JP2014143533A - 共振子及び発振器 - Google Patents

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隆宏 大塚
Makiko Nakamura
麻樹子 中村
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Abstract

【課題】共振子本体を確実かつ安定して固定できるとともに、等価直列抵抗の上昇を抑制して信頼性の高い共振子及び発振器を提供する。
【解決手段】ディスク部(共振子本体)20と、ディスク部20を支持するようにディスク部20から延びる支持梁30と、支持梁30の先端に形成され、基材に固定するための固定部40とを有する共振子10において、固定部40は、第1方向D1に延びる第1棒状部41と、第1方向D1と直交する第2方向D2に形成された第2棒状部42とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、共振子及び発振器に関する。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて超小型かつ超高性能の電子部品を製造する研究開発が行われている。MEMS技術を用いて製造された電子部品の一つとして、例えばシリコンなどの半導体の基板上に形成されるMEMS共振子(またはMEMS共振器。以下、単に共振子という)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の共振子は、ディスク状の共振子本体と、共振子本体から延びる支持梁と、支持梁の先端に形成され、基材に固定するための環状の固定部とを有している。
このような共振子は、基材上に犠牲層を形成し、犠牲層上にこれら共振子本体等を構成する層を形成し、その後、共振子本体等をパターニングした後に犠牲層を除去することによって形成される。この共振子は、基材に固定された固定部によって、共振子本体及び支持梁が基材から離間した状態となっている。固定部を基材に固定させる際には、固定部の貫通孔(アンカーホール)を介して犠牲層に開口部が形成され、この開口部を介して貫通孔(固定部)と基材との間をシリコンで接合することが一般的である。
特開2006−329931号公報
しかしながら、特許文献1に示す共振子の製造工程では、貫通孔を介して犠牲層に開口部を形成しているが、基材の上面側しか開口していないため、露光処理や洗浄処理等が不十分となる可能性がある。その結果、貫通孔の内壁や基材表面に犠牲層の残渣やエッチング溶液や溶解物の付着、洗浄によるウオーターマークの形成などといった異物が残ってしまい、この状態のままシリコン等で貫通孔と基材とを接合しても接合強度を低下させるだけでなく、高抵抗な異物層の存在により等価直列抵抗を上昇させ、特性の悪化を招くといった問題を有している。
以上のような事情に鑑み、本発明は、共振子本体を確実かつ安定して固定できるとともに、等価直列抵抗の上昇を抑制して信頼性の高い共振子及び発振器を提供することを目的とする。
本発明では、リング状またはディスク状の共振子本体と、共振子本体を支持するように共振子本体から延びる支持梁と、支持梁の先端に形成され、基材に固定するための固定部とを有する共振子において、固定部は、第1方向に形成された第1棒状部と、第1方向と異なる第2方向に形成された第2棒状部とを有する。また、第1方向は、支持梁が延びる方向であってもよい。また、第2棒状部は、第1棒状部の、共振子本体側及び先端側にそれぞれ形成されてもよい。また、第2棒状部は、第1棒状部より長く形成されてもよい。また、第1棒状部及び第2棒状部のうち少なくとも一方は、複数形成されてもよい。また、第1棒状部及び第2棒状部のうち少なくとも一方は、その断面積が長手方向に沿って変化するように形成されてもよい。
本発明では、上記した共振子を含み、共振子本体及び支持梁を基材から離間した状態で、第1棒状部の表面及び側面と基材とを接合し、かつ第2棒状部の表面及び側面と基材とを接合する接合部を有する発振器が提供される。
本発明では、基材上に、上記共振子を、犠牲層を挟んで形成する共振子形成工程と、第1棒状部の表面及び側面と基材との間、並びに第2棒状部の表面及び側面と基材との間を接合部で接合する接合工程と、犠牲層を除去する除去工程と、を有する発振器の製造方法が提供される。また、共振子本体と対向する電極を基材に形成する電極形成工程を有し、電極は、接合部と同一の材料が用いられ、電極形成工程は、接合工程と同時に行われてもよい。
本発明によれば、固定部の第1棒状部及び第2棒状部を用いて基材に固定するため、固定部を基材に固定する際に、貫通孔(アンカーホール)を介して処理することがなく、露光処理や洗浄処理等で異物が残りにくくなり、基材に対する接合強度を向上させ、これにより共振子本体を確実かつ安定して固定できる。さらに、接合面に異物を介在させないので等価直列抵抗の上昇を抑制し、信頼性の高い共振子及び発振器を提供できる。
