JP2014158430A - セルラーゼの生産方法 - Google Patents

セルラーゼの生産方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014158430A
JP2014158430A JP2013030148A JP2013030148A JP2014158430A JP 2014158430 A JP2014158430 A JP 2014158430A JP 2013030148 A JP2013030148 A JP 2013030148A JP 2013030148 A JP2013030148 A JP 2013030148A JP 2014158430 A JP2014158430 A JP 2014158430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cellulase
gene
amino acid
bacillus subtilis
acid sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013030148A
Other languages
English (en)
Inventor
Yosuke Natori
陽祐 名取
Yuji Kodama
裕司 児玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2013030148A priority Critical patent/JP2014158430A/ja
Publication of JP2014158430A publication Critical patent/JP2014158430A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

【課題】セルラーゼを効率良く生産することができる、セルラーゼの生産方法を提供する。
【解決手段】recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させた枯草菌(Bacillus subtilis)を用いてセルラーゼを生産する、セルラーゼの生産方法。前記枯草菌に異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入されており、前記枯草菌に異種セルラーゼを生産させるセルラーゼの生産方法。前記枯草菌が、セルラーゼ生産能を有する枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させて得られた枯草菌であるセルラーゼの生産方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルラーゼの生産方法に関する。
セルラーゼは、セルロースのβ-1,4グルコシド結合を加水分解する酵素の総称であり、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼと共に加水分解酵素の代表的存在である。セルラーゼの基質となるセルロースは、植物細胞壁の主成分として年間1000億トン以上も生産されるバイオマスであり、衣料、紙、建築材料等に有効利用されている。またセルロースは、グルコースが直鎖状に結合した巨大分子であるため、分解によって燃料物質やより高付加価値の代謝物質に変換が可能である。そのため、セルロースの効率的分解や、その分解産物の有効利用に関する研究が広く行われている。セルロースを高付加価値物質に変換する場合、通常、セルロース原料を前処理によって高反応性セルロースに変換した後、グルコースなどの低分子糖に分解する。得られた低分子糖は微生物による発酵等の化学反応を経て、高付加価値物質へと変換される。近年、この一連のセルロース分解工程においては、より経済的な方法として、セルラーゼよる酵素分解が一般に利用されており、セルラーゼの需要が高まっている。
大量に且つ廉価にセルラーゼを生産するには更なる生産性の向上が必要であり、これまでに遺伝子組換え技術を用いたセルラーゼ生産方法がこれまでに検討されている。例えば、特許文献1には、セルラーゼをコードする遺伝子をバシラス・エスピー(Bacillus sp.)などの宿主微生物に導入し、セルラーゼを生産する方法が記載されている。
一方、微生物は元来、自然界における様々な環境変化に対応するための多種多様な遺伝子群を有しており、近年のゲノム解読の結果からは、細胞増殖/***、代謝、核酸合成、情報伝達に関わる遺伝子群、さらに多くの機能未知の遺伝子群が存在することが明らかにされている。一方で、工業的な有用物質生産に微生物を用いる場合、限定した培地成分が豊富に供給され安定に生存できる環境が与えられるため、ゲノム上にコードにされる遺伝子のなかには、有用物質の生産にとっては不要な或いは有害な働きをする遺伝子も存在する。
そこで、不要な或いは有害な働きをすると考えられる遺伝子を欠失又は不活性化することによって、有用物質(例えば異種タンパク質)の生産性を向上させるといった試みが行われている。例えば、特許文献2には、転移因子を有する納豆菌(Bacillus subtilis var.natto)のrecA遺伝子を欠損させることにより、植え継ぎを繰り返した場合であっても転移因子の抑制によりポリ−ガンマ−グルタミン酸の生産性を安定に保持できることが記載されている。
これに対して、特許文献3には、枯草菌においてrecA遺伝子を欠損させた場合、導入するプラスミドが宿主細胞内で不安定となる場合があることが記載されている。
特開2000−210081号公報 特開2010−57388号公報 特開平1−191689号公報
本発明は、セルラーゼを効率良く生産することができる、セルラーゼの生産方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、セルラーゼの生産性を向上させる、セルラーゼの生産性向上方法を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、異種セルラーゼの生産効率に優れた、異種セルラーゼ生産用組換え微生物を提供することを課題とする。
これまでに、細胞膜のリン脂質に関連する遺伝子などを欠損させた枯草菌を用いたセルラーゼの生産方法についてはこれまでに検討が進んでいる。しかし、相同組換えに関連する遺伝子を欠損させた微生物を用いたセルラーゼの生産方法について、これまでに報告はされていない。
そこで、本発明者等はセルラーゼの生産方法について鋭意検討を行った。その結果、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させた枯草菌を培養してセルラーゼを生産させることで、セルラーゼの生産性が上昇することを見出した。本発明はこの知見に基づき完成されたものである。
本発明は、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させた枯草菌を用いてセルラーゼを生産する、セルラーゼの生産方法に関する。
また、本発明は、枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させてセルラーゼの生産性を向上させる、セルラーゼの生産性向上方法に関する。
さらに、本発明は、枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させ、且つ異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入された、異種セルラーゼ生産用組換え微生物に関する。
本発明のセルラーゼの生産方法は、セルラーゼを効率良く生産することができる。
また、本発明のセルラーゼの生産性向上方法は、recA遺伝子及び当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失及び不活性化させない場合と比較してセルラーゼの生産性を向上させることができる。
