JP2014098382A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏心部の偏心量を大きくしても、偏心部での摺動損失、ローラの摩耗、及び、ローラ近傍で発生する冷媒漏れ損失を抑制できる高効率なロータリ圧縮機を提供する。
【解決手段】ロータリ圧縮機100の下ローラ11は、内周側ローラ11bと外周側ローラ11aとで構成されている。そして、内周側ローラ11bは、副軸側偏心部4dの中心軸方向に分割された複数のリング体11cで構成されている。また、クランク軸4は、副軸側偏心部4dの反偏心側の外周面を副軸4bの外周面よりも内側に形成され、リング体11cを副軸側偏心部4dの偏心方向へ移動させるための逃がし部4gが形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロータリ圧縮機に関する。
従来より、クランク軸の偏心部に回転自在に取り付けられたローラ(ピストンともいう)と、円筒状のシリンダ室が形成され、該シリンダ室に前記ローラが配置されたシリンダと、シリンダ室内を圧縮室と吸入室の2つの空間に仕切るベーンを備え、シリンダ室内でローラが偏心回転運動することで、シリンダ室内に吸入された冷媒を圧縮するロータリ圧縮機が提案されている。このような従来のロータリ圧縮機には、ローラを複数の部材に分割して構成したものも提案されている。
例えば、ローラを複数の部材に分割して構成した従来のロータリ圧縮機には、ベーンとローラ外周面との摺動によって生じるローラ外周面の摩耗の防止を図ったものとして、「ロータリ圧縮機のピストンを外側の第1のローラ16aと内側の第2のローラ16bの二重に構成し、前記第2のローラ16bの内面と外面とが連通する穴24を設ける。」(特許文献1参照)というものが提案されている。
また例えば、ローラを内側ローラ(特許文献1の第1のローラ16aに相当)と外側ローラ(特許文献1の第2のローラ16bに相当)とに分割した従来のロータリ圧縮機には、内側ローラと外側ローラとの摺動損失の低減を図ったものとして、「シリンダと、前記シリンダの端面に固定された主軸受及び副軸受と、前記主軸受及び副軸受内を回転摺動し且つクランクを有するシャフトと、前記シャフトのクランクに回転自在に収納され軸方向に二分割された内側ローラと、前記内側ローラに外嵌された外側ローラと、前記内側ローラの前記主軸受及び副軸受と対向する端面のそれぞれに、前記内側ローラの内周面部との連通部及び封止部により形成される複数の溝と、前記二分割された内側ローラの対向する端面の間にスプリングとを備えた回転式圧縮機。」(特許文献2参照)というものも提案されている。
また例えば、ローラを複数の部材に分割して構成した従来のロータリ圧縮機には、「シリンダと、シャフト部と偏心部とを有する回転軸と、この偏心部の外周に挿着されてシリンダ内を回転するローラと、シリンダの開口を封じてシャフト部を軸支する軸受部とで構成した密閉型圧縮機において、前記ローラは複数のリング体に分割して形成され、かつ、回転軸の偏心部とシャフト部との間に分割されたリング体を回転軸の径方向移動させる逃し部を設けたことを特徴とする密閉型圧縮機。」(特許文献3参照)というものも提案されている。
また例えば、ローラを内側ローラと外側ローラとに分割し、更に内側ローラを複数に分割した特許文献2と同様のローラを備えた従来のロータリ圧縮機としては、「主軸部4Aと副軸受4Bおよびローラ13a,13bが係合する複数の偏心部4c,4dを備えた回転軸4と、各ローラが周壁に接触しながら偏心移動するシリンダ室14a,14bを備えた複数のシリンダ8A,8Bを有する複数組の圧縮機構部2A,2Bを具備し、主軸部半径をRm、副軸部半径をRs、偏心部半径をRc、偏心部偏心量をeとしたとき、Rc<Rm+e、Rc>Rs+eを満足するとともに、主軸部側偏心部に係合するローラを軸方向に分割し、この分割ローラ高さをha、シリンダ厚さをH、隣接する偏心部端面間の距離をLとしたとき、H>L、ha<Lを満足するように設定した。」(特許文献4参照)というものも提案されている。
また例えば、ローラを内側ローラと外側ローラとに分割し、更に内側ローラを複数に分割した特許文献2と同様のローラを備えた従来のロータリ圧縮機としては、「シリンダ内壁に沿って偏心回転するピストンを2重に構成し、前記ピストンの内側に外側の第1のローラより熱膨張係数の小さい第2のローラを設けたロータリ圧縮機。」(特許文献5参照)というものも提案されている。
特開平5−256282号公報(要約、図1) 特開平3−271591号公報(特許請求の範囲、第1図) 特開昭64−3290号公報(特許請求の範囲、第1図) 特開2008−157146号公報(要約、図2,5) 特開平2−45683号公報(特許請求の範囲、第2図)
現在、省エネルギー化や省資源化への意識の向上により、ロータリ圧縮機の小サイズ化が求められ、ロータリ圧縮機のさらなる高効率化が求められている。このためには、シリンダの厚みを薄くするとよい。シリンダの厚みを薄くすることにより、ロータリ圧縮機の小サイズ化を図れるからである。また、シリンダの厚みを薄くすることにより、シリンダ室内周面とローラ外周面の隙間を小さくできるため、両者の間からの冷媒漏れによる冷媒損失を低減でき、ロータリ圧縮機を高効率化できるからである。しかし、シリンダの厚みを薄くすると、排気量が縮小してしまう。排気量を変えずにシリンダの厚みを薄くするためには、クランク軸の偏心部の偏心量を大きくする必要がある。
しかしながら、従来のロータリ圧縮機でクランク軸の偏心部の偏心量を大きくしようとした場合、以下のような課題が生じてしまう。
クランク軸部は、軸受に回転自在に支持され、電動機の回転子の回転中心と同軸上に配置される中心軸部(回転子に固定されて主軸受で回転自在に支持される主軸、副軸受に回転自在に支持される副軸等)と、該中心軸部の間に設けられた偏心部と、により構成されている。そして、偏心部に取り付けられるローラは、中心軸部をくぐらせた後に、偏心部に取り付けられることとなる。このため、特許文献1、特許文献2及び特許文献5に記載のロータリ圧縮機においては、内側ローラを偏心部に取り付けるために、偏心部の反偏心側の外周面(偏心部における偏心方向と反対側の外周面)が中心軸部の外周部よりも外側となるようにクランク軸を形成している。つまり、特許文献1、特許文献2及び特許文献5に記載のロータリ圧縮機は、偏心部の偏心量を大きくするためには、偏心部の直径を大きく形成しなければならない。しかしながら、偏心部の中心軸方向の端面は、シリンダ室の開口部を閉塞する副軸受部等と摺動するものである。このため、特許文献1、特許文献2及び特許文献5に記載のロータリ圧縮機は、クランク軸の偏心部の偏心量を大きくしようとした場合、偏心部での摺動損失が増大しロータリ圧縮機の効率が低下してしまうという課題があった。
