JP2014152855A - ボールジョイント用ダストカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、一端大径開口部からのグリースの漏出や、外部から塵埃が侵入する事のない、密封性能が良好なボールジョイント用ダストカバーを提供することを目的とする。
【解決手段】ゴム状弾性材製ボールジョイント用ダストカバーにおいて、一端大径開口部に埋設された金属材製補強環が、その内周側端部において、ソケットの外周面に当接するナックル側に向かって収斂する円錐台形状部を備えると共に、前記円錐台形状部の内周面に沿って環状溝部を形成する事により、前記一端大径開口部の軸方向端部の内周面側に前記ソケットの外周面と密封接触するダストリップを形成したことを特徴とする。
【選択図】図2
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、一端大径開口部からのグリースの漏出や、外部から塵埃が侵入する事のない、密封性能が良好なボールジョイント用ダストカバーを提供することを目的とする。
【解決手段】ゴム状弾性材製ボールジョイント用ダストカバーにおいて、一端大径開口部に埋設された金属材製補強環が、その内周側端部において、ソケットの外周面に当接するナックル側に向かって収斂する円錐台形状部を備えると共に、前記円錐台形状部の内周面に沿って環状溝部を形成する事により、前記一端大径開口部の軸方向端部の内周面側に前記ソケットの外周面と密封接触するダストリップを形成したことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、ボールジョイント用ダストカバーに関する。
また、本発明は、自動車懸架装置、操舵装置等に使用されるボールジョイント用ダストカバーに関する。
また、本発明は、自動車懸架装置、操舵装置等に使用されるボールジョイント用ダストカバーに関する。
従来、ボールジョイント継ぎ手部の防塵、防水を目的としてダストカバーが装着されているボールジョイントとしては、図4及び図5に示すボールジョイント用ダストカバーが知られている。(特許文献1、2、3)
この種ボールジョイント用ダストカバーのシール構造は、図4及び図5に示す様に、ボールスタッド100の一端に形成された球頭部200がソケット300内に保持されている。
そして、ボールスタッド100の他端の軸部400は、ナックル500に締め付け固定されている。
一方、ゴム状弾性材製ダストカバーの一端大径開口部60が、ソケット300の外周面に一端大径開口部60に埋設した金属材製補強環630により固定保持され、他端小径開口部70が軸部400に保持された構成となっている。
そして、一端大径開口部60と他端小径開口部70とを連結している膜部800全体が外側に張り出した鼓形状を呈している。
そして、ボールスタッド100の他端の軸部400は、ナックル500に締め付け固定されている。
一方、ゴム状弾性材製ダストカバーの一端大径開口部60が、ソケット300の外周面に一端大径開口部60に埋設した金属材製補強環630により固定保持され、他端小径開口部70が軸部400に保持された構成となっている。
そして、一端大径開口部60と他端小径開口部70とを連結している膜部800全体が外側に張り出した鼓形状を呈している。
金属材製補強環630は、ソケット300の外周面に当接するナックル5側に向かって収斂する円錐台形状部602と、この円錐台形状部602の外周端(径方向外端)から他端小径開口部700側に向かって伸びる円筒形状部603を備えている。
この円錐台形状部602の内周端(径方向内端)がソケット300の外周面に食い込むことにより、ダストカバーのソケット300からの離脱を防止している。
この円錐台形状部602の内周端(径方向内端)がソケット300の外周面に食い込むことにより、ダストカバーのソケット300からの離脱を防止している。
また、円筒形状部603は、一端大径開口部60をソケット300の外周面に嵌着する際の、装着冶具の押圧力に一端大径開口部60が耐える役割を果たす。
また、円錐台形状部602と円筒形状部603の接合部近傍には、金属材製補強環630を一端大径開口部60内に埋設する為に、成形段階で金属材製補強環630を保持する為の環受けピンが存在した複数個のピン穴605が存在する。
また、円錐台形状部602と円筒形状部603の接合部近傍には、金属材製補強環630を一端大径開口部60内に埋設する為に、成形段階で金属材製補強環630を保持する為の環受けピンが存在した複数個のピン穴605が存在する。
更に、一端大径開口部60の内周面には、他端小径開口部700側に向かって収斂するテーパ面604と膜部800内周面との接合により形成されたグリースリップ640が存在する。
このグリースリップ640が、ソケット300の外周面に密接する事により、ダストカバー内部に保持されているグリースの漏出を防止すると共に、外部からの塵埃の浸入を阻止している。