さらに、本発明の異種セルラーゼ生産用組換え微生物は、異種セルラーゼを効率良く生産することができる。
SOE-PCR断片を用いた2重交差法によるrecA遺伝子欠失手順の一例を示す説明図である。
本明細書に記載の枯草菌の各遺伝子及び遺伝子領域の名称は、国際コンソーシアムの成果として報告され(Kunst F.,et al.,Nature,1997,vol.390,p.249-256)、JAFAN:Japan Functional Analysis Network for Bacillus subtilis(BSORF DB)(http://bacillus.genome.ad.jp/参照)、BSORF Bacillus subtilis Genome Database(http://bacillus.genome.ad.jp/参照)において公開されている。
本明細書において、アミノ酸配列の同一性及び塩基配列の同一性は、Lipman-Pearson法(Lipman,DJ.,Pearson.WR.,Science,1985,vol.227,p.1435-1441)によって計算される。具体的には、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx-Win(ソフトウェア開発)のホモロジー解析(Search homology)プログラムを用いて、Unit size to compare(ktup)を2として解析を行うことにより算出される。
本明細書における「ストリンジェントな条件下」としては、例えばMolecular Cloning-A LABORATORY MANUAL THIRD EDITION(Joseph Sambrook,David W.Russell,Cold Spring Harbor Laboratory Press(2001))記載の条件が挙げられる。前記「ストリンジェントな条件」とは、例えば、ハイブリダイゼーション条件としては、5×SSC、71℃以上が好ましく、5×SSC、85℃以上がより好ましく、洗浄条件としては、1×SSC、60℃以上が好ましく、1×SSC、74℃以上がより好ましい。これら「ストリンジェントな条件」により、塩基配列同一性では約80%以上又は約90%以上の塩基配列を有する遺伝子の確認が可能である。
上記SSCおよび温度条件の組み合わせは例示であり、当業者であれば、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーを決定する上記もしくは他の要素を適宜組み合わせることにより、適切なストリンジェンシーを実現することが可能である。
本明細書において、遺伝子の「上流」とは、翻訳開始点からの位置ではなく、対象として捉えている遺伝子又は領域の5'側に続く領域を示す。一方、遺伝子の「下流」とは、対象として捉えている遺伝子又は領域の3'側に続く領域を示す。
本発明において、「セルラーゼの生産性向上」とは、組換え微生物の1回の培養でセルラーゼの生産性が向上することを指す。
本明細書において、「異種セルラーゼ」とは、野生型の枯草菌が有さないセルラーゼ又は野生型の枯草菌が有するセルラーゼに変異が導入されたセルラーゼを指す。さらに、「セルラーゼをコードする遺伝子の導入」又は「異種セルラーゼをコードする遺伝子の導入」とは、セルラーゼをコードする遺伝子又は前記異種セルラーゼをコードする遺伝子を枯草菌に発現可能に導入することを指す。
遺伝子の導入方法は、前記遺伝子の発現が可能であれば制限はないが、プラスミド等のベクターを用いて前記遺伝子の導入することが好ましい。当該ベクターの種類は、適宜選択することができるが、宿主内で自己複製可能なベクター(例えばプラスミド)であることが好ましく、多コピーのベクターであることがより好ましい。好ましいプラスミドの例としては、pT181、pC194、pUB110、pE194、pSN2、pHY300PLK等が挙げられる。
本発明で用いる組換え微生物は、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させた枯草菌である。枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化することで、枯草菌のセルラーゼ生産能を向上させることができる。本発明では、このような枯草菌を培養し、枯草菌にセルラーゼを産生させる。
本明細書において、recA遺伝子は組換え酵素の1種であり相同組換え活性を有するRecAをコードする遺伝子である。ここで、枯草菌BSU16940株のRecAのアミノ酸配列を配列番号10に、配列番号10のアミノ酸配列からなるRecAをコードするrecA遺伝子の塩基配列を配列番号9に、それぞれ示す。
なお、本発明においてrecA遺伝子は配列番号9に示す塩基配列からなる遺伝子に限定されない。例えば、配列番号10に示すアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする遺伝子、配列番号10に示すアミノ酸配列において1又は数個、好ましくは1〜100個、より好ましくは1〜70個、より好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質をコードする遺伝子も含まれる。ここで、アミノ酸の付加には、両末端への1〜数個、好ましくは1〜100個、より好ましくは1〜70個、より好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個のアミノ酸の付加が含まれる。さらに、recA遺伝子には、配列番号10に示すアミノ酸配列に対して70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質をコードする遺伝子も含まれる。さらに、recA遺伝子には、配列番号9に示す塩基配列に対して70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上の同一性を有する塩基配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質をコードする遺伝子も含まれる。さらに、recA遺伝子には、配列番号9に示す塩基配列の相補鎖に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、相同組換え活性を有するタンパク質をコードする遺伝子も含まれる。本明細書において、これらの遺伝子をrecA遺伝子に相当する遺伝子とする。
本発明において、recA遺伝子は、下記(a)〜(c)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子であることが好ましい。
(a)配列番号10のアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号10のアミノ酸配列において1又は数個(好ましくは1〜100個、より好ましくは1〜70個、より好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
(c)配列番号10のアミノ酸配列と70%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上)の同一性を有するアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子の欠失又は不活性化は、recA遺伝子中に他のDNA断片を挿入する、又は、当該遺伝子の転写・翻訳開始領域に変異を与える等の方法によって行なうことができるが、標的遺伝子を物理的に欠失させることが好ましい。
recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子の欠失又は不活性化の手順としては、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を計画的に欠失又は不活性化する方法のほか、ランダムな遺伝子の欠失又は不活性化変異を与えた後、適当な方法によりタンパク質生産性の評価及び遺伝子解析を行う方法が挙げられる。
recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させる方法としては、常法を使用することができる。例えば、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子の一部を含むDNA断片を適当なプラスミド(ベクター)にクローニングして得られる環状の組換えプラスミドを親微生物細胞内に取り込ませ、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子の一部領域に於ける相同組換えによって親微生物ゲノム上のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を分断して不活性化することが可能である(Leenhouts,K.,et al.,Mol.Gen.Genet.,1996,vol.253,p.217-224)。
特に、相同組換えにより標的遺伝子を欠失又は不活性化する方法については、既にいくつかの報告例があり(Itaya,M.,Tanaka,T.,Mol.Gen.Genet.,1990,vol.223,p.268-272)、このような方法を繰り返すことによって、目的の組換え微生物を得ることができる。また、ランダムな遺伝子の不活性化方法としては、変異誘発剤の使用や親微生物への紫外線、ガンマ線等の照射によっても実施可能である。この場合、標的とする構造遺伝子内への塩基置換、塩基挿入或いは一部欠失といった変異導入の他に、プロモーター領域等の制御領域への同様の変異導入、または標的遺伝子の発現制御に関連する遺伝子への同様の変異導入によっても同等の効果が期待できる。さらに、より効率的な手法として、標的とする遺伝子の上流、下流領域を含むが標的とする遺伝子を含まない直鎖状のDNA断片をSOE(splicing by overlap extension)-PCR法(Horton,RM.,et al.,Gene,1989,vol.77,p.61-68)によって構築し、これを親微生物細胞内に取り込ませて親微生物ゲノム上の標的とする遺伝子の外側の2箇所で二回交差の相同組換えを起こさせることにより、ゲノム上の標的とする遺伝子を欠失させるといった手法も実施可能である(図1参照)。
本発明で用いる組換え微生物は、枯草菌であれば特に制限はないが、納豆菌を除く枯草菌が好ましく、Bacillus subtilis Marburg No.168系統株がより好ましい。また、本発明で用いる組換え微生物は、本来的にセルラーゼ生産能を有していない枯草菌であってもよいし、本来的にセルラーゼ生産能を有している枯草菌であってもよい。本来的にセルラーゼ生産能を有していない枯草菌の場合、異種セルラーゼ生産能を付与するために、異種セルラーゼをコードする遺伝子(以下、本明細書において「異種セルラーゼ遺伝子」ともいう)を枯草菌に導入する必要がある。一方、本来的にセルラーゼ生産能を有している枯草菌の場合、生産性向上に対してより大きな効果を図るべく、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子の欠失又は不活性化を行なえばよい。さらに、本発明で用いる組換え微生物は、トランスポゾン(Tn)や挿入配列(IS)などの転移因子を有さないことが好ましい。
セルラーゼ遺伝子としては特に制限はなく、通常のセルラーゼ遺伝子を採用することができるが、異種セルラーゼ遺伝子が好ましい。本発明において異種セルラーゼとしては、例えば、多糖加水分解酵素の分類(Biochem.J.,280,309,1991)中でファミリー5に属するセルラーゼが挙げられ、中でも微生物由来、特にバシラス(Bacillus)属細菌由来のセルラーゼが挙げられる。より具体的な例として、配列番号12に示すアミノ酸配列からなるバシラス・エスピーKSM-S237株(FERM BP-7875)由来のアルカリセルラーゼが挙げられる。
バシラス・エスピーKSM-S237株のセルラーゼのアミノ酸配列を配列番号12に、配列番号12のアミノ酸配列からなるセルラーゼをコードするセルラーゼ遺伝子(転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌シグナル領域を含む)の塩基配列を配列番号11に、それぞれ示す。
なお、本発明において好ましく用いられる異種セルラーゼ遺伝子は配列番号11に示す塩基配列からなる遺伝子に限定されない。例えば、配列番号12に示すアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする遺伝子、配列番号12に示すアミノ酸配列において1又は数個(好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜8個、より好ましくは1〜4個、より好ましくは1又は2個、さらに好ましくは1個)のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子も含まれる。ここで、アミノ酸の付加には、両末端への1〜数個のアミノ酸の付加が含まれる。さらに、セルラーゼ遺伝子には、配列番号12に示すアミノ酸配列に対して70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子も含まれる。さらに、セルラーゼ遺伝子には、配列番号11に示す塩基配列に対して80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上の同一性を有する塩基配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子も含まれる。さらに、セルラーゼ遺伝子には、配列番号11に示す塩基配列の相補鎖に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、セルラーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子も含まれる。本明細書において、これらの遺伝子をセルラーゼ遺伝子に相当する遺伝子とする。
本発明において、異種セルラーゼ遺伝子は下記(d)〜(f)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子であることが好ましい。
(d)配列番号12のアミノ酸配列からなるタンパク質
(e)配列番号12のアミノ酸配列において1又は数個(好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜8個、より好ましくは1〜4個、より好ましくは1又は2個、さらに好ましくは1個)のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質
(f)配列番号12のアミノ酸配列と70%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上)の同一性を有するアミノ酸配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質
前記セルラーゼとして、配列番号12のアミノ酸配列からなるセルラーゼ、又は配列番号12のアミノ酸配列と70%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上)の同一性をもつアミノ酸配列からなるセルラーゼであって、少なくとも、配列番号12のアミノ酸配列において、111位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がアルギニンであり、151位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、190位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がグルタミン酸であり、262位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、264位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、且つ255位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がチロシンであるセルラーゼが好ましい。これらのアミノ酸残基はアルカリセルラーゼにおいて必須なアミノ酸であることが推定されている(Hakamadaら,Biosci.Biotechnol.Biochem.,2000,vol.64,p.2281-2289など参照)。
