本発明においては、底面部と、内側スリーブ状部を有する内箱部で、内側スリーブ状部の側面部の一部が分離部として他の部分と切断予定線(切目線)を介して分離可能な内箱部と、内箱部を覆う外箱部で、内側スリーブ状部を構成する各内側側面部に対応して外側側面部を有する外側スリーブ状部と、蓋部とを有し、分離部が設けられた内側側面部に対応した外側側面部に分離部が接着されている外箱部と、を有する包装箱であって、少ない工程で外箱部を内箱部に対して分離できるとともに、被収納物が軽量の場合でも内箱部に対する外箱部の分離に支障を来すことがない包装箱を提供するという目的を以下のようにして実現した。
本発明に基づく包装箱(陳列用包装箱、陳列兼用包装箱としてもよい)Aは、図1〜図7等に示すように構成され、内箱部A1と、外箱部A2とを有していて、それぞれが1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール(例えば、薄型段ボール)、厚紙等)により形成されている。
内箱部A1は、全体に上部が開口した容器状を呈し、図3、図5等に示すように、スリーブ状部(内側スリーブ状部)5と、底面部50とを有している。スリーブ状部5は、組立て状態では、底面部50の周囲から立設して形成され、正面部(内側正面部)10と、側面部(内側側面部)20と、側面部(内側側面部)30と、背面部(内側背面部)40と、糊代部42とを有していて、その展開状態は、図5に示すように形成されている。
ここで、正面部10は、方形状(具体的には、横長長方形状)を呈している。また、側面部20は、正面部10の正面視における右端の辺部から折れ線C2を介して連設され、本体部(内側側面部本体部)22と、本体部22の開口部23内に形成された分離部24とを有している。つまり、側面部20における分離部24以外の部分が本体部22となっている。
本体部22は、略長方形状の外形(長方形状における上側の正面側を切り欠いた形状の外形)を呈している。すなわち、本体部22の上端の縁部は、正面部10の上辺から連設された直線状の辺部22aと、辺部22aの背面側の端部から連設された直線状の辺部22bと、辺部22bの背面側の端部から連設された直線状の辺部22cとを有している。辺部22aと辺部22cとは、水平方向(本体部22の下辺22dと平行な方向)に形成され、辺部22bは、背面側に行くほど上側となるように傾斜して形成されている。なお、側面部20の上辺における辺部22aと辺部22bの境界部分と辺部22bと辺部22cの境界部分は曲線状に形成されている。辺部22aは、内箱部A1の展開状態では正面部10の上辺の延長線上に形成され、辺部22cは、内箱部A1の展開状態では背面部40の上辺の延長線上に形成されている。
また、本体部22には、開口部23が形成されている。この開口部23を形成する縁部23−1は、図6に示すように、互いに対向した一対の半円状の辺部23a、23dと、互いに平行な一対の直線状の辺部23b、23cとにより形成された形状(トラック形状)を呈している。すなわち、開口部23は、正面側に設けられた半円状の辺部23aと、辺部23aの下側の端部から連設された直線状の辺部23bと、辺部23aの上側の端部から連設された直線状の辺部23cと、辺部23b、23cの背面側の端部から連設された半円状の辺部23dとから形成されている。辺部23dの下側の端部は、辺部23bの背面側の端部に接続され、辺部23dの上側の端部は、辺部23cの背面側の端部に接続されている。辺部23b、23cは、本体部22の下辺22dと平行に形成されている。
本体部22における開口部23の位置は、縦方向には、本体部22の中央よりもやや上側に形成され(つまり、開口部23と本体部22の上辺間の長さL1は、開口部23と本体部22の下辺間の長さL2よりも短い)、横方向には、本体部22の中央よりもやや背面側に形成されている(つまり、開口部23の正面側の端部と本体部22の正面側の辺部間の長さL3は、開口部23の背面側の端部と本体部22の背面側の辺部間の長さL4よりも長い)。すなわち、分離部24が本体部22における横方向の中央位置(略中央位置としてもよい)に設けられ、分離部24の上側と背面側とにおいて分離部24と縁部23−1間に間隙(隙間としてもよい)23Sが形成されることから、開口部23は、横方向には、本体部22の中央よりもやや背面側に形成されている。
また、分離部24は、開口部23の大きさよりも小さい大きさに形成され、円弧状の辺部24aと、辺部24aの下側の端部から連設された直線状の辺部24bと、辺部24aの上側の端部から連設された直線状の辺部24cと、辺部24cの辺部24a側とは反対側の端部から連設された円弧状の辺部24dと、辺部24dの下側の端部と辺部24bの辺部24a側とは反対側の端部間に形成された直線状の辺部24eとで囲まれた構成を有している。分離部24は本体部22における略中央に設けられ、縦方向には、本体部22の中央よりもやや上側に形成され(つまり、分離部24と本体部22の上辺間の長さL5は、分離部24と本体部22の下辺間の長さL2よりも短い)、横方向には、本体部22の中央に形成されている(つまり、分離部24の正面側の端部と本体部22の正面側の辺部間の長さL6(=L3)は、分離部24の背面側の端部と本体部22の背面側の辺部間の長さL7と等しい)。なお、分離部24の本体部22における横方向の位置を略中央としてもよい。
