JP2014148104A - 横方向性ヒートシールフィルム及びこれを用いた易開封包装体 - Google Patents

横方向性ヒートシールフィルム及びこれを用いた易開封包装体 Download PDF

Info

Publication number
JP2014148104A
JP2014148104A JP2013018373A JP2013018373A JP2014148104A JP 2014148104 A JP2014148104 A JP 2014148104A JP 2013018373 A JP2013018373 A JP 2013018373A JP 2013018373 A JP2013018373 A JP 2013018373A JP 2014148104 A JP2014148104 A JP 2014148104A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat seal
film
heat
transverse
seal film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013018373A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6176935B2 (ja
Inventor
Shunichiro Hamada
俊一郎 濱田
Kazunori Fukuda
和典 福田
Keiichi Kanbe
敬一 神戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futamura Chemical Co Ltd
Original Assignee
Futamura Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Futamura Chemical Co Ltd filed Critical Futamura Chemical Co Ltd
Priority to JP2013018373A priority Critical patent/JP6176935B2/ja
Publication of JP2014148104A publication Critical patent/JP2014148104A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6176935B2 publication Critical patent/JP6176935B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Abstract

【課題】フィルムの製膜方向と直交する方向への良好な引裂性と引裂時に生じるフィルム細片を抑制することができ、フィルム自体によるヒートシール特性を具備した横方向性ヒートシールフィルムを提供し、同フィルムを用いた開けやすさを改善した易開封包装体も提供する。
【解決手段】基材層11の一側にヒートシール可能なヒートシール層12を備え二軸延伸により製膜されるヒートシールフィルム10Aであって、基材層はポリプロピレン樹脂を含有してなり、ヒートシール層はエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体、プロピレン−1ブテンの共重合体のいずれか1種もしくは2種以上を含有してなり、ヒートシールフィルムの二軸延伸に際し、該ヒートシールフィルムの縦方向MDにおける延伸倍率は1.1〜2倍であり、かつ、横方向TDの延伸倍率は5〜30倍とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、横方向性ヒートシールフィルム及びこれを用いた易開封包装体に関し、特にフィルムの横方向の引裂性を高めたフィルムと、当該フィルムから形成した易開封包装体に関する。
現在、物品の包装にあっては、自動包装機により、フィルムと物品が供給され充填、包装、封止は連続して行われる。このような包装用フィルムに要求される性能は、フィルムの供給や加工、さらには流通時に十分な強度を備え、封止時の良好なヒートシール性を満たすことである。さらに、これらの要請とともに開封の容易さも求められる。一般的なシーラントフィルムである無延伸フィルムは、延伸されていないため総じて引裂強度が高くなりやすい。また、一般的な二軸延伸のヒートシールフィルムでは、分子配向から引裂強度は低くなるものの方向性が定まらない。それゆえ、必ずしもヒートシールフィルムの引き裂きは簡便とはならず、引き裂き時の抵抗過剰や方向性が定まらない等の問題点を有していた。
このような引裂性への対処として、一軸延伸により製膜したフィルムが提唱されている(特許文献1、2、及び3等参照。)。特許文献1は、各種オレフィン系樹脂のヒートシール層にこれよりも高融点のプロピレン系樹脂のフィルムが積層され、横一軸延伸されてなる横方向引裂性積層フィルムである。特許文献2は、各種オレフィン系樹脂のヒートシール層にこれよりも高融点のプロピレン系樹脂のフィルムが積層され、さらにその上に高メルトインデックスのプロピレン系樹脂のフィルムが積層され、最終的に横一軸延伸されてなる横方向易引裂性積層フィルムである。また、特許文献3は、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンを含む樹脂組成物を横一軸延伸してなるフィルムを開示している。
特許文献1、2等に例示のフィルムによると、フィルムの横方向の引裂性においては一定の効果を発揮する。一般にヒートシールフィルムの包装対象物品は食品であることが多く、喫食時に包装袋のフィルムを破いて食品を取り出す。もしくは破いた包装袋を持ったまま喫食することが多い。ところが、従前のヒートシールフィルムを製袋した包装袋にあっては、図6の写真に示すように、フィルムの破断部位にフィルムの引き裂き方向に沿って帯状や繊維状のフィルム細片が生じる問題を有していた。そのため、喫食時に内容物である食品とともに誤食するおそれが懸念されており、引裂性の利点を十分に生かし切れていない。
