JP2014114006A - タイヤ位置判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アレーアンテナを用い、負荷の低い演算によってタイヤ位置を特定することができるタイヤ位置判定装置を提供する。
【解決手段】TPMS受信機は、各タイヤに取り付けられたタイヤ空気圧検出器から送信される電波(タイヤ空気圧信号)を受信するアレーアンテナ14を備える。TPMS受信機のメモリ15には、複数のタイヤ空気圧検出器うち特定の1つにビームを向けつつ他にはヌルを向けるようなアンテナ複素重み係数ka〜kdが予め登録されている。右前タイヤを位置特定するとき、右前アンテナ用アンテナ複素重み係数kaを選択し、右前タイヤの方向に強いビームを有しつつ他にはヌルが向く指向性を形成し、右前タイヤ空気圧検出器からのみ電波受信可能とすることで、右前タイヤを特定する。そして、同様の処理を他の3つのタイヤでも行い、4輪の前後左右位置を特定する。
【選択図】図2
【解決手段】TPMS受信機は、各タイヤに取り付けられたタイヤ空気圧検出器から送信される電波(タイヤ空気圧信号)を受信するアレーアンテナ14を備える。TPMS受信機のメモリ15には、複数のタイヤ空気圧検出器うち特定の1つにビームを向けつつ他にはヌルを向けるようなアンテナ複素重み係数ka〜kdが予め登録されている。右前タイヤを位置特定するとき、右前アンテナ用アンテナ複素重み係数kaを選択し、右前タイヤの方向に強いビームを有しつつ他にはヌルが向く指向性を形成し、右前タイヤ空気圧検出器からのみ電波受信可能とすることで、右前タイヤを特定する。そして、同様の処理を他の3つのタイヤでも行い、4輪の前後左右位置を特定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、タイヤの取付位置を判定するタイヤ位置判定装置に関する。
近年、車両には、走行時の安全確保を目的として、走行中においてタイヤ空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システムが搭載される傾向にある。タイヤ空気圧監視システムは、各タイヤにタイヤ空気圧検出器を取り付け、各タイヤ空気圧検出器から無線送信されるタイヤ空気圧信号を車体に無線送信する。車体は、タイヤ空気圧信号を受信機で受信すると、タイヤ空気圧信号内のタイヤ空気圧と低圧閾値とを比較し、タイヤ空気圧が低圧閾値以下となっていれば、その低圧タイヤを、タイヤ位置を対応付けて運転席のインストルメントパネル等に表示する。
タイヤ空気圧の監視結果、つまりタイヤ空気圧が正常又は異常の通知を、タイヤ位置とともに表示する形式の場合、各タイヤが前後左右のどの取付位置にあるのかを把握する必要がある。タイヤ位置の把握の仕方としては、例えば各タイヤハウスにイニシエータを配置し、イニシエータから送信される電波によって、対応するタイヤ空気圧検出器を応答させることでタイヤ位置を認識する方式が周知である(特許文献1等参照)。
しかし、特許文献1は、各タイヤハウスにイニシエータが必要となるので、システム全体の構成が複雑化してしまう問題があった。また、イニシエータが必要となる分、コストも増える。ここで、イニシエータを使用せずにタイヤ位置を判定する一例として、例えば車体の受信アンテナをアレーアンテナとし、タイヤ空気圧検出器の電波到来方向を推定することにより、タイヤ位置を特定することも想定される。しかし、アレーアンテナの場合、例えば固有値展開等の複雑な演算が必要となってしまうので、回路規模が増大してしまう問題があった。
本発明の目的は、アレーアンテナを用い、負荷の低い演算によってタイヤ位置を特定することができるタイヤ位置判定装置を提供することにある。
前記問題点を解決するタイヤ位置判定装置は、各タイヤに取り付けられたタイヤ空気圧検出器で検出された空気圧をタイヤ空気圧信号として車体に送信し、当該車体の受信機が前記タイヤ空気圧信号を受信することにより該車体においてタイヤ空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システムに用いられ、前記タイヤ空気圧検出器から送信される電波を基に当該タイヤ空気圧検出器の位置を特定して、前記タイヤの取付位置を判定する構成において、前記タイヤ空気圧検出器から送信される電波を受信可能なアレーアンテナと、前記アレーアンテナのビームを複数の前記タイヤ空気圧検出器のうち特定の1つに向けつつ他にヌルを向けるアンテナ複素重み係数を、前記タイヤ空気圧検出器の方向ごとに予めメモリに登録しておき、当該アンテナ複素重み係数を用い、前記アレーアンテナの指向性を切り替え可能な指向性切替部と、各指向性において受信する電波を基に、前記タイヤ位置を判定するタイヤ位置判定部とを備えた。
本構成によれば、アレーアンテナのビームを特定の1つのタイヤ空気圧検出器に向けつつ他の複数にヌルを向けるアンテナ複素重み係数を、タイヤ空気圧検出器の方向ごとに予めメモリに用意しておく。例えば、右前タイヤを位置特定する場合、それに対応したアンテナ複素重み係数を選択し、右前タイヤ空気圧検出器にビームが向くものの他にはヌルが向く指向性を形成することにより、右前タイヤ空気圧検出器からの送信電波を受信可能にして、4輪のうち右前タイヤを特定する。そして、同様の処理を各タイヤで行い、4輪の位置を特定する。
このため、本構成にように、アレーアンテナを使用してタイヤ位置を判定するようにすれば、例えば各タイヤハウスにイニシエータを設けなくともタイヤ位置を判定することが可能となるので、イニシエータを使用しない簡素な構成でタイヤ位置を特定することが可能となる。また、アレーアンテナを用いてタイヤ位置を特定するようにしても、本構成の場合は位置判定に必要なアンテナ複素重み係数のみをメモリに予め登録しておき、それをアレーアンテナに選択的に代入して位置特定する形式であるので、演算が通常の処理と比較して簡素で済む。よって、アレーアンテナを用い、負荷の低い演算によってタイヤ位置を特定することが可能となる。
前記タイヤ位置判定装置において、前記アレーアンテナの入出力を基に、前記タイヤ空気圧検出器から受信した各IDのアレーゲインを算出するアレーゲイン算出部を備え、前記タイヤ位置判定部は、前記アレーゲインの値から、ビームを向けた方向のIDを判定することが好ましい。この構成によれば、仮に受信強度の影響を受けても、ビーム方向を向けたタイヤ空気圧検出器のIDを精度よく判定することが可能となる。
前記タイヤ位置判定装置において、前記タイヤ位置の判定は、特定のタイミングにおいて実行に入り、一度の処理において、タイヤ位置を4輪全て特定することが好ましい。この構成によれば、一度の処理で4輪のタイヤ位置を全て確認するので、タイヤ位置を効率よく特定することが可能となる。
前記タイヤ位置判定装置において、前記タイヤ位置の判定に使用する前記電波は、タイヤ空気圧の情報として送信される前記タイヤ空気圧信号であることが好ましい。この構成によれば、タイヤ空気圧監視及びタイヤ位置判定のどちらにおいても、タイヤ空気圧検出器はタイヤ空気圧信号を送信する動作をとればよいので、いつも同じ送信動作をとっていればよい。よって、タイヤ位置判定時、タイヤ空気圧検出器に特別な動作をとらせずに済む。
前記タイヤ位置判定装置において、前記タイヤ空気圧検出器は、当該タイヤ空気圧検出器の重力分力検出部から出力される信号を基に、当該タイヤ空気圧検出器がなすタイヤ中心回りの回転角を求める回転角判定部と、前記回転角判定部により算出される回転角が特定の角度又は角度範囲をなすときにのみ、電波送信を実行させる電波送信制御部とを備えることが好ましい。この構成によれば、アレーアンテナにおいて、あるタイヤに指向性ビーム又は指向性ヌルを向けたはずであるにも関わらず、同タイヤにビームやヌルが向かない状況が回避される。よって、タイヤ位置を精度よく判定するのに有利である。
前記タイヤ位置判定装置において、前記回転角判定部は、前記重力分力の変化が増加又は減少のいずれをとるのかを確認することにより、タイヤ中心を通る鉛直線に対して前記タイヤ空気圧検出器が左右どちらに位置するのかを識別することが好ましい。この構成によれば、タイヤ中心を通る鉛直線に対してタイヤ空気圧検出器が左右どちらに位置するのかを判別することが可能となるので、タイヤ位置の判定精度の向上に一層寄与する。
前記タイヤ位置判定装置において、前記タイヤ空気圧検出器は、前記重力分力検出部から出力される信号を基に、タイヤ回転時において前記タイヤ空気圧検出器に発生する遠心力に起因する重力分力のオフセット値を算出するオフセット値算出部を備え、前記回転角判定部は、前記重力分力の実値に前記オフセット値を反映した上で、当該重力分力から回転角を算出することが好ましい。この構成によれば、オフセット値を取り除いた重力分力でタイヤ空気圧検出器の回転角が算出されるので、回転角を精度よく算出することが可能となる。
