JP2014125038A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行支援制御時における軌跡追従性の低下を抑制する。
【解決手段】車両用操舵装置100は、ステアリングホイル11に接続された操舵入力軸12の回転角である操舵角と、操舵輪FL,FRの回転角である舵角との関係を変化させることが可能な舵角可変手段200,300を備え、目標走行路に追従させる走行支援制御を実行可能な車両10に搭載される。当該車両用操舵装置は、走行支援制御が実行される際に、目標走行路に追従させるための目標舵角に応じて舵角可変手段を制御する。当該車両用操舵装置は、車両に加わる加速度に基づいて、舵角可変手段に係る制御量を変更する変更手段100を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばVGRS(Variable Gear Ratio Steering:可変ギア比ステアリング装置)等の各種操舵機構を備え、例えばLKA(Lane Keeping Assist:レーンキープアシスト)等の走行支援が可能な車両における車両用操舵装置の技術分野に関する。
この種の装置として、例えば、車両を目標走行路に追従させるモードであるLKAモードが選択されている場合は、該LKAモードが選択されていない場合に比べて、操舵角に対するロアステアリングシャフトの回転角を規定する操舵伝達比を小さくする装置が提案されている(特許文献1参照)。
或いは、LKA時に、車両の旋回半径に基づく目標舵角については、電動式パワーステアリング装置及びブレーキ制御で制御を行い、目標走行路中心からの車両の逸脱分については転舵角可変装置で制御を行う装置が提案されている(特許文献2参照)。或いは、VGRSの制御を利用したLKA時に、操舵入力に対するギア比可変の係数を、非LKA時より小さくする装置が提案されている(特許文献3参照)。
特開2011−031770号公報 特開2007−160998号公報 国際公開第2010/073400号
しかしながら、上述の背景技術では、例えば車両が不整地路等を走行している際に、該車両に係る走行支援制御が実施された場合、路面外力によって車両のステアリングホイルが回されたのか、運転者の意思により該ステアリングホイルが回されたのか、を区別することができず、走行支援制御による軌跡追従性が低下する可能性があるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、軌跡追従性の低下を抑制することができる車両用操舵装置を提供することを課題とする。
本発明の車両用操舵装置は、上記課題を解決するために、ステアリングホイルに接続された操舵入力軸の回転角である操舵角と、操舵輪の回転角である舵角との関係を変化させることが可能な舵角可変手段を備え、目標走行路に追従させる走行支援制御を実行可能な車両に搭載され、前記走行支援制御が実行される際に、前記目標走行路に追従させるための目標舵角に応じて前記舵角可変手段を制御する車両用操舵装置であって、前記車両に加わる加速度に基づいて、前記舵角可変手段に係る制御量を変更する変更手段を備える。
本発明の車両用操舵装置によれば、当該車両用操舵装置が搭載される車両は、ステアリングホイル(一般的に“ハンドル”と称される)に接続された操舵入力軸の回転角である操舵角と、操舵輪の回転角である舵角との関係を変化させることが可能な舵角可変手段を備えている。
本発明に係る「舵角可変手段」は、操舵角と舵角との関係を、段階的に又は連続的に可変とし得る物理的、機械的、電気的又は磁気的な各種装置を包括する概念である。即ち、舵角可変手段によれば、操舵角と舵角との関係が一義的に規定されず、例えば操舵角と舵角との比を変化させることが可能となる。或いは、操舵角に無関係に舵角を変化させることが可能となる。舵角可変手段は、例えば、好適な一形態としてVGRS又はSBW(Steer−by−Wire)等として構成されてもよい。
また、車両は、該車両を目標走行路に追従させる走行支援制御を実行可能に構成されている。走行支援制御は、例えば、車載カメラ等により撮像された目標走行路の画像に基づいて、目標走行路の曲率、該目標走行路を規定する白線等と車両との位置偏差及びヨー偏差等が算出され、それらに基づいて目標走行路に対し車両を追従させるための目標横加速度が算出された後に、該算出された目標横加速度が得られるように、例えば舵角が変更されることにより実行される。尚、走行支援制御は、上記態様に限らず、公知の各種態様を適用可能である。
当該車両用操舵装置は、走行支援制御が実行される際に、車両を目標走行路に追従させるための目標舵角に応じて、舵角可変手段を制御する。具体的には例えば、当該車両用操舵装置は、走行支援制御時における車両挙動の不安定化が抑制されるように、舵角可変手段を制御する。