特許文献4に記載のロータリ圧縮機は、主軸の半径(特許文献4では主軸部半径)をRm、偏心部半径をRc、及び偏心部偏心量をeとしたとき、Rc<Rm+eとなっている。つまり、特許文献4に記載のロータリ圧縮機は、偏心部の反偏心側の外周面が主軸の外周部よりも内側(偏心部の中心軸寄り)となるようにクランク軸を形成している。しかしながら、特許文献4に記載のロータリ圧縮機は、副軸の半径(特許文献4では副軸部半径)をRsとすると、Rc>Rs+eとなっている。つまり、特許文献4に記載のロータリ圧縮機も、特許文献1、特許文献2及び特許文献5に記載のロータリ圧縮機と同様に、偏心部の反偏心側の外周面が副軸(内側ローラに挿入される中心軸部)の外周部よりも外側となるようにクランク軸を形成している。したがって、特許文献4に記載のロータリ圧縮機も結局は、特許文献1、特許文献2及び特許文献5に記載のロータリ圧縮機と同様に、偏心部の偏心量を大きくするためには、偏心部の直径を大きく形成しなければならない。このため、特許文献4に記載のロータリ圧縮機も、クランク軸の偏心部の偏心量を大きくしようとした場合、偏心部での摺動損失が増大しロータリ圧縮機の効率が低下してしまうという課題があった。
一方、特許文献3に記載のロータリ圧縮機は、中心軸部の偏心部との境界部に、ローラを構成するリング部を径方向に移動させるための逃がし部が形成されている。このため、特許文献3に記載のロータリ圧縮機は、偏心部の反偏心側の外周面を中心軸部の外周部よりも内側(偏心部の中心軸寄り)に形成したクランク軸を用いた場合でも、つまり、偏心部の直径を大きくせずに偏心量を大きくした場合でも、ローラを構成するリング部を偏心部に取り付けることができる。
ここで、ロータリ圧縮機は、ローラがシリンダ室内を偏心回転運動するので、ローラの端面の摩耗を防止するため、ローラとシリンダ室の開口部を閉塞する部材(主軸受、副軸受、仕切板等)との間にクリアランスが形成されている。また、このクリアランスからの冷媒漏れを抑制するために、このクリアランスを適正な量にする必要がある。
しかしながら、特許文献3に記載のロータリ圧縮機は、リング体が偏心部の中心軸方向に積層されてローラを構成している。このため、特許文献3に記載のロータリ圧縮機は、ローラの高さ(偏心部の中心軸方向の長さ)の精度が悪くなり、ローラとシリンダ室の開口部を閉塞する部材との間に適切なクリアランスを確保することが困難である。したがって、特許文献3に記載のロータリ圧縮機は、ローラの端面が摩耗してしまうという課題があった。また、ローラとシリンダ室の開口部を閉塞する部材との間から冷媒が漏れて冷媒漏れ損失が増大し、ロータリ圧縮機の効率が低下してしまうという課題もあった。また、特許文献3に記載のロータリ圧縮機は、各リング体の外径寸法のバラツキ等によって、ローラ外周面が凸凹になってしまう。したがって、特許文献3に記載のロータリ圧縮機は、ローラ外周面とベーンとの間からの冷媒漏れによる冷媒漏れ損失が増大してしまい、ロータリ圧縮機の効率が低下してしまうという課題もあった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、偏心部の偏心量を大きくしても、偏心部での摺動損失、ローラの摩耗、及び、ローラ近傍で発生する冷媒漏れ損失を抑制できる高効率なロータリ圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係るロータリ圧縮機は、固定子及び回転子を有する電動機と、前記回転子の回転中心と同軸上に配置された複数の中心軸部、及び、これら中心軸部の間に設けられて該中心軸部の中心軸から偏心した中心軸上に配置された少なくとも1つの偏心部を有し、前記中心軸部の一端が前記回転子に固定されたクランク軸と、前記偏心部に回転自在に取り付けられたローラ、円筒状のシリンダ室が形成され、該シリンダ室に前記偏心部及び前記ローラが配置されたシリンダ、及び、前記シリンダ室内を圧縮室と吸入室の2つの空間に仕切るベーンが、前記偏心部と同数設けられた圧縮機構部と、前記電動機、前記クランク軸及び前記圧縮機構部を収納する密閉容器と、を備えたロータリ圧縮機であって、前記ローラの少なくとも1つは、前記偏心部の外周面に回転自在に設けられた内周側ローラと、該内周側ローラの外周面に設けられた一体物の外周側ローラとで構成され、前記内周側ローラは、前記偏心部の中心軸方向に分割された複数のリング体で構成されており、前記偏心部の反偏心側の外周面は、前記中心軸部の外周面よりも該偏心部の中心軸寄りに形成され、前記偏心部の両端部のうちの少なくとも一方側には、前記中心軸部における前記偏心部との境界部に、前記リング体を前記偏心部の偏心方向へ移動させるための逃がし部が形成されているものである。
本発明に係るロータリ圧縮機は、ローラが内周側ローラと外周側ローラとで構成されている。そして、内周側ローラは、偏心部の中心軸方向に分割された複数のリング体で構成されている。また、本発明に係るロータリ圧縮機のクランク軸は、中心軸における偏心部との境界部に、リング体を偏心部の偏心方向へ移動させるための逃がし部が形成されている。このため、本発明に係るロータリ圧縮機は、偏心部の反偏心側の外周面を中心軸部の外周面よりも該偏心部の中心軸寄りに形成しても、つまり偏心部の直径を大きくせずに偏心部の偏心量を大きくしても、内周側ローラを構成するリング体を偏心部に取り付けることができる。このため、本発明に係るロータリ圧縮機は、偏心部の偏心量を大きくしても、偏心部での摺動損失を抑制することができる。
また、本発明に係るロータリ圧縮機は、内周側ローラの外周面に、一体物の外周側ローラを設けている。このため、本発明に係るロータリ圧縮機は、外周側ローラによって、ローラ高さの精度を確保することができ、また、ローラ外周面の凹凸を抑制することができる。したがって、本発明に係るロータリ圧縮機は、ローラの摩耗、及び、ロータ近傍で発生する冷媒漏れ損失を抑制することもできる。
したがって、本発明は、偏心部の偏心量を大きくしても、高効率なロータリ圧縮機を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係るロータリ圧縮機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るロータリ圧縮機の偏心部近傍を示す要部拡大図(縦断面図)である。 一般的な圧縮機構部の組立手順を説明するための説明図である。 図3に続く、一般的な圧縮機構部の組立手順を説明するための説明図である。 図4に続く、一般的な圧縮機構部の組立手順を説明するための説明図である。 図5に続く、一般的な圧縮機構部の組立手順を説明するための説明図である。 図6に続く、一般的な圧縮機構部の組立手順を説明するための説明図である。 図7に続く、一般的な圧縮機構部の組立手順を説明するための説明図である。 図8に続く、一般的な圧縮機構部の組立手順を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係るクランク軸に一体物のローラを組み付けようとした状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係るクランク軸に本発明実施の形態1に係る上ローラ及び下ローラを組み付ける手順を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態3に係るローラの一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態3に係るローラの一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態4に係るロータリ圧縮機の偏心部近傍を示す要部拡大図(縦断面図)である。 