前記タイヤ位置判定装置において、前記タイヤ空気圧検出器は、前記重力分力検出部から出力される信号を基に、車両が定速走行であるか否かを判定する定速走行判定部を備え、前記電波送信制御部は、前記車両が定速走行であることも、電波送信の実行条件とすることが好ましい。この構成によれば、例えば車両が定速走行をとるとき、タイヤ空気圧検出器からタイヤ位置判定のための電波が送信されることが許可されれば、値が安定したオフセット値から導き出されたタイヤの回転角に準じて、タイヤ位置判定のための電波をタイヤ空気圧検出器から送信することが可能となる。よって、これはタイヤ位置の判定精度の向上に一層寄与する。
前記タイヤ位置判定装置において、前記タイヤ空気圧検出器の各々にビームを向けて当該タイヤ空気圧検出器のIDを受信する処理を複数回実行し、前記IDの受信数の統計を算出する統計処理部を備え、前記タイヤ位置判定部は、前記統計処理部による統計結果を基に、前記タイヤ位置を判定することが好ましい。この構成によれば、受信したタイヤIDの統計をとることでタイヤ位置を判定するので、タイヤ位置を精度よく判定するのに一層寄与する。
前記タイヤ位置判定装置において、前記統計処理部は、各々の前記指向性においてアレーゲインが最大となる前記IDを計数し、前記タイヤ位置判定部は、その計数結果を基に前記タイヤ位置を判定することが好ましい。この構成によれば、各指向性(各ビーム)においてアレーゲインが最大となるIDを計数し、その計数結果からタイヤ位置を特定する方式、つまり多数決方式を用いるので、タイヤ位置を精度よく判定するのに有利である。
前記タイヤ位置判定装置において、前記統計処理部は、各々の前記ビームにおいて前記IDごとにアレーゲインの平均値を算出し、前記タイヤ位置判定部は、当該アレーゲインの平均値を基に前記タイヤ位置を判定することが好ましい。この構成によれば、各指向性(各ビーム)においてIDごとにアレーゲインの平均値を算出し、この平均値からタイヤ位置を特定する方式、つまり平均化方式を用いるので、タイヤ位置を精度よく判定するのに有利である。
前記タイヤ位置判定装置において、前記タイヤ空気圧検出器は、当該タイヤ空気圧検出器の重力分力検出部から出力される信号を基に、車両が駐車から走行に移行したか否かを判定する走行状態判定部と、前記車両が駐車から走行に移行したと判定された際、前記タイヤ空気圧検出器の動作モードを、通常モードからタイヤ位置判定モードに切り替えるモード切替部とを備えることが好ましい。この構成によれば、例えば車両が駐車→走行となったと判断されたとき、タイヤ空気圧検出器の動作モードを、タイヤ位置判定の専用モードであるタイヤ位置判定モードに切り替える。タイヤ位置判定モード時、例えばタイヤ空気圧検出器から電波を短い周期で連続して送信するようにすれば、短時間でタイヤ位置を判定するのに有利となる。また、電波を短時間で連続送信するようにしても、それはタイヤ位置判定モードの間だけであり、通常モード時は長い周期で電波送信するようにすれば、タイヤ空気圧検出器で消費される電力も小さく抑えられる。このように、タイヤ位置判定の短時間化とタイヤ空気圧検出器の消費電力抑制との両立が可能となる。
前記タイヤ位置判定装置において、タイヤ位置の判定終了後、前記アレーアンテナの複数のアンテナ素子のうち、必要なもののみ接続状態とすることにより、受信系統を絞る受信系統切替部を備えることが好ましい。この構成によれば、タイヤ位置の判定終了後、アレーアンテナの受信系統を必要なもののみ接続状態とするので、通常動作時、不要な受信系統の動作を停止しておくことが可能となる。よって、受信機で消費される電力を小さく抑えることが可能となる。
前記タイヤ位置判定装置において、前記アレーアンテナは、移相器群、アンプ群及び加算器の回路群を前記タイヤ空気圧検出器ごとに備えて、各タイヤ空気圧検出器から送信される電波の常時受信が可能な並列処理方式をとることが好ましい。この構成によれば、タイヤ空気圧検出器からいつ電波が送信されても、その電波を受信してタイヤ位置の判定を行うことが可能となるので、タイヤ位置を短時間で判定するのに有利である。
本発明によれば、アレーアンテナを用いたタイヤ位置判定装置において、負荷の低い演算によってタイヤ位置を特定することができる。
(第1実施形態)
以下、タイヤ位置判定装置の第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、各タイヤ2(2a〜2d)のタイヤ空気圧等を監視するタイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)3が設けられている。本例のタイヤ空気圧監視システム3は、各タイヤ2a〜2dにタイヤ空気圧検出器4(タイヤバルブとも言う:4a〜4d)を設け、これらタイヤ空気圧検出器4a〜4dで検出されたタイヤ空気圧を、タイヤ空気圧信号Stpとして車体5に無線送信することにより、車体5において各タイヤ2a〜2dのタイヤ空気圧を監視する直接式である。
以下、タイヤ位置判定装置の第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、各タイヤ2(2a〜2d)のタイヤ空気圧等を監視するタイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)3が設けられている。本例のタイヤ空気圧監視システム3は、各タイヤ2a〜2dにタイヤ空気圧検出器4(タイヤバルブとも言う:4a〜4d)を設け、これらタイヤ空気圧検出器4a〜4dで検出されたタイヤ空気圧を、タイヤ空気圧信号Stpとして車体5に無線送信することにより、車体5において各タイヤ2a〜2dのタイヤ空気圧を監視する直接式である。
タイヤ空気圧検出器4には、タイヤ空気圧検出器4の動作を制御するコントローラ6が設けられている。各コントローラ6のメモリ7には、各タイヤ2の固有IDとしてタイヤID(バルブIDとも言う)が書き込み保存されている。タイヤ空気圧検出器4には、タイヤ空気圧を検出する圧力センサ8と、タイヤ温度を検出する温度センサ9と、タイヤ2の加速度(回転)を検出する加速度センサ10とが設けられ、これらがコントローラ6に接続されている。コントローラ6には、UHF(Ultra High Frequency)帯の電波を送信可能な送信アンテナ11が接続されている。
車体5には、タイヤ空気圧検出器4a〜4dから送信されたタイヤ空気圧信号Stpを受信してタイヤ空気圧を監視する受信機(以降、TPMS受信機と記す)12が設けられている。TPMS受信機12には、TPMS受信機12の動作を制御するタイヤ空気圧監視ECU(Electronic Control Unit)13と、UHF電波を受信可能な受信アンテナとしてアレーアンテナ14とが設けられている。タイヤ空気圧監視ECU13のメモリ15には、各タイヤ2a〜2dのタイヤIDがタイヤ位置(右前、左前、右後、左後)を対応付けられて書き込み保存されている。TPMS受信機12は、各タイヤ空気圧検出器4a〜4dに対して同一距離をとるように、例えば車体5の中央位置に配置されている。TPMS受信機12には、例えば車内インストルメントパネル等に設置された表示部16が接続されている。
タイヤ空気圧検出器4a〜4dは、加速度センサ10のセンサ出力に基づくタイヤ回転検出時、または所定タイミング(定期、不定期)で、タイヤ空気圧信号StpをUHF送信する。タイヤ空気圧信号Stpには、タイヤID、タイヤ2a〜2dの圧力データ、タイヤ2a〜2dの温度データ等が含まれている。タイヤ空気圧検出器4a〜4dは、他のタイヤ空気圧検出器4a〜4dと電波が重ならないように、所定の時間差をもって電波送信する。
TPMS受信機12は、タイヤ空気圧検出器4a〜4dのタイヤ空気圧信号Stpをアレーアンテナ14で受信すると、タイヤ空気圧信号Stp内のタイヤIDを照合し、ID照合が成立すれば、同じタイヤ空気圧信号Stp内の圧力データを確認する。このとき、TPMS受信機12は、圧力値が低圧閾値以下となっていれば、この低圧タイヤを、タイヤ位置を対応付けて表示部16に表示する。TPMS受信機12は、このタイヤ空気圧の判定を、受信するタイヤ空気圧信号Stpごとに行って、各タイヤ2a〜2dの空気圧を監視する。
タイヤ空気圧監視ECU13には、タイヤ空気圧監視システム3の1機能として、各タイヤ2a〜2dの前後左右の取付位置を判定するオートロケーション機能が設けられている。オートロケーション機能は、例えばタイヤ2a〜2dがローテーションされたり、または新規タイヤに取り替えられたりしても、正しいタイヤ2a〜2dの取付位置がタイヤ空気圧監視ECU13に登録し直されるように、タイヤ2a〜2dの取付位置を定期的に確認する機能である。
図2に示すように、アレーアンテナ14は、所定の間隔及び形状に配列された複数(本例は4つ図示)のアンテナ素子17(17a〜17d)を備える。各アンテナ素子17a〜17dには、アンテナ素子17a〜17dの出力に各種処理を加えるアンテナ回路18(18a〜18d)が各々接続されている。各アンテナ回路18a〜18dは、受信電波の位相を回転させる移相器19と、受信電波を増幅するアンプ20とからなる。アレーアンテナ14は、各アンテナ回路18a〜18dで複素値(複素ウエイト)をアレー入力信号にそれぞれ掛け合わせて得るアンテナ出力を加算器21で加算し、アレー出力を得る。この処理を、複素値を順次変化させることにより行い、これにより得たアレー出力を、各指向性条件の受信電波として取得する。