また、特許文献3にあっては、引裂時に生じるフィルム細片の抑制に効果を上げるものの必ずしも十分とはいえなかった。しかも、高密度ポリエチレンを主成分とした延伸フィルムであることからヒートシール性を有さず、単体では包装用のヒートシールフィルムとして使用することができなかった。それゆえ、ヒートシール性を備えるため別途ポリプロピレン系フィルムをラミネートする等の加工を要し、その分割高となっていた。
このように、既存のフィルムにおいて製膜方向と直交する方向への良好な引裂性とともにその引裂時のフィルム細片の発生抑制、さらにはフィルム自体のヒートシール特性を適切に具備するヒートシールフィルムは依然として存在していなかった。そこで、必要とされる前記の各性能を総合して充足する好適な包装用のヒートシールフィルムが望まれている。
特公平8−18416号公報 特許第2995869号公報 特許第5022585号公報
本発明は、上記状況に鑑み提案されたものであり、フィルムの製膜方向と直交する方向への良好な引裂性(開封性や方向性)とともにフィルムの引裂時に破断面に生じるフィルム細片を抑制することができ、さらに当該フィルム自体によるヒートシール特性を具備した横方向性ヒートシールフィルムを提供する。そして当該横方向性ヒートシールフィルムを用いて成形した開けやすさを改善した易開封包装体を提供する。
すなわち、請求項1の発明は、基材層の一側にヒートシール可能なヒートシール層を備え二軸延伸により製膜されるヒートシールフィルムであって、前記基材層はポリプロピレン樹脂を含有してなり、前記ヒートシール層はエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体、プロピレン−1ブテンの共重合体のいずれか1種もしくは2種以上を含有してなり、前記ヒートシールフィルムの二軸延伸に際し、該ヒートシールフィルムの縦方向(MD)における延伸倍率は1.1〜2倍であり、かつ、横方向(TD)の延伸倍率は5〜30倍であることを満たすことを特徴とする横方向性ヒートシールフィルムに係る。
請求項2の発明は、前記基材層の他側にオレフィン系樹脂を含有してなる外面層が備えられる請求項1に記載の横方向性ヒートシールフィルムに係る。
請求項3の発明は、前記基材層に脂環族系炭化水素樹脂が該基材層の全重量の5〜30重量%添加される請求項1または2に記載の横方向性ヒートシールフィルムに係る。
請求項4の発明は、JIS K 7128−1(1998)に規定のトラウザー引裂法に準拠して測定した前記ヒートシールフィルムの縦方向(MD)の引裂強度(SM)と横方向(TD)の引裂強度(ST)において、下記(i)式より求められる引裂強度比(RS)が2以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の横方向性ヒートシールフィルムに係る。
Figure 2014148104
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の横方向性ヒートシールフィルムにおけるヒートシール層同士をヒートシールして袋状物としたことを特徴とする易開封包装体に係る。
請求項6の発明は、前記袋状物が前記横方向性ヒートシールフィルムの縦方向(MD)に沿って自動包装機により製袋され、前記袋状物における前記横方向性ヒートシールフィルムの縦方向(MD)のヒートシール部位に微細孔が設けられている請求項5に記載の易開封包装体に係る。
請求項1の発明に係る横方向性ヒートシールフィルムによると、基材層の一側にヒートシール可能なヒートシール層を備え二軸延伸により製膜されるヒートシールフィルムであって、前記基材層はポリプロピレン樹脂を含有してなり、前記ヒートシール層はエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体、プロピレン−1ブテンの共重合体のいずれか1種もしくは2種以上を含有してなり、前記ヒートシールフィルムの二軸延伸に際し、該ヒートシールフィルムの縦方向(MD)における延伸倍率は1.1〜2倍であり、かつ、横方向(TD)の延伸倍率は5〜30倍であることを満たすため、フィルムの製膜方向と直交する方向への良好な引裂性とフィルムの引裂時に破断面に生じるフィルム細片を抑制することができ、さらに当該フィルム自体によるヒートシール特性を具備した横方向性ヒートシールフィルムを得ることができる。
請求項2の発明に係る横方向性ヒートシールフィルムによると、請求項1の発明において、前記基材層の他側にオレフィン系樹脂を含有してなる外面層が備えられるため、外面層に機能性材料を添加して効率よく性能向上を図ることができる。
請求項3の発明に係る横方向性ヒートシールフィルムによると、請求項1または2の発明において、前記基材層に脂環族系炭化水素樹脂が該基材層の全重量の5〜30重量%添加されるため、引き裂きの方向性を良好にすることができ、フィルムの腰も強くすることができる。
請求項4の発明に係る横方向性ヒートシールフィルムによると、請求項1ないし3の発明において、JIS K 7128−1(1998)に規定のトラウザー引裂法に準拠して測定した前記ヒートシールフィルムの縦方向(MD)の引裂強度(SM)と横方向(TD)の引裂強度(ST)の引裂強度比(RS)が2以上であるため、引き裂いた時の方向性が良好となる。
請求項5の発明に係る易開封包装体によると、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の横方向性ヒートシールフィルムにおけるヒートシール層同士をヒートシールして袋状物としたため、包装の開けやすさが向上して商品価値が高まり他商品との差別化に有利となる。
請求項6の発明に係る易開封包装体によると、請求項5の発明において、前記袋状物が前記横方向性ヒートシールフィルムの縦方向(MD)に沿って自動包装機により製袋され、前記袋状物における前記横方向性ヒートシールフィルムの縦方向(MD)のヒートシール部位に微細孔が設けられているため、微細孔から生じる切れ目により袋状物の開封し易さはさらに向上する。