本実施の形態4に係るクランク軸への上ローラ及び下ローラの組み付け方法を説明するための説明図である。 図15に続く、本実施の形態4に係るクランク軸への上ローラ及び下ローラの組み付け方法を説明するための説明図である。 図16に続く、本実施の形態4に係るクランク軸への上ローラ及び下ローラの組み付け方法を説明するための説明図である。 図17に続く、本実施の形態4に係るクランク軸への上ローラ及び下ローラの組み付け方法を説明するための説明図である。 図18に続く、本実施の形態4に係るクランク軸への上ローラ及び下ローラの組み付け方法を説明するための説明図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るロータリ圧縮機を示す縦断面図である。また、図2は、このロータリ圧縮機の偏心部近傍を示す要部拡大図(縦断面図)である。
ロータリ圧縮機100は、密閉容器1内に、固定子2aと回転子2bとからなる電動機部2と、電動機部2により駆動される圧縮機構部3とを収納している。電動機部2の回転力は、クランク軸4を介して圧縮機構部3に伝達される。また、密閉容器1内には、圧縮機構部3を潤滑する潤滑油(冷凍機油)が貯留されている。
クランク軸4は、電動機部2の回転子2bに固定される主軸4aと、主軸4aの反対側に設けられる副軸4bと、主軸4aと副軸4bとの間に所定の位相差(例えば、180°)を設けて形成される主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dと、これらの主軸側偏心部4cと副軸側偏心部4dとの間に設けられる中間軸4eとを有する。
なお、主軸4a、副軸4b及び中間軸4eは、電動機部2の回転子2bの回転中心と同軸上に配置されるものであり、本発明の中心軸部に相当する。
また、本実施の形態1では、クランク軸4の形状を図2のように形成している。つまり、本実施の形態1では、主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの直径を大きくすることなく、主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの偏心量を大きくしている。このため、クランク軸4は、主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの反偏心側の外周面(主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dにおける偏心方向と反対側の外周面)が中心軸部(主軸4a、副軸4b及び中間軸4e)の外周部よりも内側(主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの中心軸寄り)に形成されている。
また、本実施の形態1に係るクランク軸4には、後述する上ローラ10及び下ローラ11を取り付け可能とするために、逃がし部4f,4gが形成されている。逃がし部4fは、主軸4aにおける主軸側偏心部4cとの境界に設けられている。この逃がし部4fは、主軸4aの外周面と主軸側偏心部4cの反偏心側の外周面とを接続する傾斜面を有している。また、逃がし部4gは、副軸4bにおける副軸側偏心部4dとの境界に設けられている。この逃がし部4gは、副軸4bの外周面から副軸側偏心部4dの反偏心側の外周面側に凹んだ段部を有している。
このように構成されたクランク軸4は、主軸受5及び副軸受6によって回転自在に支持されている。詳しくは、主軸受5は、圧縮機構部3の上部に設けられており、クランク軸4の主軸4aを回転自在に支持する。また、副軸受6は、圧縮機構部3の下部に設けられており、クランク軸4の副軸4bを回転自在に支持する。
圧縮機構部3は、主軸4a側の上シリンダ7と、副軸4b側の下シリンダ8とを備える。
上シリンダ7は円筒状のシリンダ室を有し、このシリンダ室には、クランク軸4の主軸側偏心部4cに回転自在に嵌合する上ローラ10が設けられている。また、上シリンダ7のシリンダ室の軸方向両端面は、主軸受5と仕切板9とで閉塞されている。さらに、上シリンダ7には、主軸側偏心部4cの回転に従って往復運動する上ベーン12が設けられる。この上ベーン12によって、シリンダ室内は吸入室と圧縮室とに仕切られている。
下シリンダ8も円筒状のシリンダ室を有し、このシリンダ室には、クランク軸4の副軸側偏心部4dに回転自在に嵌合する下ローラ11が設けられている。また、下シリンダ8のシリンダ室の軸方向両端面は、副軸受6と仕切板9とで閉塞されている。さらに、下シリンダ8には、副軸側偏心部4dの回転に従って往復運動する下ベーン13が設けられる。この下ベーン13によって、シリンダ室内は吸入室と圧縮室とに仕切られている。
ここで、本実施の形態1では、上ローラ10及び下ローラ11を図2のように構成している。
つまり、上ローラ10は、主軸側偏心部4cの外周面に回転自在に設けられた内周側ローラ10bと、該内周側ローラ10bの外周面に設けられた外周側ローラ10aとで構成されている。また、内周側ローラ10bは、主軸側偏心部4cの中心軸方向に分割された複数のリング体10cで構成されている。換言すると、内周側ローラ10bは、主軸側偏心部4cの中心軸方向に積層された複数のリング体10cで構成されている。また、本実施の形態1では、外周側ローラ10aにおける主軸側偏心部4cの中心軸方向の長さは、内周側ローラ10bにおける主軸側偏心部4cの中心軸方向の長さよりも大きくなっている。そして、外周側ローラ10aの端部と主軸受5及び仕切板9との間のクリアランスを適切な量に保っている。つまり、外周側ローラ10aにおける主軸側偏心部4cの中心軸方向の長さは、上シリンダ7における主軸側偏心部4cの中心軸方向の長さよりも若干小さい値となっている。
また、下ローラ11は、副軸側偏心部4dの外周面に回転自在に設けられた内周側ローラ11bと、該内周側ローラ11bの外周面に設けられた外周側ローラ11aとで構成されている。また、内周側ローラ11bは、副軸側偏心部4dの中心軸方向に分割された複数のリング体11cで構成されている。換言すると、内周側ローラ11bは、副軸側偏心部4dの中心軸方向に積層された複数のリング体11cで構成されている。また、本実施の形態1では、外周側ローラ11aにおける副軸側偏心部4dの中心軸方向の長さは、内周側ローラ11bにおける副軸側偏心部4dの中心軸方向の長さよりも大きくなっている。そして、外周側ローラ11aの端部と副軸受6及び仕切板9との間のクリアランスを適切な量に保っている。つまり、外周側ローラ11aにおける副軸側偏心部4dの中心軸方向の長さは、下シリンダ8における副軸側偏心部4dの中心軸方向の長さよりも若干小さい値となっている。
