JP2014180978A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】化学蓄熱装置から生じる熱を充分に有効利用しつつ、効率的な室内の湿度調整を可能とした空調システムを提供すること。
【解決手段】室内4の暖房及び冷房の少なくとも一方を行う空調システム1。空調システム1は、空調空気の加熱及び冷却の少なくとも一方を行う化学蓄熱装置2と、空調空気の除湿を行う調湿装置3とを備えている。化学蓄熱装置2は、水和反応により発熱し脱水反応により蓄熱する蓄熱材を充填してなる反応器21と、反応器21に供給する水蒸気を生成する蒸発器22と、反応器21から脱水された水蒸気を凝縮する凝縮器23とを有する。調湿装置3は、熱により駆動可能である。空調システム1は、化学蓄熱装置2から生じる熱の一部を、調湿装置3の駆動エネルギーとして利用するよう構成してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、室内の暖房及び冷房の少なくとも一方を行う空調システムに関する。
水和反応により発熱し脱水反応により蓄熱する蓄熱材を利用した化学蓄熱装置を、例えば車両の室内の空調に利用した空調システムが、種々提案されている。かかる化学蓄熱装置は、上記蓄熱材を充填してなる反応器と、該反応器に供給する水蒸気を生成する蒸発器と、上記反応器から脱水された水蒸気を凝縮する凝縮器とを有する。
そして、上記化学蓄熱装置は、反応器における水和反応熱を室内の暖房の熱源として利用している。また、蒸発器における蒸発潜熱による冷熱を、室内の冷房に利用することができる。
また、上記凝縮器は、反応器における蓄熱材の脱水反応時(再生時)において発生する水蒸気を凝縮させて液水とするが、このとき凝縮熱が発生する。しかし、この凝縮熱は、従来の化学蓄熱装置においては、特に利用されることなく廃棄されている。また、反応器において生じる水和反応熱も、一部が利用されずに廃棄されているのが現状である。
また、特許文献1には、化学蓄熱装置と共に吸着式ヒートポンプ型空調装置を車両に搭載したシステムが開示されている。このシステムにおいては、吸着式ヒートポンプ型空調装置の吸着器において生じる吸着熱を空調の熱源として利用している。そして、吸着熱の一部を化学蓄熱装置の蒸発器における蒸発潜熱としても利用している。
特開2009−262748号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のシステムにおいても、凝縮器における凝縮熱は、特に利用されていない。また、反応器において生じる水和反応熱は、加熱対象(バッテリ等)の加熱に利用されているものの、余った熱は廃棄されているというのが現状である。
また、特許文献1に記載のシステムは、調湿装置を備えていないため、このシステムだけでは室内の湿度調整ができない。特に車両の空調システムとして用いられる場合においては、除湿ができずに窓ガラスが曇ってしまうという問題は、重大な問題である。それゆえ、これを防ぐために既存のエアコンシステムを駆動する必要が生じ、結局、燃費を向上させ難くなる。
その一方で、上記のように、化学蓄熱装置の凝縮器等から生じる熱は、充分に有効活用されていないという現状がある。それゆえ、システム全体として、エネルギーをより効率的に利用できるようにすることが望まれる。
本発明は、かかる背景に鑑みたもので、化学蓄熱装置から生じる熱を充分に有効利用しつつ、効率的な室内の湿度調整を可能とした空調システムを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、室内の暖房及び冷房の少なくとも一方を行う空調システムであって、
水和反応により発熱し脱水反応により蓄熱する蓄熱材を充填してなる反応器と、該反応器に供給する水蒸気を生成する蒸発器と、上記反応器から脱水された水蒸気を凝縮する凝縮器とを有し、空調空気の加熱及び冷却の少なくとも一方を行う化学蓄熱装置と、
熱により駆動可能であって、上記空調空気の除湿を行う調湿装置と、を備え、
上記化学蓄熱装置から生じる熱の一部を、上記調湿装置の駆動エネルギーとして利用するよう構成してあることを特徴とする空調システムにある(請求項1)。
