JP2014099276A - 通信用サージ防護デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】劣化度合いの表示可能な通信用SPDにおける小型化を図る。
【解決手段】通信用SPD1は、外線側SPD端子l1,l2に雷サージが印加されると動作して雷サージ電流をアース端子Eへ放流する防護部20と、前記雷サージ電流を検出してこの検出結果に応じた検出電流を出力する雷サージ検出手段30と、前記検出電流に基づいて前記防護部20の劣化度合いを算出する検出電流処理部40と、前記劣化度合いを表示する表示部50と、を備えている。サージ検出手段30は、SPDアース線34と、このSPDアース線34の近傍に配置され、雷サージ電流を検出して検出電流を出力する検出インダクタ31と、を備えた小型部品である。そして、防護部20、雷サージ検出手段30、検出電流処理部40、電池43、及び表示部50をケース10に収容する構成にしたので、SPD1を小型化できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、落雷等による雷サージから設備機器を保護するための通信用のサージ防護デバイス(以下「SPD」という。)に係り、例えば、雷サージ検出機能・劣化度合い算出機能・劣化度合い表示部を組み込みつつ小型化を実現した通信用SPDに関するものである。
SPDは、雷サージを処理し続けることにより、或いは、経年変化により劣化していく。SPDが完全に劣化すると、保護機能が失われてしまうので、定期的にメンテナンス(状態確認や交換)を行っている。メンテナンスが容易に行えるよう、SPDには、劣化表示機能を有しているものがある。
例えば、特許文献1に記載されたSPDでは、これが完全に劣化した場合、劣化した旨を表示する機能を有している。即ち、SPD内に設けられたバリスタの発熱により、切り離し機構が動作すると、その動作に機構的に連動して表示部が赤色になり、劣化の状態が表示される。
しかし、劣化したSPDは、保護機能を失っているので、劣化してからメンテナンス交換するのはベストではない。できれば、
・SPDが何回くらい動作したのか把握したり(動作回数表示)、
・SPDが完全に劣化する前に、SPDがどの程度劣化しているのか(SPDの劣化度合い)についても把握できると良い。
そして、メンテナンス時に、
・かなり動作したSPDについては交換してしまったり、
・動作回数が少なかったとしても、大きな雷サージが数回入ったことにより、SPDの劣化が相当程度進んでいる旨の表示(いわゆる交換推奨表示)が示されたSPDについては、交換推奨表示が示されている間に交換してしまいたい、つまり、劣化する前に交換してしまいたい、という要望があった。
このような要望により、例えば、特許文献2では、主として電源用SPDにおいて、
・動作回数表示機能を付けたり、
・例え動作回数が少なかったとしても、大きな雷サージを処理した場合には、警報表示を出すような提案がされている。
又、従来の電源用SPDでは、雷サージ電流検出部品として、例えば、変流器(以下「CT」という。)が使用されている。
図12は、従来の電源用SPDに内蔵されるCTの構造を示す概略の斜視図である。
このCT100では、リング状のコア110に巻線111が巻装されており、この巻線111の両端の巻線端子111a及び111bが、開放されている。なお、図示しないが、巻線端子111aと巻線端子111bとにより形成されている開放端には、抵抗を接続することとなる。又、リング状のコア110の中心孔には、SPDアース線120が挿通されている。
そして、SPDアース線120に雷サージ電流が流れると、巻線端子111aと巻線端子111bとの間には抵抗が接続されているので、巻線端子111aと巻線端子111bとの間(即ち、抵抗の両端間)に電圧が生じることとなり、この抵抗の両端間に生じる電圧値を計測することにより、SPDアース線120に流れた雷サージ電流の大きさを算出するようになっている。
特開2006−59888号公報 特開2012−104598号公報
しかしながら、従来のSPDでは、以下のような課題があった。
SPDにおいて、動作回数表示機能や、劣化度合い判定部をSPDの本体内に組み込むとすると、CT等の雷サージ電流検出部品や、中央処理装置(以下「CPU」という。)等の電気回路部品を内蔵させることとなる。
例えば、特許文献2に記載された主として電源用SPDの場合は、分電盤の中や専用のSPD盤の中に配設され、又、電源線の布設数が少ないこともあり、設置スペースが広い。そのため、SPD自体の大きさを大きめに設計できるので、CT等の雷サージ電流検出部品や、CPU等の電気回路部品を内蔵させることが可能である。しかし、図12に示すように、電源用SPDのSPDアース線120に流れる雷サージ電流は大きいため、そのSPDアース線120が太く、リング状のコア110の径も大きい。そのため、従来の電源用SPDに内蔵されるCT100の外径は、例えば、40mmφ程度の大型のものも存在する。
これに対して、通信用SPDの場合、通信線は数十回線、数百回線敷設されるので、狭いスペースに数多くSPDを配設する必要があり、SPD自体が小型であることが要求される。つまり、通信用SPDのように設置スペースが狭いものでは、SPD自体の大きさが小型であることが要求されるので、電源用SPDと同様のCT等の雷サージ電流検出部品や、CPU等の電気回路部品をSPD内に内蔵させることは、大型化を招くので、小型化が困難である。