走行支援制御が実行されている際の車両には、車両挙動の安定性が求められる。車両挙動の安定性を向上させるためには、例えばステアリングホイルから入力される外乱要素による影響を軽減することが効果的である。外乱要素による影響を軽減させるための方法として、操舵角の変化量に対する舵角の変化量を小さく設定することが考えられる。このようにすれば、走行支援制御が実行されている際に、運転者がステアリングホイルを操作しても、操舵角の変化量が舵角に反映されにくくなるため車両の安定性を向上させることができる。
ところで、走行支援制御が実行されている際に、車両が不整地路等を走行すると、路面外力によってステアリングホイルが回されたのか、運転者の意思によりステアリングホイルが回されたのかを判別できずに、例えば走行支援制御が意図せず中断されてしまったり、目標走行路からのずれが大きくなったりする可能性があることが、本願発明者の研究により判明している。
そこで本発明では、例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる変更手段により、車両に加わる加速度に基づいて、舵角可変手段に係る制御量が変更される。このように構成すれば、車両に加わる加速度から、車両が不整地路等、ステアリングホイルが路面外力によって回されやすい状況にあるか否かを比較的容易に判定することができるので、路面外力によってステアリングホイルが回されやすい状況にある場合には、例えば操舵角の変化量が舵角に反映されにくくなるように舵角可変手段に係る制御量が変更される。この結果、走行支援制御が意図せず中断されてしまったり、目標走行路からのずれが大きくなったりすることを抑制することができる。
尚、「車両に加わる加速度」には、車両の上下方向の加速度、車両の前後方向の加速度、車両の左右方向の加速度等が含まれる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
実施形態に係る車両の構成を概念的に示す概略構成図である。 実施形態に係り、図1の車両において実行される走行支援制御のフローチャートである。 実施形態に係るVGRS制御のフローチャートである。
以下、本発明の車両用操舵装置に係る実施形態について、図面に基づいて説明する。
(車両の構成)
先ず、実施形態に係る車両の構成について、図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る車両の構成を概念的に示す概略構成図である。
図1において、車両10は、操舵輪として左右一対の前輪FL、FRを備え、これら前輪FL、FRが転舵することにより所望の方向に進行可能に構成されている。車両10は、ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)100、VGRSアクチュエータ200、VGRS駆動装置300、EPS(Electronic controlled Power Steering:電子制御式パワーステアリング装置)アクチュエータ400及びEPS駆動装置500を備える。
ECU100は、車両10の動作全体を制御可能に構成された電子制御ユニットである。ECU100は、ここでは図示しない、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備えて構成されている。ECU100は、特に、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述するLKA制御及びVGRS制御を夫々実行可能に構成されている。
車両10において、ステアリングホイル11には、アッパーステアリングシャフト12が、該ステアリングホイル11と同軸回転可能に連結されている。該アッパーステアリングシャフト12は、ステアリングホイル11と同一方向に回転可能な軸体である。ステアリングホイル11を介して運転者より与えられる操舵入力は、アッパーステアリングシャフト12に伝達される。アッパーステアリングシャフト12は、本発明に係る「操舵入力軸」の一例である。アッパーステアリングシャフト12は、その下流側の端部においてVGRSアクチュエータ200に連結されている。
VGRSアクチュエータ200は、ハウジング201、VGRSモータ202及び減速機構203を備えて構成されている。
ハウジング201は、VGRSモータ202及び減速機構203を収容するVGRSアクチュエータ200の筺体である。ハウジング201には、前述したアッパーステアリングシャフト12の下流側の端部が固定されており、ハウジング201は、アッパーステアリングシャフト12と一体に回転可能となっている。