第1実施形態に係る共振子を示し、(a)は、全体の斜視図、(b)は(a)の領域Aを拡大した斜視図である。 (a)第2実施形態に係る共振子の一部を示す平面図、(b)第3実施形態に係る共振子の一部を示す平面図である。 第4実施形態に係る共振子の一部を示す平面図である。 (a)第5実施形態に係る共振子の一部を示す平面図、(b)第6実施形態に係る共振子の一部を示す平面図である。 第2棒状部のY方向の長さ(寸法)と固定部の歪エネルギーとの関係を示すグラフ図である。 発振器の実施形態を示す斜視図である。 (a)図6のB−B線に沿った断面図、(b)は(a)のC−C線に沿った断面図である。 (a)〜(d)は、発振器の製造工程を示す断面図である。 (e)〜(g)は、発振器の製造工程を示す断面図である。 (h)〜(j)は、発振器の製造工程を示す断面図である。 (a)〜(f)は、固定部の他の形態を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の各図において、共振子の構成を説明するにあたり、表記の簡単のため、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。XYZ座標系においては、共振子が形成される基材の表面に平行な平面をXY平面とする。このXY平面において所定の方向をX方向と表記し、X方向に直交する方向をY方向と表記する。XY平面に垂直な方向(基材の厚さ方向)はZ方向と表記する。X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、図中の矢印の方向が+方向であり、矢印の方向とは反対の方向が−方向であるものとして説明する。また、Z軸まわりの方向をθZ軸方向と表記する場合がある。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。
<第1実施形態>
図1(a)は、第1実施形態に係る共振子10の構成を示している。共振子10は、例えば単結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶ダイヤモンド又は多結晶ダイヤモンドからなる基材に対して、MEMS技術を用いて形成されている。共振子10は、弾性変形可能に形成されたディスク部(共振子本体)20と、ディスク部20の外周20aから延びた複数の支持梁30と、支持梁30の先端に設けられた固定部40と、を備えている。
ディスク部20は、所定の周波数の振動に対して共振する振動体である。ディスク部20に振動を伝達する手段としては、例えばディスク部20の外周20aに近接するように配置された電極に所定の電圧を印加することにより行う。この場合、当該電極に交流の電気信号を印加することで、電極とディスク部20との間に生じる静電気力を所定の周期で変化させる。この静電気力の変化がディスク部20に作用することにより、ディスク部20に振動が発生する。
ディスク部20は、例えばZ軸に平行な中心軸AXを中心とした円板形の形状を有している。ディスク部20は、基材に振動が直接伝達されるのを回避して自由な振動を確保するため、基材に接触しないように、基材の表面から離間して配置されている。ディスク部20の厚さ(Z方向の寸法)は、ディスク部20の全面に亘って均一になっている。ディスク部20の表面(+Z側の面)及び裏面(−Z側の面)は、それぞれ平坦な平面として形成されており、基材の表面に対して平行に配置されている。なお、ディスク部20の裏面(−Z側の面)は、基材の表面との間に一定の間隔を空けた状態となっている。
なお、ディスク部20としては、図1(a)に示すような円板状のものに限定されず、例えば四角形状、六角形状、八角形状など多角形状のものや、楕円形状、長円形状のものなど、任意の形状が用いられる。また、ディスク部20の断面(例えばXZ面における断面)も、矩形状の他に、円形、楕円形、多角形など任意である。
支持梁30は、ディスク部20の外周20aからディスク部20の径方向(中心軸AXから放射方向)に外側へ向けて延びるように、ディスク部20と一体となった状態で形成されており、ディスク部20を外周側から支持する。支持梁30は、ディスク部20の外周方向(θZ方向)に沿って90度間隔で配置されており、計4つ設けられている。なお、支持梁30は、4つに限定されず、1つまたは複数のいずれであってもよい。また、支持梁30を複数形成する場合は、等間隔に形成されることに限定されず、異なる間隔で形成されてもよい。支持梁30の厚さ(Z方向の寸法)は、ディスク部20の厚さと等しくなっている。また、4つの支持梁30は、それぞれ同一の形状が用いられるが、これに限定されず、互いに異なる形状の支持梁であってもよい。なお、支持梁30の長さは、任意に設定される。
固定部40は、各支持梁30の先端に設けられており、後述する接合部50を介して基材に固定される。図1(b)は、図1(a)に示す領域Aを拡大して示している。図1(b)に示すように、固定部40は、支持梁30の先端部分から、支持梁30が延びた方向に延長するように形成された第1棒状部41と、支持梁30の先端部分から、支持梁30が延びた方向と直交する方向に形成された第2棒状部42と、を有している。これら第1棒状部41及び第2棒状部42は、後述する接合部50によって保持される。なお、図1(b)では、支持梁30が延びた方向をX方向として説明する。第1実施形態では、第2棒状部42の+X側の側面から第1棒状部41が+X方向に突出した構成となっている。
第1棒状部41は、第1方向D1として支持梁30が延びた方向(X方向、中心軸AXから放射方向)に長さL1で形成されている。ただし、第1方向D1として支持梁30が延びた方向に限定されず、例えばXY平面においてX方向からθだけ傾けた方向としてもよい。第1方向D1を支持梁30が延びた方向とすることで、製造時のパターン構成が容易となる。また、第1棒状部41は、X方向から見たときに支持梁30と同様の矩形状に形成されており、その幅方向(Y方向)及び厚さ方向(Z方向)の寸法がそれぞれ支持梁30と同一となっている。ただし、第1棒状部41の幅及び厚さを支持梁30と同一とすることに限定されず、例えば幅を支持梁30より広くしてもよい。また、第1棒状部41は、その断面積(YZ面に平行な面における断面積)が長手方向(第1方向D1)に沿って一定となるように形成されている。なお、第1棒状部41の長さL1は任意である。
