JP2014104138A - 内視鏡及び内視鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】治療光の照射による病変部の治療を従来に比べて短い時間で実施することが可能な内視鏡等を提供する。
【解決手段】内視鏡は、被検体の体腔内に挿入可能な筒形形状を有して形成された挿入部と、挿入部の先端部に設けられ、体腔内に存在する被写体を照明するための照明光を、先端部の前方へ照射するように構成された照明光照射部と、先端部と一体にまたは別体に設けられ、体腔内に存在する病変部の治療に用いられる治療光を、先端部の側方または前方における略管状の領域内に同時に照射するように構成された治療光照射部と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内視鏡及び内視鏡システムに関し、特に、治療光の照射による病変部の治療に利用可能な内視鏡及び内視鏡システムに関するものである。
医療分野の内視鏡においては、被検者の負担を軽減するために、当該被検者の体腔内に挿入される挿入部を細径化するための種々の技術が提案されている。そして、このような技術の一例として、前述の挿入部に相当する部分に固体撮像素子を有しない走査型内視鏡、及び、当該走査型内視鏡を有して構成されたシステムが知られている。
具体的には、走査型内視鏡を有するシステムは、例えば、光源部から発せられた照明光を導光する照明光用ファイバの先端部を揺動させることにより被写体を予め設定された走査パターンで2次元走査し、当該被写体からの戻り光を照明光用ファイバの周囲に配置された受光用ファイバで受光し、当該受光用ファイバで受光された戻り光に基づいて当該被写体の画像を生成するように構成されている。
一方、内視鏡観察下で発見された病変部を治療する際の低侵襲化を図るための手法として、例えば、内視鏡観察に用いる照明光とは異なる波長帯域等を有する治療光を当該病変部へ照射するような手法が近年提案されている。
そして、例えば特許文献1には、前述の走査型内視鏡に相当するSFE(走査型ファイバ内視鏡)プローブを有するシステムにおいて、当該SFEプローブの走査範囲内の所定の領域に対して治療光を照射することが可能な構成が開示されている。
しかし、特許文献1に開示された構成によれば、治療光を同時に照射可能な領域が、SFEプローブの走査範囲内の比較的狭い領域に限定されていることに起因し、例えば、治療光の照射による病変部の治療に時間を要してしまう、という課題が生じている。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、治療光の照射による病変部の治療を従来に比べて短い時間で実施することが可能な内視鏡及び内視鏡システムを提供することを目的としている。
本発明の一態様の内視鏡は、被検体の体腔内に挿入可能な筒形形状を有して形成された挿入部と、前記挿入部の先端部に設けられ、前記体腔内に存在する被写体を照明するための照明光を、前記先端部の前方へ照射するように構成された照明光照射部と、前記先端部と一体にまたは別体に設けられ、前記体腔内に存在する病変部の治療に用いられる治療光を、前記先端部の側方または前方における略管状の領域内に同時に照射するように構成された治療光照射部と、を有する。
本発明の一態様の内視鏡システムは、被検体の体腔内に挿入可能な筒形形状を有して形成された挿入部と、前記挿入部の先端部に設けられ、前記体腔内に存在する被写体を照明するための照明光を、前記先端部の前方へ照射するように構成された照明光照射部と、前記先端部と一体にまたは別体に設けられ、治療光供給部から供給される前記治療光を伝送する治療光伝送部と、前記治療光伝送部により伝送された前記治療光を、前記先端部の前方における略管状の領域内に拡散して照射する光拡散部と、を有して構成された治療光照射部と、前記先端部の前方へ照射された前記照明光の戻り光、及び、前記先端部の前方における略管状の領域内に照射された前記治療光の戻り光をそれぞれ受光する受光部と、前記受光部において受光された前記治療光の戻り光の強度を検出する光強度検出部と、を有する。
本発明の一態様の内視鏡システムは、被検体の体腔内に挿入可能な筒形形状を有して形成された挿入部と、前記挿入部の先端部に設けられ、前記体腔内に存在する被写体を照明するための照明光を、前記先端部の前方へ照射するように構成された照明光照射部と、前記先端部と一体にまたは別体に設けられ、治療光供給部から供給される前記治療光を伝送する治療光伝送部と、前記治療光伝送部により伝送された前記治療光を、前記先端部の前方における略管状の領域内に拡散して照射する光拡散部と、を有して構成された治療光照射部と、前記先端部の前方へ照射された前記照明光の戻り光の強度を維持するとともに、前記略管状の領域内に照射された前記治療光の戻り光の強度を所定の減衰率で減衰させるような光学特性を具備して構成されたフィルタ部と、前記フィルタ部を通過した各戻り光を撮像し、当該撮像した各戻り光に応じた撮像信号を生成して出力するように構成された撮像部と、前記撮像部から出力される前記撮像信号に応じた画像を生成して表示部に表示させる画像生成部と、を有する。
本発明における内視鏡及び内視鏡システムによれば、治療光の照射による病変部の治療を従来に比べて短い時間で実施することができる。
