JP2014167265A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関のポンピングロスの軽減を図りながら、ブレーキブースタに所要量の負圧を供給できるようにする。
【解決手段】アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタの負圧が所定以上確保されている状況下では吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングTLに設定し、ブレーキブースタの負圧が所定未満である状況下では吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングTLよりも進角したタイミングTAに設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、可変バルブタイミング機構が付帯した内燃機関を制御する制御装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関について、吸気バルブの開閉のタイミングを可変制御できる可変バルブタイミング機構を備えたものが公知である(例えば、下記特許文献を参照)。
特開2013−011213号公報
近時、吸気バルブの閉弁タイミングの限界をできるだけ遅角化することで、内燃機関のポンピングロスを軽減する試みがなされている。吸気バルブの閉弁タイミングが遅くなれば、圧縮行程における気筒内での吸気の圧縮圧力が低下する。また、圧縮行程の前期に気筒から吸気の一部が吸気マニホルドに逆流し、吸気マニホルド及びサージタンク内の負圧が低減する(大気圧に近づく)。これにより、次回の吸気行程において気筒内に吸気を引き込むために要する仕事が小さくなる。
しかし、吸気マニホルドやサージタンク内の負圧が低減することは、吸気負圧を利用してブレーキ操作力を倍力するブレーキブースタに供給するべき負圧が不足することをも意味する。十分な負圧を確保できないと、ブレーキブースタによるブレーキ操作力の倍力作用が減殺され、ドライバビリティの低下を招く。
本発明は、内燃機関のポンピングロスの軽減を図りながら、ブレーキブースタに所要量の負圧を供給できるようにすることを所期の目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、吸気バルブの閉弁タイミングを変化させることのできる可変バルブタイミング機構が付随した内燃機関を制御するものであって、アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域(アイドリング中を含む)において、ブレーキブースタの負圧が所定以上確保されている状況下では吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングに設定し、ブレーキブースタの負圧が所定未満である状況下では吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングよりも進角したタイミングに設定する内燃機関の制御装置を構成した。
詳細には、アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタの負圧が所定未満である状況下で、エンジン回転数が所定よりも低いときに、吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングから進角させることが好ましい。
また、アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタの負圧が所定未満である状況下で、内燃機関の温度が所定よりも低いときに、吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングから進角させることが好ましい。
本発明によれば、内燃機関のポンピングロスの軽減を図りながら、ブレーキブースタに所要量の負圧を供給することが可能となる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態の制御装置が制御する可変バルブタイミング機構を示す図。 同実施形態の制御装置が制御する吸気バルブタイミングと吸気負圧との関係を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
図2に示すように、本実施形態における内燃機関では、クランクスプロケット71、吸気側スプロケット72及び排気側スプロケット73にタイミングチェーン74を巻き掛け、このタイミングチェーン74により、クランクシャフトからもたらされる回転駆動力を吸気側スプロケット72を介して吸気カムシャフトに、排気側スプロケット73を介して排気カムシャフトに、それぞれ伝達している。
その上で、吸気側スプロケット72と吸気カムシャフトとの間に、可変バルブタイミング機構6を介設している。本実施形態における可変バルブタイミング機構6は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させることにより吸気バルブの開閉タイミングを変化させるものである。
可変バルブタイミング機構6のハウジング61は、吸気側スプロケット72に固着しており、吸気側スプロケット72とハウジング61とは一体となってクランクシャフトに同期して回転する。これに対し、吸気カムシャフトの一端部に固着したロータ62は、ハウジング61内に収納され、吸気側スプロケット72及びハウジング61に対して相対的に回動することが可能である。ハウジング61の内部には、作動液が流出入する複数の流体室が形成され、各流体室は、ロータ62の外周部に成形されたベーン621によって進角室612と遅角室611とに区画されている。