上記空調システムは、上記化学蓄熱装置に加えて上記調湿装置を備えている。それゆえ、室内の温度のみならず、湿度をも調整することができる。
そして、上記調湿装置は、駆動エネルギーとして熱を必要とするが、その熱として、上記化学蓄熱装置から生じる熱の一部を利用することができる。すなわち、化学蓄熱装置において発生する熱は、そのすべてを上記空調空気の加熱に用いることができるわけではない。それゆえ、上記化学蓄熱装置から生じる熱の一部を調湿装置の駆動に利用することにより、上記調湿装置の駆動エネルギーを新たに供給する必要がなくなる。あるいは、そのようなエネルギー供給量を少なくすることができる。それゆえ、効率的に上記調湿装置による上記空調空気の湿度調整を行うことができる。
そして、このことは、上記化学蓄熱装置において廃棄される熱を少なくすることができるということにもなる。その結果、上記空調システム全体としても、エネルギー効率を向上させることができる。
以上のごとく、本発明は、化学蓄熱装置から生じる熱を充分に有効利用しつつ、効率的な室内の湿度調整を可能とした空調システムを提供することができる。
実施例1における、空調システムの概念図。 実施例1における、車両走行時の空調システムの概念図。 実施例1における、車両停止かつ暖房時の空調システムの概念図。 実施例1における、車両停止かつ冷房時の空調システムの概念図。
上記空調システムにおいて、上記調湿装置として、例えばデシカント空調装置を用いることができる。該デシカント空調装置は、例えば、上記空調空気を通過させる流路と、上記化学蓄熱装置から生じる熱を媒介する熱媒を通過させる流路とに、吸着材からなる一つのデシカントロータが配置された構成を有する。該デシカントロータは、上記2つの流路に平行な軸を中心に回転可能となっている。これにより、デシカントロータは、その一部において空調空気を除湿し、他の一部において吸湿した水分を上記熱媒によって除去する。そして、デシカントロータを回転させることにより、空調空気を除湿する部分と水分除去される部分とを入れ替えつつ、連続して空調空気の除湿を行うことができる。
なお、上記調湿装置において、「熱により駆動可能」とは、調湿装置における吸着材や吸収材等の水分を温度によって吸着脱着させ、繰り返し調湿可能であることを意味する。
また、上記空調システムは、上記凝縮器における凝縮熱の少なくとも一部を、上記調湿装置の駆動エネルギーとして利用するよう構成することができる(請求項2)。この場合には、上記凝縮熱を有効利用して、空調システム全体のエネルギー効率を向上させることができる。すなわち、一般に、上記凝縮器における凝縮熱は、特に利用されることなく廃棄される。この廃熱を上記調湿装置の駆動エネルギーとして有効利用することで、システム全体のエネルギー効率を向上させることができる。
なお、上記の効果を得るために、水蒸気が凝縮する際の上記凝縮器の温度は、上記調湿装置における吸着材や吸収材等の再生温度よりも高いことが好ましい。
また、上記空調システムは、上記反応器における水和反応熱の少なくとも一部を、上記調湿装置の駆動エネルギーとして利用するよう構成することができる(請求項3)。この場合には、上記空調空気の加熱のみならず、上記調湿装置の駆動にも、上記水和反応熱を利用することができる。すなわち、上記水和反応熱は、上記空調空気の加熱にその一部が利用されるものの、すべてが利用されるわけではない。それゆえ、空調空気の加熱に用いられなかった水和反応熱の一部を調湿装置の駆動エネルギーとして有効利用することで、空調システムのエネルギー効率を向上させることができる。また、上記空調システムを上記室内の冷房に使用する際には、水和反応熱を空調空気の加熱に用いないため、この熱を上記調湿装置の駆動エネルギーとして用いることで、一層の有効利用が図れる。
なお、上記の効果を得るために、上記反応器の水和反応温度は、上記調湿装置における吸着材や吸収材等の再生温度よりも高いことが好ましい。
