JP2014167105A - アルキレンオキサイド付加物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、アルキレンオキサイド付加物の製造方法及びこの製造方法により得られたアルキレンオキサイド付加物を用いたポリウレタン樹脂の製造方法に関する。
通常、アルキレンオキサイド付加物は、水酸化カリウム等のアルカリ金属や塩化アルミニウム及び三フッ化ホウ素等のルイス酸を触媒として用い、活性水素含有化合物に1,2−プロピレンオキサイドやエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加重合させて得られる。
しかし、アルカリ触媒を用いて製造した従来のポリオキシアルキレンアルコールは、付加反応中にアルキレンオキサイド由来の不飽和基含有物が発生し、不飽和度が増加してしまうことが知られている。
また、ルイス酸触媒を用いて製造した従来のポリオキシアルキレンアルコールは、副生成低沸点物由来のアルコールが発生し、数平均官能基数が低下する。数平均官能基数が低下したアルキレンオキサイド付加物を用いて製造されたポリウレタン樹脂やポリウレタンフォームは、強度等の物性が低下するという問題がある。また、副生低沸点揮発成分が含まれたアルキレンオキサイド付加物を用いて製造されたポリウレタン樹脂やポリウレタンフォームは、不快な臭気を発生し、臭気を除去するためには後処理工程が必要となるという問題がある。特定のルイス酸触媒の使用により臭気の低減が可能であることが知られている(特許文献1参照)が、数平均官能基数が低下し、臭気低減の効果は不十分である。また、ルイス酸触媒の存在下、副生低沸点化合物(b)を連続的又は断続的に系外除去しながら、活性水素含有化合物にアルキレンオキサイドを付加重合させることにより、臭気の低減が可能であることが知られている(特許文献2参照)が、数平均官能基数が低下する。
本発明は、数平均官能基数の低下を改善したアルキレンオキサイド付加物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明のアルキレンオキサイド付加物の製造方法は、ルイス酸触媒(a)の存在下、活性水素含有化合物(c)にアルキレンオキサイド(d)を付加するアルキレンオキサイド付加物の製造方法であって、
(c)の活性水素当量が、9〜50であり、
アルキレンオキサイドを付加する際の反応混合物(e)において、(e)の重量を基準とするアルキレンオキサイド濃度(Y)(重量%)と(e)中のアルキレンオキサイド付加物中間体の活性水素当量(X)が下記式(1)の関係を満たすことを要旨とする。
すなわち、本発明のアルキレンオキサイド付加物の製造方法は、ルイス酸触媒(a)の存在下、活性水素含有化合物(c)にアルキレンオキサイド(d)を付加するアルキレンオキサイド付加物の製造方法であって、
(c)の活性水素当量が、9〜50であり、
アルキレンオキサイドを付加する際の反応混合物(e)において、(e)の重量を基準とするアルキレンオキサイド濃度(Y)(重量%)と(e)中のアルキレンオキサイド付加物中間体の活性水素当量(X)が下記式(1)の関係を満たすことを要旨とする。
本発明のアルキレンオキサイド付加物の製造方法によれば、数平均官能基数の低下を改善したアルキレンオキサイド付加物を製造することができる。
本発明の製造方法においては、ルイス酸触媒(a)の存在下、活性水素含有化合物(c)にアルキレンオキサイド(d)を付加重合させる。
本発明において、アルキレンオキサイド(d)付加時に用いるルイス酸触媒(a)としては、環状エーテルを開環付加重合させる酸性触媒であれば特に限定はないが、ホウ素、アルミニウム、錫、アンチモン、鉄、燐、亜鉛、チタン、ジルコニウム及びベリリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素(a1)を含む酸性触媒が挙げられる。
元素(a1)を含む酸性触媒としては、元素(a1)のハロゲン化物並びに(a1)のアルキル化及び/又はフェニル化物等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。具体的には下記のものが挙げられる。
(i)元素(a1)のハロゲン化物
三フッ化ホウ素及び三塩化ホウ素等のホウ素化合物;塩化アルミニウム及び臭化アルミニウム等のアルミニウム化合物;四フッ化錫及び四塩化錫等の錫化合物;フッ化アンチモン及び塩化アンチモン等のアンチモン化合物;塩化第二鉄等の鉄化合物;五フッ化燐等の燐化合物;塩化亜鉛等の亜鉛化合物;四塩化チタン等のチタン化合物;塩化ジルコニウム等のジルコニウム化合物;塩化ベリリウム等のベリリウム化合物;等
(ii)元素(a1)のアルキル化及び/又はフェニル化物
トリフェニルホウ素、トリ(t−ブチル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルホウ素、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化ホウ素、ジ(t−ブチル)フッ化ホウ素、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化ホウ素等のホウ素化合物;トリエチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ジフェニル−t−ブチルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルアルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化アルミニウム、ジ(t−ブチル)フッ化アルミニウム、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化アルミニウム、(t−ブチル)2フッ化アルミニウム等のアルミニウム化合物;ジエチル亜鉛等の亜鉛化合物;等
