JP2014124537A - 塗装建築部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗装したい絵柄模様と実際に塗装された絵柄模様とのずれを少なくし、塗装建築部材の外観の低下を抑えることができる塗装建築部材の製造方法を提供する。
【解決手段】凹凸面を有する基材3を搬送しながら前記凹凸面にインクジェット塗装により塗装する建築部材の製造方法に関する。前記凹凸面は、高さ位置の異なる複数の柄部4と、各柄部4間に位置する連接部31とを備える。前記柄部4は、前記基材3の厚み方向の最下に位置する低柄部30と、低柄部30より上方に位置する高柄部32とを備えている。前記柄部4から基準柄部sを選択する。平面板に塗装することで所望の絵柄模様が得られるよう予め予備柄データを作成する。当該予備柄データのうち、前記凹凸面に塗装する場合に前記基準柄部sに対応するデータを基準柄データとする。前記基準柄部s以外の前記柄部4及び前記連接部31に対応するデータを、前記基準柄部sとの高低差に応じて補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、外装材等として使用される塗装建築部材の製造方法に関するものである。
従来より、インクジェット塗装により化粧を施した塗装建築部材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような塗装建築部材は、基材をインクジェット式塗装機で塗装することにより形成されている。
インクジェット塗装するためのインクジェット式塗装機7としては、例えば、図5に示すようなものを用いることができる。このインクジェット式塗装機7は、噴射ノズル8を設けた塗装ノズルヘッド9、塗装ノズルヘッド9の噴射ノズル8に水性インクを供給する塗料供給タンク10、塗装ノズルヘッド9の噴射ノズル8からの水性インクの噴射を制御する塗装制御システム11などを設けて形成されている。インクは、水性の他、油性、紫外線硬化型など一般的な物を用いることができる。
塗装ノズルヘッド9は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色の水性インクを噴出する4種類の塗装ノズルヘッド9y,9c,9m,9kで形成され、フルカラー印刷による塗装を行うことができるものである。塗料供給タンク10も同様に4種類のものからなるものであり、イエローの水性インクを供給する塗料供給タンク10yは塗装ノズルヘッド9yに、シアンの水性インクを供給する塗料供給タンク10cは塗装ノズルヘッド9cに、マゼンタの水性インクを供給する塗料供給タンク10mは塗装ノズルヘッド9mに、ブラックの水性インクを供給する塗料供給タンク10kは塗装ノズルヘッド9kに、それぞれ接続されている。また、塗装ノズルヘッド9は、基材3の搬送方向と直交する方向(基材3の幅方向)と略平行に長く形成され、略水平に設置されている。各塗装ノズルヘッド9にはその長手方向に複数個の噴射ノズル8が並ぶようにして設けられている。さらに、塗装ノズルヘッド9y,9c,9m,9kは基材3の搬送方向と略平行に配列されている。
塗装制御システム11は、各種のCPU、ROM、RAM等から構成されるものであり、印刷データ作成部、塗装制御部、噴射ノズル制御部等を備えて形成されている。塗装制御部は、塗装を行う基材3に応じた印刷データを印刷データ作成部から取り出し、この印刷データに基づいて、噴射ノズル制御部に制御信号を出力するものである。噴射ノズル制御部は、塗装ノズルヘッド9の各噴射ノズル8に接続されており、噴射ノズル制御部から入力される制御信号に基づいて各噴射ノズル8を制御するものである。各噴射ノズル8は例えばピエゾ制御方式により噴射を行ったり噴射を停止したりするようになっており、噴射ノズル制御部で各噴射ノズル8を制御することによって、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各水性インクの噴射と停止を個別に制御して、色柄パターンに対応したフルカラー印刷による塗装を行うことができるものである。
また、インクジェット式塗装機7の下側には基材3を搬送するための搬送コンベア12が配置されており、この搬送コンベア12は例えばベルトコンベア等で形成することができるものである。
