JP2014126365A - 静電容量結合方式静電センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】水滴による誤動作を防止可能な静電容量センサの提供。
【解決手段】絶縁体に、導電性材料からなる電極と導通部材を配置し、前記導通部材と前記電極の静電容量を測定する。測定は、同期がとれたsin信号とcos信号を作り、前記sin信号を印加した複数の電極からなる電極群A10に印加し、電極群B11からの出力を電流・電圧変換した信号と前記sin信号およびcos信号とを掛算する掛算し、ローパスフィルタ21,22を通してDC信号化された電圧を計測する。電極群A10の電極をドライブする配線と電流・電圧変換回路15を経由して電極群B11の電極に接続する配線と未接続にする配線の組み合わせを逐次変えて、前記DC信号化された電圧を計測し、演算処理し、電極群A10の電極と電極群B11の電極に指が近接した状態と、電極群A10の電極と電極群B11の電極に物体が載置した状態とを判別する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力方式に静電容量結合方式を利用した入力装置に関するものである。
近年、静電容量結合方式を利用した入力装置は、屋外や浴室、トイレなどの水滴のかかる場所での設置が求められ、それに答えるように防水対策が図られるようになった。
例えば特許文献1、特許文献2や特許文献3に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された静電容量型タッチスイッチ装置は、PETフィルムに銀ペーストでスイッチ電極を印刷している。更に湾曲すると、抵抗値が変化するレジスタ電極を、搭載した電極シートを作成したタッチスイッチに対し、指で押した状態と、押さない状態でレジスタ電極の抵抗値の変化量と、スイッチ電極の静電容量の変化量とを計測する演算回路と、抵抗値及び静電容量の両方の変化量を記憶する不揮発性メモリとを搭載し、水滴による誤動作を防止することが記載されている。
特許文献2に記載されたタッチスイッチ検出装置は、自己容量方式の静電容量型タッチスイッチを採用し、指が接触していると判定した接触電極の数に基づいて使用者の操作の有無を判定する基準である検知閾値を設定することが記載されている。
特許文献3に記載されたタッチパネル装置は、相互容量方式の静電容量型タッチパネルを採用し、検出信号変化量に基づき検出信号の変化量分布を計算し、出力する変化量分布計算部と、前記検出信号の変化量分布のピーク値が所定の負の閾値以下のとき、前記静電容量型タッチパネルへの接触が水滴であると判定する判定部を備えたことが記載されている。
特開2006−185745号 特開2009−238701号 特開2012−088899号

上述した特許文献1に記載された静電容量型タッチスイッチ装置は、水滴による誤動作を防止できるものの、抵抗値を読み取るレジスタ電極が必要となるため、構成が複雑になるという課題を有している。
特許文献2に記載されたタッチスイッチ検出装置は、自己容量方式の静電容量型タッチスイッチを採用しているため、水滴を検出したときの検出信号の変化量が指を検出したときの検出信号の変化量と同様にプラスになるため、タッチスイッチ上の水滴の面積が変化し、増大すると指と判別することができず、誤反応してしまうという課題がある。
特許文献3に記載されたタッチパネル装置は、検出信号変化量に基づき検出信号の変化量分布を計算し出力する変化量分布計算部が必要である。さらに、変化量分布を記憶する記憶部が必要である。そのために多くのメモリを要してしまうという課題がある。
また、相互容量方式の静電タッチパネルの検出信号変化量は0値を中心にプラスの値とマイナスの値が出力され、水の場合、検出信号変化量はマイナスの値をとり、指とペンの接触の場合、検出信号変化量はプラスの値をとるとしている。これは、逐次送信側電極と受信側電極の交点を計測する場合、水滴が複数箇所の交点に連続して載置すると、計測している送信側電極の信号が、計測していない送信側電極と受信側電極に電圧があるため、水滴を介して吸収され、計測している受信側電極の検出信号が小さくなり、検出信号変化量がマイナスの値となる。
しかしながら、各送信側電極の間隔と各受信側電極の間隔が離れ、送信側電極と受信側電極の1つの交点上にのみ水滴を載置した場合は、水滴の載置場所の検出信号の変化量分布は、プラスの値を示す。これは、計測している送信側電極の信号が、各送信側電極の間隔と各受信側電極の間隔が離れ、水滴が複数箇所の交点に連続して載置していないため、計測していない送信側電極と受信側電極の吸収が非常に少なく、水滴を載置した送信側電極と、受信側電極の交点の場所が、水滴の載置前は空気であり、水滴の方が空気に対して比誘電率が大きいために、水滴が載置した前記交点の検出信号変化量がプラスの値となり、水滴が前記交点に載置していないときの指と、ペンの接触の場合と同じような検出信号変化量がプラスの値となり、座標入力が可能になる。このことより、指又はペンの接触による座標入力と誤入力する可能性がある。
本発明は、絶縁体に、導電性材料からなる電極と導通部材を配置し、前記導通部材と前記電極の静電容量を、前記導通部材と、前記電極との間に流れる電流を電圧に変換するために、発振器で生成する信号を、同期発振回路により同期がとれたsin信号とcos信号に変換し、前記sin信号を印加した複数の電極からなる電極群Aをドライブする配線と、電流・電圧変換回路とそれを経由して複数の電極からなる電極群Bに接続する配線と、電流・電圧変換された信号と前記sin信号およびcos信号とを掛算する掛算回路と、前記掛算回路による信号をDC信号とするローパスフィルタ回路と、前記DC信号化された電圧を計測し、演算処理する制御装置からなる静電容量結合方式静電センサーにおいて、
電極群Aの電極をドライブする配線と前記電流・電圧変換回路を経由して電極群Bの電極に接続する配線と未接続にする配線の組み合わせを逐次変えて、前記DC信号化された電圧を計測し、演算処理する手段と、電極群Aの電極と電極群Bの電極に指が近接した状態と、電極群Aの電極と電極群Bの電極に物体が載置した状態とを判別する手段とを備えた静電容量結合方式静電センサーを第一の要旨とするものである。
本発明では、抵抗値が異なるスイッチ電極を使用した場合でも、sin信号と90度位相の違うcos信号の2つを電流・電圧変換回路の出力に掛算回路で掛けることにより、真の電流値のAC信号だけが、DC信号を含む2倍のAC周波数になり、ローパスフィルタを通すことでDC信号になる。スイッチ電極が接続されても、全てsin信号の周波数より高い周波数となり、高い周波数のAC信号のままローパスフィルタを通すことで、sin信号の周波数以外のノイズ周波数がスイッチ電極に混入されても正確にスイッチ電極と指および手との間に静電容量が発生し、タッチスイッチのオン/オフの状態を検出することができる。そして、タッチスイッチ上に水滴が載置しても、水滴による誤動作を個々のタッチスイッチに対応して防止することができる。
実施例1の静電容量結合方式静電センサーの構成図。 実施例1の掛算回路波形図。 実施例1の入力信号レベルと位相差図。 実施例1の指計測時の指とスイッチ電極との関係図。 実施例1の指計測時の指とスイッチ電極との関係図。 実施例1の指計測時の指とスイッチ電極との関係図。 実施例1の指計測時の指とスイッチ電極との関係図。 実施例1のsin信号掛算波形図。 実施例1の制御フロー。 実施例1の制御フロー。 実施例1の制御フロー。 実施例1のメモリ構成図。 実施例1の静電容量結合方式静電センサーの構成図。
静電容量結合方式を利用したタッチスイッチは、スイッチ電極を指または手が触れることのできる領域をタッチスイッチとし、指または手がそのスイッチ電極に近づいたことを検出するものであり、タッチスイッチのオン/オフを検出するデジタル入力装置である。
スイッチ電極は、例えば、電気的に導通する導電性材料をPETフィルム表面に、スクリーン印刷方式により印刷してタッチスイッチを形成している。スクリーン印刷は、オープニングと呼ばれる糸と糸の間の空間(スクリーン版)からスキージ(ゴムのヘラ、または金属のヘラ)を使ってインキを押し出し、画像パターンを形成する印刷法であり、古くから捺染や印染などの伝統工芸として日本に根付いている工法である。また、できあがった画像パターンの厚みは、使用したスクリーン版の厚みである。現在、スクリーン印刷は、エレクトロニクス分野ではなくてはならない工法として確立しており、プリント配線板や電子部品、フラットパネルディスプレイ、自動車メーターなどを製造する工程には、必ずスクリーン印刷法が用いられていることが知られている。スイッチ電極は、スクリーン印刷方式によりPETフィルムの表面に導電性材料である銀ペースト(物質は銀)インク、ITO(酸化インジウム)(物質は錫)インクを用いて印刷することでタッチスイッチを形成している。スイッチ電極を形成するためのスクリーン版の厚さは10〜30μmの版を使用している。また、導電性材料である銀ペーストインク、ITO(酸化インジウムスズ)インクの抵抗率値は高く、数Ω〜数kΩ/ cm2の面積抵抗を持っている。PETフィルム上に、スイッチ電極を形成したスイッチを、タッチスイッチの入力領域として使用し、使用者の指は、PETフィルムを介して、タッチスイッチの入力領域にタッチする。
