JP2014166085A - ゲート駆動回路及びモータ駆動回路 - Google Patents

ゲート駆動回路及びモータ駆動回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2014166085A
JP2014166085A JP2013036735A JP2013036735A JP2014166085A JP 2014166085 A JP2014166085 A JP 2014166085A JP 2013036735 A JP2013036735 A JP 2013036735A JP 2013036735 A JP2013036735 A JP 2013036735A JP 2014166085 A JP2014166085 A JP 2014166085A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turn
switch
gate
capacitor
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013036735A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoyuki Akaboshi
尚幸 赤星
Toshihiro Kuraoka
智弘 倉岡
Hidefumi Koashi
英史 小芦
Nobuyuki Fujisawa
宣幸 藤澤
Yukihiro Kobayashi
幸寛 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2013036735A priority Critical patent/JP2014166085A/ja
Publication of JP2014166085A publication Critical patent/JP2014166085A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power Conversion In General (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

【課題】少数の電源で高速なターンオンおよびターンオフを実現すること。
【解決手段】実施形態のゲート駆動回路100は、電源102と、半導体スイッチング素子と、半導体スイッチング素子のゲート端子に正電極が接続されたターンオン用コンデンサC1と、ゲート端子に負電極が接続されたターンオフ用コンデンサC2と、ターンオン指令があった場合に、電源102の電圧をゲート端子に印加させるとともに、充電されたターンオン用コンデンサC1を放電して、放電による正電圧をゲート端子に印加させ、ターンオフ指令があった場合に、ゲート端子を接地するとともに、負電圧に充電されたターンオフ用コンデンサC2を放電して、放電による負電圧をゲート端子に印加させるタイミング制御部110と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、ゲート駆動回路及びモータ駆動回路に関する。
インバータ等に使用される絶縁ゲート型スイッチング素子は、ゲート電圧によってターンオン及びターンオフを行う。ゲート端子を緩やかに充電した場合には、ゆっくりとターンオンが行われる。一方、ゲート端子を急峻に充電した場合には、速やかにターンオンが行われる。このため、ターンオン時間は、ゲート抵抗または電源電圧(E)の大小によって調整することが可能である。ターンオフも、ターンオンと同様に、ゲート抵抗または負電源電圧の大小によって調整することが可能である。
特開2007−174134号公報
このような技術では、絶縁ゲート型スイッチング素子のターンオン時及びターンオフ時において、高速なスイッチングを実現することが望まれている。また、三相交流モータを駆動するためのインバータに絶縁ゲート型スイッチング素子を使用する場合、上アームの電源を下アームと共通に使用することはできないため、U相、V相、W相の各アームに対して、できるだけ少数の電源でターンオンおよびターンオフを行うことが望まれている。
実施形態のゲート駆動回路は、電源と、半導体スイッチング素子と、前記半導体スイッチング素子のゲート端子に正電極が接続されたターンオン用コンデンサと、前記ゲート端子に負電極が接続されたターンオフ用コンデンサと、ターンオン指令があった場合に、前記電源の電圧を前記ゲート端子に印加させるとともに、充電された前記ターンオン用コンデンサを放電して、放電による正電圧を前記ゲート端子に印加させ、ターンオフ指令があった場合に、前記ゲート端子を接地するとともに、負電圧に充電された前記ターンオフ用コンデンサを放電して、放電による負電圧を前記ゲート端子に印加させるタイミング制御部と、を備えた。当該構成により、一例として、半導体スイッチング素子のゲート電圧を速やかに立ち上げて、少数の電源により高速ターンオンを実現することができ、また、ゲート電圧を速やかに引き下げて、少数の電源により高速ターンオフを実現することができる。
また、実施形態のゲート駆動回路において、前記半導体スイッチング素子のターンオンを行うためのターンオン用スイッチと、前記半導体スイッチング素子のターンオフを行うためのターンオフ用スイッチと、前記ターンオン用コンデンサを放電させるための第1放電用スイッチと、前記ターンオフ用コンデンサを放電させるための第2放電用スイッチと、をさらに備え、前記タイミング制御部は、ターンオン指令があった場合には、前記ターンオン用スイッチをオンに切り替えることにより、前記電源の電圧を前記ゲート端子に印加させ、前記第1放電用スイッチをオンに切り替えることにより、充電された前記ターンオン用コンデンサを放電して、前記正電圧を前記ゲート端子に印加させ、ターンオフ指令があった場合には、前記ターンオフ用スイッチをオンに切り替えることにより、前記ゲート端子を接地し、前記第2放電用スイッチをオンに切り替えることにより、負電圧に充電された前記ターンオフ用コンデンサを放電して、前記負電圧を前記ゲート端子に印加させる。当該構成により、一例として、半導体スイッチング素子のゲート電圧を速やかに立ち上げて、少数の電源により高速ターンオンを実現することができ、また、ゲート電圧を速やかに引き下げて、少数の電源により高速ターンオフを実現することができる。
また、実施形態のゲート駆動回路において、前記ターンオン用コンデンサを充電させるための第1充電用スイッチと、前記ターンオフ用コンデンサを充電させるための第2充電用スイッチと、をさらに備え、前記タイミング制御部は、前記第1充電用スイッチをオンにすることにより、前記ターンオン用コンデンサを充電し、前記第2充電用スイッチをオンにすることにより、前記ターンオフ用コンデンサを負電圧に充電する。当該構成により、一例として、高速ターンオンおよび高速ターンオフのための電圧の充電を行うことができる。
また、実施形態のゲート駆動回路において、前記タイミング制御部は、前記ターンオン用スイッチ、前記第1放電用スイッチ、前記第1充電用スイッチ、前記ターンオフ用スイッチ、前記第2放電用スイッチおよび前記第2充電用スイッチのオンオフの切替えを、予め定められたタイミングで行う。当該構成により、一例として、高速ターンオンおよび高速ターンオフを簡易に実現することができる。
また、実施形態のゲート駆動回路において、前記タイミング制御部は、前記ターンオン指令があった場合において、ミラー期間中である場合には、前記ミラー期間の経過後に、前記ターンオン用スイッチおよび前記第1放電用スイッチのオンへの切り替えを行い、前記ターンオフ指令があった場合において、前記ミラー期間中である場合には、前記ミラー期間の経過後に、前記ターンオフ用スイッチおよび前記第2放電用スイッチのオンへの切り替えを行う。当該構成により、一例として、サージ電圧を増加させずにスイッチング速度を向上させることができる。
また、実施形態のゲート駆動回路において、前記ミラー期間の開始および終了のタイミングは、予め定められている。当該構成により、一例として、簡易な構成で、サージ電圧を増加させずにスイッチング速度を向上させることができる。
また、実施形態のゲート駆動回路において、前記半導体スイッチング素子のゲート・ソース間電圧を監視する監視部をさらに備え、前記タイミング制御部は、前記ターンオン指令があった場合に、前記監視部により監視している前記ゲート・ソース間電圧が一定時間一定であるか否かによりミラー期間か否かを判断し、前記ミラー期間である場合には、前記ゲート・ソース間電圧が変化した後に、前記ターンオン用スイッチおよび前記第1放電用スイッチのオンへの切り替えを行い、前記ターンオフ指令があった場合に、前記監視部により監視している前記ゲート・ソース間電圧が一定時間一定であるか否かによりミラー期間か否かを判断し、前記ミラー期間である場合には、前記ゲート・ソース間電圧が変化した後に、前記ターンオフ用スイッチおよび前記第2放電用スイッチのオンへの切り替えを行う。当該構成により、一例として、ミラー期間を正確に検知して、より正確に、サージ電圧を増加させずにスイッチング速度を向上させることができる。
また、実施形態のゲート駆動回路において、前記半導体スイッチング素子に対する負荷電流を検知する検知部をさらに備え、前記タイミング制御部は、前記ターンオン指令があった場合に、前記検知部により検知された前記負荷電流が所定の閾値以下である場合には、前記ターンオン用コンデンサの第1放電期間を短縮して、前記ターンオン用スイッチおよび前記第1放電用スイッチのオンへの切り替えを行い、短縮された前記第1放電期間の経過後に、前記第1放電用スイッチをオフに切り替え、前記ターンオフ指令があった場合に、前記検知部により検知された前記負荷電流が所定の閾値以下である場合には、前記ターンオフ用コンデンサの第2放電期間を短縮して、前記ターンオフ用スイッチおよび前記第2放電用スイッチのオンへの切り替えを行い、短縮された前記第2放電期間の経過後に、前記第2放電用スイッチをオフに切り替える。当該構成により、一例として、負荷電流の過大な時間変化を抑制し、サージ電圧の発生を防止することができる。