ここで、辺部24aの曲率は辺部23aの曲率と同一(略同一としてもよい)であり、辺部24dの曲率は辺部24aの曲率よりも小さく形成されている。また、辺部24bと辺部24cとは互いに平行に形成され、辺部24eは、辺部24bに対して直角に形成されている。また、辺部24aの下側の端部は水平方向(本体部22の下辺と平行な方向)に形成され(つまり、辺部24aの下側の端部の接線は、辺部24bと重なる)、辺部24bが辺部24aの下側の端部から連設されているのに対して、辺部24aの上側の端部の方向は、水平方向に対して上側に傾斜していて(つまり、辺部24aの上側の端部の接線Sと辺部24cとは角度α(αは30〜40度)をなしている)、辺部24aの上側の端部から辺部24cが連設している。つまり、辺部24aは、縁部23−1の辺部23aよりも短く形成されている。また、辺部24bは、縁部23−1の辺部23bよりも短く形成されている。
この分離部24は、辺部24aと辺部24bにおいて、開口部23の縁部23−1と切目線(切断予定線)K24を介して接続している。つまり、辺部24aは、縁部23−1の辺部23aと切目線を介して接続され、辺部24bは、縁部23−1の辺部23bと切目線を介して接続されている。辺部23aと辺部24a間の切目線と辺部23bと辺部24b間の切目線とで切目線K24が形成される。つまり、分離部24の正面側と底面側が切目線K24を介して本体部22と接続している。切目線K24は、複数の切込み(ブランクの一方の面から他方の面まで貫通した切込み)を間隔を介して形成することにより形成され、例えば、ミシン目状に形成される。なお、辺部24cと辺部24dと辺部24eは、縁部23−1とは接続されていない。
開口部23と分離部24とは上記のように形成されているので、分離部24が開口部23内に設けられた状態では、分離部24は、開口部23内において正面側及び底面側に偏って形成され、分離部24と縁部23−1間には、略三日月状の間隙23Sが形成されている。すなわち、分離部24の上側と背面側に、間隙23Sが形成されている。この間隙23Sが形成されていることにより、外箱部A2を内箱部A1に対して回動させた場合に、分離部24が開口部23内に配置された状態で、分離部24と縁部23−1間の切目線を破断することができる。詳しくは後述する。なお、側面部20においては、略三日月状の間隙23Sの形状を有する開口部と、該開口部から連設された切目線K24とが形成されているといえる。
また、側面部30は、正面部10の正面視における左端の辺部から折れ線C3を介して連設され、本体部(内側側面部本体部)32と、本体部32の開口部33内に形成された分離部34とを有している。
この側面部30は、側面部20と対称(内箱部A1の展開状態では線対称)に形成されている。すなわち、本体部32は、本体部22と対称に形成され(開口部33も開口部23と対称に形成されている)、分離部34は、分離部24と対称に形成されている点以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、分離部34は、開口部33の縁部33−1と切目線K34を介して接続されている。つまり、分離部34の正面側と底面側が切目線K34を介して本体部32と接続している。
開口部33と分離部34とは上記のように形成されているので、分離部34が開口部33内に設けられた状態では、分離部34と縁部33−1間には、略三日月状の間隙33Sが形成されている。すなわち、分離部34の上側と背面側に、間隙33Sが形成されている。この間隙33Sが形成されていることにより、外箱部A2を内箱部A1に対して回動させた場合に、分離部34が開口部33内に配置された状態で、分離部34と縁部33−1間の切目線を破断することができる。
また、背面部40は、側面部20の右側面視における右端の辺部から折れ線C1を介して連設され、方形状(長方形状)を呈している。この背面部40の横幅は、正面部10の横幅と同一に形成され、背面部40の縦幅は、側面部20、30の縦幅(最大縦幅)と同一に形成されている。
また、糊代部42は、側面部30の左側面視における左端から折れ線C4を介して連設され、縦方向に細長の帯状台形形状を呈している。この糊代部42は、図3に示すように、その外側の面が背面部40の内側の面に接着されている。つまり、図5における糊代部42のハッチングに示す領域に接着剤が塗布され、背面部40に接着される。背面部40に接着剤を塗布して、糊代部42と接着してもよい。
また、底面部50は、第1片部60と、第2片部70と、第3片部80と、第4片部90とを有し、包装箱Aの組立て状態においては、図4に示すように、略方形状の外形を呈している。この底面部50は、いわゆるワンタッチ底と呼ばれるものである。
ここで、第1片部60は、正面部10の下端から折れ線を介して連設され、先端側にいくほど幅狭となる略台形形状に形成され、その上面の一部が内箱部A1の内底面の一部を形成している。この第1片部60は、底面部50の組立て状態においては、第4片部90と点対称に形成されている。