基材3を塗装するにあたっては、基材3を搬送コンベア12上に導入し、インクジェット式塗装機7の塗装ノズルヘッド9の下方を順に通過させ、上記の印刷データに基づいて、塗装ノズルヘッド9の噴射ノズル8から水性インクを噴射させてインクジェット塗装することによって、塗装建築部材を製造することができるものである。
特開2012−107471号公報
上記のようにして基材を塗装した場合、図6に示すように、基材3が平面板である場合、インクiの塗装面への到達位置は、塗装ノズルヘッド9の噴出位置よりIだけ、基材3の搬送方向と反対側にずれることになる。尚、図6において、Hは塗装面と塗装ノズルヘッド9との距離を、vはインクiの噴出速度を、Vは基材3の搬送速度(塗装面の移動速度)を、pはインクiの噴出間隔を、Tは基材3の厚みをそれぞれ示す。
基材3が平面板(塗装される面が平坦面)である場合、塗装ノズルヘッド9が固定され、基材3が一定速度で搬送されていると、塗装ノズルヘッド9と基材3の塗装面とが一定の距離であるので、インクiの塗装面への到達位置が、塗装ノズルヘッド9の噴出位置よりIだけ、基材3の搬送方向と反対側にずれたとしても、塗装したい絵柄模様と実際に塗装された絵柄模様とが相対的に位置ずれして1対1で対応することになる。
しかし、塗装される面が立体的に形成された基材を上記のようなインクジェット式塗装機で塗装すると、平面板に塗装した場合の絵柄模様、すなわち塗装したい絵柄模様と、実際に塗装された絵柄模様とがずれてしまい、塗装建築部材の外観が低下する場合があった。
図7(a)(b)に、塗装される面が凹凸面に形成された基材3の一部を示す。この基材3は平面視で矩形板状に形成されている。
前記凹凸面は、高さ位置の異なる複数の柄部4と、各柄部4間に位置する連接部31とを備えて形成されてる。柄部4としては低柄部30と高柄部32とを備えている。
低柄部30は、高柄部32や連接部31に比べて、基材3の厚み方向の最下に位置する部分である。この低柄部30は略水平面に形成することができる。
高柄部32は、基材3の厚み方向において、低柄部30や連接部31より上方に位置する部分である。この高柄部32は略水平面に形成することができる。また、例えば、隣り合う一組の高柄部32の間に低柄部30を挟んで形成することができる。この場合、一方の高柄部32は他方の高柄部32よりも搬送方向において前方に形成されている。また、一方の高柄部32と他方の高柄部32は低柄部30から同じ高さ位置に形成されていてもよいし、異なる高さ位置に形成されていてもよい。高さ位置が異なる複数の高柄部32を備えることにより、塗装だけでなく、凹凸面の立体形状により意匠性を高くすることができる。ここで、基材3の前後方向は基材3を塗装する際の搬送方向(矢印Xで示す)により決定される。すなわち、塗装時の基材3の搬送方向と同方向を「前方」あるいは「前側」とし、搬送方向と反対方向を「後方」あるいは「後側」とする。
連接部31は、基材3の厚み方向において、隣接する低柄部30と高柄部32との間に位置する部分である。この連接部31は、水平に対して傾いた傾斜面として形成されている。連接部31は高柄部32と低柄部30との間に形成されている。また連接部31は基材3の長手方向と直交する方向に長く形成されている。連接部31は逃げ斜面31aと受け斜面31bとで構成されている。逃げ斜面31aは高柄部32とその後側に形成された低柄部30との間に形成されている。逃げ斜面31aは基材3の前側に向かって上り傾斜するように形成されている。受け斜面31bは高柄部32とその前側に形成された低柄部30との間に形成されている。受け斜面31bは基材3の後側に向かって上り傾斜するように形成されている。逃げ斜面31aと受け斜面31bは略同じ面積で形成することができるが、異なっていても良い。
このような基材3をインクジェット塗装するにあたっては、搬送コンベア(図示省略)により基材3が塗装ノズルヘッド9の下側を通過する際に、塗装ノズルヘッド9の噴射ノズル(図示省略)から基材3に向けて水性インク等のインクiを噴射するようにする。これにより、インクiが基材3の表面に付着して塗装することができるものである。