第2棒状部42は、第2方向D2として支持梁30が延びた方向と直交する方向(Y方向)に長さL2で形成されている。ただし、第2方向D2として第1方向D1と直交する方向に限定されず、第1方向D1と異なる任意の方向とすることができる。なお、第2棒状部42の長さL2は、第1棒状部41の長さL1と等しいか長さL1より短くなっている。また、第2棒状部42は、Y方向から見たときに支持梁30や第1棒状部41と同様の矩形状に形成されており、その幅方向(X方向)及び厚さ方向(Z方向)の寸法がそれぞれ支持梁30や第1棒状部41と同一となっている。ただし、第2棒状部42の幅及び厚さを第1棒状部41等と同一とすることに限定されず、例えば幅を第1棒状部41等より広くしてもよい。
また、第2棒状部42は、その断面積(XZ面に平行な面における断面積)が長手方向(第2方向D2)に沿って一定となるように形成されている。さらに、第2棒状部42は、第1棒状部41の+Y側の側面から+Y方向へ延びる長さと、第1棒状部41の−Y側の側面から−Y方向へ延びる長さとがほぼ同一となっているが、これに限定されず、例えば+Y方向へ延びる長さを、−Y方向へ延びる長さより長くしてもよい。なお、第2棒状部42の長さL2は任意である。また、第2棒状部42は、支持梁30の先端部分(第1棒状部41のディスク20側部分)に形成されることに限定されず、例えば第1棒状部41の中間部分や先端部分などに形成されてもよい。なお、第1棒状部41及び第2棒状部42は、共にディスク部20の厚さと等しくなっている。
固定部40と基材とを接合するための接合部50は、図1(a)の点線で示すように、例えば第1棒状部41の全体を覆うと共に、第2棒状部42の一部(−X側、及びY方向の両側)が露出するように形成される。ただし、接合部50は、第2棒状部42の一部を露出させることに限定されず、例えば、第1棒状部41及び第2棒状部42の双方を覆うようにしてもよい。
上記のように構成された共振子10は、固定部40が基材に保持され、ディスク部20を基材表面から離間させた状態としている。そして、ディスク部20に所定の交流電圧を印加してディスク部20(共振子10)を共振させることで、所定周波数の信号を取り出すことが可能となる。共振子10の振動モードとしては、輪郭振動(コンターモード)やワイングラスモードなどがある。ディスク部20は各振動モードに応じて変形し、これにより支持梁30も変位する。このとき、第1棒状部41及び第2棒状部42によって、第1方向D1と第2方向D2といった複数の方向を固定部40で支持しているため、支持梁30の変位に対して固定部40が強固に支持している。
このように第1実施形態によれば、ディスク部20が、第1方向D1の第1棒状部41と第2方向D2の第2棒状部42とを持つ固定部40により保持されるため、基材に対して強固に支持される。また、基材との接合部分としてアンカーホールではなく第1棒状部41等を用いるため、シリコン等の接合部を介して基材と固定部40とを接合する際、露光処理や洗浄処理等で異物が残りにくくなり、接合部と基材との界面や、接合部と固定部との界面に異物が入り込むことを抑制して両者間の接合強度を向上できる。これにより、ディスク部20を基材に対して確実かつ安定して固定できる。さらに、接合部と基材との界面等に異物を介在させないので等価直列抵抗の上昇を抑制し、信頼性の高い共振子を提供できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図2(a)は、第2実施形態に係る共振子110の一部を示している。なお、図2(a)では、図1(a)の領域Aに相当する部分について表しており、ディスク部については図1(a)のディスク部20と同様のものが用いられる。この共振子110は、固定部140が1つの第1棒状部141と、2つの第2棒状部142とを有している点で第1実施形態とは異なる。
図2(a)に示すように、第2棒状部142は、支持梁30の先端に形成されたディスク側棒状部142aと、第1棒状部141の先端近傍に形成された先端側棒状部142bとを有している。第1棒状部141は、ディスク側棒状部142aから先端側棒状部142bまでのX方向(第1方向)の長さL3の部分と、先端側棒状部142bより先のX方向(第1方向)の長さL4の部分とで構成される。ディスク側棒状部142a及び先端側棒状部142bは、第1実施形態の第2棒状部42と同様に、Y方向(第2方向)に長さL2でそれぞれ形成されている。第1棒状部141の長さL3及び長さL4の合計した長さは、ディスク側棒状部142a(または先端側棒状部142b)の長さL2よりも大きくなっている。
なお、ディスク側棒状部142a及び先端側棒状部142bは、同一の形状のものが用いられるが、これに限定されず、例えば先端側棒状部142bをディスク側棒状部142aより長く形成してもよい。ディスク側棒状部142a及び先端側棒状部142bは、それぞれ第1棒状部141と直交しているが、これに限定されず、例えばディスク側棒状部142aをY方向に対して傾けた状態としてもよい。なお、第2棒状部142として2つのディスク側棒状部142a及び先端側棒状部142bに限定されず、3つ以上形成されたものでもよい。
第1棒状部141の長さL3、L4はそれぞれ任意に設定でき、さらに、長さL3と長さL4との比(または先端側棒状部142bが形成される位置)も任意に設定可能である。また、長さL3部分及び長さL4部分は、ともにX方向に形成されているが、これに限定されず、例えば長さL4部分をX方向に対して傾けた状態としてもよい。
