JP2014122574A - ロータリー圧縮機 - Google Patents

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真一 高橋
Tomohiro Iyanagi
友宏 井柳
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Abstract

【課題】上軸受の変形を抑えつつ、上軸受のボス部と吐出マフラーの間から冷媒が漏れるのを抑制することができるシール構造をもつロータリー圧縮機を得る。
【解決手段】上軸受24を覆う吐出マフラー26の中心穴26aと上軸受24のボス部24aとの間にシール部材となる緩衝材28を配置し、緩衝材28とボス部24aとの間において、緩衝材28の嵌合範囲の一部に環状の溝26fを設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は、ロータリー圧縮機に関するものである。
ロータリー圧縮機は、密閉容器と、この密閉容器内に収容され、冷媒を圧縮する圧縮要素およびこの圧縮要素の駆動源となる電動要素と、を備えている。圧縮要素は、密閉容器に固定されたシリンダーと、シリンダーのシリンダー室を貫通し電動要素の回転子に固定された駆動軸と、駆動軸の偏心軸部に嵌合され、シリンダー室内で回転転動して冷媒を圧縮するローリングピストンと、シリンダーの各端面を閉塞し、駆動軸を回転自在に支持する上軸受および下軸受と、上軸受を覆い、かつ、圧縮された冷媒が上軸受の吐出孔を通じて吐出される吐出マフラーと、を備えている。
吐出マフラーは、内部がマフラー空間となっており、吐出孔からの高温高圧の吐出冷媒ガスの脈動により発生する騒音を低減させている。
このような吐出マフラーに関する従来技術として、特許文献1または特許文献2では、吐出マフラーと上軸受のボス部との間に隙間を設けている。特許文献3では、Oリングを介して吐出マフラーと上軸受のボス部との間をシールする構造となっている。
特許第4762301号公報 特開平4−116288号公報 実公平1−13829号公報
従来のロータリー圧縮機は、吐出マフラーにて吐出冷媒の脈動を小さくして、脈動に伴って発生する騒音を低減するために、吐出マフラーが設けられている。しかし、特許文献1または特許文献2のように、上軸受のボス部外周面と吐出マフラーとの間に隙間があると、吐出マフラーの中心穴の内径が固定されていないため、吐出マフラーの剛性が低くなり、この隙間から高脈動の吐出冷媒が漏れて吐出マフラーを加振し、騒音を発生するという問題点があった。対策として、特許文献3のようにOリングを介在させ、Oリングの弾性変形により隙間をシールした場合、高温の冷媒ガスによりOリングの温度が上昇し、時間の経過とともに圧縮永久歪みが増加して、シール性が低下するという問題があった。さらに、CO冷媒等のように分子の小さい冷媒においては、Oリング中に冷媒が浸漬して膨潤し易くなり、そのため、Oリングが劣化してシール性が低下するという問題があった。また、別の対策として、特許文献3のように、上軸受のボス部に段差を設け、吐出マフラーを上軸受のボス部の軸方向(シリンダー側)に押し付けてシールした場合、上軸受のシリンダー側端面が押し付け力により変形し、シリンダー内で偏心回転運動を行うローリングピストンに接触し、圧縮機の効率低下、騒音増加、接触部の摩耗増加、接触部ロックによる停止が発生するなどの恐れがあった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は、上軸受の変形を抑えつつ、上軸受のボス部と吐出マフラーとの間から冷媒が漏れるのを抑制することができるシール構造をもつロータリー圧縮機を得ることである。
本発明の第2の目的は、吐出マフラーの剛性を上げ、吐出マフラーの振動による騒音を抑制することができる固定構造をもつロータリー圧縮機を得ることである。
本発明に係るロータリー圧縮機は、密閉容器と、密閉容器内に収容され、冷媒を圧縮する圧縮要素および該圧縮要素の駆動源となる電動要素と、を備え、圧縮要素は、密閉容器に固定されたシリンダーと、シリンダーのシリンダー室を貫通し電動要素の回転子に固定された駆動軸と、駆動軸の偏心軸部に嵌合され、シリンダー室内で偏心回転して冷媒を圧縮するローリングピストンと、シリンダーの各端面を閉塞し、駆動軸を回転自在に支持する軸受と、電動要素側に配置された軸受を覆い、かつ、圧縮された冷媒が電動要素側の軸受の吐出孔を通じて吐出される吐出マフラーと、を有し、電動要素側の軸受のボス部と該ボス部に挿入される吐出マフラーの中心穴との間にシール部材となる緩衝材を配置し、緩衝材とボス部との間において、緩衝材の嵌合範囲の一部に環状の溝を設けたものである。
