JP2014172490A - 車両の運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】雨滴状態に応じた警報タイミングにより乗員の運転負担を軽減できる車両の運転支援装置を提供する。
【解決手段】自車両Vの周囲情報に基づき乗員に警報を出力する車両の運転支援装置3において、ウインドガラス1外面に付着した雨滴の雨滴状態を検出可能なレインセンサ2と、自車両周囲の障害物を認知して反応する認知反応時間Tの標準値T1に対する遅延時間ΔTを雨滴状態に基づいて推定する遅延時間推定部42と、この遅延時間推定部42によって推定された遅延時間ΔTに基づいて警報を出力する警報タイミングを制御する作動機器制御部43とを備えた。これにより、雨滴の付着速度に相当する変化量dXに応じた警報タイミングで報知機構8を作動させることができ、乗員による障害物回避動作等を支援することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両の運転支援装置に関し、特に自車両の周囲情報に基づき乗員に警報を出力する車両の運転支援装置に関する。
従来より、自車両周囲の走行環境情報を検出し、この入手情報に応じた状況をインストルメントパネルに設けた表示器に表示して乗員に報知したり、或いは乗員への報知と共に自動制動や自動操舵する車両の運転支援装置が知られている。このような車両の運転支援装置では、平均的な乗員が自車両周囲に対して所定の反応が可能な標準的な反応時間を予め設定し、この反応時間に基づいて報知機構により警報を出力している。
通常、雨天等のように視認性が悪いときは、視認性が良好なときに比べて、乗員の障害物に対する反応時間が遅く(長く)なるため、より高いレベルの支援制御が行われている。
特許文献1の車線逸脱防止制御装置は、走行状況検出手段と、車線認識手段と、目標横位置設定手段と、自車横位置認識手段と、自車両の横偏差の増加に応じて増加する第1操舵力を演算する第1操舵力演算手段と、偏差の増加に応じて操舵力が増加し、偏差が小さい領域で第1操舵力よりも小さい操舵力に設定され且つ偏差の増大に応じて操舵力の増加率が増大する第2操舵力を演算する第2操舵力演算手段と、第1,第2操舵力の比率を変化させて目標操舵力を設定する目標操舵力設定手段と、目標操舵力に基づいて操舵機構に操舵力を付与する操舵力制御手段とを備えている。この車線逸脱防止制御装置は、ワイパスイッチがオンのとき、雨天走行を検出する雨天走行検出手段を有し、雨天走行が検出された場合、雨天走行が検出されない場合に対して第1操舵力の比率を増加させるように目標操舵力を設定することにより、乗員の負担を軽減している。
特許文献2の車両接近報知システムでは、車両に搭載された車両接近報知装置と、歩行者が携帯する警告発生装置とを設け、車両接近報知装置が、車両位置検出手段と、道路情報のデータベースと、歩行者の危険度に応じた報知信号を生成する報知信号生成手段と、報知信号送信部を備え、警告発生装置が、報知信号受信部と、警告発生手段と、警告出力部とを備えている。この車両接近報知システムでは、雨天走行時、晴天走行時に比べて警報発生領域を大きく設定している。
ウインドガラス外面に付着した雨滴量を検出し、この雨滴量に応じてワイパ装置の払拭速度や間欠時間等の作動態様を自動的に制御する雨滴検出装置が知られている。
雨滴検出装置は、ウインドガラス外面の検知領域に雨滴が付着していない場合、投光された光がウインドガラスと外部空間との外側境界面から全反射されて受光素子(フォトダイオード)に受光される。一方、ウインドガラス外面の検知領域に雨滴が付着している場合、雨滴に対応した部分に投光された光の一部がウインドガラスとこれに付着した雨滴とを透過するため、投光された光のうちウインドガラスと雨滴とを透過しない光の反射光のみが受光素子に受光される。即ち、ウインドガラス外面に付着した雨滴量が少ない程、検出信号が大きくなり、ウインドガラス外面に付着した雨滴量が多い程、検出信号が小さくなるという特性に基づいて雨滴量を検出している。
特開2010−36756号公報 特開2011−215988号公報
特許文献1,2の技術では、視認性が悪い雨天走行時、支援(危険判断)レベルを安全側へ変更するために支援装置側の作動領域を拡大し、乗員の負担を軽減している。
しかし、特許文献1の車線逸脱防止制御装置では、雨滴の付着速度、雨滴径、雨滴輝度等のように雨滴の状態が多種存在するにもに拘わらず、単純に乗員がワイパスイッチをオン操作したとき、雨天走行と判定し、雨天走行が検出されない場合に対して第1操舵力の比率を一様に増加させている。また、特許文献2の車両接近報知システムでは、雨滴検出センサを備え、特許文献1と同様に、雨天走行と判定された場合、一様に警報発生領域を低視認性用の広い領域に設定している。
それ故、乗員による車両周囲の障害物を認知して反応する認知反応時間が長くなる雨滴状態の場合、警報後に乗員が十分な認識反応時間を確保できないため、特許文献1,2の技術では、乗員の負担軽減が十分ではない虞がある。