可変バルブタイミング機構6の液圧(特に、油圧)回路には、オイルパン81内に蓄えられた作動液が液圧ポンプ82より供給される。液圧ポンプ82は、内燃機関からの動力で駆動される。液圧ポンプ82と可変バルブタイミング機構6との間には、切換制御弁であるOCV(Oil Control Valve)9を設けている。作動液の流量及び方向をこのOCV9を介して操作することで、オイルパン81から汲み上げた作動液を進角室612または遅角室611に選択的に供給することができる。さすれば、ハウジング61がロータ62に対して相対回動し、吸気バルブの開閉タイミングを進角または遅角させることができる。
OCV9は、いわゆる電磁式の四方向スプール弁である。図2に示すように、OCV9は、液圧ポンプ82の吐出口と接続する供給ポート91、ハウジング61の進角室612と接続するAポート92、ハウジング61の遅角室611と接続するBポート93、並びにオイルパン81と接続するドレインポート94、95を有している。OCV9のスプールは、進退動作により内部粒体経路を切り換えて、Aポート92及びBポート93をそれぞれ供給ポート91、ドレインポート94、95の何れかに連通させる。また、スプール96が中立位置をとるときには内部流体経路が断絶し、Aポート92及びBポート93を供給ポート91にもドレインポート94、95にも連通させない。図2では、スプール96が中立位置にある状態を示している。
スプール96はソレノイド97によって駆動する。即ち、制御信号mとしてソレノイド97に入力するパルス電流(または、電圧)のデューティ比に応じて、スプール96の進退の距離が変化する。
制御信号mのデューティ比が比較的大きい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がAポート92を通じて進角室612に供給される一方、既に遅角室611に貯留していた作動液がBポート93を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、進角室612の容積が拡大、遅角室611の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトの回転位相、換言すれば吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が進角して、吸気バルブのバルブタイミングが進角化する。
逆に、制御信号mのデューティ比が比較的小さい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がBポート93を通じて遅角室611に供給される一方、既に進角室612に貯留していた作動液がAポート92を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、遅角室611の容積が拡大、進角室612の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が遅角して、吸気バルブのバルブタイミングが遅角化する。
総じて言えば、制御信号mのデューティ比が中立より大きいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く進角し、デューティ比が中立より小さいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く遅角する。
本実施形態の車両には、ブレーキブースタ5が付帯している。ブレーキブースタ5は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側の部位、より具体的にはサージタンク33から吸気負圧を導き入れ、その負圧を用いてブレーキペダルの踏力を倍力する、この分野では広く知られているものである。ブレーキブースタ5は、負圧を蓄える定圧室と、大気圧が加わる変圧室とを有し、定圧室が負圧管路51を介してサージタンク33に接続している。負圧管路51は、スロットルバルブ32の下流側の吸気負圧を定圧室へと導く。負圧管路51上には、負圧を定圧室内に留め、定圧室に正圧が加わることを防止するためのチェックバルブ52を設けてある。
運転者によりブレーキペダルが操作されていないとき、定圧室と変圧室とが連通し、かつ変圧室が大気圧から隔絶される。ブレーキペダルが操作されると、定圧室と変圧室との間が遮断され、かつ変圧室に大気が導入される。結果、定圧室と変圧室との圧力差が、ブレーキペダルの踏力を倍力する制御圧力となる。ブレーキブースタ5により増幅されたブレーキ踏力は、マスタシリンダ(図示せず)において液圧力に変換され、液圧回路(図示せず)を介してブレーキキャリパやホイールシリンダといったブレーキ装置(図示せず)に伝達される。
また、内燃機関のクランクシャフトには、巻掛伝動装置(ベルト及びプーリ、またはチェーン及びスプロケット)や歯車伝動装置等(図示せず)を介して発電機(オルタネータまたはモータジェネレータ。図示せず)を接続している。発電機は、クランクシャフトから駆動力の伝達を受けて回転し、発電した電力を車載のバッテリ(図示せず)に充電したり、車両に実装された照明灯やファン、ヒータ、ソレノイドバルブやマグネットクラッチ等の各種の電気負荷に給電したりする。