第1の実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図。 図1の内視鏡システムに含まれる走査型内視鏡の先端部の構成の一例を示す図。 図2のIII−III線断面図。 図1の内視鏡システムに含まれる本体装置の構成の一例を示す図。 R光、G光、B光及びT光の波長帯域の一例を示す図。 第2の実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図。 図6の内視鏡システムに含まれる走査型内視鏡の先端部の構成の一例を示す図。 図6の内視鏡システムに含まれる本体装置の構成の一例を示す図。 第3の実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図。 図9の内視鏡システムに含まれる走査型内視鏡の先端部の構成の一例を示す図。 図10のXI−XI線断面図。 図9の内視鏡システムに含まれる本体装置等の構成の一例を示す図。 T光の波長帯域の、図5とは異なる例を示す図。 第4の実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図。 図14の内視鏡システムに含まれる内視鏡の先端部の構成の一例を示す図。 図14の内視鏡システムに含まれる本体装置の構成の一例を示す図。 図14の内視鏡システムの表示装置に表示される画像の一例を模式的に示す図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
(第1の実施例)
図1から図5は、本発明の第1の実施例に係るものである。図1は、第1の実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図である。
内視鏡システム1Aは、図1に示すように、挿入部11及び先端部11Aを具備する走査型内視鏡2Aと、走査型内視鏡2Aに接続される本体装置3Aと、本体装置3Aに接続されるモニタ等の表示装置4と、を有して構成されている。
挿入部11は、被検者の体腔内に挿入可能な細長の円筒形状及び可撓性を有して形成されている。また、挿入部11の基端部には、走査型内視鏡2Aを本体装置3Aに着脱自在に接続するためのコネクタ等(不図示)が設けられている。
図2は、図1の内視鏡システムに含まれる走査型内視鏡の先端部の構成の一例を示す図である。図2に示すように、挿入部11の先端部11Aには、本体装置3Aから供給される照明光を伝送する照明光用ファイバ12の光出射側の端部と、被写体からの戻り光を受光して本体装置3Aへ導く受光用ファイバ13の光入射側の端部と、照明光用ファイバ12から出射される照明光を集光して先端部11Aの前方(あるいは正面)へ照射するように構成された集光光学系14と、本体装置3Aから出力される駆動信号に基づいて照明光用ファイバ12の光出射側の端部を揺動させることが可能なアクチュエータ部15と、本体装置3Aから供給される治療光を伝送する治療光用ファイバ51の光出射側の端部と、治療光用ファイバ51の光出射面から出射される治療光を拡散して照射するように形成された光拡散部材52と、が設けられている。
照明光用ファイバ12の光入射側の端部は、本体装置3Aの内部に配置されている。また、照明光用ファイバ12の光出射側の端部は、集光光学系14の光入射面の近傍において、固定部材等により固定されない状態で配置されている。
受光用ファイバ13の光入射側の端部は、先端部11Aの先端面における、集光光学系14の光出射面の周囲に固定配置されている。また、受光用ファイバ13の光出射側の端部は、本体装置3Aの内部に配置されている。
治療光用ファイバ51の光入射側の端部は、本体装置3Aの内部に配置されている。また、治療光用ファイバ51の光出射側の端部は、先端部11Aの側面と一体に設けられている。さらに、本実施例においては、光拡散部材52は、先端部11Aの側面と一体に設けられているとともに、本体装置3Aから供給される治療光を、先端部11Aの側面から先端部11Aの外部側方へ拡散して照射するような位置及び角度を有して配置されている。すなわち、本実施例によれば、光拡散部材52は、先端部11Aの側面に対して所定の角度をなすように配置されているとともに、先端部11Aの先端面(集光光学系14の光出射面)から十分に離れた位置に配置されている。
図3は、図2のIII−III線断面図である。先端部11Aは、図2及び図3に示すように、照明光用ファイバ12、集光光学系14及びアクチュエータ部15の各部の外側を円環状に囲むような位置に複数の受光用ファイバ13を配設し、さらに、複数の受光用ファイバ13の外側を円環状に囲むような位置に複数の治療光用ファイバ51を配設して構成されている。
図3に示すように、照明光用ファイバ12とアクチュエータ部15との間には、接合部材としてのフェルール41が配置されている。具体的には、フェルール41は、例えば、ジルコニア(セラミック)またはニッケル等により形成されている。
フェルール41は、図3に示すように、四角柱として形成されており、X軸方向(紙面の左右方向)に対して垂直な側面42a及び42cと、Y軸方向(紙面の上下方向)に対して垂直な側面42b及び42dとを有する。また、フェルール41の中心には、照明光用ファイバ12が固定配置されている。なお、フェルール41は、角柱である限りにおいては、四角柱以外の他の形状として形成されていてもよい。
アクチュエータ部15は、図3に示すように、側面42aに沿って配置されたアクチュエータ15aと、側面42bに沿って配置されたアクチュエータ15bと、側面42cに沿って配置されたアクチュエータ15cと、側面42dに沿って配置されたアクチュエータ15dと、を有している。
アクチュエータ15a〜15dは、例えば、圧電素子を具備し、ドライバユニット22から出力される駆動信号に応じて駆動するように構成されている。
図4は、図1の内視鏡システムに含まれる本体装置の構成の一例を示す図である。本体装置3Aは、図4に示すように、照明光供給部21Aと、治療光供給部21Bと、ドライバユニット22と、検出ユニット23と、メモリ24と、コントローラ25と、を有して構成されている。
照明光供給部21Aは、光源31aと、光源31bと、光源31cと、合波器32と、を有して構成されている。
光源31aは、レーザ光源等を具備し、コントローラ25の制御に基づき、図5に例示するような、630nmの中心波長を有する狭帯域な赤色の波長帯域の光(以降、R光とも称する)を合波器32へ出射するように構成されている。
光源31bは、レーザ光源等を具備し、コントローラ25の制御に基づき、図5に例示するような、550nmの中心波長を有する狭帯域な緑色の波長帯域の光(以降、G光とも称する)を合波器32へ出射するように構成されている。