脳内生理学上、視野内に周囲の刺激と異なる特徴を持つ刺激が存在する場合、その刺激は目立つ(ポップアウトする)ため、乗員の注意を引き付けることが知られている。
乗員が進行方向を注視して走行しているとき、走行環境内の障害物について輪郭や色等の情報を取捨選択している。このとき、ウインドガラス外面に妨害刺激としての雨滴が付着した場合、雨滴に乗員の注意が引き付けられ、取捨選択処理が煩雑化する。この取捨選択処理が終了した後、乗員は障害物を抽出・認識し、適切な反応を行うものと推測される。
そこで、本発明者は、妨害刺激としての雨滴状態を変化させて、乗員が注視点の他に設定した目標刺激(障害物)を認識できる認知反応時間を検証する実験を行った。
乗員の認知反応時間に関する検証実験について説明する。
図11に示すように、ディスプレイ50上に車両の進行方向に相当する乗員の注視点51(例えば、数字)を表示し、障害物に相当する目標刺激52(例えば、数字)を非定期的に表示し、雨滴に相当する円状の妨害刺激53を所定の条件で表示する。被験者は、注視点51を注視し、目標刺激52を認識した時点で、押し釦54を押し、目標刺激52の表示から押し釦54が操作されるまでの反応時間を計測した。
第1の検証実験は、雨滴の付着速度(個/sec)の影響を検証するため、妨害刺激53の表示速度(0,6.7,20.0)を変化させている。尚、妨害刺激53のサイズ及び輝度は一定である。
第2の検証実験は、雨滴径の影響を検証するため、妨害刺激53の表示サイズ(0,0.5,1.0)を変化させている。尚、表示サイズ(deg)は被験者が妨害刺激53を視たときの視野角であり、妨害刺激53の表示速度及び輝度は一定である。
第3の検証実験は、雨滴輝度と外部輝度とのコントラストの影響を検証するため、妨害刺激53の輝度と背景の輝度とのコントラスト(0,0.2,1.0)を変化させている。尚、コントラストは妨害刺激53と背景との輝度差であり、妨害刺激53の表示速度及び表示サイズは一定である。
第4の検証実験は、雨滴による突然の出現と継続的な存在との影響を検証するため、妨害刺激53の面積率(0,0.3,1.1)を変化させ、夫々の面積率において妨害刺激53の間欠表示と継続表示を行なっている。尚、面積率(%)はディスプレイ50に対する妨害刺激53の占有率であり、妨害刺激53の表示サイズ及び輝度は一定である。
図12に示すように、妨害刺激53の表示サイズ及び輝度が一定の場合、妨害刺激53の表示速度が速い程、被験者の反応時間が遅いことが認識された。
図13に示すように、妨害刺激53の表示速度及び輝度が一定の場合、妨害刺激53の表示サイズが大きい程、被験者の反応時間が遅いことが認識された。
図14に示すように、妨害刺激53の表示速度及び表示サイズが一定の場合、妨害刺激53のコントラストが大きい程、被験者の反応時間が遅いことが認識された。
図15に示すように、妨害刺激53の表示サイズ及び輝度が一定の場合、妨害刺激53の突然の出現よりも継続的な存在の方が、被験者の反応時間が遅いことが認識された。
上記検証実験により、雨滴の状態、つまり、雨滴の付着速度が速い程、雨滴径が大きい程、雨滴輝度と外部輝度とのコントラストが大きい程、突然の雨滴よりも継続的な雨滴のとき程、乗員は障害物を認識するまでに時間が掛かり、認識した障害物に対する反応動作が遅れることが判明した。
即ち、ウインドガラス外面に付着する雨滴の状態は、乗員が車両を運転する上で、障害物等に対する認知反応時間を遅くする要因の1つであることを知見した。
本発明の目的は、雨滴状態に応じた警報タイミングにより乗員の運転負担を軽減可能な車両の運転支援装置を提供することである。
請求項1の車両の運転支援装置は、自車両の周囲情報に基づき乗員に警報を出力する車両の運転支援装置において、ウインドガラス外面に付着した雨滴の雨滴状態を検出可能な雨滴検出装置と、自車両周囲の障害物を認知して反応する認知反応時間の標準値に対する遅延時間を前記雨滴状態に基づいて推定する遅延時間推定手段と、前記遅延時間推定手段によって推定された遅延時間に基づいて警報を出力する警報タイミングを制御するタイミング制御手段と、を備えたことを特徴としている。
この請求項1の車両の運転支援装置では、ウインドガラス外面に付着した雨滴の雨滴状態を検出可能な雨滴検出装置を備えているため、走行時における雨滴の付着速度、雨滴径、雨滴輝度等のような乗員の認知反応時間に影響を与える雨滴の状態を精度よく検出することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記雨滴状態が、雨滴の付着速度、雨滴径、雨滴輝度と外部輝度とのコントラストのうちの少なくとも1つをパラメータとして設定されることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記雨滴の付着速度が速い程、前記警報タイミングを早くすることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