本発明に係るロータリー圧縮機は、電動要素側の軸受のボス部と該ボス部に挿入される吐出マフラーの中心穴との間にシール部材となる緩衝材を配置し、緩衝材とボス部との間において、緩衝材の嵌合範囲の一部に環状の溝を設けたものである。そのため、緩衝材により上軸受(電動要素側の軸受)のボス部と吐出マフラーの中心穴との間をシールすることができ、高脈動の吐出冷媒が隙間から漏れ、吐出マフラーを加振することによる騒音を抑制するという効果を有する。さらに、緩衝材とボス部との間において、緩衝材の嵌合範囲の一部に環状の溝を設けたので、この溝が、吐出マフラーの中心穴からボス部の軸の半径方向へ作用する力を逃がし、その力を弱めるため、ボス部内径の変形を抑制することができる。また、ボス部の軸方向には上記力が作用しないため、上軸受のシリンダー側端面の変形を防ぐことができる。
本発明の実施の形態1に係るロータリー圧縮機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る吐出マフラーのシール構造を示す縦断面図である。 図2の吐出マフラーのシール部における力の作用を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る吐出マフラーのシール構造を示す縦断面図である。 図4の吐出マフラーのシール部における力の作用を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る吐出マフラーの別のシール構造を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係る吐出マフラーのシール構造を示す縦断面図である。
以下、本発明に係るロータリー圧縮機の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図1を含め、以下の図面は模式的に表したものであり、各構成部材の大きさの関係についても実際のものと異なる場合がある。また、以下の実施の形態では、縦置き型のロータリー圧縮機を例にとって説明するが、横置き型のロータリー圧縮機にも本発明を同様に適用することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るロータリー圧縮機100の縦断面図である。
この実施の形態1に係るロータリー圧縮機100は、冷凍装置、空気調和機、ヒートポンプ式給湯器、冷蔵庫等における冷凍サイクルを形成する冷凍回路の一要素として使用するものである。図1に基づいて、このロータリー圧縮機100の構成および動作について説明する。
このロータリー圧縮機100は、密閉容器10と、密閉容器10内に収容された圧縮要素20および電動要素30とを備えている。
密閉容器10は、下側容器11と上側容器12とが溶接あるいは焼き嵌め等により接合された密閉構造の容器である。密閉容器10の底部には、主に圧縮要素20の摺動部を潤滑する冷凍機油(図示せず)が貯留されている。密閉容器10の側方部にはアキュームレーター40が設けられている。アキュームレーター40は、冷媒ガスを圧縮要素20に吸入する吸入管13を備えている。アキュームレーター40と連通する吸入管13は、密閉容器10の下側容器11に接続されている。また、上側容器12の上部には、吐出管14が接続されており、圧縮された冷媒ガスが排出される。アキュームレーター40は、冷媒を液冷媒とガス冷媒に分離し、液冷媒がなるべく圧縮要素20内に吸入されないようにするために設けられている。
圧縮要素20は、例えば、CO冷媒を圧縮する機構を有するものであり、シリンダー21、ローリングピストン22、ベーン(図示せず)、駆動軸23、上軸受24、下軸受25、吐出マフラー26等を備えている。なお、冷媒はCO冷媒に限定するものではない。
内部に圧縮室が形成されるシリンダー21は、内部に平面視略円形の空間であるシリンダー室21aを有し、外周部が図示しないボルト等により密閉容器10の下側容器11内に固定されている。シリンダー室21aは軸方向の両端が開口している。このシリンダー室21aには、駆動軸23によって偏心回転するローリングピストン22が設けられている。ローリングピストン22は、駆動軸23の偏心軸部23aに摺動自在に嵌合されている。シリンダー21のシリンダー室21aの内周面とローリングピストン22の外周面とベーン(図示せず)によって囲まれた空間がローリングピストン22の偏心回転運動によって体積を変化する圧縮室(図示せず)となる。