光源31cは、レーザ光源等を具備し、コントローラ25の制御に基づき、図5に例示するような、450nmの中心波長を有する狭帯域な青色の波長帯域の光(以降、B光とも称する)を合波器32へ出射するように構成されている。
合波器32は、光源31aから発せられたR光と、光源31bから発せられたG光と、光源31cから発せられたB光と、を合波して照明光用ファイバ12の光入射面に供給できるように構成されている。
治療光供給部21Bは、病変部の治療に用いられる治療光の供給源としての機能を有し、光源61と、光カプラ62と、を有して構成されている。
光源61は、Nd−YAGレーザ光源等を具備し、コントローラ25の制御に基づき、図5に例示するような、1064nmの中心波長を有する狭帯域な波長帯域の治療光(以降、T光とも称する)を光カプラ62へ出射するように構成されている。すなわち、光源61は、R光、G光及びB光のいずれとも重複しない波長帯域の光を、T光として光カプラ62へ出射するように構成されている。
光カプラ62は、光源61から発せられたT光を分岐し、当該分岐したT光を複数の治療光用ファイバ51の光入射面に供給できるように構成されている。
ドライバユニット22は、信号発生器33と、D/A変換器34a及び34bと、アンプ35と、を有して構成されている。
信号発生器33は、コントローラ25の制御に基づき、照明光用ファイバ12の光出射側の端部を揺動させるための駆動信号を生成してD/A変換器34a及び34bに出力するように構成されている。
D/A変換器34a及び34bは、信号発生器33から出力されたデジタルの駆動信号をアナログの駆動信号に変換してアンプ35へ出力するように構成されている。
アンプ35は、D/A変換器34a及び34bから出力された駆動信号を増幅してアクチュエータ部15へ出力するように構成されている。
一方、検出ユニット23は、分波器36と、検出器37a、37b及び37cと、A/D変換器38a、38b及び38cと、を有して構成されている。
分波器36は、ダイクロイックミラー等を具備し、受光用ファイバ13の光出射面から出射される戻り光をR(赤)、G(緑)及びB(青)の色成分毎の光に分離して検出器37a、37b及び37cへ出射するように構成されている。
検出器37aは、分波器36から出力されるR光の強度を検出し、当該検出したR光の強度に応じたアナログのR信号を生成してA/D変換器38aへ出力するように構成されている。
検出器37bは、分波器36から出力されるG光の強度を検出し、当該検出したG光の強度に応じたアナログのG信号を生成してA/D変換器38bへ出力するように構成されている。
検出器37cは、分波器36から出力されるB光の強度を検出し、当該検出したB光の強度に応じたアナログのB信号を生成してA/D変換器38cへ出力するように構成されている。
A/D変換器38aは、検出器37aから出力されたアナログのR信号をデジタルのR信号に変換してコントローラ25へ出力するように構成されている。
A/D変換器38bは、検出器37bから出力されたアナログのG信号をデジタルのG信号に変換してコントローラ25へ出力するように構成されている。
A/D変換器38cは、検出器37cから出力されたアナログのB信号をデジタルのB信号に変換してコントローラ25へ出力するように構成されている。
メモリ24には、本体装置3Aの制御を行うための制御プログラム等が予め格納されている。
コントローラ25は、CPU等を具備し、メモリ24に格納された制御プログラムを読み出し、当該読み出した制御プログラムに基づいて照明光供給部21A、治療光供給部21B及びドライバユニット22の制御を行うように構成されている。すなわち、アクチュエータ部15は、光走査部としての機能を具備し、前述のようなコントローラ25の制御に応じてドライバユニット22から出力される駆動信号に基づき、被写体へ照射される照明光の照射位置が所定の走査パターン(例えば渦巻状の走査パターン)に応じた軌跡を描くように照明光用ファイバ12を揺動させることができる。
コントローラ25は、検出ユニット23から出力されるR信号、G信号及びB信号に対し、マッピング、ノイズ除去、及び、カラーバランス調整等の処理を施すことにより画像を生成し、当該生成した画像を表示装置4に表示させるように構成されている。
続いて、本実施例の作用について説明する。
内視鏡システム1Aの各部の電源が投入された後、コントローラ25は、メモリ24に格納された制御プログラムに基づき、光源31a、31b、光源31cを発光させるための制御を照明光供給部21Aに対して行い、光源61を発光させるための制御を治療光供給部21Bに対して行い、照明光用ファイバ12を所定の走査パターンで揺動するための駆動信号を信号発生器33から出力させる制御をドライバユニット22に対して行う。
そして、前述のようなコントローラ25の制御に応じ、R光、G光及びB光を混合した照明光が先端部11Aの前方へ照射され、すなわち、先端部11Aの前方に位置する生体組織等の被写体が照明光により走査される。
また、前述のようなコントローラ25の制御に応じ、光拡散部材52により拡散されたT光が先端部11Aの側方における略管状の領域内に同時に照射され、すなわち、先端部11Aの側方における略管状の領域内に位置する病変組織等の病変部が一度に加熱及び治療される。
以上に述べたように、本実施例によれば、先端部11Aの側方の広範囲にわたってT光を照射することができる。そのため、本実施例によれば、治療光の照射による病変部の治療を従来に比べて短い時間で実施することができる。
また、本実施例によれば、光拡散部材52が、先端部11Aの先端面から十分に離れた位置に配置されている。そのため、本実施例によれば、例えば、治療光の照射に応じて飛散した粘液等の異物が光拡散部材52に付着して焦げたとしても、集光光学系14から被写体への照明光の照射に対しては悪影響を及ぼさない。すなわち、本実施例によれば、治療光の照射を要因とする被写体の観察への悪影響を極力防ぎつつ、病変部の治療に用いる治療光を広範囲に照射することができる。
(第2の実施例)
図6から図8は、本発明の第2の実施例に係るものである。