また、第2片部70は、側面部20の下端から折れ線を介して連設され、略長方形状に形成され、第2片部70の上面の一部が内箱部A1の内底面の一部を形成している。また、第2片部70の角部(側面部20と背面部40の境界位置の角部)からは第2片部70の側面部20との境界をなす辺部に対して斜めに折れ線70−1(この折れ線70−1は、上面側が山折れ線となっている)が形成され、内箱部A1を折り畳む際に、容易に折り畳むことができるようになっている。第2片部70は、折れ線70−1を介して本体部72と先端部74とに区画される。本体部72の先端の先端部74側には、他方の本体部82と互いに係止するように切欠部72aが形成されている。先端部74の上面は、第4片部90の下面に接着されている。すなわち、図5における第4片部90のハッチングに示す領域に接着剤が塗布され、先端部74に接着されている。先端部74に接着剤を塗布して第4片部90と接着してもよい。
また、第3片部80は、側面部30の下端から折れ線を介して連設され、底面部50の組立て状態においては、第2片部70と点対称に形成されている。すなわち、第3片部80は、側面部30の下端から折れ線を介して連設され、略長方形状に形成され、第3片部80の上面の一部が内箱部A1の内底面の一部を形成している。また、第3片部80の角部(側面部30と正面部10の境界位置の角部)からは第3片部80の側面部30との境界をなす辺部に対して斜めに折れ線80−1(この折れ線80−1は、上面側が山折れ線となっている)が形成され、内箱部A1を折り畳む際に、容易に折り畳むことができるようになっている。第3片部80は、折れ線80−1を介して本体部82と先端部84とに区画される。本体部82の先端の先端部84側には、他方の本体部72と互いに係止するように切欠部82aが形成されている。先端部84の上面は、第1片部60の下面に接着されている。すなわち、図5における第1片部60のハッチングに示す領域に接着剤が塗布され、先端部84に接着されている。先端部84に接着剤を塗布して第1片部60と接着してもよい。
また、第4片部90は、背面部40の下端から折れ線を介して連設され、先端側にいくほど幅狭となる略台形形状に形成され、その上面の一部が内箱部A1の内底面の一部を形成している。
底面部50は、ワンタッチ底であるとして説明したが、他の形状でもよく、例えば、地獄底の形状としてもよい。
内箱部A1を箱状に組み立てた状態では、正面部10と背面部40とが互いに平行になり、側面部20と側面部30とが互いに平行になり、底面部50を構成する各部材は、正面部10、側面部20、30、背面部40に対して略直角(直角でもよい)となる。また、スリーブ状部5を構成する各部材(正面部10、側面部20、30、背面部40)における隣接する部材は互いに直角となっている。また、内箱部A1は、平板状に折り畳むことができ、正面部10と側面部30との角度を小さくし、背面部40と側面部20との角度を小さくさせるとともに、第2片部70の本体部72を上方に回動させて側面部20に対して略平行にし、第3片部80の本体部82を上方に回動させて側面部30に対して略平行にすることにより、内箱部A1が全体に平板状に折り畳むことができる。また、内箱部A1を折り畳んだ状態では、底面部50を構成する各部は、スリーブ状部5内にスリーブ状部5を構成する正面部10、側面部20、30、背面部40に対して略平行な状態となる。
次に、外箱部A2は、内箱部A1を覆う箱体であり、図1〜図4、図7等に示すように、スリーブ状部(外側スリーブ状部)105と、上面部160、170、180、190とを有していて、その展開状態は、図7に示すように形成されている。
ここで、スリーブ状部105は、組み立てた状態では、四角形状の筒状を呈し、正面部(外側正面部)110と、側面部(外側側面部)120と、側面部(外側側面部)130と、背面部(外側背面部)140とを有している。なお、スリーブ状部105の縦方向の長さ(最大長さ、すなわち、側面部120、130の縦方向の最大長さ)は、スリーブ状部5の縦方向の長さ(最大長さ、側面部20、30の縦方向の最大長さや背面部40の縦方向の長さ)よりも長く形成されている。
ここで、正面部110は、略方形状(略長方形状)の板状を呈している。この正面部110の横幅(最大幅)は、内箱部A1を外箱部A2内に収納することができるように、正面部10の横幅よりも若干大きく形成されている。なお、正面部110の右側の辺部の下端領域には、側面部120の切欠部122からつながった切欠部112が縦長の帯状に形成され、また、正面部110の左側の辺部の下端領域には、側面部130の切欠部132からつながった切欠部114が縦長の帯状に形成されている。
また、側面部120は、正面部110の正面視における右端の辺部から折れ線C12を介して連設され、略方形状を呈している。すなわち、側面部120は、方形状の下端に略方形状の切欠部122と、略三角形状の切欠部124とを形成した形状を有している。
切欠部122は、側面部120の下端で正面側の角部に設けられ、側面部120の正面側の端部から形成され直線状の辺部120aと、辺部120aの背面側の端部から連設され円弧状の辺部120bと、辺部120bの辺部120a側とは反対側の端部から連設された直線状の辺部120cとにより形成されている。辺部120cの下端は、側面部120の辺部120dと接続されている。辺部120dは、側面部120の下端(下辺)をなしている。辺部120aは、水平方向(辺部120dや折れ線C22と平行な方向)に形成され、辺部120cは、辺部120aに対して直角に形成されている。
