JP2014187227A - レーザ発振装置及びレーザ加工機 - Google Patents

レーザ発振装置及びレーザ加工機 Download PDF

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Abstract

【課題】ビーム品質を低下させることなく、小型化を図ることができるレーザ発振装置を提供する。
【解決手段】 励起用光源装置は、半導体レーザ素子及び複数のレンズを有している。複数のレンズは、いずれもホルダ30に保持されている。このホルダ30は、金属製のC字形状の枠部材であり、共振レーザ光の光路側に切り欠き部を有している。そして、各レンズは、互いに直交する2方向からの力によってホルダ30に保持されている。この場合、切り欠き部を共振レーザ光が通過することが可能となり、励起用レーザ光の固体レーザ結晶への入射角を小さくすることができる。そこで、ビーム品質を低下させることなく、小型化を図ることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、レーザ発振装置及びレーザ加工機に係り、更に詳しくは、固体レーザ結晶を有するレーザ発振装置、及び該レーザ発振装置を備えるレーザ加工機に関する。
近年、レーザ光を利用した装置として、レーザ加工機やレーザ計測器などが実用化されている。そして、レーザ光を射出するレーザ発振装置として、固体レーザ結晶を励起用レーザ光で励起し、特定波長のレーザ光を射出するレーザ発振装置が検討されている。このレーザ発振装置は、安定性及び高出力の点で優れている。特に、薄い板状の固体レーザ結晶を用いたレーザ発振装置は、マイクロチップレーザとも呼ばれ、固体レーザ結晶における熱の影響が小さく、ビーム品質に優れたレーザ光を射出することができる。
上記励起用レーザ光は、半導体レーザから射出され、光学系で集光されたレーザ光である(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。該光学系の光学素子はホルダに保持されている。例えば、特許文献3には、平面形状が光軸を対称線とする線対称の曲面及び平面が形成されている光学部材の取り付けに用いる光学部材用ホルダが開示されている。また、特許文献4には、光学素子の角度調整機構が開示されている。
レーザ加工機やレーザ計測器などの小型化への要求が年々高まっている。そして、その要求に応えるためには、レーザ発振装置の小型化が必須である。しかしながら、従来のレーザ発振装置では、ビーム品質を低下させることなく、小型化を図ることは困難であった。
本発明は、固体レーザ結晶と、2つの反射面の間に前記固体レーザ結晶を挟む共振器と、前記固体レーザ結晶の励起用レーザ光を射出する半導体レーザと、前記半導体レーザからの前記励起用レーザ光を集光する光学系と、前記光学系の一の光学素子を保持するホルダとを備え、前記光学系は、前記固体レーザ結晶における共振レーザ光が通過する面に前記励起用レーザ光を斜入射させ、前記ホルダは、前記共振レーザ光が通過可能である切り欠き部を有するレーザ発振装置である。
なお、本明細書では、共振器によって共振されるレーザ光を「共振レーザ光」という。
本発明のレーザ発振装置によれば、ビーム品質を低下させることなく、小型化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るレーザ加工機の概略構成を説明するための図である。 図1におけるレーザ発振装置の構成を説明するための図である。 励起用光源装置を説明するための図である。 ホルダを説明するための図(その1)である。 ホルダを説明するための図(その2)である。 ホルダを説明するための図(その3)である。 ホルダに取り付けられた板ばねを説明するための図である。 レンズがセットされた状態を説明するための図(その1)である。 レンズがセットされた状態を説明するための図(その2)である。 レンズがセットされた状態を説明するための図(その3)である。 図10のA−A断面図である。 調整機構を説明するための図である。 移動部材を説明するための図である。 保持部材を説明するための図(その1)である。 保持部材を説明するための図(その2)である。 ホルダが保持部材に保持されている状態を説明するための図(その1)である。 ホルダが保持部材に保持されている状態を説明するための図(その2)である。 ホルダが保持部材に保持されている状態を説明するための図(その3)である。 第2平行キーを説明するための図(その1)である。 第2平行キーを説明するための図(その2)である。 第1調整ねじの機能を説明するための図である。 保持部材の固定を説明するための図である。 調整機構の大きさを説明するための図(その1)である。 調整機構の大きさを説明するための図(その2)である。 本実施形態における励起用レーザ光の固体レーザ結晶への入射角を説明するための図である。 比較例における励起用レーザ光の固体レーザ結晶への入射角を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図26に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るレーザ加工機2000の概略構成が示されている。