なお、本実施例においては、第1の実施例と同様の構成等を有する部分に関する詳細な説明を省略するとともに、第1の実施例と異なる構成等を有する部分に関して主に説明を行う。
図6は、第2の実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図である。内視鏡システム1Bは、図6に示すように、挿入部11及び先端部11Bを具備する走査型内視鏡2Bと、走査型内視鏡2Bに接続される本体装置3Bと、本体装置3Bに接続される表示装置4と、を有して構成されている。図7は、図6の内視鏡システムに含まれる走査型内視鏡の先端部の構成の一例を示す図である。
一方、本実施例においては、光拡散部材52は、先端部11Bの側面と一体に設けられているとともに、本体装置3Bから供給されるT光を、先端部11Bの側面から先端部11Bの斜め前方へ拡散して照射するような位置及び角度を有して配置されている。すなわち、本実施例によれば、光拡散部材52は、先端部11Bの側面に対して所定の角度をなすように配置されているとともに、先端部11Bの先端面に近接する位置に配置されている。
図8は、図6の内視鏡システムに含まれる本体装置の構成の一例を示す図である。本体装置3Bは、図8に示すように、照明光供給部21Aと、治療光供給部21Bと、ドライバユニット22と、検出ユニット23と、メモリ24と、コントローラ25と、ダイクロイックミラー63と、光強度検出部64と、を有して構成されている。
ダイクロイックミラー63は、例えば、受光用ファイバ13の光出射面から出射される戻り光のうち、図5に示したような波長帯域のR光、G光及びB光を分波器36側へ透過させるとともに、図5に示したような波長帯域のT光を光強度検出部64側へ反射するような光学特性を有して構成されている。すなわち、ダイクロイックミラー63は、受光用ファイバ13の光出射面から出射される光を、R光、G光及びB光に相当する波長帯域の光と、T光に相当する波長帯域の光と、に分離するような光学特性を具備して構成されている。また、本実施例の分波器36は、ダイクロイックミラー63を透過したR光、G光及びB光を各色成分毎に分離して検出器37a、37b及び37cへ出射するように構成されている。
光強度検出部64は、ダイクロイックミラー63により反射されたT光の最大強度MT1を所定時間毎に検出し、当該検出した最大強度MT1の情報を順次コントローラ25へ出力するように構成されている。
ここで、本実施例の先端部11Bの構成によれば、光拡散部材52の配置位置と、集光光学系14の光出射面と、が近接していることに伴い、集光光学系14から照射される照明光の照射領域と、光拡散部材52から照射される治療光の照射領域と、が一部重複するようになっている。そのため、本実施例の先端部11Bの構成によれば、治療光を照射している組織等の状態をリアルタイムに観察することができる。
続いて、本実施例の作用について説明する。
内視鏡システム1Bの各部の電源が投入された後、コントローラ25は、メモリ24に格納された制御プログラムに基づき、光源31a、31b、光源31cを発光させるための制御を照明光供給部21Aに対して行い、光源61を発光させるための制御を治療光供給部21Bに対して行い、照明光用ファイバ12を所定の走査パターンで揺動するための駆動信号を信号発生器33から出力させる制御をドライバユニット22に対して行う。
そして、前述のようなコントローラ25の制御に応じ、R光、G光及びB光を混合した照明光が先端部11Bの前方へ照射され、すなわち、先端部11Bの前方に位置する生体組織等の被写体が照明光により走査される。
また、前述のようなコントローラ25の制御に応じ、光拡散部材52により拡散されたT光が先端部11Bの前方における略管状の領域内に同時に照射され、すなわち、先端部11Bの前方における略管状の領域内に位置する病変組織等の病変部が一度に加熱及び治療される。
さらに、先端部11Bの前方へ照射された照明光(R光、G光及びB光)の戻り光、及び、先端部11Bの前方における略管状の領域内に照射されたT光の戻り光が受光用ファイバ13によりそれぞれ受光される。
一方、コントローラ25は、光強度検出部64から出力される情報に基づき、戻り光に含まれるT光の最大強度MT1と、所望の治療用途(例えば生体組織の切開、蒸散または凝固等)に応じて設定された閾値としてのT光の(中心波長における)強度TH1と、を比較する。また、コントローラ25は、最大強度MT1と強度TH1との比較結果に基づき、光源61から発せられるT光の強度を強度TH1に近づけるように調整するための制御を治療光供給部21Bに対して行う。そして、このような制御が行われることにより、例えば、先端部11Bと病変部との間の距離が変化したとしても、所望の治療用途に応じた好適な強度を具備するT光を病変部に照射することができる。
また、コントローラ25は、光強度検出部64から出力される情報に基づき、戻り光に含まれるT光の最大強度MT1と、T光が生体組織に与える損傷の度合いに応じて設定された閾値としてのT光の(中心波長における)強度TH2と、を比較する。また、コントローラ25は、最大強度MT1と強度TH2との比較結果に基づき、最大強度MT1が強度TH2を超えたことを検出したタイミングにおいて、T光の照射を停止させるための制御(例えば光源61を消光させる制御)を治療光供給部21Bに対して行う。そして、このような制御が行われることにより、例えば、先端部11Bと病変部とが極度に接近したとしても、T光の照射を要因とする生体組織の損傷が蓄積される前に、T光の照射を停止することができる。
さらに、コントローラ25は、光強度検出部64から出力される情報に基づいて最大強度MT1を報知可能な文字列等の視覚情報を生成し、当該生成した視覚情報と、検出ユニット23から出力されるR信号、G信号及びB信号に基づいて生成した画像と、を併せて表示装置4に表示させるように動作する。
なお、本実施例によれば、例えば、戻り光に含まれるT光の最大強度MT1に加え、光源61から出射されるT光の最大強度MT2を検出するような構成にすることにより、最大強度MT1と最大強度MT2との比較結果に基づき、光源61から発せられるT光の強度を調整するための制御が行われるようにしてもよい。
以上に述べたように、本実施例によれば、先端部11Bの前方の広範囲にわたってT光を照射することができる。そのため、本実施例によれば、治療光の照射による病変部の治療を従来に比べて短い時間で実施することができる。
また、本実施例によれば、光拡散部材52が、先端部11Bの先端面とは異なる面に配置されている。そのため、本実施例によれば、光拡散部材52から照射される治療光の照射に応じて飛散した粘液等の異物が集光光学系14の光出射面に付着し難く、すなわち、治療光の照射を要因とする被写体の観察への悪影響を極力防ぎつつ、病変部の治療に用いる治療光を広範囲に照射することができる。
(第3の実施例)
図9から図12は、本発明の第3の実施例に係るものである。
なお、本実施例においては、第1及び第2の実施例の少なくともいずれか一方と同様の構成等を有する部分に関する詳細な説明を省略するとともに、第1及び第2の実施例のいずれともと異なる構成等を有する部分に関して主に説明を行う。
図9は、第3の実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図である。内視鏡システム1Cは、図9に示すように、挿入部11及び先端部11Cを具備する走査型内視鏡2Cと、走査型内視鏡2Cに接続される本体装置3Cと、本体装置3Cに接続される表示装置4と、を有して構成されている。
また、図9に示すように、本実施例においては、病変部の治療に用いられるT光の供給源としての機能を有する治療光供給装置5と、挿入部11及び先端部11Cを内部に挿通可能な中空円筒形状及び可撓性を有して形成されたシース部材6と、が内視鏡システム1Cとは別体に設けられている。
図10は、図9の内視鏡システムに含まれる走査型内視鏡の先端部の構成の一例を示す図である。図10に示すように、挿入部11の先端部11Cには、本体装置3Cから供給される照明光を伝送する照明光用ファイバ12の光出射側の端部と、被写体からの戻り光を受光して本体装置3Cへ導く受光用ファイバ13の光入射側の端部と、照明光用ファイバ12から出射される照明光を集光して先端部11Cの前方へ照射するように構成された集光光学系14と、本体装置3Cから出力される駆動信号に基づいて照明光用ファイバ12の光出射側の端部を揺動させることが可能なアクチュエータ部15と、が設けられている。
図11は、図10のXI−XI線断面図である。先端部11Cは、図10及び図11に示すように、照明光用ファイバ12、集光光学系14及びアクチュエータ部15の各部の外側を円環状に囲むような位置に複数の受光用ファイバ13を配設して構成されている。
一方、図10及び図11に示すように、シース部材6の側面側には、治療光供給装置5から供給されるT光を伝送するための複数の治療光用ファイバ51が、例えば、断熱性の高い部材により覆われた状態で設けられている。また、図10に示すように、シース部材6の側面側の先端部には、治療光用ファイバ51の光出射側の端部と、シース部材6の側面に対して所定の角度をなすように配置されているとともに、治療光用ファイバ51の光出射面から出射される治療光を拡散して照射するように形成された光拡散部材52と、が設けられている。
そして、本実施例においては、シース部材6の内部に挿入部11及び先端部11Cを挿通した状態で位置合わせを行うことにより、治療光供給装置5から供給されるT光を先端部11Cの斜め前方へ拡散して照射するような位置(図10に示すような位置)に、治療光用ファイバ51の光出射側の端部及び光拡散部材52を配置することができる。具体的には、本実施例においては、シース部材6の内部に挿入部11及び先端部11Cを挿通した状態で位置合わせを行うことにより、先端部11Cの側面に略沿うような位置であるとともに、先端部11Cの先端面に近接するような位置に、治療光用ファイバ51の光出射側の端部及び光拡散部材52を配置することができる。
図12は、図9の内視鏡システムに含まれる本体装置等の構成の一例を示す図である。本体装置3Cは、図12に示すように、照明光供給部21Aと、ドライバユニット22と、検出ユニット23と、メモリ24と、コントローラ25と、ダイクロイックミラー63と、光強度検出部64と、を有して構成されている。また、治療光供給装置5は、図12に示すように、コントローラ25の制御に基づいてT光を出射する光源61と、光源61から発せられたT光を分岐し、当該分岐したT光を複数の治療光用ファイバ51の光入射面に供給する光カプラ62と、を有して構成されている。
続いて、本実施例の作用について説明する。
まず、術者等のユーザは、走査型内視鏡2C及び表示装置4を本体装置3Cに接続し、シース部材6を治療光供給装置5に接続し、さらに、シース部材6の内部に走査型内視鏡2Cを挿通した状態で本体装置3C及び表示装置4の電源を投入する。
次に、ユーザは、表示装置4に表示される画像を確認しながら、被験者の体腔内に挿入部11を挿入してゆくことにより、当該体腔内の病変部の近傍かつ手前側に位置するように先端部11Cを配置する。
さらに、ユーザは、例えば、前述のような位置に先端部11Cを配置したまま、シース部材6をスライドしてゆくことにより、図10に例示した位置関係となるように、シース部材6の先端部の位置合わせを行う。
その後、ユーザは、先端部11Cとシース部材6の先端部との位置合わせが完了した際に、例えば、所定の入力インターフェース(不図示)を操作することにより、治療光供給装置5によるT光の供給を開始させる。
ここで、図10に例示した位置関係となるように、先端部11Cとシース部材6の先端部とが位置合わせされた状態においては、R光、G光及びB光を混合した照明光が先端部11Cの前方へ照射され、すなわち、先端部11Cの前方に位置する生体組織等の被写体が照明光により走査される。
一方、図10に例示した位置関係となるように、先端部11Cとシース部材6の先端部とが位置合わせされた状態においては、光拡散部材52により拡散されたT光が先端部11Cの前方における略管状の領域内に同時に照射され、すなわち、先端部11Cの前方における略管状の領域内に位置する病変組織等の病変部が一度に加熱及び治療される。