上記のように構成された圧縮機構部3は、ボルト締結された上シリンダ7及び主軸受5とボルト締結された下シリンダ8及び副軸受6とで、仕切板9を挟んで構成されている。また、これらは、主軸受5の外側から下シリンダ8まで挿入されたボルト、及び、副軸受6の外側から上シリンダ7まで挿入されたボルトによって締結されて固定されている。
図1で図示しているボルト14は、主軸受5の外側から下シリンダ8まで挿入されて締結するボルトの一部である。
また、図1で図示しているボルト15は、下シリンダ8と副軸受6とを締結するボルトの一部である。
このように構成されたロータリ圧縮機100は、回転子2bが回転することで回転子2bに嵌入されたクランク軸4が回転する。これにより、クランク軸4の主軸側偏心部4cに回転自在に取り付けられた上ローラ10が、上シリンダ7のシリンダ室内で偏心回転運動する。同様に、クランク軸4の副軸側偏心部4dに回転自在に取り付けられた下ローラ11が、下シリンダ8のシリンダ室内で偏心回転運動する。そして、上ローラ10及び下ローラ11の偏心回転運動に伴って、上シリンダ7及び下シリンダ8の圧縮室の容積が徐々に減少し、圧縮室内の冷媒ガスが圧縮される。この圧縮された冷媒ガスは、密閉容器1内に吐出された後、吐出管23から外部へ送り出される。なお、密閉容器1に隣接してアキュムレータ40が設けられており、このアキュムレータ40は、吸入連結管21及び吸入連結管22を介して、上シリンダ7のシリンダ室及び下シリンダ8のシリンダ室と連通している。つまり、吸入連結管21及び吸入連結管22を介して、上シリンダ7のシリンダ室及び下シリンダ8のシリンダ室に、冷媒ガスが送られる。
クランク軸4が圧縮機構部3に取り付けられた状態においては、クランク軸4の副軸側偏心部4dの下面(中心軸方向の端面)が、圧縮機構部3の副軸受6に支持されることとなる。このため、上記の冷媒圧縮行程の際、副軸側偏心部4dの下面と副軸受6とが摺動することとなる。したがって、副軸側偏心部4dの直径が大きいと、両者の間の摺動損失が増大してしまう。しかしながら、本実施の形態1では、副軸側偏心部4dの直径を大きくすることなく、副軸側偏心部4dの偏心量を大きくしている。このため、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、副軸側偏心部4dの下面と副軸受6との間の摺動損失を抑制することが可能となっている。
また、副軸側偏心部4dの直径の増大を抑制することにより、副軸側偏心部4dの外周面と下ローラ11内周面との摺動長さを抑制することもできる。このため、副軸側偏心部4dの外周面と下ローラ11(より詳しくは内周側ローラ11b)との間の摺動損失を抑制できるという効果を得ることもできる。本実施の形態1では、主軸側偏心部4cも、直径を大きくすることなく偏心量を大きくしている。このため、主軸側偏心部4cの外周面と上ローラ10(より詳しくは内周側ローラ10b)との間の摺動損失を抑制できるという効果を得ることもできる。
また、本実施の形態1では、外周側ローラ10aの端部と主軸受5及び仕切板9との間が適切なクリアランス量となっているので、両者の間で発生する冷媒漏れ損失、及び外周側ローラ10aの端部の摩耗を抑制することもできる。同様に、外周側ローラ11aの端部と副軸受6及び仕切板9との間が適切なクリアランス量となっているので、両者の間で発生する冷媒漏れ損失、及び外周側ローラ11aの端部の摩耗を抑制することもできる。
続いて、本実施の形態1に係る圧縮機構部3の組立手順について説明する。なお、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100の効果の理解を容易とするため、まず、図3〜図9を用いて、一般的な圧縮機構部(一体物のローラを備えた圧縮機構部)の組立手順について説明する。その後、一般的な圧縮機構部の組立手順を参照しながら、本実施の形態1に係る圧縮機構部3の組立手順について説明する。
なお、一般的な圧縮機構部のうち、本実施の形態1に係る圧縮機構部3と同一の機能を有する構成については同一の符号を用いて述べることとする。
一般的な圧縮機構部を組み立てる際、
(1)図3(a)に示すように、先ず上シリンダ7と主軸受5とをボルト16で締結して固定する。ボルト16は、複数本使用する。一方、図3(b)に示すように、上ローラ10に主軸4aをくぐらせ、上ローラ10を主軸側偏心部4cに組み付ける。
(2)図4に示すように、上ローラが組み付けられたクランク軸4の主軸4aを、主軸受5に上シリンダ7側から挿入する。このとき、上ベーン12を上シリンダ7に組み込む(図に示していない)。
(3)図5に示すように、仕切板9に副軸4b及び副軸側偏心部4dをくぐらせ、中間軸4eに組み付ける。この状態では、矢印で示すように、仕切板9に副軸4b及び副軸側偏心部4dをくぐらせただけなので、仕切板9の中心と上シリンダ7の中心が一致していない。
(4)図6に示すように、仕切板9を軸直角方向に移動させて、上シリンダ7と仕切板9の中心が合うように仕切板9をセットする。また、仕切板9に設けられたボルト通し穴9a、上シリンダ7のボルト通し穴7a及び主軸受5のボルト通し穴5aの位置を合わせる。後述のボルト14を通せるようにするためである。
(5)図7に示すように、下ローラ11に副軸4bをくぐらせた後、下ローラ11を副軸側偏心部4dに組み付ける。
(6)図8に示すように、下シリンダ8と副軸受6とをボルト15(複数本)で固定する。また、下ベーン13を下シリンダ8に組み込む。(図に示していない。)そして、クランク軸4の副軸4bを副軸受6に挿入する。また、仕切板9に設けられたボルト通し穴9b、下シリンダ8のボルト通し穴8b及び副軸受6のボルト通し穴6bの位置を合わせる。後述のボルト17を通せるようにするためである。
(7)図9に示すように、副軸受6の外側からボルト17(複数本)を通して上シリンダ7の雌ネジ部に螺合させ、下シリンダ8と上シリンダ7とで仕切板9を挟むように、下シリンダ8と上シリンダ7とを固定する。同様に、主軸受5の外側からボルト14(複数本)を通して下シリンダ8の雌ネジ部に螺合させ、上シリンダ7と下シリンダ8とで仕切板9を挟むように、上シリンダ7と下シリンダ8とを固定する。
ここで、圧縮機構部は上述のような組立手順によって組み立てられるため、上ローラ10及び下ローラ11が一体物で形成された従来の圧縮機構部に本実施の形態1に係るクランク軸4の形状を採用しようとした場合、上ローラ10及び下ローラ11をクランク軸4に組み付けることができないという課題が生じる。詳しくは、本実施の形態1に係るクランク軸4は、主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの反偏心側の外周面が中心軸部(主軸4a、副軸4b及び中間軸4e)の外周部よりも内側に形成されている。このため、図10に示すように、例えば上ローラ10を主軸側偏心部4cに組み付けようとした場合、主軸4aと主軸側偏心部4cとの境界部で上ローラ10を傾け、上ローラ10を主軸側偏心部4cに組み付ける必要がある。しかしながら、上ローラ10が一体物の場合、上ローラ10の高さが高いため、例えば図10の「○」で囲んだ部分で上ローラ10の内周面とクランク軸4の外周面とが接触してしまい、上ローラ10を主軸側偏心部4cに組み付けることができない。下ローラ11も同様の理由により、副軸側偏心部4dに組み付けることができない。