この固定部140と基材とを接合するための接合部150は、図2(a)の点線で示すように、例えば第1棒状部141の全体を覆うとともに、第2棒状部142の一部(ディスク側棒状部142aの−X側、及びY方向の両側、並びに先端側棒状部142bのY方向の両側)が露出するように形成される。ただし、接合部150は、第2棒状部142の一部を露出させることに限定されず、例えば、第1棒状部141及び第2棒状部142の双方を覆うようにしてもよい。
このように第2実施形態によれば、第1棒状部141及び第2棒状部142を持つ固定部140により支持されるため、第1実施形態と同様に、ディスク部を基材に対して確実かつ安定して固定できる。さらに、第2棒状部142が複数形成されるため、接合部150との接合面積が拡がるとともにねじれ剛性が向上し、しかも固定部140がX方向に移動するのを接合部150で強く規制されるので、両者間がより一層強固に接合され、ディスク部の固定を一層確実にすることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図2(b)は、第3実施形態に係る共振子210の一部を示している。なお、図2(b)では、図1(a)の領域Aに相当する部分について表しており、ディスク部については図1(a)のディスク部20と同様のものが用いられる。この共振子210は、固定部240が1つの第1棒状部241と、2つの第2棒状部242とを有している点で第1実施形態とは異なる。
図2(b)に示すように、第2棒状部242は、支持梁30の先端に形成されたディスク側棒状部242aと、第1棒状部241の先端(+X側端部)に形成された先端側棒状部242bとを有している。第1棒状部241は、ディスク側棒状部242aから先端側棒状部242bまでのX方向(第1方向)に長さL5で形成される。ディスク側棒状部242a及び先端側棒状部242bは、第1実施形態の第2棒状部42と同様に、Y方向(第2方向)に長さL2でそれぞれ形成されている。第1棒状部241の長さL5は、ディスク側棒状部242a(または先端側棒状部242b)の長さL2よりも大きくなっている。
なお、先端側棒状部242bは、ディスク側棒状部242aに対して幅方向(X方向)を拡げて形成されている。ただし、ディスク側棒状部242a及び先端側棒状部242bの幅はそれぞれ任意に設定でき、図(b)とは逆にディスク側棒状部242aの幅が先端側棒状部242bより広いものでもよい。また、ディスク側棒状部242a及び先端側棒状部242bは、同一の長さL2とすることに限定されず、例えば先端側棒状部242bをディスク側棒状部242aより長く形成してもよい。さらに、ディスク側棒状部242a及び先端側棒状部242bは、それぞれ第1棒状部241と直交しているが、これに限定されず、例えば先端側棒状部242bをY方向に対して傾けた状態としてもよい。なお、ディスク側棒状部242aと先端側棒状部242bとの間に別の第2棒状部を1つ以上形成させてもよい。
この固定部240と基材とを接合するための接合部250は、図2(b)の点線で示すように、例えば第1棒状部241の全体を覆うと共に、第2棒状部242の一部(ディスク側棒状部242aの−X側及びY方向の両側、並びに先端側棒状部242bのY方向の両側)が露出するように形成される。また、接合部250aのように、先端側棒状部242bの+X側も併せて露出させるようにしてもよい。ただし、接合部250は、第2棒状部242の一部を露出させることに限定されず、例えば、第1棒状部241及び第2棒状部242の双方を覆うようにしてもよい。
このように第3実施形態によれば、第1棒状部241及び第2棒状部242を持つ固定部240により支持されるため、第1実施形態と同様に、ディスク部を基材に対して確実かつ安定して固定できる。さらに、第2棒状部242が複数形成されるため、第2実施形態と同様に、ディスク部の固定を一層確実にすることができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図3は、第4実施形態に係る共振子310の一部を示している。なお、図3では、図1(a)の領域Aに相当する部分について表しており、ディスク部については図1(a)のディスク部20と同様のものが用いられる。この共振子310は、固定部340において第1棒状部341より第2棒状部342が長く形成される点で第1実施形態とは異なる。
図3に示すように、第1棒状部341は、X方向(第1方向)に長さL6で形成される。第2棒状部342は、支持梁30の先端において、Y方向(第2方向)に長さL7で形成される。なお、第1棒状部341の長さL6は、第2棒状部342の長さL7よりも短くなっている。ただし、長さL6及び長さL7は、長さL6が長さL7より短い範囲において、それぞれ任意に設定できる。また、第1棒状部341と第2棒状部342とが直交することに限定されず、例えば第2棒状部342をY方向に対して傾けた状態としてもよい。
この固定部340と基材とを接合するための接合部350は、図3の点線で示すように、例えば第1棒状部341の全体を覆うと共に、第2棒状部342の一部(−X側及びY方向の両側)が露出するように形成される。ただし、接合部350は、第2棒状部342の一部を露出させることに限定されず、例えば、第1棒状部341及び第2棒状部342の双方を覆うようにしてもよい。
