JP2014098423A - コネクティングロッドの製造方法およびコネクティングロッドの半製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】破断面における欠けの発生を抑制する。
【解決手段】大端部14を径方向に拡張して本体部16とキャップ部17とに破断分割する破断分割工程に投入されるコネクティングロッドの半製品であって、大端部14の中央部に設けられるクランクピン穴13の内周面24に形成され、破断分割時にき裂Cの発生起点となるノッチ25と、大端部14の両端部に設けられるボルト穴18の内周面に形成され、破断分割時にき裂Cが進展して通過する段付部23とを有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、破断分割される大端部を備えたコネクティングロッドの製造技術に関する。
エンジンには、クランク軸とピストンとを連結するコネクティングロッド(以下、コンロッドという)が組み込まれている。コンロッドの大端部にクランク軸のクランクピンを装着するため、コンロッドの大端部は本体部とキャップ部とに分割されている。一般的に、分割された本体部とキャップ部とを位置決めするため、本体部とキャップ部との間にはノックピン等が設けられている。しかしながら、ノックピンを用いて本体部とキャップ部とを位置決めすることは、コンロッドの高コスト化を招く要因となっていた。そこで、コンロッドの大端部を破断分割する所謂クラッキング製法が開発されている(特許文献1参照)。このクラッキング製法により、本体部とキャップ部との破断面に適度な凹凸を形成することができるため、ノックピンを用いることなく本体部とキャップ部とを高精度に位置決めすることが可能となる。
特開2005−188741号公報
ところで、大端部を破断分割するクラッキング製法においては、本体部やキャップ部の破断面における品質不良の発生、つまり破断面における欠けの発生を抑制することが重要である。しかしながら、劈開破面である破断面の品質を制御すること、つまり破断面における欠けの発生を抑制することは極めて困難となっていた。
本発明の目的は、破断面における欠けの発生を抑制することにある。
本発明のコネクティングロッドの製造方法は、本体部とキャップ部とに破断分割される大端部を備えたコネクティングロッドの製造方法であって、前記大端部の中央部に設けられる大端穴の内周面に、切り欠きを形成する切り欠き加工工程と、前記大端部の両端部に設けられるボルト穴の内周面に、応力集中部を形成する応力集中部加工工程と、前記大端穴を径方向に拡張させることにより、前記切り欠きからき裂を発生させて前記大端部を破断分割する破断分割工程とを有し、前記破断分割工程において、き裂を前記切り欠きから前記応力集中部を経て進展させることを特徴とする。
本発明のコネクティングロッドの半製品は、大端部を径方向に拡張して本体部とキャップ部とに破断分割する破断分割工程に投入されるコネクティングロッドの半製品であって、前記大端部の中央部に設けられる大端穴の内周面に形成され、破断分割時にき裂の発生起点となる切り欠きと、前記大端部の両端部に設けられるボルト穴の内周面に形成され、破断分割時にき裂が進展して通過する応力集中部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、大端穴の内周面に切り欠きを形成するとともに、ボルト穴の内周面に応力集中部を形成し、大端部の破断分割時には切り欠きから応力集中部を経てき裂を進展させるようにしている。これにより、き裂のすれ違いを抑制することができ、破断面における欠けの発生を抑制することが可能となる。
(a)はコンロッドを示す正面図であり、(b)は分解されたコンロッドを示す正面図である。 コンロッドの製造工程の一例を示す説明図である。 破断分割工程において使用される破断装置の一例を示す概略図である。 (a)および(b)は破断分割工程におけるワークの加工状況を示す説明図である。 (a)はワークを示す正面図であり、(b)は図5(a)のA−A線に沿ってワークを示す断面図である。 (a)はワークを示す側面図であり、(b)は図6(a)のA−A線に沿ってワークを示す断面図である。 (a)〜(c)は破断分割工程における大端部の破断過程を示す説明図である。 図5(a)のB−B線に沿ってワークを示す断面図である。 (a)は段付部を有していない場合の裂け目の進展状況を示すイメージ図であり、(b)は段付部を有する場合の裂け目の進展状況を示すイメージ図である。 