また、本例のアレーアンテナ14は、アンテナ回路18a〜18dを1つの群として見た場合、これらをタイヤ空気圧検出器4a〜4dで共用する順次処理方式である。順次処理方式は、アンテナ回路18a〜18dからなる1つの群を、各タイヤ2a〜2dの各々の指向性に順次切り替えていき、これを繰り返す方式である。
タイヤ空気圧監視ECU13のメモリ15には、各アンテナ回路18a〜18dに入力する複素値群の係数として複数(本例は4つ)のアンテナ複素重み係数ka〜kdが予め登録されている。アレーアンテナ14は、アンテナ複素重み係数ka〜kdによってアンテナ指向性(ビームやヌル)が決まる。アンテナ複素重み係数ka〜kdは、各アンテナ回路18a〜18dに入力される複数(本例は4つ)の複素値「x+jy」を有する。アンテナ複素重み係数ka〜kdは、例えば開発段階において求められた値がメモリ15に予め登録される。アンテナ複素重み係数ka〜kdは、例えば車種ごとに必要な値が異なる。
右前タイヤ用アンテナ複素重み係数kaは、アレーアンテナ14のビームを右前タイヤ空気圧検出器4aに向け、他にはヌルを向けるようにアレーアンテナ14の指向性を設定する。本例の場合、右前タイヤ用アンテナ複素重みkaは、アンテナ回路18aに入力される「xa1+jya1」と、アンテナ回路18bに入力される「xa2+jya2」と、アンテナ回路18cに入力される「xa3+jya3」と、アンテナ回路18dに入力される「xa4+jya4」とから構築される。
左前タイヤ用アンテナ複素重み係数kbは、アレーアンテナ14のビームを左前タイヤ空気圧検出器4bに向け、他にはヌルを向けるようにアレーアンテナ14の指向性を設定する。本例の場合、左前タイヤ用アンテナ複素重みkbは、アンテナ回路18aに入力される「xb1+jyb1」と、アンテナ回路18bに入力される「xb2+jyb2」と、アンテナ回路18cに入力される「xb3+jyb 3」と、アンテナ回路18dに入力される「xb4+jyb4」とから構築される。
右後タイヤ用アンテナ複素重み係数kcは、アレーアンテナ14のビームを右後タイヤ空気圧検出器4cに向け、他にはヌルを向けるようにアレーアンテナ14の指向性を設定する。本例の場合、右後タイヤ用アンテナ複素重みkcは、アンテナ回路18aに入力される「xc1+jyc1」と、アンテナ回路18bに入力される「xc2+jyc2」と、アンテナ回路18cに入力される「xc3+jyc3」と、アンテナ回路18に入力される「xc4+jyc4」とから構築される。
左後タイヤ用アンテナ複素重み係数kdは、アレーアンテナ14のビームを左後タイヤ空気圧検出器4dに向け、他にはヌルを向けるようにアレーアンテナ14の指向性を設定する。本例の場合、左後タイヤ用アンテナ複素重みkdは、アンテナ回路18aに入力される「xd1+jyd1」と、アンテナ回路18bに入力される「xd2+jyd2」と、アンテナ回路18cに入力される「xd3+jyd3」と、アンテナ回路18dに入力される「xd4+jyd4」とから構築される。
タイヤ空気圧監視ECU13には、メモリ15に登録された複数のアンテナ複素重み係数ka〜kdを用いてアレーアンテナ14の指向性を切り替えるアンテナ複素重み係数切替部22と、切り替えた各指向性においてアレーアンテナ14から入力するアレー出力を基にタイヤ2a〜2dの前後左右位置を判定するタイヤ位置判定部23とが設けられている。なお、アンテナ複素重み係数切替部22が指向性切替部の一例である。
次に、図3〜図6を用いて、オートロケーション機能の動作を説明する。なお、オートロケーション機能は、例えば走行時、定期又は不定期に動作が実行される。また、タイヤ空気圧検出器4a〜4dは、定期又は不定期にタイヤ空気圧信号Stpを送信する動作をとることとする。
図3に示すように、オートロケーション動作時、アンテナ複素重み係数切替部22は、メモリ15内の右前タイヤ用アンテナ複素重み係数kaを各アンテナ回路18a〜18dに入力することにより、アレーアンテナ14のビームを右前タイヤ空気圧検出器4aに向け、これ以外にはヌルが向くように設定する。即ち、アレーアンテナ14の各アンテナ回路18a〜18dに右前タイヤ用アンテナ複素重み係数ka(xa1+jya1,xa2+jya2,xa3+jya3,xa4+jya4)を入力することにより、アレーアンテナ14にアンテナ複素重み係数kaに準ずる指向性を形成する。
このため、TPMS受信機12は、右前タイヤ空気圧検出器4aからの電波を受信できるものの、それ以外のタイヤ空気圧検出器4b〜4dからの電波は受信できない状態となる。よって、タイヤ位置判定部23は、この指向性の状態下で受信できるタイヤ空気圧信号Stpに含まれるタイヤID1を右前タイヤと特定する。即ち、TPMS受信機12は、この指向性の状態下で電波受信できた右前タイヤ空気圧検出器4aが取り付いたタイヤを右前タイヤ2aと特定する。
図4に示すように、アンテナ複素重み係数切替部22は、メモリ15内の左前タイヤ用アンテナ複素重み係数kbを各アンテナ回路18a〜18dに入力することにより、アレーアンテナ14のビームを左前タイヤ空気圧検出器4bに向け、これ以外にはヌルが向くように設定する。即ち、アレーアンテナ14の各アンテナ回路18a〜18dに左前タイヤ用アンテナ複素重み係数kb(xb1+jyb1,xb2+jyb2,xb3+jyb3,xb4+jyb4)を入力することにより、アレーアンテナ14にアンテナ複素重み係数kbに準ずる指向性を形成する。
このため、TPMS受信機12は、左前タイヤ空気圧検出器4bからの電波を受信できるものの、それ以外のタイヤ空気圧検出器4a,4c,4dからの電波は受信できない状態となる。よって、タイヤ位置判定部23は、この指向性の状態下において左前タイヤ空気圧検出器4bからのタイヤ空気圧信号Stpを受信するので、このタイヤ空気圧信号Stpに含まれるタイヤID2を左前タイヤと特定する。
図5に示すように、アンテナ複素重み係数切替部22は、メモリ15内の右後タイヤ用アンテナ複素重み係数kcを各アンテナ回路18a〜18dに入力することにより、アレーアンテナ14のビームを右後タイヤ空気圧検出器4cに向け、これ以外にはヌルが向くように設定する。即ち、アレーアンテナ14の各アンテナ回路18a〜18dに右後タイヤ用アンテナ複素重み係数kc(xc1+jyc1,xc2+jyc2,xc3+jyc3,xc4+jyc4)を入力することにより、アレーアンテナ14にアンテナ複素重み係数kcに準ずる指向性を形成する。
このため、TPMS受信機12は、右後タイヤ空気圧検出器4cからの電波を受信できるものの、それ以外のタイヤ空気圧検出器4a,4b,4dからの電波は受信できない状態となる。よって、タイヤ位置判定部23は、この指向性の状態下において右後タイヤ空気圧検出器4cからのタイヤ空気圧信号Stpを受信するので、このタイヤ空気圧信号Stpに含まれるタイヤID3を右後タイヤと特定する。
図6に示すように、アンテナ複素重み係数切替部22は、メモリ15内の左後タイヤ用アンテナ複素重み係数kdを各アンテナ回路18a〜18dに入力することにより、アレーアンテナ14のビームを左後タイヤ空気圧検出器4dに向け、これ以外にはヌルが向くように設定する。即ち、アレーアンテナ14の各アンテナ回路18a〜18dに左後タイヤ用アンテナ複素重み係数kd(xd1+jyd1,xd2+jyd2,xd3+jyd3,xd4+jyd4)を入力することにより、アレーアンテナ14にアンテナ複素重み係数kdに準ずる指向性を形成する。
このため、TPMS受信機12は、左後タイヤ空気圧検出器4dからの電波を受信できるものの、それ以外のタイヤ空気圧検出器4a〜4cからの電波は受信できない状態となる。よって、タイヤ位置判定部23は、この指向性の状態下において左後タイヤ空気圧検出器4dからのタイヤ空気圧信号Stpを受信するので、このタイヤ空気圧信号Stpに含まれるタイヤID4を左後タイヤと特定する。
タイヤ空気圧監視ECU13は、全てのタイヤ2a〜2dの取付位置を特定できると、メモリ15に登録されているタイヤ位置を更新する。これにより、仮にタイヤ2a〜2dの取付位置がローテーションされたり新規タイヤに交換されたりしてタイヤ2a〜2dの取付位置が変わっていても、メモリ7に登録されたタイヤ取付位置が正しい位置に更新される。そして、タイヤ空気圧監視ECU13は、このオートロケーションを所定サイクルで繰り返し行い、タイヤ2a〜2dの正確な取付位置を適宜更新する。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)4つのタイヤ空気圧検出器4a〜4dのうち特定の1つにビームが向き他にはヌルが向くようなアンテナ複素重み係数ka〜kdを、アレーアンテナ14の開発段階において取得し、メモリ15に予め登録しておく。右前タイヤ2aを位置特定するとき、右前アンテナ用アンテナ複素重み係数kaを選択し、右前タイヤ2aの方向に強いビームを有しつつ他にはヌルが向く指向性を形成し、右前タイヤ空気圧検出器4aからのみ電波受信可能とすることで、右前タイヤ2aを特定する。そして、同様の処理を他の3つのタイヤ2b〜2dでも行い、4輪の前後左右位置を特定する。