このように第4実施形態によれば、第1棒状部341及び第2棒状部342を持つ固定部340により支持されるため、第1実施形態と同様に、ディスク部を基材に対して確実かつ安定して固定できる。さらに、第1棒状部341が短いので、共振子310の径方向における領域が小さくなり、小さな発振器を提供できる。また、第2棒状部342が長いため、ねじれ剛性が高く、ディスク部の固定を一層確実にすることができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図4(a)は、第5実施形態に係る共振子410の一部を示している。なお、図4(a)では、図1(a)の領域Aに相当する部分について表しており、ディスク部については図1(a)のディスク部20と同様のものが用いられる。この共振子410は、固定部440が1つの第1棒状部441と、2つの第2棒状部442とを有している点で第1実施形態とは異なる。
図4(a)に示すように、第2棒状部442は、支持梁30の先端に形成されたディスク側棒状部442aと、第1棒状部441の先端近傍に形成された先端側棒状部442bとを有している。第1棒状部441は、ディスク側棒状部442aから先端側棒状部442bまでのX方向(第1方向)の長さL8の部分と、先端側棒状部442bより先のX方向(第1方向)の長さL9の部分とで構成される。ディスク側棒状部442a及び先端側棒状部442bは、第4実施形態の第2棒状部342と同様に、Y方向(第2方向)に長さL7でそれぞれ形成されている。第1棒状部441の長さL8及び長さL9の合計した長さは、ディスク側棒状部442a(または先端側棒状部442b)の長さL7よりも短くなっている。
なお、ディスク側棒状部442a及び先端側棒状部442bは、同一の形状のものが用いられるが、これに限定されず、例えば先端側棒状部442bをディスク側棒状部442aより長く形成してもよい。ディスク側棒状部442a及び先端側棒状部442bは、それぞれ第1棒状部441と直交しているが、これに限定されず、例えばディスク側棒状部442aをY方向に対して傾けた状態としてもよい。なお、第2棒状部442として2つのディスク側棒状部442a及び先端側棒状部442bに限定されず、3つ以上形成されたものでもよい。
第1棒状部441の長さL8、L9はそれぞれ任意に設定でき、さらに、長さL8と長さL9との比(または先端側棒状部442bが形成される位置)も任意に設定可能である。ただし、長さL8及び長さL9の合計した長さは、長さL7よりも短くなるように設定される。また、長さL8部分及び長さL9部分は、ともにX方向に形成されているが、これに限定されず、例えば長さL9部分をX方向に対して傾けた状態としてもよい。
この固定部440と基材とを接合するための接合部450は、図4(a)の点線で示すように、例えば第1棒状部441の全体を覆うと共に、第2棒状部442の一部(ディスク側棒状部442aの−X側及びY方向の両側、並びに先端側棒状部442bのY方向の両側)が露出するように形成される。ただし、接合部450は、第2棒状部442の一部を露出させることに限定されず、例えば、第1棒状部441及び第2棒状部442の双方を覆うようにしてもよい。
このように第5実施形態によれば、第1棒状部441及び第2棒状部442を持つ固定部440により支持されるため、第1実施形態と同様に、ディスク部を基材に対して確実かつ安定して固定できる。さらに、第1棒状部441が短いので、共振子410の径方向における領域が小さくなり、小さな発振器を提供できる。また、第2棒状部442が長くかつ複数形成されるため、接合部450との接合面積が拡がるとともにねじれ剛性が向上するので、ディスク部の固定を一層確実にすることができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図4(b)は、第6実施形態に係る共振子510の一部を示している。なお、図4(b)では、図1(a)の領域Aに相当する部分について表しており、ディスク部については図1(a)のディスク部20と同様のものが用いられる。この共振子510は、固定部540が1つの第1棒状部541と、2つの第2棒状部542とを有している点で第1実施形態とは異なる。
図4(b)に示すように、第2棒状部542は、支持梁30の先端に形成されたディスク側棒状部542aと、第1棒状部541の先端(+X側端部)に形成された先端側棒状部542bとを有している。第1棒状部541は、ディスク側棒状部542aから先端側棒状部542bまでのX方向(第1方向)に長さL10で形成される。ディスク側棒状部542a及び先端側棒状部542bは、第4実施形態の第2棒状部342と同様に、Y方向(第2方向)に長さL7でそれぞれ形成されている。第1棒状部541の長さL10は、ディスク側棒状部542a(または先端側棒状部542b)の長さL7よりも短くなっている。
なお、ディスク側棒状部542a及び先端側棒状部542bは、同一の形状とすることに限定されず、例えば先端側棒状部542bの長さ(Y方向の長さ)をディスク側棒状部542aより長くすることや、先端側棒状部542bの幅(X方向の幅)をディスク側棒状部542aより広くしてもよい。さらに、ディスク側棒状部542a及び先端側棒状部542bは、それぞれ第1棒状部541と直交しているが、これに限定されず、例えば先端側棒状部542bをY方向に対して傾けた状態としてもよい。なお、ディスク側棒状部542aと先端側棒状部542bとの間に別の第2棒状部を1つ以上形成させてもよい。
この固定部540と基材とを接合するための接合部550は、図2(b)の点線で示すように、例えば第1棒状部541の全体を覆うと共に、第2棒状部542の一部(ディスク側棒状部542aの−X側及びY方向の両側、並びに先端側棒状部542bのY方向の両側)が露出するように形成される。また、接合部550aのように、先端側棒状部542bの+X側も併せて露出させるようにしてもよい。ただし、接合部550は、第2棒状部542の一部を露出させることに限定されず、例えば、第1棒状部541及び第2棒状部542の双方を覆うようにしてもよい。
このように第6実施形態によれば、第1棒状部541及び第2棒状部542を持つ固定部540により支持されるため、第1実施形態と同様に、ディスク部を基材に対して確実かつ安定して固定できる。さらに、第1棒状部541が短いので、共振子510の径方向における領域が小さくなり、小さな発振器を提供できる。また、第2棒状部542が長くかつ複数形成されるため、接合部550との接合面積が拡がるとともにねじれ剛性が向上するので、ディスク部の固定を一層確実にすることができる。
<本実施形態と歪エネルギーとの関係>
図5は、第1実施形態の固定部40について、X方向の長さを固定値とし、Y方向の長さを変化させた場合、接合部50と基材との間の接触面積の変化に対して歪エネルギーの変化を示すグラフ図である。図5に示すように、Y方向を長くして接触面積を増加させることにより、歪エネルギー(すなわちアンカーロス)が小さくなる傾向は認められるものの、変曲点は認められず、接触面積の増加に対して緩やかに減少していることが確認された。
<発振器>
(発振器の構成)
次に、発振器の実施形態について説明する。以下の説明において、上記した第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。図6は、発振器の実施形態を示している。この発振器600は、図6に示すように、例えば単結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶ダイヤモンド又は多結晶ダイヤモンドからなる基材100と、基材100上の平滑な表面にMEMS技術を用いて形成され、円盤状の振動体を有する共振子101とを備えている。共振子101としては、上記した第1実施形態から第6実施形態に記載した共振子10、110、210、310、410、510を用いることができる。本実施形態では、第1実施形態に記載の共振子10が用いられた構成を例に挙げて説明する。
基材100には、共振子101のディスク部20の外周20aに沿って交互に配置された複数の入力電極102及び複数の出力電極103と、入力電極102のそれぞれに対して交流電圧を印加する駆動回路104と、出力電極103とディスク部20との間の静電容量を検出する検出回路105とが設けられている。
入力電極102は、ディスク部20を径方向に挟んで対向する2か所に配置されている。これら入力電極102は、内周側がディスク部20の外周20aに対向するように、ディスク部20との間に所定の間隔を空けて配置されている。入力電極102は、θZ方向に180度間隔で配置されている。出力電極103は、入力電極102と同様に、ディスク部20を径方向に挟んで対向する2か所に配置されている。これら出力電極103は、内周側がディスク部20の外周20aに対向するように、ディスク部20との間に所定の間隔を空けて配置されている。出力電極103は、θZ方向に180度間隔で配置されており、入力電極102に対してθZ方向に90度ずれた位置となっている。ただし、入力電極102及び出力電極103の個数、形状、及び配置については任意に設定できる。
駆動回路104及び検出回路105は、基材100上に設けられるとともに、同じく基材100上に形成された不図示の配線などを介して、入力電極102及び出力電極103にそれぞれ接続されている。なお、基材100または基材100の外部には、駆動回路104及び検出回路105の動作を制御するための制御部が設けられている。
基材100の表面には、図7(a)(b)に示すように、第1絶縁層109が形成されており、第1絶縁層109の表面には配線層106が形成されている。入力電極102、出力電極103は、この配線層106を介して駆動回路104及び駆動回路105に接続されている。
また、ディスク部20は、基材100(第1絶縁層109)の表面及び配線層106に対して隙間を空けて配置されている。固定部40は、その上面、先端面及び側面が接合部50に接合されており、この接合部50が基材100上の配線層106に接合されることにより基材100に保持されている。また、図7(b)に示すように、接合部50のうち配線層106に接合される接合端部50aは、配線層106側へ向けて広がった形状となっており、接合部50と配線層106との間の接合強度が高められている。
次に、上記のように構成された発振器600の動作を説明する。先ず、駆動回路104から入力電極102に対して交流の電気信号を印加する。これにより、入力電極102とディスク部20との間では、電位の変化に伴って静電容量が所定の周期で変化する。この静電容量の変化により、入力電極102とディスク部20との間に作用する静電気力が所定の周期で変化し、ディスク部20を振動させる。ディスク部20の振動により共振子10を共振させることでディスク部20を径方向に大きく変位させる。なお、振動モードとしては輪郭振動(コンターモード)またはワイングラスモードのいずれであってもよい。ディスク部20の径方向の変位により、ディスク部20と出力電極103との間の静電容量が変化する。この静電容量の変化を検出回路105により検出することで、所定周波数の信号を取り出すことできる。
なお、上記に代えて、出力電極103に対して駆動回路104から交流の電気信号を印加し、検出回路105が入力電極102から静電容量の変化を検出するようにしてもよい。この場合であっても、同様の結果を得ることができる。