また、実施形態のゲート駆動回路において、前記半導体スイッチング素子に対する負荷電流を検知する検知部をさらに備え、前記タイミング制御部は、前記ターンオン指令があった場合に、前記検知部により検知された前記負荷電流が所定の閾値以下である場合には、前記ターンオン用スイッチのオンへの切り替えを行い、前記第1放電用スイッチのオンへの切替えは行わず、前記ターンオフ指令があった場合に、前記検知部により検知された前記負荷電流が前記閾値以下である場合には、前記ターンオフ用スイッチのオンへの切り替えを行い、前記第2放電用スイッチのオンへの切替えは行わない。当該構成により、一例として、負荷電流の過大な時間変化を抑制し、サージ電圧の発生を防止することができる。
また、実施形態のモータ駆動回路は、第1アームの第1ゲート駆動回路と、前記第1アームと接続された第2アームの第2ゲート駆動回路と、制御部と、を備え、前記第1ゲート駆動回路と前記第2ゲート駆動回路とは、それぞれ、電源と、半導体スイッチング素子と、前記半導体スイッチング素子のゲート端子に正電極が接続されたターンオン用コンデンサと、前記ゲート端子に負電極が接続されたターンオフ用コンデンサと、ターンオン指令があった場合に、前記電源の電圧を前記ゲート端子に印加させるとともに、充電された前記ターンオン用コンデンサを放電して、放電による正電圧を前記ゲート端子に印加させるターンオン処理を行い、ターンオフ指令があった場合に、前記ゲート端子を接地するとともに、負電圧に充電された前記ターンオフ用コンデンサを放電して、放電による負電圧を前記ゲート端子に印加させるターンオフ処理を行うタイミング制御部と、を備え、前記第1ゲート駆動回路の前記タイミング制御部は、前記ターンオン処理を行うときに、ターンオン通知を前記制御部に送信し、前記制御部は、前記ターンオン通知を受信した場合に、前記第2ゲート駆動回路の前記タイミング制御部に、前記ターンオフ用コンデンサの放電指令を送信し、前記第2ゲート駆動回路の前記タイミング制御部は、前記制御部から前記ターンオフ用コンデンサの放電指令を受信した場合に、前記ターンオフ用コンデンサを放電させる。当該構成により、一例として、第1アームの半導体スイッチングがターンオンされた場合でも、素子第2アームの半導体スイッチング素子のゲート電圧の上昇を吸収して、ショート故障を防止することができる。
図1は、実施形態1にかかるゲート駆動回路の構成図である。 図2は、実施形態1の初期化処理の手順を示すフローチャートである。 図3は、初期化処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図4は、初期化処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図5は、初期化処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図6は、初期化処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図7は、初期化処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図8は、初期化処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図9は、実施形態1の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図11は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図12は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図13は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図14は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図15は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図16は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図17は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図18は、コンデンサC1の放電を行った場合の印加電圧、ゲート電圧、負荷電流の遷移を示すグラフである。 図19は、コンデンサC2の放電を行った場合の印加電圧、ゲート電圧、負荷電流の遷移を示すグラフである。 図20は、実施形態2の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図21は、実施形態2の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図22は、ミラー期間を避けてコンデンサC1の放電を行った場合の印加電圧、ゲート電圧、負荷電流の遷移を示すグラフである。 図23は、ミラー期間を避けてコンデンサC2の放電を行った場合の印加電圧、ゲート電圧、負荷電流の遷移を示すグラフである。 図24は、実施形態3にかかるゲート駆動回路の構成図である。 図25は、実施形態3の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図26は、実施形態3の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図27は、実施形態4にかかるゲート駆動回路の構成図である。 図28は、実施形態4の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図29は、実施形態4の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図30は、実施形態5の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図31は、実施形態5の通常処理の手順を示すフローチャートである。 図32は、実施形態6のインバータの構成図である。 図33は、実施形態6のモータ駆動処理の流れを示すシーケンス図である。
以下、本実施形態のゲート駆動回路について図面を用いて説明する。以下に示す実施形態のゲート駆動回路は、三相交流モータを駆動するインバータの半導体スイッチング素子を起動するための回路に適用されるものであるが、一例であり、これに限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1にかかるゲート駆動回路の構成図である。本実施形態のゲート駆動回路100は、図1に示すように、半導体スイッチング素子101(以下、単に「IGBT101」という。)と、電源102と、コンデンサC1,C2と、スイッチ群SW11,SW12,SW13,SW21,SW22,SW23,SW30,SW40と、ゲート抵抗103と、タイミング制御回路110とを主に備えている。
半導体スイッチング素子101は、三相交流を生成するインバータに適用される絶縁ゲート構造の絶縁型ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)である。これ以降、絶縁型ゲートバイポーラトランジスタである半導体スイッチング素子101を、IGBT101と呼ぶ。ただし、半導体スイッチング素子は、IGBTに限定されるものではなく、絶縁ゲート構造を有する半導体スイッチング素子であればいずれも適用することができる。
電源102は、直流電源であり、その電源電圧はEとなっている。電源電圧Eは、後述するように、IGBT101やコンデンサC1,C2に印加される。
ゲート抵抗103は、IGBT101のゲート端子に接続された抵抗である。
コンデンサC1は、その正極がIGBT101のゲート端子に接続されている。コンデンサC1は、ターンオン用コンデンサとして機能し、IGBT101のターンオンの際に、後述するスイッチSW13により、蓄積された電荷を放電してIGBT101のゲート端子に充電電圧Eを印加する。
コンデンサC2は、その負極がIGBT101のゲート端子に接続されている。コンデンサC2は、ターンオフ用コンデンサとして機能し、IGBT101のターンオフの際に、後述するスイッチSW23により、負電圧で蓄積された電荷を放電してIGBT101のゲート端子に負電圧(−E)を印加する。
ここで、コンデンサC1、C2の容量は同容量とする。また、コンデンサC1、C2の容量は、IGBT101のターンオン、ターンオフに必要な電荷量を上回るように定めておく。これにより、IGBT101の高速ターンオンおよび高速ターンオフのための電圧の充電を行うことができる。
スイッチ群SW11,SW12,SW13,SW21,SW22,SW23,SW30,SW40は、その役割により、ターンオン用スイッチSW30と、ターンオフ用スイッチSW40と、C1充電用スイッチSW11及びSW12と、C1放電用スイッチSW13と、C2充電用スイッチSW21及びSW22と、C2放電用スイッチSW23と、に分類される。これらのスイッチは、タイミング制御回路110からの指令により、オンオフされる。
ターンオン用スイッチSW30は、IGBT101のターンオン時にオンとされるスイッチである。ターンオフ用スイッチSW40は、IGBT101のターンオフ時にオンとされるスイッチである。
C1充電用スイッチSW11及びSW12は、コンデンサC1を充電する際にオンにされる。C1放電用スイッチSW13は、充電されたコンデンサC1を放電する際にオンにされる。
C2充電用スイッチSW21及びSW22は、コンデンサC2を充電する際にオンにされる。C2放電用スイッチSW23は、充電されたコンデンサC2を放電する際にオンにされる。
タイミング制御回路110は、タイミング制御部として機能し、上記各コンデンサをオンオフ制御する。タイミング制御回路110が実行する駆動制御処理には、初期化処理と通常処理がある。初期化処理は、コンデンサC1、C2を予め充電しておくための処理であり、インバータによる三相交流の生成前の初期化時等に実行される。通常処理は、充電されたコンデンサC1、C2を用いて、IGBT101を高速ターンオン、高速ターンオフさせる処理であり、インバータによる三相交流の生成時に実行される。
