IP Multimedia Subsystem)コントロールネットワークに接続されたCSCF(Call Session Control Function)であり、
    前記管理装置は、IMS構成管理装置であり、
    前記SIPサーバが、INVITEメッセージ又はBYEメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の開始時とし、
    前記SIPサーバが、200OKメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の終了時とする
    ことを特徴とする請求項1に記載のセッション移行制御方法。
  3. 前記移行優先度には、複数のレベルがあり、
    前記SIPサーバは、第1のステップと第2のステップとの間で、
    180Ringingメッセージを受信した時に、前記管理装置へ、当該セッションに中レベルの移行優先度へ移行すべき優先度通知メッセージを送信し、
    PRACKメッセージを受信した時に、前記管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度へ移行すべき優先度通知メッセージを送信する
    ことを特徴とする請求項2に記載のセッション移行制御方法。
  4. 前記管理装置は、各SIPサーバに対して死活監視シーケンスを実行しており、
    前記管理装置は、前記死活監視シーケンスによって異常が検知されたSIPサーバについて、前記移行優先度の順に、セッションを移行させる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のセッション移行制御方法。
  5. 前記SIPサーバが、後段のSIPサーバに対する再送メッセージを送信した時に、前記管理装置へ、前記後段のSIPサーバに対して監視すべき監視通知メッセージを送信し、
    前記管理装置は、前記監視通知メッセージを受信した後、前記後段のSIPサーバに対して死活監視シーケンスを実行する
    ことを特徴とする請求項4に記載のセッション移行制御方法。
  6. 前記システムについて、
    前記SIPサーバと端末との間、及び、前記SIPサーバ間における、シグナリングメッセージのフローを切り替える1つ以上のフロースイッチ装置が配置されており、
    前記フロースイッチと前記端末との間に、シグナリングメッセージを中継転送する1つ以上のゲートウェイ(又はSIPパーサ)が配置されている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のセッション移行制御方法。
  7. 複数のSIPサーバと、一方のSIPサーバで確立しているセッションを他方のSIPサーバへ移行させる管理装置とを有し、セッションの移行を制御するシステムにおいて、
    前記SIPサーバは、当該セッションの特定処理の開始時に、前記管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信すると共に、当該セッションの特定処理の終了時に、前記管理装置へ、当該セッションに低レベルの移行優先度を付与すべき優先度通知メッセージを送信する優先度通知手段を有し、
    前記管理装置は、
    前記SIPサーバ毎に確立した各セッションに対して、移行優先度を対応付けて記憶する優先度記憶手段と、
    異常が検知された一方のSIPサーバにおけるセッションを、前記移行優先度の順に、他方のSIPサーバへ移行させるセッション移行制御手段と
    を有することを特徴とするシステム。
  8. 前記SIPサーバは、IMSコントロールネットワークに接続されたCSCFであり、
    前記管理装置は、IMS構成管理装置であり、
    前記SIPサーバにおける前記優先度通知手段は、
    INVITEメッセージ又はBYEメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の開始時とし、
    200OKメッセージを受信した時を、当該セッションにおける特定処理の終了時とする
    ことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  9. 前記移行優先度には、複数のレベルがあり、
    前記SIPサーバにおける前記優先度通知手段は、
    180Ringingメッセージを受信した時に、前記管理装置へ、当該セッションに中レベルの移行優先度へ移行すべき優先度通知メッセージを送信し、
    PRACKメッセージを受信した時に、前記管理装置へ、当該セッションに高レベルの移行優先度へ移行すべき優先度通知メッセージを送信する
    ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  10. 前記管理装置は、各SIPサーバに対する死活監視シーケンスを実行する死活監視手段を更に有し、
    前記管理装置における前記セッション移行制御手段は、前記死活監視シーケンスによって異常が検知されたSIPサーバについて、前記移行優先度の順に、セッションを移行させることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載のシステム。
  11. 前記SIPサーバは、後段のSIPサーバに対する再送メッセージを送信した時に、前記管理装置へ、前記後段のSIPサーバに対して監視すべき監視通知メッセージを送信する監視通知手段を有し、
    前記管理装置における前記死活監視手段は、前記監視通知メッセージを受信した後、前記後段のSIPサーバに対して死活監視シーケンスを実行する
    ことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  12. 前記SIPサーバと端末との間、及び、前記SIPサーバ間における、シグナリングメッセージのフローを切り替える1つ以上のフロースイッチ装置が配置されており、
    前記フロースイッチと前記端末との間に、シグナリングメッセージを中継転送する1つ以上のゲートウェイ(又はSIPパーサ)が配置されている
    ことを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載のシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018086145A1 (zh) * 2016-11-10 2018-05-17 邦彦技术股份有限公司 一种ims的大批量业务出现异常的定位方法及装置

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