セルラーゼ遺伝子は、枯草菌由来の遺伝子に限定されず、上述の好ましい遺伝子であれば、バシラス・エスピーなど枯草菌以外の微生物に由来するセルラーゼ遺伝子であってもよい。
セルラーゼ遺伝子は、セルラーゼを生産することが知られている微生物から常法に従って単離することができる。セルラーゼ生産能を有する微生物としては、バシラス・エスピーKSM-S237株(FERM BP-7875)、バシラス・エスピーKSM-64株(FERM BP-2886)等を挙げることができ、これら微生物からセルラーゼ遺伝子を単離することができる。
宿主枯草菌に導入されるセルラーゼ遺伝子は、その上流に当該遺伝子の転写、翻訳、分泌に関わる制御領域、即ち、プロモーター及び転写開始点を含む転写開始制御領域、リボソーム結合部位及び開始コドンを含む翻訳開始領域並びに分泌シグナルペプチド領域から選ばれる1以上の領域が適正な形で結合されていることが好ましい。特に、転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌シグナル領域からなる3領域が結合されていることが好ましく、さらに分泌シグナルペプチド領域がバチルス属細菌のセルラーゼ遺伝子由来のものであり、転写開始制御領域及び翻訳開始制御領域が当該セルラーゼ遺伝子の開始コドンから始まる長さ0.6〜1kbの上流領域であるものが、セルラーゼ遺伝子と適正な形で結合されていることが望ましい。例えば、特開2012−135214号公報、特開2000−210081号公報、特開平4−190793号公報等に記載されているバチルス・エスピーKSM-S237株(FERM BP-7875)由来のセルラーゼ遺伝子の転写開始制御領域、翻訳開始領域及び分泌シグナルペプチド領域がセルラーゼの構造遺伝子と適正に結合されていることが好ましい。より具体的には配列番号11で示される塩基配列の塩基番号1〜659の塩基配列若しくは当該塩基配列に対して80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは98%以上の同一性を有する塩基配列からなるDNA断片、又は上記いずれかの塩基配列からなるDNAとストリンジェントの条件でハイブリダイズし且つ遺伝子の転写、翻訳、分泌に関わる機能を有するDNA、或いは上記いずれかの塩基配列の一部が欠失した塩基配列からなるDNA断片が、セルラーゼの構造遺伝子と適正に結合されていることが好ましい。尚、ここで、上記塩基配列の一部が欠失した塩基配列からなるDNA断片とは、上記塩基配列の一部を欠失しているが、遺伝子の転写、翻訳、分泌に関わる機能を保持しているDNA断片を意味する。
セルラーゼ遺伝子の導入方法については、通常の方法により行えばよく、特開2012−135214号公報、特開2000−210081号公報、特開平4−190793号公報などを参照することができ、本発明ではこれらの文献に記載の方法を取り込むことができる。
本発明において、recA遺伝子を欠失又は不活性化する時期、及びセルラーゼ遺伝子の枯草菌への導入時期は特に限定されない。例えば、recA遺伝子を欠失又は不活性化した枯草菌にセルラーゼ遺伝子を導入して組換え微生物を作製してもよい。あるいは、セルラーゼ遺伝子を導入した枯草菌のゲノム上のrecA遺伝子を欠失又は不活性化してもよい。
以上で説明した本発明の組換え微生物を用いることによって、セルラーゼを優れた生産性で製造することができる。製造されたセルラーゼは、化粧品、医薬品、食品、洗剤、各種化成品原料等の様々な用途に使用することができる。特に、本発明の組換え微生物においては、従来の遺伝子組換え技術によるセルラーゼ生産方法と比較して優れた生産性が得られることから上記用途で利用されるセルラーゼの生産コストを大幅に低減することができる。
本発明の方法によるセルラーゼの生産は、上記組換え微生物を同化性の炭素源、窒素源、その他の必須成分を含む培地に接種し、通常の微生物培養法にて培養し、培養終了後、セルラーゼを採取・精製することにより行えばよい。培養に使用される培地の組成及び培養条件等、又はセルラーゼの採取及び精製等の手順については、当業者が適宜選択することができる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の方法、微生物及び用途を開示する。
<1>recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させた枯草菌を用いてセルラーゼを生産する、セルラーゼの生産方法。
<2>枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させてセルラーゼの生産性を向上させる、セルラーゼの生産性向上方法。
<3>前記recA遺伝子が下記(a)〜(c)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、前記<1>又は<2>項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
(a)配列番号10のアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号10のアミノ酸配列において1又は数個(好ましくは1〜100個、より好ましくは1〜70個、より好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
(c)配列番号10のアミノ酸配列と70%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上)の同一性を有するアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
<4>前記枯草菌が、セルラーゼ生産能を有する枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させて得られた枯草菌である、前記<1>〜<3>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<5>前記枯草菌に異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入されており、前記枯草菌に異種セルラーゼを生産させる、前記<1>〜<4>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<6>前記異種セルラーゼをコードする遺伝子が、プラスミドベクター(好ましくは多コピーのベクター、より好ましくはpT181、pC194、pUB110、pE194、pSN2、又はpHY300PLK)を用いて枯草菌に導入された、前記<5>項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<7>前記異種セルラーゼが、野生型の枯草菌が有さないセルラーゼ又は野生型の枯草菌が有しているセルラーゼに変異が導入されているセルラーゼである、前記<5>又は<6>項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<8>前記セルラーゼ又は異種セルラーゼがファミリー5に属するセルラーゼである、前記<1>〜<7>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<9>前記セルラーゼ又は異種セルラーゼをコードする遺伝子が下記(d)〜(f)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、前記<1>〜<8>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