また、上記空調システムは、上記反応器における脱水反応の際に生じる水蒸気の熱の一部を、上記調湿装置の駆動エネルギーとして利用するよう構成することもできる(請求項4)。この場合には、上記反応器において生じた水蒸気の顕熱と潜熱とを有効利用して、上記調湿装置を駆動することができる。すなわち、反応器において生じた水蒸気は、凝縮器まで移動し、そこで高温の状態から徐々に放熱して、その一部が露点まで達して液水となり、さらに液水の状態においても温度が下がる。この過程における水蒸気及び液水の顕熱と潜熱(凝縮熱)とを利用して、上記調湿装置を駆動することができる。その結果、空調システムのエネルギー効率を向上させることができる。
なお、上記の効果を得るために、上記反応器の脱水反応時に発生する水蒸気の温度は、上記調湿装置における吸着材や吸収材等の再生温度よりも高いことが好ましい。
また、室内の暖房及び冷房の少なくとも一方を行う空調システムであり、室内の暖房のみ、或いは室内の冷房のみを行うよう構成することもできる。前者の場合は、上記反応器における水和反応熱を上記空調空気の加熱に利用し、後者の場合は、上記蒸発器における蒸発潜熱を上記空調空気の冷却に利用することとなる。
ただし、上記空調システムは、室内の暖房及び冷房の双方を行うことができるよう構成してあり、上記反応器における水和反応熱を上記空調空気の加熱に利用し、上記蒸発器における蒸発潜熱を上記空調空気の冷却に利用するよう構成することが好ましい(請求項5)。この場合には、上記反応器における水和反応熱と、上記蒸発器における蒸発潜熱との双方を、上記空調空気の温度調整に利用することができるため、エネルギー効率に優れた空調システムを得ることができる。
また、上記空調システムは、車両に搭載され、上記車両の室内の暖房及び冷房の少なくとも一方と除湿とを行うよう構成してあることが好ましい(請求項6)。この場合には、車両の室内の温度調整と湿度調整とを効率的に行うことができる。特に、車両の室内は、適度に除湿しないと、窓ガラスが曇ってしまう。車両の窓ガラスの曇りは、極めて重要な問題であるため、何らかの手段で車両の室内は除湿する必要がある。そこで、既存のエアコンシステムなど、他のシステムを用いて除湿すると、燃費の低下にもつながるが、上記調湿装置を用いることにより、効率的に室内の除湿を行うことができ、燃費を向上させることができる。
なお、上記車両としては、例えば大型トラック等、重量の大きい車両であると、上記空調システムの効果が発揮されやすい。すなわち、重量の大きい大型トラック等においては、慣性力が大きく働くため、減速時等に回生エネルギーが多く得られる。この回生エネルギーを上記化学蓄熱装置の反応器の再生に充分利用できるため、上記空調システムの利用価値が大きくなる。
また、上記調湿装置は、再生可能な吸着材を有するものとすることができる(請求項7)。この場合には、排熱を利用して効率的に上記空調空気の除湿を行うことができる。
(実施例1)
上記空調システムの実施例につき、図1〜図4を用いて説明する。
本例の空調システム1は、室内4の暖房及び冷房を行う冷暖房空調システムである。
そして、図1に示すごとく、空調システム1は、空調空気の加熱及び冷却を行う化学蓄熱装置2と、空調空気の除湿を行う調湿装置3とを備えている。
化学蓄熱装置2は、水和反応により発熱し脱水反応により蓄熱する蓄熱材を充填してなる反応器21と、反応器21に供給する水蒸気を生成する蒸発器22と、反応器21から脱水された水蒸気を凝縮する凝縮器23とを有する。一方、調湿装置3は、熱により駆動可能な調湿装置であって、再生可能な吸着材を有する。
そして、空調システム1は、化学蓄熱装置2から生じる熱の一部を、調湿装置3の駆動エネルギーとして利用するよう構成してある。すなわち、空調システム1は、化学蓄熱装置2から生じる熱の一部を、調湿装置3における吸着材の再生に利用するよう構成してある。
具体的には、空調システム1は、凝縮器23における凝縮熱の少なくとも一部を、調湿装置3における吸着材の再生に利用するよう構成してある。そのため、水蒸気が凝縮する際の凝縮器23の温度は、調湿装置3における吸着材の再生温度よりも高い。
また、空調システム1は、反応器21における水和反応熱の少なくとも一部を、調湿装置3における吸着材の再生に利用するよう構成してある。そのため、反応器21の水和反応温度は、調湿装置3における吸着材の再生温度よりも高い。