また、切欠部124は、辺部120dの背面側の端部から連設され、辺部120dに対して傾斜した辺部120eにより形成されている。つまり、辺部120eは、背面側にいくほど上方になるように傾斜している。辺部120eの水平方向(すなわち、辺部120dの方向)に対する角度βは鋭角であり、例えば、15度〜35度(好適には、25度)に形成されている。
また、辺部120dと辺部120e間の角部P1は、外箱部A2を内箱部A1から分離する際に、外箱部A2を回動させる回動中心となるが、この角部P1の横方向の位置は、分離部24を介して外箱部A2と内箱部A1とが接着された状態で、分離部24の背面側の端部よりも背面側となる。すなわち、図13に示すように、角部P1の位置は、分離部24の背面側の端部の横方向の位置Q1よりも背面側(図13では右側)となる。これにより、外箱部A2を内箱部A1に対して回動させる際に、分離部24は、開口部23において背面側の斜め上方に移動することになる。なお、本体部22から分離した分離部24が背面側の斜め上方に移動するための空間を形成するために、間隙23Sが分離部24の上側と背面側に形成されているが、分離部24が背面側の斜め上方に移動するには、角部P1の横方向の位置は、少なくとも分離部24の横方向の中心位置Q2よりも背面側に設けられている必要がある。また、角部P1の縦方向の位置は、分離部24よりも下方の位置であり、具体的には、側面部20の下端の位置(底面部50の下面の位置としてもよい)となる。つまり、側面部120の辺部120dは側面部20の下辺22dに沿って設けられ、側面部20の下辺22dの高さと側面部120の辺部120dの高さとは一致しているので、角部P1の縦方向の位置は、側面部20の下端の位置となる。
以上のようにして、側面部120の底面側の辺部は、切込み122を構成する辺部(辺部120a、120b、120c)と、辺部120dと、辺部120eとから構成されている。辺部120dは、「内側側面部の底面側の辺部に沿って設けられた第1辺部」に当たり、辺部120eは、「第1辺部の背面側の背面側の端部から連設され、背面側にいくほど上方になるように傾斜した第2辺部」に当たる。
なお、側面部120の横方向の長さは、内箱部A1を外箱部A2内に収納することができるように、側面部20の横方向の長さよりも若干大きく形成されている。また、側面部120の縦方向の長さ(最大長さ)は、側面部20の縦方向の長さ(最大長さ)よりも長く形成されている。
また、側面部130は、正面部110の正面視における左端の辺部から折れ線C13を介して連設され、略方形状を呈している。すなわち、側面部130は、側面部120と対称(外箱部A2の展開状態では線対称)に形成されていて、方形状の下端に略方形状の切欠部132と、略三角形状の切欠部134とを形成した形状を有している。
側面部130は側面部120と対称である点以外は側面部120と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、側面部130の下辺である辺部130dと傾斜辺である辺部130e間には角部P2が形成されている。側面部130の底面側の辺部は、切込み132を構成する辺部と、辺部120dと、辺部120eとから構成されている。辺部130dは、「内側側面部の底面側の辺部に沿って設けられた第1辺部」に当たり、辺部130eは、「第1辺部の背面側の背面側の端部から連設され、背面側にいくほど上方になるように傾斜した第2辺部」に当たる。
以上のように、回動中心となる角部P1の位置は、分離部24の背面側の端部よりも背面側で、分離部24の下端よりも下側にあるといえ、回動中心となる角部P2の位置は、分離部34の背面側の端部よりも背面側で、分離部34の下端よりも下側にあるといえる。なお、分離部24(34)の横方向の位置は、分離部24(34)の横方向の中心位置よりも背面側にあるとしてもよい。
また、背面部140は、側面部120の右側面視における右端の辺部から折れ線C11を介して連設され、方形状を呈している。この背面部140の横方向の長さは、内箱部A1を外箱部A2内に収納することができるように、背面部40の横幅よりも若干大きく形成され、正面部110の横方向の長さと略同一に形成されている(つまり、折れ線C10と折れ線C11間の長さは、折れ線C12と折れ線C13間の長さと同一に形成されている)。
なお、背面部140の下端の辺部(底面側の辺部)140aにおける右側面側の端部と側面部120の辺部120eの背面側の端部とは一致するとともに、背面部140の辺部140aにおける左側面側の端部と側面部130の辺部130eの背面側の端部とは一致していて(つまり、辺部140aは、辺部120eの背面側の端部と辺部130eの背面側の端部間に形成されている)、背面部140の辺部140aは、側面部120の辺部120dや側面部130の辺部130dよりも上方に位置している。背面部140の辺部140aは、直線状を呈し、背面部40の下辺40aと平行で、背面部40の下辺よりも上方に位置している。