本発明において、アルキレンオキサイド(d)付加時に用いるルイス酸触媒(a)としては、環状エーテルを開環付加重合させる酸性触媒であれば特に限定はないが、ホウ素、アルミニウム、錫、アンチモン、鉄、燐、亜鉛、チタン、ジルコニウム及びベリリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素(a1)を含む酸性触媒が挙げられる。
元素(a1)を含む酸性触媒としては、元素(a1)のハロゲン化物並びに(a1)のアルキル化及び/又はフェニル化物等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。具体的には下記のものが挙げられる。
(i)元素(a1)のハロゲン化物
三フッ化ホウ素及び三塩化ホウ素等のホウ素化合物;塩化アルミニウム及び臭化アルミニウム等のアルミニウム化合物;四フッ化錫及び四塩化錫等の錫化合物;フッ化アンチモン及び塩化アンチモン等のアンチモン化合物;塩化第二鉄等の鉄化合物;五フッ化燐等の燐化合物;塩化亜鉛等の亜鉛化合物;四塩化チタン等のチタン化合物;塩化ジルコニウム等のジルコニウム化合物;塩化ベリリウム等のベリリウム化合物;等
(ii)元素(a1)のアルキル化及び/又はフェニル化物
トリフェニルホウ素、トリ(t−ブチル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルホウ素、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化ホウ素、ジ(t−ブチル)フッ化ホウ素、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化ホウ素等のホウ素化合物;トリエチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ジフェニル−t−ブチルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルアルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化アルミニウム、ジ(t−ブチル)フッ化アルミニウム、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化アルミニウム、(t−ブチル)2フッ化アルミニウム等のアルミニウム化合物;ジエチル亜鉛等の亜鉛化合物;等
これら(i)及び(ii)の中で、付加重合時の反応性及び製造したアルキレンオキサイド付加物の反応性の観点から、三フッ化ホウ素並びに元素(a1)のアルキル化及び/又はフェニル化物が好ましく、さらに好ましくは三フッ化ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン及びトリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、特に好ましくはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン及びトリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムである。
本発明において、活性水素含有化合物(c)としては、水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、チオール基含有化合物及びリン酸化合物等が挙げられる。
水酸基含有化合物としては、アルコールやアルカノールアミン等が挙げられる。また、活性水素を有する化合物(アルコール、アミノ基含有化合物、カルボン酸、リン酸等)に後述のアルキレンオキサイド(d)が付加された構造の化合物(アルキレンオキサイド付加物)が挙げられる。これら2種以上を併用してもよい。なお、水酸基含有化合物として用いるアルキレンオキサイド付加物は、ルイス酸触媒(a)以外の触媒を用いて得られたものであってもよい。
水酸基含有化合物としては、アルコールやアルカノールアミン等が挙げられる。また、活性水素を有する化合物(アルコール、アミノ基含有化合物、カルボン酸、リン酸等)に後述のアルキレンオキサイド(d)が付加された構造の化合物(アルキレンオキサイド付加物)が挙げられる。これら2種以上を併用してもよい。なお、水酸基含有化合物として用いるアルキレンオキサイド付加物は、ルイス酸触媒(a)以外の触媒を用いて得られたものであってもよい。
アルコールとしては、メタノール、エタノール及びブタノール等の1価のアルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及び1,4−ブタンジオール等の2価アルコール;グリセリン及びトリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース及びショ糖等の4〜8価のアルコール;ピロガロール等の多価フェノール;ポリビニルアルコール等の多官能(2〜100)アルコール等が挙げられ、炭素数(以下、Cと略記する)1〜20のものが好ましい。
アミノ基含有化合物としては、モノ又はポリアミン及びアミノアルコールが挙げられる。
