JP2014188409A - 湿分分離器 - Google Patents

湿分分離器 Download PDF

Info

Publication number
JP2014188409A
JP2014188409A JP2013064793A JP2013064793A JP2014188409A JP 2014188409 A JP2014188409 A JP 2014188409A JP 2013064793 A JP2013064793 A JP 2013064793A JP 2013064793 A JP2013064793 A JP 2013064793A JP 2014188409 A JP2014188409 A JP 2014188409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
droplet
gas
moisture separator
porous body
demister
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013064793A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Kubo
伸二 久保
Tetsuzo Yamamoto
哲三 山本
Yosuke Hirata
洋介 平田
Hideo Komita
秀雄 小見田
Miyuki Akiba
美幸 秋葉
Toshihiro Yoshii
敏浩 吉井
Nobuyasu Tajima
伸泰 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2013064793A priority Critical patent/JP2014188409A/ja
Publication of JP2014188409A publication Critical patent/JP2014188409A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Separating Particles In Gases By Inertia (AREA)

Abstract

【課題】流速の大きな気相分散液滴を伴う気体についても湿分分離性能を維持し、湿分分離器の小型化を図る。
【解決手段】実施形態によれば、湿分分離器30は、液滴除去前気体50a中の液滴を捕獲する多孔質体3と、多孔質体3に液滴除去前気体50aが流入する流入口および液滴除去後気体50bが流出する流出口にそれぞれ設けられて多孔質体3の一部を液滴除去前気体50aが通過することを抑制するための邪魔板12a、12bと、多孔質体3で捕捉した液滴が集積されたドレン水を排出する排水部7、8とを備える。多孔質体3には、液滴を捕獲する液滴捕獲領域4と、液滴捕獲領域4で捕獲した液滴が重力落下する液滴落下領域5とが形成される。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、湿分分離器に関する。
化学プラント等においては、気相分散液滴を除去する湿分分離器のユニット(デミスタ)として、ワイヤメッシュや繊維等で構成された多孔質体が利用されている。
一般的には、円筒状の容器内に円板状の多孔質体を設置し、その下方から液滴が分散状態で混合した気相分散液滴を含む気流を流すことにより、液滴は、多孔質体で捕獲され凝集し粗大化する。
この粗大化した液滴を液膜にして、重力によって多孔質表面に沿って下方に移動させ、最終的には多孔質体の下面から粗大液滴として重力落下させる。重力落下した液は、円筒容器の底部に至り、排水される。
一方、気相媒体は湿分を多孔質体内で除去されて、多孔質体の上面から上方に向かって流出し、湿分を除去された乾燥気相媒体として円筒状容器の上方から抽出される。
米国特許第7488373号明細書
前述のような一般のデミスタの場合、通常、気相分散液滴を伴う気体の流速が1〜3m/sで使用される。一方、気体の流速が大きくなると、一旦、多孔質体で捕獲・凝集された液膜が液滴として再飛散して、デミスタ出口下流に再飛散した液滴が放出されることによって湿分分離機能を損なう可能性がある。
このため、気体の流量が大きい場合、湿分分離可能な流速以内に抑制するために湿分分離器のデミスタの流路面積を大きくする必要があり、湿分分離器自体が大型になってしまう。
