JP2014130263A - 回転板駆動装置 - Google Patents

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Ryoji Shirakami
亮治 白上
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Abstract

【課題】回転板に連結されて回転する歯車機構から漏れ出したグリスの外周側への飛散を防止することができる回転板駆動装置を提供すること。
【解決手段】歯車機構24の最も外周側のサーキュラスプライン70の一方側の端の外周縁部分はキャップ79で覆われ、他方側の端は封止部材91で覆われている。サーキュラスプライン70とキャップ79の間およびサーキュラスプライン70と封止部材91の間には封止部材85、91が介在している。封止部材85、91は耐油性の接着剤である。従って、歯車機構24が第1、第2シャッタ板3、4とともに回転する際に、サーキュラスプライン70の内周側に保持されているグリス73が歯車機構24の外側に漏れ出し、サーキュラスプライン70の両端面を伝わって外周側に飛散することを防止できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転板に連結された歯車機構が回転可能に支持されている回転板駆動装置に関する。
かかる回転板駆動装置は特許文献1に記載されている。回転板駆動装置は、狭い隙間を開けて同軸に配置された第1、第2の回転板と、2枚の回転板を回転させるための歯車機構と、歯車機構を駆動する第1、第2モータを備えている。歯車機構およびモータは2枚の回転板の隣接位置に同軸に配置された有底筒状のハウジング内に収納されており、2枚のシャッタ板はハウジングの開口の外側に位置している。
特許文献1では撓み噛み合い式波動歯車機構と呼ばれる歯車機構が開示されている。この歯車機構において最も外周側に位置するサーキュラスプライン(筒状の内歯歯車)の外周面とハウジングの内周面の間にはベアリングが挿入されている。ベアリングはサーキュラスプラインを軸線回りに回転可能に支持することによって歯車機構の全体を軸線回りに回転可能に支持している。フレックススプラインには軸線上を延びている回転軸が一体に構成されており、第1回転板はこの回転軸に同軸に固定されている。サーキュラスプラインには環状の取付部材を介して第2の回転板が固定されている。第1のモータの駆動力はウエーブジェネレータに伝達され、第2のモータの駆動力はサーキュラスプラインに伝達される。2つのモータが同一速度で回転駆動されると、歯車機構の全体が軸線回りに回転して2枚の回転板が同一速度で回転する。2つのモータが異なる速度で回転駆動されると2枚の回転板が相対回転する。
特開2011−33178号公報
撓み噛み合い式波動歯車機構のような歯車機構では、各回転部材の噛み合い部分を潤滑するとともに、噛み合いによる磨耗の発生を抑制するために、筒状の内歯歯車の内周側にグリスが保持されている。ここで、特許文献1のように、歯車機構の全体が軸線回りに回転する場合には、回転により発生する遠心力によって内歯歯車の内周側のグリス等の潤滑剤が漏れ出して内歯歯車の軸線方向の両端端面を伝わって外周側に飛散する可能性がある。ここで、潤滑剤が飛散すると、潤滑剤が回転板に付着して、回転板を汚してしまうという問題がある。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、回転板に連結されて回転する歯車機構に充填されている潤滑剤の飛散を防止することができる回転板駆動装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の回転板駆動装置は、
第1回転部材、第2回転部材、および前記第1回転部材の回転速度と前記第2回転部材の回転速度とにより規定される回転速度で回転する第3回転部材を備える歯車機構と、
前記歯車機構を第3回転部材の軸線回りに回転可能に支持する支持機構と、
前記歯車機構に同軸に連結された回転板と、
前記歯車機構を回転させるための駆動源と、
前記歯車機構の前記軸線方向の一方側の端の少なくとも外周縁部分を覆う第1封鎖部材と、
前記歯車機構の前記軸線方向の他方側の端の少なくとも外周縁部分を覆う第2封鎖部材と、を有し、
前記第1回転部材、前記第2回転部材および前記第3回転部材のうちの1の部材は他の2つの部材の外周側に位置する筒状の内歯歯車であり、
前記内歯歯車の内側には、潤滑剤が保持されており、
前記第1封鎖部材は、前記内歯歯車の一方側の端部分に固定されており、
前記第2封鎖部材は、前記内歯歯車の他方側の端部分に固定されており、
前記内歯歯車と前記第1封鎖部材との間および前記内歯歯車と前記第2封鎖部材との間には封止部材が介在していることを特徴とする。
本発明によれば、歯車機構を構成する回転部材のうちの最も外周側に位置する筒状の内歯歯車の一方側の端の外周縁部分および他方側の端の外周縁部分はそれぞれ第1、第2封鎖部材によって覆われている。また、内歯歯車と第1封鎖部材の間、および、内歯歯車と第2封鎖部材の間には封止部材が介在している。従って、歯車機構が回転板とともに回転する際に、内歯歯車の内周側に保持されている潤滑剤が歯車機構の外側に漏れ出し、内歯歯車の軸線方向の両端面を伝わって外周側に飛散することを防止できる。よって、この潤滑剤が回転板に付着して、回転板を汚してしまうことを防止できる。
本発明において、前記内歯歯車と前記第1封鎖部材とは、第1締結ネジにより締結されており、前記内歯歯車と前記第2封鎖部材とは、第2締結ネジにより締結されており、前記封止部材は、耐油性の接着剤であることが望ましい。このように、封止部材として耐油性の接着剤を用いれば、内歯歯車と第1封鎖部材の間および内歯歯車と第2封鎖部材の間に封止部材を介在させることが容易となる。
