JP2014192076A - 空気電池用電極及び該空気電池用電極を用いた空気電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が比較的簡単であり、部材間の接続抵抗が低い空気電池用電極及び組み立てが容易な空気電池モジュールを提供する。
【解決手段】空気電池用電極1は、集電板2と、集電板2の一方の板面に設けられた負極3と、集電板2の他方の板面に設けられた導電性ガス拡散層4と、導電性ガス拡散層4の集電体2とは反対側の面に設けられた正極5とを備え、導電性ガス拡散層4が、導電性炭素材料および高分子重合体を含むことを特徴としている。空気電池モジュール10は、複数の挿入溝8が形成された外装容器6と、挿入溝8に挿入された空気電池用電極1と、外装容器6内の複数の空気電池用電極1によって仕切られた領域に充填された電解質7とを含むことを特徴としている。
【選択図】図5

Description

本発明は、空気電池用電極及び該空気電池用電極を用いた空気電池モジュールに関するものである。
空気電池は、正極活物質として空気中の酸素を、負極活物質として金属を、それぞれ用いる電池である。空気電池は、理論的に大容量化が可能であるため、近年では例えば電気自動車用電源やポータブル電源などに用いるための開発がすすめられており、将来の省エネルギー技術の一つとして期待されている。
電気自動車電源やポータブル電源などに用いるために電池を組み合せて高い電圧を得ようとすると、隣り合う電池の正極と負極とを電気的に接続する必要がある。この時、電気的な接続の方法によっては大きな接続抵抗を生じてエネルギーをロスすることになる。
図10は、従来の空気電池セル100の模式図である。負極101と正極102とが電解液103を介して対向して設置されている。正極102は、触媒層104、ガス拡散層105及び取り出し電極106を備えている。取り出し電極106は、多くはメッシュ形状に形成され、触媒層104又はガス拡散層105に接触しており、この取り出し電極106と触媒層104又はガス拡散層105との接触抵抗が取り出し電圧のロスにつながる。空気電池全体は、外装容器107Aと、空気孔108を備える外装容器107Bとで覆われている。外装容器107Aと外装容器107Bとは一体化されている場合もある。なお、図10中、109は負極101の取り出し線である。
図11は、図10に示す空気電池セル100を複数個、直列に接続した従来の空気電池モジュール110の模式図であり、隣り合う空気電池セル100の正極102の取り出し電極106と負極101の取り出し線109とが電気的に接続されている。しかしながら、このように接続された空気電池モジュール110は、各空気電池セル100間の接続配線の引き回しなどが面倒であり、複雑な配線は断線や短絡の恐れがあるという問題がある。また、接続には配線スペースが必要であり、配線により電池の占有体積が大きくなるという問題もある。
そこで、上記した問題を解決するために、特許文献1には、一つの空気電池セルの負極とこれに隣接する空気電池セルの正極との間の電気的接続が、両空気電池セルを隔離する壁材を通して設けられているバイポーラ金属空気電池が提案されている。
特開昭60−7075号公報
しかしながら、特許文献1に記載のバイポーラ電極は、正極に空気の流れを与えるため、電極内にリブにプレス結合された線材(集電体)を有する導電性素子を含むブリッジを配設している(特許文献1の特許請求の範囲(3)及び図面等を参照)。そのため、特許文献1に記載のバイポーラ電極は構造が複雑であり、集電体は壁材を通して正極と負極とを部分的に接合しているだけであって電気的な接続に改良の余地がある。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、構造が比較的簡単であり、部材間の接続抵抗が低い空気電池用電極(バイポーラ電極)及び組み立てが容易な空気電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、集電板と、前記集電板の一方の板面に設けられた負極と、前記集電板の他方の板面に設けられた導電性ガス拡散層と、前記導電性ガス拡散層の前記集電体とは反対側の面に設けられた正極と、を備え、前記導電性ガス拡散層が、導電性炭素材料および高分子重合体を含むことを特徴とする空気電池用電極によって達成される。
上記構成の空気電池用電極において、前記導電性ガス拡散層の一部が前記正極の上方に突き出ていることが好ましい。