そこで、通信用SPDに内蔵させる雷サージ電流検出部品の構造に関し、例えば、前述した従来の電源用SPDに内蔵させる雷サージ検出部品と同様の構造(即ち、図12に示すように、リング状のコア110に巻線111を巻装し、コア110の中心孔にSPDアース線120を挿通する構造)とし、この構造を単純に縮小して小型化を図るような対策が考えられる。
しかしながら、この構造を縮小していくと、必然的にコア110の中心孔の径が小さくなっていくことから、コア110に巻線111を巻装することができなくなる限界点に達してしまうと共に、中心孔にSPDアース線120を挿通できなくなる限界点にも達してしまうという問題が生じる。このように、この対策による小型化には限界があり、要求される雷サージ電流検出部品のサイズを満たすことができず、従って、この対策を採用することができなかった。
本発明は、このような従来の課題を解決して、雷サージ検出機能・劣化度合い算出機能・劣化度合い表示部を組み込みつつ小型化を実現した通信用SPDを提供することを目的とする。
本発明の通信用SPDは、少なくともアレスタ又はバリスタを有し、雷サージが侵入すると動作して前記雷サージを処理して機器を保護する防護部と、外線側の通信線を前記防護部に接続するための外線側SPD端子、機器側の通信線を前記防護部に接続するための機器側SPD端子、及び前記防護部で処理した雷サージ電流を放流するためのアース端子と、前記雷サージ電流を検出してこの検出結果に応じた検出電流を出力する雷サージ検出手段と、前記検出電流を電圧に変換して検出電圧を生成し、前記検出電圧に基づいて前記防護部の動作回数を計数し、前記検出電圧の大きさ及び前記動作回数に基づいて前記防護部の劣化度合いを算出する検出電流処理部と、前記劣化度合いを表示する表示部と、を備え、前記防護部、前記雷サージ検出手段、及び前記検出電流処理部がケース内に収容されている。
前記サージ検出手段は、前記防護部と前記アース端子との間に敷設されたSPDアース線と、前記SPDアース線の近傍に配置されたコア及び巻線を有し、前記雷サージ電流を検出して前記検出電流を出力する検出インダクタと、を備えている。
前記雷サージ検出手段は、例えば、前記コアに前記巻線が巻装されることによって前記検出インダクタの外周面に形成された巻線層と、前記SPDアース線とが、点接触又は面接触するように配置されている。
又、前記雷サージ検出手段は、例えば、前記検出インダクタにおける前記巻線の中心軸である巻線軸と、前記SPDアース線とが、略直交するように配置されている。
ここで、前記コアは、例えば、フェライト又はその他の透磁率の大きい強磁性体である。
前記検出電流処理部は、例えば、前記検出電流を電圧に変換して前記検出電圧を生成し、前記検出電圧の電圧波形を時間軸に対して引き延ばし処理を行って変形処理波形電圧を出力する波形処理部と、前記変形処理波形電圧に基づいて前記防護部の前記動作回数を計数し、前記変形処理波形電圧の大きさ及び前記動作回数に基づき、前記防護部の前記劣化度合いを算出する演算制御部と、を有している。
前記ケースは、例えば、先端側及び後端側を有し、前記先端側にはジャック挿入部が突設され、前記後端側には把持部が設けられており、前記ジャック挿入部には、前記外線側SPD端子及び前記機器側SPD端子が設けられ、前記ケースの先端側又は前記ジャック挿入部には、前記アース端子が取り付けられ、前記把持部には、前記劣化度合いを視認可能に表示する前記表示部が設けられている。
又、本発明の通信用SPDでは、例えば、前記ケース内及び前記把持部内には回路基板が収容され、前記回路基板上には、前記防護部と、前記雷サージ検出手段と、前記検出電流処理部と、前記検出電流処理部及び前記表示部に対して駆動電力を供給する電池と、前記表示部を構成する発光素子と、が搭載されている。
本発明の通信用SPDによれば、次の(A)〜(C)のような効果がある。
(A) SPDに内蔵する雷サージ検出手段の構造に関し、検出インダクタを、例えば強磁性体からなるコアと、このコアに巻装する巻線とから構成すると共に、SPDアース線を、検出インダクタの近傍に配置し(例えば、SPDアース線を、検出インダクタに巻線が巻装されることによって検出インダクタの外周面に形成された巻線層に点接触又は面接触するように配置し)、且つ、検出インダクタの巻線の中心軸である巻線軸に対して略直交する方向に配置するようにしたので、検出インダクタを、要求されるサイズまで十分に小型化することができると共に、SPDアース線に流れる雷サージ電流を効率的且つ効果的に検出することができる。
なお、従来の雷サージ検出手段(例えば、電源用SPDに内蔵されるCT)の外径は、前述したように、40mmφ程度の大きなものであったが、本発明によれば、雷サージ検出手段の外径を5mmφ程度にまで小さくすることが可能となり、その結果、雷サージ検出手段を大幅に小型化することができる。
(B) 前記(A)のように、雷サージ検出手段を構成する検出インダクタを小型に設計できるので、防護部、雷サージ検出手段、検出電流処理部、表示部、及び電池を収容するケースも小型に設計することができる。これにより、SPDを小型化することができるので、通信線が多数敷設される狭い場所においても、SPDを多数設置することが可能である。