加えて、車両の室内の空調を司るエアコンディショナの冷媒圧縮用のコンプレッサ(図示せず)もまた、内燃機関のクランクシャフトから駆動力の伝達を受けて稼働する。クランクシャフトとコンプレッサとの間には、断接切換可能なマグネットクラッチ(図示せず)が介在している。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号(N信号)b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気負圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号(G信号)g、ブレーキブースタ5の定圧室内に蓄えられている負圧を検出するセンサから出力されるブレーキブースタ負圧信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、OCV9に対して制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、吸気バルブタイミングといった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、mを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、内燃機関の運転領域に応じて、吸気バルブタイミングを操作する。例えば、中負荷運転時には、吸気バルブの開弁タイミングを進角させることで、吸気バルブと排気バルブとがともに開いているバルブオーバラップ期間を長くとり、気筒1から一旦排出された排気ガスを吸気行程の初期に気筒1内に逆流させる内部EGR(Exhaust Gas Recirculation)を実施する。内部EGRによれば、NOxの低減、HCの再燃焼といったエミッションの良化を期待できる上、ポンピングロスが軽減して燃費の良化にも寄与する。
高負荷中回転の運転時には、吸気バルブの閉弁タイミングを進角し、容積効率(実圧縮比)を向上させて低中速トルクを高める。翻って、高負荷高回転の運転時には、エンジン回転数が高くなるほど吸気バルブの閉弁タイミングを遅角して、吸気の慣性力を効果的に利用し、容積効率を向上させて出力を上昇させる。
しかして、アクセル開度が所定以下の低負荷運転時(アイドリング中を含む)には、吸気バルブの開閉のタイミングを最も遅角させる。これは、吸気バルブの開弁を遅らせることで内部EGR量を十分に減少させ、混合気の燃焼を安定化させる意図だけでなく、吸気バルブの閉弁を遅らせることで圧縮行程における気筒1内での吸気の圧縮圧力を低下させ、さらには吸気マニホルド34及びサージタンク33内の負圧を低減し、以て内燃機関のポンピングロスを軽減するためでもある。
だが、運転者がアクセルペダルを踏み込んでいない、または全くアクセルペダルを踏んでいない低負荷運転時は、運転者が車両の減速を企図し、いずれブレーキペダルを踏み込んで車両を制動しようとする可能性が高いと言える。にもかかわらず、サージタンク33内の吸気負圧が減少することから、運転者がブレーキペダルを踏んだ際のブレーキブースタ5による踏力の倍力作用が減殺され、ドライバビリティが低下する懸念がある。
そこで、本実施形態のECU0は、アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタ5の定圧室に蓄えられている負圧が所定以上であるならば、吸気バルブタイミングを最遅角またはその近傍のタイミングTLに設定する一方、定圧室に蓄えられている負圧が所定未満であるならば、吸気バルブタイミングを最遅角またはその近傍のタイミングよりも進角したタイミングTAに設定する。
ブレーキブースタ5の定圧室内の負圧は、ブレーキブースタ負圧信号hを参照して知得することが可能である。なお、定圧室内の負圧は、サージタンク33内の吸気負圧と恒常的に一致しているわけではない。既に述べた通り、ブレーキブースタ5は蓄圧機能を有しており、サージタンク33内の吸気負圧は小さいが定圧室内の負圧は大きいということは当然ある。サージタンク33内の吸気負圧が定圧室内の負圧よりも大きくなり、サージタンク33から定圧室に負圧が供給される際にも、サージタンク33内の吸気負圧が変動してから定圧室内の負圧がこれに追従して変動するまでの間にはタイムラグが発生する。内燃機関の停止中に運転者がブレーキペダルを操作し、その直後に内燃機関が再始動したような場合にも、瞬間的にブレーキブースタ5の定圧室内の負圧が欠乏している状態が発生し得る。
図3に、低負荷運転領域にて、アクセル開度及びエンジン回転数がともにある一定値をとる条件下での、吸気バルブの閉弁タイミングとサージタンク33内の吸気負圧との関係を示す。吸気負圧は、吸気バルブの閉弁タイミングを最も遅角側TLに設定しているときよりも、ある程度進角しているときの方が大きくなる。ブレーキブースタ5の定圧室に蓄えられている負圧が所定未満である場合、ブレーキブースタ5に供給するべき負圧を確保する目的のためには、吸気バルブの閉弁タイミングを、吸気負圧が最も大きくなるタイミングT0に設定することが理想的である。
但し、吸気バルブの閉弁タイミングを必ずT0に設定するとは限られない。エンジン回転数が比較的高いと、スロットルバルブ32の下流側で強い負圧が発生することから、吸気バルブの閉弁タイミングをT0まで進角しなくとも、ブレーキブースタ5に供給するべき吸気負圧を確保できる可能性が高い。従って、低負荷運転領域でブレーキブースタ5の負圧が所定未満である場合の吸気バルブの閉弁タイミングの(最遅角またはその近傍のタイミングTLを基準とした)進角量TAは、そのときのエンジン回転数が所定よりも高ければ少なくするか0としてポンピングロスの軽減を図り、エンジン回転数が所定よりも低ければより多くして吸気負圧の増大を図ることが望ましい。無論、進角量TAは、吸気負圧が最も大きくなるタイミングT0を超えない。
内燃機関の温度が低い状況では、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を増量して、内燃機関の暖機を促進することが求められる。故に、吸気バルブの閉弁タイミングの進角量TAは、そのときの内燃機関の温度即ち冷却水温が所定よりも高ければ少なくするか0としてポンピングロスの軽減を図り、冷却水温が所定よりも低ければより多くして吸気量の増量を図ることが望ましい。
また、内燃機関に対して機械的な負荷となる発電機やエアコンディショナのコンプレッサ等の補機が稼働しているときには、それら補機に必要十分な回転駆動力を出力するべく、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を増量することが通例である。よって、補機による負荷の量が多い、即ち発電機による発電量(出力電圧及び/または電流)が多い場合や、コンプレッサの停止時間に対する稼働時間の割合が大きい(または、冷媒圧力が高い)場合には、そうでない場合と比較して、吸気バルブの閉弁タイミングの進角量TAをより多くする。