VGRSモータ202は、回転子であるロータ202a、固定子であるステータ202b及び駆動力の出力軸である回転軸202cを有するDCブラシレスモータである。ロータ202aは、ハウジング201内部で回転可能に保持されている。ステータ202bは、ハウジング201内部に固定されている。回転軸202cは、ロータ202aと同軸回転可能に固定されており、その下流側の端部が減速機構203に連結されている。
減速機構203は、差動回転可能な複数の回転要素(即ち、サンギア、キャリア及びリングギア)を有する遊星歯車機構である。複数の回転要素のうち、サンギアはVGRSモータ202の回転軸202cに連結されており、キャリアはハウジング201に連結されており、リングギアはロアステアリングシャフト13に連結されている。
このような構成を有する減速機構203によれば、ステアリングホイル11の操作量に応じたアッパーステアリングシャフト12の回転速度(即ち、キャリアに連結されたハウジング201の回転速度)と、VGRSモータ202の回転速度(即ち、サンギアに連結された回転軸202cの回転速度)とにより、残余の一回転要素であるリングギアに連結されたロアステアリングシャフト13の回転速度が一義的に決定される。
この際、回転要素相互間の差動作用により、VGRSモータ202の回転速度を増減制御することによって、ロアステアリングシャフト13の回転速度を増減制御することが可能となる。即ち、VGRSモータ202及び減速機構203の作用により、アッパーステアリングシャフト12とロアステアリングシャフト13とは相対回転可能である。また、減速機構203における各回転要素の構成上、VGRSモータ202の回転速度は、各回転要素相互間のギア比に応じて定まる所定の減速比に従って減速された状態でロアステアリングシャフト13に伝達される。
このように、車両10では、アッパーステアリングシャフト12とロアステアリングシャフト13とが相対回転可能であることによって、アッパーステアリングシャフト12の回転量である操舵角MAと、ロアステアリングシャフト13の回転量に応じて一義的に定まる(厳密には、後述するラックアンドピニオン機構のギア比も関係する)操舵輪である前輪FL、FRの舵角θstと、の比である操舵伝達比が、予め定められた範囲で連続的に可変となる。
尚、減速機構203は、ここに例示した遊星歯車機構のみならず、他の態様(具体的には例えば、アッパーステアリングシャフト12及びロアステアリングシャフト13に夫々歯数の異なるギアを連結し、各ギアと一部分で接する可堯性のギアを設置すると共に、該可堯性ギアを波動発生器を介して伝達されるモータトルクにより回転させることによって、アッパーステアリングシャフト12とロアステアリングシャフト13とを相対回転させる態様等)を有してもよいし、遊星歯車機構であれ上記と異なる物理的、機械的又は機構的態様を有していてよい。
VGRS駆動装置300は、VGRSモータ202のステータ202bに対し通電可能に構成されたPWM回路、トランジスタ回路及びインバータ等を含む電気駆動回路である。VGRS駆動装置300は、図示しないバッテリと電気的に接続されており、該バッテリから供給される電力によりVGRSモータ202に駆動電圧を供給可能に構成されている。また、VGRS駆動装置300は、ECU100と電気的に接続されており、その動作はECU100により制御される構成となっている。尚、実施形態に係る「VGRSアクチュエータ200」及び「VGRS駆動装置300」は、本発明に係る「舵角可変手段」の一例である。
ロアステアリングシャフト13の回転は、ラックアンドピニオン機構に伝達される。ラックアンドピニオン機構は、ロアステアリングシャフト13の下流側端部に接続されたピニオンギア14及び該ピニオンギア14のギア歯と噛合するギア歯が形成されたラックバー15を含む操舵力伝達機構である。ラックアンドピニオン機構では、ピニオンギア14の回転がラックバー15の図中左右方向の運動に変換されることにより、ラックバー15の両端部に連結されたタイロッド及びナックル(符号省略)を介して操舵力が各操舵輪(即ち、前輪FL、FR)に伝達される構成となっている。即ち、車両10では所謂ラックアンドピニオン式の操舵方式が実現されている。
EPSアクチュエータ400は、永久磁石が付設されてなる回転子であるロータ(図示せず)と、該ロータを取り囲む固定子であるステータ(図示せず)とを含むDCブラシレスモータとしての、EPSモータを備える。このEPSモータは、EPS駆動装置500を介した電力の供給を受けて、ロータの回転方向にアシストトルクTAを発生可能に構成されている。
EPSモータの回転軸であるモータ軸には、図示しない減速ギアが固定されている。該減速ギアは更に、ピニオンギア14と噛合している。このため、EPSモータから発せられるアシストトルクTAは、ピニオンギア14の回転をアシストするアシストトルクとして機能する。ピニオンギア14は、ロアステアリングシャフト13に連結されており、該ロアステアリングシャフト13は、VGRSアクチュエータ200を介してアッパーステアリングシャフト12に連結されている。従って、アッパーステアリングシャフト12に加えられる運転者操舵トルクMTは、アシストトルクTAにより適宜アシストされた形でラックバー15に伝達され、運転者の操舵負荷が軽減される構成となっている。