以上に述べたように、本実施例によれば、先端部11Cの前方の広範囲にわたってT光を照射することができる。そのため、本実施例によれば、治療光の照射による病変部の治療を従来に比べて短い時間で実施することができる。
また、本実施例によれば、治療光供給装置5及びシース部材6が内視鏡システム1Cとは別体に設けられている。そのため、本実施例によれば、例えば、治療光用ファイバ51または光拡散部材52のいずれかの損傷に起因してT光の照射に支障をきたすような状況になった場合であっても、シース部材6を新しいものに交換することにより、T光の照射に支障をきたす要因を簡便に取り除くことができる。
一方、第1〜第3の実施例の構成を適宜変形することにより、R光、G光またはB光の少なくとも一部に重複する波長帯域を具備する光(例えば図13に示すような、532nmの中心波長を有する狭帯域な光)を治療光として利用できるようにしてもよい。図13は、T光の波長帯域の、図5とは異なる例を示す図である。
具体的には、第1〜第3の実施例の構成において、例えば、照明光(R光、G光及びB光)と治療光とを交互に出射させ、さらに、検出器37a〜検出器37cの動作タイミングと、A/D変換器38a〜A/D変換器38cの動作タイミングと、コントローラ25による画像生成のタイミングと、(光強度検出部64による最大強度MT1の検出タイミングと、)を照明光及び治療光の出射タイミングに応じてそれぞれ同期させるようにすることにより、R光、G光またはB光の少なくとも一部に重複する波長帯域を具備する光を治療光として利用することができる。
(第4の実施例)
図14から図17は、本発明の第4の実施例に係るものである。
なお、本実施例においては、第1〜第3の実施例の少なくともいずれか一方と同様の構成等を有する部分に関する詳細な説明を省略するとともに、第1〜第3の実施例のいずれともと異なる構成等を有する部分に関して主に説明を行う。
図14は、第4の実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図である。内視鏡システム1Dは、図14に示すように、挿入部11及び先端部11Dを具備する内視鏡2Dと、内視鏡2Dに接続される本体装置3Dと、本体装置3Dに接続される表示装置4と、を有して構成されている。
図15は、図14の内視鏡システムに含まれる内視鏡の先端部の構成の一例を示す図である。図15に示すように、挿入部11の先端部11Dには、本体装置3Dから供給される照明光を伝送する照明光用ファイバ71の光出射側の端部と、被写体からの戻り光を結像する対物光学系72と、対物光学系72の後段(光出射側)に設けられたフィルタ部73と、フィルタ部73を通過した戻り光を受光するカラー撮像素子74と、本体装置3Dから供給されるT光を伝送する治療光用ファイバ51の光出射側の端部と、治療光用ファイバ51の光出射面から出射されるT光を拡散して照射するように形成された光拡散部材52Dと、が設けられている。
照明光用ファイバ71の光入射側の端部は、本体装置3Dの内部に配置されている。また、照明光用ファイバ71の光出射側の端部は、対物光学系72の光入射面の近傍に配置されている。
治療光用ファイバ51の光入射側の端部は、本体装置3Dの内部に配置されている。また、治療光用ファイバ51の光出射側の端部は、先端部11Dの側面と一体に設けられている。さらに、本実施例においては、光拡散部材52Dは、先端部11Dの側面と一体に設けられているとともに、本体装置3Dから供給されるT光を、先端部11Dの斜め前方であるとともに、照明光用ファイバ71から照射される照明光の照射範囲内(あるいは対物光学系72の視野角(画角)の範囲内)に拡散して照射するような位置及び角度を有して配置されている。すなわち、本実施例によれば、光拡散部材52Dは、先端部11Dの側面に対して所定の角度をなすように配置されているとともに、先端部11Dの先端面(対物光学系72の光入射面)に近接する位置に配置されている。
フィルタ部73は、例えば、対物光学系72を経て入射される戻り光に含まれる各波長帯域のうち、B光〜R光に相当する波長帯域(450nm〜630nmの波長帯域)の強度を維持するとともに、T光に相当する波長帯域(例えば1064nm近辺の波長帯域)の強度を所定の減衰率で減衰させるような光学特性を具備して構成されている。
カラー撮像素子74は、例えば、撮像面(受光面)にRGBのカラーフィルタが設けられたカラーCCD等により構成されている。また、カラー撮像素子74は、本体装置3Dから供給される撮像素子駆動信号に基づいて駆動するとともに、フィルタ部73を通過した戻り光を撮像し、当該撮像した戻り光に応じた撮像信号を生成して本体装置3Dへ出力するように構成されている。
なお、図示しないが、本実施例においては、先端部11Dの周縁部に照明光用ファイバ71が配設され、さらに、照明光用ファイバ71の外側を円環状に囲むような位置に複数の治療光用ファイバ51が配設されている。
図16は、図14の内視鏡システムに含まれる本体装置の構成の一例を示す図である。本体装置3Dは、図16に示すように、治療光供給部21Bと、照明光供給部21Dと、撮像素子駆動部83と、画像処理部84と、メモリ85と、制御部86と、を有して構成されている。
照明光供給部21Dは、光源81と、光カプラ82と、を有して構成されている。
光源81は、制御部86の制御に基づき、B光〜R光に相当する波長帯域(450nm〜630nmの波長帯域)を具備する白色光(以降、W光とも称する)を光カプラ82へ出射するように構成されている。
光カプラ82は、光源81から発せられたW光を分岐し、当該分岐したW光を照明光用ファイバ71の光入射面に供給できるように構成されている。
撮像素子駆動部83は、制御部86の制御に基づき、カラー撮像素子74を駆動するための撮像素子駆動信号を生成して出力するように構成されている。