また、糊代部142は、背面部140の背面視における右端の辺部から折れ線C10を介して連設され、縦方向に細長の帯状台形形状を呈している。この糊代部142は、図2に示すように、その内側の面が側面部130の外側の面に接着されている。すなわち、図7の糊代部142のハッチングに示す領域に接着剤が塗布され、側面部130に接着されている。側面部130に接着剤を塗布して、糊代部142と接着してもよい。
スリーブ状部105は上記のように形成されているので、正面部110と側面部120、130の縦方向の長さ(最大長さ)は略同一に形成されているが、背面部140の縦方向の長さは、正面部110と側面部120、130の縦方向の長さ(最大長さ)よりも短く形成されている。
なお、折れ線C10と折れ線C11と折れ線C12と折れ線C13の各折れ線に沿って折曲げ容易とするために、各折れ線に沿って間隔を介して直線状の切込み(ブランクの一方の面から他方の面まで貫通した切込み)が形成されている。
また、上面部160は、正面部110の上端から折れ線C23を介して連設され、方形状(長方形状)を呈している。また、上面部170は、側面部120の上端から折れ線C22を介して連設され、方形状(長方形状)を呈している。また、上面部180は、側面部130の上端から折れ線C24を介して連設され、方形状(長方形状)を呈している。また、上面部190は、背面部140の上端から折れ線C21を介して連設され、方形状(長方形状)を呈している。
外箱部A2の展開状態において、上面部170と上面部160との間には隙間が形成され、上面部180と上面部160との間には隙間が形成され、上面部190と上面部170との間には隙間が形成されている。これら4つの上面部160〜190は、外箱部A2の上面を開閉するものであり、特に、上面部170と上面部180を閉状態とすることにより外箱部A2の上面が塞がれる。すなわち、上面部170の折れ線C22から先端までの長さと上面部180の折れ線C24から先端までの長さは、ともに正面部110の横方向の長さや背面部140の横方向の長さの半分(略半分としてもよい)の長さに形成され、上面部170と上面部180により外箱部A2の上面が塞がれる。つまり、上面部160〜190(主として、上面部170と上面部180)は、蓋部を構成する。
なお、上面部160〜190は、予め上方に立設した状態になっていて、外箱部A2の上方が開口した状態になっている。なお、蓋部としての上面部160〜190はスリーブ状部105の上端の各辺から連設されているが、少なくとも1つの上面部から連設されていればよい。
外箱部A2を箱状に組み立てた状態では、正面部110と背面部140とが互いに平行になり、側面部120と側面部130とが互いに平行になる。また、スリーブ状部105を構成する各部材(正面部110、側面部120、130、背面部140)における隣接する部材は互いに直角となっている。
次に、内箱部A1と外箱部A2とは、分離部24、34の箇所で互いに接着されている。つまり、分離部24の外側の面と側面部120の内側の面とが接着剤その他の接着手段により接着されるとともに、分離部34の外側の面と側面部130の内側の面とが接着剤その他の接着手段により接着されることにより、包装箱Aが全体に一体に形成される。つまり、分離部24の外側の面の全部又は一部の領域と側面部120の内側の面の間には接着剤層(図示せず)が設けられていて、同様に、分離部34の外側の面の全部又は一部の領域と側面部130の内側の面の間には接着剤層(図示せず)が設けられている。接着剤の塗布領域としては、例えば、図5の分離部24、34のハッチングに示す領域となる。これにより、外箱部A2のスリーブ状部105は、内箱部A1におけるスリーブ状部5の外側の面に沿って設けられ、例えば、正面部10の外側の面に沿って正面部110が設けられ、側面部20の外側の面に沿って側面部120が設けられ、側面部30の外側の面に沿って側面部130が設けられ、背面部40の外側の面に沿って背面部140が設けられている。
該接着剤層の接着力は、外箱部A2を内箱部A1に対して角部P1、P2を中心に背面側に回動させた際に、切目線K24が破断して分離部24が内箱部A1から分離して、分離部24が側面部120に接着した状態が維持されるとともに、切目線K34が破断して分離部34が内箱部A1から分離して、分離部34が側面部130に接着した状態が維持されるように設定されている。
また、分離部24と本体部22間の切目線K24の強度や分離部34と本体部32間の切目線K34の強度は、外箱部A2を内箱部A1に対して角部P1、P2を中心に背面側に回動させることにより、切目線K24、K34が破断する程度の強度となっている。
また、内箱部A1と外箱部A2とが接着された状態では、内箱部A1の下端(つまり、底面部50の下面)と外箱部A2の下端(正面部110の下辺や側面部120の辺部120dや側面部130の辺部130d)とが同じ高さになるように形成されている。なお、内箱部A1と外箱部A2とは、分離部24、34の箇所以外は互いに接着されていない。以上のように、内箱部A1は外箱部A2の内側に収納した状態となっていて、内箱部A1の底面部50以外は外箱部A2に被覆された状態となっている。つまり、外箱部A2の下端の高さ方向の位置は、内箱部A1の下端の高さ方向の位置と略同一であり、上面部160〜190を封止した状態では内箱部においては底面部50のみが露出している。