さらに、空調システム1は、反応器21における脱水反応の際に生じる水蒸気の熱の一部を、調湿装置3における吸着材の再生に利用するよう構成してある。そのため、反応器21の脱水反応時に発生する水蒸気の温度は、調湿装置3における吸着材の再生温度よりも高い。
本例の空調システム1は、車両に搭載され、車両の室内4の暖房及び冷房と除湿とを行うよう構成してある。
すなわち、室内4の暖房は、反応器21における水和反応熱を空調空気の加熱に利用することにより行う。室内4の冷房は、蒸発器22における蒸発潜熱を空調空気の冷却に利用することにより行う。そして、室内4の除湿は、調湿装置3における空調空気の除湿によって行う。
化学蓄熱装置2は、凝縮器23によって凝縮された水を貯める水タンク24を有する。かかる化学蓄熱装置2において、水(水蒸気又は液水)は、反応器21から、凝縮器23、水タンク24、蒸発器22、そして反応器21へと、順次循環するよう構成されている。また、反応器21と凝縮器23と蒸発器24との間の水経路には、三方弁131が設けられ、反応器21を、凝縮器23と蒸発器24とのいずれかに選択的に接続できるよう構成されている。
反応器21は、例えば、酸化カルシウム(CaO)からなる蓄熱材を備えている。そして、蓄熱材は、蒸発器24から供給される水蒸気との水和反応によって発熱する。この反応熱を、室内4の暖房に用いている。また、水和反応後の蓄熱材を加熱して脱水することで、蓄熱材に蓄熱することができる。
この蓄熱材の脱水に用いる熱の熱源として、オルタネータ(発電機)の電力を利用したヒータ11を利用することができる。すなわち、例えば、車両走行時に、オルタネータにおいて発電した電力によって反応器21をヒータ加熱することにより、脱水反応を生じさせて蓄熱することができる。なお、ヒータ11による加熱には、バッテリの電力を用いてもよい。
蒸発器22は、熱媒流体を介して熱交換器12と接続されている。この熱媒流体としては、例えば空気等を用いることができる。熱交換器12には、調湿装置3を通過した空調空気が循環するよう構成されている。それゆえ、熱交換器12は、蒸発器22と空調空気との間の熱交換ができ、蒸発器22における蒸発潜熱による冷熱を利用して空調空気を冷却することができるよう構成されている。
また、調湿装置3を出た空調空気の経路には三方弁132が設けられ、調湿された空調空気は熱交換器12と反応器21とのいずれかに選択的に循環されるよう構成されている。また、室内4と調湿装置3との間には、互いに空調空気が行き来する循環経路が備えられている。
室内4と調湿装置3との間の空調空気の循環経路、調湿装置3と反応器21との間の空調空気の循環経路、及び、調湿装置3と熱交換器12と間の空調空気の循環経路には、それぞれエアポンプ141、142、143が設けてある。
本例において、調湿装置3はデシカント空調装置である。デシカント空調装置は、空調空気を通過させる流路と、化学蓄熱装置2から生じる熱を媒介する熱媒空気を通過させる流路とに、吸着材からなる一つのデシカントロータが配置された構成を有する。デシカントロータは、上記2つの流路に平行な軸を中心に回転可能となっている。これにより、デシカントロータは、その一部において空調空気を除湿し、他の一部において吸湿した水分を上記熱媒空気によって除去する。そして、デシカントロータを回転させることにより、空調空気を除湿する部分(除湿部31)と水分除去される部分(再生部32)とを入れ替えつつ、連続して空調空気の除湿を行うことができる。デシカントロータを構成する吸着材としては、例えばシリカゲル、ゼオライト等を用いることができる。
なお、上記除湿部31及び再生部32は、図1のシステム概念図における調湿装置3に各符号を付した部分に該当する。また、同様に、システム概念図において、反応器21、蒸発器22、及び凝縮器23も、2つの部分に分けてそれぞれ符号が付されている。
反応器21における2つの部分は、蓄熱材が配置され水蒸気が導入される反応部211と、反応部211における水和反応熱を受ける空調空気又は熱媒空気が導入される受熱部212とを表す。蒸発器22における2つの部分は、水が導入される蒸発部221と、蒸発部221における蒸発潜熱を授受する熱媒流体が導入される熱媒授熱部222とを表す。凝縮器23における2つの部分は、水蒸気が導入される凝縮部231と、凝縮部231における凝縮潜熱を授受する熱媒空気が導入される熱媒受熱部232とを表す。ただし、図1はあくまでも概念図であって、各部の実際の形状とは関係ない。