そこで、本実施の形態1では、上ローラ10及び下ローラ11を上述のような構成とし、上ローラ10及び下ローラ11を主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dに組み付け可能としている。以下、詳細に説明する。
図11は、本発明の実施の形態1に係るクランク軸に本発明の実施の形態1に係る上ローラ及び下ローラを組み付ける手順を説明するための説明図である。
上ローラ10を主軸側偏心部4cに組み付ける際、図11(a)に示すように、まず内周側ローラ10bを主軸側偏心部4cに組み付ける。詳しくは、内周側ローラ10bを構成するリング体10cの1つに主軸4aをくぐらせる。そして、逃がし部4fの位置でリング体10cを傾けて、当該リング体10cを主軸側偏心部4cの偏心方向へ移動させる。その後、リング体10cの傾きを元に戻す。リング体10cは高さ(主軸側偏心部4cの中心軸方向の長さ)が低いため、リング体10cの傾きを元に戻す際、リング体10cの内周面とクランク軸4の外周面とが干渉することを防止できる。このため、リング体10cの傾きを元に戻すことにより、リング体10cを主軸側偏心部4cに組み付けることができる。このようにリング体10cを順次主軸側偏心部4cに組み付けることにより、内周側ローラ10bを主軸側偏心部4cに組み付けることができる。この内周側ローラ10bを組み付ける工程は、上述の(1)の工程で行われる。
また、下ローラ11を副軸側偏心部4dに組み付ける際、図11(a)に示すように、まず内周側ローラ11bを副軸側偏心部4dに組み付ける。詳しくは、内周側ローラ11bを構成するリング体11cの1つに副軸4bをくぐらせる。そして、逃がし部4gの位置でリング体11cを副軸側偏心部4dの偏心方向へ移動させて、リング体11cを副軸側偏心部4dに組み付ける。このとき、逃がし部4gは、副軸4bの外周面から副軸側偏心部4dの反偏心側の外周面側に凹んだ段部を有しているので、当該段部の高さがリング体11cの高さよりも高い場合、リング体11cを傾ける必要は特にない。このようにリング体11cを順次副軸側偏心部4dに組み付けることにより、内周側ローラ11bを副軸側偏心部4dに組み付けることができる。この内周側ローラ10bを組み付ける工程は、上述の(5)以前の工程で行われる。
なお、下ローラ11のリング体11cの組み付け工程からもわかるように、逃がし部は、逃がし部4gのように段部を有する構成とした方が、リング体(リング体10c,11c)の取り付けが容易となる。また、逃がし部を逃がし部4gのように段部を有する構成とした方が、クランク軸4の加工も容易となる。しかしながら、逃がし部を逃がし部4fのように傾斜面を有する構成とすることで、逃がし部の強度を向上させることができる。このため、副軸4bよりも強度を確保したい主軸4aに設けられる逃がし部は、逃がし部4fのような形状にしている。
上述のように内周側ローラ10bが主軸側偏心部4cに取り付けられた後、図11(b)に示すように、外周側ローラ10aを組み付ける。詳しくは、外周側ローラ10aに主軸4aをくぐらせた後、外周側ローラ10aを内周側ローラ10bの外周面に組み付けることにより、図11(c)に示す状態となる。このとき、内周側ローラ10bの反偏心側の外周面は、主軸4aの外周面よりも外側に形成されている。このため、外周側ローラ10aは、従来と同様に組み付けることができるので、一体物で形成しても組み付けに何ら問題はない。この工程は、上述の(1)の工程で行われる。
同様に、内周側ローラ11bが副軸側偏心部4dに取り付けられた後、図11(b)に示すように、外周側ローラ11aを組み付ける。詳しくは、外周側ローラ11aに副軸4bをくぐらせた後、外周側ローラ11aを内周側ローラ11bの外周面に組み付けることにより、図11(c)に示す状態となる。このとき、内周側ローラ11bの反偏心側の外周面は、副軸4bの外周面よりも外側に形成されている。このため、外周側ローラ11aは、従来と同様に組み付けることができるので、一体物で形成しても組み付けに何ら問題はない。この工程は、上述の(5)の工程で行われる。
以上、本実施の形態1のように構成されたロータリ圧縮機100においては、下ローラ11が内周側ローラ11bと外周側ローラ11aとで構成されている。そして、内周側ローラ11bは、副軸側偏心部4dの中心軸方向に分割された複数のリング体11cで構成されている。また、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100のクランク軸4は、リング体11cを副軸側偏心部4dの偏心方向へ移動させるための逃がし部4gが形成されている。このため、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、副軸側偏心部4dの反偏心側の外周面を副軸4bの外周面よりも内側に形成しても、つまり副軸側偏心部4dの直径を大きくせずに副軸側偏心部4dの偏心量を大きくしても、内周側ローラ11bを構成するリング体11cを副軸側偏心部4dに取り付けることができる。このため、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、副軸側偏心部4dの偏心量を大きくしても、副軸側偏心部4dでの摺動損失を抑制することができる。また、副軸側偏心部4dの直径の増大を抑制することにより、副軸側偏心部4dの外周面と下ローラ11内周面との摺動長さを抑制することもでき、両者の間での摺動損失を抑制することもできる。
また、主軸側偏心部4cの端部では上述のような摺動損失は発生しないが、本実施の形態1では、主軸4a、主軸側偏心部4c及び上ローラ10の構成を、副軸4b、副軸側偏心部4d及び下ローラ11の構成と同様にしている。つまり、主軸側偏心部4cは、副軸側偏心部4dと同様に、直径を大きくすることなく偏心量を大きくしている。このため、主軸側偏心部4cと副軸側偏心部4dとが、クランク軸4の中心軸部(主軸4a、副軸4b、中間軸4e)に対して軸対象な形状となるので、クランク軸4の回転に起因して発生する振動等を抑制することができる。また、主軸側偏心部4cの直径の増大を抑制することにより、主軸側偏心部4cの外周面と上ローラ10内周面との摺動長さを抑制することもでき、両者の間での摺動損失を抑制することもできる。
また、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、内周側ローラ10b,11bの外周面に、一体物の外周側ローラ10a,11aを設けている。このため、外周側ローラ10aの端部と主軸受5及び仕切板9との間を適切なクリアランスにできるので、両者の間で発生する冷媒漏れ損失、及び外周側ローラ10aの端部の摩耗を抑制することもできる。同様に、外周側ローラ11aの端部と副軸受6及び仕切板9との間を適切なクリアランスにできるので、両者の間で発生する冷媒漏れ損失、及び外周側ローラ11aの端部の摩耗を抑制することもできる。