(1)4つのタイヤ空気圧検出器4a〜4dのうち特定の1つにビームが向き他にはヌルが向くようなアンテナ複素重み係数ka〜kdを、アレーアンテナ14の開発段階において取得し、メモリ15に予め登録しておく。右前タイヤ2aを位置特定するとき、右前アンテナ用アンテナ複素重み係数kaを選択し、右前タイヤ2aの方向に強いビームを有しつつ他にはヌルが向く指向性を形成し、右前タイヤ空気圧検出器4aからのみ電波受信可能とすることで、右前タイヤ2aを特定する。そして、同様の処理を他の3つのタイヤ2b〜2dでも行い、4輪の前後左右位置を特定する。
このため、本例のように、アレーアンテナ14を使用してタイヤ位置を判定するようにすれば、例えば各タイヤハウスにイニシエータを設けなくともタイヤ位置を判定することが可能となるので、イニシエータを使用しない簡素な構成でタイヤ位置を特定することができる。また、アレーアンテナ14を用いてタイヤ位置を特定するようにしても、本例の場合は位置判定に必要なアンテナ複素重み係数ka〜kdをメモリ15に予め登録しておき、それをアレーアンテナ14に選択的に代入して位置特定する形式であるので、演算が通常の処理(例えば、固有値展開等の負荷の高い計算)と比較して簡素で済む。よって、アレーアンテナ14を用い、負荷の低い演算によってタイヤ位置を特定することができる。
(2)オートロケーション機能が実行状態に入ると、アレーアンテナ14の指向性を順番に替えていって、全4輪の位置を確認する。よって、一度の処理で全4輪のタイヤ位置を確認するので、タイヤ位置を効率よく特定することができる。
(3)タイヤ位置判定時に各タイヤ空気圧検出器4a〜4dから送信させる電波は、定常的に送信されるタイヤ空気圧信号Stpである。よって、タイヤ空気圧監視及びタイヤ位置判定のどちらにおいても、タイヤ空気圧検出器4a〜4dはタイヤ空気圧信号Stpを送信する動作をとればよいので、いつも同じ送信動作をとればよい。よって、タイヤ位置判定時、タイヤ空気圧検出器4a〜4dに特別な動作をとらせずに済む。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図7〜図9に従って説明する。なお、第2実施形態は、指向性(ビーム)を向けた方向のタイヤIDがどのIDであるのかを精度よく判定するための実施例である。よって、第1実施形態と同一部分には同じ符号を付して詳しい説明を省略し、異なる部分についてのみ詳述する。
次に、第2実施形態を図7〜図9に従って説明する。なお、第2実施形態は、指向性(ビーム)を向けた方向のタイヤIDがどのIDであるのかを精度よく判定するための実施例である。よって、第1実施形態と同一部分には同じ符号を付して詳しい説明を省略し、異なる部分についてのみ詳述する。
図7に示すように、タイヤ空気圧監視ECU13には、アンテナ素子17a〜17dから直に入力するアレー入力ベクトルXと、アレー処理後の出力であるアレー出力Yとを基に、各タイヤIDのアレーゲインGar算出するアレーゲイン算出部24と、アレー出力Yに含まれるデータ情報(タイヤID、空気圧データ等)を復調とする復調部25とが設けられている。アレーゲイン算出部24は、ビームを各タイヤ2a〜2dに向ける度に、その指向性における各タイヤIDのアレーゲインGarを算出する。復調部25は、各ビーム方向において、タイヤ空気圧信号Stpを受信する度に、受信電波を復調する。タイヤ位置判定部23は、アレーゲイン算出部24により算出されたアレーゲインGarと、復調後のタイヤIDとを基に、タイヤ位置を判定する。
次に、図7〜図9を用いて、オートロケーション機能の動作を説明する。
図7に示すように、あるタイヤ2にビームを向けたときの第1アンテナ素子17aの入力をアレー入力「a1+jb1」とし、第2アンテナ素子17bの入力をアレー入力「a2+jb2」とし、第3アンテナ素子17cの入力をアレー入力「a3+jb3」とし、第4アンテナ素子17dの入力をアレー入力「a4+jb4」とすると、アレーゲイン算出部24には、アンテナ素子17a〜17dからアレー入力ベクトルXが入力され、加算器21からアレー出力Yが入力される。
図7に示すように、あるタイヤ2にビームを向けたときの第1アンテナ素子17aの入力をアレー入力「a1+jb1」とし、第2アンテナ素子17bの入力をアレー入力「a2+jb2」とし、第3アンテナ素子17cの入力をアレー入力「a3+jb3」とし、第4アンテナ素子17dの入力をアレー入力「a4+jb4」とすると、アレーゲイン算出部24には、アンテナ素子17a〜17dからアレー入力ベクトルXが入力され、加算器21からアレー出力Yが入力される。
アレー入力ベクトルXは、次式(1)により算出される。なお、次式(1)において、[*]Tは、「*」の転置行列を表す。
アレーゲインGarは、次式(2)〜(4)により算出される。なお、次式(2)において、[*]Hは、「*」の複素共役転置を表す。
図8に、例えばタイヤID1にビーム(例えば「0」dB)を向け、タイヤID2にヌル(例えば「−50dB」)を向けた場合において、ビームを向けたタイヤID1を正常に受信する例を示す。なお、アレーアンテナ14の入力は、電波が強い程、「0」に近い値をとる。同図において、タイヤID1のアレー入力が例えば「−5dB」の場合、タイヤID1の方向の指向性は「0」dBであるので、入力がそのまま出力されてアレー出力は「−5dB」となる。また、タイヤID2のアレー入力が例えば「−10dB」の場合、タイヤID2の方向の指向性は「−50dB」であるので、入力が減衰して出力されてアレー出力は「−60dB」となる。
このとき、タイヤID1のアレーゲインGarは、アレー入力「−5dB」及びアレー出力「−5dB」に基づく入出力比をとる。また、タイヤID2のアレーゲインGarは、アレー入力「−10dB」及びアレー出力「−60dB」に基づく入出力比をとる。よって、ビームを向けた側からのみ電波を受信する通常の通信環境下において、タイヤID1のアレーゲインGarは、タイヤID2のアレーゲインGarよりも高くなる計算結果が得られる。即ち、通常の通信環境下では、想定通り、ビームを向けた方向のタイヤIDをID1と識別できる。
図9に、例えばタイヤID1にビーム(例えば「0」dB)を向け、タイヤID2にヌル(例えば「−50dB」)を向けた場合において、ヌルを向けたはずのタイヤID2を受信してしまう例を示す。ところで、同図からも分かるように、ビーム方向のタイヤIDを判定するにあたり、単にアレー出力を比較するだけの形式であると、ビームをタイヤID1に向けているにもかかわらず、アレー出力の高いタイヤID2を、ビームを向けた方向のタイヤIDとして識別してしまう。
図9の場合、タイヤID1のアレーゲインGarは、アレー入力「−60dB」及びアレー出力「−60dB」に基づく入出力比をとる。また、タイヤID2のアレーゲインGarは、アレー入力「0dB」及びアレー出力「−50dB」に基づく入出力比をとる。よって、ヌルを向けたはずのタイヤ2から電波を受信してしまう通信環境下においても、タイヤID1のアレーゲインGarがタイヤID2のアレーゲインGarよりも高くなる計算結果が得られる。即ち、この通信環境下においても、通常時と同じように、ビームを向けた方向のタイヤIDをID1と識別できる。
タイヤ位置判定部23は、ビームを向けた1方向においてタイヤIDの判定が終了すると、ビーム方向を他に切り替えて、同様の手順によりタイヤIDの特定を行う。そして、全4輪において各ビーム方向のタイヤIDを特定することにより、4輪のタイヤ位置を判定する。
本実施形態の構成によれば、第1実施形態に記載の(1)〜(3)に加え、以下の効果を得ることができる。
(4)タイヤ位置判定時、ある任意のタイヤ2にビームを向けつつ、それ以外のタイヤ2にヌルを向けたとしても、ヌルを向けたタイヤ2からの電波を受信できてしまう可能性がある。これは、例えばタイヤ2の回転位置を要因とする伝搬環境の変化や、走行時の実環境が様々であることなどが要因として挙げられる。そこで、本例においては、アレーアンテナ14の入出力からアレーゲインGarを求め、アレーゲインGarを基にタイヤ位置を判定する。よって、仮に受信強度の影響を受けても、ビーム方向を向けたタイヤIDを精度よく判定することができる。