そこで本発明の実施形態は、流速の大きな気相分散液滴を伴う気体についても湿分分離性能を維持し、湿分分離器の小型化を図ることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態は、液滴を含み流入する液滴除去前気体を受け入れて前記液滴除去前気体から前記液滴を除去して前記液滴が除去された液滴除去後気体を流出させる湿分分離器であって、前記液滴除去前気体中の液滴を捕獲する多孔質体と、前記多孔質体の一部を前記液滴除去前気体が通過することを抑制するための抑制構造と、前記多孔質体で捕捉した液滴が集積されたドレン水を排出する排水部と、を備え、前記多孔質体には、前記抑制構造によって、前記液滴を捕獲する液滴捕獲領域と、前記液滴捕獲領域で捕獲した液滴が重力落下する液滴落下領域と、が形成される、ことを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、流速の大きな気相分散液滴を伴う気体についても湿分分離性能を維持し、湿分分離器の小型化を図ることができる。
第1の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す立断面図である。 第1の実施形態に係る湿分分離器のデミスタの構成要素である溝付きワイヤメッシュ素線を示す概念的斜視図である。 第1の実施形態に係る湿分分離器の構成要素である液滴落下領域のデミスタ下端である図1のA部に形成された排水促進用突起を示す斜視図である。 第2の実施形態に係る湿分分離器のデミスタおよびそのまわりの構成を示す立断面図である。 第3の実施形態に係る湿分分離器のデミスタおよびそのまわりの構成を示す立断面図である。 第4の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す流れ方向の立断面図である。 第4の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す図6の第VII−VII矢視断面図である。 第5の実施形態に係る湿分分離器のデミスタおよびそのまわりの構成を示す立断面図である。 第6の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す立断面図である。 第7の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す立断面図である。 第8の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す立断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る湿分分離器について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す立断面図である。
湿分分離器30は、軸を鉛直方向として両端開放で円筒形状の垂直管1、垂直管1内に設けられて垂直管1と同軸で両端開放で円筒形状の内管6、内管6内に設けられたデミスタ3、邪魔板12a、12b、およびドレン配管8を有する。
液滴除去前気体50aが、流入口すなわち下側の入り口から流入する垂直管1内に、デミスタ3が設けられている。デミスタ3は複数の板状の多孔質体である。多孔質体は、たとえば、複数のワイヤメッシュを有している。
ワイヤメッシュは複数の素線13(図2、図3参照)の編み合わせであって、面状に広がって外周に向かって下がる方向に傾斜している。ワイヤメッシュは互いに適切な間隔をあけて、垂直管1の軸方向に積層されている。ここで、適切な間隔とは、ワイヤメッシュに捕獲された液滴が、隣接するワイヤメッシュのために拘束されて移動を阻止されることがないような間隔である。ワイヤメッシュには親水処理が施されている。
なお、多孔質体としては、ワイヤメッシュに限定されない。たとえば、複数のワイヤを編んで形成されたメッシュのほかに、複数の素線を撚ったワイヤを編んで形成された金網でもよい。また、多孔平板のようなものでもよい。あるいは、入口側と出口側とを連通するように連続的につながった気泡が形成された発泡金属の板でもよい。
デミスタ3には、流れ方向の中心から半径方向に行くに従って低くなるような傾斜、すなわち、水平方向に対して半径方向外側に傾斜が形成されている。
デミスタ3の入口側1aには邪魔板12aが設けられている。また、デミスタ3の出口側1bには、平面的に邪魔板12aに対応する形状の邪魔板12bが設けられている。
邪魔板12aは、流れ方向に中心軸を持つ円錐台部12cおよび円筒部12dを有する。円筒部12dは流れ方向に延びている。円錐台部12cは、円筒部12dの上部に接続されている。円錐台部12cの上端の径は下端の径より小さく、円錐台部12cの上端には、開口が形成されている。デミスタ3に流入する液滴除去前気体50aは邪魔板12aの内側を流れる。
邪魔板12bは、中央に開口が形成された円板形状であり、中央の開口は、邪魔板12aの中央に形成された開口と同じ位置に形成されている。デミスタ3から流出する液滴除去後気体50bは、邪魔板12bの開口を通過して流れる。