EPS駆動装置500は、EPSモータのステータに対し通電可能に構成された、PWM回路、トランジスタ回路及びインバータ等を含む電気駆動回路である。EPS駆動装置500は、図示しないバッテリと電気的に接続されており、該バッテリから供給される電力によりEPSモータに駆動電圧を供給可能に構成されている。また、EPS駆動装置500は、ECU100と電気的に接続されており、その動作はECU100により制御される構成となっている。
車両10には、更に、操舵トルクセンサ16、操舵角センサ17及び回転センサ18を含む各種センサが備えられている。
操舵トルクセンサ16は、運転者からステアリングホイル11を介して与えられる運転者操舵トルクMTを検出可能に構成されたセンサである。より具体的には、アッパーステアリングシャフト12は、上流部と下流部とに分割されており、図示しないトーションバーにより相互に連結された構成を有している。該トーションバーの上流側及び下流側の両端部には、回転位相差検出用のリングが固定されている。
このトーションバーは、車両10の運転者がステアリングホイル11を操作した際にアッパーステアリングシャフト12の上流部を介して伝達される操舵トルク(即ち、運転者操舵トルクMT)に応じてその回転方向に捩れる構成となっている。トーションダンパーは、係る捩れを生じさせつつ、アッパーステアリングシャフト12の下流部に操舵トルクを伝達可能に構成されている。従って、操舵トルクの伝達に際して、回転位相差検出用のリング相互間には回転位相差が発生する。
操舵トルクセンサ16は、係る回転位相差を検出すると共に、係る回転位相差を操舵トルクMTに換算して該操舵トルクMTに対応する電気信号を出力可能に構成されている。また、操舵トルクセンサ16は、ECU100と電気的に接続されており、検出された操舵トルクMTは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
操舵角センサ17は、アッパーステアリングシャフト12の回転量を表わす操舵角MAを検出可能に構成された角度センサである。操舵角センサ17は、ECU100と電気的に接続されており、検出された操舵角MAは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
回転センサ18は、VGRSアクチュエータ200におけるハウジング201(即ち、回転角で言うならばアッパーステアリングシャフト12と同等である)とロアステアリングシャフト13との回転位相差Δθを検出可能に構成されたロータリーエンコーダである。回転センサ18は、ECU100と電気的に接続されており、検出された回転位相差Δθは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
車速センサ19は、車両10の速度である車速Vを検出可能に構成されたセンサである。車速センサ19は、ECU100と電気的に接続されており、検出された車速Vは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
車載カメラ20は、車両10のフロントノーズに設置され、車両10の前方における所定領域を撮像可能に構成された撮像装置である。車載カメラ20は、ECU100と電気的に接続されており、撮像された前方領域は、画像データとしてECU100に一定又は不定の周期で送出される構成となっている。ECU100は、この画像データを解析し、後述するLKA制御に必要な各種データを取得することが可能である。
(走行支援制御処理)
次に、以上のように構成された車両10の走行中に、ECU100により実行される、走行支援制御の一例としての、LKA制御の詳細について、図2のフローチャートを参照して説明する。尚、LKA制御は、車両10を目標走行路(レーン)に追従させる制御である。
図2において、先ず、ECU100は、車両10に備わる各種スイッチ類の操作信号、各種フラグ及び上記各種センサに係るセンサ信号等を含む各種信号を読み込む(ステップS101)。続いて、ECU100は、予め車両10の車室内に設置されたLKA制御発動用の操作ボタンが運転者により操作される等した結果としての、LKAモードが選択されているか否かを判定する(ステップS102)。
LKAモードが選択されていないと判定された場合(ステップS102:No)、ECU100は、ステップS101の処理を再び実施する。他方、LKAモードが選択されていると判定された場合(ステップS102:Yes)、ECU100は、車載カメラ20から送出される画像データに基づいて、LKAの目標走行路を規定する白線(白色である必要はない)が検出されているか否かを判定する(ステップS103)。
白線が検出されていないと判定された場合(ステップS103:No)、目標走行路が規定され得ないため、ECU100は、ステップS101の処理を再び実施する。他方、白線が検出されていると判定された場合(ステップS103:Yes)、ECU100は、車両10を目標走行路に追従させるに際して必要となる各種路面情報を算出する(ステップS104)。
ステップS104の処理においては、目標走行路の曲率R(即ち、半径の逆数)、白線と車両10との横方向の偏差Y、及び白線と車両10とのヨー角偏差φが算出される。尚、この種の目標走行路への追従制御に要する情報の算出態様は、既存の画像認識アルゴリズムを含む各種態様を適用可能である。該算出態様は、発明の本質部分との相関が薄いため、その詳細についての説明は割愛する。
上記ステップS104の処理の後、処理は二系統に分岐する。一方の処理において、ECU100は、車両10を目標走行路へ追従させるために必要となる目標横加速度GYTGを算出する(ステップS105)。尚、目標横加速度GYTGも、既存の各種アルゴリズム或いは演算式に従って算出可能である。或いは、ECU100は、予めROM等の然るべき記憶手段に、上記曲率R、横方向偏差Y及びヨー角偏差φをパラメータとする目標横加速度マップを保持し、適宜該当する値を選択することにより目標横加速度GYTGを算出(この種の選択もまた算出の一態様である)してもよい。
次に、ECU100は、算出された目標横加速度GYTGと、図2中に示す目標横加速度GYTG及びLKA基本目標角θLKB間の関係を規定するマップとから、LKA基本目標角θLKBを特定する(ステップS106)。
ここで、目標横加速度GYTG及びLKA基本目標角θLKB間の関係を規定するマップについて説明を加える。該マップにおいて目標横加速度GYTG=0に相当する原点ラインの左側の領域は、車両左方向に対応する目標横加速度であり、同様に右側の領域は車両右方向に対応する目標横加速度である。また、LKA基本目標角θLKB=0に相当する原点ラインの上側の領域は、車両右方向の舵角に対応しており、同様に下側の領域は車両左方向の舵角に対応している。
従って、LKA基本目標角θLKBは、原点ラインを境にして対称な特性となる。LKA基本目標角θLKBは、目標横加速度GYTG=0付近の不感帯を除けば、目標横加速度GYTGに対し絶対値がリニアに増加する特性となる。尚、LKA基本目標角θLKBは、車速が高い程減少側で設定される。これは、車速が高い程、舵角に対し発生する横加速度の度合いが大きくなるためである。
次に、ECU100は、目標操舵トルクTLKを算出し(ステップS107)、該算出された目標操舵トルクTLKをフラッシュメモリやRAM等の書き換え可能な然るべき記憶手段に記憶させる。目標操舵トルクTLKは、予めROMに格納された、目標横加速度GYTGと車速Vとをパラメータとする目標操舵トルクマップに規定されており、ECU100は、当該マップから該当する数値を選択することにより目標操舵トルクTLKを算出する。
他方の処理において、ECU100は、曲率Rと、図2中に示す曲率R及び調整ゲインK間の関係を規定するマップとから、調整ゲインKを特定する(ステップS108)。ここで、曲率R及び調整ゲインK間の関係を規定するマップについて説明を加える。該マップにおいて、図中左側へ向かう程、目標走行路は急激に湾曲していること(即ち、急カーブ)になる。図示するように、調整ゲインKは、1未満の領域で設定され、曲率Rが大きい程(即ち、急カーブ程)小さく設定される。これは、曲率が大きい程、ステアリングホイル11の操舵が許容される(運転者から見て違和感が生じない)ためである。
次に、ステップS106の処理においてLKA基本目標角θLKBが特定され、ステップS108の処理において調整ゲインKが特定されると、ECU100は、下記式(1)に従ってLKA補正目標角θLKを算出する(ステップS109)。
θLK=θLKB×K・・・・・(1)
算出されたLKA補正目標角θLKは、後述するVGRS制御において参照される。
(EPS制御)
目標走行路への車両10の追従動作は、以下に説明するEPS制御により実現される。即ち、ECU100は、運転者操舵トルクMT及び車速Vに基づいて、EPSアクチュエータ400のEPSモータから出力すべきアシストトルクTAの基本値であるEPS基本目標トルクTBASEを算出する。
次に、ECU100は、算出されたEPS基本目標トルクTBASEと、上述したステップS107の処理において算出された目標操舵トルクTLKとに基づいて、下記式(2)に従ってEPS最終目標トルクTTGを算出する。
TG=TBASE+TLK・・・・・(2)
ECU100は、算出されたEPS最終目標トルクTTGに基づいて、EPS駆動装置500を制御し、EPSアクチュエータ400のEPSモータから、該算出されたEPS最終目標トルクTTGに対応するアシストトルクTAを出力させる。この結果、車両10を目標走行路へ追従させることが可能となる。
ところで、EPSアクチュエータ400は、ステアリングホイル11の操舵角と、操舵輪の舵角との関係を変化させるものではないから、EPSアクチュエータ400からのアシストトルクTAの付与により、車両10の目標走行路への追従がなされた場合、舵角の変化に応じてステアリングホイル11が運転者の意思とは無関係に操舵される。すると、運転者が違和感を覚え、運転者側の不要な操舵操作を誘発する可能性が生じ得る。そこで、本実施形態では特に、EPSアクチュエータ400により車両10を目標走行路へ追従させるに際しての挙動変化を、下記のVGRS制御によって補償している。
(VGRS制御処理)
以下、VGRS制御について、図3のフローチャートを参照して説明する。
図3において、先ず、本発明に係る「車両用操舵装置」の一例としての、ECU100は、各種信号を読み込む(ステップS201)。尚、該ステップS201の処理で読み込まれる信号は、上述したステップS101の処理において読み込まれる信号と同様である。続いて、ECU100は、車速V及び操舵角MAを取得する。
次に、ECU100は、取得された車速Vと、図3中に示す車速及び操舵伝達比K間の関係を規定するマップとから、操舵伝達比Kを求める(ステップS202)。ここで、操舵伝達比Kは、操舵角MAに対するロアステアリングシャフト13の回転角を規定する値であり、車速Vに応じた可変値である。
ここで、本願発明者の研究によれば以下の事実が判明している。即ち、LKA制御時に、車両10が、例えば路面穴、段差、ハーシュ等がある不整地路を走行する場合、路面の影響によりステアリングホイル11が回転される可能性がある。具体的には、路面から受ける力が、EPSのアシストトルクTAよりも大きい場合に、EPSよりも上流側に力が伝達され、ステアリングホイル11が少なからず回転される。
この際、EPSよりも上流側に設けられた各種信号(例えば、ステアリングホイル11に係る回転角、回転速度及びトルク等)に応じてLKA制御以外の目標値が生成され、該生成された目標値が、LKA制御本来の目標値に加算されるような構成の場合には、運転者の意図しない目標値が加算されるため、LKA制御に係る軌跡追従性が劣化する。
加えて、ステアリングホイル11の動作に関連するセンサ自体は、路面外力によってステアリングホイル11が回されたのか、運転者の意思によりステアリングホイル11が回されたのか、の判別ができないため、車両10の目標走行路からのずれが大きくなったり、LKA制御が意図せず中断してしまったりする可能性がある。
尚、操舵伝達比Kの値を小さく設定することにより、ステアリングホイル11に対する外乱入力の影響を低減することができるが、LKA制御中のステアリングホイル11の回転角の負荷低減を十分に達成することが困難になる。
そこで、本実施形態では、不整地路を車両10が走行している(即ち、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況である)と判定された場合、ステアリングホイル11に係る入力を無視、或いは反映度(即ち、操舵伝達比K)を低下する構成とした。具体的には例えば、車両10が通常路面(整地路)を走行している場合は、車速及び操舵伝達比K間の関係を規定するマップ(図3参照)における実線を用いて、操舵伝達比Kが決定される。他方、車両10が不整地路を走行している場合は、車速及び操舵伝達比K間の関係を規定するマップ(図3参照)における破線を用いて、操舵伝達比Kが決定される。
路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であるか否かの判定について、具体例を挙げて説明する。
(i)車両10の各車輪に設けられたバネ上加速度センサ(図示せず)を用いる場合:
閾値以上のバネ上加速度センサの値(上下加速度、前後加速度及び左右加速度のうち少なくとも一つ)が、所定時間内に、所定回数以上検出されたことを条件に、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であると判定すればよい。或いは、所定周波数以上且つ閾値以上のバネ上加速度センサの値が、所定時間内に、所定回数以上検出されたことを条件に、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であると判定すればよい。
(ii)車載カメラ20の画像の乱れを利用する場合:
