JP2014109483A - 圧力センサチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】残留気泡を生じさせることなく、短時間で圧力伝達媒体を封入する。
【解決手段】ストッパ部材11−2の凹部11−2aの周縁部11−2a1の一部に開口する微小隙間11−2dを形成し、導圧路11−2eと連通させる。ストッパ部材11−3の凹部11−3aの周縁部11−3a1の一部に開口する微小隙間11−3dを形成し、導圧路11−3eと連通させる。凹部11−2aに、導圧路11−2bを入口側、導圧路11−2dを出口側として圧力伝達媒体S1を充填し、凹部11−3aに、導圧路11−3bを入口側、導圧路11−3dを出口側として圧力伝達媒体S2を充填する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムを用いた圧力センサチップ、例えば圧力を受けて変位する薄板状のダイアフラム上に歪抵抗ゲージを形成し、ダイアフラムに形成された歪抵抗ゲージの抵抗値変化からダイアフラムに加わった圧力を検出する圧力センサチップに関するものである。
従来より、工業用の差圧センサとして、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムを用いた圧力センサチップを組み込んだ差圧センサが用いられている。この差圧センサは、高圧側および低圧側の受圧ダイアフラムに加えられる各測定圧を、圧力伝達媒体としての封入液によってセンサダイアフラムの一方の面および他方の面に導き、そのセンサダイアフラムの歪みを例えば歪抵抗ゲージの抵抗値変化として検出し、この抵抗値変化を電気信号に変換して取り出すように構成されている。
このような差圧センサは、例えば石油精製プラントにおける高温反応塔等の被測定流体を貯蔵する密閉タンク内の上下2位置の差圧を検出することにより、液面高さを測定するときなどに用いられる。
図6に従来の差圧センサの概略構成を示す。この差圧センサ100は、センサダイアフラム(図示せず)を有する圧力センサチップ1をメータボディ2に組み込んで構成される。圧力センサチップ1におけるセンサダイアフラムは、シリコンやガラス等からなり、薄板状に形成されたダイアフラムの表面に歪抵抗ゲージが形成されている。メータボディ2は、金属製の本体部3とセンサ部4とからなり、本体部3の側面に一対の受圧部をなすバリアダイアフラム(受圧ダイアフラム)5a,5bが設けられ、センサ部4に圧力センサチップ1が組み込まれている。
メータボディ2において、センサ部4に組み込まれた圧力センサチップ1と本体部3に設けられたバリアダイアフラム5a,5bとの間は、大径のセンタダイアフラム6により隔離された圧力緩衝室7a,7bを介してそれぞれ連通され、圧力センサチップ1とバリアダイアフラム5a,5bとを結ぶ連通路8a,8bにシリコーンオイル等の圧力伝達媒体9a,9bが封入されている。
なお、シリコーンオイル等の圧力媒体が必要となるのは、センサダイアフラムに対する計測媒体中の異物付着を防ぐこと、センサダイアフラムを腐食させないため、耐食性を持つ受圧ダイアフラムと応力(圧力)感度を持つセンサダイアフラムとを分離する必要があるためである。
この差圧センサ100では、図7(a)に定常状態時の動作態様を模式的に示すように、プロセスからの第1の流体圧力(第1の測定圧)P1がバリアダイアフラム5aに印加され、プロセスからの第2の流体圧力(第2の測定圧)P2がバリアダイアフラム5bに印加される。これにより、バリアダイアフラム5a,5bが変位し、その加えられた測定圧P1,P2がセンタダイアフラム6により隔離された圧力緩衝室7a,7bを介し、圧力伝達媒体9a,9bを通して、圧力センサチップ1のセンサダイアフラムの一方の面および他方の面にそれぞれ導かれる。この結果、圧力センサチップ1のセンサダイアフラムは、その導かれた測定圧P1,P2の差圧ΔPに相当する変位を呈することになる。