本発明において、前記第1回転部材および第2回転部材の一方に軸線方向の一方側から連結された第1回転軸と、前記第1回転部材および前記第2回転部材の他方、または前記第3回転部材に前記軸線方向の他方側から連結された第2回転軸と、を有し、前記歯車機構は、撓み噛み合い式波動歯車機構であり、前記撓み噛み合い式波動歯車機構のフレックススプラインは、前記軸線方向の他方側に開口を向けたカップ状をしており、前記第1封鎖部材は、前記第1回転軸を貫通させており、前記第2封鎖部材は、前記第2回転軸を貫通させた状態で前記歯車機構の前記他方側の端の全体を覆っていることが望ましい。第1回転軸および第2回転軸を設ければ、内歯歯車に第1封鎖部材および第2封鎖部材を取り付けた場合でも、歯車機構の各回転部材を回転させることが可能となる。また、撓み噛み合い式波動歯車機構では、フレックススプラインの開口が向いている側から潤滑剤が漏れ出す可能性が高いので、開口が向いている軸線方向の他方側に位置する第2封鎖部材により歯車機構の端の全体を覆うようにすれば、潤滑剤が歯車機構の外側に漏れ出し、内歯歯車の軸線方向の両端面を伝わって外周側に飛散することを、より、防止できる。
本発明において、第2の回転板を有し、前記駆動源として、前記第1回転軸を回転させる第1モータと、前記第2回転軸を回転させる第2モータとを備え、前記第1回転部材は、フレックススプラインであり、前記第2回転部材は、ウエーブジェネレータであり、前記第3回転部材は、前記内歯歯車としてのサーキュラスプラインであり、前記第1回転軸は、前記フレックススプラインに連結されており、前記第2回転軸は、前記ウエーブジェネレータに連結されており、前記回転板は、前記封止部材を介して前記サーキュラスプラインに固定されており前記第2の回転板は、前記第1回転軸を介して前記フレックススプラインに同軸に連結されている構成を採用することができる。このようにすれば、第1封止部材を利用して、回転板を歯車機構に連結することができる。また、第1モータおよび第2モータを同一速度で駆動したときに、歯車機構の全体を回転させて2枚の回転板を同一の回転速度で回転させ、第1モータおよび第2モータを異なる速度で駆動したときに、第1回転板と第2回転板を相対回転させることができる。
また、本発明において、第2の回転板を有し、前記駆動源として、前記第1回転軸を回転させる第1モータと、前記第2回転部材を回転させる第2モータとを備え、前記第1回転部材は、ウエーブジェネレータであり、前記第2回転部材は、サーキュラスプラインであり、前記第3回転部材は、フレックススプラインであり、前記第1回転軸は、前記ウエーブジェネレータに連結されており、前記第2回転軸は、前記フレックススプラインに連結されており、前記回転板は、前記第2回転軸を介して前記フレックススプラインに同軸に連結されており、前記第2の回転板は、前記封止部材を介して前記サーキュラスプラインに同軸に連結されている構成を採用することができる。このようにすれば、第1封止部材を利用して、回転板を歯車機構に連結することができる。また、第1モータおよび第2モータを同一速度で駆動したときに、歯車機構の全体を回転させて2枚の回転板を同一の回転速度で回転させ、第1モータおよび第2モータを異なる速度で駆動したときに、第1回転板と第2回転板を相対回転させることができる。
本発明によれば、歯車機構を構成する回転部材のうちの最も外周側に位置する筒状の内歯歯車の一方側の端の外周縁部分および他方側の端の外周縁部分はそれぞれ第1、第2封鎖部材によって覆われている。また、内歯歯車と第1封鎖部材の間、および、内歯歯車と第2封鎖部材の間には封止部材が介在している。従って、歯車機構が回転板とともに回転する際に、内歯歯車の内周側に保持されている潤滑剤が歯車機構の外側に漏れ出し、内歯歯車の軸線方向の両端面を伝わって外周側に飛散することを防止できる。よって、この潤滑剤が回転板に付着して、回転板を汚してしまうことを防止できる。
本発明を適用した実施例1のロータリシャッタ装置の斜視図である。 実施例1のロータリシャッタ装置の縦断面図である。 実施例2のロータリシャッタ装置の縦断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した回転板駆動装置の実施例としてロータリシャッタ装置を説明する。
[実施例1]
図1(a)は本発明を適用したロータリシャッタ装置を前方から見た斜視図であり、図1(b)はこのロータリシャッタ装置を後方から見た斜視図である。図2は図1のロータリシャッタ装置の縦断面図である。図1に示すように、ロータリシャッタ装置1は、前方から同軸にこの順番で配置された第1ハウジング2、第1シャッタ板(第2の回転板)3、第2シャッタ板(回転板)4、および、第2ハウジング5を備えている。第1ハウジング2および第2ハウジング5は筒形をしている。第1シャッタ板3および第2シャッタ板4は円形の輪郭形状を備える薄板であり、狭い間隔で対峙している。第1ハウジング2の内部には第1シャッタ板3を回転駆動させる第1駆動機構6が構成されており、第2ハウジング5の内部には第2シャタ板を回転駆動させる第2駆動機構7が構成されている。なお、便宜上、軸線L1方向をロータリシャッタ装置1の前後方向として、図1において左に位置する第1ハウジング2の側を前方、右に位置する第2ハウジング5の側を後方とする。
第1シャッタ板3および第2シャッタ板4は、第1ハウジング2および第2ハウジング5よりも大径である。第1シャッタ板3は半径方向の所定の位置に透光部として第1開口部10を備えている。第1開口部10は180度の角度範囲に渡って扇型に形成されている。第2シャッタ板4は第1シャッタ板3と同一形状をしている。すなわち、第2シャッタ板4は半径方向の所定の位置に透光部として第2開口部11を備えている。第2開口部11は180度の角度範囲に渡って扇型に形成されている。
図1では、第1シャッタ板3と第2シャッタ板4の位相は90°ずれている。すなわち、図1に示す状態では、第1開口部10と第2開口部11の角度位置が90°ずれており、第1開口部10と第2開口部11の重なり部分によって90°の角度範囲に渡る扇型のシャッタ開口13が形成されている。シャッタ開口13は、第1ハウジング2および第2ハウジング5の環状外周面よりも外周側に位置している。
ロータリシャッタ装置1が撮影カメラに組み込まれる場合には、図1に想像線(二点鎖線)で示すように、第1シャッタ板3の前方に撮影レンズ14が配置され、第2シャッタ板4の後方にCCDなどの撮像部15が配置される。撮影カメラの制御装置16により第1駆動機構6および第2駆動機構7が駆動されると、第1シャッタ板3および第2シャッタ板4が回転して撮影レンズ14と撮像部15の間をシャッタ開口13が通過する。