内管6はデミスタ3の周囲に設けられている。内管6と垂直管1の間隙にはシール部9が設けられ、液滴除去前気体50aが、デミスタ3をバイパスして流れて、出口側で液滴除去後気体50bと混合することを防止している。
シール部9は、図1に示すようにOリングを内管6と垂直管1の間隙に2か所、すなわち、邪魔板12aの入口付近および邪魔板12b付近に設けている。なお、シール部9は、Oリングに限定されない。たとえば、メタルガスケットやパッキンなどでもよい。
ここで、垂直管1内に内管6が設けられ、内管6内にデミスタ3が設けられている場合を示したが、これに限定されない。たとえば、垂直管1内に直接デミスタ3が設けられていてもよい。この場合は、内管6は設けられないので、内管6と垂直管1間のシールも不要である。
内管6および邪魔板12aは下方に延びているので、内管6および邪魔板12aで環状空間を形成している。この環状空間に、液滴落下領域5から落下するドレンが流入し、回収液ドレン流路7を形成している。内管6の下端および邪魔板12aの下端は底板7aによって閉止されており、回収液ドレン流路7内のドレンを保持するようになっている。
回収液ドレン流路7には、ドレン配管8が接続されている。ドレン配管8は、ドレンを回収液ドレン流路7から垂直管1の外部に排出するように、垂直管1を貫通している。
図2は、第1の実施形態に係る湿分分離器のデミスタの構成要素である溝付きワイヤメッシュ素線を示す概念的斜視図である。
ワイヤメッシュのそれぞれの素線13の表面には、素線13の長手方向に沿って複数の溝14が形成されている。溝14は、素線13の全長に沿って形成されていることが望ましい。
図3は、第1の実施形態に係る湿分分離器の構成要素である液滴落下領域のデミスタ下端である図1のA部に形成された排水促進用突起を示す斜視図である。
図1のA部すなわち液滴落下領域5内のデミスタ3の下端においては、素線13の先端には、排水促進用突起15が形成されている。なお、排水促進用突起15は、素線13の先端を尖らせることには限定されない。たとえば、先端の尖ったものを素線13の先端に接続させてもよい。
次に、以上のように構成された本実施形態の作用を説明する。
液滴除去前気体50aが湿分分離器30のデミスタ3に下方から流入する。この際、デミスタ3の邪魔板12aおよび邪魔板12bに挟まれた部分のワイヤメッシュは、邪魔板12aおよび邪魔板12bによって液滴除去前気体50aの通過が妨げられる。
このため、デミスタ3に流入した液滴除去前気体50aは主に、邪魔板12aおよび邪魔板12bに挟まれた部分以外のワイヤメッシュを通過する。デミスタ3のこの領域の部分が液滴除去前気体50a中の液滴を捕獲する部分であるので、この領域を以下では液滴捕獲領域4と呼ぶ。また、デミスタ3のデミスタ3の邪魔板12aおよび邪魔板12bに挟まれた領域を以下において液滴落下領域5と呼ぶ。
液滴除去前気体50aが下方から液滴捕獲領域4に流入すると、液滴除去前気体50aは、デミスタ3のメッシュの隙間、あるいは、積層されたメッシュ間の隙間を通過する。
液滴除去前気体50aが通過する過程で、液滴除去前気体50a中の液滴は、親水処理されたデミスタ3の多孔質体である素線13の表面に衝突することにより液膜となって素線13の表面に付着する。表面に付着した液膜は、素線13の表面に施された溝14に浸透することで、気体の剪断力で引き剥がされることがないため液滴の再飛散が防止される。
デミスタ3は、半径外側方向に傾斜しているため、素線13の表面に付着した液膜は、重力により半径外側方向に動き、デミスタ3の液滴捕獲領域4の部分から液滴落下領域5の部分に移動する。
デミスタ3の液滴落下領域5の部分は、液滴除去前気体50aの上向きの流れの影響を受けにくいため、重力によって下方に移動し、素線13の先端に形成された排水促進用突起15に到達する。
排水促進用突起15は、先端に行くほど径が小さくなることから、先端に到達した液滴と排水促進用突起15との間の表面張力によって生じる液滴の付着力は、排水促進用突起15の先端に行くほど小さくなる。このため、排水促進用突起15に到達した液滴は急激に付着力を失い排水促進用突起15から離れて落下する。素線13に形成された溝14を伝って移動している液膜は、排水促進用突起15におけるその最終部分が排水促進用突起15から離れて落下するために、溝14内の液膜の液滴落下領域5への移動が促進される。
排水促進用突起15から落下した液滴は、回収液ドレン流路7に至る。回収液ドレン流路7に溜まった液体は、ドレン配管8から排水される。