において、前記雨滴の径が大きい程、前記警報タイミングを早くすることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1項の発明において、前記警報は、自車両周囲の障害物と自車両との離間距離に応じて出力される警報であることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、走行時における雨滴の付着速度、雨滴径、雨滴輝度等のような乗員の認知反応時間に影響を与える雨滴の状態を精度よく検出することができるため、雨滴状態に応じた認知反応時間の標準値に対する遅延時間を推定することができ、この遅延時間に基づいたタイミングで乗員に警報することができる。これにより、乗員による障害物回避動作等を支援することができ、走行時の乗員の運転負担を軽減することができる。
請求項2の発明によれば、雨滴の付着速度、雨滴径、雨滴輝度と外部輝度とのコントラストのうちの少なくとも1つをパラメータにしているため、乗員の認知反応時間に影響を与える雨滴状態を一層精度よく検出することができる。
請求項3の発明によれば、雨滴量を検出可能な汎用の雨滴検出装置であっても、乗員の認知反応時間に大きな影響を与える雨滴の付着速度に応じた認知反応時間の標準値に対する遅延時間を推定することができる。
請求項4の発明によれば、乗員の認知反応時間に大きな影響を与える雨滴径に応じた認知反応時間の標準値に対する遅延時間を推定することができる。
請求項5の発明によれば、雨滴状態に拘わらず、障害物と自車両との衝突を回避することができる。
本発明の実施例1に係る車両の斜視図である。 通信系統のブロック図である。 レインセンサの全体構成を示すブロック図である。 運転支援装置の全体構成を示すブロック図である。 ウインドガラスの雨滴検出原理を示す説明図である。 雨滴付着率と雨滴検出手段の出力との相関関係を示すグラフである。 雨滴付着速度と遅延時間との相関関係を規定する遅延時間マップである。 運転支援処理に係る処理手順を示すフローチャートである。 実施例2に係る図3相当図である。 雨滴径と遅延時間との相関関係を規定する遅延時間マップである。 雨滴状態別の認識反応時間を検証する実験の説明図である。 妨害刺激の表示速度と認識反応時間との関係を示すグラフである。 妨害刺激の表示サイズと認識反応時間との関係を示すグラフである。 妨害刺激のコントラストと認識反応時間との関係を示すグラフである。 間欠表示及び継続表示された妨害刺激の面積率と認識反応時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
以下、本発明の実施例1について図1〜図8に基づいて説明する。
図1,図2に示すように、本実施例では、フロントウインドガラス(以下、ウインドガラスという)1の外面に付着した雨滴の雨滴状態を検出可能なレインセンサ2(雨滴検出装置)と、乗員に警報を出力可能な運転支援装置3等を備えた自車両Vを例として説明する。
まず、自車両Vの基本的な通信系統について説明する。
図2に示すように、自動車Vは、ボディコントロールモジュール(Body Control Module:以下、BCMという)4と、エンジンコントロールモジュール(Engine Control Module:以下、ECMという)5と、ブレーキ制御機構6と、ヘッドライト制御機構(Adaptive Front-Lighting System:以下、AFSという)7と、報知機構8と、プリテンショナ機構9等を備え、これら各制御機構4〜9はCAN(Controller Area Network)10によって相互に送受信可能に接続されている。
図2,図3に示すように、BCM4は、ワイパ装置11やレインセンサ2等の複数の装置を総合制御可能に構成され、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)12等を備えている。ワイパ装置11は、乗員がワイパスイッチ(図示略)を手動操作することによってオートモード制御等の各モード制御を実行可能に構成されている。
マイコン12は、制御処理や演算処理を行うCPUと、各種プログラムや制御係数等の各種データを保存するための読み取り専用メモリ(ROM)と、ECM5や複数のセンサ等から出力された各種データを書き込み可能なメモリ(RAM)と、電源回路等を含んで構成され(何れも図示略)、後述するマイコン30から出力された制御信号を変換し、ワイパ装置11へ送信する。
ECM5は、複数のセンサ出力に基づいて、エンジンの点火機構、燃料噴射装置、吸排気系統、動弁機構、始動制御等を制御可能に構成されている(何れも図示略)。このECM5は、ECU(Electric Computer Unit)40を備え、ミリ波(例えば、76GHz)を進行方向前方に照射して反射電波を受信可能なミリ波レーダ13等に電気的に接続されている。