また、シリンダー21には、シリンダー室21aに連通し、半径方向に延びる並行なベーン溝(図示せず)が軸方向に貫通して設けられている。ベーン溝の背面(外側)には、ベーン溝に連通する平面視略円形の空間である背圧室(図示せず)が設けられている。
上記ベーンは、シリンダー21のベーン溝内に収納され、背圧室に設けられるベーンスプリング(図示せず)で、ベーンが常にローリングピストン22に押付けられている。ロータリー圧縮機100は、密閉容器10内が高圧であるから、運転を開始するとベーンの背面(背圧室側)に密閉容器10内の高圧とシリンダー室21aの圧力との差圧による力が作用するので、ベーンスプリングは主にロータリー圧縮機100の起動時(密閉容器10内とシリンダー室21aの圧力に差がない状態)に、ベーンをローリングピストン22に押付ける目的で使用される。ベーンの形状は、平たい(周方向の厚さが、径方向及び軸方向の長さよりも小さい)略直方体である。
シリンダー21には、アキュームレーター40の吸入管13が接続されている。吸入管13からの冷媒ガスが通る吸入ポートが、シリンダー21の外周からシリンダー室21aに貫通している。
シリンダー21には、略円形の空間であるシリンダー室21aを形成する円の縁部付近を切り欠いた吐出ポート(図示せず)が設けられている。吐出ポートは、逆止弁である吐出弁24dを備える吐出孔24cに通じている。
電動要素30は、電動機回転子31と電動機固定子32とを備えている。電動機回転子31は、駆動軸23に焼き嵌め等により固定されている。電動機固定子32は、密閉容器10の下側容器11に固定されている。また、電動機固定子32には、電動機固定子32に電力を供給するために、密閉容器10の上側容器12の上部に設置されたガラス端子33がリード線34を介して接続されている。
駆動軸23はシリンダー室21aを貫通して設けられている。そして、シリンダー21の上面(電動要素30側の端面)には、主軸部23bを回転自在に支持する上軸受24(電動要素30側の軸受)が設けられている。シリンダー21の下面(反電動要素30側の端面)には、副軸部23cを回転自在に支持する下軸受25(反電動要素30側の軸受)が設けられている。上軸受24は、側面視略逆T字状であり、シリンダー21に設置される上面(電動要素30側の端面)を閉塞している。下軸受25は、側面視略T字状であり、シリンダー21に設置される下面(反電動要素30側の端面)を閉塞している。また、上軸受24には、シリンダー21の吐出ポート(図示せず)と平面視略同位置に吐出孔24cが設けられ、吐出孔24cには吐出弁24dが設けられている。
吐出弁24dは、シリンダー室21a内の圧力と密閉容器10内の圧力を受け、シリンダー室21a内の圧力が密閉容器10内の圧力より低い時は、吐出孔24cに押し付けられることで吐出孔24cを閉塞する。一方、シリンダー室21a内の圧力が密閉容器10内の圧力より高くなった時に、吐出弁24dは、シリンダー室21a内の圧力により上方向へ押し上げられ、吐出孔24cを開き、圧縮した冷媒をシリンダー室21a外へ導く。
上軸受24には、その上側(電動要素30側)に吐出マフラー26が取り付けられている。吐出マフラー26は、平面視略中心に上軸受24のボス部24aに挿入される中心穴を有する。そのボス部24aの外周には耐熱性樹脂からなる概略円筒形状の緩衝材28が吐出マフラー26の中心穴との間に配置されている。吐出マフラー26は、下部のフランジ部26dがボルト26eで上軸受24のフランジ部24bに固定され、上部の上記中心穴が緩衝材28に嵌め込まれて取り付けられている。また、吐出マフラー26の内部は、吐出弁24dを介して吐出孔24cに連通するマフラー空間26bとなっており、さらに吐出穴26cが吐出マフラー26の上部に開口されている。
緩衝材28の材料となる耐熱性樹脂としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)、LCP(液晶ポリマー)、フェノール、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等があげられる。
ここで、ロータリー圧縮機100の動作について説明する。