また、図1〜図4において、矢印にて示した経路のうち、符号Aを付した経路が室内4に循環される空調空気の経路を表し、符号Bを付した経路が調湿装置3の再生部32に循環される熱媒空気の経路を表す。また、符号Cを付した経路が蒸発器22と熱交換器12との間を循環する熱媒流体の経路を表し、符号Wを付した経路が化学蓄熱装置2を循環する水(水蒸気)の経路を表し、符号Hを付した経路がヒータ11による熱の経路を表す。
本例の空調システム1は、車両の走行時(エンジン駆動時)と停止時(エンジン停止時)とにおいて、また、暖房時と冷房時とにおいて、空調空気の循環経路を切り替えて、適切かつ効率的な空調を行うことができるよう構成されている。なお、空調システム1における化学蓄熱装置2による冷暖房は、主に車両停止時において行う。車両走行時における冷暖房は、別途設けられたエアコンシステム5を利用することができる。
以下に、図2〜図4を用いて、車両の走行時、停止時かつ暖房時、停止時かつ冷房時の3つのモードに分けて、空調システム1の作動につき説明する。図2〜4において、ハッチングを付した構成要素は、各モードにおいて特に利用されていない構成要素を表す。
車両走行時においては、図2に示すごとく、ヒータ11によって反応器21の蓄熱材を加熱することで、蓄熱材を脱水し、再生する。このとき蓄熱材から離脱した水蒸気は、凝縮器23へ送られて凝縮し、液水となって水タンク24へ溜まる。このときの凝縮器23における凝縮熱を利用して、調湿装置3の吸着材の再生を行う。すなわち、外気から取り込んだ熱媒空気を凝縮器23の熱媒受熱部232に通過させる。これにより、凝縮熱を受けて高温となった熱媒空気を、調湿装置3の再生部32へ循環させることで、吸着材から水蒸気を離脱させる。この水蒸気を含んだ熱媒空気は外へ排出される。
また、反応器21においては、上記のごとく脱水反応が起きており、水蒸気が発生している。この水蒸気の顕熱及び潜熱をも、調湿装置3における吸着材の再生に利用する。すなわち、外気から取り込んだ熱媒空気を反応器21の受熱部212に通過させる。これにより、水蒸気の顕熱及び潜熱を受けて高温となった熱媒空気を、調湿装置3の再生部32へ循環させることで、吸着材から水蒸気を離脱させる。この水蒸気を含んだ熱媒空気は外へ排出される。
一方、調湿装置3における除湿部31と室内4との間に、空調空気が循環している。これにより、調湿装置3において空調空気を除湿して、室内4の湿度調整を行うことができる。
なお、車両走行時においてはエアコンシステム5を用いて、室内4の温度調整を行うことができる。また、エアコンシステム5によって室内4の除湿も可能であるが、上記のように調湿装置3によっても除湿を行うことで、エアコンシステム5の除湿負荷を軽減し、燃費の向上が図られる。
車両停止時においては、化学蓄熱装置2によって冷暖房を行う。
まず、車両停止時かつ暖房時における空調システム1の状態につき、図3を用いて説明する。車両停止時においては、水タンク24から蒸発器22へ送られた水が蒸発し、水蒸気となって反応器21へ送られる。そして、反応器21において蓄熱材が水和反応する。このときの水和反応熱を、室内4の暖房と、調湿装置3における吸着材の再生とに用いる。
すなわち、室内4から調湿装置3における除湿部31を通過して低湿となった空調空気が反応器21の受熱部212を通過することで、高温低湿の空調空気となる。この高温低湿の空調空気が室内4へ循環して室内4の暖房が行われる。
また、反応器21において水和反応熱を受熱した熱媒空気を調湿装置3における再生部32に通過させることで、吸着材の再生を行う。吸着材から離脱した水蒸気は熱媒空気と共に、外へ排出される。なお、熱媒空気は、室内4から反応器21へ循環した空調空気の一部を用いてもよいし、空調空気と別途に外気から取り込んだ空気を用いてもよい。