図1に示すように、ミリ波レーダ13は、自車両Vの前方の障害物(例えば、他車両等)を検知すると共に、検知した他車両と自車両Vとの相対距離を検出可能なレーダ手段であり、例えば、自車両Vのフロントバンパのエンブレム等の後側において前方へ向けて取付けられる。このミリ波レーダ13は、障害物からの反射光を受光可能な受光器(図示略)を備え、水平方向へ所定角度(例えば、0.1°)毎にスキャン可能に構成されている。尚、ミリ波レーダ13の代わりに上記機能の有る種々のレーダを採用可能である。
ブレーキ制御機構6は、急制動しつつ衝突回避する機構(Antilock Brake System)と、車両旋回時におけるアンダーステアやオーバーステアを防止する機構(Dynamic Stability Control)とを制御可能に構成されている(何れも図示略)。
AFS7は、傾動可能に形成されたヘッドライト14の向きをハンドル舵角や自車両Vの車速に基づいて走行中の自車両Vの進行方向に適合した方向へ変更可能に構成されている。
図4に示すように、報知機構8は、車室内に設けられたスピーカ8aと、ブザー8bと、インパネ内に設けられたランプ8cと、ディスプレイ8dとを有している。報知機構8は、少なくとも1つ設置すれば良く、2つ以上を組み合わせて使用することも可能である。
プリテンショナ機構9は、第1シートベルトプリテンショナ9aと第2シートベルトプリテンショナ9bとを備えている。第1シートベルトプリテンショナ9aは、乗員の衝突回避操作に影響しない程度に電動モータ(図示略)によってシートベルト(図示略)を引き込むように構成され、第2シートベルトプリテンショナ9bは、火薬等のインフレータ(図示略)によって乗員を強い拘束力で拘束するように構成されている。
図2に示すように、CAN10は、CANバス10aによって各制御機構4〜9を多重通信可能に接続し、フレーム(図示略)単位でデータを送信するマルチマスター方式によってバスアクセス制御している。各フレームには、フレーム毎にアービトレーションIDと自車両Vの型式に対応した車両IDが予め設定されており、アービトレーションIDが小さい程、フレームをCANバス10aに流すための優先順位が高くされている。
各制御機構4〜9や各種センサから出力された通信信号は、フレームのデータフィールドに格納されてCANバス10aを介して夫々の送信先へ送信される。
次に、レインセンサ2について説明する。
図1〜図3に示すように、レインセンサ2は、ルームミラーの前方且つウインドガラス1の外面上端部分に設定された雨滴検出領域に対向した位置に着脱可能に装備されている。このレインセンサ2は、複数組(例えば、4組)の雨滴検出手段20と、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)30等を備えている。
図3,図5に示すように、雨滴検出手段20は、投光部22と、この投光部22を制御する投光部制御部23と、平行光レンズ24と、集光レンズ25と、受光部26と、この受光部26を制御する受光部制御部27等を備えている。尚、4組の雨滴検出手段20は同じ構成であるため、1組の雨滴検出手段20について主に説明する。
投光部22は、発光素子(例えば、LED)によって形成され、赤外線αをウインドガラス1内面の雨滴検出領域に対応した部分へ照射可能に構成されている。
投光部制御部23は、マイコン30からの制御信号に基づいて投光部22の作動タイミングや赤外線αの照射量(強度)等を制御可能に構成されている。
図5に示すように、平行光レンズ24は、投光部22側の面が凸状且つウインドガラス1側の面が平面状に形成され、投光部22から照射された赤外線αの進行方向を拡散方向から平行方向に変更している。この平行光レンズ24は、ウインドガラス1外面に雨滴Wが付着していないとき、赤外線αがウインドガラス1の外側境界面から全反射されるように傾斜角度等が設定されている。
集光レンズ25は、ウインドガラス1側の面が凸状且つ受光部26側の面が平面状に形成されている。ウインドガラス1の外側境界面から反射した赤外線α又は雨滴Wの外側境界面から反射した赤外線α2は、何れも平行状に進行するため、集光レンズ25は、これら平行状の赤外線α又はα2が受光部26に集中するように赤外線α又はα2の進行方向を平行方向から集束方向に変更している。受光部26は、受光素子(例えば、フォトダイオード)によって構成され、ウインドガラス1の外側境界面と雨滴Wの外側境界面から反射された赤外線αとα2を検出可能に構成されている。受光部制御部27は、マイコン30からの制御信号に基づいて受光部26の受光感度や焦点等を制御可能に構成され、受光部26で検出された赤外線α又はα2の検出信号をマイコン30へ出力している。
ここで、雨滴検出手段20の雨滴検出原理について簡単に説明する。
図5に示すように、ウインドガラス1の親水特性と重力との影響によって雨滴Wは扁平状に形成されている。