第1実施形態の横方向性ヒートシールフィルムの概略断面模式図である。 第2実施形態の横方向性ヒートシールフィルムの概略断面模式図である。 横方向性ヒートシールフィルムの包装時の模式図である。 易開封包装体の全体斜視図である。 易開封包装体の開封を示す概略図である。 従来のフィルムの引裂時の写真である。
図1の概略断面模式図は、横方向性ヒートシールフィルム10Aの最も単純な構造の開示例である。請求項1の発明に規定するように、基材層11の一側にヒートシール可能なヒートシール層12が備えられる。さらには、図2の横方向性ヒートシールフィルム10Bの概略断面模式図に示し、請求項2の発明に規定するように、基材層11のヒートシール層12と接する側と反対の他側に外面層13が備えられる。各層の構成樹脂はTダイから共押し出しにより吐出され、フィルムの縦方向MD(巻き取り方向あるいは機械方向とも称される。)と、この縦方向MDと直交する横方向TDにそれぞれ後記する所定の倍率により延伸されて製膜される。MDとTDの向きについては図3(a)に示す。延伸を経て最終的に出来上がる横方向性ヒートシールフィルムの厚さは、20ないし60μmである。横方向性ヒートシールフィルムについては、単にヒートシールフィルムと表記する場合もある。
基材層11は、ヒートシールフィルム10A,10B自体の構造強度を維持する部位であり、ポリプロピレン樹脂が主成分として使用される。ポリプロピレン樹脂には、プロピレンの単独重合体に加え、プロピレンとオレフィンとのランダムもしくはブロック共重合体を含めても良い。プロピレン以外のオレフィンは、エチレン、他に炭素数4ないし18の1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンである。
さらに、請求項3の発明に規定するように、基材層11の組成にあっては、基材層の全重量の5ないし30重量%相当分の脂環族系炭化水素樹脂が添加される。脂環族系炭化水素樹脂には、例えばC5系のシクロペンタジエンやその誘導体等の化合物が含まれる。脂環族系炭化水素樹脂の配合は必須ではないものの、基材層を形成するポリプロピレン樹脂への脂環族系炭化水素樹脂の配合により、引き裂きの方向性は良好になるとともに、当該フィルムの腰を強くすることができる。
基材層の全重量に占める脂環族系炭化水素樹脂の添加量が5%未満の場合、方向性改善の影響は見られない。このため、5%が下限と考えられる。脂環族系炭化水素樹脂の添加量が30%を超過する場合、脂環族系炭化水素樹脂量が多すぎとなり適切な延伸の障害となる。
ヒートシール層12は、横方向性ヒートシールフィルムにより物品を包装した際に当該物品と接し、また、互いのヒートシールにより融着する。そのため、層の樹脂自体の安定性とともに、後述する易開封包装体等の形成に際し、生産効率上から低温でのヒートシール性能が求められる。
これに加え、ヒートシール層12の樹脂選択に際し、基材層11との層間強度を高めるため樹脂同士の相溶性を高める必要もある。そこで、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体、プロピレン−1ブテンの共重合体等のプロピレンと他のオレフィン樹脂との共重合体であり、それらのいずれか1種もしくは2種以上が配合される。後記の実施例のとおり、エチレン−プロピレン共重合体の単独、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体の単独、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体とプロピレン−1ブテン共重合体の2種混合が好ましく用いられる。樹脂種、配合割合の選択は、ヒートシール温度の調整、ヒートシール層としての強度、延伸の良否等が勘案され規定される。
図2の横方向性ヒートシールフィルム10Bに開示の外面層13は、基材層11から剥離しない樹脂種であれば特段限定されず、一般的なオレフィン系樹脂から選択される。例えば、基材層11に使用した樹脂種に揃えることが望ましい。後記の実施例にあっては、基材層11と同種のポリプロピレン樹脂が使用される。
本発明のヒートシールフィルムは延伸による製膜、適宜の熱固定等を経て完成する。そして縦方向MDに巻き取られ、製品として出荷される。巻き取りのため、ヒートシール層12は基材層11(外面層13)と常時接する。そのため、保管時等に層同士が強く密着してブロッキングが生じるおそれがある。このようなブロッキングへの対処として、一般にアンチブロッキング剤が添加される。アンチブロッキング剤は基材層11自体に添加することができるものの、層厚の関係から希釈されてしまう。そこで、外面層13をさらに設けて同層にアンチブロッキング剤等の機能性材料を添加することにより、効率よく性能向上を図ることができる。また、外面層には包装資材としての印刷も施されるので、印刷適性のためのコロナ処理や印刷インキの密着を良くする成分等も添加される。
2層構造のヒートシールフィルム10A及び3層構造のヒートシールフィルム10Bの延伸は、公知の延伸装置、延伸手法が採用される。例えば、テンター二軸延伸装置等が使用され、同時あるいは逐次の延伸により製膜される。ヒートシールフィルムの製造に際し延伸を行う最も大きな点は、出来上がるヒートシールフィルムの配向性の制御を通じてフィルムにおいて所望の引裂性を発現させることである。
ヒートシールフィルムの二軸延伸に際し、具体的には、その縦方向MDの延伸倍率は1.1ないし2倍、好ましくは1.1ないし1.5倍であり、かつ、横方向TDの延伸倍率は5ないし30倍、好ましくは7ないし12倍である。本発明における縦方向MD及び横方向TDの延伸倍率は、両方向とも規定値内を満たす必要がある。いずれか一方のみの充足では発明の目的に見合う性能を発揮できないことも明らかにした。
後出の実施例から明らかであるように、縦方向MDの延伸倍率が1.1倍を下回る場合、縦方向の延伸が実質的に行われず、横方向のみの延伸となる。それゆえ、フィルムの引裂時に破断面に生じるフィルム細片(図6の写真参照)が多く、使用に適さない。縦方向MDの延伸倍率が2倍を上回る場合、フィルム細片の発生は抑制されるものの、フィルムの引き裂きの方向性が悪化する。そこで、前掲の縦方向MDの延伸倍率が適切である。
