JP2014129934A - 居住環境評価方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】居住者状態量を利用する環境評価指標(PMV、SET*など)に基づく居住環境評価の精度を向上させる。
【解決手段】居住環境の環境要素の値を環境量(例えば、温度,湿度,気流,放射温度)として取得し、居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値を含む情報(例えば、グループ数+状態量(代謝量、着衣量))を細分化状態量として取得し、取得した環境量と細分化状態量とに基づいて居住環境の環境評価指標を算出する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、居住環境の評価に適用される居住環境評価方法および装置に関するものである。
従来より、ビルなどの建物において、空調の対象となる居住環境の評価を行う場合、環境評価指標として、ISO−7730で国際規格化されているPMV(Predicted Mean Vote)や米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)の標準であるSET*(Standard New Effective Temperature)を利用するか、これらを用いて計算される指標である例えば予測不満足者率PPD(Predicted Percentage of Dissatisfied)などを利用することが多い。
PMVは4つの環境要素(温度(空気温度)、放射温度(平均放射温度)、気流(気流速)、湿度)と2つの居住者の状態要素(着衣量、代謝量)を用いて算出される。SET*はPMVのすべての要素を含む5つの環境要素(温度(空気温度)、放射温度(平均放射温度)、気流、湿度、大気圧)と5つの居住者の状態要素(着衣量、代謝量、体重、体表面積、外部仕事)を用いて算出される。
ビルなどの建物において、設備管理者は、これらの環境評価指標を利用して建物の空調環境を評価し、過度に快適性を犠牲にしないように配慮しながら、建物内の空調設備などの運用を行っている(例えば、非特許文献1,2参照)。以下、環境要素の値を環境量、居住者の状態要素の値を状態量(あるいは居住者状態量)と記述する。
大成札幌ビルにおける自然換気の省エネルギー効果,大成建設技術センター報 第41号(2008),11-1〜11-6. オフィスビルの熱性能解析のためのBESTシミュレーション(第1報)標準オフィスの代表週間特性と計算時間間隔の検討,pp1919-1922,空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集{2008.8.27〜29}.
近年、地球温暖化防止・改正省エネルギー法・東日本大震災後の節電ニーズの増大などにより、徹底的な省エネルギー余地の抽出が求められており、より精度の高い居住環境評価が必要とされている。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、居住者状態量を利用する環境評価指標(PMV、SET*など)に基づく居住環境評価の精度を向上させることが可能な居住環境評価方法および装置を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、評価すべき対象を居住環境とする居住環境評価方法において、居住環境の環境要素の値を環境量として取得する環境量取得ステップと、居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値を含む情報を細分化状態量として取得する細分化状態量取得ステップと、環境量取得ステップによって取得された環境量と細分化状態量取得ステップによって取得された細分化状態量とに基づいて居住環境の環境評価指標を算出する環境評価指標算出ステップとを備えることを特徴とする。
本発明では、居住環境の環境要素の値を環境量として取得し、居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値を含む情報を細分化状態量として取得し、この取得した環境量と細分化状態量とに基づいて居住環境の環境評価指標を算出する。例えば、境評価指標としてPMV(Predicted Mean Vote)あるいはこれに基づく指標を算出したり、SET*(Standard New Effective Temperature)あるいはこれに基づく指標を算出したりする。
例えば、本発明では、取得した環境量と細分化状態量とに基づいて、居住環境における居住者のグループ毎の環境評価指標を算出するようにしたり、居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値に加え、居住環境における居住者のグループの構成比を含む情報を細分化状態量として取得し、取得した環境量と細分化状態量とに基づいて居住環境における居住者のグループ毎の環境評価指標を算出し、この算出した居住者のグループ毎の環境評価指標とグループの構成比とに基づいて、グループ全体の代表的な環境評価指標を算出するようにしたり、居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値に加え、居住環境における居住者のグループの構成比を含む情報を細分化状態量として取得し、取得した細分化状態量に基づいてグループ全体の代表的な状態量を求め、この求めたグループ全体の代表的な状態量と取得された環境量とに基づいて、グループ全体の代表的な環境評価指標を算出するようにしたりする。
本発明では、居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値を含む情報を細分化状態量として取得するが、居住環境における居住者の男女のグループ分類に基づく細分化状態量を取得したり、居住環境における居住者の職種のグループ分類に基づく細分化状態量を取得したりする。