また、本発明の上記目的は、内面に複数の挿入溝が間隔をあけて形成された外装容器と、前記挿入溝に挿入された複数の上記構成の空気電池用電極と、前記外装容器内の前記複数の空気電池用電極によって仕切られた領域に充填された電解質と、を含むことを特徴とする空気電池モジュールによっても達成される。
上記構成の空気電池用電極において、前記電解質内に浸漬する前記導電性ガス拡散層の一部が前記電解質より上方に露出していることが好ましい。
本発明によれば、構造が比較的簡単であり、正極と負極との間の接続抵抗を低下させた空気電池用電極と、組み立てが容易な空気電池モジュールを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る空気電池用電極の側面図である。 図1の空気電池用電極の上面図である。 図1の空気電池用電極の負極側から見た正面図である。 図1の空気電池用電極の正極側から見た正面図である。 本発明の一実施形態に係る空気電池モジュールの断面図である。 図5の空気電池モジュールの上面図である。 他の実施形態に係る空気電池モジュールの断面図である。 他の実施形態に係る空気電池モジュールの断面図である。 他の実施形態の空気電池用電極の正極側から見た正面図である。 従来の空気電池セルの断面図である。 従来の空気電池モジュールの断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る空気電池用電極及び該空気電池用電極を用いた空気電池モジュールについて、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の空気電池用電極1は、図1〜図4に示すように、矩形板状の集電板2と、集電板2の一方の板面(図1では右側の板面)に接合された負極3と、集電板2の他方の板面(図1では左側の板面)に接合された導電性ガス拡散層4と、導電性ガス拡散層4の集電板2とは反対側の面に接合された正極(触媒層)5とを備えている。なお、図3は、図1の空気電池用電極1を負極3側から見た図であり、図4は、図1の空気電池用電極1を正極5側から見た図である。一般的に、バイポーラ電極とは、電極の一方面に正極活物質を含み、他方面に負極活物質を含む、1枚の電極で正極及び負極両方の機能を有する電極をいい、本実施形態の空気電池用電極1はバイポーラ電極である。
集電板2の一方の板面側に設けられた負極3は、所定の厚みを有し、集電板2の板面側から見た外形が集電板2よりも小さな矩形状に形成されている。つまり、負極3を起立状態としたときの少なくとも上下方向の長さが集電板2よりも短く、負極3の少なくとも上縁部から外側に集電板2が突き出ている。なお、本実施形態においては、負極3は集電板2よりも一回り小さな矩形状に形成されており、負極3の下縁部及び左右の縁部からも集電板2が外側に突き出ている。
集電板2の他方の板面側に設けられた導電性ガス拡散層4は、所定の厚みを有している。導電性ガス拡散層4の集電板2の板面側から見た外形は、特に限定されるものではなく、集電板2とほぼ同じ大きさの矩形状に形成されていてもよいし、集電板2よりも小さな矩形状に形成されていてもよい。本実施形態では、導電性ガス拡散層4は集電板2よりも小さな矩形状に形成されており、導電性ガス拡散層4の下縁部及び左右の縁部から外側に集電板2が突き出ている。なお、導電性ガス拡散層4の上縁部の位置は集電板2の上縁部の位置と一致しているが、集電板2の上縁部よりも外側に突き出ていてもよい。一方、正極5は、所定の厚みを有し、集電板2の板面側から見た外形が導電性ガス拡散層4よりも小さな矩形状に形成されている。つまり、正極5を起立状態としたときの少なくとも上下方向の長さが導電性ガス拡散層4よりも短く、正極5の少なくとも上縁部から外側に導電性ガス拡散層4及び集電板2が突き出している。なお、本実施形態においては、正極5は集電板2よりも一回り小さな矩形状に形成されており、正極5の下縁部及び左右の縁部からも集電板2が外側に突き出している。また、正極5と負極3の外形の大きさは異なっていてもよいが、本実施形態においては、正極5は負極2と外形が同じ大きさに形成されており、集電板2を挟んで左右対称位置に設けられている。
本実施形態の空気電池用電極1は、集電板2と負極3との接合面積が広いため、従来の部分的な接続と比べ電気抵抗を抑えることができる。また、導電性ガス拡散層4が、後述するように導電性炭素材料及び高分子重合体を含むため、導電性ガス拡散層4と接する正極5及び集電板2の密着性が高く、導電性ガス拡散層4と接する正極5及び集電板2との間に生じる接触抵抗(部材間の接触抵抗)を抑えることができる。