次に、横方向TDの延伸倍率が5倍を下回る場合、延伸にむらが生じて膜厚が不均一になり、製品として不適格である。横方向TDの延伸倍率が30倍を上回る場合、延伸途中でフィルムに穴が開いたり破断が生じたりして製膜自体ができない。このことからも前掲の横方向TDの延伸倍率が適切である。実施例にて詳述するものの、フィルム細片の評価とは、実際にフィルムを裂いた際に破断部位に生じた細片の有無を意味する。
前述の樹脂組成並びに延伸条件に従って製膜したヒートシールフィルムは、それ自体単独で使用されることに加え、他のフィルム等とラミネートされヒートシール性能を活かしたシーラントフィルム等としても用いられる。いずれにしても主な用途として、物品の包装資材が想定される。この場合、包装の開けやすさの向上はフィルムの引裂性の良さと大きく関わる。そこで、請求項4の発明に規定するように、ヒートシールフィルムにおける縦方向MDの引裂強度SMと横方向TDの引裂強度STが測定される。各引裂強度は、JIS K 7128−1(1998)に規定のトラウザー引裂法に準拠して測定される。
トラウザー引裂法を実施するに当たり、測定対象のヒートシールフィルムでは、縦方向MDと横方向TDのそれぞれについて規定の長尺の試験片が切り出される。そして、長手方向に切れ込みが形成され、両方の片部分は互いに逆方向に引っ張られる。このときの引き裂きに要した荷重(N)が引裂強度となる。本発明のヒートシールフィルムは主に横方向TDの引裂性の良さを主眼に調整される。ヒートシールフィルムの横方向TDの引裂性(引裂強度ST)が変化する要因は、横方向の延伸を縦方向よりも過大に大きくしていることである。そのため、横方向の延伸時に各層の構成樹脂の配向性が変化して横方向に揃いやすくしていることである。
具体的に、縦方向MDの引裂強度SMと横方向TDの引裂強度STから、前掲(i)式の相対的な関係を見出すことができる。そこで、縦方向MDの引裂強度SMを横方向TDの引裂強度STにより除した値を引裂強度比RSとして指標にすることができる。横方向TDの引裂性が向上すると、その引裂強度STの値は小さくなる。従って、引裂強度比RSは大きくなり、フィルムの方向性は良好となる。後出の実施例からも良くわかるように、引裂強度比RSは2以上、好ましくは4以上となることにより方向性は良くなる。逆に引裂強度比RSが2未満の場合、横方向性は十分といえない。
本発明の横方向性ヒートシールフィルムに用いられるアンチブロッキング剤として合成シリカ等が例示される。耐ブロッキング性から基材層11や外面層13に加え、ヒートシール層12にも添加される。また、ヒートシールフィルムの静電気抑制のための帯電防止剤に加え、必要により酸化防止剤、中和剤、着色剤等の添加剤を所定量添加しても良い。
図3及び図4に示すように、横方向性ヒートシールフィルム10A,10Bは、請求項5の発明に規定するように、ヒートシール層12同士でヒートシールされ(図3(b)参照)、内容物Cの包装とともに袋状物20(易開封包装体)に加工される(図4参照)。内容物Cの種類は特段問われず、生活雑貨、医薬品、食品等の各種物品である。このなかでも、横方向性ヒートシールフィルム並びに袋状物は食品包装を主な利用分野としている。包装の開けやすさの向上は食べやすさに直結する。このため、商品価値を高め、他商品との差別化を図る上で包装資材の果たす役割は大きい。
図示の袋状物20は、一般にピロー包装等と称されるフィルムの包装形態である。製袋に際し、請求項6の発明に規定するように、ロール状の巻き取られた横方向性ヒートシールフィルム10A,10Bは縦方向MDに沿って、横ピロー包装機、縦ピロー包装機等の各種の自動包装機に供給され、物品の供給とともに連続して充填と製袋が行われる。特開平6−179420号公報、特開平8−91307号公報等の自動包装機が例示される。ピロー包装の袋状物20では、縦方向MDに沿ってセンターシール部23が形成され、そして、その両端に封止部21,22が形成される。符号24は袋状物の本体部である。自動包装機ではヒートシールによる封止部の形成と、個々の袋状物の分離(切り取り)は同時に行われる。
加えて、袋状物20においては、ヒートシールフィルム10A,10Bの縦方向MDのヒートシール部位に当たるセンターシール部23に微細孔25が設けられる。微細孔25は針状型による穿設等の適宜な手法により形成される。微細孔25がセンターシール部23に設けられていることにより、センターシール部23においてフィルムは断裂しやすくなる。このため、センターシール部に生じた切れ目が開封の契機となる。
通常、ピロー包装の袋状物から物品(内容物)を取り出す場合、センターシール部23と本体部24を指で摘みながら封止部21または22を引っ張る。そうすることで封止部のヒートシールを解いて封入されている物品を取り出すことができる。このような解封動作自体に問題はないものの、物品の形状や大きさいかんによっては物品の取り出しが簡便とならない場合も想定される。例えば、ロールケーキ、チュロス及び長尺の菓子パン類等を包装対象物品に想定した場合、開口した封止部から取り出す際に指で引き出すことに加え、物品を押し出す等の手間を要する。また、喫食時に型くずれを引き起こし見栄えが悪くなるおそれもある。
このような問題点は、簡単にいえば、ヒートシールされている封止部やセンターシール部のみしか開かないことに起因する。また、封止部の端部分の形状を山形に切り取ることにより、縦方向MDに沿って袋状物の長手方向に裂いて開口することも可能である。しかし、袋状物の開口は大きくなることから物品の保持性、食品の食べやすさにおいて満足できるとは言い難い。
これに対し、横方向性ヒートシールフィルム10A,10Bとこれから製袋した袋状物20によると、ヒートシール部位以外の本体部24においてフィルムが裂けることにより包装が解かれ物品の取り出しやすさが向上する。特に内容物である食品の喫食しやすさは大きく改善する。その仕組みについて図5を用い説明する。袋状物20の胴まわりで開封しようとする場合、図5(a)のとおり、袋状物20のセンターシール部23に対し、任意の位置を手で摘みながら引っ張ることによって製袋時には存在していなかった切れ目Kが生じる。