(C) SPDが繰り返し雷サージ電圧にさらされることによる劣化を監視し、スイッチ操作に応答して、表示部により、劣化度合い(例えば、正常、交換推奨、劣化)を表示する構成にしたので、劣化度合いの進んでいるSPD(交換推奨や劣化の旨が表示されているSPD)のメンテナンスを簡単且つ的確に行うことができる。特に、表示部は、SPDをジャック等に対して挿脱する際に手で把持するための把持部に設けたので、ケースの長手方向は大きくなるが、ケースの短手方向が大きくならないので、狭いスペースに数多くSPDを配設することが可能である。しかも、表示部の表示状態は、把持部の外側から目視できるので、メンテナンスの作業が容易になる。
図1は、本発明の実施例1における通信用SPDを示す構成図である。 図2は図1(a)のSPDを左側から見た斜視図である。 図3は図1(a)のSPD1の内部構造を示す斜視図である。 図4は図3のSPD1の内部構造を示す正面図である。 図5は図3(a)及び図4中の電子部品が搭載された回路基板を示す斜視図である。 図6は図3(b)及び図5(b)中の雷サージ検出手段30の構造例を示す概略の構成図である。 図7は図1(a)のSPD1の使用例を示す斜視図である。 図8は図7のSPD1が複数、切り分けモジュールへ挿入された状態を示す斜視図である。 図9は図7中の1つのSPD1及び1ブロックのジャック80の構成を示す拡大図である。 図10は図9のSPD1をジャック80へ挿入した状態を示す図である。 図11は実施例1における図1(d)中の防護部20の変形例を示す回路図である。 図12は従来の電源用SPDに内蔵されるCTの構造を示す概略の斜視図である。
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1の構成)
図1(a)〜(d)は、本発明の実施例1における通信用SPDを示す構成図であり、同図(a)はSPDの外観の斜視図、同図(b)は同図(a)の左側面の拡大図、同図(c)は同図(a)の右側面の拡大図、及び、同図(d)はSPDの回路構成図である。又、図2(a)、(b)は、図1(a)のSPDを左側から見た図であり、同図(a)は外観の斜視図、及び、同図(b)は同図(a)中の電池カバーを開いた図である。
本実施例1の通信用SPD1は、図1(a)〜(c)、及び図2(a)、(b)に示すように、回路部品を収容する絶縁性のケース10を備えている。ケース10は、略角筒形のケース本体11を有し、このケース本体11の先端側に、先端部断面が略十字形のジャック挿入部12が突設され、更に、そのケース本体11の後端側に、略角筒状の把持部13が設けられている。把持部13は、SPD1を後述するジャックに対して挿脱する際にユーザが手で握る箇所である。ケース本体11の後端部側面には、電池カバー14が着脱自在に装着されている。
ケース本体11の先端面において、ジャック挿入部12の近傍には、溝状のアース端子挿入穴15が形成されている。ジャック挿入部12の略十字形箇所には、相互に絶縁された第1外線側SPD端子l1、第2外線側SPD端子l2、第1機器側SPD端子t1、及び第2機器側SPD端子t2が取り付けられている。第1外線側SPD端子l1及び第2外線側SPD端子l2は、外線側の通信線に接続される端子であり、図1(b)のように左右に対向して配置されている。第1機器側SPD端子t1及び第2機器側SPD端子t2は、保護対象となる通信機器側の通信線に接続される端子であり、第1外線側SPD端子l1及び第2外線側SPD端子l2とは分離されて、図1(b)のように左右に対向して配置されている。
ケース本体11の後端側の把持部13において、この把持部13の後端面には、内部に収容された図示しない表示部を覆う劣化表示銘板16が貼着されている。劣化表示銘板16には、例えば、正常(緑)、交換推奨(黄)、及び劣化(赤)の文字と、この各文字の横に配置された3つの円形の表示窓と、が形成されている。ケース本体11の後端面において、把持部13の近傍には、ユーザが表示部の表示状態を操作するためのスイッチ(例えば、押しボタン式のスイッチ)17が突設されている。
図1(d)に示すように、SPD1のケース10内には、SPD1の回路構成部品が収容されている。
SPD1は、ジャック挿入部12に取り付けられた第1外線側SPD端子l1、第2外線側SPD端子l2、第1機器側SPD端子t1、及び第2機器側SPD端子t2と、アース端子挿入穴15内に取り付けられたアース端子Eと、を備えている。第1外線側SPD端子l1、アース端子E及び第2外線側SPD端子l2と、第1機器側SPD端子t1及び第2機器側SPD端子t2と、の間には、防護部20が接続されている。防護部20とアース端子Eとの間には、雷サージ検出手段30が設けられている。サージ検出手段30は、防護部20とアース端子Eとの間に敷設されたSPDアース線34と、このSPDアース線34の近傍に配置された検出インダクタ31と、により構成されている。検出インダクタ31は、コア32及び巻線33を有している。巻線33には、検出電流処理部40が接続され、この検出電流処理部40の出力側に、表示部50が接続されている。
防護部20は、図1(d)の矢印で示すように、第1外線側SPD端子l1及び第2外線側SPD端子l2に、雷サージ電圧Vsが印加されると放電(動作)して、雷サージ電流Isをアース端子Eへ放流する回路である。この防護部20は、例えば、外線及び接地間の耐電圧を防護する三極管アレスタ21と、過電流抑制用の2つのPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタ22,23と、線間電圧抑制部24と、により構成されている。PTCサーミスタ22,23は、温度の上昇に対して抵抗値が増大する正の温度係数を有するサーミスタであり、電流が流れると自己発熱によって抵抗値が増大し、電流が流れにくくなる電流制限機能を有している。