これに対して、例えば、バリアダイアフラム5aに過大圧Poverが加わると、図7(b)に示すようにバリアダイアフラム5aが大きく変位し、これに伴ってセンタダイアフラム6が過大圧Poverを吸収するように変位する。そして、バリアダイアフラム5aがメータボディ2の凹部10aの底面(過大圧保護面)に着底し、その変位が規制されると、バリアダイアフラム5aを介するセンサダイアフラムへのそれ以上の差圧ΔPの伝達が阻止される。バリアダイアフラム5bに過大圧Poverが加わった場合も、バリアダイアフラム5aに過大圧Poverが加わった場合と同様にして、バリアダイアフラム5bがメータボディ2の凹部10bの底面(過大圧保護面)に着底し、その変位が規制されると、バリアダイアフラム5bを介するセンサダイアフラムへのそれ以上の差圧ΔPの伝達が阻止される。この結果、過大圧Poverの印加による圧力センサチップ1の破損、すなわち圧力センサチップ1におけるセンサダイアフラムの破損が未然に防止される。
この差圧センサ100では、メータボディ2に圧力センサチップ1を内包させているので、プロセス流体など外部腐食環境から圧力センサチップ1を保護することができる。しかしながら、センタダイアフラム6やバリアダイアフラム5a,5bの変位を規制するための凹部10a,10bを備え、これらによって圧力センサチップ1を過大圧Poverから保護する構造をとっているので、その形状が大型化することが避けられない。
そこで、圧力センサチップに第1のストッパ部材および第2のストッパ部材を設け、この第1のストッパ部材および第2のストッパ部材の凹部をセンサダイアフラムの一方の面および他方の面に対峙させることによって、過大圧が印加された時のセンサダイアフラムの過度な変位を阻止し、これによってセンサダイアフラムの破損・破壊を防止する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8に特許文献1に示された構造を採用した圧力センサチップの概略を示す。同図において、11−1はセンサダイアフラム、11−2および11−3はセンサダイアフラム11−1を挟んで接合された第1および第2のストッパ部材、11−4および11−5はストッパ部材11−2および11−3に接合された第1および第2の台座である。ストッパ部材11−2,11−3や台座11−4,11−5はシリコンやガラスなどにより構成されている。
この圧力センサチップ11において、ストッパ部材11−2,11−3には凹部11−2a,11−3aが形成されており、ストッパ部材11−2の凹部11−2aをセンサダイアフラム11−1の一方の面に対峙させ、ストッパ部材11−3の凹部11−3aをセンサダイアフラム11−1の他方の面に対峙させている。
すなわち、ストッパ部材11−2の凹部11−2aを囲む周縁面11−2cをセンサダイアフラム11−1の一方の面に対面させ、この対面する周縁面11−2cをセンサダイアフラム11−1の一方の面に接合している。また、ストッパ部材11−3の凹部11−3aを囲む周縁面11−3cをセンサダイアフラム11−1の他方の面に対面させ、この対面する周縁面11−3cをセンサダイアフラム11−1の他方の面に接合している。
凹部11−2a,11−3aは、センサダイアフラム11−1の変位に沿った曲面(非球面)とされており、その頂部(中央部)に圧力導入孔(導圧路)11−2b,11−3bが形成されている。また、台座11−4,11−5にも、ストッパ部材11−2,11−3の導圧路11−2b,11−3bに対応する位置に、圧力導入孔(導圧路)11−4a,11−5aが形成されている。
このような圧力センサチップ11を用いると、センサダイアフラム11−1の一方の面に過大圧が印加されてセンサダイアフラム11−1が変位したとき、その変位面の全体がストッパ部材11−3の凹部11−3aの曲面によって受け止められる。また、センサダイアフラム11−1の他方の面に過大圧が印加されてセンサダイアフラム11−1が変位したとき、その変位面の全体がストッパ部材11−2の凹部11−2aの曲面によって受け止められる。
これにより、センサダイアフラム11−1に過大圧が印加された時の過度な変位が阻止され、過大圧の印加によるセンサダイアフラム11−1の不本意な破壊を効果的に防ぎ、その過大圧保護動作圧力(耐圧)を高めることが可能となる。また、図6に示された構造において、センタダイアフラム6や圧力緩衝室7a,7bをなくし、バリアダイアフラム5a,5bからセンサダイアフラム11−1に対して直接的に測定圧P1,P2を導くようにして、メータボディ2の小型化を図ることが可能となる。
特開2005−69736号公報
しかしながら、図8に示された圧力センサチップ11の構造では、ストッパ部材11−2の凹部11−2aやストッパ部材11−3の凹部11−3aが過大圧保護部として機能するが、この過大圧保護部の形状の複雑化、狭小化により、凹部11−2aや11−3aへの圧力伝達媒体の充填が難しくなる。