モノ又はポリアミンとしては、具体的には、アンモニア、アルキルアミン(ブチルアミン等)及びアニリン等のモノアミン;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン及びその他特公昭55−21044号公報記載の複素環式ポリアミン;イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエ−テルジアミン及びポリフェニルメタンポリアミン等の芳香族ポリアミン;ポリアミドポリアミン[例えばジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン(上記アルキレンジアミン及びポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン];ポリエーテルポリアミン[ポリエーテルアルコール(ポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物];シアノエチル化ポリアミン[例えばアクリロニトリルとポリアミン(上記アルキレンジアミン及びポリアルキレンポリアミン等)との付加反応により得られるシアノエチル化ポリアミン。例えばビスシアノエチルジエチレントリアミン等];ヒドラジン類(ヒドラジン及びモノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジッド、イソフタル酸ジヒドラジッド及びテレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン類(ブチルグアニジン及び1−シアノグアニジン等);及びジシアンジアミド等;並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられ、C1〜20のものが好ましい。
アミノアルコールとしては、アルカノールアミン、例えばモノ−、ジ−及びトリ−アルカノールアミン(モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、モノブタノールアミン、トリエタノールアミン及びトリプロパノールアミン等);これらのアルキル(C1〜C4)置換体〔N,N−ジアルキルモノアルカノールアミン(N,N−ジメチルエタノールアミン及びN,N−ジエチルエタノールアミン等)及びN−アルキルジアルカノールアミン(N−メチルジエタノールアミン及びN−ブチルジエタノールアミン等)〕;及びこれらのジメチル硫酸又はベンジルクロリド等の4級化剤による窒素原子4級化物が挙げられ、C1〜20のものが好ましい。
モノ又はポリアミンとしては、具体的には、アンモニア、アルキルアミン(ブチルアミン等)及びアニリン等のモノアミン;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン及びその他特公昭55−21044号公報記載の複素環式ポリアミン;イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエ−テルジアミン及びポリフェニルメタンポリアミン等の芳香族ポリアミン;ポリアミドポリアミン[例えばジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン(上記アルキレンジアミン及びポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン];ポリエーテルポリアミン[ポリエーテルアルコール(ポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物];シアノエチル化ポリアミン[例えばアクリロニトリルとポリアミン(上記アルキレンジアミン及びポリアルキレンポリアミン等)との付加反応により得られるシアノエチル化ポリアミン。例えばビスシアノエチルジエチレントリアミン等];ヒドラジン類(ヒドラジン及びモノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジッド、イソフタル酸ジヒドラジッド及びテレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン類(ブチルグアニジン及び1−シアノグアニジン等);及びジシアンジアミド等;並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられ、C1〜20のものが好ましい。
アミノアルコールとしては、アルカノールアミン、例えばモノ−、ジ−及びトリ−アルカノールアミン(モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、モノブタノールアミン、トリエタノールアミン及びトリプロパノールアミン等);これらのアルキル(C1〜C4)置換体〔N,N−ジアルキルモノアルカノールアミン(N,N−ジメチルエタノールアミン及びN,N−ジエチルエタノールアミン等)及びN−アルキルジアルカノールアミン(N−メチルジエタノールアミン及びN−ブチルジエタノールアミン等)〕;及びこれらのジメチル硫酸又はベンジルクロリド等の4級化剤による窒素原子4級化物が挙げられ、C1〜20のものが好ましい。
カルボキシル基含有化合物としては、C1〜6のカルボン酸が挙げられ、酢酸及びプロピオン酸等の脂肪族モノカルボン酸;コハク酸、アジピン酸等の脂肪族ポリカルボン酸等が挙げられる。
チオール基含有化合物のポリチオール化合物としては、2〜8価の多価チオールが挙げられる。具体的にはエチレンジチオール、プロピレンジチオール、1,3−ブチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1、6−ヘキサンジチオール及び3−メチルペンタンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物としては燐酸、亜燐酸、ホスホン酸等が挙げられる。
チオール基含有化合物のポリチオール化合物としては、2〜8価の多価チオールが挙げられる。具体的にはエチレンジチオール、プロピレンジチオール、1,3−ブチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1、6−ヘキサンジチオール及び3−メチルペンタンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物としては燐酸、亜燐酸、ホスホン酸等が挙げられる。