このような基材3の場合、図8に示すように、塗装ノズルヘッド9の高さ位置から見て、低柄部30は高柄部32よりもΔh分だけ下方に位置しているので、連接部31や低柄部30に実際に塗装されたインクirは、狙いとする塗装位置のインクikよりも下方に位置することになる。従って、塗装したい絵柄模様と実際に塗装された絵柄模様とがずれてしまい、塗装建築部材の外観が低下する場合があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、塗装したい絵柄模様と実際に塗装された絵柄模様とのずれを少なくし、塗装建築部材の外観の低下を抑えることができる塗装建築部材の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る塗装建築部材の製造方法は、凹凸面を有する基材を搬送しながら前記凹凸面にインクジェット塗装により塗装するにあたって、前記凹凸面は、高さ位置の異なる複数の柄部と、各柄部間に位置する連接部とを備え、前記柄部は、前記基材の厚み方向の最下に位置する低柄部と、この低柄部より上方に位置する高柄部とを備え、前記柄部から基準柄部を選択し、平面板に塗装することで所望の絵柄模様が得られるよう予め予備柄データを作成し、当該予備柄データのうち、前記凹凸面に塗装する場合に前記基準柄部に対応するデータを基準柄データとし、前記基準柄部以外の前記柄部及び前記連接部に対応するデータを、前記基準柄部との高低差に応じて補正することを特徴とするものである。
本発明にあっては、高さ位置が異なる複数の前記高柄部を備えることが好ましい。
本発明にあっては、前記基準柄部は、前記基材の厚み方向の平面上の表面積が最大となる前記高柄部から選択することが好ましい。
本発明にあっては、前記補正は、インクジェット塗装時のインクの噴出間隔により行うことが好ましい。
本発明に係る塗装建築部材の製造方法は、凹凸面を有する基材を搬送しながら前記凹凸面にインクジェット塗装により塗装するにあたって、前記凹凸面は、高さ位置の異なる複数の柄部と、各柄部間に位置する連接部とを備え、前記柄部は、前記基材の厚み方向の最下に位置する低柄部と、この低柄部より上方に位置する高柄部とを備え、インクジェット塗装時における前記低柄部及び前記連接部へのインクの噴出間隔は、前記高柄部を基準柄部としこの基準柄部へのインクの噴出間隔を補正することにより得られることを特徴とするものである。
本発明にあっては、前記基材の搬送速度をV、前記インクの噴出速度をv、前記基準柄部と前記インクを到達させる位置との距離をΔhとした場合、前記インクの噴出間隔の補正量ΔPが(V/v)×Δhであることが好ましい。
本発明では、平面板に塗装することで所望の絵柄模様が得られるよう予め予備柄データを作成し、当該予備柄データのうち、前記凹凸面に塗装する場合に前記基準柄部に対応するデータを基準柄データとし、前記基準柄部以外の前記低柄部と前記高柄部及び前記連接部に対応するデータを、前記基準柄部との高低差に応じて補正するので、平面板に塗装される絵柄模様と、凹凸面に実際に塗装された絵柄模様とのずれを少なくし、塗装建築部材の外観の低下を抑えることができるものである。
本発明の実施の形態の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態の他例を示し、(a)(b)は説明図である。 本発明の実施の形態の他例を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。 基材の一例を示し、(a)(b)は断面図である。 インクジェット式塗装機の一例を示す概略図である。 平面板の基材への塗装の一例を示す断面図である。 基材の一例を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。 従来例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
基材3は、セメントを主成分とする窯業系基板を用いることができる。基材3の材質は特に限定されるものではなく、木材や金属、樹脂などの従来から建築部材に用いられているものをそのまま使用することができる。基材3の上面(塗装される表面)にはインクの定着性や発色性を向上させるために受理層を設けることができる。基材3は、図7(a)(b)に示すものと同様の形状であって、塗装される面(基材3の表面)が凹凸面に形成されている。