平行光レンズ24は、投光部22から照射された赤外線αがウインドガラス1と外部空間との平面状外側境界面から全反射するように傾斜角度等が設定されているため、ウインドガラス1の外側面に雨滴Wが付着していない部分では、投光部22から照射された赤外線αはウインドガラス1を透過することなくウインドガラス1の外側境界面から全反射される。また、雨滴Wが滴下してウインドガラス1の外側面に扁平状の雨滴Wが付着している部分では、投光部22から照射された赤外線αのうち、一部の赤外線α1がウインドガラス1と雨滴Wを透過するため、残りの赤外線α2(α−α1)が雨滴Wと外部空間との外側境界面から反射される。これにより、雨滴検出手段20は、ウインドガラス1又は雨滴Wの外側面からの反射光である赤外線α又はα2の反射光量を検出する。
次に、マイコン30について説明する。
マイコン30は、雨滴検出手段20で検出された赤外線α又はα2の反射光量に基づいてウインドガラス1の外側面に付着した雨滴量を検出している。
図3に示すように、マイコン30は、雨滴検出処理部31と、雨滴状態検出部32と、オートワイパ判断部33と、ワイパ制御部34等を備えた制御基盤によって構成されている。
雨滴検出処理部31では、4組の受光部26で受光した夫々の反射光の出力について平均出力を演算し、この平均出力を負に変換した値であって最小値を零に調整した値を出力xとして設定している。
図6に示すように、ウインドガラス1への雨滴Wの付着率は出力xと比例関係が成立しているため、この相関関係に基づいて、雨滴状態検出部32では、雨滴検出処理部31で設定された出力xを付着率X(%)に変換している。
ここで、出力xから変換された雨滴検出手段20の付着率Xは、ウインドガラス1に付着した雨滴Wが存在しないとき、付着率0%に設定され、ウインドガラス1の全面に雨滴Wが付着したとき、付着率100%になるように設定される。
尚、図6において、所定雨滴付着率(例えば、1.0%)以下では、雨滴検出手段20の検出精度の関係上、出力xが出力されない。
雨滴状態検出部32では、雨滴検出手段20の4組の受光部26で受光した夫々の反射光の平均出力の減少傾向(減少幅)に基づいてウインドガラス1に付着した雨滴量と、所定時間(例えば、0.1〜1sec)における付着率Xの変化量dXとを夫々演算している。この雨滴検出手段20の出力値に基づいて測定された雨滴量がレインセンサ2が検出した雨滴量に相当し、付着率Xを時間微分した変化量dXが雨滴の付着速度に相当する。
オートワイパ判断部33は、ユーザーがワイパスイッチを操作してオートモード制御が選択されたか否かを判定する。
ワイパ制御部34は、乗員が選択したモード制御に応じてワイパ装置11を制御する基本機能と、オートモード制御においてレインセンサ2が検出した雨滴量に基づいてワイパ装置11の払拭能力を設定する払拭能力設定機能を備えている。このワイパ制御部34は、オートモード制御選択時、レインセンサ2が検出した雨滴量の増加に応じてワイパ装置11の払拭速度を増加させ、レインセンサ2が検出した雨滴量の増加に応じてワイパ装置11の間欠時間を減少させるようにワイパ装置11を制御している。
次に、運転支援装置3について説明する。
運転支援装置3は、自車両Vと障害物との衝突を予測して警報やブレーキ制御を行うプリクラッシュ・ブレーキ機能と、自車両Vと障害物との衝突前に警報やシートベルトを巻き取るプリクラッシュ・テンショナ機能とを実行可能に構成されている。
図4に示すように、この運転支援装置3は、ECU40と、レインセンサ2と、BCM4と、ブレーキ制御機構6、報知機構8と、プリテンショナ機構9と、ミリ波レーダ13等を備えている。
ECU40は、制御処理や演算処理を行うCPUと、各種プログラムや制御係数等の各種データを保存するための読み取り専用メモリ(ROM)と、複数のセンサ等から出力された各種データを書き込み可能なメモリ(RAM)等により構成され、離間距離判定部41と、遅延時間推定部42(遅延時間推定手段)と、作動機器制御部43(タイミング制御手段)等を有している。
離間距離判定部41は、ミリ波レーダ13によるミリ波の照射から反射光が受光器に受光されるまでの時間に基づいて、自車両Vの進行方向前方に存在する障害物までの離間距離を演算する。この自車両Vから障害物までの離間距離の演算を、約100msec程度の間隔で定期的に繰り返している。また、離間距離判定部41では、演算された離間距離を時間微分し、この微分結果から自車両Vと障害物との相対速度を算出している。
遅延時間推定部42は、乗員が自車両Vの周囲の障害物を認知し、この認知した障害物の情報に基づいて回避動作等の反応に到るまでの認知反応時間Tの標準値T1に対する遅延時間ΔTを雨滴の状態に基づいて推定している。尚、平均的な乗員が自車両Vの周囲の障害物を認知し、この障害物に対して反応する認知反応時間Tの標準値T1(例えば、0.8sec)は、実験或いは経験的に予め設定されている。
図7に示すように、遅延時間推定部42には、雨滴付着速度に相当する変化量dXと遅延時間ΔTとの相関関係が規定された遅延時間マップMが格納されている。この遅延時間マップMは、変化量dXが大きい程、遅延時間ΔTが大きくなる特性を有している。