三極管アレスタ21は、一方の電極が、接続点N1を介して第1外線側SPD端子l1に接続され、他方の電極が、接続点N2を介して第2外線側SPD端子l2に接続され、更に、中間電極が、SPDアース線34を介してアース端子Eに接続されている。接続点N1は、PTCサーミスタ22、及び接続点N3を介して、第1機器側SPD端子t1に接続されている。接続点N2は、PTCサーミスタ23、及び接続点N4を介して、第2機器側SPD端子t2に接続されている。接続点N3と接続点N4との間には、線間電圧抑制部24が接続されている。
線間電圧抑制部24は、例えば、半導体型ダイオードである3つのSPダイオード24a,24b,24cにより構成されている。SPダイ−ド24aは、このアノードが接続点N5に接続され、カソードが接続点N3に接続されている。接続点N5は、SPダイオード24bのアノード及びカソードを介して、接続点N4に接続されている。更に、接続点N5は、SPダイオード24cのアノード及びカソードを介して、アレスタ21の中間電極側に接続されている。なお、SPダイオード24a,24b,24cは、応答特性が非常に速いので、機器側への負担をより軽減できるが、高価という短所がある。このSPダイオード24a,24b,24cに代えて、ツェナーダイオード、バリスタ等の他の防護素子を用いても良い。
雷サージ検出手段30は、アース端子Eから放流される雷サージ電流Isを検出してこの検出結果に応じた検出電流を出力するものであり、SPDアース線34と検出インダクタ31とにより構成されている。検出インダクタ31は、SPDアース線34に流れる雷サージ電流Isを検出して、この検出結果に応じた検出電流Idを図1(d)中の矢印方向に出力するものであり、コア32と、このコア32に巻装され、検出電流Idを出力するための巻線33と、を有している。巻線33の一端は、検出電流処理部40内の波形処理部41に接続されると共に、この巻線33の他端も、同様に検出電流処理部40内の波形処理部41に接続されている。
検出電流処理部40は、検出インダクタ31の巻線33から出力される検出電流Idを電圧に変換して検出電圧を生成し、この検出電圧に基づいて防護部20の動作回数を計数し、その検出電圧の大きさ及び動作回数に基づき、防護部20の劣化の度合い(例えば、正常、交換推奨、劣化)を算出する回路である。この検出電流処理部40は、例えば、検出電流Idを入力する波形処理部41と、この出力側に接続された演算制御部42と、により構成されている。
波形処理部41は、例えば、入力される検出電流Idを電流/電圧変換回路により電圧に変換して検出電圧を生成し、この検出電圧の電圧波形を、抵抗及びコンデンサからなる時定数回路により、時間軸に対して引き延ばし処理を行って変形処理波形電圧Vwを出力する回路である。演算制御部42は、変形処理波形電圧Vwに基づいて防護部20の動作回数を計数し、その変形処理波形電圧Vwの大きさ及びその動作回数に基づき、防護部20の劣化の度合い(例えば、正常、交換推奨、劣化)を算出するものである。
この演算制御部42は、例えば、変形処理波形電圧Vwを入力する入力ポート42aと、この入力ポート42aに接続されたCPU42bと、このCPU42bに接続されたメモリ42c、データ入出力用の入出力ポート(以下「I/Oポート」という。)42d、及びデータ出力用の出力ポート42eと、を有している。メモリ42cは、電流検出処理用のプログラム、及び、ワークデータ等を記憶するものである。CPU42bは、メモリ42cに記憶された電流検出処理用のプログラムに従って、検出電流処理部40の全体をプログラム制御すると共に、演算機能を有している。
入力ポート42aには、スイッチ17が接続されている。検出電流処理部40には、電池(例えば、ボタン形電池)42が接続され、更に、その検出電流処理部40内の出力ポート42eに、表示部50が接続されている。電池43は、検出電流処理部40及び表示部50に対して駆動電力を供給するものである。表示部50は、ユーザのスイッチ17の操作に応答して、外部から視認可能な状態で、出力ポート42eから出力されるSPD1の状態(即ち、SPD1の劣化度合いである正常、交換推奨、劣化)を表示するものであり、3つの発光素子(例えば、緑色発光ダイオード(以下「LED」という。)51G、黄色LED51Y、及び赤色LED51R)を有している。
これらの防護部20、雷サージ検出手段30、検出電流処理部40、及び電池43は、図1(a)のケース本体11内に収容されている。表示部50は、ケース本体11の後端側の把持部13内に収容されている。LED51G,51Y,51Rが点灯すると、この光が劣化表示銘板16を通して外部から視認可能な構造になっている。
図3(a)、(b)は、図1(a)のSPD1の内部構造を示す斜視図であり、同図(a)はSPD1の内部構造の全体を示す図、及び、同図(b)は同図(a)中の雷サージ検出手段30を示す拡大図である。図4は、図3のSPD1の内部構造を示す正面図である。更に、図5(a)、(b)は、図3(a)及び図4中の電子部品が搭載された回路基板60を示す斜視図であり、同図(a)は回路基板60の全体を示す図、及び、同図(b)は同図(a)中の雷サージ検出手段30を示す拡大図である。