本発明では、抵抗値が異なるスイッチ電極を使用した場合でも、sin信号を印加したスイッチ電極群Aのスイッチ電極をドライブする配線と、電流・電圧変換回路と、それを経由してスイッチ電極群Bのスイッチ電極に接続される配線を接続し、発振器で生成する信号を同期発信回路によって、sin信号と90度位相の違うcos信号の2つを発振し、sin信号の一つは増幅回路経由で信号をドライブし、スイッチ電極を介して、電流・電圧変換回路の抵抗Rに接続する。これらの配線をしているスイッチ電極群Aのスイッチ電極とスイッチ電極群Bのスイッチ電極間で、コンデンサを形成し、1つのタッチスイッチを構成する。この際、配線していないスイッチ電極群Aのスイッチ電極とスイッチ電極群Bのスイッチ電極は、未接続の状態で良い。
そして、走査として、一つのスイッチを構成する一つのスイッチ電極群Aのスイッチ電極と一つのスイッチ電極群Bのスイッチ電極を接続し、他のスイッチ電極を未接続にして計測する。同様にして、他のスイッチを逐次計測する方法がある。
また、他の走査として、一つのスイッチを構成するスイッチ電極群Aのスイッチ電極を全て接続し、一つのスイッチ電極群Bのスイッチ電極を接続し、他のスイッチ電極群Bのスイッチ電極を未接続にして計測する。同様にして、他のスイッチを順次計測する方法がある。
ここで、sin信号の一つは、2つの掛算回路に接続される。また、cos信号はもう一つの掛算回路に接続される。電流・電圧変換回路の出力は、増幅回路を経由して、バンドパスフィルタを介して、それぞれ2つの掛算回路に接続し、それぞれsin信号・cos信号と掛けられる。真の電流値のAC信号だけが、DC信号を含む2倍のAC周波数になり、ローパスフィルタを通過することでDC信号になる。
スイッチ電極へ混入されるsin信号とcos信号の周波数以外のノイズは、全てsin信号・cos信号との掛算によりsin信号・cos信号の周波数より高い周波数のAC信号になりsin信号・cos信号の周波数より十分低いローパスフィルタを通すことでなくすことができる。
また、発振器で生成する信号の周波数を制御することで、発振器からの信号を同期発信回路によりsin信号、cos信号に変換して、sin信号、cos信号の周波数の設定を行うことができる。そして、バンドパスフィルタを設けて、使用するsin信号の周波数の帯域の高調波成分のノイズをとることができるため、sin信号の周波数に対応したバンドパスフィルタを使用することが望ましい。
ここで、一つのタッチスイッチについて説明する。sin信号のドライブと電流・電圧変換回路の抵抗Rに接続する個々のスイッチ電極に、sin信号との掛算による検出信号xとcos信号との掛算による検出信号yが生成され、xとyの検出信号が各ローパスフィルタを介し、各A/D変換器で変換して、2つずつのデジタルデータを生成する。このデジタルデータをベクトル値として制御装置に保存する。特に電源投入後等の初期化の状態でのベクトル値を、基準値とし(以上ベース値と呼ぶ)、sin信号側をSW1_x_base値、cos信号側をSW1_y_base値と呼ぶことにする。
そして、指および手とスイッチ電極の状態を計測する場合、sin信号のドライブと、電流・電圧変換回路の抵抗Rに接続したスイッチ電極との間の静電容量を計測し、そのときのsin信号との掛算による検出信号xと、cos信号との掛算による検出信号yとからのベクトル値とベース値のそれぞれの差分の変化量SW1_x_dt、差分の変化量SW1_y_dtを求める。SW1_x_dtは(SW1_x-SW1_x_base)、SW1_y_dtは、(SW1_y-y_base)である。これより、変化量SW1_dtを式ルート(SW1_x_dtの二乗 +SW1_y_dtの二乗)を計算し求める。
ここで、上述の差分の変化量SW1_x_dt、差分の変化量SW1_y_dt、変化量SW1_dtを、基準となる金属の棒を手に持ち、金属の棒をスイッチ電極に接した状態で、基準のスケール値とするため、差分の変化量SW1_x_dtのスケール値をSW1_x_scale、差分の変化量SW1_y_dtのスケール値をSW1_y_scale、変化量SW1_dtのスケール値をSW1_scaleとして、EEPROMに保存する。この保存の際、スケール値SW1_x_scaleとスケール値SW1_y_scaleには、接したときのプラスの方向の変化量なのか、マイナスの方向変化量なのかの方向性も合わせて保存する。そして、指および手とスイッチ電極の状態を計測する状態での、変化量を正規化する。これは、各スイッチ電極間の形や大きさによる計測の違いを補正するためである。この正規化した値SW1_normalは、SW1_dt/SW1_scale×100によりパーセント表現する。さらに、スケール値SW1_x_scaleとスケール値SW1_y_scaleの絶対値の大きい方の符号を用いて、スケール値SW1_x_scaleの符号と変化量SW1_x_dtの符号が違うか、または、スケール値SW1_y_scaleの符号と変化量SW1_y_dtの符号が違うならば、正規化した値SW1_normalにマイナスを掛けて、新たな正規化した変化量SW1_normalとする。これは、sin信号を印加したスイッチ電極群Aのスイッチ電極をドライブする配線の経路より入力する2つの掛算回路に入力する過程で、同期発信回路によって、sin信号と90度位相の違うcos信号の2つを入力する掛算回路で、sin信号を印加したスイッチ電極群Aのスイッチ電極をドライブする配線の経路よりの入力に位相の遅れが発生する場合に対応するためである。
また、予め、外部処理装置からスイッチONの閾値threshold1、スイッチOFFの閾値threshold2、水滴の載置OFFの閾値threshold3、水滴の載置ONの閾値threshold4を入力し、EEPROMに設定する。スイッチはプラス値、水の閾値はマイナス値を表し、条件はthreshold1>threshold2、threshold3>threshold4にする。
そして、正規化値SW1_normalが、閾値threshold1以上の場合は、スイッチ電極の近傍に、指および手が接しているとして、オンと判断し、オンの後、閾値threshold2以下の場合は、スイッチ電極から指および手が離れているとして、オフと判断する。これによりスイッチ電極のオンとオフにヒステリシスの制御を行うことができる。さらに、正規化値SW1_normalが、閾値threshold4以下の場合は、水滴が載置していると判断し、載置と判断した後、閾値threshold3以上の場合は、水滴が載置していないと判断する。これにより水滴の載置のあり、なしのヒステリシスの制御を行うことができる。
ここで、複数のタッチスイッチのスイッチ電極上に水滴が載置した状態で、希望するスイッチを構成するスイッチ電極群Aのスイッチ電極とスイッチ電極群Bのスイッチ電極間の近傍に指および手が接している場合、希望するタッチスイッチ以外のタッチスイッチも水滴を介して、ONになる可能性がある。これは、希望するタッチスイッチ以外のタッチスイッチが、水滴を介して、指および手より人体を介して接地するためであり、希望するタッチスイッチ以外のタッチスイッチをより多くの水滴で覆うことにより、ONになる可能性が増す。しかしながら、希望するタッチスイッチ以外のタッチスイッチでは、水滴を介する距離が長いため、希望するタッチスイッチに比べて、変化量の正規化値が小さくなる。そのため、正規化値の最も大きな値が希望するタッチスイッチのスイッチ電極の近傍に指および手が接していると判断して、外部処理装置に通知する。
また、現在の複数のタッチスイッチのスイッチ電極の近傍に指および手が接している状態、タッチスイッチ上に水滴の載置状態を外部処理装置に通知する。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
図1に、静電容量結合方式静電センサーによるタッチスイッチのオン/オフを計測する場合の構成図を示す。