また、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、内周側ローラ10b,11bの外周面に一体物の外周側ローラ10a,11aを設けているので、上ローラ10及び下ローラ11の外周面の凹凸を抑制することができる。したがって、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、外周側ローラ10aと上ベーン12との間での冷媒漏れ、及び外周側ローラ11aと下ベーン13との間での冷媒漏れによる冷媒漏れ損失を抑制することもできる。
したがって、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100を高効率なロータリ圧縮機とすることができる。
なお、本実施の形態1では、逃がし部4fと逃がし部4gの形状を異なる形状としたが、同一の形状としても勿論よい。
また、本実施の形態1では、上ローラ10及び下ローラ11を異なる方向から組み付けたが、上ローラ10及び下ローラ11を同じ方向から取り付けてもよい。例えば、上ローラ10及び下ローラ11を、副軸4b側から組み付けてもよい。この場合、副軸4bにおける副軸側偏心部4dとの境界部、中間軸4eにおける副軸側偏心部4dとの境界部、及び、中間軸4eにおける主軸側偏心部4cとの境界部に、逃がし部を形成すればよい。
また、本実施の形態1では、シリンダを2つ備えたロータリ圧縮機を例に本発明を説明したが、シリンダを3つ以上備えたロータリ圧縮機、及びシリンダを1つのみ備えたロータリ圧縮機に本発明を実施することも勿論可能である。
実施の形態2.
上ローラ10においては、外周側ローラ10aの外周面と上シリンダ7のシリンダ室内周面との間のクリアランス、外周側ローラ10aと主軸受5及び仕切板9との間のクリアランス等により、外周側ローラ10aは上下左右方向にある程度移動可能となっている。また、内周側ローラ10bの外周面と主軸側偏心部4cの内周面との間のクリアランス、内周側ローラ10bと主軸受5及び仕切板9との間のクリアランス等により、内周側ローラ10bも上下左右方向にある程度移動可能となっている。このため、外周側ローラ10a及び内周側ローラ10bの移動量が大きくなりすぎると、ロータリ圧縮機100の運転中、内周側ローラ10b(より詳しくはリング体10c)が外周側ローラ10aの内周面側で傾き、外周側ローラ10aが主軸側偏心部4cに固定されてしまうことが考えられる。外周側ローラ10aが主軸側偏心部4cに固定されてしまうと、外周側ローラ10a外周面の回転速度が増大してしまうので、上ベーン12と外周側ローラ10a外周面との間の摺動損失、上ベーン12と外周側ローラ10a外周面との間の摺動による外周側ローラ10a外周面の損傷、上ベーン12と外周側ローラ10aとの焼き付き等が懸念される。
下ローラ11においても同様の事が懸念される。
このため、本実施の形態2では、上ローラ10を組み立てる際、内周側ローラ10bを外周側ローラ10aに圧入している。同様に、下ローラ11を組み立てる際、内周側ローラ11bを外周側ローラ11aに圧入している。
本実施の形態2のように上ローラ10を組み立てることにより、外周側ローラ10aの内周面側で内周側ローラ10bが傾いて外周側ローラ10aが主軸側偏心部4cに固定されてしまうことを防止できる。このため、上ベーン12と外周側ローラ10a外周面との間の摺動損失、上ベーン12と外周側ローラ10a外周面との間の摺動による外周側ローラ10a外周面の損傷、上ベーン12と外周側ローラ10aとの焼き付き等を防止できる。
同様に、本実施の形態2のように下ローラ11を組み立てることにより、外周側ローラ11aの内周面側で内周側ローラ11bが傾いて外周側ローラ11aが副軸側偏心部4dに固定されてしまうことを防止できる。このため、下ベーン13と外周側ローラ11a外周面との間の摺動損失、下ベーン13と外周側ローラ11a外周面との間の摺動による外周側ローラ11a外周面の損傷、下ベーン13と外周側ローラ11aとの焼き付き等を防止できる。
実施の形態3.
外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが傾くことを防止できる構成は、実施の形態2に示した構成に限定されるものではない。外周側ローラ10a,11aと内周側ローラ10b,11bとが一体で動きやすい構成にすることにより、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが自由に動きづらくなり、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが傾くことを防止できる。
本実施の形態3では、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが傾くことを防止できる構成の幾つかを例示する。
例えば、内周側ローラ10b,11bの外周面及び外周側ローラ10a,11aの内周面の面粗度を、内周側ローラ10b,11bの内周面及び外周側ローラ10a,11aの外周面よりも粗くするとよい。このように構成することにより、外周側ローラ10a,11aと内周側ローラ10b,11bとが一体で動きやすくなり、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが自由に動きづらくなるので、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが傾くことを防止できる。
また例えば、図12に示すように、内周側ローラ10bの外周面及び外周側ローラ10aの内周面に、主軸側偏心部4cの中心軸方向に延びる凹溝10d,10eを形成し、凹溝10d,10eの間にキー10fを設けて、上ローラ10を形成してもよい。また、下ローラ11を同様の構成にしてもよい。このように構成しても、外周側ローラ10a,11aと内周側ローラ10b,11bとが一体で動きやすくなり、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが自由に動きづらくなるので、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが傾くことを防止できる。
また例えば、図13に示すように、内周側ローラ10b,11bの外周面及び外周側ローラ10a,11aの内周面に凹凸を形成し、内周側ローラ10b,11bの外周面の凹凸と外周側ローラ10a,11aの内周面の凹凸とを噛み合わせてもよい。このように構成しても、外周側ローラ10a,11aと内周側ローラ10b,11bとが一体で動きやすくなり、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが自由に動きづらくなるので、外周側ローラ10a,11aの内周面側で内周側ローラ10b,11bが傾くことを防止できる。
実施の形態4.