このように発振器600によれば、ディスク部20が、第1棒状部41及び第2棒状部42を持つ固定部40により保持されるため、基材100に対して強固に支持される。また、基材100との接合部分としてアンカーホールではなく第1棒状部41等を用いるため、接合部50を介して基材100と固定部40とを接合する際、露光処理や洗浄処理等で異物が残りにくくなり、接合部50と基材100との界面や、接合部50と固定部40との界面に異物が入り込むことを抑制して両者間の接合強度を向上できる。これにより、ディスク部20を基材100に対して確実かつ安定して固定できる。さらに、接合部50と基材100との界面等に異物を介在させないので等価直列抵抗の上昇を抑制し、信頼性の高い発振器600を提供できる。
(発振器の製造方法)
次に、発振器600の製造方法について説明する。先ず、図8(a)に示すように、基材100の表面にCVD法によって2層のノンドープのシリコン酸化膜(NSG膜)が成膜され、第1絶縁層109が形成される。次に、図8(b)に示すように、この第1絶縁層109の表面に、導電性を付与するためにリンまたはボロンをドープしたポリシリコン膜等からなる第1導電層106がCVD、スパッタリング等で成膜され、レジスト塗布、露光、現像などのフォトリソグラフィー技術によってパターニングされることにより、所定形状の配線層が形成される。以下、第1導電層106を配線層106と呼ぶ。
次に、図8(c)に示すように、PSG等からなる第1犠牲層601が配線層106の上からCVD、スパッタリング等により成膜される。次に、図8(d)に示すように、第1犠牲層601の表面にポリシリコン膜等からなる第2導電層620がCVD等で成膜される。次に、図9(e)に示すように、第2導電層620の表面に、NSG(非ドープシリケートガラス)からなる第2犠牲層602がCVD、スパッタリング等で成膜される。次に、図9(f)に示すように、フォトリソグラフィー技術によって第2導電層620及び第2犠牲層602がパターニングされ、ディスク部20、支持梁30及び固定部40(第1棒状部41及び第2棒状部42)が形成される。(共振子形成工程)
次に、図9(g)に示すように、NSGからなる第3犠牲層603が第2犠牲層602の上からCVD、スパッタリング等で成膜される。次に、図10(h)に示すように、フォトリソグラフィー技術によって第3犠牲層603、第2犠牲層602、及び第1犠牲層601がそれぞれパターニングされて配線層106の一部を露出させる。次に、図10(i)に示すように、第2犠牲層602等の上からポリシリコン膜等がCVD等で成膜され、これをフォトリソグラフィー技術によりパターニングして接合部50、入力電極102及び出力電極103が形成される。(接合工程、電極形成工程)なお、図示では、接合部50、入力電極102について表している。
なお、この製造方法では、接合部50の形成(接合工程)と入力電極102及び出力電極103の形成(電極形成工程)とが同時に行われているが、これに限定されず、例えば接合部50の形成を先に行い、次いで入力電極102及び出力電極103の形成を行うものでもよい。
次に、図10(j)に示すように、フッ酸等のエッチャントを用いたエッチング処理等で第1犠牲層601、第2犠牲層602及び第3犠牲層603が除去されることにより(除去工程)、発振器600が形成される。
このように、接合工程では、アンカーホールではなく棒状の固定部40を覆った接合部50と基材100とが接合されるので、露光処理や洗浄処理等で異物が残りにくくなり、接合部50と基材100との界面や、接合部50と固定部40との界面に異物が入り込むことを抑制し、両者間を強固に接合できるとともに、等価直列抵抗が上昇するのを防止できる。従って、不良品の発生を抑制して、効率よく発振器を製造できる。また、接合工程と電極形成工程とを同時に行うことにより、製造工程を簡略化し、製造コストを低減させることができる。
<固定部の他の形態等>
上記では、共振子に関する第1〜第6実施形態について説明したが、各共振子の固定部について、以下に説明する各種形態に変更可能である。なお、以下の説明において、上記した第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。図11は、固定部40、40a、40bをZ方向から見た平面図である。なお、座標系は図11(a)のみに記載しているが、図11(b)〜(f)で同様である。
図11(a)に示す固定部40は、第1棒状部41がX方向に2つ並列して形成されており、図11(b)に示す固定部40は、第1棒状部41がX方向に等間隔で3つ並列して形成されている。
なお、図11(a)、(b)では、第1棒状部41として、同一形状かつ同一方向(X方向)のものが用いられるが、これに限定されない。例えば、それぞれの第1棒状部41について、X方向の長さは任意であり、さらにその方向も任意である。さらに、第1棒状部41は2つまたは3つに限定されず、4つ以上形成されてもよい。また、第1棒状部41が3つ以上形成される場合、等間隔に配置されることに限定されない。このように、第1棒状部41が2つ以上形成されることにより、接合部50との接合面積が拡大し、接合強度を高めるといった利点がある。
図11(c)に示す固定部40aは、先端(+X方向)へ向けて徐々に細くなる(長手方向に沿って断面積が小さくなる)形状の第1棒状部41aが形成されており、図11(d)に示す固定部40aでは、この第1棒状部41aが、2つ並列して形成されている。なお、第1棒状部41aは、細くなる割合(減少率)が一定となっているが、これに限定されず、細くなる割合を変えたものでもよい。