図1に示す状態で第1シャッタ板3と第2シャッタ板4を同一の回転速度で一体に回転させれば、シャッタ開口13は90°の開口角度を維持した状態で撮影レンズ14と撮像部15の間を通過する。これにより所定の露光時間が得られる。露光時間を変更する場合には、第1シャッタ板3と第2シャッタ板4とを異なる回転速度で回転させて、第1シャッタ板3と第2シャッタ板4の位相を変えて、シャッタ開口13の開口角度を所望の開口角度に変化させる。その後、シャッタ開口13が所望の開口角度となった時点で、再び、第1シャッタ板3と第2シャッタ板4とを同一の回転速度で一体に回転させる。なお、本例のロータリシャッタ装置1では、シャッタ速度を高速にする場合、第1シャッタ板3および第2シャッタ板4の回転速度は5000〜10000回転/分に設定され、シャッタ速度を低速にする場合には、第1シャッタ板3および第2シャッタ板4の回転速度は200〜500回転/分に設定される。
(内部構造)
図2に示すように、第1駆動機構6は、第1モータ20および第1回転軸21を備えている。第2駆動機構7は、第2回転軸22、第2モータ23、および、歯車機構24を備えている。第1モータ20は第1ハウジング2内に配置されており、第2回転軸22、第2モータ23および歯車機構24は第2ハウジング5内に配置されている。第1回転軸21は前側部分が第1ハウジング2内に位置しており、後端部分が第2ハウジング5内に位置している。第1モータ20、第1回転軸21、第2回転軸22、第2モータ23および歯車機構24は軸線L1上で同軸に配置されている。
第1ハウジング2は、筒部25と、筒部25の前端から内周側に向かって延びる環状部26を備えている。第1ハウジング2は第1シャッタ板3および第2シャッタ板4と同軸に配置されている。第1ハウジング2の後端の開口縁には、回路基板などを収納する円環状のケース27が固定されている。筒部25は軸線L1方向の途中に段部を備えており、段部の前側が小径筒部28となっており、段部の後側が小径筒部28よりも外径寸法および内径寸法の大きな大径筒部29となっている。環状部26には第1空気穴30が形成されている。第1空気穴30は軸線L1方向に延びており、大径筒部29の内側の空間に連通している。第1空気穴30には第1ハウジング2内へのゴミなどの異物の侵入を防止するための第1フィルタ31が取り付けられている。第1フィルタ31は、例えば、布製であり、数10ミクロン程度の異物の侵入を阻止する。
ここで、第1シャッタ板3および第2シャッタ板4が回転すると負圧が発生するので、第1ハウジング2内には回転する第1シャッタ板3および第2シャッタ板4の側に向かう空気の流れが発生する。このため、第1ボールベアリング36に充填されている潤滑剤としてのグリスが第1シャッタ板3および第2シャッタ板4の側に向かって流れ出す可能性がある。これに対して、本例では、第1ハウジング2に第1空気穴30が形成されているので、第1ハウジング2内に空気の流れが発生したときに第1空気穴30を介して外から空気が入り込み、入り込んだ空気が回転する第1シャッタ板3および第2シャッタ板4の側に流れる。これにより、第1ボールベアリング36に充填されたグリスが回転する第1シャッタ板3と第2シャッタ板4に飛散することを防止或いは抑制できる。
第1回転軸21は、前方から後方に向かって一定の外径寸法を備える第1軸部33と、第1軸部33よりも大径の円盤部34と、円盤部34よりも小径の第2軸部35を同軸に備えている。第1回転軸21は、第1ハウジング2の前端部分に設置された第1ボールベアリング36により、その前端部分が回転可能に支持されている。第1ボールベアリング36は外輪が第1ハウジング2の環状部26の内周縁部分に設けられた第1軸受支持部37に支持されている。第1ボールベアリング36の内輪には、内周側に第1軸部33の前端部分が挿入されて固定されている。
第1モータ20は第1回転軸21と一体に回転する環状のロータ40を備えている。ロータ40は円筒状の連結部材41と連結部材41の外周側に固定されたマグネット42を備えている。ロータ40は連結部材41の中心孔に第1回転軸21が挿入された状態で第1回転軸21に固定されている。ロータ40において、マグネット42の前方にはバックヨーク43が設けられている。バックヨーク43は連結部材41の外周側に固定されている。バックヨーク43の前方には、第1モータ20の回転を検出するためのエンコーダ(不図示)が設置されている。また、第1モータ20は、マグネット42に対して後方で対向する位置にステータコイル44を備えている。ステータコイル44はプリントコイルであり、外周縁部分が第1ハウジング2に固定された環状のステータ基板(不図示)に搭載されている。
ステータコイル44の後方には環状ハブ45が配置されている。環状ハブ45は内周側が第1回転軸21に固定されている。環状ハブ45の外周側には軸線L1と直交する姿勢で第1シャッタ板3が固定されている。従って、第1モータ20が駆動されると、第1回転軸21が回駆して、第1シャッタ板3が回転する。
第2ハウジング5は、前方から後方に向かってこの順番で積層された前側ハウジング部材50、中間ハウジング部材51および後側ハウジング部材52を備えている。前側ハウジング部材50および中間ハウジング部材51は筒状であり、後側ハウジング部材52は筒部53と筒部53の後端から内周側に延びる環状部54を備えている。前側ハウジング部材50の軸線L1方向の途中位置には第2空気穴55が設けられている。第2空気穴55は第2ハウジング5内の歯車機構24の外周側の空間に連通している。第2空気穴55には第2ハウジング5内へのゴミなどの異物の侵入を防止するための第2フィルタ56が取り付けられている。第2フィルタ56は、例えば、布製であり、数10ミクロン程度の異物の侵入を阻止する。