上述のように、クランク軸4の主軸4aには、電動機部2の回転子2bが取り付けられている。このため、主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの回転に伴って主軸4aに遠心力が作用し、この遠心力に起因する曲げモーメントによって主軸4aが撓むと、回転子2bの振れ回りを招いてしまう場合がある。そして、その結果、圧縮機構部3や電動機部2の加振力が大きくなり、振動や騒音の増大を招いてしまう場合がある。したがって、このような振れ回りを防止するために、クランク軸4の主軸4aを太く構成する必要が生じる場合がある。しかしながら、主軸4aを太く構成した際、内周側ローラ10bの反偏心側の外周面が主軸4aの外周面よりも内側に配置されることとなり、主軸4a側から外周側ローラ10aを組み付けられない場合が生じてくる。このような場合、クランク軸4を以下のように構成するとよい。なお、本実施の形態4で特に記述しない構成については、実施の形態1〜実施の形態3と同様とする。
図14は、本発明の実施の形態4に係るロータリ圧縮機の偏心部近傍を示す要部拡大図(縦断面図)である。
図14に示すように、本実施の形態4に係るクランク軸4は、回転子2bの振れ回りを防止する等の目的のため、主軸4aの外径が副軸4bの外径よりも太くなっている。そして、クランク軸4及びローラ(上ローラ10及び下ローラ11)の各部の寸法が、下記式(1)〜(6)のように定義されている。
詳しくは、主軸4aの半径をR、副軸4bの半径をr、主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの偏心量をe、主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの半径をRc、中間軸4eの半径をrm、並びに、内周側ローラ10b,11bの外周部の半径をRiと定義した場合、
Rc−e<R …(1)
Rc−e<r …(2)
Rc−e<rm …(3)
Ri−e<R …(4)
Ri−e>r …(5)
Ri−e>rm …(6)
となっている。
つまり、式(1)〜(3)からわかるように、本実施の形態4に係るクランク軸4は、実施の形態1〜実施の形態3と同様に、主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dの反偏心側の外周面が中心軸部(主軸4a、副軸4b及び中間軸4e)の外周面よりも内側に形成されている。また、式(5),(6)からわかるように、本実施の形態4に係るクランク軸4は、実施の形態1〜実施の形態3と同様に、内周側ローラ10b,11bの反偏心側の外周面が副軸4b及び中間軸4eの外周面よりも外側となっている。
しかしながら、本実施の形態4に係るクランク軸4は、上述のように主軸4aの外径が副軸4bの外径よりも太くなっているため、式(4)からわかるように、内周側ローラ10b,11bの反偏心側の外周面が主軸4aの外周面よりも内側に位置することとなる。このため、本実施の形態4に係るクランク軸4は、実施の形態1〜実施の形態3とは異なり、主軸4a側から外周側ローラ10a,11aを組み付けることができない。したがって、本実施の形態4では、外周側ローラ10a,11aを副軸4b側から組み付ける構成としている。
なお、上ローラ10の外周側ローラ10aを副軸4b側から組み付ける場合、後述のように、外周側ローラ10aに中間軸4eを通し、中間軸4eの中心軸と略垂直な方向に外周側ローラ10aを移動させる必要がある。このとき、本実施の形態4では、中間軸4eの長さHm(中間軸4eの中心軸方向の長さ)が、外周側ローラ10aの高さHo(外周側ローラ10aの中心軸方向の長さ)よりも小さくなっている。このため、本実施の形態4では、中間軸4eの両端における主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dとの境界部に、中間軸4eの中心軸と略垂直な方向に外周側ローラ10aを移動させるための逃がし部4h,4iを形成している。詳しくは、逃がし部4hは、中間軸4eにおける副軸側偏心部4dとの境界部に形成されている。また、逃がし部4iは、中間軸4eにおける主軸側偏心部4cとの境界部に形成されている。なお、逃がし部4h,4iは、逃がし部4fと同様の形状であってもよいし、逃がし部4gと同様の形状であってもよい。
以下、図15〜図19を用いて、本実施の形態4に係るクランク軸4への上ローラ10及び下ローラ11の組み付け方法の詳細について説明する。
上ローラ10を主軸側偏心部4cに組み付ける際、図15に示すように、まず内周側ローラ10b(つまりリング体10c)を主軸側偏心部4cに組み付ける。この内周側ローラ10bの組み付けは、主軸4a側から行ってもよいし、副軸4b側から行ってもよい。副軸4b側から内周側ローラ10bの組み付けを行う場合には、逃がし部4fを設ける必要は特にない。
内周側ローラ10bが主軸側偏心部4cに取り付けられた後、図15〜図19に示すように、外周側ローラ10aを組み付ける。詳しくは、図15に示すように、まず、外周側ローラ10aを中間軸4eまで副軸4b側より挿入する。次に、図16に示すように、先に組み付けられている内周側ローラ10bを主軸4aの方向へ押し上げる。これは、中間軸4eの長さHmが外周側ローラ10aの高さHoよりも小さくなっているため、外周側ローラ10aを主軸側偏心部4cの偏心方向へ移動させる際、外周側ローラ10aを傾ける必要があるからである。
図16に示すように、内周側ローラ10bを主軸4aの方向へ押し上げた後、外周側ローラ10aを、主軸側偏心部4cの偏心方向側が副軸4b側へ移動し、主軸側偏心部4cの反偏心方向側が主軸4a側へ移動するように、外周側ローラ10aを傾ける。この際、本実施の形態4では、中間軸4eにおける副軸側偏心部4dとの境界部に逃がし部4hが形成されている。このため、外周側ローラ10aにおける主軸側偏心部4cの偏心方向側の内周面が中間軸4eの外周面に接触して、外周側ローラ10aが傾けられないといったことを防止できる。また、本実施の形態4では、中間軸4eにおける主軸側偏心部4cとの境界部に逃がし部4iが形成されている。このため、外周側ローラ10aにおける主軸側偏心部4cの反偏心方向側の内周面が中間軸4eの外周面に接触して、外周側ローラ10aが傾けられないといったことも防止できる。外周側ローラ10aを傾けることにより、外周側ローラ10aを主軸側偏心部4cの偏心方向へ移動させる空間が形成される。
図17に示すように、外周側ローラ10aを傾けた後、外周側ローラ10aを主軸側偏心部4cの偏心方向へ移動させる。そして、図18に示すように、主軸4aの方向へ押し上げていた内周側ローラ10bを下げる。最後に、図19に示すように、外周側ローラ10aを押し上げて内周側ローラ10bへ組み付けることにより、上ローラ10を主軸側偏心部4cに組み付けることができる。この工程は、実施の形態1で示した(1)の工程で行われる。
なお、図19に示す下ローラ11の副軸側偏心部4dへの組み付け方法は、実施の形態1で説明したのと同様である。
以上、本実施の形態4に係るロータリ圧縮機100は、クランク軸4を上記のように構成しているので、実施の形態1〜実施の形態3で示した効果に加えて、回転子2bの振れ回りを防止する等の目的のために主軸4aの外径を大きくした場合でも、上ローラ10及び下ローラ11をクランク軸4に組み付けられるという効果を得ることもできる。