レーザ加工機2000は、レーザ発振装置10、光学系100、被加工物Pが載置されるテーブル150、テーブル駆動装置160、操作パネル180及び制御装置200などを備えている。
なお、以下では、XYZ3次元直交座標系において、レーザ発振装置10から射出されるレーザ光の進行方向を+Z方向とする。
レーザ発振装置10は、制御装置200の指示に基づいて、波長が532nmのレーザ光を射出する。このレーザ発振装置10の詳細については、後述する。
光学系100は、レーザ発振装置10から射出されたレーザ光を被加工物Pの表面近傍で集光させる。
テーブル駆動装置160は、制御装置200の指示に基づいて、テーブル150をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向に沿って移動させる。
操作パネル180は、作業者が各種設定を行うための複数のキー、及び各種情報を表示するための表示器を有している。
制御装置200は、操作パネル180からの各種設定情報に基づいて、レーザ発振装置10及びテーブル駆動装置160を制御する。
ここで、レーザ発振装置10の詳細について説明する。レーザ発振装置10は、一例として図2に示されるように、固体レーザ結晶11、ヒートシンク13、波長変換素子15、ミラー素子17、励起用光源装置20、調整機構50(図2では図示省略。図12参照)、及び不図示のハウジングなどを有している。なお、以下では、説明を分かりやすくするため、励起用光源装置20から固体レーザ結晶11に向かう方向をa方向、該a方向及びX軸方向のいずれにも直交する方向をb方向とする。
固体レーザ結晶11は、Nd(ネオジム)の濃度が5at%のNd:YVO結晶が、いわゆるc軸カットされた板状部材である。一例として、この板状部材は、3mm×3mm×0.5mm(板厚)である。以下では、便宜上、固体レーザ結晶11の−Z側の面を「A面」と表記し、+Z側の面を「B面」と表記する。
固体レーザ結晶11のA面には、波長が808nmの光に対して98.0%以上の反射率を有し、波長が1064nmの光に対して99.0%以上の反射率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
また、固体レーザ結晶11のB面には、波長が808nmの光に対して95.0%以上の透過率を有し、波長が1064nmの光に対して99.0%以上の透過率を有し、波長が532nmの光に対して99.0%以上の反射率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
ヒートシンク13は、熱伝導率の高い材料で構成され、内部に水路となる空洞を有している。熱伝導率の高い材料として、Cu、CuW、CuMo、SiC、SiN、ダイヤモンド、及びそれらを組合せたものを用いることができる。
ヒートシンク13は、固体レーザ結晶11の−Z側に配置されている。ヒートシンク13と固体レーザ結晶11は、AuSnはんだなどによって接合されている。そこで、固体レーザ結晶11で発生した熱は、A面を介してヒートシンク13に移行することができる。なお、ヒートシンク13と固体レーザ結晶11との接合は、これに限定されるものではなく、要するに、固体レーザ結晶11で発生した熱がヒートシンク13に移行することができれば良い。
励起用光源装置20は、波長が808nmのレーザ光を、固体レーザ結晶11のB面に向けて射出する。
励起用光源装置20は、一例として図3に示されるように、半導体レーザ素子21、及び励起光学系22などを有している。
半導体レーザ素子21は、外部から電力が供給されると、波長が808nmのレーザ光(励起用レーザ光)を射出する。半導体レーザ素子21の出力は45Wである。ここでは、半導体レーザ素子21としてLDアレイを用いている。
励起光学系22は、半導体レーザ素子21の+a側に配置され、半導体レーザ素子21から射出されたレーザ光を固体レーザ結晶11のB面に集光する。ここでは、励起光学系22は、第1レンズ23と第2レンズ24と第3レンズ25とを有している。
図2に戻り、波長変換素子15は、固体レーザ結晶11の+Z側に配置され、固体レーザ結晶11から射出されたレーザ光の波長を変換する。
