JP2014142589A - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2014142589A
JP2014142589A JP2013192751A JP2013192751A JP2014142589A JP 2014142589 A JP2014142589 A JP 2014142589A JP 2013192751 A JP2013192751 A JP 2013192751A JP 2013192751 A JP2013192751 A JP 2013192751A JP 2014142589 A JP2014142589 A JP 2014142589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
group
aligning agent
crystal aligning
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013192751A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6172453B2 (ja
Inventor
Kenichi Sumiya
憲一 角谷
Toshiyuki Akiike
利之 秋池
Yoshihiko Kuroda
美彦 黒田
Koshi Kashishita
幸志 樫下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2013192751A priority Critical patent/JP6172453B2/ja
Publication of JP2014142589A publication Critical patent/JP2014142589A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6172453B2 publication Critical patent/JP6172453B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/52Liquid crystal materials characterised by components which are not liquid crystals, e.g. additives with special physical aspect: solvents, solid particles
    • C09K19/54Additives having no specific mesophase characterised by their chemical composition
    • C09K19/56Aligning agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1337Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers
    • G02F1/133711Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers by organic films, e.g. polymeric films

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

【課題】ラビング耐性と液晶配向性とが高いレベルで両立された液晶配向膜を得るための液晶配向剤を提供すること。
【解決手段】重合体(A)及び下記式(B)で表される化合物(B)を含有することを特徴とする、液晶配向剤。
Figure 2014142589

(式(B)中、2つあるXは、それぞれ独立に、オキシラニル構造を有する基、オキセタニル構造を有する基及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する基から選択される基を含む1価の有機基であり、Xはアルキレン基を含む2価の有機基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向剤に関する。詳しくは、良好な液晶配向性と高度のラビング耐性とが高いレベルで両立した液晶配向膜を与える液晶配向剤に関する。
液晶表示素子には、電極構造、使用する液晶分子の物性、製造工程等が異なる種々の駆動方式が開発されており、例えばTN(twisted nematic)型、STN(super−twisted nematic)型、VA(vertical alignment)型、MVA(multi−domain vertical alignment)型、IPS(in−plane switching)型、FFS(fringe field switching)型、PSA(polymer−sustained alignment)型等の液晶表示素子が知られている。
これらの液晶表示素子は、液晶分子を配向するために液晶配向膜を具備している。液晶配向膜の材料は、耐熱性、機械的強度、液晶との親和性等の各種の特性が良好である点から、一般に、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリシロキサン等の重合体からなる被膜が使用されている。ここで、液晶分子を水平配向して使用する駆動方式(例えばTN型、IPS型、FFS型等)においては、基板上に形成された被膜に液晶配向能を付与するために、ラビング処理工程が施される。ラビング処理は、被膜表面を布で擦る工程であり、通常は、毛足を有する布帛をローラーに巻き付け、該ローラーを被膜に押し付けて回転しながら、基板とローラーとを相対的に移動する方法によっている。そして、ローラーの回転速度、毛足の押し込み長さ、基板とローラーとの相対移動速度等を調整することにより、ラビング強度をコントロールすることができる(特許文献1及び2)。
一般に、ラビング強度を強くするとより強力な液晶配向性が発現し、焼き付きによる表示不良が生じ難くなる。しかしラビング強度を過度に強くすると、被膜と布帛との間に過大な力がかかるため、被膜及び布帛に剥れが生じ、これが被膜に再付着することがある。このような剥落物の再付着は、完成品の液晶表示素子における表示不良に繋がるから、液晶配向膜製造工程における歩留りの低下を来たすこととなる。
近年、液晶表示素子のテレビジョン用途への適用が一般化しており;
ホームシアター用途、インターネットTV等の関連設備(例えばビデオディスクシステム、トータルオーディオシステム、インターネット接続型カラオケ等)もすでに一般的になったほか;
空港、液、街頭におけるインフォメーションディスプレイ及び広告用ディスプレイの普及が進んでいる。そのため液晶表示素子についても、視聴時間の拡大、バックライトの高強度化が進んでおり、従って耐焼き付き性の要求は従来に増して厳しくなっている。上記のとおり、焼き付き特性の改善のためにはラビング強度を強くすればよいのだが、そうすると被膜及び布帛の剥れの問題が生じることとなる。
このようなジレンマを改善するため、液晶配向剤に添加剤を加えて耐ラビング性を高めようとする試みがなされている。例えば特許文献3では、重合体と多官能性エポキシ化合物とを含有する液晶配向剤が、高度の耐ラビング性を有する被膜を与えると説明されている。この技術によると、確かに被膜の耐ラビング性は向上するものの、液晶配向性が損なわれることとなる。
このように、従来技術においては、良好な液晶配向性と高度のラビング耐性とはトレードオフの関係にあり、実用に適するレベルでこれらを両立した材料は知られていない。
特開2007−256485号公報 特開2009−104059号公報 国際公開第2008/114846号 特開2010−97188号公報 国際公開第2009/096598号
本発明は、上記のような従来技術における現状を改善しようとしてなされたものである。従って本発明は、ラビング耐性と液晶配向性とが高いレベルで両立された液晶配向膜を得るための液晶配向剤を提供することを主たる目的とするものである。
本発明の上記目的及び利点は、
重合体(A)及び
下記式(B)で表される化合物(B)
を含有することを特徴とする、液晶配向剤によって達成される。
Figure 2014142589
(式(B)中、2つあるXは、それぞれ独立に、オキシラニル構造を有する基、オキセタニル構造を有する基及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する基から選択される基を含む1価の有機基であり、
はアルキレン基を含む2価の有機基である。)
本発明の液晶配向剤は、ラビング耐性と液晶配向性とが高いレベルで両立した被膜を与えるから、高強度のバックライトを具備した液晶表示素子に適用して長時間視聴に供した場合でも、表示品位の低下が極めて少なく、長期信頼性に優れるものとなる。
本発明の液晶配向剤を用いて製造された液晶表示素子は、種々の装置に有効に適用することができ、例えば、時計、携帯型ゲーム、ワープロ、ノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、PDA、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、各種モニター、液晶テレビ等の表示装置に用いることができる。
本発明の液晶配向剤は、上記のとおり、重合体(A)及び化合物(B)を含有する。
以下、本発明の液晶配向剤における必須の成分及び必要に応じて任意的に配合されるその他の成分について、順に説明する。
<重合体(A)>
本発明における重合体(A)については特に制限はないが、好ましいものとして、例えばポリアミック酸、ポリアミック酸のイミド化重合体、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのうち、ポリアミック酸、ポリアミック酸のイミド化重合体及びポリアミック酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種の重合体を使用することがより好ましい。これらの重合体は、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に由来する構造を有していることが、特に好ましい。
以下、これらの好ましい重合体について順に説明する。
[ポリアミック酸]
本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより、合成することができる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。これらの具体例としては、
脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物等を;
脂環式テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物等を;
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えばピロメリット酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物等の他、
特許文献4(特開2010−97188号公報)に記載のテトラカルボン酸二無水物を挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
ポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、得られるポリアミック酸の溶媒に対する溶解性及び形成される液晶配向膜の透明性等の観点から、脂環式テトラカルボン酸二無水物を含むものであることが好ましい。この脂環式テトラカルボン酸二無水物は、
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましく;
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選択される少なくとも1種であることが、特に好ましい。
従って、本発明におけるポリアミック酸は、特に好ましくは、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に由来する構造を有することになる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記のような脂環式テトラカルボン酸二無水物を、テトラカルボン酸二無水物の全量に対して、10モル%以上使用することが好ましく、20モル%以上使用することがより好ましく、50モル%以上使用することがさらに好ましく、75モル以上使用することが特に好ましく、80モル%以上使用することがとりわけ好ましく、就中85モル%以上することが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンとしては、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ジアミノオルガノシロキサン等を挙げることができる。これらジアミンの具体例としては、脂肪族ジアミンとして、例えばm−キシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を;
脂環式ジアミンとして、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等を、それぞれ挙げることができる。
芳香族ジアミンは、液晶配向性基を有する芳香族ジアミン及び液晶配向性基を有さない芳香族ジアミンに分類することができる。ここで、液晶配向性基とは、ステロイド構造を有する基、炭素数4以上のアルキル基を有する基、炭素数4以上のアルコキシ基を有する基、炭素数1以上のフルオロアルキル基を有する基、炭素数1以上のフルオロアルコキシ基を有する基、ベンゼン環及びシクロヘキサン環から選択される環構造の2個以上が直接又は結合基を介して連結した基、及びこれらの複数を有する基等を挙げることができる。
このような液晶配向性基を有する芳香族ジアミンの具体例としては、例えばコレスタニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレステニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、コレステニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸コレスタニル、3,5−ジアミノ安息香酸コレステニル、3,5−ジアミノ安息香酸ラノスタニル、3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン、3,6−ビス(4−アミノフェノキシ)コレスタン、4−(4’−トリフルオロメトキシベンゾイロキシ)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエート、4−(4’−トリフルオロメチルベンゾイロキシ)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエート、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ブチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェノキシ)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−(4−ヘプチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノ−4−オクタデシルオキシベンゼン、3−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)コレスタン、3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン、下記式(D−1)で表される化合物等を挙げることができる。
Figure 2014142589
(式(D−1)中、XI及びXIIは、それぞれ独立に、単結合、−O−、−COO−又はOCO−であり、R及びRIIは、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2の整数であり、cは1〜20の整数であり、nは0又は1である。但し、a及びbが同時に0になることはない。)
基「−C2c+1」の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基などを挙げることができる。ジアミノフェニル基における2つのアミノ基は、他の基に対して2,4−位又は3,5−位にあることが好ましい。
上記式(D−1)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(D−1−1)〜(D−1−5)のそれぞれで表される化合物等を挙げることができる。
Figure 2014142589
液晶配向性基を有さない芳香族ジアミンの具体例としては、例えばp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、1−(4−アミノフェニル)−2,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−1H−インデン−5−アミン、1−(4−アミノフェニル)−2,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−1H−インデン−6−アミン、(4−アミノフェニル)−4−アミノベンゾエート、1,3−ビス(N−(4−アミノフェニル)ピペリジン−4−イル)プロパン、アジピン酸ビス(4−アミノフェネチル)、3,5−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノ−N,N―ジアリルアニリン、4−アミノベンジルアミン、3−アミノベンジルアミン等を挙げることができる。
上記ジアミノオルガノシロキサンとしては、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサン等を挙げることができる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンとしては、上記の他に、特許文献4(特開2010−97188号公報)に記載のジアミンを用いることができる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記のうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、芳香族ジアミンを、全ジアミンに対して、30モル%以上含むものであることが好ましく、50モル%以上含むものであることがより好ましく、80モル%以上含むものであることが特に好ましい。
本発明の液晶配向剤をTN型又はSTN型の液晶表示素子に適用する場合、ポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、液晶配向性基を有する芳香族ジアミンを、全ジアミンに対して、20モル%以下の割合で含むことが好ましく、2〜15モル%の範囲で含むことがより好ましく、特に10〜15モル%の範囲で含むことが好ましい。一方、本発明の液晶配向剤をIPS型又はFFS型の液晶表示素子に適用する場合、ポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、液晶配向性基を有する芳香族ジアミンの使用割合を、全ジアミンに対して、5モル%以下の範囲とすることが好ましく、3モル%以下の範囲とすることがより好ましく、これを含まないことが特に好ましい。
本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸は、上記のようなテトラカルボン酸二無水物及びジアミンを、必要に応じて使用される適当な分子量調節剤(例えば酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物等)とともに、適当な有機溶媒中で公知の方法に準拠して反応させることにより、合成することができる。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、0.3〜1.2当量となる割合がより好ましい。また、ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において行われる。このときの反応温度は−20℃〜150℃が好ましく、0〜100℃がより好ましい。また、反応時間は0.1〜24時間が好ましく、0.5〜12時間がより好ましい。
反応に使用する有機溶媒としては、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノール系溶媒、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素等が挙げられる。
有機溶媒の具体例としては、非プロトン性極性溶媒として、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等を;フェノール系溶媒として、例えば、フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール等を;
アルコールとして、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等を;ケトンとして、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等を;エステルとして、例えば、乳酸エチル、乳酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、イソアミルプロピオネート、イソアミルイ
ソブチレート、ダイアセトンアルコール等を;
エーテルとして、例えば、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジイソペンチルエーテル等を;
ハロゲン化炭化水素として、例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等を;炭化水素として、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を、それぞれ挙げることができる。
これらの有機溶媒のうち、非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒よりなる群(第一群の有機溶媒)から選択される一種以上、又は、第一群の有機溶媒から選択される一種以上と、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素及び炭化水素よりなる群(第二群の有機溶媒)から選択される一種以上との混合物を使用することが好ましい。後者の場合、第二群の有機溶媒の使用割合は、第一群の有機溶媒と第二群の有機溶媒との合計量に対して、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下であり、更に好ましくは30重量%以下である。
有機溶媒の使用量(a)は、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜50重量%になるような量とすることが好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸を脱水閉環してイミド化重合体とする場合には、上記反応溶液をそのまま脱水閉環反応に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで脱水閉環反応に供してもよく、又は単離したポリアミック酸を精製したうえで脱水閉環反応に供してもよい。ポリアミック酸の単離及び精製は公知の方法に従って行うことができる。
[ポリアミック酸のイミド化重合体]
本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸のイミド化重合体は、上記のポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより合成することができる。
このイミド化重合体は、前駆体であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。本発明におけるポリイミドは、電圧保持率を高くできる点において、そのイミド化率が30%以上であることが好ましく、40〜99%であることがより好ましく、50〜95%であることが更に好ましい。このイミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。ここで、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。
ポリアミック酸の脱水閉環は、例えば加熱する方法によるか、あるいは脱水剤及び脱水閉環触媒を用いて、公知の方法に準拠して行うことができる。このうち、脱水剤及び脱水閉環触媒を用いる方法によることが好ましい。
ポリアミック酸の溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加してイミド化する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸のアミック酸構造の1モルに対して0.01〜20モルとすることが好ましい。脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の3級アミンを用いることができる。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとすることが好ましい。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は、好ましくは1.0〜120時間であり、より好ましくは2.0〜30時間である。
このようにしてポリアミック酸のイミド化重合体を含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、ポリイミドを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したポリイミドを精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。これらの精製操作は公知の方法に従って行うことができる。
[ポリアミック酸エステル]
本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸エステルは、例えば以下の方法によって合成することができる。
(1)ポリアミック酸と
水酸基を有する化合物、ハロゲン化物及びオキシラニル基を有する化合物から選択される化合物と
を反応させる方法、又は
(2)テトラカルボン酸ジエステル若しくはテトラカルボン酸ジエステルジハライドと
ジアミンと
を反応させる方法。
上記方法(1)において使用されるポリアミック酸は、本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸と同じである。従って、好ましくは脂環式テトラカルボン酸二無水物に由来する構造を、上記に記載の範囲で含むものである。
方法(1)において使用される水酸基を有する化合物としては、アルコール及びフェノール化合物を例示することができる。これらの具体例としては、アルコールとして、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール等を;
フェノール化合物として、例えばフェノール、クレゾール等を、
それぞれ挙げることができる。
上記ハロゲン化物としては、例えば臭化メチル、臭化エチル、臭化n−プロピル、臭化イソプロピル、臭化n−ブチル、臭化イソブチル、臭化sec−ブチル、臭化t−ブチル、臭化ステアリル、塩化メチル、塩化エチル、塩化n−プロピル、塩化イソプロピル、塩化n−ブチル、塩化イソブチル、塩化secブチル、塩化t−ブチル、塩化ステアリル、1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン等を;
上記オキシラニル基を有する化合物としては、例えばプロピレンオキシド等を、
それぞれ挙げることができる。
ポリアミック酸と、水酸基を有する化合物、ハロゲン化物及びオキシラニル基を有する化合物から選択される化合物と、の反応は、公知の方法に準拠して行うことができる。
方法(1)において使用されるポリアミック酸は、本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸と同じであるから、得られるポリアミック酸エステルは、好ましくは脂環式テトラカルボン酸二無水物(特に好ましくは2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物)に由来する構造を、上記に記載の範囲で含むものとなる。
上記方法(2)において使用されるテトラカルボン酸ジエステルは、例えばポリアミック酸の合成に使用されるものとして上記に例示したテトラカルボン酸二無水物を、アルコールによって開環することにより、得ることができる。ここで使用されるアルコールは、上記方法(1)において使用される水酸基を有する化合物としてのアルコールと同様である。テトラカルボン酸ジエステルジハライドは、上記のようにして得られたテトラカルボン酸ジエステルを、適当な塩素化剤と反応させることにより得ることができる。塩素化剤としては、例えば塩化チオニル等を挙げることができる。これらの化合物の原料として使用されるテトラカルボン酸二無水物は、本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸を合成するためのテトラカルボン酸二無水物と同じである。従って、好ましくは脂環式テトラカルボン酸二無水物(特に好ましくは2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物)に由来する構造を、上記に記載の範囲で含むものである。
方法(2)において使用されるジアミンは、本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸を合成するためのジアミンと同じである。芳香族ジアミン及び液晶配向性基を含む芳香族ジアミンの、全ジアミンに対する含有割合も、上記の場合と同じである。
テトラカルボン酸ジエステル若しくはテトラカルボン酸ジエステルジハライドと、ジアミンと、の反応は、公知の方法に準拠して行うことができる。
方法(2)において使用されるテトラカルボン酸ジエステル若しくはテトラカルボン酸ジエステルジハライドを合成するための原料として使用されるテトラカルボン酸二無水物は、本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸を合成するためのテトラカルボン酸二無水物と同じである。従って、方法(2)によって得られるポリアミック酸エステルは、好ましくは脂環式テトラカルボン酸二無水物(特に好ましくは2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物)に由来する構造を、上記に記載の範囲で含むものである。
本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。
[重合体(A)の溶液粘度及び重量平均分子量]
以上のようにして得られる重合体(A)としてのポリアミック酸、ポリアミック酸のイミド化重合体及びポリアミック酸エステルは、これらのそれぞれを濃度10重量%の溶液としたときに、10〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、15〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。なお、上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等)を用いて調製した濃度10重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
重合体(A)についてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、500〜100,000であることが好ましく、1,000〜50,000であることがより好ましい。
<化合物(B)>
本発明における化合物(B)は、上記式(B)で表される化合物である。
上記式(B)におけるXとしては、例えばN,N−ジグリシジルアミノ基、2,3−エポキシシクロヘキシルメトキシカルボニル基、(メタ)アクリロイロキシ基、下記式で表される基等を挙げることができ、これらのうちから選択される基であることが好ましい。
Figure 2014142589
(上記式中、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、
「*」は結合手であることを示す。)
上記式中のRとしては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、特にエチル基が好ましい。
上記式中のXは、下記式(X−1)又は(X−2)で表される基であることが好ましい。
Figure 2014142589
(式(X−1)及び(X−2)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、
m1及びm2は、それぞれ独立に、2〜18の整数であり、
nは1〜6の整数であり、そして
「*」は結合手であることを示す。)
上記式(X−1)におけるm1は2〜12であることが好ましく、2〜6であることがより好ましい。上記式(X−1)におけるRは水素原子又はメチル基であることが好ましく、水素原子であることが特に好ましい。従って、上記式(X−1)の最も好ましい場合は、炭素数2〜5の直鎖のアルキレン基である。
上記式(X−2)におけるm2は2〜5であることが好ましく、2又は5であることがより好ましい。上記式(X−2)におけるRは水素原子又はメチル基であることが好ましい。上記式(X−2)において
Figure 2014142589
で表されるユニットとして特に好ましくは、1,2−エチレン基、1,2−プロピレン基又は1,5−ペンチレン基である。nとしては、上記ユニットが1,2−エチレン基又は1,2−プロピレン基である場合には1〜3であることが、
上記ユニットが1,5−ペンチレン基である場合には1であることが、
それぞれ好ましい。
本発明における化合物(B)の具体例としては、例えば下記式のそれぞれで表される化合物を挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
Figure 2014142589
Figure 2014142589
Figure 2014142589
Figure 2014142589
Figure 2014142589
本発明の液晶配向剤における化合物(B)の使用割合は、重合体(A)100重量部に対して、好ましくは0.5〜60重量部である。重合体(A)100重量部に対する化合物(B)の使用割合を0.5重量部とすることにより、被膜のラビング耐性を向上することができ;
一方でこの値を60重量部以下にとどめることにより、液晶配向膜の液晶配向性が損なわれることがない。化合物(B)の使用割合は、重合体(A)100重量部に対して、より好ましくは1〜50重量部であり、更に好ましくは5〜20重量部である。
<その他の成分>
本発明の液晶配向剤は、上記のような重合体(A)及び化合物(B)を必須の成分として含有するが、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。かかるその他の成分としては、例えば分子内に少なくとも1つのオキシラニル基を有する化合物(但し、上記化合物(B)に該当する化合物を除く。以下、「オキシラニル化合物」という。)、官能性シラン化合物、酸化防止剤等を挙げることができる。
[オキシラニル化合物]
オキシラニル化合物は、液晶配向膜と基板表面との接着性、液晶配向膜の電気特性等を向上するために、本発明の液晶配向剤に配合することができる。
本発明におけるオキシラニル化合物としては、好ましくは分子内に少なくとも2つのオキシラニル基を有する化合物であり、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−シクロヘキシルアミン等の他、特許文献5(国際公開第2009/096598号)に記載されたオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンを用いることができる。
これらオキシラニル化合物を液晶配向剤に配合する場合、その配合割合は、重合体(A)100重量部に対して、40重量部以下とすることが好ましく、0.1〜30重量部とすることがより好ましい。
[官能性シラン化合物]
上記官能性シラン化合物は、液晶配向剤の印刷性の向上を目的として使用することができる。このような官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノナン酸メチル、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
これら官能性シラン化合物を液晶配向剤に配合する場合、その配合割合は、重合体(A)100重量部に対して、2重量部以下とすることが好ましく、0.02〜0.2重量部とすることがより好ましい。
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、上記重合体(A)及び化合物(B)、並びに必要に応じて任意に配合されるその他の成分が、好ましくは有機溶媒中に溶解されて構成される。
本発明の液晶配向剤に使用される有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
本発明の液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤の溶媒以外の成分の合計重量が液晶配向剤の全重量に占める割合)は、粘性、揮発性等を考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。すなわち、本発明の液晶配向剤は、後述するように基板表面に塗布され、好ましくは加熱されることにより、液晶配向膜である被膜又は液晶配向膜となる被膜が形成されるが、このとき、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この被膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得ることができない。一方、固形分濃度が10重量%を超える場合には、被膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得ることができず、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなることが懸念されるからである。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えばスピンナー法による場合には、固形分濃度1.5〜4.5重量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とし、それにより溶液粘度を12〜50mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を3〜15mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。
<液晶配向膜及び液晶表示素子>
上記のような本発明の液晶配向剤を用いて液晶表示素子の液晶配向膜を形成することができる。
本発明の液晶配向剤が適用される液晶表示素子の駆動方式は、特に限定されず、例えばTN型、STN型、IPS型、FFS型、VA型、MVA型、PSA型等の液晶表示素子への適用が可能である。しかしながら、本発明の液晶表示装置は耐ラビング性に優れるので、液晶配向膜の形成にラビング処理工程を要するTN型、STN型、IPS型、FFS型等の液晶表示素子に適用することが、本発明の効果を最大限に発揮し得る点で好ましい。
液晶表示素子は、本発明の液晶配向剤を用いて、例えば以下の工程を経ることによって製造することができる。
(1)被膜形成工程(必須的)
(2)ラビング処理工程(任意的)
(3)液晶セル構築工程(必須的)
(4)偏光板貼り合せ工程(必須的)
以下、上記の各工程について順に説明する。
(1)被膜形成工程
被膜形成工程においては、基板上に本発明の液晶配向膜を塗布し、次いでこれを加熱することにより、基板上に被膜を形成する。
基板としては、駆動方式により、以下のような構成の電極を有する又は有さない基板の2枚を一対として用いる。
TN型、STN型、VA型、MVA型又はPSA型:パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の2枚を一対として用い、各基板の透明導電膜の形成面を塗布面とする。
IPS型又はFFS型:櫛歯型にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる一対の電極が設けられた基板と、電極が設けられていない対向基板と、を一対として用い、電極を有する基板の電極形成面と対向基板の片面とを塗布面とする。
上記基板を構成する材料としては、例えばフロートガラス、ソーダガラス等のガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)等のプラスチック等を挙げることができる。
上記透明導電膜を構成する材料としては、例えば酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜等を用いることができる。パターニングされた透明導電膜を得るには、例えばパターンなし透明導電膜を形成した後にフォト・エッチングによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法等によることができる。
上記金属膜を構成する材料としては、例えばクロム等を挙げることができる。
基板へ液晶配向剤を塗布するに先立って、基板表面及び/又は透明導電膜と被膜との接着性を更に良好にするために、基板の被膜形成面に、官能性シラン化合物、官能性チタン化合物等を予め塗布する前処理を施しておいてもよい。
このような基板の塗布面上に、本発明の液晶配向剤を、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法又はインクジェット印刷法によって塗布する。塗布後、塗布した配向剤の液垂れ防止等の目的で、好ましくは予備加熱(プレベーク)が実施される。プレベーク温度は、好ましくは30〜200℃であり、より好ましくは40〜150℃であり、特に好ましくは40〜100℃である。プレベーク時間は好ましくは0.25〜10分であり、より好ましくは0.5〜5分である。その後、溶剤を完全に除去する目的で、また必要に応じて重合体に存在するアミック酸構造を熱イミド化することを目的として焼成(ポストベーク)工程が実施される。このときの焼成温度(ポストベーク温度)は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。ポストベーク時間は、好ましくは5〜200分であり、より好ましくは10〜100分である。
このようにして、形成される膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
(2)ラビング処理工程
このラビング処理工程は、駆動方式によっては任意的である。
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶表示素子を製造する場合には、ラビング処理は必須的に行われる。一方、VA型の液晶表示素子を製造する場合、上記工程(1)で形成した被膜をそのまま液晶配向膜として使用することができるが、任意的にラビング処理を行ってもよい。PSA型の液晶表示素子を製造する場合には、上記工程(1)で形成した被膜をそのまま液晶配向膜として使用してもよいが、液晶分子の倒れ込みを制御し、配向分割を簡易な方法で行う目的で、弱い強度のラビング処理を行ってもよい。
ラビング処理は、例えばナイロン、レーヨン、コットン等の繊維からなる布を巻き付けたロールを用いて、被膜を一定方向に擦ることによって行うことができる。
(3)液晶セル構築工程
TN型、STN型、IPS型、FFS型又はVA型の液晶表示素子を製造する場合には、上記のようにして液晶配向膜が形成された一対の基板を、液晶配向膜が相対するように対向配置したギャップに液晶を配置することにより液晶セルを製造することができる。一方、PSA型の液晶表示素子を製造する場合には、一対の基板間のギャップに液晶及び光重合性化合物を含有する液晶組成物を配置することにより液晶セルを製造することができる。
基板間のギャップに液晶又は液晶組成物を配置するには、例えば以下の方法によることができる;
第1の方法:液晶配向膜が相対するように対向配置した一対の基板の周辺部をシール材によって貼り合せた後、液晶配向膜面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶又は液晶組成物を注入・充填し、次いで注入孔を封止する方法、或いは
第2の方法:液晶配向膜を形成した一対(2枚)の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に、例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶又は液晶組成物を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせて押し付けて液晶又は液晶組成物を基板の全面に押し広げ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化する方法(ODF(One Drop Fill)法)。
上記いずれの方法による場合でも、上記のようにして製造した液晶セルにつき、用いた液晶が等方相をとる温度まで更に加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
上記においてセルギャップに配置される液晶としては、ネマチック液晶及びスメクチック液晶を挙げることができる。これらのうちネマチック液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶等を好ましく用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネート等のコレステリック液晶;商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート等の強誘電性液晶等を、添加して使用してもよい。
PSA型液晶表示素子を製造する場合には、その後更に、一対の基板の有する導電膜間に電圧を印加して液晶を起動させた状態で液晶セルに光照射する。ここで印加する電圧は、例えば5〜50Vの直流又は交流とすることができる。また、照射する光としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線及び/又は可視光線を用いることができるが、300〜400nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。照射光の光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー等を使用することができる。なお、上記の好ましい波長領域の紫外線は、光源を、例えばフィルター回折格子等と併用する手段等により得ることができる。光の照射量としては、好ましくは1,000J/m以上200,000J/m未満であり、より好ましくは1,000〜100,000J/mである。
(4)偏光板貼り合せ工程
そして、上記で構築した液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の液晶表示素子を得ることができる。液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。なお、塗膜に対してラビング処理を行った場合には、2枚の基板は、各塗膜におけるラビング方向が互いに所定の角度、例えば直交又は逆平行となるように対向配置される。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
以下に記載の合成例におけるポリアミック酸のイミド化重合体のイミド化率は、次のようにして測定した。
[イミド化重合体のイミド化率]
各合成例で得られたイミド化重合体溶液を純水に投入し、得られた沈殿を室温で十分に減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温でH−NMRを測定した。得られたH−NMRスペクトルから、下記数式(1)によりイミド化率[%]を求めた。
イミド化率[%]=(1−A/A×α)×100 (1)
(数式(1)中、Aは化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、Aはその他のプロトン由来のピーク面積であり、αは重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
<重合体(A)の合成>
合成例1(ポリアミック酸の合成)
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物196g及びジアミンとして4,4−オキシジアニリン200gをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)2,244gに溶解し、室温において6時間反応を行った。次いで、反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。回収した沈殿物をメタノールで洗浄した後、減圧下40℃において15時間乾燥することにより、ポリアミック酸(PA−1)を336g得た。
合成例2(ポリアミック酸のイミド化重合体の合成)
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物224g及びジアミンとしてp−フェニレンジアミン108gをNMP2,988gに溶解し、60℃において4時間反応を行い、ポリアミック酸溶液を得た。次いで、得られたポリアミック酸溶液にNMP3,320gを追加し、ピリジン395g及び無水酢酸305gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶媒を新たなNMPで溶剤置換することにより、イミド化率88%のイミド化重合体(PI−1)を15重量%含有する溶液を得た。
合成例3(ポリアミック酸エステルの合成)
p−フェニレンジアミン108g及びピリジン197gを秤り取ってNMP7,498gに溶解してジアミン溶液を調製した。このジアミン溶液を撹拌しながら、ここに下記式で表される化合物297gを添加して、氷浴下4時間藩王を行い、ポリアミック酸エステル溶液を得た。得られたポリアミック酸エステル溶液を、44,988gの水中に撹拌下に投入し、析出した沈殿物をろ取した。この沈殿物を、44,988gの水で1回及び7,498gのエタノールで3回、順次に洗浄し、次いで乾燥することにより、粉末状のポリアミック酸エステル(PAS−1)を232g得た。
Figure 2014142589
実施例1
[液晶配向剤の調製]
重合体(A)として上記合成例1で得られたポリアミック酸(PA−1)を1.000g及び添加剤として上記式(B1−2)で表される化合物(化合物(B1−2))0.010gを秤り取り、これらをNMP24.240gに溶解し、次いで孔径1.0μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
[液晶配向剤の評価]
(1)液晶配向膜の形成
上記で調製した液晶配向剤をスピンコート法によりITO付きガラス基板のITO形成面上に塗布し、80℃のホットプレート上で1分間プレベークした後、更に230℃のクリーンオーブン中で15分ポストベークして、基板上に平均膜厚100nmの塗膜を形成した。この塗膜に対して、ローラー回転速度1,000rpm、ステージ移動速度20mm/秒、毛足押込み長0.4mmの条件でラビング処理を施すことにより、基板上に液晶配向膜を形成した。
(2)液晶配向性の評価(屈折率異方性の測定)
上記で形成した液晶配向膜について、ショットモリテックス(株)製の液晶配向膜検査装置(品名:LayScan)を用いて屈折率異方性の大きさを評価した。
評価結果は下表に示した。
上記の屈折率異方性の値が大きい方が液晶配向性に優れると評価することができ、この値が0.020以上であれば、良好な液晶配向性を示すと信じられる。
(2)ラビング耐性の評価
上記で形成した液晶配向膜に対して、上記「(1)液晶配向膜の形成」におけるのと同じ条件で更に20回のラビング処理を施した(合計ラビング処理回数21回)。処理後の液晶配向膜について倍率を200倍に設定した偏光顕微鏡を用いて0.1mm×0.1mmの範囲における削れカス(付着物)の個数を調べた。この削れカスの個数が10個未満であった場合を耐ラビング性「良好」、10個以上であった場合を耐ラビング性「不良」として評価した。
評価結果は下表に示した。
実施例2〜4
上記実施例1の「[液晶配向剤の調製]」において、添加剤の使用量をそれぞれ下表に記載のとおりとした他は実施例1と同様にして液晶配向剤を調製して評価を行った。
化合物(B)の略称は、当該略称を式記号とする上記式で表される化合物を意味する。
評価結果は下表に示した。
実施例5
[液晶配向剤の調製]
重合体(A)としての上記合成例2で得たイミド化重合体(PI−1)を15重量%含有する溶液を6.667g(イミド化重合体PI−1に換算して1.000gに相当する量)をとり、ここに添加剤として化合物(B1−2)0.010gを加え、更にNMPを加えて固形分濃度4.0重量%の溶液とした。次いで、この溶液を孔径1.0μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
[液晶配向剤の評価]
上記で調製した液晶配向剤と用いた他は、実施例1における「[液晶配向剤の評価]」と同様にして評価を行った。
評価結果は下表に示した。
実施例6〜10並びに比較例1〜4及び6
上記実施例1の「[液晶配向剤の調製]」において、重合体(A)の種類並びに添加剤の種類及び使用量をそれぞれ下表に記載のとおりとした他は実施例1と同様にして液晶配向剤を調製して評価を行った。
評価結果は下表に示した。
比較例5
上記実施例5の「[液晶配向剤の調製]」において、添加剤として4,4’−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)ジフェニルメタン(R−1)0.010gを使用した他は実施例5と同様にして液晶配向剤を調製して評価を行った。
評価結果は下表に示した。
Figure 2014142589
上表における添加剤の略称(添加剤の「種類」欄の記載)は、当該略称を式記号とする上記式で表される化合物を意味する。ただし、比較例における略称(R−1)は4,4’−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)ジフェニルメタンを意味する。この比較例の化合物は、液晶配向膜のラビング耐性を向上する目的で従来技術において汎用されている添加剤である。
上記の実施例により、本発明の有利な点が明らかとなる。
本発明所定の化合物(B)である化合物(B1−2)は、少量の添加量においてR−1と同等の液晶配向性を示しながら、R−1よりも優れたラビング耐性を発現する(実施例1と比較例1との比較)。多量の添加量においては、ラビング耐性に優れることは自明ながら、液晶配向性においてR−1を凌駕する(実施例3と比較例3との比較)。
化合物(B1−2)が発現する上記の効果は、使用する重合体(A)の種類によらずに妥当する(実施例5及び6と比較例5及び6との比較)。
更に、化合物(B1−2)以外にも、本発明所定の要件を満たす化合物(B)であれば同様の効果が発現することが確認された(実施例7〜10と比較例3との比較)。
本発明所定の化合物(B)が、従来技術においてはトレードオフの関係にあった良好な液晶配向性と高度のラビング耐性とを両立するメカニズムは明らかではないが、本発明者らは、以下のように推察している。
すなわち、架橋構造を形成する添加剤の主鎖に柔軟なアルキレン基を導入することにより、形成される液晶配向膜が適当な延伸性を有することとなり、このことによってラビング耐性に優れることになるとともに、ラビング処理による良好な液晶配向性の付与が容易になるものと考えられる。

Claims (8)

  1. 重合体(A)及び
    下記式(B)で表される化合物(B)
    を含有することを特徴とする、液晶配向剤。
    Figure 2014142589
    (式(B)中、2つあるXは、それぞれ独立に、オキシラニル構造を有する基、オキセタニル構造を有する基及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する基から選択される基を含む1価の有機基であり、
    はアルキレン基を含む2価の有機基である。)
  2. 上記式(B)中のXが、下記式(X−1)又は(X−2)で表される基である、請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 2014142589
    (式(X−1)及び(X−2)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    m1及びm2は、それぞれ独立に、2〜18の整数であり、
    nは1〜6の整数であり、そして
    「*」は結合手であることを示す。)
  3. 上記式(B)中の2つあるXが、それぞれ独立に、N,N−ジグリシジルアミノ基、2,3−エポキシシクロヘキシルメトキシカルボニル基、(メタ)アクリロイロキシ基及び下記式で表される基から選択される基である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
    Figure 2014142589
    (上記式中、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、
    「*」は結合手であることを示す。)
  4. 化合物(B)の含有割合が重合体(A)100重量部に対して0.5〜60重量部である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
  5. 重合体(A)が、ポリアミック酸、ポリアミック酸のイミド化重合体及びポリアミック酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
  6. 重合体(A)が、
    2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に由来する構造を有する重合体である、請求項5に記載の液晶配向剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の液晶配向剤から形成されたことを特徴とする、液晶配向膜。
  8. 請求項7に記載の液晶配向剤を具備することを特徴とする、液晶表示素子。
JP2013192751A 2012-12-28 2013-09-18 液晶配向剤 Active JP6172453B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013192751A JP6172453B2 (ja) 2012-12-28 2013-09-18 液晶配向剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012286411 2012-12-28
JP2012286411 2012-12-28
JP2013192751A JP6172453B2 (ja) 2012-12-28 2013-09-18 液晶配向剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014142589A true JP2014142589A (ja) 2014-08-07
JP6172453B2 JP6172453B2 (ja) 2017-08-02

Family

ID=51037176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013192751A Active JP6172453B2 (ja) 2012-12-28 2013-09-18 液晶配向剤

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6172453B2 (ja)
KR (1) KR102005299B1 (ja)
CN (1) CN103911163B (ja)
TW (1) TWI563016B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016095491A (ja) * 2014-11-07 2016-05-26 Jsr株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜及びその製造方法、液晶表示素子、並びに位相差フィルム及びその製造方法
WO2017217311A1 (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 Dic株式会社 液晶組成物及び液晶表示素子

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI560242B (en) 2014-11-05 2016-12-01 Chi Mei Corp Liquid crystal alignment agent, liquid crystal alignment film, and liquid crystal display element
JP6701661B2 (ja) * 2014-12-25 2020-05-27 Jsr株式会社 液晶配向剤、液晶素子の製造方法、液晶配向膜及び液晶素子
CN106479518B (zh) * 2015-08-24 2018-09-28 阜阳欣奕华材料科技有限公司 二胺化合物和聚酰胺酸及其制备方法、聚酰亚胺、液晶取向剂及液晶盒
CN105294664B (zh) * 2015-11-10 2018-06-19 阜阳欣奕华材料科技有限公司 化合物及制备方法、液晶取向剂、液晶取向膜及液晶盒
CN105647548B (zh) * 2016-02-23 2018-10-16 京东方科技集团股份有限公司 配向剂、配向膜的制作方法、显示面板及显示装置
KR102662829B1 (ko) * 2016-09-27 2024-05-03 티씨엘 차이나 스타 옵토일렉트로닉스 테크놀로지 컴퍼니 리미티드 액정 조성물 및 이를 포함하는 표시 장치

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007286597A (ja) * 2006-03-24 2007-11-01 Chisso Corp 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP2009175715A (ja) * 2007-12-27 2009-08-06 Chisso Corp 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP2011076065A (ja) * 2009-09-02 2011-04-14 Jsr Corp 液晶表示素子の製造方法
JP2012173453A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Jsr Corp 液晶配向剤および液晶表示素子
WO2012133820A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 日産化学工業株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4844721B2 (ja) 2006-03-22 2011-12-28 Jsr株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
CN101652707B (zh) 2007-03-19 2012-09-26 Jsr株式会社 液晶取向剂以及液晶显示元件
JP5083534B2 (ja) 2007-10-25 2012-11-28 Jsr株式会社 液晶配向剤および横電界方式液晶表示素子
JP5407261B2 (ja) * 2007-12-11 2014-02-05 Jnc株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
US8496849B2 (en) 2008-01-30 2013-07-30 Jsr Corporation Liquid crystal aligning agent, liquid crystal alignment film and liquid crystal display device
JP5668904B2 (ja) * 2008-09-18 2015-02-12 Jsr株式会社 液晶配向剤および液晶表示素子
US8741397B2 (en) * 2009-11-09 2014-06-03 Jnc Corporation Liquid crystal display element, liquid crystal composition, aligning agent, method for producing liquid crystal display element, and use of liquid crystal composition

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007286597A (ja) * 2006-03-24 2007-11-01 Chisso Corp 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP2009175715A (ja) * 2007-12-27 2009-08-06 Chisso Corp 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP2011076065A (ja) * 2009-09-02 2011-04-14 Jsr Corp 液晶表示素子の製造方法
JP2012173453A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Jsr Corp 液晶配向剤および液晶表示素子
WO2012133820A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 日産化学工業株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016095491A (ja) * 2014-11-07 2016-05-26 Jsr株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜及びその製造方法、液晶表示素子、並びに位相差フィルム及びその製造方法
WO2017217311A1 (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 Dic株式会社 液晶組成物及び液晶表示素子
JPWO2017217311A1 (ja) * 2016-06-17 2018-06-28 Dic株式会社 液晶組成物及び液晶表示素子

Also Published As

Publication number Publication date
KR102005299B1 (ko) 2019-07-30
TWI563016B (en) 2016-12-21
CN103911163B (zh) 2017-03-01
CN103911163A (zh) 2014-07-09
KR20140086816A (ko) 2014-07-08
TW201425392A (zh) 2014-07-01
JP6172453B2 (ja) 2017-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5273357B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP6172453B2 (ja) 液晶配向剤
JP5849391B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP6260150B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、重合体及び化合物
JP5773116B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5712524B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5569441B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP6179261B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP5751403B2 (ja) 液晶配向剤
JP5041169B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2015210364A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP6314488B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム及び位相差フィルムの製造方法
JP2016006473A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム及びその製造方法、重合体並びに化合物
KR20140114749A (ko) 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자, 중합체 및 화합물
JP6160218B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子及び液晶配向膜の製造方法
JP6349726B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、重合体及び化合物
JP2014211515A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、重合体及び化合物
JP5633667B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5099350B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2013088753A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP6315193B2 (ja) 液晶配向剤
JP6492982B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP2012173453A (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5832847B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5832846B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170620

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6172453

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250