まず、制御装置2は、CPU3と、プログラムを内蔵するROM28と、ワーキングメモリを内蔵するRAM29と、定数(例えば閾値)を内蔵するEEPROM32と、信号をsin信号、cos信号に変換する同期発信回路5、6に信号を出力する発振器4、sin信号を供給するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104を選択する切替回路8を制御するスイッチ選択27と、sin信号を受信するスイッチ電極群B11のスイッチ電極111〜114を選択する切替回路13を制御するスイッチ選択26と、バンドパスフィルタ回路17よりsin信号の周波数帯域に対応したバンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを選択する切替回路18を制御するスイッチ選択25と、同期発信回路5からのsin信号とバンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介したsin信号とを掛算回路19で掛算する。ローパスフィルタ21を介した信号をデジタルデータに変換するA/D変換回路23と、同期発信回路6からのcos信号とバンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介したsin信号とを掛算回路20で掛算し、ローパスフィルタ22を介した信号をデジタルデータに変換するA/D変換回路24と、2つのA/D変換回路23、24のデジタルデータを演算して、タッチスイッチのオンまたはオフ情報を外部処理装置31に各タッチスイッチのI/Oとして出力する外部I/F30とから構成している。
ここで、本実施例ではタッチスイッチの数を4個設けたものを例に説明する。タッチスイッチ121は、コンデンサを形成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101と、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111との対より構成し、同様に、タッチスイッチ122はスイッチ電極102と112との対より構成し、タッチスイッチ123は、スイッチ電極103と113との対より構成し、タッチスイッチ124は、スイッチ電極104と114との対から構成する。
そして、PETフィルム9上に、スイッチ電極群A10およびスイッチ電極群B11を形成し、使用者の指は、PETフィルム9を介して、タッチスイッチ121〜124の入力領域にタッチする。また、発振器4から出力する発振周波数の種類を3個とし、このsin信号の周波数の帯域を通過させるバンドパスフィルタの種類も3個として説明する。
制御装置2のCPU3によって発振器4から出力する発振周波数を設定し、発振器から出力する信号を2つの同期発信回路より、sin信号とcos信号を90度の位相差に変換して出力する。この発振周波数の設定の際には、スイッチ選択25より切替回路18を制御してsin信号の周波数の帯域に対応したバンドパスフィルタ回路17のバンドパスフィルタ171〜173の何れかを選択する。そして、sin信号は増幅回路7により、タッチスイッチ121〜124の4個のスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104をドライブする線を選択する切替回路8に接続する。
スイッチ選択27より切替回路8を制御して選択したドライブするスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104の何れかを介した増幅したsin信号の電圧により、もう一方のスイッチ選択26より切替回路13で、選択したスイッチ電極101〜104に対となるスイッチ電極群B11のスイッチ電極111〜114を通じ抵抗14に電流が流れる。
このとき、選択しないスイッチ電極は、スイッチ選択27より切替回路8を、スイッチ選択26より切替回路13を制御して、未接続にする。タッチスイッチ121〜124のスイッチ電極群Bのスイッチ電極111〜114を介した電流i1〜i4は、抵抗14を通過することで電圧E1〜E4に変換し、増幅回路16で増幅する。そして、スイッチ選択25より切替回路18を制御して発振器4より出力する発振周波数によって、生成するsin信号の帯域に対応するバンドパスフィルタ回路17のバンドパスフィルタ171〜173の何れかを通過し、sin信号の周波数の通過帯域以外の周波数をカットする。
バンドパスフィルタ回路17のバンドパスフィルタ171〜173の何れかより切替回路18を介して出力する周波数は、それぞれ2つの掛算回路19、20のy側に入力する。
2つの掛算回路19、20のX側にsin信号、cos信号が入力する。それぞれの掛算回路19、20の通過によって、周波数をそれぞれの掛算回路19,20の結果は、非常に低い周波数帯域を通過させるローパスフィルタ21、22において、ノイズ信号が消され、DC信号が取り出される。
そして、それぞれのDC信号は制御装置2のA/D変換器23、24でデジタルデータに変換し、CPU3に入力する。CPU3は、タッチスイッチ121から、タッチスイッチ122、タッチスイッチ123、タッチスイッチ124の順番に、スイッチ選択27とスイッチ選択26を介して、切替回路8と切替回路13を逐次制御して、デジタルデータを入力する。
図2に、実施例1のタッチスイッチのオン/オフを計測する場合の掛算回路19,20の波形図を示す。掛算回路19、20のX入力には、sin信号あるいはcos信号を入力する。抵抗14の片側はGNDにする。または、抵抗14の片側はsin信号あるいはcos信号の中間電位にしてもよい。反対側は、増幅回路7を通過したsin信号が切替回路8を介したドライブ線を接続したタッチスイッチを構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104と対になるスイッチ電極群B11のスイッチ電極111〜114に切替回路13を介して接続する。
例えば、人間の指および手が、接続しているスイッチ電極群A10のスイッチ電極101及びスイッチ電極群B11のスイッチ電極111からなるタッチスイッチ121に近づくと、電流i1は、ドライブ線を接続しているスイッチ電極群A10のスイッチ電極101から指等を介し、電流が流れて変化し、抵抗14の両端に電位差E1に変化が発生し、掛算回路19、20のYに入力する。
XとYの入力信号は、掛算され真の電流値のAC信号だけがDC信号を含む2倍のAC周波数になり、次のローパスフィルタ21、22を通すことでDC信号になる。タッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101と、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111に他の周波数成分であるノイズが混入しても、ノイズの周波数は全てsin信号・cos信号との掛算によりsin信号・cos信号の周波数より高い周波数のAC信号になりsin信号・cos信号の周波数より十分低いローパスフィルタ21、22を通すことでなくすことができる。このようにして、人間の指および手等が、タッチスイッチ121に近づいていることを把握することができる。
図3に、本発明の入力信号レベルと位相差図を示す。図2の掛算回路19、20でsin信号と掛算された入力信号はsinによる検出信号になり、cos信号と掛算された入力信号はcosによる検出信号になる。ここで、電源投入時等の初期化の状態で、タッチスイッチ121〜124を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104と対となるスイッチ電極群B11のスイッチ電極111〜114に指および手等が接していない状態で、水滴が載置していない状態での、sin信号との掛算による検出信号xとcos信号との掛算による検出信号yとからA/D変換器23、24を介して計測し、計測したデジタルデータをベクトル値とし、特に、電源投入時等でのベクトル値をベース値と呼ぶ。そのベース値のsin信号側をx_base値、cos信号側をy_base値とする。そして、計測を行うときには、そのときのsin信号との掛算による検出信号xとcos信号との掛算による検出信号yとから、入力信号のベクトル値とベース値のsin側の差分の変化量x_dt、cos側の差分の変化量y_dtを求める。x_dtは(x-x_base)、y_dtは、(y-y_base)である。
これより、変化量dtを式ルート((x-x_base)の二乗+(y-y_base)の二乗)を計算する。また、位相差は式アークタンジェント((x-x_base)/(y-y_base))から求められる。図3では、x_baseとy_baseを原点としたときの、水滴が載置していない状態で、かつ、指が接している状態を実線の矢印で示し、このときのsin信号側の検出信号をx1、cos信号側の検出信号をy1と表している。また、水滴が載置している状態で、かつ、指が接していない状態を破線の矢印で示し、このときのsin信号側の検出信号をx2、cos信号側の検出信号をy2と表している。そして、x_baseとy_baseを原点としたとき、水滴が載置していない状態で、かつ、指が接している状態での検出信号x1、y1と、水滴が載置している状態で、かつ、指が接していない状態での検出信号x2、y2とでは、方向性が違うことを示している。 また、水滴が載置している状態で、かつ、指が接している状態での検出信号は、x_baseとy_baseを原点としたときの、水滴が載置していない状態で、かつ、指が接している状態での検出信号x1、y1と同じ方向性で、入力信号の変化量は、大きい傾向を示す。