本発明の他の実施の形態であるコネクティングロッドの半製品の一部を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態であるコネクティングロッドの半製品の一部を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1(a)はコネクティングロッド10(以下、コンロッドという)を示す正面図である。図1(b)は分解されたコンロッド10を示す正面図である。図1(a)に示すように、コンロッド10は、ピストンピン穴11を備える小端部12と、クランクピン穴(大端穴)13を備える大端部14と、小端部12と大端部14とを連結するロッド部15とを有している。小端部12には図示しないピストンのピストンピンが組み付けられ、大端部14には図示しないクランク軸のクランクピンが組み付けられる。また、図1(a)および(b)に示すように、コンロッド10の大端部14は、本体部16とキャップ部17とに分割されている。クランクピンに対してコンロッド10を組み付ける際には、分割された本体部16とキャップ部17とによってクランクピンを挟み込んだ後に、ボルト穴18に挿入されるコンロッドボルト19を用いて本体部16にキャップ部17が締結される。
コンロッド10の大端部14を分割する際には、生産性や位置決め精度を向上させるため、大端部14の内径を拡張させて破断分割させる所謂クラッキング製法が用いられる。このクラッキング製法を用いることにより、本体部16とキャップ部17との破断面20,21に対し、適度な粗さを持った凹凸を形成することが可能となる。これにより、本体部16に対してキャップ部17を組み付ける際には、破断面20,21の凹凸を互いに噛み合わせることができ、本体部16とキャップ部17との位置決め精度を向上させることが可能となる。また、コンロッド10から位置決め用のノックピン等を削減することができ、コンロッド10の生産性を向上させることが可能となる。
次いで、コンロッド10の製造方法について説明する。図2はコンロッド10の製造工程の一例を示す説明図である。図2に示すように、素材鍛造工程S1では、切り出された炭素鋼材やチタン合金材に熱間鍛造等を施すことにより、小端部12、ロッド部15および大端部14が一体となるワークが製造される。また、研削工程S2では、研削盤を用いて小端部12や大端部14の側面研削が施される。続いて、小端穴加工工程S3では、小端部12にドリル加工やリーマ加工等を施すことにより、小端部12にピストンピン穴11が加工される。続く大端穴加工工程S4では、大端部14にドリル加工やリーマ加工等を施すことにより、大端部14の中央部にクランクピン穴13が加工される。さらに、ボルト穴加工工程(応力集中部加工工程)S5では、大端部14にドリル加工やリーマ加工等を施すことにより、大端部14の両端部にボルト穴18が加工される。このボルト穴加工工程S5においては、後述するように、ボルト穴18の内周面22に対して環状の段付部(応力集中部)23が形成される。続いて、ノッチ加工工程(切り欠き加工工程)S6では、後述するように、クランクピン穴13の内周面24に対し、互いに対向する一対のノッチ(切り欠き)23,24が形成される。なお、ノッチ加工工程S6においては、切削加工や放電加工等を用いてノッチ25,26が形成されている。そして、破断分割工程S7では、後述する破断装置30を用いて大端部14の内径が拡張され、ノッチ25,26を起点に大端部14が本体部16とキャップ部17とに破断分割される。
続くボルト締付工程S8では、コンロッドボルト19を締め付けることにより、分割されたキャップ部17が本体部16に対して組み付けられる。また、仕上げ研削工程S9では、破断分割後における大端部14の段差を除去したり、小端部12および大端部14の平面度や平行度を確保したりするため、研削盤を用いて小端部12や大端部14の側面研削が実施される。さらに、油穴加工工程S10では、小端部12や大端部14にドリル加工を施すことにより、小端部12や大端部14に潤滑用の油穴が加工される。続いて、メタル溝加工工程S11では、大端部14に切削加工を施すことにより、大端部14の内周面24に軸受メタルを固定するメタル溝が加工される。また、ホーニング工程S12では、ピストンピン穴11やクランクピン穴13の加工精度を確保するため、小端部12や大端部14にホーニング加工が施される。そして、洗浄工程S13でコンロッド10に付着する切粉等を除去した後に、検査工程S14でコンロッド10の完成検査が実施される。