このロータリー圧縮機100では、アキュームレーター40の冷媒を吸入管13および吸入ポートを通じてシリンダー室21aの圧縮室に導入してから、電動要素30を駆動する。電動要素30を駆動すると、駆動軸23の偏心軸部23aに嵌合されたローリングピストン22が偏心回転するので、シリンダー室21a内において冷媒が圧縮される。シリンダー室21aで圧縮された冷媒は、上軸受24の吐出孔24cからマフラー空間26b内に吐出された後、吐出マフラー26の吐出穴26cから密閉容器10内に吐出される。吐出された冷媒は電動要素30の隙間(電動機回転子31と電動機固定子32間の隙間、電動機固定子32の外周面に設けた溝等)を通過した後、吐出管14から冷凍回路(図示せず)へ排出される。
吐出マフラー26の構成および作用について、さらに図2および図3を参照して説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る吐出マフラー26のシール構造を示す縦断面図、図3は、図2の吐出マフラー26のシール部(中心穴26a)における力の作用を示す縦断面図である。
図2に示すように、耐熱性樹脂からなる緩衝材28は、上軸受24のボス部24aに隙間嵌めもしくは圧入により嵌合されている。また、この緩衝材28はボス部24aの段付き部24eに下端面を突き当てた状態で取り付けられている。
吐出マフラー26は、その中心穴26aが緩衝材28の外周面に嵌合して取り付けられており、これにより、吐出マフラー26の中心穴26aと緩衝材28およびボス部24aとの間のシールを果たしている。すなわち、吐出マフラー26の中心穴26aは上軸受24のボス部24aに嵌合された緩衝材28の外径寸法に対し、内径寸法が微小に小さく形成されている。そして、緩衝材28を上軸受24のボス部24aに圧入もしくは焼き嵌めにより嵌合させることで、緩衝材28が塑性変形し、ボス部24aおよび緩衝材28と吐出マフラー26との隙間をシールする構造となる。これにより、上軸受24と吐出マフラー26、緩衝材28で前述のマフラー空間26bが構成される。
次に、図3を参照して、吐出マフラー26のシール部(中心穴26a)における力の作用について説明する。図3は、吐出マフラー26のシール部(中心穴26a)から上軸受24の軸部の半径方向に作用する力を示すものである。
ここで、上軸受24のボス部24aに緩衝材28が嵌合することによる力をF1(隙間嵌めでは0)、ボス部24aに嵌合された緩衝材28に対し、吐出マフラー26を嵌合することでボス部24aに加わる力をF2、ボス部24aに加わるF1とF2の合力をFとする。
緩衝材28が塑性変形することで、吐出マフラー26を嵌合することによる力F2が緩和し、ボス部24aに加わる合力Fが小さくなり、主軸部23bと摺動するボス部24aの内径の歪みを抑制することができる。また、軸方向への押付け力が発生しないため、上軸受24のシリンダー室21a側端面の変形も防ぐことができる。
上軸受24の吐出孔24cから吐出される高温・高圧の冷媒ガスは、一旦マフラー空間26bに入り、その後吐出マフラー26の吐出穴26cから密閉容器10内に放出される。吐出マフラー26は、中心穴26a(シール部)が上軸受24のボス部24aに嵌合された緩衝材28に密接に嵌合され、下部のフランジ部26dは上軸受24のフランジ部24bにボルト26eで固定されているので、上軸受24の吐出孔24cから吐出された高温・高圧の冷媒ガスの脈動による騒音を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態1では、耐熱性の高い樹脂からなる緩衝材28の塑性変形によりシールするため、高温となる吐出冷媒ガス中においても劣化せず、シール性を確保することができる。また、吐出マフラー26のシール部から上軸受24の軸部に作用する半径方向の力が緩衝材28により緩和されるため、上軸受24のボス部24aの内径歪みが抑制できる。さらに、シール部では軸方向の力は発生しないため、上軸受24のシリンダー室側端面の変形も防ぐことができる。さらに、吐出マフラー26のシール部を緩衝材28を介して上軸受24のボス部24aに固定するため、吐出マフラー26の剛性が上がり、高脈動の吐出冷媒により発生する吐出マフラー26の振動による騒音も低減することができる。
実施の形態1では、緩衝材28は樹脂からなる素材としたが、さらに耐熱性が高く、上軸受24と吐出マフラー26に対し硬度の低い銅または銅合金等の銅系材料を緩衝材28として使用しても良い。
実施の形態2.