(d)配列番号12のアミノ酸配列からなるタンパク質
(e)配列番号12のアミノ酸配列において1又は数個(好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜8個、より好ましくは1〜4個、より好ましくは1又は2個、さらに好ましくは1個)のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質
(f)配列番号12のアミノ酸配列と70%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上)の同一性を有するアミノ酸配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質
<10>前記セルラーゼ又は異種セルラーゼが、配列番号12のアミノ酸配列からなるセルラーゼ、又は配列番号12のアミノ酸配列と70%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上)の同一性をもつアミノ酸配列からなるセルラーゼであって、配列番号12のアミノ酸配列において、111位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がアルギニンであり、151位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、190位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がグルタミン酸であり、262位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、264位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、255位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がチロシンであるセルラーゼである、前記<1>〜<9>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<11>前記セルラーゼ又は異種セルラーゼをコードする遺伝子が、その上流に、転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌用シグナル領域からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、前記<1>〜<10>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<12>前記セルラーゼ又は異種セルラーゼをコードする遺伝子に、前記転写開始制御領域、前記翻訳開始制御領域及び前記分泌シグナル領域からなる3領域が結合している、前記<11>項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<13>前記分泌シグナル領域がバチルス属細菌のセルラーゼ遺伝子由来のものであり、前記転写開始制御領域及び前記翻訳開始制御領域がセルラーゼをコードする遺伝子の開始コドンから始まる長さ0.6〜1kbの上流領域であるものがセルラーゼをコードする遺伝子と適正な形で結合されている、前記<11>又は<12>項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<14>前記枯草菌が納豆菌を除く枯草菌である、前記<1>〜<13>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<15>前記枯草菌が転移因子(好ましくはトランスポゾン及び挿入配列)を有さない、前記<1>〜<14>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<16>前記枯草菌がBacillus subtilis Marburg No.168系統株である、前記<1>〜<15>のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法又はセルラーゼの生産性向上方法。
<17>枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させ、且つ異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入された、異種セルラーゼ生産用組換え微生物。
<18>前記recA遺伝子が前記(a)〜(c)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、前記<17>項記載の微生物。
<19>前記異種セルラーゼをコードする遺伝子が、プラスミドベクター(好ましくは多コピーのベクター、より好ましくはpT181、pC194、pUB110、pE194、pSN2、又はpHY300PLK)を用いて枯草菌に導入された、前記<17>又は<18>項記載の微生物。
<20>前記異種セルラーゼが、野生型の枯草菌が有さないセルラーゼ又は野生型の枯草菌が有しているセルラーゼに変異が導入されているセルラーゼである、前記<17>〜<19>のいずれか1項記載の微生物。
<21>前記異種セルラーゼがファミリー5に属する異種セルラーゼである、前記<17>〜<20>のいずれか1項記載の微生物。
<22>前記異種セルラーゼをコードする遺伝子が前記(d)〜(f)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、前記<17>〜<21>のいずれか1項記載の微生物。
<23>前記異種セルラーゼが、配列番号12のアミノ酸配列からなるセルラーゼ、又は配列番号12のアミノ酸配列と70%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上)の同一性をもつアミノ酸配列からなるセルラーゼであって、配列番号12のアミノ酸配列において、111位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がアルギニンであり、151位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、190位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がグルタミン酸であり、262位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、264位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、255位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がチロシンであるセルラーゼである、前記<17>〜<22>のいずれか1項記載の微生物。
<24>前記異種セルラーゼをコードする遺伝子が、その上流に、転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌用シグナル領域からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、前記<17>〜<23>のいずれか1項記載の微生物。
<25>前記異種セルラーゼをコードする遺伝子に、前記転写開始制御領域、前記翻訳開始制御領域及び前記分泌シグナル領域からなる3領域が結合している、前記<24>項記載の微生物。