なお、上記構成の包装箱Aは、内箱部A1が上記のように折り畳むことができ、また、外箱部A2がスリーブ状部105を有し、全体に略スリーブ状を呈しているので、包装箱Aの状態においても平板状に折り畳むことができ、正面部110を側面部130に対して略平行になるようにし、かつ、側面部120を背面部140に対して略平行になるようにすることにより、図8に示すように平板状に折り畳むことができる。
なお、上記内箱部A1、外箱部A2において、各折れ線の箇所には、予め罫線が形成されている。
また、外箱部A2には、側面部120には切欠部122が形成され、側面部130には切欠部132が形成され、正面部110の両側には切欠部112、114が形成されているので、内箱部A1はこれらの切欠部から露出している。つまり、少なくとも側面部20及び側面部30の下端の正面側の領域が露出しているので、側面部20と側面部30とをつかむことにより片手で内箱部A1をつかむことができる。なお、内箱部A1は片手でつかむことができる大きさに形成されている。すなわち、内箱部A1の正面部10の横方向の長さは、側面部20と側面部30とを片手でつかむことができる長さ(例えば、10cm以下)に形成され、また、外箱部A2の側面部120の切欠部122や側面部130の切欠部132の大きさも、切欠部122、132から露出した内箱部A1を片手でつかむことができる大きさに形成されている。なお、正面部110の下端の両側の切欠部112、114は省略してもよい。
また、外箱部A2も片手でつかむことができる大きさに形成されている。すなわち、外箱部A2の正面部110の横方向の長さは、側面部120と側面部130とを片手でつかむことができる長さ(例えば、10cm以下)に形成され、これにより、外箱部A2を内箱部A1から分離する際に、側面部120と側面部130とを片手でつかむことができる。
また、外箱部A2の下辺である辺部140aは側面部120の辺部120dや側面部130の辺部130dよりも上方に形成され、また、側面部120には傾斜した辺部120eが形成され、側面部130には傾斜した辺部130eが形成されているので、内箱部A1は、外箱部A2の背面側の下端領域や両側面の下端の背面側の領域からも露出している。外箱部A2には、辺部120e、130eが形成されているので、外箱部A2を内箱部A1に対して角部P1、P2を中心に回動させることができる。
上記構成の包装箱Aの使用状態について説明する。包装箱Aを使用しない状況では、上記のように包装箱Aは平板状に折り畳むことができるので、折り畳んで保管しておく。
そして、包装箱Aを使用する際に、包装箱Aを組み立てる。すなわち、外箱部A2における正面部110と背面部140とが互いに平行になり、側面部120と側面部130とが互いに平行になるようにするとともに、内箱部A1における正面部10と背面部40とが互いに平行になり、側面部20と側面部30とが互いに平行になるようにし、底面部50がスリーブ状部5、105に直角になるようにすることにより包装箱Aが立体状に組み立てられる。また、底面部5は、略平板状に組み立てられる。
そして、図9に示すように、包装箱Aの上方から複数の被収納物(商品)Gを内箱部A1内に収納する。なお、被収納物Gとしては、レトルトパウチ等のパウチ製品のように柔軟性のあるものとするのが好ましい。すなわち、外箱部A2を内箱部A1に対して分離する際に外箱部A2を角部P1、P2を中心に回動させるが、その際、外箱部A2の正面部110が被収納物Gに接触する可能性があるため、柔軟性のある被収納物とするのが好ましい。なお、上面部160〜190は、予め上方に立設した状態になっていて、外箱部A2の上方が開口した状態になっているので、被収納物Gはそのまま包装箱Aの上方から収納すればよい。また、外箱部A2の正面部110、側面部120、130、背面部140や内箱部A1の正面部10、側面部20、30、背面部40は、上方に立設した状態となっているので、被収納物の収納に支障はない。その後、上面部160〜190を閉状態にして、接着テープTを外箱部A2の正面部110から上面を経て背面部140側にまで接着させることにより、図10に示すように、上面部160〜190を封止する。つまり、スリーブ状部105の上部開口に対して上面部160〜190を閉じた状態とすることにより、上面部160〜190により(主として、上面部170、180により)該上部開口を閉状態にして固定する。
以上のようにして、被収納物を包装箱Aに包装したら、被収納物Gを収納した包装箱Aを被収納物Gを陳列する場所に搬送する。
その後、被収納物を陳列する場合には、外箱部A2を内箱部A1から分離する。実際の操作としては、例えば、一方の手で内箱部A1の露出部分(すなわち、側面部120における切欠部122から露出した部分と側面部130における切欠部132から露出した部分)をつかむとともに、他方の手で外箱部A2の側面部120と側面部130の上端の正面側の領域をつかんで、外箱部A2をつかんだ該他方の手を背面側斜め上方に引き上げる。つまり、外箱部A2の正面部110が背面側斜め上方に回動するように、外箱部A2を内箱部A1に対して回動させる。すると、外箱部A2が角部P1、P2を回動中心として内箱部A1に対して回動する。つまり、外箱部A2は、角部P1と角部P2を結ぶ回動軸を中心に回動する。なお、外箱部A2を角部P1、P2を中心に回動させるので、包装箱Aを載置面に載置した状態で操作するのが好ましい。
