JP2014101957A - 減速機付きモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】減速機構は、電動モータのヨークに取り付けられたギヤフレームと、ギヤフレームに固定された支持軸26と、支持軸26に対して回転可能に支持されるとともに、ウィンドレギュレータのセクタギヤに噛合されてウィンドレギュレータを駆動させるピニオンギヤと、を備え、ピニオンギヤには、支持軸26が挿入される貫通孔45が形成されるとともに、モジュールmが1.5以下に設定され、ピニオンギヤの歯底44bには、歯底44bを径方向に拡大する歯底拡大部51が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
また、減速機構は、ウォームホイールを回転可能に支持する支持軸に同軸上に装着されるとともに、ウォームホイールと一体に回転する出力ギヤ(ピニオンギヤ)を備えている。そして、この出力ギヤがウィンドガラスを開閉するウィンドレギュレータの駆動ギヤ(セクタギヤ)に噛み合っている。
これに対して、モジュールを維持したまま歯数を増加することで、歯底厚を確保する構成も考えられるが、所望の減速比を維持するためには出力ギヤの歯数の増加に合わせて、駆動ギヤの歯数も増加させる必要が生じる。そのため、ウィンドレギュレータの小型軽量化を図るのが難しい。
その結果、出力ギヤに噛合される駆動ギヤを小型化できるので、被駆動部材の小型軽量化が可能になる。
図1に示す符号1は、車両の車体を構成するドア(例えば、フロントドア)であり、このドア1には、ドア1の窓を開閉するウィンドガラス2が設けられている。このウィンドガラス2は、ドア1の内部に設けられた一対のガイドユニット3により支持され、これらガイドユニット3に沿って車両の上下方向に移動可能となっている。そして、ドア1の内部には、ウィンドガラス2を移動させるパワーウィンド装置5が搭載されている。
パワーウィンド装置5は、ウィンドレギュレータ(被駆動部材)11、及び減速機付きモータ12を備え、減速機付きモータ12によりウィンドレギュレータ11を作動させてウィンドガラス2をガイドユニット3に沿って移動させる構造となっている。
図2はリフトアームの平面図である。
図1、図2に示すように、ウィンドレギュレータ11は、Xアーム式となっており、リフトアーム13、及びイコライザアーム14を備えている。そして、リフトアーム13、及びイコライザアーム14は、それぞれの長手方向中央部が連結軸17によりドア1に軸支されており、この連結軸17回りに揺動可能に構成されている。
リフトアーム13は鋼板により形成された長尺状の板材であり、その長手方向の基端部(図1中下端部)がセクタギヤ(駆動ギヤ)15を介して減速機付きモータ12に支持される一方、先端部(図1中上端部)が図示しないローラを介してウィンドガラス2の下端に固定された第1ローラガイド16上を移動可能に支持されている。
図3は、減速機付きモータの斜視図である。
図3に示すように、減速機付きモータ12は、電動モータ21と、電動モータ21の駆動力を減速した後、上述したウィンドレギュレータ11に出力する減速機構22と、を備えている。
電動モータ21は、図示しないブラシを用いてアーマチュアに電力を給電する、いわゆるブラシ付モータであって、有底筒状のヨーク23を備えている。このヨーク23の内側にアーマチュアが回転可能に設けられており、このアーマチュアが減速機構22に駆動力を伝達する。また、ヨーク23の開口部側には、不図示の外部電源とブラシとを電気的接続するためのコネクタ24が設けられている。
ウォームホイール33は、支持軸26に挿入され、ギヤ収納部31内で支持軸26回りに回転可能に構成されている。
図4は、ピニオンギヤの平面図である。
図3、図4に示すように、ピニオンギヤ35は、軸方向他端側から軸方向一端側に向かうに従い段々と縮径する段付きギヤであり、軸方向他端側に位置する大径ギヤ部43と、軸方向一端側に位置する小径ギヤ部44と、が一体的に形成されている。また、ピニオンギヤ35の径方向中央部には、軸方向に貫通する貫通孔45が形成されており、この貫通孔45内に上述した支持軸26が挿入される。なお、上述した支持軸26のうち、ピニオンギヤ35よりも軸方向一端側に位置する部分には、図示しないCリング等のストッパ部材が装着される。
ここで、図3〜図5に示すように、本実施形態の小径ギヤ部44は、例えば歯数z=7、モジュールm=1.5に設定されるとともに、小径ギヤ部44の全体を正転位(転位係数xa)している。さらに、小径ギヤ部44の歯底44bには、小径ギヤ部補強用の歯底拡大部51が形成されている。