(4)タイヤ位置判定時、ある任意のタイヤ2にビームを向けつつ、それ以外のタイヤ2にヌルを向けたとしても、ヌルを向けたタイヤ2からの電波を受信できてしまう可能性がある。これは、例えばタイヤ2の回転位置を要因とする伝搬環境の変化や、走行時の実環境が様々であることなどが要因として挙げられる。そこで、本例においては、アレーアンテナ14の入出力からアレーゲインGarを求め、アレーゲインGarを基にタイヤ位置を判定する。よって、仮に受信強度の影響を受けても、ビーム方向を向けたタイヤIDを精度よく判定することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を図10〜図15に従って説明する。なお、第3実施形態は、タイヤ空気圧検出器4(4a〜4d)の電波送信タイミングを制御することにより、タイヤ位置判定の精度を確保する実施例である。本例も、異なる部分についてのみ詳述する。
次に、第3実施形態を図10〜図15に従って説明する。なお、第3実施形態は、タイヤ空気圧検出器4(4a〜4d)の電波送信タイミングを制御することにより、タイヤ位置判定の精度を確保する実施例である。本例も、異なる部分についてのみ詳述する。
図10に示すように、各タイヤ空気圧検出器4は、タイヤ2が回転するとき、その回転に準じてタイヤ2の中心回りに回転する動きをとっている。例えば、タイヤ中心を通る鉛直線Lkを基準とし、その鉛直線Lkに対してタイヤ空気圧検出器4が成す角度をタイヤ回転角θとすると、タイヤ回転時、タイヤ空気圧検出器4はタイヤ回転角θが0°〜360°の範囲で回転することとなる。
図11に、タイヤ回転角θ[deg]に対するアレーアンテナ14のゲイン(入出力比)[dB]の出力変化を示す。なお、図11では、指向性のヌルを例に挙げて説明するが、これは指向性のビームに置き換えても同じことが言える。同図に示されるように、右後タイヤ2cのタイヤ回転角θが「0°」のとき、右後タイヤ2cに指向性のヌルを向けておいても、右後タイヤ2cが回転してタイヤ回転角θが変わると、右後タイヤ2cにヌルが向かなくなってしまうことが分かる。これは、電気的に形成した指向性のヌル点は非常に鋭く、タイヤ空気圧検出器4(加速度センサ10)の若干の回転も許容できないことが主要因である。よって、これがタイヤ位置判定の精度悪化に繋がるので、何らかの対策が必要となってくる。
図12に示すように、本例の加速度センサ(Gセンサ)10は、タイヤ空気圧検出器4にかかる重力として、重力Gに対する車軸方向(タイヤ半径方向)の重力分力Grを検出する。この重力分力Grが分かれば、タイヤ空気圧検出器4がなすタイヤ2(車軸31)の中心回りの回転角が分かる。回転角は、例えば式cos−1(Gr/G)により算出可能であり、タイヤ中心を通る鉛直線Lkを基準「0°」とした角度として求まる。加速度センサ10は、所定の検出間隔で重力分力Grを繰り返し検出する。
また、図13に示すように、車両走行中(タイヤ回転中)の重力分力Grは、車軸方向の分力よりも、遠心力に起因する分力が支配的である。特に、タイヤ回転速度が高くなれば、遠心力に起因する重力分力Grが著しく大きくなる。そのため、重力分力Grからタイヤ回転角θを演算するとき、正確に角度算出するには、加速度センサ10から出力される信号の実値から、遠心力に起因する分力、つまり重力分力Grのオフセット値を減算する必要がある。
図14に示すように、コントローラ6には、加速度センサ10の検出信号(重力分力Gr)を基に、タイヤ回転時に遠心力に起因して発生する重力分力Grのオフセット値を算出するオフセット値算出部32と、加速度センサ10の出力信号の実値からオフセット値を減算することにより重力分力Grを補正し、補正した重力分力Grからタイヤ回転角θを判定する回転角判定部33と、タイヤ回転角θが任意の回転角をとるときにタイヤ空気圧検出器4に電波送信を実行させる電波送信制御部34とが設けられている。なお、加速度センサ10が重力分力検出部の一例である。
オフセット値算出部32は、一定時間(図13参照)、加速度センサ10から重力分力Grのサンプルをとり、その平均値を求めることによりオフセット値を算出する。回転角判定部33は、所定の演算タイミングにおいて、加速度センサ10の出力信号の実値からオフセット値を減算することにより実値を補正し、その補正値を基にタイヤ回転角θを算出する。電波送信制御部34は、回転角判定部33により求められたタイヤ回転角θが任意の回転角(角度又は角度範囲)となったとき、送信アンテナ11からタイヤ位置判定のための電波(タイヤ空気圧信号Stp)を送信させる。
さて、図15(a),(b)に示すように、タイヤ2が回転すると、加速度センサ10からは、タイヤ回転角θに応じた重力分力Grが検出される。このとき、オフセット値算出部32は、加速度センサ10から出力される重力分力Grを一定時間サンプルし、その平均値を求めることによりオフセット値を算出する。回転角判定部33は、加速度センサ10の出力信号の実値からオフセット値を減算することにより実値を補正し、その補正値を基にタイヤ回転角θを算出する。例えば、重力分力Grが「0.984G」のとき、タイヤ回転角θが「350°」と算出され、重力分力Grが「0.174G」のとき、タイヤ回転角θが「80°」と算出される。以上の角度演算が所定の演算サイクルによって繰り返し実行される。
ちなみに、加速度センサ10は、短時間のサイクルで高頻度に重力分力Grを繰り返し検出しており、オフセット値算出部32は、そのうちのあるタイミングにおいて周期的に重力分力Grを読み出すことにより重力分力Grを取得し、オフセット値を算出する。そして、回転角判定部33は、オフセット値が算出されると、次に取得する重力分力Grの実値から、先に求めたオフセット値を減算し、この補正値でタイヤ回転角θを算出する。以上の処理をタイヤ回転中、繰り返し実行する。
ここで、この種の加速度センサ10においては、角度算出の1周期が180°であるので、タイヤ回転角θが「0°〜180°」と「180°〜360°」とで重力分力Grが同じ値をとってしまう。即ち、タイヤ空気圧検出器4が鉛直線Lkを境目にして左右のどちらに位置するのかを区別することはできない。そこで、本例の回転角判定部33は、算出した重力分力Grの変化が増加又は減少するのかを確認することにより、鉛直線Lkの左右どちらにタイヤ空気圧検出器4が存在するのかを識別する。
電波送信制御部34は、回転角判定部33によって算出されたタイヤ回転角θが任意の回転角(角度又は角度範囲)となったとき、送信アンテナ11からタイヤ位置判定のための電波(タイヤ空気圧信号Stp)を送信させる。ここで言う任意のタイヤ回転角θとは、アレーアンテナ14の所望の指向性が維持され得る回転角の値、又はその角度範囲のことを言う。また、タイヤ位置判定のための電波は、前述のタイヤ空気圧信号Stpでもよいし、又はタイヤIDを通知するだけの簡易的な信号でもよい。よって、タイヤ位置判定時、タイヤ空気圧検出器4から送信される電波を所望のアレーゲインで受信可能となり、タイヤ位置判定を精度よく実行することが可能となる。
本実施形態の構成によれば、第1及び第2実施形態に記載の(1)〜(4)に加え、以下の効果を得ることができる。
(5)タイヤ空気圧検出器4の加速度センサ10により検出される重力分力Grを基にタイヤ2の回転角を算出し、タイヤ回転角が任意の角度をとるときに、タイヤ空気圧検出器4はタイヤ位置判定のための電波を送信する。このため、アレーアンテナ14の指向性ビームを所定のタイヤ2に向けたにも関わらず、同タイヤ2にビームが向かない状況が回避される。よって、タイヤ位置を精度よく判定するのに有利である。
(5)タイヤ空気圧検出器4の加速度センサ10により検出される重力分力Grを基にタイヤ2の回転角を算出し、タイヤ回転角が任意の角度をとるときに、タイヤ空気圧検出器4はタイヤ位置判定のための電波を送信する。このため、アレーアンテナ14の指向性ビームを所定のタイヤ2に向けたにも関わらず、同タイヤ2にビームが向かない状況が回避される。よって、タイヤ位置を精度よく判定するのに有利である。
(6)加速度センサ10の信号自体では、タイヤ1回転あたりの「0°〜180°」と「180°〜360°」とを区別することができないが、重力分力Grが増加変化又は減少変化のいずれをとるのかを確認することにより、タイヤ空気圧検出器4が鉛直線Lkの左右どちらに位置するのかを判別する。よって、タイヤ位置の判定精度の向上に一層寄与する。
(7)重力分力Grのサンプルを一定時間とることによりオフセット値を算出し、重力分力Grの実値からオフセット値を取り除くことにより、重力分力Grを補正し、その補正値を基にタイヤ回転角を算出する。よって、タイヤ回転角が精度よく求まるので、タイヤ位置の判定精度の向上に一層寄与する。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を図16〜図18に従って説明する。なお、第4実施形態は、第3実施形態の一部分を変更した実施例であって、本例も異なる部分についてのみ詳述する。
次に、第4実施形態を図16〜図18に従って説明する。なお、第4実施形態は、第3実施形態の一部分を変更した実施例であって、本例も異なる部分についてのみ詳述する。
図16に示すように、車両1の走行時は、タイヤ2の回転速度が車速状況(例えば、停車中、加速中、定速走行中、減速中など)に応じて変化する実情がある。このため、例えば車両1が加速又は減速しているときにオフセット値を算出してしまうと、増加又は減少する変化をとって安定しない重力分力Grによってオフセット値を求めることとなるので、正確なオフセット値を割り出すことができず、タイヤ回転角θを精度よく判定することができない。