また、本発明において、環境評価指標算出ステップによって算出された環境評価指標を細分化状態量に基づく評価結果とし、居住環境における居住者全体に対して一律に定められた状態要素の値を一律の状態量として算出される環境評価指標を一律状態量に基づく評価結果とし、細分化状態量に基づく評価結果と一律状態量に基づく評価結果とを比較表示するようにしてもよい。
また、本発明は、BAS(Building Automation System)やBEMS(Building Energy Management System)などの建物の運用管理システムのほか、例えば省エネ機能やDR(Demand Response)機能を含む空調機器やコントローラに適用しても勿論構わない。
また、本発明は、上述した居住環境評価方法を適用した居住環境評価装置として構成することもできる。請求項11〜20に係る発明は、請求項1〜10に係る居住環境評価方法を実施するための居住環境評価装置に関するものである。
本発明によれば、居住環境の環境要素の値を環境量として取得し、居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値を含む情報を細分化状態量として取得し、この取得した環境量と細分化状態量とに基づいて居住環境の環境評価指標を算出するようにしたので、居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値を利用して居住環境の環境評価指標が算出されるものとなり、居住者状態量を利用する環境評価指標(PMV、SET*など)に基づく居住環境評価の精度を向上させることが可能となる。
本発明に係る居住環境評価方法が適用される評価対象空間と建物管理システムの一例(イメージ図)である。 居住者状態量(代謝量)とPMV(Predicted Mean Vote)の関係を示す図である。 居住者状態量(着衣量)とPMV(Predicted Mean Vote)の関係を示す図である。 建物管理システムの管理コンピュータ内の機能として実現される高精度環境評価ユニットの構成(実施の形態1)を示す図である。 実施の形態1の高精度環境評価ユニットにおける高精度評価指標演算部で行われる処理動作のフローチャートである。 細分化状態量を設定する際のフローチャートである。 実施の形態1において細分化状態量の設定を行なうユーザインターフェースの一例を示す図である。 細分化状態量の設定例を示す図である。 一般的な夏季の一律設定での評価結果および実施の形態1での評価結果の例を示す図である。 建物管理システムの管理コンピュータ内の機能として実現される高精度環境評価ユニットの構成(実施の形態2)を示す図である。 実施の形態2において細分化状態量の設定を行なうユーザインターフェースの一例を示す図である。 入退室者の検出情報を利用してグループ構成比を取得するシステムの一例(イメージ図)である。 実施の形態2の高精度環境評価ユニットにおける高精度評価指標演算部で行われる処理動作のフローチャートである。 一般的な夏季の一律設定での評価結果および実施の形態2での評価結果の例を示す図である。 複数の評価対象領域の代表評価値について管理画面などに表示した場合のイメージ図である。 建物フロアのレイアウト図に重ねて表示するようにした例を示す図である。 複数のテナントが入居するテナントビルに実施の形態2を適用しその評価結果(評価結果のデータ)を管理画面に表示するようにした例を示す図である。 複数のテナントが入居するテナントビルに実施の形態2を適用しその評価結果(代表PPD)を建物フロアのレイアウト図に重ねて表示するようにした例を示す図である。 建物管理システムの管理コンピュータ内の機能として実現される高精度環境評価ユニットの構成(実施の形態3)を示す図である。 実施の形態3の高精度環境評価ユニットにおける高精度評価指標演算部で行われる処理動作のフローチャートである。 一般的な夏季の一律設定での評価結果および実施の形態3での評価結果の例を示す図である。 PMV−PPD曲線を示す図である。
〔発明の原理〕
先ず、本発明の実施の形態の説明に入る前に、本発明の原理(重要な着眼点)について説明する。なお、ここでは、環境評価指標としてPMVやPPDを算出する例で説明するが、SET*などの居住者状態量を利用する環境評価指標を算出する場合にも同様の原理を適用することができる。
PMVやPPDの算出には、居住者状態量(着衣量、代謝量)が利用される。従来この居住者状態量については、建物管理者には計測値の取得が困難という前提で、オフィス環境などでの代表的な固定値を一律に設定するのが一般的であった。
発明者は、過度に一律に設定された固定値が環境評価精度の向上を阻害していることを突き止めた。すなわち、例えば着衣量は男女別,代謝量は職種別で異なるであろうし、その構成状況も居住域によって異なるので、一律に固定すること自体が誤差要因になる。
そこで、男女別,職種別などの居住者状態量に影響を与える因子の情報については、ある程度推定可能なオフィスなどではその情報を取得可能であり、また入退室等の管理システムを備える居住域ではその情報も利用できることに着眼した。そして、居住者状態量に影響を与える因子を細分化して情報取得可能な構成を備え、細分化した情報を利用してPMVやPPDを算出することにより、環境評価の精度を向上できることに想到した。
〔実施の形態〕
以下、本発明を実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係る居住環境評価方法が適用される評価対象空間と建物管理システムのイメージ図である。同図において、100は評価対象空間(居住環境)、200はこの評価対象空間100を含む建物全体の運用を管理する建物管理システムである。
建物管理システム200は管理コンピュータ201を備え、評価対象空間100に対しては空調制御装置301と室内機302と室外機303とが設けられている。また、評価対象空間100には、評価対象空間100内の温度を室内温度として計測する温度センサ304と、評価対象空間100内の湿度を室内湿度として計測する湿度センサ305とが設けられている。