具体的には、タイミング制御回路110は、初期化処理時に、インバータ等外部からターンオン指令を受信した場合には、ターンオン用スイッチSW30をオンにすることにより、IGBT101のゲート端子に電源電圧Eを印加させる。これにより、IGBT101はターンオンする。また、タイミング制御回路110は、通常処理時に、インバータ等外部からターンオン指令を受信した場合には、ターンオン用スイッチSW30をオンにするとともに、C1放電用スイッチSW13をオンにすることにより、IGBT101のゲート端子に電源電圧の2倍の2Eを印加させる。これにより、IGBT101ではゲート電圧が速やかに立ち上がることにより、高速にターンオンする。ここで、コンデンサC1の放電により、IGBT101が高速にターンオンすることを、高速ターンオンという。
また、タイミング制御回路110は、初期化処理時に、インバータ等外部からターンオフ指令を受信した場合には、ターンオフ用スイッチSW40をオンにすることにより、IGBT101のゲート端子を接地してゲート端子への印加電圧を0にする。これにより、IGBT101はターンオフする。また、タイミング制御回路110は、通常処理時に、インバータ等外部からターンオン指令を受信した場合には、ターンオン用スイッチSW30をオンにするとともに、C1放電用スイッチSW13をオンにすることにより、IGBT101のゲート端子への印加電圧を(−E)とする。これにより、IGBT101ではゲート電圧が速やかに引き下がることにより、高速にターンオフする。ここで、コンデンサC2の放電により、IGBT101が高速にターンオフすることを、高速ターンオフという。
また、タイミング制御回路110は、初期化処理時および通常処理時において、コンデンサC1を充電する場合には、C1充電用スイッチSW11,SW12をオンにする。タイミング制御回路110は、コンデンサC1の充電が完了する所定時間が経過したら、C1充電用スイッチSW11,SW12をオフにする。
また、タイミング制御回路110は、初期化処理時および通常処理時において、コンデンサC2を充電する場合には、C2充電用スイッチSW21,SW22をオンにする。タイミング制御回路110は、コンデンサC2の充電が完了する所定時間が経過したら、C2充電用スイッチSW21,SW22をオフにする。
タイミング制御回路110は、上記のようなスイッチSW11、12,13、21,22,23のオンオフを、コンデンサC1,C2やIGBT101の特性等により予め定められた時間、タイミングで行う。また、タイミング制御回路110は、ターンオン後のスイッチSW30のオフへの切替え、およびターンオフ後のスイッチSW40のオフへの切替えを、予め定められた時間、タイミングで行う。
次に、以上のように構成された本実施形態のゲート駆動回路100による駆動制御処理について説明する。駆動制御処理は、上述した初期化処理と通常処理とからなる。まず、初期化処理について説明する。図2は、実施形態1の初期化処理の手順を示すフローチャートである。図3〜8は、初期化処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。なお、図3〜8において、矢印線および矢印点線は、電荷の流れを示している。
タイミング制御回路110は、外部からターンオン指令を受信した場合には(ステップS11:Yes)、ターンオン用スイッチSW30をオンにする(ステップS12)。これにより、図3に示すように、IGBT101のゲート端子に電源電圧Eが印加され、IGBT101がターンオンとなる。
そして、タイミング制御回路110は、所定時間経過後に、C1充電用スイッチSW11,SW12をオンにする(ステップS13)。これにより、図4に示すように、コンデンサC1に電源電圧Eが印加されて、電圧Eに充電される。
次に、タイミング制御回路110は、外部からターンオフ指令を受信した場合には(ステップS14:Yes)、C1充電用スイッチSW11,SW12をオフにするとともに、ターンオン用スイッチSW30をオフにする(ステップS15)。図5は、C1充電用スイッチSW11,SW12、ターンオン用スイッチSW30がオフになった状態を示している。コンデンサC1は充電が完了しており、両極の電位差は電源電圧Eとなっている。
次に、タイミング制御回路110は、ターンオフ用スイッチSW40をオンにする(ステップS16)。これにより、図6に示すように、IGBT101のゲート端子への印加電圧は0となり、IGBT101がターンオフとなる。
そして、タイミング制御回路110は、所定時間経過後に、C2充電用スイッチSW21,SW22をオンにする(ステップS17)。これにより、図7に示すように、コンデンサC2に電源電圧Eが印加されて、負電圧(−E)に充電される。
次に、タイミング制御回路110は、所定時間経過後に、コンデンサC2の充電が完了したと判断して、C2充電用スイッチSW21,SW22をオフにするとともに、ターンオフ用スイッチSW40をオフにする(ステップS18)。図8は、C2充電用スイッチSW21,SW22、ターンオフ用スイッチSW40がオフになった状態を示している。コンデンサC2は充電が完了しているので両極の電位差は電源電圧Eとなっている。
以上により、通常処理で行われるIGBT101の高速ターンオン、高速ターンオフのために使用されるコンデンサC1,C2の充電が完了する。
図9は、実施形態1の通常処理の手順を示すフローチャートである。図10〜17は、通常処理の各段階における各スイッチのオンオフ状態を示す図である。なお、図10〜17において、矢印線および矢印点線は、電荷の流れを示している。また、通常処理の開始時点において、上述の初期化処理が先に実行され、コンデンサC1,C2のそれぞれの充電が完了し、各コンデンサC1,C2の両極の電位差が電源電圧Eとなっているものとする。
タイミング制御回路110は、外部からターンオン指令を受信した場合には(ステップS21:Yes)、ターンオン用スイッチSW30をオンにするとともに、C1放電用スイッチSW13をオンにする(ステップS22)。これにより、図10に示すように、IGBT101のゲート端子に電源電圧Eが印加されるとともに、コンデンサC1の放電により、IGBT101のゲート端子への印加電圧が電源電圧Eの2倍の2Eとなり、IGBT101の高速ターンオンが実現される。
そして、タイミング制御回路110は、コンデンサC1の所定の放電時間が経過したか否かを判断し(ステップS23)、放電時間が経過した場合には(ステップS23:Yes)、C1放電用スイッチSW13をオフにする(ステップS24)。これにより、図11に示すように、IGBT101のゲート端子には、電源電圧Eのみが印加されることになる。
次に、タイミング制御回路110は、所定時間経過後に、C1充電用スイッチSW11,SW12をオンにする(ステップS25)。これにより、図12に示すように、コンデンサC1に電源電圧Eが印加されて、電圧Eに充電される。
次に、タイミング制御回路110は、外部からターンオフ指令を受信した場合には(ステップS26:Yes)、C1充電用スイッチSW11,SW12をオフにするとともに、ターンオン用スイッチSW30をオフにする(ステップS27)。図13は、C1充電用スイッチSW11,SW12、ターンオン用スイッチSW30がオフになった状態を示している。
次に、タイミング制御回路110は、ターンオフ用スイッチSW40をオンにするとともに、C2放電用スイッチSW23をオンにする(ステップS28)。これにより、図14に示すように、IGBT101のゲート端子が接地されることと、コンデンサC2の放電により、IGBT101のゲート端子へ印加電圧は(−E)となり、IGBT101の高速ターンオフが実現される。
そして、タイミング制御回路110は、コンデンサC2の所定の放電時間が経過したか否かを判断し(ステップS29)、放電時間が経過した場合には(ステップS29:Yes)、C2放電用スイッチSW23をオフにする(ステップS30)。これにより、図15に示すように、IGBT101のゲート端子への印加電圧は0になる。
そして、タイミング制御回路110は、所定時間経過後に、C2充電用スイッチSW21,SW22をオンにする(ステップS31)。これにより、図16に示すように、コンデンサC2に電源電圧Eが印加されて、負電圧(−E)に充電される。
次に、タイミング制御回路110は、所定時間経過後に、コンデンサC2の充電が完了したと判断して、C2充電用スイッチSW21,SW22をオフにするとともに、ターンオフ用スイッチSW40をオフにする(ステップS32)。図17は、C2充電用スイッチSW21,SW22、ターンオン用スイッチSW40がオフになった状態を示している。
図18は、コンデンサC1の放電を行った場合の印加電圧、ゲート電圧、負荷電流の遷移を示すグラフである。図18において、太線が本実施形態の例を示し、細線が従来の例を示している。図18に示すように、C1放電用スイッチSW13をオンにしてコンデンサC1を放電して、IGBT101への印加電圧を2Eにした場合に、従来例と比べてゲート電圧が急峻に高くなり、高速ターンオンが実現されることがわかる。
また、図19は、コンデンサC2の放電を行った場合の印加電圧、ゲート電圧、負荷電流の遷移を示すグラフである。図19において、太線が本実施形態の例を示し、細線が従来の例を示している。図19に示すように、C2放電用スイッチSW23をオンにしてコンデンサC2を放電して、IGBT101への印加電圧を(−E)にした場合に、従来例と比べてゲート電圧が急峻に低くなり、高速ターンオフが実現されることがわかる。
このように本実施形態では、コンデンサC1を設けて充電しておき、ターンオン時には、電源電圧EをIGBT101のゲート端子に印加するとともに、充電されたコンデンサC1を放電して、IGBT101のゲート端子に2Eの電圧を印加するので、速やかにゲート電圧を立ち上げて、少数の電源、例えば単一の電源101により高速ターンオンを実現することができる。
また、本実施形態では、コンデンサC2を設けて負電圧に充電しておき、ターンオフ時には、IGBT101のゲート端子を接地するとともに、コンデンサC2を放電して、IGBT101のゲート端子に(−E)の電圧を印加するので、ゲート電圧を速やかに引き下げて、少数の電源、例えば単一の電源101により高速ターンオフを実現することができる。