このように、親水処理されたワイヤメッシュを有するデミスタ3、素線13表面の溝14、素線13の向き、排水促進用突起15によって湿分分離器30の小型化、湿分分離性能の向上を図ることができる。
すなわち、これらの構成により、液滴除去前気体50aおよび液滴除去後気体50bから付着液膜に働く剪断力によって液滴が再飛散することを抑制し、液滴落下領域5から回収液ドレン流路7を経由してドレン配管8に排水することができる。この結果、液滴を含む気体流速が大きい場合でも、高い湿分分離性能を維持できるため、流速を低くするために大型化することなくコンパクトな湿分分離器を提供できる。
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態に係る湿分分離器のデミスタおよびそのまわりの構成を示す立断面図である。本実施形態は第1の実施形態の変形である。
デミスタ3は、収納管43に収納されている。デミスタ3の上流側(下方)には入口管41が設けられている。デミスタ3の下流側(上方)には、出口管42が設けられている。入口管41と出口管42は互いに同じ口径であり流れ方向の軸が一致している。
収納管43の口径は、入口管41、出口管42の口径より大きく、流れ方向の軸は入口管41、出口管42の軸と一致している。収納管43の下流側の一端には閉止板44が取り付けられている。閉止板44は、中央に開口部44aが形成された円板であり、外周部は収納管43の下流側の端部と接続し、内周部は出口管42の下端と接続している。
収納管43は、デミスタ3の入口側1aより上流側(下方)に延びており、上流側(下方)は開放されている。このため、収納管43とその内側の入口管41とは環状の排水路である回収液ドレン流路45を形成する。
液滴除去前気体50aが湿分分離器30のデミスタ3に下方の入口管41から流入する。この際、デミスタ3が収納された収納管43の口径が入口管41の口径よりも大きいため、デミスタ3に流入した液滴除去前気体50aは主に、入口管41からこれと口径を同じくする出口管42に抜ける部分のワイヤメッシュを通過する。すなわち、液滴捕獲領域4が形成される。
デミスタ3の液滴捕獲領域4で捕獲された液滴は、デミスタ3の液滴捕獲領域4の部分から液滴落下領域5の部分に移動する。液滴落下領域5の下端に到達した液滴は、回収液ドレン流路45に至る。回収液ドレン流路45に至った液体は、回収液ドレン流路45から下方に排出される。
以上のように構成された本実施形態における湿分分離器30においては、第1の実施形態の効果に加えて、圧力損失が低く抑えられる効果がある。すなわち、入口管41と出口管42の口径が同じであり、デミスタ3に形成される液滴捕獲領域4の流路面積も、入口管41および出口管42における流路面積と大きく異なることがないため、大きな拡流や縮流がなく、液滴除去前気体50aおよび液滴除去後気体50bの流れの圧力損失は低く抑えられる。
[第3の実施形態]
図5は、第3の実施形態に係る湿分分離器のデミスタおよびそのまわりの構成を示す立断面図である。図5では、垂直管1およびドレン配管8(図1参照)などの図示を省略している。
本実施形態は第1の実施形態の変形である。本実施形態に係る湿分分離器においては、デミスタ3の中央部分のワイヤメッシュには、内管6中心軸から径方向に行くに従って上昇する上向きの傾斜が形成されている。
また、この周辺部分のワイヤメッシュには径方向外側に行くに従って下降する下向きの傾斜が形成されている。
また、周辺部分のワイヤメッシュに対応する形で、デミスタ3の入口側および出口側にそれぞれ邪魔板12aおよび邪魔板12bが設けられている。
すなわち、第2の実施形態に係る湿分分離器におけるデミスタ3の液滴捕獲領域4部分のワイヤメッシュには、第1の実施形態に係る湿分分離器におけるデミスタ3の液滴捕獲領域4部分のワイヤメッシュと逆の勾配が形成されている。
以上のように構成された本実施形態は、液滴除去前気体50aの流速が大きい場合に適用される。
すなわち、デミスタ3の液滴捕獲領域4部分のワイヤメッシュに付着した液膜に液滴除去前気体50aあるいは液滴除去後気体50bから働く上向きの力が、付着した液膜にかかる重力より大きな場合は、この力の差のワイヤメッシュの傾斜方向の成分により、付着した液膜は、上昇しながら径方向外側に移動して、デミスタ3の液滴落下領域5の部分に到達する。付着した液膜が液滴落下領域5に到達して以降は、液滴除去前気体50aおよび液滴除去後気体50bの流速が低下し、液膜は径方向外側に向かって落下する。
このように、液滴除去前気体50aの流速が大きい場合は、液滴除去前気体50aの流体力を利用して、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第4の実施形態]