ケース10におけるケース本体11及び把持部13内には、回路基板60が取り付けられている。回路基板60は、略長方形の板状をしており、この先端側に凹部60aが形成され、更に、その後端側に方形の突出部60bが形成されている。凹部60aには、ジャック挿入部12の後部側が挿入されて固定されている。突出部60bは、把持部13内に挿入され、この突出部60bの裏面側に、表示部50のLED51G,51Y,51Rが固定されている。
回路基板60の先端側において、凹部60aの近傍には、図3及び図4に示すように、略長方形の金具からなるアース端子Eが、回路基板60の後端側の方向に延設され、このアース端子Eとケース本体11の側面内壁との間に、アース端子挿入穴15が形成されている。回路基板60の先端側から中央部方向に、SPダイオード24a,24b,24cからなる線間電圧抑制部24、PTCサーミスタ22,23、及びアレスタ21を有する防護部20と、雷サージ検出手段30を構成する検出インダクタ31と、が配設されている。回路基板60の中央部から後端側方向に、検出電流処理部40と、電池43に接触する電池端子61と、スイッチ17と、が配設されている。スイッチ17の頭部は、ケース本体11の後端面から突出している。SPDアース線34は、検出インダクタ31の近傍に敷設されている。
図6(a)〜(c)は、図3(b)及び図5(b)中の雷サージ検出手段30の構造例を示す概略の構成図である。この図6(a)〜(c)には、検出インダクタ31の構造や、この検出インダクタ31とSPDアース線34との配置関係が示されている。
検出インダクタ31は、例えば強磁性体により形成されるコア32と、このコア32に数十回程度巻装され、検出電流Idを出力するための巻線33とを有している。巻線33の両端の巻線端子33a,33bは、図1(d)中の検出電流処理部40内の波形処理部41に接続されている。
図6(a)では、円柱形或いは円筒形のコア32が、図6(b)では、ドラム形のコア32が、図6(c)では、角柱形或いは角筒形のコア32が、それぞれ示されている。一点鎖線で示されるMAは、巻線33の中心軸を表す巻線軸である。そして、SPDアース線34が、検出インダクタ31の近傍、且つ、巻線軸MAに対して直交する方向に配置されている。図6(c)は、SPDアース線34が回路基板60の表面に導体パターンとして形成され、角柱形或いは角筒形の検出インダクタ31がSPDアース線34の上部に載置された構造例である。
図6(a)〜(c)のように、検出インダクタ31を構成すると共に、SPDアース線34と検出インダクタ31とを配置して雷サージ検出手段30を構成することにより、検出インダクタ31が小型な形状でも、SPDアース線34に流れる雷サージ電流Isを効率的・効果的に検出し、検出電流Idを巻線33から出力することができるようになっている。
特に、SPDアース線34の方向と、検出インダクタ31の巻線軸MAの方向と、を直交するように配置すると、最も効率的且つ効果的に雷サージ電流Isを検出することができる。しかし、両者を直交させなくても、感度は低下するものの、雷サージ電流Isを検出することは可能である。
又、SPDアース線34と検出インダクタ31とは、できるだけ近傍に配置することが好ましく、図6(a)、(b)のように、両者が点接触するよう配置したり、或いは、図6(c)のように、両者が面接触するように配置すると効果的である。前述の図3〜図5では、SPDアース線34を、検出インダクタ31の外周の半周程度に面接触するように配置しているが、全周に面接触するように配置しても良い。
以上のように構成されるSPD1の主たる電気的性能及び保護性能は、例えば、表1の通りである。
Figure 2014099276
図7は、図1(a)のSPD1の使用例を示す斜視図である。更に、図8は、図7のSPD1が複数、切り分けモジュールへ挿入された状態を示す斜視図である。
図7に示すように、図1(a)のSPD1は、使用時において、例えば、図7中の矢印で示すように、切り分けモジュール70へ挿脱自在に挿入される。切り分けモジュール70は、SPD1を差し込むための1ブロックのジャック80が複数ブロック連結されて構成されている。なお、複数の切り分けモジュール70は、これらの底部が、図示しない断面略U字形のマウントフレームに固定されることとなる。複数のSPD1が切り分けモジュール70に挿入された状態が、図8に示されている。
図9(a)〜(c)は、図7中の1つのSPD1及び1ブロックのジャック80の構成を示す拡大図であり、同図(a)はSPD1をジャック80へ挿入する際の斜視図、同図(b)はSPD1をジャック80へ挿入していない状態を示す一部省略断面図、及び、同図(c)はジャック80の結線イメージを示す図である。更に、図10(a)〜(c)は、図9のSPD1をジャック80へ挿入した状態を示す図であり、同図(a)はSPD1をジャック80へ挿入した状態を示す斜視図、同図(b)はSPD1をジャック80へ挿入した状態を示す一部省略断面図、及び、同図(c)はジャック80の結線イメージを示す図である。