空調制御装置301は、管理コンピュータ201からの運転指令を受けて、温度センサ304からの室内温度の計測値を設定温度に一致させるように、室内機302および室外機303の動作を制御する。また、湿度センサ305により室内環境管理のための室内湿度が計測されている。
空調制御装置301における運転情報(室内機302や室外機303の運転状態)や環境情報(温度センサ304からの室内温度の計測値や湿度センサ305からの室内湿度の計測値)は、適宜管理コンピュータ201へ送られる。
〔実施の形態1:居住者を着衣量や代謝量の異なるグループに分類してグループ毎の個別評価値を算出する例〕
実施の形態1において、管理コンピュータ201は、居住者を着衣量や代謝量の異なるグループに分類し、グループ毎にそれぞれの環境評価指標を個別評価値として算出する。この実施の形態1では、グループ分類例として、男女(着衣量の異なるグループ)、営業職・内勤などの職種(代謝量の異なるグループ)の例を示す。
なお、以下で説明する各実施の形態では、簡単のために、1つの評価対象空間100について説明するが、複数の評価対象空間100に対しても同様にして適用可能であることは言うまでもない。
また、以下で説明する各実施の形態では、評価対象空間と建物管理システムのイメージ図を用いて説明するが、本発明は居住環境の評価に関わるものであるので、設備や空調方式等で限定されるものではない。
また、本発明では、高精度で環境評価を行うことが可能であり、この高精度環境評価とは建物を利用する居住者の実態に即した環境評価を指している。
図2(a)および図3(a)に居住者状態量とPMV(Predicted Mean Vote)の関係を示す。図2(a)は代謝量とPMVとの関係を示し、図3(a)は着衣量とPMVとの関係を示している。
なお、図2(a)において、代謝量以外のPMVの影響要因(温度、放射温度、気流、湿度、着衣量)は、また図3(a)において、着衣量以外のPMVの影響要因(温度、放射温度、気流、湿度、代謝量)は、夏のオフィスを想定した固定値としている。
また、図2(b)には典型的な代謝量の例を、図3(b)には典型的な着衣量の例を示している。このような居住者状態量とPMVとの関係からも、通常のオフィス環境で見られる状態量の変動幅を考慮すれば、状態量を一律に固定することが評価値の誤差要因となることがわかる。
しかしながら、実際の建物において継続的に居住者個別の状態量を計測することは技術的・コスト的に現実的ではないばかりか、被計測者(居住者)側の負担、さらには、計測値の妥当性を判断する設備管理者側の負担も大きくなる。
そこで、この実施の形態1では、男女別,職種別など居住者状態量に影響を与える主要因に基づき状態量の細分化を行い、この細分化状態量を用いて環境評価指標を算出することにより、居住者側・管理者側の負担増加を抑制しながら環境評価の精度を向上させる。
図4に高精度環境評価ユニット1(1A)の構成を示す。本実施の形態では、管理コンピュータ201内の機能として実現されているものとする。高精度環境評価ユニット1Aは入力情報取得部2と高精度評価指標演算部3とを備え、入力情報取得部2は環境量取得部4と細分化状態量取得部5とを備え、細分化状態量取得部5はグループ数取得部6と状態量取得部7とを備えている。
入力情報取得部2において、環境量取得部4は評価対象空間100の環境量(温度、放射温度、気流、湿度)を取得し、高精度評価指標演算部3からの環境量要求に応じてその取得した環境量を出力する。なお、環境量をどこから取得するかは、プロバイダや管理者によって予め設定されている。
入力情報取得部2において、細分化状態量取得部5は、グループ毎の着衣量と代謝量を含む情報を細分化状態量として取得し、高精度評価指標演算部3からの居住者状態量要求に応じてその取得した細分化状態量を出力する。細分化状態量の詳細については後述するが、主にプロバイダや管理者から入力される設定情報として与えられ、その設定情報をグループ数取得部6および状態量取得部7が取得し細分化状態量とする。
高精度評価指標演算部3は、入力情報取得部2からの環境量・細分化状態量を利用して、PMV、および、これを利用した指標であるPPDなどの環境評価指標をグループ毎に個別評価値として算出する。演算は適宜周期的に行なってもよいし、管理者等の演算指示によって実行しても構わない。PMV算出式および、これを利用した環境評価指標算出式はプロバイダや管理者によって予め設定されている。
なお、図4において、8は高精度環境評価ユニット1Aに対して設けられた評価情報管理部であり、入力情報取得部2によって取得された情報と高精度評価指標演算部3によって演算された環境評価指標とを関連づけて保持する。また、管理者や居住者などのユーザに対して、適宜、管理情報を提示する。
図5に高精度環境評価ユニット1Aにおける高精度評価指標演算部3で行われる処理動作のフローチャートを示す。高精度評価指標演算部3は、予め設定された周期や時刻に、あるいは管理者等から任意の演算指示があると、演算を開始する。
この演算の開始に際し、高精度評価指標演算部3は、演算回数Ncを0とする(ステップS101)。そして、演算の入力情報の要求として、環境量取得部4に環境量要求を送り、細分化状態量取得部5に居住者状態量要求を送る(ステップS102)。
〔環境量の取得〕
環境量取得部4には環境量(温度、放射温度、気流、湿度)をどこから取得するかがプロバイダや管理者によって予め設定されている。この環境量の取得方法は従来の評価指標演算で用いる環境量の取得方法を適宜適用すればよい。
本実施の形態では、温度センサ304からの室内温度の計測値を温度として取得し、湿度センサ305からの室内湿度の計測値を湿度として取得する。また、気流・放射温度については、一般のオフィスで利用される固定値(例えば、気流0.1m/s、放射温度=温度)を取得する。
なお、特に複数の空調ゾーンを含む居住域を評価対象領域とする場合には、複数のゾーンの各環境量の平均値、あるいは、設置位置などから評価対象領域を代表する計測値を評価対象領域全体の環境量としても構わない。