すなわち、外箱部A2を内箱部A1に対して角部P1、P2を中心に背面側に回動させることにより、分離部24が本体部22に対して背面側斜め上方に引っ張られるとともに、分離部34が本体部32に対して背面側斜め上方に引っ張られるので、切目線K24、K34が破断し、さらに、外箱部A2を回動させて、側面部120の辺部120eと側面部130の辺部130eと背面部140の辺部140aが包装箱Aの載置面と平行で該載置面に接する状態とする(図11参照)。この状態では、辺部120eは、側面部20の下辺22dと平行になり、辺部130eは、側面部30の下辺32dと平行になる。
分離部24が切目線K24を介して本体部22と接続している状態(つまり、切目線K24が破断する前の状態)から、辺部120eと辺部130eと辺部140aが包装箱Aの載置面と平行で該載置面に接する状態となるまでの分離部24の状態を図示すると図13に示すようになり、切目線K24が破断する前の状態(図13(a))から外箱部A2を回動させることにより、切目線K24が破断し、分離部24は外箱部A2の側面部120に接着した状態で角部P1を中心に回動する(図13(b))。その際、切目線K24が破断する前の状態で分離部24の上側と背面側に間隙23Sが形成されているので、外箱部A2を内箱部A1に対して回動させることにより、分離部24を本体部22に対して(つまり、切目線K24に対して)上方かつ背面側に引っ張って切目線K24を破断することができる。つまり、間隙23Sが設けられていない(つまり、分離部24の上側及び背面側に本体部が接している)場合には、本体部22における分離部24の上側及び背面側の部分が邪魔となって、分離部24を切目線K24に対して引っ張ることができないが、本実施例の場合には、間隙23Sが設けられているので、分離部24を切目線K24に対して引っ張ることができ、切目線K24を破断することができる。
回動する分離部24は、開口部23の縁部に接触すると(図13(b)参照)、その後は、開口部23内の領域から外れてさらに回動していき、辺部120eと辺部130eと辺部140aが包装箱Aの載置面と平行で該載置面に接する状態では、分離部24は、図13(c)に示す状態となる。なお、分離部24はシート状のブランクの一部であるため薄く形成され、また、内箱部A1や外箱部A2を構成するブランクは段ボール等のシート状のブランクにより形成され柔軟性や可撓性があるので、分離部24が開口部23の縁部に接触した場合でも、さらに外箱部A2を回動させることにより、分離部24は容易に開口部23内から離脱することができる。
なお、分離部34が切目線K34を介して本体部32と接続している状態から、辺部120eと辺部130eと辺部140aが包装箱Aの載置面と平行で該載置面に接する状態となるまでの分離部34の状態は、分離部24の場合と対称になる以外は同様である。
次に、辺部120e、130eと辺部140aが包装箱Aの載置面と平行で該載置面に接する状態となったら、背面部140の辺部140aを中心に外箱部A2を内箱部A1に対してさらに回動させて、外箱部A2を内箱部A1に対して開けた状態とする。その後は、背面部140が載置面に接する状態とした後に、外箱部A2を内箱部A1から引き離す。なお、辺部120e、130eと辺部140aが包装箱Aの載置面と平行で該載置面に接する状態(図11の状態)となった際に、外箱部A2を内箱部A1に対して上方に引き上げて外箱部A2を内箱部A1に対して分離してもよいし、辺部120e、130eと辺部140aが包装箱Aの載置面と平行で該載置面に接する状態から背面部140が載置面に接する状態(図12の状態)の間の位置で外箱部A2を内箱部A1に対して上方に引き上げて外箱部A2を内箱部A1に対して分離してもよい。
なお、外箱部A2が角部P1、P2を中心に回動することにより外箱部A2の正面部110が背面側に倒れるので、正面部110が被収納物Gに接触する可能性があるが、被収納物を柔軟性のあるものとするか、又は、被収納物が背面側に倒れるだけの空間的に余裕を設けておくことにより、外箱部A2の回動に支障を来すことがない。
外箱部A2を内箱部A1に対して分離したら、図14に示すように、被収納物Gを内箱部A1に収納した状態で陳列を行なう。
本実施例の包装箱によれば、外箱部A2を内箱部A1に対して回動させるという動作のみで外箱部A2を内箱部A1から分離することができるので、少ない工程で外箱部A2を内箱部A1に対して分離することができる。
また、一方の手で内箱部A1をつかんだ状態で他方の手で外箱部A2を分離させるので、被収納物が軽量の場合でも内箱部A1に対する外箱部A2の分離に支障を来すことがない。つまり、上記従来例(実用新案登録第3139948号)の場合のように、内箱部に収納される被収納物が軽量の場合に、外箱部を分離する際に内箱部も上方に引き上げられてしまうことがない。
また、外箱部A2の側面部120、130に角部P1、P2が設けられ、角部P1、P2を支点にして回動させることができるので、外箱部A2の回動を円滑に行なうことができる。