このグリースリップ640が、ソケット300の外周面に密接する事により、ダストカバー内部に保持されているグリースの漏出を防止すると共に、外部からの塵埃の浸入を阻止している。
しかし、近年、ボールジョイントのコンパクト化の要望が強く、ソケット300の径を極力小さくした結果、一端大径開口部60が装着されるソケット300の段部を設けるスペースが制限された。
この結果、グリースリップ640のソケット300に対する十分な押圧力(締め代)が確保出来ない為、一端大径開口部60からのグリースの漏出や、外部から塵埃が侵入する問題を惹起した。
この結果、グリースリップ640のソケット300に対する十分な押圧力(締め代)が確保出来ない為、一端大径開口部60からのグリースの漏出や、外部から塵埃が侵入する問題を惹起した。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、一端大径開口部からのグリースの漏出や、外部から塵埃が侵入する事のない、密封性能が良好なボールジョイント用ダストカバーを提供することを目的とする。
本発明に係るボールジョイント用ダストカバーは、ボールスタッドの一端に形成された球頭部がソケット内に保持され、前記ボールスタッドの他端の軸部はナックルに締め付け固定され、金属材製補強環が埋設された一端大径開口部が前記ソケットの外周面に固定保持され、他端小径開ロ部が前記軸部に保持され、前記一端大径開口部と前記他端小径開口部とを連結している外側に張り出した略鼓形状の膜部を備えた弾性材製ボールジョイント用ダストカバーにおいて、前記金属材製補強環が、その内周側端部において、前記ソケットの外周面に当接する前記ナックル側に向かって収斂する円錐台形状部を備えると共に、前記円錐台形状部の内周面に沿って環状溝部を形成する事により、前記一端大径開口部の軸方向端部の内周面側に前記ソケットの外周面と密封接触するダストリップを形成したことを特徴とする。
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1記載の発明のボールジョイント用ダストカバーによれば、金属材製補強環の円錐台形状部の内周面に沿って環状溝部を形成する事により、一端大径開口部の軸方向端部の内周面側にソケットの外周面と密封接触するダストリップを形成しているので、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、一端大径開口部からのグリースの漏出や、外部から塵埃が侵入する事のない、良好な密封性能が維持出来る。
更に、請求項2記載の発明のボールジョイント用ダストカバーによれば、金属材製補強環が、円錐台形状部と、円錐台形状部の外周端から他端小径開口部側に向かって伸びる円筒形状部とより構成されているため、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、ダストカバーをソケットの外周面に嵌着するのが容易である。
請求項1記載の発明のボールジョイント用ダストカバーによれば、金属材製補強環の円錐台形状部の内周面に沿って環状溝部を形成する事により、一端大径開口部の軸方向端部の内周面側にソケットの外周面と密封接触するダストリップを形成しているので、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、一端大径開口部からのグリースの漏出や、外部から塵埃が侵入する事のない、良好な密封性能が維持出来る。
更に、請求項2記載の発明のボールジョイント用ダストカバーによれば、金属材製補強環が、円錐台形状部と、円錐台形状部の外周端から他端小径開口部側に向かって伸びる円筒形状部とより構成されているため、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、ダストカバーをソケットの外周面に嵌着するのが容易である。
更に、請求項3記載の発明のボールジョイント用ダストカバーによれば、環状溝部が、ボールジョイント用ダストカバーの成形段階において、金属材製補強環を保持する為の環受けを挿入する箇所として利用することが出来る為、ゴム成形型に金属材製補強環を保持する為の環受けピンを形成する必要が無く、ゴム成形型の加工費用が安価となる。
更に、請求項4記載の発明のボールジョイント用ダストカバーによれば、ダストリップとグリースリップが存在する為、一端大径開口部からのグリースの漏出や、外部から塵埃の侵入をより確実に阻止出来る。
更に、請求項4記載の発明のボールジョイント用ダストカバーによれば、ダストリップとグリースリップが存在する為、一端大径開口部からのグリースの漏出や、外部から塵埃の侵入をより確実に阻止出来る。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1、図2及び図3に示される様に、本発明に係るボールジョイント用ダストカバーの態様は、ボールスタッド1の一端に形成された球頭部2がソケット3内に保持され、このボールスタッド1の他端の軸部4はナックル5に締め付け固定され、金属材製補強環63が埋設された一端大径開口部6がソケット3の外周面に固定保持され、他端小径開ロ部7が軸部4に保持され、一端大径開口部6と他端小径開口部7とを連結している外側に張り出した略鼓形状の膜部8を備えた基本構成となっている。
