JP2014125094A - バッテリユニット及び車両 - Google Patents

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聡子 和久井
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Abstract

【課題】冷却性能を向上することが可能なバッテリユニット及び車両を提供する。
【解決手段】車両のバッテリユニット18は、複数のセルが積層してなるバッテリモジュール50と、バッテリモジュール50を冷却する冷却媒体が通流する冷却部材52とを備え、冷却部材52は、冷却媒体としての液体冷媒M1が通流する液体冷媒通流部と、冷却媒体としての気体冷媒M2が通流する気体冷媒通流部とを含む。
【選択図】図10

Description

本発明は、バッテリユニット及びこれを有する車両に関する。より詳細には、本発明は、冷却性能を向上することが可能なバッテリユニット及びこれを有する車両に関する。
特許文献1には、組電池1を構成する角型電池3を冷却液により冷却する構造が開示されている。すなわち、特許文献1の車両用の電源装置は、車両を走行させるモータに電力を供給する組電池1と、この組電池1を冷却する冷却機構2とを備える。組電池1は、所定の隙間で互いに積層状態に配置されてなる複数の角型電池3と、隣接する角型電池3の対向面3Aに挟まれて接触する角型電池3を絶縁して冷却する絶縁冷却スペーサ4とを備える。絶縁冷却スペーサ4は、水密構造の冷却液通路10を備え、この冷却液通路10が冷却機構2に連結されて、冷却機構2から供給される冷却液で絶縁冷却スペーサ4を冷却し、この絶縁冷却スペーサ4が角型電池3を絶縁しながら対向面3Aを冷却する(要約)。
特開2009−009853号公報
上記のように、特許文献1では、組電池1を構成する角型電池3を冷却液により冷却する。一般に、冷却液による冷却は、冷却能力が高いというメリットはあるが、冷却液が循環していない場合(例えば、車両の停止時)には、角型電池3等のバッテリが輻射熱等で加熱されたとしても冷却することができず、高温になってしまう可能性がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、冷却性能を向上することが可能なバッテリユニット及び車両を提供することを目的とする。
本発明に係るバッテリユニットは、車両に搭載されるものであって、前記バッテリユニットは、複数のセルが積層してなるバッテリモジュールと、前記バッテリモジュールを冷却する冷却媒体が通流する冷却部材とを備え、前記冷却部材は、前記冷却媒体としての液体冷媒が通流する液体冷媒通流部と、前記冷却媒体としての気体冷媒が通流する気体冷媒通流部とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、冷却部材が液体冷媒通流部と気体冷媒通流部の両方を含むため、液体冷媒が通流しない場合でも、気体冷媒を通流させることが可能となる。このため、例えば、高負荷運転中の場合、液体冷媒及び気体冷媒を通流させて冷却性能を確保する一方、低負荷運転中又は停止中の場合、気体冷媒のみを通流させて放熱することが可能となる。従って、バッテリユニット全体としての冷却性能を向上させることが可能となる。
前記気体冷媒が、例えば、外気である場合、前記気体冷媒通流部の導入口及び排出口は、鉛直方向にずらして配置してもよい。これにより、冷却部材における気体冷媒通流部の導入口と排出口に高さの差(ヘッド差)を生じさせることができる。従って、車両停止時に液体冷媒が通流していないとしても、外気による自然放熱を促進させることで、バッテリモジュールを効率的に冷却することが可能となる。
前記液体冷媒通流部は、前記液体冷媒が通流する複数の液体配管を備え、前記気体冷媒通流部は、前記気体冷媒が通流する複数の気体配管を備え、前記複数の液体配管と前記複数の気体配管は交互に配置されてもよい。これにより、液体冷媒及び気体冷媒が通流する領域を拡散し易くなるため、バッテリモジュールをより均―に冷却又は放熱させることが可能となる。
前記冷却部材には、前記液体冷媒通流部内の前記液体冷媒を加熱する加温装置が取り付けられてもよい。これにより、例えば、バッテリモジュールの性能が低下すると考えられる極低温時に、加温装置により加熱された液体冷媒を用いてバッテリモジュールを加温することで、バッテリモジュールの性能低下を抑制することが可能となる。
本発明に係る車両は、前記バッテリユニットを有するものであって、さらに、乗員席の背面より後ろ側において車室を区画する後方隔壁を備え、前記後方隔壁は、上方に行くに連れて前記車両の後方に位置するように傾斜した傾斜部を備え、前記バッテリユニットの少なくとも一部は、前記後方隔壁の傾斜部に沿って設けられてもよい。これにより、バッテリユニットを後方隔壁に近付けて配置することで、省スペース化を図ることが可能となる。
本発明によれば、冷却部材が液体冷媒通流部と気体冷媒通流部の両方を含むため、液体冷媒が通流しない場合でも、気体冷媒を通流させることが可能となる。このため、例えば、高負荷運転中の場合、液体冷媒及び気体冷媒を通流させて冷却性能を確保する一方、低負荷運転中又は停止中の場合、気体冷媒のみを通流させて放熱することが可能となる。従って、バッテリユニット全体としての冷却性能を向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電動車両を、その一部を省略して示す側面図である。 前記電動車両を、その一部を省略して示す平面図である。 前記電動車両を、その一部を省略して示す底面図である。 前記電動車両を、その一部を省略して示す部分拡大斜視図である。 前記電動車両を、その一部を省略して示す背面図である。 モータ及びその周辺を示す斜視図である。 前記電動車両を、その一部(バッテリボックスを含む。)を省略して示す部分拡大平面図である。 前記電動車両を、その一部を省略して示す部分拡大側面図である。 前記バッテリボックスを支持する構造を説明するための部分拡大平面図である。 前記バッテリボックス内に液体冷媒及び気体冷媒が通流する様子を簡略的に示す図である。 冷媒系に含まれる液体冷媒系及びその周辺のブロック図である。 前記液体冷媒系の一部を示す側面図である。 前記冷媒系に含まれる気体冷媒系の一部を示す側面図である。 前記冷媒系の一部を示す平面図である。 前記冷媒系の一部を示す斜視図である。 前記バッテリボックスを簡略的に示す平面断面図である。 前記バッテリボックスを簡略的に示す側面断面図である。 前記電動車両の状態(車両状態)に対応するバッテリモジュールの発熱量の程度、走行風の有無、ウォータポンプのオンオフ、ラジエータファンのオンオフ、ヒータのオンオフ及び前記冷媒系の処理の関係を示す図である。 前記冷媒系の制御の全体的な流れを示すフローチャートである。 バッテリ暖機処理要否判定のフローチャート(図19のS2の詳細)である。 バッテリ水冷処理要否判定のフローチャート(図19のS5の詳細)である。 通常水冷処理のフローチャート(図19のS8の詳細)である。 急速水冷処理のフローチャート(図19のS9の詳細)である。 バッテリ均温化処理要否判定のフローチャート(図19のS10の詳細)である。 均温化処理のフローチャート(図19のS12の詳細)である。 後方隔壁の変形例を示す部分拡大側面図である。 バッテリボックスを水平方向に配置した変形例を示す図である。 バッテリトレイの第1変形例の一部を示す図である。 バッテリトレイの第2変形例の一部を示す図である。
A.一実施形態
1.全体的な構成の説明
[1−1.全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る電動車両10(以下「車両10」ともいう。)を、その一部を省略して示す側面図である。図2は、車両10を、その一部を省略して示す平面図である。図3は、車両10を、その一部を省略して示す底面図である。図4は、車両10を、その一部を省略して示す部分拡大斜視図である。図5は、車両10を、その一部を省略して示す背面図である。車両10は、狭義の電気自動車(battery car)であり、モータ12と、バッテリボックス16(バッテリ)を有する電力系14と、冷媒系18(図10等)とを有する。後述するように、車両10は、バッテリボックス16又はバッテリを有するものであれば、電気自動車以外の電動車両であってもよい。
車両10は、乗員席としての運転席20及び助手席22が車幅方向(図2等におけるY1、Y2方向)に隣り合う2シーターである。後述するように、車両10は、2シーター以外のタイプ(座席数)であってもよい。また、車両10は、右ハンドル車であるが、左ハンドル車とすることもできる。
[1−2.モータ12]
(1−2−1.モータ12の概要)
モータ12は、車両10の駆動力Fを生成するため駆動源であり、本実施形態では、後輪24rを駆動する。モータ12は、3相交流ブラシレス式であり、バッテリボックス16から供給される電力に基づいて車両10の駆動力Fを生成する。また、モータ12は、回生を行うことで生成した電力(回生電力Preg)[W]をバッテリボックス16に出力することでバッテリボックス16を充電する。回生電力Pregは、図示しない12ボルト系又は補機に対して出力してもよい。モータ12は、ギアボックスと一体化され、後輪24r用のシャフト26(図5等)と同軸に配置されている。