そこで、図17に示すように、本例のコントローラ6には、オフセット値算出部32により算出されたオフセット値を基に、車両1が定速走行にあるか否かを判定する定速走行判定部35が設けられている。定速走行判定部35は、オフセット値に増加/減少の変化がなければ、車両1が定速走行中であると判定する。電波送信制御部34は、車両1が定速走行であると判定されるときに、送信アンテナ11からタイヤ位置判定のための電波を送信することが許可される。
さて、図18に示すように、停車中の車両1が走行を開始し、停車中→加速中→定速走行中→減速中→停車中の動きをとったとする。定速走行判定部35は、オフセット値の変化を確認することにより、車両1が定速走行中か否かを逐次監視し、オフセット値に増加/減少の変化がないとき、車両1が定速走行であると認識する。電波送信制御部34は、タイヤ回転角θが任意の回転角(角度又は角度範囲)となり、かつ車両1が定速走行のとき、送信アンテナ11からタイヤ位置判定のための電波を送信させる。よって、正確なオフセット値によって算出されたタイヤ回転角θが算出されるときに電波送信が許可されるので、タイヤ位置を精度よく判定するのに有利である。
本実施形態の構成によれば、第1〜第3実施形態に記載の(1)〜(7)に加え、以下の効果を得ることができる。
(8)車両1が定速走行をとるとき、タイヤ空気圧検出器4からタイヤ位置判定のための電波送信が許可されれば、値が安定したオフセット値から導き出されたタイヤ回転角に準じて、タイヤ位置判定のための電波をタイヤ空気圧検出器4から送信することができる。よって、これはタイヤ位置の判定精度向上に一層寄与する。
(8)車両1が定速走行をとるとき、タイヤ空気圧検出器4からタイヤ位置判定のための電波送信が許可されれば、値が安定したオフセット値から導き出されたタイヤ回転角に準じて、タイヤ位置判定のための電波をタイヤ空気圧検出器4から送信することができる。よって、これはタイヤ位置の判定精度向上に一層寄与する。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態を図19〜図23に従って説明する。なお、第5実施形態は、第1〜第4実施形態の変形例であって、本例も異なる部分についてのみ詳述する。
次に、第5実施形態を図19〜図23に従って説明する。なお、第5実施形態は、第1〜第4実施形態の変形例であって、本例も異なる部分についてのみ詳述する。
図19に示すように、タイヤ空気圧監視ECU13には、各タイヤ空気圧検出器4a〜4dにそれぞれビームを向けて各タイヤIDを受信する処理を複数回実行する指向性切替繰返部36と、複数回のタイヤIDを受信した際の受信傾向の統計をとる受信タイヤID統計部37とが設けられている。指向性切替繰返部36は、順次処理方式の場合、短時間の間にタイヤIDの受信傾向を取得できるようにビームを連続的に素早く切り替え、これを複数回(複数周)実行する。受信タイヤID統計部37は、例えば多数決方式や平均化方式によってタイヤ位置を判定する。なお、指向性切替繰返部36及び受信タイヤID統計部37が統計処理部の一例である。
図20に、多数決方式の動作例をまとめた表を示す。多数決方式は、各ビームにおいてアレーゲインが最大となるタイヤIDを計数し、総数が最も多いタイヤIDを、そのビーム方向のタイヤIDとして判定する方式である。例えば、右前タイヤ2aにビームを向けたとき、例えばID1の受信回数が「10回」、ID2の受信回数が「2回」、ID3の受信回数が「0回」、ID4の受信回数が「1回」であれば、最も受信回数が多いID1を右前タイヤ2aのIDとして特定する。同様の手法でID2〜ID4のタイヤ位置も特定する。
図21に、平均化方式の動作例をまとめた表を示す。平均化方式は、各ビームにおいてタイヤIDごとにアレーゲインの平均値(平均の絶対値)を算出し、平均値が最大のタイヤIDを、そのビーム方向のタイヤIDとして判定する方式である。例えば、右前タイヤ2aにビームを向けたとき、例えばID1のアレーゲイン平均値が「高い値」、ID2のアレーゲイン平均値が「低い値」、ID3のアレーゲイン平均値が「低い値」、ID4のアレーゲイン平均値が「低い値」であれば、平均値が最も高いID1を右前タイヤ2aのIDとして特定する。同様の手法でID2〜ID4のタイヤ位置も特定する。
ところで、多数決方式の場合、又は平均化方式の場合のいずれも、タイヤ空気圧検出器4から電波を間欠送信することでタイヤ位置を判定するので、タイヤ位置の判定にかかる時間はタイヤ空気圧検出器4の電波送信間隔によることとなる。判定時間を短くするには、例えば各タイヤ空気圧検出器4a〜4dの電波の送信周期を短くすればよいが、この場合は電波送信を何度も繰り返すこととなり、背反として、タイヤ空気圧検出器4a〜4dで消費される電力が大きくなり、現実的ではない。
そこで、図22に示すように、タイヤ空気圧検出器4の動作モードを、タイヤ位置特定のための専用モードに別途切り替え可能とするモード切替機能を設けてもよい。この場合、各タイヤ空気圧検出器4のコントローラ6には、加速度センサ10により検出される重力分力Grを基に車両1の走行状態を判定する走行状態判定部38が設けられている。走行状態判定部38は、例えば重力分力Grの変化がないことを検出すると、車両1の状態を停車と判断する。また、走行状態判定部38は、停車の状態が所定時間経過することを確認すると、車両1の状態を駐車と判断する。
コントローラ6には、走行状態判定部38の判定結果を基にタイヤ空気圧検出器4の動作モードを切り替えるモード切替部39が設けられている。モード切替部39は、車両1が駐車状態にあると判断されたとき、タイヤ空気圧検出器4の動作モードを、通常モードからタイヤ位置判定モードに切り替える。タイヤ位置判定モードは、通常モード時よりも短い周期(短い時間間隔)で、電波(タイヤID)を繰り返し送信するモードである。モード切替部39は、タイヤ位置判定モードにおいて電波が所定回数送信されると、タイヤ空気圧検出器4を通常モードに戻す。
次に、図23を用いて、タイヤ空気圧検出器4のモード切り替えの動作を説明する。
ステップ101において、走行状態判定部38は、加速度センサ10により検出される重力分力Grを基に停車を認識していて、そのときの停車時間が所定時間(例えば、10分)以上となったか否かを判断する。停車時間が所定時間以上であれば、駐車と判断し、ステップ102に移行する。駐車時は、タイヤ2が交換されたり、ローテーションされたりする可能性が高い。一方、停車時間が所定時間未満であれば、停車と判断し、ステップ103に移行する。
ステップ101において、走行状態判定部38は、加速度センサ10により検出される重力分力Grを基に停車を認識していて、そのときの停車時間が所定時間(例えば、10分)以上となったか否かを判断する。停車時間が所定時間以上であれば、駐車と判断し、ステップ102に移行する。駐車時は、タイヤ2が交換されたり、ローテーションされたりする可能性が高い。一方、停車時間が所定時間未満であれば、停車と判断し、ステップ103に移行する。
ステップ102において、モード切替部39は、タイヤ空気圧検出器4の動作モードを、通常モードからタイヤ位置判定モードに切り替える。タイヤ空気圧検出器4は、タイヤ位置判定モード時、通常モードのときよりも短い周期で電波(タイヤID)を繰り返し送信する。これにより、TPMS受信機12は、短時間の間に、タイヤ位置判定に必要なタイヤIDを複数回受信することが可能である。なお、タイヤ位置判定モード時にタイヤ空気圧検出器4から送信される電波は、タイヤ空気圧信号Stpでもよいし、又は単にタイヤIDを通知するためだけの信号でもよい。タイヤ位置判定モード時、電波が所定回数送信されると、ステップ103に移行する。
ステップ103において、モード切替部39は、タイヤ空気圧検出器4の動作モードを、タイヤ位置判定モードから通常モードに戻す。これにより、タイヤ空気圧検出器4は、例えば長い周期で電波を送信する状態に戻り、電波送信に消費される電力が小さく抑えられる。
本実施形態の構成によれば、第1〜第4実施形態に記載の(1)〜(8)に加え、以下の効果を得ることができる。
(9)ビームを各タイヤ2a〜2dに向けてタイヤIDを取得する処理を複数回実行し、このときに取得するタイヤIDの受信傾向の統計を算出し、この統計結果を基にタイヤ位置を判定する。よって、タイヤ位置を精度よく判定することができる。
(9)ビームを各タイヤ2a〜2dに向けてタイヤIDを取得する処理を複数回実行し、このときに取得するタイヤIDの受信傾向の統計を算出し、この統計結果を基にタイヤ位置を判定する。よって、タイヤ位置を精度よく判定することができる。