活性水素含有化合物(c)の活性水素当量は、9〜50であり、ルイス酸触媒(a)の反応安定性の観点から、好ましくは10〜45であり、さらに好ましくは15〜40である。
(c)の有する活性水素の個数は、(c)1分子の数平均として、本発明の製造用法により得られたアルキレンオキサイド付加物を用いて製造したポリウレタン樹脂の性能の観点から、好ましくは2〜8であり、さらに好ましくは3〜6である。
これら活性水素含有化合物(c)のうち、ポリウレタン樹脂の性能の観点から、水酸基含有化合物が好ましく、より好ましくは多価アルコール及び多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物である。
活性水素含有化合物(c)に付加するアルキレンオキサイド(d)としては、C2〜C10のものが好ましく、エチレンオキサイド(以下、EOと略記する)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略記する)、1,2−、1,3−、1,4−及び2,3−ブチレンオキサイド並びにスチレンオキサイド等が挙げられる。これら2種を併用してもよい。これらのうち、本発明の製造用法により得られたアルキレンオキサイド付加物を用いて製造したポリウレタン樹脂の性能の観点から、PO及び/又はEOが好ましく、さらに好ましくはPOである。
活性水素含有化合物(c)へのアルキレンオキサイド(d)の付加モル数は、副生低沸点化合物(b)の除去しやすさの観点から、活性水素1モルに対して、0.5〜300モルが好ましく、より好ましくは0.7〜150モル、特に好ましくは1〜50モルである。
(d)を付加する方法は、単独付加、二種以上の(d)を用いる場合のランダム付加及びブロック付加等が挙げられるが限定はない。
(d)を付加する方法は、単独付加、二種以上の(d)を用いる場合のランダム付加及びブロック付加等が挙げられるが限定はない。
ルイス酸触媒(a)の存在下、活性水素含有化合物(c)にアルキレンオキサイド(d)を付加する際の(a)の使用量及び反応温度については、付加重合の反応性の観点から、(a)の使用量は、生成するアルキレンオキサイド付加物の重量を基準として、0.00001〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.0001〜1重量%であり、反応温度としては0〜250℃が好ましく、さらに好ましくは20〜180℃である。
本発明では、アルキレンオキサイドを付加する際の反応混合物(e)において、(e)の重量を基準とするアルキレンオキサイド濃度(Y)(重量%)と(e)中のアルキレンオキサイド付加物中間体の活性水素当量(X)が下記式(1)の関係を満たす。
式(1)は、本発明の効果を奏する範囲を実験的に求めた式である。
式(1)の関係を満たすように調整する、すなわちアルキレンオキサイド濃度(Y)の値を相対的に小さくする方法としては、反応系へのアルキレンオキサイドの投入速度を遅くする方法等が挙げられる。
式(1)の関係を満たすように調整する、すなわちアルキレンオキサイド濃度(Y)の値を相対的に小さくする方法としては、反応系へのアルキレンオキサイドの投入速度を遅くする方法等が挙げられる。
本発明におけるアルキレンオキサイド濃度(Y)は、ヘッドスペースガスクロマトグラフィー(バイアルの保温温度:70℃、バイアルの保温時間:30分)で測定したものである。
また、活性水素当量(X)は、活性水素含有基が水酸基の場合、JIS K0070(1992年版)記載の方法で測定される水酸基価から、下記の式により求めたものである。
X=56100/水酸基価
X=56100/水酸基価
反応混合物(e)は、活性水素化合物(c)、アルキレンオキサイド(d)、ルイス酸触媒(a)、生成したアルキレンオキサイド付加物中間体、副生低沸点化合物(b)等を含んでなる混合物である。温度、圧力によって、反応混合物(e)は液相からなる混合物又は液相及び気相からなる混合物となる。
副生低沸点化合物(b)は、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の化合物であり、具体例としては、ホルムアルデヒド(沸点−19℃)、アセトアルデヒド(沸点20℃)、プロピオンアルデヒド(沸点48℃)及びアリルアルコールにアルキレンオキサイド(d)が0〜2モル付加した化合物等が挙げられる。これらは揮発成分であり臭気を持つ。これらの成分は、アルキレンオキサイド付加物に対して、0.0001〜10重量%発生することがある。
上記及び以下において、圧力はとくに断りのない限り、絶対圧で記載する。
上記及び以下において、圧力はとくに断りのない限り、絶対圧で記載する。
本発明の製造方法において、アルキレンオキサイド付加物の数平均官能基数の観点から、反応混合物(e)中の副生低沸点化合物(b)の含有量は、(e)の重量を基準として、10重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは8重量%以下、次にさらに好ましくは6重量%以下である。
なお(b)の含有量は、ガスクロマトグラフィー等の通常の測定方法で測定でき、例えば前記ヘッドスペースガスクロマトグラフィー(バイアルの保温温度:70℃、バイアルの保温時間:30分)で測定される。
なお(b)の含有量は、ガスクロマトグラフィー等の通常の測定方法で測定でき、例えば前記ヘッドスペースガスクロマトグラフィー(バイアルの保温温度:70℃、バイアルの保温時間:30分)で測定される。
アルキレンオキサイド(d)を活性水素含有化合物(c)に付加させる際に用いる反応槽としては、アルキレンオキサイドの付加反応に用いることのできる容器であれば何でもよいが、1MPaの圧力に耐えられ、加熱及び冷却が可能な物が望ましい。反応槽の材質としては、ガラス、鉄、ステンレス、アルミ、各種合金及びカーボン等が挙げられるが、耐腐食性を備えたステンレスが望ましい。
本発明において、副生低沸点化合物(b)を上記の好ましい含有量とするには、(b)を吸着剤(f)に吸着させる方法や、(b)を蒸留により分離する方法を用いることにより達成できる。
副生低沸点化合物(b)を吸着剤(f)に吸着させ分離する場合、その際に用いる吸着塔は、その内部に吸着剤を充填でき、吸着塔に通気した際に吸着剤が容器外に拡散しない構造の容器であれば特に制限されないが、温度調整手段(加熱及び冷却)及び/又は圧力調整手段(加圧及び減圧)を備えた物が望ましく、その材質は耐腐食性を備えたステンレス等が望ましい。
副生低沸点化合物(b)を吸着剤(f)に吸着させ分離する場合、その際に用いる吸着塔は、その内部に吸着剤を充填でき、吸着塔に通気した際に吸着剤が容器外に拡散しない構造の容器であれば特に制限されないが、温度調整手段(加熱及び冷却)及び/又は圧力調整手段(加圧及び減圧)を備えた物が望ましく、その材質は耐腐食性を備えたステンレス等が望ましい。
また、副生低沸点化合物(b)を蒸留により分離する際に蒸留塔を用いることができ、その蒸留塔は、石油化学品の精製に用いられる通常の蒸留塔又は精留塔であれば特に制限はなく、その材質は耐腐食性を備えたステンレスやガラス等が望ましい。
いずれの工程においても、酸素不存在下で行うことが好ましく、酸素濃度は1000ppm以下が好ましく、さらに好ましくは500ppm以下である。1000ppm以下であるとアルキレンオキサイド付加物のエーテル結合が酸化されにくくその結果着色されにくい。酸素濃度の低減は、ろ過装置中に窒素ガス及びアルゴンガス等の不活性ガスを通入することで実施することができ、好ましい。
本発明の製造方法で得られたアルキレンオキサイド付加物の不飽和度(meq/g)は、ポリウレタン樹脂の性能の観点から、0.05以下が好ましく、さらに好ましくは0.04以下である。
なお、不飽和度は、酢酸第二水銀を作用させる方法(JIS K1557−3)で測定される。
なお、不飽和度は、酢酸第二水銀を作用させる方法(JIS K1557−3)で測定される。
本発明の製造方法で得られたアルキレンオキサイド付加物(特に2〜8価又はそれ以上のアルキレンオキサイド付加物)は、各種用途に用いることができるが、発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂を製造するのに好適に用いられる。
すなわち、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(C)とを、必要により添加剤の存在下反応させて、発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂を製造する際、ポリオール成分の少なくとも一部として、本発明の製造方法で得られたアルキレンオキサイド付加物(A)を使用することができる。本発明の製造方法で得られたアルキレンオキサイド付加物を使用することには、このアルキレンオキサイド付加物中でビニルモノマー(m)を重合させて得られる重合体アルコール(B)を使用することも含まれる。
すなわち、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(C)とを、必要により添加剤の存在下反応させて、発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂を製造する際、ポリオール成分の少なくとも一部として、本発明の製造方法で得られたアルキレンオキサイド付加物(A)を使用することができる。本発明の製造方法で得られたアルキレンオキサイド付加物を使用することには、このアルキレンオキサイド付加物中でビニルモノマー(m)を重合させて得られる重合体アルコール(B)を使用することも含まれる。
重合体アルコール(B)は、アルキレンオキサイド付加物(A)中でビニルモノマーを通常の方法で重合して製造することができる。例えば、(A)中で、ラジカル重合開始剤の存在下、ビニルモノマーが重合され、得られた重合体が安定分散されたものが挙げられる。重合方法の具体例としては、米国特許第3383351号明細書及び特公昭39−25737号公報等に記載の方法が挙げられる。
有機ポリイソシアネート(C)としては、従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用できる。このようなイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシヌアレート基、又はオキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
本発明のポリウレタンの製造方法において、必要により、発泡剤、整泡剤、ウレタン化触媒、着色剤(染料、顔料)、可塑剤、有機充填剤、難燃剤、老化防止剤、抗酸化剤等公知の添加剤の存在下で反応させることができる。
本発明のポリウレタンの製造方法におけるイソシアネート指数(NCO INDEX)[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×100]は、好ましくは80〜150、さらに好ましくは85〜135、とくに好ましくは90〜130である。
また、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(C)を反応させる条件は、通常用いられる公知の条件でよい。