また、室内4から調湿装置3における除湿部31へ送られた空調空気の一部は、反応器21へ循環せずに、除湿のみ行って室内4へ戻ってもよい。
このようにして、車両停止時における暖房と除湿とが、化学蓄熱装置2と調湿装置3とからなる空調システム1によって行われる。ただし、このとき、エアコンシステム5を併用して、暖房と除湿を行ってもよい。
次に、車両停止時かつ冷房時における空調システム1の状態につき、図4を用いて説明する。この状態においても、暖房時と同様に、水タンク24から蒸発器22へ送られた水が蒸発し、水蒸気となって反応器21へ送られ、反応器21において蓄熱材が水和反応する。
このときの蒸発器22における蒸発潜熱による冷熱を利用して、室内4の冷房を行う。すなわち、室内4の空調空気は、調湿装置3における除湿部31を通過して低湿となった状態で、熱交換器12へ送られる。そして、熱交換器12において、空調空気が蒸発潜熱による冷熱よって冷却される。すなわち、熱交換器12は、熱媒流体を介して蒸発器22と空調空気との熱交換を行う。これにより、低温低湿の空調空気が室内4へ循環することで、室内4の冷房、除湿が行われる。
また、反応器21における水和反応熱を、調湿装置3における吸着材の再生に用いる。すなわち、外気から取り込んだ熱媒空気が反応器21において水和反応熱を受熱する。受熱した熱媒空気を調湿装置3における再生部32に通過させることで、吸着材の再生を行う。吸着材から離脱した水蒸気は熱媒空気と共に、外へ排出される。
このようにして、車両停止時における冷房と除湿とが、化学蓄熱装置2と調湿装置3とからなる空調システム1によって行われる。ただし、このとき、エアコンシステム5を併用して、冷房と除湿を行ってもよい。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記空調システム1は、化学蓄熱装置2に加えて調湿装置3を備えているため、室内4の温度のみならず、湿度をも調整することができる。
そして、調湿装置3の吸着材を再生する際の熱として、化学蓄熱装置2から生じる熱の一部を利用することができる。すなわち、化学蓄熱装置2において発生する熱は、そのすべてを空調空気の加熱に用いることができるわけではない。それゆえ、化学蓄熱装置2から生じる熱の一部を利用して、吸着材を再生させることにより、吸着材の再生のためにエネルギーを新たに供給する必要がなくなる。あるいは、そのようなエネルギー供給量を少なくすることができる。それゆえ、効率的に調湿装置3による空調空気の湿度調整を行うことができる。
そして、このことは、化学蓄熱装置2において廃棄される熱を少なくすることができるということにもなる。その結果、空調システム1全体としても、エネルギー効率を向上させることができる。
また、空調システム1は、凝縮器23における凝縮熱の少なくとも一部を、吸着材の再生に利用する。これにより、凝縮熱を有効利用して、空調システム1全体のエネルギー効率を向上させることができる。
また、空調システム1は、反応器21における水和反応熱の少なくとも一部を、吸着材の再生に利用する。これにより、空調空気の加熱のみならず、吸着材の再生にも、上記水和反応熱を利用することができる。特に、空調システム1を室内4の冷房に使用する際には、水和反応熱を空調空気の加熱に用いないため、この熱を吸着材の再生に用いることで、一層の有効利用が図れる。
また、空調システム1は、反応器21における脱水反応の際に生じる水蒸気の熱の一部をも、吸着材の再生に利用する。これにより、反応器21において生じた水蒸気の顕熱と潜熱とを有効利用して、吸着材を再生することができる。
また、空調システム1は、室内4の暖房及び冷房の双方を行うことができるよう構成してあり、反応器21における水和反応熱を空調空気の加熱に利用し、蒸発器22における蒸発潜熱を空調空気の冷却に利用するよう構成してある。これにより、反応器21における水和反応熱と、蒸発器22における蒸発潜熱との双方を、空調空気の温度調整に利用することができるため、エネルギー効率に優れた空調システム1を得ることができる。