<26>前記分泌シグナル領域がバチルス属細菌のセルラーゼ遺伝子由来のものであり、前記転写開始制御領域及び前記翻訳開始制御領域がセルラーゼをコードする遺伝子の開始コドンから始まる長さ0.6〜1kbの上流領域であるものが異種セルラーゼをコードする遺伝子と適正な形で結合されている、前記<24>又は<25>項記載の微生物。
<27>前記枯草菌が納豆菌を除く枯草菌である、前記<17>〜<26>のいずれか1項記載の微生物。
<28>前記枯草菌が転移因子(好ましくはトランスポゾン及び挿入配列)を有さない、前記<17>〜<27>のいずれか1項記載の枯草菌。
<29>前記枯草菌がBacillus subtilis Marburg No.168系統株である、前記<17>〜<28>のいずれか1項記載の微生物。
<30>異種セルラーゼ生産用組換え微生物としての、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させ、且つ異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入された枯草菌の使用。
<31>異種セルラーゼの生産のための、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させ、且つ異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入された枯草菌の使用。
<32>recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させ、且つ異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入された枯草菌を、異種セルラーゼ生産用組換え微生物として使用する方法。
<33>前記recA遺伝子が前記(a)〜(c)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、前記<30>〜<32>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<34>前記異種セルラーゼをコードする遺伝子が、プラスミドベクター(好ましくは多コピーのベクター、より好ましくはpT181、pC194、pUB110、pE194、pSN2、又はpHY300PLK)を用いて枯草菌に導入された、前記<30>〜<33>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<35>前記異種セルラーゼが、野生型の枯草菌が有さないセルラーゼ又は野生型の枯草菌が有しているセルラーゼに変異が導入されているセルラーゼである、前記<30>〜<34>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<36>前記異種セルラーゼがファミリー5に属する異種セルラーゼである、前記<30>〜<35>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<37>前記異種セルラーゼをコードする遺伝子が前記(d)〜(f)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、前記<30>〜<36>項記載の使用又は方法。
<38>前記異種セルラーゼが、配列番号12のアミノ酸配列からなるセルラーゼ、又は配列番号12のアミノ酸配列と70%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上)の同一性をもつアミノ酸配列からなるセルラーゼであって、配列番号12のアミノ酸配列において、111位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がアルギニンであり、151位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、190位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がグルタミン酸であり、262位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、264位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がヒスチジンであり、255位のアミノ酸残基又はこれに相当するアミノ酸残基がチロシンであるセルラーゼである、前記<30>〜<37>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<39>前記異種セルラーゼ遺伝子が、その上流に、転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌用シグナル領域からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、前記<30>〜<38>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<40>前記異種セルラーゼをコードする遺伝子に、前記転写開始制御領域、前記翻訳開始制御領域及び前記分泌シグナル領域からなる3領域が結合している、前記<39>項記載の使用又は方法。
<41>前記分泌シグナル領域がバチルス属細菌のセルラーゼ遺伝子由来のものであり、前記転写開始制御領域及び前記翻訳開始制御領域がセルラーゼをコードする遺伝子の開始コドンから始まる長さ0.6〜1kbの上流領域であるものが異種セルラーゼをコードする遺伝子と適正な形で結合されている、前記<39>又は<40>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<42>前記枯草菌が納豆菌を除く枯草菌である、前記<30>〜<41>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<43>前記枯草菌が転移因子(好ましくはトランスポゾン及び挿入配列)を有さない、前記<30>〜<42>のいずれか1項記載の使用又は方法。
<44>前記枯草菌がBacillus subtilis Marburg No.168系統株である、前記<30>〜<43>のいずれか1項記載の使用又は方法。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、表1には、本実施例で使用したプライマーの名称、その塩基配列及び配列番号をまとめて示した。ここで、表1に示す塩基配列において、下線部分は制限酵素認識配列を示している。また、本実施例におけるDNA断片増幅のためのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)には、GeneAmp PCR System(アプライドバイオシステムズ社製)及びKOD-Plus-Neo DNA Polymerase(東洋紡績社製)、並びに付属の試薬類を用いた。
製造例1 枯草菌改変体の作製
図1に示す手順に従い、recA遺伝子を欠失させた枯草菌改変体を作製した。
(1)遺伝子欠失用遺伝子断片の作製
枯草菌168株から抽出したゲノムDNAを鋳型とし、表1に示したRECA-F1(配列番号1)及びRECA-R1(配列番号2)のプライマーセットを用いて、ゲノム上のrecA遺伝子の上流領域に隣接する約0.9kbの断片(A)をPCRにより増幅した。また、上記ゲノムDNAを鋳型とし、RECA-F2(配列番号3)及びRECA-R2(配列番号4)のプライマーセットを用いて、ゲノム中のrecA遺伝子の下流領域に隣接する約0.8kbの断片(B)をPCRにより増幅した。また、プラスミドpDG1727(Guerout-Fleury et al.,Gene.,1995,vol.167,p.335-336;Bacillus Genetic Stock Center[http://www.bgsc.org/]より入手可能)のDNAを鋳型とし、表1に示したSPC-F(配列番号5)及びSPC-R(配列番号6)のプライマーセットを用いて、スペクチノマイシン耐性遺伝子(Spc)を含む約1.0kbの断片(C)を調製した。