環境量取得部4は、高精度評価指標演算部3からの環境量要求に応じて、取得した評価対象空間100の環境量(温度、放射温度、気流、湿度)を高精度評価指標演算部3へ出力する。
この環境量取得部4からの環境量の出力は、高精度評価指標演算部3から環境量を要求されたタイミングで環境量を新たに取得して出力するようにしてもよいし、あるいは、適宜周期的に取得しておき、環境量を要求された際にその時点での最新値を出力するなどしてもよい。以降では環境量をENV(T、H、V、Tr)と記述する。ここで、T:温度、H:湿度、V:気流、Tr:放射温度である。
〔細分化状態量の取得〕
細分化状態量取得部5において、グループ数取得部6は細分化分類のグループ数を取得し、状態量取得部7は各々のグループの状態量(着衣量・代謝量)を取得する。この取得されたグループ数とグループ毎の状態量(着衣量・代謝量)が細分化状態量とされる。この細分化状態量は主にプロバイダや管理者から入力される設定情報として与えられる。
図6に細分化状態量を設定する際のフローチャートを、図7にこの設定を行なうユーザインターフェースの一例を示す。図7(a)は「細分化状態量設定画面1」を示し、図7(b)は「細分化状態量設定画面2」を示し、図7中網掛けのセルがユーザの入力用セルである。
ユーザは、「細分化状態量設定画面1」においてグループ数Mを設定した後(ステップS201)、「細分化状態量設定画面2」へ進み、グループ毎の状態量(着衣量・代謝量)を設定する(ステップS202)。
なお、この例では、グループ毎の状態量として着衣量・代謝量に加え、グループ名も設定しているが、グループ名は必須ではない。細分化設定の確認や環境評価結果の検討において有用なので、補助的な情報としてグループの特徴を示すグループ名が設定されていることが望ましい。
図8(a),(b)に細分化状態量の設定例を示す。なお、図8(a)は図7の例で設定された結果である。以降では、細分化状態量をSTAT(Ng)(NM、CL(Ng)、MT(Ng))と記述する。
ここで、Ngは細分化グループ番号であり1,2,…,M(Mは全グループ数)、NMはグループ名、CL(Ng)は細分化グループ番号Ngの着衣量、MT(Ng)は細分化グループ番号Ngの代謝量である。
細分化状態量取得部5は、高精度評価指標演算部3からの居住者状態量要求に応じて、図6に示したフローチャートに従って予め設定された細分化状態量を取得し、高精度評価指標演算部3へ出力する。
〔高精度評価指標(個別評価値)の演算〕
高精度評価指標演算部3は、入力情報取得部2から環境量と細分化状態量を入手すると、演算回数NcをNc=Nc+1とし(ステップS103)、演算回数Ncがグループ数M以下であることを確認のうえ(ステップS104のYES)、グループ番号Ncのグループに対して高精度評価指標の演算を実行する(ステップS105)。
すなわち、環境量ENV(T、H、V、Tr)と細分化状態量STAT(Nc)(NM、CL(Nc)、MT(Nc))のT、H、V、Tr、CL(Nc)、MT(Nc)を用いて、グループ番号Ncのグループの高精度評価指標(個別評価値)を求める。
高精度評価指標演算部3は、このステップS105での高精度評価指標の演算を演算回数Ncがグループ数Mに達するまで、繰り返して行う(ステップS103〜S105の繰り返し)。これにより、グループ数Mの全てのグループについて、それぞれの高精度評価指標(個別評価値)が求められる。
高精度評価指標演算部3には、評価指標の算出式がプロバイダや管理者などにより予め登録されている。本発明は細分化状態量を利用する点が従来と異なる点であり、高精度評価指標の演算はこれを利用する評価指標であればよい。
すなわち、本実施の形態では、PMVとこれを利用したPPDの演算を行う例で説明するが、PMVやPPPDの演算に限られるものではない。PMV、PPDの演算はISO−7730として国際標準化されている指標である。算出方法についてはこの標準に従えばよいが、これらは、例えば、(1)式、(2)式のように求められ、算出プログラムは「ANSI/ASHRAE Standard 55-2010」等においても公開されている。図22に(2)式のPMV、PPDの関係を示す。
PMV=G(M)×L ・・・・(1)
但し、上記(1)式において、G(M)=0.303×exp(−0.036×M)+0.028であり、
L:人体の熱負荷[W/m2]=M−(C+R+Ed+Es)−(Cre+Ere)
M:代謝量[met]
以下の3式を収束計算し、C及びRを算出する。
C:対流熱損失量[W/m2]=fcl×hc×(tcl−ta)
R:放射熱損失量[W/m2]=3.96×10-8×fcl×{(tcl+273.15)4−(tr+273.15)4
tcl:着衣外表面温度[℃]=ts−0.155×Icl×(C+R)
fcl:着衣面積増加係数
(Icl<0.78の時)fcl=1+1.29×Icl
(Icl≧0.78の時)fcl=1.05+0.645×Icl
Icl:着衣量[clo]
tr:平均放射温度[℃]
ts:平均皮膚温[℃]=35.7−0.028×(M−W)
W:機械的仕事量[W/m2](通常0)
hc:人体の対流熱伝達率[W/m2・℃]
2.38×|tcl−ta|0.25 または 12.1√v のうちの大きいほう
v:気流速度[m/s]
ta:気温[℃]
Ed:不感蒸せつ量[W/m2]=3.05×(5.73−0.007×M−pa)
Es:発汗による蒸発熱損失量[W/m2]=0.42×(M−58.15)
Cre:呼吸による顕熱損失量[W/m2]=0.0014×M×(34−ta)
Ere:呼吸による潜熱損失量[W/m2]=0.0173×M×(5.87−pa)
pa:水蒸気圧
PPD=100−95×EXP(−0.03353×PMV4−0.2179×PMV2) ・・・・(2)
高精度評価指標演算部3は、登録されている評価指標の算出式を用いて、細分化されたグループ毎にPMV、PPDの演算を行なう。つまり、グループ数をM、グループ識別子を1,2,…,Mとすれば、高精度評価指標演算部3は、それぞれのグループに対応するPMV(1)、PMV(2)、…、PMV(M)、および、PPD(1)、PPD(2)、…、PPD(M)を求める。