因みに、内燃機関がインジェクタ11からの燃料噴射を一時中止する燃料カット(アイドルストップに移行する途中を含む)を実行しているときには、気筒1に充填される吸気量自体を顧みる必要がない。燃料カットの実行中は、内燃機関の冷却温度や補機負荷如何によらず、吸気バルブの閉弁タイミングをT0に設定することが許容される。
本実施形態では、吸気バルブの閉弁タイミングを変化させることのできる可変バルブタイミング機構6が付随した内燃機関を制御するものであって、アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタ5の負圧が所定以上確保されている状況下では吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングTLに設定し、ブレーキブースタ5の負圧が所定未満である状況下では吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングTLよりも進角したタイミングTAに設定する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、内燃機関のポンピングロスの軽減を図りながら、ブレーキブースタ5に所要量の負圧を適時供給することが可能となる。加えて、ブレーキブースタ5に供給するべき負圧を増大させるために、エゼクタ(ベンチュリ管またはジェットポンプ)等のハードウェアを追加することが不要であり、低コストにて実現できる。
アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタ5の負圧が所定未満である状況下で、エンジン回転数が所定よりも低いときに吸気バルブの閉弁タイミングTAを最遅角またはその近傍のタイミングTLから進角させるようにしており、エンジン回転数が比較的高いときにはポンピングロスを減らして燃費性能を追求できる上、エンジン回転数が比較的低いときには吸気負圧を増強してブレーキブースタ5の性能を維持することができる。
また、アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタ5の負圧が所定未満である状況下で、内燃機関の所定よりも温度が低いときに吸気バルブの閉弁タイミングTAを最遅角またはその近傍のタイミングTLから進角させるようにしており、内燃機関の温度が比較的高いときにはポンピングロスを減らして燃費性能を追求できる上、内燃機関の温度が比較的低いときには気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を増量して内燃機関の暖機を促進することができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、ブレーキブースタ5の定圧室内の負圧をセンサにより計測することとしていたが、負圧センサが実装されていない場合には、ブレーキブースタ5の定圧室内の負圧の大きさを推測して吸気バルブタイミング制御を行う。現在のブレーキブースタ5の負圧は、過去のサージタンク33内圧力の推移(計測値の時系列)及び過去のブレーキペダルの踏込量の推移(ブレーキペダルの操作の履歴)に基づいて推測することが可能である。
可変バルブタイミング機構6の具体的態様は任意であり、一意に限定されない。クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を液圧により進角/遅角させるもの以外にも、吸気バルブを電磁ソレノイドバルブとしたものや、吸気バルブを開弁駆動する吸気カムをそれぞれ複数用意しておきそれらカムを適宜使い分けるもの等が知られており、それら種々の機構の中から選択して採用することが許される。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
6…可変バルブタイミング機構
A…最遅角またはその近傍よりも進角した吸気バルブタイミング
L…最遅角またはその近傍の吸気バルブタイミング

Claims (3)

  1. 吸気バルブの閉弁タイミングを変化させることのできる可変バルブタイミング機構が付随した内燃機関を制御するものであって、
    アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタの負圧が所定以上確保されている状況下では吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングに設定し、ブレーキブースタの負圧が所定未満である状況下では吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングよりも進角したタイミングに設定する内燃機関の制御装置。
  2. アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタの負圧が所定未満である状況下で、エンジン回転数が所定より低いときに、吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングから進角させる請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. アクセル開度が所定以下である低負荷運転領域において、ブレーキブースタの負圧が所定未満である状況下で、内燃機関の温度が所定より低いときに、吸気バルブの閉弁タイミングを最遅角またはその近傍のタイミングから進角させる請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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