図3は破断分割工程S7において使用される破断装置30の一例を示す概略図である。また、図4(a)および(b)は破断分割工程S7におけるワークXの加工状況を示す説明図である。なお、図4(a)に示されるワークXは、破断分割工程S7に投入されるワークXであり、本発明の一実施の形態であるコネクティングロッドの半製品つまり製造過程における中間製品となっている。
図3に示すように、破断装置30は、ベース部材31と、これに移動自在に組み付けられる一対のスライダ32,33とを有している。一方のスライダ32には、小端部12のピストンピン穴11に挿入される位置決めピン34と、大端部14のクランクピン穴13に挿入される加圧治具35とが設けられる。また、他方のスライダ33には、大端部14のクランクピン穴13に挿入される加圧治具36が設けられる。さらに、破断装置30は、油圧シリンダ37によって上下に駆動される楔38を有している。この楔38は、上昇して加圧治具35,36から離れる退避位置と、下降して加圧治具35,36間に挿入される加圧位置とに移動自在となっている。破断分割時には、図4(a)に示すように、破断装置30のスライダ32,33を互いに近づけた状態のもとで、位置決めピン34にワークXの小端部12を取り付け、双方の加圧治具35,36にワークXの大端部14を取り付ける。そして、図3および図4(b)に黒塗りの矢印で示すように、楔38を加圧位置に向けて下降させ、一対の加圧治具35,36を互いに離れる方向に移動させる。このように、加圧治具35,36を用いてワークXの大端部14の内径を拡張することにより、ノッチ25,26を起点に大端部14は本体部16とキャップ部17とに破断分割される。すなわち、大端部14の吸気側連結部39はノッチ25を起点に破断され、大端部14の排気側連結部40はノッチ26を起点に破断されることになる。なお、吸気側連結部39とは、コンロッド10をエンジンに組み付けた際に吸気ポート側に位置する部位である。また、排気側連結部40とは、コンロッド10をエンジンに組み付けた際に排気ポート側に位置する部位である。
以下、破断面20,21における欠けの発生を抑制するためのワーク構造について説明する。図5(a)はワークXを示す正面図であり、図5(b)は図5(a)のA−A線に沿ってワークXを示す断面図である。また、図6(a)はワークXを示す側面図であり、図6(b)は図6(a)のA−A線に沿ってワークXを示す断面図である。
図5(a)および(b)に示すように、ワークXの大端部14に設けられるクランクピン穴13の内周面24には、ノッチ25,26が互いに対向する位置に形成されている。これらのノッチ25,26は、内周面24を幅方向に分断するように、つまり大端部14を厚み方向に横断するように、クランクピン穴13の内周面24に形成されている。また、ノッチ25とノッチ26とは、内周面上の180°ずれた位置に形成されるとともに、クランクピン穴13の中心線C1を含む平面Sと重なる位置に形成されている。このように、双方のノッチ25,26と重なる平面Sが、破断分割工程S7において破断される大まかな破断予定面となる。また、図示するワークXを用いて製造されるコンロッド10が、中心線C2に対して対称となる対称型コンロッドであることから、平面Sは中心線C2に対して垂直となっている。なお、図5に示す符号C3は、ピストンピン穴11の中心線である。続いて、図6(b)に示すように、ワークXの大端部14に設けられるボルト穴18の内周面22には、応力集中部として環状の段付部23が形成されている。ボルト穴18は、雌ねじ部50を備える小径穴部51と、これと同心上に配置される大径穴部52とによって構成されている。大径穴部52は小径穴部51よりも大きな径寸法を有しており、小径穴部51と大径穴部52との境界部分が環状の段付部23として表れている。このボルト穴18の段付部23は、平面Sの近傍に位置するように形成されている。なお、ボルト穴18に大径穴部52を設けることにより、コンロッドボルト19を小径穴部51に対して簡単に挿入することが可能となっている。つまり、ボルト穴18の大径穴部52は、コンロッドボルト19のガイド部として機能している。