図6は、第4の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す流れ方向の立断面図である。また、図7は、第4の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す図6の第VII−VII矢視断面図である。
本実施形態は第1の実施形態の変形である。第1の実施形態では、湿分分離器30は垂直管1を有しているが、第4の実施形態では、湿分分離器30は垂直管1の代わりに水平管2を有している。
これに対応して、内管6も水平に設けられている。内管6の下部には、ドレン孔6aが形成されている。ドレン孔6aから水平管2の底部に落下したドレン水を排出するために、水平管2の下部にドレン配管8が接続されている。
デミスタ3の複数のワイヤメッシュは、軸方向に垂直な鉛直方向に面状に広がって、水平管2の軸方向に互いに適切な間隔をあけて積層されている。
デミスタ3の入口側1aには、邪魔板12aが設けられている。また、デミスタ3の出口側1bには、邪魔板12bが設けられている。邪魔板12aおよび邪魔板12bは、周辺部分を残して中央部分に開口が形成されている。開口の形状は、中心が鉛直上方に偏心した円形で、下部の水平な線以下が欠けた形状である。
以上のように構成された本実施形態においては、液滴捕獲領域4内のデミスタ3に捕獲された液滴除去前気体50a中の湿分は、液滴捕獲領域4内のデミスタ3および液滴落下領域5のデミスタ3の鉛直方向に広がったワイヤメッシュの素線を伝って下方に移動する、そしてさらにワイヤメッシュの素線から下方に落下する。
下方に落下したドレン水は、内管6の下部に形成されたドレン孔6aから水平管2内の下部に流出し、ドレン配管8から流出する。
以上のように、水平管2を有する本実施形態の湿分分離器30は、液滴除去前気体50aの流速が大きい場合でも、高い湿分分離性能を維持できるため、流速を低くするために大型化することなくコンパクトな湿分分離器を提供できる。
[第5の実施形態]
図8は、第5の実施形態に係る湿分分離器のデミスタおよびそのまわりの構成を示す立断面図である。図8では、水平管2およびドレン配管8などの図示を省略している。
本実施形態は、第4の実施形態の変形である。本実施形態においては、内管6内に設けられたデミスタ3の液滴捕獲領域4内の部分のワイヤメッシュは、上端から下端に行くに従って、液滴除去前気体50aの流れ方向になるように傾斜している。
以上のように構成された本実施形態は、液滴除去前気体50aの流速が大きい場合に適用される。
すなわち、デミスタ3に付着した液膜に、液滴除去前気体50aから働く力が付着液への重力に加わって、この合計の力のデミスタ3の液滴捕獲領域4部分のワイヤメッシュの傾斜方向の成分により、付着液は、下方に移動してデミスタ3の液滴落下領域5のワイヤメッシュに到達する。
このように、液滴除去前気体50aの流速が大きい場合は、液滴除去前気体50aの流体力を利用して、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第6の実施形態]
図9は、第6の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す立断面図である。
本実施形態は第1の実施形態の変形である。本実施形態においては、液滴捕獲領域4内のデミスタ3の上流側すなわち下方に、スワーラ18が設けられている。スワーラ18は、邪魔板12aの円筒部12dに取り付けられている。
デミスタ3に流入する液滴除去前気体50aは、スワーラ18を通過することにより旋回し、旋回流となってデミスタ3のワイヤメッシュに流入する。
旋回流となった液滴除去前気体50aには遠心力が生じ、気流に含まれる比重の大きな液滴が流路の壁面側に移動され衝突することで液膜となり、液滴捕獲領域4の比較的径方向外側に流入し、液滴落下領域5に早めに到達する。
以上のように構成された本実施形態においては、スワーラ18により生じた遠心力で液滴を早く液滴落下領域5へ導くことにより、液滴捕獲領域4で液滴除去前気体50aあるいは液滴除去後気体50bから付着した液膜への剪断力による液滴の再飛散を抑制することができる。
[第7の実施形態]
図10は、第7の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す立断面図である。
本実施形態は第1の実施形態の変形である。本実施形態に係る湿分分離器30は、回転翼19を有する。
回転翼19は、デミスタ3の下流側、すなわち上方に設けられている。回転翼19は、液滴除去後気体50bにより駆動されて垂直管1の中心軸を中心に回転する。回転翼19は、ベアリング20を介して内管6に支持されている。