遅延時間推定部42では、雨滴状態検出部32によって検出された雨滴の変化量dXをBCM4を介して受信し、この変化量dXをパラメータとして遅延時間マップMを参照することにより雨滴付着速度に応じた遅延時間ΔTを推定している。
認知反応時間Tは、次式(1)によって表すことができる。
T=T1+ΔT …(1)
作動機器制御部43は、自車両Vと障害物との衝突を乗員が回避するために報知機構8とプリテンショナ機構9とブレーキ制御機構6とを作動させる第1,第2報知機能と、自車両Vと障害物とが衝突する際、乗員を保護するための乗員保護機能を実行している。
作動機器制御部43は、障害物を検出したとき、障害物との離隔距離と相対速度とに基づき、自車両Vが現行の走行状態を維持した場合、障害物と衝突すると予想される時間(危険レベル)に応じて第1,第2報知タイミングW1,W2と、衝突判断タイミングW3とを設定している。
第1報知タイミングW1は、この時点で乗員が障害物を認知し、衝突回避操作を開始すれば自車両Vと障害物との衝突を回避可能なタイミングである。自車両Vが第1報知タイミングW1に相当する距離まで障害物に接近したとき、作動機器制御部43は、報知機構8を作動させて乗員に第1報知タイミングW1に達したことを報知する(第1報知機能)。
第1報知タイミングW1は、次式(2)によって表すことができる。
W1=2.5×T …(2)
第2報知タイミングW2(W2<W1)は、この時点で乗員が障害物を認知し、急な衝突回避操作を開始すれば自車両Vと障害物との衝突を回避可能なタイミングである。
自車両Vが第2報知タイミングW2に相当する距離まで障害物に接近したとき、作動機器制御部43は、報知機構8を作動させて第2報知タイミングW2に達したことを報知しつつ、シートベルトをリトラクタ(図示略)に引き込んで乗員を所定の張力(衝突回避操作に影響しない程度)で拘束するように第1シートベルトプリテンショナ9aを作動させる。同時に、作動機器制御部43は、比較的弱い、運転者に注意を促すための一次ブレーキをかけるようにブレーキ制御機構6を作動させる。これらの警報、第1シートベルトプリテンショナ9aの作動、一次ブレーキが第2報知機能である。
第2報知タイミングW2は、次式(3)によって表すことができる。
W2=1.25×T …(3)
衝突判断タイミングW3(W3<W2)は、この時点以降では乗員の操作によって衝突を回避できないタイミングである。
自車両Vが第3報知タイミングW3に相当する距離まで障害物に接近したとき、作動機器制御部43は、報知機構8を作動させて衝突判断タイミングW3に達したことを報知しつつ、シートベルトを第1シートベルトプリテンショナ9aよりも更に強い拘束力で拘束するように第2シートベルトプリテンショナ9bを作動させる。同時に、作動機器制御部43は、一次ブレーキよりも強い、急制動するための二次ブレーキをかけるようにブレーキ制御機構6を作動させる。これらの警報、第2シートベルトプリテンショナ9bの作動、二次ブレーキが乗員保護機能である。
衝突判断タイミングW3は、次式(4)によって表すことができる。
W3=1.1×T …(4)
次に、ECU40が実行する運転支援処理について、図8のフローチャートに基づいて詳しく説明する。尚、この運転支援処理を実行するためのプログラムがECU40のROM等に格納されている。尚、Si(i=1,2…)は処理ステップを示す。
まず、ミリ波レーダ13によって、自車両Vの前方の障害物の離間距離とこの離間距離を時間微分した相対速度とを検出することによって、自車両Vの前方に障害物が検知されたか否か判定する(S1)。S1の判定の結果、障害物が検知された場合、レインセンサ2により雨滴が検出されたか否か判定する(S2)。S1の判定の結果、障害物が検知されない場合、自車両Vの前方の障害物検知を繰り返す。
S2の判定の結果、雨滴が検知された場合、S3に移行し、雨滴付着率Xの変化量dXと遅延時間マップMとに基づき遅延時間ΔTを推定する。
S4では、予め設定されている標準値T1に対してS3で推定した遅延時間ΔTを加算して現時点(最新)の認知反応時間Tを決定する。
S2の判定の結果、雨滴が検知されなかった場合、S5に移行し、予め設定されている標準値T1を現時点の認知反応時間Tに決定する。
S6では、雨滴の状態(雨滴の付着速度)に基づいて決定された現時点の認知反応時間Tを式(2)〜式(4)に代入して第1,第2報知タイミングW1,W2と衝突判断タイミングW3を設定し、S7に移行する。
S7では、現在、自車両Vが第1報知タイミングW1に達したか否かを判定する。S7の判定の結果、自車両Vが第1報知タイミングW1に達している場合、乗員に注意を促すために報知機構8によって第1報知機能を実行し(S8)、S9に移行する。S7の判定の結果、自車両Vが第1報知タイミングW1に達していない場合、S8で開始した報知機構8による第1報知機能を停止し(S13)、リターンする。