この波長変換素子15は、3mm×3mm×10mmの四角柱状の部材であり、長手方向がZ軸方向と一致するように配置されている。ここでは、波長変換素子15として、LiB結晶、いわゆるLBO結晶が用いられている。
波長変換素子15のZ軸方向に関する両端面には、波長が1064nmの光及び波長が532nmの光に対して99.0%以上の透過率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
ミラー素子17は、波長変換素子15の+Z側に配置されている。ミラー素子17の−Z側の面は曲面であり、+Z側の面は平面である。ここでは、ミラー素子17の−Z側の面の曲率半径は、400mmである。
ミラー素子17の−Z側の面には、波長が1064nmの光に対して99.5%以上の反射率を有し、波長が532nmの光に対して99.0%以上の透過率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
そこで、固体レーザ結晶11のA面にコーティングされている誘電体多層膜とミラー素子17の−Z側の面にコーティングされている誘電体多層膜とによって、いわゆる共振器が構成されている。このように、該共振器は、2つの反射面の間に固体レーザ結晶11を挟んでいる。
ここでは、Z軸方向に関して、固体レーザ結晶11のA面とミラー素子17の−Z側の面との距離は250mmである。すなわち、共振器の長さは250mmである。
また、ミラー素子17の+Z側の面には、波長が532nmの光に対して99.5%以上の透過率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
励起用光源装置20から波長が808nmの励起用レーザ光が射出されると、該励起用レーザ光は固体レーザ結晶11に吸収される。そして、該吸収によって固体レーザ結晶11は発光し、上記共振器によって波長が1064nmのレーザ光が共振される。ここでは、共振器によって共振される波長が1064nmのレーザ光が「共振レーザ光」である。
波長変換素子15は、波長が1064nmのレーザ光を波長が532nmのレーザ光に変換する。波長変換素子15から射出された波長が532nmのレーザ光は、ミラー素子17を透過し、レーザ発振装置10から外部に射出される。以下では、ミラー素子17を透過したレーザ光を「発振レーザ光」ともいう。
励起光学系22の3つのレンズは、いずれもホルダ30に保持されている。このホルダ30は、一例として図4に示されるように、金属製の枠部材であり、+b側に切り欠き部を有している。すなわち、ホルダ30は、C字形状の部材である。ホルダ30の一側の面が図5に示され、他側の面が図6に示されている。
レンズは板ばねを用いてホルダ30に保持される。図7には、ホルダ30に板ばね31が取り付けられた状態が示されている。板ばね31は、ホルダ30に固定される固定部31aと、ねじが挿入される開口を有する中央部31bと、略L字形状の先端部31cから構成されている。そして、図8〜図10には、第3レンズ25がホルダ30にセットされた状態が示されている。第3レンズ25は、シリンドリカルレンズであり、板ばね31の中央部31bの開口にねじが挿入され、該ねじがホルダ30のねじ穴にねじ込まれると、中央部31bがホルダ30に密着し、曲面が板ばね31の先端部31cによって+a方向に付勢される。また、図10のA−A断面図が図11に示されている。この図11に示されるように、第3レンズ25は、2つのいもねじ32によって−b側の面がホルダ30に押し付けられている。
このように、第3レンズ25は、レンズの平面(+a側の光学面)を基準にして固定されるが、レンズコバ部と球面側からも力が加えられており、より確実に固定されている。また、ホルダ30の枠は、レンズの上下左右の移動を最小限に抑えている。
なお、第1レンズ23及び第2レンズ24も、第3レンズ25と同様にしてホルダ30に保持される。
ところで、レンズ(例えば、シリンドリカルレンズ)を枠状のホルダに固定する際、従来は、レンズの平面側を受け面にして、接着剤や板ばねでホルダに固定していた。しかし、接着剤で固定してしまうと、そのあとで調整が必要となったときに、接着剤をはく離しなければならず、調整が困難であった。また、板ばねで固定すると、1方向のみからの力によって保持されているため、該1方向に直交する方向へのレンズのずれを防止することができなかった。レンズがずれると、励起レーザ光のビーム特性が劣化し、発振レーザ光の出力低下を招くおそれがある。