ベアリング20は、回転部20aおよび固定部20bを有する。固定部20bは、内管6に固定されている。回転部20aは、固定部20b上に回転可能に搭載されている。
図示しないが、回転翼19およびデミスタ3は、回転部20aと結合しており、回転部20aおよびデミスタ3は、回転翼19の回転に合わせて、回転翼19と一体となって垂直管1の中心軸を中心に回転する。
以上のような本実施形態に係る湿分分離器30は、デミスタ3から流出する液滴除去後気体50bにより回転し、回転翼19に結合されたデミスタ3も同様に回転する。
この結果、デミスタ3の液滴捕獲領域4部分のワイヤメッシュに付着した液膜は遠心力によって液滴落下領域5に移動し、回収液ドレン流路7に排水される。
以上のように構成された本実施形態に係る湿分分離器30においては、デミスタ3自身が回転することにより、液滴捕獲領域4内のデミスタ3に捕獲された液滴はさらに確実に液滴落下領域5内に移行し、排出される。
なお、本実施形態では、回転翼19は、デミスタ3の下流側、すなわち上方に設けられている場合を示したが、これに限らない。すなわち、デミスタ3の上流側、すなわち下方に設けられていてもよい。
[第8の実施形態]
図11は、第8の実施形態に係る湿分分離器の構成を示す立断面図である。
本実施形態は第4の実施形態の変形であり、また第7の実施形態の変形でもある。本実施形態に係る湿分分離器30は、第4の実施形態と同様に水平管2内にデミスタ3を有する。
第8の実施形態においては、第7の実施形態と同様に、回転翼19が、デミスタ3の下流側に設けられている。回転翼19は、液滴除去後気体50bにより駆動されて水平管2の中心軸を中心に回転する。回転翼19は、軸受21aおよび軸受21bを介して内管6に取り付けられている。
回転翼19、デミスタ3は、回転軸22により結合されている。回転軸22は、デミスタ3の上流側、下流側それぞれで、軸受21a、軸受21bによって回転自在に支持されている。この結果、デミスタ3は、回転翼19の回転に合わせて水平管2の中心軸を中心に回転する。
以上のような本実施形態に係る湿分分離器30は、デミスタ3から流出する液滴除去後気体50bにより回転し、回転翼19に結合されたデミスタ3も同様に回転する。
この結果、液滴捕獲領域4内のデミスタ3に付着した液膜は遠心力によって液滴落下領域5に移動し、回収液ドレン流路7に排水される。
以上のように構成された本実施形態に係る湿分分離器30においては、デミスタ3自身が回転することにより、液滴捕獲領域4内のデミスタ3に捕獲された液滴はさらに確実に液滴落下領域5内のデミスタ3に移行し、排出される。
なお、本実施形態では、回転翼19は、デミスタ3の下流側、すなわち上方に設けられている場合を示したが、これに限らない。すなわち、デミスタ3の上流側、すなわち下方に設けられていてもよい。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、垂直管1および水平管2は円筒形状の場合を示したが円筒形状に限定されずたとえば断面が多角形の形状でもよい。
また、実施形態では、垂直管1あるいは水平管2内に内管6が設けられている場合のみを示したがこれに限定されない。たとえば、斜めの管の中に内管6が設けられている場合でも本発明は適用できる。
また、実施形態では具体的には言及していないが、本発明は、たとえば、原子炉容器内の炉心で発生する蒸気、あるいは蒸気発生器内で発生する蒸気について適用可能である。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。たとえば、第2の実施形態の特徴と、第3の実施形態ないし第8の実施形態のそれぞれの特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…垂直管、1a…入口側、1b…出口側、2…水平管、3…デミスタ(多孔質体)、4…液滴捕獲領域、5…液滴落下領域、6…内管、6a…ドレン孔、7…回収液ドレン流路(排水部)、7a…底板、8…ドレン配管(排水部)、9…シール部、12a、12b…邪魔板、12c…円錐台部、12d…円筒部、13…素線、14…溝、15…排水促進用突起、18…スワーラ、19…回転翼、20…ベアリング、20a…回転部、20b…固定部、21a、21b…軸受、22…回転軸、30…湿分分離器、41…入口管、42…出口管、43…収納管、44…閉止板、45…回収液ドレン流路(排水部)、50a…液滴除去前気体(流入気体)、50b…液滴除去後気体(流出気体)

Claims (12)

  1. 液滴を含み流入する液滴除去前気体を受け入れて前記液滴除去前気体から前記液滴を除去して前記液滴が除去された液滴除去後気体を流出させる湿分分離器であって、