図5及び図6は、本実施形態の空気電池用電極1を用いた空気電池モジュール10の模式図を示している。空気電池モジュール10は、外装容器6と、外装容器6内に配置される複数の空気電池用電極1と、隣接する空気電池用電極1間に充填される電解質7とを含んでいる。なお、図6は、外装容器6内の挿入溝8に空気電池用電極1の一つを配置している状態を示している。
外装容器6は、平面視矩形状の底面部60と、互いに対向する前面部61及び後面部62と、互いに対向する側面部63とが一体に設けられた、上面が開口する箱型のものである。外装容器6の内周面には、外装容器6内に空気電池用電極1を組み付けるための複数(図示例では4つ)の挿入溝8が所定間隔をあけて形成されている。挿入溝8は、両側面部63に互いに対向するように形成された上下方向に延びる一対の縦溝80と、底面部60に幅方向に延びるように形成され、両端が対向する一対の縦溝80の下端と連続する横溝81とにより構成されている。この一対の縦溝80及び横溝81に、図6の矢印Xで示すように、空気電池用電極1の集電板2の両側縁部及び下縁部を上方から挿入することで、複数の空気電池用電極1が外装容器8内に並べられるとともに、各空気電池用電極1により外装容器8内が複数(図示例では3つ)の領域64に仕切られる。なお、挿入溝8にパッキンを配備し、パッキンを介して空気電池用電極1の集電板2を挿入するのが好ましい。これにより、各空気電池用電極1で仕切られた複数の領域64を、隣接する領域64と液密に区切ることができる。そして、外装容器8内の各空気電池用電極1により仕切られた領域64に、電解質7をそれぞれ充填することで、空気電池が形成される。両端の空気電池用電極1の集電板2に取り出し線9(図5に示す)を接続することで、直列に接続された空気電池より電圧を得ることができる。よって、本実施形態の空気電池モジュール10では、余分な配線が不要となる。
なお、外装容器6内に配置される複数の空気電池用電極1のうち、取り出し線9が接続される両端の空気電池用電極1については、空気電池用電極1の代わりに、図7に示すように、集電体2の一方の板面側に負極3を接合しただけの構成のもの、及び、導電性ガス拡散層4の一方面側に正極5を接合しただけの構成のものを配置し、それぞれ集電体2及び正極5に取り出し線9を接続するようにしてもよい。
電解質7は、外装容器6内の隣接する空気電池用電極1の間に充填されるが、負極3及び正極5の全体が電解質7中に浸漬される程度に充填されるのが好ましい。また、導電性ガス拡散層4の少なくとも上縁部が電解質7上に露出する程度に電解質7が充填されるのが好ましい。これにより、負極3及び正極5の全体を良好に機能させることができるうえで、酸素を導電性ガス拡散層4を介してより正極5に効率よく供給することができる。なお、必要であれば導電性ガス拡散層4へ空気を効率よく供給するために、送風機構を設けてもよい。
次に、本実施形態の空気電池用電極1及び空気電池モジュール10を構成する材料について述べる。
(集電板)
集電板2は、ある程度の剛性及び導電性を有していれば特に限定されず、例えば、銅板などの金属板やステンレス板を使用することができる。集電板2の厚みは、0.3mm〜2mm程度が好ましく、0.5mm〜1.0mm程度がさらに好ましい。集電板2として金属板を用いた場合には、表面にニッケルやクロムなどのめっきや窒化処理などの表面処理を施してもよい。ニッケルめっきを施した銅板は、電気抵抗が低く、かつ、耐蝕性も高いので、集電板2として優れている。
(負極)
負極3は、例えば、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、リチウム(Li)及びマグネシウム(Mg)などの金属、合金あるいは金属化合物を負極活物質として使用することができる。負極3と電解質7との接触面積を増やすため、負極3は微細な空孔を有していることが好ましい。負極3の厚みは、必要な電池容量にもよるが、1mm〜10mm程度が好ましい。集電板2に負極3を設ける方法としては、例えば、集電板2に金属等を直接溶射したり、集電板2に金属等をメッキしたりすることで設けることができる。あるいは、負極活性成分の金属粉をバインダー中に分散させて集電板2に塗布してもよい。また、この負極活性成分の金属粉を含む塗布層を焼結して空孔を備えるようにしてもよい。
(導電性ガス拡散層)