図5(b)のとおり、センターシール部23において切れ目Kを境に引き裂くことができる。引き裂き方は図示の太矢印のように、紙面の前後で違える向きである。切れ目Kが入る向きはヒートシールフィルムの横方向TDである。また、センターシール部23には微細孔25が設けられていることから、よりいっそう切り込みが入りやすくなり切れ目Kは生じやすくなる。
続く図5(c)では、切れ目Kはセンターシール部23を超えて本体部24のフィルムに達し、袋状物20の胴部分はヒートシールフィルムの横方向TDに沿って切れていく。こうして、切れ目Kから開口部Opが生じる。切れ目K付近のセンターシール部23は、開口部Opをより大きく広げるように太矢印の向きで引っ張られる。
最終的に図5(d)のとおり、開口部Opは本体部24のフィルムの全周囲に達し、袋状物20は2つの部分に分かれる。こうすることで、内容物Cは簡単に取り出される。特に前記のパンや菓子類の場合、喫食に際し手や爪(指先)を汚すことなく簡単に袋状物を開封できるため、食べやすさにおいて大きく前進する。また、フィルムの引裂(袋状物の開封)に伴って生じるフィルム細片も極めて抑制されるため、同図の状態で喫食する際にフィルム細片が誤食されるおそれも低減される。食べ進む場合、別のセンターシール部に切れ目を入れて、これまでと同様に本体部24のフィルムを輪切り状に開口することができる。従って、ヒートシールフィルムの改善を通して長尺の食品を包装する袋状物の開封しやすさを根本的に見直し、新しい喫食の仕方を備えた易開封包装体を提案することができる。
〔横方向性ヒートシールフィルムの作成〕
実施例1ないし10、比較例1ないし9の横方向性ヒートシールフィルム(ヒートシールフィルム)について、後出の表1ないし4に示した各層の配合割合(重量部)に基づき、原料となる樹脂を溶融、混練して共押出Tダイフィルム成形機、逐次二軸延伸機により各表の延伸倍率(縦方向MD及び横方向TD)に調節して製膜した。使用原料について、外面層、基材層、ヒートシール層のそれぞれ各層において合計で100重量%となる配合割合である。
実施例10は2層の共押出しであり、これ以外はいずれも3層共押出しとした。各実施例並びに比較例とも、延伸後のフィルム厚さを30μmとする条件で制御した。外面層、基材層、ヒートシール層の層厚さの比は、概ね1:8:1とした。実施例10については、基材層とヒートシール層を9:1の層厚さ比とした。
〔使用原料〕
各層を形成する原料樹脂として、以下の原料を使用した。
(原料1) ポリプロピレン単独重合体(日本ポリプロ株式会社製,商品名「FL100A」,融点160℃)
(原料2) エチレン−プロピレン共重合体(日本ポリプロ株式会社製,商品名「WFX4」,融点125℃)
(原料3) エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体(日本ポリプロ株式会社製,商品名「FX4G」,融点129℃)
(原料4) プロピレン−1ブテン共重合体(三井化学株式会社製,商品名「タフマーXM7070」,融点75℃)
その他の添加、配合成分として、以下の原料も使用した。
(原料5) アンチブロッキング剤としての粉末合成シリカ(富士シリシア化学株式会社製,商品名「サイリシア430」)
(原料6) 脂環族系炭化水素樹脂(荒川化学工業株式会社製,商品名「アルコンP−125」)
(原料7) 帯電防止剤(東邦化学工業株式会社製,商品名「アンステックスSA−300F」)
〔フィルム細片発生率〕
実施例並びに比較例の条件にて製膜できたヒートシールフィルムの横方向TDに人手により50回、場所を変えながら引き裂いた。フィルムの横方向とは、図5参照のとおり、袋状物に製袋した際に開封する向きである。そして、フィルム細片(図6の写真参照)が発生した回数を数えた。全引裂回数(50回)に占めるフィルム細片の発生回数を求め、百分率表示とした。すなわち、フィルム細片発生率(%)={(フィルム細片の発生回数)÷(全引裂回数)}×100」である。
〔引裂強度比(RS)〕
実施例並びに比較例の条件にて製膜できたヒートシールフィルムに対し、JIS K 7128−1(1998)に規定のトラウザー引裂法に準拠して縦方向MDの引裂強度SM及び横方向TDの引裂強度STを測定した。トラウザー引裂法を実施する測定対象のヒートシールフィルムでは、縦方向MDに150mm、横方向TDに50mmの長尺の試験片を切り出し、長手方向に75mmの切れ込みを入れ、両方の片部分を互いに逆方向に引張して荷重(N)(縦方向MDの引裂強度SM)を計測した。同様に、縦方向MDに50mm、横方向TDに150mmの長尺の試験片を切り出し、長手方向に75mmの切れ込みを入れ、両方の片部分を互いに逆方向に引張して荷重(N)(横方向TDの引裂強度ST)も測定した。
そして、縦方向MDの引裂強度SMを横方向TDの引裂強度STにより除し、その値を引裂強度比RSとした。表中の数値は引裂強度比RSである。なお、表中、「*」の表示は、横方向TDへの引裂性が強く縦方向MDへ引き裂くことができなかった例である。そのため、引裂強度SMを得ることができず引裂強度比RSが定まらなかったためである。
〔ヒートシール適性〕
実施例並びに比較例の条件にて製膜できたヒートシールフィルムについて、自動包装機(株式会社フジキカイ製,FW3400)を用いヒートシールにより図4のピロー形状の袋状物に製袋した。製袋条件として、製袋速度を120rpmとし、ヒートシール温度を145℃、190℃の2種類設定した。そこで、145℃でヒートシールにより製袋できたフィルムについては「◎」と評価した。190℃でヒートシールにより製袋できたフィルムについては、ヒートシール温度が上昇したため「○」と評価した。190℃でもヒートシールできなかったフィルムについては「×」と評価した。
〔生産性〕
実施例並びに比較例のヒートシールフィルムを作成するに際し、フィルムの生産及び製袋の難易から生産性の良否を判断した。袋状物の作成に何ら問題のなく均一なヒートシールフィルムの作成例については「◎」と評価した。袋状物の作成は可能であるもののフィルムの厚さに僅かに凹凸が生じたヒートシールフィルムの作成例については「○」と評価した。延伸時の裂け、フィルムの厚さの不均一、または袋状物の作成不能となったヒートシールフィルムの作成例については「×」と評価した。