そこで、レンズを強固に押えることが考えられるが、押圧力に比例して押えるためのメカニカルな機構は大きくなるのが通例である。また、ホルダの枠を大きくすることも考えられるが、他の光学部材と干渉しやすくなり、該干渉を避けるには大きなスペースを確保する必要があり、大型化を招く。
また、高出力のレーザ光がレンズを通過すると、レンズの材質にもよるが、少なからずレンズに熱膨張が生じる。ホルダがレンズの外周を保持する枠を有する場合、レンズの熱膨張による枠への応力負荷が懸念される。見方を変えると、枠に応力の逃げがないと、レンズ自身がその熱膨張による応力負荷を請け負うことになり、最悪の場合、レンズが破損してしまう恐れもある。そのため、ホルダには熱膨張による応力を逃がす工夫も必要であると考えられる。
本実施形態では、各レンズは、互いに直交する2方向からの力によってホルダ30に保持されるため、レンズがずれるおそれはない。また、接着剤を使用していないため、ホルダ30に保持したあとでレンズの調整が必要となっても、容易に調整を行うことができる。また、ホルダ30が切り欠き部を有しているため、レンズに熱膨張が生じても、応力は緩和され、レンズの破損を防止することができる。さらに、該切り欠き部が共振レーザ光の光路側となるようにホルダ30を取り付けることにより、切り欠き部を共振レーザ光が通過することが可能となり、励起用レーザ光の固体レーザ結晶11への入射角を小さくすることができる。その結果、発振レーザ光の高出力化及びレーザ発振装置の小型化を図ることができる。
なお、特許文献3に開示されている光学部材用ホルダは、光学部材の位置決めをピンで行っており、本実施形態のホルダ30とは異なるものである。また、光学部材の上下方向と光軸方向への規制は板バネでされているが、左右方向への規制はピンとの当たり具合によるため、本実施形態のホルダ30とは異なるものである。
次に、調整機構50について説明する。調整機構50は、一例として図12に示されるように、保持部材51、移動部材52、第1調整ねじ53、第2調整ねじ54、調整ねじホルダ55、第1平行キー56、第2平行キー57(図12では不図示。図19及び図20参照)、ベース部材58などを有している。
ベース部材58は、X軸方向に直交するベース面を有するブロック状の金属製部材である。ここでは、ベース部材58における+X側の面がベース面である。このベース部材58は、上記ハウジングに取り付けられる。
移動部材52は金属製部材であり、ベース部材58のベース面上に載置されている。この移動部材52の−a側端部には、図13に示されるように、第1調整ねじ53が保持される保持部52aを有している。
第1平行キー56は、b方向を長手方向とする平行キーであり、ベース部材58と移動部材52との間に配置されている。ベース部材58及び移動部材52には、それぞれ第1平行キー56のキー溝が形成されている。この第1平行キー56は、移動部材52の±a方向への移動を阻止する機能と、移動部材52の±b方向への移動を案内(ガイド)する機能とを有している。
調整ねじホルダ55は、移動部材52の−b側であって、ベース部材58のベース面上に固定されている。この調整ねじホルダ55には、第2調整ねじ54が保持される。
保持部材51は、図14及び図15に示されるように、b方向に直交する保持面を有する金属製部材であり、移動部材52の+X側の面上に載置されている。ここでは、保持部材51における+b側の面が保持面である。この保持部材51には、b方向に貫通する複数のねじ穴が形成されている。各ねじ穴には−b側からねじが挿入される。
上記保持面の−a側には、半導体レーザ素子21が光源ホルダを介してねじ止めされる。また、保持面の+a側には、X軸方向に延びる3本の溝(51a、51b、51c)がa方向に関して隣接して形成されている。ここでは、溝51bは、溝51aの+a側に設けられ、溝51cは、溝51bの+a側に設けられている。
溝51aには、第1レンズ23が保持されたホルダ30がねじ止めされ、溝51bには、第2レンズ24が保持されたホルダ30がねじ止めされ、溝51cには、第3レンズ25が保持されたホルダ30がねじ止めされる。すなわち、各ホルダ30は、いわゆる嵌め合いの手法で固定される。このように、保持部材51は、半導体レーザ素子21と3つのホルダ30を保持する。図16〜図18には、3つのホルダ30が保持部材51に保持されている状態が示されている。
また、保持部材51は、+a側端部近傍に−b方向に延びる延設部51dを有している。この延設部51dには、X軸方向に延びる複数(ここでは、2つ)の貫通孔が設けられている。
第2平行キー57は、一例として図19及び図20に示されるように、a方向を長手方向とする平行キーであり、保持部材51と移動部材52との間に配置されている。保持部材51及び移動部材52には、それぞれ第2平行キー57のキー溝が形成されている。この第2平行キー57は、±b方向に関して保持部材51を移動部材52の移動に連動させる機能と、±a方向に関して保持部材51のみを移動させる機能とを有している。