すなわち、図8に示された圧力センサチップ11の構造では、測定圧P1を導く圧力伝達媒体の導圧路の終点がストッパ部材11−2の凹部11−2aとなり、測定圧P2を導く圧力伝達媒体の導圧路の終点がストッパ部材11−3の凹部11−3aとなる。しかし、凹部11−2aや11−3aは非常に狭く、導圧路を通して凹部11−2aや11−3aへ圧力伝達媒体を加圧圧送した場合、凹部11−2aの周縁部11−2a1や凹部11−3aの周縁部11−3a1まで圧力伝達媒体が行き渡らず、凹部11−2aや11−3a内に残留気泡が生じることがある。
なお、凹部11−2aや11−3a内に残留気泡が生じないようにするために、凹部11−2aや11−3aへの圧力伝達媒体の充填をゆっくり行うようにすることが考えられるが、そのようにすると充填時間(封入時間)が長くなり、生産性が低下する。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、残留気泡を生じさせることなく、短時間で圧力伝達媒体を封入することが可能な圧力センサチップを提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムと、センサダイアフラムの一方の面にその周縁面を対面させて接合されると共に、その周縁面に囲まれた中央部に第1の凹部を有する第1の保持部材と、センサダイアフラムの他方の面にその周縁面を対面させて接合されると共に、その周縁面に囲まれた中央部に第2の凹部を有する第2の保持部材とを備えた圧力センサチップにおいて、第1の保持部材は、第1の凹部の中央部に開口する第1の導圧路と、第1の凹部の周縁部の一部に開口する第1の微小隙間と、第1の微小隙間に連通する第2の導圧路とを有し、第2の保持部材は、第2の凹部の中央部に開口する第3の導圧路と、第2の凹部の周縁部の一部に開口する第2の微小隙間と、第2の微小隙間に連通する第4の導圧路とを有し、第1の凹部は、センサダイアフラムの一方の面との間の距離が第1の導圧路が開口する中央部から第2の導圧路が開口する周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状とされ、第2の凹部は、センサダイアフラムの他方の面との間の距離が第3の導圧路が開口する中央部から第4の導圧路が開口する周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状とされ、第1の導圧路を入口側、第2の導圧路を出口側として、センサダイアフラムの一方の面に第1の流体圧力を導く第1の圧力伝達媒体が第1の凹部に充填され、第3の導圧路を入口側、第4の導圧路を出口側として、センサダイアフラムの他方の面に第2の流体圧力を導く第2の圧力伝達媒体が第2の凹部に充填されていることを特徴とする。
この発明において、第1の保持部材には、第1の凹部の中央部に開口する第1の導圧路と、第1の凹部の周縁部の一部に開口する第1の微小隙間と、第1の微小隙間に連通する第2の導圧路とが設けられており、第2の保持部材には、第2の凹部の中央部に開口する第3の導圧路と、第2の凹部の周縁部の一部に開口する第2の微小隙間と、第2の微小隙間に連通する第4の導圧路とが設けられている。また、第1の保持部材において、第1の凹部は、センサダイアフラムの一方の面との間の距離が中央部から周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状とされ、第2の保持部材において、第2の凹部は、センサダイアフラムの他方の面との間の距離が中央部から周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状とされている。
これにより、本発明では、第1の保持部材の第1の凹部に、第1の導圧路を入口側、第2の導圧路を出口側として、第1の圧力伝達媒体を充填すると、第1の圧力伝達媒体が第1の導圧路より第1の凹部に流入し、この流入した第1の圧力伝達媒体が第1の凹部に満たされながら、第1の微小隙間を通して第2の導圧路より少しずつ流出する。この際、第1の凹部内に残留する気泡は、第1の圧力伝達媒体とともに第2の導圧路より流出する。また、第2の保持部材の第2の凹部に、第3の導圧路を入口側、第4の導圧路を出口側として、第2の圧力伝達媒体を充填すると、第2の圧力伝達媒体が第3の導圧路より第2の凹部に流入し、この流入した第2の圧力伝達媒体が第2の凹部に満たされながら、第2の微小隙間を通して第4の導圧路より少しずつ流出する。この際、第2の凹部内に残留する気泡は、第2の圧力伝達媒体とともに第4の導圧路より流出する。