また、本実施形態では、予め定められたタイミングで、各スイッチのオンオフを切り替えているので、高速ターンオンおよび高速ターンオフを簡易に実現することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、ターンオン指令を受信した場合にはIGBT101を高速ターンオンし、ターンオフ指令を受信した場合にはIGBT101を高速ターンオフしていたが、この実施形態2は、ミラー期間を回避して高速ターンオンおよび高速ターンオフを行うものである。
本実施形態にかかるゲート駆動回路100の構成は実施形態1と同様である。本実施形態のタイミング制御回路110は、ターンオン指令があった場合において、ミラー期間中である場合には、C1放電用スイッチSW13をオンとせず(オンであった場合にはオフとし)、ミラー期間の経過後に、C1放電用スイッチSW13をオンにする。
また、タイミング制御回路110は、ターンオフ指令があった場合において、ミラー期間中である場合には、C2放電用スイッチSW23をオンとせず(オンであった場合にはオフとし)、ミラー期間の経過後に、C2放電用スイッチSW23をオンにする。これにより、ミラー期間を回避して、高速ターンオンおよび高速ターンオフを行う。
ここで、ミラー期間とは、IGBT101のゲート・ソース間電圧が一定の間変化しない期間である。本実施形態は、ミラー期間の開始および終了のタイミングは予め定められている。具体的には、ミラー期間は、IGBT101の素子の特性、電源電圧、メインバッテリ電圧、通電電流などによりその時間が変化する特徴を有している。このため、本実施形態では、予め実験によって、ミラー期間とタイミングを得ておき、この実験から得られた結果に基づいて、IGBT101の素子の特性、電源電圧、メインバッテリ電圧、通電電流等のパラメータからなるマップを作成し、メモリ(不図示)等に保存しておく。そして、タイミング制御回路110は、このマップに従って、ミラー期間の開始および終了タイミングを把握して、スイッチのオンオフ制御を行う。
次に、以上のように構成された本実施形態のゲート駆動回路100による駆動制御処理について説明する。本実施形態では、通常処理が実施形態1と異なっており、初期化処理については実施形態1と同様であるため、通常処理について説明する。図20、21は、実施形態2の通常処理の手順を示すフローチャートである。
まず、実施形態1と同様に、タイミング制御回路110は、外部からターンオン指令を受信した場合には(ステップS21:Yes)、ターンオン用スイッチSW30をオンにするとともに、C1放電用スイッチSW13をオンにして(ステップS22)、IGBT101の高速ターンオンを開始する。
そして、タイミング制御回路110は、現時点が予め定められたミラー期間中であるか否かを判断する(ステップS51)。そして、ミラー期間でない場合には(ステップS51:No)、ステップS23へ進む。
一方、ミラー期間中である場合には(ステップS51:Yes)、タイミング制御回路110は、C1放電用スイッチSW13をオフにして(ステップS52)、高速ターンオンを中止する。
なお、ステップS21でターンオン指令を受信した段階で、ミラー期間中か否かを判断して、ミラー期間中である場合には、C1放電用スイッチSW13をオンにしないようにタイミング制御回路110を構成してもよい。
そして、タイミング制御回路110は、予め定められたミラー期間の終了のタイミングまで待って(ステップS53:No)、ミラー期間が経過したら(ステップS53:Yes)、C1放電用スイッチSW13をオンにして(ステップS54)、IGBT101の高速ターンオンを再開する。
そして、タイミング制御回路110は、コンデンサC1の放電時間の経過を待つ(ステップS23)。ステップS23からS25までの処理は実施形態1と同様に行われる。
ステップS26において、実施形態1と同様に、タイミング制御回路110は、外部からターンオフ指令を受信した場合には(ステップS26:Yes)、タイミング制御回路110は、C1充電用スイッチSW11,SW12をオフとするとともに、ターンオン用スイッチSW30をオフにする(ステップS27)。そして、タイミング制御回路110は、ターンオフ用スイッチSW40をオンにするとともに、C2放電用スイッチSW23をオンにして(ステップS28)、IGBT101の高速ターンオフを開始する。
そして、タイミング制御回路110は、現時点が予め定められたミラー期間中であるか否かを判断する(ステップS55)。そして、ミラー期間でない場合には(ステップS55:No)、ステップS29へ進む。
一方、ミラー期間中である場合には(ステップS55:Yes)、タイミング制御回路110は、C2放電用スイッチSW23をオフにして(ステップS56)、高速ターンオフを中止する。
なお、ステップS27でターンオフ指令を受信した段階で、ミラー期間中か否かを判断して、ミラー期間中である場合には、C2放電用スイッチSW23をオンにしないようにタイミング制御回路110を構成してもよい。
そして、タイミング制御回路110は、予め定められたミラー期間の終了のタイミングまで待って(ステップS57:No)、ミラー期間が経過したら(ステップS57:Yes)、C2放電用スイッチSW23をオンにして(ステップS58)、IGBT101の高速ターンオフを再開する。
そして、タイミング制御回路110は、コンデンサC2の放電時間の経過を待つ(ステップS29)。ステップS30からS32までの処理は実施形態1と同様に行われる。
高速にターンオンおよびターンオフを行うことは、負荷電流の時間変化(di/dt、ここで、i:負荷電流、t:時間。以下同。)を大きくし、その結果、サージ電圧が増大してしまう。このように本実施形態では、ミラー期間を回避して、IGBT101の高速ターンオンおよび高速ターンオフを行っているので、スイッチング動作の過程で、負荷電流の時間変化(di/dt)の比較的大きい期間であるミラー期間を避けて、コンデンサC1、C2の放電を行うことになる。このため、本実施形態によれば、サージ電圧を増加させずにスイッチング速度を向上させることができる。
また、本実施形態では、ミラー期間の開始および終了のタイミングは予め実験結果により定められているので、簡易な構成で、サージ電圧を増加させずにスイッチング速度を向上させることができる。
図22は、ミラー期間を避けてコンデンサC1の放電を行った場合の印加電圧、ゲート電圧、負荷電流の遷移を示すグラフである。図22において、太線が本実施形態の例を示し、細線が従来の例を示している。また、図23は、ミラー期間を避けてコンデンサC2の放電を行った場合の印加電圧、ゲート電圧、負荷電流の遷移を示すグラフである。図22、23に示すように、サージ電圧の増加が防止されていることがわかる。
(実施形態3)
実施形態2では、予めミラー期間の開始および終了のタイミングを実験結果に基づいて定めていたが、この実施形態3では、IGBT101のゲート・ソース間電圧を計測してミラー期間の判定を行い、ミラー期間を回避してIGBT101の高速ターンオンおよび高速ターンオフを行っている。
図24は、実施形態3にかかるゲート駆動回路2400の構成図である。本実施形態のゲート駆動回路2400は、図24に示すように、IGBT101と、電源102と、コンデンサC1,C2と、C1充電用スイッチSW11,SW12と、C1放電用スイッチSW13と、C2充電用スイッチSW21,SW22と、C2放電用スイッチSW23と、ターンオン用スイッチSW30と、ターンオフ用スイッチSW40と、ゲート抵抗103と、タイミング制御回路2410と、監視部2420とを主に備えている。
ここで、IGBT101、電源102、コンデンサC1,C2、C1充電用スイッチSW11,SW12、C1放電用スイッチSW13、C2充電用スイッチSW21,SW22、C2放電用スイッチSW23、ターンオン用スイッチSW30、ターンオフ用スイッチSW40、ゲート抵抗103については実施形態1、2と同様である。
監視部2420は、IGBT101のゲート端子とソース端子とに接続されて、IGBT101のゲート・ソース間電圧VGSを一定間隔で検知して監視する。ここで、監視部2420としては、例えば、A/D変換器やコンパレータ等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
タイミング制御回路2410は、ターンオン指令があった場合に、監視部2420により監視しているゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定であるか否かによりミラー期間か否かを判断する。そして、タイミング制御回路2410は、ミラー期間である場合には、C1放電用スイッチSW13をオンとせず(オンであった場合にはオフとし)、ゲート・ソース間電圧VGSが変化することによりミラー期間が経過した後に、C1放電用スイッチSW13をオンにする。
タイミング制御回路2410は、ターンオフ指令があった場合に、監視部2420により監視しているゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定であるか否かによりミラー期間か否かを判断する。そして、タイミング制御回路2410は、ミラー期間である場合には、C2放電用スイッチSW23をオンとせず(オンであった場合にはオフとし)、ゲート・ソース間電圧VGSが変化することによりミラー期間が経過した後に、C2放電用スイッチSW23をオンにする。
次に、以上のように構成された本実施形態のゲート駆動回路2400による駆動制御処理について説明する。本実施形態では、通常処理が実施形態1と異なっており、初期化処理については実施形態1と同様であるため、通常処理について説明する。図25、26は、実施形態3の通常処理の手順を示すフローチャートである。
まず、実施形態1、2と同様に、タイミング制御回路2410は、外部からターンオン指令を受信した場合には(ステップS21:Yes)、ターンオン用スイッチSW30をオンにするとともに、C1放電用スイッチSW13をオンにして(ステップS22)、IGBT101の高速ターンオンを開始する。