これらのことより、入力信号のベクトル値、位相差を求め利用することは、精度が要求される位置座標検出等にはとても有効な手段である。
図4に水滴がない状態での指とスイッチ電極との関係を示す。図4の(1)は指が、PETフィルム9を介してタッチスイッチを構成するスイッチ電極より遠方の場合である。人間の指が、タッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101およびスイッチ電極群B11のスイッチ電極111より離れていても、指とスイッチ電極群A10のスイッチ電極101の間には静電容量は発生するが、静電容量は非常に小さい。このため、電流Δiがスイッチ電極群A10のスイッチ電極から指を介して大地にほとんど流れないため、ドライブ線に接続しているスイッチ電極群A10のスイッチ電極101に供給しているsin信号の電圧は、そのままスイッチ電極群B11のスイッチ電極111に伝わる。このときのスイッチ電極群B11のスイッチ電極111の電流をi’は、スイッチ電極群A11のスイッチ電極101の電流iより、失った電流Δiを引いた値になる。その後の増幅回路16、バンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介し、sin信号、cos信号との掛算回路19、20を通った信号を、ベース値として使用する。
図4の(2)は指が、PETフィルム9を介してタッチスイッチを構成するスイッチ電極に近づく、または接触した場合である。人間の指とタッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101の間に静電容量が発生し、電流Δiがスイッチ電極群A10のスイッチ電極101から指を介して大地に流れだし、電流Δiを失うため、スイッチ電極群A10のスイッチ電極101と、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111ではsin信号の電圧は、図4の(1)より減少する。その後の増幅回路16、バンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介し、sin信号、cos信号との掛算回路19、20を通った信号は、図4の(1)より小さくなる。
水滴がなく、人間の指がタッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101および、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111に指がふれていない時の電流i’を前もって測定し、指がふれたときの電流i’をタッチスイッチ121がオン状態となる電流の変化量を閾値とし、また、指がはなれたときの電流i’をタッチスイッチ121がオフ状態となる電流の変化量を閾値とすることで、タッチスイッチとして動作する。
図5に水滴がある状態での指とスイッチ電極との関係を示し、タッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101および、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111上にPETフィルム9を介して水滴を載置している。図5の(1)は指が、PETフィルム9を介してタッチスイッチを構成するスイッチ電極より遠方の場合である。人間の指が、タッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101およびスイッチ電極群B11のスイッチ電極111より離れていても、指とスイッチ電極群A10のスイッチ電極101の間には静電容量は発生するが、静電容量は非常に小さい。このため、電流Δiがスイッチ電極群A10のスイッチ電極から指を介して大地にほとんど流れないため、ドライブ線に接続しているスイッチ電極群A10のスイッチ電極101に供給しているsin信号の電圧は、そのままスイッチ電極群B11のスイッチ電極111に伝わる。但し、スイッチ電極101とスイッチ電極111の間には水滴があり、その水の比誘電率が約80であるのに対して、図4の(1)では水滴のある位置に空気があり、その空気の比誘電率が約1である。そのため、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111の電圧は、図4の(1)より増加し、電流も増加する。その後の増幅回路16、バンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介し、sin信号、cos信号との掛算回路19、20を通った信号は、図4の(1)より大きくなる。
同様な傾向は、空気より比誘電率が大きい、氷4.2、砂3.0〜5.0、小麦粉2.5〜3.0、紙2.0〜2.5、石油2.0〜2.2等も表れる。また、導体である金属、例えば、銅のコインをスイッチ電極101とスイッチ電極111の上に載置すると、銅のコインが結線の働きをし、結果、コンデンサを形成しているスイッチ電極101とスイッチ電極111間の距離が疑似的に短くなり、そのため、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111の電圧は、図4の(1)より増加し、電流も増加する。
図5の(2)は指が、PETフィルム9を介してタッチスイッチを構成するスイッチ電極に近づく、または、接触した場合である。人間の指とタッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101の間に静電容量が発生し、電流Δiがスイッチ電極群A10のスイッチ電極101から指を介して大地に流れ、また、水滴から指を介して大地に流れて、電流Δiを失うため、スイッチ電極群A10のスイッチ電極101とスイッチ電極群B11のスイッチ電極111ではsin信号の電圧は、図4の(1)および図4の(2)より減少する。その後の増幅回路16、バンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介し、sin信号、cos信号との掛算回路19、20を通った信号は、図4の(1)および図4の(2)より小さくなる。
水滴がなく、人間の指がタッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101およびスイッチ電極群B11のスイッチ電極111に指がふれていない時の電流i’を前もって測定し、水滴が載置したときの電流i’をタッチスイッチ121に水が載置した状態となる電流の変化量を閾値とし、また、水滴が減少したときの電流i’をタッチスイッチ121に水が載置した状態となる電流の変化量を閾値とすることで、タッチスイッチの水滴の載置している動作とする。
図6、図7に水滴がある状態での指とスイッチ電極との関係を示し、タッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101およびスイッチ電極群B11のスイッチ電極111と、タッチスイッチ122を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極102および、スイッチ電極群B11のスイッチ電極112の各電極上にPETフィルム9を介して水滴を載置している。そして、スイッチ電極群A10のスイッチ電極101および、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111と、電極群A10のスイッチ電極102および、スイッチ電極群B11のスイッチ電極112は、切替回路27と切替回路25によって、逐次切替て計測する。尚、スイッチ電極群A10のスイッチ電極101および、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111と、スイッチ電極群A10のスイッチ電極102およびスイッチ電極群B11のスイッチ電極112とは、同じ大きさであるとして説明する。
図6では、指が、PETフィルム9を介してタッチスイッチを構成するスイッチ電極より遠方の場合である。人間の指が、タッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101および、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111と、タッチスイッチ122を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極102および、スイッチ電極群B11のスイッチ電極112より離れていても、指とスイッチ電極101および、スイッチ電極102の間には静電容量は発生するが、静電容量は非常に小さい。このため、電流Δiがスイッチ電極群A10のスイッチ電極から指を介して大地にほとんど流れないため、タッチスイッチ121を計測しているときには、ドライブ線に接続しているスイッチ電極群A10のスイッチ電極101に供給しているsin信号の電圧は、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111に、タッチスイッチ122を計測しているときには、スイッチ電極群A10のスイッチ電極102に供給しているsin信号の電圧は、スイッチ電極群B11のスイッチ電極112に伝わる。