また、図11(c)、(d)では、第1棒状部41aとして、同一形状かつ同一方向のものが用いられるが、これに限定されない。例えば、それぞれの第1棒状部41aについて、細くなる割合を変えることや、方向を変えること、X方向の長さを変えることなど、任意に設定可能である。なお、第1棒状部41aは1つまたは2つに限定されず、3つ以上形成されてもよい。また、第2棒状部42は、X方向の断面積が長手方向(Y方向)に沿って変化するように形成されてもよい。
図11(e)に示す固定部40bは、先端(+X方向)へ向けて徐々に太くなる(長手方向に沿って断面積が大きくなる)形状の第1棒状部41bが形成されており、図11(f)に示す固定部40bでは、この第1棒状部41bが、2つ並列して形成されている。なお、第1棒状部41bは、太くなる割合(増加率)が一定となっているが、これに限定されず、太くなる割合を変えたものでもよい。
また、図11(e)、(f)では、第1棒状部41bとして、同一形状かつ同一方向のものが用いられるが、これに限定されない。例えば、それぞれの第1棒状部41bについて、太くなる割合を変えることや、方向を変えること、X方向の長さを変えることなど、任意に設定可能である。なお、第1棒状部41bは1つまたは2つに限定されず、3つ以上形成されてもよい。このように、第1棒状部41bが徐々に太くなることにより、接合部50からの抜けを防止するといった利点がある。また、図11(c)、(d)で説明したのと同様に、第2棒状部42は、X方向の断面積が長手方向(Y方向)に沿って変化するように形成されてもよい。
以上、実施形態について説明したが、本発明は、上述した説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、第1〜第6実施形態で説明した内容を適宜組み合わせることも可能である。例えば、ディスク部20に形成される固定部の一部を、第1実施形態の共振子10の固定部40とし、他の固定部を第4実施形態の共振子310の固定部340としたものでもよい。
また、上記実施形態では、共振子本体として円板状に形成されたディスク部20を有する共振子を例に挙げて説明したが、これに限定されず、例えば共振子本体がリング状であってもよい。共振子本体がリング状の場合、円環状の他に、多角形状、楕円形状、長円形状のものなど、任意のリング形状が用いられる。また、共振子本体がリング状の場合、支持梁は、リングの外周から外方に向けて延びる形態の他に、リングの内周から内方へ向けて延びる形態のいずれであってもよい。
AX…中心軸
D1…第1方向
D2…第2方向
10、110、210、310、410、510…共振子
20…ディスク部
30…支持梁
40、40a、40b、140、240、340、440、540…固定部
41、41a、41b、141、241、341、441、541…第1棒状部
42、42a、42b、142、242、342、442、542…第2棒状部
50、150、250、350、450、550…接合部
100…基材
101…共振子
102…入力電極
103…出力電極
104…駆動回路
105…検出回路
600…発振器

Claims (9)

  1. リング状またはディスク状の共振子本体と、前記共振子本体を支持するように前記共振子本体から延びる支持梁と、前記支持梁の先端に形成され、基材に固定するための固定部とを有する共振子において、
    前記固定部は、第1方向に形成された第1棒状部と、前記第1方向と異なる第2方向に形成された第2棒状部とを有する共振子。
  2. 前記第1方向は、前記支持梁が延びる方向である請求項1記載の共振子。
  3. 前記第2棒状部は、前記第1棒状部の、前記共振子本体側及び先端側にそれぞれ形成される請求項1または請求項2記載の共振子。
  4. 前記第2棒状部は、前記第1棒状部より長く形成される請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の共振子。
  5. 前記第1棒状部及び前記第2棒状部のうち少なくとも一方は、複数形成される請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の共振子。
  6. 前記第1棒状部及び前記第2棒状部のうち少なくとも一方は、その断面積が長手方向に沿って変化するように形成される請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の共振子。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の共振子を含み、
    前記共振子本体及び前記支持梁を基材から離間した状態で、前記第1棒状部の表面及び側面と前記基材とを接合し、かつ前記第2棒状部の表面及び側面と前記基材とを接合する接合部を有する発振器。
  8. 基材上に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の共振子を、犠牲層を挟んで形成する共振子形成工程と、
    前記第1棒状部の表面及び側面と前記基材との間、並びに前記第2棒状部の表面及び側面と前記基材との間を接合部で接合する接合工程と、
    前記犠牲層を除去する除去工程と、を有する発振器の製造方法
  9. 前記共振子本体と対向する電極を前記基材に形成する電極形成工程を有し、
    前記電極は、前記接合部と同一の材料が用いられ、
    前記電極形成工程は、前記接合工程と同時に行われる請求項8記載の発振器の製造方法。
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