続いて、破断分割工程S7における大端部14の破断過程について説明する。図7(a)〜(c)は破断分割工程S7における大端部14の破断過程を示す説明図である。図7(a)〜(c)には、図4(a)に符号αで示した部位が図示されている。なお、図7および図8を用いて吸気側連結部39の破断過程について説明するが、排気側連結部40についても吸気側連結部39と同様の破断過程で破断される。
図7(a)に示すように、加圧治具35,36を用いてワークXの大端部14の内径を拡張させると、き裂C(以下、裂け目という)がノッチ25を起点に発生し、矢印A1で示すように、裂け目Cはクランクピン穴13の径方向外方に向けて進展する。続いて、図7(b)に矢印A2で示すように、裂け目Cは応力集中部である段付部23に向けて進展した後に、矢印A3で示すように、裂け目Cは段付部23に沿ってクランクピン穴13の径方向外方に向けて進展する。そして、図7(c)に示すように、大端部14の吸気側連結部39は、本体部16とキャップ部17とに破断分割される。このように、応力が集中する段付部23をボルト穴18に形成することにより、裂け目Cを段付部23に導くことが可能となる。これにより、裂け目Cを段付部23に沿って進展させることができるため、合流する裂け目Cの高さ位置を一致させることができ、破断面20,21の欠けを抑制することが可能となる。
ここで、図8は図5(a)のB−B線に沿ってワークXを示す断面図であり、図8には矢印を用いて裂け目の進展状況が示されている。また、図9(a)は段付部23を有していない場合の裂け目の進展状況を示すイメージ図であり、図9(b)は段付部23を有する場合の裂け目の進展状況を示すイメージ図である。図8に複数の矢印で示すように、ノッチ25から進展する裂け目は、ボルト穴18を避けるように二手に分かれた後に、符号αで示す部位において合流している。ここで、図9(a)に示すように、矢印A1で進展する裂け目と、矢印A2で進展する裂け目との、高さ位置がずれていた場合には、符号αで示すように、すれ違う裂け目の間で材料が欠落することになる。これに対し、図9(b)に示すように、応力が集中する段付部23をボルト穴18に形成することにより、破断分割時に進展する裂け目は破断し易い段付部23を通過することになる。これにより、図9(b)に示すように、矢印A3で進展する裂け目と、矢印A4で進展する裂け目との、高さ位置を一致させることができるため、材料の欠落を防止することが可能となるのである。
前述の説明では、ボルト穴18に形成する応力集中部として、環状の段付部23を挙げているが、これに限られることはなく、周辺部位に比べて応力が集中する形状であれば如何なる形状であっても良い。例えば、応力集中部として、環状の切り欠きを形成しても良く、ボルト穴18の内周面22の一部に段付部や切り欠きを形成しても良い。ここで、図10は本発明の他の実施の形態であるコネクティングロッドの半製品(ワークXa)の一部を示す断面図である。図10には図8と同様の部位が示されている。なお、図10において、図8に示す部位と同様の部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。図10に示すように、ワークXaにおいては、ボルト穴18の内周面22の一部に対して切り欠き(応力集中部)53が形成されている。このように、ボルト穴18の内周面22の一部に切り欠き53を形成する場合には、ボルト穴18の内周面22におけるノッチ25側とは反対側の部位に切り欠き53が形成されることになる。すなわち、前述した裂け目の合流部位(図8の符号α)に対し、応力集中部である切り欠き53を形成することにより、切り欠き53に沿って裂け目を合流させることができるため、破断面20,21の欠けを抑制することが可能となる。
また、前述の説明では、破断面20,21の欠けを抑制するため、ボルト穴18の内周面22に対して段付部23や切り欠き53を形成しているが、更に大端部14の幅方向の端部に切り欠き等を形成しても良い。ここで、図11は本発明の他の実施の形態であるコネクティングロッドの半製品(ワークXb)の一部を示す断面図である。図11には図8と同様の部位が示されている。なお、図11において、図8に示す部位と同様の部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。図11に示すように、ワークXbには、大端部14の幅方向の端部54に切り欠き55が形成されている。