(10)例えば受信回数が「1回」のときは判定確率が「80%」、受信回数が「3回」のときは判定確率が「94%」、受信回数が「5回」のときは判定確率が「97%」、受信回数が「7回」のときは判定確率が「99%」というように、受信回数を多くすれば、それだけ判定確率が向上する傾向が見られる。よって、ビームを各タイヤ2a〜2dに向けてタイヤIDを取得する処理の回数を多くとれば、その分、タイヤ位置の判定精度を高くすることができる。
(11)統計処理方式を多数決方式とした場合、受信したタイヤIDの数の多数決をとるという簡素な処理により、タイヤ位置を判定することができる。
(12)統計処理方式を平均化方式とした場合、受信したタイヤIDのアレーゲインの平均をとるという簡素な処理により、タイヤ位置を判定することができる。また、実測の結果、多数決方式よりも平均化方式の方がタイヤ位置の判定精度が高くなる傾向が見られたので、この点でも有利である。
(12)統計処理方式を平均化方式とした場合、受信したタイヤIDのアレーゲインの平均をとるという簡素な処理により、タイヤ位置を判定することができる。また、実測の結果、多数決方式よりも平均化方式の方がタイヤ位置の判定精度が高くなる傾向が見られたので、この点でも有利である。
(13)車両1が駐車→走行となったと判断されたとき、タイヤ空気圧検出器4の動作モードを、通常モードからタイヤ位置判定モードに切り替える。タイヤ位置判定モード時、タイヤ空気圧検出器4から短い間隔(短周期)で電波が連続して送信されるので、短時間でタイヤ位置を判定することができる。また、タイヤ空気圧検出器4から短い間隔で電波送信するようにしても、それはタイヤ位置判定モードの間だけであり、通常モード時は長い間隔で電波送信するので、タイヤ空気圧検出器4で消費される電力は小さく抑えられる。このように、タイヤ位置判定の短時間化とタイヤ空気圧検出器4の消費電力の抑制とを両立することができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態を図24及び図25に従って説明する。なお、第6実施形態は、第1〜第5実施形態の変形例であって、本例も異なる部分についてのみ詳述する。
次に、第6実施形態を図24及び図25に従って説明する。なお、第6実施形態は、第1〜第5実施形態の変形例であって、本例も異なる部分についてのみ詳述する。
図24に示すように、各アンテナ素子17a〜17dは、それぞれA/Dコンバータ40a〜40dを通じて、各アンテナ回路18a〜18dに接続されている。A/Dコンバータ40a〜40dは、受信電波をA/D変換することにより、デジタル信号を各アンテナ回路18a〜18dに出力する。アンテナ回路18a〜18dは、入力したデジタル信号をアレー信号処理して、タイヤ位置の判定に必要なアレー出力を得る。
タイヤ空気圧監視ECU13には、アレーアンテナ14の受信系統の系統数を切り替え可能な受信系統切替部41が設けられている。受信系統切替部41は、例えば分岐線42の途中に配設されたスイッチ43のオン/オフを切り替えるとともに、アンテナ回路18a〜18dに加えるアンテナ複素重みを切り替えることにより、受信系統の系統数を切り替える。受信系統切替部41は、例えばタイヤ位置の判定が完了したとき、受信系統を1系統に絞り、他の受信系統の動作を停止する。
さて、図24に示すように、受信系統切替部41は、例えば車両1のイグニッションスイッチ(図示略)がオフからオンに切り替わるなどして車両1が駐車から走行を開始したと判断すると、タイヤ位置を判定するために、アレーアンテナ14を複数系統で動作させる。このとき、受信系統切替部41は、スイッチ43をオフして分岐線42を無効にするとともに、アンテナ回路18a〜18dに所定のアンテナ複素重みを加えてアンテナ回路18a〜18dを有効とする。これにより、アレーアンテナ14におけるアレー信号処理が可能となり、同処理によるタイヤ位置特定が可能となる。タイヤ位置判定部23は、各タイヤ2a〜2dに各々ビームを向けてタイヤIDを取得する処理を経て、タイヤ2a〜2dの取付位置を判定する。
図25に示すように、受信系統切替部41は、タイヤ位置の判定が完了すると、スイッチ43をオンして分岐線42を有効にするとともに、各アンテナ回路18a〜18dに例えばアンテナ複素重み「0+j0」を加えてアンテナ回路18a〜18dを無効とすることにより、アレーアンテナ14の受信系統を1系統に絞る。即ち、分岐線42を通じてアンテナ素子17aをタイヤ空気圧監視ECU13の制御回路に直接繋げるとともに、アンテナ回路18a〜18dの動作を停止する。TPMS受信機12は、タイヤ空気圧検出器4a〜4dから所定タイミングで送信されるタイヤ空気圧信号Stpを、受信系統が1系統のみとなったアレーアンテナ14で受信することにより、各タイヤ2a〜2dのタイヤ空気圧を監視する。
本実施形態の構成によれば、第1〜第5実施形態に記載の(1)〜(13)に加え、以下の効果を得ることができる。
(14)タイヤ位置判定の終了後、アレーアンテナ14の受信系統を1系統に絞るので、TPMS受信機12にかかる消費電力を小さく抑えることができる。
(14)タイヤ位置判定の終了後、アレーアンテナ14の受信系統を1系統に絞るので、TPMS受信機12にかかる消費電力を小さく抑えることができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・各実施形態において、アレーアンテナ14の電波到来方向の推定方法は、例えばMUSIC法、ビームフォーマ法、Capon法など、種々の手法が採用可能である。
・各実施形態において、アレーアンテナ14の電波到来方向の推定方法は、例えばMUSIC法、ビームフォーマ法、Capon法など、種々の手法が採用可能である。
・各実施形態において、タイヤ空気圧検出器4は、不定期に電波送信する動作として、例えば駐停車時、タイヤ2に回転が生じていないのであれば、時間経過とともに1送信から次の送信までの時間間隔を徐々に長くしていってもよい。この場合、タイヤ空気圧検出器4の電源を省電力化することができる。
・各実施形態において、タイヤ空気圧検出器4は、タイヤ2が回転していないとき、電波送信をしない方式をとってもよい。
・各実施形態において、オートロケーションの実行時間に制限時間を設け、制限時間を超えても4輪全てを位置特定できない場合は処理を強制終了し、続きを以降に行ってもよい。
・各実施形態において、オートロケーションの実行時間に制限時間を設け、制限時間を超えても4輪全てを位置特定できない場合は処理を強制終了し、続きを以降に行ってもよい。
・各実施形態において、タイヤ位置の判定に使用する電波は、例えば位置判定専用の電波でもよい。この例としては、例えばタイヤ空気圧検出器4a〜4dから、タイヤ空気圧信号Stpの他に、例えば定期的にタイヤIDのみを含む電波を送信させるようにし、このIDを基にタイヤ位置を特定するようにしてもよい。
・各実施形態において、開発段階とは、TPMS受信機12、タイヤ空気圧監視ECU13、アレーアンテナ14を製造する前の例えば設計やシミュレーションの作業のことを言う。
・各実施形態において、タイヤ位置判定の対象は、前後左右のタイヤ2a〜2dに限らず、例えばスペアタイヤを含んでもよい。
・各実施形態において、図26に示すように、アレーアンテナ14は、4つのタイヤ空気圧検出器4a〜4dごとに複数のアンテナ回路ユニット50a〜50dを用意し、これらを同時に動作させることにより、各タイヤ空気圧検出器4a〜4dから送信される電波を受信してタイヤ位置を判定する並列処理方式でもよい。各アンテナ回路ユニット50a〜50dは、対応するA/Dコンバータ40a〜40dを介して各アンテナ素子17a〜17dに接続される。並列処理方式の場合、各タイヤ空気圧検出器4a〜4dからいつ電波が送信されても、この電波を受信することが可能となるので、短い時間でタイヤ位置判定を完遂することが可能となる。なお、この方式の場合、各アンテナ回路ユニット50a〜50dのアンテナ複素重みを切り替える必要はなく、定数として各移相器19及びアンプ20に与えておけばよい。
・各実施形態において、図26に示すように、アレーアンテナ14は、4つのタイヤ空気圧検出器4a〜4dごとに複数のアンテナ回路ユニット50a〜50dを用意し、これらを同時に動作させることにより、各タイヤ空気圧検出器4a〜4dから送信される電波を受信してタイヤ位置を判定する並列処理方式でもよい。各アンテナ回路ユニット50a〜50dは、対応するA/Dコンバータ40a〜40dを介して各アンテナ素子17a〜17dに接続される。並列処理方式の場合、各タイヤ空気圧検出器4a〜4dからいつ電波が送信されても、この電波を受信することが可能となるので、短い時間でタイヤ位置判定を完遂することが可能となる。なお、この方式の場合、各アンテナ回路ユニット50a〜50dのアンテナ複素重みを切り替える必要はなく、定数として各移相器19及びアンプ20に与えておけばよい。
・第3及び第4実施形態において、オフセット値の演算とタイヤ回転角の演算とを同期させてもよい。即ち、重力分力Grのサンプルタイミングとタイヤ回転角演算タイミングとを同時に行うことにより、タイヤ回転角の演算を行いながら重力分力Grを同時にサンプルしていき、必要なサンプル数が揃ったときにオフセット値を更新し、この処理を繰り返し行うようにしてもよい。