図9(a)に一般的な夏季の一律設定でのPMVおよびPPDの算出値を、図9(b),図9(c)に細分化状態量によって求めた演算結果の例を示す。いずれも環境量が等しい(室温=放射温度=27[℃]、風速=0.1[m/s]、湿度=50[%])場合の評価結果である。
図9(a)と図9(b)および図9(c)とを比較すると、図9(b)の居住域にはPPDの値が図9(a)の評価結果に近いPPD=14.9%のグループだけでなく、より快適に感じているPPD=9.3%のグループがあることがわかる。
これに対し、図9(c)の居住域には代謝量が大きいためにPPD=39.2[%]となるグループがある。このように、居住者状態量に影響を与える主要因に基づき状態量の細分化を行い環境評価を実施することで、居住者側・管理者側の負担増加を抑制しながら、従来の一律設定に比べてより居住者の建物利用実態に即した環境評価が可能となることがわかる。
また、これにより、例えば、電力ピーク抑制やデマンドレスポンスへの対応で空調の設定値緩和を行うなど環境を悪化させる方向に運用変更をしたい場合、環境悪化の影響度合いが推定できる。具体的には、図9(b)および図9(c)の例では設定値緩和による環境悪化は図9(c)の対象の方がより大きくなるであろうことが推定される。このように、本実施の形態により、居住者の建物利用実態に即し、過度に居住環境を犠牲にしない環境管理が支援できる。
さらには、上記で図9(a)と図9(b)および図9(c)とを比較して説明したように、従来の一律設定の状態量による評価結果と本実施の形態の細分化状態量を用いた評価結果とを比較することで、細分化状態量と、一般的なあるいは望ましい状態量といった一律設定状態量との差異に起因する評価結果の比較を行うことができる。
なお、図9(b)および図9(c)には個別評価値の各データを表示する例を示したが、個別評価値の特徴量(例えばその最大値・最小値などの統計量)を合わせて示してももちろん構わない。
〔実施の形態2:グループ構成比を用いた代表評価値の算出例1〕
実施の形態2において、管理コンピュータ201は、実施の形態1の個別評価値とグループ構成比とを用いて代表評価値を算出する。
図10に実施の形態2の管理コンピュータ201内の機能として実現される高精度環境評価ユニット1(1B)の構成を示す。なお、同図において、図4と同一符号は図4を参照して説明した構成要素と同一或いは同等の構成要素を示し、その説明は省略する。
この高精度環境評価ユニット1Bにおいて、細分化状態量取得部5は、グループ数取得部6と状態量取得部7とに加え、構成比取得部9を備えている。構成比取得部9は、人数比や割合などといった細分化グループの構成比を取得する。この構成比は、厳密な値でなく、おおよその値であっても、居住者全員に対して一律な設定を適用する場合に比べればより実態を反映することとなるため構わない。
なお、この実施の形態2において、構成比取得部9は、実施の形態1と同様にして、ユーザ入力により構成比を取得するものとするが(図11参照)、例えば図12に示すように、男女や職種といった細分化グループに関連する情報管理が入退室者管理システム400等で行なわれているような場合、入退室者の検出情報を適宜利用してグループ構成比を取得するようにしてもよい。
図12の例では、入退室者管理システム400の管理コンピュータ401より、建物管理システム200の管理コンピュータ201に構成比関連情報(在室者情報)を与えるようにしている。どのような方法および装置によって構成比を取得するかは、建物システムや勤務管理形態などを考慮して設備管理者やプロバイダが適宜取得方法を決定すればよい。
また、この高精度環境評価ユニット1Bにおいて、高精度評価指標演算部3は、代表評価値演算部10を備えている。代表評価値演算部10は、実施の形態1で演算したグループ毎の個別評価値に対し、構成比を利用して個別評価値を合成し、代表評価値とする。この構成比を利用した個別評価値の合成は評価値合成部11で行われる。
図13に高精度環境評価ユニット1Bにおける高精度評価指標演算部3で行われる処理動作のフローチャートを示す。高精度評価指標演算部3は、予め設定された周期や時刻に、あるいは管理者等から任意の演算指示があると、演算を開始する。
この演算の開始に際し、高精度評価指標演算部3は、演算回数Ncを0とする(ステップS301)。そして、演算の入力情報の要求として、環境量取得部4に環境量要求を送り、細分化状態量取得部5に居住者状態量要求を送る(ステップS302)。
環境量取得部4は、高精度評価指標演算部3からの環境量要求に応じて、実施の形態1と同様にして、取得した評価対象空間100の環境量(温度、放射温度、気流、湿度)を高精度評価指標演算部3へ出力する。
細分化状態量取得部5は、高精度評価指標演算部3からの居住者状態量要求に応じて、ユーザからの入力情報として設定された細分化状態量を取得し、高精度評価指標演算部3へ出力する。この細分化状態量には、グループ数Mとグループ毎の状態量(着衣量・代謝量)とに加え、各グループの構成比が含まれている。
〔高精度評価指標(代表評価値)の演算〕
高精度評価指標演算部3は、入力情報取得部2から環境量と細分化状態量を入手すると、演算回数NcをNc=Nc+1とし(ステップS303)、演算回数Ncがグループ数M以下であることを確認のうえ(ステップS304のYES)、グループ番号Ncのグループに対して個別評価値の演算を実行する(ステップS305)。
高精度評価指標演算部3は、このステップS305での個別評価値の演算を演算回数Ncがグループ数Mに達するまで、繰り返して行う(ステップS303〜S305の繰り返し)。これにより、グループ数Mの全てのグループについて、それぞれの個別評価値が求められる。
そして、高精度評価指標演算部3は、グループ数Mの全てのグループの個別評価値が求められると(ステップS304のNO)、その求められた各グループの個別評価値と各グループの構成比とを利用して、個別評価値を合成した代表評価値を算出する(ステップS306)。以下に、その内容を具体的に説明する。