実施の形態1では、緩衝材28の塑性変形により吐出マフラー26からの力F2を緩和したものであるが、さらに力F2を緩和できる実施の形態2を説明する。なお、以下に説明する実施の形態2および実施の形態3に係るロータリー圧縮機は、図1に示したロータリー圧縮機100と同様の構成である。以下では、主に吐出マフラー26のシール構造について説明する。吐出マフラー26の騒音防止効果は実施の形態1と同様である。
図4は、本発明の実施の形態2に係る吐出マフラー26のシール構造を示す縦断面図である。
本実施の形態2では、上軸受24のボス部24aに緩衝材が嵌合する範囲の一部において、ボス部24aの外周面に環状の溝24fを形成したものである。
図5は、図4の吐出マフラー26のシール部(中心穴26a)における力の作用を示す縦断面図である。すなわち、図5は、吐出マフラー26のシール部(中心穴26a)から上軸受24の軸部の半径方向に作用する力を示すものである。
ここで、上軸受24のボス部24aに緩衝材28が嵌合することによる力をF1(隙間嵌めでは0)、ボス部24aに嵌合された緩衝材28に対し、吐出マフラー26を嵌合することでボス部24aに加わる力をF2、ボス部24aに加わるF1とF2の合力をFとする。
緩衝材28の嵌合面側である上軸受24のボス部24aの外周面の一部に環状の溝24fが設けられているので、この緩衝材28に吐出マフラー26のシール部を嵌合することで、緩衝材28は塑性変形し易くなる。そのため、吐出マフラー26を嵌合することによる力F2がさらに緩和され、上軸受24のボス部24aに加わる合力Fが小さくなるため、主軸部23bと摺動する上軸受24のボス部24aの内径の歪みをさらに抑制することができる。
以上のように、本実施の形態2では、上軸受24のボス部24aの外周面の一部に力の逃がしとなる溝24fを設けたことにより、吐出マフラー26のシール部から上軸受24のボス部24aに作用する半径方向の力をさらに抑制することができ、上軸受24のボス部24aの変形によるロータリー圧縮機100の効率低下を抑制することができる。
また、本実施の形態2では、図6に示すように、緩衝材28の内周面の一部に力の逃がしとなる環状の溝28aを設けても良く、同様の効果が得られる。
実施の形態3.
以上の実施の形態1および実施の形態2では、耐熱性樹脂または銅系材料からなる緩衝材28が上軸受24のボス部24aに圧入もしくは焼き嵌めで嵌合され、この緩衝材28の外周面に吐出マフラー26の中心穴26aを嵌合することでシールする構造であったが、緩衝材28と吐出マフラー26を予め溶接またはロウ付け等で一体化することで、緩衝材28と吐出マフラー26のシール性をさらに向上できる実施の形態3を説明する。なお、実施の形態3に係るロータリー圧縮機は、図1に示したロータリー圧縮機100と同様の構成である。以下では、主に吐出マフラー26のシール構造について説明する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る吐出マフラー26のシール構造を示す縦断面図である。
本実施の形態3では、シール部材となる緩衝材28と吐出マフラー26を予め溶接またはロウ付け等で一体化した構成である。そして、この一体化した状態の緩衝材28の内径寸法は、上軸受24のボス部24aの外径寸法よりも微小に小さく形成されており、緩衝材28を圧入もしくは焼き嵌めにより上軸受24のボス部24aに嵌合し固定することで、上軸受24のボス部24aとの隙間をシールする構造とするものである。緩衝材28は、図7のようにツバ部28bを設けた形状でも良い。
以上のように、本実施の形態3では、緩衝材28と吐出マフラー26を予め溶接またはロウ付け等で一体化し、この緩衝材28を上軸受24のボス部24aに嵌合し固定することで、緩衝材28と吐出マフラー26のシール性がさらに向上し、騒音を抑制することができる。また、吐出マフラー26からの半径方向の力は働かないため、上軸受24のボス部24aが受ける力も小さくなり、上軸受24のボス部24aの変形によるロータリー圧縮機100の効率低下を抑制することができる。