図1、図2及び図3に示される様に、本発明に係るボールジョイント用ダストカバーの態様は、ボールスタッド1の一端に形成された球頭部2がソケット3内に保持され、このボールスタッド1の他端の軸部4はナックル5に締め付け固定され、金属材製補強環63が埋設された一端大径開口部6がソケット3の外周面に固定保持され、他端小径開ロ部7が軸部4に保持され、一端大径開口部6と他端小径開口部7とを連結している外側に張り出した略鼓形状の膜部8を備えた基本構成となっている。
そして、金属材製補強環63は、その内周側端部601において、ソケット3の外周面に当接するナックル5側に向かって収斂する円錐台形状部602を備えると共に、円錐台形状部602の内周面に沿って環状溝部61を形成する事により、一端大径開口部6の軸方向端部の内周面側にソケット3の外周面と密封接触するダストリップ62を形成した特徴を有している。
この様に、ダストリップ62がソケット3の外周面と密封接触する構成としている為、一端大径開口部6からのグリースの漏出や、外部から塵埃が侵入する事のない、良好な密封性能が維持出来る。
この環状溝部61は、金属材製補強環63の円錐台形状部602の内周面(図上下側の面)に沿って断面V字形状に設けられている。
この環状溝部61は、金属材製補強環63の円錐台形状部602の内周面(図上下側の面)に沿って断面V字形状に設けられている。
そして、ダストリップ62は、このV字形状の環状溝部61と、一端大径開口部6の軸方向端部(図上下側端部)とにより形成されている。このダストリップ62の先端をよりリップ状にする為に、図3に示す様に、一端大径開口部6の軸方向端部(図上下側端部)側から径方内方にであって、ナックル5側に向かって収斂するテーパ面とする事が望まし。
更に、金属材製補強環63は、円錐台形状部602と、この円錐台形状部602の外周端から他端小径開口部7側に向かって伸びる円筒形状部603とより構成されている。
この様に、円筒形状部603を円錐台形状部602と一体に設ける事により、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、ダストカバーをソケット3の外周面に嵌着するのが容易である。
この様に、円筒形状部603を円錐台形状部602と一体に設ける事により、コンパクト化の進んだボールジョイントにおいても、ダストカバーをソケット3の外周面に嵌着するのが容易である。
また、環状溝部61が、ボールジョイント用ダストカバーの成形段階において、金属材製補強環63を保持する為の環受けを挿入する箇所として利用することが出来る為、ゴム成形型に金属材製補強環63を保持する為の環受けピンを形成する必要が無く、ゴム成形型の加工費用が安価となる。
すなわち、金型の芯型に環状溝部61に相当する環状の突起部を設けるだけで済むからである。
すなわち、金型の芯型に環状溝部61に相当する環状の突起部を設けるだけで済むからである。
更に、ダストリップ62と共に、ダストリップ62よりナックル5側の一端大径開口部6の内周面に設けたグリースリップ64によりダストカバー内のグリースが外部に漏出することを阻止する構成とする事が好ましい。
このグリースリップ64は、一端大径開口部60の内周面に設けられており、他端小径開口部700側に向かって収斂するテーパ面604と膜部8内周面との接合部に形成されている。
このグリースリップ64は、一端大径開口部60の内周面に設けられており、他端小径開口部700側に向かって収斂するテーパ面604と膜部8内周面との接合部に形成されている。
このグリースリップ64が、ソケット3の外周面に密接する事により、ダストカバー内部に保持されているグリースの漏出を防止する。
従って、たとえグリースリップ64を越えてグリースが漏出したとしても、ダストリップ62が存在する為、このダストリップ62により、グリースの外部への漏出を阻止出来る。
特に、環状溝部61内に溜ったグリースの圧力は、ダストリップ62をソケット3側に押し付ける作用をする為、より確実にグリースの漏出を防止出来る。
特に、環状溝部61内に溜ったグリースの圧力は、ダストリップ62をソケット3側に押し付ける作用をする為、より確実にグリースの漏出を防止出来る。
また、外部の塵埃がダストリップ62を通過したとしても、グリースリップ64により、塵埃がダストカバー内に浸入することを阻止出来る。特に、環状溝部61内にグリースが溜っている場合は、このグリースにより塵埃がダストカバー内に浸入することより確実に阻止出来る。
また、他端小径開口部7には断面L字形状の金属材製補強環73が埋設されており、軸部4側への取り付けを確実にしている。