導電性ガス拡散層4は、炭素粒子や炭素繊維などの導電性炭素材料と高分子重合体とを含有していればよい。導電性ガス拡散層4の薄膜化の観点から、導電性ガス拡散層4は、導電性炭素材料及び高分子重合体材料を溶媒で分散させてつくったペースト組成物を基材上に塗布した後、乾燥させることで形成することができる。このようにして形成された導電性ガス拡散層4を基材から剥離し、熱プレスなどによって他の構成部材(集電板2など)と一体化すればよい。上記基材が転写用基材である場合は、導電性ガス拡散層付き基材を集電板2などに積層させた後、基材を剥離して導電性ガス拡散層4を集電板2に転写することで形成することができる。また、集電体2や正極5に直接ペースト組成物を塗布し乾燥することで導電性ガス拡散層4を形成してもよい。乾燥後の導電性ガス拡散層4は、複数の気孔が形成されガスが拡散しやすい構造になる。ガスの拡散率は、5秒/100ml〜500秒/100ml程度が好ましく、10秒/100ml〜200秒/100ml程度がさらに好ましい。導電性炭素材料の種類や高分子重合体の配合量などを調整することによって、上記ガス拡散率を制御することができる。なお、上記ガス拡散率は、ガーレー法(JIS P8117)に規定された方法に従い、測定サンプルをシリコンフィルム(ガスが拡散及び透過しないフィルム)の上に設置して、空気100mlが拡散する時間を測定することによって評価した値である。導電性ガス拡散層4の厚みは、特に限定されないが、50μm〜1000μm程度が好ましく、200μm〜500μm程度がさらに好ましい。このような厚みにすることで、外部から導電性ガス拡散層4にガスを導入しやすく、体積エネルギー密度も向上できる。また、導電性ガス拡散層4の大きさは、セル構造によって任意に設定できるが、上述したように、特にガスを導入する側の外形を正極5の外形より大きくし、かつ、外装容器6内に配置した際に電解質3中にその全体が浸漬しない程度の大きさ(少なくとも上縁部が電解質7から露出する大きさ)とするのが好ましい。具体的には、正極5よりも上方に、1mm〜10mm程度突き出る大きさであることが好ましく、2mm〜5mm程度突き出る大きさであることがさらに好ましい。また、導電性ガス拡散層4は、電気抵抗が低く、かつ、撥水性であることが好ましい。
上記した炭素粒子としては、導電性を有していれば、公知又は市販のものを使用できる。例えば、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ランプブラックなどのカーボンブラック、黒鉛、活性炭などを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできるが、これらの中でもケッチェンブラック、アセチレンブラックを用いることが特に好ましい。炭素粒子の算術平均粒子径は、通常1nm〜1000nm程度であり、好ましくは5nm〜50nm程度である。
上記した炭素繊維としては、アスペクト比(繊維長/繊維径)が50以上のものであればよく、60〜1000程度のものがより好ましい。このような炭素繊維を導電性ガス拡散層4に含有させることにより、導電性ガス拡散層4の空孔率を向上させたり、導電性ガス拡散層4の強度を向上させたりすることができる。繊維径の平均は、好ましくは100nm〜300nm程度であり、また、繊維長の平均は、好ましくは10μm〜100μm程度である。炭素繊維の種類としては、例えば、化学気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブなどを例示することができる。
上記した高分子重合体としては、酢酸ビニル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル−アクリル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂などを例示することができる。また、六フッ化プロピレン−フッ化ビニリデン共重合体、三フッ化塩化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体などのフッ素ゴム、シリコーンゴムなども例示することができる。これらの高分子重合体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。フッ素系樹脂を導電性ガス拡散層4に含有させることにより、導電性ガス拡散層4に撥水性を持たせることが可能となり、電解質7を導電性ガス拡散層4に浸入し難く、導電性ガス拡散層4内の気孔が電解質7により閉塞することを抑制できる。
上記した溶媒としては、公知又は市販のものを広く使用できる。例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの炭素数1〜4程度の1価又は多価のアルコールなどを好適に例示することができる。これらの溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いることもできる。
導電性ガス拡散層4を形成する上記したペースト組成物には、焼成後の導電性ガス拡散層4にガスを連続して透過させる気孔を効率的に形成するため、公知の発泡剤や造孔剤を添加してもよい。