以上の実施の形態1〜3は、冷媒として吐出圧力による脈動が大きく、漏れが生じやすいCO冷媒を使用する圧縮機で効果的であるが、CO冷媒に限定するものではない。
10 密閉容器、11 下側容器、12 上側容器、13 吸入管、14 吐出管、20 圧縮要素、21 シリンダー、21a シリンダー室、22 ローリングピストン、23 駆動軸、23a 偏心軸部、23b 主軸部、23c 副軸部、24 上軸受、24a ボス部、24b フランジ部、24c 吐出孔、24d 吐出弁、24e 段付き部、24f 溝、25 下軸受、26 吐出マフラー、26a 中心穴、26b マフラー空間、26c 吐出穴、26d フランジ部、26e ボルト、26f 溝、28 緩衝材、28a 溝、28b ツバ部、30 電動要素、31 電動機回転子、32 電動機固定子、33 ガラス端子、34 リード線、40 アキュームレーター、100 ロータリー圧縮機。

Claims (6)

  1. 密閉容器と、
    前記密閉容器内に収容され、冷媒を圧縮する圧縮要素および該圧縮要素の駆動源となる電動要素と、を備え、
    前記圧縮要素は、
    前記密閉容器に固定されたシリンダーと、
    前記シリンダーのシリンダー室を貫通し前記電動要素の回転子に固定された駆動軸と、
    前記駆動軸の偏心軸部に嵌合され、前記シリンダー室内で偏心回転して前記冷媒を圧縮するローリングピストンと、
    前記シリンダーの各端面を閉塞し、前記駆動軸を回転自在に支持する軸受と、
    前記電動要素側に配置された軸受を覆い、かつ、圧縮された冷媒が前記電動要素側の軸受の吐出孔を通じて吐出される吐出マフラーと、
    を有し、
    前記電動要素側の軸受のボス部と該ボス部に挿入される前記吐出マフラーの中心穴との間にシール部材となる緩衝材を配置し、
    前記緩衝材と前記ボス部との間において、該緩衝材の嵌合範囲の一部に環状の溝を設けた
    ことを特徴とするロータリー圧縮機。
  2. 前記緩衝材が、耐熱性樹脂で形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のロータリー圧縮機。
  3. 前記緩衝材が、銅系材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のロータリー圧縮機。
  4. 前記環状の溝は、前記ボス部または前記緩衝材の嵌合面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のロータリー圧縮機。
  5. 密閉容器と、
    前記密閉容器内に収容され、冷媒を圧縮する圧縮要素および該圧縮要素の駆動源となる電動要素と、を備え、
    前記圧縮要素は、
    前記密閉容器に固定されたシリンダーと、
    前記シリンダーのシリンダー室を貫通し前記電動要素の回転子に固定された駆動軸と、
    前記駆動軸の偏心軸部に嵌合され、前記シリンダー室内で回転転動して前記冷媒を圧縮するローリングピストンと、
    前記シリンダーの各端面を閉塞し、前記駆動軸を回転自在に支持する軸受と、
    前記電動要素側に配置された軸受を覆い、かつ、圧縮された冷媒が前記電動要素側の軸受の吐出孔を通じて吐出される吐出マフラーと、
    を有し、
    前記電動要素側の軸受のボス部と該ボス部に挿入される前記吐出マフラーの中心穴との間にシール部材となる緩衝材を配置し、
    前記緩衝材が、前記吐出マフラーと一体に形成され、かつ、前記ボス部に嵌合し固定されている
    ことを特徴とするロータリー圧縮機。
  6. 前記冷媒が、COである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のロータリー圧縮機。
JP2012278501A 2012-12-20 2012-12-20 ロータリー圧縮機 Pending JP2014122574A (ja)

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