また本実施の形態では図5に示すインクジェット式塗装機を用いることができる。
そして、基材3を塗装するにあたっては、搬送コンベア12により基材3を塗装ノズルヘッド9の下方で一方向に搬送することによって行うことができる。すなわち、基材3は、塗装ノズルヘッド9y,9c,9m,9kの下方を通過する際に、塗装ノズルヘッド9y,9c,9m,9kからイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各水性インクが噴射されて塗装されるものである。この場合、基材3は、当該基材3の表面の凹凸面の一部である高柄部32と低柄部30と連接部31(逃げ斜面31aと受け斜面31b)とを一組とした場合、その搬送方向に対して、前側の高柄部32、逃げ斜面31a、低柄部30、受け斜面31b、後側の高柄部32の順で塗装される。
本実施の形態では、まず、低柄部30と高柄部32から基準柄部sを選択する。基準柄部sを選択するにあたっては、基材3の厚み方向の平面上(切断平面上)の表面積が最大となる高柄部32から選択することが好ましい。すなわち、基材3の塗装される凹凸面のうち最も広い表面積を有する高柄部32を基準柄部sとするのが好ましい。この場合、後述の基準柄データに基いて塗装される面積を大きくすることができる。基準柄データは補正されないで得られるデータであるため、補正による誤差がない。従って、基材3の塗装される凹凸面の比較的広い面積を補正による誤差のない基準柄データで塗装することができ、平面に塗装される絵柄模様と、凹凸面に実際に塗装された絵柄模様とのずれを少なくすることができる。図1に示す実施の形態では、前側の高柄部32を基準柄部sとして選択している。
また、本実施の形態では、基材3にインクジェット塗装する前に、予め、予備柄データを作成する。予備柄データは、図5に示す上記インクジェット塗装機を用いて平面板に塗装することで所望の絵柄模様が得られるように作成されるデータである。すなわち、予備柄データに基いて、図5に示す上記インクジェット塗装機を用いて平面板に塗装すると、所望の絵柄模様が得られるものである。すなわち、予備柄データに基いて、図5に示す上記インクジェット塗装機を用いて平面板に塗装すると、凹凸面の連接部31に相当する位置であっても他の部分と比べて、絵柄模様が間延びしたりせず、また絵柄模様の色が薄くなったりしないものである。平面板は塗装される面が平坦面で形成されていることが想定されている。
また、本実施の形態では、インクジェット塗装する前に、予め基準柄データを作成する。基準柄データは、上記の予備柄データに基いて上記インクジェット塗装機を用いて基材3の凹凸面に塗装することを想定した場合に、基準柄部sに塗装される絵柄模様に対応するデータである。
また、本実施の形態では、インクジェット塗装する前に、予め補正データを作成する。補正データは、上記の予備柄データのうち、基準柄部s以外の低柄部30と高柄部32と連接部31に対応するデータを補正して作成する。低柄部30に対応する補正データは、基準柄部sと低柄部30との高低差に応じて、低柄部30に対応する予備柄データを補正して得られる。基準柄部sの高柄部32と高さの異なる他の高柄部32がある場合は、この高さの異なる高柄部32に対応する補正データは、基準柄部sと上記他の高柄部32との高低差に応じて、上記他の高柄部32に対応する予備柄データを補正して得られる。連接部31に対応する補正データは、基準柄部sと連接部31との高低差に応じて、連接部31に対応する予備柄データを補正して得られる。
補正データを作成するにあたっては、次のようにして行う。図1において、実線Nは塗装ノズルヘッド9の高さ位置を示す。点線Kは仮想塗装位置であって、実線Nと略平行で略水平に想定されるものである。また点線Kは基準柄部sである高柄部32の高さ位置と同じである。また点線Kは上記平面板の塗装される面を想定している。従って、上記の予備柄データは点線K上にインクジェット塗装することを想定して作成されている。実線Nと点線Kとの距離Hは、実線Nと基材3の高柄部32(基準柄部s)との距離Hと同等である。尚、基準柄部sの高柄部32と基準柄部s以外の高柄部32とが同じ高さに設定されている場合は、点線Kは両方の高柄部32を通過する。Δhは点線Kと低柄部30との距離を示す。