保持部材51の−a側の面(側面)には、+a方向に向かってねじ穴が形成されている(図21参照)。そして、該ねじ穴に第1調整ねじ53の先端部分がねじ込まれる。そこで、例えば、第1調整ねじ53を時計回りに回転させると、保持部材51のみが+a方向に沿って移動し、第1調整ねじ53を反時計回りに回転させると、保持部材51のみが−a方向に沿って移動する。すなわち、第1調整ねじ53によって、保持部材51のみが±a方向に沿って移動する。
移動部材52の−b側の面(側面)には、+b方向に向かってねじ穴が形成されている。そして、該ねじ穴に第2調整ねじ54の先端部分がねじ込まれる。そこで、例えば、第2調整ねじ54を時計回りに回転させると、移動部材52が保持部材51とともに+b方向に沿って移動し、第2調整ねじ54を反時計回りに回転させると、移動部材52が保持部材51とともに−b方向に沿って移動する。すなわち、第2調整ねじ54によって、移動部材52が保持部材51とともに±b方向に沿って移動する。
ここでは、各調整ねじとして、M3細目ねじを用いている。このM3細目ねじは、1回転させたときの移動量が0.35mmである。ところで、一般的なマイクロメータでは、つまみを1回転させたときの移動量は0.5mmである。すなわち、調整機構50は、一般的なマイクロメータを利用した調整機構よりも高い精度で調整が可能である。なお、つまみを1回転させたときの移動量が0.5mmよりも小さいマイクロメータもあるが、該マイクロメータを利用すると高価格化及び大型化を招く。
このように、調整機構50は、励起用光源装置20を±a方向及び±b方向に沿って微小移動させることができる。ここでは、励起用レーザ光の固体レーザ結晶11への入射角が最も小さくなるように、かつ所望のビーム品質の励起用レーザ光が固体レーザ結晶11のB面に照射されるように、励起用光源装置20の位置調整が行われる。
励起用光源装置20の位置調整が完了すると、厚さ1mm程度の金属板を用いて、該金属板とベース部材58のベース面によって保持部材51の延設部51dをいわゆる抱き締める(図22参照)。
調整機構50の大きさは、一例として、図23における符号D11が90mm、D12が22.55mm、D13が37.55mm、D14が27.5mm、D15が34mmであり、図24における符号D16が22mmである。
本実施形態では、励起光学系22の3つのレンズは、個別にホルダ30に保持されて、保持部材51に取り付けられている。この場合、例えば3つのレンズのいずれかが汚れると、その汚れたレンズを保持しているホルダ30のみを保持部材51から取り外し、取り外されたホルダ30に保持されている汚れたレンズを清浄なレンズに交換した後、再度該ホルダ30を保持部材51に取り付けることができる。仮に3つのレンズが鏡筒タイプのホルダで保持されていれば、3つのレンズをばらばらにしないとレンズ交換はできない。すなわち、調整機構50は、メンテナンス性を向上させることができる。また、この場合、3つのレンズを個別に調整することができる。調整が必要なレンズがあれば、例えば、該レンズを保持しているホルダ30の保持部材51における嵌め合い部分にシムプレート等を挟むことで対応可能である。
また、第1調整ねじ53は、励起用レーザ光の進行方向と反対側の端部に設けられている。この場合は、第1調整ねじ53が励起用レーザ光の進行方向側の端部に設けられている場合よりも、作業性を向上させることができる。
また、第2調整ねじ54は、共振器における共振レーザ光の光路側と反対側に設けられている。この場合は、調整機構50が他の光学部材と干渉しにくくなり、励起用レーザ光の固体レーザ結晶11への入射角を更に小さくすることができる。
なお、特許文献4に開示されている角度調整機構は、調整ねじを利用して2軸方向の調整を行っている。しかし、この角度調整機構では、調整ねじの調整機能は一方向(押し込み方向)のみであり、戻す方向へは板ばねで付勢している。一方、本実施形態の調整機構50では、各調整ねじの調整機能は二方向(押し込み方向と戻す方向)である。
ところで、部材の位置を調整するための調整機構としては従来、マイクロメータやネジ類を使用したものが多かった。しかし、これらは、いわゆる片押しの調整機構になるため、バネ等で一定の力を反対側から部材に加えていなければ、部材は押したまま戻ってこなくなり、位置調整の効率としては悪い。