一例を示せば、まず、ポリオール成分及び必要により添加剤を所定量混合する。次いで、ポリウレタン低圧もしくは高圧注入発泡機又は撹拌機を使用して、この混合物とポリイソシアネートとを急速混合する。得られた混合液を密閉型もしくは開放型のモールド(金属製又は樹脂製)に注入し、ウレタン化反応を行わせ、所定時間硬化後、脱型してポリウレタン樹脂を得る。
一例を示せば、まず、ポリオール成分及び必要により添加剤を所定量混合する。次いで、ポリウレタン低圧もしくは高圧注入発泡機又は撹拌機を使用して、この混合物とポリイソシアネートとを急速混合する。得られた混合液を密閉型もしくは開放型のモールド(金属製又は樹脂製)に注入し、ウレタン化反応を行わせ、所定時間硬化後、脱型してポリウレタン樹脂を得る。
以下、本発明の実施形態を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明の実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において、部は重量部を意味する。
<実施例1>
図1に示した態様のように、攪拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(1)付きの反応槽(2)としてのステンレス製反応槽を設置した。グリセリン(水酸基価1829)300部を反応槽(2)に仕込み、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部及びPO1700部の重量比で混合したPO混合物を原料供給ライン(1)を通じて投入し、反応温度が70〜90℃を保つように制御しながらPO混合物を断続的に投入した。PO混合物の吹き込み速度を反応開始時間からの時間ごとに以下のようにした。
PO混合物投入開始から15分 1.10部/分
15分から45分 2.65部/分
45分から90分 4.20部/分
90分から120分 4.75部/分
120分以上 5.30部/分
PO混合物の投入開始後、反応混合物をサンプリングし、反応混合物中のアルキレンオキサイド付加物中間体の水酸基価を測定し、これから算出した水酸基当量(活性水素当量)(X)、及びPO濃度(アルキレンオキサイド濃度)(Y)、および副生低沸点化合物(b)の含有量を測定したところ、表1に示すように、これらが下記式(1)の関係を満たしていた。上記のようにして下記式(1)を満たす条件にて反応槽内液量が2000部となるまで投入した。反応終了後、反応混合物を脱揮装置で脱揮して、グリセリンPO付加物(A−1)を得た。水酸基価は278、数平均官能基数は2.98であった。
図1に示した態様のように、攪拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(1)付きの反応槽(2)としてのステンレス製反応槽を設置した。グリセリン(水酸基価1829)300部を反応槽(2)に仕込み、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部及びPO1700部の重量比で混合したPO混合物を原料供給ライン(1)を通じて投入し、反応温度が70〜90℃を保つように制御しながらPO混合物を断続的に投入した。PO混合物の吹き込み速度を反応開始時間からの時間ごとに以下のようにした。
PO混合物投入開始から15分 1.10部/分
15分から45分 2.65部/分
45分から90分 4.20部/分
90分から120分 4.75部/分
120分以上 5.30部/分
PO混合物の投入開始後、反応混合物をサンプリングし、反応混合物中のアルキレンオキサイド付加物中間体の水酸基価を測定し、これから算出した水酸基当量(活性水素当量)(X)、及びPO濃度(アルキレンオキサイド濃度)(Y)、および副生低沸点化合物(b)の含有量を測定したところ、表1に示すように、これらが下記式(1)の関係を満たしていた。上記のようにして下記式(1)を満たす条件にて反応槽内液量が2000部となるまで投入した。反応終了後、反応混合物を脱揮装置で脱揮して、グリセリンPO付加物(A−1)を得た。水酸基価は278、数平均官能基数は2.98であった。
上記の数平均官能基数は、水酸基価を用いて、下記の方法で求めた計算値である(以下の実施例、比較例も同様。)。
(1)反応生成物1g中の水酸基のモル数を実測水酸基価[278]から計算する。
278/56100=0.00496
(2)3官能のPO付加物の、生成物1g中のモル数を、出発物質の3官能のグリセリンの分子量[92]と原料仕込み量から計算する。
300/92×1/2000=0.001630
(3)副生成物(ジオールと推定される。)の、生成物1g中のモル数をすべて3官能とした理論水酸基価と実測水酸基価[278]との差から求める。
理論分子量=(2000/300)×92=613.3
理論水酸基価=56100×3/613.3=274.4
ジオールの生成物1g中のモル数=(278−274.4)/56100×1/2
=0.000032
(4)官能基数を、水酸基のモル数/全生成物のモル数から求める。
0.00496/(0.001630+0.000032)=2.98
(1)反応生成物1g中の水酸基のモル数を実測水酸基価[278]から計算する。
278/56100=0.00496
(2)3官能のPO付加物の、生成物1g中のモル数を、出発物質の3官能のグリセリンの分子量[92]と原料仕込み量から計算する。
300/92×1/2000=0.001630
(3)副生成物(ジオールと推定される。)の、生成物1g中のモル数をすべて3官能とした理論水酸基価と実測水酸基価[278]との差から求める。
理論分子量=(2000/300)×92=613.3
理論水酸基価=56100×3/613.3=274.4
ジオールの生成物1g中のモル数=(278−274.4)/56100×1/2
=0.000032