    前記液滴除去前気体中の液滴を捕獲する多孔質体と、
    前記多孔質体の一部を前記液滴除去前気体が通過することを抑制するための抑制構造と、
    前記多孔質体で捕捉した液滴が集積されたドレン水を排出する排水部と、
    を備え、
    前記多孔質体には、前記抑制構造によって、
    前記液滴を捕獲する液滴捕獲領域と、
    前記液滴捕獲領域で捕獲した液滴が重力落下する液滴落下領域と、
    が形成される、
    ことを特徴とする湿分分離器。
  2. 前記抑制構造は、前記多孔質体に前記液滴除去前気体が流入する流入口および前記液滴除去後気体が流出する流出口にそれぞれ設けられた邪魔板を有することを特徴とする請求項1に記載の湿分分離器。
  3. 前記抑制構造は、前記多孔質体に前記液滴除去前気体が流入する流入口および前記液滴除去後気体が流出する流出口にそれぞれ設けられて前記多孔質体の断面よりも小さな流路断面を有する入口管および出口管を有することを特徴とする請求項1に記載の湿分分離器。
  4. 前記多孔質体は面状に広がり積層された複数の板状の多孔質体を有し、
    前記液滴落下領域における多孔質体は、捕獲された液滴を当該多孔質体に沿って落下させるように水平方向に対して傾斜している、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の湿分分離器。
  5. 前記複数の多孔質体は、互いに間隔をあけて積層されていることを特徴とする請求項4に記載の湿分分離器。
  6. 前記多孔質体は、複数の素線を編み合わせたワイヤメッシュを有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の湿分分離器。
  7. 前記素線の表面には前記素線の長さ方向に延びた溝が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の湿分分離器。
  8. 前記液滴落下領域における前記ワイヤメッシュの素線の下端には尖った排水促進用突起が形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の湿分分離器。
  9. 前記多孔質体の入口に設けられて前記液滴除去前気体を旋回させるスワーラをさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の湿分分離器。
  10. 前記液滴除去後気体および前記液滴除去前気体の少なくとも一方の流れによって駆動されて回転軸を中心に回転する回転翼を有し該回転翼の回転を前記多孔質体に伝達して前記多孔質体を回転させる回転機構をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の湿分分離器。
  11. 前記液滴捕獲領域における前記多孔質体の前記液滴除去前気体の流れの中心から径方向への傾斜は、前記液滴除去前気体の流れに沿った方向に形成されており、
    前記液滴除去前気体の流れが所定の流速より大きい場合に使用されるものである、
    ことを特徴とする請求項4ないし請求項10のいずれか一項に記載の湿分分離器。
  12. 前記液滴捕獲領域における前記多孔質体の前記液滴除去前気体の流れの中心から径方向への傾斜は、前記液滴除去前気体の流れと逆方向に形成されており、
    前記液滴除去前気体の流れが上向きであって所定の流速より小さい場合に使用されるものである、
    ことを特徴とする請求項4ないし請求項10のいずれか一項に記載の湿分分離器。
JP2013064793A 2013-03-26 2013-03-26 湿分分離器 Pending JP2014188409A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013064793A JP2014188409A (ja) 2013-03-26 2013-03-26 湿分分離器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013064793A JP2014188409A (ja) 2013-03-26 2013-03-26 湿分分離器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014188409A true JP2014188409A (ja) 2014-10-06

Family