〔総合評価〕
総合評価は、フィルム細片発生率、引裂強度比、ヒートシール適性、及び生産性の各指標の良否を総合的に考慮した。「A」の評価は極めて優良なヒートシールフィルムである。「B」の評価は良品のヒートシールフィルムである。「C」の評価は使用できないヒートシールフィルムである。
実施例並びに比較例の使用原料、計測結果、評価結果について、表1ないし表4に示す。外面層(13)、基材層(11)、ヒートシール層(12)の順に使用した原料並びに各層毎の重量配合割合(重量部、重量パーセント)を示す。そして、縦方向延伸倍率(倍)、横方向延伸倍率(倍)、フィルム細片発生率(%)、引裂強度比(RS)、ヒートシール適性(3段階評価)、生産性(3段階評価)、総合評価(3段階評価)の順である。表中、「−」はフィルムの製膜自体ができず測定不能、またはフィルムの厚薄精度(厚さの安定性)が悪く、評価結果に十分な信頼性が得られなかった例である。
Figure 2014148104
Figure 2014148104
Figure 2014148104
Figure 2014148104
〔結果・考察〕
全実施例並びに比較例において、実施例10は2層の共押出しによる製膜である。実施例10も実施例9と同等の性能を備えていることから、ヒートシールフィルムは2層または3層のいずれの層数とすることができる。なお、一般に外面層13にアンチブロッキング剤を添加して効率よく性能向上を図ることができるため、多くの実施例において3層共押出しの製膜を採用している。
(脂環族系炭化水素樹脂)
実施例のヒートシールフィルムにおいて、性能評価の上では脂環族系炭化水素樹脂の配合は選択的である。ただし、基材層の組成中、5.0重量%(実施例2)、10.0重量%(実施例3,5)、20.0重量%(実施例6)、30.0重量%(実施例7)に至るまで配合可能である。脂環族系炭化水素樹脂の配合に伴い、引裂方向性は良好となった。また、フィルムの腰も強くなった。そして、実施例に開示のとおり、5ないし30重量%が適切な範囲である。なお、脂環族系炭化水素樹脂の配合が30重量%を超える場合、配合比率が高くなりすぎることから適切な延伸の障害となる。そこで、30重量%が限度と考えられる。
(縦方向の延伸倍率)
比較例1,2の縦方向MDの延伸倍率が1.0倍では、フィルムとしては成立するものの、横方向引き裂き時に生じるフィルム細片発生率が高い。目的とするフィルムとしては不適切である。そこで、実施例1ないし4の縦方向MDの延伸倍率1.1倍が下限となる。比較例7,8の縦方向MDの延伸倍率はともに2.5倍である。横方向の延伸との関係から比較例7は製膜可能であるものの厚薄精度が悪く、比較例8では製膜自体ができなかった。これに対し、実施例8ないし10は縦方向MDの延伸倍率を2.0倍であり、製膜、製袋は良好である。従って、縦方向MDの延伸倍率2倍を上限と規定した。加えて、総合評価の「A」と「B」を勘案した場合、縦方向MDの延伸倍率を1.1ないし1.5倍とすることがより好ましい。
(横方向の延伸倍率)
比較例3,5の横方向TDの延伸倍率が4.0倍では、たとえ縦方向の延伸倍率が範囲内としても厚薄精度が悪く製膜不良であった。これに対し、実施例1,8の延伸倍率5.0倍以上となるとフィルムの性質は好転する。このことから、横方向TDの延伸倍率5.0倍が下限となる。比較例4,6は横方向延伸倍率35.0倍であり、縦方向延伸倍率が範囲内であっても製膜不能であった。実施例4,9,10の横方向延伸倍率30.0倍では製膜は可能であり、良好な性質を発揮した。そこで、横方向TDの延伸倍率30倍を上限とすることができる。さらに良好な評価の実施例2,3,6,7の横方向延伸倍率を考慮すると7ないし12倍を導くことができる。
(フィルム細片発生率)
実施例のフィルム細片発生は概ね低率に抑えられている。実施例5ないし10、特には実施例5ないし7は発生していないため、極めて良好といえる。他の指標や実際に袋状物の開封を勘案すると、フィルム細片発生率を多くても10%以下とすることが適切である。
(引裂強度比)
比較例7の引裂強度比1.8では横方向TDへの引き裂きの方向性が良好であるとはいえない。実施例8の引裂強度比2.7になると、横方向TDへの引き裂きの方向性がより良好となる。そこで、ヒートシールフィルムに必要となる引裂強度比は少なくとも2以上といえる。より望ましい性質を備えた実施例6から勘案すると、望ましい引裂強度比は4以上である。引裂強度比を「*」とする実施例では、横方向TDへの引き裂き自体は良好である。このことから、ヒートシールフィルムにおける引き裂きの性能上何らの問題はないといえる。
(ヒートシール適性)
比較例9は、ヒートシール層に基材層と同様にポリプロピレン単独重合体を用いた例である。ポリプロピレン樹脂の融点から想定されるように、比較例9は自動包装機によるヒートシールでは不良となった。このことから、ヒートシール性の観点から、融点等を引き下げた樹脂種の選択が重要である。そこで、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体、プロピレン−1ブテン共重合体からヒートシール層の組成を選択することが望ましい。
ヒートシール層の構成樹脂原料では、エチレン−プロピレン共重合体のみ(実施例1)、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体のみ(実施例4,8,9,10)、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体とプロピレン−1ブテン共重合体の2種混合(実施例2,3,5,6,7)に大別される。全般傾向として、プロピレン−1ブテン共重合体は必須ではないものの、同樹脂を配合することにより低温ヒートシール性が向上する。
〔まとめ〕
生産性、総合評価を勘案すると、実施例の配合、条件に収斂した横方向性ヒートシールフィルムは、比較例よりもいずれも良好である。とりわけ、実施例のヒートシールにおいても総合評価「A」は、縦方向及び横方向の延伸倍率を適切な範囲に制御したことにより、二軸延伸により製膜したポリプロピレン樹脂のフィルムの巻き取り方向と直交する横方向への好適な引裂性を実現することができた。加えて、単に引裂性が向上するのみならず、引き裂き時のフィルム細片の発生も抑制することができた。