・第3及び第4実施形態において、オフセット値のサンプル周期やタイヤ回転角の演算周期は、自由に変更可能である。
・第4実施形態において、統計処理でタイヤ位置を判定する場合、予め決められた回数のタイヤIDを受信する必要はない。例えば、多数決方式の場合、タイヤIDが所定回数満足したり所定回数連続したりしたとき、その時点で処理を打ち切ってもよい。また、平均化方式の場合、平均値が所定値を満足した時点で処理を打ち切ってもよい。
・第4実施形態において、統計処理でタイヤ位置を判定する場合、予め決められた回数のタイヤIDを受信する必要はない。例えば、多数決方式の場合、タイヤIDが所定回数満足したり所定回数連続したりしたとき、その時点で処理を打ち切ってもよい。また、平均化方式の場合、平均値が所定値を満足した時点で処理を打ち切ってもよい。
・第6実施形態において、受信系統の切り替え方は、スイッチ43を用いた構成に限らず、例えば素子自体の電源のオン/オフを切り替えることで実現してもよい。
・各実施形態において、重力分力は、車軸方向の分力に対して直交する方向の分力でもよい。
・各実施形態において、重力分力は、車軸方向の分力に対して直交する方向の分力でもよい。
・各実施形態において、重力検出部は、加速度センサ10に限定されず、種々のセンサが適用可能である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)前記タイヤ位置判定装置において、前記受信機は、前記車体の水平方向(路面に沿う平面の方向)において中央位置に配置されていること。この構成によれば、各タイヤ空気圧検出器から送信される電波を、受信機において効率よく受信することが可能となる。
(ロ)前記タイヤ位置判定装置において、前記タイヤ空気圧検出器は、ある特定の間隔をおいて前記タイヤ空気圧信号を自ら繰り返し送信するタイプである。この構成によれば、全体のシステムが簡素な構成で済む。
1…車両、2(2a〜2d)…タイヤ、3…タイヤ空気圧監視システム、4(4a〜4d)…タイヤ空気圧検出器、5…車体、10…重力分力検出部としての加速度センサ、12…受信機(TPMS受信機)、14…アレーアンテナ、15…メモリ、17(17a〜17d)…アンテナ素子、19…移相器、20…アンプ、21…加算器、22…指向性切替部としてのアンテナ複素重み係数切替部、23…タイヤ位置判定部、24…アレーゲイン算出部、32…オフセット値算出部、33…回転角判定部、34…電波送信制御部、35…定速走行判定部、36…統計処理部を構成する指向性切替繰返部、37…統計処理部を構成する受信タイヤID統計部、38…走行状態判定部、39…モード切替部、41…受信系統切替部、Stp…タイヤ位置判定に使用する電波の一例であるタイヤ空気圧信号、ka〜kd…アンテナ複素重み係数、Gar…アレーゲイン、θ…タイヤ回転角、Lk…鉛直線、Gr…重力分力。
Claims (14)
- 各タイヤに取り付けられたタイヤ空気圧検出器で検出された空気圧をタイヤ空気圧信号として車体に送信し、当該車体の受信機が前記タイヤ空気圧信号を受信することにより該車体においてタイヤ空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システムに用いられ、前記タイヤ空気圧検出器から送信される電波を基に当該タイヤ空気圧検出器の位置を特定して、前記タイヤの取付位置を判定するタイヤ位置判定装置において、
前記タイヤ空気圧検出器から送信される電波を受信可能なアレーアンテナと、
前記アレーアンテナのビームを複数の前記タイヤ空気圧検出器のうち特定に1つに向けつつ他にヌルを向けるアンテナ複素重み係数を、前記タイヤ空気圧検出器の方向ごとに予めメモリに登録しておき、当該アンテナ複素重み係数を用い、前記アレーアンテナの指向性を切り替え可能な指向性切替部と、
各指向性において受信する電波を基に、前記タイヤ位置を判定するタイヤ位置判定部と
を備えたことを特徴とするタイヤ位置判定装置。 - 前記アレーアンテナの入出力を基に、前記タイヤ空気圧検出器から受信した各IDのアレーゲインを算出するアレーゲイン算出部を備え、
前記タイヤ位置判定部は、前記アレーゲインの値から、ビームを向けた方向のIDを判定する
ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記タイヤ位置の判定は、特定のタイミングにおいて実行に入り、一度の処理において、タイヤ位置を4輪全て特定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記タイヤ位置の判定に使用する前記電波は、タイヤ空気圧の情報として送信される前記タイヤ空気圧信号である
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記タイヤ空気圧検出器は、
当該タイヤ空気圧検出器の重力分力検出部から出力される信号を基に、当該タイヤ空気圧検出器がなすタイヤ中心回りの回転角を求める回転角判定部と、
前記回転角判定部により算出される回転角が特定の角度又は角度範囲をなすときにのみ、電波送信を実行させる電波送信制御部と
を備えたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記回転角判定部は、前記重力分力の変化が増加又は減少のいずれをとるのかを確認することにより、タイヤ中心を通る鉛直線に対して前記タイヤ空気圧検出器が左右どちらに位置するのかを識別する
ことを特徴とする請求項5に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記タイヤ空気圧検出器は、
前記重力分力検出部から出力される信号を基に、タイヤ回転時において前記タイヤ空気圧検出器に発生する遠心力に起因する重力分力のオフセット値を算出するオフセット値算出部を備え、
前記回転角判定部は、前記重力分力の実値に前記オフセット値を反映した上で、当該重力分力から回転角を算出する
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記タイヤ空気圧検出器は、
前記重力分力検出部から出力される信号を基に、車両が定速走行であるか否かを判定する定速走行判定部を備え、
前記電波送信制御部は、前記車両が定速走行であることも、電波送信の実行条件とする
ことを特徴とする請求項5〜7のうちいずれか一項に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記タイヤ空気圧検出器の各々にビームを向けて当該タイヤ空気圧検出器のIDを受信する処理を複数回実行し、前記IDの受信数の統計を算出する統計処理部を備え、
前記タイヤ位置判定部は、前記統計処理部による統計結果を基に、前記タイヤ位置を判定する
ことを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか一項に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記統計処理部は、各々の前記指向性においてアレーゲインが最大となる前記IDを計数し、前記タイヤ位置判定部は、その計数結果を基に前記タイヤ位置を判定する
ことを特徴とする請求項9に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記統計処理部は、各々の前記指向性において前記IDごとにアレーゲインの平均値を算出し、前記タイヤ位置判定部は、当該アレーゲインの平均値を基に前記タイヤ位置を判定する
ことを特徴とする請求項9に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記タイヤ空気圧検出器は、
当該タイヤ空気圧検出器の重力分力検出部から出力される信号を基に、車両が駐車から走行に移行したか否かを判定する走行状態判定部と、
前記車両が駐車から走行に移行したと判定された際、前記タイヤ空気圧検出器の動作モードを、通常モードからタイヤ位置判定モードに切り替えるモード切替部と
を備えたことを特徴とする請求項9〜11のうちいずれか一項に記載のタイヤ位置判定装置。 - タイヤ位置の判定終了後、前記アレーアンテナの複数のアンテナ素子のうち、必要なもののみ接続状態とすることにより、受信系統を絞る受信系統切替部を備えた
ことを特徴とする請求項1〜12のうちいずれか一項に記載のタイヤ位置判定装置。 - 前記アレーアンテナは、移相器群、アンプ群及び加算器の回路群を前記タイヤ空気圧検出器ごとに備えて、各タイヤ空気圧検出器から送信される電波の常時受信が可能な並列処理方式をとる
ことを特徴とする請求項1〜13のうちいずれか一項に記載のタイヤ位置判定装置。
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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