上記予備柄データは、上記平面板を搬送方向Xの方向に搬送しながら、インクiを実線Nの位置から噴出速度vで噴出して塗装することを想定した場合のデータである。すなわち、このデータは、基本的には柄データであって、搬送される基材3を位置センサーで検知した後、何秒後にどの色で且つどの位置のノズルから噴射するかを指示するためのデータである。上記のようにインクiを噴射すると、平面板の塗装される面(上面)と想定されている点線K上の位置にインクirが到達すると考えられる。
この予備柄データをそのまま用いて、基材3の凹凸面にインクジェット塗装すると、凹凸面には実線Nからの距離が異なる(高さの異なる)高柄部32や低柄部30や連接部31が存在するために、平面板にインクジェット塗装した場合とは絵柄模様の外観が異なることがある。すなわち、基準柄部s(高柄部32)と基準柄部s以外の部分(基準柄部s以外の高柄部32と低柄部30と連接部31)とは、実線Nからの距離が異なるため、予備柄データでインクジェット塗装すると、基準柄部sでの絵柄模様と、基準柄部s以外での絵柄模様とが位置ずれを起こしやすく、平面板にインクジェット塗装した場合とは絵柄模様の外観が異なることになる。本実施の形態では、塗装後の基材3において、塗装面(凹凸面)を略垂直方向から見た場合に、基準柄部s以外の塗装部分であっても、平面板に塗装した場合のように、点線K上にインクikが位置するように見せたい。
そこで、上記予備柄データのうち、基準柄部sに塗装する場合に用いるデータを基準柄データとし、基準柄部s以外の部分に塗装する場合に用いるデータを、前記基準柄部との高低差に応じて補正して補正データを作成することができる。すなわち、基準柄部sである高柄部32で塗装する場合のインクiの噴出間隔を補正することにより、補正データとしてインクiHの噴出間隔を得るものである。
図1に、低柄部30に塗装する場合の補正データの作成について示す。インクiが塗装ノズルヘッド9から噴出速度vで噴出され、距離Hだけ離れた点線K上(基準柄部s)にまで到達する時間tは、t=H/vとなる。この時間tの間に基材3が搬送される距離Iは、基材3の搬送速度Vとすると、I=V×t=V×H/vとなる。この場合、点線KよりもΔhだけ下方に位置する低柄部30に塗装した場合、インクiが低柄部30に達する時間t’は、t’=(H+Δh)/vとなる。また、インクiが時間t’で進む間に、基材3が搬送される距離をI+Δpとすると、I+Δp=t’×V=(H+Δh)×V/vとなる。従って、補正値Δpは、Δp=(V/v)×Δhとなる。
このように低柄部30に塗装する場合は、基準柄部s(高柄部32)に塗装する場合に比べて、インクの噴出間隔をΔpだけ早くするように補正をする。これにより、図1に示すように、補正されたインクiHは、塗装面を略垂直方向から見た場合に、点線K上に到達した場合のインクikの略真下に位置することになる。従って、塗装面を略垂直方向から見た場合であっても、低柄部30に塗装したインクiHが仮想塗装位置の点線K上に位置するように見えて、基準柄部sである高柄部32に塗装された絵柄模様との位置ずれを少なくすることができるものである。
尚、高さが異なる複数の高柄部32がある場合は、上記の低柄部30に塗装するときと同様の補正を、基準柄部sでない高柄部32について行なって、基準柄部sでない高柄部32に塗装する場合の補正データを作成することができる。
図2に、連接部31に塗装する場合の補正データの作成について示す。図2(a)では連接部31のうち、逃げ斜面31aに塗装する場合を示す。図2(b)では連接部31のうち、受け斜面31bに塗装する場合を示す。この場合、点線KよりもΔhだけ下方の位置において、逃げ斜面31a又は受け斜面31bにインクiHが到達するようにするものである。この場合も上記と同様にして、補正値Δpは、Δp=(V/v)×Δhとなる。補正されたインクiHは、塗装面を略垂直方向から見た場合に、点線K上に到達した場合のインクikの略真下に位置することになる。従って、塗装面を略垂直方向から見た場合であっても、逃げ斜面31a又は受け斜面31bに塗装したインクiHが仮想塗装位置の点線K上に位置するように見えて、基準柄部sである高柄部32に塗装された絵柄模様との位置ずれを少なくすることができるものである。