画像処理部84は、制御部86の制御に基づき、カラー撮像素子74から出力される撮像信号に応じた画像を生成するとともに、当該生成した画像を表示装置4に表示させるように構成されている。
メモリ85には、本体装置3Dの制御を行うための制御プログラム等が予め格納されている。
制御部86は、CPU等を具備し、メモリ85に格納された制御プログラムを読み出し、当該読み出した制御プログラムに基づいて治療光供給部21B、照明光供給部21D、撮像素子駆動部83、及び、画像処理部84の制御を行うように構成されている。
続いて、本実施例の作用について説明する。
内視鏡システム1Dの各部の電源が投入された後、制御部86は、メモリ85に格納された制御プログラムに基づき、光源81を発光させるための制御を照明光供給部21Dに対して行い、光源61を発光させるための制御を治療光供給部21Bに対して行い、カラー撮像素子74を駆動するための撮像素子駆動信号を出力させる制御を撮像素子駆動部83に対して行う。
そして、前述のような制御部86の制御に応じ、W光が照明光として先端部11Dの前方(あるいは正面)へ照射され、対物光学系72の視野角(画角)の範囲内に位置する生体組織等の被写体がカラー撮像素子74により撮像される。
また、前述のような制御部86の制御に応じ、光拡散部材52Dにより拡散されたT光が先端部11Dの前方における略管状の領域内に同時に照射され、すなわち、先端部11Dの前方における略管状の領域内に位置する病変組織等の病変部が一度に加熱及び治療される。
従って、本実施例によれば、先端部11Dの前方の広範囲にわたってT光を照射することができ、その結果、治療光の照射による病変部の治療を従来に比べて短い時間で実施することができる。
また、本実施例によれば、光拡散部材52Dが、先端部11Dの先端面とは異なる面に配置されている。そのため、本実施例によれば、光拡散部材52Dから照射される治療光の照射に応じて飛散した粘液等の異物が対物光学系72の光入射面に付着し難く、すなわち、治療光の照射を要因とする被写体の観察への悪影響を極力防ぎつつ、病変部の治療に用いる治療光を広範囲に照射することができる。
一方、画像処理部84は、カラー撮像素子74から出力される撮像信号に応じた画像を生成して表示装置4に表示させる。図17は、図14の内視鏡システムの表示装置に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
そして、本実施例においては、照明光用ファイバ71から照射されるW光の照射範囲内にT光が照射されるとともに、被写体からの戻り光に含まれるT光に相当する波長帯域の強度が、フィルタ部73により減衰されることに起因し、例えば図17に模式的に示すように、W光及びT光の両方が照射されている領域と、W光のみが照射されている領域と、を視覚的に区別可能な(T光の照射に伴って生じるハレーションが抑制された)画像が表示装置4に表示される。すなわち、本実施例においては、現在観察を行っている範囲(対物光学系72の視野範囲)のどの部分に治療光が照射されているかを容易に確認することができる。
なお、本実施例の構成を適宜変形することにより、例えば、2000nm以上の波長帯域を具備する光を治療光として利用できるようにしてもよい。
具体的には、本実施例の構成において、例えば、照明光用ファイバ71からW光を照射し、当該W光と同様の波長帯域及び強度を具備するガイド光をT光にカップリングした状態で光拡散部材52Dから照射し、さらに、当該ガイド光の戻り光がカラー撮像素子74で撮像されるように光学特性(減衰率)が調整されたフィルタ部73を用いることにより、治療光の照射に伴って生じるハレーションが抑制された画像を生成して表示装置4に表示させることができ、すなわち、2000nm以上の波長帯域を具備する光を治療光として利用することができる。
また、本実施例の構成を適宜変形することにより、例えば、生体組織からの戻り光に含まれ、かつ、フィルタ部73により減衰される前のT光の強度を推定可能なパラメータを算出するようにしてもよい。
ここで、カラー撮像素子74から出力される撮像信号におけるR成分の信号レベルRSLは、R光の戻り光の強度に応じた信号レベルRSL1と、フィルタ部73により減衰されたT光の戻り光の強度に応じた信号レベルRSL2と、を加算したものになっている。また、メモリ85には、R光、G光、B光及びT光の生体組織における分光反射率と、フィルタ部73の減衰率と、を既知の値としてそれぞれ格納させることができる。従って、例えば、カラー撮像素子74からの撮像信号が制御部86に入力されるようにするとともに、制御部86が以下のような演算を行うことにより、フィルタ部73により減衰される前のT光の強度に応じた信号レベルTSLの値を求めることができる。
具体的には、制御部86は、例えば、カラー撮像素子74からの撮像信号に含まれるG成分の信号レベルGSLをG光の分光反射率GRで除算して得られた値にR光の分光反射率RRを乗算することにより信号レベルRSL1の値を算出し、当該算出した信号レベルRSL1の値を信号レベルRSLの値から減算することにより信号レベルRSL2の値を算出し、さらに、当該算出した信号レベルRSL2の値に対してフィルタ部73の減衰率の逆数を乗算するような演算を行うことにより、フィルタ部73により減衰される前のT光の強度に応じた信号レベルTSLの値を求めることができる。
なお、本発明は、上述した各実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や応用が可能であることは勿論である。
1A,1B,1C,1D 内視鏡システム
2A,2B,2C 走査型内視鏡
2D 内視鏡
3A,3B,3C,3D 本体装置
4 表示装置
5 治療光供給装置
6 シース部材
11 挿入部
11A,11B,11C,11D 先端部
12 照明光用ファイバ
13 受光用ファイバ
14 集光光学系
15 アクチュエータ部
21A,21D 照明光供給部
21B 治療光供給部
22 ドライバユニット
23 検出ユニット
24 メモリ
25 コントローラ
51 治療光用ファイバ
52 光拡散部材
特表2010−501246号公報