実施の形態1の図9(b),図9(c)に対応する実施の形態2での評価結果例を図14(b),(c)に示す。本実施の形態では、細分化状態量には各グループの構成比が含まれている。また、実施の形態1と同様にして各グループについてPMV,PPDの値が個別評価値として求められている。
まず、構成比と個別評価値である各PPDの値から居住域全体のPPD(以下、代表PPD)を演算する例を示す。本実施の形態のようにグループ構成比を人数比として取得している場合には、予測不満足者数をPND[人]とし、居住域全体の予測不満足者数(以下、代表PND)を求める。
グループ数をM=2、各グループの構成比をP(1)[人]、P(2)[人]とすると、各グループの予測不満足者数PND(1)[人]、PND(2)[人]は、各グループのPPD(1)[%]、PPD(2)[%]を利用して以下のように計算できる。
PND(1)=P(1)×PPD(1)/100 ・・・・(3−1)
PND(2)=P(2)×PPD(2)/100 ・・・・(3−2)
ここで算出される各グループの予測不満足者数PND(1)、PND(2)は個別評価値であり、ユーザに評価結果として適宜提示してももちろん構わない。また、この例では、ステップS306での処理過程でPND(1)、PND(2)を求めるようにしているが、ステップS305において、PND(1)、PND(2)を個別評価値として求めるようにしてもよい。
そして、居住域全体を代表する予測不満足者数である代表PNDを下記(4)式によって求め、これを全体人数で除して居住域全体の代表PPDを下記(5)式によって求める。
代表PND=PND(1)+PND(2) ・・・・(4)
代表PPD=代表PND/(P(1)+P(2)) ・・・・(5)
図14(b)には(3)−1式、(3)−2式、(4)式および(5)式を用いて以下のように求めた代表PND、代表PPDが示されている。図14(c)も同様に算出した結果である。
PND(1)=5×(14.9/100)≒0.7
PND(2)=82×(9.3/100)≒7.6
代表PND≒0.7+7.6=8.3
代表PPD≒8.3/(5+82)≒9.5
なお、下記の(6)式を用いれば、予測不満足者数を使用せずに代表PPDを算出できる。また、構成比が人数でなく、割合や百分率で設定されている場合にも共通に適用できる。なお、(6)式において、グループ数をM、構成比をX(1):X(2):X(3)‥:X(M)とする。
Figure 2014129934
また、代表評価値として代表PMVを求める場合には、代表PPDに対応するPMV値を、例えば、PPD演算式の逆関数を用いて算出したり、図22に示したようなPMV−PPD曲線より求めて示せばよい。また、PMV−PPDの関係が線形近似できる環境条件の範囲であれば、簡易的に(6)式と同様に個別評価値としてのPMVに対し構成比で重み付けを行なった値を代表PMVとしてもよい。ここで、算出方法についてはユーザが確認可能であることが好ましい。
図15に複数の評価対象領域の代表評価値について管理画面などに表示した場合のイメージ図を示す。複数の空調ゾーンを含む建物に対し、評価対象領域をひとつの空調ゾーンと対応させて本実施の形態を適用し、各評価対象領域の環境評価結果を建物管理画面で示した場合のイメージ図である。この図では、空調ゾーン毎に代表評価値として代表PPDの演算を1時間毎に実施し、その演算した代表PPDを表示するようにした例を示している。
なお、図16に示すように、1時間毎の評価値を建物フロアのレイアウト図などに重ねて示したり、数値に色スケールを対応させて表示するなどしてもよく、種々の一般的な表示方法を適用することが可能である。
図17および図18に、複数のテナントが入居するテナントビルに本実施の形態を適用し、その評価結果を管理画面に表示するようにした例を示す。環境量取得部4において、テナントを代表する温度計測値および湿度計測値、気流=0.1m/s、放射温度=温度を環境量と設定し、テナント毎(M社、N社、O社、P社)に代表評価値を算出した場合の例である。図17は評価結果のデータ表示例である。図18はレイアウト図に対応させて評価結果を表示した例であり、各テナント区画の数字は代表PPDを示している。代表PPDの値に応じて異なるマーク(☆、★など)を対応させて表示し、テナント毎の環境評価結果を認識しやすくしてある。
図17および図18はすべてのテナントビルで環境量を温度=放射温度=27℃、気流=0.1m/s、相対湿度=50%とした環境評価結果例である。環境量が等しいため、各テナントの細分化状態量の違いにより環境改善の必要性や省エネ余地が異なっていることがわかる。
このように環境量が同じ場合でも居住者の利用実態に応じた状態量の違いにより環境評価結果は異なるのであり、これにより、居住者の建物利用実態に即した運用管理、例えば、過度に居住環境を犠牲にしない空調運用を支援できることがわかる。さらには、クールビズの徹底などの省エネへの居住者努力を細分化状態量の設定に適宜反映することで室内環境の改善状態の確認がしやすくなり、省エネ行動も促進されやすくなる。
以上のように、この実施の形態2によれば、居住者状態量に影響を与える主要因に基づく細分化状態量により個別評価値を算出し、構成比を利用して代表評価値を算出することで、特に複数の評価対象領域がある場合に、例えば評価結果の比較などといった分析を容易にし、居住者の建物利用実態に即した広範囲の環境管理を支援することができる。
〔実施の形態3:グループ構成比を用いた代表評価値の算出例2〕
実施の形態3において、管理コンピュータ201は、実施の形態2と同様にグループ構成比を用いて代表評価値を算出するが、代表評価値の算出方法が異なる。具体的には、評価対象領域に対して設定された各グループの状態量とグループ構成比から状態量を合成した代表状態量を求め、これを用いて代表評価値を算出する。