但し、スイッチ電極101とスイッチ電極111とスイッチ電極102とスイッチ電極112との間には水滴があり、その水の誘電率が80であるのに対して、図4の(1)では水滴のある位置に空気があり、その空気の誘電率が1である。そのため、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111とスイッチ電極112の電圧は、図4の(1)より増加し、電流も増加する。その後の増幅回路16、バンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介し、sin信号、cos信号との掛算回路19、20を通った信号は、図4の(1)より大きくなる。
図7では、図6の状態に対して、指が、PETフィルム9を介してタッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101およびスイッチ電極群B11のスイッチ電極111に近づく、または、接触した場合である。
人間の指とタッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101の間に静電容量が発生し、電流Δiがスイッチ電極群A10のスイッチ電極101から指を介して大地に流れ、また、水滴から指を介して大地に流れて、電流Δiを失うため、スイッチ電極群A10のスイッチ電極101とスイッチ電極群B11のスイッチ電極111ではsin信号の電圧は、図4の(1)および図4の(2)より減少する。その後の増幅回路16、バンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介し、sin信号、cos信号との掛算回路19、20を通った信号は、図4の(1)および図4の(2)より小さくなる。
人間の指と、タッチスイッチ122を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極102の間に静電容量が発生し、電流Δiがスイッチ電極群A10のスイッチ電極102から指と水滴を介して大地に流れ、また、水滴から指を介して大地に流れて、電流Δiを失うため、スイッチ電極群A10のスイッチ電極102とスイッチ電極群B11のスイッチ電極112ではsin信号の電圧は、図4の(1)および図4の(2)より減少する。その後の増幅回路16、バンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介し、sin信号、cos信号との掛算回路19、20を通った信号は、図4の(1)および図4の(2)より小さくなるが、上述のタッチスイッチ121よりは大きくなる。 これは、指が、PETフィルム9を介してタッチスイッチ121に近づく、または、接触しているため、タッチスイッチ122より距離が離れているためである。
図8にsin信号掛算波形図を示す。a・sinαとb・sinαを掛けると式は、 (a・sinα)・(b・sinα)=(a・b/2)−(a・b・cos2α)/2となり、a・b/2だけ加えられたところに2倍の周波数の半分になったcos信号がある。この演算結果が十分低いローパスフィルタ21または22を通過するとcos信号分が0となり、a・b/2の定数のみになる。この式によりa・sinαの周波数以外のノイズ周波数が混入してもノイズ周波数をカットし、ノイズ周波数による影響はなくなる。
図9〜図12を用いて制御フローを説明する。
図9は、実施例1のメインの制御フローを表し、図10は、実施例1のタッチスイッチ121の演算処理フローを表し、図11は、実施例1のスイッチ状態のフラグ補正を表し、図12は、制御フローに使用するRAM29、EEPROM32に配置しているメモリを表している。
まず、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を初期化する。そして、EEPROM32のメモリHZに保存している発振周波数のデータを発振器4に設定し、発振周波数のデータに対応したバンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173から選択し、スイッチ選択25を介して切替回路18に設定する(S1)(Sはステップを表す)。そして、RAM29上に配置しているタッチスイッチ121〜124のスイッチのON・OFFの状態を表すフラグSW1_flag1〜SW4_flag1を0に設定してOFFの状態とし、また、水滴の載置状態を表すフラグSW1_flag2〜SW4_flag2を0に設定して水滴載置無しの状態とする(S2)。
次にタッチスイッチ121のデジタルデータを計測するため、タッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101とスイッチ電極群B11のスイッチ電極111をオンにし、その他のスイッチ電極をオフにするようにスイッチ選択27を介して切替回路8を、スイッチ選択26を介して切替回路13を設定する。そして、そのときの発振器4のsin信号で計測したA/D変換器23を介したデジタルデータと、発振器4のcos信号で計測したA/D変換器24を介したデジタルデータとをRAM29上にSW1_x_base、SW1_y_baseにベース値として保存する(S3)。
同様にタッチスイッチ122のデジタルデータを計測するため、タッチスイッチ122を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極102とスイッチ電極群B11のスイッチ電極112をオンにし、その他のスイッチ電極をオフにするようにスイッチ選択27を介して切替回路8を、スイッチ選択26を介して切替回路13を設定する。そして、そのときの発振器4のsin信号で計測したA/D変換器23を介したデジタルデータと、発振器4のcos信号で計測したA/D変換器24を介したデジタルデータとをRAM29上にSW2_x_base、SW2_y_baseにベース値として保存する(S4)。
同様にタッチスイッチ123のデジタルデータを計測するため、タッチスイッチ123を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極103とスイッチ電極群B11のスイッチ電極113をオンにし、その他のスイッチ電極をオフにするようにスイッチ選択27を介して切替回路8を、スイッチ選択26を介して切替回路13を設定する。そして、そのときの発振器4のsin信号で計測したA/D変換器23を介したデジタルデータと、発振器4のcos信号で計測したA/D変換器24を介したデジタルデータとをRAM29上にSW3_x_base、SW3_y_baseにベース値として保存する(S5)。
同様にタッチスイッチ124のデジタルデータを計測するため、タッチスイッチ124を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極104とスイッチ電極群B11のスイッチ電極114をオンにし、その他のスイッチ電極をオフにするようにスイッチ選択27を介して切替回路8を、スイッチ選択26を介して切替回路13を設定する。そして、そのときの発振器4のsin信号で計測したA/D変換器23を介したデジタルデータと、発振器4のcos信号で計測したA/D変換器24を介したデジタルデータとをRAM29上にSW4_x_base、SW4_y_baseにベース値として保存する(S6)。
ステップ1からステップ6は、本静電容量結合方式静電センサーのキャリブレーションの期間であり、このときには、各タッチスイッチのスイッチ電極に、指および手等が接していない状態で、かつ、水滴が載置していない状態にする。
次にタッチスイッチ121のデジタルデータを計測するため、タッチスイッチ121を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101とスイッチ電極群B11のスイッチ電極111をオンにし、その他のスイッチ電極をオフにするようにスイッチ選択27を介して切替回路8を、スイッチ選択26を介して切替回路13を設定する。そして、そのときの発振器4のsin信号で計測したA/D変換器23を介したデジタルデータと、発振器4のcos信号で計測したA/D変換器24を介したデジタルデータとをRAM29上にSW1_x、SW1_yにベクトル値として保存する(S7)。
同様にタッチスイッチ122のデジタルデータを計測するため、タッチスイッチ122を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極102とスイッチ電極群B11のスイッチ電極112をオンにし、その他のスイッチ電極をオフにするようにスイッチ選択27を介して切替回路8を、スイッチ選択26を介して切替回路13を設定する。そして、そのときの発振器4のsin信号で計測したA/D変換器23を介したデジタルデータと、発振器4のcos信号で計測したA/D変換器24を介したデジタルデータとをRAM29上にSW2_x、SW2_yにベクトル値として保存する(S8)。