図3では、基材3の搬送方向Xに長い溝部を設けて基材3の表面を凹凸面とした場合を示す。上記のような補正なしに直線を塗装により形成した場合、塗装面を略垂直方向から見ると、線LRのように、連接部31の位置で屈曲したように見えるが、上記のような補正をして塗装した場合は、塗装面を略垂直方向から見ると、線LHのように、直線のように見える。従って、高柄部32と連接部31や低柄部30との間で絵柄模様がずれないように見えるものである。
図4(a)(b)に基材3の他例を示す。これらの基材3は、隣り合う逃げ斜面31aと受け斜面31bとの間に、高さの異なる複数の高柄部32を設けて形成されている。図4(a)では、高柄部32として一対の上高柄部32aと、一対の上高柄部32aの間に設けられる下高柄部32bとから構成されている。下高柄部32bは上高柄部32aよりも低い高さ位置に設けられている。また上高柄部32aと下高柄部32bとの間には連接部31が設けられている。下高柄部32bとその両側の連接部31とで溝状部分が形成されている。図4(b)では、高柄部32として上高柄部32aと、上高柄部32aの側方に設けられる下高柄部32bとから構成されている。下高柄部32bは上高柄部32aよりも低い高さ位置に設けられている。上高柄部32aと下高柄部32bとの間には連接部31が設けられている。下高柄部32bと連接部31と上高柄部32aとで階段状部分が形成されている。このような基材3であっても、上記と同様に補正をすることによって、平面板に塗装される絵柄模様と、凹凸面に実際に塗装された絵柄模様とのずれを少なくし、塗装建築部材の外観の低下を抑えることができる。
尚、低柄部30と高柄部32及び連接部31は一つの基材3に複数形成されていてもよい。また、凹凸面には、石目、石割、木目などの細かな凹凸模様が形成されていてもよい。また、凹凸面が連続する波形状となってもよい。
s 基準柄部
3 基材
4 柄部
30 低柄部
31 連接部
32 高柄部

Claims (6)

  1. 凹凸面を有する基材を搬送しながら前記凹凸面にインクジェット塗装により塗装するにあたって、前記凹凸面は、高さ位置の異なる複数の柄部と、各柄部間に位置する連接部とを備え、前記柄部は、前記基材の厚み方向の最下に位置する低柄部と、この低柄部より上方に位置する高柄部とを備え、前記柄部から基準柄部を選択し、平面板に塗装することで所望の絵柄模様が得られるよう予め予備柄データを作成し、当該予備柄データのうち、前記凹凸面に塗装する場合に前記基準柄部に対応するデータを基準柄データとし、前記基準柄部以外の前記柄部及び前記連接部に対応するデータを、前記基準柄部との高低差に応じて補正することを特徴とする塗装建築部材の製造方法。
  2. 高さ位置が異なる複数の前記高柄部を備えることを特徴とする請求項1記載の塗装建築部材の製造方法。
  3. 前記基準柄部は、前記基材の厚み方向の平面上の表面積が最大となる前記高柄部から選択することを特徴とする請求項1または2記載の塗装建築部材の製造方法。
  4. 前記補正は、インクジェット塗装時のインクの噴出間隔により行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の塗装建築部材の製造方法。
  5. 凹凸面を有する基材を搬送しながら前記凹凸面にインクジェット塗装により塗装するにあたって、前記凹凸面は、高さ位置の異なる複数の柄部と、各柄部間に位置する連接部とを備え、前記柄部は、前記基材の厚み方向の最下に位置する低柄部と、この低柄部より上方に位置する高柄部とを備え、インクジェット塗装時における前記低柄部及び前記連接部へのインクの噴出間隔は、前記高柄部を基準柄部としこの基準柄部へのインクの噴出間隔を補正することにより得られることを特徴とする塗装建築部材の製造方法。
  6. 前記基材の搬送速度をV、前記インクの噴出速度をv、前記基準柄部と前記インクを到達させる位置との距離をΔhとした場合、前記インクの噴出間隔の補正量ΔPが(V/v)×Δhであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の塗装建築部材の製造方法。
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