JP2014098807A - 投射光学系及びそれを備えた画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光変調素子11から光を被投射面に投射する投射光学系30であって、縮小側から第1の光学系31と第1の反射面14aと第2の光学系32(17)を備え、第1の光学系31は屈折力を有し、第1の光学系31からの光は第1の反射面14aで反射されて第2の光学系32に導光され、第1の反射面14aまたは第2の光学系32は回転可能であり、その回転軸35が第1の光学系31の光軸Pと第1の反射面14aが交わる点15を通るように構成した。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1では、複数の曲面ミラーのみで投射光学系を構成したものが開示され、特許文献2、3では、屈折光学系と曲面ミラーを組み合わせて投射光学系を構成したものが開示されており、いずれの場合も超短投射距離を実現している。
投射光学系を構成する凹面ミラーとスクリーンの間に平面ミラーを設置し、ミラーの偏角を可変とすることで、台形ひずみを調整する方法が、特許文献2、3に開示されている。しかし、凹面ミラーとスクリーンの間の光線の角度が急なため、調整のため偏角を変化させると、光線が大きく変化し、必要なミラーの有効径が非常に大きくなり、その結果、画像表示装置の大型化を招いてしまう。
本発明は上述した事情に鑑み、小型で容易に台形ひずみを補正可能な投射光学系を提供することを目的とする。
各実施例において、画像形成部11は、例えば「DMD」、「透過型液晶パネル」、「反射型液晶パネル」等のライトバルブであり、符号11で示している部分は、投射すべき画像を形成する部分である。画像形成部11がDMD等のように自ら発光する機能を持たない場合には、画像形成部11に形成された画像情報が装置本体101内に配置された照明光学系12からの照明光により照明される。照明光学系12としては、画像形成部11を効率よく照明する機能を有するものが好ましく、また、照明をより均一にするため、例えばロッドインテグレータやフライアイインテグレータを用いることができる。また照明の光源としては、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、LEDなどの白色光源を用いることができ、また単色発光LED、LDなどの単色光源も用いることができる。
f:全系の焦点距離
NA:開口効率
ω:半画角(deg)
R:曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
K:非球面の円錐定数
Ai:i次の非球面定数
非球面形状は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率):C、光軸からの高さ:H、円錐定数:K、上記各次数の非球面係数を用い、Xを光軸方向における非球面量として、周知の数1で表されるものであり、近軸曲率半径と円錐定数、非球面係数を与えて形状を特定する。
画像表示装置100は、投射光学系30を備えている。この投射光学系30は画像形成部11と、画像形成部11で形成された画像をスクリーン上に拡大して投影し、縮小側から屈折力を有する第1の光学系31と、第1の反射面14aと第2の光学系32を有している。第1の光学系31を構成する各光学素子1a〜1pは光軸Pを共有しており、第1の反射面14aで光路を折り曲げている。
すなわち、画像形成部11からの投射光束は、第1の光学系31を通り、第1の反射面14aにより光路を折り曲げられ、第2の光学系32を通って結像光束とされる。つまり、画像形成部11に形成された画像情報が投射光学系30により投射画像として、図5に示すスクリーン40に表示されることになる。光路を折り曲げる角度を本実施例では垂直方向としているが、画像表示装置全体のレイアウト等より、小型化のために他の角度としてもよい。第1の光学系31は正の屈折力を持ち、画像形成部11に形成された画像情報に共役な中間像を第1の光学系よりもスクリーン側に、より具体的には第1の光学系31を構成する光学素子1pと第2の光学系32の間に空間像として形成する。中間像は平面像として結像する必要はなく、この実施例においても、他の実施例においても曲面像として結像している。
投射光学系30は、図1に示すように、画像形成部11側からスクリーン側に向かって順に次の構成を有している。正の屈折力を有する第1レンズ群201、正の屈折力を有する第2レンズ群202、負の屈折力を有する第3レンズ群203、正の屈折力を有する第4レンズ群204、負の屈折力を有する第5レンズ群205。光路を90度折り曲げる第1の反射ミラー14、第5レンズ群205の最もスクリーン側に非球面凹面ミラー17。投射光学系30は、第1レンズ群21と第2レンズ群22の間に開口絞り206を有し、拡大から縮小のズーミングに際し、第2レンズ群202のみ光軸Pに沿ってスクリーン側に移動する。また、投射距離の変動に対するフォーカシングは近距離側から遠距離側へのフォーカシングに際し、第3レンズ群203と第4レンズ群204が光軸Pに沿って縮小側に移動する。
第2レンズ群202は、複数の接合レンズから構成されている。第1の接合レンズは、画像形成部側に凸面を向けた負メニスカスレンズ1eとスクリーン側に強い凸面を向けた両凸レンズ1fとスクリーン側に凸面を向けた負メニスカスレンズ1gの接合レンズである。第2の接合レンズは、画像形成部側により強い凸面を向けた両凸レンズ1hとスクリーン側に凸面を向けた正メニスカスレンズ1iの接合レンズである。
第3レンズ群203は、画像形成部側に凸面を向けた負メニスカスレンズ1jと、画像形成部側に凸面を向けた負メニスカスレンズ1kと、画像形成部側に凸面を向けた正メニスカスレンズ1lと、スクリーン側に強い凹面を向けた両凹レンズ1mからなる。
第4レンズ群204は、スクリーン側に凸面を向けた正メニスカスレンズ1nからなる。
第5レンズ群205は、スクリーン側に凸面を向け、両面が非球面である負メニスカスレンズ1o、1pの2枚からなる。表1から表4に各レンズ群の構成を示す。
具体的には、画像表示装置100Aは、画像形成部11からスクリーンに向かって第1の光学系31Aを構成する光学素子2a〜2d、開口絞り206、第1の反射面24a、第2の光学系32Aを構成する光学素子2e〜2qを備えた投射光学系30Aを備えている。第1の反射ミラー24を開口絞り206の直後に配置することにより、第1の反射ミラー24の小型化に有利となる。