これにより、本発明では、第1の凹部にも第2の凹部にも、残留気泡が生じないものとなる。また、本発明では、第1の保持部材、第2の保持部材共に、圧力伝達媒体は凹部に行き止まるのではなく、凹部を通り抜けるので、短時間で圧力伝達媒体を充填することができ、封入性を大幅に向上させることが可能となる。また、第1の保持部材、第2の保持部材共に独立して、圧力伝達媒体をその凹部に確実に充填することが可能となる。
本発明において、圧力伝達媒体の充填は、入口側から加圧圧送するものとしてもよく、出口側から負圧吸引するものとしてもよい。加圧式の場合は圧送を継続することで、残留する気泡を排除して行く。凹部の容積は極めて小さく、また圧力伝達媒体は循環可能なので、圧力伝達媒体を無駄にすることはない。また、吸引式の場合は、残留する気泡とともに圧力伝達媒体を移動させるため、例えば出口に油トラップを設ければ、脱気と封入を同時に実施することが可能である。
本発明において、第1の凹部および第2の凹部の形状は曲面としてもよく、傾斜面としてもよい。また、第1の凹部の周縁部を囲み当該周縁部の全周と連通する第1のリング状の溝と、第2の凹部の周縁部を囲み当該周縁部の全周と連通する第2のリング状の溝とを設け、第1のリング状の溝の一部に第1の微小隙間を開口させ、第2のリング状の溝の一部に第2の微小隙間を開口させるようにしてもよい。このようにすると、第1の凹部の周縁部に達した第1の圧力伝達媒体が第1のリング状の溝をぐるりと回って、残留する気泡とともに第1の圧力伝達媒体が第1の微小隙間を通して第2の導圧路から流出し、第1の凹部内への第1の圧力伝達媒体の充填が確実となる。また、第2の凹部の周縁部に達した第2の圧力伝達媒体が第2のリング状の溝をぐるりと回って、残留する気泡とともに第2の圧力伝達媒体が第2の微小隙間を通して第4の導圧路から流出し、第2の凹部内への第2の圧力伝達媒体の充填が確実となる。
本発明によれば、第1の保持部材に、第1の凹部の中央部に開口する第1の導圧路と、第1の凹部の周縁部の一部に開口する第1の微小隙間と、第1の微小隙間に連通する第2の導圧路とを設け、第2の保持部材に、第2の凹部の中央部に開口する第3の導圧路と、第2の凹部の周縁部の一部に開口する第2の微小隙間と、第2の微小隙間に連通する第4の導圧路とを設け、第1の凹部を、センサダイアフラムの一方の面との間の距離が中央部から周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状とし、第2の凹部を、センサダイアフラムの他方の面との間の距離が中央部から周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状とし、第1の導圧路を入口側、第2の導圧路を出口側として第1の圧力伝達媒体を第1の凹部に充填し、第3の導圧路を入口側、第4の導圧路を出口側として第2の圧力伝達媒体が第2の凹部に充填するようにしたので、残留気泡を生じさせることなく、短時間で圧力伝達媒体を封入することが可能となる。
本発明に係る圧力センサチップの一実施の形態(実施の形態1)の概略を示す図である。 実施の形態1の圧力センサチップのストッパ部材の周縁部近傍の拡大図である。 本発明に係る圧力センサチップの第2の実施の形態(実施の形態2)の概略を示す図である。 本発明に係る圧力センサチップの第3の実施の形態(実施の形態3)の概略を示す図である。 実施の形態3の圧力センサチップのストッパ部材の周縁部近傍の拡大図である。 従来の差圧センサの概略構成を示す図である。 この差圧センサの動作態様を模式的に示す図である。 特許文献1に示された構造を採用した圧力センサチップの概略を示す図である。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1はこの発明に係る圧力センサチップの第1の実施の形態(実施の形態1)の概略を示す図である。この圧力センサチップもその基本的な構造は、図8に示した圧力センサチップ11と同じである。