また、上記した導電性ガス拡散層用のペースト組成物は、発泡剤や造孔剤の他にも、分散剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。分散剤としては、公知又は市販のものを使用すればよく、例えば、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、酸性基含有構造変性ポリアクリレートなどを例示することができる。
また、上記した導電性ガス拡散層用のペースト組成物の配合割合は、特に限定されないが、例えば、炭素粒子100重量部に対して、高分子重合体10重量部〜5000重量部(好ましくは30重量部〜500重量部)、炭素繊維10重量部〜5000重量部(好ましくは50重量部〜500重量部)、溶媒50重量部〜50000重量部(好ましくは500重量部〜5000重量部)を配合すればよい。
このような導電性ガス拡散層用のペースト組成物を集電板2に塗布した後、乾燥させることにより、導電性ガス拡散層4を形成することができる。導電性ガス拡散層用のペースト組成物の塗布量は特に限定されないが、例えば、乾燥後の導電性ガス拡散層4の厚みが50〜1000μm程度、好ましくは200〜500μm程度となるように塗布するのがよい。
導電性ガス拡散層用のペースト組成物の塗布方法としては、例えば、ナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、スプレーコーター、ディップコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷などの一般的な塗布方法を用いることができる。
導電性ガス拡散層用のペースト組成物の塗布後の乾燥は、例えば、大気雰囲気中、60℃〜180℃(好ましくは90℃〜140℃)程度で行えばよい。乾燥時間は、乾燥温度などに応じて適宜設定されるが、通常10分〜100分程度とすればよい。また、乾燥後、焼成を行うことにより、形成される導電性ガス拡散層4の撥水性を向上させることができる。焼成温度は、通常、200℃以上、好ましくは300℃〜380℃程度とすればよい。焼成時間は、加熱温度などに応じて適宜設定されるが、通常30分以上、好ましくは1時間〜2時間程度とすればよい。なお、焼成は必ずしも行う必要はない。
上記した基材は、導電性ガス拡散層用のペースト組成物を塗布できる基材であれば特に限定されず、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリパラバン酸アラミド、ポリアミド(ナイロン)、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンなどの高分子フィルムなどを挙げることができる。また、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)なども用いることができる。これらの中でも、耐熱性に優れ、入手のしやすい高分子フィルムが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミドなどのフィルムが好ましい。基材の厚みは、取り扱い性及び経済性の観点から、通常6μm〜100μm程度とするのが好ましく、10μm〜60μm程度とするのがさらに好ましい。なお、基材の表面には、離型層が積層されていることが好ましい。離型層としては、例えば、公知のワックスやシリコン樹脂、フッ素樹脂などから構成されるものを例示することができる。
(正極)
正極(触媒層)5の触媒としては、酸素を還元可能な材料、例えば、白金や活性炭などの炭素材料、イリジウムなどの非酸化物材料、二酸化マンガンなどのマンガン酸化物、イリジウム酸化物あるいはチタン、タンタル、ニオブ、タングステン及びジルコニウムからなる群から選ばれた1種以上の金属を含むイリジウム酸化物、ペロブスカイト型複合酸化物などの酸化物材料、鉄フタロシアニン、コバルトポルフィリンなどの金属含有顔料などを例示することができる。正極5は、上記した触媒に、必要に応じて導電性炭素材料やこれらを集電板2に接合するバインダーを含めた正極形成用のペースト組成物を作成し、該ペースト組成物を転写基材上に塗布して乾燥させた後、導電性ガス拡散層4上に転写することで形成することができる。また、導電性ガス拡散層4上に該ペースト組成物を直接塗布して正極5を形成してもよい。該ペースト組成物の乾燥時間や転写条件は公知の条件の範囲で適宜設定できる。また、上記材料を混錬しプレスを行ってシート化してもよい。