図9(a)に示すように、1ブロックのジャック80は、略立方体形の絶縁性のジャック本体81を有している。ジャック本体81の上面である平面には、通信線Wl1を挿入するための通信線挿入穴82l1、通信線Wl2を挿入するための通信線挿入穴82l2、通信線Wt1を挿入するための通信線挿入穴82t1、及び、通信線Wt2を挿入するための通信線挿入穴82t2が形成されている。4つの通信線挿入穴82l1,82l2,82t1,82t2の内部には、それぞれ、第1外線側ジャック端子L1、第2外線側ジャック端子L2、第1機器側ジャック端子T1、及び第2機器側ジャック端子T2が形成されている。通信線Wl1,Wl2,Wt1,Wt2は、例えば、専用工具を用いて通信線挿入穴82l1,82l2,82t1,82t2に挿入することにより、内部の第1外線側ジャック端子L1、第2外線側ジャック端子L2、第1機器側ジャック端子T1、及び第2機器側ジャック端子T2とそれぞれ導通するようになっている。
更に、ジャック本体81の平面において、通信線挿入穴82l1,82l2の近傍には、金属片からなるアース端子E1が上方向に突設されている。このアース端子E1は、SPD1側のアース端子穴15に挿入されてアース端子Eに接続されるようになっている。
図9(b)、(c)に示すように、4つの通信線挿入穴82l1,82l2,82t1,82t2にそれぞれ挿入された4本の通信線Wl1,Wl2,Wt1,Wt2は、ジャック本体81の内部において、第1外線側ジャック端子L1、第2外線側ジャック端子L2、第1機器側ジャック端子T1、及び第2機器側ジャック端子T2にそれぞれ接続される。ジャック80は、SPD1が未挿入の場合、第1外線側ジャック端子L1に接続された切り分け式の板ばね状接触片83l1と、第1機器側ジャック端子T1に接続された切り分け式の板ばね状接触片83t1とが、相互に離接可能に接触し、第1外線側ジャック端子L1と第1機器側ジャック端子T1とが導通している。同様に、SPD1が未挿入の場合、第2外線側ジャック端子L2に接続された切り分け式の板ばね状接触片83l2と、第2機器側ジャック端子T2に接続された切り分け式の板ばね状接触片83t2とが、相互に離接可能に接触し、第2外線側ジャック端子L2と第2機器側ジャック端子T2とが導通している。
SPD1のジャック挿入部12を図9(a)中の矢印方向に、ジャック80の4つの端子受け入れ穴へ挿入し、図10(a)に示すように、SPD1をジャック80へ挿着すると、図10(c)中の矢印で示すように、SPD1側のジャック挿入部12により、ジャック80側の第1外線側ジャック端子L1の接触片83l1と、第1機器側ジャック端子T1の接触片83t1と、が切り離される(即ち、切り分けられる)と共に、ジャック80側の第2外線側ジャック端子L2の接触片83l2と、第2機器側ジャック端子T2の接触片83t2と、が切り離される(即ち、切り分けられる)。同時に、SPD1側の第1外線側SPD端子l1、第2外線側SPD端子l2、第1機器側SPD端子t1、及び第2機器側SPD端子t2が、ジャック80側の第1外線側ジャック端子L1、第2外線側ジャック端子L2、第1機器側ジャック端子T1、及び第2機器側ジャック端子T2にそれぞれ接続される。この際、ジャック80側のアース端子E1は、SPD1側のアース端子挿入穴15に挿入されてアース端子Eに接続して導通する構成になっている。
(実施例1の動作)
例えば、図10(a)〜(c)に示すように、図1(a)のSPD1をジャック80へ挿入すると、図1(d)に示すように、SPD1の第1外線側SPD端子l1及び第2外線側SPD端子l2が、ジャック80を介して通信線Wl1,Wl2に接続されると共に、SPD1の第1機器側SPD端子t1及び第2機器側SPD端子t2が、ジャック80及び通信線Wt1,Wt2を介して通信機器側に接続される。
図1(d)において、例えば、第1外線側SPD端子l1及び第2外線側SPD端子l2とアース端子Eとの間に、雷サージ電圧Vsが印加された場合は、以下の(1)〜(6)のように動作する。
(1) 応答速度の速い線間電圧抑制部24が動作する。
即ち、雷サージ電流Isが、第1外線側SPD端子l1→PTCサーミスタ22→SPダイオード24a→SPダイオード24c→SPDアース線34→アース端子E、の経路で流れると共に、雷サージ電流Isが、第2外線側SPD端子l2→PTCサーミスタ23→SPダイオード24b→SPダイオード24c→SPDアース線34→アース端子E、の経路で流れる。
(2) PTCサーミスタ22及び23に流れる雷サージ電流Isが増大するにつれ、PTCサーミスタ22及び23の電圧降下が増大し、アレスタ21が放電する電圧にまで達する。
(3) アレスタ21が放電動作し、以降の大電流をアレスタ21が負担処理する。即ち、雷サージ電流Isが、第1外線側SPD端子l1→アレスタ21→SPDアース線34→アース端子E、の経路で流れと共に、雷サージ電流Isが、第2外線側SPD端子l2→アレスタ21→SPDアース線34→アース端子E、の経路で流れる。これにより、第1、第2機器側SPD端子t1,t2側に接続された通信機器が雷サージ電圧Vsから保護される。
(4) SPDアース線34及びアース端子Eに流れる雷サージ電流Isは、検出インダクタ31により検出され、この検出インダクタ31の巻線33から、雷サージ電流Isに対応した小さな検出電流Idが出力され、検出電流処理部40へ入力される。