(4)官能基数を、水酸基のモル数/全生成物のモル数から求める。
0.00496/(0.001630+0.000032)=2.98
<実施例2>
図2に示した態様のように、攪拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(1)付きの反応槽(2)としてのステンレス製反応槽と、脱揮装置(4)としてフィルムエバポレーターを、反応槽(2)→送りライン(3)→脱揮装置(4)の順に接続した。除去ライン(5)にはダイアフラム型真空ポンプを設置した。送りライン(6)には送液ポンプを設置した。
グリセリン(水酸基価1829)300部を反応槽(1)に仕込み、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部及びPO1750部の重量比で混合したPO混合物を原料供給ライン(1)を通じて投入した。PO混合物の投入は実施例1と同様の条件にて行った。ただし、サンプリング毎にアルキレンオキサイド付加物の水酸基価とPO濃度の他に、副生低沸点化合物(b)の含有量を測定し、その含有量が1重量%以上となる前に除去ライン(5)に設置したダイアフラム型真空ポンプにより減圧(0.01MPa)とし、反応混合物から(b)を除去した。反応終了後、反応混合物を脱揮装置で処理し、グリセリンPO付加物(A−2)を得た。水酸基価は270、数平均官能基数は2.99であった。表2に、反応中の(X)、(Y)、および(b)の含有量の値を示す。
図2に示した態様のように、攪拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(1)付きの反応槽(2)としてのステンレス製反応槽と、脱揮装置(4)としてフィルムエバポレーターを、反応槽(2)→送りライン(3)→脱揮装置(4)の順に接続した。除去ライン(5)にはダイアフラム型真空ポンプを設置した。送りライン(6)には送液ポンプを設置した。
グリセリン(水酸基価1829)300部を反応槽(1)に仕込み、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部及びPO1750部の重量比で混合したPO混合物を原料供給ライン(1)を通じて投入した。PO混合物の投入は実施例1と同様の条件にて行った。ただし、サンプリング毎にアルキレンオキサイド付加物の水酸基価とPO濃度の他に、副生低沸点化合物(b)の含有量を測定し、その含有量が1重量%以上となる前に除去ライン(5)に設置したダイアフラム型真空ポンプにより減圧(0.01MPa)とし、反応混合物から(b)を除去した。反応終了後、反応混合物を脱揮装置で処理し、グリセリンPO付加物(A−2)を得た。水酸基価は270、数平均官能基数は2.99であった。表2に、反応中の(X)、(Y)、および(b)の含有量の値を示す。
<比較例1>
図1に示した態様のように、攪拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(1)付きの反応槽(2)としてのステンレス製反応槽を設置した。グリセリン(水酸基価1829)300部を反応槽(2)に仕込み、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部及びPO1700部の重量比で混合したPO混合物を原料供給ライン(1)を通じて投入し、反応温度が70〜90℃を保つように制御しながらPO混合物を断続的に投入した。PO混合物の吹き込み速度を反応開始時間から反応終了まで20部/分とした。
PO混合物の投入開始後、反応混合物をサンプリングし、反応混合物中のアルキレンオキサイド付加物中間体の水酸基価を測定し、これから算出した水酸基当量、及びPO濃度を測定したが、表3に示すように、これらは上記式(1)を満たしていなかった。反応槽内液量が2000部となるまでPOを投入した。反応混合物を脱揮装置で脱揮して、グリセリンPO付加物(A’−3)を得た。水酸基価は281、数平均官能基数は2.96であった。
図1に示した態様のように、攪拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(1)付きの反応槽(2)としてのステンレス製反応槽を設置した。グリセリン(水酸基価1829)300部を反応槽(2)に仕込み、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部及びPO1700部の重量比で混合したPO混合物を原料供給ライン(1)を通じて投入し、反応温度が70〜90℃を保つように制御しながらPO混合物を断続的に投入した。PO混合物の吹き込み速度を反応開始時間から反応終了まで20部/分とした。
PO混合物の投入開始後、反応混合物をサンプリングし、反応混合物中のアルキレンオキサイド付加物中間体の水酸基価を測定し、これから算出した水酸基当量、及びPO濃度を測定したが、表3に示すように、これらは上記式(1)を満たしていなかった。反応槽内液量が2000部となるまでPOを投入した。反応混合物を脱揮装置で脱揮して、グリセリンPO付加物(A’−3)を得た。水酸基価は281、数平均官能基数は2.96であった。
<比較例2>
図2に示した態様のように、攪拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(1)付きの反応槽(2)としてのステンレス製反応槽と、脱揮装置(4)としてフィルムエバポレーターを、反応槽(2)→送りライン(3)→脱揮装置(4)の順に接続した。除去ライン(5)にはダイアフラム型真空ポンプを設置した。送りライン(6)には送液ポンプを設置した。