導電性炭素材料としては、正極5(触媒層)の導電性を向上させることができる材料であれば特に限定されない。具体的には、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどの炭素材料を例示することができる。
上記した正極5を構成するバインダーとしては、用いられる電解質7に溶解しないものでありかつ分解しないものであればよく、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体などのフッ素樹脂を好ましく例示することができる。
上記したインキの塗布量は0.1mg/cm〜20mg/cmが好ましく、1mg/cm〜10mg/cmがより好ましい。
その他、正極5を形成する方法としては、金イオンを含む溶液を電解することにより導電性ガス拡散層4上に金超微粒子を析出させる方法を例示することができる。金原子を含むアニオンを含有する溶液から前記金超微粒子を導電性ガス拡散層4上に電解析出することで正極5を形成することができる。例えば、塩化金酸アニオンを含有する酸性水溶液を用いて、前記金超微粒子を均一に電解析出することができる。
(電解質)
電解質7は、特に限定されず、負極3を構成する金属材料等により適切な組成のものを用いることができる。例えば、アルミニウム空気電池の電解質7としては、塩化ナトリウム、塩化アルミニウム、塩化マンガンなどを水に溶解させた中性の水系電解質溶液、あるいは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを水に溶解させたアルカリ性の水系電解質溶液を用いることができる。
また、マグネシウム空気電池、亜鉛空気電池及び鉄空気電池の電解質7としては、同様に、塩化ナトリウム水溶液などの水系電解質溶液の他、公知の各種の塩又はアルカリの水系電解質溶液を適宜用いることができる。例えば、塩化アンモニウムや水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、水酸化ルビジウムなどのいずれかを水に溶解させた水系電解質溶液を用いることができる。
また、リチウム空気電池の電解質7としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム、六フッ化砒酸リチウム、テトラクロロアルミン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ヘキサフルオロアンチモン酸リチウムなどを溶媒に溶解させた電解質溶液を用いることができるが、溶液中でリチウムイオンを形成するものであれば、材料は特に限定されない。また、これらの材料は、1種単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、溶媒としては、水やこの種の有機溶媒として公知のものが使用できる。例えば、プロピレンカーボネート、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、ジエチルカーボネート、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネートなどがあげられる。これら有機溶媒は、1種単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、リチウム空気電池の電解質の溶媒として水を使用する場合には、図8に示すように、外装容器6内の負極3と正極5との間に、リチウムイオンを透過可能なセパレータ71を設けて、外装容器6内の電解質7が充填される領域を2つの領域に区画すればよい。そして、負極3側の領域に上記した有機溶媒電解質溶液72を充填し、正極5側の領域に塩化リチウム、水酸化リチウムなどを水に溶解させた水系電解質溶液73を充填することで、空気電池モジュール10を構成できる。また、負極3(リチウム)の表面に保護層(例えば、リチウムイオン伝導酸化物、リチウムイオン伝道ポリマーなど)を設ければ、セパレータ71を用いることなく、電解質7として有機溶媒電解質溶液に加え、水系電解質溶液を用いることができる。
また、電解質7は、必ずしも液体状である必要はなく、上記した電解質溶液に凝固剤などを加えて、固体状もしくはゲル状に調整したものや、イオン伝導性を有する金属酸化物や固体高分子材料を用いることもできる。
(外装容器)