また、配置スペースに制約がある場合、マイクロメータ自身の大きさや、バネ等の他部材によって調整機構が大きくなり、目標とする配置スペースに収まらない可能性もある。レーザ発振装置では、要求される各部材の位置精度が非常に高いため、マイクロメータ等の機構を設けるのが好ましいが、小型のレーザ機器を設計する際、調整機構の大きさがネックとなる。
本実施形態の調整機構50は、低コストで、簡素かつコンパクトな構造でありながら、2軸方向に関する位置調整を精度良く行うことができる。
本実施形態では、共振レーザ光がホルダ30の切り欠き部を通過可能であるため、図25に示されるように、励起用レーザ光の固体レーザ結晶11への入射角θ1を23°とすることができる。なお、ホルダ30に代えて、切り欠き部がないホルダを用いた場合には、図26に示されるように、励起用レーザ光の固体レーザ結晶11への入射角θ2は35°よりも小さくすることができない。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るレーザ加工機2000では、テーブル駆動装置160と制御装置200とによって、本発明のレーザ加工機における駆動機構が構成されている。
以上説明したように、本実施形態に係るレーザ発振装置10は、固体レーザ結晶11、ヒートシンク13、波長変換素子15、ミラー素子17、励起用光源装置20、調整機構50などを有している。
励起用光源装置20は、半導体レーザ素子21及び3つのレンズを有している。3つのレンズは、いずれもホルダ30に保持されている。このホルダ30は、金属製のC字形状の枠部材であり、共振レーザ光の光路側に切り欠き部を有している。そして、各レンズは、互いに直交する2方向からの力によってホルダ30に保持されている。
この場合、ホルダ30の切り欠き部を共振レーザ光が通過することが可能となり、励起用レーザ光の固体レーザ結晶11への入射角を小さくすることができる。また、レンズに熱膨張が生じても、応力は緩和され、レンズの破損を防止することができる。さらに、接着剤を使用していないため、ホルダ30に保持したあとでレンズの調整が必要となっても、容易に調整を行うことができる。その結果、発振レーザ光の高出力化及びレーザ発振装置の小型化を図ることができる。
調整機構50は、保持部材51、移動部材52、第1調整ねじ53、第2調整ねじ54、調整ねじホルダ55、第1平行キー56、第2平行キー57、及びベース部材58などを有している。そして、第1調整ねじ53を回すことによって励起用光源装置20を±a方向に移動させ、第2調整ねじ54を回すことによって励起用光源装置20を±b方向に移動させることができる。この調整機構50は、低コストで、簡素かつコンパクトな構造でありながら、2軸方向に関する励起用光源装置20の位置調整を精度良く行うことができる。
そこで、レーザ発振装置10によると、ビーム品質を低下させることなく、小型化を図ることができる。
そして、レーザ加工機2000は、レーザ発振装置10を備えているため、その結果として、加工効率を低下させることなく、小型化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、ホルダ30がC字形状の部材である場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、共振レーザ光の光路側に切り欠き部を有していれば良い。
また、上記実施形態では、調整機構50が、保持部材51、移動部材52、第1調整ねじ53、第2調整ねじ54、調整ねじホルダ55、第1平行キー56、第2平行キー57、及びベース部材58などから構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、励起用光源装置20を±a方向及び±b方向に移動させることができれば良い。
また、上記実施形態では、励起光学系の3つのレンズがいずれもホルダ30で保持されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。少なくとも、第3レンズ25がホルダ30で保持されていれば良い。
また、上記実施形態では、レーザ発振装置の励起光学系が3つのレンズで構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、半導体レーザ素子からの励起用レーザ光を固体レーザ結晶に集光できれば良い。
また、上記実施形態では、発振レーザ光の波長が532nmの場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、レーザ加工機が1つのレーザ発振装置を有している場合について説明したが、これに限定されるものではなく、レーザ加工機が複数のレーザ発振装置を有しても良い。