次に、得られたDNA断片(A)、(B)及び(C)を混合して鋳型とし、RECA-F1(配列番号1)及びRECA-R2(配列番号4)のプライマーセットを用いたSOE−PCRにて3断片を(A)−(C)−(B)の順になる様に結合し、約2.7kbの遺伝子欠失用DNA断片(D)を得た。
(2)コンピテントセルの作製
枯草菌168株をCI培地(0.20質量%硫酸アンモニウム、1.40質量%リン酸水素二カリウム、0.60質量%リン酸二水素カリウム、0.10質量%クエン酸三ナトリウム二水和物、0.50質量%グルコース、0.03質量%アミケース(SIGMA社製)、5mM塩化マグネシウム、50μg/mLトリプトファン)において37℃で、生育度(OD600)の値が1程度になるまで振盪培養した。振盪培養後、培養液の一部(0.5mL)を分取し、遠心分離にて菌体のみを回収後、1mLのCII培地(0.20質量%硫酸アンモニウム、1.40質量%リン酸水素二カリウム、0.60質量%リン酸二水素カリウム、0.10質量%クエン酸三ナトリウム二水和物、0.50質量%グルコース、0.015質量%アミケース(SIGMA社製)、5mM塩化マグネシウム、5μg/mLトリプトファン)に菌体を再懸濁することで、枯草菌株のコンピテントセル懸濁液を調製した。
(3)枯草菌168株の形質転換
前記(2)で調製したコンピテントセル懸濁液100μLに、前記(1)で得られたDNA断片(D)を最終濃度が15μg/mL以上となるよう添加し、37℃で90分間振盪培養後、100μLのLB液体培地(1質量%トリプトン、0.50質量%酵母エキス、0.50質量%NaCl)を加え、37℃で1時間振盪培養を行った。その後、スペクチノマイシン(100μg/mL)を含むLB寒天培地(1質量%トリプトン、0.50質量%酵母エキス、0.50質量%NaCl、1.5質量%寒天)に培養液10μL又は100μLを塗沫した。37℃における静置培養の後、生育したコロニーを形質転換体として分離した。得られた形質転換体のゲノムDNAを抽出し、これを鋳型とするPCR及びシークエンスによってrecA遺伝子がSpc耐性遺伝子に置換した目的とする枯草菌改変体であることを確認した。以上のようにして、recA遺伝子欠失株(kao119株)を構築した。
製造例2 セルラーゼ遺伝子導入用ベクターの構築
バチルス・エスピーKSM-S237株(FERM BP-7875)から調製した染色体DNAを鋳型とし、237UB1プライマー(配列番号7)及び237DB1プライマー(配列番号8)のプライマーセットを用いて、KSM-S237株由来のアルカリセルラーゼ遺伝子(特開2000-210081号公報参照)の断片(3.1kb)をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅した。このPCR反応では、GeneAmp PCR System(アプライドバイオシステムズ)を使用し、Pyrobest DNA Polymerase(タカラバイオ)と付属の試薬類を用いた。
増幅したDNA断片をBamHI制限酵素処理し、断片をシャトルベクターpHY300PLKのBamHI制限酵素切断点に挿入し、組換えプラスミドpHY-S237を作成した。
製造例3 セルラーゼ遺伝子導入用ベクターの導入による枯草菌の形質転換
野生株である枯草菌168株、及び製造例1で作製した枯草菌変異株(kao119株)に対し、製造例2で作製した組換えプラスミドpHY-S237を用い、プロトプラスト形質転換法(Mol.Gen.Genet.,1979,vol.168,p.111)によって各菌株に導入した。
実施例 セルラーゼ生産性評価
製造例3にて得られた形質転換体を5mLのLB培地(1質量%トリプトン、0.5質量%酵母エキス、1質量%NaCl、15ppmテトラサイクリン)で一夜30℃で振盪培養を行った。この培養液0.4mLをそれぞれ2×L−マルトース培地(2質量%トリプトン、1質量%酵母エキス、1質量%NaCl、7.5質量%マルトース、7.5ppm硫酸マンガン4−5水和物)20mLに接種し、30℃にて3日間振盪培養を行った(N=3)。
遠心分離によって菌体を除いた培養液上清のセルラーゼ活性を測定し、培養によって菌体外に分泌生産されたセルラーゼの量を求めた。セルラーゼ活性測定については、1/7.5Mリン酸緩衝液(pH7.4、和光純薬)で適宜希釈したサンプル溶液50μLに0.4mM p-nitrophenyl-β-D-cellotrioside(生化学工業)を50μL加えて混和し、30℃にて反応を行った際に遊離するp−ニトロフェノール量を420nmにおける吸光度(OD420nm)変化により定量した。1分間に1μmolのp−ニトロフェノールを遊離させる酵素量を1Uとし、セルラーゼ生産量は比活性より算出した。結果を表2に示す。なお、セルラーゼ生産量は、枯草菌168株の生産性に対する相対値で表記した。
表2の結果から明らかなように、アルカリセルラーゼ活性測定の宿主としてrecA遺伝子欠損株(kao119株)を用いた場合、対照の168株(野生型)の場合と比較してセルラーゼの生産性が向上した。
以上の結果から、recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させた枯草菌を用いてセルラーゼを生産することで、セルラーゼの生産性が向上することがわかる。

Claims (10)

  1. recA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させた枯草菌(Bacillus subtilis)を用いてセルラーゼを生産する、セルラーゼの生産方法。
  2. 前記recA遺伝子が下記(a)〜(c)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、請求項1記載のセルラーゼの生産方法。
    (a)配列番号10のアミノ酸配列からなるタンパク質
    (b)配列番号10のアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
    (c)配列番号10のアミノ酸配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
  3. 前記枯草菌が、セルラーゼ生産能を有する枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させて得られた枯草菌である、請求項1又は2記載のセルラーゼの生産方法。
  4. 前記枯草菌に異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入されており、前記枯草菌に異種セルラーゼを生産させる、請求項1〜3のいずれか1項記載のセルラーゼの生産方法。
  5. 枯草菌(Bacillus subtilis)のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させてセルラーゼの生産性を向上させる、セルラーゼの生産性向上方法。
  6. 前記recA遺伝子が下記(a)〜(c)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、請求項5記載のセルラーゼの生産性向上方法。
    (a)配列番号10のアミノ酸配列からなるタンパク質
    (b)配列番号10のアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
    (c)配列番号10のアミノ酸配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
  7. 前記枯草菌が、セルラーゼ生産能を有する枯草菌のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させて得られた枯草菌である、請求項5又は6記載のセルラーゼの生産性向上方法。