また、空調システム1は、車両に搭載され、車両の室内4の冷暖房と除湿とを行うよう構成してある。これにより、車両の室内4の温度調整と湿度調整とを効率的に行うことができる。特に、車両の室内4は、適度に除湿しないと、窓ガラスが曇ってしまう。車両の窓ガラスの曇りは、極めて重要な問題であるため、何らかの手段で車両の室内は除湿する必要がある。そこで、既存のエアコンシステム5など、他のエネルギーを用いて除湿すると、燃費の低下にもつながるが、調湿装置3を用いることにより、効率的に室内4の除湿を行うことができ、燃費を向上させることができる。
以上のごとく、本例は、化学蓄熱装置から生じる熱を充分に有効利用しつつ、効率的な室内の湿度調整を可能とした空調システムを提供することができる。
上記実施例1以外にも、上記空調システムは種々の構成を採ることができる。
実施例1において、凝縮器23と水タンク24とは別体として説明しているが、凝縮器と水タンクとを一体化した構成とすることもできる。また、実施例1において、凝縮器23と蒸発器22とは別体として説明しているが、凝縮器23と蒸発器22とを一体化した構成とすることもできる。すなわち、例えば、蒸発器22及び凝縮器23は一つの熱交換器として構成されており、水蒸気を生じさせる際には蒸発器として機能し、水蒸気を凝縮させる際には凝縮器として機能するものとすることもできる。
また、調湿装置としては、デシカント空調装置以外であっても、熱駆動可能なものであれば、例えば、吸着式ヒートポンプ、吸収式ヒートポンプ等の調湿装置を用いることもできる。
1 空調システム
2 化学蓄熱装置
21 反応機
22 蒸発器
23 凝縮器
3 調湿装置
4 室内

Claims (7)

  1. 室内(4)の暖房及び冷房の少なくとも一方を行う空調システム(1)であって、
    水和反応により発熱し脱水反応により蓄熱する蓄熱材を充填してなる反応器(21)と、該反応器(21)に供給する水蒸気を生成する蒸発器(22)と、上記反応器(21)から脱水された水蒸気を凝縮する凝縮器(23)とを有し、空調空気の加熱及び冷却の少なくとも一方を行う化学蓄熱装置(2)と、
    熱により駆動可能であって、上記空調空気の除湿を行う調湿装置(3)と、を備え、
    上記化学蓄熱装置(2)から生じる熱の一部を、上記調湿装置(3)の駆動エネルギーとして利用するよう構成してあることを特徴とする空調システム(1)。
  2. 請求項1に記載の空調システム(1)において、上記凝縮器(23)における凝縮熱の少なくとも一部を、上記調湿装置(3)の駆動エネルギーとして利用するよう構成してあることを特徴とする空調システム(1)。
  3. 請求項1又は2に記載の空調システム(1)において、上記反応器(21)における水和反応熱の少なくとも一部を、上記調湿装置(3)の駆動エネルギーとして利用するよう構成してあることを特徴とする空調システム(1)。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の空調システム(1)において、上記反応器(21)における脱水反応の際に生じる水蒸気の熱の一部を、上記調湿装置(3)の駆動エネルギーとして利用するよう構成してあることを特徴とする空調システム(1)。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の空調システム(1)において、室内(4)の暖房及び冷房の双方を行うことができるよう構成してあり、上記反応器(21)における水和反応熱を上記空調空気の加熱に利用し、上記蒸発器(22)における蒸発潜熱を上記空調空気の冷却に利用するよう構成してあることを特徴とする空調システム(1)。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の空調システム(1)において、車両に搭載され、上記車両の室内(4)の暖房及び冷房の少なくとも一方と除湿とを行うよう構成してあることを特徴とする空調システム(1)。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の空調システム(1)において、上記調湿装置(3)は、再生可能な吸着材を有することを特徴とする空調システム(1)。
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