すなわち、センサダイアフラム11−1と、第1ストッパ部材11−2と、第2のストッパ部材11−3と、第1の台座11−4と、第2の台座11−5とを備えており、ストッパ部材11−2,11−3や台座11−4,11−5はシリコンやガラスなどにより構成されている。
また、ストッパ部材11−2の凹部11−2aを囲む周縁面11−2cがセンサダイアフラム11−1の一方の面に接合され、ストッパ部材11−3の凹部11−3aを囲む周縁面11−3cがセンサダイアフラム11−1の他方の面に接合されている。
また、凹部11−2a,11−3aは、センサダイアフラム11−1の変位に沿った曲面(非球面)とされており、その頂部(中央部)に導圧路11−2b,11−3bが形成されている。また、台座11−4,11−5にも、ストッパ部材11−2,11−3の導圧路11−2b,11−3bに対応する位置に、導圧路11−4a,11−5aが形成されている。
以下、図8に示した従来の圧力センサチップ11と区別するために、本実施の形態の圧力センサチップを符号11Aで示す。
この圧力センサチップ11Aの従来の圧力センサチップ11と異なる点は、ストッパ部材11−2の凹部11−2aの周縁部11−2a1の一部に開口する微小空間11−2dが形成され、またストッパ部材11−3の凹部11−3aの周縁部11−3a1の一部に開口する微小空間11−3dが形成されている点にある。また、ストッパ部材11−2に微小空間11−2dに連通する導圧路11−2eが形成され、ストッパ部材11−3に微小空間11−3dに連通する導圧路11−3eが形成されている点にある。なお、導圧路11−2e,11−3eの径は導圧路11−2b,11−3bと同程度でよい。
図2にこの圧力センサチップ11Aにおけるストッパ部材11−2の凹部11−2aの周縁部11−2a1付近の拡大図を示す。ストッパ部材11−3の凹部11−3aの周縁部11−3a1付近も同様の構成とされている。
この導圧路11−2e,11−3eと導圧路11−2b,11−3bとの間に存在する微小隙間11−2d,11−3dは開口面積が遙かに小さい絞り部とされている。本実施の形態において、微小隙間11−2d,11−3dの開口面積は凹部11−2a,11−3aの開口面積の約1/100とされている。
この圧力センサチップ11Aにおいて、ストッパ部材11−2が本発明でいう第1の保持部材、ストッパ部材11−3が第2の保持部材、ストッパ部材11−2の導圧路11−2bが第1の導圧路、ストッパ部材11−2の微小隙間11−2dが第1の微小隙間、ストッパ部材11−2の導圧路11−2dが第2の導圧路、ストッパ部材11−3の導圧路11−3bが第3の導圧路、ストッパ部材11−3の微小隙間11−3dが第2の微小隙間、ストッパ部材11−3の導圧路11−3eが第4の導圧路に相当する。
なお、台座11−4,11−5にも、ストッパ部材11−2,11−3の導圧路11−2e,11−3eに連通する導圧路11−4b,11−5bが形成されている。
この圧力センサチップ11Aにおいて、ストッパ部材11−2の凹部11−2aには、導圧路11−2bを入口側、導圧路11−2eを出口側として、センサダイアフラム11−1の一方の面に測定圧P1(第1の流体圧力)を導く圧力伝達媒体S1が充填されており、ストッパ部材11−3の凹部11−3aには、導圧路11−3bを入口側、導圧路11−3eを出口側として、センサダイアフラム11−1の他方の面に測定圧P2(第2の流体圧力)を導く圧力伝達媒体S2が充填されている。
すなわち、この圧力センサチップ11Aでは、ストッパ部材11−2の凹部11−2aに、導圧路11−2bを入口側、導圧路11−2eを出口側として、シリコーンオイルなどの圧力伝達媒体S1を充填し、ストッパ部材11−3の凹部11−3aに、導圧路11−3bを入口側、導圧路11−3eを出口側として、シリコーンオイルなどの圧力伝達媒体S2を充填している。
この場合、ストッパ部材11−2の凹部11−2aに、導圧路11−2bを入口側、導圧路11−2eを出口側として圧力伝達媒体S1を充填すると、圧力伝達媒体S1が導圧路11−2bより凹部11−2aに流入し、この流入した圧力伝達媒体S1が凹部11−2aに満たされながら、微小隙間11−2dを通して導圧路11−2eより少しずつ流出する。この際、凹部11−2aに残留する気泡は、圧力伝達媒体S1とともに導圧路11−2e流出するので、凹部11−2a内に残留気泡が生じないものとなる。