ここで、第1シャッタ板3および第2シャッタ板4が回転すると負圧が発生するので、第2ハウジング5内には回転する第1シャッタ板3および第2シャッタ板4の側に向かう空気の流れが発生する。このため、後述する支持機構93の第2ボールベアリング94に充填されている潤滑剤としてのグリスが第1シャッタ板3および第2シャッタ板4の側に向かって流れ出す可能性がある。これに対して、本例では、第2ハウジング5に第2空気穴55が形成されているので、第2ハウジング5内に空気の流れが発生したときに第2空気穴55を介して外から空気が入り込み、入り込んだ空気が回転する第1シャッタ板3および第2シャッタ板4の側に流れる。これにより、第2ボールベアリング94に充填されたグリスが回転する第1シャッタ板3と第2シャッタ板4に飛散することを防止或いは抑制できる。
第2ハウジング5の後端部分には第2モータ23が構成されている。第2モータ23は第2回転軸22と一体に回転する環状のロータ60を備えている。ロータ60は円筒状の連結部材61と連結部材61の外周側に固定されたマグネット62を備えている。ロータ60は連結部材61の中心孔に第2回転軸22が挿入された状態で第2回転軸22に固定されている。ロータ60においてマグネット62の後方にはバックヨーク63が設けられている。バックヨーク63は連結部材61の外周側に固定されている。バックヨーク63の後方には、第2モータ23の回転を検出するためのエンコーダ(不図示)が設置されている。また、第2モータ23は、マグネット62に対して前方で対向する位置にステータコイル64を備えている。ステータコイル64はプリントコイルであり、外周縁部分が中間ハウジング部材51と後側ハウジング部材52の間に挟まれて固定された環状のステータ基板65に搭載されている。
第2モータ23は、さらに、連結部材61の前方に補助ヨーク66を備えている。補助ヨーク66は、筒部67と筒部67の前端部分から半径方向の外側に広がる板状の環状板部68とを備えた磁性部材であり、環状板部68がステータコイル64と対向している。補助ヨーク66は筒部67の中心孔に第2回転軸22が挿入された状態で第2回転軸22に固定されており、ロータ60と一体に回転する。
歯車機構24は、撓み噛み合い式波動歯車機構であり、筒状の内歯歯車であるサーキュラスプライン70と、サーキュラスプライン70の内周側に配置されたカップ状のフレックススプライン71と、フレックススプライン71を撓ませて当該フレックススプライン71の外歯とサーキュラスプライン70の内歯の噛合位置を円周方向に移動させるウエーブジェネレータ72を備えている。サーキュラスプライン70の内周側には、サーキュラスプライン70の内歯とフレックススプライン71の外歯の噛み合い部分を潤滑するとともに、噛み合いによる磨耗の発生を抑制するために、潤滑剤としてのグリス73が保持されている。
フレックススプライン71は開口を後方に向けて配置されている。サーキュラスプライン70の内周側であってフレックススプライン71の前方には、連結部材74が配置されている。連結部材74はサーキュラスプライン70と当該連結部材74の間に挿入されたボールベアリング75によりサーキュラスプライン70に対して相対回転可能な状態で支持されている。連結部材74の前端面の中央には凹部76が形成されている。連結部材74の後端には、フレックススプライン71のダイヤフラム部分の中央のボス部分が連結されており、これにより連結部材74とサーキュラスプライン70は軸線L1回りを一体に回転可能となっている。また、連結部材74の前端には、第1回転軸21が第2軸部35を凹部76に挿入させた状態で、円盤部34を貫通する締結ネジにより、固定されている。これにより、連結部材74と第1回転軸21は軸線L1回りを一体に回転可能となっている。従って、第1モータ20が駆動されて第1回転軸21が回転するとフレックススプライン71が第1回転軸21と一体に回転する。
ウエーブジェネレータ72は、フレックススプライン71の内周側で第2回転軸22に連結されている。従って、第2回転軸22が回転すると、ウエーブジェネレータ72は第2回転軸22と一体に回転する。ここで、第2回転軸22は、その先端がフレックススプライン71のボス部分に設けられたボールベアリング77により回転可能に支持されている。
サーキュラスプライン70の前端部分には、連結部材74よりも前方に突出する環状の前側フランジ部78が設けられている。前側フランジ部78の内径寸法は、サーキュラスプライン70において、連結部材74およびフレックススプライン71の外周側に位置している部分の内径寸法よりも大きい。前側フランジ部78には、環状のキャップ(第1封鎖部材)79が中心孔に第1回転軸21を貫通させた状態で前方から締結ネジ98により固定されている。これにより、キャップ79は、第1回転軸21を貫通させた状態で歯車機構24の前端部分を覆っている。
サーキュラスプライン70の後端部分には、フレックススプライン71の後端よりも後方であって、内歯が形成されている歯部よりも後方に突出する後側フランジ部80が設けられている。後側フランジ部80の内径寸法は、サーキュラスプライン70の歯部の内径寸法よりも大きい。後側フランジ部80には、環状の封鎖部材(第2封鎖部材)81が中心孔に第2回転軸22を貫通させた状態で後方から締結ネジ99により固定されている。これにより、封鎖部材81は、第2回転軸22を貫通させた状態で歯車機構24の後端部分を覆っている。
キャップ79は、環状板部83と、環状板部83の径方向の途中から後方に突出する環状壁部84を備えている。環状板部83において環状壁部84よりも内周側に位置する内周側板部分83aは締結ネジによって前側フランジ部78に固定されている。環状壁部84の内側面は前側フランジ部78の外側面に当接している。環状板部83において環状壁部84よりも外側に位置する外周側板部分83bの前側には、第2シャッタ板4が軸線L1と直交する姿勢で固定されている。従って、サーキュラスプライン70が回転すると第2シャッタ板4が回転する。ここで、環状板部83の内周側板部分83aとサーキュラスプライン70の前側フランジ部78の前端面との間には封止部材85が介在している。封止部材85は耐油性の接着剤である。