グリセリン(水酸基価1829)300部を反応槽(1)に仕込み、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部及びPO1750部の重量比で混合したPO混合物を原料供給ライン(4)を通じて投入した。PO混合物の投入条件は比較例1と同様の条件にて行った。ただし、サンプリング毎にアルキレンオキサイド付加物の水酸基価とPO濃度の他に、副生低沸点化合物(b)の含有量を測定し、その含有量が1重量%以上となる前に除去ライン(5)に設置したダイアフラム型真空ポンプにより減圧(0.01MPa)とし、反応混合物から(b)を除去した。反応終了後、反応混合物を脱揮装置で処理し、グリセリンPO付加物(A’−4)を得た。水酸基価は273、数平均官能基数は2.97であった。表4に、反応中の(X)、(Y)、および(b)の含有量の値を示す。
図2に示した態様のように、攪拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(1)付きの反応槽(2)としてのステンレス製反応槽と、脱揮装置(4)としてフィルムエバポレーターを、反応槽(2)→送りライン(3)→脱揮装置(4)の順に接続した。除去ライン(5)にはダイアフラム型真空ポンプを設置した。送りライン(6)には送液ポンプを設置した。
グリセリン(水酸基価1829)300部を反応槽(1)に仕込み、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部及びPO1750部の重量比で混合したPO混合物を原料供給ライン(4)を通じて投入した。PO混合物の投入条件は比較例1と同様の条件にて行った。ただし、サンプリング毎にアルキレンオキサイド付加物の水酸基価とPO濃度の他に、副生低沸点化合物(b)の含有量を測定し、その含有量が1重量%以上となる前に除去ライン(5)に設置したダイアフラム型真空ポンプにより減圧(0.01MPa)とし、反応混合物から(b)を除去した。反応終了後、反応混合物を脱揮装置で処理し、グリセリンPO付加物(A’−4)を得た。水酸基価は273、数平均官能基数は2.97であった。表4に、反応中の(X)、(Y)、および(b)の含有量の値を示す。
実施例1〜2及び比較例1〜2の結果を表5にまとめた。
本発明の実施例は、比較例1、2に比較して、数平均官能基数が高く優れている。
特に、実施例2、において、数平均官能基数の点で極めて優れている。
すなわち、本発明の実施例は、比較例に対して、数平均官能基数が高くなっていることが分かる。
本発明の実施例は、比較例1、2に比較して、数平均官能基数が高く優れている。
特に、実施例2、において、数平均官能基数の点で極めて優れている。
すなわち、本発明の実施例は、比較例に対して、数平均官能基数が高くなっていることが分かる。
本発明のアルキレンオキサイド付加物の製造方法により、アルキレンオキサイド付加物の数平均官能基数が改善される。得られたアルキレンオキサイド付加物は、さらにアルキレンオキサイド付加を実施した際により高品質のアルキレンオキサイド付加物が製造できる。また、ポリイソシアネートと反応させて得られるポリウレタン樹脂(ポリウレタンフォームを含む)の原料として、特に有用である。
1 原料供給ライン
2 反応槽
3 送りライン
4 脱揮装置
5 除去ライン
6 送りライン
2 反応槽
3 送りライン
4 脱揮装置
5 除去ライン
6 送りライン
Claims (4)
- 反応混合物(e)中の副生低沸点化合物(b)の含有量が、(e)の重量を基準として10重量%以下である請求項1に記載の製造方法。
- 得られるアルキレンオキサイド付加物の不飽和度(meq/g)が0.05以下である請求項1又は2に記載の製造方法。
- ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(C)とを反応させて、発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂を製造する方法において、ポリオール成分の少なくとも一部として、請求項1又は2に記載の製造方法で得られたアルキレンオキサイド付加物を用いる発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014016215A JP2014167105A (ja) | 2013-01-30 | 2014-01-30 | アルキレンオキサイド付加物の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020127814A1 (de) | 2018-12-20 | 2020-06-25 | Basf Se | Kompaktes polyurethan |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012172129A (ja) * | 2011-02-24 | 2012-09-10 | Sanyo Chem Ind Ltd | ポリオキシアルキレンモノオール又はポリオールの製造方法 |
-
2014
- 2014-01-30 JP JP2014016215A patent/JP2014167105A/ja active Pending
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020127814A1 (de) | 2018-12-20 | 2020-06-25 | Basf Se | Kompaktes polyurethan |
JP2022515209A (ja) * | 2018-12-20 | 2022-02-17 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | コンパクトなポリウレタン |
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