図19に実施の形態3の管理コンピュータ201内の機能として実現される高精度環境評価ユニット1(1C)の構成を示す。なお、同図において、図10と同一符号は図10を参照して説明した構成要素と同一或いは同等の構成要素を示し、その説明は省略する。
この高精度環境評価ユニット1Cにおいて、高精度評価指標演算部3における代表評価値演算部10は、実施の形態2と同様に構成比を利用して代表評価値を算出するが、個別評価値を合成するのではなく、細分化状態量取得部5から取得した状態量を合成し、この状態量を合成して得られる代表状態量を用いて代表評価値を算出する。この構成比を利用した状態量の合成は状態量合成部12で行われる。
図20に高精度環境評価ユニット1Cにおける高精度評価指標演算部3で行われる処理動作のフローチャートを示す。高精度評価指標演算部3は、予め設定された周期や時刻に、あるいは管理者等から任意の演算指示があると、演算を開始する。
高精度評価指標演算部3は、実施の形態2と同様にして、環境量取得部4に環境量要求を送り、細分化状態量取得部5に居住者状態量要求を送る(ステップS401)。
これにより、高精度評価指標演算部3は、環境量取得部4から返送されてくる評価対象空間100の環境量(温度、放射温度、気流、湿度)を受け取り、また細分化状態量取得部5から送られてくる細分化状態量を受け取る。この細分化状態量には、グループ数Mとグループ毎の状態量(着衣量・代謝量)とに加え、各グループの構成比が含まれている。
そして、高精度評価指標演算部3は、細分化状態量取得部5から送られてきた細分化状態量からグループ毎の状態量を抽出し、また各グループの構成比を抽出し、構成比を利用して状態量を合成し、代表状態量を求める(ステップS402)。
この例では、上記(6)式と同様に、下記(7)式および(8)式を用いて、代表着衣量CL_repおよび代表代謝量MT_repを代表状態量として求める。なお、(7)式および(8)式において、グループ数をM、構成比をX(1):X(2):X(3)‥:X(M)とする。
Figure 2014129934
そして、高精度評価指標演算部3は、この求めた代表状態量に対してPMVおよびPPDの演算を行い、この演算によって得られた代表PMVおよび代表PPDを代表評価値とする(ステップS403)。
図21に本実施の形態での評価結果例を示す。居住者状態量に影響を与える主要因に基づく状態量を構成比を利用して代表状態量とし、これにより代表評価値を算出することで、特に複数の評価対象領域がある場合に、代表状態量の比較や評価結果の比較などの分析が容易になり、居住者の建物利用実態に即した広範囲の環境管理を支援することができる。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1(1A,1B,1C)…高精度環境評価ユニット、2…入力情報取得部、3…高精度評価指標演算部、4…環境量取得部、5…細分化状態量取得部、6…グループ数取得部、7…状態量取得部、8…評価情報管理部、9…構成比取得部、10…代表評価値演算部、11…評価値合成部、12…状態量合成部、100…評価対象空間、200…建物管理システム、201…管理コンピュータ、301…空調制御装置、302…室内機、303…室外機、304…温度センサ、305…湿度センサ、400…入退室者管理システム、401…管理コンピュータ。

Claims (20)

  1. 評価すべき対象を居住環境とする居住環境評価方法において、
    前記居住環境の環境要素の値を環境量として取得する環境量取得ステップと、
    前記居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値を含む情報を細分化状態量として取得する細分化状態量取得ステップと、
    前記環境量取得ステップによって取得された環境量と前記細分化状態量取得ステップによって取得された細分化状態量とに基づいて前記居住環境の環境評価指標を算出する環境評価指標算出ステップと
    を備えることを特徴とする居住環境評価方法。
  2. 請求項1に記載された居住環境評価方法において、
    前記環境評価指標算出ステップは、
    前記居住環境における居住者のグループ毎の環境評価指標を算出する
    ことを特徴とする居住環境評価方法。
  3. 請求項1に記載された居住環境評価方法において、
    前記細分化状態量取得ステップは、
    前記居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値に加え、前記居住環境における居住者のグループの構成比を含む情報を細分化状態量として取得し、
    前記環境評価指標算出ステップは、
    前記環境量取得ステップによって取得された環境量と前記細分化状態量取得ステップによって取得された細分化状態量とに基づいて細分化状態量のグループ構成比を利用して前記居住環境の環境評価指標を算出する
    ことを特徴とする居住環境評価方法。
  4. 請求項3に記載された居住環境評価方法において、
    前記環境評価指標算出ステップは、
    前記環境量取得ステップによって取得された環境量と前記細分化状態量取得ステップによって取得された細分化状態量に基づいて前記居住環境における居住者のグループ毎の環境評価指標を算出し、この算出した居住者のグループ毎の環境評価指標とグループの構成比とに基づいて、グループ全体の代表的な環境評価指標を算出する
    ことを特徴とする居住環境評価方法。
  5. 請求項3に記載された居住環境評価方法において、
    前記環境評価指標算出ステップは、
    前記細分化状態量取得ステップによって取得された細分化状態量に基づいてグループ全体の代表的な状態量を求め、この求めたグループ全体の代表的な状態量と前記環境量取得ステップによって取得された環境量とに基づいて、グループ全体の代表的な環境評価指標を算出する
    ことを特徴とする居住環境評価方法。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載された居住環境評価方法において、