封鎖部材81は、第2回転軸22を回転自在な状態で貫通させる筒部86と、筒部86の前端から軸線L1と直交する外周側に広がる内側環状板部87と、内側環状板部87から後方に延びる内側環状壁部88と、内側環状壁部88の後端から軸線L1と直交する外周側に広がる外側環状板部89と、外側環状板部89の外周縁から前方に延びる外側環状壁部90を備えている。封鎖部材81は、内側環状板部87を後側フランジ部80の内周側に位置させ、内側環状壁部88の外側面を後側フランジ部80の内側面に当接させ、外側環状板部89を後側フランジ部80の後端面に当接させ、さらに、外側環状壁部90の内周面を後側フランジ部80の外側面に当接させた状態で、サーキュラスプライン70に締結ネジで固定されている。ここで、封鎖部材81と後側フランジ部80の間、より詳細には、封鎖部材81の内側環状壁部88および外側環状板部89と後側フランジ部80の間には封止部材91が介在している。封止部材91は耐油性の接着剤である。
歯車機構24と第2モータ23との間には、サーキュラスプライン70を回転可能に支持する支持機構93が設けられている。支持機構93は、封鎖部材81、第2ボールベアリング94、第2ボールベアリング94を支持するための支持部材95を備えている。支持部材95は円環状をしており、外周縁部分が軸線L1方向で前側ハウジング部材50と中間ハウジング部材51の間に挟まれて固定されている。第2ボールベアリング94は、外輪が支持部材95の内周部分に設けられた第2軸受支持部96により支持されている。第2ボールベアリング94の内輪には、封鎖部材81の筒部86が固定されている。ここで、支持機構93によってサーキュラスプライン70を回転可能に支持するとともに、フレックススプライン71に連結部材74を介して同軸に連結されている第1回転軸21を第1ボールベアリング36で回転可能に支持することにより、歯車機構24の全体が軸線L1回りに回転可能に支持されている。
(ロータリシャッタ装置による露光時間調整動作)
ロータリシャッタ装置1を動作させる場合には、例えば、図1に示すように、シャッタ開口13の開口角度を90°に設定した状態として、第1モータ20と第2モータ23とを同一の回転速度で駆動して、第1回転軸21および第2回転軸22の双方を同一の第1速度で同一の第1方向に回転させる。ここで、第1回転軸21および第2回転軸22を同一の第1速度で同一の第1方向に回転させると、歯車機構24の全体が第1速度で第1方向に回転するので、サーキュラスプライン70と一体に回転する第2シャッタ板4と、第1回転軸21と一体に回転する第1シャッタ板3が第1速度で第1方向に回転する。従って、開口角度に応じた所定の露光時間が得られる。
露光時間を変更する場合には、第1モータ20と第2モータ23の回転速度を異なるものとする。例えば、第2モータ23の回転速度を第1速度とは異なる第2速度とする。これにより、第2回転軸22に連結されたウエーブジェネレータ72と、第1回転軸21と一体に回転するフレックススプライン71が相対回転するので、第2回転軸22の回転に伴ってフレックススプライン71とサーキュラスプライン70の位相がずれる。この結果、第1シャッタ板3と第2シャッタ板4の位相がずれて、シャッタ開口13の開口角度が変化する。
ここで、シャッタ開口13が所望の開口角度となった後には、再び、第1シャッタ板3と第2シャッタ板4とを所定の回転速度で一体に回転させる。すなわち、第1モータ20と第2モータ23とを同一の回転速度で駆動することにより、歯車機構24の全体を一体に回転させる。これにより、変更した開口角度に応じた露光時間が得られる。なお、シャッタ開口13の開口角度を所望の角度に設定する動作は、第1モータ20と第2モータ23とを同一の回転速度で回転駆動している動作から、引き続き連続して行なわれる。また、シャッタ開口13の開口角度を所望の角度に設定後に、第1モータ20と第2モータ23とを同一の回転速度で回転駆動させる動作も、引き続き連続して行なわれる。なお、シャッタスピードを変化させる場合には、第1速度を所望の速度とすればよい。
(作用効果)
本例によれば、歯車機構24を構成する回転部材のうちの最も外周側に位置するサーキュラスプライン70の前端部分はキャップ79により軸線L1方向の前方から覆われ、後端部分は封鎖部材81によって軸線L1方向の後方から覆われている。また、封鎖部材81は、第2回転軸22を貫通させた状態で歯車機構24の後端の全体を覆っている。さらに、サーキュラスプライン70とキャップ79の間、および、サーキュラスプライン70と封鎖部材81の間には封止部材85、91が介在している。従って、歯車機構24が第1、第2シャッタ板3、4とともに回転する際に、サーキュラスプライン70の内周側に保持(充填)されている潤滑剤としてのグリス73が歯車機構24の外側に漏れ出して、サーキュラスプライン70の軸線L1方向の両端端面を伝わって外周側に飛散することを防止できる。よって、このグリス73が第1、第2シャッタ板3、4に付着して、第1、第2シャッタ板3、4を汚してしまうことを防止できる。
また、本例では、封止部材85、91として耐油性の接着剤を用いているので、サーキュラスプライン70とキャップ79の間およびサーキュラスプライン70と封鎖部材81の間に封止部材85、91を介在させることが容易である。
さらに、本例では、キャップ79を利用して第2シャッタ板4を歯車機構24に連結しているとともに、キャップ79を利用してサーキュラスプライン70から漏れるグリス73の飛散を防止している。従って、第2シャッタ板4を歯車機構24に連結するための部材とグリス73の飛散を防止するための部材を別々に設ける場合と比較して部品点数を削減できる。
[実施例2]
図3は実施例2のロータリシャッタ装置の縦断面図である。本例のロータリシャッタ装置100は、第1シャッタ板(回転板)101および第2シャッタ板(第2の回転板)102の軸線L2方向の一方側にのみ筒状のハウジング103を備えている。ハウジング103内には第1シャッタ板101および第2シャッタ板102を駆動するための駆動機構104が構成されている。なお、第1シャッタ板101および第2シャッタ板102は実施例1の第1、第2シャッタ板3、4と同一の構成を備えているので、その説明を省略する。
(内部構造)