外装容器6は、例えば、熱可塑性樹脂や金属により形成することができる。熱可塑性樹脂製の外装容器6であれば、射出成形や圧空成形などにより製造することができる。熱可塑性樹脂は、熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグを型に巻きつけて原型を形作った後、型をはずして加熱硬化することにより製造することができる。金属製の外装容器6は、板金を切断、曲げ加工した後、溶接することにより製造することができる。外装容器6には、電解質7中の正極5と負極3との間にセパレータを設けることができる。セパレータの材質は、セルロース紙、ガラス繊維からなる不織布、アラミド、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリオレフィン、レーヨンなどの合成樹脂繊維からなる不織布を用いることができる。
<実施例1>
集電板としてアセトンにて脱脂したステンレス板(SUS304、大きさ50mm×50mm×0.5mm)を用い、導電性接着剤(ドータイトD362)を使用して、負極となる亜鉛板(純度99.9%、大きさ44mm×44mm×1mm)を貼り合せた。
導電性ガス拡散層用のペースト組成物は以下のように調整した。VGCF:50重量部(炭素繊維 昭和電工社製)、デンカブラック:20重量部(カーボンブラック 電気化学工業社製)、Solef6020:30重量部(ポリビニリデンフルオライド Solvey社製)、N−メチル−2−ピロリドン:250重量部(三菱化学社製)をプラネタリーミキサーで混錬して、導電性ガス拡散層用のペースト組成物を作製した。上記作製した導電性ガス拡散層用のペースト組成物をポリエチレンテレフタラートフィルム(ルミラーX44 東レフィルム社製)へアプリケーターを用いて塗布し、140℃のオーブンにて20分乾燥させた。乾燥後の塗布層の厚みが200μmになるようにペースト組成物を塗布した。
正極(触媒層)形成用のペースト組成物は以下のように調整した。YP50:50重量部(活性炭 クラレケミカル社製)、ケッチェンブラック:20重量部(カーボンブラック ライオン社製)、酸化マンガン:10重量部(関東化学社製)、ポリフロンD−210C:33重量部(PTFEディスパージョン ダイキン工業社製)、イオン交換水:180重量部をプラネタリーミキサーで混錬し、正極(触媒層)形成用のペースト組成物を作製した。上記作製した正極(触媒層)形成用のペースト組成物をポリエチレンテレフタラートフィルム(ルミラーX44 東レフィルム社製)へアプリケーターを用いて塗布し、100℃のオーブンにて20分乾燥させた。乾燥後の塗布層の重量が3mg/cmになるようにペースト組成物を塗布した。
図4に示すように、上記作製した集電板2の負極を有しない側の板面に、44mm×47mmに切り出した導電性ガス拡散層4を集電板2と上縁部が一致するようにして、150℃・4MPaの熱プレスにて転写させた。この導電性ガス拡散層4上の基材フィルムを剥がし、導電性ガス拡散層4上に、44mm×44mmに切り出した正極5(触媒層)を150℃・4MPaの熱プレスにて転写させ、この正極5(触媒層)上の基材フィルムを剥がした。この積層体に対して200℃で12時間の真空乾燥を行うことで、空気電池用電極を作製した。
<実施例2>
実施例1と同様にして、集電板、負極、導電性ガス拡散層および正極(触媒層)を作製し、図9に示すように、集電板2の負極を有しない側の板面に、44mm×48mmに切り出した導電性ガス拡散層4を集電板2の上縁部より導電性ガス拡散層4の上縁部が1mm突き出るようにして、150℃・4MPaの熱プレスにて転写させた。この導電性ガス拡散層4上の基材フィルムを剥がし、導電性ガス拡散層4上に、44mm×44mmに切り出した正極5(触媒層)を150℃・4MPaの熱プレスにて転写させ、この正極5(触媒層)上の基材フィルムを剥がした。この積層体に対して200℃で12時間の真空乾燥を行うことで、空気電池用電極を作製した。
<実施例3>
集電板としてアセトンにて脱脂したステンレス板(SUS304、大きさ50mm×50mm×0.5mm)を用い、導電性接着剤(ドータイトD362)を使用して、負極となる亜鉛板(純度99.9%、大きさ44mm×44mm×1mm)を貼り合せた。また、集電板の負極を有しない側の板面に、44mm×47mmの開口部とするマスクを、集電板と上縁部に開口部の上縁部が一致するようにして設けた。
導電性ガス拡散層用のペースト組成物は以下のように調整した。VGCF:50重量部(炭素繊維 昭和電工社製)、デンカブラック:20重量部(カーボンブラック 電気化学工業社製)、Solef6020:30重量部(ポリビニリデンフルオライド Solvey社製)、N−メチル−2−ピロリドン:250重量部(三菱化学社製)をプラネタリーミキサーで混錬して、導電性ガス拡散層用のペースト組成物を作製した。上記作製した導電性ガス拡散層用のペースト組成物を集電板に設けたマスクの開口部にアプリケーターを用いて塗布し、140℃のオーブンにて20分乾燥させた。乾燥後の塗布層の厚みが200μmになるようにペースト組成物を塗布した。