    前記細分化状態量取得ステップは、
    前記居住環境における居住者の男女のグループ分類に基づく細分化状態量を取得する
    ことを特徴とする居住環境評価方法。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載された居住環境評価方法において、
    前記細分化状態量取得ステップは、
    前記居住環境における居住者の職種のグループ分類に基づく細分化状態量を取得する
    ことを特徴とする居住環境評価方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載された居住環境評価方法において、
    前記環境評価指標算出ステップによって算出された環境評価指標を細分化状態量に基づく評価結果とし、前記居住環境における居住者に対して一律に定められた状態要素の値を一律の状態量として算出される環境評価指標を一律状態量に基づく評価結果とし、前記細分化状態量に基づく評価結果と前記一律状態量に基づく評価結果とを比較表示する評価結果表示ステップ
    を備えることを特徴とする居住環境評価方法。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載された居住環境評価方法において、
    前記環境評価指標は、PMV(Predicted Mean Vote)あるいはこれに基づく指標である
    ことを特徴とする居住環境評価方法。
  10. 請求項1〜8の何れか1項に記載された居住環境評価方法において、
    前記環境評価指標は、SET*(Standard New Effective Temperature)あるいはこれに基づく指標である
    ことを特徴とする居住環境評価方法。
  11. 評価すべき対象を居住環境とする居住環境評価装置において、
    前記居住環境の環境要素の値を環境量として取得する環境量取得手段と、
    前記居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値を含む情報を細分化状態量として取得する細分化状態量取得手段と、
    前記環境量取得手段によって取得された環境量と前記細分化状態量取得手段によって取得された細分化状態量とに基づいて前記居住環境の環境評価指標を算出する環境評価指標算出手段と
    を備えることを特徴とする居住環境評価装置。
  12. 請求項11に記載された居住環境評価装置において、
    前記環境評価指標算出手段は、
    前記居住環境における居住者のグループ毎の環境評価指標を算出する
    ことを特徴とする居住環境評価装置。
  13. 請求項11に記載された居住環境評価装置において、
    前記細分化状態量取得手段は、
    前記居住環境における居住者のグループ毎に細分化された状態要素の値に加え、前記居住環境における居住者のグループの構成比を含む情報を細分化状態量として取得し、
    前記環境評価指標算出手段は、
    前記環境量取得手段によって取得された環境量と前記細分化状態量取得手段によって取得された細分化状態量とに基づいて細分化状態量のグループ構成比を利用して前記居住環境の環境評価指標を算出する
    ことを特徴とする居住環境評価装置。
  14. 請求項13に記載された居住環境評価装置において、
    前記環境評価指標算出手段は、
    前記環境量取得手段によって取得された環境量と前記細分化状態量取得手段によって取得された細分化状態量に基づいて前記居住環境における居住者のグループ毎の環境評価指標を算出し、この算出した居住者のグループ毎の環境評価指標とグループの構成比とに基づいて、グループ全体の代表的な環境評価指標を算出する
    ことを特徴とする居住環境評価装置。
  15. 請求項13に記載された居住環境評価装置において、
    前記環境評価指標算出手段は、
    前記細分化状態量取得手段によって取得された細分化状態量に基づいてグループ全体の代表的な状態量を求め、この求めたグループ全体の代表的な状態量と前記環境量取得手段によって取得された環境量とに基づいて、グループ全体の代表的な環境評価指標を算出する
    ことを特徴とする居住環境評価装置。
  16. 請求項11〜15の何れか1項に記載された居住環境評価装置において、
    前記細分化状態量取得手段は、
    前記居住環境における居住者の男女のグループ分類に基づく細分化状態量を取得する
    ことを特徴とする居住環境評価装置。
  17. 請求項11〜15の何れか1項に記載された居住環境評価装置において、
    前記細分化状態量取得手段は、
    前記居住環境における居住者の職種のグループ分類に基づく細分化状態量を取得する
    ことを特徴とする居住環境評価装置。
  18. 請求項11〜17の何れか1項に記載された居住環境評価装置において、
    前記環境評価指標算出手段によって算出された環境評価指標を細分化状態量に基づく評価結果とし、前記居住環境における居住者に対して一律に定められた状態要素の値を一律の状態量として算出される環境評価指標を一律状態量に基づく評価結果とし、前記細分化状態量に基づく評価結果と前記一律状態量に基づく評価結果とを比較表示する評価結果表示手段
    を備えることを特徴とする居住環境評価装置。
  19. 請求項11〜18の何れか1項に記載された居住環境評価装置において、
    前記環境評価指標は、PMV(Predicted Mean Vote)あるいはこれに基づく指標である
    ことを特徴とする居住環境評価装置。
  20. 請求項11〜18の何れか1項に記載された居住環境評価装置において、
    前記環境評価指標は、SET*(Standard New Effective Temperature)あるいはこれに基づく指標である
    ことを特徴とする居住環境評価装置。
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