図4に示すように、駆動機構104は、後方から前方に向かってこの順番で軸線L2上を同軸に配置された第1モータ110、第2モータ111、および、歯車機構112を備えている。歯車機構112は、当該歯車機構112の外周側において、歯車機構112の外周面とハウジング103の内周面の間に挿入された第1ボールベアリング113および第2ボールベアリング114によって軸線L2回りに回転可能に支持されている。第1ボールベアリング113と第2ボールベアリング114は軸線L2方向で離間しており、第1ボールベアリング113は第2ボールベアリング114の前方に位置している。
ハウジング103は、前方から後方に向かってこの順番で積層された前側ハウジング部材120と後側ハウジング部材121を備えている。前側ハウジング部材120は筒状であり、後側ハウジング部材121は筒部122と筒部122の後端から内周側に延びる環状部123を備えている。前側ハウジング部材120において軸線L2方向の前端のハウジング部分120aには空気穴124が設けられている、空気穴124は第1ボールベアリング113および第2ボールベアリング114よりも前方に形成されており、ハウジング103内における第1ボールベアリング113と第1、第2シャッタ板101、102の間の空間に連通している。空気穴124にはハウジング103内へのゴミなどの異物の侵入を防止するためのフィルタ125が取り付けられている。フィルタ125は、例えば、布製であり、数10ミクロン程度の異物の侵入を阻止する。
ここで、第1シャッタ板101および第2シャッタ板102が回転すると負圧が発生するので、ハウジング103内には回転する第1シャッタ板101および第2シャッタ板102の側に向かう空気の流れが発生する。このため、第1ボールベアリング113および第2ボールベアリング114に充填されている潤滑剤としてのグリスが第1シャッタ板101および第2シャッタ板102の側に向かって流れ出す可能性がある。これに対して、本例では、ハウジング103に空気穴124が形成されているので、ハウジング103内に空気の流れが発生したときに空気穴124を介して外から空気が入り込み、入り込んだ空気が回転する第1シャッタ板101および第2シャッタ板102の側に流れる。これにより、第1ボールベアリング113および第2ボールベアリング114に充填されたグリスが回転する第1シャッタ板101と第2シャッタ板102に飛散することを防止或いは抑制できる。
ハウジング103の後端部分、すなわち、後側ハウジング部材121の内側には第1モータ110が構成されている。第1モータ110は、環状のロータ130と、ロータ130と一体に回転する入力用回転軸(第1回転軸)131を備えている。ロータ130は筒部132および筒部132の前端から径方向に広がる環状板部133を備えるロータ部材134と、環状板部133の後側面に固定されたマグネット135を備えている。筒部132の中心孔には入力用回転軸131が挿入されて固定されている。また、第1モータ110は、マグネット135に対して後方で対向する位置にステータコイル136を備えている。ステータコイル136は環状に配列されたシート状コイルである。シート状コイルの後方には、環状のヨーク137が配置されている。入力用回転軸131は、その後端部分が後側ハウジング103の環状部123の内周縁部分に支持されたボールベアリング138によって軸線L2回りに回転可能に支持されている。
第2モータ111は円環状のロータ140を備えている。ロータ140は筒部141および筒部141の前端から径方向に広がる環状板部142を備えるロータ部材(第2封鎖部材)143と、ロータ部材143に固着されたマグネット144を有する。また、第2モータ111は、マグネット144に対して後方で対向する位置にステータコイル145を備えている。ステータコイル145は環状に配列されたシート状コイルである。シート状コイルの後方には環状のヨーク146が配置されている。ヨーク146の後方、すなわち、第2モータ111と第1モータ110の間には、第2モータ111の回転速度を検出するためのエンコーダ147と第1モータ110の回転速度を検出するためのエンコーダ148が配置されている。
歯車機構112は、撓み噛み合い式波動歯車機構であり、筒状の内歯歯車であるサーキュラスプライン150と、サーキュラスプライン150の内周側に配置されたカップ状のフレックススプライン151と、フレックススプライン151を撓ませて当該フレックススプライン151の外歯とサーキュラスプライン150の内歯の噛合位置を円周方向に移動させるウエーブジェネレータ152を備えている。サーキュラスプライン150の内周側には、サーキュラスプライン150の内歯とフレックススプライン151の外歯の噛み合い部分を潤滑するとともに、噛み合いによる磨耗の発生を抑制するために、潤滑剤としてのグリス153が保持されている。サーキュラスプライン150の後側部分にはオイルシール155が配置されている。
フレックススプライン151はその開口を後方に向けて配置されている。フレックススプライン151のダイヤフラム部分の中央のボス部分からは、このフレックススプライン151と一体に構成された出力用回転軸(第2回転軸)157がフレックススプライン151と同軸に軸線L2上を前方に延びている。出力用回転軸157は、前方から後方に向かって一定の外径寸法を備える第1軸部158と、第1軸部158よりも大径の円盤部159と、円盤部159よりも更に大径の大径円盤部160を同軸に備えている。
ウエーブジェネレータ152は、サーキュラスプライン150の内周側で第1モータ110の入力用回転軸131に連結されている。従って、第1モータ110が駆動されて入力用回転軸131が回転すると、ウエーブジェネレータ152が回転する。入力用回転軸131の前端部分はウエーブジェネレータ152から更に前方に突出しており、フレックススプライン151のボス部分に設けられたボールベアリング161の内周側に挿入されている。入力用回転軸131はボールベアリング161により回転可能に支持されている。
サーキュラスプライン150の前端部分には、出力用回転軸157の円盤部159よりも前方の位置まで突出する環状の前側フランジ部162が設けられている。前側フランジ部162は、出力用回転軸の円盤部159の外側面よりも内周側に突出する突出部分162aを備えている。前側フランジ部162には、環状のキャップ(第1封鎖部材)163が中心孔に出力用回転軸157を貫通させた状態で前方から締結ネジ171により固定されている。