S9では、自車両Vが第2報知タイミングW2に達したか否かを判定する。S9の判定の結果、自車両Vが第2報知タイミングW2に達している場合、報知機構8と第1シートベルトプリテンショナ9aと一次ブレーキとによって第2報知機能を実行し(S10)、S11に移行する。S9の判定の結果、自車両Vが第2報知タイミングW2に達していない場合、S10で開始した報知機構8等による第2報知機能を停止し(S14)、S7に移行する。
S11では、自車両Vが衝突判断タイミングW3に達したか否かを判定する。S11の判定の結果、自車両Vが衝突判断タイミングW3に達している場合、報知機構8と第2シートベルトプリテンショナ9bと二次ブレーキとによって乗員保護機能を実行し(S12)、リターンする。S11の判定の結果、自車両Vが衝突判断タイミングW3に達していない場合、S9に移行する。
次に、実施例1に係る車両の運転支援装置3の作用・効果について説明する。
この運転支援装置3によれば、乗員の認知反応時間Tに影響を与える雨滴の状態を精度よく検出することができるため、雨滴の付着速度に相当する変化量dXに応じた認知反応時間Tの標準値T1に対する遅延時間ΔTを推定することができ、この遅延時間ΔTに基づいたタイミングで乗員に警報することができる。これにより、乗員による障害物回避動作等を支援することができ、走行時の乗員の運転負担を軽減することができる。
雨滴の変化量dXが大きい程、報知機構8の警報タイミングを早くするため、雨滴量を検出可能な汎用のレインセンサ2であっても、乗員の認知反応時間Tに大きな影響を与える雨滴の付着速度に相当する変化量dXに応じた認知反応時間Tの標準値T1に対する遅延時間ΔTを推定することができる。
警報は、自車両周囲の障害物と自車両Vとの離間距離に相当する第1,第2報知タイミングW1,W2及び衝突判断タイミングW3に応じて出力される警報であるため、雨滴状態に拘わらず、障害物と自車両Vとの衝突を回避することができる。
次に、実施例2の運転支援装置3Aについて図9,図10に基づいて説明する。実施例1と同様の主要な構成要素には同じ参照符号を付けて図示し、それらについての説明は省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
実施例1では、雨滴の付着速度(変化量dX)をパラメータとして雨滴状態を設定したが、実施例2では、雨滴の付着速度と雨滴径rのうちの少なくとも1つをパラメータとして雨滴状態を設定している。
図9に示すように、レインセンサ2Aは、雨滴検出手段20と、撮像手段21と、マイコン30A等を備えている。撮像手段21は、撮像素子(例えば、CCD)を備え、雨滴の形状を撮像し、撮像情報に対応したアナログ画像信号をマイコン30Aに出力している。
マイコン30Aは、雨滴検出処理部31と、雨滴状態検出部32と、オートワイパ判断部33と、ワイパ制御部34と、画像処理部35と、雨滴径測定部36等を備えた制御基盤によって構成されている。
画像処理部35は、ウインドガラス1外面に付着した雨滴の撮像情報に対応したアナログ画像信号をA/D変換器(図示略)によって8ビットのデジタル画像信号に変換している。撮像手段21で撮像された1フレームの画像は輝度(明るさ)を備えた複数の画素の集合体として表現されているため、デジタル画像信号は、1フレームの各画素を8ビットの濃淡値(0〜255)で表現した輝度情報である。
デジタル画像信号は、撮像された画像の特徴量を強調するために、フィルタリング処理が施された後、輝度に関する所定の閾値に基づいて二値化処理が行われる。
雨滴径測定部36では、二値化処理された画像情報に基づいて雨滴径rを測定している。
二値化処理された画像に対して水平走査法或いは垂直走査法を適用し、雨滴の境界候補点である雨滴境界部分に対応した画素を複数抽出し、これらの画素と複数サイズの雨滴に対応したテンプレートとの照合によって検知された雨滴の雨滴径rを測定する。
尚、雨滴境界部分に対応した複数の画素を結んで近似曲線を演算し、雨滴を判定することによりその雨滴径rを測定しても良い。
運転支援装置3Aは、ECM5Aに格納されたECU40Aを備え、ECU40Aは、離間距離判定部41と、遅延時間推定部42Aと、作動機器制御部43等を有している。
遅延時間推定部42Aには、雨滴付着速度に相当する変化量dXと遅延時間ΔTとの相関関係が規定された遅延時間マップMと、雨滴径rと遅延時間ΔT1との相関関係が規定された遅延時間マップM1とが格納されている。図10に示すように、この遅延時間マップM1は、雨滴径rが大きい程、遅延時間ΔT1が大きくなる特性を有している。
遅延時間推定部42Aでは、雨滴状態検出部32によって演算された変化量dXと雨滴径測定部36によって検出された雨滴径rとをBCM4を介して受信し、変化量dXをパラメータとして遅延時間マップMを参照することにより遅延時間ΔTを推定し、雨滴径rをパラメータとして遅延時間マップM1を参照することにより遅延時間ΔT1を推定し、遅延時間ΔTと遅延時間ΔT1のうちの大きな方の遅延時間を標準値T1に加算して現時点(最新)の認知反応時間Tを決定する。