閾値以上の画像の乱れ(例えば、大きさ、周波数、方向等)が、所定時間内に、所定回数以上検出されたことを条件に、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であると判定すればよい。或いは、所定周波数以上且つ閾値以上の画像の乱れが、所定時間内に、所定回数以上検出されたことを条件に、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であると判定すればよい。判定に際し、画像の上下方向、横方向等の並進方向よりも回転方向の画像の乱れを優先することが望ましい。
(iii)EPSのq軸電流(逆起電圧)、回転速度及び回転加速度の少なくとも一つの値が、閾値以上であることを条件に、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であると判定すればよい。或いは、例えばAVS、A−STB又は電磁サスペンションに係る制御量が、閾値以上であることを条件に、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であると判定すればよい。或いは、ロール値を用いてもよい。
尚、上記(i)〜(iii)に示した値を組み合わせて判定してもよい。具体的には例えば、ロール値とバネ上加速度センサの値との組み合わせや、ロール値とEPSのq軸電流の値との組み合わせ、等を用いて判定してもよい。
路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であると判定された場合、ECU100は、車速及び操舵伝達比K間の関係を規定するマップ(図3参照)における破線を用いて、操舵伝達比Kを決定する。他方、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況ではないと判定された場合、ECU100は、車速及び操舵伝達比K間の関係を規定するマップにおける実線を用いて、操舵伝達比Kを決定する。尚、実施形態に係る「ECU100」は、本発明に係る「変更手段」の一例である。
続いて、ECU100は、決定された操舵伝達比Kと操舵角MAとに基づいて、下記式(3)に従って、VGRS基本目標角θVGを算出する。
θVG=K×MA・・・・・(3)
次に、ECU100は、算出されたVGRS基本目標角θVGと、上述したステップS109の処理において算出されたLKA補正目標角θLKとに基づいて、下記式(4)に従ってVGRS最終目標角θTGFを算出する(ステップS203)。
θTGF=θVG+θLK・・・・・(4)
次に、ECU100は、算出されたVGRS最終目標角θTGFに基づいてVGRS駆動装置300を制御し、VGRSアクチュエータ200のVGRSモータ202を、VGRS最終目標角θTGFに対応する分回転させる(ステップS204)。この結果、運転者に与える違和感を軽減することができると共に、車両10の挙動を安定させることが可能となる。
加えて、路面の影響によりステアリングホイル11が回されやすい状況であるか否かにより、操舵伝達比Kが変更されるので、LKA制御時における軌跡追従性の低下を抑制することができる。更に、ステアリングホイル11に対する外乱入力の影響を低減することができると共に、LKA制御中のステアリングホイル11の回転角の負荷低減を十分に達成することができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う車両用操舵装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
10…車両、11…ステアリングホイル、12…アッパーステアリングシャフト、13…ロアステアリングシャフト、14…ピニオンギア、16…操舵トルクセンサ、17…操舵角センサ、18…回転角センサ、100…ECU、200…VGRSアクチュエータ、300…VGRS駆動装置、400…EPSアクチュエータ、500…EPS駆動措置

Claims (1)

  1. ステアリングホイルに接続された操舵入力軸の回転角である操舵角と、操舵輪の回転角である舵角との関係を変化させることが可能な舵角可変手段を備え、目標走行路に追従させる走行支援制御を実行可能な車両に搭載され、前記走行支援制御が実行される際に、前記目標走行路に追従させるための目標舵角に応じて前記舵角可変手段を制御する車両用操舵装置であって、
    前記車両に加わる加速度に基づいて、前記舵角可変手段に係る制御量を変更する変更手段を備える
    ことを特徴とする車両用操舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11254356B2 (en) * 2019-01-25 2022-02-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle control system

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