キャップ163は、中央の厚肉部163aと厚肉の前端から径方向を外側に広がる薄肉部163bを備えている。薄肉部の外周側縁には軸線L2方向を後方に突出する環状板部163cが設けられている。キャップ163は、厚肉部163aが前側フランジ部162の前端面に当接し、環状板部163cが前側フランジ部162の前端部分の外周面に当接している。キャップ163は、出力用回転軸157を貫通させた状態で歯車機構112の前端の外周縁部分を覆っている。ここで、キャップ163とサーキュラスプライン150の前側フランジ部162の前端面との間には封止部材164が介在している。封止部材164は耐油性の接着剤である。キャップ163の薄肉部163bの前側には、第2シャッタ板102が軸線L2と直交する姿勢で固定されている。
サーキュラスプライン150の後端部分には、オイルシール155よりも後方の位置まで突出する後側フランジ部165が設けられている。後側フランジ部165には、第2モータ111のロータ部材143の環状板部142が後方から当接した状態で締結ネジ172により固定されている。これにより、ロータ部材143は入力用回転軸131を貫通させた状態で歯車機構112の後端部分を覆っている。ここで、サーキュラスプライン150の後側フランジ部165の後端面とロータ部材143の間には封止部材166が介在している。封止部材166は耐油性の接着剤である。
本例では、第2モータ111のロータ部材143にサーキュラスプライン150が固定されているので、第2モータ111が駆動されるとサーキュラスプライン150が軸線L2回りに回転する。また、サーキュラスプライン150にはキャップ163を介して第2シャッタ板102が同軸に固定されているので、第2モータ111が駆動されると第2シャッタ板102が軸線L2回りに回転する。
ここで、フレックススプライン151と一体に構成された出力用回転軸157は、キャップ163の中心孔を貫通して第2シャッタ板102よりも前方に延びている。出力用回転軸157の前端部分にはハブ167が固定されており、ハブ167の外周側には第1シャッタ板101が軸線L2と直交する姿勢で固定されている。従って、フレックススプライン151が回転すると、第1シャッタ板101が軸線L2回りに回転する。
(ロータリシャッタ装置の動作)
ロータリシャッタ装置100を動作させる場合には、例えば、図1に示すように、シャッタ開口13の開口角度を90°に設定した状態として、第1モータ110と第2モータ111を同一の回転速度で駆動して、入力用回転軸131およびサーキュラスプライン150の双方を同一の第1速度で同一の第1方向に回転させる。ここで、入力用回転軸131およびサーキュラスプライン150を第1速度で第1方向に回転させると、波動歯車装置の全体が第1速度で第1方向に回転するので、フレックススプライン151が第1速度で同一の第1方向に回転する。従って、フレックススプライン151と一体に回転する出力用回転軸157に固定された第1シャッタ板101と、サーキュラスプライン150と一体に回転する第2シャッタ板102がいずれも第1速度で第1方向に回転する。よって、所定の露光時間が得られる。
露光時間を変更する場合には、第1モータ110と第2モータ111の回転速度を異なるものとする。例えば、第2モータ111の回転速度を第1速度とは異なる第2速度とする。これにより、入力用回転軸131に接続されたウエーブジェネレータ152と、第2モータ111のロータ140に連結されたサーキュラスプライン150が相対回転するので、入力用回転軸131の回転に伴って、サーキュラスプライン150と出力用回転軸157の位相がずれる。この結果、第1シャッタ板101と第2シャッタ板102の位相がずれて、シャッタ開口13の開口角度が変化する。
ここで、シャッタ開口13の開口角度が所望の角度となった後には、再び、第1シャッタ板101と第2シャッタ板102とを所定の回転速度で一体に回転させる。すなわち、第1モータ110と第2モータ111とを同一の回転速度で駆動することにより、歯車機構112全体を一体に回転させる。これにより、所望の露光時間が得られる。
(作用効果)
本例によれば、歯車機構112を構成する回転部材のうちの最も外周側に位置するサーキュラスプライン150の前端の外周縁部分はキャップ163によって前方から覆われ、サーキュラスプライン150の後側の端部分はロータ部材143によって後方から覆われている。また、ロータ部材143は、入力用回転軸131を貫通させた状態で歯車機構112の後端の全体を覆っている。さらに、サーキュラスプライン150の前端面とキャップ163の間、および、サーキュラスプライン150の後端面とロータ部材143の間には封止部材164、166が介在している。従って、歯車機構112が第1、第2シャッタ板101、102とともに回転する際に、サーキュラスプライン150の内周側に保持されている潤滑剤としてのグリス153が歯車機構112の外側に漏れ、サーキュラスプライン150の軸線L2方向の両端端面を伝わって外周側に飛散することを防止できる。よって、このグリス153が第1、第2シャッタ板101、102に付着して、第1、第2シャッタ板101、102を汚してしまうことを防止できる。
また、本例では、封止部材164、166として耐油性の接着剤を用いているので、サーキュラスプライン150とキャップ163の間およびサーキュラスプライン150とロータ部材143の間に封止部材164、166を介在させることが容易である。
さらに、本例では、キャップ163を利用して第2シャッタ板102を歯車機構112に連結しているとともに、キャップ163を利用してサーキュラスプライン150から漏れるグリス153の飛散を防止している。従って、第2シャッタ板102を歯車機構112に連結するための部材とグリス153の飛散を防止するための部材を別々に設ける場合と比較して部品点数を削減できる。
(その他の実施の形態)
上記の例では封止部材として耐油性の接着剤を用いたがこれに限定されるものではなく、例えば、オイルシール、ゴムパッキン、ガスケット、Oリング等でもよい。