金属材製補強環63は、SPCC等の鋼板から打ち抜き加工により製作される。
この為、樹脂材等を使用した場合に比べ、金属材製補強環63をより薄く出来る為、ボールスタッド1とソケット3との径差が少なくなったとしても、ダストカバーの形状を釣鐘形状に維持する事がより可能となる。
この為、樹脂材等を使用した場合に比べ、金属材製補強環63をより薄く出来る為、ボールスタッド1とソケット3との径差が少なくなったとしても、ダストカバーの形状を釣鐘形状に維持する事がより可能となる。
また、ダストカバーの材質は、クロロプレン等のゴム状弾性材や、ポリエステル系エラストマー、熱可塑性ポリウレタン等の熱可塑性エラストマーから、適宜用途に合わせ選択して使用される。
また、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
自動車の懸架装置及び操舵装置等に使用されるボールジョイントに使用できる。
1 ボールスタッド
2 球頭部
3 ソケット
4 軸部
5 ナックル
6 一端大径開口部
7 他端小径開口部
8 膜部
61 環状溝部
62 ダストリップ
63 金属材製補強環
64 グリースリップ
73 金属材製補強環
601内周側端部
602円錐台形状部
603円筒形状部
604テーパ面
2 球頭部
3 ソケット
4 軸部
5 ナックル
6 一端大径開口部
7 他端小径開口部
8 膜部
61 環状溝部
62 ダストリップ
63 金属材製補強環
64 グリースリップ
73 金属材製補強環
601内周側端部
602円錐台形状部
603円筒形状部
604テーパ面
Claims (4)
- ボールスタッド(1)の一端に形成された球頭部(2)がソケット(3)内に保持され、
前記ボールスタッド(1)の他端の軸部(4)はナックル(5)に締め付け固定され、金属材製補強環(63)が埋設された一端大径開口部(6)が前記ソケット(3)の外周面に固定保持され、他端小径開ロ部(7)が前記軸部(4)に保持され、前記一端大径開口部(6)と前記他端小径開口部(7)とを連結している外側に張り出した略鼓形状の膜部(8)を備えた弾性材製ボールジョイント用ダストカバーにおいて、前記金属材製補強環(63)が、その内周側端部(601)において、前記ソケット(3)の外周面に当接する前記ナックル(5)側に向かって収斂する円錐台形状部(602)を備えると共に、前記円錐台形状部(602)の内周面に沿って環状溝部(61)を形成する事により、前記一端大径開口部(6)の軸方向端部の内周面側に前記ソケット(3)の外周面と密封接触するダストリップ(62)を形成したことを特徴とするボールジョイント用ダストカバー。 - 前記金属材製補強環(63)が、前記円錐台形状部(602)と、前記円錐台形状部(602)の外周端から前記他端小径開口部(7)側に向かって伸びる円筒形状部(603)とより構成されていることを特徴とする請求項1記載のボールジョイント用ダストカバー。
- 前記環状溝部(61)が、ボールジョイント用ダストカバーの成形段階において、前記金属材製補強環(63)を保持する為の環受けを挿入する箇所として利用することを特徴とする請求項1または2記載のボールジョイント用ダストカバー。
- 前記ダストリップ(62)が外部からダストカバー内への塵埃の浸入を阻止し、前記ダストリップ(62)より前記ナックル(5)側の前記一端大径開口部(6)の内周面に設けたグリースリップ(64)によりダストカバー内のグリースが外部に漏出することを阻止する様に成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のボールジョイント用ダストカバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013022842A JP2014152855A (ja) | 2013-02-08 | 2013-02-08 | ボールジョイント用ダストカバー |
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JP2013022842A JP2014152855A (ja) | 2013-02-08 | 2013-02-08 | ボールジョイント用ダストカバー |
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JP2013022842A Pending JP2014152855A (ja) | 2013-02-08 | 2013-02-08 | ボールジョイント用ダストカバー |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2013-02-08 JP JP2013022842A patent/JP2014152855A/ja active Pending
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