(5) 検出電流処理部40において、波形処理部41は、例えば、入力された検出電流Idを電流/電圧変換回路により電圧に変換して検出電圧を生成し、この検出電圧の電圧波形を、抵抗及びコンデンサからなる時定数回路により、時間軸に対して引き延ばし処理を行って変形処理波形電圧Vwを出力し、演算制御部42内の入力ポート42aを介してCPU42bへ与える。CPU42bは、メモリ42cに記憶された検出電流処理プログラムに従い、入力ポート42aを介して入力された変形処理波形電圧Vwに基づいて、防護部20の動作回数を計数すると共に、その変形処理波形電圧Vwの大きさを算出し、メモリ42cに記憶する。更に、CPU42bは、メモリ42cに記憶された変形処理波形電圧Vwの大きさ及び動作回数に基づき、防護部20の劣化の度合い(正常、交換推奨、劣化)を算出し、その劣化度合いのデータをメモリ42cに記憶する。
(6) ユーザがスイッチ17を押すと、この操作信号が、入力ポート42aを介してCPU42bへ入力される。CPU42bは、入力された操作信号に基づき、メモリ42cに記憶されたSPD1の劣化度合いのデータを読み出し、SPD1の劣化度合いに応じ、表示部50のLED51G,51Y,15Rを点灯させる。ユーザがスイッチ17を押した際の、「表示部50(LED51G,51Y,15R)の点灯状態」と「SPD1の状態」との関係は、例えば、表2に示す通りである。
Figure 2014099276
(実施例1の効果)
本実施例1の通信用SPD1によれば、次の(A)〜(C)のような効果がある。
(A) SPD1に内蔵する雷サージ検出手段30の構造に関し、検出インダクタ31を、例えば強磁性体からなるコア32と、このコア32に巻装する巻線33とから構成すると共に、SPDアース線34を、検出インダクタ31の近傍に配置し(例えば、SPDアース線34を、検出インダクタ31に巻線33が巻装されることによって検出インダクタ31の外周面に形成された巻線層に点接触又は面接触するように配置し)、且つ、検出インダクタ31の巻線33の中心軸である巻線軸MAに対して略直交する方向に配置するようにしたので、検出インダクタ31を、要求されるサイズまで十分に小型化することができると共に、SPDアース線34に流れる雷サージ電流Isを効率的且つ効果的に検出することができる。
なお、従来の雷サージ検出手段(例えば、電源用SPDに内蔵されるCT100)の外径は、前述したように40mmφ程度の大きなものであったが、本実施例1によれば、雷サージ検出手段30の外径を5mmφ程度にまで小さくすることが可能となり、よって、雷サージ検出手段30を大幅に小型化することができる。
(B) 前記(A)のように、雷サージ検出手段30を構成する検出インダクタ31を小型に設計できるので、防護部20、雷サージ検出手段30、検出電流処理部40、表示部50、及び電池43を収容するケース10も小型に設計することができ、従って、SPD1を小型化することができる。よって、通信線が多数敷設される狭い場所においても、SPD1を多数設置することが可能である。
(C) SPD1が繰り返し雷サージ電圧Vsにさらされることによる劣化を監視し、スイッチ操作に応答して、表示部50により、劣化度合い(正常、交換推奨、劣化)を表示する構成にしたので、劣化度合いの進んでいるSPD1(例えば、交換推奨や劣化の旨が表示されているSPD1)のメンテナンスを簡単且つ的確に行うことができる。特に、表示部50は、SPD1をジャック80等に対して挿脱する際に手で把持するための把持部13に設けたので、ケース10の長手方向は大きくなるが、ケース10の短手方向が大きくならないので、狭いスペースに数多くSPD1を配設することが可能である。しかも、表示部50の表示状態は、把持部13の外側から目視できるので、メンテナンスの作業が容易になる。
(変形例)
本発明は、上記実施例1に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)、(b)のようなものがある。
(a) 図1(d)において、防護部20は、図11に示すような他の回路構成に変更しても良い。
図11は、実施例1における図1(d)中の防護部20の変形例を示す回路図であり、図1(d)中の要素と共通の要素には、共通の符号が付されている。
この防護部20Aでは、図1(d)中の線間電圧抑制部24が省略され、図1(d)中の1つの三極管アレスタ21に代えて、2つの二極管アレスタ25,26が設けられている。第1外線側SPD端子l1とPTCサーミスタ22との接続点N1と、第2外線側SPD端子l2とPTCサーミスタ23との接続点N2と、の間には、二極管アレスタ25、接続点N6、及び二極管アレスタ26が直列に接続されている。接続点N6は、SPDアース線34を介して、アース端子Eに接続されている。
例えば、第1外線側SPD端子l1及び第2外線側SPD端子l2とアース端子Eとの間に、雷サージ電圧Vsが印加された場合、アレスタ25及び26が放電動作し、第1外線側SPD端子l1→アレスタ25→SPDアース線34→アース端子E、の経路で放電されると共に、第2外線側SPD端子l2→アレスタ26→SPDアース線34→アース端子E、の経路で放電される。これにより、第1、第2機器側SPD端子t1,t2側に接続された通信機器が雷サージ電圧Vsから保護される。