なお、本実施の形態4では、中間軸4eの両端における主軸側偏心部4c及び副軸側偏心部4dとの境界部に、中間軸4eの中心軸と略垂直な方向に外周側ローラ10aを移動させるための逃がし部4h,4iを形成した。しかしながら、中間軸4eの長さHmが外周側ローラ10aの高さHoよりも小さくなっている場合であって、上ローラ10の内周側ローラ10bを主軸4a側から組み付ける場合、逃がし部4h,4iは特に必要ない。上ローラ10の外周側ローラ10aを傾けなくても、外周側ローラ10aを主軸側偏心部4cの偏心方向へ移動させることができるからである。
また、本実施の形態4では、シリンダを2つ備えたロータリ圧縮機を例に本発明を説明したが、シリンダを1つのみ備えたロータリ圧縮機(クランク軸に中間軸がない構成)の場合、クランク軸が上記式(1),(2),(4),(5)を満たす構成になっていれば、本実施の形態4で示した効果を得ることができる。
1 密閉容器、2 電動機部、2a 固定子、2b 回転子、3 圧縮機構部、4 クランク軸、4a 主軸、4b 副軸、4c 主軸側偏心部、4d 副軸側偏心部、4e 中間軸、4f 逃がし部、4g 逃がし部、4h 逃がし部、4i 逃がし部、5 主軸受、5a ボルト通し穴、6 副軸受、6b ボルト通し穴、7 上シリンダ、7a ボルト通し穴、8 下シリンダ、8b ボルト通し穴、9 仕切板、9a ボルト通し穴、9b ボルト通し穴、10 上ローラ、10a 外周側ローラ、10b 内周側ローラ、10c リング体、10d,10e 凹溝、10f キー、11 下ローラ、11a 外周側ローラ、11b 内周側ローラ、11c リング体、12 上ベーン、13 下ベーン、14 ボルト、15 ボルト、16 ボルト、17 ボルト、21 吸入連結管、22 吸入連結管、23 吐出管、40 アキュムレータ、100 ロータリ圧縮機。

Claims (14)

  1. 固定子及び回転子を有する電動機と、
    前記回転子の回転中心と同軸上に配置された複数の中心軸部、及び、これら中心軸部の間に設けられて該中心軸部の中心軸から偏心した中心軸上に配置された少なくとも1つの偏心部を有し、前記中心軸部の一端が前記回転子に固定されたクランク軸と、
    前記偏心部に回転自在に取り付けられたローラ、円筒状のシリンダ室が形成され、該シリンダ室に前記偏心部及び前記ローラが配置されたシリンダ、及び、前記シリンダ室内を圧縮室と吸入室の2つの空間に仕切るベーンが、前記偏心部と同数設けられた圧縮機構部と、
    前記電動機、前記クランク軸及び前記圧縮機構部を収納する密閉容器と、
    を備えたロータリ圧縮機であって、
    前記ローラの少なくとも1つは、前記偏心部の外周面に回転自在に設けられた内周側ローラと、該内周側ローラの外周面に設けられた一体物の外周側ローラとで構成され、
    前記内周側ローラは、前記偏心部の中心軸方向に分割された複数のリング体で構成されており、
    前記偏心部の反偏心側の外周面は、前記中心軸部の外周面よりも該偏心部の中心軸寄りに形成され、
    前記偏心部の両端部のうちの少なくとも一方側には、前記中心軸部における前記偏心部との境界部に、前記リング体を前記偏心部の偏心方向へ移動させるための逃がし部が形成されていることを特徴とするロータリ圧縮機。
  2. 前記外周側ローラにおける前記偏心部の中心軸方向の長さは、前記内周側ローラにおける前記偏心部の中心軸方向の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  3. 前記中心軸部は、前記回転子が取り付けられた主軸と、前記偏心部に対して前記主軸と反対側に配置された副軸と、を備え、
    前記主軸の半径をR、前記副軸の半径をr、前記偏心部の偏心量をe、前記偏心部の半径をRc、及び、前記内周側ローラの外周部の半径をRiと定義した場合、
    Rc−e<R、Rc−e<r、Ri−e<R、且つ、Ri−e>r
    となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機。
  4. 前記クランク軸の前記偏心部、前記ローラ、前記シリンダ、及び、前記ベーンが複数設けられ、
    前記中心軸部は、前記偏心部の間に配置された中間軸を備え、
    前記中間軸の半径をrmと定義した場合、
    Rc−e<rm、且つ、Ri−e>rm
    となっていることを特徴とする請求項3に記載のロータリ圧縮機。
  5. 前記中間軸の両端における前記偏心部との境界部に、前記外周側ローラを移動させるための逃がし部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のロータリ圧縮機。
  6. 前記中間軸の長さが前記外周側ローラの高さよりも大きくなっていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のロータリ圧縮機。
  7. 前記内周側ローラが前記偏心部に設けられた状態においては、
    前記内周側ローラの反偏心側の外周面が前記中心軸部の外周面よりも外側に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機。
  8. 前記クランク軸の前記偏心部、前記ローラ、前記シリンダ、及び、前記ベーンが複数設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機。
  9. 前記逃がし部は、前記中心軸部の外周面と前記偏心部の反偏心側の外周面とを接続する傾斜面を有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
  10. 前記逃がし部は、前記中心軸部の外周面から前記偏心部の反偏心側の外周面側に凹んだ段部を有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
  11. 前記内周側ローラは前記外周側ローラに圧入されていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
  12. 前記内周側ローラの外周面及び前記外周側ローラの内周面は、前記内周側ローラの内周面及び前記外周側ローラの外周面よりも面粗度が粗いことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
  13. 前記内周側ローラの外周面及び前記外周側ローラの内周面には凹凸が形成され、前記内周側ローラの凹凸と前記外周側ローラの凹凸とが噛み合っていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
  14. 前記内周側ローラの外周面及び前記外周側ローラの内周面には、前記偏心部の中心軸方向に延びる凹溝が形成され、
    前記内周側ローラの凹溝と前記外周側ローラの凹溝との間にキーが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
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