また、上記実施形態では、レーザ光の照射位置を固定し、被加工物を移動させながら加工を行うレーザ加工機について説明したが、これに限定されるものではなく、被加工物を固定し、レーザ光の照射位置を移動させながら加工を行うレーザ加工機であっても良い。
また、レーザ発振装置10は、レーザ加工機以外のレーザ光を利用する装置にも好適である。この場合であっても、装置の小型化を図ることができる。
10…レーザ発振装置、11…固体レーザ結晶、13…ヒートシンク、15…波長変換素子、17…ミラー素子(共振器の一部)、20…励起用光源装置、21…半導体レーザ素子、22…励起光学系(光学系)、23…第1レンズ、24…第2レンズ、25…第3レンズ、30…ホルダ、50…調整機構、51…保持部材、51a…溝、51b…溝、51c…溝、51d…延設部、52…移動部材、53…第1調整ねじ(第1の調整部)、54…第2調整ねじ(第2の調整部)、55…調整ねじホルダ、56…第1平行キー、57…第2平行キー、58…ベース部材、100…光学系、150…テーブル、160…テーブル駆動装置、180…操作パネル、200…制御装置、2000…レーザ加工機、P…被加工物。
特開平11−177167号公報 特開2006−165292号公報 特開2001−281512号公報 特開2012−173342号公報

Claims (10)

  1. 固体レーザ結晶と、
    2つの反射面の間に前記固体レーザ結晶を挟む共振器と、
    前記固体レーザ結晶の励起用レーザ光を射出する半導体レーザと、
    前記半導体レーザからの前記励起用レーザ光を集光する光学系と、
    前記光学系の一の光学素子を保持するホルダとを備え、
    前記光学系は、前記固体レーザ結晶における共振レーザ光が通過する面に前記励起用レーザ光を斜入射させ、
    前記ホルダは、前記共振レーザ光が通過可能である切り欠き部を有するレーザ発振装置。
  2. 前記ホルダは、C字形状の部材であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ発振装置。
  3. 前記光学系は、複数の光学素子を含み、
    前記複数の光学素子のなかで前記一の光学素子は、前記固体レーザ結晶に最も近い位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ発振装置。
  4. 前記半導体レーザ及び前記ホルダを保持する保持部材を備え、
    前記光学系は、複数の光学素子を含み、前記複数の光学素子はそれぞれ前記ホルダに保持され、該複数のホルダは、それぞれ個別に前記保持部材に保持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ発振装置。
  5. 前記半導体レーザ及び前記ホルダを保持する保持部材と、
    前記保持部材を、互いに直交する2軸方向に移動させるための調整機構とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のレーザ発振装置。
  6. 前記互いに直交する2軸方向は、前記励起用レーザ光の光路に平行な第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向であることを特徴とする請求項5に記載のレーザ発振装置。
  7. 前記調整機構は、前記保持部材を前記第1の方向に沿って移動させるための第1の調整部を有し、
    該第1の調整部は、前記励起用レーザ光の進行方向と反対側の端部に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のレーザ発振装置。
  8. 前記調整機構は、前記保持部材を前記第2の方向に沿って移動させるための第2の調整部を有し、
    該第2の調整部は、前記共振器における共振レーザ光の光路と反対側に設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載のレーザ発振装置。
  9. 前記調整機構は、前記保持部材とともに前記第2の方向に沿って移動可能な移動部材を有することを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載のレーザ発振装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のレーザ発振装置と、
    被加工物が載置されるテーブルと、
    前記テーブルを少なくとも互いに直交する2軸方向に移動させる駆動機構と、
    前記レーザ発振装置からのレーザ光を集光するとともに、前記テーブル上の前記被加工物に照射する光学系とを備えるレーザ加工機。
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