図1(d)の防護部20では、SPダイオード24a,24b,24cを使用している。このSPダイオード24a,24b,24cは、応答特性が非常に速いので、通信機器側への負担をより軽減できるが、高価であるという欠点がある。これに対し、図11の防護部20Aでは、SPダイオード24a,24b,24cを使用していないので、アレスタ25,26が放電動作するまでの間、通信機器側への負担が掛かることになるが、通信機器の耐圧が高く、応答特性を気にしなくてよい場合には、この防護部20Aでも十分、雷防護機能を発揮することができる。又、この防護部20Aは、アレスタ25,26が2個なので、多少、動作にばらつきがでるが、安価であるという利点がある。
このような防護部20,20Aは、更に、他の回路構成に変更することも可能である。又、図1(d)中の検出電流処理部40は、図示以外の回路構成に変更しても良い。
(b) 実施例1や前記変形例のSPD1において、ケース10の形状、回路基板60への回路部品の実装構造等を、図示以外の形状、構造等に変更が可能である。例えば、図3及び図4に示すアース端子Eは、ケース本体11のアース端子挿入穴15内に取り付けられているが、ジャック挿入部12に取り付けても良い。この場合には、ジャック80の形状及び構造をそのアース端子Eに適合するように変形すれば良い。又、回路部品は、回路基板60に全て搭載せずに、回路部品の一部を回路基板60に搭載する構造にしても良い。
1 SPD
10 ケース
11 ケース本体
12 ジャック挿入部
13 把持部
17 スイッチ
20,20A 防護部
21,25,26 アレスタ
24 線間電圧抑制部
30 雷サージ検出手段
31 検出インダクタ
32 コア
33 巻線
34 SPDアース線
40 検出電流処理部
41 波形処理部
42 演算制御部
43 電池
50 表示部
51G,51Y,51R LED

Claims (7)

  1. 少なくともアレスタ又はバリスタを有し、雷サージが侵入すると動作して前記雷サージを処理して機器を保護する防護部と、
    外線側の通信線を前記防護部に接続するための外線側SPD端子、機器側の通信線を前記防護部に接続するための機器側SPD端子、及び前記防護部で処理した雷サージ電流を放流するためのアース端子と、
    前記雷サージ電流を検出してこの検出結果に応じた検出電流を出力する雷サージ検出手段と、
    前記検出電流を電圧に変換して検出電圧を生成し、前記検出電圧に基づいて前記防護部の動作回数を計数し、前記検出電圧の大きさ及び前記動作回数に基づいて前記防護部の劣化度合いを算出する検出電流処理部と、
    前記劣化度合いを表示する表示部と、を備え、
    前記防護部、前記雷サージ検出手段、及び前記検出電流処理部がケース内に収容された通信用サージ防護デバイスであって、
    前記サージ検出手段は、
    前記防護部と前記アース端子との間に敷設されたSPDアース線と、
    前記SPDアース線の近傍に配置されたコア及び巻線を有し、前記雷サージ電流を検出して前記検出電流を出力する検出インダクタと、
    を備えたことを特徴とする通信用サージ防護デバイス。
  2. 前記雷サージ検出手段は、
    前記コアに前記巻線が巻装されることによって前記検出インダクタの外周面に形成された巻線層と、前記SPDアース線とが、点接触又は面接触するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の通信用サージ防護デバイス。
  3. 前記雷サージ検出手段は、
    前記検出インダクタにおける前記巻線の中心軸である巻線軸と、前記SPDアース線とが、略直交するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の通信用サージ防護デバイス。
  4. 前記コアは、フェライト又はその他の透磁率の大きい強磁性体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信用サージ防護デバイス。
  5. 前記検出電流処理部は、
    前記検出電流を電圧に変換して前記検出電圧を生成し、前記検出電圧の電圧波形を時間軸に対して引き延ばし処理を行って変形処理波形電圧を出力する波形処理部と、
    前記変形処理波形電圧に基づいて前記防護部の前記動作回数を計数し、前記変形処理波形電圧の大きさ及び前記動作回数に基づき、前記防護部の前記劣化度合いを算出する演算制御部と、
    を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信用サージ防護デバイス。
  6. 前記ケースは、先端側及び後端側を有し、前記先端側にはジャック挿入部が突設され、前記後端側には把持部が設けられており、
    前記ジャック挿入部には、前記外線側SPD端子及び前記機器側SPD端子が設けられ、
    前記ケースの先端側又は前記ジャック挿入部には、前記アース端子が取り付けられ、
    前記把持部には、前記劣化度合いを視認可能に表示する前記表示部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の通信用サージ防護デバイス。
  7. 前記ケース内及び前記把持部内には回路基板が収容され、
    前記回路基板上には、前記防護部と、前記雷サージ検出手段と、前記検出電流処理部と、前記検出電流処理部及び前記表示部に対して駆動電力を供給する電池と、前記表示部を構成する発光素子と、が搭載されていることを特徴とする請求項6記載の通信用サージ防護デバイス。
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