上記の例では歯車機構24として撓み噛み合い式波動歯車機構を用いているが、内歯歯車と、太陽歯車と、内歯歯車および太陽歯車と噛合する遊星歯車を備えた遊星キャリアからなる3つの回転部材を備える遊星歯車機構を用いることもできる。この場合には、例えば、内歯歯車がサーキュラスプライン70、150に対応し、太陽歯車がウエーブジェネレータ72、152に対応し、遊星キャリアがフレックススプライン71、151に対応するように用いて、ロータリシャッタ装置1、100を構成することができる。また、内歯歯車の軸線方向の両端をキャップ79、163と、封鎖部材81或いはロータ部材143などを用いて覆うとともに、内歯歯車とキャップ79、163、封鎖部材81およびロータ部材143の間に封止部材を介在させるように構成することができる。
1・・・ロータリシャッタ装置(回転板駆動装置)
3・・・第1シャッタ板(回転板)
4・・・第2シャッタ板(回転板)
20・・・第1モータ(駆動源)
23・・・第2モータ(駆動源)
21・・・第1回転軸
22・・・第2回転軸
23・・・第2モータ(駆動源)
24・・・歯車機構
70・・・サーキュラスプライン(内歯歯車、第3回転部材)
71・・・フレックススプライン(第1回転部材)
72・・・ウエーブジェネレータ(第2回転部材)
79・・・キャップ(第1封鎖部材)
81・・・封鎖部材(第2封鎖部材)
85、91・・・封止部材
93・・・支持機構
98、99・・・締結ネジ
L1・・・軸線
100・・・ロータリシャッタ装置(回転板駆動装置)
101・・・第1シャッタ板(回転板)
102・・・第2シャッタ板(第2の回転板)
103・・・ハウジング
112・・・歯車機構
131・・・入力用回転軸(第1回転部材)
143・・・ロータ部材(第2封鎖部材)
150・・・サーキュラスプライン(内歯歯車、第2回転部材)
151・・・フレックススプライン(第3回転部材)
152・・・ウエーブジェネレータ(第1回転部材)
157・・・出力用回転軸(第2回転軸)
163・・・キャップ(第1封鎖部材)
164、166・・・封止部材
171、172・・・締結ネジ
L2・・・軸線

Claims (5)

  1. 第1回転部材、第2回転部材、および前記第1回転部材の回転速度と前記第2回転部材の回転速度とにより規定される回転速度で回転する第3回転部材を備える歯車機構と、
    前記歯車機構を第3回転部材の軸線回りに回転可能に支持する支持機構と、
    前記歯車機構に同軸に連結された回転板と、
    前記歯車機構を回転させるための駆動源と、
    前記歯車機構の前記軸線方向の一方側の端の少なくとも外周縁部分を覆う第1封鎖部材と、
    前記歯車機構の前記軸線方向の他方側の端の少なくとも外周縁部分を覆う第2封鎖部材と、を有し、
    前記第1回転部材、前記第2回転部材および前記第3回転部材のうちの1の部材は他の2つの部材の外周側に位置する筒状の内歯歯車であり、
    前記内歯歯車の内側には、潤滑剤が保持されており、
    前記第1封鎖部材は、前記内歯歯車の一方側の端部分に固定されており、
    前記第2封鎖部材は、前記内歯歯車の他方側の端部分に固定されており、
    前記内歯歯車と前記第1封鎖部材との間および前記内歯歯車と前記第2封鎖部材との間には封止部材が介在していることを特徴とする回転板駆動装置。
  2. 請求項1において、
    前記内歯歯車と前記第1封鎖部材とは、第1締結ネジにより締結されており、
    前記内歯歯車と前記第2封鎖部材とは、第2締結ネジにより締結されており、
    前記封止部材は、耐油性の接着剤であることを特徴とする回転板駆動装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1回転部材および第2回転部材の一方に軸線方向の一方側から連結された第1回転軸と、
    前記第1回転部材および前記第2回転部材の他方、または前記第3回転部材に前記軸線方向の他方側から連結された第2回転軸と、を有し、
    前記歯車機構は、撓み噛み合い式波動歯車機構であり、
    前記撓み噛み合い式波動歯車機構のフレックススプラインは、前記軸線方向の他方側に開口を向けたカップ状をしており、
    前記第1封鎖部材は、前記第1回転軸を貫通させており、
    前記第2封鎖部材は、前記第2回転軸を貫通させた状態で前記歯車機構の前記他方側の端の全体を覆っていることを特徴とする回転板駆動装置。
  4. 請求項3において、
    第2の回転板を有し、
    前記駆動源として、前記第1回転軸を回転させる第1モータと、前記第2回転軸を回転させる第2モータとを備え、
    前記第1回転部材は、フレックススプラインであり、
    前記第2回転部材は、ウエーブジェネレータであり、
    前記第3回転部材は、前記内歯歯車としてのサーキュラスプラインであり、
    前記第1回転軸は、前記フレックススプラインに連結されており、
    前記第2回転軸は、前記ウエーブジェネレータに連結されており、
    前記回転板は、前記封止部材を介して前記サーキュラスプラインに固定されており、
    前記第2の回転板は、前記第1回転軸を介して前記フレックススプラインに同軸に連結されていることを特徴とする回転板駆動装置。
  5. 請求項3において、
    第2の回転板を有し、
    前記駆動源として、前記第1回転軸を回転させる第1モータと、前記第2回転部材を回転させる第2モータとを備え、
    前記第1回転部材は、ウエーブジェネレータであり、
    前記第2回転部材は、サーキュラスプラインであり、
    前記第3回転部材は、フレックススプラインであり、
    前記第1回転軸は、前記ウエーブジェネレータに連結されており、
    前記第2回転軸は、前記フレックススプラインに連結されており、
    前記回転板は、前記第2回転軸を介して前記フレックススプラインに同軸に連結されており、
    前記第2の回転板は、前記封止部材を介して前記サーキュラスプラインに同軸に連結されていることを特徴とする回転板駆動装置。
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