Claims (12)

  1. 被検体の体腔内に挿入可能な筒形形状を有して形成された挿入部と、
    前記挿入部の先端部に設けられ、前記体腔内に存在する被写体を照明するための照明光を、前記先端部の前方へ照射するように構成された照明光照射部と、
    前記先端部と一体にまたは別体に設けられ、前記体腔内に存在する病変部の治療に用いられる治療光を、前記先端部の側方または前方における略管状の領域内に同時に照射するように構成された治療光照射部と、
    を有することを特徴とする内視鏡。
  2. 前記治療光照射部は、前記挿入部を内部に挿通可能な中空筒形形状を有して形成された外装部材の先端部に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記治療光照射部は、治療光供給部から供給される前記治療光を伝送する治療光伝送部と、前記治療光伝送部により伝送された前記治療光を、前記先端部の側方における略管状の領域内に拡散して照射する光拡散部と、を有して構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 前記治療光照射部は、治療光供給部から供給される前記治療光を伝送する治療光伝送部と、前記治療光伝送部により伝送された前記治療光を、前記先端部の前方における略管状の領域内に拡散して照射する光拡散部と、を有して構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  5. 前記先端部の前方へ照射された前記照明光の戻り光、及び、前記先端部の前方における略管状の領域内に照射された前記治療光の戻り光をそれぞれ受光する受光部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
  6. 前記照明光照射部は、照明光供給部から供給される前記照明光を伝送して端部から出射する照明光伝送部と、所定の走査パターンに応じた軌跡を描くように前記照明光伝送部の前記端部を揺動させる光走査部と、を有して構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
  7. 前記先端部の前方へ照射された前記照明光の戻り光の強度を維持するとともに、前記略管状の領域内に照射された前記治療光の戻り光の強度を所定の減衰率で減衰させるような光学特性を具備して構成されたフィルタ部と、
    前記フィルタ部を通過した戻り光を撮像し、当該撮像した戻り光に応じた撮像信号を生成して出力するように構成された撮像部と、をさらに有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
  8. 被検体の体腔内に挿入可能な筒形形状を有して形成された挿入部と、
    前記挿入部の先端部に設けられ、前記体腔内に存在する被写体を照明するための照明光を、前記先端部の前方へ照射するように構成された照明光照射部と、
    前記先端部と一体にまたは別体に設けられ、治療光供給部から供給される前記治療光を伝送する治療光伝送部と、前記治療光伝送部により伝送された前記治療光を、前記先端部の前方における略管状の領域内に拡散して照射する光拡散部と、を有して構成された治療光照射部と、
    前記先端部の前方へ照射された前記照明光の戻り光、及び、前記先端部の前方における略管状の領域内に照射された前記治療光の戻り光をそれぞれ受光する受光部と、
    前記受光部において受光された前記治療光の戻り光の強度を検出する光強度検出部と、
    を有することを特徴とする内視鏡システム。
  9. 前記光強度検出部により検出された前記治療光の戻り光の強度と、所望の治療用途に応じて設定された閾値と、の比較結果に基づき、前記治療光の強度を前記閾値に近づけるように調整するための制御を行う制御部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の内視鏡システム。
  10. 前記光強度検出部により検出された前記治療光の戻り光の強度が閾値を超えたことを検出したタイミングにおいて、前記治療光の照射を停止させるための制御を行う制御部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の内視鏡システム。
  11. 前記受光部において受光された前記照明光の戻り光の強度に応じた信号を生成して出力する光検出部と、
    前記光検出部から出力される信号に応じた画像、及び、前記光強度検出部により検出された前記治療光の戻り光の強度を報知可能な視覚情報をそれぞれ生成するとともに、前記画像及び前記視覚情報を併せて表示部に表示させる画像処理部と、をさらに有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の内視鏡システム。
  12. 被検体の体腔内に挿入可能な筒形形状を有して形成された挿入部と、
    前記挿入部の先端部に設けられ、前記体腔内に存在する被写体を照明するための照明光を、前記先端部の前方へ照射するように構成された照明光照射部と、
    前記先端部と一体にまたは別体に設けられ、治療光供給部から供給される前記治療光を伝送する治療光伝送部と、前記治療光伝送部により伝送された前記治療光を、前記先端部の前方における略管状の領域内に拡散して照射する光拡散部と、を有して構成された治療光照射部と、
    前記先端部の前方へ照射された前記照明光の戻り光の強度を維持するとともに、前記略管状の領域内に照射された前記治療光の戻り光の強度を所定の減衰率で減衰させるような光学特性を具備して構成されたフィルタ部と、
    前記フィルタ部を通過した各戻り光を撮像し、当該撮像した各戻り光に応じた撮像信号を生成して出力するように構成された撮像部と、
    前記撮像部から出力される前記撮像信号に応じた画像を生成して表示部に表示させる画像生成部と、
    を有することを特徴とする内視鏡システム。
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