(1−2−2.モータ12の配置)
図6は、モータ12及びその周辺を示す斜視図である。図7は、電動車両10を、その一部(バッテリボックス16を含む。)を省略して示す部分拡大平面図である。図1〜図7に示すように、モータ12は、モータマウント30a〜30c(以下「モータマウント30」と総称する。)を介してサブフレーム32に固定される。
本実施形態のモータマウント30a〜30cは、左前方マウント30a、右前方マウント30b及び後方マウント30cの3つを含む。或いは、モータマウント30a〜30cは、モータ12を支持可能なものであれば、これに限らない。
図1、図2、図6等からわかるように、平面視(Z1、Z2方向)において、左前方マウント30a及び右前方マウント30bは、バッテリボックス16の一部と重なっている。
[1−3.電力系14]
(1−3−1.電力系14の概要)
電力系14は、モータ12に対して電力を供給すると共に、モータ12からの回生電力Pregを充電する。電力系14は、バッテリボックス16に加え、モータ制御部40と、バッテリ制御部42とを有する。後述するように、バッテリ制御部42は、冷媒系18の一部としても機能する。
(1−3−1―1.バッテリボックス16)
(1−3−1―1―1.バッテリボックス16の概要)
図8は、電動車両10を、その一部を省略して示す部分拡大側面図である。バッテリボックス16は、複数のバッテリモジュール50と、バッテリトレイ52と、第1バッテリカバー54と、第2バッテリカバー56とを有する。バッテリボックス16は、直方体状を基調としているが、図4等に示すように、モータ制御部40が配置される部位は、切り欠いてある。バッテリボックス16は、モータ12及びモータ制御部40(後述するインバータ90を含む。)と同一空間内に配置される。また、バッテリボックス16は、モータ制御部40と一体的に構成される(図4等)。
(1−3−1―1−2.バッテリモジュール50)
電池ユニットとしてのバッテリモジュール50は、複数のバッテリセルを含む蓄電装置(エネルギストレージ)であり、例えば、リチウムイオン2次電池、ニッケル水素2次電池又はキャパシタ等を利用することができる。本実施形態ではリチウムイオン2次電池を利用している。本実施形態のバッテリモジュール50は、略直方体状をしている。なお、バッテリモジュール50とモータ制御部40(インバータ90)との間に図示しないDC/DCコンバータを設け、バッテリモジュール50の出力電圧又はモータ12の出力電圧を昇圧又は降圧してもよい。
(1−3−1―1−3.バッテリトレイ52)
バッテリトレイ52は、バッテリモジュール50を支持する金属製又は樹脂製且つ板状の支持部材である。図8に示すように、各バッテリモジュール50は、ボルト58によりバッテリトレイ52に固定される。後述するように、バッテリトレイ52は、冷媒系18の一部としても機能する。
(1−3−1―1−4.第1バッテリカバー54及び第2バッテリカバー56)
第1バッテリカバー54及び第2バッテリカバー56は、バッテリモジュール50及びバッテリトレイ52を覆う樹脂製又は金属製の部材である。第1バッテリカバー54は、バッテリトレイ52の前側においてX2方向に向かってバッテリトレイ52に固定され、第2バッテリカバー56は、バッテリトレイ52の後ろ側においてX1方向に向かってバッテリトレイ52に固定される。バッテリトレイ52に対する第1バッテリカバー54及び第2バッテリカバー56の固定は、例えば、図示しないボルトで行われる。
(1−3−1−1−5.バッテリボックス16の配置)
図9は、バッテリボックス16を支持する構造を説明するための部分拡大平面図である。図1等に示すように、バッテリボックス16の下端は、乗員としての運転者60のヒップポイントよりも低い位置に配置される。ヒップポイントとは、乗員(運転者60を含む。)の臀部の中心(設計値)である。図1、図4等に示すように、バッテリボックス16は、その上部が下部よりも後ろ側(図1中、右側)に位置するように車両10の金属製メインフレーム70における後方隔壁72に沿って傾斜させて配置される。
後方隔壁72は、運転席20及び助手席22の背面より後ろ側において車室74を区画する隔壁(いわゆるバルクヘッド)である。図1、図4等に示すように、後方隔壁72は、上方に行くに連れて後方に位置するように傾斜した傾斜部76を備える。
図4等に示すように、バッテリボックス16は、左側方ブラケット80a及び右側方ブラケット80bを介して傾斜部76に沿って後方隔壁72に固定される。従って、バッテリボックス16は、車室74の外側に配置される。
なお、後方隔壁72のうちバッテリボックス16が固定されるのは、断面略矩形状に構成されることで剛性が高められた補強部78a、78bである。下側の補強部78aは、傾斜部76に形成されているが、上側の補強部78bは、傾斜部76に形成されていない。補強部78bを傾斜部76に形成してもよい。
また、ここにいう「傾斜部76に沿って」とは、必ずしもバッテリボックス16の前側の面、傾斜部76と平行になっている必要はなく、バッテリボックス16の前側の面が垂直である場合と比較して、傾斜部76の下方において前側に入り込み易くなっている形状を意味する。
図9に示すように、バッテリボックス16は、左上方ブラケット82a、右上方ブラケット82b及び剛性ブラケット84を介して固定される。より具体的には、図9に示すように、左上方ブラケット82a及び右上方ブラケット82bは、屈曲した形状をし、その一端においてアッパバックパネル86のうち前側部分(センターピラー87の周囲)に固定され、他端においてサスペンション・ダンパ・ハウジング88に固定され、その中央においてバッテリトレイ52に固定されている。
図9に示すように、剛性ブラケット84は、直線状であり、その一端が左上方ブラケット82aに固定され、他端が右上方ブラケット82bに固定されている。剛性ブラケット84によりサスペンション・ダンパ・ハウジング88間の剛性を補強し、結果として、バッテリボックス16の揺れを抑えることが可能となる。
なお、バッテリボックス16は、メインフレーム70の下方から取り付けることができる。このため、メインフレーム70の底面側には、バッテリボックス16を通過させるための開口部89(図8等)が形成されている。また、バッテリボックス16の下方には、図示しないアンダーカバーが配置され、路面から跳ね上がる泥や水からバッテリボックス16等が保護される。
左上方ブラケット82a、右上方ブラケット82b及び剛性ブラケット84は、図9でのみ示され、その他の図では省略されている。
(1−3−1−2.モータ制御部40)
(1−3−1−2−1.モータ制御部40の概要)
モータ制御部40は、モータ12とバッテリボックス16との間でやり取りされる電力を制御するものであり、インバータ90(図5)と図示しない電子制御装置を含む。モータ12とモータ制御部40との間には、図示しない電力ケーブル(いわゆる3相ケーブル)が配置される。
(1−3−1−2−2.モータ制御部40の配置)
図2、図4等に示すように、モータ制御部40(インバータ90)は、第2バッテリカバー56の後方において第2バッテリカバー56の左側に固定されている。これにより、モータ制御部40(インバータ90)は、バッテリボックス16と一体的に構成される(図4等)。第2バッテリカバー56に対するモータ制御部40の固定は、例えば、図示しないボルト等により行う。また、図4等に示すように、モータ制御部40(インバータ90)は、モータ12及びバッテリボックス16と同一空間内に配置される。
(1−3−1−3.バッテリ制御部42)
(1−3−1−3−1.バッテリ制御部42の概要)
バッテリ制御部42は、バッテリボックス16と図示しない外部電源との間でやり取りされる電力を制御するものであり、図示しないチャージャと後述する電子制御装置128を含む。後述するように、バッテリ制御部42は、冷媒系18の一部としても機能する。
(1−3−1−3−2.バッテリ制御部42の配置)
図2、図4等に示すように、バッテリ制御部42は、第2バッテリカバー56の後方において第2バッテリカバー56の右側に固定されている。これにより、バッテリ制御部42は、バッテリボックス16と一体的に構成されると共に、モータ制御部40と隣り合って配置される(図4等)。第2バッテリカバー56に対するバッテリ制御部42の固定は、例えば、図示しないボルト等により行う。また、図4等に示すように、バッテリ制御部42は、モータ12、バッテリボックス16及びモータ制御部40(インバータ90)と同一空間内に配置される。
[1−4.冷媒系18の概要]
(1−4−1.冷媒系18の概要)
図10は、バッテリボックス16内に液体冷媒M1及び気体冷媒M2が通流する様子を簡略的に示す図である。図10では、液体冷媒M1及び気体冷媒M2が同じ流路を流れるように示しているが、より正確には、後述する図16等に示すように別々の流路を流れることに留意されたい。