同様にタッチスイッチ123のデジタルデータを計測するため、タッチスイッチ123を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極103とスイッチ電極群B11のスイッチ電極113をオンにし、その他のスイッチ電極をオフにするようにスイッチ選択27を介して切替回路8を、スイッチ選択26を介して切替回路13を設定する。そして、そのときの発振器4のsin信号で計測したA/D変換器23を介したデジタルデータと、発振器4のcos信号で計測したA/D変換器24を介したデジタルデータとをRAM29上にSW3_x、SW3_yにベクトル値として保存する(S9)。
同様にタッチスイッチ124のデジタルデータを計測するため、タッチスイッチ124を構成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極104とスイッチ電極群B11のスイッチ電極114をオンにし、その他のスイッチ電極をオフにするようにスイッチ選択27を介して切替回路8を、スイッチ選択26を介して切替回路13を設定する。そして、そのときの発振器4のsin信号で計測したA/D変換器23を介したデジタルデータと、発振器4のcos信号で計測したA/D変換器24を介したデジタルデータとをRAM29上にSW4_x、SW4_yにベクトル値として保存する(S10)。
そして、タッチスイッチ121の演算処理を行う(S11)。この演算処理については、以降で詳しく説明するが、ベクトル値とベース値からの変化量の計算、方向性を設定した変化量の正規化、各閾値に対応したスイッチの状態および水滴の状態の設定等行う。
同様に、タッチスイッチ122の演算処理を行う(S12)。タッチスイッチ121の演算処理と処理方法は等価なので、説明は省略する。
同様に、タッチスイッチ122の演算処理を行う(S13)。タッチスイッチ121の演算処理と処理方法は等価なので、説明は省略する。
同様に、タッチスイッチ122の演算処理を行う(S14)。タッチスイッチ121の演算処理と処理方法は等価なので、説明は省略する。
そして、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を介して、周波数の切替命令があったどうか確認し(S16),命令がない場合は、ステップ18に進み、命令が有る場合は、ステップ17に進む。
ステップ17では、EEPROM32上のメモリHZに発振周波数のデータを保存し、その発振周波数のデータを発振器4に設定し、その発振周波数のデータに対応したバンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173から選択し、スイッチ選択25を介して切替回路18に設定する。そして、ステップ18に進む。
ステップ18では、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を介して、各タッチスイッチの状態の要求が有ったかどうかを確認し,要求がない場合は、ステップ20に進み、要求が有る場合は、ステップ19に進む。
ステップ19では、RAM29上のタッチスイッチ121〜124のON・OFFのフラグを補正したSW1_flag1_wk〜SW4_flag1_wkの内容と、スイッチのON・OFFの状態を表すフラグSW1_flag1〜SW4_flag1の内容と、水滴の有り・無しのフラグSW1_flag2〜SW4_flag2の内容を外部I/F30を介して、ホストに出力する。そして、ステップ20に進む。
ステップ20では、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を介して、各タッチスイッチのスケールの保存命令を確認し,命令がない場合は、ステップ22に進み、命令が有る場合は、ステップ21に進む。
ステップ21では、RAM29上のSW1_dt_max〜SW4_dt_maxの内容を、EEPROM32のSW1_scale〜SW4_scaleに保存し、RAM29上のSW1_x_dt_max〜SW4_x_dt_maxの内容を、EEPROM32のSW1_x_scale〜SW4_x_scaleに保存し、RAM29上のSW1_y_dt_max〜SW4_y_dt_maxの内容を、EEPROM32のSW1_y_scale〜SW4_y_scaleに保存する。これらは、各タッチスイッチのスイッチ電極に、指および手等が接していない状態で、かつ、水滴が載置していない状態で電源投入後に、基準となる金属の棒を手に持ち、金属の棒をスイッチ電極に接したときに計測するベクトル値とベース値の変化量の最大値とそのときのsin側の差分の変化量とcos側の差分の変化量とを保存している。そして、ステップ22に進む。
ステップ22では、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を介して、各タッチスイッチのベクトル値、ベース値の要求が有ったかどうかを確認し,要求がない場合は、ステップ24に進み、要求が有る場合は、ステップ23に進む。
ステップ23では、RAM29上の各タッチスイッチのベクトル値SW1_x〜SW4_xの内容と、ベース値SW1_x_base〜SW4_x_baseの内容を外部I/F30を介して、ホストに出力する。そして、ステップ24に進む。
ステップ24では、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を介して、各タッチスイッチのスケールの設定データを確認し,設定データがない場合は、ステップ26に進み、設定データがある場合は、ステップ25に進む。
ステップ23と組み合わせることによって、外部処理装置31でベクトル値とベース値の変化量の最大値とそのときのsin側の差分の変化量とcos側の差分の変化量を外部処理装置31から設定できる。これは、金属の棒をスイッチ電極に接したときの設定方法に有用になる。
ステップ25では、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を介して、各タッチスイッチのスケールの設定データを、EEPROM32上のSW1_scale〜SW4_scaleと、SW1_x_scale〜SW4_x_scaleと、SW1_y_scale〜SW4_y_scaleとに保存する。そして、ステップ26に進む。
ステップ26では、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を介して、タッチスイッチの閾値の設定データを確認し,設定データがない場合は、ステップ7に戻り、設定データがある場合は、ステップ27に進む。
ステップ27では、外部処理装置31、例えば、ホストに接続する外部I/F30を介して、閾値の設定データを、EEPROM32上のthreshhold1〜threshhold4に保存する。そして、ステップ7に戻る。
続いて、タッチスイッチ121の演算処理について、図10と図12を用いて、詳細に説明する。
まず、ステップ28では、計測したベクトル値よりベース値を引いて、差分の変化量のデータを求める。sin側のベクトル値SW1_xよりベース値SW1_x_baseを引いたsin側の差分の変化量SW1_x_dtを、cos側のベクトル値SW1_yよりベース値SW1_y_baseを引いたcos側の差分の変化量SW1_y_dtを求める。そして、変化量SW1_dtに式ルート(SW1_x_dtの二乗+SW1_y_dtの二乗)を計算した保存する。さらに、変化量を正規化するに当たり、変化量SW1_dtをスケール値SW1_scaleで割って、100倍した値を正規化した変化量としてSW1_normalに保存する。 そして、ステップ29に進む。
ステップ29では、変化量SW1_dtが、現在までの最大値の変化量SW1_dt_maxより大きいときは、ステップ30に進み、現在までの最大値の変化量SW1_dt_max以下のときは、ステップ31に進む。
ステップ30では、変化量SW1_dtが、現在までの最大値の変化量SW1_dt_maxに保存し、そのときのsin側の差分の変化量SW1_x_dtを変化量SW1_x_dt_maxに保存し、そのときのcos側の差分の変化量SW1_y_dtを変化量SW1_y_dt_maxに保存して、ステップ31に進む。
ステップ31では、sin側のスケール値SW1_x_scaleの絶対値とcos側のスケール値SW1_y_scaleの絶対値を比較し、sin側のスケール値SW1_x_scaleの絶対値が大きければ、ステップ32に進み、それ以外ならば、ステップ34に進む。
ステップ32では、sin側のスケール値SW1_x_scaleの符号とsin側の差分の変化量SW1_x_dtの符号が違えば、ステップ33に進み、同じならばステップ36に進む。