  8. 前記枯草菌に異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入されており、前記枯草菌に異種セルラーゼを生産させる、請求項5〜7のいずれか1項記載のセルラーゼの生産性向上方法。
  9. 枯草菌(Bacillus subtilis)のrecA遺伝子又は当該遺伝子に相当する遺伝子を欠失又は不活性化させ、且つ異種セルラーゼをコードする遺伝子が導入された、異種セルラーゼ生産用組換え微生物。
  10. 前記recA遺伝子が下記(a)〜(c)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子である、請求項11記載の微生物。
    (a)配列番号10のアミノ酸配列からなるタンパク質
    (b)配列番号10のアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
    (c)配列番号10のアミノ酸配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、相同組換え活性を有するタンパク質
JP2013030148A 2013-02-19 2013-02-19 セルラーゼの生産方法 Pending JP2014158430A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013030148A JP2014158430A (ja) 2013-02-19 2013-02-19 セルラーゼの生産方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013030148A JP2014158430A (ja) 2013-02-19 2013-02-19 セルラーゼの生産方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014158430A true JP2014158430A (ja) 2014-09-04

Family

ID=51610726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013030148A Pending JP2014158430A (ja) 2013-02-19 2013-02-19 セルラーゼの生産方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014158430A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021153129A1 (ja) 2020-01-27 2021-08-05 花王株式会社 重鎖抗体の重鎖可変ドメインの製造方法
WO2022071581A1 (ja) 2020-10-02 2022-04-07 株式会社Epsilon Molecular Engineering SARS-CoV-2結合ペプチド
WO2022092056A1 (ja) 2020-10-28 2022-05-05 花王株式会社 改変シグナルペプチド
WO2022181550A1 (ja) 2021-02-25 2022-09-01 花王株式会社 抗SARS-CoV-2抗体

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533306A (ja) * 2004-03-19 2007-11-22 ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン 生物工学的産生のために使用される、バシラス・リケニホルミス由来のRecA因子およびRecA不活性化安全な系統
JP2009225711A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Kao Corp 組換え微生物
JP2010213577A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Kao Corp タンパク質又はポリペプチドの生産方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533306A (ja) * 2004-03-19 2007-11-22 ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン 生物工学的産生のために使用される、バシラス・リケニホルミス由来のRecA因子およびRecA不活性化安全な系統
JP2009225711A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Kao Corp 組換え微生物
JP2010213577A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Kao Corp タンパク質又はポリペプチドの生産方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021153129A1 (ja) 2020-01-27 2021-08-05 花王株式会社 重鎖抗体の重鎖可変ドメインの製造方法
WO2022071581A1 (ja) 2020-10-02 2022-04-07 株式会社Epsilon Molecular Engineering SARS-CoV-2結合ペプチド
WO2022092056A1 (ja) 2020-10-28 2022-05-05 花王株式会社 改変シグナルペプチド
WO2022181550A1 (ja) 2021-02-25 2022-09-01 花王株式会社 抗SARS-CoV-2抗体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1391502B1 (en) Host microorganisms
JP2006296268A (ja) 組換え微生物
JP2014158430A (ja) セルラーゼの生産方法
JP5294666B2 (ja) 組換え微生物
JP5126879B2 (ja) 新規dna断片およびそれを含む組換えベクター、それらによって形質転換された形質転換体、ならびにそれらの利用
JP5513759B2 (ja) タンパク質又はポリペプチドの生産方法
JP4839144B2 (ja) 宿主微生物
AU2010308865B2 (en) Modified promoter
JP4839143B2 (ja) 組換え微生物
JP4832153B2 (ja) 組換え微生物
JP6088282B2 (ja) アルカリプロテアーゼの生産方法
JP4509743B2 (ja) 組換え微生物
JP2006345860A (ja) 組換えバチルス属細菌
US8460893B2 (en) Recombinant microorganism expressing a secY gene and method of use thereof
EP1680502B1 (en) Recombinant microorganism
JP5140313B2 (ja) 組換え微生物
JP5140285B2 (ja) 組換え微生物
JP4839169B2 (ja) 組換え微生物
JP4643999B2 (ja) 組換え微生物
US8623631B2 (en) Modified promoter
JP2010178714A (ja) 組換え微生物
JP2010178705A (ja) 枯草菌変異株
JP4842750B2 (ja) 組換え微生物
JP6088283B2 (ja) ポリ−ガンマ−グルタミン酸の生産方法
JP5474448B2 (ja) 変異バチルス属細菌

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161110

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170228