図11は、冷媒系18に含まれる液体冷媒系100及びその周辺のブロック図である。図12は、液体冷媒系100の一部を示す側面図である。図13は、冷媒系18に含まれる気体冷媒系102の一部を示す側面図である。図14は、冷媒系18の一部を示す平面図である。図15は、冷媒系18の一部を示す斜視図である。図16は、バッテリボックス16を簡略的に示す平面断面図である。
図14等に示すように、冷媒系18は、バッテリボックス16内で液体冷媒M1(本実施形態では水)を循環させる液体冷媒系100と、バッテリボックス16内に気体冷媒M2(本実施形態では外気又はエア)を通流又は通過させる気体冷媒系102を有する。但し、液体冷媒系100では、液体冷媒M1のみならず、気体冷媒M2をも用いることに留意されたい。すなわち、液体冷媒系100では、液体冷媒M1を冷却するためにラジエータ112(図11等)において気体冷媒M2を用いる(詳細は後述する。)。
本実施形態では、バッテリトレイ52の内部に液体冷媒M1と気体冷媒M2を流すこと(通流すること)により各バッテリモジュール50を冷却する。また、液体冷媒M1については、バッテリモジュール50を冷却する目的に加え、バッテリモジュール50又はバッテリボックス16の暖機及び均温化(温度の均一化)を目的としても使用する。バッテリトレイ52の構造については後に詳述する。
(1−4−2.液体冷媒系100)
液体冷媒系100は、液体冷媒M1を用いてバッテリボックス16(特に、バッテリモジュール50)の冷却(液冷)、暖機及び均温化を行う。図11、図12等に示すように、液体冷媒系100は、第1インテークダクト110、ラジエータ112、ラジエータファン114、液体冷媒流路116、ウォータポンプ118(冷媒ポンプ)、エキスパンションタンク120、リザーブタンク122、ヒータ124、複数のバッテリ温度センサ126a〜126c及び電子制御装置128(以下「ECU128」という。)を有する。
第1インテークダクト110は、車両10の右側(図14中、上側)に設けられ、車両10の走行時に外気(気体冷媒M2)を取り込む。図14では、参照符号110で示された二点鎖線の領域に第1インテークダクト110が形成される(図15も参照)。第1インテークダクト110の導入口129a及び排出口129b(図12)は、鉛直方向Z1、Z2においてずらして配置されている。すなわち、導入口129aは、排出口129bよりも鉛直方向上側に配置されている。
ラジエータ112は、第1インテークダクト110から導入された外気(気体冷媒M2)と液体冷媒流路116内の液体冷媒M1との間で熱交換することにより、液体冷媒M1を放熱又は冷却する。
ラジエータファン114(以下「ファン114」ともいう。)は、ラジエータ112に供給される外気(気体冷媒M2)の流量を調節するものであり、ラジエータ112の下方に配置される。
液体冷媒流路116は、液体冷媒M1用の流路であり、バッテリトレイ52に形成された液体配管130(図11等)を含む。
ウォータポンプ118(以下「W/P118」ともいう。)は、液体冷媒流路116内において液体冷媒M1を循環させるものであり、ラジエータ112よりも下方に配置される。
エキスパンションタンク120は、リザーブタンク122にエキスパンション配管132を介して連通され、ラジエータ112よりも上方に配置される。リザーブタンク122(アッパタンク)は、エキスパンションタンク120よりも上方に配置される。流路116内で発生した蒸気は、リザーブタンク122に一旦流入した後、エキスパンション配管132を介してエキスパンションタンク120に流入する。これにより、エキスパンションタンク120が樹脂製品であっても熱疲労等が起こり難くなると共に、エキスパンション配管132内に蒸気溜まりの発生を抑制することが可能となる。
ヒータ124は、バッテリモジュール50を暖機するために液体冷媒M1を加熱するものであり、バッテリトレイ52の配管130の近傍に配置される(図16参照)。
温度検出部としてのバッテリ温度センサ126a〜126cは、それぞれバッテリモジュール50又はバッテリボックス16の温度(以下「バッテリ温度Tbat1〜Tbat3」という。)を検出する。以下では、バッテリ温度センサ126a〜126cを「温度センサ126a〜126c」又は「センサ126a〜126c」ともいうと共に、「バッテリ温度センサ126」又は「温度センサ126」と総称する。センサ126aは、バッテリボックス16の上側(上端部)に配置される。センサ126bは、バッテリボックス16の中央付近に配置される。センサ126cは、バッテリボックス16の下側(下端部)に配置される。
ECU128は、冷却要否判断部、温度差検出部、均温化要否判断部及び冷媒循環制御部として機能し、種々の入力に基づいて液体冷媒系100全体を制御する。図11に示すように、ECU128には、イグニションスイッチ140(以下「IGSW140」という。)の選択位置Pig(選択位置信号)と、車速センサ142が検出した車速V(車速信号)と、外気温センサ144が検出した外気温Tex(外気温信号)と、充電プラグ146の接続状態Sp(接続状態信号)と、エアコンディショナ148の作動状態Sac(作動状態信号)とが入力される。
図11に示すように、IGSW140(起動スイッチ)の選択位置Pigとしては、車両10の走行が可能な「オン(ON)」と、車両10の走行は不可であるが図示しないオーディオ機器等の車載機器の使用が可能な「アクセサリ(ACC)」と、基本的に車両10全体がオフとなる「オフ(OFF)」とがある。
また、充電プラグ146は、バッテリモジュール50又はバッテリボックス16の充電用に外部電源が接続される部位であり、接続状態Spとしては、通常充電モードを利用する接続、急速充電モードを利用する接続及び非接続とがある。
エアコンディショナ148(図11等では「A/C」と省略している。)の作動状態Sacとしては、オン及びオフがある。或いは、出力の程度(強弱)、設定温度等を含めてもよい。
ECU128による制御の詳細については、図18〜図25を参照して後述する。
(1−4−3.気体冷媒系102)
気体冷媒系102は、気体冷媒M2を用いてバッテリモジュール50の冷却(空冷)を行う。図13〜図15等に示すように、気体冷媒系102は、第2インテークダクト150及びエア流路152(気体冷媒流路)を有する。
第2インテークダクト150は、車両10の左側(図14中、下側)に設けられ、車両10の走行時に外気(気体冷媒M2)を取り込む。図14では、参照符号150で示された二点鎖線の領域に第2インテークダクト150が形成される。第2インテークダクト150の導入口153a及び排出口153bは、鉛直方向Z1、Z2にずらして配置されている。すなわち、導入口153aは、排出口153bよりも鉛直方向上側に配置されている。
エア流路152(図13等)は、第2インテークダクト150及びバッテリトレイ52に形成された気体流路であり、第2インテークダクト150から取り込まれた外気(気体冷媒M2)を通過させる。これにより、バッテリモジュール50を気体冷媒M2により冷却する。
なお、ラジエータファン114と同様のファンを気体冷媒系102に設け、当該ファンにより強制的に外気(気体冷媒M2)を通流することもできる。
(1−4−4.バッテリトレイ52)
図17は、バッテリボックス16を簡略的に示す側面断面図である。上記のように、本実施形態のバッテリトレイ52には、液体冷媒M1及び気体冷媒M2の両方が通流する。
図16、図17等に示すように、バッテリトレイ52は、液体冷媒M1を通流させる液体配管130と、気体冷媒M2を通流させる気体配管154とを有する。また、図16に示すように、バッテリモジュール50とバッテリトレイ52との間には(換言すると、バッテリトレイ52の2つの主面(第1主面160及び第2主面162)には)、伝熱シート156が配置される。
液体配管130は、バッテリトレイ52の第1主面160及び第2主面162に沿って配置されて、液体冷媒流路116の一部を形成する。この際、第1主面160側と第2主面162側とで液体配管130が対になって配置される(図16参照)。いずれの液体配管130においても液体冷媒M1は、鉛直方向Z1、Z2の上側から下側に向かって通流する(図17等参照)。
液体配管130において鉛直方向Z1、Z2の上側から下側に向かって液体冷媒M1を通流させるため、各液体配管130の導入口157a(図17)は、分岐路(図示せず)を介してパイプ166(図5)に接続される。また、各液体配管130の排出口157b(図17)は、別の分岐路(図示せず)を介して別のパイプ(図示せず)に接続される。
気体配管154は、液体配管130の各対の間に配置されて、エア流路152(液体冷媒流路)の一部を形成する。各気体配管154には、フィン164(図16)が形成されている。いずれの気体配管154においても気体冷媒M2は、鉛直方向Z1、Z2の上側から下側に向かって通流する。換言すると、気体配管154の導入口158a及び排出口158b(図13)は、鉛直方向Z1、Z2においてずらして配置されている。すなわち、導入口158aは、排出口158bよりも鉛直方向上側に配置されている。
気体配管154において鉛直方向Z1、Z2の上側から下側に向かって気体冷媒M2を通流させるため、各気体配管154の導入口158aは、第2インテークダクト150に面して配置される。また、各気体配管154の排出口158bは、開放空間(本実施形態では開口部89)に面して配置される。