図8、図9に示すように、第1の反射面24aと第2の光学系(2e〜2pと非球面凹面ミラー18)は、筐体16に支持されている。画像表示装置100Aの設置面50に対する傾きφに対応して、筐体16が次のように回転する。すなわち、第1の光学系31Aの光学素子2a〜2dが共有している光軸Pと第1の反射面24aが交わる回転中心点25を中心として、図面に平行な面内で独立に回転する。これにより、図3に示した台形ひずみを補正することが可能となる。本実施例では、回転中心点25を通るように光軸Pに略垂直な軸として回転軸35が構成されている。
投射光学系30Aは、画像形成部側からスクリーン側に向かって順に、次の構成を有している。正の屈折力を有する第1レンズ群201、光路を90度折り曲げる第1の反射ミラー、正の屈折力を有する第2レンズ群202、負の屈折力を有する第3レンズ群203、正の屈折力を有する第4レンズ群204、負の屈折力を有する第5レンズ群205、非球面凹面ミラー18。投射光学系30Aは、第1レンズ群201と第1の反射ミラーの間に開口絞り206を有し、拡大から縮小のズーミングに際し、第2レンズ群202のみ光軸Pに沿ってスクリーン側に移動する。投射距離の変動に対するフォーカシングは近距離側から遠距離側へのフォーカシングに際し、第3レンズ群203と第4レンズ群204が光軸に沿って縮小側に移動する。
第2レンズ群202は、複数の接合レンズから構成されている。第1の接合レンズは、
画像形成部側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2eとスクリーン側に強い凸面を向けた両凸レンズ2fとスクリーン側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2gの接合レンズである。第2の接合レンズは、スクリーン側により強い凸面を向けた両凸レンズ2hとスクリーン側に凸面を向けた正メニスカスレンズ2iの接合レンズである。
第3レンズ群203は、画像形成部側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2jと、画像形成部側に凸面を向けた正メニスカスレンズ2kと、画像形成部側に凸面を向けた正メニスカスレンズ2lと、画像形成部側に強い凹面を向けた両凹レンズ2mからなる。
第4レンズ群204は、スクリーン側に凸面を向けた正メニスカスレンズ2nからなる。
第5レンズ群205はスクリーン側に凸面を向け、両面が非球面である負メニスカスレンズ2oと、画像形成部側に凸面を向け、両面が非球面である負メニスカスレンズ2pからなる。表5から表8に各レンズ群の構成を示す。
本実施例では、第1の反射面24aと第2の光学系32Aが同一の支持体26によって支えられていて、第1の光学系31Aを構成する光学素子2a〜2dの光軸Pと第1の反射面24aとの交点を回転中心点25(回転軸35)として回転する。この場合、第1の反射面24aと第2の光学系32Aとが独立に回転する場合と比べて補正量は小さくなるが、第1の反射面24aと第2の光学系32Aが独立した実施例2に示す筐体16を有する場合に比べて装置構成が簡素となるので好ましい。
11 光変調素子(画像形成部)
14a、24a 第1の反射面
15,25 光軸と第1の反射面が交わる点
17a、18a 第2の反射面(凹面反射面)
31、31A 第1の光学系
32、32A 第2の光学系
30、30A 投射光学系
35 回転軸
40a 被投射面
P 光軸
φ 画像表示装置本体の傾き量
Claims (12)
- 光変調素子から光を被投射面に投射する投射光学系であって、
縮小側から第1の光学系と第1の反射面と第2の光学系を備え、
前記第1の光学系は屈折力を有し、前記第1の光学系からの光は前記第1の反射面で反射されて前記第2の光学系に導光され、
前記第1の反射面または第2の光学系は回転可能であり、その回転軸は前記第1の光学系の光軸と第1の反射面が交わる点を通ることを特徴とする投射光学系。 - 前記回転軸と前記光変調素子の長手方向は略平行であることを特徴とする請求項1に記載の投射光学系。
- 前記第1の光学系は複数の光学素子を有し、前記複数の光学素子は光軸を共有していることを特徴とする請求項1または2に記載の投射光学系。
- 前記第1の反射面と第2の光学系が独立に回転することを特徴とする請求項1、2又は3記載の投射光学系。
- 前記第1の反射面の回転角をθとした時に、前記第2の光学系の回転角は2θとなることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の投射光学系。
- 前記第1の反射面と第2の光学系の回転が、画像表示装置本体の傾き量に応じて回転することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の投射光学系。
- 前記画像表示装置本体の傾き量をφとしたときに以下の式を満足することを特徴とする請求項6記載の投射光学系。
φ=2θ・・・(1) - 前記第1の反射面と第2の光学系の回転中心が、前記光軸と前記被投射面法線を含む面と垂直方向であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の投射光学系。
- 前記第2の光学系の最も拡大側に第2の反射面を有し、当該反射面は凹面反射面であり、前記光変調素子で形成された画像と共役な中間像を前記第1の光学系よりも拡大側に形成し、前記凹面反射面で拡大投影することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の投射光学系。
- 前記凹面反射面は、非球面又は自由曲面であることを特徴とする請求項9記載の投射光学系。
- 前記投射光学系は、ズームレンズであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の投射光学系。
- 請求項1乃至11の何れか1項に記載の投射光学系を有することを特徴とする画像表示装置。
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