このように、切り欠き55を設けることにより、段付部23に沿って合流した裂け目を再び分離させることなく、大端部14の幅方向の端部54に導くことができるため、破断面20,21の欠けを更に抑制することが可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。図6(b)に示す場合には、平面Sの下方側に段付部23を形成しているが、これに限られることはなく、裂け目の進展経路上に段付部23等の応力集中部が形成されていれば良い。例えば、平面Sの上方側に段付部23等の応力集中部を形成しても良く、平面S上に段付部23等の応力集中部を形成しても良い。裂け目が上方に進展する傾向のワークに対しては、平面Sの上方側に段付部23等の応力集中部を形成することが望ましく、裂け目が水平方向に進展する傾向のワークに対しては、平面S上に段付部23等の応力集中部を形成することが望ましい。
また、前述の説明では、ボルト穴加工工程S5において、ボルト穴18の穴あけ加工に併せて段付部23を形成しているが、これに限られることはなく、他の工程においてボルト穴18に段付部23を形成しても良い。さらに、前述の説明では、ボルト穴加工工程S5の後にノッチ加工工程S6を設けているが、これに限られることはなく、ノッチ加工工程S6の後にボルト穴加工工程S5を設けても良い。すなわち、クランクピン穴13の内周面24にノッチ23,24を形成した後に、ボルト穴18の内周面22に段付部23を形成しても良い。なお、図示するコンロッド10は、中心線C2に対して対称形状となる対称型コンロッドであるが、これに限られることはない。例えば、中心線C2に対して非対称形状となる非対称型コンロッドであっても、本発明の製造技術を有効に適用することが可能である。
10 コンロッド(コネクティングロッド)
13 クランクピン穴(大端穴)
14 大端部
16 本体部
17 キャップ部
18 ボルト穴
22 内周面
23 段付部(応力集中部)
24 内周面
25,26 ノッチ(切り欠き)
53 切り欠き(応力集中部)
S5 ボルト穴加工工程(応力集中部加工工程)
S6 ノッチ加工工程(切り欠き加工工程)
S7 破断分割工程
C 裂け目(き裂)
X ワーク(コネクティングロッドの半製品)
Xa ワーク(コネクティングロッドの半製品)
Xb ワーク(コネクティングロッドの半製品)

Claims (6)

  1. 本体部とキャップ部とに破断分割される大端部を備えたコネクティングロッドの製造方法であって、
    前記大端部の中央部に設けられる大端穴の内周面に、切り欠きを形成する切り欠き加工工程と、
    前記大端部の両端部に設けられるボルト穴の内周面に、応力集中部を形成する応力集中部加工工程と、
    前記大端穴を径方向に拡張させることにより、前記切り欠きからき裂を発生させて前記大端部を破断分割する破断分割工程とを有し、
    前記破断分割工程において、き裂を前記切り欠きから前記応力集中部を経て進展させることを特徴とするコネクティングロッドの製造方法。
  2. 請求項1記載のコネクティングロッドの製造方法において、
    前記応力集中部は、少なくとも前記ボルト穴の内周面における切り欠き側とは反対側の部位に形成されることを特徴とするコネクティングロッドの製造方法。
  3. 請求項1または2記載のコネクティングロッドの製造方法において、
    前記応力集中部は、前記ボルト穴の内周面に形成される環状の段付部であることを特徴とするコネクティングロッドの製造方法。
  4. 大端部を径方向に拡張して本体部とキャップ部とに破断分割する破断分割工程に投入されるコネクティングロッドの半製品であって、
    前記大端部の中央部に設けられる大端穴の内周面に形成され、破断分割時にき裂の発生起点となる切り欠きと、
    前記大端部の両端部に設けられるボルト穴の内周面に形成され、破断分割時にき裂が進展して通過する応力集中部と、を有することを特徴とするコネクティングロッドの半製品。
  5. 請求項4記載のコネクティングロッドの半製品において、
    前記応力集中部は、少なくとも前記ボルト穴の内周面における切り欠き側とは反対側の部位に形成されることを特徴とするコネクティングロッドの半製品。
  6. 請求項4または5記載のコネクティングロッドの半製品において、
    前記応力集中部は、前記ボルト穴の内周面に形成される環状の段付部であることを特徴とするコネクティングロッドの半製品。
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