2.冷媒系18の制御
[2−1.冷媒系18の制御の概要]
図18は、電動車両10の状態(車両状態)に対応するバッテリモジュール50の発熱量の程度、走行風の有無、ウォータポンプ118のオンオフ、ラジエータファン114のオンオフ、ヒータ124のオンオフ及び冷媒系18の処理の関係を示す図である。ここにいう車両状態とは、車両10の走行風の有無又は強弱に影響を与える状態、バッテリモジュール50の発熱量に影響を与える状態及びバッテリモジュール50の温度に影響を与える状態(いずれも変動するもの)を含む。
車両10の走行風の有無又は強弱に影響を与える状態としては、例えば、車速V、モータ12の回転数又は前輪24f若しくは後輪24rの回転数を挙げることができる。また、バッテリモジュール50の発熱量に影響を与える状態としては、例えば、車両10の負荷若しくは車速V若しくは加速度、モータ12のトルク若しくは回転数又はエアコンディショナ148等の補機の出力を挙げることができる。バッテリモジュール50の温度に影響を与える状態としては、例えば、外気温Tex又は液体冷媒M1の温度を挙げることができる。
図18に示すように、本実施形態のECU128は、車両状態として次の指標を用いて、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124の動作を制御する。
(a) 車両10が走行中又は停車中のいずれであるか
(b) 車両10の負荷の程度(高、低、中)
(c) 現在地が寒冷地であるか否か(外気温Texが低いか否か)
(d) IGSW140の選択位置Pig(オン、オフ、アクセサリ)
(e) エアコンディショナ148が作動中であるか否か
(f) 充電中であるか否か及び充電中である場合、選択されている充電モードは何か、並びに
(g) 暖機中であるか否か
図18の関係を実現するための一例として、本実施形態では、図19〜図25に示す処理を実行する。なお、図18に示す冷媒系18の処理は、図19〜図25に示す処理を簡略的に示している。図18に示す冷媒系18の処理のうち「(気体冷却)」又は「(+気体冷却)」と記載しているものは、車両10が停止しているため走行風が発生していないが、実質的に気体冷媒系102が機能し、気体冷媒M2による冷却が行われている状態を示す(詳細は後述する。)。
なお、図18では、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124のオンオフのみを示しているが、細やかな制御を行うため、状況に応じて駆動デューティの調整(例えば、0〜100%の範囲での可変調整)を行ってもよい。
例えば、気体冷媒M2による冷却能力、バッテリモジュール50の発熱量等、車速Vに応じて変化する特性に着目したとき、車速Vが高くなるほど液体冷媒M1の循環量を増加させた方がよい場合、車速Vが高くなるほどウォータポンプ118の回転数(以下「W/P回転数Nwp」という。)を増加するように駆動デューティを調整することができる。反対に、車速Vが高くなるほど液体冷媒M1の循環量を減少させた方がよい場合、車速Vが高くなるほどW/P回転数Nwpを減少させるように駆動デューティを調整することができる。
[2−2.全体的な流れ]
図19は、冷媒系18の制御の全体的な流れを示すフローチャートである。図19の処理は、基本的に、IGSW140がオン(ON)又はアクセサリ(ACC)の位置(図11参照)にあることを前提としているが、バッテリモジュール50を充電中である場合(後述する図21のS31:YES)については、IGSW140がオフ(OFF)であってもECU128が作動する。
図19のステップS1において、ECU128は、IGSW140がオンであるか否かを判定する。IGSW140がオンである場合(S1:YES)、ステップS2に進む。IGSW140がアクセサリ又はオフであり、オンでない場合(S1:NO)、ステップS5に進む。
ステップS2において、ECU128は、バッテリボックス16(特に、バッテリモジュール50)の暖機処理が必要であるかの判定(バッテリ暖機処理要否判定)を行う。当該判定の詳細は、図20を参照して後述する。暖機処理が必要である場合(S3:YES)、ステップS4において、ECU128は、暖機処理を実行する(詳細は後述する。)。暖機処理が必要でない場合(S3:NO)、ステップS5に進む。
ステップS5において、ECU128は、バッテリボックス16(特に、バッテリモジュール50)の水冷処理が必要であるか否かの判定(バッテリ水冷処理要否判定)を行う。ここでの水冷処理には、通常水冷処理と急速水冷処理が含まれる。当該判定の詳細は、図21を参照して後述する。
水冷処理が必要である場合(S6:YES)、ステップS7において、ECU128は、必要な水冷処理が通常水冷処理であるか否かを判定する。必要な水冷処理が通常水冷処理である場合(S7:YES)、ステップS8において、ECU128は、通常水冷処理を実行する。当該処理の詳細は、図22を参照して後述する。必要な水冷処理が急速水冷処理であり、通常水冷処理でない場合(S7:NO)、ステップS9において、ECU128は、急速水冷処理を実行する。当該処理の詳細は、図23を参照して後述する。
ステップS6に戻り、水冷処理が不要である場合(S6:NO)、ステップS10において、ECU128は、バッテリモジュール50の均温化処理が必要であるか否かの判定(バッテリ均温化処理要否判定)を行う。当該判定の詳細は、図24を参照して後述する。
均温化処理が必要である場合(S11:YES)、ステップS12において、ECU128は、均温化処理を実行する。当該処理の詳細は、図25を参照して後述する。均温化処理が不要である場合(S11:NO)、ステップS13において、ECU128は、冷媒系18の各部(具体的には、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124)をオフにする。
ECU128は、所定間隔毎(例えば、数秒〜数分毎)に図19の処理を繰り返す。
[2−3.バッテリ暖機処理要否判定]
図20は、バッテリ暖機処理要否判定のフローチャート(図19のS2の詳細)である。ステップS21において、ECU128は、温度センサ126a〜126cからバッテリ温度Tbat1〜Tbat3を取得する。ステップS22において、ECU128は、暖機の必要性を判断するための第1基準バッテリ温度Tbat_ref1(以下「暖機用基準温度Tbat_ref1」又は「基準温度Tbat_ref1」ともいう。)をバッテリ温度Tbat1〜Tbat3に基づいて設定する。
暖機用基準温度Tbat_ref1としては、例えば、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3の最高値Tmax、最低値Tmin又は平均値Taveを用いる。或いは、基準温度Tbat_ref1は、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3のうち事前に決めておいた1つの値としてもよい。或いは、基準温度Tbat_ref1は、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3のうち事前に決めておいた2つの値の最高値Tmax、最低値Tmin又は平均値Taveを用いることもできる。
ステップS23において、ECU128は、暖機処理が必要であるか否かを判定する。具体的には、ステップS22で設定した第1基準バッテリ温度Tbat_ref1が、閾値THbat1を下回るか否かを判定する。閾値THbat1は、暖機処理が必要であるか否かを判定するための閾値(暖機要否判定閾値)である。
基準温度Tbat_ref1が閾値THbat1を下回る場合(S23:YES)、ステップS24において、ECU128は、暖機処理が必要であると判定する。基準温度Tbat_ref1が閾値THbat1を下回らない場合(S23:NO)、ステップS25において、ECU128は、暖機処理が不要であると判定する。
なお、本実施形態では、車両10が走行中であるか又は停車中であるかを問わず、図20の判定を行う。
[2−4.暖機処理]
暖機処理は、バッテリボックス16(特に、バッテリモジュール50)を暖機するための処理である。暖機処理において、ECU128は、ヒータ124をオンにし、液体冷媒M1(水)を加熱しながら、ウォータポンプ118をオンにして加熱された液体冷媒M1を循環させる。この際、ラジエータファン114はオフとする。また、本実施形態では、ヒータ124の出力及びウォータポンプ118の回転数(W/P回転数Nwp)は一定とする。或いは、例えば、基準温度Tbat_ref1等の指標に応じて、ヒータ124の出力及びW/P回転数Nwpの少なくとも一方を可変としてもよい。
[2−5.バッテリ水冷処理要否判定]
図21は、バッテリ水冷処理要否判定のフローチャート(図19のS5の詳細)である。ステップS31において、ECU128は、バッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)が充電中であるか否かを判定する。当該判定は、例えば、充電プラグ146の接続状態Sp(接続状態信号)に基づいて行う。充電中でない場合(S31:NO)、ステップS32において、ECU128は、エアコンディショナ148が作動中であるか否かを判定する。当該判定は、例えば、エアコンディショナ148の作動状態Sac(作動状態信号)に基づいて行う。エアコンディショナ148が作動中でない場合(S32:NO)、ステップS33に進む。
ステップS33において、ECU128は、車両10(又は各バッテリモジュール50若しくはバッテリボックス16)が低負荷状態であるか否かを判定する。低負荷状態とは、例えば、車両10の停止時、低速走行時又は減速時の負荷状態である。当該判定としては、例えば、車速センサ142からの車速Vが閾値THv1(低負荷判定車速閾値)を下回るか否かを判定する。
車両10が低負荷状態である場合(S33:YES)、ステップS34において、ECU128は、水冷処理が不要であると判定する。車両10が低負荷状態でない場合(S33:NO)、ステップS35に進む。
ステップS35において、ECU128は、車両10(又は各バッテリモジュール50若しくはバッテリボックス16)が中負荷状態であるか否かを判定する。中負荷状態とは、例えば、車両10の中速走行時又は所定速度の定速走行(クルーズ走行を含む。)を行う際の負荷状態である。当該判定としては、例えば、車速Vが閾値THv2(中負荷判定車速閾値)を下回るか否かを判定する。
車両10が中負荷状態である場合(S35:YES)、ステップS36において、ECU128は、通常水冷処理が必要であると判定する。車両10が中負荷状態でない場合、すなわち、車両10が高負荷状態である場合(S35:NO)、ステップS37に進む。なお、高負荷状態とは、例えば、車両10の高速走行時又は加速時の負荷状態である。
ステップS37において、ECU128は、外気温Texが低いか否かを判定する。具体的には、外気温センサ144からの外気温Texが閾値THtexを下回るか否かを判定する。閾値THtexは、外気温Texが低く、急速冷却(ウォータポンプ118及びラジエータファン114の作動)をしなくてもラジエータ112を介して液体冷媒M1を十分に冷却できるか否かを判定するための閾値(外気温閾値)である。閾値THtexは、例えば、0℃以下の値に設定することができる。
外気温Texが低い場合(S37:YES)、ステップS36において、ECU128は、通常水冷処理が必要であると判定する。外気温Texが低くない場合(S37:NO)、ステップS38において、ECU128は、急速水冷処理が必要であると判定する。
ステップS31に戻り、バッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)が充電中である場合(S31:YES)、ステップS39において、ECU128は、充電モードが急速充電モードであるか否かを判定する。本実施形態では、充電モードとして通常充電モードと急速充電モードが存在する。充電モードが急速充電モードでない場合(S39:NO)、ステップS32に進む。なお、図21では、ステップS31、S39を分けて示しているが、両ステップを合わせて急速充電モードでの充電が行われているか否かを判定しても、実質的に同じである。
充電モードが急速充電モードである場合(S39:YES)、ステップS38において、ECU128は、急速水冷処理が必要であると判定する。
[2−6.通常水冷処理]
図22は、通常水冷処理のフローチャート(図19のS8の詳細)である。ステップS41において、ECU128は、温度センサ126a〜126cからバッテリ温度Tbat1〜Tbat3を取得する。ステップS42において、ECU128は、通常水冷の必要性の判断に用いる第2基準バッテリ温度Tbat_ref2(以下「通常水冷用基準温度Tbat_ref2」又は「基準温度Tbat_ref2」ともいう。)をバッテリ温度Tbat1〜Tbat3に基づいて設定する。
通常水冷用基準温度Tbat_ref2としては、例えば、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3の最高値Tmax、最低値Tmin又は平均値Taveを用いる。或いは、基準温度Tbat_ref2は、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3のうち事前に決めておいた1つの値としてもよい。或いは、基準温度Tbat_ref2は、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3のうち事前に決めておいた2つの値の最高値Tmax、最低値Tmin又は平均値Taveを用いることもできる。
ステップS43において、ECU128は、車速センサ142から車速Vを取得する。ステップS44において、ECU128は、車速Vに応じて閾値THbat2を設定する。閾値THbat2は、通常水冷を実行するか否かを判定するための閾値(通常水冷要否判定閾値)であり、本実施形態では、車速Vに応じて可変とする。例えば、走行風(気体冷媒M2)の有効活用を図るため、車速Vが高い場合、閾値THbat2を高くし、車速Vが低い場合、閾値THbat2を低くする。
なお、上記のように、本実施形態では液体冷媒M1に加え、バッテリトレイ52内を通流する気体冷媒M2を用いる。このため、バッテリトレイ52内を通流する気体冷媒M2を用いない構成(比較例)において閾値THbat2と同様の値を用いることを考えた場合、閾値THbat2は、比較例の値よりも高く設定することが可能となる。
ステップS45において、ECU128は、通常水冷を実行するか否かを判定する。具体的には、ステップS42で設定した第2基準バッテリ温度Tbat_ref2が、ステップS44で設定した閾値THbat2を上回るか否かを判定する。
基準温度Tbat_ref2が閾値THbat2を上回る場合(S45:YES)、ステップS46において、ECU128は、通常水冷を実行する。具体的には、ECU128は、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにした状態で、ウォータポンプ118をオンにする。これにより、ラジエータ112において外気(気体冷媒M2)により冷却された液体冷媒M1を液体冷媒流路116(液体配管130を含む。)内で循環させることでバッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)を冷却する。
通常水冷処理の際、本実施形態では、気体冷媒系102による冷却も同時に行うことができる。例えば、車両10が走行中である場合(例えば、図21のS35:YES)、走行風としての気体冷媒M2が第2インテークダクト150を介してバッテリトレイ52の気体配管154内を通流する。これにより、バッテリボックス16(特に、バッテリモジュール50)は、気体冷媒M2によっても冷却される。
基準温度Tbat_ref2が閾値THbat2を上回らない場合(S45:NO)、ステップS47において、ECU128は、通常水冷を実行しない。具体的には、ECU128は、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにする。従って、液体冷媒M1によるバッテリモジュール50の冷却は行われない。
なお、図21及び図22のフローチャートからわかるように、本実施形態における「通常水冷処理」は、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにする場合(すなわち、液体冷媒M1による冷却を行わない場合)を含んでいる。そして、通常水冷処理は、実際の冷却行為(ラジエータファン114及びヒータ124をオフにした状態でウォータポンプ118をオンにすること)である「通常水冷」と区別している。
別の側面から言うと、通常水冷処理の要否を判定することは、バッテリモジュール50の周囲環境(車両状態)が通常水冷を行うべき環境にあるか否かを判定しており、通常水冷処理では、バッテリモジュール50自体(バッテリ温度Tbat1〜Tbat3)が通常水冷を行うべき状態にあるか否かを判定している。その意味で、通常水冷処理の要否を判定することをメインルーチンと位置付け、通常水冷処理自体をサブルーチンと位置付けることも可能である。
[2−7.急速水冷処理]
図23は、急速水冷処理のフローチャート(図19のS9の詳細)である。ステップS51において、ECU128は、温度センサ126a〜126cからバッテリ温度Tbat1〜Tbat3を取得する。ステップS52において、ECU128は、急速水冷の必要性の判断に用いる第3基準バッテリ温度Tbat_ref3(以下「急速水冷用基準温度Tbat_ref3」又は「基準温度Tbat_ref3」ともいう。)をバッテリ温度Tbat1〜Tbat3に基づいて設定する。
急速水冷用基準温度Tbat_ref3としては、例えば、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3の最高値Tmax、最低値Tmin又は平均値Taveを用いる。或いは、基準温度Tbat_ref3は、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3のうち事前に決めておいた1つの値としてもよい。或いは、基準温度Tbat_ref3は、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3のうち事前に決めておいた2つの値の最高値Tmax、最低値Tmin又は平均値Taveを用いることもできる。
ステップS53において、ECU128は、車速センサ142から車速Vを取得する。ステップS54において、ECU128は、車速Vに応じて閾値THbat3を設定する。閾値THbat3は、急速水冷を実行するか否かを判定するための閾値(急速水冷要否判定閾値)であり、本実施形態では、車速Vに応じて可変とする。例えば、走行風(気体冷媒M2)の有効活用を図るため、車速Vが高い場合、閾値THbat3を高くし、車速Vが低い場合、閾値THbat3を低くする。
なお、上記のように、本実施形態では液体冷媒M1に加え、バッテリトレイ52内を通流する気体冷媒M2を用いる。このため、バッテリトレイ52内を通流する気体冷媒M2を用いない構成(比較例)において閾値THbat3と同様の値を用いることを考えた場合、閾値THbat3は、比較例の値よりも高く設定することが可能となる。
ステップS55において、ECU128は、急速水冷を実行するか否かを判定する。具体的には、ステップS52で設定した第3基準バッテリ温度Tbat_ref3が、ステップS54で設定した閾値THbat3を上回るか否かを判定する。
基準温度Tbat_ref3が閾値THbat3を上回る場合(S55:YES)、ステップS56において、ECU128は、急速水冷を実行する。具体的には、ECU128は、ヒータ124をオフにした状態で、ウォータポンプ118及びラジエータファン114をオンにする。これにより、ラジエータファン114により流速が高められた外気(気体冷媒M2)がラジエータ112に当たることで液体冷媒M1を急速に冷却する。そして、この急速に冷却された液体冷媒M1を液体冷媒流路116(液体配管130を含む。)内で循環させることでバッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)を冷却する。なお、この際のウォータポンプ118の回転数(W/P回転数Nwp)を通常水冷時(図22のS46)よりも大きくしてもよい。
急速水冷処理の際、本実施形態では、気体冷媒系102による冷却も同時に行うことができる。例えば、車両10が走行中である場合(例えば、図21のS37:YES)、走行風としての気体冷媒M2が第2インテークダクト150を介してバッテリトレイ52の気体配管154内を通流する。これにより、バッテリボックス16(特に、バッテリモジュール50)は、気体冷媒M2によっても冷却される。
また、エアコンディショナ148が作動中である場合(図21のS32:YES)又は車両10が急速充電モードで充電中である場合(S39:YES)、走行風は発生しなくても、ラジエータファン114により気体冷媒M2をラジエータ112に供給させる。これにより、ラジエータ112における液体冷媒M1の放熱を促進することで、液体冷媒M1によるバッテリボックス16(特に、バッテリモジュール50)の冷却を進めることが可能となる。
同時に、気体冷媒系102では、第2インテークダクト150の導入口153a及び排出口153bは、鉛直方向Z1、Z2にずらして配置されると共に、バッテリトレイ52の気体配管154の導入口158aと排出口158bは、鉛直方向Z1、Z2にずらして配置される。このため、気体配管154内において加熱された気体冷媒M2は、第2インテークダクト150を介して車両10の外部に放出される。従って、この点によっても、バッテリボックス16(特に、バッテリモジュール50)を冷却することが可能となる。
基準温度Tbat_ref3が閾値THbat3を上回らない場合(S55:NO)、ステップS57において、ECU128は、急速水冷を実行しない。具体的には、ECU128は、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにする。従って、液体冷媒M1によるバッテリモジュール50の冷却は行われない。或いは、ステップS57では、通常水冷(すなわち、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにした状態でウォータポンプ118をオン)を行ってもよい。
なお、図21及び図23のフローチャートからわかるように、本実施形態における「急速水冷処理」は、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにする場合(すなわち、液体冷媒M1による冷却を行わない場合)を含んでいる。そして、急速水冷処理は、実際の水冷行為(ヒータ124をオフにした状態でウォータポンプ118及びラジエータファン114をオンにすること)である「急速水冷」と区別している。
別の側面から言うと、急速水冷処理の要否を判定することは、バッテリモジュール50の周囲環境(車両状態)が急速水冷を行うべき環境にあるか否かを判定しており、急速水冷処理では、バッテリモジュール50自体(バッテリ温度Tbat1〜Tbat3)が急速水冷を行うべき状態にあるか否かを判定している。その意味で、急速水冷処理の要否を判定することをメインルーチンと位置付け、急速水冷処理自体をサブルーチンと位置付けることも可能である。
[2−8.バッテリ均温化処理要否判定]
図24は、バッテリ均温化処理要否判定のフローチャート(図19のS10の詳細)である。ステップS61において、ECU128は、バッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)が充電中であるか否かを判定する。当該判定は、例えば、充電プラグ146の接続状態Spに基づいて行う。充電中でない場合(S61:NO)、ステップS62において、ECU128は、IGSW140がオン又はアクセサリの位置にあるか否かを判定する。IGSW140がオン及びアクセサリの位置にない場合(S62:NO)、ステップS63において、ECU128は、均温化が不要であると判定する。IGSW140がオン又はアクセサリの位置にある場合(S62:YES)、ステップS64において、ECU128は、均温化が必要であると判定する。
ステップS61に戻り、バッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)が充電中である場合(S61:YES)、ステップS65において、ECU128は、充電モードが通常充電モードであるか否かを判定する。当該判定は、例えば、充電プラグ146の接続状態Spに基づいて行う。充電モードが急速充電モードであり通常充電モードでない場合(S65:NO)、ステップS62に進む。
なお、充電モードが急速充電モードである場合、本実施形態では図21のステップS39:YESとなり、図24のステップS61に到達することはない。このため、充電中であることをもって充電モードが通常充電モードであると判定することも可能である。或いは、ステップS61、S65を合わせて通常充電モードによる充電中であるか否かを判定してもよい。
ステップS65において充電モードが通常充電モードである場合(S65:YES)、ステップS64において、ECU128は、均温化が必要であると判定する。
[2−9.均温化処理]
図25は、均温化処理のフローチャート(図19のS12の詳細)である。ステップS71において、ECU128は、温度センサ126a〜126cからバッテリ温度Tbat1〜Tbat3を取得する。ステップS72において、ECU128は、バッテリ温度Tbat1〜Tbat3の中から最高値Tmax及び最低値Tminを判定する。ステップS73において、ECU128は、最高値Tmaxと最低値Tminの差(以下「温度差ΔT」という。)を算出する。
ステップS74において、ECU128は、均温化を実行するか否かを判定する。具体的には、ステップS73で算出した温度差ΔTが、閾値THΔTを上回るか否かを判定する。閾値THΔTは、均温化を実行するか否かを判定するための閾値(温度差閾値又は均温化実行判定閾値)である。
温度差ΔTが閾値THΔTを上回る場合(S74:YES)、ステップS75において、ECU128は、均温化を実行する。具体的には、ECU128は、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにした状態で、ウォータポンプ118をオンにする。これにより、液体冷媒M1が液体冷媒流路116(気体配管154を含む。)内を循環することで各バッテリモジュール50を均温化する。なお、この際のウォータポンプ118の回転数(W/P回転数Nwp)を通常水冷時(図22のS46)及び急速水冷時(図23のS56)よりも小さくしてもよい。
温度差ΔTが閾値THΔTを上回らない場合(S74:NO)、ステップS76において、ECU128は、均温化を実行しない。具体的には、ECU128は、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにする。
なお、急速水冷処理に関連して述べたのと同様、均温化処理の際にも、気体冷媒系102による冷却又は放熱が行われる。
また、図21、図24及び図25のフローチャートからわかるように、本実施形態における「均温化処理」は、ウォータポンプ118、ラジエータファン114及びヒータ124をオフにする場合(すなわち、液体冷媒M1を循環させない場合)を含んでいる。そして、均温化処理は、実際の均温化行為(ラジエータファン114及びヒータ124をオフにした状態でウォータポンプ118をオンにすること)である「均温化」と区別している。
別の側面から言うと、均温化処理の要否を判定することは、バッテリモジュール50の周囲環境(車両状態)が均温化を行うべき環境にあるか否かを判定しており、均温化処理では、バッテリモジュール50自体(バッテリ温度Tbat1〜Tbat3)が均温化を行うべき状態にあるか否かを判定している。その意味で、均温化処理の要否を判定することをメインルーチンと位置付け、均温化処理自体をサブルーチンと位置付けることも可能である。
3.本実施形態の効果
以上のように、本実施形態によれば、バッテリトレイ52(冷却部材)が液体配管130(液体冷媒通流部)と気体配管154(気体冷媒通流部)の両方を含むため、液体冷媒M1が通流しない場合でも、気体冷媒M2を通流させることが可能となる。このため、例えば、高負荷運転中の場合、液体冷媒M1及び気体冷媒M2を通流させて冷却性能を確保する一方、低負荷運転中又は停止中の場合、気体冷媒M2のみを通流させて放熱することが可能となる。従って、バッテリボックス16(バッテリユニット)全体としての冷却性能を向上させることが可能となる。
本実施形態において、気体冷媒M2は外気又はエアであり、バッテリトレイ52(冷却部材)の気体配管154(気体冷媒通流部)の導入口158a及び排出口158bは、鉛直方向Z1、Z2にずらして配置される(図13等参照)。これにより、導入口158aと排出口158bに高さの差(ヘッド差)を生じさせることができる。従って、車両10の停止時に液体冷媒M1が通流していないとしても、外気(気体冷媒M2)による自然放熱を促進させることで、バッテリモジュール50を効率的に冷却することが可能となる。
本実施形態において、複数の液体配管130と複数の気体配管154は交互に配置される(図16参照)。これにより、液体冷媒M1及び気体冷媒M2が通流する領域を拡散させることができるため、バッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)を均―に冷却又は放熱し易くなる。
本実施形態において、バッテリトレイ52(冷却部材)には、液体配管130(液体冷媒通流部)内の液体冷媒M1を加熱するヒータ124(加温装置)が取り付けられる(図16参照)。これにより、例えば、バッテリモジュール50の性能が低下すると考えられる極低温時にバッテリモジュール50を加温することで、バッテリモジュール50の性能低下を抑制することが可能となる。
本実施形態において、車両10は、運転席20(乗員席)の背面より後ろ側において車室74を区画する後方隔壁72を備え、後方隔壁72は、上方に行くに連れて車両10の後方に位置するように傾斜した傾斜部76を備え、バッテリボックス16(バッテリユニット)は、後方隔壁72の傾斜部76に沿って設けられる(図1等参照)。これにより、バッテリボックス16を後方隔壁72に近付けて配置することで、省スペース化を図ることが可能となる。
B.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
1.電動車両10(適用対象)
上記実施形態では、車両10は、2シータータイプであったが、例えば、バッテリボックス16若しくはバッテリモジュール50の冷却、モータ12若しくは後方隔壁72とバッテリボックス16との位置関係等に着目すれば、それ以外のタイプ(座席数)の車両10であってもよい。例えば、車両10は、1シーター、3シーター、4シーター等であってもよい。換言すると、車両10の座席数は、1又は3以上であってもよい。
上記実施形態では、バッテリボックス16及び冷媒系18(バッテリユニット)を、狭義の電気自動車である電動車両10に搭載したが、例えば、バッテリモジュール50の冷却等の観点からすれば、その他の用途に適用することができる。例えば、別の電動車両10(例えば、モータ12に加え、図示しないエンジンを駆動源とするハイブリッド車両又は燃料電池車両)に適用してもよい。
2.モータ12
上記実施形態では、モータ12は3相交流方式のものであったが、これに限らない。上記実施形態では、モータ12をブラシレス式としたが、ブラシ式としてもよい。
上記実施形態では、モータ12は、後輪24rの駆動用であったが、例えば、バッテリモジュール50の冷却等の観点からすれば、モータ12は、前輪24fの駆動用であってもよい。また、上記観点からすれば、モータ12は、必ずしも車輪の駆動用である必要はなく、その他の機器(例えば、車両10に搭載されたエアコンプレッサ又はエアコンディショナ148)で用いるモータであってもよい。或いは、モータ12は、産業機械(例えば、製造装置、工作機械、エレベータ)、家電製品(例えば、洗濯機、掃除機、エアコンディショナ、冷蔵庫)等の機器に用いるものとすることもできる。
3.電力系14
上記実施形態では、バッテリボックス16を後方隔壁72の外側に配置したが(図1、図4等)、バッテリボックス16(バッテリモジュール集合体)を後方隔壁72の傾斜部76に沿って配置する観点からすれば、図26に示すように、バッテリボックス16を後方隔壁72aの内側に配置してもよい。
上記実施形態では、バッテリボックス16を後方隔壁72の傾斜部76に沿って配置したが、バッテリモジュール50の冷却等に着目すれば、バッテリボックス16を鉛直方向Z1、Z2又は水平方向(例えば、車両10の前後方向X1、X2)に配置してもよい。
図27は、バッテリボックス16aを水平方向(特に、車両10の前後方向X1、X2)に配置した変形例を示す図である。上記実施形態と同様の構成要素には同じ参照符号を付して説明を省略する。図27の車両10Aにおいて、バッテリボックス16aは、フロア170の下方において水平方向(前後方向X1、X2)に配置されている。図示していないが、バッテリボックス16aは、上記実施形態の液体配管130及び気体配管154と同様の液体配管及び気体配管を有する。また、ラジエータ112は、バッテリボックス16aの前方に配置されている。
車両10Aでは、走行風としての気体冷媒M2(外気)が車両10の前方から入り、エア排出口172から排出される。また、車両10Aには、車両10Aの側面においてエア吸気口174が設けられている。車両10Aの前後方向X1、X2において、エア吸気口174は、バッテリボックス16aの中央よりやや後ろ側に形成される。また、エア吸気口174は、エア排出口172よりも鉛直方向上側に配置される。これにより、車両10Aの停車時においても気体冷媒M2の流れが起き易くなる。
上記実施形態では、バッテリボックス16は、バッテリトレイ52の第1主面160及び第2主面162の両方(車両10の前側及び後ろ側)にバッテリモジュール50を配置したが(図8等)、バッテリモジュール50を冷却する観点等からすれば、これに限らない。例えば、バッテリトレイ52の第1主面160又は第2主面162の一方のみにバッテリモジュール50を配置してもよい。
上記実施形態では、バッテリボックス16を上方及び側方から支持した。すなわち、バッテリボックス16を、左側方ブラケット80a、右側方ブラケット80b、左上方ブラケット82a、右上方ブラケット82b及び剛性ブラケット84を用いて支持した(図4、図9等)。しかしながら、バッテリボックス16を支持する観点からすれば、これに限らない。例えば、バッテリボックス16を上方又は側方のみから支持することもできる。或いは、その他の方向(例えば、下方)からの支持を上記各方向に加え又は上記各方向に代えて用いることもできる。
上記実施形態において、バッテリボックス16は、モータ12に対して電力を供給するものであったが、モータ12に加えてモータ12以外の部品に対して電力を供給するものであってもよい。或いは、バッテリボックス16は、モータ12には電力を供給せず、モータ12以外の部品に対してのみ電力を供給するものとすることもできる。
上記実施形態では、複数のバッテリモジュール50を設けたが、バッテリモジュール50を冷却する観点等からすれば、バッテリモジュール50は1つであってもよい。
4.冷媒系18の構成
[4−1.液体冷媒M1及び気体冷媒M2]
上記実施形態では、液体冷媒M1を水としたが、バッテリモジュール50を冷却する観点からすれば、それ以外の液体(例えば、油)であってもよい。
上記実施形態では、気体冷媒M2を外気(エア)としたが、バッテリモジュール50を冷却する観点からすれば、図示しない配管内を循環するエア以外の冷媒ガス(例えば、イソブタン)であってもよい。
[4−2.バッテリトレイ52]
上記実施形態では、バッテリトレイ52を板状(平らな部材)としたが、バッテリモジュール50の冷却等の観点からすれば、これに限らない。例えば、バッテリトレイ52は、一部で湾曲又は折曲がっていてもよい。
上記実施形態では、バッテリトレイ52において液体冷媒M1及び気体冷媒M2をいずれも上側から下側へと通流させて通流方向を同じにしたが、バッテリトレイ52内に液体冷媒M1及び気体冷媒M2を通流させる観点等からすれば、両者の通流方向は異なっていてもよい。例えば、液体冷媒M1を下側から上側へと通流させて気体冷媒M2を上側から下側へと通流させること又はその逆も可能である。或いは、液体配管130を蛇腹状とし、例えば、液体冷媒M1が上側から下側へ移動する箇所と下側から上側へ移動する箇所とを設けることも可能である。