また、ストッパ部材11−3の凹部11−3aに、導圧路11−3bを入口側、導圧路11−3eを出口側として圧力伝達媒体S2を充填すると、圧力伝達媒体S2が導圧路11−3bより凹部11−3aに流入し、この流入した圧力伝達媒体S2が凹部11−3aに満たされながら、微小隙間11−3dを通して導圧路11−3eより少しずつ流出する。この際、凹部11−3aに残留する気泡は、圧力伝達媒体S2とともに導圧路11−3eより流出するので、凹部11−3a内に残留気泡が生じないものとなる。
また、ストッパ部材11−2,11−3共に、圧力伝達媒体S1,S2は凹部11−2a,11−3aに行き止まるのではなく、凹部11−2a,11−3aを通り抜けるので、短時間で圧力伝達媒体S1,S2を充填することができ、封入性が大幅に向上する。また、ストッパ部材11−2,11−3共に独立して、圧力伝達媒体S1,S2を凹部11−2a,11−3aに確実に充填することができる。これにより、複数チップの同時封入が少スペースで実施可能となる。また、リードタイムが短縮され、工程コスト削減につながる。
この圧力センサチップ11Aにおいて、圧力伝達媒体S1,S2の充填は、入口側から加圧圧送するものとしてもよく、出口側から負圧吸引するものとしてもよい。加圧式の場合は圧送を継続することで、残留する気泡を排除して行く。凹部11−2a,11−3aの容積は極めて小さく、また圧力伝達媒体S1,S2は循環可能なので、圧力伝達媒体S1,S2を無駄にすることはない。また、吸引式の場合は、残留する気泡とともに圧力伝達媒体S1,S2を移動させるため、例えば出口に油トラップを設ければ、脱気と封入を同時に実施することが可能である。また、吸引式であれば、封入装置全体が加圧式に比べさらに小型化可能となる。また、微小残存気泡を許容できれば、加熱脱気システムが不要となり、封入時間を現行品比1/100程度に短縮可能になる。
〔実施の形態2〕
実施の形態1では、ストッパ部材11−2,11−3の凹部11−2a,11−3aの形状をセンサダイアフラム11−1の変位に沿った曲面(非球面)とすることにより、センサダイアフラム11−1の対向する面との間の距離が中央部から周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状を得ているが、ストッパ部材11−2,11−3の凹部11−2a,11−3aの形状は必ずしもこのような曲面としなくてもよい。
例えば、図3に実施の形態2の圧力センサチップ11Bとして示すように、ストッパ部材11−2,11−3の凹部11−2a,11−3aの形状を斜面とすることにより、センサダイアフラム11−1の対向する面との間の距離が中央部から周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状を得るようにしてもよい。
〔実施の形態3〕
また、図4に実施の形態3の圧力センサチップ11Cとして示すように、ストッパ部材11−2の凹部11−2aの周縁部11−2a1を囲み当該周縁部11−2a1の全周と連通する第1のリング状の溝11−2fを形成し、またストッパ部材11−3の凹部11−3aの周縁部11−3a1を囲み当該周縁部11−3a1の全周と連通する第2のリング状の溝11−3fを形成し、第1のリング状の溝11−2fの一部に微小隙間11−2dを開口させ、第2のリング状の溝11−3fの一部に微小隙間11−3dを開口させるようにしてもよい。
図4にこの圧力センサチップ11Cにおけるストッパ部材11−2の凹部11−2aの周縁部11−2a1付近の拡大図を示す。ストッパ部材11−3の凹部11−3aの周縁部11−3a1付近も同様の構成とされている。
このようにすると、ストッパ部材11−2の凹部11−2aの周縁部11−2a1に達した圧力伝達媒体S1が第1のリング状の溝11−2fを周回して、残留する気泡とともに圧力伝達媒体S1が微小隙間11−2dを通して導圧路11−2eから流出する。これにより、凹部11−2a内への圧力伝達媒体S1の充填が確実となる。また、ストッパ部材11−3の凹部11−3aの周縁部11−3a1に達した圧力伝達媒体S2が第2のリング状の溝11−3fを周回して、残留する気泡とともに圧力伝達媒体S2が微小隙間11−3dを通して導圧路11−3eから流出する。これにより、凹部11−3a内への圧力伝達媒体S2の充填が確実となる。