ステップ33では、正規化した変化量としてSW1_normalをマイナスにして、再保存する。そして、ステップ36に進む。
ステップ34では、cos側のスケール値SW1_y_scaleの符号とsin側の差分の変化量SW1_y_dt符号が違えば、ステップ35に進み、同じならばステップ36に進む。
ステップ35では、正規化した変化量としてSW1_normalをマイナスにして、再保存する。そして、ステップ36に進む。
ステップ36では、正規化した変化量としてSW1_normalが0以上ならばステップ37に進み、0未満ならばステップ42に進む。
ステップ37では、タッチスイッチ121の水滴の載置状態を表すフラグSW1_flag2を0にし、水滴の載置無しの状態とする。そして、ステップ38に進む。
ステップ38では、正規化した変化量としてSW1_normalが、スイッチONの閾値threshold1を超えているならば、ステップ39に進み、threshold1を超えていないならば、ステップ40に進む。
ステップ39では、タッチスイッチ121のスイッチのON・OFFの状態を表すフラグSW1_flag1を1とし、スイッチON状態にする。そして、タッチスイッチ121の演算処理を終了する。
ステップ40では、正規化した変化量としてSW1_normalが、スイッチOFFの閾値threshold2未満ならば、ステップ41に進み、threshold2以上ならば、タッチスイッチ121の演算処理を終了する。
ステップ41では、タッチスイッチ121のスイッチのON・OFFの状態を表すフラグSW1_flag1を0とし、スイッチOFF状態にする。そして、タッチスイッチ121の演算処理を終了する。
ステップ42では、タッチスイッチ121のスイッチのON・OFFの状態を表すフラグSW1_flag1を0に設定し、OFFの状態にする。そして、ステップ43に進む。
ステップ43では、正規化した変化量としてSW1_normalが、水滴の載置ONの閾値threshold4未満ならば、ステップ44に進み、threshold4以上ならば、ステップ45に進む。
ステップ44では、タッチスイッチ121の水滴の載置状態を表すフラグSW1_flag2を1とし、水滴載置有りの状態にする。そして、タッチスイッチ121の演算処理を終了する。
ステップ45では、正規化した変化量としてSW1_normalが、水滴の載置OFFの閾値threshold3を超えているならば、ステップ46に進み、threshold3以上ならば、タッチスイッチ121の演算処理を終了する。
ステップ46では、タッチスイッチ121の水滴の載置状態を表すフラグSW1_flag2を0とし、水滴載置無しの状態にする。そして、タッチスイッチ121の演算処理を終了する。
タッチスイッチ122〜124の演算処理は、タッチスイッチ121の演算処理の方法と同じなので、説明しないが、各タッチスイッチ122〜124の演算処理では、RAM28上の、sin側の差分の変化量SW2_x_dt〜SW4_x_dt、cos側の差分の変化量SW2_y_dt〜SW4_y_dt、変化量SW2_dt〜SW4_dt、正規化した変化量SW2_normal〜SW4_normal、sin側の差分の変化量の最大値SW2_x_dt_max〜SW4_x_dt_max、cos側の差分の変化量SW2_y_dt_max〜SW4_y_dt_max、変化量SW2_dt_max〜SW4_dt_max、スイッチのON・OFFの状態を表すフラグSW2_flag1〜SW4_flag1、水滴の載置状態を表すフラグSW2_flag2〜SW4_flag2を設定する。
続いて、フラグの補正について、図11と図12を用いて、詳細に説明する。
まず、ステップ47では、タッチスイッチ121〜124のスイッチのON・OFFの状態を表すフラグSW1_flag1〜SW4_flag1を全て加算し、RAM28上のワークメモリwkに保存する。そして、ステップ48に進む。
ステップ48では、RAM28上のワークメモリwkが0ならば、タッチスイッチ121〜124の全てのスイッチがOFF状態を判断し、ステップ49に進み、0以外ならば、タッチスイッチ121〜124の一つ以上のスイッチがONの状態と判断して、ステップ50に進む。
ステップ49では、タッチスイッチ121〜124の全てのスイッチがOFF状態として、スイッチのON・OFFのフラグを補正するSW1_flag1_wk〜SW4_flag1_wkにスイッチOFFの状態として0を保存する。そして、フラグ補正を終了する。
ステップ50では、タッチスイッチ121〜124の正規化した変化量SW1_normal〜SW4_normalの中から、SW1_normalが一番大きければ、ステップ51に進み、それ以外は、ステップ52に進む。
ステップ51では、タッチスイッチ121に対応する、スイッチのON・OFFのフラグを補正するSW1_flag1_wkをスイッチONとして1を保存し、他のタッチスイッチに対応するSW2_flag1_wk、SW3_flag1_wk、SW4_flag1_wkにOFFの状態として0を保存する。そして、フラグ補正を終了する。
ステップ52では、タッチスイッチ121〜124の正規化した変化量SW1_normal〜SW4_normalの中から、SW2_normalが一番大きければ、ステップ53に進み、それ以外は、ステップ54に進む。
ステップ53では、タッチスイッチ122に対応する、スイッチのON・OFFのフラグを補正するSW2_flag1_wkをスイッチONとして1を保存し、他のタッチスイッチに対応するSW1_flag1_wk、SW3_flag1_wk、SW4_flag1_wkにOFFの状態として0を保存する。そして、フラグ補正を終了する。
ステップ54では、タッチスイッチ121〜124の正規化した変化量SW1_normal〜SW4_normalの中から、SW3_normalが一番大きければ、ステップ55に進み、それ以外は、ステップ56に進む。
ステップ55では、タッチスイッチ123に対応する、スイッチのON・OFFのフラグを補正するSW3_flag1_wkをスイッチONとして1を保存し、他のタッチスイッチに対応するSW1_flag1_wk、SW2_flag1_wk、SW4_flag1_wkにOFFの状態として0を保存する。そして、フラグ補正を終了する。
ステップ56では、タッチスイッチ121〜124の正規化した変化量SW1_normal〜SW4_normalの中から、SW4_normalが一番大きければ、ステップ57に進み、それ以外は、フラグ補正を終了する。
ステップ57では、タッチスイッチ124に対応する、スイッチのON・OFFのフラグを補正するSW4_flag1_wkをスイッチONとして1を保存し、他のタッチスイッチに対応するSW1_flag1_wk、SW2_flag1_wk、SW4_flag1_wkにOFFの状態として0を保存する。そして、フラグ補正を終了する。
第1の実施例のフラグ補正では、複数のタッチスイッチのスイッチがONの場合には、各タッチスイッチの正規化した変化量の中で一番大きい値のスイッチをONとし、その他をOFFとして、フラグ補正を行っているが、水滴のような液体に有用であり、複数のタッチスイッチのスイッチがONの場合には、全てOFFとしてフラグ補正し、複数のタッチスイッチ上に載置した導体に指がタッチした場合の誤入力の防止に対応してもよい。
次に、第2の実施例を示す。第1の実施例において、各タッチスイッチ121〜124を計測するにあたり、スイッチ選択27より切替回路8を制御して選択したドライブするスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104を全て接続状態にし、スイッチ電極101〜104を一つの電極としている。
図13に、第2の実施例の静電容量結合方式静電センサーによるタッチスイッチのオン/オフを計測する場合の構成図を示す。まず、制御装置2は、CPU3と、プログラムを内蔵するROM28と、ワーキングメモリを内蔵するRAM29と、定数(例えば閾値)を内蔵するEEPROM32と、信号をsin信号、cos信号に変換する同期発信回路5,6に信号を出力する発振器4、sin信号を供給するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104を選択する切替回路8を制御するスイッチ選択27と、sin信号を受信するスイッチ電極群B11のスイッチ電極111〜114を選択する切替回路13を制御するスイッチ選択26と、バンドパスフィルタ回路17よりsin信号の周波数帯域に対応したバンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを選択する切替回路18を制御するスイッチ選択25と、同期発信回路5からのsin信号とバンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介したsin信号とを掛算回路19で掛算し、ローパスフィルタ21を介した信号をデジタルデータに変換するA/D変換回路23と、同期発信回路6からのcos信号とバンドパスフィルタ回路17のバンドフィルタ171〜173の何れかを介したsin信号とを掛算回路20で掛算し、ローパスフィルタ22を介した信号をデジタルデータに変換するA/D変換回路24と、2つのA/D変換回路23、24のデジタルデータを演算して、タッチスイッチのオンまたはオフ情報を外部処理装置31に各タッチスイッチのI/Oとして出力する外部I/F30とから構成している。
ここで、本実施例ではタッチスイッチの数を4個設けたものを例に説明する。タッチスイッチ121は、コンデンサを形成するスイッチ電極群A10のスイッチ電極101と、スイッチ電極群B11のスイッチ電極111との対より構成し、同様に、タッチスイッチ122はスイッチ電極102と112との対より構成し、タッチスイッチ123は、スイッチ電極103と113との対より構成し、タッチスイッチ124は、スイッチ電極104と114との対から構成する。そして、PETフィルム9上に、スイッチ電極群A10およびスイッチ電極群B11を形成し、使用者の指は、PETフィルム9を介して、タッチスイッチ121〜124の入力領域にタッチする。また、発振器4から出力する発振周波数の種類を3個とし、このsin信号の周波数の帯域を通過させるバンドパスフィルタの種類も3個として説明する。
制御装置2のCPU3によって発振器4から出力する発振周波数を設定し、発振器から出力する信号を2つの同期発信回路より、sin信号とcos信号を90度の位相差に変換して出力する。この発振周波数の設定の際には、スイッチ選択25より切替回路18を制御してsin信号の周波数の帯域に対応したバンドパスフィルタ回路17のバンドパスフィルタ171〜173の何れかを選択する。そして、sin信号は増幅回路7により、タッチスイッチ121〜124の4個のスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104をドライブする線を選択する切替回路8に接続する。スイッチ選択27より切替回路8を制御して全てドライブするスイッチ電極群A10のスイッチ電極101〜104を介した増幅したsin信号の電圧により、もう一方のスイッチ選択26より切替回路13で、スイッチ電極101〜104に対となる選択したスイッチ電極群B11のスイッチ電極111〜114の何れかを通じ抵抗14に電流が流れる。
このとき、選択しないスイッチ電極は、スイッチ選択26より切替回路13を制御して、未接続にする。タッチスイッチ121〜124のスイッチ電極群Bのスイッチ電極111〜114を介した電流i1〜i4は、抵抗14を通過することで電圧E1〜E4に変換し、増幅回路16で増幅する。そして、スイッチ選択25より切替回路18を制御して発振器4より出力する発振周波数によって、生成するsin信号の帯域に対応するバンドパスフィルタ回路17のバンドパスフィルタ171〜173の何れかを通過し、sin信号の周波数の通過帯域以外の周波数をカットする。
バンドパスフィルタ回路17のバンドパスフィルタ171〜173の何れかより切替回路18を介して出力する周波数は、それぞれ2つの掛算回路19、20のy側に入力する。2つの掛算回路19、20のX側にはsin信号、cos信号が入力する。それぞれの掛算回路19、20の通過によって、周波数をそれぞれの掛算回路19,20の結果は、非常に低い周波数帯域を通過させるローパスフィルタ21、22において、ノイズ信号が消され、DC信号が取り出される。そして、それぞれのDC信号は制御装置2のA/D変換器23、24でデジタルデータに変換し、CPU3に入力する。CPU3は、タッチスイッチ121から、タッチスイッチ122、タッチスイッチ123、タッチスイッチ124の順番に、スイッチ選択26を介して、切替回路13を逐次制御して、デジタルデータを入力する。
制御フローは、第1の実施例と同様な制御を行うことにより、制御することができる。
1 指
2 制御装置
3 CPU
4 発振器
5 同期発信回路
6 同期発信回路
7 増幅回路
8 切替回路
9 PETフィルム
10 スイッチ電極群A
101 スイッチ電極
102 スイッチ電極
103 スイッチ電極
104 スイッチ電極
11 スイッチ電極群B
111 スイッチ電極
112 スイッチ電極
113 スイッチ電極
114 スイッチ電極
121 タッチスイッチ
122 タッチスイッチ
123 タッチスイッチ
124 タッチスイッチ
13 切替回路
14 抵抗
15 電流電圧変換器
16 増幅回路
17 バンドパスフィルタ回路
171 バンドパスフィルタ
172 バンドパスフィルタ
173 バンドパスフィルタ
18 切替回路
19 掛算回路
20 掛算回路
21 ローパスフィルタ
22 ローパスフィルタ
23 A/D変換器
24 A/D変換器
25 スイッチ選択
26 スイッチ選択
27 スイッチ選択
28 ROM
29 RAM
30 外部I/F
31 外部処理装置
32 EEPROM

Claims (7)

  1. 絶縁体に、導電性材料からなる電極と導通部材を配置し、前記導通部材と前記電極の静電容量を、前記導通部材と、前記電極との間に流れる電流を電圧に変換するために、発振器で生成する信号を、同期発振回路により同期がとれたsin信号とcos信号に変換し、前記sin信号を印加した複数の電極からなる電極群Aをドライブする配線と、電流・電圧変換回路とそれを経由して複数の電極からなる電極群Bに接続する配線と、電流・電圧変換された信号と前記sin信号およびcos信号とを掛算する掛算回路と、前記掛算回路による信号をDC信号とするローパスフィルタ回路と、前記DC信号化された電圧を計測し、演算処理する制御装置からなる静電容量結合方式静電センサーにおいて、電極群Aの電極をドライブする配線と前記電流・電圧変換回路を経由して電極群Bの電極に接続する配線と未接続にする配線の組み合わせを逐次変えて、前記DC信号化された電圧を計測し、演算処理する手段と、電極群Aの電極と電極群Bの電極に指が近接した状態と、電極群Aの電極と電極群Bの電極に物体が載置した状態とを判別することを特徴とする静電容量結合方式静電センサー。
  2. 請求項1記載の静電容量結合方式静電センサーにおいて、計測しない電極群Aの電極の配線と、電極群Bの電極の配線とを未接続にし、電極群Aの電極をドライブする配線と前記電流・電圧変換回路を経由して電極群Bの電極に接続する配線とを逐次変えて、前記DC信号化された電圧を計測し、演算処理することによって、電極群Aの電極と電極群Bの電極に指が近接した状態と、電極群Aの電極と電極群Bの電極に物体が載置した状態とを判別する手段とを備えた静電容量結合方式静電センサー。
  3. 請求項1記載の静電容量結合方式静電センサーにおいて、計測しない電極群Aの電極の配線を接続し、電極群Bの電極の配線を未接続にし、電極群Aの電極をドライブする配線と前記電流・電圧変換回路を経由して電極群Bの電極に接続する配線とを逐次変えて、前記DC信号化された電圧を計測し、演算処理することによって、電極群Aの電極と電極群Bの電極に指が近接した状態と、電極群Aの電極と電極群Bの電極に物体が載置した状態とを判別する手段とを備えた静電容量結合方式静電センサー。
  4. 請求項1記載の静電容量結合方式静電センサーにおいて、開始時の電極群Aの電極をドライブする配線と、前記電流・電圧変換回路を経由して電極群Bの電極に接続する配線とを逐次変えて、前記DC信号化された電圧を基準値とし、以降の電極群Aの電極をドライブする配線と前記電流・電圧変換回路を経由して電極群Bの電極に接続する配線とを逐次変えて、前記DC信号化された電圧を計測値とし、予め設定した前記変化量の基準スケールと、前記変化量の方向とによって、演算処理することを特徴とする静電容量結合方式静電センサー。
  5. 請求項1記載の静電容量結合方式静電センサーにおいて、第1の閾値を設けて、電極群Aの電極と電極群Bの電極に指が近接した状態を判断し、第2の閾値を設けて、電極群Aの電極と電極群Bの電極に指が離れた状態を判断し、第3の閾値を設けて、電極群Aの電極と電極群Bの電極に物体が載置した状態を判断し、第4の閾値を設けて、電極群Aの電極と電極群Bの電極に物体が離れた状態を判断することを特徴とする静電容量結合方式静電センサー。
  6. 請求項5記載の静電容量結合方式静電センサーにおいて、電極群Aの電極と電極群Bの電極とのオン、オフ状態の通知を指が近接した状態と、指が離れた状態とし、電極群Aの電極と電極群Bの電極の複数に物体が載値した場合に備えて、前記のオンとオフ状態を補正して通知することを特徴とする静電容量結合方式静電センサー。
  7. 請求項5記載の静電容量結合方式静電センサーにおいて、指が近接した状態と、指が離れた状態と、物体が近接した状態と、物体が離れた状態とを通知することを特徴とする静電容量結合方式静電センサー。
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