上記実施形態では、バッテリトレイ52において気体冷媒M2の導入口158aと排出口158bの位置を鉛直方向Z1、Z2にずらしたが(図13等参照)、例えば、バッテリトレイ52内に液体冷媒M1及び気体冷媒M2を通流させる観点からすれば、必ずしも鉛直方向Z1、Z2にずらさなくてもよい。
[4−3.液体配管130及び気体配管154]
上記実施形態では、液体配管130と気体配管154を図16に示す配置としたが、例えば、バッテリトレイ52内に液体冷媒M1及び気体冷媒M2を通流させる観点からすれば、これに限らない。例えば、液体配管130と気体配管154を図28又は図29に示す配置としてもよい。
図28に示すバッテリトレイ52a(第1変形例)では、1本の液体配管130と1本の気体配管154とを交互に配置する。また、バッテリトレイ52aの両側面には、1つ又は複数のヒータ124が配置されている。図29に示すバッテリトレイ52b(第2変形例)では、2本の液体配管130と1本の気体配管154とを交互に配置する。また、バッテリトレイ52bの第1主面160及び第2主面162には、1つ又は複数のヒータ124が配置されている。
上記実施形態では、液体配管130と気体配管154を直線状としたが(図13、図17等参照)、バッテリモジュール50の冷却等の観点からすれば、これに限らない。例えば、液体配管130と気体配管154は、湾曲している(蛇腹状を含む。)又は折れ曲がっていてもよい。
また、図16、図28及び図29では、液体配管130と気体配管154を交互に配置したが、液体配管130と気体配管154を交互に配置しなくてもよい。
[4−4.バッテリ温度センサ126a〜126c]
上記実施形態では、バッテリボックス16の上端部、中間部、下端部に温度センサ126a〜126cを配置したが(図11参照)、バッテリモジュール50の温度を検出する観点等からすれば、これに限らない。例えば、上端部の温度センサ126a及び下端部の温度センサ126cのみを設けることも可能である。
[4−5.ヒータ124]
上記実施形態及び図28の変形例では、バッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)の暖機に用いるヒータ124を液体配管130の近傍に配置した(図16及び図28参照)。しかしながら、バッテリモジュール50(又はバッテリボックス16)の暖機の観点等からすれば、これに限らない。例えば、ヒータ124をバッテリモジュール50の近傍に配置することも可能である。
上記実施形態及び図28の変形例では、ヒータ124を液体配管130から離間させ、液体配管130内の液体冷媒M1を間接的に加温(間接加温)した(図16及び図28参照)。しかしながら、液体冷媒M1を加温する観点からすれば、図29に示すように、液体冷媒M1を直接的に加温(直接加温)してもよい。
図29に示すバッテリトレイ52b(第2変形例)では、ヒータ124は、バッテリトレイ52bの第1主面160及び第2主面162それぞれにおいて1つ又は複数配置される。或いは、ヒータ124は、第1主面160又は第2主面162の一方のみにおいて1つ又は複数配置してもよい。これらの構成によれば、ヒータ124の一部(発熱部)が液体配管130内に延在することにより、液体配管130内の液体冷媒M1を直接加温することができる。
上記実施形態並びに図28及び図29の変形例では、液体冷媒M1を加熱するためにヒータ124を設けたが、例えば、バッテリモジュール50の冷却に着目すれば、ヒータ124を設けない構成も可能である。
[4−6.その他]
上記実施形態では、気体冷媒M2を気体配管154内で通流させて、すなわち、気体冷媒M2をバッテリモジュール50には直接当てずにバッテリモジュール50を冷却(間接冷却)したが、例えば、バッテリトレイ52内部からバッテリモジュール50に対して気体冷媒M2を直接吹き付けてバッテリモジュール50を冷却(直接冷却)することも可能である。
上記実施形態では、液体冷媒M1は、バッテリトレイ52の内部及び外部に亘って循環したが(図11参照)、例えば、バッテリモジュール50を冷却する観点等からすれば、これに限らない。例えば、液体冷媒M1は、バッテリトレイ52の内部のみを循環する構成とすることも可能である。
5.冷媒系18の制御
上記実施形態では、図19〜図25のフローチャートを用いて冷媒系18(バッテリユニット)を制御したが、例えば、バッテリトレイ52内に液体冷媒M1及び気体冷媒M2を通流させる観点、バッテリモジュール50の水冷とバッテリボックス16の均温化の観点等からすれば、これに限らない。例えば、暖機処理(図19のS4)、通常水冷処理(S8)又は急速水冷処理(S9)の省略も可能である。また、図21のバッテリ水冷処理要否判定において、例えば、ステップS31、S37、S39を省略することも可能である。
さらに、上記実施形態では、車速Vに応じて閾値THbat2、THbat3を設定したが(図22のS44、図23のS54)、閾値THbat2、THbat3の少なくとも一方を固定値とすることも可能である。
上記実施形態の暖機処理(図19のS4)では、ラジエータファン114をオフとし、ファン114の駆動を禁止したが、暖機処理の際にファン114の出力を低減してもよい。すなわち、暖機処理を考慮しなければファン114を駆動する状態(図18参照)において、暖機処理を行うためにファン114の出力を低減することも可能である。
図21及び図24の制御では、バッテリモジュール50の充電を車両10の停止時を想定していたが、いわゆる無線給電又は電力回生を用いて車両10の走行中に行う充電の場合にも本発明を適用可能である。これらの場合、必ずしも充電モードを通常充電モードと急速充電モードに分ける必要はない。
図21のステップS33、S35では、車速Vを指標として車両10の負荷を判定したが、負荷を判定する指標としては、これに限らない。例えば、車両10の加速度、モータ12のトルク若しくは回転数又はエアコンディショナ148等の補機の出力を単独で又は組み合わせて用いることもできる。
図21のステップS33、S35では、車両10の負荷を指標として水冷処理の要否を判定したが、水冷処理の要否を判定する指標としては、これに限らない。例えば、車両10の走行風の有無又は強弱に影響を与える状態についての指標(例えば、車速V、モータ12の回転数又は前輪24f若しくは後輪24rの回転数)を用いてもよい。
6.その他
上記実施形態では、後方隔壁72は、メインフレーム70の一部であったが、車室74を区切る隔壁との観点からすれば、メインフレーム70とは別に構成してもよい。
10…車両 16…バッテリボックス
18…冷媒系(バッテリユニット) 20…運転席(乗員席)
50…バッテリモジュール 52…バッテリトレイ(冷却部材)
72…後方隔壁 76…傾斜部
124…ヒータ(加熱装置) 130…液体配管(液体冷媒通流部)
154…気体配管(気体冷媒通流部) M1…液体冷媒
M2…気体冷媒

Claims (5)

  1. 車両に搭載されるバッテリユニットであって、
    前記バッテリユニットは、
    複数のセルが積層してなるバッテリモジュールと、
    前記バッテリモジュールを冷却する冷却媒体が通流する冷却部材と
    を備え、
    前記冷却部材は、
    前記冷却媒体としての液体冷媒が通流する液体冷媒通流部と、
    前記冷却媒体としての気体冷媒が通流する気体冷媒通流部と
    を含むことを特徴とするバッテリユニット。
  2. 請求項1記載のバッテリユニットにおいて、
    前記気体冷媒は、外気であり、
    前記気体冷媒通流部の導入口及び排出口は、鉛直方向にずらして配置される
    ことを特徴とするバッテリユニット。
  3. 請求項1又は2記載のバッテリユニットにおいて、
    前記液体冷媒通流部は、前記液体冷媒が通流する複数の液体配管を備え、
    前記気体冷媒通流部は、前記気体冷媒が通流する複数の気体配管を備え、
    前記複数の液体配管と前記複数の気体配管は交互に配置される
    ことを特徴とするバッテリユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のバッテリユニットにおいて、
    前記冷却部材には、前記液体冷媒通流部内の前記液体冷媒を加熱する加温装置が取り付けられる
    ことを特徴とするバッテリユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のバッテリユニットを有する車両であって、
    前記車両は、さらに、乗員席の背面より後ろ側において車室を区画する後方隔壁を備え、
    前記後方隔壁は、上方に行くに連れて前記車両の後方に位置するように傾斜した傾斜部を備え、
    前記バッテリユニットの少なくとも一部は、前記後方隔壁の傾斜部に沿って設けられる
    ことを特徴とする車両。
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