以上のとおり、本発明に規定した要素を含む横方向性ヒートシールフィルムは、良好な引裂性とヒートシール性を有し、さらに引裂時のフィルム細片を低減できる性質を有する。そこで、当該横方向性ヒートシールフィルムは、簡便な開封を実現できることから、食品等の各種物品の包装資材として極めて利便性が高い。
10A,10B 横方向性ヒートシールフィルム(ヒートシールフィルム)
11 基材層
12 ヒートシール層
13 外面層
20 袋状物
21,22 封止部
23 センターシール部
24 本体部
25 微細孔
C 内容物
K 切れ目
Op 開口部
MD ヒートシールフィルムの縦方向(巻き取り方向)
TD ヒートシールフィルムの横方向(巻き取り方向と直交方向)

Claims (6)

  1. 基材層の一側にヒートシール可能なヒートシール層を備え二軸延伸により製膜されるヒートシールフィルムであって、
    前記基材層はポリプロピレン樹脂を含有してなり、
    前記ヒートシール層はエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−1ブテン共重合体、プロピレン−1ブテンの共重合体のいずれか1種もしくは2種以上を含有してなり、
    前記ヒートシールフィルムの二軸延伸に際し、該ヒートシールフィルムの縦方向(MD)における延伸倍率は1.1〜2倍であり、かつ、横方向(TD)の延伸倍率は5〜30倍であることを満たす
    ことを特徴とする横方向性ヒートシールフィルム。
  2. 前記基材層の他側にオレフィン系樹脂を含有してなる外面層が備えられる請求項1に記載の横方向性ヒートシールフィルム。
  3. 前記基材層に脂環族系炭化水素樹脂が該基材層の全重量の5〜30重量%添加される請求項1または2に記載の横方向性ヒートシールフィルム。
  4. JIS K 7128−1(1998)に規定のトラウザー引裂法に準拠して測定した前記ヒートシールフィルムの縦方向(MD)の引裂強度(SM)と横方向(TD)の引裂強度(ST)において、下記(i)式より求められる引裂強度比(RS)が2以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の横方向性ヒートシールフィルム。
    Figure 2014148104
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の横方向性ヒートシールフィルムにおけるヒートシール層同士をヒートシールして袋状物としたことを特徴とする易開封包装体。
  6. 前記袋状物が前記横方向性ヒートシールフィルムの縦方向(MD)に沿って自動包装機により製袋され、前記袋状物における前記横方向性ヒートシールフィルムの縦方向(MD)のヒートシール部位に微細孔が設けられている請求項5に記載の易開封包装体。
JP2013018373A 2013-02-01 2013-02-01 横方向性ヒートシールフィルム及びこれを用いた易開封包装体 Expired - Fee Related JP6176935B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013018373A JP6176935B2 (ja) 2013-02-01 2013-02-01 横方向性ヒートシールフィルム及びこれを用いた易開封包装体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013018373A JP6176935B2 (ja) 2013-02-01 2013-02-01 横方向性ヒートシールフィルム及びこれを用いた易開封包装体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014148104A true JP2014148104A (ja) 2014-08-21
JP6176935B2 JP6176935B2 (ja) 2017-08-09

Family

ID=51571497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013018373A Expired - Fee Related JP6176935B2 (ja) 2013-02-01 2013-02-01 横方向性ヒートシールフィルム及びこれを用いた易開封包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6176935B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018043793A (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 矢崎エナジーシステム株式会社 結束バンドおよび結束バンドの製造方法
JP2018079583A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 フタムラ化学株式会社 ポリプロピレン系延伸シーラントフィルム及びこれを用いたフィルム積層体
JP2018167869A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 三井化学東セロ株式会社 食品用包装体および食品用包装体の使用方法
JP2020040361A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 フタムラ化学株式会社 包装袋用フィルム及び青果物用包装袋
WO2022092164A1 (ja) * 2020-10-30 2022-05-05 キョーラク株式会社 包装袋

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04229251A (ja) * 1990-12-27 1992-08-18 Toyobo Co Ltd 横方向易引裂性積層フィルム