ID=51835308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013064793A Pending JP2014188409A (ja) 2013-03-26 2013-03-26 湿分分離器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014188409A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016087568A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 株式会社荏原製作所 気液分離器、及び、研磨処理装置
RU187522U1 (ru) * 2018-09-18 2019-03-11 Федеральное Государственное унитарное предприятие "Уральский электромеханический завод" Влагоуловитель
EP4257224A1 (en) * 2022-04-06 2023-10-11 Hamilton Sundstrand Corporation Multi-pass spiral mesh screen assembly

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016087568A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 株式会社荏原製作所 気液分離器、及び、研磨処理装置
RU187522U1 (ru) * 2018-09-18 2019-03-11 Федеральное Государственное унитарное предприятие "Уральский электромеханический завод" Влагоуловитель
EP4257224A1 (en) * 2022-04-06 2023-10-11 Hamilton Sundstrand Corporation Multi-pass spiral mesh screen assembly

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109758850B (zh) 具有预分离功能的气液聚结滤芯
US9168475B2 (en) Separator for a gas/liquid flow
US9005340B2 (en) Fiber bed assembly including a re-entrainment control device for a fiber bed mist eliminator
JP6336478B2 (ja) サイクロン、サイクロン式ミスト除去装置および使用方法
CA2687349C (en) Induced vortex particle separator
RU2012106221A (ru) Газоочистной сепаратор
KR20100107344A (ko) 싸이클론 집진장치
JP2011183396A (ja) 繊維床組立体
CN105597472A (zh) 一种气动旋流组合除雾装置
JP2014188409A (ja) 湿分分離器
RU58379U1 (ru) Сепаратор газовый вихревого типа (варианты)
CN106268052A (zh) 一种新型径向旋流除雾除尘装置
RU2015131861A (ru) Центробежный сепаратор с удлиненной стойкой
CN209809776U (zh) 具有预分离功能的气液聚结滤芯
WO2015176968A1 (en) A centrifugal separator
RU2372146C1 (ru) Центробежный сепаратор для разделения двухфазного потока
JP5776326B2 (ja) 気液分離器
RU2366489C1 (ru) Сепаратор газовый вихревого типа
CN202860347U (zh) 一种凝聚式旋风分离器
RU2618708C1 (ru) Циклон для очистки газового потока от капель жидкой фазы
RU2346727C1 (ru) Сепаратор газовый вихревого типа
CN203577547U (zh) 多相流过滤分离器
CN102872668B (zh) 一种凝聚式旋风分离器
RU2509886C1 (ru) Сепаратор для очистки природного газа
CN103585845B (zh) 一种多相流过滤分离器