次に、監視部2420は、ゲート・ソース間電圧VGSを検出する(ステップS61)。ここで、監視部2420は、ゲート・ソース間電圧VGSを一定の時間間隔で所定期間行う。そして、タイミング制御回路2410は、ゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定か否かによりミラー期間中であるか否かを判断する(ステップS62)。そして、ゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定でない場合には(ステップS62:No)、現在、ミラー期間でないと判断し、ステップS23へ進む。
一方、ゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定である場合には(ステップS62:Yes)、タイミング制御回路2410は、現在、ミラー期間中であると判断し、C1放電用スイッチSW13をオフにして(ステップS63)、高速ターンオンを中止する。
なお、ステップS21でターンオン指令を受信した段階で、ゲート・ソース間電圧VGSを検出してゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定か否かによりミラー期間中か否かを判断して、ミラー期間中である場合には、C1放電用スイッチSW13のいずれもオンにしないようにタイミング制御回路2410を構成してもよい。
そして、監視部2420は、また、一定の時間間隔で所定期間、ゲート・ソース間電圧VGSを検出する(ステップS64)。そして、タイミング制御回路2410は、ゲート・ソース間電圧VGSが変化したか否かを判断することにより、ミラー期間が経過したか否かを判断する(ステップS65)。そして、ゲート・ソース間電圧VGSが変化していない場合には(ステップS65:No)、まだミラー期間中であるため、監視部2420はゲート・ソース間電圧VGSの検出を繰り返す。そして、ゲート・ソース間電圧VGSが変化した場合には(ステップS65:Yes)、タイミング制御回路2410は、ミラー期間が経過したと判断し、C1放電用スイッチSW13をオンにして(ステップS66)、IGBT101の高速ターンオンを再開する。
そして、タイミング制御回路2410は、コンデンサC1の放電時間の経過を待つ(ステップS23)。ステップS23からS25までの処理は実施形態1,2と同様に行われる。
ステップS26において、実施形態1、2と同様に、タイミング制御回路2410は、外部からターンオフ指令を受信した場合には(ステップS26:Yes)、タイミング制御回路2410は、C1充電用スイッチSW11,SW12をオフとするとともに、ターンオン用スイッチSW30をオフにする(ステップS27)。そして、タイミング制御回路2410は、ターンオフ用スイッチSW40をオンにするとともに、C2放電用スイッチSW23をオンにして(ステップS28)、IGBT101の高速ターンオフを開始する。
次に、監視部2420は、一定の時間間隔で所定期間、ゲート・ソース間電圧VGSを検出する(ステップS67)。そして、タイミング制御回路2410は、ゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定か否かによりミラー期間中であるか否かを判断する(ステップS68)。そして、ゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定でない場合には(ステップS68:No)、現在、ミラー期間でないと判断し、ステップS29へ進む。
一方、ゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定である場合には(ステップS68:Yes)、タイミング制御回路2410は、現在、ミラー期間中であると判断し、C2放電用スイッチSW23をオフにして(ステップS69)、高速ターンオフを中止する。
なお、ステップS27でターンオフ指令を受信した段階で、ゲート・ソース間電圧VGSを検出してゲート・ソース間電圧VGSが一定時間一定か否かによりミラー期間中か否かを判断して、ミラー期間中である場合には、C2放電用スイッチSW23のいずれもオンにしないようにタイミング制御回路2410を構成してもよい。
そして、監視部2420は、また、一定の時間間隔で所定期間、ゲート・ソース間電圧VGSを検出する(ステップS70)。そして、タイミング制御回路2410は、ゲート・ソース間電圧VGSが変化したか否かを判断することにより、ミラー期間が経過したか否かを判断する(ステップS71)。そして、ゲート・ソース間電圧VGSが変化していない場合には(ステップS71:No)、まだミラー期間中であるため、監視部2420はゲート・ソース間電圧VGSの検出を繰り返す。そして、ゲート・ソース間電圧VGSが変化した場合には(ステップS71:Yes)、タイミング制御回路2410は、ミラー期間が経過したと判断し、C2放電用スイッチSW23をオンにして(ステップS72)、IGBT101の高速ターンオフを再開する。
そして、タイミング制御回路2410は、コンデンサC2の放電時間の経過を待つ(ステップS29)。ステップS30からS32までの処理は実施形態1と同様に行われる。
このように本実施形態では、IGBT101のゲート・ソース間電圧VGSを計測してミラー期間の判定を行い、ミラー期間を回避してIGBT101の高速ターンオンおよび高速ターンオフを行っているので、実施形態2と同様の効果を奏する他、ミラー期間をより正確に検知して、より正確に、サージ電圧を増加させずにスイッチング速度を向上させることができる。
(実施形態4)
実施形態1では、ターンオン指令を受信した場合にはIGBT101を高速ターンオンし、ターンオフ指令を受信した場合にはIGBT101を高速ターンオフしていたが、この実施形態4は、IGBT101への負荷電流を検出し、負荷電流が所定の閾値以下の場合にはコンデンサC1、C2の放電時間を短縮して高速ターンオンおよび高速ターンオフを行うものである。
図27は、実施形態4にかかるゲート駆動回路2700の構成図である。本実施形態のゲート駆動回路2700は、図27に示すように、IGBT101と、電源102と、コンデンサC1,C2と、C1充電用スイッチSW11,SW12と、C1放電用スイッチSW13と、C2充電用スイッチSW21,SW22と、C2放電用スイッチSW23と、ターンオン用スイッチSW30と、ターンオフ用スイッチSW40と、ゲート抵抗103と、タイミング制御回路2710と、監視部2720と、電流センサ2701とを主に備えている。
ここで、IGBT101、電源102、コンデンサC1,C2、C1充電用スイッチSW11,SW12、C1放電用スイッチSW13、C2充電用スイッチSW21,SW22、C2放電用スイッチSW23、ターンオン用スイッチSW30、ターンオフ用スイッチSW40、ゲート抵抗103については実施形態1〜3と同様である。
電流センサ2701は、検知部として機能し、IGBT101のドレイン側の端子に接続されて、IGBT101のドレイン・ソース間(エミッタ・コレクタ間)に流れる電流、すなわち、IGBT101の負荷電流を検知する。
監視部2720は、電流センサ2701で検知された負荷電流を一定間隔で取得して監視する。ここで、監視部2720としては、例えば、A/D変換器やコンパレータ等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
タイミング制御回路2710は、外部からターンオン指令があった場合に、監視部2720で監視されている負荷電流が所定の閾値以下である場合には、コンデンサC1の放電期間を短縮して、ターンオン用スイッチSW30およびC1放電用スイッチSW13をオンにする。そして、タイミング制御回路2710は、短縮されたコンデンサC1の放電期間の経過後に、C1放電用スイッチSW13をオフにする。
タイミング制御回路2710は、外部からターンオフ指令があった場合に、監視部2720で監視されている負荷電流が所定の閾値以下である場合には、コンデンサC2の放電期間を短縮して、ターンオフ用スイッチSW40およびC2放電用スイッチSW23をオンにする。そして、タイミング制御回路2710は、短縮されたコンデンサC2の放電期間の経過後に、C2放電用スイッチSW23をオフにする。
次に、以上のように構成された本実施形態のゲート駆動回路2700による駆動制御処理について説明する。本実施形態では、通常処理が実施形態1と異なっており、初期化処理については実施形態1と同様であるため、通常処理について説明する。図28、29は、実施形態4の通常処理の手順を示すフローチャートである。
まず、タイミング制御回路2710が、外部からターンオン指令を受信した場合には(ステップS21:Yes)、監視部2720は、電流センサ2701で検知されたIGBT101の負荷電流を取得する(ステップS81)。そして、タイミング制御回路2710は、負荷電流が所定の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS82)。
そして、負荷電流が所定の閾値以下である場合には(ステップS82:Yes)、コンデンサC1の放電時間を短縮して設定する(ステップS83)。一方、負荷電流が所定の閾値より大きい場合には(ステップS82:No)、コンデンサC1の放電時間の短縮は行われない。
次に、タイミング制御回路2710は、ターンオン用スイッチSW30をオンにするとともに、C1放電用スイッチSW13をオンにして(ステップS22)、IGBT101の高速ターンオンを開始する。
そして、タイミング制御回路2710は、コンデンサC1の所定の放電時間が経過したか否かを判断し(ステップS23)、放電時間が経過した場合には(ステップS23:Yes)、C1放電用スイッチSW13をオフにする(ステップS24)。この放電時間がステップS83で短縮されている場合には、C1放電用スイッチSW13は通常より早くオフにされることになる。ステップS25の処理は実施形態1と同様に行われる。
次に、ステップS26で、タイミング制御回路2710が、外部からターンオフ指令を受信した場合には(ステップS26:Yes)、タイミング制御回路2710は、C1充電用スイッチSW11,SW12をオフとするとともに、ターンオン用スイッチSW30をオフにする(ステップS27)。そして、監視部2720は、電流センサ2701で検知されたIGBT101の負荷電流を取得する(ステップS84)。そして、タイミング制御回路2710は、負荷電流が所定の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS85)。
そして、負荷電流が所定の閾値以下である場合には(ステップS85:Yes)、コンデンサC2の放電時間を短縮して設定する(ステップS86)。一方、負荷電流が所定の閾値より大きい場合には(ステップS85:No)、コンデンサC2の放電時間の短縮は行われない。
次に、タイミング制御回路2710は、ターンオフ用スイッチSW40をオンにするとともに、C2放電用スイッチSW23をオンにして(ステップS28)、IGBT101の高速ターンオフを開始する。
そして、タイミング制御回路2710は、コンデンサC2の所定の放電時間が経過したか否かを判断し(ステップS29)、放電時間が経過した場合には(ステップS29:Yes)、C2放電用スイッチSW23をオフにする(ステップS30)。この放電時間がステップS86で短縮されている場合には、C2放電用スイッチSW23は通常より早くオフにされることになる。ステップS31、S32の処理は実施形態1と同様に行われる。
一般に負荷電流が小さい領域ではターンオン時間およびターンオフ時間が短いため、本実施形態の高速ターンオンおよび高速ターンオフを実行した場合には、負荷電流の過大な時間変化(di/dt)を生じさせ、サージ電圧発生の原因となる。このため、本実施形態では、IGBT101への負荷電流が所定の閾値以下の小さい場合にはコンデンサC1、C2の放電時間を短縮して高速ターンオンおよび高速ターンオフを行っているので、負荷電流の過大な時間変化(di/dt)を抑制し、サージ電圧の発生を防止することができる。
(実施形態5)
実施形態4では、IGBT101への負荷電流が所定の閾値以下の場合にはコンデンサC1、C2の放電時間を短縮して高速ターンオンおよび高速ターンオフを行っていたが、この実施形態5では、IGBT101への負荷電流が所定の閾値以下の場合にはコンデンサC1、C2の放電を利用した高速ターンオンおよび高速ターンオフを行わず、通常のターンオンおよびターンオフを行う。
本実施形態にかかるゲート駆動回路2700の構成は、実施形態4と同様である。タイミング制御回路2710は、外部からターンオン指令があった場合に、監視部2720により検知された負荷電流が所定の閾値以下である場合には、ターンオン用スイッチSW30をオンにするが、C1放電用スイッチSW13のオンは行わない。このため、負荷電流が所定の閾値以下の小さい場合には、IGBT101の通常のターンオンが行われる。
タイミング制御回路2710は、外部からターンオフ指令があった場合に、監視部2720により検知された負荷電流が所定の閾値以下である場合には、ターンオフ用スイッチSW40をオンにするが、C2放電用スイッチSW23のオンは行わない。このため、負荷電流が所定の閾値以下の小さい場合には、IGBT101の通常のターンオフが行われる。
次に、以上のように構成された本実施形態のゲート駆動回路2700による駆動制御処理について説明する。本実施形態では、通常処理が実施形態4と異なっており、初期化処理については実施形態1、4と同様であるため、通常処理について説明する。図30、31は、実施形態5の通常処理の手順を示すフローチャートである。
まず、タイミング制御回路2710が、外部からターンオン指令を受信した場合には(ステップS21:Yes)、実施形態4と同様に、監視部2720は、電流センサ2701で検知されたIGBT101の負荷電流を取得する(ステップS81)。そして、タイミング制御回路2710は、負荷電流が所定の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS82)。
そして、負荷電流が所定の閾値より大きい場合には(ステップS82:No)、タイミング制御回路2710は、実施形態4と同様に、ターンオン用スイッチSW30をオンにするとともに、C1放電用スイッチSW13をオンにして(ステップS22)、IGBT101の高速ターンオンを開始する。そして、タイミング制御回路2710は、コンデンサC1の所定の放電時間が経過したか否かを判断し(ステップS23)、放電時間が経過した場合には(ステップS23:Yes)、C1放電用スイッチSW13をオフにする(ステップS24)。そして、ステップS25の処理は実施形態1と同様に行われる。
一方、ステップS82で、負荷電流が所定の閾値以下である場合には(ステップS82:Yes)、タイミング制御回路2710は、ターンオン用スイッチSW30をオンにし(ステップS91)、C1放電用スイッチSW13のオンは行わない。そして、ステップS25へ進み、ステップS25の処理が実施形態1と同様に行われる。
ステップS26で、タイミング制御回路2710が、外部からターンオフ指令を受信した場合には(ステップS26:Yes)、実施形態4と同様に、タイミング制御回路2710は、C1充電用スイッチSW11,SW12をオフとするとともに、ターンオン用スイッチSW30をオフにする(ステップS27)。そして、監視部2720は、電流センサ2701で検知されたIGBT101の負荷電流を取得する(ステップS84)。そして、タイミング制御回路2710は、負荷電流が所定の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS85)。
そして、負荷電流が所定の閾値より大きい場合には(ステップS85:No)、タイミング制御回路2710は、実施形態4と同様に、ターンオフ用スイッチSW40をオンにするとともに、C2放電用スイッチSW23をオンにして(ステップS28)、IGBT101の高速ターンオフを開始する。そして、タイミング制御回路2710は、コンデンサC2の所定の放電時間が経過したか否かを判断し(ステップS29)、放電時間が経過した場合には(ステップS29:Yes)、C2放電用スイッチSW23をオフにする(ステップS30)。そして、ステップS31、S32の処理は実施形態1と同様に行われる。
一方、ステップS85で、負荷電流が所定の閾値以下である場合には(ステップS85:Yes)、タイミング制御回路2710は、ターンオフ用スイッチSW40をオンにし(ステップS92)、C2放電用スイッチSW23のオンは行わない。そして、ステップS31へ進み、ステップS31、S32の処理が実施形態1と同様に行われる。
このように本実施形態では、IGBT101への負荷電流が所定の閾値以下の場合にはコンデンサC1、C2を放電せず、高速ターンオンおよび高速ターンオフを行わないので、負荷電流の過大な時間変化(di/dt)を抑制し、サージ電圧の発生を防止することができる。
(実施形態6)
実施形態6は、IGBTが直列に接続されたモータ駆動回路であるインバータに上記実施形態のゲート駆動回路を適用し、上アームのIGBTがターンオンするタイミングで下アームのターンオフ用のコンデンサを放電するものである。
図32は、実施形態6のインバータ3100の構成図である。本実施形態のインバータ3100は、図32に示すように、対応する二つのアームの駆動回路、すなわち、上アームのゲート駆動回路と、下アームのゲート駆動回路と、制御部3120と、電源3130とを備えている。そして、上アームのゲート駆動回路のIGBT101aと、下アームのゲート駆動回路のIGBT101bとが直列に接続された構成となっている。
上アームのゲート駆動回路は、図32に示すように、IGBT101aと、電源102aと、コンデンサC1a,C2aと、C1a充電用スイッチSW11a,SW12aと、C1a放電用スイッチSW13aと、C2a充電用スイッチSW21a,SW22aと、C2a放電用スイッチSW23aと、ターンオン用スイッチSW30aと、ターンオフ用スイッチSW40aと、ゲート抵抗103aと、タイミング制御回路3110aとを主に備えている。
ここで、IGBT101a、電源102a、コンデンサC1a,C2a、C1a充電用スイッチSW11a,SW12a、C1a放電用スイッチSW13a、C2a充電用スイッチSW21a,SW22a、C2a放電用スイッチSW23a、ターンオン用スイッチSW30a、ターンオフ用スイッチSW40a、ゲート抵抗103aについては実施形態1と同様である。
上アームのゲート駆動回路のタイミング制御回路3110aは、実施の形態1の機能を有する他、IGBT101aの高速ターンオン処理を行うときに、ターンオン通知を制御部3120に送信する。
制御部3120は、上アームのゲート駆動回路のタイミング制御回路3110aから、ターンオン通知を受信した場合に、ターンオフ用のコンデンサC2bの放電指令を下アームのゲート駆動回路のタイミング制御回路3110bに送信する。
下アームのゲート駆動回路は、図32に示すように、IGBT101bと、電源102bと、コンデンサC1b,C2bと、C1b充電用スイッチSW11b,SW12bと、C1b放電用スイッチSW13bと、C2b充電用スイッチSW21b,SW22bと、C2b放電用スイッチSW23bと、ターンオン用スイッチSW30bと、ターンオフ用スイッチSW40bと、ゲート抵抗103bと、タイミング制御回路3110bとを主に備えている。
ここで、IGBT101b、電源102b、コンデンサC1b,C2b、C1b充電用スイッチSW11b,SW12b、C1b放電用スイッチSW13b、C2b充電用スイッチSW21b,SW22b、C2b放電用スイッチSW23b、ターンオン用スイッチSW30b、ターンオフ用スイッチSW40b、ゲート抵抗103bについては実施形態1と同様である。
下アームのゲート駆動回路のタイミング制御回路3110bは、実施の形態1の機能を有する他、制御部3120からコンデンサC2bの放電指令を受信した場合には、C2b放電用スイッチSW23bをオンにして、コンデンサC2bの放電を行う。
次に、以上のように構成された本実施形態のインバータ3100による駆動処理について説明する。図33は、実施形態6のモータ駆動処理の流れを示すシーケンス図である。
上アームのゲート駆動回路のタイミング制御回路3110aが制御部3120等からターンオン指令を受信すると(ステップS101)、タイミング制御回路3110aは、ターンオン通知を制御部3120に送信する(ステップS102)。そして、タイミング制御回路3110aは、実施の形態1と同様に、IGBT101の高速ターンオンの処理を行う(ステップS105)。
制御部3120は、タイミング制御回路3110aからターンオン通知を受信すると、コンデンサC2bの放電指令を、下アームのゲート駆動回路のタイミング制御回路3110bに送信する(ステップS103)。
下アームのゲート駆動回路のタイミング制御回路3110bは、制御部3120からコンデンサC2bの放電指令を受信すると、C2b放電用スイッチSW23bをオンにして、コンデンサC2bを放電させる(ステップS104)。
上アームのゲート駆動回路のIGBT101aがターンオンとなった場合、下アームのIGBT101bのコレクタ電位が上昇するため、下アームのIGBT101bの寄生容量を通じてゲート電圧が上昇する。ゲート電圧が所定値以上に上昇するとIGBT101bがターンオンし、上アームと下アームとが貫通して、ショート故障が発生する。このため、本実施形態では、上アームのゲート駆動回路のIGBT101aがターンオンするタイミングにあわせて、下アームのゲート駆動回路で、コンデンサC2bの放電を行っているので、IGBT101bのゲート電圧の上昇を吸収して、ショート故障を防止することができる。
なお、本実施形態では、ゲート駆動回路3110a,3110bをインバータ3100に適用した例をあげて説明しているが、これに限定されるものではなく、モータ駆動回路であればインバータ以外のいずれの回路に適用することができる。
上記実施形態において、タイミング制御回路110,2410,2710,3110a,3110b、監視部2420,2720、制御部3120は、ハードウェアで実現する他、ソフトウェアで実現するように構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100,2400,2700 ゲート駆動回路
101,101a,101b 半導体スイッチング素子(IGBT)
102,102a,102b
103,103a,103b ゲート抵抗
110,2410,2710,3110a,3110b タイミング制御回路
2420,2720 監視部
3100 インバータ
3120 制御部
C1,C1a,C1b,C2,C2a,C2b コンデンサ
SW11,SW12 C1充電用スイッチ
SW13 C1放電用スイッチ
SW21,SW22 C2充電用スイッチ
SW23 C2放電用スイッチ
SW30,SW30a,SW30b ターンオン用スイッチ
SW40,SW40a,SW40b ターンオフ用スイッチ

Claims (10)

  1. 電源と、
    半導体スイッチング素子と、
    前記半導体スイッチング素子のゲート端子に正電極が接続されたターンオン用コンデンサと、
    前記ゲート端子に負電極が接続されたターンオフ用コンデンサと、
    ターンオン指令があった場合に、前記電源の電圧を前記ゲート端子に印加させるとともに、充電された前記ターンオン用コンデンサを放電して、放電による正電圧を前記ゲート端子に印加させ、ターンオフ指令があった場合に、前記ゲート端子を接地するとともに、負電圧に充電された前記ターンオフ用コンデンサを放電して、放電による負電圧を前記ゲート端子に印加させるタイミング制御部と、
    を備えたゲート駆動回路。
  2. 前記半導体スイッチング素子のターンオンを行うためのターンオン用スイッチと、
    前記半導体スイッチング素子のターンオフを行うためのターンオフ用スイッチと、
    前記ターンオン用コンデンサを放電させるための第1放電用スイッチと、
    前記ターンオフ用コンデンサを放電させるための第2放電用スイッチと、をさらに備え、
    前記タイミング制御部は、ターンオン指令があった場合には、前記ターンオン用スイッチをオンに切り替えることにより、前記電源の電圧を前記ゲート端子に印加させ、前記第1放電用スイッチをオンに切り替えることにより、充電された前記ターンオン用コンデンサを放電して、前記正電圧を前記ゲート端子に印加させ、ターンオフ指令があった場合には、前記ターンオフ用スイッチをオンに切り替えることにより、前記ゲート端子を接地し、前記第2放電用スイッチをオンに切り替えることにより、負電圧に充電された前記ターンオフ用コンデンサを放電して、前記負電圧を前記ゲート端子に印加させる、
    請求項1に記載のゲート駆動回路。
  3. 前記ターンオン用コンデンサを充電させるための第1充電用スイッチと、
    前記ターンオフ用コンデンサを充電させるための第2充電用スイッチと、をさらに備え、
    前記タイミング制御部は、前記第1充電用スイッチをオンにすることにより、前記ターンオン用コンデンサを充電し、前記第2充電用スイッチをオンにすることにより、前記ターンオフ用コンデンサを負電圧に充電する、
    請求項2に記載のゲート駆動回路。
  4. 前記タイミング制御部は、前記ターンオン用スイッチ、前記第1放電用スイッチ、前記第1充電用スイッチ、前記ターンオフ用スイッチ、前記第2放電用スイッチおよび前記第2充電用スイッチのオンオフの切替えを、予め定められたタイミングで行う、
    請求項3に記載のゲート駆動回路。
  5. 前記タイミング制御部は、前記ターンオン指令があった場合において、ミラー期間中である場合には、前記ミラー期間の経過後に、前記ターンオン用スイッチおよび前記第1放電用スイッチのオンへの切り替えを行い、前記ターンオフ指令があった場合において、前記ミラー期間中である場合には、前記ミラー期間の経過後に、前記ターンオフ用スイッチおよび前記第2放電用スイッチのオンへの切り替えを行う、
    請求項2に記載のゲート駆動回路。
  6. 前記ミラー期間の開始および終了のタイミングは、予め定められている、
    請求項5に記載のゲート駆動回路。
  7. 前記半導体スイッチング素子のゲート・ソース間電圧を監視する監視部をさらに備え、
    前記タイミング制御部は、前記ターンオン指令があった場合に、前記監視部により監視している前記ゲート・ソース間電圧が一定時間一定であるか否かによりミラー期間か否かを判断し、前記ミラー期間である場合には、前記ゲート・ソース間電圧が変化した後に、前記ターンオン用スイッチおよび前記第1放電用スイッチのオンへの切り替えを行い、前記ターンオフ指令があった場合に、前記監視部により監視している前記ゲート・ソース間電圧が一定時間一定であるか否かによりミラー期間か否かを判断し、前記ミラー期間である場合には、前記ゲート・ソース間電圧が変化した後に、前記ターンオフ用スイッチおよび前記第2放電用スイッチのオンへの切り替えを行う、
    請求項5に記載のゲート駆動回路。
  8. 前記半導体スイッチング素子に対する負荷電流を検知する検知部をさらに備え、
    前記タイミング制御部は、前記ターンオン指令があった場合に、前記検知部により検知された前記負荷電流が所定の閾値以下である場合には、前記ターンオン用コンデンサの第1放電期間を短縮して、前記ターンオン用スイッチおよび前記第1放電用スイッチのオンへの切り替えを行い、短縮された前記第1放電期間の経過後に、前記第1放電用スイッチをオフに切り替え、前記ターンオフ指令があった場合に、前記検知部により検知された前記負荷電流が所定の閾値以下である場合には、前記ターンオフ用コンデンサの第2放電期間を短縮して、前記ターンオフ用スイッチおよび前記第2放電用スイッチのオンへの切り替えを行い、短縮された前記第2放電期間の経過後に、前記第2放電用スイッチをオフに切り替える、
    請求項2に記載のゲート駆動回路。
  9. 前記半導体スイッチング素子に対する負荷電流を検知する検知部をさらに備え、
    前記タイミング制御部は、前記ターンオン指令があった場合に、前記検知部により検知された前記負荷電流が所定の閾値以下である場合には、前記ターンオン用スイッチのオンへの切り替えを行い、前記第1放電用スイッチのオンへの切替えは行わず、前記ターンオフ指令があった場合に、前記検知部により検知された前記負荷電流が前記閾値以下である場合には、前記ターンオフ用スイッチのオンへの切り替えを行い、前記第2放電用スイッチのオンへの切替えは行わない、
    請求項2に記載のゲート駆動回路。
  10. 第1アームの第1ゲート駆動回路と、
    前記第1アームと接続された第2アームの第2ゲート駆動回路と、
    制御部と、を備え、
    前記第1ゲート駆動回路と前記第2ゲート駆動回路とは、それぞれ、
    電源と、
    半導体スイッチング素子と、
    前記半導体スイッチング素子のゲート端子に正電極が接続されたターンオン用コンデンサと、
    前記ゲート端子に負電極が接続されたターンオフ用コンデンサと、
    ターンオン指令があった場合に、前記電源の電圧を前記ゲート端子に印加させるとともに、充電された前記ターンオン用コンデンサを放電して、放電による正電圧を前記ゲート端子に印加させるターンオン処理を行い、ターンオフ指令があった場合に、前記ゲート端子を接地するとともに、負電圧に充電された前記ターンオフ用コンデンサを放電して、放電による負電圧を前記ゲート端子に印加させるターンオフ処理を行うタイミング制御部と、を備え、
    前記第1ゲート駆動回路の前記タイミング制御部は、前記ターンオン処理を行うときに、ターンオン通知を前記制御部に送信し、
    前記制御部は、前記ターンオン通知を受信した場合に、前記第2ゲート駆動回路の前記タイミング制御部に、前記ターンオフ用コンデンサの放電指令を送信し、
    前記第2ゲート駆動回路の前記タイミング制御部は、前記制御部から前記ターンオフ用コンデンサの放電指令を受信した場合に、前記ターンオフ用コンデンサを放電させる、
    モータ駆動回路。
JP2013036735A 2013-02-27 2013-02-27 ゲート駆動回路及びモータ駆動回路 Pending JP2014166085A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013036735A JP2014166085A (ja) 2013-02-27 2013-02-27 ゲート駆動回路及びモータ駆動回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013036735A JP2014166085A (ja) 2013-02-27 2013-02-27 ゲート駆動回路及びモータ駆動回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014166085A true JP2014166085A (ja) 2014-09-08

Family

ID=51616211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013036735A Pending JP2014166085A (ja) 2013-02-27 2013-02-27 ゲート駆動回路及びモータ駆動回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014166085A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015082702A (ja) * 2013-10-21 2015-04-27 トヨタ自動車株式会社 半導体装置の駆動制御装置
WO2016143023A1 (ja) * 2015-03-09 2016-09-15 株式会社安川電機 ゲートドライブ回路、インバータ回路、及びモータ制御装置
JP2017188828A (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 トヨタ自動車株式会社 ゲート電圧制御回路
US9923557B2 (en) 2015-11-24 2018-03-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Switching circuit and power conversion circuit
JP2018157617A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 トヨタ自動車株式会社 ゲート電位制御装置
CN111404529A (zh) * 2020-04-03 2020-07-10 电子科技大学 一种耗尽型GaN功率器件的分段直接栅驱动电路
CN114257068A (zh) * 2021-11-24 2022-03-29 北京机械设备研究所 一种SiC开关管驱动电路及驱动控制方法、开关电源
US11451225B2 (en) 2020-03-13 2022-09-20 Aptiv Technologies Limited Apparatus for driving a switching device and method of using the same
CN115498873A (zh) * 2022-10-12 2022-12-20 武汉市聚芯微电子有限责任公司 电荷泵单元以及芯片

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007228447A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Hitachi Ltd スイッチング素子のゲート駆動回路
JP2009021823A (ja) * 2007-07-12 2009-01-29 Hitachi Ltd 電圧駆動型半導体素子のドライブ回路及びインバータ装置
JP2009273071A (ja) * 2008-05-12 2009-11-19 Hitachi Ltd 半導体装置の駆動装置及びその駆動方法
JP2010200560A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Daihatsu Motor Co Ltd ゲート駆動回路
JP2012147624A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Denso Corp スイッチング素子の駆動回路

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007228447A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Hitachi Ltd スイッチング素子のゲート駆動回路
JP2009021823A (ja) * 2007-07-12 2009-01-29 Hitachi Ltd 電圧駆動型半導体素子のドライブ回路及びインバータ装置
JP2009273071A (ja) * 2008-05-12 2009-11-19 Hitachi Ltd 半導体装置の駆動装置及びその駆動方法
JP2010200560A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Daihatsu Motor Co Ltd ゲート駆動回路
JP2012147624A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Denso Corp スイッチング素子の駆動回路

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015082702A (ja) * 2013-10-21 2015-04-27 トヨタ自動車株式会社 半導体装置の駆動制御装置
WO2016143023A1 (ja) * 2015-03-09 2016-09-15 株式会社安川電機 ゲートドライブ回路、インバータ回路、及びモータ制御装置
US9923557B2 (en) 2015-11-24 2018-03-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Switching circuit and power conversion circuit
JP2017188828A (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 トヨタ自動車株式会社 ゲート電圧制御回路
JP2018157617A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 トヨタ自動車株式会社 ゲート電位制御装置
CN108631589A (zh) * 2017-03-15 2018-10-09 丰田自动车株式会社 栅极电位控制装置
US11451225B2 (en) 2020-03-13 2022-09-20 Aptiv Technologies Limited Apparatus for driving a switching device and method of using the same
CN111404529A (zh) * 2020-04-03 2020-07-10 电子科技大学 一种耗尽型GaN功率器件的分段直接栅驱动电路
CN111404529B (zh) * 2020-04-03 2023-04-25 电子科技大学 一种耗尽型GaN功率器件的分段直接栅驱动电路
CN114257068A (zh) * 2021-11-24 2022-03-29 北京机械设备研究所 一种SiC开关管驱动电路及驱动控制方法、开关电源
CN115498873A (zh) * 2022-10-12 2022-12-20 武汉市聚芯微电子有限责任公司 电荷泵单元以及芯片
CN115498873B (zh) * 2022-10-12 2023-05-30 武汉市聚芯微电子有限责任公司 电荷泵单元以及芯片

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014166085A (ja) ゲート駆動回路及びモータ駆動回路
US8680897B2 (en) Switching element control apparatus
JP6086101B2 (ja) 半導体装置
JP5141049B2 (ja) ゲート電圧制御回路及びゲート電圧制御方法
TWI746713B (zh) 半導體裝置及功率轉換裝置
CN109119973B (zh) 半导体装置、电力变换装置、驱动装置、车辆及升降机
JP2017163714A (ja) 電力変換装置、スイッチング素子の短絡故障診断方法およびスイッチング素子のオープン故障診断方法
JP2007028711A (ja) 半導体素子のゲート駆動回路
JP5811108B2 (ja) 電子装置
JP6230561B2 (ja) 沿面放電素子駆動用電源回路
JP4321491B2 (ja) 電圧駆動型半導体素子の駆動装置
US9628073B2 (en) Current control circuit
JP6353142B2 (ja) 沿面放電素子駆動用電源回路
JP2011018958A (ja) スイッチング素子制御装置およびモータ駆動装置
JP2010045924A (ja) インバータにおけるスイッチ回路およびインバータ装置
JP6184436B2 (ja) 沿面放電素子駆動用電源回路
JP2020182334A (ja) 駆動回路
JP5505216B2 (ja) 電力変換装置
JP2010045925A (ja) インバータおよびインバータ装置
JP2020039204A (ja) 駆動対象スイッチの駆動回路
US11394200B2 (en) Device and method for coupling two DC grids
JP7172912B2 (ja) スイッチの駆動回路及び駆動装置
JP6753348B2 (ja) スイッチング素子の駆動回路
JP6622405B2 (ja) インバータ駆動装置
JP2009124781A (ja) 電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161213

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170606