JPH07329260A (ja) * 1994-06-06 1995-12-19 Gunze Ltd ヒートシーラブル延伸積層フィルム
JP2004082469A (ja) * 2002-08-26 2004-03-18 Mitsubishi Plastics Ind Ltd ストレッチ包装用積層フィルム
JP2008001372A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Dainippon Printing Co Ltd 易開封性包装袋およびそれを使用した包装体

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04229251A (ja) * 1990-12-27 1992-08-18 Toyobo Co Ltd 横方向易引裂性積層フィルム
JPH07329260A (ja) * 1994-06-06 1995-12-19 Gunze Ltd ヒートシーラブル延伸積層フィルム
JP2004082469A (ja) * 2002-08-26 2004-03-18 Mitsubishi Plastics Ind Ltd ストレッチ包装用積層フィルム
JP2008001372A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Dainippon Printing Co Ltd 易開封性包装袋およびそれを使用した包装体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018043793A (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 矢崎エナジーシステム株式会社 結束バンドおよび結束バンドの製造方法
JP2018079583A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 フタムラ化学株式会社 ポリプロピレン系延伸シーラントフィルム及びこれを用いたフィルム積層体
JP2018167869A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 三井化学東セロ株式会社 食品用包装体および食品用包装体の使用方法
JP2022133475A (ja) * 2017-03-30 2022-09-13 三井化学東セロ株式会社 食品用包装体および食品用包装体の製造方法
JP7384547B2 (ja) 2017-03-30 2023-11-21 三井化学東セロ株式会社 食品用包装体および食品用包装体の使用方法
JP2020040361A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 フタムラ化学株式会社 包装袋用フィルム及び青果物用包装袋
WO2022092164A1 (ja) * 2020-10-30 2022-05-05 キョーラク株式会社 包装袋

Also Published As

Publication number Publication date
JP6176935B2 (ja) 2017-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6791728B2 (ja) ポリプロピレン系延伸シーラントフィルム及びこれを用いたフィルム積層体
JP7140105B2 (ja) 積層フィルム及び食品包装袋
AU2007253065B2 (en) Sealable, peelable film
JP6160798B2 (ja) 積層フィルム及び包装材
TWI755577B (zh) 積層薄膜及食品包裝袋
JP6176935B2 (ja) 横方向性ヒートシールフィルム及びこれを用いた易開封包装体
WO2006118030A1 (ja) ヒートシール性積層ポリプロピレン系樹脂フイルム及び包装体
JP6304547B2 (ja) 易開封性多層フィルム
WO2005092612A1 (ja) ヒートシール性ポリプロピレン系樹脂積層フィルム及び包装体
JP6898799B2 (ja) ポリプロピレン系縦一軸延伸フィルム及びフィルム積層体並びに袋状物
EA023195B1 (ru) Полипропиленовая пленка с вспомогательным элементом для открывания
TWI686299B (zh) 積層薄膜及包裝材料
JP2019019197A (ja) ポリプロピレン系一軸延伸フィルム及びフィルム積層体
CN109562612B (zh) 层叠膜、层压膜及包装容器
JP4409527B2 (ja) 易開封食品包装袋用積層フィルムおよび易開封食品包装用袋
JP5737560B2 (ja) 易開封性共押出多層フィルム及びこれを用いた包装体
JP2018090658A (ja) シーラント用接着剤及び易剥離性フィルム
JP2005103904A (ja) 共押出多層フィルム及びラミネートフィルム
JP6822198B2 (ja) シーラント用接着剤及び易剥離性フィルム
JP6415837B2 (ja) 積層フィルムおよび包装体
JP2995869B2 (ja) 横方向易引裂性積層フィルム
JP4140307B2 (ja) 包装方法、共押出積層フィルムおよび角底袋
JP2002210899A (ja) ポリプロピレン多層フィルム及び包装体
CA2413384A1 (en) Non-wax film structures useful for packaging food products
JP5214834B2 (ja) 易開封性包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170613

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6176935

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees