JP2014119417A - 放射性廃液の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】数十種類に及ぶ放射性核種と非放射性の共存イオンを含む汚染水の処理に好適な放射性廃液の処理方法を提供する。
【解決手段】原子力発電所等の放射線管理区域における事故後に海水を含むことになった放射性廃液の処理方法であって、多数種の放射性核種と非放射性の共存イオンを含む放射性廃液を、逆浸透膜処理により処理水と濃縮水に分離し、処理水に対して脱塩処理を行うとともに、濃縮水に対して多数種の放射性核種と非放射性の共存イオンの除去、回収処理を行うことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子力発電所等の放射線管理区域で発生した放射性廃液の処理方法に係り、特に放射性廃液が多量の海水または地下水を含む場合に適した放射性廃液の処理方法に関する。
原子力発電所等の放射線管理区域内で発生する、放射性物質で汚染された汚染水は、放射性物質を除去したのち、環境への放出が実施されている。汚染水の処理方法として一般的に用いられる方法の一つに、イオン交換樹脂などの吸着剤を用いた脱塩装置がある。また脱塩装置は、凝集沈殿装置、逆浸透膜処理装置、クラッドセパレータ処理装置などと適宜組み合わされて放射性廃液の処理装置として使用される。
係る放射性廃液の処理装置の構成は、処理対象である放射性廃液が何を含み、何を除去して何を回収するかといった観点で、かつより効率的、経済的な組み合わせが決定される。
特許文献1は、原子力発電所の圧力抑制室内のトーラス水を処理する設備の一例を示しており、「トーラス水に対して、クラッドセパレータ処理、逆浸透処理、脱塩処理を順次実行する。またクラッドセパレータ処理で生じた濃縮廃液を沈降分離処理し、逆浸透処理で生じた濃縮廃液を晶析共沈処理によりさらに濃縮し、これ等の濃縮物と脱塩処理による使用済み吸着剤を固化廃棄処理する」としている。
特許文献1のトーラス水処理において、トーラス水に含有されていて除去回収すべきものは、放射性物質としては構造材料の放射化物であるCo−60、Mn−54、核***生成物であるCs−134、Cs−137、腐食生成物として鉄や亜鉛の水酸化物、酸化物などである。
特許文献1の放射性廃液の処理装置では、クラッドセパレータ処理により構造材料の放射化物であるCo−60、Mn−54を回収し、晶析共沈処理によりさらにCo、Cs、Mnを回収するといった機能を果たしている。
特開昭59−204796号公報
特許文献1等の放射性廃液の処理装置は、あくまでも原子力発電所等の放射線管理区域が正常に運転され、その結果として想定される内容物の放射性廃液の処理を行うことを前提に考えられている。
これに対し、福島第一原子力発電所の事故では、緊急時の原子炉炉心冷却として海水を投入した結果として、大量の想定外の内容物の放射性廃液を生じることになった。
この場合の汚染水は、海水成分(Na、Ca、Mg、Cl)または地下水由来の硬度成分(Ca、Mg)を大量に含み、通常運転での汚染水が基本的に純水であることと相違する。また、汚染水は表1に示す数十種類に及ぶ放射性核種を含むことから、これらを除去することが必要になってきた。この海水を投入された汚染水は、数十種類に及ぶ放射性核種と非放射性の共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)を含むものととらえることができる。
Figure 2014119417
原子力事故後の海水を含む汚染水を処理するために上記した各種の処理装置を組み合わせて放射性廃液の処理装置およびその処理方法を検討する場合に、個々の装置あるいは組み合わせ装置として以下のことを考慮する必要がある。
脱塩装置では放射性物質を含む汚染水を、吸着剤を充填した容器(吸着塔)に通水する。これにより放射性物質を吸着塔内に充填された吸着剤に吸着させて除去し、汚染水を浄化して環境への放出を可能とする。この場合に、脱塩装置で使用される吸着剤は、放射性物質以外の共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)も合わせて吸着する。
一方、一般的に放射性物質の濃度は共存イオンの濃度に対してはるかに低いため、共存イオンが多量に存在する水を処理した場合には、吸着剤の吸着基の殆どが共存イオンに占められてしまう。従って、吸着剤の寿命(単位体積で処理可能な水量)は共存イオンの濃度に支配されるため、共存イオン濃度が高い場合には多量の二次廃棄物(廃吸着剤)が発生してしまう。
上記問題の解決策として、脱塩装置の前段で凝集沈殿処理を実施する方法がある。本方法では、汚染水中の共存イオンと結合する対イオンを注入し、汚染水中の共存イオンを固形分として析出させて除去する。これにより、吸着塔への通水を行う際に共存イオンの影響が低減され、吸着剤の寿命が延長する。以上により、汚染水をそのまま脱塩処理する場合に比べ、廃吸着剤の発生量を低減できる。
上記の凝集沈殿法では、凝集沈殿後の汚染水中の共存イオンは、注入した対イオンの濃度に対応した飽和濃度まで低減される。しかし、比較的溶解性の高い共存イオンにおいては飽和濃度が高く、凝集沈殿による処理を実施しても十分な除去効果が得られず、吸着剤の寿命延長効果が小さくなる課題がある。
共存イオンの除去率を向上するためには、対イオンの濃度を大きくする方法があるが、これには多量の試薬の注入が必要となり、試薬コストが大きくなる。また、例えばイオン交換樹脂のようにイオン選択性の低い吸着剤を使用した場合においては、凝集沈殿プロセスで共存イオン除去のために注入された試薬が溶解することで発生したイオンが新たな共存イオンとなり、これが吸着剤に吸着されることとなる。そのため、凝集沈殿による吸着剤の寿命延長効果が期待できない場合がある。
また引用文献1における晶析共沈処理に関して、この方式では数十種類に及ぶ放射性核種の処理に適さない。晶析共沈処理においては、除去対象となる放射性核種に応じて対イオンまたは共沈剤を注入する必要があるが、対象核種が数十種類となった場合には、対象全核種に対して有効な対イオンまたは共沈剤はなく、膨大な種類の試薬を注入する必要がある。このため、全核種に対して有効な除去性能を得ることは難しく、仮に放射能除去を達成した場合においても、投入試薬がすべて二次廃棄物となり、廃棄物発生量が大きくなってしまう。
以上のことから本発明においては、数十種類に及ぶ放射性核種と非放射性の共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)を含む汚染水の処理に好適な放射性廃液の処理方法を提供することを目的とする。
以上のことから本発明においては、原子力発電所等の放射線管理区域における事故後に海水を含むことになった放射性廃液の処理方法であって、多数種の放射性核種と非放射性の共存イオンを含む放射性廃液を、逆浸透膜処理により処理水と濃縮水に分離し、処理水に対して脱塩処理を行うとともに、濃縮水に対して多数種の放射性核種と非放射性の共存イオンの除去、回収処理を行うことを特徴とする。
本発明の適用により、放射性物質を含む汚染水の処理において発生する廃吸着剤を大幅に低減し、汚染水処理に伴う吸着剤コスト、ならびに廃吸着剤の処理・処分コストの低減が期待できる。
本発明の第1実施例の処理装置構成を示す図。 本発明の第2実施例の処理装置構成を示す図。 第1実施例の処理装置各部の諸量の大きさを示す図。 第2実施例の処理装置各部の諸量の大きさを示す図。
以下本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1実施例を示している。ここでは、数十種類に及ぶ放射性核種と非放射性の共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)を含む汚染水に対して、逆浸透処理、脱塩処理を順次実行する。また逆浸透処理で生じた濃縮廃液を凝集沈殿処理によりさらに濃縮したのちに脱塩処理する。
図1において、1は数十種類に及ぶ放射性核種と非放射性の共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)を含む汚染水を貯めておく汚染水の供給タンク、2は汚染水を処理水と濃縮水に分離する逆浸透膜処理装置、3は処理水の脱塩処理を行う脱塩塔、4は逆浸透膜処理装置2で生じた濃縮水に対して凝集沈殿処理を行う凝集沈殿処理装置、5は凝集沈殿処理装置4の処理水に対して脱塩処理を行う脱塩塔である。
本発明の汚染水処理において、汚染水に含有されていて除去回収すべきものは、主として数十種類に及ぶ放射性核種Aと非放射性の共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)Bである。その他に放射性物質として構造材料の放射化物であるCo−60、Mn−54や、核***生成物であるCs−134、Cs−137もあるが、これらは放射性核種Aの中に含めて説明する。なお、腐食生成物として鉄や亜鉛の水酸化物、酸化物などもあるが、ここでは議論せず、必要に応じて適宜対応すればよい。
以下、本発明により放射性核種Aと非放射性の共存イオンBがどのように処理されていくかについて、具体的な数値を挙げて説明する。まず、供給タンク1には、以下の汚染水が存在する。以下の説明では、汚染水の中の放射性核種Aについては、ストロンチウムSrで代表させてそのベクレル(Bq/l)の変遷を示し、共存イオンBについてはカルシウムCaで代表させてその濃度(ppm)の変遷を示している。また水量の変遷も示している。図3は、図1各部における処理の結果としてのこれら諸量の大きさをまとめて記載している。
供給タンク1に保持し、これから処理を行う汚染水の各値は以下のとおりである。
ストロンチウムSr:10(Bq/l)、0.2(ppm)
カルシウムCa:10(ppm)
水量:100m
汚染水はまず逆浸透膜処理装置2により処理される。逆浸透膜処理装置2での処理により汚染水の水量の90%が処理水となり、10%が濃縮水とされる。またストロンチウムSr、カルシウムCaの殆どは濃縮水側に含まれ、処理水側に含まれるものは少ない。この処理水における放射能(ストロンチウムSr)および共存イオン(カルシウムCa)の濃度は数100〜数1000分の1に低減される。
逆浸透膜処理装置2を通過後の処理水の各値は以下のとおりである。
ストロンチウムSr:10(Bq/l)、0.0002(ppm)
カルシウムCa:0.01(ppm)
水量:90m
また逆浸透膜処理装置2を通過後の濃縮水の各値は以下のとおりである。
ストロンチウムSr:10(Bq/l)、0.02(ppm)
カルシウムCa:100(ppm)
水量:10m
逆浸透膜処理装置2により、共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)の溶解性に関わらず数100〜数1000分の1の除去率が得られる。このため、凝集沈殿では高い除去効率を得るのが難しい飽和濃度の高い共存イオンに対しても高い除去率を得ることができる。
逆浸透膜処理装置2での処理効果により、処理水の次段処理設備である脱塩装置3で発生する廃吸着剤の量を大幅に低減することができる。この試算では廃吸着剤の発生量は0.09%程度である。加えて、脱塩装置3に至るまでの処理では試薬の注入がない。この点に関し、共存イオン除去のために試薬を注入する凝集沈澱処理装置のように、試薬投入により発生したイオンが新たな共存イオンとなり、吸着剤に吸着されるということもない。このため、後段の脱塩装置3においては、イオン選択性の低い安価なイオン交換樹脂を使用することができる。
一方、逆浸透膜処理装置2で濃縮された濃縮水は、凝集沈殿処理装置4に導かれる。本発明における凝集沈殿処理装置4の処理では、共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)を沈殿させ、放射性核種Aを上澄み水として次段処理設備である脱塩装置5に送る。この点、特許文献1の凝集沈殿処理装置は、放射性核種A(Co−60、Mn−54、Cs−134、Cs−137)を沈殿させる。また次段の脱塩装置を備えない。
このように本発明の第1実施例では、逆浸透膜処理装置2の後段の凝集沈殿処理装置4において共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)を沈殿させ、放射性核種Aを次段処理設備である脱塩装置5により回収する。このため、凝集沈殿処理装置4には、共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)を沈殿させるために、これらの対イオンが投入され濃度調整される。
ちなみに、凝集沈殿処理装置4通過後の上澄み水の各値は以下のとおりである。
ストロンチウムSr:10(Bq/l)、0.02(ppm)
カルシウムCa:1(ppm)
水量:10m
なお、逆浸透膜処理装置2における濃縮水は、逆浸透膜における濃縮倍率に応じて発生量は少なくなる一方、共存イオンの濃度は高くなる。一般的に凝集沈殿処理装置4による共存イオン除去においては、初期濃度が高い場合においても、凝集沈殿後の上澄水の共存イオン濃度は対イオン(アルカリ、あるいは炭酸塩を添加)の濃度で支配される飽和溶解度に等しくなる。
このため、濃縮水について凝集沈殿を行った場合でも、上澄水中の共存イオン濃度は、濃縮前の汚染水に対して凝集沈澱処理を行った場合と同程度まで低減できる。また、逆浸透膜での濃縮倍率の分だけ体積は減少していることから、後段に設置される脱塩装置5で発生する廃吸着剤の発生量も、逆浸透膜での濃縮倍率分だけ小さくなる。因みに脱塩装置5で発生する廃吸着剤の発生量は1%程度である。
なお、第1実施例では以下の作用、効果が得られている。まず、共存イオン濃度が高いほうが対イオンとの溶解度積が大きくなるため、除去効率が高くなる。同様に、対イオンの濃度が高い場合においても、溶解度積は大きくなる。
逆浸透膜の濃縮水で凝集沈殿を行った場合、上述のように共存イオンの濃度が高くなっているのに加え、汚染水の体積も減少しているため、同量の試薬を注入した際にも対イオンの濃度を高くすることができる。
さらに、共存イオン及び対イオンの両者の濃度を高くすることができ、共存イオンの除去率を大幅に改善することができる。このため、濃縮水について凝集沈殿を実施した上澄水は、汚染水に直接試薬を注入し凝集沈殿を行うよりも低い共存イオン濃度を達成することができ、かつその発生量も小さい。
図2は本発明の第2実施例を示している。ここでは、数十種類に及ぶ放射性核種と非放射性の共存イオン(Na、Ca、Mg、Cl)を含む汚染水に対して、逆浸透処理、脱塩処理を順次実行する。また逆浸透処理で生じた濃縮廃液を蒸発固化処理する。但しこの濃縮水の処理方式は、除去対象の放射能の揮発性が低い場合に適する。
図2において、6は逆浸透膜処理装置2で生じた濃縮水に対して蒸発固化処理を行う蒸発固化処理装置である。図1の場合には、逆浸透膜処理装置の濃縮水中に含まれる放射性核種Aと非放射性の共存イオンBを分離してから処理する方式を示したが、図2の場合には放射性核種Aと非放射性の共存イオンBを分離せず、同時に処理する方式である。
この方式により濃縮水を加熱蒸発させると、放射性核種Aと非放射性の共存イオンBは残存塩として固化され、蒸発水(処理水)には放射能は含まれない。一般に、蒸発処理は処理対象水を全量蒸発させるため、多量の汚染水を処理する場合には膨大なエネルギーの投入が必要となり、ランニングコストが高くなる傾向がある。しかし、本発明においては逆浸透膜の処理により汚染水の体積を十分に低減可能であるため、低いランニングコストでの運用が可能である。
図4は、図2各部における処理の結果としてのこれら諸量の大きさをまとめて記載している。この場合の各部数値は図1と同じなので詳細説明を省略する。
第2実施例によれば、逆浸透膜処理装置2から発生した濃縮水は、蒸発固化装置6において蒸発した後、再び凝結して蒸発水となる。凝縮水中の放射性核種Aはその大部分が非揮発性であり、蒸発水には移行せずに固形分として残留する。また海水成分Bについても同様に蒸発水には移行せずに固形分として残留する。
海水成分Bのうち、水への溶解度がきわめて高いNa、Clについては晶析沈殿による除去は困難であり、これらの共存下ではセシウムCs(Naと同属)、ヨウ素I(Clと同属)の除去がきわめて難しい。しかし、第2実施例の蒸発固化処理では、これらの成分Cs、Iも蒸発水には移行せず固形分として残留する。このため、Na、Clを含む凝縮水についても処理が可能である。
放射性核種Aのうち、比較的揮発性の高い放射性核種(ヨウ素Iなど)については蒸発水への若干の移行がみられるが、これらについてはイオン交換樹脂を用いた脱塩装置により処理するのがよい。脱塩装置については、前段の逆浸透膜処理により体積が低減されているのに加え、蒸発固化処理により共存イオンが除去されており、二次廃棄物(廃吸着剤)はほとんど発生しない。
なお、蒸発処理は対象水を全量蒸発させるため、多量の汚染水を処理する場合には膨大なエネルギーの投入が必要となり、ランニングコストが高くなる欠点がある。しかし、本発明においては前段の逆浸透膜処理により汚染水の体積を十分に低減しているため、低いランニングコストでの運用が可能である。

Claims (3)

  1. 原子力発電所等の放射線管理区域における事故後に海水を含むことになった放射性廃液の処理方法であって、
    多数種の放射性核種と非放射性の共存イオンを含む前記放射性廃液を、逆浸透膜処理により処理水と濃縮水に分離し、処理水に対して脱塩処理を行うとともに、前記濃縮水に対して前記多数種の放射性核種と非放射性の共存イオンの除去、回収処理を行うことを特徴とする放射性廃液の処理方法。
  2. 請求項1に記載の放射性廃液の処理方法であって、
    前記濃縮水に対して試薬を投入して前記非放射性の共存イオンを多量に含む凝集沈殿物と、前記多数種の放射性核種を多量に含む上澄み水に分離する凝集沈殿処理を行うことを特徴とする放射性廃液の処理方法。
  3. 請求項1に記載の放射性廃液の処理方法であって、
    前記濃縮水に対して蒸発処理を実施し、前記多数種の放射性核種と非放射性の共存イオンを分離して固化する放射性廃液の処理方法。
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