歯底拡大部51は、本実施形態の小径ギヤ部44の歯底厚s1(貫通孔45の内面と歯底44bの外周面との間の径方向の厚さ)が、モジュールmの標準ギヤを正転位したときの転位歯底厚(転位歯底厚s2)よりも厚肉になるように形成されている(s1>s2)。なお、図5における小径ギヤ部44の輪郭線のうち、実線は本実施形態の小径ギヤ部44を示し、二点鎖線はモジュールm=1.5の標準ギヤ(転位、及び歯底拡大部51を有さない小径ギヤ部)を示し、細実線はモジュールm=1.5を転位させた転位ギヤを示している。
この構成によれば、モジュールmを維持した上で、貫通孔45の内面と歯底44bとの間の歯底厚s1を拡大できるため、本実施形態のピニオンギヤ35のように径方向中央部に貫通孔45が形成されている場合であっても、小径ギヤ部44の強度を確保できる。これにより、小径ギヤ部44(ピニオンギヤ35)の小型軽量化が可能になる。
その結果、小径ギヤ部44に噛合されるセクタギヤ15を小型化できるので、ウィンドレギュレータ11の小型軽量化が可能になる。なお、図2中鎖線は、モジュールm1=2のセクタギヤ150を示している。この場合、図2に示すように、セクタギヤ15を小型化することで、リフトアーム13の揺動範囲を縮小できるので、ドア1内部でのレイアウト性の向上も図ることができる。
この構成によれば、小径ギヤ部44の全体を正転位した上で、歯底厚s1のみをさらに厚肉に形成することで、小径ギヤ部44とセクタギヤ15との噛み合いを維持した上で、小径ギヤ部44の強度を最大限に確保できる。
さらに、減速機構22内に配置される大径ギヤ部43を従来と同様のモジュールm2=2としておくことで、ロックプレート34の設計変更を伴わずに小径ギヤ部44の小型化を実現できる。これにより、低コスト化を図った上で、ピニオンギヤ35の小型軽量化が可能になる。
比較例1の構成(モジュールm=2)では、歯底厚を確保できるため、ピニオンギヤ35に作用する応力値は小さく抑えることができるものの、ピニオンギヤ35(ピッチ円直径)が比較的大きくなり、ギヤ間ピッチが大きくなる。そのため、ピニオンギヤ35の小型化は望めない。
一方、図6に示す比較例2の構成では、ピニオンギヤ35(ピッチ円直径)を小さくして、ギヤ間ピッチの増大を抑えることができるものの、所望の歯底厚を確保することができない。そのため、ピニオンギヤ35に作用する応力が大きく、歯底44bに集中する結果となった。
但し、セクタギヤ15との噛み合いを考慮すると、上述したように噛合い率εが1.2以上であることが好ましい。以上により、小径ギヤ部44とセクタギヤ15との噛み合いを維持した上で、小径ギヤ部44の強度を最大限に確保して歯底44bへの応力集中を抑制できる構成としては、実施例2の構成が特に好ましい。
例えば、上述した実施形態では、ピニオンギヤ35を段付き形状に形成したが、これに限らず、図7に示すように、全体がモジュールm=1.5のピニオンギヤ35としても構わない。
また、上述した実施形態では、小径ギヤ部44のモジュールmを1.5に設定した場合について説明したが、これに限らず、モジュールmが1.5以下であれば、適宜設計変更が可能である。
さらに、歯車群32やセクタギヤ15の歯数等は、適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態では、ギヤフレーム25を有底筒状に形成した場合について説明したが、これに限らず、支持軸26が固定されていれば、枠状等、適宜設計変更が可能である。
Claims (2)
- 電動モータの駆動力を減速した後、被駆動部材に出力する減速機構を有する減速機付きモータにおいて、
前記減速機構は、前記電動モータのヨークに取り付けられたギヤフレームと、
前記ギヤフレームに固定された支持軸と、
前記支持軸に回転可能に支持されるとともに、前記被駆動部材の駆動ギヤに噛合されて前記被駆動部材を駆動させる出力ギヤと、を備え、
前記出力ギヤには、前記支持軸が挿入される貫通孔が形成されるとともに、モジュールmが1.5以下に設定され、
前記出力ギヤの歯底には、前記歯底を径方向に拡大する歯底拡大部が形成されていることを特徴とする減速機付きモータ。 - 前記出力ギヤは、前記駆動ギヤとの噛合い率が1.2以上の範囲で正転位し、
前記歯底拡大部は、前記出力ギヤの歯底厚が前記モジュールmの標準ギヤを正転位したときの転位歯底厚よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の減速機付きモータ。
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Family Applications (1)
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CN107786037A (zh) * | 2016-08-26 | 2018-03-09 | 日本电产三协电子(东莞)有限公司 | 马达装置 |
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