また、内箱部A1の側面部20には開口部23が設けられ、該開口部23内に分離部24が設けられているので、分離部24が本体部22により安定して支持され(つまり、分離部24が側面部20において安定的に支持される)、また、側面部30には開口部33が設けられ、該開口部33内に分離部34が設けられているので、分離部34が本体部32により安定して支持され(つまり、分離部34が側面部30において安定的に支持される)、よって、内箱部A1と外箱部A2の接合部分を安定させて、不用意に切目線K24、K34が破断するのを防止することができる。すなわち、図15に示すように、上方が開口した切欠部23’(33’)内に分離部24(34)を設けた場合には、切欠部23’(33’)の上方が開口していることから分離部24(34)が安定して支持されずに分離部24(34)がぐらつくおそれがあり、分離部24(34)がぐらつくと不用意に切目線K24(K34)が破断するおそれがあるが、上記のように、開口部23(33)内に分離部24(34)が設けられているので、分離部24(34)を安定して支持することができる。
また、開口部23(33)内に分離部24(34)を設けた構成であるので、側面部20、30の上辺に沿って凹凸が形成されず、内箱部A1の生産性を向上させることができる。
また、分離部24(34)は側面部20(30)において横方向の中央位置に設けられているので、外箱部A2が内箱部A1により安定して支持される。
また、本実施例の包装箱Aにおいては、上記従来例(実用新案登録第3139948号)に比べて、外箱部A2の側面部120、130に切目線による片部が設けられないので、側面部120、130の見栄えをよくすることができる。
また、本実施例の包装箱Aによれば、図1や図2に示すように、上方が開口した包装箱Aに対して上方から被収納物である商品を収納して、上面部160〜190を閉じて1つの接着テープTにより封止するのみであるので、容易に被収納物(商品)の梱包作業を行うことができる。
また、本実施例の包装箱Aによれば、分離部24、34を内箱部A1から分離することにより、外箱部A2を内箱部A1から分離するのみで被収納物を陳列することができるので、陳列作業を容易に行なうことができる。
また、被収納物の陳列状態においては、内箱部A1における正面部10の高さ方向の長さは、背面部40の高さ方向の長さよりも小さく形成されているので、正面部10を正面側として陳列することにより被収納物をユーザから見やすくすることができる。
また、内箱部A1については、図15のように、本体部22の上側に上方に開口した切欠部23’を設け、切欠部23’内に分離部24を切目線K24を介して設ける(つまり、分離部24の正面側と底面側が切目線K24を介して本体部22と接続している)とともに、本体部32の上側に上方に開口した切欠部33’を設け、切欠部33’内に分離部34を切目線K34を介して設ける(つまり、分離部34の正面側と底面側が切目線K34を介して本体部32と接続している)ものとしてもよい。この場合にも、分離部24は、切欠部23’内における正面側に偏って形成され、分離部24の背面側に分離部24と切欠部23’の縁部との間に間隙23Sが形成され、分離部34は、切欠部33’内における正面側に偏って形成され、分離部34の背面側に分離部34と切欠部33’の縁部との間に間隙33Sが形成されており、これにより、外箱部A2を内箱部A1に対して回動させることにより、分離部24、34を本体部22に対して(つまり、切目線K24、K34に対して)上方かつ背面側に引っ張って切目線K24、K34を破断することができる。
なお、図15の例では、分離部24(34)は、切欠部23’(33’)の底面側に偏って形成されていて、切欠部23’(33’)内において、分離部24(34)の上側に空間が設けられているが、切欠部23’(33’)は上方に開口しているので、特に、分離部24(34)は、切欠部23’(33’)の底面側に偏って形成する必要はない。
ただし、図5に示す構成と比べて、分離部24、34を側面部20、30において安定して支持する効果や、側面部20、30の上辺に沿って凹凸が形成されず、内箱部A1の生産性を向上させることができる効果は弱いといえる。
なお、上記の説明において、側面部20(30)、特に、開口部23、33や分離部24、34は上記で説明した形状であるとしたが、分離部24(34)が該開口部23(33)内において正面側及び底面側に偏って形成されることにより、分離部24(34)の背面側及び上側に分離部24(34)と開口部23(33)の縁部との間に間隙が形成されているとともに、分離部24(34)の正面側と底面側が切目線を介して本体部22(32)と接続している構成であれば、開口部23、33や分離部24、34の形状は他の形状であってもよい。つまり、そのような構成であれば、外箱部A2を内箱部A1に対して回動させることにより、分離部24(34)を本体部22(32)に対して上方かつ背面側に引っ張って切目線K24(K34)を破断することができる。
また、包装箱Aを左右対称の構成としてもよく、すなわち、内箱部A1を左右対称の構成としてもよく、また、外箱部A2を左右対称の構成としてもよい。