また、上述した実施の形態では、センサダイアフラム11−1を圧力変化に応じて抵抗値が変化する歪抵抗ゲージを形成したタイプとしているが、静電容量式のセンサチップとしてもよい。静電容量式のセンサチップは、所定の空間(容量室)を備えた基板と、その基板の空間上に配置されたダイアフラムと、基板に形成された固定電極と、ダイアフラムに形成された可動電極とを備えている。ダイアフラムが圧力を受けて変形することで、可動電極と固定電極との間隔が変化してその間の静電容量が変化する。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
11−1…センサダイアフラム、11−2,11−3…ストッパ部材、11−2a,11−3a…凹部、11−2a1,11−3a1…周縁部、11−2b,11−3b…導圧路、11−2c,11−3c…周縁面、11−2d,11−3d…微小隙間、11−2e,11−3e…導圧路、11−2f,11−3f…リング状の溝、11−4,11−5…台座、11−4a,11−5a…導圧路、S1,S2…圧力伝達媒体、11A〜11C…圧力センサチップ。

Claims (4)

  1. 一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムと、前記センサダイアフラムの一方の面にその周縁面を対面させて接合されると共に、その周縁面に囲まれた中央部に第1の凹部を有する第1の保持部材と、前記センサダイアフラムの他方の面にその周縁面を対面させて接合されると共に、その周縁面に囲まれた中央部に第2の凹部を有する第2の保持部材とを備えた圧力センサチップにおいて、
    前記第1の保持部材は、
    前記第1の凹部の中央部に開口する第1の導圧路と、
    前記第1の凹部の周縁部の一部に開口する第1の微小隙間と、
    前記第1の微小隙間に連通する第2の導圧路とを有し、
    前記第2の保持部材は、
    前記第2の凹部の中央部に開口する第3の導圧路と、
    前記第2の凹部の周縁部の一部に開口する第2の微小隙間と、
    前記第2の微小隙間に連通する第4の導圧路とを有し、
    前記第1の凹部は、
    前記センサダイアフラムの一方の面との間の距離が前記第1の導圧路が開口する中央部から前記第2の導圧路が開口する周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状とされ、
    前記第2の凹部は、
    前記センサダイアフラムの他方の面との間の距離が前記第3の導圧路が開口する中央部から前記第4の導圧路が開口する周縁部に行くにしたがって徐々に狭くなるような形状とされ、
    前記第1の導圧路を入口側、前記第2の導圧路を出口側として、前記センサダイアフラムの一方の面に前記第1の流体圧力を導く第1の圧力伝達媒体が前記第1の凹部に充填され、
    前記第3の導圧路を入口側、前記第4の導圧路を出口側として、前記センサダイアフラムの他方の面に前記第2の流体圧力を導く第2の圧力伝達媒体が前記第2の凹部に充填されている
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
  2. 請求項1に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第1の凹部および第2の凹部の前記形状が曲面とされている
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
  3. 請求項1に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第1の凹部および第2の凹部の前記形状が斜面とされている
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
  4. 請求項1に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第1の凹部の周縁部を囲み当該周縁部の全周と連通する第1のリング状の溝と、
    前記第2の凹部の周縁部を囲み当該周縁部の全周と連通する第2のリング状の溝とを有し、
    前記第1のリング状の溝の一部に前記第1の微小隙間が開口し、
    前記第2のリング状の溝の一部に前記第2の微小隙間が開口している
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
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