正極(触媒層)形成用のペースト組成物は以下のように調整した。YP50:50重量部(活性炭 クラレケミカル社製)、ケッチェンブラック:20重量部(カーボンブラック ライオン社製)、酸化マンガン:10重量部(関東化学社製)、ポリフロンD−210C:33重量部(PTFEディスパージョン ダイキン工業社製)、イオン交換水:180重量部をプラネタリーミキサーで混錬し、正極(触媒層)形成用のペースト組成物を作製した。上記作製した正極(触媒層)形成用のペースト組成物を、集電板上の導電性ガス拡散層にアプリケーターを用いて44mm×44mmの大きさに塗布し、100℃のオーブンにて20分乾燥させた。乾燥後の塗布層の重量が3mg/cmになるようにペースト組成物を塗布した。この積層体に対して200℃で12時間の真空乾燥を行うことで、空気電池用電極を作製した。
射出成形により、挿入溝が4つ設けられた塩化ビニル製の外装容器を形成し、各挿入溝にパッキンを介して、実施例1〜実施例3で作製した空気電池用電極を挿入して装着した。各空気電池用電極により、外装容器内の領域には、互いに仕切られた3つの独立した電解質溶液槽が形成される。各電解質溶液槽に、濃度を10%に調整した水酸化カリウム水溶液を電解質溶液として負極および正極(触媒層)の全体が浸漬するまで充填し、亜鉛空気電池を形成した。なお、各空気電池用電極の集電板および導電性ガス拡散層の上縁部は電解質溶液から空気中に露出するようにした。このようにして得られた、3つの亜鉛空気電池が直列に接続された亜鉛空気電池モジュールの両端の空気電池用電極の集電板間の電圧を測定すると、実施例1〜実施例3のいずれの空気電池用電極を用いた空気電池モジュールにおいても良好に作動していることが確認できた。
1 空気電池用電極
2 集電板
3 負極
4 導電性ガス拡散層
5 正極
6 外装容器
7 電解質
8 挿入溝
本発明の上記目的は、集電板と、前記集電板の一方の板面に設けられた負極と、前記集電板の他方の板面に設けられた導電性ガス拡散層と、前記導電性ガス拡散層の前記集電とは反対側の面に設けられた正極と、を備え、前記導電性ガス拡散層が、導電性炭素材料および高分子重合体を含むことを特徴とする空気電池用電極によって達成される。上記構成の空気電池用電極の作製方法においては、導電性炭素材料及び高分子重合体を含むペースト組成物を基材上に塗布した後、乾燥させて導電性ガス拡散層付き基材を形成する工程、 前記導電性ガス拡散層付き基材の前記導電性ガス拡散層側を前記集電板又は前記正極に積層して一体化する工程、及び、前記基材を前記導電性ガス拡散層から剥離する工程、を備えることが好ましい。あるいは、導電性炭素材料及び高分子重合体を含むペースト組成物を集電体又は正極に塗布する工程、を備えることが好ましい。
上記構成の空気電池用電極において、前記導電性ガス拡散層の外周縁部の一部が前記正極の外周縁部より外側に突き出ていることが好ましい。また、前記導電性ガス拡散層のガスを導入する側の外形が前記正極の外形より大きいことが好ましい。また、前記正極は、起立状態としたときの少なくとも上下方向の長さが前記導電性ガス拡散層よりも短く、前記正極の少なくとも上縁部から外側に前記導電性ガス拡散層が突き出ていることが好ましい。
上記構成の空気電池用電極において、前記電解質内に浸漬する前記導電性ガス拡散層の一部が前記電解質から空気中に露出していることが好ましい。

Claims (4)

  1. 集電板と、
    前記集電板の一方の板面に設けられた負極と、
    前記集電板の他方の板面に設けられた導電性ガス拡散層と、
    前記導電性ガス拡散層の前記集電体とは反対側の面に設けられた正極と、を備え、
    前記導電性ガス拡散層が、導電性炭素材料および高分子重合体を含むことを特徴とする空気電池用電極。
  2. 前記導電性ガス拡散層の一部が前記正極の上方に突き出ていることを特徴とする請求項1に記載の空気電池用電極。
  3. 内周面に複数の挿入溝が間隔をあけて形成された外装容器と、
    前記挿入溝に挿入された複数の請求項1または2に記載の空気電池用電極と、
    前記外装容器内の前記複数の空気電池用電極によって仕切られた領域に充填された電解質と、を含むことを特徴とする空気電池モジュール。
  4. 前記電解質内に浸漬する前記導電性ガス拡散層の一部が前記電解質より上方に露出している請求項3に記載の空気電池モジュール。
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