これにより、作動機器制御部43では、遅延時間ΔTが遅延時間ΔT1よりも大きいとき、変化量dXをパラメータとした遅延時間ΔTに基づいて第1,第2報知タイミングW1,W2と衝突判断タイミングW3を設定し、遅延時間ΔT1が遅延時間ΔTよりも大きいとき、雨滴径rをパラメータとした遅延時間ΔT1に基づいて第1,第2報知タイミングW1,W2と衝突判断タイミングW3を設定している。
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、雨滴の状態として雨滴の付着速度や雨滴径によって遅延時間を設定した例を説明したが、雨滴輝度と外部輝度とのコントラストや雨滴が突然出現したか継続的に存在するか否かによる雨滴状態によって遅延時間を設定しても良い。
雨滴輝度と外部輝度とのコントラストによって遅延時間を設定する場合、CCDカメラから受信したデジタル画像信号に基づいて、横軸が輝度値(濃淡値)、縦軸が頻度(累積画素数)とした輝度ヒストグラムを作成する。この輝度ヒストグラムに形成された山状の集合のピーク同士の離隔距離をパラメータとした遅延時間マップを準備し、この遅延時間マップを用いて遅延時間を推定する。
また、前記実施例のように、雨滴の付着速度や雨滴径の遅延時間に加え、雨滴輝度と外部輝度とのコントラストの遅延時間を夫々推定し、これらの3つの雨滴状態に基づく遅延時間のうち、最も大きい遅延時間を用いて警報を出力することも可能である。
2〕前記実施例においては、衝突回避のために自車両と障害物との離間距離に応じて警報を出力する運転支援装置の例を説明したが、自車両が走行する車線から逸脱する可能性があるとき、警告する車線逸脱防止システムや、自車両の後方を撮像可能な撮像手段を備え、自車両が車線変更するとき、自車両の左右に隣接する車線において自車両に後方から接近する他車両の存在を警告する後方車両監視システム等種々の運転支援装置に適用しても良い。
3〕前記実施例においては、雨滴径を検出するために専用撮像手段を設けた例を説明したが、車線逸脱防止システム等のように自車両前方を撮像する撮像手段(例えば、CCDカメラ)を備えた運転支援装置の場合、運転支援装置の撮像手段を雨滴径を検出するための撮像手段に兼用しても良い。
4〕前記実施例においては、第1,第2報知タイミングと衝突判断タイミングを認知反応時間を用いて演算によって算出した例を説明したが、第1,第2報知タイミングと衝突判断タイミングの初期値(sec)を予めECUに保有させ、雨滴の状態によって検出された遅延時間でこれら第1,第2報知タイミングと衝突判断タイミングを補正しても良い。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明は、自車両の周囲情報に基づき乗員に警報を出力する車両の運転支援装置において、乗員の認知反応時間に影響を与える雨滴の状態応じた認知反応時間の標準値に対する遅延時間に基づいたタイミングで乗員に警報するため、雨滴状態に応じた警報タイミングにより乗員の運転負担を軽減することができる。
1 ウインドガラス
2,2A レインセンサ
3,3A 運転支援装置
8 報知機構
42,42A 遅延時間推定部
43 作動機器制御部
T 認知反応時間
T1 (認知反応時間の)標準値
ΔT,ΔT1 遅延時間
V 自車両

Claims (5)

  1. 自車両の周囲情報に基づき乗員に警報を出力する車両の運転支援装置において、
    ウインドガラス外面に付着した雨滴の雨滴状態を検出可能な雨滴検出装置と、
    自車両周囲の障害物を認知して反応する認知反応時間の標準値に対する遅延時間を前記雨滴状態に基づいて推定する遅延時間推定手段と、
    前記遅延時間推定手段によって推定された遅延時間に基づいて警報を出力する警報タイミングを制御するタイミング制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の運転支援装置。
  2. 前記雨滴状態が、雨滴の付着速度、雨滴径、雨滴輝度と外部輝度とのコントラストのうちの少なくとも1つをパラメータとして設定されることを特徴とする請求項1に記載の車両の運転支援装置。
  3. 前記雨滴の付着速度が速い程、前記警報タイミングを早くすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の運転支援装置。
  4. 前記雨滴の径が大きい程、前記警報タイミングを早くすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の運転支援装置。
  5. 前記警報は、自車両周囲の障害物と自車両との離間距離に応じて出力される警報であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両の運転支援装置。
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